JP6081888B2 - サーマルヘッドおよびこれを備えるサーマルプリンタ - Google Patents

サーマルヘッドおよびこれを備えるサーマルプリンタ Download PDF

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Description

本発明は、サーマルヘッドおよびこれを備えるサーマルプリンタに関する。
従来、ファクシミリあるいはビデオプリンタ等の印画デバイスとして、種々のサーマルヘッドが提案されている。例えば、基板、基板上に設けられた発熱部、および基板上に設けられ、発熱部に電気的に接続された電極を備えるヘッド基体と、ヘッド基体に隣り合うように配置され、発熱部の熱を放熱するための放熱体と、放熱体に設けられた貫通孔の内部に配置されており、ヘッド基体、および放熱体を接合する接合部材と、を備えるものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開平8−324015号公報
しかしながら、上記のサーマルヘッドは、記録媒体の搬送に従って、当該搬送方向に外力が生じた場合に、基板が放熱体から剥離する可能性があった。このため、サーマルヘッドに破損が生じる場合がある。
本発明の一実施形態に係るサーマルヘッドは、基板、該基板上に設けられた発熱部、および前記基板上に設けられ、前記発熱部に電気的に接続された電極を備えるヘッド基体と、該ヘッド基体に隣り合うように配置され、前記発熱部の熱を放熱するための放熱体と、該放熱体に設けられた貫通孔の内部に配置されており、前記ヘッド基体、および前記放熱体を接合する接合部材と、を備えている。また、該接合部材は、内部に複数の空隙を有し、前記基板側に配置された第1領域と該第1領域以外の第2領域を備えている。また、該第2領域における前記接合部材の空隙率が、前記第1領域における前記接合部材の空隙率よりも大きい。
また、本発明の一実施形態に係るサーマルプリンタは、上記に記載のサーマルヘッドと、前記発熱部上に記録媒体を搬送する搬送機構と、前記発熱部上に前記記録媒体を押圧するプラテンローラとを備える。
本発明によれば、基板が放熱体から剥離する可能性を低減することができる。
本発明のサーマルヘッドの一実施形態を示す平面図である。 図1に示すI−I線断面図である。 図1に示すサーマルヘッドのヘッド基体を省略した斜視図である。 (a)は図3に示すII−II線断面図、(b)は図3に示すIII−III線断面図である。 本発明のサーマルプリンタの一実施形態の概略構成を示す図である。 他の実施形態に係るサーマルヘッドを示し、図4(a)に対応する断面図である。 (a)は図6に示すサーマルヘッドの変形例を示し、図4(a)に対応する断面図、(b)は図6に示すサーマルヘッドの他の変形例を示し、図4(a)に対応する断面図、である。 さらに他の実施形態係るサーマルヘッドのヘッド基体を省略した斜視図である。 (a)は図8に示すIV−IV線断面図、(b)は図8に示すV−V線断面図である。
<第1の実施形態>
以下、サーマルヘッドX1について図1〜4を参照して説明する。サーマルヘッドX1は、放熱体1と、放熱体1上に配置されたヘッド基体3と、放熱体1とヘッド基体3とを接合する接合部材4と、ヘッド基体3に電気的に接続されたフレキシブルプリント配線板5(以下、FPC5という)とを備えている。なお、図1では、FPC5の図示を省略し、FPC5が配置される領域を一点鎖線で示している。
放熱体1は、板状に形成されており、平面視して長方形状をなしている。図3に示すように、放熱体1は、板状の台部1aと、台部1aに設けられた貫通孔1bとを有している。貫通孔1bは、平面視して円形状をなしており、台部1aの一方の主面から他方の主面にわたって形成されている。
放熱体1は、例えば、銅、鉄またはアルミニウム等の金属材料で形成されており、ヘッド基体3の発熱部9で発生した熱のうち、印画に寄与しない熱を放熱する機能を有している。また、台部1aの上面には、両面テープ2によってヘッド基体3が接着されている。
両面テープ2は、放熱体1の台部1a上に設けられており、平面視面積が基板7の平面視面積と略同等の大きさである。また、両面テープ2は、放熱体1の貫通孔1b上に切欠部2aが設けられており、両面テープ2を放熱体1上に載置しても、放熱体1の貫通孔1bが露出する構成となっている。両面テープ2の切欠部2aは、平面視して円形状をなしており、切欠部2aの平面視面積は、貫通孔1bの平面視面積よりも大きく構成されている。切欠部2aの内部には接合部材4が充填されている。なお、両面テープ2の代わりにエポキシ樹脂系の接着剤を用いてもよい。
