JP2013248756A - サーマルヘッドおよびこれを備えるサーマルプリンタ - Google Patents
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Abstract
【課題】 基板と駆動ICとの間に気泡が介在する可能性を低減することができ、信頼性の向上したサーマルヘッドを提供する。
【解決手段】 サーマルヘッドX1は、基板7と、基板7上に設けられた発熱部9と、発熱部9に印加する電圧を制御する駆動IC11と、基板7および駆動IC11を接合する接合部材10と、基板2上に設けられており、駆動IC11の下方に位置する金属層12とを備え、金属層12には、その表面に被覆層14が設けられており、接合部材10が、被覆層14と駆動IC11との間に位置していることを特徴とする。
【選択図】 図1
【解決手段】 サーマルヘッドX1は、基板7と、基板7上に設けられた発熱部9と、発熱部9に印加する電圧を制御する駆動IC11と、基板7および駆動IC11を接合する接合部材10と、基板2上に設けられており、駆動IC11の下方に位置する金属層12とを備え、金属層12には、その表面に被覆層14が設けられており、接合部材10が、被覆層14と駆動IC11との間に位置していることを特徴とする。
【選択図】 図1
Description
本発明は、サーマルヘッドおよびこれを備えるサーマルプリンタに関する。
従来、ファクシミリあるいはビデオプリンタ等の印画デバイスとして、種々のサーマルヘッドが提案されている。例えば、基板と、基板上に設けられた発熱部と、発熱部に印加する電圧を制御するための駆動ICと、基板および駆動ICを接合する接合部材とを備えるサーマルヘッドが知られている。そして、このサーマルヘッドは、駆動ICを接合部材にて被覆することにより、駆動ICと基板とが接合される(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、接合部材により被覆することにより、基板と駆動ICとを接合した場合に、基板と駆動ICとの間に気泡が介在する可能性があった。基板と駆動ICとの間の気泡によりサーマルヘッドの信頼性が低下する可能性があった。
本発明の一実施形態に係るサーマルヘッドは、基板と、基板上に設けられた発熱部と、発熱部に印加する電圧を制御する駆動ICと、基板および駆動ICを接合する接合部材と、基板上に設けられており、駆動ICの下方に位置する金属層とを備えている。また、金属層には、その表面に被覆層が設けられており、接合部材が、被覆層と駆動ICとの間に位置している。
本発明の一実施形態に係るサーマルプリンタは、上記のサーマルヘッドと、発熱部上に記録媒体を搬送する搬送機構と、発熱部上に記録媒体を押圧するプラテンローラとを備えている。
本発明によれば、基板と駆動ICとの間に気泡が介在する可能性を低減することができ、サーマルヘッドの信頼性を向上させることができる。
<第1の実施形態>
以下、本発明のサーマルヘッドの一実施形態について、図面を参照しつつ説明する。図1,2に示すように、本実施形態のサーマルヘッドX1は、放熱体1と、放熱体1上に配置されたヘッド基体3と、ヘッド基体3に接続されたフレキシブルプリント配線板5(以下、FPC5という)とを備えている。なお、図1,4に示す被覆層2は一部簡略化して示している。
以下、本発明のサーマルヘッドの一実施形態について、図面を参照しつつ説明する。図1,2に示すように、本実施形態のサーマルヘッドX1は、放熱体1と、放熱体1上に配置されたヘッド基体3と、ヘッド基体3に接続されたフレキシブルプリント配線板5(以下、FPC5という)とを備えている。なお、図1,4に示す被覆層2は一部簡略化して示している。
放熱体1は、板状に形成されており、平面視して長方形状を有している。放熱体1は、例えば、銅、鉄またはアルミニウム等の金属材料で形成されており、後述するようにヘッド基体3の発熱部9で発生した熱のうち、印画に寄与しない熱の一部を放熱する機能を有している。また、放熱体1の上面には、両面テープあるいは接着剤等(不図示)によってヘッド基体3が接着されている。
ヘッド基体3は、平面視で長方形状の基板7と、基板7上に設けられ、基板7の長手方向に沿って配列された複数の発熱部9と、発熱部9の配列方向に沿って基板7上に並べて配置された複数の駆動IC11とを備えている。
基板7は、アルミナセラミックス等の電気絶縁性材料あるいは単結晶シリコン等の半導体材料等によって形成されている。
基板7の上面には、蓄熱層13が形成されている。蓄熱層13は、基板7の上面全体に形成された下地部13aと、複数の発熱部9の配列方向に沿って帯状に延び、断面が略半楕円形状の隆起部13bとを有している。隆起部13bは、印画する記録媒体を、発熱部9上に形成された後述する第1保護層25に良好に押し当てるように機能する。
また、蓄熱層13は、例えば、熱伝導性の低いガラスで形成されており、発熱部9で発生する熱の一部を一時的に蓄積することで、発熱部9の温度を上昇させるのに要する時間を短くし、サーマルヘッドX1の熱応答特性を高めるように機能する。蓄熱層13は、例えば、ガラス粉末に適当な有機溶剤を混合して得た所定のガラスペーストを従来周知のスクリーン印刷等によって基板7の上面に塗布し、これを焼成することで形成される。
