JP2018129635A - アンテナ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 所望の指向性及びダイバーシチ効果をフレキシブルに実現可能で、より広い帯域幅と高い放射効率とが得られるアンテナ装置を提供すること。【解決手段】 基板本体2と、基板本体に形成されたグランド面GNDと、グランド面の一部を挟んで配された一対のアンテナ占有領域OP1,OP2と、一対のアンテナ占有領域内に設けられる一対のアンテナエレメント3A,3Bとを備え、アンテナエレメントが、基端側の途中に受動素子P1a,P1bが接続されていると共に先端側にグランド面の端辺に沿った方向に延在するアンテナ素子AT1,AT2が接続され、グランド面の端辺G1,G2が、一方に対して他方が異なる方向に延在していると共に一方が基板本体2の端辺に対して傾斜しており、アンテナエレメントが、アンテナ素子の先端から角部の角に向けて延在する第1追加延在部E1を備えている。【選択図】図1

Description

本発明は、指向性をフレキシブルに調整可能なアンテナ装置に関する。
近年、携帯電話機や無線通信機能内蔵のノート型パーソナルコンピュータだけでなく様々な分野で無線通信機器が使用されるようになり、その薄型化や小型化が要望されている。このような要望に伴って、搭載されるアンテナ装置の形成領域や配置が制限されるようになり、必要とされる方向への指向性を得ることが難しい場合が多くなっている。
このため、従来、1つの基板上に2つのアンテナを設けた技術が検討されている。例えば、特許文献1には、回路基板に2つのチップアンテナが空間を介して配置されたダイバーシチアンテナ装置が記載されている。このダイバーシチアンテナ装置では、各チップアンテナを、回路基板の角部であって、第1のチップアンテナと第2のチップアンテナとが対向する方向の回路基板の長さ(Ls)に対するチップアンテナの長手方向の長さ(La)の比(La/Ls)を1/10〜2/5となし、且つ回路基板の短辺からの長さhを前記Lsの1/10程度となるように対向配置にしている。
また、特許文献2では、対をなす2つのアンテナを間隔を介して基板に配置し、各アンテナに同相の電界を励振させる時には、基板の長手方向の中心線を同相側指向方向基板中心線とし、逆相の電界を励振させる時には、基板の短手方向の中心線を逆相側指向方向基板中心線としたダイバーシチアンテナ装置が記載されている。
しかしながら、上記特許文献1には、チップアンテナの長さ及び回路基板の長さ、各々の調整により、回路基板に励振させる共振電流をコントロールする必要があり、アンテナ設計、回路基板設計、基板サイズ等、各設計の自由度が無く、所望の指向性をフレキシブルに調整することは困難である。また、各チップアンテナの長手方向がモジュールの長手方向に直交する配置となっているため、主な指向性方向はチップアンテナが直交する方向(基板の長手方向)に限定されてしまい、所望の指向性をフレキシブルに調整することは困難である。
また、各チップアンテナには、送受信周波数の波長(λ)に対してλ/2またはλ/4で励振する放射電極と接地電極とを有し、接地電極が回路基板の長手方向の一辺側に向くように配置されているため、アンテナの設置状態、回路基板、周辺のGND配置等の影響により、回路基板内を励振させる共振電流を所望の方向に流すことは困難であり、小型化と同時に所望の指向性をフレキシブルに調整することは困難である。
さらに、特許文献1には、回路基板の一辺近傍に設置された2つのチップアンテナが互いに直交する向きに設置されていると共に回路基板の前記一辺に対して平行又は直交している例も記載されているが、一方のチップアンテナからの放射が他方に干渉してしまうために、この場合も回路基板の長手方向に指向性が限定されてしまう不都合があった。