ヘッド基体3は、平面視して、板状に形成されており、ヘッド基体3の基板7上にサーマルヘッドX1を構成する各部材が設けられている。ヘッド基体3は、外部より供給された電気信号に従い、記録媒体(不図示)に印字を行う機能を有する。
図1に示すように。FPC5は、ヘッド基体3と電気的に接続されており、絶縁性の樹脂層の内部に、パターニングされたプリント配線が複数設けられており、ヘッド基体3に電流および電気信号を供給する機能を有した配線基板である。プリント配線は、一端部が樹脂層から露出しており、他端部がコネクタ31と電気的に接続されている。
FPC5のプリント配線は、導電性接合材23を介してヘッド基体3の接続電極21と接続されている。導電性接合材23は、半田材料あるいは電気絶縁性の樹脂中に導電性粒子が混入された異方性導電フィルム(ACF)を例示することができる。
FPC5と放熱体1との間には、フェノール樹脂、ポリイミド樹脂またはガラスエポキシ樹脂等の樹脂からなる補強板(不図示)を設けてもよい。また、FPC5の全域にわたり補強板を接続してもよい。補強板は、FPC5の下面に両面テープあるいは接着剤等によって接着されることにより、FPC5を補強することができる。
なお、配線基板としてFPC5を用いた例を示したが、可堯性のあるFPC5でなく、硬質な配線基板を用いてもよい。硬質なプリント配線基板としては、ガラスエポキシ基板あるいはポリイミド基板等の樹脂により形成された基板を例示することができる。
以下、ヘッド基体3を構成する各部材について説明する。
基板7は、アルミナセラミックス等の電気絶縁性材料、あるいは単結晶シリコン等の半導体材料等によって形成されている。
基板7の上面には、蓄熱層13が形成されている。蓄熱層13は、基板7の上面の全域にわたり形成された下地部13aと、複数の発熱部9の配列方向に沿って帯状に延び、断面が略半楕円形状をなしている隆起部13bとを有している。隆起部13bは、印画する記録媒体を、発熱部9上に形成された保護層25に良好に押し当てるように機能する。
蓄熱層13は、熱伝導性の低いガラスで形成されており、発熱部9で発生する熱の一部を一時的に蓄積することで、発熱部9の温度を上昇させるのに要する時間を短くすることができ、サーマルヘッドX1の熱応答特性を高めるように機能する。蓄熱層13は、例えば、ガラス粉末に適当な有機溶剤を混合して得た所定のガラスペーストを従来周知のスクリーン印刷等によって基板7の上面に塗布し、これを焼成することで形成される。
電気抵抗層15は蓄熱層13の上面に設けられており、電気抵抗層15上には、共通電極17、個別電極19および接続電極21が設けられている。電気抵抗層15は、共通電極17、個別電極19および接続電極21と同形状にパターニングされており、共通電極17と個別電極19との間に電気抵抗層15が露出した露出領域を有する。
電気抵抗層15の露出領域は、図1に示すように、蓄熱層13の隆起部13b上に列状に配置されており、各露出領域が発熱部9を構成している。複数の発熱部9は、説明の便宜上、図1で簡略化して記載しているが、例えば、100dpi〜2400dpi(dot per inch)等の密度で配置される。
電気抵抗層15は、例えば、TaN系、TaSiO系、TaSiNO系、TiSiO系、TiSiCO系、CrSiO系またはNbSiO系等の電気抵抗の比較的高い材料によって形成されている。そのため、発熱部9に電圧が印加されたときに、ジュール発熱によって発熱部9が発熱する。
図1,2に示すように、電気抵抗層15の上面には、共通電極17、複数の個別電極19および複数の接続電極21が設けられている。これらの共通電極17、個別電極19および接続電極21は、導電性を有する材料で形成されており、例えば、アルミニウム、金、銀および銅のうちのいずれか一種の金属またはこれらの合金によって形成されている。
