JP2013239560A - 半導体装置の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】基材上に、接着剤を介してシリコンチップを接着してなる半導体装置を製造するにあたって、接着剤を加熱して硬化するときに、熱の広がりによる周囲部材の熱損傷を最小限に抑え、効率良く接着剤を硬化させることのできる製造方法を提供する。
【解決手段】基材10上に、接着剤20を介してシリコンチップ30を搭載した後、シリコンチップ30を透過する赤外波長を有するレーザ光Lを、シリコンチップ30上から照射してシリコンチップ30を透過させることにより、接着剤20をレーザ光Lで直接加熱して硬化する。
【選択図】図2

Description

本発明は、基材上に、接着剤を介してシリコンチップを接着してなる半導体装置の製造方法に関する。
一般に、この種の半導体装置は、基材、シリコンチップ、および接着剤を用意し、基材上に接着剤を塗布して配置した後、その上にシリコンチップを搭載し、その後、接着剤を加熱して硬化することにより製造される。
ここで、従来では、接着剤の加熱にあたって、たとえば特許文献1に記載されている方法のように、基材を支持する支持台とシリコンチップを保持するコレットとの両方にヒータ機能を設けることで、シリコンチップの熱、基板の熱により上下両側から接着剤を間接的に加熱するようにしている。
特開特開2005−175240号公報
しかしながら、上記従来の方法では、接着剤を上側の部材であるシリコンチップ、下側の部材である基材からの間接熱で硬化しているため、当該上下の部材に過剰な熱量が加わること、および、当該上下の部材の周囲部材へ熱が広がることによる熱損傷が懸念される。また、当該上下の部材の耐熱温度以上にコレットや支持台の温度を高くすることができないため、硬化時間を短縮できず、製造タクトの悪化が問題とされている。
また、近年、ブリード防止剤などの高温揮発性のコーティングがなされた基板などを、基材として使用するケースも多く、基材に不要な熱履歴をかけたくないというニーズもある。また、生産性を上げることで原価の低減を行う必要性は常にあり、接着剤に対して効率良く熱を伝達することが求められている。しかし、従来のヒータ加熱方式ではこれらの課題を解決できていない。
本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、基材上に、接着剤を介してシリコンチップを接着してなる半導体装置を製造するにあたって、接着剤を加熱して硬化するときに、熱の広がりによる周囲部材の熱損傷を最小限に抑え、効率良く接着剤を硬化させることのできる製造方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、基材(10)と、基板上に接着剤(20)を介して搭載されて固定されたシリコン半導体よりなるシリコンチップ(30)と、を備える半導体装置の製造方法であって、基材、シリコンチップ、および接着剤を用意する用意工程と、基材上に、接着剤を介してシリコンチップを搭載するチップ搭載工程と、シリコンチップを透過する赤外波長を有するレーザ光(L)を、シリコンチップ上から照射してシリコンチップを透過させることにより、接着剤をレーザ光で直接加熱して硬化するレーザ加熱工程と、を有することを特徴とする。
それによれば、レーザ光がシリコンチップを透過することで、シリコンチップはレーザ光で実質的に加熱されることなく、接着剤がレーザ光で直接加熱されるため、接着剤を加熱硬化するときに、熱の広がりによる周囲部材の熱損傷を最小限に抑え、効率良く接着剤を硬化させることができる。
また、基材側からレーザ光を透過させることも考えられるが、その場合、基材がレーザ光を透過可能な材質に限定され、基材の選択において制約が大きい。その点、本製造方法によれば、基材の自由度が大きくなるという利点もある。
さらに、請求項2に記載の発明のように、レーザ加熱工程では、硬化した接着剤に、さらにレーザ光を照射して当該接着剤の一部を焼失させることにより、接着剤の形状を整形するようにしてもよい。従来の間接加熱では搭載工程後の接着剤形状の整形は困難であるが、本製造方法によれば、この接着剤の整形を適切に行える。
