JP2013248091A - X線撮影装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 散乱線除去グリッドの着脱作業を好適に実行することが可能なX線撮影装置を提供する。
【解決手段】 X線撮影が終了してグリッド支持部31の往復移動を停止するときに、ブッキー機構1における制御部がステッピングモータ40を制御することにより、クランクスライダ機構におけるクランクアームを、クランクピン42がグリッド挿入口10に近接する位置に配置する。クランクアーム43がこの位置に配置された場合においては、散乱線除去グリッド32を支持したグリッド支持部31がグリッド挿入口10側に配置されることになり、散乱線除去グリッド32をブッキー機構1に対して好適に着脱することが可能となる。
【選択図】 図4

Description

この発明は、X線管と、前記X線管から照射され被検者を通過したX線を検出するX線検出部と、散乱線除去グリッドを揺動させるブッキー機構とを備えたX線撮影装置に関する。
このようなX線撮影装置において使用される散乱線除去グリッドは、X線撮影時に散乱状態のX線を除去して撮影した画像のコントラストを改善するためのものであり、鉛箔等のX線吸収部材とアルミニウム等のX線透過性の中間部材とが交互に配設された構成を有する。この散乱線除去グリッドを使用してX線撮影を行う場合においては、グリッドの格子がX線画像に縞状に写ることを防止するため、散乱線除去グリッドをその縞目と直交する方向に往復移動(揺動)させた状態でX線を照射してX線撮影を実行するブッキー機構が採用されている。
但し、散乱除去グリッドは、常に使用されるとは限らない。この散乱線除去グリッドはX線の一部を吸収することから、例えば、フォトタイマーを使用した自動露出制御による撮影を行うときには被検者への被曝X線量を増加させることになる。このため、X線被曝量を特に低減したい小児の撮影を行う場合には、散乱線除去グリッドを取り除いた状態でX線撮影を実行するグリッドレス撮影が行われることもある。また、散乱線除去グリッドのうち集束グリッドには、撮影に適した集束距離があることから、撮影距離に応じて適切な集束距離のものに交換する場合がある。さらには、散乱線除去グリッドのグリッド比やグリッド密度を変更することにより、散乱線除去効果を調整する場合もある。このため、ブッキー機構においては、散乱線除去グリッドを着脱自在とする必要がある。
特許文献1には、グリッドの上部中央に鉛直方向に延在する長孔が形成された凸部を設け、この凸部の長孔にモータの回転軸に偏心した状態で連結されたクランクピンを係合し、パルスモータの回転軸を回転させることにより、クランクピンを介してグリッドを往復移動させるようにした放射線画像情報の処理装置が開示されている。
特許文献2には、グリッドユニットの取り付け操作および取り外し操作を規制するロック機構と、このロック機構の動作を監視するセンサ群とを備え、グリッドの着脱が可能なX線撮影装置において不適切なタイミングでのグリッドの着脱操作を禁止したX線撮影装置が開示されている。
特許文献3には、グリッドユニットにグリッドを筐体に対して移動しないように係止する係止手段を設け、撮影装置本体には係止手段に作用して係止状態を解除する解除手段を設け、グリッドの安全な着脱とグリッドの安定した駆動とを可能としたX線撮影装置が開示されている。
特開2003−334182号公報 特開2003−250797号公報 特開2001−333895号公報
ところで、このようなブッキー機構においては、X線の照射開始前に散乱線除去グリッドの揺動動作が開始され、X線の照射が完了したときに散乱線除去グリッドの揺動動作が停止する。このため、揺動動作が終了したときの散乱線除去グリッドの停止位置は、撮影時間により異なることになる。従って、散乱線除去グリッドの着脱作業を行うときに、散乱線除去グリッドの差し込み量や着脱位置が異なることに起因して、操作者が操作に違和感を覚える場合がある。また、散乱線除去グリッドが入口付近から遠い位置に停止した場合には、散乱線除去グリッドを取り出しにくいという問題もある。
