JP2013247286A - 太陽電池製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】低コスト化を実現するとともに、性能の良い太陽電池を製造する方法を提供する。
【解決手段】拡散不純物を含まない第1溶液をシリコン基板4の第1表面にスピンコートし、拡散不純物を含む第2溶液をシリコン基板の第1溶液がスピンコートされた第1表面にスピンコートし、シリコン基板4の第1表面にスピンコートされた第2溶液に含まれる拡散不純物を拡散させることにより、シリコン基板の第1表面に不純物拡散領域10を形成する。
【選択図】図3
【解決手段】拡散不純物を含まない第1溶液をシリコン基板4の第1表面にスピンコートし、拡散不純物を含む第2溶液をシリコン基板の第1溶液がスピンコートされた第1表面にスピンコートし、シリコン基板4の第1表面にスピンコートされた第2溶液に含まれる拡散不純物を拡散させることにより、シリコン基板の第1表面に不純物拡散領域10を形成する。
【選択図】図3
Description
本発明は、太陽電池製造方法に関する。特に、本発明は、スピンコート工程における材料コストを低減しながらも、均一なコート膜を形成することを可能とし、性能の良い太陽電池を製造することが可能な太陽電池製造方法に関する。
太陽光エネルギーを直接電気エネルギーに変換する太陽電池は、近年、特に地球環境問題の観点から、次世代のエネルギー源としての期待が急激に高まっている。太陽電池としては、化合物半導体または有機材料を用いたものなど様々な種類があるが、現在主流となっているのは、シリコン結晶を用いたものである。
太陽光が入射する側の面(受光面)と、受光面の反対側の面(裏面)とにそれぞれ電極が形成された構造を有する太陽電池があるが、太陽電池の受光面に電極を形成した場合には、電極の形成面積の分だけ太陽電池の受光面に入射する太陽光の量が減少してしまう。そのため、太陽電池の裏面のみに電極を形成した構造の裏面電極型太陽電池が開発されている。
図6に、特許文献1に開示されている従来の裏面電極型太陽電池の模式的な断面図を示す。
図6に示す従来の裏面電極型太陽電池101の受光面には、n型前面側拡散領域106が形成されて、FSF(Front Surface Field)構造が形成されている。また、裏面電極型太陽電池101の受光面は凹凸形状105を有しており、凹凸形状105上には、n型シリコンウエハ104側から、二酸化ケイ素を含む誘電性パッシベーション層108と、窒化シリコンを含む反射防止コーティング107とが、この順序で形成されている。
また、n型シリコンウエハ104の裏面には、n型不純物がドープされたn+領域110と、p型不純物がドープされたp+領域111とが交互に形成されており、n型シリコンウエハ104の裏面上には、酸化物層109が形成されている。そして、n型シリコンウエハ104の裏面のn+領域110上には、n型用金属コンタクト102が形成されており、n型シリコンウエハ104の裏面のp+領域111上には、p型用金属コンタクト103が形成されている。
n型シリコンウエハ104の裏面側の構造は、以下のようにして形成される。n型シリコンウエハ104の受光面となる面の反対側の面となる裏面に、n型不純物がドープされたn+領域110と、p型不純物がドープされたp+領域111とを形成し、その後、n型シリコンウエハ104の裏面に酸化物層109を形成する。そして、酸化物層109の一部を除去してパターンニングし、酸化物層109から露出したn+領域110およびp+領域111に、それぞれ、n型用金属コンタクト102およびp型用金属コンタクト103を形成する。
ここで、一般的に、図6に示すような構成におけるp型不純物がドープされたp+領域111は、たとえば、n型シリコンウエハ104のp+領域111以外の領域に拡散マスクを形成した後、n型シリコンウエハ104の裏面に、ボロン拡散剤(有機バインダーにボロン酸化物を反応させたポリマーをグリコールエーテル系溶媒に溶融させた溶液)をスピンコーターにて塗布し、仮乾燥させた後に、熱処理を行なうことによって、形成される。
このように、太陽電池の製造においては、シリコンウエハの裏面側の構造の形成において、シリコンウエハに溶液を塗布する工程がある。この溶液の塗布としては、スピンコート法を用いるものが知られている。製造される太陽電池の性能を上げるためにも、スピンコート法により形成されるコート膜が均一であることが必要である。一般的に、スピンコート法において、均一なコート膜を形成するためには、塗布液の液量を十分に多くし、低速回転で回転時間を十分確保することが必要とされている。塗布液の液量が多いと、材料費がかかるとともに、吐出に必要な時間が増え、工程に要する時間が長くなってしまう。また、低速回転で回転時間を十分に長くしても、工程に要する時間が長くなることになる。
その一方で、太陽電池は、低コスト化が強く望まれており、塗布液の液量を低減することが強く望まれている。
さらに、現在主流となっているシリコン結晶を用いた太陽電池の塗布面の形状は、円ではなく、正方形の角部がかけた略矩形である。このような略矩形のシリコンの基板では、スピンコート法においては、略矩形のコーナーへの塗布が難しいため、塗布液の液量を多く必要とする。さらに、スピンコートを行った場合に略矩形のコーナーに均一なコート膜が形成されないという問題があった。
また、太陽電池製造方法では、スピンコートされる基板の表面が平滑でない場合もあり、このことに起因して、均一なコート膜が形成されないという問題もあった。
本発明は、上記従来の問題を解決するものであり、使用する塗布液の液量を低減することにより、さらなる低コスト化を実現するとともに、スピンコート工程により均一なコート膜を形成することにより、性能の良い太陽電池を製造することを可能にすることを目的とする。太陽電池においては、低コスト化と性能の良い太陽電池の製造とを両立させることは、特に重要な事項である。
