JP2013244937A - エアバッグ装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 基部と、前記基部に対向する上面と、前記基部と前記上面との間を取り囲む側部とが形成されるよう折り畳まれたエアバッグと、前記エアバッグに掛け渡されて覆う保持部材である被覆布7とを備えたエアバッグ装置であって、前記保持部材は、複数の被覆布片部8を備え、前記被覆布片部8は一点の連結部9により連結されてなり、前記連結部9が折り畳まれた前記エアバッグの前記上面に位置するよう設定されてなるエアバッグ装置。
【選択図】図4
Description
また近年では、歩行者などを保護対象としてフロントカウル部に設置されるエアバッグも実用化に向けて取り組みがなされている。
したがって、未使用状態のエアバッグは、起こり得る必要時のために、車両の設置場所を常時占有することになる。通常時の機能、例えばエンジンやモーターなどの表示機器など、インストルメントパネル内部の適切な場所や乗員に近い位置にあって利便性を向上させる上で好適な場所と調和したレイアウトが可能なように、エアバッグ装置は可能な省スペース化、コンパクト化が進められている。とりわけ運転席用エアバッグ装置はステアリングホイールのセンターパッドに設置されることが多く、スピードメーターなどの視認性を向上する点で、また、操舵操作性の面でも、センターパッドをコンパクトにすることが好ましい。センターパッドが小さくなることでスポーティーなデザインも可能になる。
当該エアバッグ装置において、前記エアバッグ用巻き材が、前記配置基準線の上方の領域に配置される破断予定部を有して、前記折り完了体の上面側を押える被覆部と、該被覆部から前記配置基準線と直交方向の両側に延びて、前記折り完了体側に固定される固定部とを備える。
前記破断予定部が、前記エアバッグの膨張時に、前記被覆部における前記配置基準線に沿った方向の両縁間を、分離可能に、前記被覆部の表裏を貫通する複数の破断用開口と、破断時に隣接する前記破断用開口間を連結するように開口させるつなぎ部とを備えて構成される。
前記破断用開口が、それぞれ、前記配置基準線を跨いで、前記配置基準線の両側に延びるように配設されるとともに、前記各破断用開口のそれぞれの両端で隣接するつなぎ部相互が、それぞれ、前記配置基準線を中心とした反対側に配置されるように配設される。
さらに、前記被覆部における前記配置基準線に沿った方向の両縁において、それぞれ、近傍に配設される前記破断用開口との間に、前記エアバッグの膨張時に破断可能とされる縁側つなぎ部を介在させて、切欠凹部が、配設され、前記被覆部の両縁の前記切欠凹部が、相互に、前記配置基準線における前記流入用開口の中心に対応した点を基準として略点対称となる2箇所に、配設されているエアバッグ装置(例えば、特許文献1参照)が存在している。
エアバッグの折り畳み形状のうちの折塊部同士が為す配置基準線が多少設定位置よりずれたとしても、破断予定部が配置基準線を跨ぐよう設定されていることで対応可能であるとしている。
すなわち、複数のつなぎ部のうちの一箇所が先行して破断し、そこからエアバッグが比較的容易に膨出できるが、最初に破断せずに順次破断するつなぎ部がエアバッグの展開に影響を与えるとの懸念がある。
本発明は、上記課題を解決し、折り畳まれたエアバッグの形状保持性、エアバッグへの保持部材の取付け作業性、エアバッグ展開時の破断性をそれぞれ良好にしたエアバッグ装置を提供することを目的としている。
基部と、前記基部に対向する上面と、前記基部と前記上面との間を取り囲む側部とが形成されるよう折り畳まれたエアバッグと、前記エアバッグに掛け渡されて覆う保持部材とを備えたエアバッグ装置であって、前記保持部材は、複数の布片部を備え、前記布片部は一点の連結部により連結されてなり、前記連結部が折り畳まれた前記エアバッグの前記上面に位置するよう設定されてなる構成である。
請求項1に記載の発明に加えて、前記布片部は、前記連結部から放射状に均等に延在してなる構成である。
(1)本発明を適用することにより、折り畳まれたエアバッグの形状保持性、エアバッグへの保持部材の取付け作業性、エアバッグ展開時の破断性を良好にすることが可能となる。
従来からエアバッグ装置に収納されるエアバッグの折り畳みの手段としては様々あるが、本実施例は既存の折り畳み装置によって折り畳まれたエアバッグを用いている。
図1〜図4に示すように、このエアバッグは運転席用エアバッグとしてステアリングホイールのセンターパッド内部に設置される仕様のものであり、ナイロン66と呼称される合成繊維からなる一対の略円形の基布の周縁部を縫製等の接合手段によって接合した袋体1である。
この被覆布7はエアバッグと同様のナイロン66と呼称される合成繊維からなる基布を用いており、図2に示すように、一の端部と他の端部とを有する平行な一対の辺部と、それぞれの端部から対向する辺部側へ向かいつつそれぞれが同一の方向へ傾斜するようにして交わった傾斜辺部とを有した矢印に近い形状の四枚の略等しい被覆片部8を備えている。
