JP2013239882A - アンテナ装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】基板本体2と、これに形成されたグランド面Gとアンテナ占有領域AOAとこの領域内に形成されたアンテナエレメント3と誘電体アンテナのアンテナ素子ATとを備え、アンテナエレメントが、中央パターンE1と一対のランド部E2と一対のグランド接続パターンE3と一対のループ用パターンE4とを有し、中央パターンが、基端側に給電点FPが設けられて延在し、アンテナ素子が、誘電体基体と両端電極部と中間電極部とを備え、グランド接続パターンが、ランド部とこれに隣接するグランド面とを第1受動素子P1a,P1bを介して接続し、ループ用パターンが、グランド接続パターンと中央パターンとに接続され途中に第2受動素子P2a,P2bが接続されている。
【選択図】図1
Description
上記特許文献1に記載の技術では、アンテナ性能が接地用ラインの折り返し部に多く依存するため、折り返し部の状態によってアンテナ性能の劣化や不安定要素の増加が生じてしまう問題があった。すなわち、折り返し部の長さを確保してアンテナ占有領域を大きくする必要があるため、アンテナ占有領域が限られている場合には十分なアンテナ性能が得られない。
このように、従来、アンテナ性能を改善するためには、アンテナ素子および周辺素子を含めたアンテナ占有領域を大きくするという対策が必要であり、設計の自由度が小さく、アンテナ性能の改善も困難であった。
すなわち、本アンテナ装置では、一対のグランド接続パターンによるインダクタンス成分とアンテナ素子の両端側の電極部が接続されるランド部とグランド面との間のギャップによる浮遊容量で得られる一対の並列共振と、アンテナ素子からループ用パターンの内縁部、中央パターンの縁部を介してアンテナ素子に至るループ形状による共振とが生じる。
したがって、アンテナ素子と受動素子とによる開口面の短縮されたループ形状の共振と、一対の両端電極部が接続されるランド部及びループ用パターンとグランド面との間の浮遊容量とによる一対の並列共振により、グランド面へ広がる高周波電流の流れを抑制し、限られたアンテナ占有領域を最大限に利用して高いアンテナ性能を得ることができる。
さらに、アンテナ素子は、両端側の一対の両端電極部が共に放射電極として動作し、方向性が無く、かつ効果的な放射電力を実現することができる。
すなわち、このアンテナ装置では、中央パターンの途中であって一対のループ用パターンとの接続部よりも先端側に、第3受動素子が接続されているので、第3受動素子の設定により2つの周波数に対して共に周波数調整及びインピーダンス調整を行うことができる。
すなわち、このアンテナ装置では、アンテナ素子が、基板本体の一辺の近傍に設置され、グランド接続パターンが、基板本体の一辺に接して形成されているので、アンテナ素子およびグランド接続パターンが基板端に配されることで、アンテナ素子の性能を最大限に引き出して利用することができる。特に、接地ラインである一対のグランド接続パターンが基板本体の一辺に接して直線的になり、接地ラインの影響、不安定要素を低減し、低損失を実現することができる。
すなわち、このアンテナ装置では、アンテナ素子が、誘電体基体の表面及び内部の少なくとも一方に形成され互いに離間し対応する両端電極部に接続された一対の両端導体パターン及び中間電極部に接続された中間導体パターンとを備えているので、両端導体パターンと中間導体パターンとの形状や配置に応じてこれらの間に複合的な容量成分を形成することができる。
すなわち、このアンテナ装置では、アンテナ素子が、誘電体基体の表面及び内部の少なくとも一方に形成され両端導体パターンと中間導体パターンとの間にこれらと離間して配された浮遊導体パターンを備えているので、浮遊導体パターンにより、両端導体パターンや中間導体パターンとの間に複合的な容量結合やインピーダンス成分を生じさせることができる。これにより、周波数及びインピーダンス調整ができると共に、小型化や高利得化が可能になる。また、受動素子の低減や最適な誘電率材料を選択することによって、安価な材料の使用や多層構造の層数削減等を行い、コストを低減することができる。
すなわち、本発明のアンテナ装置によれば、一対のループ用パターンが、一対のグランド接続パターンに先端が接続されていると共に他端が中央パターンの途中に接続され、途中にそれぞれ第2受動素子が接続されているので、一対の第2受動素子を個別に設定することで、一対のループ用パターンを流れる異なる周波数の2つの高周波電流に関してインピーダンスを個別に調整することができる。
また、本発明のアンテナ装置によれば、グランド面への高周波電流を抑制することができると共に、小さいアンテナ占有領域であっても高いアンテナ性能を得ることができる。
したがって、本発明のアンテナ装置は、デュアルバンドアンテナとして省スペースでも最大限のアンテナ性能を実現し、高い設置自由度も得ることができる。
上記中央パターンE1は、グランド面Gの近傍に配された基端側に給電点FPが設けられると共に基板本体2の一辺2aに向けて延在している。
このアンテナ素子ATは、基板本体2の一辺2aの近傍に設置され、グランド接続パターンE3が、基板本体2の一辺2aに接して形成されている。
上記中間電極部13は、誘電体基体11の側面に互いに対向状態に一対設けられている。また、中間導体パターン15は、一対の中間電極部13に端部が接続されて互いに対向状態に一対設けられている。したがって、このアンテナ素子ATは、対称構造を有しており、極性及び表裏の方向性が無い。
