JP2013249070A - 包装材料 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 少なくとも、基材層、バリア層、アンカーコート層、シーラント層を有する包装材料であって、
該アンカーコート層は、エポキシ樹脂とエポキシ樹脂硬化剤とからなるエポキシ樹脂組成物を主成分とする組成物を硬化してなる層であり、且つ、
該シーラント層は、該アンカーコート層に隣接する直鎖状低密度ポリエチレン樹脂層と、環状ポリオレフィン系樹脂層とを有する層であることを特徴とする、上記包装材料を提供する。
【選択図】 図1
Description
PE、密度0.900〜0.940g/cm3)層と、環状ポリオレフィン系樹脂層とを有する層であることを特徴とする上記包装材料が、上述の目的を達成することを見出した。
1.少なくとも、基材層、バリア層、バリア層上に隣接して積層されたアンカーコート層、該アンカーコート層上に隣接して積層されたシーラント層を有する包装材料であって、
該アンカーコート層は、エポキシ樹脂とエポキシ樹脂硬化剤とからなるエポキシ樹脂組成物を主成分とする組成物を硬化してなる層であり、且つ、
該シーラント層は、該アンカーコート層に隣接する直鎖状低密度ポリエチレン樹脂層と、環状ポリオレフィン系樹脂層とを有する層であることを特徴とする、上記包装材料。
2.前記シーラント層は、直鎖状低密度ポリエチレン樹脂層と環状ポリオレフィン系樹脂層との2層からなる層であることを特徴とする、請求項1に記載の包装材料。
3.前記バリア層が、アルミニウム箔、並びにアルミニウム蒸着膜、酸化珪素蒸着膜及びアルミナ蒸着膜からなる群より選択される少なくとも1種からなる層であることを特徴とする、請求項1又は2に記載の包装材料。
4.接着層のエポキシ樹脂組成物中に含まれるエポキシ樹脂硬化剤は、芳香族部位を分子中に含むエポキシ樹脂硬化剤であることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載の包装材料。
5.接着層のエポキシ樹脂組成物中に含まれるエポキシ樹脂は、メタキシレンジアミンから誘導されたグリシジルアミン部位を有するエポキシ樹脂であることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項に記載の包装材料。
6.直鎖状低密度ポリエチレン樹脂層と環状ポリオレフィン系樹脂組成物層とは、共押出コーティングにより積層されることを特徴とする、請求項1〜5のいずれか1項に記載の包装材料。
したがって、本発明の包装材料は、特に内容物の品質保持性が要求される包装容器を形成するのに好適なものである。
<1>本発明の包装材料を形成する積層体の層構成
図1は、本発明の包装材料の層構成についてその一例を示す概略的断面図である。
以下、本発明において使用される樹脂名は、業界において慣用されるものが用いられる。また、本発明において、密度はJIS K7112に準拠して測定した。
本発明の包装材料に用いる基材層としては、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレートなどのポリエステルの二軸延伸フィルム、ナイロン6、ナイロン66、MXD6(ポリメタキシリレンアジパミド)などのポリアミドの二軸延伸フィルム、二軸延伸ポリプロピレンフィルムなどのプラスチックフィルムを好適に使用できるほか、防湿セロハン、合成紙、紙なども使用することができる。これらは単独で使用してもよく、また、複数を組み合わせて積層して使用することもできる。
本発明において、バリア層は、外部への内容物のにおい漏れや、外部からの酸素及び水蒸気ガスの浸入を抑え、内容物の変質を防ぐためのものであり、適用する包装材料の用途に応じて任意のバリア層を形成することができる。
また、バリア層は、シリカ、アルミナ、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、酸化インジウムスズなどの無機酸化物やアルミニウムなどの金属の蒸着層であってよい。
