JP2013240544A - 遊技機 - Google Patents

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Abstract

【課題】少なくともゲーム実行中においては、遊技者がメダルに触れる機会を極力減らすことができ、低コストでセキュリティ性の高い遊技機を提供する。
【解決手段】遊技結果に基づいて払い出されるべき遊技媒体を遊技機内部に電子的に貯留し、遊技媒体投入口14から投入される遊技媒体は貯留しない払出遊技媒体電子貯留手段130を設ける。払出遊技媒体電子貯留手段130に電子的に貯留されている遊技媒体は精算スイッチ17の操作により払い出される。ベットスイッチ16の操作により、クレジットされている遊技媒体はベットされるが、払出遊技媒体電子貯留手段130に貯留されている遊技媒体はベットされない。
【選択図】図5

Description

この発明は、メダルなどの遊技媒体を投入することにより遊技を行う遊技機であって、遊技機内部に遊技媒体を電子的に貯留可能な遊技機に関するものである。
この種の遊技機、例えばスロットマシンにおいては、遊技媒体としてのメダルを投入してスタートスイッチを操作すると回転リールが回転開始し、ストップスイッチを操作して回転中の回転リールを全て停止させたときに、所定の役に対応付けられた図柄組合せが表示されると入賞となり、遊技機の下皿に入賞メダルが払い出されるようになっている。このような遊技機において、ボーナスゲームなどの有利遊技で入賞による払い出しが増え、下皿が満杯になった場合には、貯まったメダルを取り出してドル箱に貯留しておくことができる。その後も遊技を続けた結果、持ち玉が減った場合には、ドル箱に貯留してあるメダルを遊技機に戻すこともある。しかし、その後再び遊技状態が好転した場合には、また下皿のメダルをドル箱に移す、という無駄な動作をしなければならない。
また、有利遊技によって大量の遊技媒体が払い出される場合には、遊技機の周囲にドル箱を積み重ねなければならない場合もあるが、積み重ねられたドル箱が通行の妨げになり、火災などの非常時に避難経路を塞ぐなどして好ましくない。
ここで、特許文献1には、ボーナスなどにより払い出される遊技媒体をクレジットとは別の第二のクレジットに貯留し、精算スイッチによって第二のクレジットに貯留されている遊技媒体数を記載したレシートを発行するようにした遊技システムが開示されている。
特願平11−128501号公報
しかし、獲得した遊技媒体がカードに記録されたりレシートで発行されたりするのみでは、遊技を行っている実感が湧かず、味気ないものである。また、遊技機にカードリーダーやレシート発行機を内蔵させると遊技機の価格が上昇して好ましくないので、それらの役割を遊技場に据え置かれる台間サンドにもたせるようにすることが考えられるが、遊技機の制御装置と台間サンドとの間での信号送受信を行う上でのセキュリティ対策にコストが嵩むおそれがある。さらに、獲得遊技媒体(例えばメダル)の数をカードに記録させたりレシート等を発行させるようにすると、手持ちのメダルが無くなった場合には遊技を行うために新たにメダルを買い足さなければならないが、この際、交換率によっては、遊技によって獲得したメダルを使用するよりも損をしてしまう場合がある。すなわち、等価交換(例えば5枚で100円)の場合には損をしないが、交換率が低い場合(例えば5.5枚で100円)には、獲得したメダルをつぎ込んだ方が得であり、新たに買い足すと損になる。
また、入賞による払い出しメダルを大量に遊技機内部に貯留できるように最大クレジット数を増やすことも考えられるが、いわゆるクレマンゴト(LEDなどの発光によってメダル検知センサを誤検知させること)を代表とする遊技媒体の擬似投入による不正が行われた場合に、その被害が甚大となるため、好ましくない。
そこで、各請求項に記載の発明は、大量の遊技媒体が払い出される場合でも、少なくともゲーム実行中においては、遊技者がメダルに触れる機会を極力減らすことができ、低コストでセキュリティ性の高い遊技機を提供することを目的とする。
本発明は、上記した目的を達成するためになされたものであり、本発明の特徴点を図面に示した発明の実施の形態を用いて、以下に説明する。
なお、括弧内の符号は、発明の実施の形態において用いた符号を示し、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
(特徴点)
(請求項1)
請求項1記載の発明は、次の点を特徴とする。
すなわち、遊技媒体投入口(メダル投入口14)と、遊技媒体投入口(14)から投入される遊技媒体を検知する検知手段(メダルセンサ15)と、遊技機の作動を制御するための制御手段(遊技制御手段21)とを備えた遊技機に係る。そして、前記制御手段(21)は、前記検知手段(15)によって遊技媒体の投入が検知された場合には、あらかじめ定められた最大ベット数の範囲内で、検知された数の遊技媒体が1回の遊技を行うためにベットされたものとして扱うベット手段(121)と、遊技結果に基づいて遊技媒体の払い出しを決定する払出決定手段(110)と、前記払出決定手段(110)の決定に基づいて払い出されるべき遊技媒体を遊技機内部に電子的に貯留する払出遊技媒体電子貯留手段(130)と、所定の精算信号に基づいて、前記払出遊技媒体電子貯留手段(130)によって電子的に貯留されている数の遊技媒体を、遊技機から払い出させる遊技媒体払出手段(140)と、を有し、前記払出遊技媒体電子貯留手段(130)は、前記検知手段(15)によって投入が検知された遊技媒体については電子的な貯留を行わないように形成されていることを特徴とする。
(作用)
本発明に係る遊技機は、スロットマシンやパロット遊技機とすることができ、上記構成の他にも、遊技媒体を払い出すための払い出し装置(ホッパーユニット65)やその他の構成部品を備えていてもよい。なお、「遊技媒体」とは、遊技に使用するメダルや遊技球(パチンコ球)、コインなどを含むものである。
前記検知手段(15)は、メダルなどの通過を検知する遮光センサ、磁気センサなどとすることができる。
前記制御手段(21)は、制御基板のROMに記憶されたプログラムを読み出して種々の処理を行うことにより、ベット手段(121)、払出決定手段(110)、払出遊技媒体電子貯留手段(130)として機能するものである。
ここで、「あらかじめ定められた最大ベット数の範囲内で」ベットされたものとして扱うとは、最大ベット数を超えて遊技媒体が投入された場合には、例えばキャンセル装置によっていったん投入された遊技媒体を遊技機外部に排出させることの他、遊技媒体を物理的に投入不能とすることを含む。
またここで、「所定の精算信号」とは、精算スイッチ(17)などの操作手段の操作信号の他、打ち止めによる自動精算時の自動精算信号を含む。また、「遊技媒体を、遊技機から払い出させる」ことには、遊技機内部に設けられた遊技媒体を貯留可能な払い出し装置(例えばホッパーユニット65)を作動させて遊技媒体を払い出すことの他、遊技機が設置されている島設備に設けられた遊技媒体循環機構から遊技媒体を取り込んで、遊技機から払い出させることを含む。
本発明においては、遊技の結果、例えば払い出し役が入賞して遊技媒体の払い出しが決定されると、遊技媒体が実際に払い出されるのではなく、決定に係る遊技媒体数が払出遊技媒体電子貯留手段(130)に電子的に貯留される。具体的には、払い出されるべき遊技媒体数が記憶され、その数値が所定の表示部に表示される。すでに電子的に貯留されている遊技媒体がある場合には、払い出されるべき遊技媒体数を加算して記憶され、表示部は加算表示される。
本発明によれば、ゲームを行っている間には遊技媒体が払い出されないので、大量の遊技媒体が払い出されるボーナスなどの有利遊技中に、遊技機の遊技媒体受け皿が満杯になることがない。また、払出遊技媒体電子貯留手段(130)は従来のクレジットと異なり、遊技場媒体投入口(14)から投入される遊技媒体は貯留しないので、発光体などを用いて遊技媒体検知部(15)を反応させ遊技媒体を擬似投入する不正行為を行うことができない。また、貯留されている遊技媒体は直接ベットに代えることができず、精算操作などを行わないと遊技機から取り出せないので、遊技の結果獲得した遊技媒体を際限なく新たなゲームにつぎ込んでしまうのを防ぐことができる。さらに、払出遊技媒体電子貯留手段(130)は既存の遊技機の構造を大幅に改変することなく設置可能であるため低コストで実現でき、台間サンドなどの外部装置との間で信号入出力をする必要もないので、セキュリティ上も優れている。
(請求項2)