一対の上記グランド接続パターンE3が、一対のランド部E2とランド部E2に隣接するグランド面Gとを第1受動素子P1a,P1bを介してそれぞれ接続してインダクタンス成分を有している。
また、上記中央パターンE1の途中には、一対のループ用パターンE4との接続部よりも先端側に、第3受動素子P3が接続されている。
上記第1受動素子P1a,P1b、第2受動素子P2a,P2bおよび第3受動素子P3は、例えばインダクタ、コンデンサまたは抵抗が採用される。これらの第1〜第3受動素子により、2つの異なる周波数およびインピーダンスの調整を行う。
なお、所望のアンテナ性能が得られれば、第3受動素子P3を省略しても構わない。
なお、グランド面Gは、図2に示すように、表面側と裏面側とがそれぞれ図示しないスルーホールで電気的に導通されている。
すなわち、本アンテナ装置1では、一対のグランド接続パターンE3によるインダクタンス成分とアンテナ素子ATの両端電極部12が接続されるランド部E2とグランド面Gとの間のギャップによる浮遊容量で得られる一対の並列共振と、アンテナ素子ATからループ用パターンE4の内縁部、中央パターンE1の縁部を介してアンテナ素子ATに至るループ形状による共振とが生じる。
また、中央パターンE1の途中であって一対のループ用パターンE4との接続部よりも先端側に、第3受動素子P3が接続されているので、第3受動素子P3の設定により2つの周波数に対して共に周波数調整及びインピーダンス調整を行うことができる。
さらに、アンテナ素子ATが、誘電体基体11の内部に形成され両端導体パターン14と中間導体パターン15との間にこれらと離間して配された浮遊導体パターン16を備えているので、浮遊導体パターン16により、両端導体パターン14や中間導体パターン15との間に複合的な容量結合やインピーダンス成分を生じさせることができる。これにより、周波数及びインピーダンス調整ができると共に、小型化や高利得化が可能になる。また、受動素子の低減や最適な誘電率材料を選択することによって、安価な材料の使用や多層構造の層数削減等を行い、コストを低減することができる。
また、グランド接続パターンE3は、最短である必要はないが、直線で隣接するグランド面Gへ繋げることが望ましい。
さらに、アンテナ占有領域AOAは、できるだけ大きい方が望ましい。また、ループ用パターンE4を用いた上記ループ形状による開口面積は広い方が望ましい。
これらの結果から、本実施例のVSWR特性では、1.5GHz帯においてVSWRmin.1.61及び放射効率−0.71dBiが得られていると共に、2.4GHz帯においてVSWRmin.1.56及び放射効率−0.83dBiが得られ、高いアンテナ利得が実現されていることが判る。また、1.5GHz帯及び2.4GHz帯の両方とも、無指向性の放射パターンが得られている。
Claims (5)
- 絶縁性の基板本体と、該基板本体に金属箔でパターン形成されたグランド面と、該グランド面が形成されていない領域として前記基板本体上に該基板本体の一辺に接して設けられたアンテナ占有領域と、該アンテナ占有領域内に金属箔でパターン形成されたアンテナエレメントと、該アンテナエレメントに接続され前記基板本体に実装された誘電体アンテナのアンテナ素子とを備え、
該アンテナエレメントが、中央パターンと、一対のランド部と、一対のグランド接続パターンと、一対のループ用パターンとを有し、
前記中央パターンが、前記グランド面の近傍に配された基端側に給電点が設けられると共に前記基板本体の一辺に向けて延在し、
前記アンテナ素子が、誘電体基体と、該誘電体基体の両端に形成された一対の両端電極部と、前記誘電体基体の中間部に形成され前記中央パターンの先端部に接続された中間電極部とを備えて前記両端電極部と前記中間電極部との間にそれぞれ容量成分を有し、
一対の前記ランド部が、前記中央パターンの先端部の両側に配されて一対の前記両端電極部が接続され、
一対の前記グランド接続パターンが、一対の前記ランド部と前記ランド部に隣接する前記グランド面とを第1受動素子を介してそれぞれ接続してインダクタンス成分を有し、
一対のループ用パターンが、一対の前記グランド接続パターンに先端が接続されていると共に他端が前記中央パターンの途中に接続され、途中にそれぞれ第2受動素子が接続されていることを特徴とするアンテナ装置。 - 請求項1に記載のアンテナ装置において、
前記中央パターンの途中であって一対の前記ループ用パターンとの接続部よりも先端側に、第3受動素子が接続されていることを特徴とするアンテナ装置。 - 請求項1又は2のいずれか一項に記載のアンテナ装置において、
前記アンテナ素子が、前記基板本体の一辺に設置され、
前記グランド接続パターンが、前記基板本体の一辺に接して形成されていることを特徴とするアンテナ装置。 - 請求項1から3のいずれか一項に記載のアンテナ装置において、
前記アンテナ素子が、前記誘電体基体の表面及び内部の少なくとも一方に形成され互いに離間し対応する前記両端電極部に接続された一対の両端導体パターン及び前記中間電極部に接続された中間導体パターンとを備えていることを特徴とするアンテナ装置。 - 請求項4に記載のアンテナ装置において、
前記アンテナ素子が、前記誘電体基体の表面及び内部の少なくとも一方に形成され前記両端導体パターンと前記中間導体パターンとの間にこれらと離間して配された浮遊導体パターンを備えていることを特徴とするアンテナ装置。
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