JP2013244660A - ゴム部材成形装置及びゴム部材成形方法 - Google Patents

ゴム部材成形装置及びゴム部材成形方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 成形ドラムによりシート状未加硫ゴムを円筒状部材に成形する際、成形ドラムを拡径して円筒状部材の内径を拡げる時、ゴム材に局部的に生じる引き伸ばしを防ぎ、成形する円筒状部材の均一性を保つこと。
【解決手段】 縮径した成形ドラム3にシート状ゴムを巻回し前後端部同士を接合して円筒状部材にした時(図3A)、ゴム材(不図示)の接合位置3j部分には自重による力が加わり、このままの状態で成形ドラム3の拡径をすると引き伸ばしが生じるので、ドラムを回転させた状態で拡径する(図3B)。この拡径・回転は、所定の回転位置(図示は1周)で拡径・回転を同時に終える(図3C)。拡径・回転動作により、引き伸ばしが局部に集中することなく、分散されることになって、成形の均一性が保たれる。
【選択図】 図3

Description

本発明は、シート状の未加硫ゴム材を成形ドラムに巻き付けて、前後の端部同士を接合して円筒状部材を成形するゴム部材成形装置及びゴム部材成形方法に関する。
タイヤの構成部材である、例えば、トレッドやカーカスプライは、タイヤとして組み立てられる前の段階では、未加硫ゴムにより円筒状の中間材料として成形される。
円筒状部材への成形は、押出機から一定幅で押し出されるシート状の未加硫ゴム材を、円筒状部材の周長に応じた長さに切断して、ドラム径が拡縮可能な成形ドラムに巻回して、成形ドラム上で巻き始めと巻き終わりの前後の端部同士を接合する工程が、従来から採用されている(特許文献1、参照)。
また、この成形ドラムによる成形工程では、縮径させた成形ドラムに巻回したシート状の未加硫ゴム材を成形ドラム頂点部分において接合し、この後、接合された円筒状部材の上部内周を成形ドラム頂点部分において支持した状態で成形ドラムを拡径することにより所定の内径を持つ円筒状部材へと成形される。
しかし、上記成形工程で接合後に成形ドラムを拡径する際、成形ドラム頂点部分において自重のかかる状態で支持される未加硫ゴム材には、成形ドラムとの間に発生する摩擦力に起因する引き伸ばしが発生し、均一な成形に対する阻害要因となる。
こうした阻害要因が発生した場合に成形された円筒状部材によりタイヤを組み立てると、エア入りが生じることや、カーカスプライにおいてはプライコードが疎になってしまうこと等により、タイヤのユニフォーミティの悪化につながる。
上記成形工程において、未加硫ゴム材に局部的に生じる引き伸ばしを防ぐための手法は、これまで提案されておらず、高性能な部材を得るために解決が求められる課題となっている。
特開2011−46164号公報
本発明の目的は、シート状の未加硫ゴムをもとに成形ドラムによって円筒状部材を成形する際、成形ドラムを拡径して円筒状部材の内径を拡げるときに、未加硫ゴム材に局部的に生じる引き伸ばしを防ぎ、成形する円筒状部材の均一性を保つことである。
本発明は、成形ドラムに巻回したシート状の未加硫ゴム材を拡径して所定サイズの円筒状部材を成形するゴム部材成形装置であって、前記成形ドラムを拡径及び回転駆動する駆動部と、前記駆動部による成形ドラムの拡径及び回転駆動を制御する制御部と、を有し、前記制御部は、前記成形ドラムを回転させた状態で拡径するよう前記駆動部を制御するゴム部材成形装置である。
また、本発明は、成形ドラムに巻回したシート状の未加硫ゴム材を拡径して所定サイズの円筒状部材を成形するゴム部材成形方法であって、前記成形ドラムを拡径及び回転駆動する駆動部の、前記拡径及び回転駆動を制御する制御工程を有し、前記制御工程では、前記ドラムを回転させた状態で拡径するよう前記駆動部を制御するゴム部材成形方法である。
本発明によれば、シート状の未加硫ゴムをもとに成形ドラムによって円筒状部材を成形する際、円筒状部材の内径を拡げる成形ドラムの拡径動作を、ドラムを回転させた状態で行うことで、未加硫ゴム材に局部的に生じる引き伸ばしを防ぎ、成形する円筒状部材の均一性を保ち、部材としての性能を高めることができる。
