JP2013242806A - 電子機器 - Google Patents

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Abstract

【課題】押圧検出用の圧電素子と、音伝達用の圧電素子との双方をパネルに配設しても、音伝達用の圧電素子の振動による誤作動が生じるおそれを低減することができる電子機器を提供する。
【解決手段】電子機器1は、パネル10と、パネル10に配設されパネル10に対する押圧を検出する第1圧電素子31(押圧検出用)と、パネル10に配設された第2圧電素子32(音伝達用)と、第2圧電素子32を駆動することにより音を出力するように制御し、パネル10に対する押圧に基づいて所定の処理を行うように制御する制御部50と、を備え、制御部50は、第2圧電素子32を駆動することにより音を出力するように制御している際、第1圧電素子31によるパネル10に対する押圧の検出を行わないように制御することを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、タッチパネルのようなパネルを備える電子機器に関するものである。
近年、スマートフォン等の携帯端末、タブレット型PC、電卓、券売機等の情報機器、電子レンジ、テレビ、照明器具等の家電製品、産業用機器(FA機器)等には、ユーザによる操作を検出する部材として、タッチパネルを備える電子機器が広く使用されている。
このようなタッチパネルには、抵抗膜方式、静電容量方式、光学式等の種々の方式が知られている。しかしながら、いずれの方式のタッチパネルにおいても、ユーザの指やスタイラスペンによる操作を検出するものであって、タッチパネル自体は、タッチされても、押しボタンスイッチのようには物理的に変位しない。このため、ユーザは、タッチパネルに対して操作を行っても、当該操作に対するフィードバックを得ることはできない。
そこで、タッチパネルに対する操作が検出されると、振動を発生するフィードバック方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1においては、振動部として圧電素子を採用した例が記載されている。この振動部は、圧電素子を伸縮させることにより、タッチパネルを湾曲させて振動を発生することができる。このようにして、特許文献1に記載の入力装置は、ユーザがタッチパネルを操作する際の触感を呈示することができる。このように、触感を呈示するとともに当該操作に基づく所定の処理を行うようにすれば、電子機器が当該操作を適切に認識したことをユーザに知らせることができる。
特開2011−34150号公報
上述のように触感を呈示する電子機器において、タッチパネルに対するユーザの接触が検出されるだけでなく、ユーザによってタッチパネルがある程度押圧された状態で触感を呈示することにより、より良好な触感を呈示することができる。このような触感の呈示を実現するためには、タッチパネルに対する押圧を検出する押圧検出部を電子機器に設けて、タッチパネルに対してある程度の押圧が加えられた状態で、振動部を駆動する。なお、このような押圧検出部として、圧電素子を採用することができる。また、触感を呈示する振動部として圧電素子を採用する場合には、この圧電素子が押圧検出部の機能を兼ねるようにすることもできる。
このようにすれば、振動部が振動する際の振幅や周波数などを適切に調整することにより、ユーザがタッチパネルに対して操作を行った際に、実際の機械式のキーやボタンを押した場合に得られるようなリアルな触感が呈示されるようにできる。また、このようにすれば、電子機器は、ユーザが意図せずタッチパネルに軽く接触してしまったような操作は検出せず、ユーザの意図に基づくタッチパネル対する押圧を伴う操作のみを検出するため、誤操作を低減することもできる。
ところで、発明者は、圧電素子に所定の電気信号(音声信号)を印加することでパネルを振動させ、当該パネルの振動を人体に伝達させることにより気導音と振動音とを利用者に伝える機能を備える新規な電子機器について検討を行った。
発明者は、このような音伝達用の圧電素子と、特許文献1に記載のような触感呈示用の圧電素子とを1つのパネルに設置することにより、1つの機器で触感の呈示および音の伝達の双方を実現することを想定した。さらに、上述したように、触感を呈示する構成においては、押圧検出部を構成する圧電素子を備えるようにして、タッチパネルに対するユーザの押圧を検出することもできる。
しかしながら、このように押圧検出部が押圧を検出している最中に、音伝達用の圧電素子が駆動されて振動が発生すると、押圧検出部は、音を発生させる振動をノイズとして検出するおそれがある。このように、音の発生に係る振動が、タッチパネルに対する押圧として押圧検出部に検出されると、ユーザの意図しない所定の処理が行われて誤作動の原因となる。
かかる事情に鑑みてなされた本発明の目的は、押圧検出用の圧電素子と、音伝達用の圧電素子との双方をパネルに配設しても、音伝達用の圧電素子の振動による誤作動が生じるおそれを低減することができる電子機器を提供することにある。
本発明による電子機器は、
パネルと、
前記パネルに配設され、当該パネルに対する押圧を検出する第1圧電素子(押圧検出用)と、
前記パネルに配設された第2圧電素子(音伝達用)と、
前記第2圧電素子を駆動することにより音を出力するように制御し、
前記パネルに対する押圧に基づいて所定の処理を行うように制御する制御部と、を備え、
前記制御部は、前記第2圧電素子を駆動することにより音を出力するように制御している際、前記第1圧電素子による前記パネルに対する押圧の検出を行わないように制御する
ことを特徴とする。
また、本発明による電子機器は、
前記パネルを振動させる圧電素子を備え、