また、上記特許文献2では、アンテナ性能、特に、指向性方向が基板サイズ及び基板形状に影響を受けてしまい、設計の自由度が限られると共に、所望の指向性を含めたアンテナ性能をフレキシブルに実現することは困難である。さらに、位相切り替え機を必要としており、各アンテナ間の間隔、アンテナ占有領域の影響により、複雑化、周波数調整、インピーダンス調整が困難な場合が発生すると共に、各アンテナ間の干渉等により、所望のダイバーシチ効果をフレキシブルに実現することは困難である。
そこで、所望の指向性及びダイバーシチ効果をフレキシブルに実現可能にするため、特許文献3に記載のアンテナ装置が開発されている。このアンテナ装置では、一対のアンテナエレメントの基端側に配されたグランド面の端辺が、一方に対して他方が異なる方向に延在していると共に少なくとも一方が基板本体の前記端辺に対して傾斜しているので、一対のアンテナエレメントの放射が互いに干渉せず、傾斜した角度に応じて各アンテナ間の放射パターンが傾き、所望の指向性が得られてフレキシブルなダイバーシチ効果を実現可能である。
特許第3997517号公報 特開2004−282136号公報 特許第6004173号公報
しかしながら、上記従来の技術においても、以下の課題が残されている。
特許文献3のアンテナ装置と同様のアンテナ占有領域で、さらにアンテナ性能の向上が要望されている。すなわち、特許文献3のアンテナ装置では、基板本体の端辺の両端にある一対の角部がアンテナ占有領域とされるが、同じ角部の面積において、より広い帯域幅と高い放射効率とが得られるアンテナ装置が要望されている。
本発明は、前述の課題に鑑みてなされたもので、所望の指向性及びダイバーシチ効果をフレキシブルに実現可能で、より広い帯域幅と高い放射効率とが得られるアンテナ装置を提供することを目的とする。
本発明は、前記課題を解決するために以下の構成を採用した。すなわち、第1の発明に係るアンテナ装置は、絶縁性の基板本体と、前記基板本体に金属箔でパターン形成されたグランド面と、前記グランド面が形成されていない領域として前記基板本体上に前記グランド面の一部を挟んで前記基板本体の一つの端辺側に配された一対のアンテナ占有領域と、前記一対のアンテナ占有領域内に金属箔でパターン形成され前記グランド面近傍に配された基端側に給電点がそれぞれ設けられる一対のアンテナエレメントとを備え、前記アンテナエレメントが、基端側の少なくとも一部が前記給電点近傍の前記グランド面の端辺に対して直交する方向に延在し、前記直交する方向に延在した部分に受動素子が接続されていると共に先端側に前記グランド面の端辺に沿った方向に延在する誘電体アンテナのアンテナ素子が接続され、前記一対のアンテナエレメントの基端側に配された前記グランド面の端辺が、一方に対して他方が異なる方向に延在していると共に少なくとも一方が前記基板本体の前記端辺に対して傾斜しており、一対の前記アンテナ占有領域が、前記基板本体の前記端辺の両端にある一対の角部に設けられ、前記一対のアンテナエレメントの前記アンテナ素子が、互いに反対側に先端を向けていると共に前記基板本体の前記端辺と反対側に先端を向けて延在し、前記アンテナエレメントが、前記アンテナ素子の先端から前記角部の角に向けて延在する第1追加延在部を備えていることを特徴とする。
このアンテナ装置では、アンテナエレメントが、アンテナ素子の先端から角部の角に向けて延在する第1追加延在部を備えているので、第1追加延在部とアンテナ素子との間に浮遊容量を発生させることができ、広帯域化及び高放射効率化を図ることができる。また、角部の角の直近までアンテナエレメントを配置することができ、アンテナエレメントから最大限に放射させることができる。さらに、アンテナ素子と角部の角との間の領域をアンテナエレメントのパターン追加領域として有効利用することで、従来と同じアンテナ占有領域のまま、アンテナ性能を向上させることが可能になる。
第2の発明に係るアンテナ装置は、第1の発明において、前記アンテナエレメントが、前記第1追加延在部の先端から前記基板本体の前記端辺に沿って延在する第2追加延在部を備えていることを特徴とする。
