JP2013240887A - プリントヘッドの光量調整方法及び画像形成装置の製造方法 - Google Patents

プリントヘッドの光量調整方法及び画像形成装置の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】出力画像の品質向上を図ることがプリントヘッドの光量調整方法を提供する。
【解決手段】 プリントヘッドの光量調整方法は、Y軸方向に配列された複数のLED素子を有するプリントヘッドからの複数の光のばらつきを低減するための、複数のLED素子への駆動電流の補正に用いられる第1駆動電流補正データを作成する工程と、プリントヘッドを用いて感光体ドラムを介して記録紙に形成される画像の感光体ドラム等に起因する明度変化を低減するための、複数のLED素子への駆動電流の補正に用いられる第2駆動電流補正データを作成する工程と、第1及び第2駆動電流補正データに基づいて、複数のLED素子への駆動電流値を補正する工程とを含んでいる。
【選択図】図10

Description

本発明は、プリントヘッドの光量調整方法、画像形成装置の製造方法に係り、更に詳しくは、複数の発光部を有するプリントヘッドの光量調整方法、及び前記プリントヘッドと像担持体とを備える画像形成装置の製造方法に関する。
従来、複数の発光部を有し、該複数の発光部それぞれからの光を像担持体に照射可能なプリントヘッドを備える画像形成装置用補正方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、近年、プリントヘッドを用いて形成される画像(出力画像)の品質に要求される水準が高くなっており、特許文献1に開示されている画像形成装置用補正方法では、出力画像の品質向上を図ることができないおそれがあった。
本発明は、複数の発光部を有し、該複数の発光部それぞれからの光を像担持体に照射可能なプリントヘッドの光量調整方法であって、前記複数の発光部は、一軸方向の位置が互いに異なるように配列されており、前記プリントヘッドからの複数の光のばらつきを低減するための、前記複数の発光部への駆動電流の補正に用いられる第1駆動電流補正データを作成する工程と、前記プリントヘッドを用いて前記像担持体を介して記録媒体に形成される画像の少なくとも前記像担持体に起因する明度変化を低減するための、前記複数の発光部への駆動電流の補正に用いられる第2駆動電流補正データを作成する工程と、前記第1及び第2駆動電流補正データに基づいて、前記複数の発光部への駆動電流を補正する工程と、を含むプリントヘッドの光量調整方法である。
本発明によれば、出力画像の品質向上を図ることができる。
本発明の一実施形態に係るカラープリンタの概略構成を説明するための図である。 カラープリンタが備えるプリントヘッドの概略構成を示す斜視図である。 プリントヘッドの概略構成を示す断面図である。 プリントヘッドが有するLED装置を説明するための図である。 プリントヘッドが有するロッドレンズアレイを説明するための図である。 プリントヘッドの取り付け構造を示す斜視図である。 プリントヘッドの取り付け構造を示す側面図である。 カラープリンタの制御の構成を示すブロック図である。 LED装置への画像情報の伝送について説明するための図である。 プリントヘッドの光量調整の手順を示すフローチャートである。 第1駆動電流補正データを作成するための図である。 バイアス現像された画像の明度情報のY軸方向に関する変化を示すグラフである。
以下、本発明の一実施形態を図1〜図12に基づいて説明する。図1には、一実施形態に係るカラープリンタ2000の概略構成が示されている。
このカラープリンタ2000は、4色(ブラック、イエロー、マゼンタ、シアン)を重ね合わせてフルカラーの画像を形成するタンデム方式の多色カラープリンタであり、一例として、4つのプリントヘッド(2200a、2200b、2200c、2200d)を有する光源装置2010、4つの感光体ドラム(2030a、2030b、2030c、2030d)、4つのクリーニングユニット(2031a、2031b、2031c、2031d)、4つの帯電装置(2032a、2032b、2032c、2032d)、4つの現像ローラ(2033a、2033b、2033c、2033d)、4つのトナーカートリッジ(2034a、2034b、2034c、2034d)、4つの第1転写ローラ(2041a、2041b、2041c、2041d)、転写ベルト2040、第2転写ローラ2042、定着装置2050、給紙コロ2054、レジストローラ対2056、排紙ローラ2058、給紙トレイ2060、排紙トレイ2070、通信制御装置2080、スキャナ2085、及び上記各部を統括的に制御するプリンタ制御装置2090などを備えている。
ここでは、XYZ3次元直交座標系において、各感光体ドラムの長手方向(回転軸方向)に平行な方向をY軸方向、4つの感光体ドラムの配列方向に平行な方向をX軸方向として説明する。
通信制御装置2080は、ネットワークなどを介した上位装置(例えばパソコン)との双方向の通信を制御する。
プリンタ制御装置2090は、CPU、該CPUにて解読可能なコードで記述されたプログラム及び該プログラムを実行する際に用いられる各種データが格納されているROM、作業用のメモリであるRAM、アナログデータをデジタルデータに変換するAD変換回路などを有している。そして、プリンタ制御装置2090は、上位装置からの画像情報を光源装置2010に送る。
感光体ドラム2030a、プリントヘッド2200a、帯電装置2032a、現像ローラ2033a、トナーカートリッジ2034a、クリーニングユニット2031a及び第1転写ローラ2041aは、組として使用され、ブラックの画像を形成する画像形成ステーション(以下では、便宜上「Kステーション」ともいう)を構成する。
感光体ドラム2030b、プリントヘッド2200b、帯電装置2032b、現像ローラ2033b、トナーカートリッジ2034b、クリーニングユニット2031b及び第1転写ローラ2041bは、組として使用され、イエロー画像を形成する画像形成ステーション(以下では、便宜上「Yステーション」ともいう)を構成する。
感光体ドラム2030c、プリントヘッド2200c、帯電装置2032c、現像ローラ2033c、トナーカートリッジ2034c、クリーニングユニット2031c及び第1転写ローラ2041cは、組として使用され、マゼンタの画像を形成する画像形成ステーション(以下では、便宜上「Mステーション」ともいう)を構成する。