図2に示すように、蓄熱層13の上面には、電気抵抗層15が設けられている。電気抵抗層15は、蓄熱層13と、後述する共通電極17、個別電極19およびIC−FPC接続電極21との間に介在し、図1に示すように、平面視において、これらの共通電極17、個別電極19およびIC−FPC接続電極21と同形状の領域(以下、介在領域という)と、共通電極17と個別電極19との間から露出した複数の領域(以下、露出領域という)とを有している。なお、図1では、電気抵抗層15の介在領域は、共通電極17、個別電極19およびIC−FPC接続電極21で隠れている。
電気抵抗層15の各露出領域は、上記の発熱部9を形成している。そして、複数の露出領域が、図1に示すように、蓄熱層13の隆起部13b上に列状に配置されて発熱部9を構成している。複数の発熱部9は、説明の便宜上、図1で簡略化して記載しているが、例えば、600dpi〜2400dpi(dot per inch)等の密度で配置される。
電気抵抗層15は、例えば、TaN系、TaSiO系、TaSiNO系、TiSiO系、TiSiCO系またはNbSiO系等の電気抵抗の比較的高い材料によって形成されている。そのため、後述する共通電極17と個別電極19との間に電圧が印加され、発熱部9に電圧が印加されたときに、ジュール発熱によって発熱部9が発熱する。
図1,2に示すように、電気抵抗層15の上面には、共通電極17、複数の個別電極19および複数のIC−FPC接続電極21が設けられている。これらの共通電極17、個別電極19およびIC−FPC接続電極21は、導電性を有する材料で形成されており、例えば、アルミニウム、金、銀および銅のうちのいずれか一種の金属またはこれらの合金によって形成されている。
共通電極17は、複数の発熱部9とFPC5とを接続するためのものである。図1に示すように、共通電極17は、基板7の一方の長辺に沿って延びる主配線部17aと、基板7の一方および他方の短辺のそれぞれに沿って延び、一端部が主配線部17aに接続された2つの副配線部17bと、主配線部17aから各発熱部9に向かって個別に延び、先端部が各発熱部9に接続された複数のリード部17cとを有している。そして、共通電極17は、副配線部17bの他端部がFPC5に接続されることにより、FPC5と各発熱部9との間を電気的に接続している。
複数の個別電極19は、各発熱部9と駆動IC11とを接続するためのものである。図1,2に示すように、各個別電極19は、一端部が発熱部9に接続され、他端部が駆動IC11の配置領域に配置されるように、各発熱部9から駆動IC11の配置領域に向かって個別に帯状に延びている。そして、各個別電極19の他端部が駆動IC11に接続されることにより、各発熱部9と駆動IC11との間が電気的に接続されている。より詳細には、個別電極19は、複数の発熱部9を複数の群に分け、各群の発熱部9を、各群に対応して設けられた駆動IC11に電気的に接続している。また、個別電極19の他端部に駆動IC11と電気的に接続される駆動IC用端子4(図5参照)を有している。本実施形態においては、個別電極19が第1電極として機能する。
なお、本実施形態では、上記のように共通電極17のリード部17cと個別電極19とが発熱部9に接続されており、リード部17cと個別電極19とが対向して配置されている。発熱部9に接続される電極配線が対になって形成されている。
複数のIC−FPC接続電極21は、駆動IC11とFPC5とを接続するためのものである。図1,2に示すように、各IC−FPC接続電極21は、一端部が駆動IC11の配置領域に配置され、他端部が基板7の他方の長辺の近傍に配置されるように、帯状に延びている。そして、複数のIC−FPC接続電極21は、一端部が駆動IC11に接続されるとともに、他端部がFPC5に接続されることにより、駆動IC11とFPC5との間を電気的に接続している。また、一端部に駆動IC11と電気的に接続するための駆動IC用端子6を有しており、他端部にFPC5のプリント配線5bと電気的に接続するためのFPC用端子(不図示)を有している。
各駆動IC11に接続された複数のIC−FPC接続電極21は、異なる機能を有する複数の配線で構成されている。具体的には、複数のIC−FPC接続電極21は、例えば
、駆動IC11を動作させるための電源電流を供給するためのIC電源配線と、駆動IC11および駆動IC11に接続された個別電極19を0〜1Vのグランド電位に保持するためのグランド電極配線20と、後述する駆動IC11内のスイッチング素子のオン・オフ状態を制御するように駆動IC11を動作させるための電気信号を供給するためのIC制御配線とで構成されている。そして、IC−FPC接続電極21は、駆動IC11側に駆動IC用端子6を備えている。
、駆動IC11を動作させるための電源電流を供給するためのIC電源配線と、駆動IC11および駆動IC11に接続された個別電極19を0〜1Vのグランド電位に保持するためのグランド電極配線20と、後述する駆動IC11内のスイッチング素子のオン・オフ状態を制御するように駆動IC11を動作させるための電気信号を供給するためのIC制御配線とで構成されている。そして、IC−FPC接続電極21は、駆動IC11側に駆動IC用端子6を備えている。
グランド電極配線20は、図4に示すように、発熱部9の配列方向に沿うように設けられている。そして、グランド電極配線20の一端部側および他端部側にてFPC5と接続されている。そして、グランド電極配線20の駆動IC11が載置される領域に、被覆層2が設けられている。グランド電極配線20は、個別電極19と、IC−FPC接続電極21との間に配置されている。そして、グランド電極配線20の駆動IC用端子8にて、駆動IC11の接続端子11cと接続されている。