すなわち、このアンテナ装置では、アンテナエレメントが、第1追加延在部の先端から基板本体の端辺に沿って延在する第2追加延在部を備えているので、第2追加延在部とアンテナ素子との間にも浮遊容量が発生すると共に、アンテナエレメントの開放端までの経路の中で、アンテナ素子と平行になる部分が無く、インピーダンスの高い開放端とアンテナ素子給電側との浮遊容量を効果的に利用でき、アンテナ全体の高インピーダンス化が可能になる。
第3の発明に係るアンテナ装置は、第2の発明において、前記第2追加延在部が、前記アンテナ素子の基端の近傍まで延在していることを特徴とする。
すなわち、このアンテナ装置では、第2追加延在部が、アンテナ素子の基端の近傍まで延在しているので、第2追加延在部の開放端とアンテナ素子給電側との浮遊容量をより効果的に発生させることができる。
本発明によれば、以下の効果を奏する。
本発明のアンテナ装置によれば、アンテナ素子の先端から角部の角に向けて延在する第1追加延在部を備えているので、第1追加延在部とアンテナ素子との間に浮遊容量を発生させることができ、広帯域化及び高放射効率化を図ることができる。また、角部の角の直近までアンテナエレメントを配置することができ、アンテナエレメントから最大限に放射させることができる。
したがって、本発明によれば、従来と同様の角部の領域において、アンテナ性能のより高いアンテナ装置を得ることができる。
本発明に係るアンテナ装置の一実施形態を示す平面図である。 本実施形態において、アンテナ装置を示す要部を拡大した配線図である。 本実施形態において、アンテナ素子を示す斜視図(a)、平面図(b)、正面図(c)及び底面図(d)である。 本実施形態において、第1追加延在部及び第2追加延在部によって発生する浮遊容量を示すための説明図である。 本実施形態において、放射パターンの推移イメージを示す説明図である。 本発明に係るアンテナ装置の実施例において、一対のアンテナエレメントのVSWR特性を示すグラフである。 本発明に係るアンテナ装置の実施例と従来例とにおいて、VSWR特性を示すグラフである。 本発明に係るアンテナ装置の実施例と従来例とにおいて、放射効率特性を示すグラフである。 本発明の実施例において、一対のアンテナエレメントの放射パターンを示すグラフである。 本発明にかかるアンテナ装置の他の実施形態を示す、一方のアンテナエレメントを示す配線図である。
以下、本発明に係るアンテナ装置の一実施形態を、図1から図5を参照しながら説明する。
本実施形態におけるアンテナ装置1は、図1及び図2に示すように、長方形状とされた絶縁性の基板本体2と、基板本体2に銅箔等の金属箔でパターン形成されたグランド面GNDと、グランド面GNDが形成されていない領域として基板本体2上にグランド面GNDの一部を挟んで基板本体2の一つの端辺2a側に配された一対のアンテナ占有領域OP1,OP2と、一対のアンテナ占有領域OP1,OP2内に銅箔等の金属箔でパターン形成されグランド面GND近傍に配された基端側に給電点FPがそれぞれ設けられる一対のアンテナエレメント3A,3Bとを備えている。
上記アンテナエレメント3A,3Bは、基端側の少なくとも一部が給電点FP近傍のグランド面GNDの端辺G1,G2に対して直交する方向に延在し、前記直交する方向に延在した部分に2つの第1受動素子P1a,P1bが接続されていると共に先端側にグランド面GNDの端辺G1,G2に沿った方向に延在する誘電体アンテナのアンテナ素子AT1,AT2が接続されている。すなわち、アンテナ素子AT1,AT2は、それぞれ対向するグランド面GNDの端辺G1,G2に対して平行に配置されている。
また、一対のアンテナエレメント3A,3Bの基端側に配されたグランド面GNDの端辺G1,G2が、一方に対して他方が異なる方向に延在していると共に少なくとも一方が基板本体2の端辺2aに対して傾斜している。
