JP2013240386A - スロットマシン - Google Patents

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Abstract

【課題】開始時遊技進行遅延処理が実行された場合でも、ストップスイッチ操作から制限時間内に回転リールが停止することを確実に遵守し、ストップスイッチの操作から回転リール停止までの処理負担を軽減し、停止制御に関する処理設計上の自由度を高める。
【解決手段】遊技進行遅延手段150により開始時遊技進行遅延処理が実行された場合には、開始時遊技進行遅延処理の終了後、全ての回転リール25の回転速度が予め定められた定速に達するように、回転リール25の加速度を変更するように形成されたスロットマシン10において、停止位置データ作成手段162は、開始時遊技進行遅延処理が実行される場合には、当該開始時遊技進行遅延処理の終了後、全ての回転リール25の回転速度が定速となるまでの間に、全ての回転リール25の全図柄位置について停止位置データを作成する。
【選択図】図17

Description

この発明は、スロットマシンに関し、詳しくは、回転リールが、役抽選の結果、及び、ストップスイッチの操作タイミングに応じた停止位置で停止可能に形成されたスロットマシンに関するものである。
従来、スロットマシンとしては、役抽選手段により役の抽選を行い、この抽選の結果に基づいて、回転リールの停止制御を行うものが知られている。具体的には、スタートスイッチが操作された際に役抽選手段による役の抽選を行い、遊技者によりストップスイッチが操作されると、前記役抽選の結果、及び、ストップスイッチの操作タイミングに応じて回転リールの停止位置を決定し、この停止位置で回転リールを停止させるように制御している。たとえば、役抽選によりいずれの役にも当選しなかったときは、ストップスイッチが操作されると、回転リールの停止可能範囲内(すなわち引き込み範囲内)でいずれの役の図柄の組み合わせも有効ライン上に停止することが無いような停止位置を決定し、当該停止位置で回転リールを停止させるように制御している。これに対して、役抽選によりいずれかの役に当選したときは、ストップスイッチが操作されると、回転リールの停止可能範囲内で、当該当選役の図柄の組み合わせができる限り有効ラインに停止するような停止位置を決定し、当該停止位置で回転リールを停止させるように制御している。
また、回転リールの停止時に表示される図柄の組み合わせをバリエーションに富んだものとすべく、回転リールの回転中の所定時間経過の是非に基づき、停止制御を切り換えて、同じ役抽選の結果でも異なる停止位置が決定されるように形成されたスロットマシンも知られている。
また、近年、スロットマシンとしては、所定の役に当選したことの報知や、アシストタイム遊技(ATゲーム)等の有利遊技に関する抽選を行うときの報知として、開始時遊技進行遅延処理(いわゆるスタート時フリーズ演出)を実行するものが知られている。この開始時遊技進行遅延処理は、スタートスイッチの操作を契機として、遊技の進行を一時的に遅延させるとともに、回転リールを所定の作動態様で作動させることで、当選への期待感を高めるものである。
これらのようなスロットマシンは、下記の特許文献1〜特許文献3等に開示されている。
特開2002−153596号公報 特開2010−246583号公報 特開2010−284237号公報
ここで、スロットマシンについては、ストップスイッチが操作されてから、所定の制限時間(190ms)内に回転リールを停止させなければならないという仕様上の条件が課されている。そして、いずれのスロットマシンも当該条件を遵守していなければならない。
しかし、上述のようなスロットマシンにおいては、ストップスイッチが操作されてから回転リールの停止位置を決定するようになっている。具体的には、開始時遊技進行遅延処理が実行されないときには、スタートスイッチの操作後、ストップスイッチの操作が可能になってからストップスイッチが操作されたことを契機として、回転リールの停止位置を決定する。また、開始時遊技進行遅延処理が実行されるときには、スタートスイッチの操作後、開始時遊技進行遅延処理が終了し、ストップスイッチの操作が可能になってからストップスイッチが操作されたことを契機として、回転リールの停止位置を決定する。
すなわち、ストップスイッチの操作を契機として、回転リールが停止可能な位置や停止不可能な位置の検索等の処理を行って、回転リールの停止位置を決定した上で、当該停止位置に回転リールを停止させることとなる。すると、ストップスイッチが操作されてから、所定の制限時間(190ms)内で上述の処理を全て行われなければならず、処理時間に余裕が無いことから、回転リールの停止制御の処理は極めて制約されたものとなってしまい、自由度の高い設計を行うことが困難であるとの問題が生じていた。
また、回転リールの回転中の所定時間経過の是非に基づいて、停止制御を切り換えるようなスロットマシンにおいて、所定時間の経過と同じタイミングでストップスイッチが操作されたような場合には、停止制御を切り換えた上で回転リールの停止位置を決定しなければならないことから、回転リールを停止させるまでにより多くの処理を実行しなければならない。したがって、ストップスイッチが操作されてから所定の制限時間(190ms)の間に、上述の一連の処理を終了できず、上記条件を遵守できない事態が生じるおそれがあるとの問題も生じていた。
このような問題は、スロットマシンの回転リールとして、周囲に21個の図柄を付したものを用いる場合はもとより、特に、周囲に20個の図柄を付したものを用いた場合は顕著であった。
そこで、下記の発明は、上記した事情によりなされたものであり、開始時遊技進行遅延処理が実行される場合においても、ストップスイッチが操作されてから所定の制限時間内に回転リールが停止することを確実に遵守しつつ、ストップスイッチが操作されてから回転リールが停止するまでに実行される処理の負担を軽減し、回転リールの停止制御に関する処理の設計上の自由度を高めることが可能なスロットマシンを提供することを目的とする。
下記の発明は、上記した各目的を達成するためになされたものであり、各発明の特徴点を図面に示した発明の実施の形態を用いて、以下に説明する。
なお、符号は、発明の実施の形態において用いた符号を示し、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
(第1の発明)
第1の発明は、周囲に複数の図柄51を付した複数個の回転リール25と、全ての回転リール25の回転を開始させるためのスタートスイッチ37と、対応する回転リール25の回転を停止させるためのストップスイッチ38と、スタートスイッチ37の操作を契機として、役の抽選を行うための役抽選手段140と、役抽選手段140による抽選の結果に基づき、ストップスイッチ38が操作された場合に回転リール25を停止させる停止位置を、回転リール25の図柄位置ごとに対応して定めた停止位置データを作成するための停止位置データ作成手段162と、ストップスイッチ38の操作を契機として、停止位置データ作成手段162により作成された停止位置データにおいて当該ストップスイッチ38が操作された時点の回転リール25の図柄位置に対応して定められた停止位置で、回転リール25を停止させるための回転停止制御手段180と、スタートスイッチ37の操作を契機として、所定の条件を満たした場合に、遊技の進行を一時的に遅延させるとともに、回転リール25を所定の作動態様で作動させる開始時遊技進行遅延処理を実行するための遊技進行遅延手段150と、を備え、遊技進行遅延手段150により開始時遊技進行遅延処理が実行された場合には、開始時遊技進行遅延処理の終了後、全ての回転リール25の回転速度が予め定められた定速に達するように、回転リール25の加速度を変更するように形成されたスロットマシン10であって、停止位置データ作成手段162は、開始時遊技進行遅延処理が実行される場合には、当該開始時遊技進行遅延処理の終了後、全ての回転リール25の回転速度が定速となるまでの間に、全ての回転リール25の全図柄位置について停止位置データを作成するように形成されていることを特徴とする。
ここで、スロットマシン10には、遊技媒体として遊技メダルを用いて遊技を行うものだけでなく、遊技媒体として遊技球を用いて遊技を行うもの(いわゆるパロット(登録商標)遊技機)も含まれる。
また、回転リール25に付される図柄51の数は特に限定されるものではなく、たとえば、20個又は21個等とすることができる。また、本発明に係るスロットマシン10には、回転リール25を、たとえば3個(左リール22、中リール23、右リール24)設置することができる。なお、設置できる回転リール25の数は3個に限定されるものではなく、4個以上とすることもできる。
役抽選手段140は、スタートスイッチ37の操作を契機として、役の抽選を行うためのものである。すなわち、本発明に係るスロットマシン10では、スタートスイッチ37が操作されることを契機として、役抽選手段140による抽選が行われて、予め定められた複数の役の当選又は非当選が決定される。
停止位置データ作成手段162は、役抽選手段140による抽選の結果に基づき、ストップスイッチ38が操作された場合に回転リール25を停止させる停止位置を、回転リール25の図柄位置ごとに対応して定めた停止位置データを作成するためのものである。
具体的には、たとえば、表示窓34における上段、中段、下段にそれぞれ1個ずつ図柄51が表示されるようになっているスロットマシン10においては、停止位置データ作成手段162は、周囲に付された各図柄51が表示窓34の中段に表示されているときにストップスイッチ38が操作されたと仮定した場合の回転リール25の停止位置をそれぞれ定めた停止位置データを作成するように形成することができる。より具体的には、各回転リール25の周囲に21個の図柄51が付されている場合には、この21個の各図柄51が表示窓34の中段に表示されることとなる回転リール25の図柄位置(計21個)それぞれについて、停止位置を定める。
より具体的には、停止位置データ作成手段162は、停止テーブル161を設けた上で、停止ポイントデータ作成手段163と、停止位置決定手段164とから構成することができる。
ここで、停止テーブル161とは、役抽選手段140による抽選の結果及び回転リール25の位置に応じて、回転リール25の停止位置を定めたものである。
また、停止ポイントデータ作成手段163は、少なくとも役抽選手段140による抽選の結果に基づき、回転リール25の各図柄位置が、回転リール25を停止させることができない停止不可位置であるか、又は、回転リール25を停止させることができる停止可能位置であるかを定め、停止可能位置について優先順位を定めた停止ポイントデータを作成するためのものである。
また、停止位置決定手段164は、停止ポイントデータ作成手段163により作成された停止ポイントデータに基づき、ストップスイッチ38が操作された時点の回転リール25の図柄位置から当該回転リール25が停止するまでに移動可能な個数の図柄51の範囲内に、最も高い優先順位が定められた停止可能位置が1つのみある場合には、その停止可能位置を停止位置として定めるものの、最も高い優先順位が定められた停止可能位置が複数ある場合には、停止テーブル161に定められた停止位置を停止位置として定めた停止位置データを作成するためのものである。
これらの手段によれば、停止ポイントデータを作成した上で、この停止ポイントデータに基づき、回転リール25の停止位置を定めた停止位置データを作成することができる。
回転停止制御手段180は、ストップスイッチ38の操作を契機として、停止位置データ作成手段162により作成された停止位置データにおいて当該ストップスイッチ38が操作された時点の回転リール25の図柄位置に対応して定められた停止位置で、回転リール25を停止させるためのものである。すなわち、ストップスイッチ38が操作されると、このストップスイッチ38が操作された時点の回転リール25の図柄位置に対応して、停止位置データにおいて定められている停止位置で、回転リール25は停止することとなる。
遊技進行遅延手段150は、スタートスイッチ37の操作を契機として、所定の条件を満たした場合に、遊技の進行を一時的に遅延させるとともに、回転リール25を所定の作動態様で作動させる開始時遊技進行遅延処理(いわゆるスタート時フリーズ演出)を実行するためのものである。
ここで、開始時遊技進行遅延処理とは、遊技の進行を一時的に遅延させる遊技進行遅延処理(いわゆるフリーズ演出)の1つであり、この開始時遊技進行遅延処理が実行されると、遊技を進行させるためのスイッチ(ベットスイッチやストップスイッチ38等)を操作しても、当該スイッチの操作に対応する処理が行われないようになっているとともに、回転リール25が所定の作動態様(たとえば、回転リール25が回転を開始しない、回転リール25が定常回転時よりも低速又は高速で回転、回転リール25が逆回転や上下動等)で作動するようになっているものである。
また、「所定の条件」としては、たとえば、所定の抽選手段により開始時遊技進行遅延処理の実行が決定されること、役抽選手段140による抽選により所定の役に当選したこと等を設定することができる。なお、所定の条件はこれらに限定されるものではない。
また、遊技進行遅延手段150は、開始時遊技進行遅延処理のみならず、他の遊技進行遅延処理(たとえば、ストップスイッチ38の操作後に遊技の進行が一時的に遅延するストップスイッチ操作時フリーズ処理等)を実行できるように形成してもよい。
また、開始時遊技進行遅延処理は、1種類のみならず、作動内容の異なる複数種類のパターンを備えていてもよい。
また、開始時遊技進行遅延処理は、当該処理の実行中に所定の操作(たとえば、ベットスイッチの操作等)が行われることを条件として、キャンセルされるように形成してもよい。
また、本発明に係るスロットマシン10では、遊技進行遅延手段150により開始時遊技進行遅延処理が実行された場合には、開始時遊技進行遅延処理の終了後、全ての回転リール25の回転速度が予め定められた定速に達するように、回転リールの加速度を変更するように形成されている。
たとえば、回転リール25が回転を開始しないという作動態様や、回転リール25が定常回転時よりも低速で回転するという作動態様の開始時遊技進行遅延処理が実行された場合には、開始時遊技進行遅延処理の終了後に、回転リール25の回転速度が予め定められた定速に達するまで加速処理を行うように形成することができる。また、回転リール25が定常回転時よりも高速で回転するという作動態様の開始時遊技進行遅延処理が実行された場合には、開始時遊技進行遅延処理の終了後に、回転リール25の回転速度が予め定められた定速に達するまで減速処理を行うように形成することができる。
また、開始時遊技進行遅延処理が実行された場合には、当該処理の終了後に、一旦、回転リール25を停止させてから、回転リール25の回転速度が予め定められた定速に達するまで加速処理を行うように形成することもできる。また、開始時遊技進行遅延処理が実行された場合には、開始時遊技進行遅延処理の実行中に上述の加速処理や減速処理を開始し、開始時遊技進行遅延処理の終了と同時に、回転リール25の回転速度が予め定められた定速に達するように形成することもできる。
また、開始時遊技進行遅延処理がキャンセル可能に形成されている場合において、キャンセルのための所定の操作が行われたときには、当該操作を契機として、上述の加速処理や減速処理を行うように形成することもできる。また、開始時遊技進行遅延処理中に加速処理や減速処理が開始される場合であって、加速処理や減速処理の開始後に、キャンセルのための所定の操作が行われたときには、実行中の加速処理や減速処理を継続するように形成することもできる。
また、本発明に係るスロットマシン10では、停止位置データ作成手段162は、開始時遊技進行遅延処理が実行される場合には、当該開始時遊技進行遅延処理の終了後、全ての回転リール25の回転速度が定速となるまでの間に、全ての回転リール25の全図柄位置について停止位置データを作成可能に形成されている。
たとえば、3個の回転リール25(左リール22、中リール23、右リール24)が設けられ、各回転リール25に対応してそれぞれストップスイッチ38が設けられているスロットマシン10においては、停止位置データ作成手段162は、スタートスイッチ37が操作され、開始時遊技進行遅延処理が実行されるときには、当該開始時遊技進行遅延処理が終了した後、3個の回転リール25の回転速度が定速となるまでの間に、3個の回転リール25の全図柄位置について、停止位置データを作成する。
なお、開始時遊技進行遅延処理の終了後、全ての回転リール25の回転速度が定速となるまでの間に、全ての回転リール25の全図柄位置について停止位置データを作成するためには、開始時遊技進行遅延処理の終了後、一旦、全ての回転リール25を停止させてから加速処理を開始するように形成するとともに、停止位置データ作成手段162は、開始時遊技進行遅延処理が終了するとすぐに、停止位置データの作成を開始するように形成することができる。
また、複数種類の開始時遊技進行遅延処理を有している場合には、特定の開始時遊技進行遅延処理が実行されたときのみ、当該開始時遊技進行遅延処理の終了後、全ての回転リール25の回転速度が定速となるまでの間に、停止位置データが作成されるように形成してもよいし、また、いずれの開始時遊技進行遅延処理が実行されたときにも、当該開始時遊技進行遅延処理の終了後、全ての回転リール25の回転速度が定速となるまでの間に、停止位置データが作成されるように形成してもよい。
なお、本発明に係るスロットマシン10の停止制御は、周囲に20個の図柄51が付された回転リール25に対しても、周囲に21個の図柄51が付された回転リール25に対しても適用することができる。
(作用・効果)
本発明に係るスロットマシン10においては、停止位置データ作成手段162により、役抽選手段140による抽選の結果に基づき、ストップスイッチ38が操作された場合に回転リール25を停止させる停止位置を回転リール25の図柄位置ごとに対応して定めた停止位置データが作成される。また、遊技進行遅延手段150により、スタートスイッチ37の操作を契機として、所定の条件を満たした場合に、遊技の進行を一時的に遅延させるとともに、回転リール25を所定の作動態様で作動させる開始時遊技進行遅延処理が実行される。そして、開始時遊技進行遅延処理が実行される場合には、停止位置データ作成手段162により、当該開始時遊技進行遅延処理の終了後、全ての回転リール25の回転速度が定速となるまでの間に、全ての回転リール25の全図柄位置について停止位置データが作成される。その後、回転停止制御手段180が、ストップスイッチ38の操作を契機として、停止位置データ作成手段162により作成された停止位置データにおいて当該ストップスイッチ38が操作された時点の回転リール25の図柄位置に対応して定められた停止位置で、回転リール25を停止させる。
すなわち、本発明に係るスロットマシン10によれば、開始時遊技進行遅延処理が実行される場合には、当該開始時遊技進行遅延処理の終了後、全ての回転リール25の回転速度が定速となるまでの間に、全ての回転リール25の全位置についての停止位置データが作成される。そのため、ストップスイッチ38が操作された後は、停止位置データに定められた停止位置で回転リール25を停止する処理を行えばよいこととなる。
このように、本発明に係るスロットマシン10によれば、開始時遊技進行遅延処理の終了後、全ての回転リール25の回転速度が定速となるまでの間に、全ての回転リール25の全位置についての停止位置データが作成されることから、ストップスイッチ38が操作された後の停止制御に関する処理が少なくなるため、開始時遊技進行遅延処理が実行された場合において、ストップスイッチ38が操作されてから回転リール25が停止するまでに実行される処理の負担を軽減することができるのである。そして、ストップスイッチ38が操作されてから回転リール25が停止するまでの処理時間に余裕が生じるため、回転リール25の停止制御に関する処理の設計上の自由度を高めることができるのである。
さらに、ストップスイッチ38が操作されてから回転リール25が停止するまでの処理時間が短縮されることから、ストップスイッチが操作されてから所定の制限時間内に回転リールが停止することを確実に遵守することができるのである。
また、本発明に係るスロットマシン10によれば、開始時遊技進行遅延処理の終了後に停止位置データの作成が開始されるため、開始時遊技進行遅延処理の実行中における、CPU等のハードウェア資源にかかる処理負担を軽減することができるのである。
本発明は、以上のように構成されているので、以下に記載されるような効果を奏する。
すなわち、本発明によれば、開始時遊技進行遅延処理が実行される場合においても、ストップスイッチが操作されてから所定の制限時間内に回転リールが停止することを確実に遵守しつつ、ストップスイッチが操作されてから回転リールが停止するまでに実行される処理の負担を軽減し、回転リールの停止制御に関する処理の設計上の自由度を高めることが可能なスロットマシンを提供することができる。
本発明の第1の形態であって、スロットマシンの制御装置の入力及び出力の概略を示すブロック図である。 本発明の第1の形態であって、スロットマシンを示す外観正面図である。 本発明の第1の形態であって、スロットマシンの表示窓を示す外観正面図である。 本発明の第1の形態であって、各回転リールにおける図柄配列の概略図である。 本発明の第1の形態であって、スロットマシンにおける役の構成の概略図である。 本発明の第1の形態であって、ステッピングモーターのステップ数の割り当て状態を示した概略図である。 本発明の第1の形態であって、ベル役及びスイカ役が重複して当選した場合における左リールの停止テーブルの概略図である。 本発明の第1の形態であって、停止ポイントデータを示す概略図である。 本発明の第1の形態であって、スロットマシンの動作のうち、遊技メイン処理の概略を示すフローである。 本発明の第1の形態であって、スロットマシンの動作のうち、停止位置データ作成処理の概略を示すフローである。 本発明の第1の形態であって、スロットマシンの動作のうち、停止位置決定処理の概略を示すフローである。 本発明の第2の形態であって、スロットマシンの動作のうち、遊技メイン処理の動作の概略を示すフローである。 本発明の第2の形態であって、スロットマシンの動作のうち、停止ポイントデータ作成処理の概略を示すフローである。 本発明の第2の形態であって、スロットマシンの動作のうち、停止位置決定処理の概略を示すフローである。 本発明の第3の形態であって、スロットマシンの制御装置の入力及び出力の概略を示すブロック図である。 本発明の第3の形態であって、スロットマシンの動作のうち、遊技メイン処理の動作の概略を示すフローである。 本発明の第4の形態であって、スロットマシンの動作のうち、遊技メイン処理の動作の概略を示すフローである。 本発明の第6の形態であって、スロットマシンの制御装置の入力及び出力の概略を示すブロック図である。 本発明の第6の形態であって、スロットマシンの動作のうち、遊技メイン処理の動作の概略を示すフローである。 本発明の第6の形態であって、スロットマシンの動作のうち、停止位置データ作成処理の概略を示すフローである。 本発明の第6の形態であって、スロットマシンの動作のうち、停止位置決定処理の概略を示すフローである。 本発明の第6の形態であって、スロットマシンの動作のうち、停止位置決定判定処理の概略を示すフローである。 本発明の他の形態であって、ステッピングモーターのステップ数の割り当て状態を示した概略図である。
(第1の形態)
以下、第1の形態を図面を参照しつつ説明する。
(スロットマシン10)
本形態に係るスロットマシン10は、遊技媒体として円板状の遊技メダルを使用するものである。
このスロットマシン10は、図2に示すように、正面側(スロットマシン10から見て、スロットマシン10と対向する遊技者の方向)に開口する箱状の筐体20と、この筐体20の正面開口を開閉可能に塞ぐ前扉30とから構成されている。
(筐体20)
筺体20には、特に図示していないが、スロットマシン10の作動を制御するための基板を備えたメイン基板ユニット、複数の回転リール25を備えたリールユニット21、スロットマシン10に備えられた各種装置に電力を供給するための電源装置、遊技メダルを貯留するとともに役を構成する図柄51の組み合わせの停止表示時等に遊技メダルを払い出すためのホッパーユニット27等が設置されている。
メイン基板ユニットには、IC等の各種電子部品を搭載したメイン基板が収納されている。メイン基板は、スロットマシン10の作動を制御する制御装置100のうち、メイン制御装置101を構成するものであり、具体的には、スロットマシン10の遊技に関する制御を行うものとなっている。
リールユニット21は、スロットマシン10の遊技に用いられるメインの装置であり、枠体に固定された3個のステッピングモーター26と、各ステッピングモーター26の回転軸に固定された3個の回転リール25とから構成されている。具体的には、この回転リール25は、図2の向かって左側に位置する左リール22と、図2の向かって右側に位置する右リール24と、この左リール22及び右リール24の間に位置する中リール23とからなるものである。また、各回転リール25の周囲には、それぞれ20個の図柄51が付されている(図4参照)。また、これらの回転リール25は、前記ステッピングモーター26の回転軸を中心として、後述する表示窓34内を回転リール25の図柄51が上側から下側へ向けて通過するように、回転する。
(前扉30)
前扉30の前面上部には、図2に示すように、遊技状態に応じて点灯したり、消灯したりする演出装置50としてのランプ52や、各種演出や報知を行うための演出装置50としての液晶表示装置53などを備えた装飾部31が設けられている。
また、前扉30の下部中央には、筐体20に設けられたホッパーユニット27から遊技メダルを払い出すためのメダル払出口40が設けられ、メダル払出口40の両側には、音声を出力するための演出装置50としてのスピーカー54がそれぞれ1つずつ設けられている。