請求項2記載の発明は、次の点を特徴とする。すなわち、遊技媒体投入口(14)と、遊技媒体投入口(14)から投入される遊技媒体を検知する検知手段(15)と、遊技媒体をベットするために操作されるベットスイッチ(16)と、遊技機の作動を制御するための制御手段(21)とを備えた遊技機に係る。本発明においては、前記制御手段(21)は、前記検知手段(15)によって遊技媒体の投入が検知された場合には、あらかじめ定められた最大ベット数の範囲内で、検知された数の遊技媒体が1回の遊技を行うためにベットされたものとして扱うベット手段(121)と、前記検知手段(15)により検知された遊技媒体の数が前記最大ベット数を超えた場合には、あらかじめ定められた最大クレジット数の範囲内で、前記最大ベット数を超えて検知された数の遊技媒体を遊技機内部にクレジットとして電子的に貯留するクレジット手段(122)と、遊技結果に基づいて遊技媒体の払い出しを決定する払出決定手段(110)と、前記払出決定手段(110)の決定に基づいて払い出されるべき遊技媒体を遊技機内部に電子的に貯留する払出遊技媒体電子貯留手段(130)と、所定の精算信号に基づいて、前記クレジット手段(122)及び前記払出遊技媒体電子貯留手段(130)のうちの少なくとも一方に電子的に貯留されている数の遊技媒体を、遊技機から払い出させる遊技媒体払出手段(140)と、を有している。そして、前記ベット手段(121)は、前記クレジットとして電子的に貯留されているクレジット遊技媒体がある場合において前記ベットスイッチ(16)が操作された場合には、前記クレジット遊技媒体の中から1回の遊技を行うために所定数の遊技媒体がベットされたものとして扱うものの、前記払出遊技媒体電子貯留手段(130)に電子的に貯留されている払出貯留遊技媒体については、前記ベットスイッチ(16)が操作された場合であってもベットされたものとして扱わず、前記払出遊技媒体電子貯留手段(130)は、前記検知手段(15)によって投入が検知された遊技媒体については電子的な貯留を行わないように形成されていることを特徴とする。
(作用)
本発明に係る遊技機は、投入遊技媒体を貯留可能なクレジット機能を有する遊技機である。本発明におけるクレジット手段(122)は、遊技媒体投入口(14)から投入される遊技媒体のみをクレジットとして貯留可能であってもよいし、入賞により払い出される遊技媒体をクレジットとして貯留可能であってもよい。「あらかじめ定められた最大クレジット数の範囲内で」貯留可能とは、最大クレジット数を超えて遊技媒体が投入された場合には、例えばキャンセル装置によっていったん投入された遊技媒体を遊技機外部に排出させることの他、遊技媒体を物理的に投入不能とすることを含む。
本発明においても、遊技の結果払い出されるべき遊技媒体の取り扱いは請求項1記載の発明と同様であり、請求項1記載の発明と同様の効果を得られる。
(請求項3)
請求項3記載の発明は、上記した請求項2記載の発明の特徴点に加え、次の点を特徴とする。すなわち、前記クレジット手段(122)は、前記払出決定手段(110)の決定に基づいて払い出されるべき遊技媒体をもクレジットとして電子的に貯留可能であるとともに、前記払出遊技媒体電子貯留手段(130)は、前記払出決定手段(110)の決定に基づいて払い出されるべき遊技媒体によって、前記クレジット遊技媒体の数が前記最大クレジット数を超過した場合に、当該超過分の遊技媒体を電子的に貯留可能に形成されていることを特徴とする。
(作用)
本発明は、投入遊技媒体及び払い出し遊技媒体を貯留可能なクレジット機能を有する遊技機に係る。
本発明においては、払出決定手段(110)が遊技媒体の払い出しを決定した場合において、決定に係る遊技媒体数とクレジット遊技媒体数の合計値が最大クレジット数以下である場合には、決定に係る遊技媒体数が全てクレジットとして貯留され、前記合計値が最大クレジット数を超える場合には、決定に係る遊技媒体数のうち、最大クレジット数とクレジット遊技媒体数の差数がクレジットとして貯留され、残りの遊技媒体数が払出遊技媒体電子貯留手段(130)に貯留される。また、払出決定手段(110)が遊技媒体の払い出しを決定した場合において、クレジット遊技媒体数が最大クレジット数である場合には、決定に係る遊技媒体数が全て、払出遊技媒体電子貯留手段(130)に貯留される。
本発明は、以上のように構成されているので、少なくともゲーム実行中においては、遊技者がメダルに触れる機会を極力減らすことができ、低コストでセキュリティ性の高い遊技機を提供することができる。
本発明の第一の実施の形態であって、スロットマシンの外観正面図である。 第一の実施の形態におけるスロットマシンの入力、出力及び制御装置を示すブロック図である。 第一の実施の形態におけるスロットマシンの作動の概略を示す流れ図である。 スロットマシンの作動のうち払い出し貯留処理を示す流れ図である。 スロットマシンの作動のうち払い出し処理を示す流れ図である。 本発明の第二の実施の形態における払い出し処理を示す流れ図である。
本発明の好適な実施の形態を、遊技機としてスロットマシンを例に、第一の実施の形態と第二の実施の形態に分けて、図面に基づき説明する。
(第一の実施の形態)
(スロットマシン10)
スロットマシン10は、図1に示すように、正面側が開口する方形箱状の筐体11と、この筐体11の正面開口を開閉自在に設けられた前扉3を有している。前記筐体11の内部において、開口上部には、3個の回転リール40を有するリールユニット60が設置され、開口下部には、ホッパーユニット65と、電源ユニット5が設けられている。また、前記リールユニット60の上方には、スロットマシン10の全体の動作を制御するための制御装置20が配置されている。
前記前扉3は、筐体11にヒンジ(図示せず)を介して水平方向に回動自在に取り付けられた板状の扉である。前扉3には、図1に示すように、遊技者側に向かって臨む正面パネル12が設けられており、正面パネル12の中央部には、3個の回転リール40の図柄を視認可能な図柄表示窓13が形成されている。そして、この図柄表示窓13の下方であってスロットマシン10の高さ方向略中央部は、スロットマシン10を作動させるための操作スイッチが設けられたカウンター状の操作部3Aとなっており、操作部3Aの上面右端にはメダル投入口14が設けられている。前扉3の下部には、ホッパーユニット65から払い出されたメダルを受ける下皿3Bが設けられている。また、メダル投入口14の下方であって前扉3の裏側には、投入メダルを検知しメダルを判別するためのメダルセレクター4が設けられている。
前記リールユニット60は、筐体11の内部に収納される枠体に固定された3個のステッピングモータ(図示せず)と、各ステッピングモータの出力軸に固定された3個の回転リール40から構成されている。
各回転リール40は、合成樹脂からなる回転ドラムと、この回転ドラムの周囲に貼付されるテープ状のリールテープとを備えている。このリールテープの外周面には、例えば、「7」、「リプレイ」、「スイカ」、「ベル」、「チェリー」などの図柄が、複数個(例えば1つの回転リール40につき21個ずつ)表示されている。そして、スロットマシン10を正面視したとき、図柄表示窓13からは、各回転リール40の図柄がそれぞれ3個ずつ視認できるようになっている。
また、図示していないが、各回転リール40には、リールユニット60に設けられたインデックスセンサ60A(図2参照)に検知される検知部としてのスタートインデックスが設けられている。スタートインデックスは、例えば回転ドラムの内側や回転ドラムとリールモータをつなぐスポークに設けられた突片とすることができる。
前記ホッパーユニット65は、図1に示すように、筐体11の内部に設けられた払い出し装置であって、メダルを貯留するとともに払い出すためのものである。具体的には、ホッパーユニット65は、図示していないが、メダルを貯留するメダルタンクと、メダルタンクに貯留されているメダルを1枚ずつ排出させるための回転ディスクと、回転ディスクを回転させるための駆動モータとを備えている。前記電源ユニット5は、スロットマシン10の主電源のON/OFFを行うためのものである。
ここで、前記操作スイッチとしては、図1に示すように、ベットスイッチ16、精算スイッチ17、スタートスイッチ18、ストップスイッチ19が設けられている。なお、操作スイッチとしては、その操作によりスロットマシン10により行われる演出に関わる選択を行うことができる演出選択スイッチが設けられていてもよい。
前記ベットスイッチ16は、カウンター状の操作部3Aの上面左側に設けられたボタンスイッチであって、クレジットをメダル投入に代えるためのものである。ここで、クレジットとは、次遊技以降に使用するためのメダルをあらかじめ遊技機内部に貯留しておくことであり、スロットマシン10は、メダル投入口14から投入された遊技メダル、又は入賞により払い出される遊技メダルを、最大50枚まで、遊技機内部に貯留する扱いができるように形成されている。また、ベットスイッチ16としては、1回の操作によりメダルを1枚賭けることができるシングルベットスイッチ16Aと、1回の操作により3枚のメダルを賭けることができるマックスベットスイッチ16Bとが設けられている。