共通電極17は、主配線部17aと、副配線部17bと、リード部17cとを有している。主配線部17aは、基板7の一方の長辺に沿って延びている。副配線部17bは、基板7の一方および他方の短辺のそれぞれに沿って延びている。リード部17cは、主配線部17aから各発熱部9に向かって個別に延びている。共通電極17は、一端部が複数の発熱部9と接続され、他端部がFPC5に接続されることにより、FPC5と各発熱部9との間を電気的に接続している。
複数の個別電極19は、一端部が発熱部9に接続され、他端部が駆動IC11に接続されることにより、各発熱部9と駆動IC11との間を電気的に接続している。また、個別
電極19は、複数の発熱部9を複数の群に分け、各群の発熱部9を、各群に対応して設けられた駆動IC11に電気的に接続している。
複数の接続電極21は、一端部が駆動IC11に接続され、他端部がFPC5に接続されることにより、駆動IC11とFPC5との間を電気的に接続している。各駆動IC11に接続された複数の接続電極21は、異なる機能を有する複数の配線で構成されている。具体的には、IC電源配線と、グランド電極配線と、IC制御配線とで構成されている。
駆動IC11は、図1に示すように、複数の発熱部9の各群に対応して配置されているとともに、個別電極19の他端部と接続電極21の一端部とに接続されている。駆動IC11は、各発熱部9の通電状態を制御する機能を有している、駆動IC11としては、内部に複数のスイッチング素子を有する切替部材を用いればよい。
上記の電気抵抗層15、共通電極17、個別電極19および接続電極21は、例えば、各々を構成する材料層を蓄熱層13上に、例えばスパッタリング法等の従来周知の薄膜成形技術によって順次積層した後、積層体を従来周知のフォトエッチング等を用いて所定のパターンに加工することにより形成される。なお、共通電極17、個別電極19および接続電極21は、同じ工程によって同時に形成することができる。
図1,2に示すように、基板7の上面に形成された蓄熱層13上には、発熱部9、共通電極17の一部および個別電極19の一部を被覆する保護層25が形成されている。なお、図1では、説明の便宜上、保護層25の形成領域を一点鎖線で示し、これらの図示を省略している。
保護層25は、発熱部9、共通電極17および個別電極19の被覆した領域を、大気中に含まれている水分等の付着による腐食、あるいは印画する記録媒体との接触による摩耗から保護するためのものである。保護層25は、SiN、SiO、SiON、SiC、SiCNあるいはダイヤモンドライクカーボン等を用いて形成することができ、保護層25を単層で構成してもよいし、これらの層を積層して構成してもよい。このような保護層25はスパッタリング法等の薄膜形成技術あるいはスクリーン印刷等の厚膜形成技術を用いて作製することができる。
また、図1,2に示すように、基板7の上面に形成された蓄熱層13の下地部13a上には、共通電極17、個別電極19および接続電極21を部分的に被覆する被覆層27が設けられている。なお、図1では、説明の便宜上、被覆層27の形成領域を一点鎖線で示している。
被覆層27は、共通電極17、個別電極19および接続電極21の被覆した領域を、大気との接触による酸化、あるいは大気中に含まれている水分等の付着による腐食から保護するためのものである。なお、被覆層27は、共通電極17および個別電極19の保護をより確実にするため、図2に示すように保護層25の端部に重なるようにして形成されている。被覆層27は、例えば、エポキシ樹脂、あるいはポリイミド樹脂等の樹脂材料をスクリーン印刷法等の厚膜成形技術を用いて形成することができる。
被覆層27は、駆動IC11と接続される個別電極19、および接続電極21を露出させるための開口部(不図示)が形成されており、開口部を介してこれらの配線が駆動IC11に接続されている。また、駆動IC11は、個別電極19および接続電極21に接続された状態で、駆動IC11の保護、および駆動IC11とこれらの配線との接続部の保護のため、エポキシ樹脂、あるいはシリコーン樹脂等の樹脂からなる被覆部材29によっ
て被覆されることで封止されている。
図3,4を用いて、放熱体1とヘッド基体3との接合について説明する。
放熱体1とヘッド基体3とは、両面テープ2および接合部材4により接合されている。両面テープ2は、放熱体1の台部1aとヘッド基体3の下面との間に配置されている。接合部材4は、放熱体1の貫通孔1bの内部に配置されており、接合部材4の一部が、ヘッド基体3と、両面テープ2と、放熱体1とにより囲まれた空間まで充填されている。それにより、ヘッド基体3と、放熱体1とを接合している。
