JP5894850B2 - パネル装置 - Google Patents

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Description

この発明は、パネル装置に関する。
近年のタッチパネルを備えた携帯電話等のパネル装置は、ユーザがタッチパネルに触れた場合に、パネル装置に備えられたバイブレータや圧電素子等の振動部を振動させることにより触感を呈示し、ユーザ操作が携帯電話に入力されたことをユーザに知らせる機能(以下、触感呈示機能という。)を有している(例えば特許文献1)。図4(a)は従来のパネル装置を示す概要図であり、従来のパネル装置においては、パネル100に配設された圧電素子131により、パネル100を振動させていた。
特開2011−34150号公報
ところで、圧電素子に所定の電気信号(音声信号)を印加することでパネルを振動させ、当該パネルの振動を人体に伝達させることにより気導音と人体振動音とを利用者に伝える機能(以下、気導音等伝導機能という。)を備えるパネル装置がある。
そして触感呈示機能及び気導音等伝導機能の2つの機能を、1つのパネル装置で実現するために、触感呈示機能のための圧電素子と、気導音等伝導機能のための圧電素子とをそれぞれパネル装置に配設することが考えられる。
しかし、例えば図4(b)に示すように、スペースの都合等の理由から触感呈示機能のための圧電素子131と、気導音等伝導機能のための圧電素子132とをそれぞれ並列にパネル100に配設した場合、該圧電素子の伸縮方向に係るパネル100の曲げ剛性が他方の圧電素子により高くなる。そうすると一方の圧電素子を駆動させる際に、パネル100が図4(a)の構成よりも曲がり難くなるため、他方の圧電素子が振動振幅を減衰させる要因となってしまう(図4(c)、(d))。なお図4(c)及び(d)は夫々、図4(a)図4(b)に対応する振動振幅を概念的に示す図である。ここで図4(c)における振動振幅よりも、図4(d)における振動振幅の方が小さい。なおここでは、触感呈示機能のための圧電素子と、気導音等伝導機能のための圧電素子とを配設する場合について例示したが、圧電スピーカに用いる素子、骨伝導に用いる素子、共振周波数が異なる触感呈示用の素子をさらに設けた場合にも同様の問題が生じる。
そこで本発明の目的は、2つの圧電素子を配設したとしても、振動振幅が減衰するおそれを低減することができるパネル装置を提供することにある。
本発明によるパネル装置は、パネルと、矩形状の第1圧電素子と、矩形状の第2圧電素子と、を備えるパネル装置において、前記第1圧電素子の長辺方向と、前記第2圧電素子の長辺方向とが、略直交するように、前記第1圧電素子と前記第2圧電素子とが前記パネルの同一面上に配設されることを特徴とする。
前記パネル装置は、記第1圧電素子の伸縮方向と、前記第2圧電素子の伸縮方向とが略直交してもよい。
前記パネル装置は、前記第1圧電素子は、前記パネルに接触している接触物に触感を呈示するための圧電素子であって、前記第2圧電素子は、音を伝えるための圧電素子であってもよい。
前記パネル装置は、更に制御部を備え、前記パネルは接触を検出し、前記制御部は、前記パネルが接触を検出すると、前記第1圧電素子を駆動し、前記制御部はさらに、前記第2圧電素子を駆動することにより音出力を制御してもよい。
前記パネル装置は、更に制御部と、前記パネルに対する押圧を検出する押圧検出部とを備え、前記パネルに対する押圧に基づくデータが所定の基準を満たすと、前記第1圧電素子を駆動し、前記制御部は、前記第2圧電素子を駆動することにより音出力を制御してもよい。
前記パネル装置は、前記第1圧電素子と、前記第2圧電素子との共振周波数特性が異なるようにしてもよい。
前記パネル装置は、前記制御部が、前記第2圧電素子により、前記パネルに接触している対象物に対して気導音と人体振動音とを伝えてもよい。
また本発明によるパネル装置は、パネルと、第1圧電素子と、第2圧電素子と、を備えるパネル装置において、前記第1圧電素子の伸縮方向と、前記第2圧電素子の伸縮方向とが略直交するように、前記第1圧電素子と前記第2圧電素子とが前記パネルの同一面上に配設されることを特徴とする。