前記精算スイッチ17は、操作部3Aの上面左端に設けられたボタンスイッチであって、ベットされたメダル又はクレジットされているメダルを払い戻すとともに、払出メダル電子貯留手段130に電子的に貯留されているメダル(以下払出貯留メダルと省略する)を払い出すためのものである。
前記スタートスイッチ18は、操作部3Aの正面左側に設けられたレバー状のスイッチであって、回転リール40を回転開始させるためのものである。スタートスイッチ18の筐体内部側には、図示していないが、レバーの位置移動を検出する接触センサあるいは遮光センサが設けられており、センサの検出信号がスタートスイッチ18の操作信号として扱われるようになっている。
ストップスイッチ19は、操作部3Aの正面中央部に設けられた3個のボタンスイッチであって、回転中の回転リール40を停止させるためのものである。3個のストップスイッチ19は、それぞれ、3個の回転リール40に対応して設けられている。各ストップスイッチ19の筐体内部側には、図示していないが、ボタンの位置移動を検出する接触センサあるいは遮光センサがそれぞれ設けられており、センサの検出信号が各ストップスイッチ19の操作信号として扱われるようになっている。
(制御装置20)
上記制御装置20は、図示しないが、CPUを中心に構成され、ROM、RAM、I/O等を備えている。ここでCPUは、1個に限定されず、二個以上のCPUで制御するようにしてもよい。また、CPU、ROM、RAM及びI/O等は一体化されてワンチップを構成してもよい。そして、CPUがROMに記憶されたプログラムを読み込むことで、図2に示すように、遊技制御手段21及び演出制御手段22を構成する。
(遊技制御手段21)
遊技制御手段21は、スタートスイッチ18及びストップスイッチ19の操作により、回転リール40の回転及び停止を制御するためのものである。
遊技制御手段21の入力側には、図2に示すように、メダルセンサ15、ベットスイッチ16、精算スイッチ17、スタートスイッチ18、ストップスイッチ19、インデックスセンサ60A、払出センサ65Aの各パーツが接続されている。ここで、メダルセンサ15は、図1に示すように、メダルセレクター4に内蔵された検知センサであって、投入された遊技メダルの通過を検知するものである。インデックスセンサ60Aは、図示していないが、リールユニット60の枠体に設けられた検知部であって、各回転リール40の回転を検知するためのものである。払出センサ65Aは、図示していないが、ホッパーユニット65のメダル排出口近傍に設けられた検知センサであって、ホッパーユニット65から払い出されるメダルの通過を検知するものである。
一方、遊技制御手段21の出力側には、図2に示すように、リールユニット60、ホッパーユニット65、ベット表示部31、クレジット表示部32、払出貯留表示部33、メダルキャンセル装置4Aの各パーツが接続されている。ここで、ベット表示部31は、前記図柄表示窓13の下方に設けられた発光表示部であって、ベット数を表示するためのものである。例えば、メダルを1枚ベットすると発光表示部が1つ点灯し、2枚ベットすると2つ点灯し、3枚ベットすると3つ点灯するようになっている。クレジット表示部32及び払出貯留表示部33は、前記図柄表示窓13の下方に設けられた液晶表示器や7セグメントLED等の表示部であって、クレジット数、及び後述する払出メダル電子貯留手段120に電子的に貯留されているメダル数をそれぞれ表示するためのものである。また、メダルキャンセル装置4Aは、図1に示すように、メダルセレクター4の内蔵されたメダル排出機構であって、スロットマシン10がメダル受付状態にない場合に、メダルセレクター4のメダル通路内にブロッカーと呼ばれる爪を突出させて、メダル通路を転動するメダルを、メダルセンサ15に検知されることなく下皿3Bに排出させるためのものである。
そして、遊技制御手段21は、図2に示すように、当選抽選手段70、遊技状態移行制御手段80、リール制御手段90、遊技結果判定手段100、払出決定手段110、投入制御手段123、払出メダル電子貯留手段120、払出制御手段140、キャンセル信号出力手段150の各手段として機能する。
(役抽選手段70)
役抽選手段70は、複数の回転リール40で表示される図柄組合せが対応付けられた所定の「役」について、当選か否かの当選判定の抽選を行うためのものであり、図示していないが、役抽選テーブルと、判定手段とを備えている。そして、スタートスイッチ18の操作信号受信のタイミングで、特に図示しないカウント抽出手段がループカウンタの数値を読み取り、判定手段がこの数値と役抽選テーブルとを比較して、当選の有無を判定するものである。
スロットマシン10は、ストップスイッチ19の操作によって所定の図柄組合せが有効ライン上に揃って停止すると入賞となり、役に応じた利益が付与されるようになっている。本実施の形態においては、前記役として、所定の図柄(例えばスイカ図柄、ベル図柄など)が対応付けられており入賞により所定枚数の遊技メダルが払い出される小役(例えばスイカ役、ベル役など)と、所定の図柄(例えばリプレイ図柄など)が対応付けられており入賞により次遊技において遊技メダルを新たに投入することなく再度の遊技を行える再遊技役と、所定の図柄(例えば7図柄など)が対応付けられており入賞によりボーナスゲームに移行するボーナス役とを備えている。前記ボーナス役としては、入賞によりレギュラーボーナスゲーム(RBゲーム)に移行するRB役と、入賞によりビッグボーナスゲーム(BBゲーム)に移行するBB役とが設けられている。RBゲームは、小役の当選確率が高くなるよう設定されたゲーム期間であり、所定回数のゲーム消化又は所定回数の入賞により終了する。BBゲームは、RBゲームが連続して行われるように設定されたゲーム期間であり、払い出しメダル数(後述する払出決定手段100により決定された払出決定数の合計値)が所定枚数を超えると終了する。
ここで、有効ラインとは、3個の回転リール40にそれぞれ表示されている図柄のうち図柄表示窓13から視認可能な縦3個横3個合計9個の図柄を1個ずつつないでできるライン(入賞ライン)のうち、入賞するために有効となる図柄組合せの並びを規定したラインである。入賞ラインとしては、各回転リール40の上段に位置する図柄を結ぶ上段ライン、各回転リール40の中段に位置する図柄を結ぶ中段ライン、各回転リール40の下段に位置する図柄を結ぶ下段ライン、左側の回転リール40の下段に位置する図柄と中央の回転リール40の中段に位置する図柄と右側の回転リール40の上段に位置する図柄とを結ぶ右上がりライン、左側の回転リール40の上段に位置する図柄と中央の回転リール40の中段に位置する図柄と右側の回転リール40の下段に位置する図柄とを結ぶ右下がりラインなどを設けることができる。そして、スロットマシン10は、1ゲームにつき、メダルを最大3枚ベットする(賭ける)ことが可能となっており、3枚のメダルをベットすると、各入賞ラインが有効になり、有効ラインとなるものである。なお、ベット数や遊技状態により有効となるライン数が変化するようにしてもよい。
前記役抽選テーブルは、ループカウンタのカウント値(例えば0〜65535)を全領域として、所定の数値領域を役に対応する当選領域に規定したものであり、図示していないが、スロットマシン10の出玉の設定ごとに、遊技状態に応じて設けられた複数の役抽選テーブルが設けられている。そして、上述の当選判定を行う際には、スロットマシン10の設定値や遊技状態に対応した役抽選テーブルが参照されるものとなっている。
具体的には、役抽選テーブルとしては、通常状態において参照される通常抽選テーブル、RT状態において用いられるRT抽選テーブル、ボーナス状態において参照されるボーナス抽選テーブル、及びボーナス内部中状態において参照されるボーナス内部中抽選テーブルがあり、これらが設定ごとに設けられている。
ここで、通常状態とは、スロットマシン10の初期設定(出荷時又は設定変更後)の遊技状態であり、RT状態とは、再遊技役の当選確率が通常状態とは異なるように設定されている遊技状態であり、ボーナス内部中状態とは、ボーナスフラグが持ち越されている遊技状態であり、ボーナス状態とはボーナスゲームが行われる遊技状態である。
各役抽選テーブルには、当選の領域と、ハズレの領域とが設定されている。例えば、通常役抽選テーブル及びRT役抽選テーブルのそれぞれには、各ボーナス役の当選領域と、小役の当選領域と、再遊技役の当選領域がそれぞれ所定の範囲(所定の確率で)設定されている。内部中役抽選テーブルには、小役の当選領域が通常役抽選テーブルと同一の範囲(同一の確率)で設定されているとともに、再遊技役の当選領域が所定の範囲(所定の確率で)設定されている。ボーナス内部中は、BB、RBの当選判定は行われない。また、ボーナス役抽選テーブルには、小役の当選領域が所定の範囲(所定の確率で)設定されている。