接合部材4は、内部に複数の気泡6を有している。また、接合部材4は、基板7側に配置された第1領域R1と、第1領域R1以外の第2領域R2を備えている。接合部材4の第1領域R1および第2領域R2にはそれぞれ気泡6が含まれている。接合部材4は、熱硬化樹脂、あるいは紫外線硬化樹脂により形成されている。
サーマルヘッドX1は、第2領域R1における空隙率が、第1領域R1における空隙率よりも大きくなっている。それにより、第1領域R1にて基板7との接合を強固なものとしつつ、記録媒体(不図示)の搬送方向に外力が生じた場合においても、第2領域R2に含まれる気泡6が変形することにより、接合部材4が、基板7のずれに追従するように変形することができる。その結果、放熱体1と基板7との剥離が生じる可能性を低減することができる。
気泡6は、直径が50〜150μmであり、球形状をなしているものが好ましい。気泡6の直径がこの範囲にあることにより、接合部材4に生じた応力を気泡6により緩和することができる。また、接合部材4の接合強度が小さくなることを抑えることができる。
第1領域R1においては、気泡6の密度は、10個/mm以下であることが好ましい。言い換えると、第1領域R1の空隙率が5%以下であることが好ましい。それにより、接合部材4の接合強度が小さくなることを抑えることができる。
第2領域R2においては、気泡6の密度は、35〜70個/mmであることが好ましい。言い換えると、第2領域R2の空隙率が15〜30%であることが好ましい。それにより、接合部材4に生じた応力を気泡6により緩和することができるとともに、接合部材4の強度を確保することができる。
なお、接合部材4に生じる応力は、次の理由により生じるものと考えられる。サーマルヘッドX1は、図5に示すように、記録媒体Pが発熱部9上に搬送されることにより、記録媒体Pに印画を行っている。この際に、記録媒体Pと発熱部9上の保護膜25との摩擦力により、サーマルヘッド1には記録媒体Pの搬送方向Sに外力が加わる場合がある。それにより、ヘッド基体3に搬送方向Sに外力が生じ、それに起因して、接合部材4の内部に応力が生じるものと考えられる。
また、サーマルヘッドX1は、第1領域R1に存在する気泡4が、基板7と接合部材4との界面に接していない。そのため、基板7と接合部材4との接触面積が小さくなる可能性を低減することができ、ヘッド基体3と放熱体1との接合強度が低下する可能性を低減することができる。
また、サーマルヘッドX1は、図4に示すように、第2領域R1に含有される気泡6の数は、第1領域R1に含有される気泡6の数よりも多い構成となっている。
そのため、第2領域R2における接合部材4の空隙率が、第1領域R1における接合部材4の空隙率よりも大きくなり、接合部材4が、ヘッド基体3と放熱体1との接合強度を確保しつつ、応力を分散しやすい構成とすることができる。
なお、接合部材4の空隙率は、貫通孔1bを通る断面にてサーマルヘッドX1を切断し、断面を観察することにより、測定することができる。具体的には、断面写真を撮影し、この断面写真を画像処理することにより、気泡6の径、気泡6の数、空隙率を測定することができる。気泡6の径においては、気泡6の縁を通る仮想円を描き、仮想円の直径を気泡6の径とみなすことができる。
また、第1領域R1と第2領域R2は、断面写真において、基板7からある一定の範囲に存在する気泡6の数を測定して求めることができる。例えば、基板から200μm間隔で、基板6からの距離の等しい気泡6の数を測定し、気泡6の数が大きく変わる点を境界面Lとして、第1領域R1と第2領域R2とを求めればよい。
気泡6を含有する接合部材4は、例えば、以下の方法により作成することができる。2液性の熱硬化樹脂を用いる場合、主剤および硬化剤のそれぞれの粘度を高い状態とし、粘度が高い状態で主剤および硬化剤を撹拌して、貫通孔1bに流入させることにより第1領域R1を作成することができる。そして、さらに撹拌を続け、第1領域R1用よりも気泡6を含有する第2領域R1用の接合部材4を作製し、貫通孔1bに流入させることにより、接合部材4を作製することができる。
なお、サーマルヘッドX1において、第1領域R1に存在する気泡4が、基板7と接合部材4との界面に接していない例を示したがこれに限定されるものではない。第1領域R1に存在する気泡4が、基板7と接合部材4との界面に接していてもよい。