本発明の実施形態に係る円筒状部材成形装置の概略構成を示す図である。 円筒状部材成形装置(図1)における円筒状部材(カーカスプライ等)の成形工程を説明する図である。 拡径工程(図2E)における拡径・回転動作1の1動作例の説明図である。 拡径工程(図2E)における拡径・回転動作2の1動作例の説明図である。
以下、本発明に係るゴム部材成形装置の実施形態について図面を参照して説明する。
本実施形態のゴム部材成形装置は、シート状の未加硫ゴム材をもとにタイヤ部材であるカーカスプライに用いる円筒状部材を成形する。本実施形態のカーカスプライに用いる円筒状部材を成形する装置(以下、「円筒状部材成形装置」という)は、未加硫ゴムのみからなるシート状材料のほか、未加硫ゴムとベルト、補強部材等のコードからなるシート状材料(以下、これらをまとめて「シートゴム材」という)をもとに、カーカスプライに用いる円筒状部材を成形するための手段を備える。
図1は、本実施形態に係る円筒状部材成形装置の概略構成を示す図である。
図1に示す円筒状部材成形装置は、シートゴム材の供給部1、供給されるシートゴム材Pを定長に切断する切断部2、切断したシートゴム材Pをもとに所定サイズの円筒状部材を成形する成形部4、成形された円筒状部材P’を搬送する搬送部6、円筒状部材P’を用いてタイヤ部材を組み立てる組立部9、円筒状部材成形装置全体を制御する制御部5の各部からなる。
供給部1は、供給するシートゴム材Pが未加硫ゴムのみからなるものであれば、押出機(不図示)から押出される未加硫のシートゴム材を直接供給するものを用い、また、未加硫ゴムと補強部材等のコードからなるものであれば、未加硫ゴムとコードを複合してシート状に成形する装置をさらに備えたものを用いる。
切断部2は、供給部1によって供給されるシートゴム材Pを成形する円筒状部材に必要な長さに定長切断する切断装置と、切断したシートゴム材を吸着パッド等により保持して、次段の成形部4の成形ドラム3に装填するシート材ローダー(後記、図2A,B、参照)を有する。
成形部4は、シートゴム材Pを巻回する成形ドラム3と、成形ドラム3に巻回したシートゴム材Pを巻き始めと巻き終わりの前後の端部同士を接合する接合装置(不図示)を有する。成形部4における成形過程は、後記で図2を参照して、より詳しく説明するが、この成形過程の動作を行うために、成形ドラム3は、ドラム軸回りの回転及びドラム径の拡縮を可能にする機構及び駆動手段、並びにこれらに所定の動作を行わせるための制御要素(後記制御部5の説明、参照)を、それぞれ回転駆動部3m、径拡縮駆動部3dとして持つ(回転駆動部3m、径拡縮駆動部3dを総称して「駆動部」という)。なお、回転駆動部3m、径拡縮駆動部3dを構成する機構及び駆動手段、並びに制御要素のハードウェア自体は、既存のもの(特許文献1、参照)を採用することができる。
また、接合装置(不図示)についても、例えば、シートゴム材の端部同士を突き合わせて接合する手法による既存の装置を採用することで、本円筒状部材成形装置を構成できる。
制御部5は、円筒状部材を成形過程(図2)において動作する、供給部1、切断部2、成形部4、搬送部6、組立部9の各部を制御するための制御信号10を送信する。
なお、本円筒状部材成形装置は、シートゴム材Pの端部接合後の円筒状部材の拡径過程における動作(後記で図3及び図4を参照して詳述)を特徴としているので、図1中には、制御部5から回転駆動部3m、径拡縮駆動部3dへそれぞれ出力する制御信号10m、10dの各信号を明示している。
また、制御部5は、コンピュータに制御部としての機能を実現するソフトウェアをインストールすることにより構成することができる。