駆動IC11は、図1,2に示すように、複数の発熱部9の各群に対応して配置されているとともに、個別電極19の他端部とIC−FPC接続電極21の一端部とに接続されている。駆動IC11は、各発熱部9の通電状態を制御するためのものであり、内部に複数のスイッチング素子を有しており、各スイッチング素子がオン状態のときに通電状態となり、各スイッチング素子がオフ状態のときに不通電状態となる公知のものを用いることができる。
各駆動IC11は、各駆動IC11に接続された各個別電極19に対応するように、内部に複数のスイッチング素子(不図示)が設けられている。そして、図2に示すように、各駆動IC11は、各スイッチング素子(不図示)に接続され、接続端子11a(以下、第1接続端子11aと称する場合がある)が個別電極19に接続されており、各スイッチング素子に接続されている接続端子11b(以下、第2接続端子11bと称する場合がある)がIC−FPC接続電極21に接続されている。また、図2には図示されていないが、各スイッチング素子に接続されている接続端子11c(以下、第3接続端子11cと称する場合がある)がグランド電極配線20に接続されている。これにより、駆動IC11の各スイッチング素子がオン状態のときに、各スイッチング素子に接続された個別電極19とIC−FPC接続電極21のグランド電極配線20とが電気的に接続される。
IC制御配線23は、駆動IC11を制御するためのものであり、図1、4に示すように、IC電源配線23aとIC信号配線23bとを備えている。IC電源配線23aは、基板7の長手方向の両端部で基板7の右側の長辺の近傍に配置された端部電源配線部23aEと、隣接する駆動IC11間に配置された中間電源配線部23aMとを有している。
図4に示すように、端部電源配線部23aEは、一端部が駆動IC11の配置領域に配置され、グランド電極配線20の周囲を回り込むようにして、他端部が基板7の右側の長辺の近傍に配置されている。この端部電源配線部23aEは、一端部が駆動IC11に接続されているとともに、他端部がFPC5に接続されている。これにより、駆動IC11とFPC5との間が電気的に接続されている。
端部電源配線部23aEと中間電源配線部23aMとは、これらの双方が接続された駆動IC11の内部で電気的に接続されている。また、隣接する中間電源配線部23aM同士は、これらの双方が接続された駆動IC11の内部で電気的に接続されている。
このように、IC電源配線23aを各駆動IC11と接続することにより、IC電源配線23aが各駆動IC11とFPC5との間を電気的に接続している。これにより、後述するようにFPC5から端部電源配線部23aEおよび中間電源配線部23aMを介して
各駆動IC11に電流を供給するようになっている。
各駆動IC11に電流を供給するようになっている。
IC信号配線23bも同様に、図4に示すように、基板7の長手方向の両端部で基板7の右側の長辺の近傍に配置された端部信号配線部23bEと、隣接する駆動IC11間に配置された中間信号配線部23bMとを有している。
なお、駆動IC11に接続される電極は、端部電源配線部23aE、23bE、中間信号配線部23aM、23bMを設けずに、個別電極19およびグランド電極配線20に接続されていてもよい。
上記の電気抵抗層15、共通電極17、個別電極19、グランド電極配線20およびIC制御配線23は、例えば、各々を構成する材料層を蓄熱層13上に、例えばスパッタリング法などの従来周知の薄膜成形技術によって順次積層した後、積層体を従来周知のフォトリソグラフィー技術あるいはエッチング技術等を用いて所定のパターンに加工することにより形成される。
以下、図4〜6を用いて、グランド電極配線20上に設けられた被覆層2について説明する。
被覆層2は、図5に示すように、駆動IC11が配置される領域の下方に、平面視して矩形状に形成されている。被覆層2は、駆動IC11の第1接続端子11aおよび第2接続端子11bとは接続されていない。以下、駆動IC11の第1接続端子11aおよび第2接続端子11bと接続されていない被覆層2を第1被覆層2aと称する。なお、図5(a)に示す破線は、駆動IC11が搭載される搭載領域を示している。そして、駆動IC11の下面と、基板7上に設けられたグランド電極配線20および第1被覆層2aとが、接合部材10により接合されている。
第1被覆層2aは、Ni,Cu,Au等の金属性のめっきにより形成されている。第1被覆層2aの厚みは1〜5μm、表面粗さは0.1〜0.3μmであることが好ましい。詳細は後述するが、表面粗さが0.1〜0.3μmであることにより、接合部材10と第1被覆層2aとの接合強度を向上させることができる。
接合部材10は、例えば、熱硬化性のエポキシ樹脂あるいはシリコン樹脂を用いることができる。接合部材10の塗布方法としては、駆動IC11を基板7に実装した後に、ディスペンサーにより、接合部材10を塗布、硬化することにより、基板7に駆動IC11を接合することができる。ディスペンサーによる塗布方法としては、例えば、平面視して、駆動IC11の長辺の一方側より、硬化していない接合部材10を塗布して、熱により接合部材10を硬化する方法を例示することができる。
ここで、駆動ICと基板との距離が25〜35μmと小さい場合において、接合部材を塗布した場合に、駆動ICと基板との間に接合部材が充填されず、駆動ICと基板との間に気泡が残存する場合がある。このような場合、サーマルヘッドをサーマルプリンタに実装して、サーマルプリンタを駆動させた場合、サーマルプリンタの駆動時に生じる熱により、気泡が膨張して、駆動ICと基板とで剥離が生じる可能性があり、サーマルヘッドの信頼性を確保できない場合がある。