感光体ドラム2030d、プリントヘッド2200d、帯電装置2032d、現像ローラ2033d、トナーカートリッジ2034d、クリーニングユニット2031d及び第1転写ローラ2041dは、組として使用され、シアンの画像を形成する画像形成ステーション(以下では、便宜上「Cステーション」ともいう)を構成する。
各感光体ドラムは、いずれも、その表面に感光層が形成されている。なお、各感光体ドラムは、不図示の回転機構により、図1における面内で矢印方向に回転するものとする。以下では、4つの感光体ドラム2030a〜2030dを、区別する必要がない場合は、感光体ドラム2030とも称する。なお、感光体ドラム2030は、像担持体の一例である。
各帯電装置は、対応する感光体ドラムの表面を均一に帯電させる。
光源装置2010は、プリンタ制御装置2090からの多色の画像情報(ブラック画像情報、イエロー画像情報、マゼンタ画像情報、シアン画像情報)に基づいて、各色毎に変調された光を、対応する帯電された感光体ドラムの表面に照射する。これにより、各感光体ドラムの表面には、画像情報に対応した潜像が形成される。ここで形成された潜像は、感光体ドラムの回転に伴って対応する現像ローラの方向に移動する。この光源装置2010の詳細については後述する。
各現像ローラは、回転に伴って、対応するトナーカートリッジからのトナーが、その表面に薄く均一に塗布される。そして、各現像ローラの表面のトナーは、対応する感光体ドラムの表面に接すると、該表面における光が照射された部分にだけ移行し、そこに付着する。すなわち、各現像ローラは、対応する感光体ドラムの表面に形成された潜像にトナーを付着させて顕像化させる。ここでトナーが付着した像(トナー画像)は、感光体ドラムの回転に伴って転写ベルト2040の方向に移動する。
ブラック、イエロー、マゼンタ、シアンの各トナー画像は、対応する第1転写ローラを介してバイアス電圧が印加された転写ベルト2040上に所定のタイミングで順次転写され、重ね合わされて多色のカラー画像が形成される。
給紙トレイ2060には記録紙が格納されている。この給紙トレイ2060の近傍には給紙コロ2054が配置されており、該給紙コロ2054は、記録紙を給紙トレイ2060から1枚ずつ取り出し、レジストローラ対2056に搬送する。該レジストローラ対2056は、所定のタイミングで記録紙を転写ベルト2040とバイアス電圧が印加された転写ローラ2042との間隙に向けて送り出す。これにより、転写ベルト2040上のカラー画像が記録紙に転写される。ここでカラー画像が転写された記録紙は、定着装置2050に送られる。
定着装置2050では、熱と圧力とが記録紙に加えられ、これによってトナーが記録紙上に定着される。ここでトナーが定着された記録紙は、排紙ローラ2058を介して排紙トレイ2070に送られ、排紙トレイ2070上に順次積み重ねられる。
各クリーニングユニットは、対応する感光体ドラムの表面に残ったトナー(残留トナー)を除去する。残留トナーが除去された感光体ドラムの表面は、再度対応する帯電装置に対向する位置に戻る。
スキャナ2085は、一例として、定着装置2050と排紙トレイ2070との間の記録紙の搬送路近傍に配置されている。スキャナ2085は、発光素子を含む光照射手段によって後述する記録紙に形成された所定画像に光を照射し、その反射光を複数の受光素子で受光することで、該所定画像を読み取る。スキャナ2085は、記録紙の幅方向(Y軸方向)全域を光によってY軸方向に走査(スキャン)する。スキャナ2085の読み取りの解像度は、一例として600dpiに設定されている。
次に、前記光源装置2010の構成について説明する。
光源装置2010は、4つのプリントヘッド(2200a、2200b、2200c、2200d)に加えて、制御装置3022などを有している。そして、これらは、不図示の光学ハウジングに取り付けられている。
4つのプリントヘッド2200a〜2200dは、一例として、対応する感光体ドラムの−Z側に配置されている。すなわち、4つのプリントヘッド2200a〜2200dは、一例として、X軸方向に配列されている。なお、以下では、4つのプリントヘッド2200a〜2200dを、区別する必要がない場合は、プリントヘッド2200と総称する。
プリントヘッド2200は、図2及び図3に示されるように、一例として、LED装置10、ロッドレンズアレイ12、ハウジング14などを有している。
ハウジング14は、図3に示されるように、一例として、上壁を有し、−Z側に開口する略直方体形状の箱形部材から成る。
LED装置10は、ハウジング14内に収容されている。そこで、ハウジング14として、外部からの電気的な外乱ノイズ(例えば、対応する帯電装置からの高電圧ノイズ)に対して、該外乱ノイズを遮蔽するような導電性を有するもの(例えば導電性を有する材質からなるもの、導電性を有する表面処理加工が施されたものなど)を採用することにより、耐ノイズ性を向上させることができる。
LED装置10は、図4に示されるように、一例として、複数のLEDアレイチップ16、複数の駆動IC18、ケーブル接続用コネクタ20、これらが実装されている第1基板22などを有している。
第1基板22としては、一例として、ガラスエポキシを主成分とする細長いプリント基板が用いられている。
複数のLEDアレイチップ16は、第1基板22上にY軸方向に配列されている。各LEDアレイチップ16は、第2基板16aと、該第2基板16a上にY軸方向に配列された複数のLED素子16b(発光ダイオード素子)とを有している。すなわち、複数のLED素子16bは、Y軸方向に配列されている。各LED素子16bは、1画素に対応している。
具体的には、第1基板22上には、Y軸方向の画像書込み幅W(有効書込領域の幅)に対応して、すなわち有効書込み領域全域をカバーするように、複数(例えば数十〜数百個程度)の第2基板16aがY軸方向に配列されている。各第2基板16a上には、複数(例えば数十〜数百個程度)のLED素子16bがY軸方向に所定間隔Pi(以下では、隣接素子間隔Piとも称する)で配列されている(図4の部分拡大図参照)。
詳述すると、複数の第2基板16aは、隣り合う2つの第2基板16aの隣接する2つの端部にそれぞれ位置する2つのLED素子16bの間隔、すなわち隣り合う2つの第2基板16aのうち、一方の最も他方側に位置するLED素子16bと、他方の最も一方側に位置するLED素子16bとの間隔(以下では、隣接チップ素子間隔Ptと称する)が隣接素子間隔Piに等しくなるように第1基板22上に実装されている。すなわち、全LED素子16bは、等間隔(Pi)でY軸方向に配列されている。なお、各LEDアレイチップ16の第2基板16aのY軸方向の幅は、ウェハからの採り個数が最大となるように生産上設定される定型幅となる。