また、前扉30の裏面には、特に図示していないが、IC等の各種電子部品を搭載したサブ基板が収納されたサブ基板ユニットが設けられている。サブ基板は、スロットマシン10の作動を制御する制御装置100のうち、演出に関する制御を行うためのサブ制御装置102を構成するものである。
また、前扉30の前面の略中央には、正面側に突出する操作部33が備えられている。
操作部33の上面右端部には、遊技を開始するにあたり遊技メダルをベットすべく、遊技メダルを投入するためのメダル投入口44が設けられている。また、操作部33の上面左端部には、スロットマシン10に電子的に貯留されているメダルであるクレジットメダルを遊技メダルのベットに代えるためのベットスイッチが設けられている。ベットスイッチとしては、遊技メダル1枚のベットに代えることができるシングルベットスイッチ36a、及び、遊技を開始するためにベット可能な最大枚数である遊技メダル3枚のベットに代えることができるマックスベットスイッチ36bとを備えている。また、操作部33の前面左端部には、クレジットメダルを精算するための精算スイッチ39が設けられている。また、精算スイッチ39の右方には、ステッピングモーター26を駆動することにより、3個全ての回転リール25の回転を開始させるためのレバー状のスタートスイッチ37が設けられている。また、操作部33の前面中央には、各回転リール25に対応するとともに、ステッピングモーター26の駆動を停止することにより、各回転リール25の回転をそれぞれ別個に停止させるための3個のストップスイッチ38が設けられている。
また、前扉30における装飾部31と操作部33との間には、筐体20に設けられた3個の回転リール25の図柄51を視認可能な表示窓34が形成されている。
表示窓34は、3個の回転リール25の前方に設けられており、3個全ての回転リール25の回転が停止した際に、各回転リール25の周囲に表示されている20個の図柄51のうちの3個を表示、すなわち、視認することができるものとなっている。すなわち、3個全ての回転リール25が停止すると、図3に示すように、表示窓34内における、それぞれの回転リール25に対応する表示位置に、それぞれ3個の図柄51が縦並びに表示される。換言すれば、表示窓34内の上段、中段、及び下段にそれぞれ3個の図柄51が表示される。そして、表示窓34内に、縦3列横3行に配列した合計9個の図柄51が表示されることとなる。
また、本形態に係るスロットマシン10は、図3に示すように、左リール22、中リール23、及び、右リール24が停止した状態で、各回転リール25ごとの、表示窓34内におけるいずれか一の図柄51の停止位置を一直線に結んで構成される計5本の停止表示ライン90を有している。
具体的には、図3に示すように、左リール22の中段と中リール23の中段と右リール24の中段とを一直線に結んだ停止表示ライン90が中ライン91である。また、左リール22の上段と中リール23の上段と右リール24の上段とを一直線に結んだ停止表示ライン90が上ライン92である。また、左リール22の下段と中リール23の下段と右リール24の下段とを一直線に結んだ停止表示ライン90が下ライン93である。また、左リール22の下段と中リール23の中段と右リール24の上段とを一直線に結んだ停止表示ライン90が右上りライン94である。また、左リール22の上段と中リール23の中段と右リール24の下段とを一直線に結んだ停止表示ライン90が右下りライン95である。
なお、停止表示ライン90としては、一直線のラインのみならず、たとえば、左リール22の上段、中リール23の下段、右リール24の下段に停止した図柄51を折れ線で結んで構成されるライン(L字ライン)や、左リール22の上段、中リール23の下段、右リール24の上段に停止した図柄51を折れ線で結んで構成されるライン(V字ライン)なども定めることができる。なお、停止表示ライン90は、これらに限定されるものではない。
そして、1回の遊技を開始するために所定枚数の遊技メダルをベットすると、5本の停止表示ライン90のうち所定本数の停止表示ライン90が有効化される。そして、後述する役抽選手段140の抽選の結果、後述する所定の役に当選するとともに、有効化された停止表示ライン90のいずれかに、当該役を構成する図柄51の組み合わせが停止すると、役に応じた利益(たとえば、所定枚数の遊技メダルの払い出しや特別遊技の実行など)が付与される。
また、図2に示すように、前扉30の裏面における、メダル投入口44の下部に対応する位置には、このメダル投入口44から投入された遊技メダルの正偽を判断するためのメダルセレクター43、及び、このメダルセレクター43により適正な遊技メダルであると判断された遊技メダルを検知するためのメダルセンサー35が設けられている。
(制御装置100)
制御装置100は、上述の如く、スロットマシン10の作動を制御するためのものであり、メイン制御装置101及びサブ制御装置102から構成されるものとなっている。
そして、メイン制御装置101を構成するメイン基板、サブ制御装置102を構成するサブ基板にはそれぞれ、CPU、ROM、RWM、及び、I/O等、種々の電子部品などが備えられている。なお、CPUは、1個のみ備えることもできるし、複数のCPUを備えることもできる。また、CPU、ROM、RWM、及び、I/O等は一体に構成されたワンチップ型とすることもできる。
また、メイン制御装置101及びサブ制御装置102には、これらの装置に対して各種信号等を入力可能な入力手段、入力手段による入力等に基づいた制御の結果を出力可能な出力手段が備えられている。また、メイン制御装置101及びサブ制御装置102は、CPUがROMに記憶されたプログラムを読み込むことで、各種制御手段として機能する。
具体的には、メイン制御装置101は、スタートスイッチ37、及び、ストップスイッチ38の操作により回転リール25の回転及び停止の制御、遊技に関する制御等を行い、また、サブ制御装置102は、遊技に関する演出の制御等を行う。
(制御装置100の入力手段)
制御装置100の入力手段としては、図1に示すように、次のセンサーやスイッチが接続されている。
(1)メダルセンサー35
(2)ベットスイッチ(シングルベットスイッチ36a、マックスベットスイッチ36b)
(3)スタートスイッチ37
(4)ストップスイッチ38
(5)精算スイッチ39
これら(1)から(5)までのスイッチ等は全て、メイン制御装置101に接続されている。なお、入力手段としては、これら(1)から(5)までのスイッチ等に限定されるものではない。また、サブ制御装置102に接続される入力手段を設けてもよい。
(メダルセンサー35)
メダルセンサー35は、メダル投入口44から投入された遊技メダルのうち、前述のメダルセレクター43により適正な遊技メダルとして判断されたものを検知するためのセンサーである。
(ベットスイッチ)
ベットスイッチは、クレジットメダル数を減算して遊技メダルのベットに代えるスイッチであり、遊技メダル1枚のベットに代えることができるシングルベットスイッチ36a、及び、遊技を開始するためにベット可能な最大枚数である遊技メダル3枚のベットに代えることができるマックスベットスイッチ36bが設けられている。
本形態に係るスロットマシン10は、メダル投入口44から遊技メダルを投入することで、1回の遊技につき、最大3枚の遊技メダルをベットすることができるように形成されている。また、スロットマシン10に投入された遊技メダルは、予め定められた規定枚数(たとえば、50枚)まで、電子的に貯留(クレジット)しておくことができるように形成されている。そして、遊技メダルがクレジットされている場合には、メダル投入口44に遊技メダルを投入する代わりに、ベットスイッチを操作することにより遊技メダルのベットを行うことができ、スタートスイッチ37を操作可能状態にすることができる。
(スタートスイッチ37)
スタートスイッチ37は、遊技メダルがベットされることを条件に、又は、後述する再遊技役を構成する図柄51の組み合わせが停止表示したことを条件に、リールユニット21の駆動を開始させることが可能なレバー形状のスイッチである。
ここで、「再遊技役」とは、後述する役抽選手段140により抽選される役の一つである。そして、この役抽選手段140による抽選によって、再遊技役に当選し、再遊技役を構成する図柄51(「リプレイ」)が、有効化されたいずれかの停止表示ライン90に停止すると、遊技メダルを新たにベットすることなく、再度、遊技を行うことができることとなっている。
また、本形態に係るスロットマシン10は、前回の遊技のスタートスイッチ37が操作されてから所定の時間(いわゆるウェイト時間、たとえば4.1秒)が経過するまでは、次遊技を開始するためにスタートスイッチ37を操作したとしても、回転リール25が回転を開始しないか、若しくは、回転リール25が回転を開始してもストップスイッチ38の操作が無効となるように形成されている。換言すれば、スタートスイッチ37が操作された際には、前記の遊技の前回の遊技のスタートスイッチ37が操作されてから所定の時間が経過したことを条件に、回転リール25が回転開始するか、若しくは、ストップスイッチ38の操作が有効となるように形成されている。
(ストップスイッチ38)
ストップスイッチ38は、ステッピングモーター26の駆動を停止することで、回転リール25の回転を停止させるためのスイッチである。具体的には、ストップスイッチ38は、図2に示すように、左リール22、中リール23、及び、右リール24のそれぞれに対応した3個のスイッチから構成されている。
そして、各回転リール25に対応したストップスイッチ38を操作することにより、対応した回転リール25が回転を停止するように形成されている。
また、ストップスイッチ38は、スタートスイッチ37が操作されることにより回転リール25が回転を開始してから、全ての回転リール25の回転速度が予め定められた一定速度に達することにより操作可能となるように形成されている。
(精算スイッチ39)
精算スイッチ39は、クレジットされている遊技メダルを精算、すなわち、クレジットを解除して、クレジットメダルを払い出すためのスイッチである。
(制御装置100の出力手段)
制御装置100の出力手段としては、図1に示すように、次のものが接続されている。
(1)リールユニット21(ステッピングモーター26)
(2)ホッパーユニット27
(3)演出装置50(ランプ52、液晶表示装置53、スピーカー54)
また、(1)及び(2)の出力手段はメイン制御装置101に接続されており、(3)の出力手段はサブ制御装置102に接続されている。なお、出力手段としては、これら(1)から(3)までに限定されるものではない。
(リールユニット21(ステッピングモーター26))
リールユニット21は、所定の枠体に固定された3個のステッピングモーター26と、各ステッピングモーター26の回転軸にそれぞれ固定された計3個の回転リール25とから構成されている。
また、各回転リール25は、円筒状に形成された回転ドラム(図示しておらず)と、この回転ドラムの周囲に貼付されるテープ状のリールテープ(図示しておらず)とを備えている。そして、各回転リール25におけるリールテープの外周面には、回転方向へ向けてほぼ等間隔に、「赤7」「青7」「BAR」「スイカ」「ベル」「チェリー」「リプレイ」等の複数種類の図柄51が所定の配列で計20個表示されている。具体的には、図4に示すように、左リール22、中リール23及び右リール24のそれぞれに、図柄51が20個ずつ配列されている。なお、各回転リール25の図柄配列における図柄51に対しては、便宜的に、図4の上側から下側へ向けて順番に「19番」から「0番」までの図柄番号を付している。
また、回転リール25は、ステッピングモーター26の回転軸を中心として、表示窓34内を、回転リール25に表示された図柄51が上側から下側へ向けて通過するように、回転するものとなっている。すなわち、回転リール25が回転すると、各図柄51が、図4の向かって上側から下側へ向けて移動するように見える。
また、各回転リール25の所定箇所には、回転リール25の回転を検知するために用いられるインデックス(図示しておらず)が設けられるとともに、このインデックスの通過を検知する所定のセンサー(たとえば、フォトセンサー、磁気センサー、タッチセンサーなど)が設けられる。そして、各回転リール25が回転を開始し、インデックスを所定のセンサーが検知した後にステッピングモーター26から出力されるパルス信号に基づいて、ストップスイッチ38が操作された時点における回転リール25の図柄位置(回転位置)を検出し、所定の図柄位置で回転リール25を停止させることによって、停止制御が行われるものとなっている。
具体的には、ステッピングモーター26は、特に図示していないが、メイン制御装置101から供給される駆動パルスにより励磁する4相のコイルを有している。そして、4相のコイルのうち同時に2つが励磁した状態となる2相励磁と、4相のコイルのうち1つが励磁した状態となる1相励磁とが交互に繰り返される1−2相励磁により、ローターが回転駆動するようになっている。
また、ステッピングモーター26には回転リール25の制御用に所定のステップ数が定められており、回転リール25の各図柄51に対してステップ数を割り当てることで、1図柄単位での停止を制御するようになっている。
(ステップ数の割り当て)
以下、本形態に係るスロットマシン10のステッピングモーター26におけるステップ数の割り当てについて説明する。
本形態に係るスロットマシン10のステッピングモーター26は、全ステップ数として504ステップ(=21×24)が設定され、かつ、回転速度が80rpmとなっている。
また、本形態に係るスロットマシン10では、ストップスイッチ38が操作された時点から190ms以内に、かつ、当該時点から最大5個の図柄51の範囲内で、回転リール25の回転を停止させるようになっている。
ここで、周囲に21個の図柄51が付された回転リール25を使用する場合には、各図柄51に対し、均等に24ステップを割り当てることができる。そして、上述の如く、ステッピングモーター26の回転速度は80rpmであることから、1ステップあたりの制御時間は1.49msとなる。すると、ストップスイッチ38が操作された時点から最大で5図柄先で停止させるとすると、5図柄分のステップ数は120ステップ(=24×5)であるため、ストップスイッチ38が操作されてから回転リール25が停止するまでの時間は、178.8ms(=1.49×120)となる。なお、ストップスイッチ38の操作タイミングによっては、1ステップ分、遅れて停止の処理が行われる可能性があるが、これを考慮しても、ストップスイッチ38が操作されてから回転リール25が停止するまでの時間は、最大で180.29ms=(177.6+1.49)となり、190ms以内に収まることとなる。
しかし、本形態に係るスロットマシン10の回転リール25には、上述の如く、周囲に20個の図柄51が付されており、各図柄51に対して均等にステップ数を割り当てることができない。また、21個の場合よりも図柄51の数が1個減ることにより、割り当てられるステップ数が多くなるため、ステップ数の割り当てが偏ると、ストップスイッチ38が操作された時点から最大で5図柄先で停止させようとした場合、190ms以内に停止させることができなくなるおそれがある。
したがって、本形態に係るスロットマシン10では、図6に示すように、全ステップ数として設定されている504ステップを20で除算したときの商M(すなわち、25)及び余りP(すなわち、4)に基づき、20個の図柄51のうち、連続する5個の図柄51の範囲のいずれにも、M+1ステップ(すなわち、26ステップ)を割り当てたP/4個(すなわち、1個)の図柄51と、Mステップ(すなわち、25ステップ)を割り当てた(20−P)/4個(すなわち、4個)の図柄51とが含まれるようにしている。具体的には、図6に示すように、25ステップ、25ステップ、25ステップ、25ステップ、26ステップという並びを4回繰り返すように、図柄51に対してステップ数を割り当てている。
これにより、20個の図柄51のうち、いずれの連続する5個の範囲においても、25ステップが割り当てられた図柄51が4個、26ステップが割り当てられた図柄51が1個含まれることとなるため、5個の図柄51の範囲におけるステップ数の合算は126ステップ(=26+25+25+25+25)という均等な値となる。そして、1ステップの制御時間は、上述の如く、1.49msであるため、ストップスイッチ38が操作されてから最大5図柄分回転するとした場合に、回転リール25が停止するまでの時間は、1ステップ分の割り込みを考慮しても、最大で189.23ms(=1.49×126+1.49)となり、190ms以内に収まることとなる。
(ホッパーユニット27)
ホッパーユニット27は、所定の役を構成する図柄51の組み合わせが停止表示されるなどの遊技結果に基づいて、遊技者に遊技メダルの払い出しを行うためのものである。
(演出装置50)
演出装置50は、演出を実行するためのものであり、具体的には、サブ制御装置102から出力される所定の演出制御信号の入力を契機として、遊技者に対して当選等を報知するなど種々の演出を行うためのものである。
具体的には、演出装置50としては、ランプ52、液晶表示装置53、スピーカー54等を備えている。なお、演出装置50は、これらのものに限定されるわけではなく、CRT表示装置、ドットマトリクス表示装置、エレクトロルミネッセンス表示装置等の画像表示装置を備えることもできる。
また、ランプ52は、光源の点滅、点灯又は消灯により、遊技を盛り上げたり、所定の役が当選していることを報知したりするためのものである。また、液晶表示装置53は、文字や画像(静止画や動画)の表示により、遊技の演出や各種報知を行うためのものである。また、スピーカー54は、所定の効果音やBGMの出力により、遊技の演出や各種報知を行うためのものである。
具体的には、所定の遊技(たとえば、BBゲーム等)が開始されたり、所定の役に当選したりすると、後述する遊技制御手段120が、後述するサブ制御装置102の演出制御手段300にBBゲーム開始信号や当選信号を出力する。そして、演出制御手段300は、前記信号の入力を契機として、所定の演出データを選択し、この演出データに基づく制御信号を演出装置50に出力する。そして、演出装置50は、演出制御手段300により出力された制御信号の入力を契機として、前記演出データに基づく演出内容を出力する。
(制御装置101の制御手段)
制御装置100は、メイン制御装置101及びサブ制御装置102から構成されており、上述の如く、CPUがROMに記憶されたプログラムを読み込むことで、図1に示すように、大別して、次の(1)から(9)までの制御手段として機能する。
(1)遊技制御手段120
(2)役抽選手段140
(3)回転開始制御手段160
(4)停止テーブル161
(5)停止位置データ作成手段162
(6)回転位置検出手段170
(7)回転停止制御手段180
(8)停止態様判定手段200
(9)演出制御手段300
また、メイン制御装置101は(1)から(8)までの制御手段として機能し、サブ制御装置102は(9)の制御手段として機能する。なお、制御装置100としては、上記した(1)から(9)までの制御手段に限定されるものではなく、他の手段を含んでいてもよい。
(遊技制御手段120)
遊技制御手段120は、遊技の進行を制御するためのものである。
ここで、本形態に係るスロットマシン10は、遊技として、一般的な遊技である通常遊技、通常遊技と異なる遊技であって通常遊技よりも遊技者に大きな利益を付与する特別遊技(BBゲーム、RBゲーム)を有している。
なお、遊技はこれらに限定されるものではなく、たとえば、通常遊技と異なり通常遊技中よりも再遊技役の当選確率が高くなるリプレイタイム遊技(RTゲーム)、役抽選手段140による抽選の結果に関する情報を報知するアシストタイム遊技(ATゲーム)、リプレイタイム遊技とアシストタイム遊技とが実行されるアシストリプレイタイム遊技(ARTゲーム)等、遊技者に対して所定の特典を付与可能な有利遊技を有していてもよい。
そして、遊技制御手段120は、図1に示すように、大別すると、次の手段を備える。
(1)通常遊技制御手段121
(2)特別遊技制御手段122
また、遊技制御手段120としては、上記した(1)及び(2)の手段に限定されるものではない。
(通常遊技制御手段121)
通常遊技制御手段121は、一般的な遊技である通常遊技を制御するためのものである。
具体的には、遊技メダルの投入又はベットスイッチが操作されることにより、遊技メダルがベットされたことを条件に、スタートスイッチ37が操作されると、後述の役抽選手段140により、予め定められた複数の役のうちいずれかの役の当選又は非当選を決定するための抽選が行われる。そして、これに伴って、3個全ての回転リール25が回転を開始する。その後、所定のストップスイッチ38を1つ操作すると、このストップスイッチ38に対応した回転リール25の回転が停止する。そして、ストップスイッチ38を3個全て操作し終わると、3個の回転リール25の回転が全て停止する。このとき、いずれかの停止表示ライン90上に、役抽選手段140により当選した役を構成する図柄51の組み合わせが停止すると、役に応じた所定の利益が付与されるものとなっている。所定の利益の付与としては、たとえば、予め定められた枚数の遊技メダルの払い出しや、上述の特別遊技や有利遊技の実行等とすることができる。そして、通常遊技制御手段121は、1回の遊技における上記一連の処理を制御するものである。
本形態に係るスロットマシン10では、図5に示すように、役として、遊技メダルの払い出しは無いが遊技メダルを新たに投入することなく再度の遊技を行える再遊技役と、所定枚数の遊技メダルが払い出されることとなる小役と、小役及び再遊技役よりもさらに大きな利益を遊技者に付与可能な特別遊技に係る特別遊技役(第1BBゲーム役、第2BBゲーム役、RBゲーム役)と、を備えている。
また、小役としては、図5に示すように、チェリー役、ベル役及びスイカ役を備えている。
具体的には、再遊技役は、「リプレイ」の図柄51の組み合わせ(「リプレイ」「リプレイ」「リプレイ」)により構成される。そして、いずれかの停止表示ライン90上に「リプレイ」「リプレイ」「リプレイ」の組み合わせが停止すると、新たに遊技メダルを投入することなく、当該遊技と同じ条件で次遊技を行う(すなわち、再遊技を行う)ことができる。
また、小役のうち、チェリー役は、「チェリー」の図柄51と他の図柄51との組み合わせ(「チェリー」「ANY」「ANY」(ANYはいずれの図柄51でも構わないという意味))により構成される。そして、いずれかの停止表示ライン90上に「チェリー」「ANY」「ANY」の組み合わせが停止すると、所定枚数(本形態では1枚)の遊技メダルが払い出される。
また、小役のうち、ベル役は、「ベル」の図柄51の組み合わせ(「ベル」「ベル」「ベル」)により構成される。そして、いずれかの停止表示ライン90上に「ベル」「ベル」「ベル」の組み合わせが停止すると、所定枚数(本形態では9枚)の遊技メダルが払い出される。
また、小役のうち、スイカ役は、「スイカ」の図柄51の組み合わせ(「スイカ」「スイカ」「スイカ」)により構成される。そして、いずれかの停止表示ライン90上に「スイカ」「スイカ」「スイカ」の組み合わせが停止すると、所定枚数(本形態では5枚)の遊技メダルが払い出される。
また、第1BBゲーム役は、「赤7」の図柄51の組み合わせ(「赤7」「赤7」「赤7」)により構成される。そして、いずれかの停止表示ライン90上に「赤7」「赤7」「赤7」の組み合わせが停止すると、BBゲームに移行する。
また、第2BBゲーム役は、「青7」の図柄51の組み合わせ(「青7」「青7」「青7」)により構成される。そして、いずれかの停止表示ライン90上に「青7」「青7」「青7」の組み合わせが停止すると、BBゲームに移行する。
なお、本形態に係るスロットマシン10では、遊技メダルの払い出しを行うことなく、BBゲームに移行するようになっているが、所定枚数(たとえば15枚)の遊技メダルの払い出しを行った後に、BBゲームに移行するように設定してもよい。
また、RBゲーム役は、「BAR」の図柄51の組み合わせ(「BAR」「BAR」「BAR」)により構成される。そして、いずれかの停止表示ライン90上に「BAR」「BAR」「BAR」の組み合わせが停止すると、RBゲームに移行する。なお、本形態に係るスロットマシン10では、遊技メダルの払い出しを行うことなく、RBゲームに移行するようになっているが、所定枚数(たとえば15枚)の遊技メダルの払い出しを行った後に、RBゲームに移行するように設定してもよい。
また、本形態に係るスロットマシン10では、スイカ役及びベル役については、後述する役抽選手段140による1回の抽選で、いずれか一方の役の当選となるほか、スイカ役及びベル役が重複して当選することがあるようになっている。なお、重複して当選することとなる役は、これらに限定されるものではない。
(特別遊技制御手段122)
特別遊技制御手段122は、通常遊技よりも遊技者に大きな利益を付与可能な特別遊技(BBゲーム、RBゲーム)を制御するためのものである。
RBゲームは、予め定められた特定の役(本形態ではベル役)が高確率で当選する遊技を一定条件下で行わせる遊技である。また、BBゲームは、通常遊技と同様の遊技(BBゲーム一般遊技)を実行可能であるとともに、この遊技中に一定条件下でRBゲームに移行できるようにした遊技である。
具体的には、BBゲームに移行すると、通常遊技と同様に所定枚数の遊技メダルのベットによって遊技が開始される。そして、3つの回転リール25の回転を全て停止させた際に、停止表示ライン90上に役に対応する図柄51の組み合わせが停止しているか否かによって、遊技メダルの払い出しが行われる。
また、このBBゲーム中にRBゲームに移行するための特定の図柄51の組み合わせが停止表示ライン90上に停止した場合には、その後RBゲームに移行する。そして、RBゲームが終了した後は、また通常遊技と同様の抽選及び制御が行われる。なお、RBゲームへの移行は上述のような条件とすることなく、BBゲームが開始されるとすぐにRBゲームへ移行し、所定回数のRBゲームが終了するとすぐに再度RBゲームへ移行するように設定することもできる。すなわち、BBゲームが開始されたら常にRBゲーム状態での遊技が実行されるように設定することもできる。