本発明の太陽電池の製造方法は、拡散不純物を含まない第1溶液をシリコン基板の第1表面にスピンコートする工程と、拡散不純物を含む第2溶液を前記シリコン基板の前記第1溶液がスピンコートされた前記第1表面にスピンコートする工程と、前記シリコン基板の前記第1表面にスピンコートされた前記第2溶液に含まれる拡散不純物を拡散させることにより、前記シリコン基板の前記第1表面に不純物拡散領域を形成する工程とを含むものであり、そのことにより、上記目的が達成できる。
さらに、前記拡散不純物を含む第2溶液を前記シリコン基板の前記第1溶液がスピンコートされた前記第1表面にスピンコートする工程は、第1回転数で前記シリコン基板を回転させる工程と、前記第1回転数で前記シリコン基板を回転させた後に、前記第1回転数よりも小さい第2回転数で前記シリコン基板を回転させる工程とを含むものであってもよい。
さらに、前記拡散不純物を含む第2溶液を前記シリコン基板の前記第1溶液がスピンコートされた前記第1表面にスピンコートする工程は、前記シリコン基板を回転させながら前記第2溶液を前記シリコン基板の前記第1表面に滴下する工程を含むものであってもよい。
さらに、前記拡散不純物を含まない第1溶液をシリコン基板の第1表面にスピンコートする工程は、前記第1溶液を吐出するための第1吐出口と、前記第2溶液を吐出するための第2吐出口とを有するノズルを用いて、前記第1吐出口から前記第1溶液を前記シリコン基板の前記第1表面に滴下する工程を含み、前記拡散不純物を含む第2溶液を前記シリコン基板の前記第1溶液がスピンコートされた前記第1表面にスピンコートする工程は、前記ノズルを用いて、前記第2吐出口から前記第2溶液を前記シリコン基板の前記第1表面に滴下する工程を含むものであってもよい。
さらに、前記拡散不純物を含む第2溶液を前記シリコン基板の前記第1溶液がスピンコートされた前記第1表面にスピンコートする工程は、前記第1表面に前記第1溶液の液体成分が残っている状態で行われるものであってもよい。
以上により、本発明によれば、使用する塗布液の液量を低減し、さらなる低コスト化を実現するとともに、スピンコート工程により均一なコート膜を形成することにより、性能の良い太陽電池を製造することを可能にすることができる。
以下、本発明の実施の形態について説明する。なお、本発明の図面において、同一の参照符号は、同一部分または相当部分を表わすものとする。
(実施の形態1)
図1は、実施の形態1および実施の形態2の裏面電極型太陽電池の裏面の模式的な平面図である。図1に示す裏面電極型太陽電池1は、n型シリコン基板4の受光面とは反対側の裏面に、帯状のn型用電極2と、帯状のp型用電極3とを備えており、n型用電極2とp型用電極3とは、n型シリコン基板4の裏面において交互に配列されている。n型シリコン基板4としては、たとえば、角部が丸くなっている156.5mm角の略正方形のシリコン基板を用いる。このような略正方形のシリコン基板は、円柱状のシリコンのインゴットから角を切り落とすことで略直方体のインゴットを形成し、その略直方体のインゴットから切り出すことで形成される。
図1は、実施の形態1および実施の形態2の裏面電極型太陽電池の裏面の模式的な平面図である。図1に示す裏面電極型太陽電池1は、n型シリコン基板4の受光面とは反対側の裏面に、帯状のn型用電極2と、帯状のp型用電極3とを備えており、n型用電極2とp型用電極3とは、n型シリコン基板4の裏面において交互に配列されている。n型シリコン基板4としては、たとえば、角部が丸くなっている156.5mm角の略正方形のシリコン基板を用いる。このような略正方形のシリコン基板は、円柱状のシリコンのインゴットから角を切り落とすことで略直方体のインゴットを形成し、その略直方体のインゴットから切り出すことで形成される。
図2は、図1のII−IIに沿った模式的な断面図である。図2に示すように、n型シリコン基板4の受光面には凹凸形状5が形成されている。
n型シリコン基板4の受光面にはFSF層である受光面拡散層としてn+層6が形成されている。n+層6は、n型シリコン基板4と同一のn型の導電型を有する層であり、n+層6のn型不純物濃度は、n型シリコン基板4のn型不純物濃度よりも高い。
n+層6上には受光面パッシベーション膜8が形成されている。受光面パッシベーション膜8は、酸化シリコン膜からなる。また、受光面パッシベーション膜8の厚さは、30nm以上200nm以下とすることが好ましい。受光面パッシベーション膜8の厚さを30nm以上200nm以下とした場合には、裏面電極型太陽電池1の特性が向上する傾向にある。
受光面パッシベーション膜8上には反射防止膜7が形成されている。反射防止膜7は、n型シリコン基板4と同一のn型の導電型となるn型不純物を含み、たとえばn型不純物としてリンを含む酸化チタン膜からなる。また、反射防止膜7の厚さは、たとえば0nm以上500nm以下とすることができる。なお、反射防止膜7の厚さが0nmである箇所は、反射防止膜7の一部が形成されていない箇所であることを意味する。
また、反射防止膜7中のリンは、リン酸化物として反射防止膜7の15質量%以上35質量%以下含まれることが好ましい。なお、リン酸化物として反射防止膜7の15質量%以上35質量%以下含まれるとは、反射防止膜7中のリン酸化物の含有量が反射防止膜7全体の15質量%以上35質量%以下であることを意味する。
n型シリコン基板4の裏面には、n型不純物拡散層であるn++層10と、p型不純物拡散層であるp+層11とが交互に形成されている。また、n型シリコン基板4の裏面の一部には、酸化シリコン膜からなる裏面パッシベーション膜9が形成されている。裏面パッシベーション膜9から露出したn++層10およびp+層11には、それぞれ、n型用電極2とp型用電極3とが形成されている。
以下、図3(a)〜図3(i)の模式的断面図を参照して、実施の形態1の裏面電極型太陽電池の製造方法の一例について説明する。
まず、図3(a)に示すように、n型シリコン基板4の裏面にテクスチャマスク21を形成する。ここで、テクスチャマスク21としては、たとえば窒化シリコン膜などを用いることができる。また、テクスチャマスク21は、たとえばCVD(Chemical Vapor Deposition)法またはスパッタ法などによって形成することができる。