本実施の形態では、RT役抽選テーブルにおいては、再遊技役の当選確率が通常役抽選テーブルよりも高い確率に設定されている。これにより、遊技状態がRT状態である遊技は、ベットなしで遊技を行える再遊技の回数が増えるとともに、小役の当選確率は変化しないので、遊技者の手持ちのメダルの目減りが少なくなる。
なお、再遊技役の当選確率が通常役抽選テーブルともRT役抽選テーブルとも異なるRT役抽選テーブルを設け、複数種類のRT状態を実行可能な仕様にしてもよい。
ここで、抽選の結果、いずれかの役が当選すると、当選に対応する当選フラグが成立する。当選役が小役の場合には小役フラグ(スイカフラグ、ベルフラグなど)が、ボーナス役の場合にはボーナスフラグ(BBフラグ、RBフラグ)が、再遊技役の場合にはリプレイフラグがそれぞれ成立する。小役フラグ及びリプレイフラグは1ゲーム限りでリセットされるが、ボーナスフラグは、当該ボーナス役が入賞するまでリセットされない。すなわち、ボーナス役当選の場合には、当選の権利が次遊技以降に持ち越されるようになっている。
(遊技状態移行制御手段80)
遊技状態移行制御手段80は、所定条件に応じて、遊技状態の移行を制御するためのものである。ここで、遊技状態移行のための所定条件は、1の条件が定められていてもよいし、複数の条件が定められていてもよい。複数の条件が定められている場合には、複数の条件のうち1の条件が成立したこと、あるいは複数の条件の全てが成立したことに基づいて、遊技状態を他の遊技状態へ移行させることができる。
具体的には、遊技状態移行制御手段80は、役抽選手段70の抽選結果に基づいてボーナス内部状態への移行を決定し、遊技結果判定手段100の判定結果に基づいて、ボーナス内部状態の終了、ボーナス状態への移行、再遊技の作動、所定のRT状態への移行又は終了(他のRT状態への移行又は通常状態への復帰)を決定し、図示しない遊技カウンタの計測値に基づいて、ボーナス状態の終了(通常状態への復帰)、所定のRT状態の終了などを決定するようになっている。
そして、遊技状態移行制御手段80の決定に応じて、役抽選手段70が決定に対応する役抽選テーブルを選択し役抽選を行うことにより、通常状態、ボーナス状態、RT状態などの所定の遊技状態が発動する。
(リール制御手段90)
リール制御手段90は、スタートスイッチ18及びストップスイッチ19の操作信号に基づいて、回転リール40の回転及び停止を制御するためのものであり、図示しないが、回転制御手段と、停止制御手段とを少なくとも備えている。
回転制御手段は、スタートスイッチ18の有効な操作信号を受信した場合に、リールユニット60のステッピングモータを駆動させて回転リール40を回転させるためのものである。具体的には、規定数のベットがされている状態でスタートスイッチ18の操作信号を入力した場合には、前遊技における回転リール40の回転開始から一定時間(4.1秒、いわゆるウエイト時間)が経過していることを条件に、各ステッピングモータに駆動パルスを出力することにより、全ての回転リール40の回転を一斉に、あるいは所定の順番で開始させる。なお、ステッピングモータを駆動開始させるための駆動パルスをスタート信号というものとする。そして、全ての回転リール40の回転速度が所定の定常回転速度(例えば80rpm)に達すると、この定常回転速度で定速回転を行わせるものとなっている。
停止制御手段は、リールユニット60に設けられた回転リール40の回転を検知するためのインデックスセンサ60A(図2参照)の検知信号に基づき、現時点における回転リール40の回転角度を把握し、ストップスイッチ19が操作された時点での回転リール40の回転角度から、所定の有効ライン上に位置している図柄を特定することができるようになっている。そして、特定された図柄を基準として、この基準図柄から回転方向にあらかじめ定められた個数(最大スベリコマ数、例えば4コマ)移動したときの図柄までの範囲で、対応する回転リール40を停止させるように形成されている。換言すれば、停止制御手段は、ストップスイッチ19が操作された時点から対応する回転リール40が停止するまでに、この回転リール40が回転する回転量があらかじめ定められたコマ数の範囲内となるように、ステッピングモータの駆動停止を制御するものである。具体的には、前記基準図柄をその位置に停止させてもよい場合にはそのまま回転リール40を停止させ、その位置に停止させてはいけない場合には、回転リール40が停止するまでの時間を遅らせて、有効ライン上からその当選図柄を蹴飛ばして停止させる。また、最大スベリコマ数の範囲内に、当選図柄が含まれている場合には、回転リール40が停止するまでの時間を遅らせて、有効ライン上にその当選図柄を引き込んで停止させる。
ここで、停止制御手段は、複数の当選フラグが同時に成立している場合に、引き込み制御において、当選した複数の役のうちいずれの役を優先して引き込むかをあらかじめ設定している。例えば、異種役が同時当選している場合の引き込み優先順位を、再遊技役>小役>ボーナス役に設定している。具体的には、ボーナス役と小役が同時に当選している場合には小役の図柄を優先して引き込み、ボーナス役と再遊技役が同時に当選している場合には再遊技役の図柄を優先して引き込む。
停止制御手段は、上記したような制御を、優先度に基づいて停止位置候補を特定するための優先度判定データと、基準図柄から図柄何コマ分回転させて回転リール40を停止させるかを役抽選の結果及び停止スイッチ50の操作タイミングに応じて各当選図柄ごとにテーブル上に規定した停止テーブルとに基づいて、行うようになっている。
(遊技結果判定手段100)
遊技結果判定手段100は、ストップスイッチ19の操作によって回転リール40が全て停止したときに、当該遊技の結果を判定するためのものである。
具体的には、停止図柄の情報に基づき、有効ライン上に揃った図柄の組合せが、所定の役に対応付けられたものか否か、あるいは遊技状態の移行契機となっているものか否かを判断する。そして、所定の役に対応付けられた図柄組合せが有効ライン上に表示されたと判断した場合には入賞と判定し、遊技状態の移行契機となっている図柄組合せ(例えば所定の当選役を取りこぼしたときに表示されるブランク図柄)が有効ライン上に表示されたと判断した場合には、遊技状態の移行を判定する。そして、その判定結果情報に基づいて、払出決定手段110は、入賞メダルの払い出しを決定し、遊技状態移行制御手段80は、ボーナス状態やRT状態への移行処理、あるいは再遊技作動処理を行う。さらに、サブ制御装置22に判定結果情報を出力することにより、液晶表示装置67やランプ68やスピーカ69により、入賞やボーナスゲームの開始に際して所定の演出が行われるようにすることもできる。
(払出決定手段110)
払出決定手段110は、遊技結果判定手段100の判定に基づいて、入賞した役に応じた数の入メダルの払い出しを決定するためのものである。例えば、入賞により5枚のメダルが払い出される設定となっている小役が入賞した旨が判定された場合には、5枚の払い出しを決定する。払出決定手段110が決定する払い出し数を、払出決定数という。
さらに、払出決定手段110は、この払出決定数に基づいて、クレジット手段122又は払出メダル電子貯留手段130に、入賞により払い出されるべきメダルを電子的に貯留させるようになっている。すなわち、払出決定数のメダルを、クレジット手段122に貯留するか、払出メダル電子貯留手段130に貯留するかについても決定可能となっているが、この詳細については後述する。
(投入制御手段120)
投入制御手段120は、ベット及びクレジットの制御を行うためのものであり、図2に示すように、ベット手段121と、クレジット手段122を備えている。
(ベット手段121)
ベット手段121は、メダルセンサ15の検知信号、ベットスイッチ16の操作信号、及び遊技状態移行制御手段80の決定に基づいて、ベット表示部31の表示を制御するとともに、規定数のメダルが投入又は投入扱いされたことを確認して1回のゲームを開始可能とするためのものである。
具体的には、ベット手段121は、図示していないカウント手段及び記憶手段を備え、メダルセンサ15の検知信号に基づく投入メダル数をカウントしつつ記憶して、記憶値に基づいて、最大ベット数(3)の範囲内で、ベット表示部31に点灯表示を行わせる。また、シングルベットスイッチ16Aの操作信号を受信した場合には、操作信号の受信ごとに記憶値を1ずつ加算するとともにベット表示部31を1ずつ点灯表示させ、マックスベットスイッチ16Bの操信号を受信した場合には、「3」を記憶するとともにベット表示部31を一度に3つ点灯表示させる。なお、ベットスイッチ16は、クレジット表示部32の表示が「0」の場合には操作無効となる(操作信号を受け付けない、又は操作信号が出力されない)ように形成されている。また、マックスベットスイッチ16Bの操作信号を受信した場合において、クレジット表示部32の表示が「3」に満たない場合には、クレジット表示部32に表示されている数だけを記憶するとともにベット表示部31に点灯表示させる。