前記パネル装置は、前記第2圧電素子は前記第1圧電素子と異なってもよい。
前記パネル装置は、前記第1圧電素子は、前記パネルに接触している接触物に触感を呈示するための圧電素子であって、前記第2圧電素子は、音を伝えるための圧電素子であってもよい。
前記パネル装置は、更に制御部を備え、前記パネルは接触を検出し、前記制御部は、前記パネルが接触を検出すると、前記第1圧電素子を駆動し、前記制御部はさらに、前記第2圧電素子を駆動することにより音出力を制御してもよい。
前記パネル装置は、更に制御部と、前記パネルに対する押圧を検出する押圧検出部とを備え、前記パネルに対する押圧に基づくデータが所定の基準を満たすと、前記第1圧電素子を駆動し、前記制御部は、前記第2圧電素子を駆動することにより音出力を制御してもよい。
前記パネル装置は、前記第1圧電素子と、前記第2圧電素子との共振周波数特性が異なるようにしてもよい。
前記パネル装置は、前記制御部が、前記第2圧電素子により、前記パネルに接触している対象物に対して気導音と人体振動音とを伝えてもよい。
また本発明によるパネル装置は、矩形状のパネルと、矩形状の第1圧電素子と、矩形状の第2圧電素子と、を備えるパネル装置において、前記第1圧電素子と前記第2圧電素子とが前記パネルの同一面上に配設され、前記第1圧電素子は、当該第1圧電素子の長辺が前記パネルの第1辺に沿って配設され、前記第2圧電素子は、当該第2圧電素子の長辺が前記パネルの前記第1辺に隣接する第2辺に沿って配設されることを特徴とする。
前記パネル装置は、記第1圧電素子の伸縮方向と、前記第2圧電素子の伸縮方向とが略直交してもよい。
前記パネル装置は、前記第1圧電素子は、前記パネルに接触している接触物に触感を呈示するための圧電素子であって、前記第2圧電素子は、音を伝えるための圧電素子であってもよい。
前記パネル装置は、更に制御部を備え、前記パネルは接触を検出し、前記制御部は、前記パネルが接触を検出すると、前記第1圧電素子を駆動し、前記制御部はさらに、前記第2圧電素子を駆動することにより音出力を制御してもよい。
前記パネル装置は、更に制御部と、前記パネルに対する押圧を検出する押圧検出部とを備え、前記パネルに対する押圧に基づくデータが所定の基準を満たすと、前記第1圧電素子を駆動し、前記制御部は、前記第2圧電素子を駆動することにより音出力を制御してもよい。
前記パネル装置は、前記第1圧電素子と、前記第2圧電素子との共振周波数特性が異なるようにしてもよい。
前記パネル装置は、前記制御部が、前記第2圧電素子により、前記パネルに接触している対象物に対して気導音と人体振動音とを伝えてもよい。
また本発明によるパネル装置は、矩形状のパネルと、第1圧電素子と、第2圧電素子と、を備えるパネル装置において、前記第1圧電素子と前記第2圧電素子とが前記パネルの同一面上に配設され、前記第1圧電素子は、当該第1圧電素子の伸縮方向が前記パネルの第1辺に沿って配設され、前記第2圧電素子は、当該第2圧電素子の伸縮方向が前記パネルの前記第1辺に隣接する第2辺に沿って配設されることを特徴とする。
前記パネル装置は、前記第2圧電素子は前記第1圧電素子と異なってもよい。
前記パネル装置は、前記第1圧電素子は、前記パネルに接触している接触物に触感を呈示するための圧電素子であって、前記第2圧電素子は、音を伝えるための圧電素子であってもよい。
前記パネル装置は、更に制御部を備え、前記パネルは接触を検出し、前記制御部は、前記パネルが接触を検出すると、前記第1圧電素子を駆動し、前記制御部はさらに、前記第2圧電素子を駆動することにより音出力を制御してもよい。
前記パネル装置は、更に制御部と、前記パネルに対する押圧を検出する押圧検出部とを備え、前記パネルに対する押圧に基づくデータが所定の基準を満たすと、前記第1圧電素子を駆動し、前記制御部は、前記第2圧電素子を駆動することにより音出力を制御してもよい。