本発明において、アンカーコート層は、シーラント層とバリア層とを接着するためのものである。
本発明において使用するアンカーコート層は、エポキシ樹脂とエポキシ樹脂硬化剤とからなるエポキシ樹脂組成物を主成分とする組成物を硬化してなる層である。アンカーコート層に使用するエポキシ樹脂組成物としては、例えば、特開2003−155465号公報や特開2007−126627号公報に記載されたものが挙げられる。
(B)ポリアミンとの反応によりアミド基部位を形成しオリゴマーを形成し得る、少なくとも1つのアシル基を有する多官能性化合物
(C)炭素数1〜8の一価カルボン酸および/またはその誘導体
前記(B)ポリアミンとの反応によりアミド基部位を形成しオリゴマーを形成し得る、少なくとも1つのアシル基を有する多官能性化合物としては、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、フマル酸、コハク酸、リンゴ酸、酒石酸、アジピン酸、イソフタル酸、テレフタル酸、ピロメリット酸、トリメリット酸などのカルボン酸およびそれらの誘導体、例えば、エステル、アミド、酸無水物、酸塩化物などが挙げられ、特にアクリル酸、メタクリル酸およびそれらの誘導体が好ましい。
本発明において使用するのに好適なエポキシ樹脂組成物としては、株式会社日本触媒製のエポミン(アンカーコート剤)が挙げられる。
本発明のシーラント層は、LLDPE層と環状ポリオレフィン系樹脂層とを有する。本発明の包装材料において、該LLDPE層は、シーラント層の表面(貼合面)に位置し、アンカーコート層と隣接する。
本発明の一態様において、シーラント層は、LLDPE層と環状ポリオレフィン系樹脂層との2層からなる層である。この構成を有するシーラント層は、環状ポリオレフィン系樹脂層が、本発明の包装材料の最表層、すなわち包装容器の最内層となるため、優れた非吸着性を示すことができる。
本発明において、シーラント層中のLLDPE層を構成するLLDPEは、密度0.900〜0.940g/cm3の直鎖状ポリエチレンであって、メタロセン触媒等のシングルサイト触媒又はチーグラー・ナッタ触媒等のマルチサイト系触媒を用いて、エチレンと炭素数3〜20のα−オレフィンとを低温、低圧で共重合させて得られるコポリマーである。
また、共重合方法としては、エチレン及びα−オレフィンを、低圧法、スラリー法、溶液法、気相法等の重合方法が挙げられる。
さらに、上記のようなLLDPEを主成分とし、これに、必要ならば、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、帯電防止剤、アンチブロッキング剤、難燃化剤、架橋剤、着色剤等の添加剤の1種ないし2種以上を添加してもよい。
本発明において、環状ポリオレフィン系樹脂層を構成する環状ポリオレフィン系樹脂は、環状オレフィンをメタセシス開環重合反応によって重合した開環メタセシス重合体(COP)、及び、環状オレフィンとα−オレフィン(鎖状オレフィン)との共重合体、すなわち環状オレフィンコポリマー(COC)を包含する。
本発明の包装材用シーラント層の製造は、任意の方法によりなされるが、成膜安定性の観点から好ましくは、共押出コーティング法により、環状ポリオレフィン系樹脂組成物とLLDPEとを、アンカーコート層上に共押出コーティングすることにより形成するか、又は、溶融共押出法(例えば、Tダイ法、インフレーション法)等の成膜法により、環状ポリオレフィン系樹脂組成物とLLDPEとを共押出して多層シーラントフィルムを製造し、これを基材層、バリア層、アンカーコート層からなる積層体とラミネートする。
本発明の包装材料は、シーラント層が最内層となるように製袋することにより、包装袋とすることができる。また、本発明の包装材料をシーラント層を最内層とする蓋材として使用し、包装容器を製造することができる。
次に本発明について、実施例を挙げて具体的に説明する。