すなわち、複数のLED素子16bは、所望の画素密度(解像度)で画像が形成される間隔で第2基板16aを介して第1基板22上に実装されている。
具体的には、例えば解像度を600dpiとする場合、隣接素子間隔Pi及び隣接チップ素子間隔Ptを共に42.3μmに設定する必要がある。同様に、例えば解像度を1200dpiとする場合、間隔Pi、Ptを共に21.2μmに設定する必要がある。
より具体的には、解像度600dpiでA4幅(210mm)に書き込むためには、LED素子16bをY軸方向に42.3μm(=Pi=Pt)間隔で4960個配列する必要があり、この場合、例えば100個のLED素子16bを有するLEDアレイチップ16を、50個実装する必要がある。同様に、解像度1200dpiでA3幅(297mm)に書き込むためには、LED素子16bをY軸方向に14000個程度配列する必要があり、例えば100個のLED素子16bを有するLEDアレイチップ16を、140個実装する必要がある。
ここで、図4におけるDは、プリントヘッド2200の全露光幅である。全露光幅Dは、画像書込幅WにY軸方向のマージン分(レジスト調整幅、取付誤差)を加えた値に設定されている。
具体的には、A3サイズの画像を形成する場合には、画像書込幅W=297mm、全露光幅D=302mm以上(画像書込幅W+5mm以上)とすることが好ましい。ここで、「以上」としたのは、LEDアレイチップ16の第2基板16aのY軸方向の幅が前述したように定型幅となることから、定型幅の整数倍の幅という意味である。
以上のように複数のLEDアレイチップ16が実装された第1基板22は、各LED素子16bの射出方向が概ね+Z方向になり、かつ長手方向がY軸方向となるようにハウジング14に対して位置決めされている。
複数の駆動IC18は、一例として、第1基板22の+Z側の面上における複数のLEDアレイチップ16の−X側にY軸方向に並べて実装されている。各駆動IC18は、複数のLED素子16bを個別に駆動する複数の駆動トランジスタ(不図示)を有している。
ケーブル接続用コネクタ20は、制御装置3022とLED装置10とを接続するための伝送ケーブル24が接続されるコネクタであり、第1基板22における複数のLEDアレイチップ16が実装されている面(+Z側の面)の反対側の面(−Z側の面)に実装されている。
ロッドレンズアレイ12は、図3に示されるように、ハウジング14の上壁に形成された貫通孔に嵌め込まれている。
ロッドレンズアレイ12は、図5に示されるように、一例として、複数のロッドレンズ12a(屈折率分布型レンズ)などを有している。ここでは、各ロッドレンズ12aとして、一例として、半径方向に2次曲線分布状の屈折率分布を有する円柱状のガラス製のロッドレンズが用いられている。
ロッドレンズアレイ12では、複数のロッドレンズ12aは、光軸がZ軸方向となるようにXY平面に平行に2次元配列されている。
より詳細には、ロッドレンズアレイ12は、それぞれがY軸方向に隣接して配列された複数のロッドレンズ12aから成り、Y軸方向の位置が互いに異なるようにX軸方向に配列された複数(例えば2つ)のロッドレンズ列を含んで構成されている。すなわち、ロッドレンズアレイ12では、複数のロッドレンズ12aがXY平面に平行に千鳥状に配列されている。
そして、ロッドレンズアレイ12は、2つのロッドレンズ列間の中央のX位置が、複数のLED素子16bの中心のX位置に一致するようにハウジング14に対して位置決めされている。すなわち、複数(例えば3つ)のロッドレンズ12aは、対応する一のLED素子16bからの光の光路上に配置されている。
2つのロッドレンズ列は、各ロッドレンズ12aと同等の線膨張係数を有するガラスが分散された一対の狭持部材12bでX軸方向に狭持されている。
また、ロッドレンズアレイ12では、隣り合う2つのロッドレンズ12a間に、不透明樹脂が充填及び硬化されており、隣り合う2つのロッドレンズ12a間からフレア光が漏れることが抑制されている。
そこで、各LED素子16bからの拡散光は、複数(例えば3つ)のロッドレンズ12aを介して集光される。
ここで、図6に示されるように、感光体ドラム2030の回転軸は、Y軸方向に離間して配置された一対のブラケット26にY軸周りに回転可能に支持されている。そして、プリントヘッド2200は、対応する感光体ドラム2030に対して所定の位置関係になるように一対のブラケット26に固定されている。
具体的には、各ブラケット26には、図7に示されるように、プリントヘッド2200の感光体ドラム2030に対するZ軸方向の位置決めをするためのXY平面に平行な突き当て面を含むZ位置決め部26a、及びプリントヘッド2200の感光体ドラム2030に対するX軸方向の位置決めをするためのYZ平面に平行な突き当て面を含むX位置決め部26bが形成されている。
そして、プリントヘッド2200のハウジング14が不図示の付勢部材によって+Z方向に付勢されて、該ハウジング14の+Z側の面がZ位置決め部26aの突き当て面に突き当てられることで、プリントヘッド2200の感光体ドラム2030に対するZ軸方向、すなわちロッドレンズ12aの光軸方向の位置決めがなされている。
また、プリントヘッド2200のハウジング14が不図示の付勢部材によって+X方向に付勢されて、該ハウジング14の+X側の面がX位置決め部26bの突き当て面に突き当てられることで、プリントヘッド2200の感光体ドラム2030に対するX軸方向、すなわち感光体ドラム2030の回転方向の位置決めがなされている。
そこで、プリントヘッド2200の各LED素子16bからの光は、対応する複数のロッドレンズ12aにより、対応する感光体ドラム2030上に集光され、所望の径の光スポットが形成される。すなわち、各感光体ドラム2030の表面上に、対応するプリントヘッド2200の各LEDの共役像が形成される。
なお、プリントヘッド2200の画像書込幅W(有効書込領域の幅)、レジストや配置精度を考慮して、複数のLED素子16bの配置領域、及び複数のロッドレンズ12aの配置領域は、有効書込領域よりも例えば数mm長くなっている。
制御装置3022は、一例として図8に示されるように、CPU3210、フラッシュメモリ3211、RAM3212、IF(インターフェース)3214、画素クロック生成回路3215、画像処理回路3216、書込制御回路3219、光量調整回路3223、光源駆動回路3221などを有している。なお、図8における矢印は、代表的な信号や情報の流れを示すものであり、各ブロックの接続関係の全てを表すものではない。