そして、BBゲーム中において払い出された遊技メダルが所定の枚数(たとえば465枚)を超えることにより、BBゲームは終了する。また、BBゲームの終了条件としては、上述のような遊技メダルの払い出し枚数の累計ではなく、他の条件を設定することもできる。
また、RBゲームに移行すると、予め定められた特定の役(本形態ではベル役)を構成する図柄51の組み合わせが所定の停止表示ライン90上に停止した場合に遊技メダルの払い出しが行われる遊技が行われる。なお、RBゲームは、通常遊技中に「BAR」「BAR」「BAR」という図柄51の組み合わせが停止表示ライン90に停止することで、当該通常遊技からも移行するものとなっている。
(役抽選手段140)
役抽選手段140は、予め定められた複数の役のうちいずれかの役の当選又は非当選を抽選により決定するためのものであり、具体的には、予め定められた当選確率に基づいて、いずれの役に当たったか又はハズレたかの抽選を行うものである。
この役抽選手段140は、特に図示していないが、所定の数値範囲内(たとえば、0〜65535)で乱数を発生させるための乱数発生手段、乱数発生手段により発生した乱数をスタートスイッチ37の操作時に抽出するための乱数抽出手段、乱数発生手段により発生する乱数がとる数値領域の範囲内であって、前記役に対応した所定の数値領域を有する役当選領域を複数備えた抽選テーブル(通常遊技用抽選テーブル、BBゲーム用抽選テーブル、RBゲーム用抽選テーブル)、乱数抽出手段により抽出された乱数が抽選テーブルのいずれの役当選領域に属するか否かを判定するための当選判定手段、当選判定手段により所定の役に当選したと判定された場合に当該役に対応する当選フラグを成立させるためのフラグ成立手段等を備える。
ここで、当選フラグの成立とは、所定のメモリに記憶されている数値が所定値になっている状態を意味するものである。たとえば、BBゲーム役に対応する所定メモリに記憶されている数値が「1」となっている場合、BBゲーム役の当選フラグが成立している状態であると設定することができる。これに対して、前記メモリに記憶されている数値が「0」となっている場合、BBゲーム役の当選フラグが成立していない状態であると設定することができる。
なお、この当選フラグとしては、役抽選手段140の抽選結果が小役の当選である場合に成立する小役当選フラグや、抽選結果がBBゲームなどの特別遊技役の当選である場合に成立する特別当選フラグ等がある。
また、小役当選フラグは、当選フラグが成立した遊技においてのみ有効となるものとなっている。これに対して、前記特別当選フラグは、次の遊技へ持ち越すことができるものとなっている。
(回転開始制御手段160)
回転開始制御手段160は、回転リール25の回転の開始に関する制御を行うためのものであり、具体的には、回転開始制御手段160は、スタートスイッチ37の操作に基づいて出力されるスタート信号が入力されることで、各回転リール25に設けられているステッピングモーター26に回転開始信号を出力し、ステッピングモーター26を駆動させることにより全ての回転リール25の回転を開始させるものである。
また、回転開始制御手段160は、スタートスイッチ37が操作されると、予め定められた所定の加速度で全ての回転リール25を回転させ、全ての回転リール25の回転速度が所定速度に達すると、この所定速度で定速回転を行わせるものとなっている。具体的には、回転開始制御手段160が、ステッピングモーター26に、所定の加速度での駆動を実行させるための制御信号を出力し、さらに、所定速度に達した後は当該速度での駆動を維持させるための制御信号を出力することで、ステッピングモーター26により、所定速度に達するまでの加速駆動処理が行われ、所定速度に達した後は当該速度での駆動を維持する定速駆動処理が行われる。これにより、上述のような回転リール25の加速回転及び定速回転が行われるようになっている。
(停止テーブル161)
停止テーブル161は、役抽選手段140による抽選の結果及び回転リール25の図柄位置に応じて、回転リール25の停止位置を定めたものであり、具体的には、ストップスイッチ38を操作した時点の回転リール25の図柄位置(すなわち、中段に表示されている図柄51の図柄番号)に応じて、当該回転リール25の図柄位置から移動可能な図柄数の範囲(5個の範囲)でいずれの図柄位置で回転リール25を停止させるのかを、回転リール25の図柄位置ごとに定めたものである。
具体的には、停止テーブル161においては、当選フラグが成立していない役を構成する図柄51の組み合わせがいずれの停止表示ライン90にも停止しないようにしつつ、当選フラグが成立している役を構成する図柄51の組み合わせがいずれかの停止表示ライン90に停止するように、上述の移動可能な図柄数の範囲(5個の範囲)内で停止位置を決定している。
また、本形態に係るスロットマシン10では、遊技状態ごと、及び、役抽選手段140による抽選の結果ごとに、停止テーブル161が設けられている。なお、この停止テーブル161は、遊技状態ごと、及び、役抽選手段140による抽選の結果ごとに、1つだけ設けることもできるし、複数個設けてもよい。
本形態に係るスロットマシン10は、通常遊技における停止テーブル161として、特別遊技役(BBゲーム役、RBゲーム役)に当選した場合の停止テーブル161、再遊技役に当選した場合の停止テーブル161、チェリー役に当選した場合の停止テーブル161、ベル役に当選した場合の停止テーブル161、スイカ役及びベル役に重複して当選した場合の停止テーブル161(図7参照)、並びに、非当選の場合(すなわち、ハズレとなった場合)の停止テーブル161を備えている。
具体的には、図7は、スイカ役及びベル役に重複して当選した場合における、左リール22に対応する停止テーブル161である。この停止テーブル161においては、各図柄番号に対応する図柄51が左リール22の中段にあるときに、対応するストップスイッチ38が操作された場合の停止位置が定められている。たとえば、図7に示すように、図柄番号「2番」に対応する停止位置として図柄番号「5番」が定められている。すなわち、この停止テーブル161によれば、図柄番号「2番」の「青7」が左リール22の中段にあるときに、左リール22に対応するストップスイッチ38が操作されると、左リール22は図柄3個分移動して、図柄番号「5番」の「スイカ」が中段となった位置で停止することとなる。
また、停止テーブル161には、所定の図柄番号に対応する停止位置として1つの図柄番号の停止位置のみならず、複数の図柄番号の停止位置を定めておくこともでき、この場合には、停止テーブル161を参照した上で、プログラムにより予め定められている条件(たとえば、前記所定の図柄番号から近い方の図柄番号で停止する、前記所定の図柄番号から遠い方の図柄番号で停止する等の条件)に基づいて停止位置を決定するようにしてもよい。
また、データ量を削減すべく、一部の停止テーブル161を共用するようにしてもよい。
たとえば、役として複数の再遊技役を備え、役抽選手段140による1回の抽選で、複数の再遊技役に当選したこととなる重複再遊技役を有するように形成したスロットマシン10においては、この重複再遊技役について、ストップスイッチ38の操作順番に応じた停止テーブル161を設けることにより、遊技者がストップスイッチ38を操作した順番に応じて、いずれかの再遊技役が停止表示されるように形成することができる。そして、このようなスロットマシン10において、所定の操作順番については、独自の停止テーブル161を設けずに、他の操作順番について定められた停止テーブル161を共用するように設定することができる。
また、たとえば、回転リール25がいかなる位置にあるときにストップスイッチ38が操作された場合であっても、また、ストップスイッチ38がいかなる順番で操作された場合であっても、必ず停止表示されることとなる役として、再遊技役及びベル役を備えているスロットマシン10において、再遊技役に当選した場合の停止テーブル161は設けることなく、再遊技役に当選した場合には、ベル役に当選した場合の停止テーブル161を共用するように設定することもできる。
上述のように、停止テーブル161を共用する場合には、役抽選手段140による抽選の結果、及び、所定の図柄番号に対応する停止位置として、回転リール25を停止させるべきとはいえない図柄位置(たとえば、停止不可位置(すなわち、蹴飛ばすべき図柄位置)や、優先順位の高くない図柄位置など)が定められていることもある。この場合には、停止テーブル161を参照したとしても、上記図柄位置を停止位置として決定するのではなく、プログラムにより予め定められている条件(たとえば、前記所定の図柄番号から5図柄の範囲内において停止不可となっていない図柄位置の中で、前記所定の図柄番号から最も遠くの図柄番号で停止するという条件や、前記所定の図柄番号から最も近くの図柄番号で停止するという条件等)に基づいて停止位置を決定するようにしてもよい。
また、本形態に係るスロットマシン10では、特別遊技(BBゲーム、RBゲーム)における停止テーブル161も備えている。また、停止テーブル161としては、特別遊技役の当選フラグが持ち越されている状態における、特別当選フラグ持ち越し中の停止テーブル161等も備えることができる。なお、停止テーブル161はこれらに限定されるものではない。
また、停止テーブル161には、回転リール25の図柄位置に応じた直接的な停止位置を定めてもよいし、回転リール25の図柄位置からの移動図柄数を定めてもよい。
(停止位置データ作成手段162)
停止位置データ作成手段162は、役抽選手段140による抽選の結果に基づき、ストップスイッチ38が操作された場合に回転リール25を停止させる停止位置を、回転リール25の図柄位置ごとに対応して定めた停止位置データを作成するためのものである。
この停止位置データ作成手段162は、スタートスイッチ37が操作されると、3個の回転リール25が全て定速回転状態となるまでの間に、3個の回転リール25の全図柄位置について、停止位置データを作成する。また、1個目のストップスイッチ38が操作された後)は、1個目のストップスイッチ38が操作されてから遅くとも2個目のストップスイッチ38が操作されるまで(すなわち、2個目のストップスイッチ38の操作を受け付けた時点まで)の間に、1個目のストップスイッチ38が操作された時点でストップスイッチ38の操作がいまだ行われていない2個の回転リール25(すなわち、1個目のストップスイッチ38が操作された時点で回転中の2個の回転リール25)の全図柄位置について、改めて停止位置データを作成しなおす。また、2個目のストップスイッチ38が操作された後は、2個目のストップスイッチ38が操作されてから遅くとも3個目のストップスイッチ38が操作されるまで(すなわち、3個目のストップスイッチ38の操作を受け付けた時点まで)の間に、2個目のストップスイッチ38が操作された時点でストップスイッチ38の操作がいまだ行われていない1個の回転リール25(すなわち、2個目のストップスイッチ38が操作された時点で回転中の1個の回転リール25)の全図柄位置について、改めて停止位置データを作成しなおす。
たとえば、スタートスイッチ37が操作された後、左リール22に対応するストップスイッチ38、中リール23に対応するストップスイッチ38、右リール24に対応するストップスイッチ38という順番で、ストップスイッチ38の操作が行われるものとする。この場合には、停止位置データ作成手段162は、スタートスイッチ37が操作されると、3つ全ての回転リール25の回転速度が定速となるまでの間に、全ての回転リール25の全図柄位置について停止位置データを作成する。そして、左リール22に対応するストップスイッチ38が操作されると、中リール23に対応するストップスイッチ38が操作されるまでの間に、回転中の中リール23及び右リール24の全図柄位置について停止位置データを作成しなおす。そして、中リール23に対応するストップスイッチ38が操作されると、右リール24に対応するストップスイッチ38が操作されるまでの間に、回転中の右リール24の全図柄位置について停止位置データを作成しなおす。
なお、停止位置データ作成手段162は、スタートスイッチ37が操作されたときは、3つ全ての回転リール25の回転速度が定速となるまでの間ではなく、回転リール25が回転を開始するまでの間に、全ての回転リール25について、停止位置データを作成するように形成してもよい。
また、停止位置データ作成手段162は、前回のストップスイッチ38の操作後、次のストップスイッチ38が操作される時点までの間に、停止位置データを作成しなおすのではなく、前回のストップスイッチ38の操作後、次のストップスイッチ38の操作が可能となる時点(すなわち、次のストップスイッチ38の操作を受付可能な状態となる時点)までの間に、停止位置データを作成しなおすように形成してもよい。
なお、本形態に係るスロットマシン10では、スタートスイッチ37が操作されてから3つ全ての回転リール25の回転速度が定速となるまでの時間は、3つ全ての回転リール25の全図柄位置についての停止位置データを作成するために十分なものとなっている。また、本形態に係るスロットマシン10では、一のストップスイッチ38が操作されてから次のストップスイッチ38が操作されるまでに、回転中の全ての回転リール25の全図柄位置についての停止位置データを作成できるようにすべく、一のストップスイッチ38が操作された後に、所定時間の間、次のストップスイッチ38の操作を受付不可とする受付不可期間を設けている。
そして、停止位置データ作成手段162は、図1に示すように、大別すると、次の手段を備える。
(1)停止ポイントデータ作成手段163
(2)停止位置決定手段164
また、停止位置データ作成手段162としては、上記した(1)及び(2)の手段に限定されるものではない。
(停止ポイントデータ作成手段163)
停止ポイントデータ作成手段163は、少なくとも役抽選手段140による抽選の結果に基づき、回転リール25の各図柄位置が、回転リール25を停止させることができない停止不可位置であるか、又は、回転リール25を停止させることができる停止可能位置であるかを定め、停止可能位置について優先順位を定めた停止ポイントデータを作成するためのものである。
以下、より具体的に、停止ポイントデータ作成手段163による停止ポイントデータの作成方法について説明する。
停止ポイントデータ作成手段163は、回転リール25の20個の図柄51がそれぞれ中段にあるときの位置が、停止不可位置であるか又は停止可能位置であるかを定める。また、停止可能位置については、停止の有効性の高低に基づいて優先順位を定める。
具体的には、図8(a)に示すように、RWMに、回転リール25の各図柄位置(図柄51)に対応してそれぞれ8ビットのデータ領域を設ける。また、各8ビットのデータ領域は、最上位ビット(左端のビット)を「リプレイ」に対応させ、最上位ビットから1つ隣のビットを「ベル」に対応させ、最上位ビットから2つ隣のビットを「スイカ」に対応させ、最上位ビットから3つ隣のビットを「チェリー」に対応させ、最上位ビットから4つ隣のビットを「赤7」に対応させ、最上位ビットから5つ隣のビットを「青7」に対応させ、最上位ビットから6つ隣のビットを「BAR」に対応させておく。また、停止ポイントデータ作成開始の時点で初期化処理を行い、各データ領域の最下位ビット(最上位ビットから7つ隣のビット)を「1」とする。すなわち、当該データ領域は「00000001」となる。
そして、役抽選手段140による抽選の結果に基づき、回転リール25の図柄位置が、停止させてはいけない停止不可位置(たとえば、チェリー役に当選していないにもかかわらず、左リール22において「チェリー」の図柄51が停止表示されてしまう位置)であると判断される場合には、当該回転リール25の図柄位置に対応するデータ領域における最下位ビットを「0」とする。すなわち、当該データ領域は「00000000」となる。
これに対して、回転リール25の図柄位置が、当選した役を構成する図柄51を停止表示可能な位置である場合には、当該回転リール25の図柄位置に対応するデータ領域における、前記当選した役を構成した図柄51に対応するビットを「1」とする。
たとえば、ベル役に当選しており、回転リール25の図柄位置が「ベル」の図柄51を停止表示可能な位置である場合には、当該回転リール25の図柄位置に対応するデータ領域は「01000001」となる。
また、スイカ役及びベル役が重複して当選しており、回転リール25の図柄位置が「スイカ」の図柄51及び「ベル」の図柄51のいずれも停止表示可能な位置である場合には、当該回転リール25の位置に対応するデータ領域は「01100001」となる。なお、スイカ役及びベル役が重複して当選していても、回転リール25の図柄位置が「スイカ」の図柄51のみを停止表示可能な位置である場合には、当該回転リール25の図柄位置に対応するデータ領域は「00100001」となる。また、回転リール25の図柄位置が「ベル」の図柄51のみを停止表示可能な位置である場合には、当該回転リール25の図柄位置に対応するデータ領域は「01000001」となる。
そして、このようにデータ領域のビットの値をセットすることで、データ領域にセットされた値の大小により優先順位が定められることとなる。すなわち、上述の場合には、「ベル」や「スイカ」の図柄51のみを停止表示可能な図柄位置よりも、「スイカ」の図柄51及び「ベル」の図柄51のいずれも停止表示可能な図柄位置が、有効性の高い停止位置となるが、「スイカ」の図柄51及び「ベル」の図柄51のいずれも停止表示可能な図柄位置に対応するデータ領域は「01100001」であり、「スイカ」の図柄51のみを停止表示可能な図柄位置に対応するデータ領域の値「00100001」や、「ベル」の図柄51のみを停止表示可能な図柄位置に対応するデータ領域の値「01000001」よりも大きい値となる。したがって、このデータ領域の値が最も大きくなる図柄位置が、最も優先順位の高い停止可能位置ということとなる。
たとえば、本形態に係るスロットマシン10において、スイカ役及びベル役が重複して当選した場合における、左リール22の停止ポイントデータは、図8(b)に示す通りとなる。この停止ポイントデータは、各図柄番号に対応する図柄51が左リール22の中段にあるときのデータ領域の値がそれぞれ定められたものとなっている。たとえば、11番の「リプレイ」が中段にあるときには、左リール22には「ベル」「リプレイ」「スイカ」が停止表示されることとなり、「スイカ」及び「ベル」のいずれをも停止表示可能な図柄位置となるため、データ領域の値は「01100001」となる。また、12番の「ベル」が中段にあるときには、左リール22には「BAR」「ベル」「リプレイ」が停止表示されることとなり、「ベル」のみを停止表示可能な図柄位置となるため、データ領域の値は「01000001」となる。また、13番の「BAR」が中段にあるときには、左リール22には「チェリー」「BAR」「ベル」「リプレイ」が停止表示されることとなり、当選していないチェリー役を構成する「チェリー」の図柄51が停止表示される停止不可位置となるため、データ領域の値は「00000000」となる。
そして、この停止ポイントデータにおいては、「スイカ」及び「ベル」のいずれをも停止表示可能な図柄位置に対応するデータ領域の値「01100001」が最も大きい値となるため、データ領域の値が「01100001」となっている図柄位置(たとえば、16番の「リプレイ」が中段となる左リール22の図柄位置、8番の「赤7」が中段となる左リール22の図柄位置等)が、優先順位の最も高い停止可能位置となる。
なお、特に図示していないが、停止ポイントデータ作成手段163は、役抽選手段140による抽選の結果に基づき、回転中の全ての回転リール25について停止ポイントデータを作成する。したがって、停止ポイントデータ作成手段163は、中リール23、右リール24が回転中であれば、これらの回転リール25についても停止ポイントデータを作成する。
また、8ビットのデータ領域に対応して定められる図柄51は、常に固定してしまうのではなく、たとえば、ストップスイッチ38の操作順番により変更されるように形成することもできる。具体的には、たとえば、左リール22を最初に停止させることとなるストップスイッチ38の操作順番の場合には、上述のように8ビットのデータ領域に対応して図柄51が定められるものの、上記操作順番以外の場合には、「赤7」に対応するビットと、「ベル」に対応するビットとが逆になるように定めることができる。
このように定めることにより、ストップスイッチ38の操作順番に応じて、停止表示されやすい図柄51を変化させることができる。
また、データ領域に対応して定められる図柄51の変更は、異なる種類の役(たとえば、特別遊技役と小役、特別遊技役と再遊技役、小役と再遊技役等)を構成する図柄51の間で行ってもよいし、同じ種類の役(たとえば、特別遊技役同士、小役同士等)を構成する図柄51の間で行ってもよい。
(停止位置決定手段164)
停止位置決定手段164は、停止ポイントデータ作成手段163により作成された停止ポイントデータに基づいて、回転リール25の各図柄位置に対応する停止位置を決定するものであり、換言すれば、停止位置決定手段164は、停止ポイントデータ作成手段163により作成された停止ポイントデータに基づき、回転リール25の一の図柄位置から当該回転リール25が停止するまでに移動可能な個数の図柄51の範囲内(5個の範囲内)におけるいずれかの図柄位置を、前記一の図柄位置に対応する停止位置として定めた停止位置データを作成するためのものである。
具体的には、停止位置決定手段164は、停止ポイントデータ作成手段163により作成された停止ポイントデータにおいて、回転リール25の各図柄位置について、当該図柄位置から5個の図柄51の範囲内に、最も高い優先順位が定められた停止可能位置が1つのみある場合には、その停止可能位置を停止位置として定めた停止位置データを作成する。
また、停止位置決定手段164は、前記範囲内に、最も高い優先順位が定められた停止可能位置が複数ある場合には、停止テーブル161を検索し、この停止テーブル161に定められた停止位置を、停止位置として定めた停止位置データを作成する。
以下、停止位置決定手段164による停止位置データの作成方法について、図7及び図8(b)を用いて具体的に説明する。なお、ここでは、停止位置データの作成方法の例として、スイカ役及びベル役が重複して当選した場合に作成される停止ポイントデータ(図8(b)参照)から、10番の「スイカ」が中段にあるときにストップスイッチ38が操作されるとした場合の停止位置データの作成、及び、7番の「ベル」が中段にあるときにストップスイッチ38が操作されるとした場合の停止位置データの作成について説明する。
本形態に係るスロットマシン10では、10番の「スイカ」が中段にあるときにストップスイッチ38が操作された場合には、10番の「スイカ」が中段となる図柄位置(いわゆるビタ止まり位置)、11番の「リプレイ」が中段となる図柄位置(いわゆる1コマすべり位置)、12番の「ベル」が中段となる図柄位置(いわゆる2コマすべり位置)、13番の「BAR」が中段となる図柄位置(いわゆる3コマすべり位置)、又は、14番の「チェリー」が中段となる図柄位置(いわゆる4コマすべり位置)のいずれかの図柄位置で、左リール22は停止することとなる。ここで、停止ポイントデータにおいては、図8(b)に示すように、11番の「リプレイ」が中段となる図柄位置に対応するデータ領域の値のみが「01100001」となっているため、当該図柄位置のみが最も優先順位の高い停止可能位置となっている。したがって、停止位置決定手段164は、11番の「リプレイ」が中段となる図柄位置を停止位置として定めた停止位置データを作成する。
また、7番の「ベル」が中段にあるときにストップスイッチ38が操作されるとした場合には、7番の「ベル」が中段となる図柄位置(ビタ止まり位置)、8番の「赤7」が中段となる図柄位置(1コマすべり位置)、9番の「スイカ」が中段となる図柄位置(2コマすべり位置)、10番の「スイカ」が中段となる図柄位置(3コマすべり位置)、又は、11番の「リプレイ」が中段となる図柄位置(4コマすべり位置)のいずれかの図柄位置で停止することとなる。ここで、停止ポイントデータにおいては、図8(b)に示すように、8番の「赤7」が中段となる図柄位置及び11番の「リプレイ」が中段となる図柄位置に対応するデータ領域の値がいずれも「01100001」となっており、最も優先順位の高い停止可能位置が複数ある。このときは、停止位置決定手段164は、図7に示すように、スイカ役及びベル役が重複して当選した場合における左リール22の停止位置を定めた停止テーブル161に基づき、停止位置を定める。ここで、図7に示す停止テーブル161においては、7番の「ベル」が中段にあるときにストップスイッチ38が操作される場合には、8番の「赤7」が中段となる図柄位置で左リール22を停止させることが定められている。したがって、停止位置決定手段164は、8番の「赤7」が中段となる図柄位置を停止位置として定めた停止位置データを作成する。
なお、上述の如く、停止テーブル161には、所定の図柄番号に対応する停止位置として1つの図柄番号の停止位置のみならず、複数の図柄番号の停止位置を定めておくこともでき、この場合には、停止テーブル161を参照した上で、プログラムにより定められている条件に基づいて停止位置を決定するように形成することができる。
たとえば、上述の場合において、停止テーブル161に、8番の「赤7」が中段となる図柄位置、及び、11番の「リプレイ」が中段となる図柄位置の両方が定められていたとする。そして、停止テーブル161に複数の図柄番号の停止位置が定められていたときは、ストップスイッチ38が操作された時点で中段に位置していた図柄番号から遠い方の図柄番号が中段となる図柄位置を停止位置とすることが、プログラムにより予め定められていたものとする。
すると、上述の場合には、停止位置決定手段164は、7番の「ベル」から遠い方の図柄番号である11番の「リプレイ」が中段となる図柄位置を停止位置として定めた停止位置データを作成することとなる。
また、上述の如く、データ量を削減するために一部の停止テーブル161を共用する場合には、役抽選手段140による抽選の結果、及び、所定の図柄番号に対応する停止位置として、回転リール25を停止させるべきとはいえない図柄位置(たとえば、停止不可位置(すなわち、蹴飛ばすべき図柄位置)や、優先順位の高くない図柄位置など)が定められていることがある。この場合には、停止テーブル161を参照したとしても、上記図柄位置を停止位置として決定するのではなく、プログラムにより予め定められている条件に基づいて停止位置を決定するように形成することができる。