次に、図3(b)に示すように、n型シリコン基板4の受光面に凹凸形状5を形成する。凹凸形状5は、たとえば、テクスチャ構造とすることができる。凹凸形状5は、たとえば、水酸化ナトリウム水溶液または水酸化カリウム水溶液などのアルカリ水溶液にイソプロピルアルコールを添加して70℃以上80℃以下に加熱した溶液によりn型シリコン基板4の受光面をエッチングすることによって形成することができる。
次に、図3(c)に示すように、n型シリコン基板4の裏面の一部にn++層10を形成する。ここで、n++層10は、たとえば以下のようにして形成することができる。
まず、n型シリコン基板4の裏面のテクスチャマスク21を除去する。次に、n型シリコン基板4の受光面にたとえば酸化シリコン膜などの拡散マスク22を形成する。次に、n型シリコン基板4の裏面のn++層10の形成領域以外の領域にマスキングペーストを塗布した後にマスキングペーストを熱処理することによって拡散マスク23を形成する。その後、POCl3を用いた気相拡散によって拡散マスク23からn型シリコン基板4の裏面が露出した箇所にリンを拡散させることによってn++層10を形成する。
なお、マスキングペーストとしては、たとえば、溶剤、増粘剤および酸化シリコン前駆体を含むものなどを用いることができる。また、マスキングペーストの塗布方法としては、たとえば、インクジェット印刷法またはスクリーン印刷法などを用いることができる。
次に、図3(d)に示すように、n型シリコン基板4の裏面の一部にp+層11を形成する。ここで、p+層11は、たとえば以下のようにして形成することができる。
まず、n型シリコン基板4の受光面および裏面にそれぞれ形成された拡散マスク22および拡散マスク23、ならびにリンが拡散マスク22,23に拡散することによって形成されたガラス層をたとえばフッ酸などを用いたエッチングにより除去する。次に、n型シリコン基板4の受光面にたとえば酸化シリコン膜などの拡散マスク24を形成する。次に、n型シリコン基板4の裏面のp+層11の形成領域以外の領域にマスキングペーストを塗布した後にマスキングペーストを熱処理することによって拡散マスク25を形成する。その後、n型シリコン基板4の裏面に、拡散不純物を含む溶液であるボロン拡散剤(有機バインダーにボロン酸化物を反応させたポリマーをグリコールエーテル系溶媒に溶解させた溶液)をスピンコート法により塗布し、仮乾燥させる。この拡散不純物を含む溶液のスピンコートおよび仮乾燥の詳細については、後で詳しく説明する。仮乾燥させたのち、n型シリコン基板4を約200℃の乾燥炉に入れ、熱で乾燥することで溶剤成分を蒸発させる。さらに、熱処理を行うことによって、拡散マスク25からn型シリコン基板4の裏面が露出した箇所にボロンを拡散させることによってp+層11を形成する。
次に、図3(e)に示すように、n型シリコン基板4の受光面に溶液27を塗布した後に乾燥する。ここで、溶液27の塗布および乾燥は、たとえば以下のようにして行うことができる。
まず、n型シリコン基板4の受光面および裏面にそれぞれ形成された拡散マスク24および拡散マスク25、ならびにボロンなどのp型不純物が拡散マスク24,25に拡散することによって形成されたガラス層をたとえばフッ酸などを用いたエッチングにより除去する。次に、n型シリコン基板4の裏面にたとえば酸化シリコン膜などの拡散マスク26を形成する。その後、n型シリコン基板4の受光面に、リンを含む化合物と、チタンアルコキシドとアルコールとを含む溶液をスピンコート法により塗布する。
次に、図3(f)に示すように、n型シリコン基板4の受光面上にn+層6および反射防止膜7を形成する。ここで、n+層6および反射防止膜7は、溶液27が受光面に塗布されたn型シリコン基板4をたとえば850℃以上1000℃以下の温度で熱処理することによって形成することができる。すなわち、この加熱によって、n型シリコン基板4の受光面に溶液27からリンが拡散してn+層6が形成されるとともに、リンを含む酸化チタン膜からなる反射防止膜7が形成される。
ここで、n+層6のシート抵抗は30Ω/□以上100Ω/□以下であることが好ましく、40Ω/□以上60Ω/□以下であることがより望ましい。
次に、図3(g)に示すように、n型シリコン基板4の受光面上に受光面パッシベーション膜8を形成する。ここで、受光面パッシベーション膜8は、たとえば以下のようにして形成することができる。
まず、n型シリコン基板4の裏面の拡散マスク26をフッ酸を用いたエッチングにより除去する。この際に、反射防止膜7の一部もフッ酸によりエッチングされてn型シリコン基板4の受光面の一部が露出する。ここで、反射防止膜7は、リンを含む酸化チタン膜からなるため、耐フッ酸性が高い。これにより、反射防止膜7が薄くなっているn型シリコン基板4の受光面の凹凸形状5の凸部のみが露出する。
次に、n型シリコン基板4の酸素または水蒸気による熱酸化を行う。これにより、n型シリコン基板4の裏面に酸化シリコン膜からなる裏面パッシベーション膜9が形成されるとともに、n型シリコン基板4の受光面にも酸化シリコン膜からなる受光面パッシベーション膜8が形成される。このとき、n型シリコン基板4が露出した受光面の凹凸形状5の凸部とともに、n型シリコン基板4の受光面のn+層6と反射防止膜7との間にも受光面パッシベーション膜8が形成される。n+層6と反射防止膜7との間に受光面パッシベーション膜8が形成される理由としては、受光面の凹凸形状5の凹部における反射防止膜7の膜厚が厚くなって反射防止膜7にクラックが生じ、そのクラックが生じている箇所から酸素または水蒸気が入り込んで受光面パッシベーション膜8である酸化シリコン膜が成長することになるからと考えられる。受光面パッシベーション膜8の厚さは、たとえば100nm以上200nm以下であり、裏面パッシベーション膜9の厚さは、たとえば、n++層10上においては30nm以上100nm以下であり、p+層11上においては10nm以上40nm以下である。
ここで、n型シリコン基板4の酸素または水蒸気による熱酸化は、酸素雰囲気または水蒸気雰囲気中にn型シリコン基板4を設置した状態で熱処理することによって行うことができる。