さらに、ベット手段121は、遊技状態移行制御手段80が再遊技の作動を決定した場合には、メダルセンサ15の検知信号又はベットスイッチ16の操作信号の受信を待たずに、「3」を記憶するとともにベット表示部31を一度に3つ点灯表示させ、自動的にベットされた扱いとする。記憶手段が少なくとも「1」を記憶している場合、すなわちベット表示部31の表示が少なくとも1つ表示されている状態で、スタートスイッチ18の操作が有効化される。ここで、ベット表示部31の表示をベット表示というものとし、ベットされた扱いとなっているメダル数(ベット手段121が記憶している記憶値)をベット数というものとする。
ベット手段121は、1回のゲームが終了したときには、記憶値をリセット(0クリア)し、ベット表示を全て消灯させる。なお、「1回のゲームが終了」とは、ストップスイッチ19の操作に基づいて全ての回転リール40が停止したとき、又は入賞に基づく処理(入賞メダルの払い出し、再遊技作動の決定、遊技状態移行の決定)が終了したときを指す。また、ベット表示がされている状態で、スタートスイッチ18が操作される前に、精算スイッチ17が操作(以下精算操作という)されて後述する払出制御手段140が貯留メダルの払い出しを行わせる場合には、払出制御手段140からの払出情報に基づいて、記憶値を1ずつ減算してベット表示を1つずつ消灯させ、ベット数を「0」にする。
(クレジット手段122)
クレジット手段122は、メダルセンサ15、ベットスイッチ16及び精算スイッチ17の操作信号、及び払出決定手段110の決定に基づいて、クレジット表示部32の表示を制御して、最大ベット数を超えて投入された数のメダル及び入賞による払い出しが決定された数のメダルを電子的に貯留するためのものである。
具体的には、クレジット手段122は、図示していないカウント手段及び記憶手段を備え、ベット表示が最大ベット数に達した場合のメダルセンサ15の検知信号に基づく投入メダル数をカウントするとともに記憶し、記憶値に基づき、あらかじめ設定された最大クレジット数(50)の範囲内で、クレジット表示部32に表示されている数値を増加させる。ここで、クレジット表示部32に表示されている数値をクレジット表示数というものとし、クレジット手段122により電子的に貯留されているメダル数(クレジット手段122が記憶している記憶値)をクレジット数というものとする。なお、記憶値が最大クレジット数に達した場合(クレジット数が50になった場合)には、後述するキャンセル信号出力手段150にクレジット超過信号を送信する。クレジット超過信号を受信したキャンセル信号出力手段150がキャンセル信号を出力することによって、メダルセレクター4のメダルキャンセル装置4Aが作動し、それ以上、メダル投入口14からメダルを投入できなくなる。
また、クレジット手段122は、クレジット数が「1」以上の場合にベットスイッチ16の操作信号を受信した場合には、操作信号に基づいて、最大ベット数の範囲内で、クレジット数を減じさせる。すなわち、シングルベットスイッチ16Aの操作信号を受信した場合には、操作信号受信ごとに記憶値を「1」ずつ減算してクレジット表示数を「1」ずつ減じさせ、マックスベットスイッチ16Bの操作信号を受信した場合には、記憶値を「3」減算してクレジット表示数を一度に「3」減じさせる。なお、マックスベットスイッチ16Bの操作信号を受信した場合においてクレジット数が「3」に満たない場合には、クレジット数を「0」にする。この場合には、前記したように、クレジットされている分が全てベットされた扱いとなる。
一方、クレジット数が最大クレジット数未満の場合において、払出決定手段110が払い出しを決定した場合には、払出決定手段110の決定に基づいて、払出決定数の全て又はその一部をクレジット数に加算して電子的に貯留する。すなわち、クレジット数と払出決定数の合計値が最大クレジット数以下である場合には、払出決定数を記憶値に加算して、クレジット表示数を増加させ、クレジット数と払出決定数の合計値が最大クレジット数を超える場合には、払出決定数のうち、最大クレジット数に達するまでの数を記憶値に加算して、クレジット表示数を増加させる。
ここで、本実施の形態においては、上記したようにクレジット数と払出決定数の合計値が最大クレジット数を超える場合には、払出決定数のうちの最大クレジット数を超える数が、また、クレジット数が最大クレジット数である場合において払出決定手段110が払い出しを決定した場合には、払出決定数の全てが、後述する払出メダル電子貯留手段130に電子的に貯留されるようになっている。
さらに、クレジット手段122は、クレジット数が「1」以上ある場合に精算操作されて払出制御手段140が貯留メダルの払い出しを行わせる場合には、払出制御手段140からの払出情報に基づいて、記憶値を1ずつ減算してクレジット表示数を1ずつ減じ、クレジット数を「0」にする。
(払出メダル電子貯留手段130)
払出メダル電子貯留手段130は、払出遊技媒体電子貯留手段であって、払出決定手段110の決定に基づいて、払出貯留表示部33の表示を制御し、入賞により払い出されるメダルのみを電子的に貯留するためのものである。そして、図2に示すように、貯留カウント手段131と、払出貯留表示制御手段132を備えている。
貯留カウント手段131は、電子的に貯留するメダルの合計値を算出して記憶するためのものである。具体的には、クレジット数が最大クレジット数未満のときに払出決定手段110が払い出しを決定した場合であって、クレジット数と払出決定数の合計値が最大クレジット数を超える場合には、払出決定手段110の決定に基づいて、払出決定数から、最大クレジット数に達するまでの数(すなわちクレジットとして電子的に貯留された数)を減じた数を算出し、算出結果を記憶する。この場合において、既に所定の数値を記憶している場合には、算出結果を記憶値に加算して記憶し、記憶している数値がない(記憶値が「0」)場合には、算出結果を記憶する(以下同様)。また、クレジット数が最大クレジット数であるときに払出決定手段110が払い出しを決定した場合には、払出決定数を記憶する。さらに、貯留カウント手段131は、記憶値が「1」以上である場合に精算操作されて払出制御手段140が貯留メダルの払い出しを行わせる場合には、払出制御手段140からの払出情報に基づいて、記憶値を1ずつ減算して記憶し、記憶値を「0」にする。
払出貯留表示制御手段132は、貯留カウント手段131の記憶値を払出貯留表示部33に表示させるためのものである。具体的には、貯留カウント手段131の記憶値が「0」の場合には、払出貯留表示部33に「0」を表示させ、貯留カウント手段131が記憶値を更新(記憶値が増減)した場合には、払出貯留表示部33に表示されている数値を、貯留カウント手段131が記憶している記憶値(更新値)となるまで1ずつ加算又は減算して表示させる。ここで、払出貯留表示部33に表示されている数値を貯留表示数というものとし、払出メダル電子貯留手段130により電子的に貯留されているメダル数(払出貯留メダルの数、貯留カウント手段131が記憶している記憶値)を貯留数というものとする。
なお、払出メダル電子貯留手段130は、メダル投入口14から投入されメダルセンサ15により検知されたメダルについての電子的貯留は一切行わないとともに、払出メダル電子貯留手段130が電子的に貯留しているメダルは、精算操作された場合にのみ、ホッパーユニット65から払い出される。また、ベットスイッチ16の操作によって、払出メダル電子貯留手段130が貯留しているメダルがベットされた扱いになることはなく、貯留数及び貯留表示数が減じられることもない。
(払出制御手段140)
払出制御手段140は、精算スイッチ17の操作に基づき、ホッパーユニット65を作動させて、ベットされているメダルを払い戻し、クレジットされているメダル及び払出貯留メダルを現物のメダルで払い出させるためのものである。そして、図2に示すように、払出カウンタ141と、ホッパー制御装置142とを備えている。
払出カウンタ141は、払出センサ65Aの検知信号に基づいて、ホッパーユニット65から払い出されたメダル数をカウントするためのものである。
ホッパー制御装置142は、精算スイッチ17の操作信号、ベット数、クレジット数、貯留数及び払出カウンタ141のカウント値に基づいて、ホッパーユニット65の駆動モータを制御するものである。具体的には、ベットがされている状態(ベット手段121の記憶値が「1」以上でベット表示がされている状態)において、精算スイッチ17の操作信号を受信した場合には、ベット数を記憶するとともに、ホッパーユニット65の駆動モータを駆動させる。そして、払出カウンタ141が記憶したベット数の記憶値に相当する数をカウントしたら、駆動モータの駆動を停止させる。なお、払出カウンタ141のカウント値は、払出情報としてベット手段121に送信され、ベット手段121は払出情報に基づいて、ベット表示を1つずつ消灯させる。