なお、特許請求の範囲およびこの欄で記載した各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示す一例である。
本発明の第1実施形態にかかる半導体装置の概略断面構成を示す図である。 第1実施形態にかかる半導体装置の製造方法におけるレーザ加熱工程を示す概略断面図である。 シリコン(Si)に対するレーザ光の吸収率の波長依存性を示すグラフである。 本発明の第2実施形態にかかる半導体装置の製造方法のレーザ加熱工程を示す概略断面図である。 本発明の第3実施形態にかかる半導体装置の製造方法のレーザ加熱工程を示す概略断面図である。 図5中のVI−VI断面において接着剤に対するレーザ光照射の第1の例を示す図である。 図5中のVI−VI断面において接着剤に対するレーザ光照射の第2の例を示す図である。 本発明の第4実施形態にかかる半導体装置の製造方法のレーザ加熱工程を示す概略断面図である。 図7中のVIII−VIII断面において接着剤の平面形状の第1の例を示す図である。 図7中のVIII−VIII断面において接着剤の平面形状の第2の例を示す図である。 本発明の第5実施形態にかかる半導体装置の製造方法のレーザ加熱工程を示す概略断面図である。 図9に続くレーザ加熱工程を示す概略断面図である。 本発明の第6実施形態にかかる半導体装置の製造方法のレーザ加熱工程を示す概略断面図である。 第6実施形態のレーザ加熱工程における接着剤に対するレーザ光照射の例を示す図である。 第6実施形態のレーザ加熱工程により形成された接着剤の平面形状の例を示す図である。 本発明の第7実施形態にかかる半導体装置の製造方法のレーザ加熱工程を示す概略断面図である。 図13に続くレーザ加熱工程を示す概略断面図である。 他の実施形態にかかるコレットの概略断面構成を示す図である。
以下、本発明の実施形態について図に基づいて説明する。なお、以下の各実施形態相互において、互いに同一もしくは均等である部分には、説明の簡略化を図るべく、図中、同一符号を付してある。
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態に係る半導体装置について、図1を参照して述べる。本実施形態の半導体装置は、大きくは、基材10と、基板10上に接着剤20を介して搭載されて固定されたシリコン半導体よりなるシリコンチップ30と、を備えて構成されている。
基材10は、シリコンチップ30を搭載して支持するものであればよいが、たとえば、セラミック基板やプリント基板などの配線基板、リードフレーム、あるいは、筺体等が挙げられる。接着剤20は、基材10上に塗布して加熱により硬化することで接着機能を発揮するものであればよいが、典型的には、エポキシ樹脂やシリコーン樹脂等よりなるものである。
シリコンチップ30は、シリコン半導体を用いて半導体プロセスにより形成されるものであり、たとえば力学量センサや流量センサ等に用いられるセンサチップや、回路チップ、またはその他のICチップ等よりなる。そして、シリコンチップ30は、接着剤20により基材10に接着されている。
次に、本実施形態にかかる半導体装置の製造方法について、図2を参照して述べる。まず、用意工程では、上記した半導体装置を構成する各部材、すなわち、基材10、シリコンチップ30、および接着剤20を用意する。
次に、チップ搭載工程では、基材10上に、接着剤20を介してシリコンチップ30を搭載する。具体的には、印刷法やディスペンス法等により、接着剤20を基材10上に塗布する。そして、この接着剤20の上に、シリコンチップ30を搭載する。
ここで、シリコンチップ30は、当該シリコンチップ30を保持するコレット40に保持され、このコレット40により接着剤20上に搭載される。コレット40は、典型的なものと同様、吸着等によりシリコンチップ30を脱着可能に保持するものであり、このコレット40によりシリコンチップ30を拾い上げて接着剤20上に搭載する。