また、このようなブッキー機構においては、一般的に、上述した特許文献1にも記載されたように、モータの駆動により回動するクランクピンとスライダとを利用したクランクスライダ機構により散乱線除去グリッドの揺動動作を実現している。そして、散乱線除去グリッドをブッキー機構に固定するときには、入口から挿入された散乱線除去グリッドを入口方向に付勢するバネを配設するとともに、このバネの作用により入口から飛び出そうとする散乱線除去グリッドを固定爪により固定する構成が採用されている。そして、散乱線除去グリッドをブッキー機構から取り出すときには、入口付近に配設された取出ボタンを介して固定爪の移動機構を押圧することにより、固定爪を散乱線除去グリッドから離隔する取出位置に移動させている。
このような場合において、散乱線除去グリッドが入口付近から遠い位置に停止した場合には、取出ボタンを押圧しても固定爪の移動機構を押圧することができず、固定爪を取出位置に移動させられない場合がある。
さらに、クランクスライダ機構におけるクランクアームがデットポイントにない場合、すなわち、クランクの姿勢が散乱線除去グリッドの揺動の両端縁の位置に相当する姿勢となっていない場合には、取出ボタンを押圧しても固定爪の移動機構が散乱線除去グリッド等とともに移動してしまい、固定爪を取出位置に移動させない場合がある。このような場合に、モータとクランクピンとの間に減速機を配設する等の構成を採用することにより、固定爪の移動機構や散乱線除去グリッドの移動を制限することも可能ではあるが、装置が大型化し、X線撮影作業の障害となる。
この発明は上記課題を解決するためになされたものであり、散乱線除去グリッドの着脱作業を好適に実行することが可能なX線撮影装置を提供することを目的とする。
請求項1に記載の発明は、X線管と、前記X線管から照射され被検者を通過したX線を検出するX線検出部と、散乱線除去グリッドを揺動させるブッキー機構とを備えたX線撮影装置において、前記ブッキー機構は、グリッド挿入口から挿入された散乱線除去グリッドを支持するグリッド支持部と、モータの駆動により回転するクランク軸に連結され、当該クランク軸を中心に回転するとともに、クランクピンが付設されたクランクアームと、前記クランクピンと係合する長孔が形成されるとともに、前記グリッド支持部と接続されたスライダとを備え、前記クランクアームが前記クランク軸を中心に回転することにより、前記グリッド支持部を前記散乱線除去グリッドとともに前記スライダにおける長孔と交差する方向に往復移動させるクランクスライダ機構と、前記モータの回転を制御することにより、前記散乱線除去グリッドを前記グリッド支持部から取り出すときに、前記クランクアームを、前記クランクピンが前記グリッド挿入口に近接する位置に配置する制御部とを備えたことを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記クランクピンが前記グリッド挿入口に近接する位置は、前記クランクピンが前記グリッド挿入口に最も近接する位置から、前記クランク軸が30度以内の範囲で回転した位置である。
請求項3に記載の発明は、請求項1または請求項2に記載の発明において、前記グリッド支持部に配設され、前記散乱線除去グリッドを前記グリッド挿入口方向に付勢する付勢手段と、前記グリッド支持部におけるグリッド挿入口付近に配設され、前記散乱線除去グリッドに当接する散乱線除去グリッドの固定位置と前記散乱線除去グリッドから離隔する散乱線除去グリッドの取出位置との間を移動する固定爪を有するグリッド固定機構と、前記グリッド固定機構を押圧することにより、前記固定爪を前記固定位置から前記取出位置に移動させる取出ボタンとをさらに備える。
請求項4に記載の発明は、請求項1から請求項3のいずれかに記載の発明において、前記制御部は、前記グリッド支持部の往復移動停止時に、前記クランクアームを、前記クランクピンが前記グリッド挿入口に近接する位置に配置する。
請求項5に記載の発明は、請求項1から請求項3のいずれかに記載の発明において、前記制御部は、前記グリッド支持部から前記散乱線除去グリッドを取り出すための取出準備信号を受信したときに、前記クランクアームを、前記クランクピンが前記グリッド挿入口に近接する位置に配置する。
請求項1または請求項2に記載の発明によれば、散乱線除去グリッドの取り出し時に、クランクアームをクランクピンがグリッド挿入口に近接する位置に配置されることから、散乱線除去グリッドを常にグリッド挿入口に近い位置に配置することが可能となる。このため、散乱線除去グリッドの着脱作業を、常に同じ状態で好適に実行することが可能となる。