サーマルヘッドX1は、駆動IC11の下方にグランド電極配線20が位置しており、グランド電極配線20の表面に第1被覆層2aが設けられている。それにより、グランド電極配線20よりも表面粗さの粗い第1被覆層2aにより、接合部材10が毛細管現象により、第1被覆層2aに入り込んでいく構成となる。そのため、駆動IC11と第1被覆
層2aとの間の空間に接合部材10が入り込み、駆動IC11と第1被覆層2aとの間に接合部材10が充填されることとなる。
層2aとの間の空間に接合部材10が入り込み、駆動IC11と第1被覆層2aとの間に接合部材10が充填されることとなる。
つまり、第1被覆層2aを設けることにより、駆動IC11と第1被覆層2aとの間に気泡が略残存せず、接合部材10が充填されることとなるため、サーマルヘッドX1の信頼性を向上することができる。
駆動IC11の第1接続端子11a、第2接続端子11bおよび第3接続端子11cは、個別電極19用の駆動IC用端子4と、IC−FPC接続電極21の駆動IC用端子6と、グランド電極配線20の駆動IC用端子8とそれぞれ接続されている。なお、第1被覆層2aを設けないグランド電極配線20の表面粗さは、0.03〜0.05μmであり、第1被覆層2aの表面粗さよりも小さい。
また、駆動IC用端子4,6,8の表面には、被覆層2が設けられており、駆動IC11の第3接続端子11cと、グランド電極配線20とは、被覆層2を介して接続されている。被覆層2は、Ni,Cu,Au等の金属性のめっき層により形成されている。以下、駆動IC用端子8の表面に設けられた被覆層2を第2被覆層2bと称する場合がある。
さらにまた、個別電極19の駆動IC用端子4の表面およびIC−FPC接続電極21の駆動IC用端子6の表面には、被覆層2が設けられており、駆動IC11の第1接続端子11aおよび第2接続端子11bと、個別電極19またはIC−FPC接続電極21とは、被覆層2を介して接続されている。以下、駆動IC用端子4,6の表面に設けられた被覆層2を第3被覆層2cと称する場合がある。
第2被覆層2bおよび第3被覆層2cは、第1被覆層2aと同様に金属のめっき層により形成することができる。第2被覆層2bおよび第3被覆層2cを設けることにより、駆動IC用端子4,6,8の表面を安定的に保護することができるとともに、駆動IC11の第1接続端子11aおよび第2接続端子11bと、駆動IC用端子4,6,8との接続部における電気抵抗が大きくなることを低減することができる。
また、サーマルヘッドX1は、駆動IC11の下方に設けた金属層として、グランド電極配線20を用いている。このような構成とすることで、別途金属層を形成する必要がなく、サーマルヘッドX1が大型化することを低減することができる。
また、第1被覆層2aは、グランド電極配線20上に設けられており、駆動IC用端子8を取り囲むように設けられている。つまり、平面視して、第1被覆層2aは、第2被覆層2bを取り囲むように設けられていることとなる。それにより、第1被覆層2aが、接合部材10を毛細管現象により第2被覆層2bの位置まで充填することができる。すなわち、第1被覆層2aが、駆動IC11とグランド電極配線20の駆動IC用端子8に、接合部材10を供給する機能を有することとなり、駆動IC11と基板7との接合信頼性を向上することができる。なお、第2被覆層2bが設けられた駆動IC用端子8が、駆動IC11と接続される接続部位として機能している。
さらにまた、第1被覆層2aと第2被覆層2bとが距離をあけて離間した状態で形成されているため、第1被覆層2aと第2被覆層2bとの間に入り込んだ接合部材10が、硬化した際にアンカー効果を奏することとなり、駆動IC11と基板7との接合強度を向上させることができる。
なお、第1被覆層2a、第2被覆層2bおよび第3被覆層2cは、一般的に知られる電解めっき法あるいは無電解めっき法により形成すればよい。また、第1被覆層2a、第2
被覆層2bおよび第3被覆層2cを同時に形成してもよく、第1被覆層2a、第2被覆層2bおよび第3被覆層2cを別々に形成してもよい。
被覆層2bおよび第3被覆層2cを同時に形成してもよく、第1被覆層2a、第2被覆層2bおよび第3被覆層2cを別々に形成してもよい。
図1〜3に示すように、基板7の上面に形成された蓄熱層13上には、発熱部9、共通電極17の一部および個別電極19の一部を被覆する第1保護層25が形成されている。なお、図1では、説明の便宜上、第1保護層25の形成領域を一点鎖線で示し、これらの図示を省略している。図示例では、第1保護層25は、蓄熱層13の上面の左側の領域を覆うように設けられている。これにより、発熱部9、共通電極17の主配線部17a、副配線部17bの一部、リード部17cおよび個別電極19上に、第1保護層25が形成されている。
第1保護層25は、発熱部9、共通電極17および個別電極19の被覆した領域を、大気中に含まれている水分等の付着による腐食や、印画する記録媒体との接触による摩耗から保護するためのものである。第1保護層25は、SiN、SiO、SiON、SiC、あるいはダイヤモンドライクカーボン等を用いて形成することができ、第1保護層25を単層で構成してもよいし、これらの層を積層して構成してもよい。このような第1保護層25はスパッタリング法等の薄膜形成技術あるいはスクリーン印刷等の厚膜形成技術を用いて作製することができる。