前記パネル装置は、前記第1圧電素子と、前記第2圧電素子との共振周波数特性が異なるようにしてもよい。
前記パネル装置は、前記制御部が、前記第2圧電素子により、前記パネルに接触している対象物に対して気導音と人体振動音とを伝えてもよい。
本発明に係るパネル装置によれば、2つの圧電素子を配設したとしても、振動振幅が減衰するおそれを低減することが可能となる。
本発明の一実施形態に係るパネル装置の機能ブロックを示す図である。 本発明の一実施形態に係るパネル装置の実装構造を示す図である。 本発明の一実施形態に係るパネル装置の実装構造の他の例を示す図である。 従来のパネル装置を示す図である。
(実施の形態)
以降、諸図面を参照しながら、本発明の実施形態を詳細に説明する。図1は、本発明の一実施形態に係るパネル装置1の機能ブロックを示す図である。パネル装置1は、例えば携帯電話(スマートフォン)であって、パネル10と、表示部20と、第1圧電素子31と、第2圧電素子32と、入力部40と、制御部50と、を備える。
パネル10は、接触を検出するタッチパネル、または表示部20を保護するカバーパネル等である。パネル10は、例えばガラス、またはアクリル等の合成樹脂により形成される。パネル10の形状は板状であるとよい。パネル10は、平板であってもよいし、表面が滑らかに傾斜する曲面パネルであってもよい。パネル10は、タッチパネルである場合、利用者の指、ペン、又はスタイラスペン等の接触を検出する。タッチパネルの検出方式は、静電容量方式、抵抗膜方式、表面弾性波方式(又は超音波方式)、赤外線方式、電磁誘導方式、及び荷重検出方式等の任意の方式を用いることができる。パネル10は好ましくは矩形状である。
表示部20は、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ、又は無機ELディスプレイ等の表示デバイスである。表示部20は、パネル10の背面に設けられる。表示部20は、接合部材(例えば接着剤)によりパネル10の背面に配設される。表示部20は、パネル10と離間して配設され、パネル装置1の筐体により支持されてもよい。
第1圧電素子31は、電気信号(電圧)を印加することで、構成材料の電気機械結合係数に従い伸縮または屈曲する素子である。これらの素子は、例えばセラミック製や水晶からなるものが用いられる。第1圧電素子31は、ユニモルフ、バイモルフまたは積層型圧電素子であってよい。積層型圧電素子には、バイモルフを積層した(例えば16層または24層積層した)積層型バイモルフ素子が含まれる。積層型の圧電素子は、例えばPZT(チタン酸ジルコン酸鉛)からなる複数の誘電体層と、該複数の誘電体層間に配置された電極層との積層構造体から構成される。ユニモルフは、電気信号(電圧)が印加されると伸縮し、バイモルフは、電気信号(電圧)が印加されると屈曲する。第1圧電素子31は、好ましくは矩形状であり、長辺の方向に伸縮する。第1圧電素子31は、パネル10に接触している接触物に触感を呈示するための圧電素子、又は音を伝えるための圧電素子である。以下、第1圧電素子31は、パネル10に接触している接触物に触感を呈示するための圧電素子であるとして説明するがこれに限定されない。なお好ましくは第1圧電素子31は、接合部材(例えば接着剤)によりパネル10の背面に配設される。
第2圧電素子32は、電気信号(電圧)を印加することで、構成材料の電気機械結合係数に従い伸縮または屈曲する素子である。これらの素子は、例えばセラミック製や水晶からなるものが用いられる。第2圧電素子32は、ユニモルフ、バイモルフまたは積層型圧電素子であってよい。積層型圧電素子には、バイモルフを積層した(例えば16層または24層積層した)積層型バイモルフ素子が含まれる。積層型の圧電素子は、例えばPZT(チタン酸ジルコン酸鉛)からなる複数の誘電体層と、該複数の誘電体層間に配置された電極層との積層構造体から構成される。ユニモルフは、電気信号(電圧)が印加されると伸縮し、バイモルフは、電気信号(電圧)が印加されると屈曲する。第2圧電素子32は、好ましくは矩形状であり、長辺の方向に伸縮する。第2圧電素子32は、パネル10に接触している接触物に触感を呈示するための圧電素子、又は音を伝えるための圧電素子である。以下、第2圧電素子32は、音を伝えるための圧電素子であるとして説明するがこれに限定されない。すなわち以下において、第2圧電素子32は、第1圧電素子31とは異なる圧電素子であり、第1圧電素子31とは共振周波数が異なるものとして説明するがこれに限定されない。なお好ましくは第2圧電素子32は、接合部材(例えば接着剤)によりパネル10の背面に配設される。