次に、サーマルプリンタZ1について、図5を参照しつつ説明する。
図5に示すように、本実施形態のサーマルプリンタZ1は、上述のサーマルヘッドX1と、搬送機構40と、プラテンローラ50と、電源装置60と、制御装置70とを備えている。サーマルヘッドX1は、サーマルプリンタZ1の筐体(不図示)に設けられた取付部材80の取付面80aに取り付けられている。なお、サーマルヘッドX1は、発熱部9の配列方向が、後述する記録媒体Pの搬送方向Sに直交する方向である主走査方向に沿うようにして、取付部材80に取り付けられている。
搬送機構40は、駆動部(不図示)と、搬送ローラ43,45,47,49とを有している。搬送機構40は、感熱紙、インクが転写される受像紙等の記録媒体Pを図5の矢印S方向に搬送して、サーマルヘッドX1の複数の発熱部9上に位置する保護層25上に搬送するためのものである。駆動部は、搬送ローラ43,45,47,49を駆動させる機能を有しており、例えば、モータを用いることができる。搬送ローラ43,45,47,49は、例えば、ステンレス等の金属からなる円柱状の軸体43a,45a,47a,49aを、ブタジエンゴム等からなる弾性部材43b,45b,47b,49bにより被覆して構成することができる。なお、図示しないが、記録媒体Pがインクが転写される受像紙等の場合は、記録媒体PとサーマルヘッドX1の発熱部9との間に、記録媒体Pとともにインクフィルムを搬送する。
プラテンローラ50は、記録媒体PをサーマルヘッドX1の発熱部9上に位置する保護膜25上に押圧する機能を有する。プラテンローラ50は、記録媒体Pの搬送方向Sに直交する方向に沿って延びるように配置され、記録媒体Pを発熱部9上に押圧した状態で回転可能となるように両端部が支持固定されている。プラテンローラ50は、例えば、ステ
ンレス等の金属からなる円柱状の軸体50aを、ブタジエンゴム等からなる弾性部材50bにより被覆して構成することができる。
電源装置60は、上記のようにサーマルヘッドX1の発熱部9を発熱させるための電流および駆動IC11を動作させるための電流を供給する機能を有している。制御装置70は、上記のようにサーマルヘッドX1の発熱部9を選択的に発熱させるために、駆動IC11の動作を制御する制御信号を駆動IC11に供給する機能を有している。
サーマルプリンタZ1は、図5に示すように、プラテンローラ50によって記録媒体PをサーマルヘッドX1の発熱部9上に押圧しつつ、搬送機構40によって記録媒体Pを発熱部9上に搬送しながら、電源装置60および制御装置70によって発熱部9を選択的に発熱させることにより、記録媒体Pに所定の印画を行う。なお、記録媒体Pが受像紙等の場合は、記録媒体Pとともに搬送されるインクフィルム(不図示)のインクを記録媒体Pに熱転写することによって、記録媒体Pへの印画を行う。
<第2の実施形態>
図6,7を用いて第2の実施形態に係るサーマルヘッドX2、およびその変形例であるサーマルヘッドX3,X4について説明する。なお、同一の部材については同一の符号を付し、以下同様とする。
サーマルヘッドX2は、放熱体101が、台部101aと貫通孔101bに加えて、テーパ部101cを備えている。テーパ部101cは、貫通孔101bの両側に設けられており、外側へ向けて径が大きくなるように構成されている。両面テープ2の切欠部2aは、テーパ部101cの径よりも大きく切り欠かれている。
それにより、接合部材104を貫通孔101bから流入させる場合に、接合部材4をテーパ部101cにより両面テープ2の切欠部2aに向けて充填しやすくなる。そのため、サーマルヘッドX2を容易に作製することができる。
また、図6に占めすように、接合部材104の境界面Lと、放熱体101の貫通孔101bおよびテーパ部101cの境界面(不図示)とが、略一致している。それにより、テーパ部101cのテーパ面と接合部材104の第1領域R1との接合強度を強固なものすることができる。なお、略一致とは、接合部材104の境界面Lと基板7からの距離と、放熱体101の貫通孔101bおよびテーパ部101cの境界面の基板7からの距離との差が10%以内であり、測定誤差を含むものである。
なお、接合部材104の境界面Lと基板7との距離が、放熱体101の貫通孔101bおよびテーパ部101cの境界面と基板7の距離よりも長くてもよい。その場合、貫通孔101bの内部にまで第1領域R1を配置することができ、ヘッド基体3と放熱体1との接合強度を向上させることができる。