たとえば、上述の場合において、停止テーブル161に、左リール22を停止させるべきとはいえない10番の「スイカ」が中段となる図柄位置が定められていたとする。そして、停止テーブル161に回転リール25を停止させるべきとはいえない図柄位置が定められていたときは、ストップスイッチ38が操作された時点で中段に位置していた図柄番号から5図柄の範囲内において停止不可となっていない図柄位置の中で、前記図柄番号から最も遠くの図柄番号で停止するという条件が、プログラムにより定められていたものとする。
すると、上述の場合には、停止位置決定手段164は、7番から11番までの範囲内において、停止不可となっていない図柄番号の中で、7番の「ベル」から最も遠くの図柄番号である11番の「リプレイ」が中段となる図柄位置を停止位置として定めた停止位置データを作成することとなる。
また、停止ポイントデータ作成手段163により作成された停止ポイントデータにおいて、回転リール25の所定の図柄位置から5個の図柄51の範囲内が全て停止不可位置となっていた場合には、予め定められた所定の優先順位に基づいて停止ポイントデータを作成し直すとともに、作成し直された停止ポイントデータの中で、最も優先順位の高い図柄位置を停止位置として定めた停止位置データを作成し直すように、形成することができる。また、最も優先順位の高い図柄位置が複数あった場合には、所定の停止テーブル161に基づいて停止位置を定めるように、形成することができる。さらに、停止テーブル161を参照したものの、当該停止テーブル161に定められている停止位置と、前記優先順位の高い図柄位置とが異なっていた場合には、プログラムにより定められている条件(たとえば、ストップスイッチ38が操作された時点で中段に位置していた図柄番号から最も遠い図柄番号が中段となる図柄位置を停止位置とする等の条件)に基づいて停止位置を決定するように形成することができる。
なお、上述の「所定の優先順位」としては、たとえば、当該図柄位置で回転リール25が停止してしまった場合における遊技者の有利度合いに基づき、遊技者にとっての有利度合いが低ければ低い程、優先順位が高くなるように定めることができる。具体的には、当該図柄位置で回転リール25が停止してしまった場合に、遊技者が遊技メダルを獲得できる枚数(特別遊技役においては、BBゲームやRBゲームの実行により獲得できる枚数)が少なければ少ない程、当該位置の優先順位が高くなるように定めることができる。すなわち、本形態に係るスロットマシン10では、第1BBゲーム役又は第2BBゲーム役を構成する図柄51の組み合わせが停止表示されることとなる図柄位置が最も優先順位が低く、RBゲーム役を構成する図柄51の組み合わせが停止表示されることとなる図柄位置、ベル役を構成する図柄51の組み合わせが停止表示されることとなる図柄位置、スイカ役を構成する図柄51の組み合わせが停止表示されることとなる図柄位置、再遊技役を構成する図柄51の組み合わせが停止表示されることとなる図柄位置、チェリー役を構成する図柄51の組み合わせが停止表示されることとなる図柄位置の順に優先順位が高くなるように定めることができる。
このように定めることにより、前記回転リール25の所定の図柄位置が中段にあるときにストップスイッチ38が操作された場合でも、遊技者が獲得できる利益を最小限に押さえた状態で、回転リール25を停止することができる。
そして、特に図示していないが、停止位置決定手段164は、停止ポイントデータに基づいて、上述以外の左リール22の各図柄位置についても全て、停止位置を定めた停止位置データを作成する。また、特に図示していないが、停止位置決定手段164は、回転中の回転リール25の全てについて、停止位置を定めた停止位置データを作成する。したがって、停止位置決定手段164は、中リール23、右リール24が回転中であれば、これらの回転リール25について作成された停止ポイントデータに基づき、これらの回転リール25についても停止位置データを作成する。
そして、本形態に係るスロットマシン10では、停止ポイントデータ作成手段163及び停止位置決定手段164により、各ストップスイッチ38が操作される前に、回転中の全ての回転リールについて、回転リール25の各図柄位置に応じた停止位置が決定されることとなる。
(回転位置検出手段170)
回転位置検出手段170は、ストップスイッチ38が操作された時点における回転リール25の図柄位置(回転位置)を検出するためのものである。
具体的には、回転位置検出手段170は、特に図示していないが、ステッピングモーター26から出力されるパルス信号をカウントするためのカウント手段、カウント手段によるパルス信号のカウント値をリセットするためのリセット手段などを備えている。
より具体的には、各回転リール25が回転を開始し、全ての回転リール25が所定の速度で定速回転するようになった後、検知センサー(図示しておらず)によりインデックスの通過が検知されたことを契機として、前記カウント手段が、ステッピングモーター26から出力されるパルス信号のカウントを開始する。そして、ストップスイッチ38が操作された時点における前記カウント値に基づいて、インデックスの回転角度を算出し、これにより前記時点における回転リール25の図柄位置(回転位置)を検出することとなる。また、前記カウント手段によるパルス信号のカウント値は、検知センサー(図示しておらず)によりインデックスの通過が検知される都度、前記リセット手段によりリセットされ、この時点から新たにパルス信号のカウントが行われるものとなっている。
(回転停止制御手段180)
回転停止制御手段180は、ストップスイッチ38の操作に基づき、停止位置データ作成手段162により作成された停止位置データにおいて当該ストップスイッチ38が操作された時点の回転リール25の図柄位置(回転位置)に対応して定められた停止位置で、回転リール25を停止させるためのものである。すなわち、ストップスイッチ38が操作されると、このストップスイッチ38が操作された時点の回転リール25の図柄位置(回転位置)に対応して、停止位置データにおいて定められている停止位置で、回転リール25は停止することとなる。
(停止態様判定手段200)
停止態様判定手段200は、役抽選手段140による抽選の結果、所定の役に当選し、かつ、回転リール25が停止した状態で表示される図柄51の停止表示態様が、役に応じて予め定められた図柄51の組み合わせになっているか否かを判定し、この判定結果に基づいた制御を行うためのものである。すなわち、所定の役を構成する図柄51の組み合わせが停止した場合に、この停止に係る役に応じた制御信号を出力するように形成されている。
停止態様判定手段200は、各種制御手段に前記制御信号を出力する。そして、たとえば、所定の制御信号が入力された遊技制御手段120は、ホッパーユニット27が所定枚数の遊技メダルを払い出すように制御する。また、制御信号が入力された後述の演出制御手段300は、演出装置50により所定の演出が行われるように制御する。また、再遊技役に係る制御信号が入力された遊技制御手段120は、再遊技を行う。また、特別遊技役に係る制御信号が入力された特別遊技制御手段122は、特別遊技を開始する。
(演出制御手段300)
演出制御手段300は、各種制御手段から出力される信号が入力されることを契機として、遊技に関する演出を、ランプ52、液晶表示装置53、スピーカー54などの演出装置50により実行するためのものである。遊技に関する演出としては、たとえば、役抽選手段140により所定の役に当選した旨を報知するための当選報知演出、特別遊技(たとえば、BBゲーム)が開始した場合に、当該特別遊技を盛り上げるための演出などが挙げられる。
具体的には、演出制御手段300は、種々の演出データを記憶するための演出テーブル、入力された信号に基づいて、前記演出テーブルから所定の演出データを選択するための演出データ選択手段、演出データ選択手段により選択された演出データに基づいて、所定の演出装置50により演出を実行するための演出実行手段などを備えている。
(スロットマシン10の動作)
次に、上記構成を備えたスロットマシン10の動作の概略について、図9から図11までに示したフローを用いて説明する。
図9に示すステップ100において、未使用RWMの初期化や各種フラグのクリア等を行う遊技開始時処理が行われる。そして、次のステップ101に進む。
ステップ101において、遊技メダルの投入、又はベットスイッチの操作が行われたか否かが判定される。そして、前記投入又は前記操作が行われたと判定された場合、次のステップ102に進む。一方、前記投入又は前記操作が行われていないと判定された場合、ステップ101に戻る。
ステップ102において、ステップ101における遊技メダルの投入、又はベットスイッチの操作に基づいて、ベットされた遊技メダルの枚数を計数するカウンタの値が加算される。そして、次のステップ103に進む。
ステップ103において、前記カウンタの値が、遊技を開始するに必要な遊技メダルの枚数(すなわち規定数)と一致したか否かが判定される。そして、規定数と一致したと判定された場合、次のステップ104に進む。一方、規定数と一致しないと判定された場合、ステップ101に戻る。
ステップ104において、スタートスイッチ37が操作されたか否かが判定される。そして、スタートスイッチ37が操作されたと判定された場合、次のステップ105に進む。一方、スタートスイッチ37が操作されていないと判定された場合、ステップ104に戻る。
ステップ105において、役抽選手段140により役の抽選が行われる。そして、次のステップ106に進む。
ステップ106において、役の抽選の結果に基づき、当選フラグをセットする。そして、次のステップ107に進む。
ステップ107において、セットされた当選フラグに基づき、いわゆる引き込み等の制御を行う対象の図柄51をセットする。そして、次のステップ108に進む。
ステップ108において、回転開始制御手段160により、全ての回転リール25が回転を開始する。そして、次のステップ109に進む。
ステップ109において、停止位置データを作成するための停止位置データ作成処理が行われる。そして、次のステップ110に進む。
ステップ110において、全ての回転リール25が定速回転状態となったか否かが判定される。そして、定速回転状態となったと判定された場合、次のステップ111に進む。一方、定速回転状態となっていないと判定された場合、ステップ110に戻る。
ステップ111において、ストップスイッチ38が操作されたか否かが判定される。そして、ストップスイッチ38が操作されたと判定された場合、次のステップ112に進む。一方、ストップスイッチ38が操作されていないと判定された場合、ステップ111に戻る。
ステップ112において、作成された停止位置データから、操作されたストップスイッチ38に対応する回転リール25、及び、ストップスイッチ38が操作された時点の回転リール25の図柄位置(回転位置)に応じた停止位置、すなわち、中段で停止させるべき図柄51の図柄番号が取得される。そして、次のステップ113に進む。
ステップ113において、停止位置として、ステップ112で取得した図柄番号をセットする。これにより、回転停止制御手段180が、セットされた図柄番号の図柄51が中段にあることとなる図柄位置で、回転リール25を停止させる。そして、次のステップ114に進む。
ステップ114において、停止位置データを作成するための停止位置データ作成処理が行われる。そして、次のステップ115に進む。
ステップ115において、3個全ての回転リール25が停止したか否かが判定される。そして、全ての回転リール25が停止したと判定された場合、次のステップ116に進む。一方、全ての回転リール25が停止していないと判定された場合、ステップ111に戻る。
ステップ116において、停止態様判定手段200により、いずれかの役を構成する図柄51の組み合わせがいずれかの停止表示ライン90に停止したか否かが判定される。そして、次のステップ117に進む。
ステップ117において、いずれかの役を構成する図柄51の組み合わせがいずれかの停止表示ライン90に停止したと判定された場合、あらかじめ定められた所定枚数の遊技メダルが払い出される。そして、次のステップ118に進む。
ステップ118において、所定のランプを消灯する等の遊技終了時処理が行われる。そして、1回の遊技が終了する。
次に、上述したステップ109及びステップ114の停止位置データ作成処理について、図10のフローを用いて説明する。なお、この処理は、停止ポイントデータを作成した上で、停止位置データを作成するものとなっている。
ステップ200において、最初に停止ポイントデータを作成する回転リール25(右リール24)に対応する8ビットのデータ領域を設定するために、RWMのアドレスをセットする。そして、次のステップ201に進む。
ステップ201において、停止ポイントデータを作成する回転リール25が回転中であるか否かが判定される。そして、回転中であると判定された場合、次のステップ202に進む。一方、回転中でないと判定された場合、ステップ212に進む。
ステップ202において、停止ポイントデータを作成するために、計20個の8ビットのデータ領域(配列データ)を取得する。そして、次のステップ203に進む。
ステップ203において、20個のデータ領域を初期化、すなわち、全てのデータ領域の値を「00000001」とする。そして、次のステップ204に進む。
ステップ204において、停止ポイントデータを作成する図柄51の図柄位置、すなわち、図柄番号として0番をセットする。そして、次のステップ205に進む。
ステップ205において、セットされた図柄番号が中段に位置する場合に、役抽選手段140による抽選の結果に基づき、いわゆる蹴飛ばし図柄(たとえば、チェリー役に当選していない場合の、左リール22におけるチェリー図柄)が停止表示されることとなるか否かが判定される。そして、蹴飛ばし図柄が停止表示されると判定された場合、次のステップ206に進む。一方、蹴飛ばし図柄が停止表示されないと判定された場合、ステップ207に進む。
ステップ206において、セットされた図柄番号に対応するデータ領域の値を「00000000」とする。すなわち、当該図柄番号が中段となる図柄位置を、停止不可位置と定める。そして、ステップ207に進む。
ステップ207において、セットされた図柄番号が中段に位置する場合に、役抽選手段140による抽選の結果に対応する役を構成する図柄51(いわゆる引き込み図柄)が停止表示されることとなるか否かが判定される。そして、引き込み図柄が停止表示されると判定された場合、次のステップ208に進む。一方、引き込み図柄が停止表示されないと判定された場合、ステップ209に進む。
ステップ208において、セットされた図柄番号に対応するデータ領域において、引き込み図柄に対応するビットを「1」とする。そして、次のステップ209に進む。
ステップ209において、次に停止ポイントデータを作成する図柄51の図柄番号をセットする。そして、次のステップ210に進む。
ステップ210において、20個分の図柄51の図柄位置(図柄番号)について、停止ポイントデータの作成が終了したか否かが判定される。そして、終了したと判定された場合、次のステップ211に進む。終了していないと判定された場合、ステップ205に戻る。
ステップ211において、作成された停止ポイントデータに基づき、回転リール25の各図柄位置に対応する停止位置を定めた停止位置データを作成する停止位置決定処理が行われる。そして、次のステップ212に進む。
ステップ212において、次に停止ポイントデータを作成する回転リール25に対応する8ビットのデータ領域を設定するために、RWMのアドレスをセットする。そして、次のステップ213に進む。
ステップ213において、全ての回転リール25について停止ポイントデータが作成されたか否かが判定される。そして、作成されたと判定された場合、停止位置データ作成処理は終了する。一方、作成されていないと判定された場合、ステップ201に戻る。
次に、上述したステップ211の停止位置決定処理について、図11のフローを用いて説明する。
ステップ300において、停止テーブル161を参照するために、当該停止テーブル161が記憶されているアドレスをセットする。そして、次のステップ301に進む。
ステップ301において、停止位置データを作成する回転リール25の図柄位置、すなわち、停止位置データ作成用図柄番号として0番をセットする。そして、次のステップ302に進む。
ステップ302において、停止位置データ作成用図柄番号としてセットされている番号の次の番号を、検査用図柄番号としてセットする。そして、次のステップ303に進む。
ステップ303において、停止ポイントデータの最大値を記憶しておくための最大値記憶データ領域(8ビット)の値を初期化、すなわち、最大値記憶データ領域の値を「00000000」とする。そして、次のステップ304に進む。
ステップ304において、回転リール25を停止させることが可能な停止可能位置を記憶しておくための停止可能位置記憶データ領域(8ビット)の値を初期化、すなわち、停止可能位置記憶データ領域の値を「00000000」とする。そして、次のステップ305に進む。
ステップ305において、作成された停止ポイントデータにおいて、セットされている検査用図柄番号に対応するデータ領域の値が、最大値記憶データ領域に記憶されている値よりも大きいか否かが判定される。そして、大きいと判定された場合、次のステップ306に進む。一方、大きくないと判定された場合、すなわち、セットされている検査用図柄番号に対応するデータ領域の値が、最大値記憶データ領域に記憶されている値以下であると判定された場合、ステップ308に進む。
ステップ306において、記憶されている最大値データ記憶領域の値が、セットされている検査用図柄番号に対応するデータ領域の値に更新される。そして、次のステップ307に進む。
ステップ307において、記憶されている停止可能位置記憶データ領域の値を初期化、すなわち、停止可能位置記憶データ領域の値を「00000000」とする。そして、次のステップ308に進む。
ステップ308において、セットされている検査用図柄番号に対応するデータ領域の値が、記憶されている最大値データ記憶領域の値と等しく、かつ、最大値データ記憶領域の値が0より大きいか否かが判定される。そして、検査用図柄番号に対応するデータ領域の値が最大値データ領域の値と等しく、かつ、最大値データ記憶領域の値が0より大きいと判定された場合、次のステップ309に進む。一方、検査用図柄番号に対応するデータ領域の値が最大値データ領域の値と等しくない、又は、最大値データ記憶領域の値が0である場合、ステップ310に進む。
ステップ309において、停止位置データ作成用図柄番号からセットされている検査用図柄番号までどの程度離れているか(図柄何個分離れているか)を判定し、この間隔に対応した停止可能位置記憶データ領域のビットを「1」とする。そして、次のステップ310に進む。
ステップ310において、検査用図柄番号として次の図柄番号をセットする。そして、次のステップ311に進む。
ステップ311において、セットされている停止位置データ作成用図柄番号から5図柄分について、上記処理が行われたか否かが判定される。そして、5図柄分について上記処理が行われたと判定された場合、次のステップ312に進む。一方、5図柄分について上記処理が行われていないと判定された場合、ステップ305に戻る。
ステップ312において、セットされている停止位置データ作成用図柄番号の次の番号を、テーブル検査用図柄番号としてセットする。そして、次のステップ313に進む。
ステップ313において、セットされているテーブル検査用図柄番号は、停止位置データ作成用図柄番号に対応する停止位置として停止テーブル161において定められており、かつ、停止可能位置記憶データ領域において、停止位置データ作成用図柄番号に対応する停止可能位置として記憶されているものか否かが判定される。そして、停止テーブル161において定められ、かつ、停止可能位置として記憶されていると判定された場合、ステップ317に進む。一方、停止テーブル161において定められておらず、又は、停止可能位置として記憶されていないと判定された場合、次のステップ314に進む。
ステップ314において、テーブル検査用図柄番号として次の図柄番号をセットする。そして、次のステップ315に進む。
ステップ315において、セットされている停止位置データ作成用図柄番号から5図柄分について、上記の停止テーブル161における検索が行われたか否かが判定される。そして、5図柄分について上記検索が行われたと判定された場合、次のステップ316に進む。一方、5図柄分について上記検索が行われていないと判定された場合、ステップ313に戻る。
ステップ316において、停止可能位置記憶データ領域において、停止位置データ作成用図柄番号に対応する停止可能位置として記憶されているもののうち、停止位置データ作成用図柄番号から最も遠い停止可能位置の図柄番号を取得する。そして、次のステップ317に進む。
ステップ317において、上記ステップ313で、セットされているテーブル検査用図柄番号は、停止位置データ作成用図柄番号に対応する停止位置として停止テーブル161において定められており、かつ、停止可能位置記憶データ領域において、停止位置データ作成用図柄番号に対応する停止可能位置として記憶されていると判定された場合には、セットされているテーブル検査用図柄番号を、停止位置と定めた停止位置データをRWMに記憶する。一方、上記ステップ316で図柄番号が取得された場合には、この取得された図柄番号を、停止位置と定めた停止位置データをRWMに記憶する。そして、次のステップ318に進む。
ステップ318において、停止位置データ作成用図柄番号として次の図柄番号をセットする。そして、次のステップ319に進む。
ステップ319において、20図柄分の停止位置データが作成されたか否かが判定される。そして、作成されたと判定された場合、停止位置決定処理は終了する。一方、作成されていないと判定された場合、ステップ302に戻る。
(まとめ)
本形態に係るスロットマシン10においては、回転リール25の周囲に21個の図柄51を付す場合であれば、各図柄51に対し、均等に24ステップを割り当てることで、ストップスイッチ38が操作された時点から190ms以内に、かつ、前記時点から5個の図柄51の範囲内で、回転リール25の回転を停止するという制御が可能となっているステッピングモーター26が設けられているものの、回転リール25の周囲には20個の図柄51を付し、20個の図柄51のうち、連続する5個の図柄51の範囲のいずれにも、26ステップを割り当てた1個の図柄51と、25ステップを割り当てた4個の図柄51とを含むようになっている。
すなわち、本形態に係るスロットマシン10によれば、いずれの連続する5個の図柄51であっても、この5個の図柄51におけるステップ数の合算は126ステップ(=26+25+25+25+25)という均等な値となる。ここで、1ステップの制御時間は1.49msであるため、ストップスイッチ38が操作されてから最大5図柄分回転するとした場合に、回転リール25が停止するまでの時間は、最大でも189.23ms(=1.49×126+1.49)となり、190ms以内に収まることとなる。すなわち、ストップスイッチ38が操作された時点から190ms以内に、かつ、前記時点から5個の図柄51の範囲内で、回転リール25の回転を停止するという制御が可能となるのである。
したがって、周囲に21個の図柄51を付した回転リール25を制御するためのステッピングモーター26を使用して、周囲に20個の図柄51を付した回転リール25を、同一の制約条件の下で確実に制御することが可能なのである。
これにより、周囲に21個の図柄51を付した回転リール25を回転させるためのステッピングモーター26を使用して、周囲に20個の図柄51を付した回転リール25の回転も制御可能とすることで、部材の共通化を図ることができ、さらに、ストップスイッチ38が操作されてから回転リール25が停止するまでの時間について課されている条件を確実に遵守することができるのである。
また、本形態に係るスロットマシン10においては、停止位置データ作成手段162が、役抽選手段140による抽選の結果に基づき、ストップスイッチ38が操作された場合に回転リール25を停止させる停止位置を、回転リール25の図柄位置ごとに対応して定めた停止位置データを作成する。また、停止位置データ作成手段162は、スタートスイッチ37の操作に基づき、全ての回転リール25の回転速度が定速となるまでの間に、全ての回転リール25の全図柄位置について、停止位置データを作成する。さらに、各ストップスイッチ38の操作に基づき、当該操作の時点でいまだストップスイッチ38の操作が行われていない回転リール25があるときは、ストップスイッチ38の操作が行われていない全ての回転リール25の全図柄位置について、改めて停止位置データを作成する。そして、回転停止制御手段180は、ストップスイッチ38の操作に基づき、停止位置データ作成手段162により作成された停止位置データにおいて当該ストップスイッチ38が操作された時点の回転リール25の図柄位置(回転位置)に対応して定められた停止位置で、回転リール25を停止させる。
すなわち、本形態に係るスロットマシン10によれば、各ストップスイッチ38が操作される前に、回転中の全ての回転リール25についての停止位置データが作成される。そして、ストップスイッチ38が操作された後は、停止位置データに定められた停止位置で回転リール25を停止する処理を行えばよい。
したがって、本形態に係るスロットマシン10によれば、ストップスイッチ38が操作された後の停止制御に関する処理が少なくなるため、ストップスイッチ38が操作されてから回転リール25が停止するまでに実行される処理の負担を軽減することができるのである。そして、ストップスイッチ38が操作されてから回転リール25が停止するまでの処理時間に余裕が生じるため、回転リールの停止制御に関する処理の設計上の自由度を高めることができるのである。