入力部40は、利用者による操作入力を検出するものであり、例えば、操作ボタン(操作キー)から構成される。なお、パネル10がタッチパネルである場合には、パネル10も利用者による接触を検出することにより、利用者による操作を検出することができる。
制御部50は、パネル装置1を制御するプロセッサである。制御部50は、第1圧電素子31及び第2圧電素子32に所定の電気信号を印加する。制御部50は、パネル10が接触を検出すると、第1圧電素子31に電気信号を印加し、第1圧電素子31を駆動する。なお、パネル10が接触を検出し、制御部50が第1圧電素子31に電気信号を印加する替わりに、パネル装置1がパネル10に対する押圧を検出する押圧検出部(不図示)を備えてもよい。そしてパネル10に対する押圧に基づくデータが所定の基準を満たすと、第1圧電素子31を駆動してもよい。
そして押圧検出部は、パネル10に対する押圧を検出するもので、例えば、押圧に応じて物理的または電気的な特性(歪み、抵抗、電圧等)が変化する歪みゲージセンサや圧電素子等の素子等を用いて構成する。押圧検出部が、例えば、圧電素子等を用いて構成された場合、押圧検出部の圧電素子は、パネル10のタッチ面に対する押圧に係る荷重(力)の大きさ(または、荷重(力)の大きさが変化する速さ(加速度))に応じて、電気的な特性である電圧の大きさ(電圧値(以下、単にデータと称する))が変化する。制御部50は、押圧検出部がデータを制御部50に通知することにより、または、制御部50が、押圧検出部の圧電素子に係るデータを検出することにより、当該データを取得する。つまり、制御部50は、パネル10のタッチ面に対する押圧に基づくデータを押圧検出部から取得する。なお、押圧検出部を圧電素子で構成する場合、第1圧電素子31が当該押圧検出部を兼ねてもよい。
また制御部50は、第2圧電素子32に電気信号を印加し、第2圧電素子32を駆動し音出力を制御する。なお制御部50が第2圧電素子32に対して印加する電圧は、例えば、人体振動音ではなく気導音による音の伝導を目的とした所謂パネルスピーカの印加電圧である±5Vよりも高い、±15Vであってよい。これにより、利用者が例えば3N以上の力(5N〜10Nの力)で自身の体にパネル10を押し付けた場合であっても、パネル10に十分な振動を発生させ、利用者の体の一部を介する人体振動音を発生させることができる。尚、どの程度の印加電圧を用いるかは、パネル10の筐体または支持部材に対する固定強度もしくは第1圧電素子31又は第2圧電素子32の性能に応じて適宜調整可能である。なお制御部50は、所定のアプリケーション等からの音出力のトリガーに基づき(音声信号等に基づき)、第2圧電素子32を駆動する。
制御部50が第1圧電素子31及び第2圧電素子32に電気信号を印加すると、電気信号が印加された第1圧電素子31及び第2圧電素子32は、長辺方向に伸縮する。このとき、第1圧電素子31及び第2圧電素子32が取り付けられたパネル10は、第1圧電素子31及び第2圧電素子32の伸縮にあわせて変形し、パネル10が振動する。
第2圧電素子32が伸縮し、パネル10が振動した場合、パネル10は、気導音を発生させるとともに、利用者が体の一部(例えば外耳の軟骨)を接触させた場合、体の一部を介する人体振動音を発生させる。そして制御部50は、パネル10に接触している対象物に対して気導音と人体振動音とを伝える。例えば、制御部50は、例えば通話相手の音声に係る音声信号に応じた電気信号を第2圧電素子32に印加させ、その音声信号に対応する気導音及び人体振動音を発生させることができる。音声信号は、着信メロディ、または音楽を含む楽曲等に係るものであってもよい。なお、電気信号にかかる音声信号は、パネル装置1の内部メモリに記憶された音楽データに基づくものでもよいし、外部サーバ等に記憶されている音楽データがネットワークを介して再生されるものであってもよい。