前記制御部は、前記第1圧電素子が検出する押圧に基づくデータが所定の基準を満たしたら、前記パネルを振動させる圧電素子を駆動するように制御してもよい。
また、前記第1圧電素子は、前記パネルを振動させる圧電素子の機能を兼ねてもよい。
さらに、本発明による電子機器は、
パネルと、
前記パネルに配設され、当該パネルに対する押圧を検出する第1圧電素子と、
前記パネルに配設された第2圧電素子と、
前記パネルに物体が近接したことを検出する近接センサと、
前記パネルに対する押圧に基づいて所定の処理を行うようにする制御と、
通話機能の実行中に前記第2圧電素子を駆動することにより音を出力するようにする制御と、を行う制御部と、を備え、
前記制御部は、前記通話機能の実行中は、前記近接センサの検出結果に基づき、前記第1圧電素子による前記パネルに対する押圧の検出を行わないように制御する
ことを特徴とする。
本発明に係る電子機器によれば、押圧検出用の圧電素子と、音伝達用の圧電素子との双方をパネルに配設しても、音伝達用の圧電素子の振動による誤作動が生じるおそれを低減することができる。
本発明の第1実施形態に係る電子機器の機能ブロック図である。 第1実施形態に係る電子機器の実装構造の一例を示す図である。 第1実施形態に係る電子機器による処理を説明するフローチャートである。 第2実施形態に係る電子機器による処理を説明するフローチャートである。
(第1実施形態)
以下、本発明の第1実施形態に係る電子機器の実施形態について、図を参照して説明する。本発明に係る電子機器は、タッチパネルを備えた携帯電話やスマートフォン、タブレット型PC等とすることができる。しかしながら、本発明はこれらの携帯型の機器に限定されるものではなく、タッチパネルを備えた家電製品、産業用機器(FA機器)、専用端末等、種々の電子機器とすることができる。
図1は、本発明の第1実施形態に係る電子機器の機能ブロック図である。
図1に示すように、本発明の第1実施形態に係る電子機器1は、パネル10、表示部20、第1圧電素子31、第2圧電素子32、入力部40、制御部50、近接センサ80、および通信部90を備えている。
パネル10は、接触を検出するタッチパネル、または表示部20を保護するカバーパネル等とすることができる。パネル10は、例えばガラス、またはアクリル等の合成樹脂により形成するのが望ましい。パネル10は、例えばガラス、またはアクリル等の合成樹脂により形成される。パネル10の形状は板状であるとよい。パネル10は、平板としてもよいし、表面が滑らかに傾斜する曲面パネルとすることもできる。パネル10は、タッチパネルとする場合、ユーザの指やスタイラスペン等の接触を検出する。タッチパネルの検出方式は、静電容量方式、抵抗膜方式、光学式、表面弾性波方式(または超音波方式)、赤外線方式、電磁誘導方式、および荷重検出方式等の任意の方式のものを用いることができる。
また、パネル10は、適切な手段によって、振動可能なようにして筐体などに配設するのが好適である。すなわち、パネル10の各端辺全てを筐体などに強固に固定してしまうと、パネル10を振動させる際の振幅を稼ぐことができず、ユーザに良好な触感を呈示することができなくなる。したがって、例えば弾性部材を介してパネル10を筐体に配設したり、パネル10を部分的に筐体に固定したりするなどして、パネル10を振動可能なようにして筐体などに配設するようにするのが好適である。
このパネル10は、タッチパネルのような部材で構成する場合、ユーザの指やスタイラスペンなどのタッチ面に対する接触を検出し、当該接触の位置の情報を出力する。この出力により、制御部50は、パネル10によって検出された接触の位置を取得することができる。
表示部20は、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ、または無機ELディスプレイ等の表示デバイスである。表示部20は、画面上に各種の情報や画像およびキーやボタン等のオブジェクトを表示することができる。表示部20は、パネル10の背面側に設けられる。表示部20は、接合部材(例えば接着剤)によりパネル10の背面側に配設される。表示部20は、パネル10と離間して配設され、電子機器1の筐体により支持されてもよい。なお、パネル10をタッチパネルのような部材で構成する場合、パネル10を例えば透明の部材などで構成して、その背面側に表示部20を配置するのが好適である。この場合、表示部20にキーやボタン等のオブジェクトを描画して表示し、当該オブジェクトに対してユーザが押圧する操作をパネル10上で検出することができる。
第1圧電素子31および第2圧電素子32は、電気信号(電圧)を印加することで、構成材料の電気機械結合係数に従い伸縮または屈曲する素子である。これらの圧電素子は、例えばセラミック製や水晶からなるものが用いられる。第1圧電素子31および第2圧電素子32は、ユニモルフ、バイモルフまたは積層型圧電素子とすることができる。積層型圧電素子には、バイモルフを積層した(例えば16層または24層積層した)積層型バイモルフ素子が含まれる。積層型の圧電素子は、例えばPZT(チタン酸ジルコン酸鉛)からなる複数の誘電体層と、該複数の誘電体層間に配置された電極層との積層構造体から構成される。ユニモルフは、電気信号(電圧)が印加されると伸縮し、バイモルフは、電気信号(電圧)が印加されると屈曲する。
第1圧電素子31および第2圧電素子32は、パネル10の背面(電子機器1の内部側の面)に配置されるようにするのが好適である。第1圧電素子31および第2圧電素子32は、接合部材(例えば両面テープ)によりパネル10に取り付けられる。また、第1圧電素子31および第2圧電素子32は、中間部材(例えば板金)を介してパネル10に取り付けられてもよい。第1圧電素子31および第2圧電素子32は、パネル10の背面に配置された状態で、筐体の内部側の表面と所定の距離だけ離間している。第1圧電素子31および第2圧電素子32は、伸縮または屈曲した状態でも、筐体の内部側の表面と所定の距離だけ離間するようにするのが好適である。すなわち、第1圧電素子31および第2圧電素子32と筐体の内部側の面との間の距離は、第1圧電素子31および第2圧電素子32の最大変形量よりも大きくなるようにするのが好適である。