さらに、ストップスイッチ38が操作されてから回転リール25が停止するまでの処理時間が短縮されることから、ストップスイッチが操作されてから所定の制限時間内に回転リールが停止することを確実に遵守することができるのである。
(第2の形態)
第2の形態に係るスロットマシン10においては、各ストップスイッチ38が操作される前に、停止ポイント作成手段163により、回転中の全ての回転リール25の全図柄位置について停止ポイントデータが作成されるようになっている。そして、各ストップスイッチ38が操作されると、作成された停止ポイントデータに基づき、停止位置決定手段164により、停止位置を定めた停止位置データが作成され、この停止位置データに定められた停止位置で回転リール25を停止させるようになっている。
すなわち、第2の形態に係るスロットマシン10は、停止位置決定手段164により停止位置データが作成されるタイミングが、第1の形態に係るスロットマシン10と異なるものとなっている。
したがって、第2の形態に係るスロットマシン10は、処理の流れのみ第1の形態に係るスロットマシン10と異なるため、以下、スロットマシン10の動作の概略についてのみ説明する。
(スロットマシン10の動作)
上記構成を備えたスロットマシン10の動作の概略について、図12から図14までに示したフローを用いて説明する。
図12に示すステップ400において、未使用RWMの初期化や各種フラグのクリア等を行う遊技開始時処理が行われる。そして、次のステップ401に進む。
ステップ401において、遊技メダルの投入、又はベットスイッチの操作が行われたか否かが判定される。そして、前記投入又は前記操作が行われたと判定された場合、次のステップ402に進む。一方、前記投入又は前記操作が行われていないと判定された場合、ステップ401に戻る。
ステップ402において、ステップ401における遊技メダルの投入、又はベットスイッチの操作に基づいて、ベットされた遊技メダルの枚数を計数するカウンタの値が加算される。そして、次のステップ403に進む。
ステップ403において、前記カウンタの値が、遊技を開始するに必要な遊技メダルの枚数(すなわち規定数)と一致したか否かが判定される。そして、規定数と一致したと判定された場合、次のステップ404に進む。一方、規定数と一致しないと判定された場合、ステップ401に戻る。
ステップ404において、スタートスイッチ37が操作されたか否かが判定される。そして、スタートスイッチ37が操作されたと判定された場合、次のステップ405に進む。一方、スタートスイッチ37が操作されていないと判定された場合、ステップ404に戻る。
ステップ405において、役抽選手段140により役の抽選が行われる。そして、次のステップ406に進む。
ステップ406において、役の抽選の結果に基づき、当選フラグをセットする。そして、次のステップ407に進む。
ステップ407において、セットされた当選フラグに基づき、いわゆる引き込み等の制御を行う対象の図柄51をセットする。そして、次のステップ408に進む。
ステップ408において、回転開始制御手段160により、全ての回転リール25が回転を開始する。そして、次のステップ409に進む。
ステップ409において、停止ポイントデータを作成するための停止ポイントデータ作成処理が行われる。そして、次のステップ410に進む。
ステップ410において、全ての回転リール25が定速回転状態となったか否かが判定される。そして、定速回転状態となったと判定された場合、次のステップ411に進む。一方、定速回転状態となっていないと判定された場合、ステップ410に戻る。
ステップ411において、ストップスイッチ38が操作されたか否かが判定される。そして、ストップスイッチ38が操作されたと判定された場合、次のステップ412に進む。一方、ストップスイッチ38が操作されていないと判定された場合、ステップ411に戻る。
ステップ412において、停止位置を定めた停止位置データを作成するための停止位置決定処理が行われる。そして、次のステップ413に進む。
ステップ413において、停止位置として、ステップ412で取得した図柄番号をセットする。これにより、回転停止制御手段180が、セットされた図柄番号の図柄51が中段にあることとなる位置で、回転リール25を停止させる。そして、次のステップ114に進む。
ステップ414において、停止ポイントデータを作成するための停止ポイントデータ作成処理が行われる。そして、次のステップ415に進む。
ステップ415において、3個全ての回転リール25が停止したか否かが判定される。そして、全ての回転リール25が停止したと判定された場合、次のステップ416に進む。一方、全ての回転リール25が停止していないと判定された場合、ステップ411に戻る。
ステップ416において、停止態様判定手段200により、いずれかの役を構成する図柄51の組み合わせがいずれかの停止表示ライン90に停止したか否かが判定される。そして、次のステップ417に進む。
ステップ417において、いずれかの役を構成する図柄51の組み合わせがいずれかの停止表示ライン90に停止したと判定された場合、あらかじめ定められた所定枚数の遊技メダルが払い出される。そして、次のステップ418に進む。
ステップ418において、所定のランプを消灯する等の遊技終了時処理が行われる。そして、1回の遊技が終了する。
次に、上述したステップ409及びステップ414の停止ポイントデータ作成処理について、図13のフローを用いて説明する。
ステップ500において、最初に停止ポイントデータを作成する回転リール25(右リール24)に対応する8ビットのデータ領域を設定するために、RWMのアドレスをセットする。そして、次のステップ501に進む。
ステップ501において、停止ポイントデータを作成する回転リール25が回転中であるか否かが判定される。そして、回転中であると判定された場合、次のステップ502に進む。一方、回転中でないと判定された場合、ステップ511に進む。
ステップ502において、停止ポイントデータを作成するために、計20個の8ビットのデータ領域(配列データ)を取得する。そして、次のステップ503に進む。
ステップ503において、20個のデータ領域を初期化、すなわち、全てのデータ領域の値を「00000001」とする。そして、次のステップ504に進む。
ステップ504において、停止ポイントデータを作成する図柄51の図柄位置、すなわち、図柄番号として0番をセットする。そして、次のステップ505に進む。
ステップ505において、セットされた図柄番号が中段に位置する場合に、役抽選手段140による抽選の結果に基づき、いわゆる蹴飛ばし図柄(たとえば、チェリー役に当選していない場合の、左リール22におけるチェリー図柄)が停止表示されることとなるか否かが判定される。そして、蹴飛ばし図柄が停止表示されると判定された場合、次のステップ506に進む。一方、蹴飛ばし図柄が停止表示されないと判定された場合、ステップ507に進む。
ステップ506において、セットされた図柄番号に対応するデータ領域の値を「00000000」とする。すなわち、当該図柄番号が中段となる図柄位置を、停止不可位置と定める。そして、ステップ507に進む。
ステップ507において、セットされた図柄番号が中段に位置する場合に、役抽選手段140による抽選の結果に対応する役を構成する図柄51(いわゆる引き込み図柄)が停止表示されることとなるか否かが判定される。そして、引き込み図柄が停止表示されると判定された場合、次のステップ508に進む。一方、引き込み図柄が停止表示されないと判定された場合、ステップ509に進む。
ステップ508において、セットされた図柄番号に対応するデータ領域において、引き込み図柄に対応するビットを「1」とする。そして、次のステップ509に進む。
ステップ509において、次に停止ポイントデータを作成する図柄51の図柄番号をセットする。そして、次のステップ510に進む。
ステップ510において、20個分の図柄51の図柄位置(図柄番号)について、停止ポイントデータの作成が終了したか否かが判定される。そして、終了したと判定された場合、次のステップ511に進む。終了していないと判定された場合、ステップ505に戻る。
ステップ511において、次に停止ポイントデータを作成する回転リール25に対応する8ビットのデータ領域を設定するために、RWMのアドレスをセットする。そして、次のステップ512に進む。
ステップ512において、全ての回転リール25について停止ポイントデータが作成されたか否かが判定される。そして、作成されたと判定された場合、停止位置データ作成処理は終了する。一方、作成されていないと判定された場合、ステップ501に戻る。
次に、上述したステップ412の停止位置決定処理について、図14のフローを用いて説明する。
ステップ600において、停止位置データを作成する回転リール25の図柄位置、すなわち、停止位置データ作成用図柄番号として、ストップスイッチ38が操作された時点の回転リール25の図柄位置(図柄番号)の次の図柄番号をセットする。そして、次のステップ601に進む。
ステップ601において、停止ポイントデータの最大値を記憶しておくための最大値記憶データ領域(8ビット)の値を初期化、すなわち、最大値記憶データ領域の値を「00000000」とする。そして、次のステップ602に進む。
ステップ602において、回転リール25を停止させることが可能な停止可能位置を記憶しておくための停止可能位置記憶データ領域(8ビット)の値を初期化、すなわち、停止可能位置記憶データ領域の値を「00000000」とする。そして、次のステップ603に進む。
ステップ603において、作成された停止ポイントデータにおいて、セットされている停止位置データ作成用図柄番号に対応するデータ領域の値が、最大値記憶データ領域に記憶されている値よりも大きいか否かが判定される。そして、大きいと判定された場合、次のステップ604に進む。一方、大きくないと判定された場合、すなわち、セットされている停止位置データ作成用図柄番号に対応するデータ領域の値が、最大値記憶データ領域に記憶されている値以下であると判定された場合、ステップ606に進む。
ステップ604において、記憶されている最大値データ記憶領域の値が、セットされている停止位置データ作成用図柄番号に対応するデータ領域の値に更新される。そして、次のステップ605に進む。
ステップ605において、記憶されている停止可能位置記憶データ領域の値を初期化、すなわち、停止可能位置記憶データ領域の値を「00000000」とする。そして、次のステップ606に進む。
ステップ606において、セットされている停止位置データ作成用図柄番号に対応するデータ領域の値が、記憶されている最大値データ記憶領域の値と等しく、かつ、最大値データ記憶領域の値が0より大きいか否かが判定される。そして、停止位置データ作成用図柄番号に対応するデータ領域の値が最大値データ領域の値と等しく、かつ、最大値データ記憶領域の値が0より大きいと判定された場合、次のステップ607に進む。一方、停止位置データ作成用図柄番号に対応するデータ領域の値が最大値データ領域の値と等しくない、又は、最大値データ記憶領域の値が0である場合、ステップ608に進む。
ステップ607において、ストップスイッチ38が操作された時点の回転リール25の図柄番号からセットされている停止位置データ作成用図柄番号までどの程度離れているか(図柄何個分離れているか)を判定し、この間隔に対応した停止可能位置記憶データ領域のビットを「1」とする。そして、次のステップ608に進む。
ステップ608において、停止位置データ作成用図柄番号として次の図柄番号をセットする。そして、次のステップ609に進む。
ステップ609において、ストップスイッチ38が操作された時点の回転リール25の図柄番号から5図柄分について、上記処理が行われたか否かが判定される。そして、5図柄分について上記処理が行われたと判定された場合、次のステップ610に進む。一方、5図柄分について上記処理が行われていないと判定された場合、ステップ603に戻る。
ステップ610において、停止テーブル161を参照するために、当該停止テーブル161が記憶されているアドレスをセットする。そして、次のステップ611に進む。
ステップ611において、停止位置データ作成用図柄番号として、ストップスイッチ38が操作された時点の回転リール25の図柄位置(図柄番号)の次の図柄番号をセットする。そして、次のステップ612に進む。
ステップ612において、セットされている停止位置データ作成用図柄番号は、ストップスイッチ38が操作された時点の回転リール25の図柄番号に対応する停止位置として停止テーブル161において定められており、かつ、停止可能位置記憶データ領域において、ストップスイッチ38が操作された時点の回転リール25の図柄番号に対応する停止可能位置として記憶されているものか否かが判定される。そして、停止テーブル161において定められ、かつ、停止可能位置として記憶されていると判定された場合、ステップ616に進む。一方、停止テーブル161において定められておらず、又は、停止可能位置として記憶されていないと判定された場合、次のステップ613に進む。
ステップ613において、停止位置データ作成用図柄番号として次の図柄番号をセットする。そして、次のステップ614に進む。
ステップ614において、ストップスイッチ38が操作された時点の回転リール25の図柄番号から5図柄分について、上記の停止テーブル161における検索が行われたか否かが判定される。そして、5図柄分について上記検索が行われたと判定された場合、次のステップ615に進む。一方、5図柄分について上記検索が行われていないと判定された場合、ステップ612に戻る。
ステップ615において、停止可能位置記憶データ領域において、ストップスイッチ38が操作された時点の回転リール25の図柄番号に対応する停止可能位置として記憶されているもののうち、ストップスイッチ38が操作された時点の回転リール25の図柄番号から最も遠くの停止可能位置の図柄番号を取得する。そして、次のステップ616に進む。
ステップ616において、上記ステップ612で、セットされている停止位置データ作成用図柄番号は、ストップスイッチ38が操作された時点の回転リール25の図柄番号に対応する停止位置として停止テーブル161において定められており、かつ、停止可能位置記憶データ領域において、ストップスイッチ38が操作された時点の回転リール25の図柄番号に対応する停止可能位置として記憶されていると判定された場合には、セットされている停止位置データ作成用図柄番号を、停止位置と定めた停止位置データをRWMに記憶する。一方、上記ステップ615で図柄番号が取得された場合には、この取得された図柄番号を、停止位置と定めた停止位置データをRWMに記憶する。そして、停止位置決定処理は終了する。
(まとめ)
本形態に係るスロットマシン10においては、停止ポイントデータ作成手段163により、役抽選手段140による抽選の結果に基づき、回転リール25の各図柄位置が、回転リール25を停止させることができない停止不可位置であるか、又は、回転リール25を停止させることができる停止可能位置であるかを定め、停止可能位置について優先順位を定めた停止ポイントデータが作成される。また、停止ポイントデータ作成手段163は、スタートスイッチ37の操作に基づき、全ての回転リール25の回転速度が定速となるまでの間に、全ての回転リール25の全図柄位置について、停止ポイントデータを作成し、各ストップスイッチ38の操作に基づき、当該操作の時点でいまだストップスイッチ38の操作が行われていない回転リール25があるときは、遅くとも次のストップスイッチ38の操作までの間に、ストップスイッチ38の操作が行われていない全ての回転リールの全図柄位置について、改めて停止ポイントデータを作成する。
そして、各ストップスイッチ38が操作されると、停止ポイントデータ作成手段163により作成された停止ポイントデータに基づき、停止位置決定手段164により、回転リール25の各図柄位置に応じた停止位置が定められた停止位置データが作成される。そして、回転停止制御手段180は、停止位置決定手段164により作成された停止位置データに定められ、かつ、ストップスイッチ38が操作された時点の回転リール25の図柄位置(回転位置)に応じた停止位置で、回転リール25を停止させる。
また、本形態に係るスロットマシン10によれば、各ストップスイッチ38が操作される前に、回転中の全ての回転リール25の全図柄位置についての停止ポイントデータが作成される。そして、ストップスイッチ38が操作された後は、停止ポイントデータに基づき、停止位置を定めた停止位置データを作成した上で、この停止位置データに定められた停止位置で回転リール25を停止する処理を行えばよい。
したがって、本形態に係るスロットマシン10によれば、ストップスイッチ38が操作された後の停止制御に関する処理が少なくなるため、ストップスイッチ38が操作されてから回転リール25が停止するまでに実行される処理の負担を軽減することができるのである。そして、ストップスイッチ38が操作されてから回転リール25が停止するまでの処理時間に余裕が生じるため、回転リールの停止制御に関する処理の設計上の自由度を高めることができるのである。
さらに、ストップスイッチ38が操作されてから回転リール25が停止するまでの処理時間が短縮されることから、ストップスイッチが操作されてから所定の制限時間内に回転リールが停止することを確実に遵守することができるのである。
(第3の形態)
第3の形態に係るスロットマシン10においては、遊技の進行を一時的に遅延させる遊技進行遅延処理(いわゆるフリーズ演出)の1つである開始時遊技進行遅延処理(いわゆるスタート時フリーズ演出)が実行可能となっている。そして、開始時遊技進行遅延処理が実行される場合には、この開始時遊技進行遅延処理の実行中に、全ての回転リール25の全図柄位置について停止位置データが作成されるように形成されている。
すなわち、本形態に係るスロットマシン10は、開始時遊技進行遅延処理が実行される点、及び、開始時遊技進行遅延処理が実行される場合の停止位置データ作成のタイミングが、第1の形態に係るスロットマシン10と異なっている。
以下、第1の形態に係るスロットマシン10との相違点を中心に説明する。
(遊技進行遅延手段150)
本形態に係るスロットマシン10は、図15に示すように、メイン制御装置101の制御手段として、遊技進行遅延処理(いわゆるフリーズ演出)を実行するための遊技進行遅延手段150を備えている。
(遊技進行遅延処理)
遊技進行遅延処理とは、遊技の進行を所定期間一時的に遅延させるものである。
ここで、遊技進行遅延処理においては、たとえば、メダル投入口44から投入された遊技メダルを受け付けない状態、ベットスイッチの操作を受け付けない状態、スタートスイッチ37の操作を受け付けない状態、又は、ストップスイッチ38の操作を受け付けない状態等を発生させることで、遊技の進行を一時的に遅延させるようになっている。なお、遊技進行遅延処理では、上述のいずれかの状態のみが発生するようにしてもよいし、複数の状態が同時に発生するようにしてもよい。
また、遊技進行遅延処理においては、所定期間中は、上述の各種操作に基づいて対応する操作信号が送信されても当該信号を受け付けないようにして、当該信号に基づく処理(たとえば、投入センサー35による遊技メダルの検出信号やベットスイッチの操作信号に基づくベット処理、スタートスイッチ37の操作信号に基づく回転開始処理、ストップスイッチ38の操作信号に基づく回転停止処理等)が実行されないようにすることで、上述の各種状態が発生するように設定することができる。また、所定期間中は、上述の各種操作に基づいて対応する操作信号が送信され当該信号を受け付けたとしても、当該信号に基づく処理が実行されないようにすることで、上述の各種状態が発生するように設定してもよい。また、所定期間中は、上述の各種操作が行われても、対応する操作信号が送信されないようにして、当該信号に基づく処理が実行されないようにすることで、上述の各種状態が発生するように設定してもよい。
なお、所定期間中に、上述の各種操作に基づいて対応する操作信号が送信され当該信号を受け付けるようになっていた場合には、この所定期間中は、当該信号に基づく処理が実行されないようにするものの、この所定期間の経過後に、当該信号に基づく処理が実行されるようにしてもよい。また、所定期間中に、上述の各種操作に基づいて対応する操作信号が送信され当該信号を受け付けるようになっていた場合であって、複数の操作信号を受け付けていたときには、この所定期間中は、いずれの信号に基づく処理が実行されないようにして、この所定期間の経過後に、全ての信号に基づく処理が一斉に実行されるようにしてもよい。また、所定期間中に、上述の各種操作に基づいて対応する操作信号が送信され当該信号を受け付けるようになっていた場合であって、複数の操作信号を受け付けていたときには、一の信号に基づく処理が実行され、この所定期間の経過後に、他の信号に基づく処理が実行されるようにしてもよい。
また、遊技進行遅延処理としては、たとえば、スタートスイッチ37の操作を契機として実行される開始時遊技進行遅延処理(いわゆるスタート時フリーズ演出)、ストップスイッチ38の操作を契機として実行される停止操作時遊技進行遅延処理(いわゆるストップ操作時フリーズ演出)、ストップスイッチ38を操作することにより特定の停止態様が表示されることに基づき実行されるリール停止時遊技進行遅延処理(いわゆるリールストップ時フリーズ演出)等を行うことができる。
開始時遊技進行遅延処理(スタート時フリーズ演出)においては、スタートスイッチ37が操作されても、所定期間中、回転リール25の回転を開始しないとともに役抽選手段140による抽選が行われず、所定期間の経過後に、回転リール25の回転が開始するとともに役抽選手段140による抽選が行われるようにすることができる。また、スタートスイッチ37が操作された際、所定期間中に役抽選手段140による抽選は行われるものの、回転リール25の回転は開始せず、所定期間の経過後に、回転リール25の回転が開始するようにしてもよい。
また、開始時遊技進行遅延処理においては、所定期間中、ストップスイッチ38の操作を受け付けない状態とするものの、回転リール25を所定の作動態様で作動させることもできる。この所定期間中の回転リール25の作動態様としては、たとえば、回転リール25を上下動させること、回転リール25を逆回転させること、回転リール25を所定図柄数回転させてから停止させること、所定の回転リール25のみ停止させたまま他の回転リール25を回転させること、回転リール25の回転速度を変化させること、回転リール25を回転させた後、遊技者が所定の操作を行うことで回転リール25の作動を変化させること、等が挙げられる。
停止操作時遊技進行遅延処理(ストップ操作時フリーズ演出)においては、ストップスイッチ38の操作を契機として、所定期間中、次のストップスイッチ38の操作を受け付けない状態を発生させることができる。
リール停止時遊技進行遅延処理(リールストップ時フリーズ演出)においては、最終停止に係るストップスイッチ38以外のストップスイッチ38の操作により対応する回転リール25が停止したときには、所定期間中、次のストップスイッチ38の操作を受け付けない状態を発生させ、最終停止に係るストップスイッチ38の操作により対応する回転リール25が停止したときには、所定期間中、次遊技を開始するための操作が行えない状態(すなわち、メダル投入口44から投入された遊技メダルを受け付けない状態、ベットスイッチの操作を受け付けない状態等)を発生させることができる。また、最終停止に係るストップスイッチ38が操作されて再遊技役の停止表示態様となった場合には、所定期間中、自動的に行われる規定数までのベット処理が行われないようにすることができる。
また、上述の遊技進行遅延処理は、所定の条件を満たすことで、実行中の所定期間を延長又は短縮するように設定することもできる。なお、所定の条件としては、遊技者により所定のスイッチ操作(ベットスイッチ、スタートスイッチ37、ストップスイッチ38、精算スイッチ39等の操作)が行われること、所定の抽選手段による抽選によって所定の抽選結果となること等が挙げられる。
また、所定期間の短縮は、たとえば、実行中の遊技進行遅延処理を強制的に終了することや、実行中の遊技進行遅延処理の所定期間を、より短い所定期間に書き換える(複数の所定期間データを用意しておき、この中から選択して書き換える)こと等により、実行することができる。また、所定期間の延長は、たとえば、実行中の遊技進行遅延処理の所定期間経過後に、他の所定期間を追加する(複数の所定期間データを用意しておき、この中から選択して追加する)ことや、実行中の遊技進行遅延処理の所定期間を、より長い所定期間に書き換える(複数の所定期間データを用意しておき、この中から選択して書き換える)こと等により、実行することができる。
また、遊技進行遅延処理の所定期間については、いわゆるウェイト時間(4.1秒)の経過後から始まるように設定してもよいし、ウェイト時間の開始と同時に始まるように設定してもよい。また、ウェイト時間の開始と同時に始まるように設定した場合には、ウェイト時間中に遊技進行遅延処理の所定期間が終了するか否かを判断し、当該所定期間の終了後に残りのウェイト時間の計時を行うように設定してもよいし、また、当該所定期間の終了後に他の遊技進行遅延処理を実行するように設定してもよい。なお、ウェイト時間の開始と同時に始まるように設定する場合には、常に、ウェイト時間よりも長い所定期間が設定された遊技進行遅延処理を実行するようにしておくことで、ウェイト時間中に遊技進行遅延処理の所定期間が終了するか否かの判断は不要となる。
(本形態に係るスロットマシン10で実行される遊技進行遅延処理)
そして、本形態に係るスロットマシン10では、遊技進行遅延手段150により開始時遊技進行遅延処理が実行されるようになっている。
具体的には、本形態に係るスロットマシン10では、スタートスイッチ37の操作を契機として行われる役抽選手段140による抽選の結果が所定の内容(たとえば、スイカ役や第1BBゲーム役に当選等)であり、かつ、所定の抽選により開始時遊技進行遅延処理を実行する旨が決定された場合に、所定期間(たとえば、3秒)中、ストップスイッチ38の操作を受け付けない状態となるとともに、全ての回転リール25が逆回転することとなる開始時遊技進行遅延処理が、遊技進行遅延手段150により実行される。