請求項3に記載の発明によれば、押しボタンによりグリッド固定機構を確実に押圧して、固定爪を散乱線除去グリッドの取出位置に移動させることが可能となる。
請求項4に記載の発明によれば、散乱線除去グリッドの停止時に、散乱線除去グリッドを常にグリッド挿入口に近い位置に配置することが可能となる。このため、散乱線除去グリッドの着脱作業を、常に同じ状態で好適に実行することが可能となる。
請求項5に記載の発明によれば、取出準備信号の受信後に、散乱線除去グリッドをグリッド挿入口に近い位置に配置することが可能となる。このため、散乱線除去グリッドをその他の作業に適した位置に配置していた場合においても、散乱線除去グリッドの取り出し時には、散乱線除去グリッドを常にグリッド挿入口に近い位置に配置することが可能となる。
この発明に係るX線撮影装置の概要図である。 ハンドスイッチ80の概要図である。 この発明に係るX線撮影装置の制御系を示すブロック図である。 ブッキー機構1の平面概要図である。 ブッキー機構1におけるグリッド固定機構付近の拡大図である。 ブッキー機構1におけるグリッド固定機構付近の拡大図である。 ブッキー機構1におけるクランクスライダ機構付近の拡大図である。 ブッキー機構1におけるクランクスライダ機構付近の拡大図である。 ブッキー機構1におけるクランクスライダ機構付近の拡大図である。
以下、この発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1は、この発明に係るX線撮影装置の概要図である。
この発明に係るX線撮影装置は、天板11上の被検者を臥位状態で撮影するテーブル式のX線撮影台2と、被検者を立位状態で撮影するスタンド式のX線撮影台3と、X線照射部4と、操作者がX線撮影操作を実行するための高電圧装置5とを備える。テーブル式のX線撮影台2と、スタンド式のX線撮影台3には、各々、ブッキー機構1が配設されている。テーブル式のX線撮影台2と、スタンド式のX線撮影台3と、X線照射部4とは、被検者に対して撮影を行うための撮影室に設置されている。また、高電圧装置5は、操作者がX線撮影の操作を実行するための操作室に設置されている。撮影室と操作室とは、隔壁22により遮断されている。
テーブル式のX線撮影台2は、被検者を臥位状態で載置するための天板11と、ブッキー機構1と、天板11とブッキー機構1とを移動させるための移動機構12とを備える。一方、スタンド式のX線撮影台3は、テーブル式のX線撮影台2と同様のブッキー機構1と、このブッキー機構1を被検者の身長や撮影部位に応じて昇降させる昇降部材23とを備える。なお、これらのブッキー機構1の内部には、X線検出部として、フラットパネルディテクタ等のX線検出器、あるいは、X線フィルムを収納したカセット等が配設されている。
X線照射部4は、X線管15と、コリメータ16と、操作ハンドル17とを備える。これらのX線管15、コリメータ16および操作ハンドル17は、天井に固定された支持部13から垂下するアーム14により、X、Y、Z方向に水平移動可能で、かつ、水平軸および鉛直軸を中心に回動可能に支持されている。このため、X線管15およびコリメータ16は、テーブル式のX線撮影台2とスタンド式のX線撮影台3との両方に対して、対向配置可能となっている。
一方、操作室に設置された高電圧装置5は、液晶表示部19と、複数の操作スイッチ21と、X線管15の撮影準備が完了したことを示すインジケータ84とを有する操作パネル18と、二段式の押しボタンを備えたハンドスイッチ80とを備える。
図2は、ハンドスイッチ80の概要図である。
このハンドスイッチ80は、操作者が把持する把持部83と、この把持部83の一端に配設された第1操作ボタン81および第2操作ボタン82を備える。これらの第1、第2操作ボタン81、82は、連続して2段階に押圧が可能なボタンとなっている。そして、第1操作ボタン81が押圧されたときには、高電圧装置5からX線管15に向けて撮影準備開始信号が送信され、第2操作ボタン82が押圧されたときには、高電圧装置5からX線管15に向けてX線の照射信号が送信される。
図3は、この発明に係るX線撮影装置の制御系を示すブロック図である。なお、図3においては、テーブル式のX線撮影台2とスタンド式のX線撮影台3にそれぞれ配設されたブッキー機構1のうちの一方のみを代表して図示しているが、高電圧装置5はもう一つのブッキー機構1とも接続されている。