上記一対のアンテナ占有領域OP1,OP2は、基板本体2の端辺2aの両端にある一対の角部CNに設けられている。
上記一対のアンテナエレメント3A,3Bのアンテナ素子AT1,AT2は、互いに反対側に先端を向けていると共に基板本体2の端辺2aと反対側に先端を向けて延在している。
さらに、アンテナエレメント3A,3Bは、アンテナ素子AT1,AT2の先端から角部CNの角CN1に向けて延在する第1追加延在部E1を備えている。
また、アンテナエレメント3A,3Bは、第1追加延在部E1の先端から基板本体2の端辺2aに沿って延在する第2追加延在部E2を備えている。
この第2追加延在部E2は、アンテナ素子AT1,AT2の基端の近傍まで延在している。
また、一対のアンテナエレメント3A,3Bのアンテナ素子AT1,AT2は、互いに反対側に先端を向けて延在している。
また、一対のアンテナエレメント3A,3Bの基端側に配されたグランド面GNDの端辺G1,G2が、一方に対して他方が異なる方向に延在していると共に少なくとも一方が基板本体2の端辺2aに対して傾斜している。すなわち、グランド面GNDの端辺G1,G2の少なくとも一方は、基板本体2の端辺2aに対して絶対値で0°を超えて90°未満の角度で延在している。
本実施形態では、一対のアンテナエレメント3A,3Bの基端側に配されたグランド面GNDの端辺G1,G2が、図2に示すように、基板本体2の端辺2aに直交する方向に対して45°と−45°とに傾斜して延在している。すなわち、各グランド面GNDの端辺G1,G2は、基板本体2の長手方向に対して斜めに延在し、アンテナエレメント3Aの基端側に配されたグランド面GNDの端辺G1と基板本体2の長手方向との角度θは、45°に設定され、アンテナエレメント3Bの基端側に配されたグランド面GNDの端辺G2と基板本体2の長手方向との角度θは、−45°に設定されている。なお、グランド面GNDの端辺G1,G2の各角度は、互いに感度の弱い方向・偏波を補完し合うように、上記のように絶対値を同一に設定しているが、所望のダイバーシチ効果の条件に応じて、グランド面GNDの端辺G1,G2の各角度は同一でなくても構わない。
アンテナエレメント3A,3Bは、基端側の途中に一端が接続され他端が給電点FPから離間した位置でグランド面GNDに接続されたグランド接続延在部3aを有し、グランド接続延在部3aにインピーダンス調整用の第2受動素子P2が接続されている。
また、一対のアンテナエレメント3A,3Bのグランド接続延在部3aは、互いに内側に向けて配されている。
上記基板本体2は、一般的なプリント基板であって、本実施形態では、長方形状のガラスエポキシ樹脂等からなるプリント基板の本体を採用している。
上記一対のアンテナ占有領域OP1,OP2は、基板本体2の同じ端辺2aの両端にある一対の角部CNであって、グランド面GNDを三角形状に切り欠いた形状で設けられている。また、各アンテナ占有領域OP1,OP2に接するグランド面GNDの端辺G1,G2は、互いに直交する方向に延在している。
なお、グランド面GNDには、RF回路部品実装領域を設けることができ、複数の部品が実装可能である。
上記アンテナエレメント3A,3Bは、グランド面GNDの端辺G1,G2に対して垂直方向に給電点FPからアンテナ素子AT1,AT2の一端(基端)まで延在している基端側延在部E0を有している。この基端側延在部E0には、上記第1受動素子P1a,P1bが接続されている。
また、アンテナエレメント3A,3Bは、アンテナ素子AT1,AT2の他端を実装するためのランド部3bを有している。
上記給電点FPには、例えば高周波回路に接続された同軸ケーブル(図示略)の芯線が接続され、該同軸ケーブルのグランド線は、近傍のグランド面GNDに接続される。
上記第1受動素子P1a,P1b及び第2受動素子P2は、例えばインダクタ、コンデンサまたは抵抗が採用される。なお、本実施形態では、2つの第1受動素子P1a,P1bが直列に接続されている。