なお、開始時遊技進行遅延処理が実行される条件は、上述の内容に限定されるものではなく、たとえば、役抽選手段140による抽選の結果が所定の内容となった場合には常に開始時遊技進行遅延処理が実行されるように設定してもよい。また、役抽選手段140による抽選の結果にかかわらず、所定の抽選により開始時遊技進行遅延処理が実行される旨が決定された場合にのみ開始時遊技進行遅延処理が実行されるように設定してもよい。また、これら以外の条件を設定してもよい。
また、開始時遊技進行遅延処理における回転リール25の作動態様についても、上述の内容に限定されるものではなく、たとえば、回転リール25が回転を開始しないように設定してもよいし、また、回転リール25が定常回転時よりも低速又は高速で回転するように設定してもいし、また、回転リール25が上下動をするように設定してもよい。また、これら以外の作動態様で作動するように設定してもよい。
(回転開始制御手段160)
また、本形態に係るスロットマシン10においては、遊技進行遅延手段150により開始時遊技進行遅延処理が実行された場合には、この開始時遊技進行遅延処理が終了して全ての回転リール25の回転が一旦停止した後、回転開始制御手段160により、所定速度での定速回転状態となるまで全ての回転リール25に対して加速処理が行われる。具体的には、回転開始制御手段160が、ステッピングモーター26に、所定の加速度での駆動を実行させるための制御信号を出力し、さらに、所定速度に達した後は当該速度での駆動を維持させるための制御信号を出力することで、ステッピングモーター26により、所定速度に達するまでの加速駆動が行われ、所定速度に達した後は当該速度での駆動を維持する定速駆動が行われる。これにより、所定速度での定速回転状態となるまで全ての回転リール25に対して加速処理が行われ、所定速度に達した後は当該速度での定速回転状態を維持する定速処理が行われるようになっている。
なお、開始時遊技進行遅延処理において回転リール25が定常回転時よりも低速で回転するように設定されていた場合には、開始時遊技進行遅延処理が終了した後、全ての回転リール25の回転を一旦停止させることなく、この低速での回転状態からそのまま加速して、所定速度での定速回転状態としてもよい。また、開始時遊技進行遅延処理において回転リール25が定常回転時よりも高速で回転するように設定されていた場合には、開始時遊技進行遅延処理が終了した後、全ての回転リール25の回転を一旦停止させることなく、この高速での回転状態からそのまま減速して(すなわち、マイナスの加速度に切り替えて)、所定速度での定速回転状態としてもよい。
(停止位置データ作成手段162)
また、本形態に係るスロットマシン10においては、停止位置データ作成手段162は、開始時遊技進行遅延処理の開始前に停止位置データの作成を開始し、開始時遊技進行遅延処理の実行中に、全ての回転リール25の全図柄位置についての停止位置データの作成が終了するように設定されている。
すなわち、本形態に係るスロットマシン10では、回転リール25が定速回転状態となる前に、停止位置データ作成手段162により、全ての回転リール25の全図柄位置についての停止位置データが作成される。したがって、最初のストップスイッチ38が操作された後は、既に作成されている停止位置データに定められた回転リール25を停止する処理のみを行えばよいこととなる。
なお、本形態に係るスロットマシン10においては、開始時遊技進行遅延処理の実行時間(所定期間)が、全ての回転リール25の全図柄位置について停止位置データを作成するのに十分な時間(たとえば、1秒以上)に設定されている。これにより、停止位置データ作成手段162は、開始時遊技進行遅延処理の実行中に停止位置データの作成を終了することができる。
(スロットマシン10の動作)
以下、上記構成を備えたスロットマシン10の動作の概略について、図16に示したフローを用いて説明する。なお、本形態に係るスロットマシン10は、図9に示した遊技メイン処理のみが第1の形態に係るスロットマシン10と異なるため、当該動作の概略についてのみ説明する。
図16に示すステップ700において、未使用RWMの初期化や各種フラグのクリア等を行う遊技開始時処理が行われる。そして、次のステップ701に進む。
ステップ701において、遊技メダルの投入、又はベットスイッチの操作が行われたか否かが判定される。そして、前記投入又は前記操作が行われたと判定された場合、次のステップ702に進む。一方、前記投入又は前記操作が行われていないと判定された場合、ステップ701に戻る。
ステップ702において、ステップ701における遊技メダルの投入、又はベットスイッチの操作に基づいて、ベットされた遊技メダルの枚数を計数するカウンタの値が加算される。そして、次のステップ703に進む。
ステップ703において、前記カウンタの値が、遊技を開始するに必要な遊技メダルの枚数(すなわち規定数)と一致したか否かが判定される。そして、規定数と一致したと判定された場合、次のステップ704に進む。一方、規定数と一致しないと判定された場合、ステップ701に戻る。
ステップ704において、スタートスイッチ37が操作されたか否かが判定される。そして、スタートスイッチ37が操作されたと判定された場合、次のステップ705に進む。一方、スタートスイッチ37が操作されていないと判定された場合、ステップ704に戻る。
ステップ705において、役抽選手段140により役の抽選が行われる。そして、次のステップ706に進む。
ステップ706において、役の抽選の結果に基づき、当選フラグをセットする。そして、次のステップ707に進む。
ステップ707において、セットされた当選フラグに基づき、いわゆる引き込み等の制御を行う対象の図柄51をセットする。そして、次のステップ708に進む。
ステップ708において、所定の役(たとえば、スイカ役又は第1BBゲーム役)に当選しているか否かが判定される。そして、所定の役に当選していると判定された場合、次のステップ709に進む。一方、所定の役に当選していないと判定された場合、ステップ715に進む。
ステップ709において、所定の抽選手段により、開始時遊技進行遅延処理を実行するか否かの抽選が行われる。そして、次のステップ710に進む。
ステップ710において、開始時遊技進行遅延処理の実行が決定されたか否かが判定される。そして、決定されたと判定された場合、次のステップ711に進む。一方、決定されていないと判定された場合、ステップ715に進む。
ステップ711において、停止位置データを作成するための停止位置データ作成処理が行われる。これは、図9におけるステップ109の停止位置データ作成処理と同様の内容である(図10及び図11参照)。そして、次のステップ712に進む。
ステップ712において、遊技進行遅延手段150により、開始時遊技進行遅延処理が開始される。そして、次のステップ713に進む。
ステップ713において、開始時遊技進行遅延処理の実行時間が予め定められた所定時間に達したか否かが判定される。そして、所定時間に達したと判定された場合、次のステップ714に進む。一方、所定時間に達していないと判定された場合、ステップ713に戻る。
ステップ714において、開始時遊技進行遅延処理が終了する。そして、次のステップ715に進む。
ステップ715において、回転開始制御手段160により、全ての回転リール25が回転を開始する。そして、次のステップ716に進む。
ステップ716において、全ての回転リール25が定速回転状態となったか否かが判定される。そして、定速回転状態となったと判定された場合、次のステップ717に進む。一方、定速回転状態となっていないと判定された場合、ステップ716に戻る。
ステップ717において、ストップスイッチ38が操作されたか否かが判定される。そして、ストップスイッチ38が操作されたと判定された場合、次のステップ718に進む。一方、ストップスイッチ38が操作されていないと判定された場合、ステップ717に戻る。
ステップ718において、作成された停止位置データから、操作されたストップスイッチ38に対応する回転リール25、及び、ストップスイッチ38が操作された時点の回転リール25の図柄位置(回転位置)に応じた停止位置、すなわち、中段で停止させるべき図柄51の図柄番号が取得される。そして、次のステップ719に進む。
ステップ719において、停止位置として、ステップ718で取得した図柄番号をセットする。これにより、回転停止制御手段180が、セットされた図柄番号の図柄51が中段にあることとなる図柄位置で、回転リール25を停止させる。そして、次のステップ720に進む。
ステップ720において、停止位置データを作成するための停止位置データ作成処理が行われる。そして、次のステップ721に進む。
ステップ721において、3個全ての回転リール25が停止したか否かが判定される。そして、全ての回転リール25が停止したと判定された場合、次のステップ722に進む。一方、全ての回転リール25が停止していないと判定された場合、ステップ717に戻る。
ステップ722において、停止態様判定手段200により、いずれかの役を構成する図柄51の組み合わせがいずれかの停止表示ライン90に停止したか否かが判定される。そして、次のステップ723に進む。
ステップ723において、いずれかの役を構成する図柄51の組み合わせがいずれかの停止表示ライン90に停止したと判定された場合、あらかじめ定められた所定枚数の遊技メダルが払い出される。そして、次のステップ724に進む。
ステップ724において、所定のランプを消灯する等の遊技終了時処理が行われる。そして、1回の遊技が終了する。
(まとめ)
本形態に係るスロットマシン10においては、停止位置データ作成手段162により、役抽選手段140による抽選の結果に基づき、ストップスイッチ38が操作された場合に回転リール25を停止させる停止位置を回転リール25の図柄位置ごとに対応して定めた停止位置データが作成される。また、所定の役に当選し、かつ、所定の抽選により開始時遊技進行遅延処理の実行が決定された場合には、遊技進行遅延手段150により、スタートスイッチ37の操作を契機として、ストップスイッチ38を受け付けない状態として遊技の進行を一時的に遅延させるとともに、回転リール25を逆回転させる開始時遊技進行遅延処理が実行される。そして、開始時遊技進行遅延処理が実行される場合には、停止位置データ作成手段162により、当該開始時遊技進行遅延処理の実行中に、全ての回転リール25の全図柄位置について停止位置データが作成される。その後、回転停止制御手段180が、ストップスイッチ38の操作を契機として、停止位置データ作成手段162により作成された停止位置データにおいて当該ストップスイッチ38が操作された時点の回転リール25の図柄位置に対応して定められた停止位置で、回転リール25を停止させる。
すなわち、本形態に係るスロットマシン10によれば、開始時遊技進行遅延処理が実行される場合には、当該開始時遊技進行遅延処理中に、全ての回転リール25の全位置についての停止位置データが作成される。そのため、ストップスイッチ38が操作された後は、停止位置データに定められた停止位置で回転リール25を停止する処理を行えばよいこととなる。
このように、本形態に係るスロットマシン10によれば、開始時遊技進行遅延処理の実行中に、全ての回転リール25の全位置についての停止位置データが作成されることから、ストップスイッチ38が操作された後の停止制御に関する処理が少なくなるため、開始時遊技進行遅延処理が実行された場合において、ストップスイッチ38が操作されてから回転リール25が停止するまでに実行される処理の負担を軽減することができるのである。そして、ストップスイッチ38が操作されてから回転リール25が停止するまでの処理時間に余裕が生じるため、回転リール25の停止制御に関する処理の設計上の自由度を高めることができるのである。
さらに、ストップスイッチ38が操作されてから回転リール25が停止するまでの処理時間が短縮されることから、ストップスイッチが操作されてから所定の制限時間内に回転リールが停止することを確実に遵守することができるのである。
また、本形態に係るスロットマシン10によれば、停止位置データ作成手段162により、開始時遊技進行遅延処理の開始前に停止位置データの作成が開始されるため、開始時遊技進行遅延処理の実行時間を短くしても、開始時遊技進行遅延処理の実行中に停止位置データの作成を終了させることが可能となる。
すなわち、本形態に係るスロットマシン10によれば、開始時遊技進行遅延処理において短い実行時間を設定することもできるため、種々の実行時間が設定されたバリエーションに富んだ開始時遊技進行遅延処理を実行することが可能となるのである。
なお、上記第3の形態における回転リール25の停止制御は、第1の形態に係るスロットマシン10を前提として説明したが、第2の形態に係るスロットマシン10(すなわち、ストップスイッチ38の操作前に停止ポイントデータのみを作成し、ストップスイッチ38の操作時に停止ポイントデータに基づいて停止位置を決定するスロットマシン10)にも適用することができる。
すなわち、開始時遊技進行遅延処理が実行される場合には、開始時遊技進行遅延処理の実行中に、全ての回転リール25の全図柄位置について停止ポイントデータを作成し、ストップスイッチ38操作時に、前記停止ポイントデータに基づいて、停止位置を決定するように形成することができる。
(変形例)
上記形態においては、開始時遊技進行遅延処理の開始前に停止位置データの作成が開始されるようになっていたが、開始時遊技進行遅延処理の開始以後に停止位置データの作成が開始されるように形成してもよい。
このように形成した場合には、開始時遊技進行遅延処理の実行が決定されてから当該処理の開始までの間における、CPU等のハードウェア資源にかかる処理負担を軽減することができるのである。
また、上記形態においては、1の開始時遊技進行遅延処理のみ設けられていたが、これに限定されるものではなく、複数の開始時遊技進行遅延処理を設け、所定の選択手段により、いずれかの開始時遊技進行遅延処理を選択して実行するように形成してもよい。そして、複数の開始時遊技進行遅延処理を設けた場合には、いずれの開始時遊技進行遅延処理が実行されるときにも、当該処理の実行中に停止位置データが作成されるように形成してもよいし、また、特定の開始時遊技進行遅延処理が実行された場合のみ、当該処理の実行中に停止位置データが作成され、他の開始時遊技進行遅延処理が実行された場合には、当該処理の終了後であって全ての回転リール25が定速回転状態となるまでの間に停止位置データが作成されるように形成してもよい。
また、上記の形態においては、開始時遊技進行遅延処理の終了後に、一旦、全ての回転リール25を停止させてから、全ての回転リール25が定速回転状態となるまで加速処理を行うようになっていたが、これに限定されるものではなく、開始時遊技進行遅延処理の実行中に加速処理や減速処理を開始し、開始時遊技進行遅延処理の終了と同時に、回転リール25の回転速度が予め定められた定速に達するように形成してもよい。
また、開始時遊技進行遅延処理は所定のスイッチ操作によりキャンセル可能に形成することができる。そして、このように形成した場合において、所定のスイッチ操作が行われたときには、当該操作を契機として、上述の加速処理や減速処理を行うように形成してもよい。また、開始時遊技進行遅延処理中に加速処理や減速処理が開始される場合であって、加速処理や減速処理の開始後に、所定のスイッチ操作が行われたときには、実行中の加速処理や減速処理を継続するように形成してもよい。
また、上記形態においては、遊技進行遅延処理として開始時遊技進行遅延処理のみ設けられていたが、これに限定されるものではなく、ストップスイッチ38の操作を契機として実行される停止操作時遊技進行遅延処理(ストップ操作時フリーズ演出)や、ストップスイッチ38を操作することにより特定の停止態様が表示されることに基づき実行されるリール停止時遊技進行遅延処理(リールストップ時フリーズ演出)等を設けることもできる。
なお、上記形態に係るスロットマシン10では、一のストップスイッチ38が操作された後に、所定時間の間、次のストップスイッチ38の操作を受付不可とする受付不可期間が設けられているが、ストップスイッチ38の操作を契機として実行される停止操作時遊技進行遅延処理(ストップ操作時フリーズ演出)を設けた場合には、受付不可期間の経過後に停止操作時遊技進行遅延処理が実行されるように形成してもよいし、受付不可期間の経過前から停止操作時遊技進行遅延処理が実行されるように形成してもよい。
(第4の形態)
第4の形態に係るスロットマシン10においては、第3の形態に係るスロットマシン10と同様に、開始時遊技進行遅延処理が実行可能となっている。そして、本形態に係るスロットマシン10においては、開始時遊技進行遅延処理が実行される場合には、この開始時遊技進行遅延処理の終了後であって、当該開始時遊技進行遅延処理の終了後、全ての回転リール25の回転速度が定速となるまでの間に、全ての回転リール25の全図柄位置について停止位置データを作成可能に形成されている。
すなわち、第4の形態に係るスロットマシン10は、開始時遊技進行遅延処理が実行される場合の停止位置データ作成のタイミングが、第3の形態に係るスロットマシン10と異なっている。
したがって、第4の形態に係るスロットマシン10は、図16に示す遊技メイン処理の流れのみ第3の形態に係るスロットマシン10と異なるため、以下、スロットマシン10の動作の概略についてのみ説明する。
(スロットマシン10の動作)
以下、第4の形態に係るスロットマシン10の遊技メイン処理について、図17に示したフローを用いて説明する。
図17に示すステップ800において、未使用RWMの初期化や各種フラグのクリア等を行う遊技開始時処理が行われる。そして、次のステップ801に進む。
ステップ801において、遊技メダルの投入、又はベットスイッチの操作が行われたか否かが判定される。そして、前記投入又は前記操作が行われたと判定された場合、次のステップ802に進む。一方、前記投入又は前記操作が行われていないと判定された場合、ステップ801に戻る。
ステップ802において、ステップ801における遊技メダルの投入、又はベットスイッチの操作に基づいて、ベットされた遊技メダルの枚数を計数するカウンタの値が加算される。そして、次のステップ803に進む。
ステップ803において、前記カウンタの値が、遊技を開始するに必要な遊技メダルの枚数(すなわち規定数)と一致したか否かが判定される。そして、規定数と一致したと判定された場合、次のステップ704に進む。一方、規定数と一致しないと判定された場合、ステップ801に戻る。
ステップ804において、スタートスイッチ37が操作されたか否かが判定される。そして、スタートスイッチ37が操作されたと判定された場合、次のステップ805に進む。一方、スタートスイッチ37が操作されていないと判定された場合、ステップ804に戻る。
ステップ805において、役抽選手段140により役の抽選が行われる。そして、次のステップ806に進む。
ステップ806において、役の抽選の結果に基づき、当選フラグをセットする。そして、次のステップ807に進む。
ステップ807において、セットされた当選フラグに基づき、いわゆる引き込み等の制御を行う対象の図柄51をセットする。そして、次のステップ808に進む。
ステップ808において、所定の役(たとえば、スイカ役又は第1BBゲーム役)に当選しているか否かが判定される。そして、所定の役に当選していると判定された場合、次のステップ809に進む。一方、所定の役に当選していないと判定された場合、ステップ814に進む。
ステップ809において、所定の抽選手段により、開始時遊技進行遅延処理を実行するか否かの抽選が行われる。そして、次のステップ810に進む。
ステップ810において、開始時遊技進行遅延処理の実行が決定されたか否かが判定される。そして、決定されたと判定された場合、次のステップ811に進む。一方、決定されていないと判定された場合、ステップ814に進む。
ステップ811において、遊技進行遅延手段150により、開始時遊技進行遅延処理が開始される。そして、次のステップ812に進む。
ステップ812において、開始時遊技進行遅延処理の実行時間が予め定められた所定時間に達したか否かが判定される。そして、所定時間に達したと判定された場合、次のステップ813に進む。一方、所定時間に達していないと判定された場合、ステップ812に戻る。
ステップ813において、開始時遊技進行遅延処理が終了する。なお、本形態に係るスロットマシン10では、第3の形態に係るスロットマシン10と同様に、開始時遊技進行遅延処理中は全ての回転リール25が逆回転するようになっているが、当該開始時遊技進行処理の終了により、逆回転していた回転リール25を、一旦停止させる。そして、次のステップ814に進む。
ステップ814において、回転開始制御手段160により、全ての回転リール25が回転を開始する。具体的には、上記ステップ813において開始時遊技進行処理の終了により回転リール25が一旦停止した後、全ての回転リール25が回転を開始し、定速回転状態となるまで全ての回転リール25を所定の加速度で回転させる加速処理が実行される。そして、次のステップ815に進む。
ステップ815において、停止位置データを作成するための停止位置データ作成処理が行われる。そして、次のステップ816に進む。
ステップ816において、全ての回転リール25が定速回転状態となったか否かが判定される。そして、定速回転状態となったと判定された場合、次のステップ817に進む。一方、定速回転状態となっていないと判定された場合、ステップ816に戻る。
ステップ817において、ストップスイッチ38が操作されたか否かが判定される。そして、ストップスイッチ38が操作されたと判定された場合、次のステップ818に進む。一方、ストップスイッチ38が操作されていないと判定された場合、ステップ817に戻る。
ステップ818において、作成された停止位置データから、操作されたストップスイッチ38に対応する回転リール25、及び、ストップスイッチ38が操作された時点の回転リール25の図柄位置(回転位置)に応じた停止位置、すなわち、中段で停止させるべき図柄51の図柄番号が取得される。そして、次のステップ819に進む。
ステップ819において、停止位置として、ステップ818で取得した図柄番号をセットする。これにより、回転停止制御手段180が、セットされた図柄番号の図柄51が中段にあることとなる図柄位置で、回転リール25を停止させる。そして、次のステップ820に進む。
ステップ820において、停止位置データを作成するための停止位置データ作成処理が行われる。そして、次のステップ821に進む。
ステップ821において、3個全ての回転リール25が停止したか否かが判定される。そして、全ての回転リール25が停止したと判定された場合、次のステップ822に進む。一方、全ての回転リール25が停止していないと判定された場合、ステップ817に戻る。
ステップ822において、停止態様判定手段200により、いずれかの役を構成する図柄51の組み合わせがいずれかの停止表示ライン90に停止したか否かが判定される。そして、次のステップ823に進む。
ステップ823において、いずれかの役を構成する図柄51の組み合わせがいずれかの停止表示ライン90に停止したと判定された場合、あらかじめ定められた所定枚数の遊技メダルが払い出される。そして、次のステップ824に進む。
ステップ824において、所定のランプを消灯する等の遊技終了時処理が行われる。そして、1回の遊技が終了する。
(まとめ)
本形態に係るスロットマシン10においては、停止位置データ作成手段162により、役抽選手段140による抽選の結果に基づき、ストップスイッチ38が操作された場合に回転リール25を停止させる停止位置を回転リール25の図柄位置ごとに対応して定めた停止位置データが作成される。また、所定の役に当選し、かつ、所定の抽選により開始時遊技進行遅延処理の実行が決定された場合には、遊技進行遅延手段150により、スタートスイッチ37の操作を契機として、ストップスイッチ38を受け付けない状態として遊技の進行を一時的に遅延させるとともに、回転リール25を逆回転させる開始時遊技進行遅延処理が実行される。そして、開始時遊技進行遅延処理が実行される場合には、停止位置データ作成手段162により、当該開始時遊技進行遅延処理の終了後、全ての回転リール25の回転速度が定速となるまでの間に(すなわち、当該開始時遊技進行遅延処理の終了とともに、当該処理中に逆回転していた全ての回転リール25が一旦停止し、通常通り、全ての回転リール25が回転を開始して所定の加速度で加速しながら回転し、全ての回転リール25の回転速度が所定の速度に達するまでの間に)、全ての回転リール25の全図柄位置について停止位置データが作成される。その後、回転停止制御手段180が、ストップスイッチ38の操作を契機として、停止位置データ作成手段162により作成された停止位置データにおいて当該ストップスイッチ38が操作された時点の回転リール25の図柄位置に対応して定められた停止位置で、回転リール25を停止させる。
すなわち、本形態に係るスロットマシン10によれば、開始時遊技進行遅延処理が実行される場合には、当該開始時遊技進行遅延処理の終了後、全ての回転リール25の回転速度が定速となるまでの間に、全ての回転リール25の全位置についての停止位置データが作成される。そのため、ストップスイッチ38が操作された後は、停止位置データに定められた停止位置で回転リール25を停止する処理を行えばよいこととなる。
このように、本形態に係るスロットマシン10によれば、開始時遊技進行遅延処理の終了後、全ての回転リール25の回転速度が定速となるまでの間に、全ての回転リール25の全位置についての停止位置データが作成されることから、ストップスイッチ38が操作された後の停止制御に関する処理が少なくなるため、開始時遊技進行遅延処理が実行された場合において、ストップスイッチ38が操作されてから回転リール25が停止するまでに実行される処理の負担を軽減することができるのである。そして、ストップスイッチ38が操作されてから回転リール25が停止するまでの処理時間に余裕が生じるため、回転リール25の停止制御に関する処理の設計上の自由度を高めることができるのである。