画素クロック生成回路3215は、画素クロック信号を生成する。なお、画素クロック信号は、1/8クロックの分解能で位相変調が可能である。
画像処理回路3216は、CPU3210によって色毎にラスター展開された画像データに所定の中間調処理などを行った後、各プリントヘッドのLED素子毎のドットデータを作成する。
書込制御回路3219は、ステーション毎に、予め定められたタイミングで書込みを開始させる。そして、書き込み開始のタイミングに合わせて、各LED素子のドットデータを画素クロック生成回路3215からの画素クロック信号に重畳させるとともに、LED素子毎にそれぞれ独立した変調データを生成する。また、書込制御回路3219は、所定のタイミング毎に、APC(Auto Power Control)を実施する。
光量調整回路3223は、後に詳しく説明するように、各プリントヘッド2200の複数のLED素子16bへの駆動電流の補正に用いられる第1及び第2駆動電流補正データを作成し、それぞれフラッシュメモリ3211に格納し、格納された第1及び第2駆動電流補正データに基づく第3駆動電流補正データを適宜光源駆動回路3221に送る。
光源駆動回路3221は、書込制御回路3219からの各変調データに応じた駆動電流値を、光量調整回路3223からの第3駆動電流補正データを用いて補正し、補正後の駆動電流値を各プリントヘッド2200に出力する。
IF(インターフェース)3214は、プリンタ制御装置2090との双方向の通信を制御する通信インターフェースである。
フラッシュメモリ3211には、CPU3210にて解読可能なコードで記述された各種プログラム、及びプログラムの実行に必要な各種データが格納されている。
RAM3212は、作業用のメモリである。
CPU3210は、フラッシュメモリ3211に格納されているプログラムに従って動作し、光源装置2010の全体を制御する。
次に、光源駆動回路3221から各プリントヘッド2200のLED装置10への画像データの流れについて、図9を参照して説明する。
ここで、光源駆動回路3221には、コネクタ21を介して伝送ケーブル24の一端が接続されている。伝送ケーブル24の他端は、ケーブル接続用コネクタ20を介して一のプリントヘッド2200のLED装置10に接続されている。
先ず、光源駆動回路3221は、書込制御回路3219から画像データが送られてくると、上述した駆動電流値の補正を行うとともに、LED装置10の各LED素子16bへの発光パターンに則してデータ並び替えを行い、必要に応じて該LED素子16bのレジスト補正や曲がり、傾き補正したデータに加工してLED装置10へ伝送する。
LED装置10の第1基板22には、複数の駆動IC18及び複数のLEDアレイチップ16に加えて、データ保持IC19が実装されている。データ保持IC19は、光源駆動回路3221から伝送されてきたデータを感光体ドラム2030の回転速度に合わせて1ライン分毎に画像パターンにあわせて発光できるように、1ライン分の全データを一時保持する。そして、各駆動IC18は、データを書込む発光タイミング信号に従い、1ライン分の全データを用いて、対応する複数のLED素子16bを駆動し、発光させる。
例えば解像度600dpiでA4幅(210mm)に書き込む場合、LED素子の数4960個に対して複数の駆動IC18と複数のLEDアレイチップ16とを接続する伝送ケーブルの線数は、同数の4960本必要となり、データ保持IC19と複数の駆動IC18とを接続する伝送ケーブルの線数も同数の4960本必要となる。
そこで、各伝送ケーブルの線数を低減するために、デジタル化(例えば8bit)している。この場合、各伝送ケーブルの線数は、8bitのパラレルでデータ線8本、クロック線1本、発光タイミング信号線1本で合計10本となる。
ここでは、伝送ケーブルとして、一例として、FFC(Flexible Flat Cable)又はFPC(Flexible Printed Circuits)のフラットケーブルが採用されており、全長、全周に亘ってシールド部材で被覆されている。このシールド部材により、画像データが高速で伝送される際に放出される電磁波をシールド部材内に閉じ込め、放射電磁界を低減することができる。さらに、伝送ケーブル24外から侵入する電磁波を遮断することができるので、伝送データの劣化もなくデータ品質が維持される。
ところで、感光体ドラムに露光むら(濃度変化)が発生すると、出力画像に明度変化(例えば縦筋)が発生し、その画像品質が低下してしまう。この露光むらは、以下に説明する幾つかの要因による濃度変化を含む濃度変化ともいえる。なお、本明細書中、濃度変化と明度変化は、同じ意味で用いるものとする。
先ず、第1の要因として、複数のLEDアレイチップ16を第1基板22に実装する際の実装誤差が挙げられる。
この実装誤差は、複数のLEDアレイチップ16を第1基板22に実装する際に生じる、隣り合う2つのLEDアレイチップ16の間隔(以下では、チップ間隔δと称する)の適正な間隔(以下では、適正チップ間隔と称する)からのずれ(以下では、チップ間隔誤差εと称する)を意味する。適正チップ間隔とは、隣接チップ素子間隔Ptが隣接素子間隔Piに等しくなるようなチップ間隔δを意味する(図4参照)。
具体的には、解像度を例えば600dpiに設定すべく複数のLEDアレイチップ16を第1基板22に実装した場合に、チップ間隔δが、適正チップ間隔(隣接チップ素子間隔Ptが隣接素子間隔Pi(42.3μm)となる間隔)よりも大きく又は小さくなることでチップ間隔誤差が発生するおそれがある。
また、第2の要因として、プリントヘッド2200の複数のLED素子16bの、例えば製造時の個体差などに起因する発光特性のばらつきが挙げられる。
また、第3の要因として、複数のロッドレンズ12aの光学特性(例えば結像特性、透過率等)のばらつきが挙げられる。
以下では、第1〜第3の要因による濃度変化を含む濃度変化を、プリントヘッド2200に起因する濃度変化と称する。
また、第4の要因として、感光体ドラム及び現像ローラの偏心、形状誤差、感光体ドラムの帯電むら、感度むら、現像ローラの現像むらが挙げられる。以下では、第4の要因による濃度変化を、感光体ドラム等に起因する濃度変化と称する。
そこで、本実施形態では、以下に詳しく説明するように、感光体ドラムの露光むらを抑制するために、プリントヘッド2200の光量を調整することとしている。