パネル10は、第2圧電素子32が取り付けられた取付領域だけでなく、取付領域から離れた領域も振動する。パネル10は、振動する領域において、当該パネル10の主面と交差する方向に振動する箇所を複数有し、当該複数の箇所の各々において、振動の振幅の値が、時間とともにプラスからマイナスに、あるいはその逆に変化する。パネル10は、ある瞬間において、振動の振幅が相対的に大きい部分と振動の振幅が相対的に小さい部分とが一見パネル10の略全体にランダムにあるいは周期的に分布した振動をする。即ちパネル10全域にわたって、複数の波の振動が検出される。利用者が例えば5N〜10Nの力で自身の体にパネル10を押し付けた場合であっても、パネル10の上述したような振動が減衰しないためには、制御部50が第2圧電素子32に対して印加する電圧は、±15Vであってよい。そのため、利用者は、上述したパネル10の取付領域から離れた領域に耳を接触させて音を聞くことができる。
図2は、本実施の形態に係るパネル装置1の実装構造を表す図である。図2(a)に示すパネル装置1はパネル10としてガラス板であるタッチパネルが筐体60(例えば金属や樹脂のケース)の前面に配されたスマートフォンである。パネル10及び入力部40は筐体60に支持され、表示部20、第1圧電素子31及び第2圧電素子32は、それぞれ接合部材によりパネル10に接着されている。接合部材は、熱硬化性あるいは紫外線硬化性等を有する接着剤や両面テープ等であり、例えば無色透明のアクリル系紫外線硬化型接着剤である光学弾性樹脂でもよい。図2(a)に示す例では、パネル10、表示部20および第1圧電素子31及び第2圧電素子32は、それぞれ矩形状である。
表示部20は、パネル10の短手方向におけるほぼ中央に配置される。第1圧電素子31は、パネル10の長手方向の端部から所定の距離だけ離間して、当該端部の近傍に、第1圧電素子31の長辺方向がパネル10の短辺に沿うように配置される。表示部20と第1圧電素子31とは、パネル10の内部側の面に平行な方向において並んで配置される。
一方第2圧電素子32は、パネル10の短手方向の端部から所定の距離だけ離間して、当該端部の近傍に、第2圧電素子32の長辺方向がパネル10の長辺に沿うように配置される。つまり第2圧電素子32は、第1圧電素子31が配設された辺に隣接する第2辺に沿って配設される。
図3は、本実施の形態に係るパネル装置1の実装構造の別の例を表す図である。図3(a)の構造は図2(a)と第1圧電素子31と第2圧電素子32とが配設される位置が異なる。すなわち、第1圧電素子31は、パネル10の短手方向の端部から所定の距離だけ離間して、当該端部の近傍に、第1圧電素子31の長辺方向がパネル10の長辺に沿うように配置される。一方第2圧電素子32は、パネル10の長手方向の端部から所定の距離だけ離間して、当該端部の近傍に、第2圧電素子32の短辺方向がパネル10の長辺に沿うように配置される。
なお、第1圧電素子31及び第2圧電素子32は矩形状でなくてもよい。この場合、第1圧電素子31は、パネル10の長手方向の端部から所定の距離だけ離間して、当該端部の近傍に、第1圧電素子31の伸縮方向がパネル10の短辺に沿うように配置される。一方第2圧電素子32は、パネル10の短手方向の端部から所定の距離だけ離間して、当該端部の近傍に、第2圧電素子32の伸縮方向がパネル10の長辺に沿うように配置される。つまり第2圧電素子32は、第1圧電素子31が配設された辺に隣接する第2辺に沿って配設される。
なお、パネル10は矩形状でなく、例えば円形、楕円形、多角形等の形状であってもよい。この場合、第1圧電素子31と第2圧電素子32とは、第1圧電素子31の長辺方向と、前記第2圧電素子32の長辺方向とが、略直交するように、パネル10に配設される。換言すると、第1圧電素子31と第2圧電素子32とは、第1圧電素子31の伸縮方向と、第2圧電素子32の伸縮方向とが略直交するように、パネル10に配設される。