次に、図3(h)に示すように、裏面パッシベーション膜9の一部を除去して、裏面パッシベーション膜9からn++層10の一部およびp+層11の一部をそれぞれ露出させる。ここで、裏面パッシベーション膜9の一部の除去は、たとえば、裏面パッシベーション膜9の一部にエッチングペーストをスクリーン印刷法等によって塗布した後にエッチングペーストを加熱することなどによって行うことができる。その後、エッチングペーストは、たとえば、超音波洗浄した後に酸処理することによって除去することができる。エッチングペーストとしては、たとえば、エッチング成分として、リン酸、フッ化水素、フッ化アンモニウムおよびフッ化水素アンモニウムからなる群から選択された少なくとも1種を含むとともに、水、有機溶媒および増粘剤を含むものなどを用いることができる。
次に、図3(i)に示すように、n++層10上にn型用電極2を形成するとともに、p+層11上にp型用電極3を形成する。ここで、n型用電極2およびp型用電極3は、たとえば、n型シリコン基板4の裏面の裏面パッシベーション膜9の所定の位置に銀ペーストをスクリーン印刷により塗布した後に乾燥させ、その後、銀ペーストを焼成することにより形成することができる。以上により、実施の形態1の裏面電極型太陽電池1を製造することができる。
以下、拡散不純物を含む溶液のスピンコートおよび仮乾燥の詳細について説明する。
拡散不純物を含む溶液のスピンコートおよび仮乾燥は、以下の工程1〜工程6のように、第1段階としてプレコート(工程1〜工程3)した後に、第2段階としてメインコート(工程4〜5)を行い、その後、基板の回転を止めること(工程6)により行われる。
工程1:n型シリコン基板4を回転させない状態で、n型シリコン基板4の裏面(第1表面)に、拡散不純物を含まない第1塗布液を吐出する。ここで、第1塗布液は、たとえば、PGMEであり、第1塗布液を吐出する量は、たとえば、0.7cc〜1.5ccであるが、本発明は、これらに限定されない。PGMEとは、化学名1−メトキシ−2−プロパノール、別名プロピレングリコール1−モノメチルエーテルの略称であり、グリコールエーテル類に分類される。グリコールエーテル類は、一分子内にエーテル基と水酸基の両方を有するものであり、水や多くの有機溶剤、さらに樹脂の溶解性が大きいことを特徴としている。また、第1塗布液として、第2塗布液をその溶媒で希釈した液を用いてもよい。
工程2:n型シリコン基板4の回転を開始し、所定回転数まで回転数を上げる。ここで、所定回転数は、たとえば、2500rpm〜3500rpmであるが、本発明は、この値に限定されない。
工程3:n型シリコン基板4の回転数を維持しながら、所定時間の間、n型シリコン基板4を回転させる。工程2および工程3により、第1塗布液をn型シリコン基板4の第1表面全体に塗布し、n型シリコン基板4の第1表面に塗布された第1塗布液のうち余分な液を飛ばす。ここで、所定時間は、0.7秒〜1.5秒であるが、本発明は、この値に限定されない。このようにして、工程1〜工程3により、n型シリコン基板4の第1表面に第1塗布液をスピンコートする。
工程4:n型シリコン基板4の回転数を維持しながら、p型拡散不純物を含む第2塗布液を吐出する。ここで、第2塗布液としてボロン拡散剤、たとえば、有機バインダーにボロン酸化物(B2O2)を反応させたポリマーをグリコールエーテル系溶媒に溶解させたポリボロンフィルム(PBF、東京応化工業株式会社製、以下PBFと記す)、またはPBF原液を溶媒で希釈したPBF希釈液を用いる。第2塗布液を吐出する量は、たとえば、0.7cc〜1.5ccであるが、本発明は、これらに限定されない。第2塗布液は、第1塗布液の塗布面(第1表面)が乾燥していない状態、すなわち液体成分が塗布面(第1表面)に残っている状態で塗布する。第1塗布液の液体成分が残っていることにより、第2溶液が均一に塗布される。
また、第2塗布液として用いたPBFの粘度は、室温において約30cpとスピンコートで用いる溶液としては比較的高いものである。粘度が高い溶液は、液が広がりにくく均一な塗布膜を形成しにくいため、第1塗布液を塗布した第1表面に第2塗布液として塗布することにより、少量の塗布液で均一な塗布膜を形成することが可能となる。言い換えると、第2塗布液として粘度が高い溶液を用いた場合に、塗布液削減のより顕著な効果を得ることができることになる。
工程5:第2塗布液を吐出した後、n型シリコン基板4の回転数を維持しながら、所定時間の間、n型シリコン基板4を回転させる。ここで、所定時間は、10秒〜15秒であるが、本発明は、この値に限定されない。工程4および工程5により、第2塗布液をn型シリコン基板4の第1表面全体に塗布し、n型シリコン基板4の第1表面に塗布された第2塗布液のうち余分な液を飛ばし、n型シリコン基板4の第1表面に塗布された塗布液中の溶媒を蒸発させることで、仮乾燥させる。このようにして、工程4〜工程5により、n型シリコン基板4の第1表面に第2塗布液をスピンコートする。基板として、略正方形のn型シリコン基板4を用いている。略正方形の角部には、塗布液がたまりやすく、均一な塗布膜を形成するためには、多量の塗布液を用いて長時間回転させる必要があった。第1塗布液を塗布した第1表面に、第2塗布液を塗布することにより、少量の塗布液で基板が略正方形であっても均一な塗布膜を形成することが可能となった。言い換えると、基板として略正方形の基板を用いた場合に、塗布液削減の顕著な効果を得ることができることになる。
工程6:n型シリコン基板4の回転数を下げ、回転を止める。
ここで、プレコートで第1塗布液を吐出し、メインコートで第2塗布液を吐出する方法としては、1つのノズルに第1塗布液専用吐出口と第2塗布液専用吐出口が互いに近接して設けられたものを用いて行ってもよいし、1つのノズルに1つの吐出口が設けられているものを2つ用いて行ってもよい。ここで、1つのノズルに1つの吐出口が設けられているものを2つ用いて行う場合には、1つのノズルに第1塗布液専用吐出口と第2塗布液専用吐出口が互いに近接して設けられたものを用いて行う場合と比較して、プレコートとメインコートとの間でノズルをn型シリコン基板4上に移動させる工程が1回余分に必要となるので、1つのノズルに第1塗布液専用吐出口と第2塗布液専用吐出口が互いに近接して設けられたものを用いて行う場合のほうが、1つのノズルに1つの吐出口が設けられているものを2つ用いて行う場合よりも、スピンコートにかかる総時間を低減することができ、好ましい。