また、ベットがされておらず、クレジット数及び貯留数の少なくともいずれか一方を有している場合(つまりクレジットメダル又は払出貯留メダルがある場合)において、精算スイッチ17の操作信号を受信した場合には、クレジット数及び/又は貯留数を記憶する。すなわち、クレジット数、貯留数のいずれか一方を有している場合にはそれぞれの数を記憶し、クレジット数、貯留数の双方を有している場合には、双方の値を記憶する。そして、ホッパーユニット65の駆動モータを駆動させ、払出カウンタ141が記憶したクレジット数及び/又は貯留数の記憶値に相当する数をカウントしたら、駆動モータの駆動を停止させる。なお、クレジットメダル及び払出貯留メダルの払い出し処理の詳細については後述する。
(キャンセル信号出力手段150)
キャンセル信号出力手段150は、スロットマシン10がメダル受付状態でない場合に、メダルセレクター4のメダルキャンセル装置4Aを作動させるためのキャンセル信号を出力するためのものである。
ここで、スロットマシン10がメダル受付状態でない場合とは、既述したように、クレジット数が最大クレジット数である場合(クレジット超過信号が出力されている場合)の他に、回転リール40の回転中、遊技結果判定中、所定のエラー発生時などである。
またここで、メダルキャンセル装置4Aは、図示していないが、ソレノイドの通電によってメダルセレクター4のメダル通路内に突出爪を突出させるとともに、メダル通路の底部を開放して、メダル通路を通過するメダルを落下させることができるように形成されている。そして、キャンセル信号が出力されると、ソレノイドが通電して、メダル投入口14から投入されるメダルは、メダルセンサ15を通過する前に、メダルセレクター4から排除され、図示しないメダル移送路を介してメダル払出口から下皿3Bに落下する。
(演出制御手段22)
演出制御手段22は、遊技制御手段21からの出力信号に基づいて、主として遊技に付随する演出を制御するものであり、演出制御手段22の出力側には、演出装置66が接続されている。ここで、演出装置66としては、画像表示部67、ランプ68、スピーカ69が設けられている。画像表示部67は、図柄表示窓13の上側に設けられた窓部であり、液晶表示装置などを用いて入賞の報知その他の演出画像を表示するためのものである。ランプ68は発光体の点灯又は点滅により遊技状態や遊技結果等を報知するためのものであり、スピーカ69は、BGMや操作音等、所定の音声を出力するためのものである。
演出制御手段22は、上記した演出装置66の作動を制御する手段や、種々の演出データを記憶する手段などを有しているが、ここでは説明を省略する。
(スロットマシン10の作動)
続いて、上記構成を有するスロットマシン10の作動の概略を、図3乃至図6のフローに基づき説明する。
図3は、スロットマシン10の1回の遊技の流れを示す。
まず、図3に示すステップ100において、ベットされたか否かが判断される。具体的には、メダルセンサ15がメダルを検知したか、あるいはクレジットのある状態でベットスイッチ16が操作されたか否かが判断される。ベットされない場合には次のステップ101に進む。
ステップ101において、精算スイッチ17がONとなったか否かが判断される。すなわち、クレジット数又は貯留数を有している場合に遊技者によって精算スイッチ17が操作されたか否かが判断される。精算スイッチ17がONとなった場合には、次のステップ102において払い出し処理が行われ、そのまま遊技を終了する。精算スイッチ17がONとならない場合には、ステップ100に戻る。
ステップ100において、ベットされた場合には、ステップ103に進む。
ステップ103において、精算スイッチ17がONとなったか否かが判断される。すなわち、ベットがされている場合に遊技者によって精算スイッチ17が操作されたか否かが判断される。精算スイッチ17がONとなった場合には、次のステップ102において払い出し処理が行われ、そのまま遊技を終了する。精算スイッチ17がONとならない場合には、次のステップ104に進む。
ステップ104において、スタートスイッチ18がONとなったか否かが判断される。スタートスイッチ18がONにならない場合には、ステップ103に戻る。スタートスイッチ18がONとなった場合には、次のステップ105に進む。
ステップ105において、役抽選手段70により抽選処理が行われる。そして、次のステップ106に進む。
ステップ106において、回転リール40の回転開始処理が行われる。そして、次のステップ107に進む。
ステップ107において、いずれかのストップスイッチ19がONとなったか否かが判断される。ストップスイッチ19がONとならない場合にはステップ107に戻り、いずれかのストップスイッチ19がONとなった場合には、次のステップ108に進む。
ステップ108において、ONとなったストップスイッチ19に対応する回転リール40の回転停止処理が行われる。そして、次のステップ109に進む。
ステップ109において、全ての回転リール40が停止したか否かが判断される。全ての回転リール40が停止していないと判断された場合、すなわち回転中の回転リール40がある場合にはステップ107に戻り、全ての回転リール40が停止したと判断された場合には、次のステップ110に進む。
ステップ110において、遊技結果判定処理が行われる。そして次のステップ111に進む。
ステップ111において、小役の入賞による払い出しがあるか否かが判断される。すなわち、払出決定手段110が所定数の払い出しを決定したか否かが判断される。払い出しがないと判断された場合には、ステップ112に進み、払い出し以外のその他の処理が行われる。その他の処理とは、再遊技役の入賞に基づく再遊技作動の決定や、ボーナス役の入賞に基づくボーナスゲームへの移行決定や、遊技状態の移行契機となっている図柄組合せの表示に基づく遊技状態の移行決定などのことである。
一方、払い出しがあると判断された場合には、ステップ113に進み、払い出し貯留処理が行われる。そして1回の遊技を終了する。
なお、払い出しがあり、かつ遊技状態が移行する場合(例えば所定の小役の入賞が遊技状態の移行契機となっている場合)には、払い出し貯留処理が行われた後に、遊技状態の移行が決定される。
次に、上記したステップ102の払い出し処理について、図4のフローに基づき説明する。ここで、図4において、「N」は整数であって、初期値は、精算操作された時点でのクレジット数である。また、「M」は整数であって、初期値は、精算操作された時点でのベット数又は貯留数である。
まず、図4のステップ200において、払い出し数Nが記憶される。すなわち、払出制御手段140(ホッパー制御手段142)は、精算スイッチ17が、図3のステップ101で操作された場合、すなわち、ベットがされていない状態で精算操作がされた場合には、N値として、その時点でのクレジット数(すなわちクレジット手段121が記憶している記憶値)を記憶する。クレジットがない場合には「0」を記憶する。また、精算スイッチ17が、図3のステップ103で操作された場合、すなわち、ベットがされている状態で精算操作がされた場合には、N値として「0」を記憶する。そして、次のステップ201に進む。
ステップ201において、払い出し数Mが記憶される。すなわち、払出制御手段140は、ベットがされていない状態で精算操作が行われた場合には、M値として、その時点での払出貯留メダルの貯留数(すなわち払出メダル電子貯留手段130が記憶している記憶値)を記憶する。貯留数がない場合には「0」を記憶する。また、ベットがされている状態で精算操作が行われた場合には、M値として、その時点でのベット数(ベット手段121が記憶している記憶値)を記憶する。ここにおいて、ベットがされている状態において精算操作が行われた場合には、クレジット数や払出貯留メダル数の有無にかかわらずベットのみが払い出され、ベットがされていない状態においてクレジット数のみを有している場合にはクレジットのみが払い出され、ベットがされていない状態において貯留数のみを有している場合には払出貯留メダルのみが払い出され、ベットがされていない状態においてクレジット数及び貯留数を有している場合にはクレジット及び払出貯留メダルの双方が払い出されるものとなる。そして、次のステップ202に進む。
ステップ202において、N=0か否かが判断される。ここで、N=0の場合とは、ベットがされている状態で精算操作がされた場合か、ベットがされていない状態で精算操作された場合であって少なくともクレジットがない場合である。N=0でない場合には、次のステップ203に進む。