また、図1〜3に示すように、基板7の上面に形成された蓄熱層13上には、共通電極17、個別電極19およびIC−FPC接続電極21を部分的に被覆する第2保護層27が設けられている。なお、図1では、説明の便宜上、第2保護層27の形成領域を一点鎖線で示し、これらの図示を省略している。図示例では、第2保護層27は、蓄熱層13の上面の第1保護層25よりも右側の領域を部分的に覆うように設けられている。第2保護層27は、共通電極17、個別電極19およびIC−FPC接続電極21の被覆した領域を、大気との接触による酸化、あるいは大気中に含まれている水分等の付着による腐食から保護するためのものである。なお、第2保護層27は、共通電極17および個別電極19の保護をより確実にするため、図2に示すように第1保護層25の端部に重なるようにして形成されている。第2保護層27は、例えば、エポキシ樹脂、あるいはポリイミド樹脂等の樹脂材料で形成することができる。また、第2保護層27は、例えば、スクリーン印刷法等の厚膜成形技術を用いて形成することができる。
なお、図1〜3に示すように、後述するFPC5を接続する共通電極17の副配線部17bおよびIC−FPC接続電極21の端部は、第2保護層27から露出しており、FPC5が接続されるように構成されている。
また、第2保護層27は、駆動IC11と接続される個別電極19の駆動IC用端子4およびIC−FPC接続電極21の駆動IC用端子6を露出させるための開口部(不図示)が形成されており、開口部を介してこれらの配線が駆動IC11に接続されている。また、駆動IC11は、個別電極19およびIC−FPC接続電極21に接合部材10により接合された状態で、駆動IC11自体の保護、および駆動IC11とこれらの配線との接続部の保護のため、エポキシ樹脂やシリコーン樹脂等の樹脂からなる被覆部材29によって被覆されることで封止されている。
FPC5は、図1,2に示すように、基板7の長手方向に沿って延びており、上記のように共通電極17の副配線部17bおよび各IC−FPC接続電極21に接続されている。FPC5は、絶縁性の樹脂層の内部に複数のプリント配線が配線された周知のものであり、各プリント配線がコネクタ31を介して外部の電源装置および制御装置等に電気的に接続されるようになっている。このようなプリント配線は、一般に、例えば、銅箔等の金属箔、薄膜成形技術によって形成された導電性薄膜、または厚膜印刷技術によって形成さ
れた導電性厚膜によって形成されている。また、金属箔、あるいは導電性薄膜等によって形成されたプリント配線は、例えば、これらをフォトエッチング等により部分的にエッチングすることによってパターニングされている。
れた導電性厚膜によって形成されている。また、金属箔、あるいは導電性薄膜等によって形成されたプリント配線は、例えば、これらをフォトエッチング等により部分的にエッチングすることによってパターニングされている。
より詳細には、図1,2に示すように、FPC5は、絶縁性の樹脂層5aの内部に形成された各プリント配線5bがヘッド基体3側の端部で露出し、導電性接合材料である半田材料、または電気絶縁性の樹脂中に導電性粒子が混入された異方性導電材料(ACF)等からなる接合材32(図2参照)によって、共通電極17の副配線部17bの端部および各IC−FPC接続電極21の端部に接続されている。
そして、FPC5の各プリント配線5bがコネクタ31を介して図示しない外部の電源装置および制御装置等に電気的に接続されると、共通電極17は、20〜24Vの正電位に保持された電源装置のプラス側端子に電気的に接続され、個別電極19は、駆動IC11およびIC−FPC接続電極21のグランド電極配線20を介して、0〜1Vのグランド電位に保持された電源装置のマイナス側端子に電気的に接続されるようになっている。そのため、駆動IC11のスイッチング素子がオン状態のとき、発熱部9に電圧が印加され、発熱部9が発熱するようになっている。
また、同様に、FPC5の各プリント配線5bがコネクタ31を介して外部の電源装置および制御装置等に電気的に接続されると、IC−FPC接続電極21の上記のIC電源配線は、共通電極17と同様、正電位に保持された電源装置のプラス側端子に電気的に接続されるようになっている。これにより、駆動IC11が接続されたIC−FPC接続電極21のIC電源配線とグランド電極配線20との電位差によって、駆動IC11に駆動IC11を動作させるための電源電流が供給される。また、IC−FPC接続電極21の上記のIC制御配線は、駆動IC11の制御を行う外部の制御装置に電気的に接続される。これにより、制御装置から送信された電気信号が駆動IC11に供給されるようになっている。電気信号によって、駆動IC11内の各スイッチング素子のオン・オフ状態を制御するように駆動IC11を動作させることで、各発熱部9を選択的に発熱させることができる。
FPC5と放熱体1との間には、フェノール樹脂、ポリイミド樹脂またはガラスエポキシ樹脂等の樹脂からなる補強板33が設けられている。補強板33は、FPC5の下面に両面テープや接着剤等(不図示)によって接着されることにより、FPC5を補強するように機能している。また、補強板33が放熱体1の上面に両面テープあるいは接着剤等(不図示)によって接着されることにより、FPC5が放熱体1上に固定されている。
次に、本発明のサーマルプリンタの一実施形態について、図7を参照しつつ説明する。図7は、本実施形態のサーマルプリンタZの概略構成図である。