制御部5として用いるコンピュータは、図示のように汎用のハードウェアで構成するもの、即ち、ソフトウェアプログラムの命令を実行するためのCPU(Central Processing Unit)51、CPU51によって使用されるプログラムやデータ等を保存するROM(Read Only Memory)53、前記プログラムによって生成されるデータなどを一時的に保存するRAM(Random Access Memory)52、制御部5に設定された各種の設定データ、管理情報等の保存が必要なデータを不揮発に記憶する記憶部54の各要素がバス57で接続される。また前記バス57には、外部の制御要素に制御信号10、10m、10dの各信号を出力するための外部I/F(インターフェース)56及び制御部5であるコンピュータを操作するための入力部55k、表示部55dをそれぞれ繋ぐ操作部I/F55を接続する。
制御部5であるコンピュータには、円筒状部材の成形過程(図2)における動作を指示するプログラムを、記録媒体を介して記憶部54等にインストールし、インストールしたプログラムをCPU51によって動作させて、回転駆動部3m、径拡縮駆動部3d等の成形過程で動作する作動部の各駆動手段の制御要素に出力する制御信号10、10m、10dの各信号を生成することによって、コンピュータをこの動作の制御部として機能させることができる。
搬送部6は、成形部4によって成形された成形ドラム3上の円筒状部材P’を、その形状を保ったまま取り外して、例えば、レール7に案内されて次の工程に搬送する手段である。
組立部9は、搬送部6によって成形部4から搬送されてくる円筒状部材P’を用いて次のステップへとタイヤ部材を組み立てるために、例えば、円筒状部材P’を受け取る組立ドラム8とその駆動部8mを有する。
なお、本円筒状部材成形装置(図1)は、成形部4で成形した円筒状部材P’を次のタイヤ部材の組立部9で用いる例を示しているが、本発明の特徴部分は、成形部4によって成形する円筒状部材の成形装置及び成形方法にあるので、搬送部6及び組立部9は、本発明の要旨外の構成である。
次に、本円筒状部材成形装置の成形部4における円筒状部材の成形工程の動作について説明する。
図2は、成形部4における円筒状部材(カーカスプライ等)の成形工程を説明する図である。
図2は、供給されるシートゴム材Pを定長に切断する切断工程(図2A)、切断したシートゴム材Pを成形ドラム3に巻付ける巻回工程(図2B)、成形ドラム3を縮径して巻付けたシートゴム材Pの両端部を互いに寄せる部材寄せ工程(図2C)、両端部を寄せて突き合わせた端部同士を接合する接合工程(図2D)、成形ドラム3を拡径して接合後の円筒状部材を所定の内径に拡げる拡径工程(図2E)、内径を拡げた円筒状部材P’を成形ドラム3から取り外し、その形状を保って次工程へ搬送する搬送工程(図2F)の順(図2中矢印にて示す順)で円筒状部材の成形工程を実施する。
切断工程(図2A)では、供給部1からカレンダーにて供給されるシートゴム材Pを円筒状部材へ成形するために必要な所定長の計尺をして、カッター2cにより定長で切断する。
巻回工程(図2B)では、定長切断されたシートゴム材Pをシート材ローダー2mによって成形部4の成形ドラム3に装填し、成形ドラム3に巻付ける。
部材寄せ工程(図2C)では、径拡縮駆動部3dの動作により成形ドラム3を縮径して巻付けたシートゴム材Pの前後の端部を寄せて端部同士を突き合わせる。
接合工程(図2D)は、シートゴム材Pを円筒状部材Pに成形する工程で、この工程では、例えば、シートゴム材Pの表面に作用する揺動爪にて、突き合わせたシートゴム材Pの端部の突き合せ面を互いに接近する方向に変位させて接合する手段を用いる。なお、接合手段は、成形ドラム3に巻回したシートゴム材Pの前後の端部を接合するために適用できる手段であれば、上記揺動爪による手段に限らない。ただ、ここでは、図2Dに示すように、縮径させた成形ドラム3に巻回したシートゴム材Pのドラム頂点部分において接合する。
拡径工程(図2E)では、径拡縮駆動部3dを動作させて成形ドラム3を拡径することで、前段の接合工程(図2D)でシートゴム材Pを接合し得られた円筒状部材Pを所定サイズに成形する。この拡径工程は、本発明の特徴部分に係る工程で、後記[円筒状部材の拡径制御]にて詳細に説明する。