ステップ203において、ホッパーユニット65の駆動モータを駆動させる。そして、次のステップ204に進む。
ステップ204において、払出センサ65Aがメダルの払い出しを検知したか否か、すなわち払出センサ65Aの検知信号を受信したか否かが判断され、払い出しが検知された場合には、ステップ206において、記憶値を1減算してN=N−1とする。このとき、クレジット手段122に払出情報が送信され、クレジット手段122は、払出制御手段140の記憶値が減算されるごとにクレジット数を1減算してクレジット表示数を1減じさせる。そして、次のステップ206に進む。
ステップ206において、N=0となったか否かが判断され、N=0でない場合にはステップ203に戻り、N=0となった場合には、次のステップ207に進む。
前記ステップ202において、N=0である場合には、ステップ203からステップ206を飛び越して、ステップ207に進む。
ステップ207において、M=0か否かが判断される。ここで、M=0の場合とは、ベットがされていない状態で精算操作された場合であって払出貯留メダルがない場合である。M=0でない場合には、次のステップ208に進む。
ステップ208において、払出カウント処理が行われる。払出カウント処理とは、上記したステップ203から205まで(図4における※)と同様の処理であり、払出センサ65Aがメダルを検知するごとにM=M−1とする処理である。このとき、ベット手段121又は払出メダル電子貯留手段130に払出情報が送信される。Mにベット数が記憶されている場合にはベット手段121はベット数を1ずつ減算してベット表示を1つずつ消灯させ、Mに貯留数が記憶されている場合には払出メダル電子貯留手段130は貯留数を1ずつ減算して貯留表示数を1ずつ減じさせる。そして、次のステップ209に進む。
ステップ209において、M=0となったか否かが判断され、M=0でない場合にはステップ208に戻り、M=0となった場合には、次のステップ210に進む。
前記ステップ207においてM=0である場合には、ステップ208、209を飛び越してステップ210に進む。
ステップ210において、ホッパーユニット65の駆動モータを駆動停止させる。そして処理を終了する。
以上のように、本実施の形態においては、ベットがされている状態で精算操作された場合には、ベットがキャンセルされ、ベットがされていない状態で精算操作された場合には、クレジット及び/又は払出貯留メダルが払い出されるようになっている。また、クレジットが残っておりかつ払出貯留メダルがある場合には、まずクレジットが精算され、次に払出貯留メダルが払い出されるようになっている。
なお、上記した例では、クレジットと払出貯留メダルの双方がある場合、1回の精算スイッチ17の操作でクレジットと払出貯留メダルが一括して払い出されるようになっているが、最初の精算スイッチ17の操作でまずクレジットが精算され、次の精算スイッチ17の操作で払出貯留メダルが払い出されるようにしてもよい。あるいは逆に、最初の精算スイッチ17の操作でまず払出貯留メダルが払い出され、次の精算スイッチ17の操作でクレジットが精算されるようにしてもよい。さらには、払出貯留メダルを払い出すためのスイッチを、ベットのキャンセルやクレジットを精算するための精算スイッチ17とは別に設けてもよい。
続いて、図3におけるステップ113の払い出し貯留処理について、図5のフローに基づき説明する。ここで、図中「C」はクレジット数を表し、「P」は払出決定手段110が決定した払出決定数を表すものである。
まず、図5のステップ300において、払出決定手段110によって、クレジット数が50(最大クレジット数)か否かが判断される。クレジット数が50でないと判断された場合には、次のステップ301に進む。
ステップ301において、払出決定手段110によって、クレジット数Cと払出決定数Pの合計値が50以下か否かが判断される。クレジット数Cと払出決定数Pの合計値が50以下であると判断された場合には、払出決定手段110によって、払出決定数のメダルをクレジット手段122に貯留することが決定される。そして次のステップ302に進む。
ステップ302において、クレジット手段122によって、クレジット数がPだけ加算される。そして処理を修了する。
前記ステップ301において、クレジット数Cと払出決定数Pの合計値が50を超えると判断された場合には、払出決定手段110によって、払出決定数のメダルをクレジット手段122及び払出メダル電子貯留手段130の双方に貯留することが決定される。そしてステップ303に進む。
ステップ303において、クレジット手段122によって、クレジット数が50−Cだけ加算される。そして、次のステップ304に進む。
ステップ304において、払出メダル電子貯留手段130によって、貯留数がP−(50−C)だけ加算される。そして処理を修了する。
前記ステップ300において、クレジット数が50であると判断された場合には、払出決定手段110によって、払出決定数のメダルを払出メダル電子貯留手段130に貯留することが決定される。そしてステップ305に進む。
ステップ305において、払出メダル電子貯留手段130によって、貯留数がPだけ加算される。そして処理を修了する。
(第一の実施の形態の効果)
以上のように、本実施の形態によれば、クレジットを超えて払い出されるメダルを電子的に貯留するとともに、貯留されているメダルは精算操作によってのみ払い出されるように形成してあるので、ボーナスゲームにより大量のメダルが払い出された場合でも、下皿3Bが満杯になることがない。このため、遊技中に下皿3Bからドル箱にメダルを移し替えたり、逆にドル箱から下皿3Bにメダルを移し替えたりする手間がなく、メダルに触れる機会も減って衛生的である。また、ボーナスで大量のメダルを獲得してメダルをドル箱に移したが、その後ゲーム数を重ねてもボーナスを当てることができずにクレジットが無くなり、ドル箱のメダルを下皿3Bに戻したところでボーナスが当たって、再び獲得したメダルをドル箱に移す、というような煩わしさがない。また、メダルが大量に払い出されても、遊技機の周囲にドル箱を積み上げたりする必要もなく、広々とした空間で遊技を行うことができる。そして、最終的に遊技を終えるときには、精算操作によってメダルが払い出されるので、メダルを大量に獲得した実感が湧くというものである。
また、本実施の形態においては、払出貯留メダルとして貯留されるのは、入賞により払い出されるべきメダルのみであり、メダル投入口14から投入したメダルは従来通り、最大クレジット数の範囲内でクレジットとして貯留される。このため、クレマンなどの不正器具を用いてメダルを擬似投入する不正行為が行われた場合の被害が、従来に比べて甚大になるということはない。また、払出貯留メダルはベットスイッチ16の操作ではベットに代えることはできず、例えばクレジットが無くなって払出貯留メダルを使って遊技を続行しようとする場合には、一度精算処理をしなければならない。このため、遊技者に、獲得したメダルを再びゲームにつぎ込むかどうかを判断する機会を与えることとなり、いたずらに射幸心を煽ることもない。
さらに、本実施の形態における払出メダル電子貯留手段130は、制御装置20にプログラムを追加して表示部を設けることで実現可能であるため、既存のスロットマシンの構造を大きく変更する必要がない。表示部も、他の用途で使用している既存の表示部、例えば有利状態の残りゲーム数を表示する7セグメント表示器や液晶表示器等を兼用するように形成すれば、ハード的な変更も必要ない。また、サンドなど外部装置との交信が必要ないので、セキュリティ上の問題も少ない。
(第二の実施の形態)
図6は、本発明の第二の実施の形態を示す。なお、第二の実施の形態におけるスロットマシンの作動の概略は、第一の実施の形態において図3で説明したものと共通である。また、第二の実施の形態において、第一の実施の形態と同一の構成要素には、第一の実施の形態において用いた符号と同一の符号を用いている。以下、第一の実施の形態と重複する部分は説明を省略し、本実施の形態の特徴点を中心に説明する。
第二の実施の形態におけるスロットマシン10は、クレジット機能を有していないものである。すなわち、図示しないが、ベットスイッチ及びベット表示部及びクレジット表示部を備えておらず、投入制御手段120にはクレジット手段が設けられていない。また、ベット手段121は、メダルセンサ15の検知信号にのみ基づいてベットを行い、メダルセンサ15の検知信号に基づく投入メダル数が3(最大ベット数)に達した場合には、キャンセル信号出力手段150からキャンセル信号が出力され、メダルキャンセル装置4Aが作動する。そして、払出決定手段110の決定した払出決定数に係るメダルは全て、払出メダル電子貯留手段130に貯留されるようになっている。
第二の実施の形態における払い出し処理について、図6に基づき説明する。ここで、図6において、「N」は整数であって、初期値は、精算操作された時点での1以上のベット数又は貯留数である。