ブッキー機構1と、高電圧装置5と、X線管15とは、各々、CPU等を備えた制御部95、96、97を備え、これらの制御部95、96、97によりその動作を制御される。ブッキー機構1と高電圧装置5とは信号線91で、ブッキー機構1とX線管15とは信号線92で、高電圧装置5とX線管15とは信号線93で、各々、接続されている。なお、ブッキー機構1には、後述するように、散乱線除去グリッドを揺動させるためのステッピングモータ40が配設されている。このステッピングモータ40の回転は、制御部95により制御される。
このようなX線撮影装置においては、ブッキー機構1内に散乱線除去グリッドを収納してX線撮影を実行する場合と、ブッキー機構1内から散乱線除去グリッドを取り除いてX線撮影を実行する場合がある。また、散乱線除去グリッドを使用する場合においても、撮影態様に応じて、散乱線除去グリッドを交換する必要がある。このため、これらのブッキー機構1においては、散乱線除去グリッドの着脱作業を好適に実行し得る構成が採用されている。
以下、ブッキー機構1の構成について説明する。図4は、ブッキー機構1の平面概要図である。
このブッキー機構1は、グリッド挿入口10から挿入された散乱線除去グリッド32を支持する一対のガイド部材33を備えたグリッド支持部31を有する。このグリッド支持部31は、散乱線除去グリッド32を支持した状態で、ブッキー機構1の支持板59に対して、グリッド挿入口10からの散乱線除去グリッド32の挿入方向(図4における左右方向)に往復移動可能となっている。
矩形状を成す散乱線除去グリッド32におけるグリッド挿入口10側の辺には、散乱線除去グリッド32を着脱するためのハンドル34が付設されている。また、散乱線除去グリッド32におけるハンドル34とは逆側の辺には、内部に永久磁石を封入した磁石部材35が配設されている。また、ブッキー機構1の支持板59における磁石部材35と対向する位置には、複数個の近接センサ36が配設されている。散乱線除去グリッド32に配設された磁石部材35には、散乱線除去グリッド32の種類に応じて異なる磁石が封入されている。各近接センサ36は、この磁石部材35における磁力を検知することにより、散乱線除去グリッド32の種類を識別する。また、ブッキー機構1の支持板59におけるハンドル34とは逆側の辺と対向する位置には、内部にばねを有する付勢部材37が配設されている。この付勢部材37は、散乱線除去グリッド32をグリッド挿入口10方向(図4における右方向)に付勢する構成となっている。
このブッキー機構1のグリッド挿入口10側の一端には、グリッド固定機構が配設されている。図5および図6は、ブッキー機構1におけるグリッド固定機構付近の拡大図である。なお、図5は、グリッド固定機構における固定爪53が散乱線除去グリッド32に当接する散乱線除去グリッド32の固定位置に配置された場合を示しており、図6は、グリッド固定機構における固定爪53が散乱線除去グリッド32から離隔する散乱線除去グリッド32の取出位置に配置された場合を示している。
このグリッド固定機構は、グリッド支持部31に配設された軸52を中心に揺動するレバー51と、このレバー51に配設された軸54を中心に揺動する固定爪53と、レバー51に当接可能なピン56を有する取出ボタン55を備える。取出ボタン55は、バネ57の作用により、レバー51から離隔する方向(図5および図6における右方向)に付勢されている。また、レバー51は、図示を省略したバネにより、軸52を中心に時計回り方向に付勢されている。
図5に示すように、固定爪53が散乱線除去グリッド32の固定位置に配置された場合においては、散乱線除去グリッド32におけるグリッド挿入口10側の端縁が固定爪53と当接することから、図4に示す付勢部材37の付勢力にかかわらず、散乱線除去グリッド32は固定爪53と当接する位置で固定される。
この状態において、取出ボタン55を押圧したときには、ピン56がレバー51を押圧し、レバー51が軸52を中心に反時計回り方向に回動する。これに伴って、軸54が固定爪53とともに散乱線除去グリッド32から離隔する方向(図5および図6における上方向)に移動し、固定爪53は図6に示す散乱線除去グリッド32から離隔した取出位置に移動する。これにより、散乱線除去グリッド32は、付勢部材37の付勢力により、その一部がグリッド挿入口10から外部に露出する。なお、この散乱線除去グリッド32の取り出し時には、後述するように、グリッド支持部31は、散乱線除去グリッド32の着脱位置において固定されている。