なお、工程1において、n型シリコン基板4を回転させない状態で第1塗布液を吐出し、工程2において回転数を上げるようにしているが、n型シリコン基板4を回転させた状態で第1塗布液を吐出するようにしてもよい。
また、工程5において、第2塗布液が基板にコーティングされた後も、n型シリコン基板4の回転を維持させている理由は、n型シリコン基板4を回転させずに仮乾燥させると、n型シリコン基板4の周辺部や内部で塗布液が凝集し膜厚不均一となる、回転させながら仮乾燥させると、そのような膜厚不均一を防ぐことができるからである。
このスピンコートおよび仮乾燥により、従来のメインコートのみの場合と比較して、スピンコート工程の時間を増やすことなく、少ない塗布液の吐出量で、かつ、より均一なコート膜が形成できた。実施例1〜3および比較例1〜4を用いてこの点を確認した。
その条件および結果を表1に示す。
メインコートにおいて用いるPBFは、高分子のポリマーがフィルム状に形成されるため膜質の均一性が得られやすい反面、スピンコートを行った際に、塗布液中の高分子のポリマーが多いほどシリコン基板の端部にてPBF膜が糸状に形成する傾向がある。表1において、糸状PBFとは、形成された糸状のPBFの長さ、個数を示すものである。糸状PBFの欄が「長い」、「多い」のものは、形成された糸状のPBFの長さが長く、個数が多いものであり、糸状PBFの欄が「短い」、「少ない」のものは、形成された糸状のPBFの長さが短く、個数が少ないものである。糸状のPBFが基板に付着すると、付着箇所のボロン拡散濃度が高くなり、太陽電池の特性低下につながる。さらに、裏面電極型太陽電池の場合、裏面側にn層とp層のパターンが形成されている。糸状のPBFがp層からn電極領域に渡って付着し、その付着箇所でp層が形成されると、リーク要因となり、特性が低下する場合がある。よって、スピンコートにおいて糸状のPBFが形成されることは防ぐ必要がある。
図4に、糸状のPBFが形成されて、外観不良となった例を示す。
実施例1〜3および比較例1〜4のスピンコートおよび仮乾燥の条件は、具体的には、以下のとおりである。実施例1〜3および比較例1〜4では、n型シリコン基板4として、156.5mm角の略正方形のシリコン基板を用いた。シリコン基板の4個の角部は、略円状となっている。また、実施例1〜3および比較例1〜4では、1cc/秒の塗布液の滴下速度を用いた。
まず、実施例1〜3のスピンコートおよび仮乾燥の条件を説明する。実施例1〜3では、上記工程1〜工程6を用いた。実施例1〜3のそれぞれの条件は、以下のとおりである。
実施例1:第1塗布液として、有機溶剤であるPGMEを1cc用い、第2塗布液として、ボロン拡散剤であるPBF原液を1cc用いた。工程2〜工程5におけるn型シリコン基板4の回転数として、3000rpmを用い、工程2における回転開始から所定回転数まで回転数を上げるのに要する時間を0.5秒とし、プレコートでの回転時間(工程3)を1秒とし、メインコートにおける第2塗布液吐出後の回転時間(工程5)を11秒とした。11秒としたことで、安定した仮乾燥が可能となった。第2塗布液の吐出に1秒かかるため、メインコートでの回転時間(工程4+工程5)は12秒となる。
つまり、工程1〜工程5までの総時間は、14.5秒であった。
つまり、工程1〜工程5までの総時間は、14.5秒であった。
実施例2:実施例2の実施例1と異なる点は、第2塗布液の量を3ccとしたことであり、他は同じである。
実施例3:実施例3の実施例1と異なる点は、第2塗布液の量を4ccとしたことであり、他は同じである。
次に、比較例1〜3のスピンコートおよび仮乾燥の条件を説明する。比較例1〜3では、以下の工程A1〜工程A4を用いた。
工程A1:n型シリコン基板4を回転させない状態で、n型シリコン基板4の裏面(第1表面)に塗布液を吐出する。
工程A2:n型シリコン基板4の回転を開始し、所定回転数まで回転数を上げる。
工程A3:n型シリコン基板4の回転数を維持しながら、所定時間の間、n型シリコン基板4を回転させる。工程A2および工程A3により、塗布液をn型シリコン基板4の第1表面全体に塗布し、n型シリコン基板4の第1表面に塗布された塗布液のうち余分な液を飛ばす。
工程A4:n型シリコン基板4の回転数を下げ、回転を止める。
比較例1〜3のそれぞれの条件は、以下のとおりである。
比較例1:塗布液として、ボロン拡散剤であるPBF原液を4cc用いた。実施例1〜3で用いた第2塗布液と同じ液である。工程A2〜工程A3におけるn型シリコン基板4の回転数として、3000rpmを用い、工程A2における回転開始から所定回転数まで回転数を上げるのに要する時間を0.5秒とし、回転時間(工程A3)を11秒とした。つまり、工程A1〜工程A3までの総時間は、15.5秒であった。
比較例2:比較例2の比較例1と異なる点は、塗布液の量を3ccとし、塗布液の量を変更したことに起因して工程A1〜工程A3までの総時間を14.5秒としたことであり、他は同じである。
比較例3:比較例3の比較例1と異なる点は、塗布液の量を1ccとし、塗布液の量を変更したことに起因して工程A1〜工程A3までの総時間を12.5秒としたことであり、他は同じである。
最後に、比較例4のスピンコートおよび仮乾燥の条件を説明する。比較例4では、以下の工程B1〜工程B4を用いた。
工程B1:n型シリコン基板4の回転を開始し、所定回転数まで回転数を上げる。
工程B2:n型シリコン基板4の回転数を維持しながら、n型シリコン基板4の裏面(第1表面)に塗布液を吐出する。
工程B3:塗布液の吐出後、n型シリコン基板4の回転数を維持しながら、所定時間の間、n型シリコン基板4を回転させる。工程B2および工程B3により、塗布液をn型シリコン基板4の第1表面全体に塗布し、n型シリコン基板4の第1表面に塗布された塗布液のうち余分な液を飛ばす。
工程B4:n型シリコン基板4の回転数を下げ、回転を止める。
比較例4の条件は、以下のとおりである。