搬送工程(図2F)では、内径を拡げた円筒状部材P’を搬送部6に備えた吸着保持手段11(図2F)によってその形状を保ったまま成形ドラム3から取り外し、次工程へ搬送する。
[円筒状部材の拡径制御]
図2を参照して説明した、成形部4における円筒状部材の成形工程中の拡径工程(図2E)における動作を詳細に説明する。
拡径工程(図2E)の前段の接合工程(図2D)では、縮径させた成形ドラム3に巻回したシートゴム材Pのドラム頂点部分において接合することで円筒状部材Pを得る。
したがって、接合工程で得られた円筒状部材Pを所定の内径を持つ円筒状部材P’へと成形するために、成形ドラム3を拡径する動作を始めるとき、円筒状部材Pは、接合終了時の状態、即ち、成形ドラム3の頂点部分において支持され、円筒上部内周に自重のかかる状態となっている。
よって、この状態のままで成形ドラム3を拡径すると、円筒状部材Pにおける円筒上部内周の未加硫ゴム材には、既に述べたように、成形ドラム3との間に自重による摩擦が生じ、この摩擦力に起因する引き伸ばしが発生する。つまり、この引き伸ばしが局部的に生じることで、均一な成形が妨げられる。
そこで、本円筒状部材成形装置の制御部5は、接合した円筒状部材Pを所定の内径を持つ円筒状部材P’へ拡げるために、成形ドラム3の拡径動作を、成形ドラム3を回転させた状態で行わせるよう回転駆動部3m、径拡縮駆動部3dを制御する(以下この動作を「拡径・回転動作」という)。
この拡径・回転動作を行わせることで、回転につれて、自重を支える円筒状部材P内周の支持部分が移動するので、上述の引き伸ばしが局部に集中することなく、分散されることになって、成形の均一性が保たれる。
この拡径・回転動作は、成形ドラム3を少なくとも拡径動作させるときにはそれを回転動作もさせることを基本動作として、以下の拡径・回転動作1及び2に示す態様で実施することができる。
(1)拡径・回転動作1:ドラム拡径動作を開始及び停止させると同時にドラム回転動作を開始及び停止させる、即ち、ドラムの拡径動作と回転動作の開始、並びにこれらの停止動作を同期させる。
(2)拡径・回転動作2:ドラム回転動作を先行して開始させ、所定回転位置でドラム拡径動作を開始させ、また、拡径と回転の停止動作を同期させる。
〈拡径・回転動作1の動作例〉
ここで、上記拡径・回転動作1を動作例により説明する。
図3は、拡径工程(図2E)における拡径・回転動作1の1動作例の説明図である。
図3A、B及びCそれぞれは、成形ドラム3の回転軸3aの方向を紙面に垂直方向にして回転可能であり、かつドラム径が拡縮可能な成形ドラム3の動作の推移を、初期状態(同図A)から、次の拡径・回転期間(同図B)、その次の完了時(同図C)の順で示す図である。また、成形ドラム3の周上の▼印は、円筒状部材を成形するためにシート状ゴム材の端部同士を接合した接合位置3jを示し、この位置は成形ドラム3の回転に連れて変位する。
初期状態(図3A)は、接合工程を終えた状態であるから、成形ドラム3の頂点部分に接合位置3jがある。
この例では、拡径・回転動作1によるので、制御部5は、成形ドラム3の拡径動作の開始と同時に回転動作を開始させる(図3B)。
また、図3の例では、成形ドラム3を1回転(360°)させて接合位置3jが初期状態における位置に至ったときに、所定のドラム径に拡径されるようにして動作を完了させる(図3C)ように制御する。これは、成形ドラム3の回転によって変位する円筒状部材の位置を周方向に一定の位置で停止させることが製品の均一性を維持するために必要になるからである。つまり、個々の製品で位置がばらつくと、成型工程における製品の精度管理が困難になる。したがって、この例では成型ドラム3を1回転(360°)させて接合位置3jが所期状態となる位置で停止させる。
上記のように、動作完了時のドラム回転位置を定めて制御を行う場合、制御部5は、指定されるこのドラム回転位置に対応して、回転速度の制御目標値を設定して回転駆動部3mを制御することで、成形ドラム3に所期の回転動作を行わせる。