このように、本実施形態に係るパネル装置1によれば、第1圧電素子31の長辺方向と、第2圧電素子32の長辺方向とが、略直交するように、第1圧電素子31と第2圧電素子32とがパネル10に配設される。換言すると、第1圧電素子31の伸縮方向と、第2圧電素子32の伸縮方向とが、略直交するように、第1圧電素子31と前記第2圧電素子32とがパネル10に配設される。そのため駆動させる圧電素子(第1圧電素子31又は第2圧電素子32)の伸縮方向に係るパネル10の曲げ剛性が他方の圧電素子により高くなってしまうことを格段に抑制できる。それゆえ、第1圧電素子31又は前記第2圧電素子32のいずれかを伸縮させる場合でも、振動振幅が減衰するおそれを低減することができる。すなわち、図2(b)、図3(b)に示すように例えば第1圧電素子1を駆動する場合において第2圧電素子32により振動が阻害されにくくなる。そのため第1圧電素子1による振動振幅がほとんど減衰せず、図4(c)に示す場合と同程度の振動振幅を得ることができる。
また上記のパネル装置1は、パネル10の振動により、気導音と、利用者の体の一部(例えば外耳の軟骨)を介する人体振動音とを利用者に伝えることができる。そのため、従来のダイナミックレシーバと同等の音量の音を出力する場合、パネル10が振動することで空気の振動によりパネル装置1の周囲へ伝わる音は、ダイナミックレシーバと比較して少ない。したがって、例えば録音されたメッセージを電車内等で聞く場合等に適している。
また、上記のパネル装置1は、パネル10の振動によって人体振動音を伝えるため、例えば利用者がイヤホンまたはヘッドホンを身につけていても、それらにパネル装置1を接触させることで、利用者はイヤホンまたはヘッドホンおよび体の一部を介して音を聞くことができる。
また上記のパネル装置1は、パネル10の振動により利用者に音を伝える。そのため、パネル装置1が別途ダイナミックレシーバを備えない場合、音声伝達のための開口部(放音口)を筐体60に形成する必要がなく、パネル装置1の防水構造が簡略化できる。尚、パネル装置1がダイナミックレシーバを備える場合、放音口は、気体は通すが液体は通さない部材によって閉塞されるとよい。気体は通すが液体は通さない部材は、例えばゴアテックス(登録商標)である。
本発明を諸図面や実施例に基づき説明してきたが、当業者であれば本開示に基づき種々の変形や修正を行うことが容易であることに注意されたい。従って、これらの変形や修正は本発明の範囲に含まれることに留意されたい。例えば、各部材、各ステップなどに含まれる機能などは論理的に矛盾しないように再配置可能であり、複数の構成部やステップなどを1つに組み合わせたり、或いは分割したりすることが可能である。
なお、上記において、バイモルフは、電気信号(電圧)が印加されると屈曲すると記載した。ここで、バイモルフを更に詳述すると、バイモルフは、厚み方向に分極された2つ(2枚)の素子(圧電素子)から構成されていて、内部に電極が埋め込まれ貼り合わされているものであり、このような構造を持つバイモルフに電圧を印加すると一方の素子(圧電素子)は圧電横効果によって縮み、もう一方の素子(圧電素子)は伸びることになる。その結果、バイモルフ全体としては屈曲することとなる。このように、バイモルフも伸縮するものであり、伸縮方向を有するものである。また、積層型圧電素子も、伸縮する圧電素子を含むものであるので、伸縮するものであり、伸縮方向を有するものである。
1 パネル装置
10 パネル
20 表示部
31 第1圧電素子
32 第2圧電素子
40 入力部
50 制御部
60 筐体
100 パネル
131 圧電素子
132 圧電素子

Claims (28)

  1. パネルと、
    矩形状の第1圧電素子と、
    矩形状の第2圧電素子と、を備えるパネル装置において、