続いて、図2に示されるように、レーザ加熱工程を行う。このレーザ加熱工程では、シリコンチップ30を透過する赤外波長を有するレーザ光Lを、シリコンチップ30上から照射してシリコンチップ30を透過させる。これにより、接着剤20をレーザ光Lで直接加熱して硬化する。ここでは、接着剤20の全体を硬化する。
ここで、本実施形態のチップ搭載工程では、コレット40として、レーザ加熱工程に用いるレーザ光が透過するものを用いる。そして、レーザ加熱工程では、コレット40によりシリコンチップ30を基材10上に保持したまま、コレット40およびシリコンチップ30上から、レーザ光Lを照射して、コレット40およびシリコンチップ30を透過させることにより、接着剤20を当該レーザ光Lで直接加熱、硬化する。
レーザ加熱工程に用いるレーザ光は、赤外波長のうちで、シリコンに対する吸収率が低く、実質的に当該レーザ光によってシリコンが加熱されないレベルのものとする。具体的には、図3に示されるように、赤外波長の中でも1μmを超えておおよそ5μm以下程度の波長を有するレーザ光Lを用いる。
このようなレーザ光Lとしては、具体的に、ErYAG(波長:約3μm)、HoYAG(波長:約1.5μm)、およびファイバーレーザなど、波長が1μmを超えるレーザが採用される。
シリコンチップ30は、上述のように、半導体プロセスにより製造されるが、通常はシリコン半導体よりなる本体部と、これに形成された拡散配線や、SiN、SiO等の無機物質膜等とを備えてなる。ここで、これら拡散配線や無機物質膜もシリコンを主成分とするものであり、シリコンと同程度のレーザ吸収率の波長依存性を示すものである。
そして、これらシリコンチップ30を構成する上記シリコン半導体、拡散配線、無機物質のレーザ吸収波長帯は1um以下にあり、1μmよりも長い長波長帯においては、シリコンチップ30は、レーザ光Lのエネルギーを吸収せずほぼ透過する。一方で、接着剤20となる樹脂は当該長波長帯にも吸収ピークが存在し(たとえば−OH基の振動波長≒3um、SH基の振動波長≒4um、エポキシ3員環の振動波長≒8umなど)、広い領域においてレーザ光Lの吸収が可能である。
したがって、1um超〜5μm以下程度のレーザ光Lを、シリコンチップ30上から照射することにより、シリコンチップ30の機能損傷がなく、その下の接着剤20を選択的に加熱することができる。
また、本実施形態では、コレット40も、当該レーザ光Lを透過するが、そのようなコレット40としては、レーザ光が透過する材質、たとえばアルミナ等のセラミックよりなるものとする。
ところで、本実施形態の製造方法によれば、基材10上に、接着剤20を介してシリコンチップ30を搭載した後、シリコンチップ30を透過する赤外波長を有するレーザ光Lを、シリコンチップ30上から照射してシリコンチップ30を透過させ、接着剤20をレーザ光Lで直接加熱、硬化するようにしている。
それによれば、レーザ光Lがシリコンチップ30を透過することで、シリコンチップ30はレーザ光Lで実質的に加熱されることなく、接着剤20がレーザ光Lで直接加熱される。そのため、本製造方法によれば、基材10のうち接着部分の周囲に位置する部位、および接着部分の周囲に位置する部材に対する熱損傷を最小限に抑え、効率良く接着剤20を硬化させることができる。
また、基材10をレーザ光Lが透過する材質にて構成し、基材10側からレーザ光Lを透過させることも考えられるが、その場合、基材10がレーザ光Lを透過可能な材質に限定され、基材10の選択において制約が大きい。その点、本製造方法によれば、レーザ光Lに関しては基材10の材質に制約は無く、基材10の選択自由度が大きくなるという利点もある。
また、本実施形態では、コレット40としてレーザ光Lが透過するものを用い、レーザ光Lを、コレット40およびシリコンチップ30を透過させることで、接着剤20を直接加熱するようにしている。つまり、コレット40でシリコンチップ30を保持したまま、接着剤20の硬化が完了できるから、接着剤20上におけるシリコンチップ30の傾き等を極力防止することができる。
(第2実施形態)