この状態においては、レバー51が図示しないバネにより軸52を中心に時計回り方向に付勢されていることから、取出ボタン55の押圧をやめた場合においても、固定爪53の先端がグリッド挿入口10から外部に露出した散乱線除去グリッド32の側面に当接した状態となる。この状態においては、図6に示すように、レバー51の一端に形成された当接部がマイクロスイッチ58を押圧する。これにより、散乱線除去グリッド32が取り出し途中であること、すなわち、散乱線除去グリッド32が半挿し状態であることを検出することができる。
このブッキー機構1のグリッド挿入口10とは逆側の一端には、散乱線除去グリッド32を往復移動させるための揺動機構としてのクランクスライダ機構が配設されている。図7から図9は、ブッキー機構1におけるクランクスライダ機構付近の拡大図である。なお、図7は、クランクピン42が散乱線除去グリッド32の着脱位置に配置された状態を示し、図8は、クランクピン42が最速位置に配置された状態を示し、図9は、クランクピン42がX線撮影開始前の待機位置に配置された状態を示している。
これらの図に示すように、このクランクスライダ機構は、支持板59に固定されたステッピングモータ40の駆動により回転するクランク軸41に連結され、このクランク軸41を中心に回転するクランクアーム43(図8参照)を有する。このクランクアーム43の先端には、クランクピン42が付設されている。また、グリッド支持部31には、クランクピン42と係合可能な長孔45が形成されたスライダ44が付設されている。この長孔45は、散乱線除去グリッド32の着脱方向と直交する方向(図7から図9における上下方向)を長手方向として形成されている。このクランクスライダ機構においては、ステッピングモータ40の駆動によりクランクピン42がクランク軸41を中心に回動することにより、グリッド支持部31が散乱線除去グリッド32とともに、スライダ44に形成された長孔45と直交する方向、すなわち、図7から図9における左右方向に往復移動する。このクランク軸41の回転が継続した場合には、グリッド支持部31は散乱線除去グリッド32とともに揺動することになる。
このときの散乱線除去グリッド32の平行移動速度は、図8に示すようにクランクピン42が長孔45の端縁付近に配置されたとき(図8に示す下端または上端に配置されたとき)に最も早くなり、図7に示すようにクランクピン42が長孔45の中央付近に配置されたときに最も遅くなる。
このX線撮影装置においては、X線撮影が終了してグリッド支持部31の往復移動を停止するときに、ブッキー機構1における制御部95がステッピングモータ40を制御することにより、クランクスライダ機構におけるクランクアーム43を、図7に示すように、クランクピン42がグリッド挿入口10に近接する位置に配置する。この位置は、クランクアーム43がデッドポイントとなる位置である。クランクアーム43をこの位置に配置することにより、散乱線除去グリッド32をブッキー機構1に対して好適に着脱することが可能となる。
なお、クランクピン42がグリッド挿入口10に近接する位置としては、クランクピン42がグリッド挿入口10に最も近接する位置を採用することが好ましい。しかしながら、このクランクピン42がグリッド挿入口10に近接する位置として、クランクピン42がグリッド挿入口10に最も近接した状態からクランク軸41がある程度の角度だけ正逆方向に回転した位置を採用した場合にも、摩擦力等の作用により、クランクアーム43の状態を実質的にデッドポイント状態とすることができる。この時のクランク軸41の正逆方向の回転角度の範囲は、30度以内であることが好ましく、25度以内であることがより好ましい。