図7(a)に示すサーマルヘッドX3は、サーマルヘッドX2の変形例を示し、第2領域R2に含有された気泡206の径が、第1領域R1に含有された気泡206の径よりも大きい構成を有している。そのため、第2領域R2の空隙率が、第1領域R1の空隙率よりも大きくすることができる。その結果、放熱体1とヘッド基体3との接合強度を確保しつつ、放熱体1と基板7との剥離が生じる可能性を低減することができる。
なお、第2領域R2に含有された気泡206の径を、第1領域R1に含有された気泡206の径よりも大きくするためには、例えば、第2領域R2用の接合部材204の主剤および硬化剤の粘度を第1領域R1用の接合部材204の主剤および硬化剤の粘度よりも高
くした状態で撹拌し、貫通孔101bに流入させればよい。
図7(b)に示すサーマルヘッドX4は、サーマルヘッドX2の変形例を示し、接合部材304が、第1領域R1に気泡306が含まれておらず、第2領域R2のみに気泡306が設けられている。この場合においても、接合部材304は、第2領域R2の空隙率が第1領域R1の空隙率よりも大きくなっている。
そのため、サーマルヘッドX4は、第1領域R1にて、放熱体1とヘッド基体3とを強固に接合するとともに、第2領域R2にて、変形可能な接合部材304とすることができる。
なお、この場合、第1領域R1と第2領域R2との境界面Lは、気泡304が存在し始める箇所を境界面Lとすることができる。
<第3の実施形態>
図8,9を用いてサーマルヘッドX5について説明する。サーマルヘッドX5は、発熱部9の配列方向(以下、配列方向と称する)における中央部に配置された第1接合部材404aと、第2接合部材404bとを有している。
第1接合部材404aおよび第2接合部材404bは、上述した接合部材4と同様のものである。第1接合部材404aおよび第2接合部材404bは、含有する気泡406a,406bの構成が異なっている。
第1接合部材404aは、第2領域R2の空隙率が、第1領域R1の空隙率よりも大きい構成となっている。同様に、第2接合部材404bは、第2領域R2の空隙率が、第1領域R1の空隙率よりも大きい構成となっている。
そして、第2接合部材404bの第2領域R2における気泡406bの数が、第1接合部材404aの第2領域R2における気泡406aの数よりも多くなっている。それにより、第2接合部材404bは、第1接合部材404aに比べて、気泡406bにより応力を緩和することができ、変形することができる。
その結果、ヘッド基体3と放熱体1との熱膨張係数差に起因する応力が、サーマルヘッドX5に生じた場合のおいても、第1接合部材404aおよび第2接合部材404bにより応力を緩和することができる。そのため、ヘッド基体3と放熱体1との剥離が生じる可能性を低減することができる。
特に、ヘッド基体3と放熱体1との熱膨張係数差に起因する応力が大きくなりやすい、配列方向の両端部の接合を、変形しやすい第2接合部材404bにより接合することで、ヘッド基体3と放熱体1との剥離が生じる可能性をさらに低減することができる。
さらに、配列方向の中央部にて、変形のしにくい第1接合部材404aによりヘッド基体3と放熱体1とを固定することにより、ヘッド基体3と放熱体1とを強固に固定することができる。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて種々の変更が可能である。例えば、第1の実施形態であるサーマルヘッドX1を用いたサーマルプリンタZ1を示したが、これに限定されるものではなく、サーマルヘッドX2〜X5をサーマルプリンタZ1に用いてもよい。また、複数の実施形態であるサーマルヘッドX1〜X5を組み合わせてもよい。
サーマルヘッドX1では、蓄熱層13に隆起部13bが形成され、隆起部13b上に電気抵抗層15が形成されているが、これに限定されるものではない。例えば、蓄熱層13に隆起部13bを形成せず、電気抵抗層15の発熱部9を、蓄熱層13の下地部13b上に配置してもよい。または、蓄熱層13を形成せず、基板7上に電気抵抗層15を配置してもよい。