本実施形態において、第1圧電素子31は、主としてパネル10に対する押圧を検出するため、および触感を呈示するために用いられる圧電素子とする。したがって、第1圧電素子31は、パネル10に対する押圧を適切に検出することができる構成のものであって、制御部50からの電気信号に基づいて、所定の触感を呈示するのに好適な周波数特性を有するように設計されたものを採用するのが望ましい。
また、本実施形態では、パネル10に対する接触が検出されたままパネルに対するユーザの押圧が強まったら、第1圧電素子31を駆動して、所定の処理を行うように制御する。
このような制御を実現するために、パネル10に取り付けられた第1圧電素子31が、パネル10に対する押圧を検出するようにする。一般的に、圧電素子は、圧力が加わると電圧を発生し、電圧が加えられると変形する。したがって、第1圧電素子31は、パネル10に対する押圧を検出する機能部(押圧検出部)と、振動を発生することにより触感を呈示する機能部(触感呈示部)とを兼ねることができる。
このような押圧検出部は、パネル10のタッチ面に対する押圧を検出するもので、例えば、押圧に応じて物理的または電気的な特性(歪み、抵抗、電圧等)が変化する歪みゲージセンサや圧電素子等を任意の個数用いて構成することができる。
例えば、押圧検出部が圧電素子等を用いて構成された場合、押圧検出部の圧電素子は、パネル10に対する押圧に係る荷重(力)の大きさ(または、荷重(力)の大きさが変化する速さ(加速度))に応じて、電気的な特性である電圧の大きさ(電圧値)が変化する。この場合、押圧検出部は、この電圧の大きさ(電圧値(以下、単にデータと称する))を制御部50に通知することができる。制御部50は、押圧検出部がデータを制御部50に通知することにより、または、制御部50が押圧検出部の圧電素子に係るデータを検出することにより、当該データを取得する。つまり、制御部50は、パネル10に対する押圧に基づくデータを取得する。すなわち、制御部50は、押圧検出部から押圧に基づくデータを取得する。そして、制御部50は、押圧に基づくデータが所定の基準を満たした場合に、ユーザの意図する操作がなされたものと判定し、所定の振動を発生することができる。ここで、上記所定の基準は、表現したい押しボタンスイッチの押圧時の荷重特性などに応じて適宜設定することができる。また、押圧に基づくデータが所定の基準を満たした際とは、電圧値(データ)が所定の基準値に達した際であってもよいし、電圧値(データ)が所定の基準値を超えた際でもよいし、所定の基準値と等しい電圧値(データ)が検出された際でもよい。
一方、本実施形態において、第2圧電素子32は、主として音を伝達するために用いられる圧電素子とする。したがって、第2圧電素子32は、制御部50からの電気信号に基づいて、所定の音を伝達するのに好適な周波数特性を有するように設計されたものを採用するのが望ましい。このように、本実施形態では、第1圧電素子と、第2圧電素子とは、異なる圧電素子として、パネル10に配設する。
入力部40は、ユーザの入力操作を検出するものであり、例えば、操作ボタン(操作キー)から構成される。入力部40が検出したユーザの入力操作は、電気信号として制御部50に送られる。なお、パネル10がタッチパネルである場合には、パネル10も、利用者からの接触を検出することができる。
制御部50は、電子機器1を制御するプロセッサである。制御部50は、上述したように、第1圧電素子31が検出するパネル10に対する押圧に基づくデータを取得する。また、制御部50は、第1圧電素子31および第2圧電素子32に所定の電気信号を印加する。例えば、制御部50は、第1圧電素子31が検出するパネル10に対する押圧に基づいて、第1圧電素子31に電気信号を印加して駆動することにより、パネル10を振動させて触感を呈示するとともに、所定の処理を行うように制御することができる。
また、制御部50は、第2圧電素子32に電気信号を印加し、第2圧電素子32を駆動し音出力を制御する。このように、制御部50は、第2圧電素子32を駆動することにより音出力を制御する場合、所定のアプリケーション等からの音出力のトリガに基づいて(音声信号(音信号)等に基づいて)第2圧電素子32を駆動するように制御することができる。
なお、制御部50が第2圧電素子32に対して印加する電圧は、例えば、振動音ではなく気導音による音の伝導を目的とした、いわゆるパネルスピーカの印加電圧である±5Vよりも高い、±15Vであってよい。これにより、ユーザが例えば3N以上の力(5N〜10Nの力)で自身の体にパネル10を押し付けた場合であっても、パネル10に十分な振動を発生させ、ユーザの体の一部を介して伝達される振動音を発生させることができる。なお、どの程度の印加電圧を用いるかは、パネル10の筐体または支持部材に対する固定強度もしくは第1圧電素子31または第2圧電素子32の性能に応じて適宜調整することかできる。
制御部50が第1圧電素子31および第2圧電素子32に電気信号を印加すると、電気信号が印加された第1圧電素子31および第2圧電素子32は、各素子の長辺方向に伸縮する。このとき、第1圧電素子31および第2圧電素子32が取り付けられたパネル10は、第1圧電素子31および第2圧電素子32の伸縮にあわせて変形し、パネル10が振動する。