上記アンテナ素子AT1,AT2は、所望の共振周波数に自己共振しないローディング素子であって、例えば図3に示すように、セラミックス等の誘電体21の表面にAg等の導体パターン22が形成されたチップアンテナである。
図4に示すアンテナ素子AT1,AT2とグランド面GNDとの距離aが、共振周波数に応じた波長をλとしたときに、λ/16(16分の1波長)以下に設定されている。
本発明の実施形態の場合、給電点FPからアンテナ素子AT1,AT2までの間にグランド面GNDが重なっておらず、この間にアンテナエレメント3A,3Bが設けられグランド面GNDをカットした端辺G1,G2に対してアンテナエレメント3A,3Bの少なくとも一部が垂直に配置されているので、アンテナエレメント3A,3B内にグランド面GNDの影響を受けない部分が少なくとも1箇所存在し、その部分に第1受動素子P1a,P1bを設けることにより、その電気長をコントロールしてフレキシブルに共振周波数の調整を行うことができる。
また、アンテナ素子AT1,AT2は、所望の共振周波数に対して自己共振しないローディング素子となっており、これらの組み合わせにより、アンテナ素子AT1,AT2とグランド面GNDとの距離の影響を低減させることが可能となる。
そのため、当然、アンテナ素子AT1,AT2とグランド面GNDとの距離aは離した方が望ましいが、本発明の実施形態では、距離aをλ/16以下にしても、アンテナ利得の低下が小さく、高性能化を実現可能となる。これにより、アンテナ占有領域OP1,OP2の小型化と同時に、高性能化の両立を実現できる。
なお、上記一対の給電点FPの間の距離は、λ/4(4分の1波長)以下に設定されることが好ましい。すなわち、アンテナ占有領域OP1,OP2の間にグランド面GNDが介在しているので、アンテナ間の干渉が少なく、給電点間距離が4分の1波長以下にしても、高性能化を実現可能となる。
本実施形態のアンテナ装置1では、一対のアンテナエレメント3A,3Bの基端側に配されたグランド面GNDの端辺G1,G2が、一方に対して他方が異なる方向に延在していると共に少なくとも一方が基板本体2の端辺2aに対して傾斜しているので、一対のアンテナエレメント3A,3Bの放射が互いに干渉せず、図5に示すように、傾斜した角度に応じて各アンテナ間の放射パターンが傾き、所望の指向性が得られてフレキシブルなダイバーシチ効果を実現可能である。
また、一対のアンテナエレメント3A,3Bの基端側に配されたグランド面GNDの端辺G1,G2が、基板本体2の端辺2aに直交する方向に対して45°と−45°とに傾斜して延在しているので、一対のアンテナ間で感度の弱い方向・偏波を補完し合い、等方性に近い特性を得ることができる。
また、一対のアンテナエレメント3A,3Bのアンテナ素子AT1,AT2が、互いに反対側、すなわち互いに外側に先端を向けて延在しているので、互いに内側に先端を向けて配置する場合に比べて、干渉し難く、良好なアンテナ特性を得ることができる。
上記第1追加延在部E1及び第2追加延在部E2は、アンテナ素子AT1,AT2との間に浮遊容量を発生させる開放装荷エレメントとして機能する。
すなわち、第1追加延在部E1とアンテナ素子AT1,AT2との間には、図4に示すように、浮遊容量C1が生じると共に、第2追加延在部E2とアンテナ素子AT1,AT2との間には浮遊容量C2が生じる。また、第2追加延在部E2とアンテナ素子AT1,AT2の給電側基端部及び基端側のランド部3bとの間にも浮遊容量C3が発生する。
このように本実施形態のアンテナ装置1では、 アンテナエレメント3A,3Bが、アンテナ素子AT1,AT2の先端から角部CNの角CN1に向けて延在する第1追加延在部E1を備えているので、第1追加延在部E1とアンテナ素子AT1,AT2との間に浮遊容量を発生させることができ、広帯域化及び高放射効率化を図ることができる。また、角部CNの角CN1の直近までアンテナエレメント3A,3Bを配置することができ、アンテナエレメント3A,3Bから最大限に放射させることができる。さらに、アンテナ素子AT1,AT2と角部CNの角CN1との間の領域をアンテナエレメント3A,3Bのパターン追加領域として有効利用することで、従来と同じアンテナ占有領域OP1,OP2のまま、アンテナ性能を向上させることが可能になる。