さらに、ストップスイッチ38が操作されてから回転リール25が停止するまでの処理時間が短縮されることから、ストップスイッチが操作されてから所定の制限時間内に回転リールが停止することを確実に遵守することができるのである。
また、本形態に係るスロットマシン10によれば、開始時遊技進行遅延処理の終了後に停止位置データの作成が開始されるため、開始時遊技進行遅延処理の実行中における、CPU等のハードウェア資源にかかる処理負担を軽減することができるのである
なお、上記第4の形態における回転リール25の停止制御は、第2の形態に係るスロットマシン10(すなわち、ストップスイッチ38の操作前に停止ポイントデータのみを作成し、ストップスイッチ38の操作時に停止ポイントデータに基づいて停止位置を決定するスロットマシン10)にも適用することができる。
すなわち、開始時遊技進行遅延処理が実行される場合には、当該開始時遊技進行遅延処理の終了後、全ての回転リール25の回転速度が定速となるまでの間に、全ての回転リール25の全図柄位置について停止ポイントデータを作成し、ストップスイッチ38操作時に、前記停止ポイントデータに基づいて、停止位置を決定するように形成することができる。
(変形例)
また、上記の形態においては、開始時遊技進行遅延処理の終了後に、一旦、全ての回転リール25を停止させてから、全ての回転リール25が定速回転状態となるまで加速処理を行うようになっていたが、これに限定されるものではなく、第3の形態の変形例と同様に、開始時遊技進行遅延処理の実行中に加速処理や減速処理を開始し、開始時遊技進行遅延処理の終了と同時に、回転リール25の回転速度が予め定められた定速に達するように形成してもよい。
また、第3の形態の変形例と同様に、開始時遊技進行遅延処理は所定のスイッチ操作によりキャンセル可能に形成することができる。そして、このように形成した場合において、所定のスイッチ操作が行われたときには、当該操作を契機として、上述の加速処理や減速処理を行うように形成してもよい。また、開始時遊技進行遅延処理中に加速処理や減速処理が開始される場合であって、加速処理や減速処理の開始後に、所定のスイッチ操作が行われたときには、実行中の加速処理や減速処理を継続するように形成してもよい。
また、上記形態においては、遊技進行遅延処理として開始時遊技進行遅延処理のみ設けられていたが、これに限定されるものではなく、第3の形態の変形例と同様に、ストップスイッチ38の操作を契機として実行される停止操作時遊技進行遅延処理(ストップ操作時フリーズ演出)や、ストップスイッチ38を操作することにより特定の停止態様が表示されることに基づき実行されるリール停止時遊技進行遅延処理(リールストップ時フリーズ演出)等を設けることもできる。
なお、上記形態に係るスロットマシン10では、一のストップスイッチ38が操作された後に、所定時間の間、次のストップスイッチ38の操作を受付不可とする受付不可期間が設けられているが、ストップスイッチ38の操作を契機として実行される停止操作時遊技進行遅延処理(ストップ操作時フリーズ演出)を設けた場合には、受付不可期間の経過後に停止操作時遊技進行遅延処理が実行されるように形成してもよいし、受付不可期間の経過前から停止操作時遊技進行遅延処理が実行されるように形成してもよい。
(第5の形態)
第5の形態に係るスロットマシン10では、ストップスイッチ38が操作された後も常に、いまだ操作が行われていないストップスイッチ38の操作を受け付けるように形成されている。すなわち、本形態に係るスロットマシン10では、ストップスイッチ38の操作後に、次のストップスイッチ38の操作を受け付けない受付不可期間が設けられていない。このため、極めて短い時間間隔での連続的なストップスイッチ38の操作や、複数のストップスイッチ38の同時操作等が可能になっている。
そして、このように形成したことにより、一のストップスイッチ38の操作後、次のストップスイッチ38の操作の時点で、対象となる全ての回転リール25の全図柄位置について、停止位置データの作成が終了していない事態が発生することとなる。
そのため、本形態に係るスロットマシン10では、停止位置データ作成手段162は、一のストップスイッチ38の操作後、次のストップスイッチ38の操作の時点で、全ての停止位置データの作成は終了していなかったものの、当該ストップスイッチ38の操作の時点における回転リール25の図柄位置(回転位置)についての停止位置データが既に作成されていた場合には、回転停止制御手段180は、前記停止位置データに定められている停止位置で、回転リール25を停止させるようになっている。
これに対して、一のストップスイッチ38の操作後、次のストップスイッチ38の操作の時点で、当該ストップスイッチ38の操作の時点における回転リール25の図柄位置(回転位置)についての停止位置データがまだ作成されていなかったときは、前記図柄位置についてのみ停止位置データを作成するようになっている。そして、回転停止制御手段180は、この作成された停止位置データに定められている停止位置で、回転リール25を停止させるようになっている。
(停止位置データ作成の具体例)
以下、本形態に係るスロットマシン10における停止位置データの作成について、具体的に説明する。
たとえば、スタートスイッチ37が操作された後、左リール22に対応するストップスイッチ38が最初に操作されると、この操作を契機として、停止位置データ作成手段162は、いまだストップスイッチ38の操作が行われていない中リール23の全図柄位置、及び右リール24の全図柄位置について、停止位置データの作成を開始する。
ここで、次のストップスイッチ38が操作された時点において、中リール23に関しては、「0番」の「ベル」が中段となる図柄位置から、「15番」の「赤7」が中段となる図柄位置までの各位置について、停止位置データが作成されていたものとする。すなわち、この場合には、「16番」の「チェリー」が中段となる図柄位置から、「19番」の「リプレイ」が中段となる図柄位置までについては、まだ停止位置データが作成されていないこととなる。また、右リール24に関しては、いずれの図柄位置についても、まだ停止位置データが作成されていないものとする。
そして、上述の場合において、中リール23に対応するストップスイッチ38が、中リール23における「5番」の「赤7」が中段となる図柄位置で操作されていたものとする。すると、中リール23における「5番」の「赤7」については、既に停止位置データが作成されているため、回転停止制御手段180は、既に作成されている前記停止位置データにおいて、中リール23における「5番」の「赤7」について定められた停止位置で、中リール23を停止させる。
すなわち、上述の場合において、中リール23に対応するストップスイッチ38が、中リール23における「0番」の「ベル」が中段となる図柄位置から、「15番」の「赤7」が中段となる図柄位置までのいずれかで操作されていた場合には、回転停止制御手段180は、既に作成されている停止位置データを用いて、中リール23を停止させる。
これに対し、上述の場合において、中リール23に対応するストップスイッチ38が、中リール23における「17番」の「チェリー」が中段となる図柄位置で操作されていたものとする。すると、中リール23における「17番」の「チェリー」については、まだ停止位置データが作成されていないため、停止位置データ作成手段162は、この「17番」の「チェリー」が中段となる図柄位置についてのみ、停止位置データを作成する。この際、他の図柄位置については停止位置データは作成しない。そして、回転停止制御手段180は、この作成された停止位置データに定められた停止位置で、中リール23を停止させる。
すなわち、上述の場合において、中リール23に対応するストップスイッチ38が、中リール23における「16番」の「チェリー」が中段となる図柄位置から、「19番」の「リプレイ」が中段となる図柄位置までのいずれかで操作されていた場合には、停止位置データはまだ作成されていないため、ストップスイッチ38の操作時点における中リール23の図柄位置についてのみ、停止位置データを作成する。そして、回転停止制御手段180は、この作成された停止位置データに定められた停止位置で、中リール23を停止させる。
また、上述の場合において、右リール24に対応するストップスイッチ38が、右リール24における「10番」の「リプレイ」が中段となる図柄位置で操作されていたものとする。すると、右リール24については、まだいずれの図柄位置についても停止位置データが作成されていないため、停止位置データ作成手段162は、この「10番」の「リプレイ」が中段となる図柄位置についてのみ、停止位置データを作成する。そして、回転停止制御手段180は、この作成された停止位置データに定められた停止位置で、右リール24を停止させる。
すなわち、上述の場合において、右リール24に対応するストップスイッチ38がいずれの図柄位置で操作されたとしても、右リール24については停止位置データが全く作成されていないため、ストップスイッチ38の操作時点における右リール24の図柄位置についてのみ、停止位置データを作成する。そして、回転停止制御手段180は、この作成された停止位置データに定められた停止位置で、右リール24を停止させる。
(停止位置データ作成の変形例)
上述の具体例においては、ストップスイッチ38が操作された時点の回転リール25の図柄位置について停止位置データが既に作成されていた場合には、改めて停止位置データを作成することなく、既に作成されていた停止位置データを用いるようになっていたが、これに限定されるものではない。
たとえば、停止位置データの作成対象となっている全ての回転リール25の全図柄位置について、停止位置データの作成が終了していなかった場合には、ストップスイッチ38が操作された時点の回転リール25の図柄位置(回転位置)について停止位置データが既に作成されていたとしても、再度、前記ストップスイッチ38が操作された時点の回転リール25の図柄位置(回転位置)についての停止位置データを作成するようにしてもよい。
また、ストップスイッチ38が操作された回転リール25の全図柄位置について、停止位置データの作成が終了していなかった場合には、ストップスイッチ38が操作された時点の回転リール25の図柄位置(回転位置)について停止位置データが既に作成されていたとしても、再度、前記ストップスイッチ38が操作された時点の回転リール25の図柄位置(回転位置)についての停止位置データを作成するようにしてもよい。
また、ストップスイッチ38が操作された回転リール25の全図柄位置については停止位置データの作成が終了しているものの、ストップスイッチ38が操作されていない回転リール25については停止位置データの作成が終了していなかった場合には、再度、前記ストップスイッチ38が操作された時点の回転リール25の図柄位置(回転位置)についての停止位置データを作成するようにしてもよい。
(複数のストップスイッチ38の同時操作時における回転リール25の停止)
本形態に係るスロットマシン10では、上述の如く、ストップスイッチ38が操作された後も常に、いまだ操作が行われていないストップスイッチ38の操作を受け付けるように形成されている。このため、複数のストップスイッチ38の同時操作が可能になっている。
そして、本形態に係るスロットマシン10では、複数のストップスイッチ38の操作が同時に受け付けられた場合には、予め定められた停止の優先順位に基づいて、回転リール25を停止させるようになっている。
具体的には、たとえば、「左リール22→中リール23→右リール24」という順番で優先順位が低くなるように設定されていたものとする。なお、優先順位についてはこの順番に限定されるものではない。
そして、この場合において、左リール22に対応するストップスイッチ38が操作された後に、中リール23に対応するストップスイッチ38と右リール24に対応するストップスイッチ38とが同時に操作されたものとする。すると、本形態に係るスロットマシン10では、中リール23についての停止を実行した後に、右リール24についての停止を実行する。
より具体的には、まず、中リール23の停止位置データについて判断し、中リール23に対応するストップスイッチ38の操作の時点における回転リール25の図柄位置(回転位置)についての停止位置データが既に作成されていた場合には、当該停止位置データを用いて、中リール23を停止させる。これに対して、前記操作の時点における回転リール25の図柄位置(回転位置)についての停止位置データがまだ作成されていなかった場合には、停止位置データ作成手段162が、前記回転リール25の図柄位置(回転位置)についてのみ停止位置データを作成し、この停止位置データを用いて、中リール23を停止させる。
そして、この後、右リール24の停止位置データについて判断し、右リール24に対応するストップスイッチ38の操作の時点における回転リール25の図柄位置(回転位置)についての停止位置データが既に作成されていた場合には、当該停止位置データを用いて、右リール24を停止させる。これに対して、前記操作の時点における回転リール25の図柄位置(回転位置)についての停止位置データがまだ作成されていなかった場合には、停止位置データ作成手段162が、前記回転リール25の図柄位置(回転位置)についてのみ停止位置データを作成し、この停止位置データを用いて、右リール24を停止させる。
(複数のストップスイッチ38の同時操作時における回転リール25停止の変形例)
なお、複数のストップスイッチ38が同時に操作された場合には、同時に操作された全ての回転リール25の全図柄位置についての停止位置データの作成が終了した後に、予め定められた優先順位に基づいて、回転リール25を停止するようにしてもよい。
また、予め定められていた優先順位にかかわらず、各ストップスイッチ38が操作された時点の回転リール25の図柄位置(回転位置)について停止位置データが作成されていた回転リール25を優先的に停止するようにしてもよい。たとえば、上述の優先順位が設定されている場合において、左リール22に対応するストップスイッチ38が操作された後に、中リール23に対応するストップスイッチ38と右リール24に対応するストップスイッチ38とが同時に操作されたものとする。そして、この時点における中リール23の図柄位置(回転位置)についてはまだ停止位置データが作成されていなかったものの、この時点における右リール24の図柄位置(回転位置)については既に停止位置データが作成されていた場合には、予め定められた優先順位にかかわらず、先に、停止位置データが既に作成されていた右リール24を停止するようにしてもよい。
また、予め定められていた優先順位にかかわらず、全図柄位置について停止位置データが作成されていた回転リール25を優先的に停止するようにしてもよい。たとえば、上述の優先順位が設定されている場合において、左リール22に対応するストップスイッチ38が操作された後に、中リール23に対応するストップスイッチ38と右リール24に対応するストップスイッチ38とが同時に操作されたものとする。そして、この時点における中リール23の図柄位置(回転位置)、及び、右リール24の図柄位置(回転位置)のいずれについても、停止位置データが作成されていたものの、右リール24については全図柄位置について停止位置データが既に作成されており、中リール23については一部の図柄位置についてはまだ停止位置データが作成されていなかったものとする。この場合には、予め定められた優先順位にかかわらず、先に、全図柄位置についての停止位置データが既に作成されていた右リール24を停止するようにしてもよい。
また、複数のストップスイッチ38が同時に操作された場合に、同時に操作された全ての回転リール25の全図柄位置についての停止位置データの作成が終了していた場合には、この全ての回転リール25を同時に停止させてもよい。
なお、上記第3の形態における回転リール25の停止制御は、ストップスイッチ38が操作されるまでに、回転リール25の各図柄位置に対応する停止位置を定めた停止位置データを作成するスロットマシン10(すなわち、第1の形態や第3の形態に係るスロットマシン10)を前提として説明したが、これに限定されるものではなく、ストップスイッチ38が操作されるまでに、回転リール25の各図柄位置に対応する停止ポイントデータのみを作成するスロットマシン10(すなわち、第2の形態や第4の形態に係るスロットマシン10)にも適用することができる。
すなわち、一のストップスイッチ38の操作後、次のストップスイッチ38の操作の時点で、停止ポイントデータの作成が終了していなかったときは、当該ストップスイッチ38の操作の時点における回転リール25の図柄位置(回転位置)についてのみ停止ポイントデータを作成した上で、当該回転リール25の停止制御を行うように形成することができる。
(第6の形態)
第6の形態に係るスロットマシン10では、第5の形態に係るスロットマシン10と同様に、ストップスイッチ38が操作された後も常に、いまだ操作が行われていないストップスイッチ38の操作を受け付けるように形成されている。すなわち、本形態に係るスロットマシン10でも、ストップスイッチ38の操作後に、次のストップスイッチ38の操作を受け付けない受付不可期間が設けられていない。このため、極めて短い時間間隔での連続的なストップスイッチ38の操作や、複数のストップスイッチ38の同時操作等が可能になっている。
そして、このように形成したことにより、第5の形態に係るスロットマシン10と同様に、一のストップスイッチ38の操作後、次のストップスイッチ38の操作の時点で、対象となる全ての回転リール25の全図柄位置について、停止位置データの作成が終了していない事態が発生することとなる。
そこで、本形態に係るスロットマシン10では、ストップスイッチ38が操作された時点の回転リール25の図柄位置(受付図柄位置)について、停止ポイントデータが作成されているか否か、又は、停止位置が決定されているか否か(すなわち、停止位置データが作成されているか否か)を判定できるようになっているとともに、停止ポイントデータが作成されていないと判定された場合には、受付図柄位置についての停止位置を決定するために必要な停止ポイントデータのみを作成した上で、受付図柄位置についての停止位置のみを決定し、停止ポイントデータは作成されているものの停止位置が決定されていないと判定された場合には、受付図柄位置についての停止位置のみを決定するようになっている。
以下、第1〜第5の形態に係るスロットマシン10との相違点を中心に説明する。
(停止ポイントデータ作成手段163、停止位置決定手段164)
本形態に係るスロットマシン10は、第1〜第5の形態に係るスロットマシン10と同様に、停止ポイントデータ作成手段163及び停止位置決定手段164を備えている(図18参照)。
ここで、本形態に係るスロットマシン10では、停止位置を決定する(すなわち、停止位置データを作成する)にあたり、第1〜第5の形態に係るスロットマシン10のように、「停止ポイントデータの作成」→「停止位置の決定(停止位置データの作成)」という一連の処理を図柄位置ごとに繰り返して、図柄位置ごとに停止位置を決定していくのではなく、第1段階として、停止ポイントデータ作成手段163が、いまだストップスイッチ38の操作が行われていない全ての回転リール25の全図柄位置についてまとめて停止ポイントデータを作成し、この後に、第2段階として、停止位置決定手段164が、作成された停止ポイントデータに基づいて、いまだストップスイッチ38の操作が行われていない全ての回転リール25の全図柄位置についてまとめて停止位置を決定する(すなわち、停止位置データを作成する)ようになっている。
(判定データ記憶手段210)
また、本形態に係るスロットマシン10は、図18に示すように、メイン制御装置101の制御手段として、判定データ記憶手段210を備えている。
この判定データ記憶手段210は、回転リール25の図柄位置について、停止ポイントデータの作成が行われたか否か、又は、停止位置の決定が行われたか否か(すなわち、停止位置データの作成が行われたか否か)を判定可能な進行位置判定データを書き込むためのものであって、RWMにおける記憶領域の一部により構成される。
本形態に係るスロットマシン10では、進行位置判定データとして、各回転リール25の各図柄位置について、停止位置を決定するために必要な停止ポイントデータが作成されているか否かを示す第1状態フラグ、及び、各回転リール25の各図柄位置について、停止位置が決定されているか否か(すなわち、停止位置データが作成されているか否か)を示す第2状態フラグが、判定データ記憶手段210に記憶されるようになっている。
具体的には、第1状態フラグは、「0」又は「1」のいずれかの値がセットされるように設定するとともに、「0」は停止ポイントデータが作成されていないことを示す値(初期値)、「1」は停止ポイントデータが作成されていることを示す値に設定する。また、同様に、第2状態フラグは、「0」又は「1」のいずれかの値がセットされるように設定するとともに、「0」は停止位置が決定されていないことを示す値(初期値)、「1」は停止位置が決定されていることを示す値に設定する。また、判定データ記憶手段210として、全回転リール25の全図柄位置についてそれぞれ別個に第1状態フラグを格納可能な記憶領域(たとえば、計60ビット(=3(回転リール25の数)×20(図柄51の数))と、全回転リール25の全図柄位置についてそれぞれ別個に第2状態フラグを格納可能な記憶領域(たとえば、計60ビット(=3(回転リール25の数)×20(図柄51の数))とを設け、各記憶領域に第1状態フラグ及び第2状態フラグを格納しておく。
そして、停止ポイントデータの作成前においては、いずれの回転リール25のいずれの図柄位置についても停止ポイントデータの作成及び停止位置の決定が行われていないため、全記憶領域に初期値である「0」がセットされる。そして、回転リール25の図柄位置について停止ポイントデータが作成されるごとに、対応する記憶領域に記憶されている第1状態フラグが「0」から「1」に更新される。また、回転リール25の図柄位置について停止位置が決定されるごとに、対応する記憶領域に記憶されている第2状態フラグが「0」から「1」に更新される。
すなわち、所定の回転リール25における所定の図柄位置に対応する記憶領域に記憶されている第1状態フラグ及び第2状態フラグがいずれも「0」の場合には、前記図柄位置について、停止ポイントデータの作成及び停止位置の決定のいずれも行われていないこととなる。また、所定の回転リール25における所定の図柄位置に対応する記憶領域に記憶されている第1状態フラグが「1」、第2状態フラグが「0」の場合には、前記図柄位置について、停止ポイントデータの作成は行われているものの、停止位置の決定は行われていないこととなる。また、所定の回転リール25における所定の図柄位置に対応する記憶領域に記憶されている第1状態フラグ及び第2状態フラグがいずれも「1」の場合には、前記図柄位置について、停止ポイントデータの作成及び停止位置の決定のいずれも行われていることとなる。
なお、本形態に係るスロットマシン10においては、所定の回転リール25における所定の図柄位置に対応する記憶領域に記憶されている第1状態フラグが「0」、第2状態フラグが「1」となることはあり得ない。したがって、仮にこのような値となっていた場合には、何らかの原因により不適切な処理が行われたものと判定して、エラーとしてもよい。
(処理判定手段220)
また、本形態に係るスロットマシン10は、図18に示すように、メイン制御装置101の制御手段として、処理判定手段220を備えている。
この処理判定手段220は、ストップスイッチ38の操作を契機として、判定データ記憶手段210に書き込まれている進行位置判定データに基づき、ストップスイッチ38が操作された時点の回転リール25の図柄位置(受付図柄位置)について、停止ポイントデータの作成又は停止位置の決定が行われたか否かを判定するものである。
そして、本形態に係るスロットマシン10においては、処理判定手段220により、受付図柄位置について停止位置を決定するために必要な停止ポイントデータが作成されていないと判定された場合には、停止ポイントデータ作成手段163が、受付図柄位置について停止位置を決定するために必要な停止ポイントデータのみ作成した後、停止位置決定手段164が、受付図柄位置についてのみ停止位置を決定する。また、処理判定手段220により、受付図柄位置について停止位置を決定するために必要な停止ポイントデータは作成されているものの、受付図柄位置について停止位置が決定されていないと判定された場合には、停止位置決定手段164が、受付図柄位置についてのみ停止位置を決定する。
たとえば、右リール24の12番の「スイカ」が中段にあるときに、右リール24に対応するストップスイッチ38が操作された(すなわち、受付図柄位置が、右リール24の12番の「スイカ」が中段に表示されることとなる図柄位置であった)ものとする。
このとき、処理判定手段220は、この受付図柄位置に対応する、進行位置判定データとしての第1状態フラグ及び第2状態フラグを、判定データ記憶手段210から取得し、この値に基づいて、停止ポイントデータの作成又は停止位置の決定が行われたか否かを判定する。
ここで、たとえば、上述の受付図柄位置に対応する第1状態フラグ及び第2状態フラグがいずれも「0」であった場合には、処理判定手段220は、上述の受付図柄位置について、停止ポイントデータの作成が行われていないと判定する。したがって、停止ポイントデータ作成手段163が、上述の受付図柄位置について停止位置を決定するために必要な停止ポイントデータのみを作成した後、停止位置決定手段164が、上述の受付図柄位置についてのみ停止位置を決定する。そして、回転停止制御手段180は、決定された停止位置で右リール24の回転を停止させる。
また、たとえば、上述の受付図柄位置に対応する第1状態フラグが「1」、第2状態フラグが「0」であった場合には、処理判定手段220は、上述の受付図柄位置について、停止ポイントデータの作成は行われているものの、停止位置の決定は行われていないと判定する。したがって、停止位置決定手段164が、既に作成されている停止ポイントデータに基づいて、上述の受付図柄位置についてのみ停止位置を決定する。そして、回転停止制御手段180は、決定された停止位置で右リール24の回転を停止させる。