第2圧電素子32が伸縮し、パネル10が振動した場合、パネル10は、気導音を発生させるとともに、ユーザが体の一部(例えば外耳の軟骨)を接触させた場合には、体の一部を介して伝達される振動音を発生させる。そして、制御部50は、パネル10に接触している対象物に対して気導音と振動音とを伝える。例えば、制御部50は、例えば通話相手の音声に係る音声信号に応じた電気信号を第2圧電素子32に印加させ、その音声信号に対応する気導音および振動音を発生させることができる。音声信号は、着信メロディ、または音楽を含む楽曲等に係るものであってもよい。なお、電気信号にかかる音声信号は、電子機器1の内部メモリに記憶された音楽データに基づくものでもよいし、外部サーバ等に記憶されている音楽データがネットワークを介して再生されるものであってもよい。
パネル10は、第2圧電素子32が取り付けられた取付領域だけでなく、取付領域から離れた領域も振動する。パネル10は、振動が発生する領域において、当該パネル10の主面と交差する方向に振動する箇所を複数有し、当該複数の箇所の各々において、振動の振幅の値が、時間とともにプラスからマイナスに、あるいはその逆に変化する。パネル10は、ある瞬間において、振動の振幅が相対的に大きい部分と振動の振幅が相対的に小さい部分とが一見パネル10の略全体にランダムにあるいは周期的に分布した振動をする。すなわち、パネル10の全域にわたって、複数の波の振動が検出される。ユーザが例えば5N〜10Nの力で自身の体にパネル10を押し付けた場合であっても、パネル10の上述したような振動の減衰を抑えるためには、制御部50が第2圧電素子32に対して印加する電圧は、±15Vであってよい。そのため、ユーザは、上述したパネル10の取付領域から離れた領域に耳を接触させて音を聞くことができる。
さらに、本実施形態において、制御部50が通話機能を実行する(働かせる)ことによって、電子機器1のユーザは他の電子機器等のユーザと通話を行うことができる。電子機器1において通信機能が実行される場合、後述する通信部90が、有線または無線により、基地局または他の通信機器などとの通信を行う。この際、電子機器1においては、音を出力する第2圧電素子および図示を省略したマイクなど、通信に係る各機能部が適宜用いられる。また、制御部50は、電子機器1において通話機能を実行していることを検出することができる。ここで、制御部50が通話機能の実行を検出する態様は、種々想定することができる。典型的には、例えば、制御部50は、通話を行うためのアプリケーションが実行(起動)している場合に、通話機能が実行(起動)していることを検出することができる。または、通話に際して、制御部50が音を伝えるための第2圧電素子32を駆動していること検出した際に、制御部50は、通話機能の実行を検出することができる。さらに、通話に際して、図示を省略したマイクによりユーザなどの声が検出されている際に、制御部50は、通話機能の実行を検出してもよい。
近接センサ80は、パネル10に例えばユーザの耳などの所定の物体が所定の距離まで近接したことを検出するものであり、各種のセンサを採用することができる。ここで所定の距離とは、例えば、ユーザの耳などの所定の物体が近接センサ80に接触している(すなわち距離がゼロの)状態を含め、音を出力するための第2圧電素子の振動によりユーザの耳などに音が十分伝達される程度に短い距離とするのが好適である。この近接センサ80は、例えば光センサなどとすることにより、例えばユーザの耳などがパネル10に接近して光が遮断された際に、ユーザの耳などの所定の物体がパネル10に所定の距離まで近接したことを検出することができる。また、近接センサ80は、例えば加速度センサや3軸センサなどとすることにより、所定の条件が満たされた際に、ユーザの耳などの所定の物体がパネル10に所定の距離まで近接したことを検出することもできる。このようにして近接センサ80が検出した結果は、電気信号として制御部50に送られる。
また、近接センサ80は、例えばカメラなどの画像を取得可能な部材として、ユーザの耳などの所定の物体が所定の距離まで近接したことを検出するようにもできる。この場合に、近接センサ80から供給される画像を、制御部50が処理および解析することにより、ユーザの耳などの所定の物体が所定の距離まで近接したか否かを判定するようにすることができる。
さらに、近接センサ80は、例えば温度センサなどとすることにより、ユーザの耳などの所定の物体が所定の距離まで近接した際の温度を検出するようにしてもよい。
なお、以下、この近接センサ80は、他の機能部とは別個に設置するセンサとして説明するが、他の機能部が近接センサ80の機能部を兼ねる場合には、近接センサ80を独立して設置する必要はない。例えば、パネル10が、ユーザの耳などの物体の接触を検出できる場合には、このパネル10が近接センサ80の機能も兼ねることができる。
この場合において、制御部50は、パネル10が検出する接触の面積を考慮することにより、ユーザの耳などのような所定の面積よりも大きい面積が検出された場合に、所定の物体を検出したものとするのが好適である。このようにすれば、制御部50は、例えばユーザの指などのような所定の面積以下の面積が検出されても、それは通話に利用される所定の物体を検出してはいないものと判断することができる。
また、例えば、第1圧電素子31などの圧電素子を押圧検出部として機能させる際に、ユーザの耳などの所定の物体によるパネル10に対する押圧を検出することができる場合には、この圧電素子が近接センサ80の機能も兼ねることができる。
通信部90は、電子機器1が通信機器である場合に、基地局または他の通信機器と有線または無線により通信することを可能にする。通信部90は、電子機器1が無線により基地局または他の通信機器と通信を行う場合には、当該通信用のアンテナを備えるようにする。
図2は第1の実施形態に係る電子機器1の実装構造の一例を示す図である。図2(A)は正面図であり、図2(B)は図3(A)におけるC−C線に沿った断面図である。