この複数の被覆片部8は、共有する一点の連結部9から放射状に均等に延在した略十字状となるよう設定されている。
すなわち、略等しい形状の複数の被覆片部8が連結部9を中心にして放射状に配置された状態をいう。
その際、略矩形の布体ならば、長辺および短辺それぞれ対向する辺部の略中心箇所からそれぞれが対向するような同等の長さのスリット11を形成し、長短それぞれのスリット11先端が接近しあいつつ複数の被覆片部8が切り離されずに連結した状態の連結部9から複数の被覆片部8が放射状に均等に延在する状態を形成することもできる。
連結部9は、隣り合う被覆片部8同士が形成するスリット11部の先端同士の間隔が5mmとなるよう設定されているが、エアバッグへの取付け作業時に破断せず、かつ、エアバッグの展開力により破断する間隔であればこの限りではなく、多様な数値の選択が当然可能である。
その際、被覆片部8が連結部9から均等に延在するよう設けられているため構造的にバランスがよく、エアバッグへの取付けを行う作業者の力のバランスが多少崩れても被覆布7には均等に力が加わりやすいため、連結部9が破断することなく取付け時の作業性が良好となる。
エアバッグの略中心部とは、エアバッグを折り畳んだ際の重心となる位置とほぼ同一であり、本実施例のエアバッグの場合、折り畳み装置により波状部5と突出部4の各折り畳み形状がエアバッグの内側へ向けて集積される際の基準となる位置ともほぼ同一の位置をいうものである。
エアバッグの略中心部近傍の上面に連結部9が位置するよう設定することで、エアバッグ展開時の膨張圧により被覆片部8が引張された際に、複数方向からの引張力は連結部9に均等に加わりやすくなり、所定の破断タイミングが容易かつ安定して得られるようになる。
前述の第一実施例における図4に示したものから理解できるが、その後、エアバッグを収納したベースプレート13の開口部側を、表面部から下垂する壁部を備えた箱状で比較的軟質のTPEのような樹脂からなるカバー体14が、ベースプレート13の立壁から突設された係止爪15とカバーの壁部に穿設された係止口16とを係合させるようにして取付けられる。
そして、カバー体14とベースプレート13との間にエアバッグが収納されたのち、ベースプレート13の裏側からインフレータ10が固定されて形成されたセンターパッドをステアリングホイールに取付けることで本発明のエアバッグ装置の車体への取付けが完了することになる。
車体に取付けられた本発明に係るエアバッグ装置が起動した場合、ガスの導入に伴うエアバッグの膨張により被覆布7を破断してカバーを開裂し、乗員側へ展開することになるが、そのような場合に於いても本願発明は優れた効果を奏する。
そして、横方向、すなわち広げた状態のエアバッグの径方向である放射方向へ向けて突出部4が展開を始めると、突出部4に接するように隣り合って配置されている展開前の波状部5も同時に放射方向へ移動するようになる。
その際、波状部5が放射方向へ移動するということがすなわち波状の折り畳み状態を解除する方向への動きとなるため、波状部5にもガスが流れやすくなる。
また、被覆布7は一枚のものに限らず、例えば図7、図8のように二枚の矩形の布体にそれぞれスリット11や切欠きを施して被覆片部8を形成したものを交差するようにエアバッグに重ねていくようにしてもよい。エアバッグへの取付け方に関してはこちらも詳細は省くが、この場合は被覆片部8の形成手段としてスリット11と切欠きとを使い分けるようにしてどちらを上下に設定するかなど、状況に応じての選択も可能であり、スリット11か切欠き何れかに統一してもよい。また、この実施例に於いても折り畳み形状の変更により被覆布7の枚数の変更が勿論可能である。
本発明の実施例としてステアリングホイール用エアバッグへの適用を例にして説明したが、本発明の範囲内で形状を適宜変更すれば助手席用エアバッグへの適用も可能である。
2・・・・ガス導入開口
2´・・・・小径の開口
3・・・・リテーナ
3´・・・・ボルト
4・・・・突出部
5・・・・波状部
6・・・・折り畳まれたエアバッグ
7・・・・被覆布
8・・・・被覆片部
9・・・・連結部
10・・・・インフレータ
11・・・・スリット
12・・・・係止孔部
13・・・・ベースプレート
14・・・・カバー体
15・・・・係止爪
16・・・・係止口
Claims (2)
- 基部と、前記基部に対向する上面と、前記基部と前記上面との間を取り囲む側部とが形成されるよう折り畳まれたエアバッグと、前記エアバッグに掛け渡されて覆う保持部材とを備えたエアバッグ装置であって、前記保持部材は、複数の布片部を備え、前記布片部は一点の連結部により連結されてなり、前記連結部が折り畳まれた前記エアバッグの前記上面に位置するよう設定されてなることを特徴とするエアバッグ装置。
- 前記布片部は、前記連結部から放射状に均等に延在してなることを特徴とする請求項1に記載のエアバッグ装置。
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