比較例4:塗布液として、ボロン拡散剤であるPBF原液を4cc用いた。実施例1〜3で用いた第2塗布液と同じ液である。工程B1〜工程B3におけるn型シリコン基板4の回転数として、3000rpmを用い、工程B1における回転開始から所定回転数まで回転数を上げるのに要する時間を0.5秒とし、塗布液吐出後の回転時間(工程B3)を11秒とした。塗布液の吐出に4秒かかるため、メインコートでの回転時間(工程B2+工程B3)は15秒となる。つまり、工程B1〜工程B3までの総時間は、15.5秒であった。
以下、表1に示す結果について説明する。
まず、実施例3、比較例1および比較例4の結果を参照して、メインコートにおける塗布液滴下時の基板の回転の有無と、得られるコート膜の塗布欠陥の有無について説明する。
実施例3、比較例1および比較例4を比較すると、実施例3、比較例1および比較例4は全て、メインコートで用いる塗布液の液量(4cc)ならびにメインコートでの回転数(3000rpm)および塗布液の吐出後の回転時間(11秒)は同じであったが、結果は異なっていた。
比較例1と比較例4を比較すると、n型シリコン基板4を回転させながら塗布液を滴下する場合(比較例4)では、塗布欠陥があるコート膜が得られ、n型シリコン基板4を回転させずに塗布液を滴下する場合(比較例1)では、塗布欠陥がないコート膜が得られた。このことから、プレコートを行わない従来の方法では、塗布欠陥のないコート膜を得るためには、n型シリコン基板4を回転させずに塗布液を滴下し、滴下終了後に回転を開始しなければならないことがわかる。なお、比較例4で塗布欠陥が発生したのは、基板を回転させている状態で塗布液を滴下すると、工程の途中で塗布液の筋ができたときに、その後、塗布液は筋に沿って流れるだけで、全体に広がらないことが原因と考えられる。特に、塗布液として用いるボロン拡散剤であるPBFは、粘度が高く、かつ、接触角が大きい(濡れ性が悪い)ので、このようなことが起こりやすい。
それに対して、実施例3の結果を見ると、n型シリコン基板4を回転させながらボロン拡散剤であるPBFを滴下しているにも関わらず、比較例4とは異なり、塗布欠陥がないコート膜が得られた。これは、プレコートを行ったことによりメインコート時の基板表面の濡れ性が向上したことが理由と考えられる。
以上の比較から、プレコートを行わない従来の方法では、n型シリコン基板4を回転させずに塗布液を滴下し、滴下終了後に回転を開始しなければならなかったのに対して、実施の形態1の方法では、n型シリコン基板4を回転させながら塗布液を滴下しても塗布欠陥のないコート膜を得ることができたことがわかる。
また、実施例3と比較例1を比較すると、比較例1と異なり実施例3は、n型シリコン基板の角部におけるコート膜の膜厚均一性は改善され、糸状PBFも短く、少ない状態であった。すなわち、実施の形態1の方法により、コート膜の均一性は向上したことがわかる。
次に、実施例1〜実施例3および比較例1〜比較例3の結果を参照して、メインコートにおける塗布液の液量と、得られるコート膜の均一性について説明する。
比較例1〜3は、メインコートにおける塗布液の液量のみを変えたものであるが、液量が4ccの場合(比較例1)では、塗布欠陥がないコート膜が得られたが、液量を3cc、1ccと4ccよりも少なくした場合(比較例2および比較例3)では、塗布欠陥があるコート膜が得られた。このことから、従来の方法では、塗布欠陥のないコート膜を得るためには、メインコートにおいて滴下する塗布液の液量を多くしなければならず、コストがかかってしまっていた。
それに対して、実施例1〜3は、比較例1〜3と同様にメインコートにおける塗布液の液量のみを変えたものであるが、いずれの実施例でも、塗布欠陥がないコート膜が得られた。このことから、実施の形態1の方法では、メインコートにおいて滴下する塗布液の液量を従来の方法と比較して減らすことができるので、コストを低減することができたことが分かる。
そのうえ、比較例1では、塗布欠陥がないコート膜が得られたが、基板の角部の塗布液が厚くなっていて、均一なコート膜が形成されておらず、かつ、形成されてしまった糸状のPBFは長く、多数であった。太陽電池の製造に用いるn型シリコン基板4は、表面の平滑度が低く、糸状のPBFが形成されやすいためと考えられる。それに対して、実施例1〜3では、塗布欠陥がないコート膜が得られたうえに、基板の角部の塗布液の厚膜化が改善されており、かつ、形成された糸状のPBFは短く、小数であった。形成された糸状のPBFが短く、少数であった理由として、プレコートを行うことにより、メインコートにおける第2塗布液の液量を減らすことができたため、糸状のPBFが成長しにくかったこと、余分な第2塗布液がシリコン基板表面から離脱するよりも、第1塗布液のついた表面から離脱するほうが容易であり溜まりにくかったことが考えられる。このことから、実施の形態1の方法では、従来の方法では得られなかった均一なコート膜を得ることができたことが分かる。実施例1と、従来の方法で唯一塗布欠陥なしのコート膜を形成できた比較例1を比較すると、実施の形態1の方法により、液量75%削減できたことがわかる。
以上の比較から、実施の形態1の方法により、結晶シリコン型の太陽電池のスピンコート工程において、塗布液の液量を低減したうえで、塗布欠陥がなく膜厚の均一なコート膜を形成することが可能となったことが分かる。
実施の形態1の裏面電極型太陽電池1の製造方法においては、使用する塗布液の液量を低減することにより、さらなる低コスト化を実現するとともに、スピンコート工程により均一なコート膜を形成することにより、性能の良い太陽電池を製造することができる。太陽電池においては、さらなる低コスト化および性能の良い太陽電池の製造を両立させることは特に重要な事項である。
(実施の形態2)
実施の形態2は、実施の形態1と同じ構成の裏面電極型太陽電池の製造方法に関するものであり、実施の形態1とは、拡散不純物を含む溶液のスピンコートおよび仮乾燥の方法のみが異なる。
実施の形態2は、実施の形態1と同じ構成の裏面電極型太陽電池の製造方法に関するものであり、実施の形態1とは、拡散不純物を含む溶液のスピンコートおよび仮乾燥の方法のみが異なる。
実施の形態2の実施の形態1と異なる点は、実施の形態1の工程5の代わりに以下の工程5A〜工程5Cを用いたことであり、他は同じである。