図2に示す電子機器1は、パネル10としてガラス板であるタッチパネルが筐体60(例えば金属や樹脂のケース)の前面に配されたスマートフォンである。パネル10および入力部40は、筐体60に支持されている。また、表示部20、第1圧電素子31および第2圧電素子32は、それぞれ接合部材70を介してパネル10に接着されている。なお、図2(A)に示す例においては、第1圧電素子31および第2圧電素子32は、パネルの裏面側に接着されている。このことを示すために、図2(A)において、第1圧電素子31および第2圧電素子32は破線で示してある。接合部材70は、熱硬化性あるいは紫外線硬化性等を有する接着剤や両面テープ等であり、例えば無色透明のアクリル系紫外線硬化型接着剤である光学弾性樹脂でもよい。パネル10、表示部20、第1圧電素子31および第2圧電素子32は、それぞれ略長方形状である。
また、近接センサ80は、図2(A)に示すように、第2圧電素子32の近くに配設して、第2圧電素子32が配設された部位にユーザの耳などが近接したことを検出できるようにするのが好適である。しかしながら、パネル10に対してユーザの身体の一部などが近接することを検出できるのであれば、近接センサ80が配設される位置は、図2(A)に示す位置に限定されるものではない。なお、図2(A)に示す例においては、近接センサ80は、パネル10の裏面側に接着されている。このことを示すために、図2(A)において、近接センサ80は破線で示してある。
図2(A)に示すように、表示部20は、パネル10の短手方向におけるほぼ中央に配置される。また、第1圧電素子31および第2圧電素子32は、パネル10の長手方向の端部から所定の距離だけ離間して、当該端部の近傍に、第1圧電素子31および第2圧電素子32の長手方向がパネル10の短辺に沿うように配置される。
図2においては、表示部20と第1圧電素子31および第2圧電素子32とは、パネル10の裏側の面に平行な方向において並んで配置される構成を示してあるが、これらの要素の配置は図示した例に限定されるものではない。例えば、第1圧電素子31および第2圧電素子32の少なくとも一方は、電子機器1の長手方向(図2(A)における縦方向)に平行に配置することもできる。要するに、本実施形態においては、第1圧電素子31および第2圧電素子32は、パネル10に取り付けられることにより、パネル10に振動を伝達することができるような任意の構成とすることができる。
また、図2においては、表示部20は、接合部材70を介してパネル10の裏面側に接着される構成を示してあるが、表示部20の配置も図示した例に限定されるものではない。例えば、表示部20は、接合部材70を介さずにパネル10の裏面側に接着されるようにもできるし、パネル10に接着するのではなく筐体60の内部に配置されるようにもできる。表示部20を筐体60の内部に配置する際には、表示部20は、筐体60の内部に直接配置固定されるようにしたり、筐体60の内部に配置される基板または表示部用ホルダなどに固定されるようにしたりすることができる。図2に示すように、表示部20は、パネル10の裏面側に配置すれば、パネル10および表示部20によりタッチパネルを構成する際に、表示部20に自由なユーザインタフェースを表示して、ユーザの操作をパネル10により検出することができる。図2(A)においては、表示部20を破線で示すことにより、表示部20がパネル10の裏面側に接着されている状態を示してある。
なお、図2においては、筐体60およびパネル10によって閉じられた空間内には、表示部20、第1圧電素子31、第2圧電素子32、入力部40、および接合部材70以外の要素の図示は省略してある。したがって、電子機器1は、図2に示した以外にも、例えば、制御部50および各種の基板または部品などの要素を備えることができる。また、図2(A)において、パネル10上において表示部20による表示を透過させる必要がない領域(すなわちパネル10と表示部20とが重ならない領域)は、パネル10の端辺付近の領域を塗装したりベゼルで覆ったりするのが好適である。このようにすれば、第1圧電素子31および第2圧電素子32などが電子機器1の外部から見えてしまうことを防ぐことができる。
次に、本実施形態に係る電子機器1の制御部50が行う処理を説明する。
本実施形態において、制御部50は、電子機器1の通話機能が実行されると、通信部90が受信する他の電子機器からの音信号等に基づき、第2圧電素子32を駆動することにより音を出力するように制御する。これにより、電子機器1において、第2圧電素子は、通話中に音声(音)を出力して当該音声をユーザに伝達する機能を実現することができる。また、本実施形態に係る電子機器1において、制御部50は、パネル10に対する押圧に基づいて所定の処理を行うように制御するこのように、電子機器1において、第1圧電素子は、パネル10に対する押圧を検出するとともに、振動を発生してユーザに触感を呈示する機能を実現することができる。
一方、上述したように、用途の異なる複数の圧電素子を1つのパネルに配設すると、押圧検出用の圧電素子が押圧を検出している最中に、音伝達用の圧電素子を振動させて音を出力すると、押圧検出部は、音の振動をノイズとして検出するおそれがある(パネルが押圧されていないにも関わらず、押圧されたと検出するおそれがある)。そこで、本実施形態においては、制御部50の制御により、以下説明するような処理を行う。
図3は、第1実施形態に係る電子機器1の制御部50による処理を説明するフローチャートである。