図7に示すように、本実施形態のサーマルプリンタZは、上述のサーマルヘッドX1、搬送機構40、プラテンローラ50、電源装置60および制御装置70を備えている。サーマルヘッドX1は、サーマルプリンタZの筐体(不図示)に設けられた取付部材80の取付面80aに取り付けられている。なお、サーマルヘッドX1は、発熱部9の配列方向が、後述する記録媒体Pの搬送方向Sに直交する方向である主走査方向に沿うようにして、取付部材80に取り付けられている。
搬送機構40は、感熱紙、インクが転写される受像紙等の記録媒体Pを図7の矢印S方向に搬送して、サーマルヘッドX1の複数の発熱部9上に位置する第1保護層25上に搬送するためのものであり、搬送ローラ43,45,47,49を有している。搬送ローラ43,45,47,49は、例えば、ステンレス等の金属からなる円柱状の軸体43a,
45a,47a,49aを、ブタジエンゴム等からなる弾性部材43b,45b,47b,49bにより被覆して構成することができる。なお、図示しないが、記録媒体Pがインクが転写される受像紙等の場合は、記録媒体PとサーマルヘッドX1の発熱部9との間に、記録媒体Pとともにインクフィルムを搬送するようになっている。
45a,47a,49aを、ブタジエンゴム等からなる弾性部材43b,45b,47b,49bにより被覆して構成することができる。なお、図示しないが、記録媒体Pがインクが転写される受像紙等の場合は、記録媒体PとサーマルヘッドX1の発熱部9との間に、記録媒体Pとともにインクフィルムを搬送するようになっている。
プラテンローラ50は、記録媒体PをサーマルヘッドX1の発熱部9上に押圧するためのものであり、記録媒体Pの搬送方向Sに直交する方向に沿って延びるように配置され、記録媒体Pを発熱部9上に押圧した状態で回転可能となるように両端部が支持されている。プラテンローラ50は、例えば、ステンレス等の金属からなる円柱状の軸体50aを、ブタジエンゴム等からなる弾性部材50bにより被覆して構成することができる。
電源装置60は、上記のようにサーマルヘッドX1の発熱部9を発熱させるための電流および駆動IC11を動作させるための電流を供給するためのものである。制御装置70は、上記のようにサーマルヘッドX1の発熱部9を選択的に発熱させるために、駆動IC11の動作を制御する制御信号を駆動IC11に供給するためのものである。
本実施形態のサーマルプリンタZは、図7に示すように、プラテンローラ50によって記録媒体をサーマルヘッドX1の発熱部9上に押圧しつつ、搬送機構40によって記録媒体Pを発熱部9上に搬送しながら、電源装置60および制御装置70によって発熱部9を選択的に発熱させることで、記録媒体Pに所定の印画を行うことができる。なお、記録媒体Pが受像紙等の場合は、記録媒体Pとともに搬送されるインクフィルム(不図示)のインクを記録媒体Pに熱転写することによって、記録媒体Pへの印画を行うことができる。
<第2の実施形態>
図8,9を用いて第2の実施形態に係るサーマルヘッドX2について説明する。サーマルヘッドX2は、個別電極19とIC−FPC接続電極21との間に配置された金属層22を備えており、金属層22の表面に第1被覆層2aが設けられている。金属層22は、各駆動IC11に対応して図8においては、3つ設けられており、個別電極19とIC−FPC接続電極21とは別体に設けられている。その他の点においては、サーマルヘッドX1と同様であり、説明を省略する。
図8,9を用いて第2の実施形態に係るサーマルヘッドX2について説明する。サーマルヘッドX2は、個別電極19とIC−FPC接続電極21との間に配置された金属層22を備えており、金属層22の表面に第1被覆層2aが設けられている。金属層22は、各駆動IC11に対応して図8においては、3つ設けられており、個別電極19とIC−FPC接続電極21とは別体に設けられている。その他の点においては、サーマルヘッドX1と同様であり、説明を省略する。
サーマルヘッドX2は、駆動IC11の下方の領域に、平面視して、略矩形状の金属層22が設けられている。金属層22の表面には第1被覆層2aが設けられており、平面視して、第1被覆層2aの面積が、金属層22の面積よりも小さい構成となっている。
金属層22は、平面視した面積が、駆動IC11の平面視した面積よりも小さい構成となっている。また、駆動IC11と略平行に形成されており、駆動IC11の重心位置と、金属層22の重心位置とがほぼ同じ位置に配置されている。それにより、塗布した接合部材10が、略均一に広がるようになり、駆動IC11と基板7との間に、接合部材10を効率よく充填することができる。
金属層22は、上述した各種電極と同様の材料により形成することができる。また、他の電極の形成時に金属層22を形成してもよいし、各種電極を形成した後に、金属層22を形成してもよい。
第1被覆層2aは、金属層22の表面に設けられており、平面視して、第1被覆層2aの面積が金属層22の面積よりも小さい構成を有している。それにより、金属層22と第1被覆層2aの縁により段差が形成されることとなる。第1被覆層2aは、厚さが1〜3μmと薄いため、ごく微小な段差が形成されることとなる。この段差が設けられることで、毛細管現象が段差に起因して生じることとなり、接合部材10が、駆動IC11と第1
被覆層2aとの間に流入しやすくなる。そのため、駆動IC11と第1被覆層2aとの間に接合部材10を容易に充填することができる。
被覆層2aとの間に流入しやすくなる。そのため、駆動IC11と第1被覆層2aとの間に接合部材10を容易に充填することができる。