また、アンテナエレメント3A,3Bが、第1追加延在部E1の先端から基板本体2の端辺2aに沿って延在する第2追加延在部E2を備えているので、第2追加延在部E2とアンテナ素子AT1,AT2との間にも浮遊容量が発生すると共に、アンテナエレメント3A,3Bの開放端までの経路の中で、アンテナ素子AT1,AT2と平行になる部分が無く、インピーダンスの高い開放端とアンテナ素子AT1,AT2給電側との浮遊容量C3を効果的に利用でき、アンテナ全体の高インピーダンス化が可能になる。特に、第2追加延在部E2が、アンテナ素子AT1,AT2の基端の近傍まで延在しているので、第2追加延在部E2の開放端とアンテナ素子AT1,AT2給電側との浮遊容量C3をより効果的に発生させることができる。
次に、上記実施形態のアンテナ装置に基づいて作製した実施例において、VSWR特性、放射効率特性及び放射パターンについて測定した結果を、図6及び図9を参照して説明する。
なお、この実施例のアンテナ装置は、基板本体サイズが85×70mmである。
また、各受動素子として、第1受動素子P1aは8.2nHのインダクタであり、第1受動素子P1bは33.0nHのインダクタである。また、第2受動素子P2は8.2nHのインダクタである。
また、基板本体2の長手方向でアンテナ占有領域側に向かう方向をX方向とし、基板本体2のアンテナ占有領域OP1,OP2側の端辺2aに沿った方向でアンテナ占有領域OP2からアンテナ占有領域OP1へ向かう方向をY方向とし、基板本体2の表面に対する垂直方向をZ方向とした。この際のXY面に対する電力利得を測定した。
図6に示すように、一方のアンテナエレメント3AのVSWR特性と、他方のアンテナエレメント3BのVSWR特性とからわかるように、両方のアンテナ共に良好なアンテナ特性を実現している。なお、図中において、アンテナエレメント3Aは「アンテナ#A」と記載し、アンテナエレメント3Bは「アンテナ#B」と記載している。
なお、アンテナエレメント3Aは、中心周波数:920MHzで、VSWR=3以下の帯域幅が80.8MHzであった。また、アンテナエレメント3Bは、中心周波数:920MHzで、VSWR=3以下の帯域幅が79.9MHzであった。
また、第1追加延在部E1及び第2追加延在部E2の開放装荷エレメントを有した本実施例のアンテナ装置1と、開放装荷エレメントが無い従来のアンテナ装置とについて調べたVSWR特性を、合わせて図7に示す。なお、図中において、本実施例のアンテナ装置1を「開放装荷エレメント:有」と記載し、開放装荷エレメントが無い従来のアンテナ装置を「開放装荷エレメント:無」と記載している。
図7に示すように、本実施例のアンテナ装置1は、開放装荷エレメントの効果により、開放装荷エレメントが無い従来に比べ、同一面積のアンテナ占有領域OP1,OP2において帯域幅が20%以上改善されている。
次に、第1追加延在部E1及び第2追加延在部E2の開放装荷エレメントを有した本実施例のアンテナ装置1と、開放装荷エレメントが無い従来のアンテナ装置とについて調べた放射効率特性を、合わせて図8に示す。
図8に示すように、本実施例のアンテナ装置1は、中心周波数:920MHzで放射効率が−3.3dBであり、従来のアンテナ装置は、中心周波数:920MHzで放射効率が−4.8dBであった。
したがって、本実施例のアンテナ装置1は、開放装荷エレメントの効果により、開放装荷エレメントが無い従来に比べ、同一面積のアンテナ占有領域OP1,OP2において放射効率が1.5dB以上改善されている。