拡散不純物を含む溶液のスピンコートおよび仮乾燥は、第1段階としてプレコート(工程1〜工程3)した後に、第2段階としてメインコート(工程4、工程5A〜工程5C)を行い、その後、基板の回転を止めること(工程6)により行われる。
工程5A:第2塗布液を吐出した後、n型シリコン基板4の回転数を維持しながら、所定時間の間、n型シリコン基板4を回転させる。工程4および工程5Aにより、第2塗布液をn型シリコン基板4の第1表面全体に塗布し、n型シリコン基板4の第1表面に塗布された第2塗布液のうち余分な液を飛ばし、n型シリコン基板4の第1表面に塗布された塗布液中の溶媒を蒸発させることで、仮乾燥させる。
工程5B:n型シリコン基板4の回転数を所定回転数まで下げる。ここで、所定回転数
は、たとえば、1600rpm〜2400rpmであるが、本発明は、この値に限定されない。
は、たとえば、1600rpm〜2400rpmであるが、本発明は、この値に限定されない。
工程5C:n型シリコン基板4の回転数を維持しながら、所定時間の間、n型シリコン基板4を回転させる。工程4、工程5A〜工程5Cにより、第2塗布液をn型シリコン基板4の第1表面全体に塗布し、n型シリコン基板4の第1表面に塗布された第2塗布液のうち余分な液を飛ばし、n型シリコン基板4の第1表面に塗布された塗布液中の溶媒を蒸発させることで、仮乾燥させる。ここで、工程4、工程5A〜工程5Cの総時間は、10秒〜15秒であるが、本発明は、この値に限定されない。このようにして、工程4A、工程5A〜工程5Cにより、n型シリコン基板4の第1表面に第2塗布液をスピンコートする。
実施の形態2の方法により、従来のメインコートのみの場合と比較して、膜厚の維持された均一なコート膜が形成できた。実施例4を用いてこの点を確認した。
実施例4では、n型シリコン基板4として、156.5mm角の略正方形のシリコン基板を用いた。シリコン基板の4個の角部は、略円状となっている。また、実施例4では、1cc/秒の塗布液の滴下速度を用いた。
実施例4のスピンコートおよび仮乾燥の条件を説明する。実施例4では、上記工程1〜工程4、工程5A〜工程5C、工程6を用いた。実施例4の条件は、以下のとおりである。
実施例4:実施例4の実施例1と異なる点は、実施例1では、第2塗布液としてPBF原液を用い、工程4および工程5で12秒間にわたって3000rpmで回転させていたところを、実施例4では、第2塗布液としてPGMで50%希釈したPBFを用い、工程5に代えて工程5A〜工程5Cを用い、7秒間にわたって3000rpmで回転させ、5秒間にわたって回転数を下げ2000rpmで回転させたことであり、他は同じである。
実施例4の結果は、塗布欠陥は「なし」であり、均一性は「改善」であり、糸状PBFは「短い、少ない」であった。
次に、実施例4と実施例1を比較すると、実施例1の結果でも塗布欠陥は「なし」であり、均一性は「改善」であり、糸状PBFは「短い、少ない」であったが、実施例4のほうが、実施例1の場合よりも膜厚が維持された均一なコート膜が形成されていた。膜厚維持の効果は、第2塗布液としてPGMで50%希釈したPBFを用いているため、顕著に表れたと考えられる。なお、実施例4のように途中で回転数を下げて乾燥させたほうが実施例1のように回転数を高速のまま維持して乾燥させた場合よりも膜厚が維持された均一なコート膜が形成された理由としては、実施の形態1において上述のとおり、回転数を維持して回転させると、回転させずに乾燥させた場合では生じるn型シリコン基板4の周辺部での厚膜化を防ぐことはできるが、実施例1では回転数を高速のままに維持しているために、膜厚が薄くなってしまうことになるからと考えられる。
工程3の所定時間は、0.7秒〜1.5秒であることが好ましい。この所定時間を0.7秒よりも短くしてしまうと、第2塗布液のボロン拡散剤が乾燥するまでの時間が長くなってしまい、好ましくない。また、この所定時間を1.5秒よりも長くしてしまうと、全体の所要時間が長くなってしまい、好ましくない。工程3の所定時間が0.7秒〜1.5秒であることが好ましいことを、工程3の所定時間を変更して、スピン完了後に拡散剤が完全に乾燥するまでの時間を測定して確認した。その結果の一例を図5に示す。n型シリコン基板4として、156.5mm角の略正方形のシリコン基板を用い、第1塗布液として、PGMEを0.8cc用い、第2塗布液として、PGMEで50%希釈したボロン拡散剤であるPBFを0.8cc用い、工程2〜工程5Aにおけるn型シリコン基板4の回転数として、3000rpmを用い、工程5B〜工程5Cにおけるn型シリコン基板4の回転数として、1750rpmを用いた。ここで、シリコン基板の4個の角部は、略円状となっている。図5の横軸は、工程3の所定時間であり、縦軸は、スピン完了後に拡散剤が完全に乾燥するまでの時間である。図5のような結果が得られた理由としては、工程3の所定時間を短くすると、プレコートで形成される第1塗布液のコート膜が厚くなり、乾燥しにくくなるためと考えられる。
なお、工程1において、n型シリコン基板を回転させた状態で第1塗布液を吐出してもよい。回転させた状態で吐出することにより、回転させない状態で吐出した場合と比較して、第1塗布膜の膜厚を早く薄くすることが可能となるからである。
実施の形態2の裏面電極型太陽電池1の製造方法においては、使用する塗布液の液量を低減し、さらなる低コスト化を実現するとともに、スピンコート工程により均一なコート膜を形成することにより、性能の良い太陽電池を製造することができる。太陽電池においては、さらなる低コスト化および性能の良い太陽電池の製造を両立させることは特に重要な事項である。
なお、実施例1〜4では、第1塗布液としてPGMEを用い、第2塗布液としてPBFを用いたが、第1塗布液、第2塗布液は、これらには限定されない。実施例1〜4において、第2塗布液であるPBFのプレコート用の塗布液としてPGMEを用いた理由としては、PGMEが、PBFの溶媒であり、かつ、シリコン表面やシリコン酸化膜に対して親和性であり、かつ、低粘度であり、かつ、比較的安価であることが挙げられる。PGMEがPBFの溶媒であることにより、PBFのコート膜の膜質へ問題となる影響を与える可能性は非常に低く、PGMEがシリコン表面やシリコン酸化膜に対して親和性であるので、プレコートとしての役割を果たすことができ、PGMEが低粘度であるので、少量の塗布液でプレコートが可能となり、材料コストが低減でき、PGMEが比較的安価であるので、コストを低減できる。また、塗布し易さに関する粘度は、室温において、PGMEで約1.6cp〜約1.8cpであり、水で約0.8cp〜約0.9cpであり、PBF原液で約30cp〜約32cpであり、PGMEで50%希釈したPBFで約8cp〜約9cpである。