サーマルヘッドX2は、個別電極19とIC−FPC接続電極21との間に配置された金属層22を備えており、金属層22の表面に第1被覆層2aが設けられている。そのため、金属層22に設けられた第1被覆層2aのすべての部位が、接合部材10に対して毛細管現象を生じさせ、駆動IC11と第1被覆層2aとの間に接合部材10を充填させることができる。
なお、サーマルヘッドX2においては、矩形状の金属層22を1つ設けた例を示したがこれに限定されるものではない。
例えば、駆動IC11の長辺方向に長い長方形状の金属層22を、駆動IC11の短辺方向に複数設けてもよい。この場合、金属層22同士の間隙に接合部材10が入り込むことにより、接合部材10を硬化するとアンカー効果が生じて、駆動IC11と基板7との接合強度を強固なものにすることができる。
また、駆動IC11の短辺方向に長い長方形状の金属層22を、駆動IC11の長辺方向に複数設けてもよい。この場合、駆動IC11の長辺方向からディスペンサーにて接合部材10を塗布した時に、接合部材10が入り込みやすくなり、駆動IC11を基板7に容易に接合することができる。
<第3の実施形態>
図10を用いて、第3の実施形態に係るサーマルヘッドX3について説明する。
図10を用いて、第3の実施形態に係るサーマルヘッドX3について説明する。
サーマルヘッドX3は、金属層22の表面に第1被覆層2aが設けられており、第1被覆層2aの表面に複数の凹部24が形成されている。その他の点はサーマルヘッドX2と同様であり説明を省略する。
第1被覆層2aの表面に形成された凹部24は、直径が0.3〜3μm、深さが0.3〜3μmの大きさを有している。凹部24の平面視形状は、円形、楕円形、矩形、あるいはひし形形状を有している。第1被覆層2aの表面全体に占める凹部24の割合は、第1被覆層2aの面積に対して1〜10%であることが好ましい。そして、凹部24内には、接合部材10が充填されている。
第1被覆層2aの表面に凹部24が設けられており、凹部24の内部に接合部材10が充填されていることから、第1被覆層2aの表面粗さをさらに粗くすることができ、毛細管現象により、接合部材10が第1被覆層2a側にさらに入り込みやすくなる。そのため、駆動IC11と第1被覆層2aとの間に接合部材10が充填されることとなり、駆動IC11と第1被覆層2aとの間に気泡が残存する可能性をさらに低減することができる。
また、凹部24の内部に接合部材10が充填されていることから、アンカー効果が生じて、第1被覆層2aと接合部材10との接合強度を向上させることができる。それにより、基板7と駆動IC11との接合強度を向上させることができ、サーマルヘッドX3の信頼性を向上させることができる。
なお、凹部24の形成方法としては、第1被覆層2aを形成した後、一般的に知られるエッチングにより、表面を粗くすることで凹部24を形成することができる。また、金属層22を形成した後にエッチングを行い、金属層22の表面を粗くし、表面の粗い金属層22に第1被覆層2aを形成することにより、第1被覆層2aの表面に凹部24を形成し
てもよい。
てもよい。
<第4の実施形態>
図11〜13を用いて、第4の実施形態に係るサーマルヘッドX4について説明する。
図11〜13を用いて、第4の実施形態に係るサーマルヘッドX4について説明する。
図11に示すように、サーマルヘッドX4は、グランド電極配線20が基板7の一方の長辺に沿って設けられている。グランド電極配線20は、平面視して、矩形状をなしており、グランド電極配線20の駆動IC11が搭載される領域に第1被覆層2aが設けられている。
図12(a)に示すように、駆動IC11の第1接続端子11aは、第3被覆層2cを介して個別電極19の駆動IC用端子4と接続されている。また、駆動IC11の第3接続端子11cは、第2被覆層2bを介してグランド電極配線20の駆動IC用端子8と接続されている。そして、駆動IC11の下方に駆動IC11の長辺方向に沿って第1被覆層2aが設けられている。
このような構成においても、第1被覆層2aの表面粗さが粗いことから、毛細管現象が生じて、接合部材10を良好に駆動IC11と第1被覆層2aとの間の空間に充填させることができる。
さらにまた、グランド電極配線20の一部に第1被覆層2aを設けることで無電解めっき法により第1被覆層2aを形成した際に、面積の大きなグランド電極配線20に第1被覆層2aを形成することとなり、めっきが形成されない、いわゆるめっき未着が生じる可能性を低減することができる。
なお、サーマルヘッドX4においては、各駆動IC11に対応して第1被覆層2aを複数個設けた例を示したがこれに限定されるものではない。例えば、第1被覆層2aがそれぞれ接合された状態としてもよい。つまり、基板7の長手方向の一端から他端にかけて延びる第1被覆層2aを設けてもよい。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて種々の変更が可能である。例えば、第1の実施形態であるサーマルヘッドX1を用いたサーマルプリンタZを示したが、これに限定されるものではなく、サーマルヘッドX2〜X4をサーマルプリンタZに用いてもよい。また、複数の実施形態であるサーマルヘッドX1〜X4を組み合わせてもよい。
例えば、サーマルヘッドX1〜43においては、駆動IC11の下方に位置する金属層として、グランド電極配線20または金属層22を用いた例を示したが、これに限定されるものではない。例えば、個別電極19の一部に第1被覆層2aを設けてもよいし、IC−FPC接続電極21の一部に第1被覆層2aを設けてもよい。