本実施形態による処理が開始すると、まず、制御部50は、音を出力するトリガが発生したか否かを判定する(ステップS11)。ここで、音を出力するトリガとは、例えば電話の着信があった際に通話アプリケーションにより着信音を鳴らす指示としたり、または通話アプリケーションにより通話の音声などを出力する指示としたり、各種の態様を想定することができる。要するに、ここでは、音を出力するトリガとは、電子機器1において音出力用の第2圧電素子32を駆動することにより、パネル10を振動させて音を出力するきっかけとなる各種の指示とすることができる。
ステップS11において音を出力するトリガが発生した場合、制御部50は、第2圧電素子32を駆動することにより、音を出力するように制御する(ステップS12)。
ステップS12において第2圧電素子が駆動されたら、制御部50は、パネル10がユーザの指などによる接触を検出しているか否かを判定する(ステップS13)。なお、ステップS11において音を出力するトリガが発生していない場合、制御部50は、第2圧電素子32を駆動せずに、ステップS13に進む。
ステップS13においてパネル10が接触を検出していない場合、制御部50は、ステップS11に戻って処理を続行する。一方、ステップS13においてパネル10が接触を検出している場合、制御部50は、通話機能を実行中であるか否かを判定する(ステップS14)。
ステップS14において通話機能が実行中でないと判断されたら、この時点でパネル10に対する押圧を検出してもノイズの問題は生じない。したがって、制御部50は、第1圧電素子31が検出する押圧に基づくデータが所定の基準を満たしたか否かを判定する(ステップS15)。ここで、所定の基準とは、ユーザが意図せずにパネル10に軽く接触してしまったような操作を検出しないようにするため(および上述した良好な触感を呈示するため)、極端に低い基準を設定しないようにするのが好適である。この所定の基準は、パネル10に対するユーザの通常の操作時の押圧を考慮するなどして設定し、ユーザの好みに応じて設定後も変更可能にするのが望ましい。
ステップS15においてパネル10に対する押圧に基づくデータが所定の基準を満たしていない場合、制御部50は、ステップS13に戻って処理を続行する。一方、ステップS15においてパネル10に対する押圧に基づくデータが所定の基準を満たした場合、制御部50は、ステップS13において検出された接触の位置に基づいて、当該位置に関連付けられた所定の処理を行うように制御するのが好適である(ステップS16)。ここで、所定の処理とは、例えば、ステップS13でパネル10において検出された接触の位置が、表示部20において電話帳アプリケーションを起動するアイコンが表示された位置に対応する場合、当該電話帳アプリケーションを起動する処理とすることができる。また、例えば、所定の処理とは、ステップS13でパネル10において検出された接触の位置が、表示部20において文字のキーが表示された位置に対応する場合、当該文字のキーを表示部20に表示する処理とすることができる。
また、ステップS16において所定の処理が行われる際には、制御部50は、第1圧電素子31を駆動してパネル10を振動させることにより触感を呈示するようにもできる。このようにすれば、ユーザは、パネル10に対して行った自らの操作が電子機器1に正しく検出されていることを、触感によって確かめることができる。
この場合、パネル10に接触が検出されたまま第1圧電素子31が検出する押圧に基づくデータが所定の基準を満たしたら、第1圧電素子31を駆動することにより触感が呈示される。これにより、電子機器1において、第1圧電素子31は、ユーザの押圧が素子に加わった状態で振動を発生してユーザに触感を呈示する機能を実現することができる。このため、第1圧電素子31が振動を発生する際の周波数、振幅、および強度などを適宜調整することにより、機械式のキーを実際に押下した際に得られるようなリアルな触感を呈示することができる。
なお、ステップS13においてパネル10に対する接触が検出されていても、当該検出された接触の位置に何らの処理も関連付けられていない場合、制御部50は、ステップS16において所定の処理を行うことなく本実施形態の処理を終了するのが好適である。ここで、検出された接触の位置に何らの処理も関連付けられていない場合とは、例えば、ステップS13でパネル10において検出された接触の位置が、表示部20に何らのアイコンやキーなどのオブジェクトも表示されていない位置に対応する場合などが想定できる。
一方、ステップS14において通話機能が実行中であると判断されたら、制御部50は、ユーザの耳などの所定の物体がパネル10に所定の距離まで近接したか否かを近接センサ80が判定するように制御する(ステップS17)。ステップS17において近接センサ80がユーザの耳などの所定の物体の近接を検出していないと判定された場合、通話中であっても、ユーザは例えばスケジュールの確認などのためにパネル10に対する操作を所望している場面が想定される。したがって、この場合、制御部50は、第1圧電素子31が検出する押圧に基づくデータが所定の基準を満たしたか否かを判定して(ステップS15)、押圧に基づくデータが所定の基準を満たした場合には所定の処理を行うように制御する(ステップS16)。
一方、ステップS17において近接センサ80が所定の物体の近接を検出していると判定されたら、この時点でパネル10に対する押圧を検出するとノイズの問題が生じ得る。
したがって、この場合、制御部50は、第1圧電素子31がパネル10に対する押圧を検出しないように制御する(ステップS18)。すなわち、ステップS13においてパネル10に接触があり、かつステップS14において通話機能が実行中であり、ステップS17において近接センサにユーザの耳などが近接している場合には、第1圧電素子31はパネル10に対する押圧を検出しない。したがって、本実施形態において、第2圧電素子32が駆動(振動)中で音が出力されている最中に、第1圧電素子31が押圧を検出することはないため、第2圧電素子32が発生する音をノイズとして第1圧電素子31が検出することはない。