また、上記においては、図3(a)〜図3(i)に示す方法で裏面電極型太陽電池1を製造する方法について説明したが、本発明は、図3(a)〜図3(i)に示す方法以外の裏面電極型太陽電池1を製造する方法であっても、裏面電極型太陽電池以外のタイプの太陽電池を製造する方法であっても、拡散不純物をシリコン基板にスピンコートする工程と、スピンコートされた拡散不純物を拡散させることによりシリコン基板に不純物拡散領域を形成する工程とを含む方法により太陽電池を製造する方法全てに対して適用可能である。
また、上記においては、n型シリコン基板を用いる場合について説明したが、n型シリコン基板に代えてp型シリコン基板を用いてもよい。n型シリコン基板の代わりにp型シリコン基板を用いた場合には、受光面拡散層はp型不純物が拡散されたp+層となり、反射防止膜はp型不純物を含む酸化チタン膜からなる構成とされる。
つまり、本発明のプレコートおよびメインコートを用いた太陽電池の製造方法は、拡散不純物を含む溶液をシリコン基板にスピンコートする工程と、シリコン基板にスピンコートされた溶液に含まれる拡散不純物を拡散させることにより、シリコン基板の溶液がスピンコートされた面(第1表面)に不純物拡散領域を形成する工程とを含み、その不純物拡散領域を用いて太陽電池として機能させる太陽電池製造方法に一般に適用できる。
以上のように、実施の形態1および実施の形態2を用いて本発明を例示してきたが、本発明は、この実施の形態1および実施の形態2に限定して解釈されるべきものではない。本発明は、特許請求の範囲によってのみその範囲が解釈されるべきであることが理解される。当業者は、本発明の具体的な実施の形態1および実施の形態2の記載から、本発明の記載および技術常識に基づいて等価な範囲を実施することができることが理解される。本明細書において引用した特許文献は、その内容自体が具体的に本明細書に記載されているのと同様にその内容が本明細書に対する参考として援用されるべきであることが理解される。
本発明は、拡散不純物を含む溶液をシリコン基板にスピンコートする工程と、シリコン基板にスピンコートされた溶液に含まれる拡散不純物を拡散させることにより、シリコン基板に不純物拡散領域を形成する工程とを含み、その不純物拡散領域を用いて太陽電池として機能させる太陽電池製造方法の分野において、プレコートとメインコートを用いていることにより、使用する塗布液の液量を低減することにより、さらなる低コスト化を実現するとともに、スピンコート工程により均一なコート膜を形成することにより、性能の良い太陽電池を製造することを可能にすることができる。
1 太陽電池
2 n型用電極
3 p型用電極
4 n型シリコン基板
5 凹凸形状
6 n+層
7 反射防止膜
8、9 パッシベーション膜
10 n++層
11 p+層
21 テクスチャマスク
22、23、24、25、26 拡散マスク
27 溶液
2 n型用電極
3 p型用電極
4 n型シリコン基板
5 凹凸形状
6 n+層
7 反射防止膜
8、9 パッシベーション膜
10 n++層
11 p+層
21 テクスチャマスク
22、23、24、25、26 拡散マスク
27 溶液
Claims (5)
- 太陽電池の製造方法であって、
前記方法は、
拡散不純物を含まない第1溶液をシリコン基板の第1表面にスピンコートする工程と、
拡散不純物を含む第2溶液を前記シリコン基板の前記第1溶液がスピンコートされた前記第1表面にスピンコートする工程と、
前記シリコン基板の前記第1表面にスピンコートされた前記第2溶液に含まれる拡散不純物を拡散させることにより、前記シリコン基板の前記第1表面に不純物拡散領域を形成する工程と
を含む、太陽電池の製造方法。 - 前記拡散不純物を含む第2溶液を前記シリコン基板の前記第1溶液がスピンコートされた前記第1表面にスピンコートする工程は、
第1回転数で前記シリコン基板を回転させる工程と、
前記第1回転数で前記シリコン基板を回転させた後に、前記第1回転数よりも小さい第2回転数で前記シリコン基板を回転させる工程と
を含む、請求項1に記載の方法。 - 前記拡散不純物を含む第2溶液を前記シリコン基板の前記第1溶液がスピンコートされた前記第1表面にスピンコートする工程は、
前記シリコン基板を回転させながら前記第2溶液を前記シリコン基板の前記第1表面に滴下する工程を含む、請求項1または2に記載の方法。 - 前記拡散不純物を含まない第1溶液をシリコン基板の第1表面にスピンコートする工程は、
前記第1溶液を吐出するための第1吐出口と、前記第2溶液を吐出するための第2吐出口とを有するノズルを用いて、前記第1吐出口から前記第1溶液を前記シリコン基板の前記第1表面に滴下する工程を含み、
前記拡散不純物を含む第2溶液を前記シリコン基板の前記第1溶液がスピンコートされた前記第1表面にスピンコートする工程は、
前記ノズルを用いて、前記第2吐出口から前記第2溶液を前記シリコン基板の前記第1表面に滴下する工程を含む、請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。 - 前記拡散不純物を含む第2溶液を前記シリコン基板の前記第1溶液がスピンコートされた前記第1表面にスピンコートする工程は、
前記第1表面に前記第1溶液の液体成分が残っている状態で行われる、請求項1〜4のいずれか一項に記載の方法。
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2012
- 2012-05-28 JP JP2012121056A patent/JP2013247286A/ja active Pending
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