すなわち、クランクアーム43が図7に示す位置に配置された場合においては、散乱線除去グリッド32を支持したグリッド支持部31が、グリッド挿入口10側に配置されることになる。散乱線除去グリッド32が常にグリッド挿入口10側に配置された場合には、散乱線除去グリッド32の着脱作業を、常に同じ状態で好適に実行することが可能となる。従って、散乱線除去グリッド32の着脱作業を行うときに、操作者が散乱線除去グリッド32の差し込み量や着脱位置が異なることに起因する違和感を感じることはない。また、この場合には、散乱線除去グリッド32を支持したグリッド支持部31が、グリッド挿入口10側に配置されることから、グリッド固定機構における取出ボタン55を押圧したときに、ピン56がレバー51を押圧し、レバー51が軸52を中心に反時計回り方向に回動させることが可能となる。
また、クランクアーム43が図7に示す位置に配置された場合においては、クランクアーム43がデッドポイントに配置されたことになり、グリッド支持部31の移動が制限されることになる。このため、散乱線除去グリッド32を取り出すために取出ボタン55を押圧した場合においても、グリッド支持部31が移動することはない。これに対して、クランクアーム43が図8や図9に示す位置に配置された場合においては、クランクアーム43がデッドポイントに配置されていないことから、グリッド支持部31の移動の制限は、ステッピングモータ40の小さな保持トルクのみで実行されていることになる。このため、散乱線除去グリッド32を取り出すために取出ボタン55を押圧した場合には、ピン56がレバー51を押圧してもグリッド支持部31が移動することになり、レバー51を軸52を中心に反時計回り方向に回動させることができないことになる。この発明に係るブッキー機構1においては、X線撮影が終了してグリッド支持部31の往復移動を停止するときに、クランクアーム43を、クランクピン42がグリッド挿入口10に近接する位置に配置することにより、このような問題の発生を防止している。
グリッド支持部31が図7に示す状態となった時点で、散乱線除去グリッド32の交換作業等を終了した後にX線撮影を開始する場合には、操作者が高電圧装置5におけるハンドスイッチ80の第1操作ボタン81を押圧する。これにより、高電圧装置5からX線管15に向けて撮影準備開始信号が送信され、X線管15はロータを回転させてX線の照射準備を開始する。また、この信号はブッキー機構1にも送信され、クランクアーム43が図7に示す位置から図9に示す位置に移動する。これにより、グリッド支持部31は、散乱線除去グリッド32とともに、図9に示すX線撮影開始前の待機位置に配置される。この待機位置は、散乱線除去グリッド32の加速に最適となる位置である。
しかる後、操作者が高電圧装置5におけるハンドスイッチ80の第2操作ボタン82を押圧すると、クランクアーム43が図9に示す位置から時計回り方向に回転する。そして、クランクアーム43が図8に示す位置に配置されて散乱線除去グリッド32の速度が最も早くなったときに、X線管15からX線が照射され、X線撮影が実行される。X線撮影が終了した後には、上述したように、ブッキー機構1における制御部95がステッピングモータ40を制御することにより、クランクスライダ機構におけるクランクアーム43を、図7に示すクランクピン42がグリッド挿入口10に近接する位置に配置する。これにより、散乱線除去グリッド32をブッキー機構1に対して好適に着脱することが可能となる。
次に、この発明の第2実施形態について説明する。上述した第1実施形態においては、ブッキー機構1における制御部95がステッピングモータ40を制御することにより、グリッド支持部31の往復移動停止時に、クランクアーム43を、クランクピン42がグリッド挿入口10に近接する散乱線除去グリッド32の着脱位置に配置している。これに対して、この第2実施形態においては、ブッキー機構1における制御部95がステッピングモータ40を制御することにより、グリッド支持部31の往復移動停止時に、クランクアーム43を、図9に示す待機位置に配置する。そして、ブッキー機構1における制御部95がグリッド支持部31から散乱線除去グリッド32を取り出すための取出準備信号を受信したときに、クランクアーム43を、図9に示す待機位置から図7に示すクランクピン42がグリッド挿入口10に近接する散乱線除去グリッド32の着脱位置に配置する。