    前記第1圧電素子の長辺方向と、前記第2圧電素子の長辺方向とが、略直交するように、前記第1圧電素子と前記第2圧電素子とが前記パネルの同一面上に配設されることを特徴とするパネル装置。
  2. 請求項1に記載のパネル装置において
    記第1圧電素子の伸縮方向と、前記第2圧電素子の伸縮方向とが略直交することを特徴とするパネル装置。
  3. 請求項1に記載のパネル装置において
    前記第1圧電素子は、前記パネルに接触している接触物に触感を呈示するための圧電素子であって、
    前記第2圧電素子は、音を伝えるための圧電素子であることを特徴とするパネル装置。
  4. 請求項1に記載のパネル装置において、
    前記パネル装置は、更に制御部を備え、
    前記パネルは接触を検出し、
    前記制御部は、前記パネルが接触を検出すると、前記第1圧電素子を駆動し、
    前記制御部はさらに、前記第2圧電素子を駆動することにより音出力を制御することを特徴とするパネル装置。
  5. 請求項1に記載のパネル装置において、
    前記パネル装置は、更に制御部と、
    前記パネルに対する押圧を検出する押圧検出部とを備え、
    前記パネルに対する押圧に基づくデータが所定の基準を満たすと、前記第1圧電素子を駆動し、
    前記制御部は、前記第2圧電素子を駆動することにより音出力を制御することを特徴とするパネル装置。
  6. 請求項1に記載のパネル装置において、
    前記第1圧電素子と、前記第2圧電素子との共振周波数特性が異なることを特徴とするパネル装置。
  7. 請求項4又は5のいずれか一項に記載のパネル装置において、
    前記制御部は、前記第2圧電素子により、前記パネルに接触している対象物に対して気導音と人体振動音とを伝えることを特徴とするパネル装置。
  8. パネルと、
    第1圧電素子と、
    第2圧電素子と、を備えるパネル装置において、
    前記第1圧電素子の伸縮方向と、前記第2圧電素子の伸縮方向とが略直交するように、前記第1圧電素子と前記第2圧電素子とが前記パネルの同一面上に配設されることを特徴とするパネル装置。
  9. 請求項8に記載のパネル装置において
    前記第2圧電素子は前記第1圧電素子と異なることを特徴とするパネル装置。
  10. 請求項8に記載のパネル装置において
    前記第1圧電素子は、前記パネルに接触している接触物に触感を呈示するための圧電素子であって、
    前記第2圧電素子は、音を伝えるための圧電素子であることを特徴とするパネル装置。
  11. 請求項8に記載のパネル装置において、
    前記パネル装置は、更に制御部を備え、
    前記パネルは接触を検出し、
    前記制御部は、前記パネルが接触を検出すると、前記第1圧電素子を駆動し、
    前記制御部はさらに、前記第2圧電素子を駆動することにより音出力を制御することを特徴とするパネル装置。
  12. 請求項8に記載のパネル装置において、
    前記パネル装置は、更に制御部と、
    前記パネルに対する押圧を検出する押圧検出部とを備え、
    前記パネルに対する押圧に基づくデータが所定の基準を満たすと、前記第1圧電素子を駆動し、
    前記制御部は、前記第2圧電素子を駆動することにより音出力を制御することを特徴とするパネル装置。
  13. 請求項8に記載のパネル装置において、
    前記第1圧電素子と、前記第2圧電素子との共振周波数特性が異なることを特徴とするパネル装置。
  14. 請求項11又は12のいずれか一項に記載のパネル装置において、
    前記制御部は、前記第2圧電素子により、前記パネルに接触している対象物に対して気導音と人体振動音とを伝えることを特徴とするパネル装置。
  15. 矩形状のパネルと、
    矩形状の第1圧電素子と、
    矩形状の第2圧電素子と、を備えるパネル装置において、
    前記第1圧電素子と前記第2圧電素子とが前記パネルの同一面上に配設され、