以下に、プリントヘッド2200の光量調整方法の一例を、図10のフローチャートを参照して説明する。なお、図10は、制御装置3022によって実行される処理アルゴリズムに対応している。光量調整はプリントヘッド2200毎に行われるため、以下では、一のプリントヘッド2200の光量調整について詳細に説明する。
最初のステップS1では、一のプリントヘッド2200からの複数の光のばらつきを補正するための、複数のLED素子16bへの駆動電流値の補正に用いられる第1駆動電流補正データを作成し、保存する。第1駆動電流補正データは、各LED素子16bへの駆動電流の補正に用いられる第1駆動電流補正値を含むデータである。
ここで、「複数の光のばらつき」とは、例えば該複数の光の結像位置のばらつき、該複数の光の結像位置での光量のばらつき、該複数の光の結像位置での径(光スポット径)のばらつき等を含む。
具体的には、先ず、一のプリントヘッド2200の全LED素子16bを点灯させて、各LED素子16bから射出され複数のロッドレンズ12aを介した光、すなわちプリントヘッド2200からの各光の結像位置のY軸方向の位置情報、及び該結像位置における光量(光スポットの光量)を、プリントヘッド特性計測装置(不図示)を用いて取得する。この際、各LED素子16bへの駆動電流の大きさを全LED素子16bで同じ値(以下では、基準電流値と称する)とする。
そして、プリントヘッド2200からの各光の結像位置のY軸方向の位置情報に基づいて、隣り合う2つのLEDアレイチップ16のチップ間隔δ(図4参照)のチップ間隔誤差ε(図11参照)を求める。
次いで、図11に示されるチップ間隔誤差εと駆動電流補正値Pwとの関係、及び各光スポットの光量(基準電流値に対応する光量)に基づいて、各LED素子16bに対応する第1駆動電流補正値を求める。
具体的には、一例として、隣り合う2つのLEDアレイチップ16のうち、−Y側のLEDアレイチップ16の最も+Y側のLED素子16b及び+Y側のLEDアレイチップ16の最も−Y側のLED素子16bに対応する第1駆動電流補正値をPw=εとしている。この場合、εが正の値であれば、これら2つのLED素子16bへの駆動電流値が増加され、εが負の値であれば、これら2つのLED素子16bへの駆動電流値が低減されることになる。図11では、第1駆動電流補正値は、基準電流値との比で表されている。なお、第1駆動電流補正値Pwとチップ間隔誤差εとの上記関係式は、感光体ドラムの感度、現像プロセスによって異なり、これに限定されるものではない。
次いで、各LED素子16bに対応する光スポットの光量が互いにほぼ等しくなるように(例えば各光スポットの光量が全光スポットの光量の平均値にほぼ等しくなるように)、その他のLED素子16bに対応する第1駆動電流補正値(基準電流値との比)が算出される。
以上のようにして第1駆動電流補正データが作成され、フラッシュメモリ3211に格納される。
次のステップS3では、一のプリントヘッド2200に対応する感光体ドラム2030に対してバイアス現像を行って画像Pを形成する。
ここで、バイアス現像とは、感光体ドラムを露光せずに、トナーを記録紙に付着させることである。
以下に、バイアス現像について具体的に説明する。通常、感光体ドラムの帯電電位Vd及び現像ローラの現像電位Vbに関して、帯電・現像間電圧(VdとVbの差)が適宜設定される。例えば帯電電位Vd=550V、現像電位Vb=460Vと設定され、VdとVbの差が小さくなるほど、感光体ドラムの地肌部にトナーが付着する地汚れが増加する(帯電電位Vdと現像電位Vbが逆転しても同様に増加する)。この地汚れが、バイアス現像である。
バイアス現像の画像(露光しないため画像データが無いが、ここでは便宜上画像という)は、画像全体で一様の濃度であることが理想であるが、実際には帯電むらや現像むらの影響により濃度むら(縦筋)が発生することがある。この濃度むらは画像データで露光される場合も同様に重畳されてしまう。このバイアス現像の画像と画像データで露光された画像の明度差が同程度(例えば6以内)であれば、バイアス現像で重畳される濃度むらの量(濃度差)は露光された画像に同じ濃度差で影響する。
画像Pは、バイアス現像で現像されることを除いて、前述したカラープリンタ2000による一連の画像形成プロセスと同様のプロセスで形成される。なお、本実施形態では、「バイアス現像」は、全LED素子16bを消灯させた状態で感光体ドラム2030表面にトナーを付着させることを意味する。以下では、定着装置2050を介した記録紙の移動方向を、排紙方向と称する。排紙方向は、各感光体ドラムの回転方向に対応する方向でもある。
すなわち、一のプリントヘッド2200に対応する感光体ドラム2030表面上にバイアス現像された画像Pは、転写ベルト2040を介して記録紙に転写され、定着装置2050によって定着される。そして、画像Pが定着された記録紙は、スキャナ2085に対向しつつ排紙方向に搬送される(図1参照)。
ここでは、バイアス現像は、画像Pの明度が例えば40〜60となるように、感光体ドラム2030の帯電電位Vd及び現像ローラの現像電位Vbを調整することで行われる。
次のステップS5では、画像Pの各画素列の明度情報、すなわち画像PのY軸方向の明度変化の情報を取得する。画像PのY軸方向の明度変化は、感光体ドラム等に起因する明度変化である。
具体的には、画像Pがスキャナ2085によりスキャン(走査)され、その画像情報が光量調整回路3223に送られる。そして、光量調整回路3223は、その画像情報から画像Pの明度情報を画素単位で取得する。すなわち、画像Pの各画素の明度情報が取得される。
次いで、光量調整回路3223は、画像Pの各画素列の複数の明度情報を排紙方向に平均化する。すなわち、画像Pの各画素列の複数の明度情報の平均値を求めて、該平均値を該画素列の明度情報として取得する。
この場合、各画素列の排紙方向に平均化する範囲は、感光体ドラムの外周長以上とされている(例えば、感光体ドラムの径が30mmであれば95mm以上)。すなわち、第1画像の排紙方向の長さは、感光体ドラムの外周長以上とされている。
このため、各画素列の排紙方向に関する濃度むら(濃度変動)の影響を極力低減することができる。なお、各画素列の排紙方向の濃度むらの要因としては、感光体ドラムの回転むら以外に現像ローラの回転むらもあるが、その中でも最も長い領域となる感光体ドラムの外周長以上の排紙方向の範囲を平均化することで、排紙方向の濃度むらの影響を確実に低減することができる。