この場合、成形ドラム3の拡径動作は、回転速度の制御目標値の設定により動作の完了時間が定まるので、完了時に所定のドラム径とするために必要な拡径速度を求め、これを拡径速度の制御目標値に設定して径拡縮駆動部3dを制御することで、成形ドラム3に所期の拡径動作を行わせることができる。
また、この成形ドラム3の拡径・回転動作における拡径速度及び回転速度の制御は、既に述べた円筒状部材の自重により成型ドラム3との間に作用する摩擦力の変動を抑える手段となる。つまり、摩擦力と拡径速度及び回転速度とは、経験上知り得る一定の関係がある。つまり、回転速度を低く、拡径速度を高くすると前記の摩擦力の問題が起きる。摩擦力の局所的な発生を抑えることができる拡径速度及び回転速度を求め、これらの値を制御目標値として採用することで、円筒状部材の均一な成形ができる。
このように、拡径・回転動作1の制御を行うときの拡径速度と回転速度の制御目標値の間には一定の関係を持たせているので、拡径速度、回転速度のいずれか一方の制御目標値が指定されれば、他方を求めることができる。
よって、回転速度から拡径速度を算出するか、或はその逆の算出を行う計算式に基づく制御目標値の演算手段を用意するか、もしくはこの計算式に基づいて予め算出した両者の制御目標値を参照テーブルの形式で用意する。こうした手段を制御部5に用意することで、与えられた異なる条件の下でこの制御動作を行う際に指定した一方の制御目標値から他方の制御目標値を簡単に取得することができる。
〈拡径・回転動作2の動作例〉
上記拡径・回転動作2を動作例により説明する。
図4は、拡径工程(図2E)における拡径・回転動作2の1動作例の説明図である。
図4A、B、C及びDそれぞれは、成形ドラム3の回転軸3aの方向を紙面に垂直方向にして回転可能であり、かつドラム径が拡縮可能な成形ドラム3の動作の推移を、初期状態(同図A)から、次の先行回転期間(同図B)、その次の拡径・回転期間(同図C)、その次の完了時(同図D)の順で示す図である。また、成形ドラム3の周上の▼印は、円筒状部材を成形するためにシート状ゴム材の端部同士を接合した接合位置3jを示し、この位置は成形ドラム3の回転に連れて変位する。
初期状態(図4A)は、接合工程を終えた状態であるから、成形ドラム3の頂点部分に接合位置3jがある。
この例では、拡径・回転動作2によるので、制御部5は、成形ドラム3の回転動作を拡径動作よりも先行させて開始し、回転動作だけを行う先行回転期間(図4B)を設ける。この動作は、初期状態(図4A)から同時に回転動作と拡径動作を開始すると開始時に成形ドラム3の頂点部分に接する円筒状部材Pの部分(図4の例では接合部分)において、回転を始める加速時の力が加わることから、ゴム材に加わる力の変動が大きくなる可能性があるので、この変動を回避することを可能にする。また、拡径動作の開始を、先行させた回転動作中のどのタイミングで行うかを選ぶことができるので、ドラム回転動作が安定した時を選ぶことや、また、成形ドラム3の頂点部分に接していた円筒状部材Pの部分(図4の例では接合部分3j)が、図4Bに例示するように、回転開始時の接合位置3j’から180°回転して、最下点に至り、最も自重のかからない状態になる時に選ぶことで、接合部分に変動要因が存在した場合でも、変動が回避できる。
先行回転期間(図4B)を経て、回転する成形ドラム3が所定回転位置に至ったときに成形ドラム3の拡径動作を開始させ、拡径・回転期間の動作に入る。この期間の動作は、図4Cに示すように、接合位置3j’’で開始される拡径動作が続く間、回転動作を継続する。
また、図4の例では、成形ドラム3を1回転(360°)させて接合位置3jが初期状態における位置に至ったときに、接合位置3j’’で開始される拡径動作によって所定のドラム径に拡径されるようにして動作を完了させる(図4D)ように制御する。なお、動作完了時の成形ドラム3の回転位置は、上記した拡径・回転動作1におけると同様に一定位置とする。