厚さ12μmの二軸延伸ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムと厚さ7μmのアルミニウム箔(AL箔)とを、PETフィルムの貼り合わせ面にイソシアネート系のアンカーコート剤を乾燥時の厚みが0.5μmとなるように塗布、乾燥してアンカーコート層(アンカーコート〔1〕)を形成し、LDPEを用いて押し出し温度295℃で厚さ15μmに押し出しラミネートを行った。次に、そのAL箔面に、アンカーコートとして、ポリエチレンイミン系のアンカーコート剤(株式会社日本触媒製 エポミン)を使用して、乾燥時の厚さが0.5μmとなるように塗布、加熱乾燥して層(アンカーコート〔2〕)を形成した。
PETフィルム/アンカーコート〔1〕/LDPE/AL箔/アンカーコート〔2〕/直鎖状低密度ポリエチレン樹脂層(20μm)/環状ポリオレフィン樹脂層(5μm)
なお、本願明細書の積層体の記載において、「/」はその左右の層が積層一体化されていることを示す。
シーラント層の形成において、環状ポリオレフィン樹脂の代わりに、LLDPEを使用した以外は、実施例1と同様にして、積層体を製造した。
シーラント層の形成において、直鎖状低密度ポリエチレン樹脂の代わりに、LLDPEを使用した以外は、実施例1と同様にして、積層体を製造した。
シーラント層の形成において、LLDPEの代わりに、環状ポリオレフィン樹脂を使用した以外は、実施例1と同様にして、積層体を製造した。
(1)吸着性試験
実施例1及び比較例1〜3の積層体を10cm×10cm四方に切り取り、その初期重量を測定した。
容積10リットルのステンレス容器内にl−メントール固体10gを入れ、蓋をして容器内をl−メントール蒸気で満たし、その中に、切り取った積層体を吊り下げて、40℃で7日間保管した。
保管後、積層体を取り出して、重量を測定し、初期重量との差から、l−メントールの吸着量を算出した。
実施例1及び比較例1〜3の積層体を、基材層を外側にして重ね合せ、ヒートシーラー(テスター産業(株)製TP-701S HEAT SEAL TESTER)で、160℃で1秒間、圧力1kgf/cm2でヒートシールした。
以下の表に結果を示す。
また、シール強度については、LLDPE層を有さない比較例3の積層体は実施例1の積層体と比較してシール強度が弱かった。
2:バリア層
3:アンカーコート層
4:シーラント層
a:LLDPE層
b:環状ポリオレフィン系樹脂層
Claims (6)
- 少なくとも、基材層、バリア層、バリア層上に隣接して積層されたアンカーコート層、該アンカーコート層上に隣接して積層されたシーラント層を有する包装材料であって、
該アンカーコート層は、エポキシ樹脂とエポキシ樹脂硬化剤とからなるエポキシ樹脂組成物を主成分とする組成物を硬化してなる層であり、且つ、
該シーラント層は、該アンカーコート層に隣接する直鎖状低密度ポリエチレン樹脂層と、環状ポリオレフィン系樹脂層とを有する層であることを特徴とする、上記包装材料。 - 前記シーラント層は、直鎖状低密度ポリエチレン樹脂層と環状ポリオレフィン系樹脂層との2層からなる層であることを特徴とする、請求項1に記載の包装材料。
- 前記バリア層が、アルミニウム箔、並びにアルミニウム蒸着膜、酸化珪素蒸着膜及びアルミナ蒸着膜からなる群より選択される少なくとも1種からなる層であることを特徴とする、請求項1又は2に記載の包装材料。
- 接着層のエポキシ樹脂組成物中に含まれるエポキシ樹脂硬化剤は、芳香族部位を分子中に含むエポキシ樹脂硬化剤であることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載の包装材料。
- 接着層のエポキシ樹脂組成物中に含まれるエポキシ樹脂は、メタキシレンジアミンから誘導されたグリシジルアミン部位を有するエポキシ樹脂であることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項に記載の包装材料。
- 直鎖状低密度ポリエチレン樹脂層と環状ポリオレフィン系樹脂組成物層とは、共押出コーティングにより積層されることを特徴とする、請求項1〜5のいずれか1項に記載の包装材料。
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