なお、ステップS18の後、第1圧電素子31によってパネル10に対する押圧は検出されないため、制御部50は、ステップS16における所定の処理を行わずに、本実施形態による処理を終了する。この場合、第1圧電素子31による触感も呈示されないようにするのが好適である。
このように、本実施形態では、制御部50は、通話機能を実行すると第2圧電素子32を駆動することにより音を出力するように制御し、パネル10に対する押圧に基づいて所定の処理を行うように制御する。例えば、制御部50は、第1圧電素子31が検出する押圧に基づくデータが所定の基準を満たしたら、パネル10を振動させる圧電素子を駆動するように制御するのが好適である。また、本実施形態では、制御部50は、通話機能の実行中は、近接センサ80の検出結果に基づき、第1圧電素子31による前記パネルに対する押圧の検出を行わないように制御する。
なお、上述した実施形態においては、図2に示すように第1圧電素子31が複数(図2の例では2つ)配設されている場合、第2圧電素子32を駆動する間は、全ての第1圧電素子31が押圧を検出しないように制御する例を説明した。このように制御することにより、本実施形態による電子機器1は、用途の異なる圧電素子を複数配設していても、圧電素子の振動によるノイズの問題を実質的に防ぐことができる。
一方、電子機器1の仕様によっては、第2圧電素子32を駆動させて音を出力している間でも、第1圧電素子が押圧を検出すべき状況もあり得る。このような場合、本実施形態において、第2圧電素子32を駆動させて音を出力している間は、複数配設された第1圧電素子31のうち一部が押圧を検出しないように制御することにより、これら圧電素子によるノイズの問題を低減させることができる。
この場合、制御部50は、通話機能を実行している間、近接センサ80の検出結果に基づき、複数の第1圧電素子31のうち第2圧電素子32の最も近くに配設された第1圧電素子31が押圧を検出しないように制御するのが好適である。例えば、図2に示すように第1圧電素子31が上下2つ配設されている場合、第2圧電素子32を駆動する間は、2つの第1圧電素子31のうち第2圧電素子32に近い上側の第1圧電素子31が押圧を検出しないように制御することができる。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態に係る電子機器について説明する。第2実施形態に係る電子機器2は、第1実施形態に係る電子機器1の構成を簡略化するとともに、制御部50による制御を変更するものである。したがって、本発明の第2実施形態は、基本的に、第1実施形態で説明した電子機器1と同じ構成の電子機器において一部の機能部を省略することによって実施することができる。このため、第1実施形態と同じになる説明は省略する。
上述した第1実施形態では、パネル10に対する接触が検出された際に、通話機能が実行中であって近接センサ80に所定の物体が近接している間は、第1圧電素子31が押圧を検出しないように制御した。第2実施形態では、近接センサ80が所定の物体の近接を検出しているか否かにかかわらず、第2圧電素子32が駆動中であるか否かの結果に基づいて、第1圧電素子31が押圧を検出しないようにするか否かを決定するように制御する。
したがって、第2実施形態に係る電子機器2は、図1で説明した電子機器1において、近接センサ80を省略した構成とすることができる。それ以外の構成については、図1で説明した電子機器1と同様のものとすることができる。
第2実施形態において、制御部50は、第2圧電素子32を駆動することにより音を出力するように制御する。これにより、電子機器2においても、第2圧電素子32は、音声を出力して当該音声をユーザに伝達する機能を実現することができる。
次に、本実施形態に係る電子機器2の制御部50が行う処理を説明する。図4は、第2実施形態に係る電子機器2の制御部50による処理を説明するフローチャートである。以下、図3において説明した第1実施形態とは異なる処理を中心として説明する。
図4に示すフローチャートは、図3に示したフローチャートにおいて、ステップS14の処理をステップS21の処理と置き換えて、さらにステップS17の処理を省略したものである。
第2実施形態においては、ステップS13でパネル10に対する接触が検出されたら、制御部50は、ステップS12で開始された第2圧電素子32の駆動がまだ続いているか否かを判定する(ステップS21)。すなわち、ステップS21においては、制御部50は、第2圧電素子32の駆動により音が出力されているか否かを判定する。
ステップS21において第2圧電素子32が駆動中ではないと判定されたら、この時点でパネル10に対する押圧を検出してもノイズの問題は生じない。したがって、この場合、制御部50は、第1圧電素子31が検出する押圧に基づくデータが所定の基準を満たしたか否かを判定して(ステップS15)、押圧に基づくデータが所定の基準を満たした場合には所定の処理を行うように制御する(ステップS16)。
一方、ステップS21において第2圧電素子32が駆動中であると判定されたら、この時点でパネル10に対する押圧を検出するとノイズの問題が生じる。したがって、この場合、制御部50は、第1圧電素子31が押圧を検出しないように制御して(ステップS18)、本実施形態の処理を終了する。