本発明の第2実施形態にかかる半導体装置の製造方法について、図4を参照して述べる。本実施形態は、上記第1実施形態に比べて、レーザ加熱工程におけるレーザ光Lの照射方法を一部変形したところが相違するものであり、ここでは、その相違点を中心に述べることとする。
なお、図4および図4以降のレーザ加熱工程を示す図では、上記コレット40は省略してあるが、これらにおいても、上記図2と同様に、シリコンチップ30をコレット40で保持したまま、これら両部材30、40をレーザ光Lが透過して接着剤20を直接加熱するものである。
上記実施形態のシリコンチップ30では、当該シリコンチップ30における膜や配線を拡散配線や無機物質よりなるものとして、シリコンチップ30におけるレーザ光Lの透過性を実現していた。
これに対して、本実施形態のシリコンチップ30では、レーザ光Lを反射する金属材料よりなる金属配線31が形成されている。このような金属配線31は、たとえばアルミニウムや金などよりなり、波長が数um程度のレーザ光Lを反射する。
この場合、シリコンチップ30の真上からレーザ光Lを照射すると、金属配線31の真下に位置する接着剤20については、金属配線31の影となってレーザ光Lが当たらず、直接加熱ができないことになる。
そこで、本実施形態のレーザ加熱工程では、図4に示されるように、金属配線31の斜め上方からレーザ光Lを照射することにより、金属配線31の真下に位置する接着剤20に対してもレーザ光Lが当たるようにする。これにより、本実施形態においても、接着剤20が、適切に加熱される。
(第3実施形態)
本発明の第3実施形態にかかる半導体装置の製造方法について、図5、図6A、図6Bを参照して述べる。本実施形態は、上記第1実施形態のレーザ加熱工程におけるレーザ光Lの照射位置について、より詳細な例を提供するものである。
たとえば、通常の硬化炉により、接着剤20を加熱硬化させる場合、接着剤20の周囲より熱量が与えられるため、接着剤20の外周部の硬化が内部の硬化に先行しておこり、接着剤20内部のボイドが抜けにくいという問題点がある。
そこで、上記レーザ加熱工程においては、図6Aに第1の例として示される接着剤20中心への1点照射や、図6Bに第2の例として示される多点(図では4点)照射を行うようにする。なお、図6A、図6Bにおいては、白丸SPはレーザ光Lの照射中心SPを示し、この照射中心SPから矢印に示されるように、熱が拡がっていくことが示されている。
接着剤20の形状やサイズに応じて、これら1点照射や多点照射を選択して採用することで、接着剤20の平面方向における温度分布の広がりを制御し、接着剤20の形状やサイズに見合った温度上昇を与えることができる。そして、接着剤20の内部側から周辺部側に向かって硬化を進行させることで、接着剤20中のボイド発生を極力防止することが可能となる。
なお、本第3実施形態の上記1点照射、多点照射においても、上記第2実施形態のようにシリコンチップ30に上記金属配線31が存在する場合には、金属配線31の斜め上方からレーザ光Lを照射することにより、接着剤20にレーザ光Lが当たるようにすればよい。
(第4実施形態)
本発明の第4実施形態にかかる半導体装置の製造方法について、図7、図8A、図8Bを参照して述べる。本実施形態は、上記第1実施形態に比べて、レーザ加熱工程を一部変形したところが相違するものであり、ここでは、その相違点を中心に述べることとする。
本製造方法においても、レーザ加熱工程では、レーザ光Lを、シリコンチップ30上から照射してシリコンチップ30を透過させることにより、接着剤20をレーザ光Lで直接加熱して硬化するところまでは、上記同様である。
ここにおいて、本実施形態のレーザ加熱工程では、この硬化が完了した接着剤20に、さらにシリコンチップ30を透過したレーザ光Lを照射して当該接着剤20の一部を焼失させることにより、接着剤20を所望形状に整形する。
たとえば、図8Aに示される第1の例では、焼失前の接着剤20の外形が破線で矩形状に示してあるが、この外形に対して、接着剤20の中心線に沿って所定幅の部分を焼失させ、接着剤20を2分割している。また、図8Bに示される第2の例では、焼失前の接着剤20の外形に対して、接着剤20を2分割するとともに接着剤20の周辺部を額縁状に残すように焼失を行っている。