サーマルヘッドX1では、電気抵抗層15上に共通電極17および個別電極19が形成されているが、共通電極17および個別電極19の双方が発熱部9(電気抵抗体)に接続されている限り、これに限定されるものではない。例えば、蓄熱層13上に共通電極17および個別電極19を形成し、共通電極17と個別電極19との間の領域のみに電気抵抗層15を形成することにより、発熱部9を構成してもよい。
サーマルヘッドX1では、発熱部9が基板7の主面上に設けられる平面ヘッドを用いて説明したが、発熱部9が基板7の端面上に設けられる端面ヘッドに本発明を用いてもよい。また、ヘッド基体3にFPC5を介して、ヘッド基体3を外部と電気的に接続した例を示したが、ヘッド基体3にコネクタ31を直接電気的に接続してもよい。また、発熱部9を薄膜形成技術で形成する薄膜ヘッドを用いて説明したが、発熱部9を厚膜形成技術で形成する厚膜ヘッドに用いてもよい。
また、サーマルヘッドX5では、第2接合部材404bの気泡406bの数が、第1接合部材404aの気泡406aの数よりも多い例を示したがこれに限定されるものではない。例えば、第2接合部材404bの気泡406bの径が、第1接合部材404aの気泡406aの径よりも大きい構成としてもよい。その場合においても、第2接合部材404bを第1接合部材404aよりも変形しやすくすることができる。
X1〜X5 サーマルヘッド
Z1 サーマルプリンタ
R1 第1領域
R2 第2領域
1 放熱体
1a 台部
1b 貫通孔
2 両面テープ
2a 切欠部
3 ヘッド基体
4 接合部材
5 フレキシブルプリント配線板
6 空隙
7 基板
9 発熱部(電気抵抗体)
11 駆動IC
13 蓄熱層
15 電気抵抗層
17 共通電極
19 個別電極
21 接続電極
23 接合材
25 保護層
27 被覆層
29 被覆部材

Claims (8)

  1. 基板、該基板上に設けられた発熱部、および前記基板上に設けられ、前記発熱部に電気的に接続された電極を備えるヘッド基体と、
    該ヘッド基体に隣り合うように配置され、前記発熱部の熱を放熱するための放熱体と、
    該放熱体に設けられた貫通孔の内部に配置されており、前記ヘッド基体、および前記放熱体を接合する接合部材と、を備え、
    該接合部材は、内部に複数の空隙を有し、前記基板側に配置された第1領域と該第1領域以外の第2領域を備えており、
    該第2領域における前記接合部材の空隙率が、前記第1領域における前記接合部材の空隙率よりも大きいことを特徴とするサーマルヘッド。
  2. 前記第1領域に存在する空隙が、前記基板と前記接合部材との界面に接していない、請求項1に記載のサーマルヘッド。
  3. 前記接合部材の前記空隙は気泡により形成されており、
    前記第2領域における前記気泡の数が、前記第1領域における前記気泡の数よりも多い、請求項1または2に記載のサーマルヘッド。
  4. 前記接合部材の前記空隙は気泡により形成されており、
    前記第2領域における前記気泡の径が、前記第1領域における前記気泡の径よりも大きい、請求項1乃至3のいずれか一項に記載のサーマルヘッド。
  5. 前記放熱体は、前記貫通孔に連通するテーパ部をさらに備え、
    前記貫通孔と前記テーパ部との境界面と、前記第1領域および前記第2領域の境界面とが、略一致している、請求項1乃至4のいずれか一項に記載のサーマルヘッド。
  6. 前記接合部材は、前記発熱部の配列方向における中央部に配置された第1接合部材と、前記発熱部の配列方向における両端部に配置された第2接合部材とを備え、
    前記第2接合部材の前記第2領域における前記気泡の数が、前記第1接合部材の前記第2領域における前記気泡の数よりも多い、請求項3乃至5のいずれかに記載のサーマルヘッド。
  7. 前記接合部材は、前記発熱部の配列方向における中央部に配置された第1接合部材と、前記発熱部の配列方向における両端部に配置された第2接合部材とを備え、
    前記第2接合部材の前記第2領域における前記気泡の径が、前記第1接合部材の前記第2領域における前記気泡の径よりも大きい、請求項3乃至6のいずれかに記載のサーマルヘッド。
  8. 請求項1乃至7のうちいずれか一項に記載のサーマルヘッドと、
    前記発熱部上に記録媒体を搬送する搬送機構と、
    前記発熱部上に前記記録媒体を押圧するプラテンローラと、を備えることを特徴とするサーマルプリンタ。
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