また、図9の(a)に示す一方のアンテナエレメント3Aの放射特性と、図9の(b)に示す他方のアンテナエレメント3Bの放射特性とからわかるように、2つのアンテナで感度の弱い方向・偏波を補完し合い、等方性に近い感度を得ることが可能であり、ダイバーシチ方式に効果的な特性が実現できる。
なお、本発明は上記実施形態及び上記実施例に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることができる。
例えば、上記実施形態では、アンテナエレメントが給電点からグランド面の端辺に垂直な方向に延在した基端側延在部E0を有しているが、基端側延在部E0は少なくとも一部が垂直に配置されていればよい。例えば、実施形態の他の例として、図10に示すように、アンテナエレメント33の基端側延在部E0が、給電点FPからグランド面GNDの端辺G1,G2に対して斜め45°の方向に延在する斜め延在部33aと、グランド面GNDの端辺G1,G2に対して垂直な方向に延在する垂直延在部33bとを有したものでも構わない。
このように、アンテナエレメント33における基端側延在部E0の少なくとも一部(垂直延在部33b)が、グランド面GNDの端辺G1,G2から垂直方向に延在することにより、グランド面GNDの端辺G1,G2及びアンテナ素子ATに直交する部分が発生し、干渉を低減して広帯域化及び高性能化させることが可能になる。
また、上記実施形態では、一対のアンテナエレメントにおいて同じアンテナ素子及び同じ定数の受動素子を採用しているが、条件により互いに異なるアンテナ素子や受動素子を採用しても構わない。
1…アンテナ装置、2…基板本体、2a…基板本体の端辺、3A,3B,33…アンテナエレメント、3a…グランド接続延在部、AT1,AT2…アンテナ素子、CN…角部、CN1…角部の角、E1…第1追加延在部、E2…第2追加延在部、FP…給電点、GND…グランド面、G1,G2…グランド面の端辺、P1a,P1b…第1受動素子、P2…第2受動素子

Claims (3)

  1. 絶縁性の基板本体と、
    前記基板本体に金属箔でパターン形成されたグランド面と、
    前記グランド面が形成されていない領域として前記基板本体上に前記グランド面の一部を挟んで前記基板本体の一つの端辺側に配された一対のアンテナ占有領域と、
    前記一対のアンテナ占有領域内に金属箔でパターン形成され前記グランド面近傍に配された基端側に給電点がそれぞれ設けられる一対のアンテナエレメントとを備え、
    前記アンテナエレメントが、基端側の少なくとも一部が前記給電点近傍の前記グランド面の端辺に対して直交する方向に延在し、前記直交する方向に延在した部分に受動素子が接続されていると共に先端側に前記グランド面の端辺に沿った方向に延在する誘電体アンテナのアンテナ素子が接続され、
    前記一対のアンテナエレメントの基端側に配された前記グランド面の端辺が、一方に対して他方が異なる方向に延在していると共に少なくとも一方が前記基板本体の前記端辺に対して傾斜しており、
    一対の前記アンテナ占有領域が、前記基板本体の前記端辺の両端にある一対の角部に設けられ、
    前記一対のアンテナエレメントの前記アンテナ素子が、互いに反対側に先端を向けていると共に前記基板本体の前記端辺と反対側に先端を向けて延在し、
    前記アンテナエレメントが、前記アンテナ素子の先端から前記角部の角に向けて延在する第1追加延在部を備えていることを特徴とするアンテナ装置。
  2. 請求項1に記載のアンテナ装置において、
    前記アンテナエレメントが、前記第1追加延在部の先端から前記基板本体の前記端辺に沿って延在する第2追加延在部を備えていることを特徴とするアンテナ装置。
  3. 請求項2に記載のアンテナ装置において、
    前記第2追加延在部が、前記アンテナ素子の基端の近傍まで延在していることを特徴とするアンテナ装置。
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