ここで、グリッド支持部31から散乱線除去グリッド32を取り出すための取出準備信号は、例えば、操作者が取出ボタン55とは別の操作ボタンを押圧することにより制御部95に送信される。この操作ボタンは、散乱線除去グリッド32の取り出し操作時に操作しやすい位置、例えば、取出ボタン55の近傍の位置に設置することができる。なお、取出準備信号を送信するための操作ボタンを設置する代わりに、操作者が取出ボタン55を操作可能な位置まで接近したことを検出して、取出準備信号を送信する構成を採用してもよい。
このように、グリッド支持部31の往復移動停止時にクランクアーム43を待機位置に配置し、取出準備信号を受信したときにクランクアーム43を散乱線除去グリッド32の着脱位置に配置する構成を採用した場合においては、X線撮影時に散乱線除去グリッド32を速やかに移動させて、迅速にX線撮影を実行することが可能となる。そして、散乱線除去グリッド32の取り出し時には、散乱線除去グリッド32を常にグリッド挿入口10に近い位置に配置することが可能となる。
1 ブッキー機構
2 X線撮影台
3 X線撮影台
4 X線照射部
5 高電圧装置
10 グリッド挿入口
11 天板
12 移動機構
15 X線管
16 コリメータ
22 隔壁
23 昇降部材
31 グリッド支持部
32 散乱線除去グリッド
33 ガイド部材
34 ハンドル
37 付勢部材
40 ステッピングモータ
41 クランク軸
42 クランクピン
43 クランクアーム
44 スライダ
45 長孔
51 レバー
52 軸
53 固定爪
54 軸
55 取出ボタン
56 ピン
57 バネ
59 支持板
80 ハンドスイッチ
81 第1操作ボタン
82 第2操作ボタン
95 制御部
96 制御部
97 制御部

Claims (5)

  1. X線管と、前記X線管から照射され被検者を通過したX線を検出するX線検出部と、散乱線除去グリッドを揺動させるブッキー機構とを備えたX線撮影装置において、
    前記ブッキー機構は、
    グリッド挿入口から挿入された散乱線除去グリッドを支持するグリッド支持部と、
    モータの駆動により回転するクランク軸に連結され、当該クランク軸を中心に回転するとともに、クランクピンが付設されたクランクアームと、前記クランクピンと係合する長孔が形成されるとともに、前記グリッド支持部と接続されたスライダとを備え、前記クランクアームが前記クランク軸を中心に回転することにより、前記グリッド支持部を前記散乱線除去グリッドとともに前記スライダにおける長孔と交差する方向に往復移動させるクランクスライダ機構と、
    前記モータの回転を制御することにより、前記散乱線除去グリッドを前記グリッド支持部から取り出すときに、前記クランクアームを、前記クランクピンが前記グリッド挿入口に近接する位置に配置する制御部と、
    を備えたことを特徴とするX線撮影装置。
  2. 請求項1に記載のX線撮影装置において、
    前記クランクピンが前記グリッド挿入口に近接する位置は、前記クランクピンが前記グリッド挿入口に最も近接する位置から、前記クランク軸が30度以内の範囲で回転した位置であるX線撮影装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載のX線撮影装置において、
    前記グリッド支持部に配設され、前記散乱線除去グリッドを前記グリッド挿入口方向に付勢する付勢手段と、
    前記グリッド支持部におけるグリッド挿入口付近に配設され、前記散乱線除去グリッドに当接する散乱線除去グリッドの固定位置と前記散乱線除去グリッドから離隔する散乱線除去グリッドの取出位置との間を移動する固定爪を有するグリッド固定機構と、
    前記グリッド固定機構を押圧することにより、前記固定爪を前記固定位置から前記取出位置に移動させる取出ボタンと、
    をさらに備えるX線撮影装置。
  4. 請求項1から請求項3のいずれかに記載のX線撮影装置において、
    前記制御部は、前記グリッド支持部の往復移動停止時に、前記クランクアームを、前記クランクピンが前記グリッド挿入口に近接する位置に配置するX線撮影装置。
  5. 請求項1から請求項3のいずれかに記載のX線撮影装置において、
    前記制御部は、前記グリッド支持部から前記散乱線除去グリッドを取り出すための取出準備信号を受信したときに、前記クランクアームを、前記クランクピンが前記グリッド挿入口に近接する位置に配置するX線撮影装置。
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