このように、ドラム回転動作を先行させ、回転動作中における所定の回転位置(タイミング)で始めるドラム拡径動作の終了とともに拡径・回転動作を完了させるように、成形ドラム3の回転動作及び拡径動作が制御される。この制御を行う場合、制御部5は、拡径動作を始める所定の回転位置と拡径動作が終了する所定の回転位置に対応して、回転速度の制御目標値を設定して回転駆動部3mを制御するとともに、当該時間軸において所定のタイミング(回転位置)で始めた拡径動作を終了するまでの間に、所定のドラム径が得られる拡径速度の制御目標値を設定して径拡縮駆動部3dを制御することで、拡径・回転動作2による動作を行うことができる。
なお、この拡径・回転動作2においても、拡径速度及び回転速度の制御が円筒状部材の自重により成形ドラム3との間に作用する摩擦力の変動を抑える手段となる点は、上記拡径・回転動作1で説明したと同様である。
拡径・回転動作2の制御を行うときの拡径速度と回転速度の制御目標値の間には、上記のように一定の関係があり、この点では上記拡径・回転動作1で説明したと同様である。
したがって、拡径速度と回転速度の制御目標値を関係付ける計算式や参照テーブルを用意し、一方の制御目標値から他方の制御目標値を簡単に取得する拡径・回転動作1の制御に用いるとした上述の手法が、拡径・回転動作2の制御にも適用できる。
上記のように、本円筒状部材成形装置は、成形部4における拡径工程(図2E)で、制御部5によって上記拡径・回転動作1又は2を行なわせることにより、成形ドラム3の頂点部分に支持された円筒状部材Pに自重によって生じる引き伸ばしが局部に集中することなく、分散されることになって、成形の均一性が保たれる。
カーカスプライに用いる円筒状部材の成型工程において、タイヤ周方向のプライ粗密の均一化がユニフォーミティの面から重要であり、本円筒状部材成形装置の均一化を図ることができる成形手法は、こうした課題、特にプライ粗密の影響が顕著に現れるブラダーレスシェーピングの実現という課題の解決に有効である。
1・・・供給部、2・・・切断部、3・・・成形ドラム、3m・・・回転駆動部、3d・・・径拡縮駆動部、4・・・成形部、5・・・制御部、6・・・搬送部、9・・・組立部。

Claims (5)

  1. 成形ドラムに巻回したシート状の未加硫ゴム材を拡径して所定サイズの円筒状部材を成形するゴム部材成形装置であって、
    前記成形ドラムを拡径及び回転駆動する駆動部と、
    前記駆動部による成形ドラムの拡径及び回転駆動を制御する制御部と、を有し、
    前記制御部は、前記成形ドラムを回転させた状態で拡径するよう前記駆動部を制御するゴム部材成形装置。
  2. 請求項1に記載されたゴム部材成形装置において、
    前記制御部は、前記拡径する動作を開始させると同時に前記回転する動作を開始させる
    ゴム部材成形装置。
  3. 請求項1に記載されたゴム部材成形装置において、
    前記制御部は、前記回転する動作を先行して開始させ、所定回転位置で前記拡径する動作を開始させる
    ゴム部材成形装置。
  4. 請求項1乃至3のいずれかに記載されたゴム部材成形装置において、
    前記制御部は、前記成形ドラムが所定の回転を行ったとき、前記所定サイズの円筒状部材を成形する拡径位置に到達するよう、前記成形ドラムにおけるドラム径の拡径速度及びドラムの回転速度を所定速度に制御する
    ゴム部材成形装置。
  5. 成形ドラムに巻回したシート状の未加硫ゴム材を拡径して所定サイズの円筒状部材を成形するゴム部材成形方法であって、
    前記成形ドラムを拡径及び回転駆動する駆動部の、前記拡径及び回転駆動を制御する制御工程を有し、
    前記制御工程では、前記成形ドラムを回転させた状態で拡径するよう前記駆動部を制御する
    ゴム部材成形方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2015202550A (ja) * 2014-04-16 2015-11-16 横浜ゴム株式会社 未加硫ゴム製の帯状部材の切断方法および切断装置

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