次のステップS7では、画像Pの各画素列の明度情報に基づいて、第2駆動電流補正データを作成し、保存する。第2駆動電流補正データは、プリントヘッド2200を用いて感光体ドラム2030を介して形成される画像(出力画像)のY軸方向の明度変化のうち、感光体ドラム等に起因するY軸方向の明度変化を補正するためのデータであり、各LED素子16bに対応する第2駆動電流補正値を含んでいる。
図12には、画像Pの各画素列の明度情報、すなわち画像Pの明度情報のY軸方向に関する変化がグラフにて示されている(図12では、一例として、帯電電位Vd=350V、現像電位Vb=460Vとされている)。なお、図12において、明度情報のY軸方向の変化は、ジグザグ線で示されている。
この場合、第2駆動電流補正データは、画像Pの全画素列の明度情報の差が低減されるように、すなわち明度情報のY軸方向に関する変化が低減されるように作成される。なお、第2駆動電流補正データは、画像Pの全画素列の明度情報が等しくなるように、より詳細には、各画素列の明度情報が全画素列の明度情報の平均値(Ave)に等しくなるように作成されることが好ましい。
具体的には、次の(1)式を用いて、各画素列の明度値Lが、全画素列の明度情報の平均値Aveとなるように、該画素列に対応するLED素子16bに対応する第2駆動電流補正値Rの算出を行う。
第2駆動電流補正値R=(Ave−L)×K …(1)
ここで、Kは、明度光量変換係数と称され、符合はマイナスである。すなわち、明度を増加させるためには、光量を低減(電流を減少)させることになる。Kは、予め駆動電流変化量に対する明度変化量を取得しておき、明度変化量に対する駆動電流変化量の微分係数を算出することで求められる。すなわち、この微分係数がKである。
以上のようにして作成された第2駆動電流補正データは、フラッシュメモリ3211に格納される。ステップS7が実行された後、フローは、終了する。
フロー終了後、例えばパソコン等の上位装置からカラープリンタ2000に印刷要求があると、光量調整回路3223は、フラッシュメモリ3211から第1及び第2駆動電流補正データをそれぞれ読み出し、第1及び第2駆動電流補正データの加算演算を行う。そして、加算演算で得られた第3駆動電流補正データを光源駆動回路3221に送る。第3駆動電流補正データは、各LED素子16bに対応する第3駆動電流補正値を含むデータである。
なお、第1及び第2駆動電流補正データの加算演算は、各LED素子16b毎に行われる。すなわち、各LED素子16bに対応する第3駆動電流補正値は、該LED素子16bの第1駆動電流補正値と第2駆動電流補正値を加算して得られる値である。
そして、光源駆動回路3221は、書込制御回路3219からの画像情報に基づいて変調された各LED素子16bへの駆動電流値を、該LED素子16bに対応する第3駆動電流補正値を用いて補正して、補正後の駆動電流値を該LED素子16bに出力する。
以上のようにして、一のプリントヘッド2200の第1及び第2駆動電流補正データが作成及び保存され、印刷が行われる際に、第1及び第2駆動電流補正データが加算演算されて得られる第3の駆動電流補正データを用いて該一のプリントヘッド2200の光量が調整される。なお、同様にして、他のプリントヘッド2200についても、第1及び第2駆動電流補正データが作成及び保存され、印刷が行われる際に、第3駆動電流補正データを用いて該他のプリントヘッド2200の光量が調整される。
この結果、記録紙に高品質なカラー画像を形成することができる。
なお、上述したプリントヘッド2200の光量補正データの作成及び保存は、例えば、作業者、サービスマン又はユーザによって操作部を介して適宜行われることとしても良いし、例えば温度、湿度、印刷回数等に基づいて又は定期的に自動で行われることとしても良い。
以上説明した本実施形態の光量調整方法は、Y軸方向に配列された複数のLED素子16bを有するプリントヘッド2200からの複数の光のばらつきを低減するための、複数のLED素子16bへの駆動電流の補正に用いられる第1駆動電流補正データを作成する工程と、プリントヘッド2200を用いて対応する感光体ドラム2030を介して記録紙に形成される画像Pの感光体ドラム2030等に起因する明度変化を低減するための、複数のLED素子16bへの駆動電流の補正に用いられる第2駆動電流補正データを作成する工程と、前記第1及び第2駆動電流補正データに基づいて、複数のLED素子16bへの駆動電流値を補正する工程とを含んでいる。
第1駆動電流補正データは、プリントヘッド2200から射出される複数の光のばらつきを低減するためのデータである。すなわち、第1駆動電流補正データは、プリントヘッド2200に起因するY軸方向の濃度変化に高精度に追従する(フィットする)データである。また、第2駆動電流補正データは、プリントヘッド2200を用いて対応する感光体ドラム2030を介して記録紙に形成される画像(出力画像)の感光体ドラム2030等に起因するY軸方向の明度変化を低減するためのデータである。すなわち、第2駆動電流補正データは、感光体ドラム等に起因するY軸方向の濃度変化に高精度に追従する(フィットする)データである。
この場合、第1及び第2駆動電流補正データが加算演算されて得られる第3駆動電流補正データは、出力画像の明度変化に高精度に追従(フィット)する信頼性が高いデータとなる。そして、第3駆動電流補正データを用いてプリントヘッド2200の光量を調整することで、出力画像のY軸方向の明度変化を確実に低減することができる。
結果として、本実施形態の光量調整方法では、出力画像の品質向上を図ることができる。
一方、例えば特許文献1に開示されている画像形成装置補正方法では、複数の発光素子(LED)の点灯又は非点灯を制御することで濃度の異なる複数の二次元テスト画像を生成し、該複数の二次元テスト画像の濃度データを比較し、その差分に基づいて、複数の発光素子の補正データを生成する。このため、補正データが、出力画像の濃度変化に精度良く追従せず、出力画像の品質向上を図ることができないおそれがある。
また、全LED素子16bは、第1基板22にY軸方向に配列された複数の第2基板16aそれぞれにY軸方向に配列された複数のLED素子16bを含む。
この場合、LED装置10を製造する際、複数のLEDアレイチップ16を第1基板22上にY軸方向に所定間隔で実装することで、複数のLED素子16bをY軸方向に所望の間隔で容易に配列することができる。
一方、仮に全LED素子16bを第1基板22に直接的に実装する場合は、複数のLED素子16bを所望の間隔で配列することが容易でない。