    前記第1圧電素子は、当該第1圧電素子の長辺が前記パネルの第1辺に沿って配設され、前記第2圧電素子は、当該第2圧電素子の長辺が前記パネルの前記第1辺に隣接する第2辺に沿って配設されることを特徴とするパネル装置。
  16. 請求項15に記載のパネル装置において
    記第1圧電素子の伸縮方向と、前記第2圧電素子の伸縮方向とが略直交することを特徴とするパネル装置。
  17. 請求項15に記載のパネル装置において
    前記第1圧電素子は、前記パネルに接触している接触物に触感を呈示するための圧電素子であって、
    前記第2圧電素子は、音を伝えるための圧電素子であることを特徴とするパネル装置。
  18. 請求項15に記載のパネル装置において、
    前記パネル装置は、更に制御部を備え、
    前記パネルは接触を検出し、
    前記制御部は、前記パネルが接触を検出すると、前記第1圧電素子を駆動し、
    前記制御部はさらに、前記第2圧電素子を駆動することにより音出力を制御することを特徴とするパネル装置。
  19. 請求項15に記載のパネル装置において、
    前記パネル装置は、更に制御部と、
    前記パネルに対する押圧を検出する押圧検出部とを備え、
    前記パネルに対する押圧に基づくデータが所定の基準を満たすと、前記第1圧電素子を駆動し、
    前記制御部は、前記第2圧電素子を駆動することにより音出力を制御することを特徴とするパネル装置。
  20. 請求項15に記載のパネル装置において、
    前記第1圧電素子と、前記第2圧電素子との共振周波数特性が異なることを特徴とするパネル装置。
  21. 請求項18又は19のいずれか一項に記載のパネル装置において、
    前記制御部は、前記第2圧電素子により、前記パネルに接触している対象物に対して気導音と人体振動音とを伝えることを特徴とするパネル装置。
  22. 矩形状のパネルと、
    第1圧電素子と、
    第2圧電素子と、を備えるパネル装置において、
    前記第1圧電素子と前記第2圧電素子とが前記パネルの同一面上に配設され、
    前記第1圧電素子は、当該第1圧電素子の伸縮方向が前記パネルの第1辺に沿って配設され、前記第2圧電素子は、当該第2圧電素子の伸縮方向が前記パネルの前記第1辺に隣接する第2辺に沿って配設されることを特徴とするパネル装置。
  23. 請求項22に記載のパネル装置において
    前記第2圧電素子は前記第1圧電素子と異なることを特徴とするパネル装置。
  24. 請求項22に記載のパネル装置において
    前記第1圧電素子は、前記パネルに接触している接触物に触感を呈示するための圧電素子であって、
    前記第2圧電素子は、音を伝えるための圧電素子であることを特徴とするパネル装置。
  25. 請求項22に記載のパネル装置において、
    前記パネル装置は、更に制御部を備え、
    前記パネルは接触を検出し、
    前記制御部は、前記パネルが接触を検出すると、前記第1圧電素子を駆動し、
    前記制御部はさらに、前記第2圧電素子を駆動することにより音出力を制御することを特徴とするパネル装置。
  26. 請求項22に記載のパネル装置において、
    前記パネル装置は、更に制御部と、
    前記パネルに対する押圧を検出する押圧検出部とを備え、
    前記パネルに対する押圧に基づくデータが所定の基準を満たすと、前記第1圧電素子を駆動し、
    前記制御部は、前記第2圧電素子を駆動することにより音出力を制御することを特徴とするパネル装置。
  27. 請求項22に記載のパネル装置において、
    前記第1圧電素子と、前記第2圧電素子との共振周波数特性が異なることを特徴とするパネル装置。
  28. 請求項25又は26のいずれか一項に記載のパネル装置において、
    前記制御部は、前記第2圧電素子により、前記パネルに接触している対象物に対して気導音と人体振動音とを伝えることを特徴とするパネル装置。
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