また、サーマルヘッドX1では、蓄熱層13に隆起部13bが形成され、隆起部13b上に電気抵抗層15が形成されているが、これに限定されるものではない。例えば、蓄熱層13に隆起部13bを形成せず、電気抵抗層15の発熱部9を、蓄熱層13の下地部13b上に配置してもよい。または、蓄熱層13を形成せず、基板7上に電気抵抗層15を配置してもよい。
また、サーマルヘッドX1では、電気抵抗層15上に共通電極17および個別電極19が形成されているが、共通電極17および個別電極19の双方が発熱部9(電気抵抗体)に接続されている限り、これに限定されるものではない。例えば、蓄熱層13上に共通電
極17および個別電極19を形成し、共通電極17と個別電極19との間の領域のみに電気抵抗層15を形成することにより、発熱部9を構成してもよい。
極17および個別電極19を形成し、共通電極17と個別電極19との間の領域のみに電気抵抗層15を形成することにより、発熱部9を構成してもよい。
また、外部基板としてFPCを設けた例を示したが、可堯性のあるFPCでなく、硬質なプリント配線板を用いてもよい。硬質なプリント配線板としては、ガラスエポキシ基板あるいはポリイミド基板等の樹脂により形成された基板を例示することができる。
X1〜X4 サーマルヘッド
Z サーマルプリンタ
1 放熱体
2 被覆層
2a 第1被覆層
2b 第2被覆層
2c 第3被覆層
3 ヘッド基体
4 駆動IC用端子(個別電極側)
5 フレキシブルプリント配線板
6 駆動IC用端子(IC−FPC接続電極側)
7 基板
8 駆動IC用端子(グランド電極配線側)
9 発熱部(電気抵抗体)
10 接合部材
11 駆動IC
17 共通電極
19 個別電極
20 グランド電極配線
21 IC−FPC接続電極
22 金属層
24 凹部
25 保護層
Z サーマルプリンタ
1 放熱体
2 被覆層
2a 第1被覆層
2b 第2被覆層
2c 第3被覆層
3 ヘッド基体
4 駆動IC用端子(個別電極側)
5 フレキシブルプリント配線板
6 駆動IC用端子(IC−FPC接続電極側)
7 基板
8 駆動IC用端子(グランド電極配線側)
9 発熱部(電気抵抗体)
10 接合部材
11 駆動IC
17 共通電極
19 個別電極
20 グランド電極配線
21 IC−FPC接続電極
22 金属層
24 凹部
25 保護層
Claims (7)
- 基板と、
該基板上に設けられた発熱部と、
前記発熱部に印加する電圧を制御する駆動ICと、
前記基板および前記駆動ICを接合する接合部材と、
前記基板上に設けられており、前記駆動ICの下方に位置する金属層と、を備え、
該金属層には、その表面に被覆層が設けられており、
前記接合部材が、前記被覆層と前記駆動ICとの間に位置している、ことを特徴とするサーマルヘッド。 - 前記被覆層は凹部を有しており、
該凹部に前記接合部材が入り込んでいる、請求項1に記載のサーマルヘッド。 - 前記発熱部および前記駆動ICを接続する第1電極と、
前記駆動ICおよび外部基板を接続する第2電極と、をさらに備え、
前記金属層が、前記第1電極および前記第2電極と絶縁されており、前記第1電極と前記第2電極との間に設けられている、請求項1または2に記載のサーマルヘッド。 - 前記被覆層の平面視した面積が、前記金属層の平面視した面積よりも小さい、請求項3に記載のサーマルヘッド。
- 前記発熱部および前記駆動ICを接続する第1電極と、
前記駆動ICおよび外部基板を接続する第2電極と、をさらに備え、
前記第2電極の一部が前記金属層として機能する、請求項1または2に記載のサーマルヘッド。 - 前記被覆層が第1被覆層であり、
前記第2電極は、前記駆動ICと接続される接続部位を有し、
該接続部位に設けられた第2被覆層をさらに備え、
平面視して、前記第1被覆層が、前記第2被覆層を取り囲むように設けられた、請求項5に記載のサーマルヘッド。 - 請求項1乃至6のうちいずれか1項に記載のサーマルヘッドと、前記発熱部上に記録媒体を搬送する搬送機構と、前記発熱部上に記録媒体を押圧するプラテンローラとを備えることを特徴とするサーマルプリンタ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2012123291A JP2013248756A (ja) | 2012-05-30 | 2012-05-30 | サーマルヘッドおよびこれを備えるサーマルプリンタ |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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US9744774B2 (en) | 2015-12-25 | 2017-08-29 | Rohm Co., Ltd. | Thermal print head and thermal printer |
JP2019034482A (ja) * | 2017-08-17 | 2019-03-07 | ローム株式会社 | サーマルプリントヘッド |
-
2012
- 2012-05-30 JP JP2012123291A patent/JP2013248756A/ja active Pending
Cited By (6)
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