また、第1駆動電流補正データは、複数の第2基板16aが第1基板22に実装される際の隣り合う2つの第2基板16aの間隔の誤差(チップ間隔誤差ε)に基づいて、該隣り合う2つの第2基板16aのうちの一方の最も他方側の位置に実装されたLED素子16b、及び隣り合う2つの第2基板16aのうちの他方の最も一方側の位置に実装されたLED素子16bへの駆動電流値を補正するためのデータ(第1駆動電流補正値)を含んでいる。
すなわち、第1駆動電流補正データは、チップ間隔誤差εに起因する明度変化を低減するためのデータ(駆動電流補正値)を含んでいる。この場合、第1駆動電流補正データを用いることで、複数のLED素子16bへの駆動電流値を、チップ間隔誤差εに起因する明度変化が確実に低減されるように補正することができる。
また、第2駆動電流補正データは、感光体ドラム2030に対してバイアス現像され、記録紙に転写された画像Pの明度変化を低減させるためのデータを含んでいる。
すなわち、第2駆動電流補正データは、感光体ドラム2030等に起因する明度変化を低減するためのデータを含んでいる。この場合、第2駆動電流補正データを用いることで、複数のLED素子16bへの駆動電流値を、感光体ドラム2030等に起因する明度変化が確実に低減されるように補正することができる。
また、本実施形態の光量調整方法は、第1駆動電流補正データを保存する工程と、第2駆動電流補正データを保存する工程とを更に含んでいる。
この場合、第1及び第2駆動電流補正データが保存された後、例えばプリントヘッド2200の交換又は仕様変更(例えばLED素子の発光特性、ロッドレンズの光学特性の変更など)が行われた場合でも、第1駆動電流補正データのみを新たに作成し、保存すれば良い(第2駆動電流補正データは、そのまま使用できる)。すなわち、図10におけるステップS3〜ステップS7を実行する必要がない。
また、第1及び第2駆動電流補正データが保存された後、例えば感光体ドラム2030、現像ローラ等(以下、感光体ドラム2030等と称する)の交換又は仕様変更(例えば帯電条件、現像条件などの変更)が行われた場合でも、第2駆動電流補正データのみを新たに作成し、保存すれば良い(第1駆動電流補正データは、そのまま使用できる)。すなわち、図10におけるステップS1を実行する必要がない。
すなわち、第1及び第2駆動電流補正データが保存された後、プリントヘッド2200及び感光体ドラム2030等のいずれの交換又は仕様変更を行った場合でも、第1及び第2駆動電流補正データの一方のみを作成し、保存すれば良く、図10におけるステップ(処理)の削減を図ることができる。
カラープリンタ2000では、各プリントヘッドが本実施形態の光量調整方法で光量調整されるため、縦筋の発生が十分に抑制された高品質なカラー画像を得ることができる。
また、本実施形態の光量調整方法を用いて、カラープリンタ2000を製造することができる。すなわち、カラープリンタ2000の製造時に、各プリントヘッドについて上記ステップS1〜ステップS7を行うことで、該プリントヘッドの光量調整を行うことができる。この場合、出力画像の明度変化を確実に低減できる。この結果、画像品質に優れるカラープリンタ2000を出荷することができる。
なお、上記実施形態では、第1駆動電流補正データは、各チップ間隔誤差ε及び各光スポットの光量(基準電流に対応する光量)に基づいて、各光スポットの光量が互いに等しくなるように作成されているが、これに限られない。例えば、各光スポットの光量(基準電流に対応する光量)のみに基づいて、各光スポットの光量が互いに等しくなるように作成されても良い。また、チップ間隔誤差ε、各光スポットの光量(基準電流に対応する光量)及びプリントヘッド2200からの各光の結像位置におけるビームプロファイルに基づいて、各光スポットの光量が互いに等しくなり、かつ該光スポットの径が互いに等しくなるように作成されても良い。
また、出力画像のパターンに応じて、フラッシュメモリ3211に格納された第1及び第2駆動電流補正データそれぞれから駆動電流補正値を適宜選択しても良い。この際、例えばカラープリンタ2000に設けられた設定表示画面と設定入出力画面(いずれも不図示)を有する表示・設定手段により、出力画像を見ながら好適な設定値を選択入力すれば良い。また、設定入出力画面のないプリンタ装置ではPC等の端末からのプリンタドライバ上で選択設定することも可能である。
図10におけるステップS1〜ステップS7の順序は、適宜変更可能である。例えば、ステップS1を実行する前に、ステップS3、ステップS5及びステップS7の少なくとも1つを実行しても良い。
上記実施形態では、第1駆動電流補正データは、フラッシュメモリ3211に格納されているが、これに限られない。要は、第1駆動電流補正データは、適宜読み出し可能に保存されていれば良く、例えば、第1基板22上にメモリ素子を実装し、該メモリ素子に第1駆動電流補正データを格納することとしても良い。
上記実施形態では、第2駆動電流補正データは、フラッシュメモリ3211に格納されているが、これに限られない。要は、第1駆動電流補正データは、適宜読み出し可能に保存されていれば良く、例えば、一対のブラケット26に取り付けられた基板上にメモリ素子を実装し、該メモリ素子に第2駆動電流補正データを格納することとしても良い。
また、上記実施形態では、K、Y、M、Cの各ステーションに対応するプリントヘッド2200の光量調整を行っているが、例えばイエロー画像用のYステーション以外の各ステーションでのみ行っても良い。Yステーションに関しては、出力画像の濃度変動が、他のステーションに比べて視覚認知され難いので影響が少なく実用上問題となり難いからである。この場合、工程削減により低コスト化を図ることができる。
また、上記実施形態では、複数のLED素子16bは、Y軸方向に1列に配列されているが、これに限らず、代えて、例えばY軸方向の位置が互いに異なるように2次元配列されていても良く、要は、複数のLED素子16bは、Y軸方向の位置が互いに異なるように配列されていれば良い。
具体的には、複数の第2基板16aが第1基板22上にY軸方向の位置が互いに異なるように配列され、各第2基板16a上に複数のLED素子16bがY軸方向の位置が互いに異なるように配列されていれば良い。
上記実施形態では、複数のLED素子16bは、第2基板16aを介して第1基板22に実装されているが、第1基板22に直接実装されても良い。この場合、第2基板16aは、不要となる。
上記実施形態では、LED装置10からの光を集光する手段として、ロッドレンズアレイ12が用いられているが、これに限らず、例えば、マイクロレンズアレイを用いても良い。