まず、ステップ400において、払い出し数Nが記憶される。すなわち、払出制御手段140は、ベットがされていない状態で精算操作が行われた場合には、N値として、その時点での貯留数を記憶する。なお、貯留数がない場合には「0」を記憶する。また、ベットがされている状態で精算操作が行われた場合には、N値として、その時点でのベット数を記憶する。そして、次のステップ401に進む。
ステップ401において、N=0であるか否かが判断され、N=0であると判断された場合には、そのまま処理を終了する。一方、N=0でないと判断された場合には、次のステップ402に進む。
ステップ402において、ホッパーユニット65の駆動モータを駆動させる。そして、次のステップ403に進む。
ステップ403において、払出センサ65Aがメダルの払い出しを検知したか否か、すなわち払出センサ65Aの検知信号を受信したか否かが判断され、払い出しが検知された場合には、ステップ404において、記憶値を1減算してN=N−1とする。このとき、Nにベット数が記憶されている場合にはベット手段121はベット数を1減算してベット表示を1つ消灯させ、Nに貯留数が記憶されている場合には払出メダル電子貯留手段130は貯留数を1減算して貯留表示数を1減じさせる。そして、次のステップ405に進む。
ステップ405において、N=0となったか否かが判断され、N=0でない場合にはステップ401に戻り、N=0となった場合には、次のステップ406に進む。
ステップ406において、ホッパーユニット65の駆動モータを駆動停止させる。そして処理を終了する。
(第二の実施の形態の効果)
第二の実施の形態によれば、第一の実施の形態と同様の効果を得られるとともに、スロットマシン10に投入可能なメダル数は最大ベット数までであるので、発光体などを用いてメダルセンサ15を反応させメダルを擬似投入する不正行為の被害を少なくすることができる。
(変形例)
上記した第一の実施の形態では、払出メダル電子貯留手段130に電子的に貯留されている払出貯留メダルは、精算操作によってのみ取り出すことができ、ベットにもクレジットにも代えられない構成となっていたが、払出貯留メダルを、クレジットにのみ移行可能に形成してもよい。例えば、操作することによって、所定数(例えば50)を限度に、貯留数が減じられ、減じられた数がクレジット数に加算されるクレジットスイッチを設けてもよい。このように形成した場合には、払出貯留メダルを再度投入してゲームを行いたい場合に、精算操作によって払い出されたメダルをメダル投入口14に投入する手間を省くことができる。またクレジットは50しか貯留できないので、入賞により獲得した払出貯留メダルを際限なく使用してしまうおそれもない。クレジットに移行させるメダル数を、クレジットスイッチの操作態様(長押しか通常押しか)や種類(10枚用、50枚用など複数のスイッチを設ける)によって決定可能に形成してもよい。なお、払出貯留メダルを精算可能かつクレジットに移行可能に形成してもよく、払出貯留メダルからベットに移行可能に形成してもよい。
また、第一の実施の形態において、クレジットとして貯留されるのはメダル投入口14から投入したメダルのみとしてもよい。つまり、クレジット機能は有しているが、入賞により払い出されるべきメダルは全て電子的に貯留される構成としてもよい。
さらに、第一及び第二の実施の形態においては、精算スイッチ17の操作により払出貯留メダルが一度に全部払い出される構成となっていたが、精算スイッチ17の操作態様や種類によって、払い出される払出貯留メダルの数を決定可能に形成してもよい。
また、払出貯留メダルがある場合に精算スイッチ17が操作されると払出貯留メダルのみが精算され、クレジットやベットの精算は、払出貯留メダルが無い場合に精算スイッチ17が操作された場合にのみ行われるようにしてもよい。
また、ボーナス終了後の打ち止めにより自動精算が行われる設定としてある場合には、自動精算信号によってクレジットメダルや払出貯留メダルが払い出されるようにしてもよい。あるいは、貯留数が一定値となった場合には、自動精算信号が出力され、自動的に払出貯留メダルが払い出されるようにしてもよい。一定値は、ホッパーユニット65に貯留可能な最大メダル数以下に設定し、払い出し途中でホッパーが空にならないようにするのが好ましい。
なお、本発明は、スロットマシン以外の遊技機にも応用できる。例えば、遊技媒体として遊技球(パチンコ球)を用いてスロットマシンと同様の遊技を行わせるパロット遊技機などにも応用できるものである。
10 スロットマシン 11 筺体
12 表示窓 13 図柄表示窓
15 メダルセンサ(検知手段) 16 ベットスイッチ
17 精算スイッチ 18 スタートスイッチ
19 ストップスイッチ
20 制御装置 21 遊技制御手段
22 演出制御手段
31 ベット表示部 32 クレジット表示部
33 払出貯留表示部 40 回転リール
60 リールユニット 65 ホッパーユニット
66 演出装置 70 役抽選手段
80 遊技状態移行制御手段 90 リール制御手段
100 遊技結果判定手段 110 払出決定手段
120 投入制御手段 121 ベット手段
122 クレジット手段
130 払出メダル電子貯留手段(払出遊技媒体電子貯留手段)
140 払出制御手段 150 キャンセル信号出力手段

Claims (3)

  1. 遊技媒体投入口と、
    遊技媒体投入口から投入される遊技媒体を検知する検知手段と、
    遊技機の作動を制御するための制御手段とを備え、
    前記制御手段は、
    前記検知手段によって遊技媒体の投入が検知された場合には、あらかじめ定められた最大ベット数の範囲内で、検知された数の遊技媒体が1回の遊技を行うためにベットされたものとして扱うベット手段と、
    遊技結果に基づいて遊技媒体の払い出しを決定する払出決定手段と、
    前記払出決定手段の決定に基づいて払い出されるべき遊技媒体を遊技機内部に電子的に貯留する払出遊技媒体電子貯留手段と、
    所定の精算信号に基づいて、前記払出遊技媒体電子貯留手段によって電子的に貯留されている数の遊技媒体を、遊技機から払い出させる遊技媒体払出手段と、を有し、
    前記払出遊技媒体電子貯留手段は、前記検知手段によって投入が検知された遊技媒体については電子的な貯留を行わないように形成されていることを特徴とする遊技機。
  2. 遊技媒体投入口と、
    遊技媒体投入口から投入される遊技媒体を検知する検知手段と、
    遊技媒体をベットするために操作されるベットスイッチと、
    遊技機の作動を制御するための制御手段とを備え、
    前記制御手段は、
    前記検知手段によって遊技媒体の投入が検知された場合には、あらかじめ定められた最大ベット数の範囲内で、検知された数の遊技媒体が1回の遊技を行うためにベットされたものとして扱うベット手段と、
    前記検知手段により検知された遊技媒体の数が前記最大ベット数を超えた場合には、あらかじめ定められた最大クレジット数の範囲内で、前記最大ベット数を超えて検知された数の遊技媒体を遊技機内部にクレジットとして電子的に貯留するクレジット手段と、
    遊技結果に基づいて遊技媒体の払い出しを決定する払出決定手段と、
    前記払出決定手段の決定に基づいて払い出されるべき遊技媒体を遊技機内部に電子的に貯留する払出遊技媒体電子貯留手段と、
    所定の精算信号に基づいて、前記クレジット手段及び前記払出遊技媒体電子貯留手段のうちの少なくとも一方に電子的に貯留されている数の遊技媒体を、遊技機から払い出させる遊技媒体払出手段と、を有し、
    前記ベット手段は、前記クレジットとして電子的に貯留されているクレジット遊技媒体がある場合において前記ベットスイッチが操作された場合には、前記クレジット遊技媒体の中から1回の遊技を行うために所定数の遊技媒体がベットされたものとして扱うものの、前記払出遊技媒体電子貯留手段に電子的に貯留されている払出貯留遊技媒体については、前記ベットスイッチが操作された場合であってもベットされたものとして扱わず、
    前記払出遊技媒体電子貯留手段は、前記検知手段によって投入が検知された遊技媒体については電子的な貯留を行わないように形成されていることを特徴とする遊技機。
  3. 前記クレジット手段は、前記払出決定手段の決定に基づいて払い出されるべき遊技媒体をもクレジットとして電子的に貯留可能であるとともに、前記払出遊技媒体電子貯留手段は、前記払出決定手段の決定に基づいて払い出されるべき遊技媒体によって、前記クレジット遊技媒体の数が前記最大クレジット数を超過した場合に、当該超過分の遊技媒体を電子的に貯留可能に形成されていることを特徴とする請求項2記載の遊技機。
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