また、上述の受付図柄位置に対応する第1状態フラグ及び第2状態フラグがいずれも「1」であった場合には、処理判定手段220は、上述の受付図柄位置について、停止位置の決定まで行われていると判定する。したがって、この場合は、停止位置の決定に係る処理は特に行われることなく、回転停止制御手段180が、既に決定されている停止位置で右リール24の回転を停止させる。
(スロットマシン10の動作)
次に、上記構成を備えたスロットマシン10の動作の概略について、図19から図22までに示したフローを用いて説明する。
図19は、本形態に係るスロットマシン10の遊技メイン処理の概略を示したものであるが、本形態に係るスロットマシン10の遊技メイン処理は、1ヶ所の処理を除いて、第1の形態における遊技メイン処理と同内容であるため、異なる点のみ説明し、他については説明を割愛する。
具体的には、第1の形態に係るスロットマシン10の遊技メイン処理では、ステップ111において、ストップスイッチ38が操作されたか否かが判定され、ストップスイッチ38が操作されたと判定された場合、次のステップ112に進み、このステップ112において、停止図柄番号が取得されるようになっている。
これに対して、本形態に係るスロットマシン10の遊技メイン処理では、ステップ911(第1の形態ではステップ111に相当)と、ステップ913(第1の形態ではステップ112に相当)との間に、停止位置決定判定処理を実行するステップ912が追加されている。すなわち、ステップ911において、ストップスイッチ38が操作されたか否かが判定され、ストップスイッチ38が操作されたと判定された場合、次のステップ912に進み、このステップ912において、停止位置決定判定処理が実行される。そして、次のステップ913に進み、このステップ913において、停止図柄番号が取得されるようになっている。
次に、図19におけるステップ909及びステップ915の停止位置データ作成処理について、図20のフローを用いて説明する。なお、この処理は、停止ポイントデータを作成した上で、停止位置データを作成するものとなっている。
ステップ1000において、判定データ記憶手段210としての全記憶領域に記憶される第1状態フラグ及び第2状態フラグが初期化される。すなわち、全記憶領域に、第1状態フラグ及び第2状態フラグの初期値である「0」がセットされる。そして、次のステップ1001に進む。
ステップ1001において、最初に停止ポイントデータを作成する回転リール25(右リール24)に対応する8ビットのデータ領域を設定するために、RWMのアドレスをセットする。そして、次のステップ1002に進む。
ステップ1002において、停止ポイントデータを作成する回転リール25が回転中であるか否かが判定される。そして、回転中であると判定された場合、次のステップ1003に進む。一方、回転中でないと判定された場合、ステップ1013に進む。
ステップ1003において、停止ポイントデータを作成するために、計20個の8ビットのデータ領域(配列データ)を取得する。そして、次のステップ1004に進む。
ステップ1004において、20個のデータ領域を初期化、すなわち、全てのデータ領域の値を「00000001」とする。そして、次のステップ1005に進む。
ステップ1005において、停止ポイントデータを作成する図柄51の図柄位置、すなわち、図柄番号として0番をセットする。そして、次のステップ1006に進む。
ステップ1006において、セットされた図柄番号が中段に位置する場合に、役抽選手段140による抽選の結果に基づき、いわゆる蹴飛ばし図柄(たとえば、チェリー役に当選していない場合の、左リール22におけるチェリー図柄)が停止表示されることとなるか否かが判定される。そして、蹴飛ばし図柄が停止表示されると判定された場合、次のステップ1007に進む。一方、蹴飛ばし図柄が停止表示されないと判定された場合、ステップ1008に進む。
ステップ1007において、セットされた図柄番号に対応するデータ領域の値を「00000000」とする。すなわち、当該図柄番号が中段となる図柄位置を、停止不可位置と定める。そして、ステップ1008に進む。
ステップ1008において、セットされた図柄番号が中段に位置する場合に、役抽選手段140による抽選の結果に対応する役を構成する図柄51(いわゆる引き込み図柄)が停止表示されることとなるか否かが判定される。そして、引き込み図柄が停止表示されると判定された場合、次のステップ1009に進む。一方、引き込み図柄が停止表示されないと判定された場合、ステップ1010に進む。
ステップ1009において、セットされた図柄番号に対応するデータ領域において、引き込み図柄に対応するビットを「1」とする。そして、次のステップ1010に進む。
ステップ1010において、現時点においてセットされている図柄番号に対応する第1状態フラグを「1」に更新する。そして、次のステップ1011に進む。
ステップ1011において、次に停止ポイントデータを作成する図柄51の図柄番号をセットする。そして、次のステップ1012に進む。
ステップ1012において、20個分の図柄51の図柄位置(図柄番号)について、停止ポイントデータの作成が終了したか否かが判定される。そして、終了したと判定された場合、次のステップ1013に進む。終了していないと判定された場合、ステップ1006に戻る。
ステップ1013において、次に停止ポイントデータを作成する回転リール25に対応する8ビットのデータ領域を設定するために、RWMのアドレスをセットする。そして、次のステップ1014に進む。
ステップ1014において、全ての回転リール25について停止ポイントデータが作成されたか否かが判定される。そして、作成されたと判定された場合、次のステップ1015に進む。一方、作成されていないと判定された場合、ステップ1002に戻る。
ステップ1015において、作成された停止ポイントデータに基づき、回転リール25の各図柄位置に対応する停止位置を定めた停止位置データを作成する停止位置決定処理が行われる。そして、停止位置データ作成処理は終了する。
次に、上述したステップ1015の停止位置決定処理について、図21のフローを用いて説明する。
ステップ1100において、最初に停止位置データを作成する回転リール25(右リール24)に対応するデータ領域を設定するために、RWMのアドレスをセットする。そして、次のステップ1101に進む。
ステップ1101において、停止テーブル161を参照するために、当該停止テーブル161が記憶されているアドレスをセットする。そして、次のステップ1102に進む。
ステップ1102において、停止位置データを作成する回転リール25が回転中であるか否かが判定される。そして、回転中であると判定された場合、次のステップ1103に進む。一方、回転中でないと判定された場合、ステップ1123に進む。
ステップ1103において、停止位置データを作成する回転リール25の図柄位置、すなわち、停止位置データ作成用図柄番号として0番をセットする。そして、次のステップ1104に進む。
ステップ1104において、停止位置データ作成用図柄番号としてセットされている番号の次の番号を、検査用図柄番号としてセットする。そして、次のステップ1105に進む。
ステップ1105において、停止ポイントデータの最大値を記憶しておくための最大値記憶データ領域(8ビット)の値を初期化、すなわち、最大値記憶データ領域の値を「00000000」とする。そして、次のステップ1106に進む。
ステップ1106において、回転リール25を停止させることが可能な停止可能位置を記憶しておくための停止可能位置記憶データ領域(8ビット)の値を初期化、すなわち、停止可能位置記憶データ領域の値を「00000000」とする。そして、次のステップ1107に進む。
ステップ1107において、作成された停止ポイントデータにおいて、セットされている検査用図柄番号に対応するデータ領域の値が、最大値記憶データ領域に記憶されている値よりも大きいか否かが判定される。そして、大きいと判定された場合、次のステップ1108に進む。一方、大きくないと判定された場合、すなわち、セットされている検査用図柄番号に対応するデータ領域の値が、最大値記憶データ領域に記憶されている値以下であると判定された場合、ステップ1110に進む。
ステップ1108において、記憶されている最大値データ記憶領域の値が、セットされている検査用図柄番号に対応するデータ領域の値に更新される。そして、次のステップ1109に進む。
ステップ1109において、記憶されている停止可能位置記憶データ領域の値を初期化、すなわち、停止可能位置記憶データ領域の値を「00000000」とする。そして、次のステップ1110に進む。
ステップ1110において、セットされている検査用図柄番号に対応するデータ領域の値が、記憶されている最大値データ記憶領域の値と等しく、かつ、最大値データ記憶領域の値が0より大きいか否かが判定される。そして、検査用図柄番号に対応するデータ領域の値が最大値データ領域の値と等しく、かつ、最大値データ記憶領域の値が0より大きいと判定された場合、次のステップ1111に進む。一方、検査用図柄番号に対応するデータ領域の値が最大値データ領域の値と等しくない、又は、最大値データ記憶領域の値が0である場合、ステップ1112に進む。
ステップ1111において、停止位置データ作成用図柄番号からセットされている検査用図柄番号までどの程度離れているか(図柄何個分離れているか)を判定し、この間隔に対応した停止可能位置記憶データ領域のビットを「1」とする。そして、次のステップ1112に進む。
ステップ1112において、検査用図柄番号として次の図柄番号をセットする。そして、次のステップ1113に進む。
ステップ1113において、セットされている停止位置データ作成用図柄番号から5図柄分について、上記処理が行われたか否かが判定される。そして、5図柄分について上記処理が行われたと判定された場合、次のステップ1114に進む。一方、5図柄分について上記処理が行われていないと判定された場合、ステップ1107に戻る。
ステップ1114において、セットされている停止位置データ作成用図柄番号の次の番号を、テーブル検査用図柄番号としてセットする。そして、次のステップ1115に進む。
ステップ1115において、セットされているテーブル検査用図柄番号は、停止位置データ作成用図柄番号に対応する停止位置として停止テーブル161において定められており、かつ、停止可能位置記憶データ領域において、停止位置データ作成用図柄番号に対応する停止可能位置として記憶されているものか否かが判定される。そして、停止テーブル161において定められ、かつ、停止可能位置として記憶されていると判定された場合、ステップ1119に進む。一方、停止テーブル161において定められておらず、又は、停止可能位置として記憶されていないと判定された場合、次のステップ1116に進む。
ステップ1116において、テーブル検査用図柄番号として次の図柄番号をセットする。そして、次のステップ1117に進む。
ステップ1117において、セットされている停止位置データ作成用図柄番号から5図柄分について、上記の停止テーブル161における検索が行われたか否かが判定される。そして、5図柄分について上記検索が行われたと判定された場合、次のステップ1118に進む。一方、5図柄分について上記検索が行われていないと判定された場合、ステップ1115に戻る。
ステップ1118において、停止可能位置記憶データ領域において、停止位置データ作成用図柄番号に対応する停止可能位置として記憶されているもののうち、停止位置データ作成用図柄番号から最も遠い停止可能位置の図柄番号を取得する。そして、次のステップ1119に進む。
ステップ1119において、上記ステップ1115で、セットされているテーブル検査用図柄番号は、停止位置データ作成用図柄番号に対応する停止位置として停止テーブル161において定められており、かつ、停止可能位置記憶データ領域において、停止位置データ作成用図柄番号に対応する停止可能位置として記憶されていると判定された場合には、セットされているテーブル検査用図柄番号を、停止位置と定めた停止位置データをRWMに記憶する。一方、上記ステップ1118で図柄番号が取得された場合には、この取得された図柄番号を、停止位置と定めた停止位置データをRWMに記憶する。そして、次のステップ1120に進む。
ステップ1120において、現時点においてセットされている停止位置データ作成用図柄番号に対応する第2状態フラグを「1」に更新する。そして、次のステップ1121に進む。
ステップ1121において、停止位置データ作成用図柄番号として次の図柄番号をセットする。そして、次のステップ1122に進む。
ステップ1122において、20図柄分の停止位置データが作成されたか否かが判定される。そして、作成されたと判定された場合、次のステップ1123に進む。一方、作成されていないと判定された場合、ステップ1104に戻る。
ステップ1123において、次に停止位置データを作成する回転リール25に対応するデータ領域を設定するために、RWMのアドレスをセットする。そして、次のステップ1124に進む。
ステップ1124において、全ての回転リール25について停止位置データが作成されたか否かが判定される。そして、作成されたと判定された場合、停止位置決定処理が終了する。一方、作成されていないと判定された場合、ステップ1102に戻る。
次に、上述したステップ912の停止位置決定判定処理について、図22のフローを用いて説明する。
ステップ1200において、受付図柄位置(図柄番号)が取得される。そして、次のステップ1201に進む。
ステップ1201において、処理判定手段220により、判定データ記憶手段210に記憶されている受付図柄位置に対応する第1状態フラグが「1」であるか否か、すなわち、受付図柄位置に対応する停止ポイントデータが作成されているか否かが判定される。そして、第1状態フラグが「1」であると判定された場合、ステップ1203に進む。一方、第1状態フラグが「1」でない、すなわち、「0」であると判定された場合、次のステップ1202に進む。
ステップ1202において、停止ポイントデータ作成手段163により、受付図柄位置に対応する停止位置を決定するために必要な停止ポイントデータが作成される。そして、次のステップ1203に進む。
ステップ1203において、処理判定手段220により、判定データ記憶手段210に記憶されている受付図柄位置に対応する第2状態フラグが「1」であるか否か、すなわち、受付図柄位置に対応する停止位置データが作成されているか否かが判定される。そして、第2状態フラグが「1」であると判定された場合、停止位置決定判定処理が終了する。一方、第2状態フラグが「1」でない、すなわち、「0」であると判定された場合、次のステップ1204に進む。
ステップ1204において、停止位置決定手段164により、既に作成されている停止ポイントデータに基づいて、停止位置データが作成される(すなわち、停止位置が決定される)。そして、停止位置決定判定処理が終了する。
(まとめ)
本形態に係るスロットマシン10においては、停止ポイントデータ作成手段163により、スタートスイッチ37又はストップスイッチ38の操作を契機として、いまだストップスイッチ38の操作が行われていない全ての回転リール25の全図柄位置について、停止ポイントデータが作成された後、停止位置決定手段164が、停止ポイントデータ作成手段163により停止ポイントデータが作成された全ての回転リール25の全図柄位置について、停止位置を決定する。
すなわち、本形態に係るスロットマシン10によれば、原則的には、各ストップスイッチ38が操作される前に、いまだストップスイッチ38の操作が行われていない全ての回転リール25(すなわち、回転中の全ての回転リール25)の全図柄位置について停止位置が決定される。そのため、ストップスイッチ38が操作された後は、停止位置決定手段164により決定された停止位置で回転リール25を停止する処理を行えばよいこととなる。
このように、本形態に係るスロットマシン10によれば、ストップスイッチ38が操作された後の停止制御に関する処理が少なくなるため、ストップスイッチ38が操作されてから回転リール25が停止するまでに実行される処理の負担を軽減することができるのである。そして、ストップスイッチ38が操作されてから回転リール25が停止するまでの処理時間に余裕が生じるため、回転リール25の停止制御に関する処理の設計上の自由度を高めることができるのである。
さらに、ストップスイッチ38が操作されてから回転リール25が停止するまでの処理時間が短縮されることから、ストップスイッチが操作されてから所定の制限時間内に回転リールが停止することを確実に遵守することができるのである。
また、本形態に係るスロットマシン10においては、たとえば、複数個のストップスイッチ38がほぼ同時に操作されることで、いずれのストップスイッチ38の操作も受け付けられてしまう等の事態が発生することにより、一のストップスイッチ38の操作後、次のストップスイッチ38の操作までの時間間隔が極めて短くなってしまった結果、対象となる図柄位置の停止位置が決定されていないようなことが起こり得る。このときには、所定の制限時間内に回転リールが停止することを遵守すべく、対象となる図柄位置の停止位置のみを決定するという必要最小限の処理を行うことが考えられる。
ここで、本形態に係るスロットマシン10においては、上述の如く、「停止ポイントデータの作成」→「停止位置の決定」という一連の処理を繰り返して、図柄位置ごとに停止位置を決定していくのではなく、第1段階として、いまだストップスイッチ38の操作が行われていない全ての回転リール25の全図柄位置について、まとめて停止ポイントデータを作成し、この後に、第2段階として、作成された停止ポイントデータに基づいて、いまだストップスイッチ38の操作が行われていない全ての回転リール25の全図柄位置について、まとめて停止位置を決定する。したがって、対象となる図柄位置について、停止位置の決定までは終了していなくとも、停止ポイントデータの作成は終了している可能性が高い。そして、対象となる図柄位置について、停止ポイントデータの作成が終了していれば、この停止ポイントデータに基づいて停止位置の決定のみを行えばよいため、上述のような事態においても、所定の制限時間内で回転リールが停止することを、より確実に遵守することができるのである。
また、本形態に係るスロットマシン10においては、処理判定手段220により、ストップスイッチ38の操作を契機として、判定データ記憶手段210に書き込まれている進行位置判定データとしての第1状態フラグ及び第2状態フラグに基づき、受付図柄位置について、停止ポイントデータの作成又は停止位置の決定が行われたか否かが判定される。そして、処理判定手段220により、受付図柄位置について停止位置を決定するために必要な停止ポイントデータが作成されていないと判定された場合には、停止ポイントデータ作成手段163により、受付図柄位置について停止位置を決定するために必要な停止ポイントデータのみ作成された後、停止位置決定手段164により、受付図柄位置についてのみ停止位置が決定される。また、処理判定手段220により、受付図柄位置について停止位置を決定するために必要な停止ポイントデータは作成されているものの、受付図柄位置について停止位置が決定されていないと判定された場合には、停止位置決定手段164により、受付図柄位置についてのみ停止位置が決定される。
すなわち、本形態に係るスロットマシン10によれば、受付図柄位置について、停止ポイントデータの作成が終了しているのか否か、又は、停止位置の決定が終了しているのか否かが把握できる。したがって、受付図柄位置についての上述の処理の終了状況に応じて、回転リール25の停止制御に必要な処理のみを実行すればよいため、ストップスイッチが操作されてから所定の制限時間内に回転リールが停止することをより確実に遵守することができるのである。
(変形例)
進行位置判定データとしては、停止ポイントデータの作成や停止位置の決定の処理ルーチンが繰り返された回数(処理プログラムが実行された回数)等を用いてもよい。すなわち、停止ポイントデータの作成や停止位置の決定は、上述の如く、いずれかの回転リール25のいずれかの図柄位置から予め定められた順番に従って実行されるため、上述の処理ルーチン(処理プログラム)が繰り返された回数により、所定の回転リール25の所定の図柄位置について、停止ポイントデータの作成又は停止位置の決定が終了しているかを判断することができる。
また、受付図柄位置についての停止位置が決定されたものの、回転停止制御手段180が直ちに停止制御を行ったとしても、対応する回転リール25は決定された停止位置を越えて停止せざるをえない場合には、この決定された停止位置から所定ステップ数分回転方向にずれた位置で、対応する回転リール25を停止させてもよい。
(その他の形態)
スタートスイッチ37が操作されてからいずれかのストップスイッチ38が操作されるまでの間や、ストップスイッチ38が操作されてから次のストップスイッチ38が操作されるまでの間に、エラー等の異常状態が検知された場合には、ストップスイッチ38が操作された後に、再度停止位置データを作成するように形成することができる。
このように形成すれば、既に作成されていた停止位置データが、異常状態の発生により破損したり、異なる内容に書き換わったりしてしまった場合でも、適切な停止位置で回転リール25を停止させることができるのである。
また、第1〜第6の形態における停止制御は、周囲に20個の図柄51を付した回転リール25に対して行うものとなっていたが、これに限定されるものではなく、周囲に21個の図柄51が付された回転リール25に対しても適用することができる。
また、第1〜第6の形態に係るスロットマシン10では、ステッピングモーター26には504ステップのステップ数が設定されていたが、これに限定されるものではなく、全ステップ数として21×N(Nは16以上の4の倍数であって、5の倍数を除く)ステップを設定することができる。そして、全ステップ数として設定されている21×Nステップを20で除算したときの商をM、余りをPとして、20個の図柄51のうち、連続する5個の図柄51の範囲のいずれにも、M+1ステップを割り当てたP/4個の図柄51と、Mステップを割り当てた(20−P)/4個の図柄51とが含まれるようにすることができる。
たとえば、ステッピングモーター26には全ステップ数として、336ステップ等を設定することができる。なお、この場合には、連続する5個の図柄51の範囲のいずれにも、17ステップを割り当てた4個の図柄51と、16ステップを割り当てた1個の図柄51とが含まれることとなる。
また、連続する5個の図柄51の範囲のいずれにも、M+1ステップが割り当てられた図柄51が2個、Mステップが割り当てられた図柄51が3個含まれるようにするためには、図23(a)に示すように、M+1ステップ、M+1ステップ、Mステップ、Mステップ、Mステップという並びでステップ数を割り当て、これを4回繰り返すようにすることができる。また、図23(b)に示すように、Mステップ、M+1ステップ、Mステップ、M+1ステップ、Mステップという並びでステップ数を割り当て、これを4回繰り返すようにしてもよい。
そして、上述のように形成した場合においても、第1〜第6の形態と同様の作用、効果を奏することとなる。
10 スロットマシン
20 筐体 21 リールユニット
22 左リール 23 中リール
24 右リール 25 回転リール
26 ステッピングモーター 27 ホッパーユニット
28 電源装置 30 前扉
31 装飾部 33 操作部
34 表示窓 35 メダルセンサー
36a シングルベットスイッチ
36b マックスベットスイッチ
37 スタートスイッチ 38 ストップスイッチ
39 精算スイッチ 40 メダル払出口
43 メダルセレクター 44 メダル投入口
50 演出装置 51 図柄
52 ランプ 53 液晶表示装置
54 スピーカー 90 停止表示ライン
91 中段ライン 92 上段ライン
93 下段ライン 94 右上りライン
95 右下りライン
100 制御装置 101 メイン制御装置
102 サブ制御装置 120 遊技制御手段
121 通常遊技制御手段 122 特別遊技制御手段
140 役抽選手段 150 遊技進行遅延手段
160 回転開始制御手段 161 停止テーブル
162 停止位置データ作成手段
163 停止ポイントデータ作成手段
164 停止位置決定手段 170 回転位置検出手段
180 回転停止制御手段 200 停止態様判定手段
210 判定データ記憶手段 220 処理判定手段
300 演出制御手段

Claims (1)

  1. 周囲に複数の図柄を付した複数個の回転リールと、
    全ての回転リールの回転を開始させるためのスタートスイッチと、
    対応する回転リールの回転を停止させるためのストップスイッチと、
    スタートスイッチの操作を契機として、役の抽選を行うための役抽選手段と、
    役抽選手段による抽選の結果に基づき、ストップスイッチが操作された場合に回転リールを停止させる停止位置を、回転リールの図柄位置ごとに対応して定めた停止位置データを作成するための停止位置データ作成手段と、
    ストップスイッチの操作を契機として、停止位置データ作成手段により作成された停止位置データにおいて当該ストップスイッチが操作された時点の回転リールの図柄位置に対応して定められた停止位置で、回転リールを停止させるための回転停止制御手段と、
    スタートスイッチの操作を契機として、所定の条件を満たした場合に、遊技の進行を一時的に遅延させるとともに、回転リールを所定の作動態様で作動させる開始時遊技進行遅延処理を実行するための遊技進行遅延手段と、を備え、
    遊技進行遅延手段により開始時遊技進行遅延処理が実行された場合には、開始時遊技進行遅延処理の終了後、全ての回転リールの回転速度が予め定められた定速に達するように、回転リールの加速度を変更するように形成されたスロットマシンであって、
    停止位置データ作成手段は、
    開始時遊技進行遅延処理が実行される場合には、当該開始時遊技進行遅延処理の終了後、全ての回転リールの回転速度が定速となるまでの間に、全ての回転リールの全図柄位置について停止位置データを作成するように形成されていることを特徴とするスロットマシン。
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