このように、本実施形態において、制御部50は、第2圧電素子32を駆動することにより音を出力するように制御し、パネル10に対する押圧に基づいて所定の処理を行うように制御する。例えば、制御部50は、第1圧電素子31が検出する押圧に基づくデータが所定の基準を満たしたら、パネル10を振動させる圧電素子を駆動するように制御するのが好適である。また、本実施形態において、制御部50は、第2圧電素子32を駆動することにより音を出力するように制御している際、第1圧電素子31による前記パネルに対する押圧の検出を行わないように制御する。したがって、本実施形態においても、第2圧電素子32が駆動中で音が出力されている最中に、第1圧電素子31が押圧を検出することはないため、第2圧電素子32が発生する音をノイズとして第1圧電素子31が検出することはない。
本発明を諸図面や実施例に基づき説明してきたが、当業者であれば本開示に基づき種々の変形や修正を行うことが容易であることに注意されたい。したがって、これらの変形や修正は本発明の範囲に含まれることに留意されたい。例えば、各構成部などに含まれる機能などは論理的に矛盾しないように再配置可能であり、複数の構成部を1つに組み合わせたり、あるいは分割したりすることが可能である。
上述した実施形態においては、第1圧電素子31が触感呈示部と押圧検出部とを兼ねる構成について説明した。しかしながら、第1圧電素子31には触感の呈示を担わせて、当該第1圧電素子31とは別個の押圧検出部を設ける構成にしてもよい。この場合、ステップS13でパネル10が接触を検出しており、かつステップS15で押圧検出部が検出する押圧に基づくデータが所定の基準を満たしたら、制御部50は、ステップS16に移行して処理を続行する。
また、例えば、上述した各実施形態においては、パネルの裏面側に配置した表示部20にオブジェクトを表示してパネル10がユーザの接触を検出する態様について説明した。しかしながら、本発明はこのような態様に限定されるものではなく、例えば表示部20を有さずに、パネル10上にオブジェクトがインクなどにより直接印刷されているような態様にも適用可能である。
また、上記実施形態では、パネル10を用いて、当該パネル10に対する接触を検出する場合について説明した。すなわち、上記実施形態においてパネル10は、いわゆるタッチセンサのような部材を想定して説明した。しかしながら、本発明による電子機器に用いるタッチパネルは、ユーザの指やスタイラスペンなどの接触物により接触されるものであれば任意のものとすることができる。
例えば、本発明による電子機器に用いるパネルは、パネルに対する接触物の接触の位置を検出しない(つまりセンシング機能を有さない)部材とすることもできる。このような構成の電子機器においては、例えば、パネルに対する押圧を検出する押圧検出部をさらに設けることにより、押圧検出部が検出する押圧に基づいて、パネルに対する接触がなされたものと判定することができる。
また、上述した電子機器1は、パネル10の振動により、気導音と、利用者の体の一部(例えば外耳の軟骨)を介して伝達される振動音とを利用者に伝えることができる。そのため、従来のダイナミックレシーバと同等の音量の音を出力する場合、パネル10が振動することで空気の振動により電子機器1の周囲へ伝わる音は、ダイナミックレシーバと比較して少ない。したがって、例えば録音されたメッセージを電車内等で聞く場合等に適している。
また、上述した電子機器1は、パネル10の振動によって振動音を伝えるため、例えば利用者がイヤホンまたはヘッドホンを身につけていても、それらに電子機器1を接触させることで、利用者はイヤホンまたはヘッドホンおよび体の一部を介して音を聞くことができる。
また、上述した電子機器1は、パネル10の振動により利用者に音を伝える。そのため、電子機器1が別途ダイナミックレシーバを備えない場合、音声伝達のための開口部(放音口)を筐体60に形成する必要がなく、電子機器1の防水構造が簡略化できる。尚、電子機器1がダイナミックレシーバを備える場合、放音口は、気体は通すが液体は通さない部材によって閉塞されるとよい。気体は通すが液体は通さない部材は、例えばゴアテックス(登録商標)である。
1 電子機器
10 パネル
20 表示部
31 第1圧電素子
32 第2圧電素子
40 入力部
50 制御部
60 筐体
70 接合部材
80 近接センサ
90 通信部

Claims (4)

  1. パネルと、
    前記パネルに配設され、当該パネルに対する押圧を検出する第1圧電素子と、
    前記パネルに配設された第2圧電素子と、
    前記第2圧電素子を駆動することにより音を出力するように制御し、
    前記パネルに対する押圧に基づいて所定の処理を行うように制御する制御部と、を備え、
    前記制御部は、前記第2圧電素子を駆動することにより音を出力するように制御している際、前記第1圧電素子による前記パネルに対する押圧の検出を行わないように制御する
    ことを特徴とする電子機器。
  2. 前記パネルを振動させる圧電素子を備え、
    前記制御部は、前記第1圧電素子が検出する押圧に基づくデータが所定の基準を満たしたら、前記パネルを振動させる圧電素子を駆動するように制御する、
    請求項1に記載の電子機器。
  3. 前記第1圧電素子は、前記パネルを振動させる圧電素子の機能を兼ねる、
    請求項2に記載の電子機器。
  4. パネルと、
    前記パネルに配設され、当該パネルに対する押圧を検出する第1圧電素子と、
    前記パネルに配設された第2圧電素子と、
    前記パネルに物体が近接したことを検出する近接センサと、
    前記パネルに対する押圧に基づいて所定の処理を行うようにする制御と、
    通話機能の実行中に前記第2圧電素子を駆動することにより音を出力するようにする制御と、を行う制御部と、を備え、
    前記制御部は、前記通話機能の実行中は、前記近接センサの検出結果に基づき、前記第1圧電素子による前記パネルに対する押圧の検出を行わないように制御する
    ことを特徴とする電子機器。
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