また、上記実施形態では、カラープリンタ2000に画像を読み取るためのスキャナ2085が設けられているが、設けられていなくても良い。この場合、例えば、製造時には、工場に備え付けのスキャナを用いても良い。また、例えば、メンテナンス時には、別体のスキャナをカラープリンタ2000に接続することとしても良い。
また、上記実施形態において、制御装置3022は、光量調整回路3223を有していなくても良い。この場合、上記実施形態で光量調整回路3223が行う処理を、例えばCPU3210が行うこととしても良い。
また、上記実施形態において、制御装置3022での処理の少なくとも一部を、プリンタ制御装置2090が行っても良い。また、プリンタ制御装置2090での処理の少なくとも一部を、制御装置3022が行っても良い。
上記実施形態では、発光部としてLED素子を用いているが、これに限らず、例えば有機EL、レーザなどを用いても良い。
上記実施形態では、カラープリンタ2000は、4つの画像形成ステーションを有しているが、これに限らず、例えば、5つ以上のステーションを有していても良い。この場合、例えば、ライトシアン、ライトマゼンタ、ライトグレー、ベージュ等の補助色(特色)に対応するステーションを追加することもできる。この場合、各補助色に対応するステーションでは、出力画像の濃度変化が視覚認知され難いため、必ずしもプリントヘッドの光量調整を行う必要はない。
上記実施形態では、画像形成装置として、カラープリンタ2000が採用されているが、これに代えて、例えばモノクロプリンタ、複写機、複写機とその他の装置との複合機などを採用することとしても良い。なお、例えば、複写機などで原稿読み取り用のスキャナが内蔵されている場合は、そのスキャナを画像の読み取りにも用いることとしても良い。この場合、専用のスキャナを設ける必要がない。
16a…第2基板、16b…LED素子(発光部)、22…第1基板、2000…カラープリンタ(画像形成装置)、2200(2200a〜2200d)…プリントヘッド、2030(2030a〜2030d)…感光体ドラム(像担持体)、P…画像、W…記録紙(記録媒体)。
特開2006−256050号公報

Claims (10)

  1. 複数の発光部を有し、該複数の発光部それぞれからの光を像担持体に照射可能なプリントヘッドの光量調整方法であって、
    前記複数の発光部は、一軸方向の位置が互いに異なるように配列されており、
    前記プリントヘッドからの複数の光のばらつきを低減するための、前記複数の発光部への駆動電流の補正に用いられる第1駆動電流補正データを作成する工程と、
    前記プリントヘッドを用いて前記像担持体を介して記録媒体に形成される画像の少なくとも前記像担持体に起因する明度変化を低減するための、前記複数の発光部への駆動電流の補正に用いられる第2駆動電流補正データを作成する工程と、
    前記第1及び第2駆動電流補正データに基づいて、前記複数の発光部への駆動電流を補正する工程と、を含むプリントヘッドの光量調整方法。
  2. 前記複数の発光部は、前記一軸方向の位置が異なるように第1基板に実装された複数の第2基板それぞれに前記一軸方向の位置が異なるように実装された複数の発光部を含むことを特徴とする請求項1に記載のプリントヘッドの光量調整方法。
  3. 前記第1駆動電流補正データは、前記複数の第2基板が前記第1基板に実装される際の隣り合う2つの第2基板の間隔の誤差に基づいて、該隣り合う2つの第2基板のうちの一方の最も他方側の位置に実装された前記発光部、及び前記隣り合う2つの第2基板のうちの他方の最も一方側の位置に実装された発光部への駆動電流を補正するためのデータ含むことを特徴とする請求項1又は2に記載のプリントヘッドの光量調整方法。
  4. 前記第2駆動電流補正データは、前記像担持体に対してバイアス現像され、前記記録媒体に転写された画像の明度変化を低減させるためのデータを含むことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載のプリントヘッドの光量調整方法。
  5. 前記第1駆動電流補正データを保存する工程と、
    前記第2駆動電流補正データを保存する工程と、を更に含むことを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載のプリントヘッドの光量調整方法。
  6. 複数の発光部を有し、画像情報によって変調された複数の光を射出可能なプリントヘッドと、該プリントヘッドからの複数の光の光路上に配置された像担持体とを備える画像形成装置の製造方法であって、
    前記複数の発光部は、一軸方向に関する位置が互いに異なるように配列され、
    前記プリントヘッドからの複数の光のばらつきを低減するための、前記複数の発光部への駆動電流の補正に用いられる第1駆動電流補正データを作成する工程と、
    前記プリントヘッドを用いて前記像担持体を介して記録媒体に形成された画像の少なくとも前記像担持体に起因する明度変化を低減するための、前記複数の発光部への駆動電流の補正に用いられる第2駆動電流補正データを作成する工程と、
    前記第1及び第2駆動電流補正データに基づいて、前記複数の発光部への駆動電流を補正する工程と、を含む画像形成装置の製造方法。
  7. 前記複数の発光部は、前記一軸方向の位置が異なるように第1基板に実装された複数の第2基板それぞれに前記一軸方向の位置が異なるように実装された複数の発光部を含むことを特徴とする請求項6に記載の画像形成装置の製造方法。
  8. 前記第1駆動電流補正データは、前記複数の第2基板が前記第1基板に実装される際の隣り合う2つの第2基板の間隔の誤差に基づいて、該隣り合う2つの第2基板のうちの一方の最も他方側の位置に実装された前記発光部、及び前記隣り合う2つの第2基板のうちの他方の最も一方側の位置に実装された発光部への駆動電流を補正するためのデータ含むことを特徴とする請求項7に記載の画像形成装置の製造方法。
  9. 前記第2駆動電流補正データは、前記像担持体に対してバイアス現像され、前記記録媒体に転写された画像の明度変化を低減させるためのデータを含むことを特徴とする請求項6〜8のいずれか一項に記載の画像形成装置の製造方法。
  10. 前記第1駆動電流補正データを保存する工程と、
    前記第2駆動電流補正データを保存する工程と、を更に含むことを特徴とする請求項6〜9のいずれか一項に記載の画像形成装置の製造方法。
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