接着剤20の硬化および収縮、冷熱環境時の線膨張による歪み等によって、接着剤20のシリコンチップ30への応力が問題となることがある。この場合、接着面積を小さくすることでこの問題を解決できるが、通常では、接着剤20の濡れ広がりにより、接着形状を任意に制御することが困難である。
その点、本実施形態のように、一様に接着剤20を硬化した後、所望の部位に対してレーザ光Lの照射を続け、硬化した接着剤20を気化させることにより、接着剤20を除去して任意の形状に形成することができる。また、従来の間接加熱では搭載工程後の接着剤20形状の整形は困難であるが、本製造方法によれば、この接着剤20の整形を適切に行える。
なお、本第4実施形態のレーザ光Lによる接着剤20焼失の際にも、上記第2実施形態のように上記金属配線31が存在する場合には、金属配線31の斜め上方からレーザ光Lを照射して、接着剤20にレーザ光Lを当て焼失させればよい。
(第5実施形態)
本発明の第5実施形態にかかる半導体装置の製造方法について、図9、図10を参照して述べる。本実施形態は、上記第4実施形態のレーザ加熱工程を一部変形したところが相違するものであり、ここでは、その相違点を中心に述べることとする。
上記第4実施形態では、シリコンチップ30直下の接着剤20を一部焼失させて整形したが、本第5実施形態のように、シリコンチップ30の側面に這い上がった余分な接着剤20を焼失させるようにしてもよい。
この場合、硬化完了した接着剤20に対して、図9に示されるように、レーザ光Lをシリコンチップ30の上面から側面に透過させるべく、斜め方向からレーザ光Lの照射を行う。それにより、図10に示されるように、シリコンチップ30の側面に位置するフィレット状の接着剤20が気化して除去される。これにより、シリコンチップ30の側面に対して接着剤20から過剰な応力が加わるのを防止できる。
(第6実施形態)
本発明の第6実施形態にかかる半導体装置の製造方法について、図11、図12A、図12Bを参照して述べる。本実施形態は、上記第1実施形態に比べて、レーザ加熱工程を一部変形したところが相違するものであり、ここでは、その相違点を中心に述べることとする。
上記第1実施形態のレーザ加熱工程では、レーザ光Lを、シリコンチップ30上から照射してシリコンチップ30を透過させることにより、接着剤20の全体をレーザ光Lで直接加熱して硬化するようにしていた。
ここにおいて、本実施形態のレーザ加熱工程では、塗布された接着剤20の全体を硬化させるのではなく、塗布された接着剤20の一部を硬化し、残部は未硬化のままで工程を完了させる。
たとえば、図12Aに示されるように、レーザ加熱工程では、レーザ光Lの多点照射を行い、照射中心SPの近傍のみを硬化させた時点で照射を終了する。その後、アルコール系、エーテル系またはアセトンなどの溶媒で洗浄することにより、未硬化の接着剤20を除去すると、図12Bに示されるように、硬化された接着剤20が残る。
このように、本実施形態によっても、硬化する部位を適宜決めてレーザ照射を行うことにより、上記第4実施形態の方法と同様に、従来の間接加熱では困難であった搭載工程後の接着剤20形状の整形を適切に行える。
なお、本第6実施形態において、上記第2実施形態のように上記金属配線31が存在する場合には、金属配線31の斜め上方からレーザ光Lを照射することにより、接着剤20における狙いの部位にレーザ光Lが当たるようにすればよい。
(第7実施形態)
本発明の第7実施形態にかかる半導体装置の製造方法について、図13、図14を参照して述べる。本実施形態は、上記第1実施形態に比べて、上記接着剤20によるシリコンチップ30の支持形態を片持ち支持としたところが相違するものであり、ここでは、その相違点を中心に述べることとする。
このような片持ち支持構造は、接着剤20によるシリコンチップ30への応力を低減する目的で行われる。この場合、シリコンチップ30を所望の位置にマウントしただけでは、シリコンチップ30の自重によって、シリコンチップ30のうち接着剤20とは反対側の端部が垂れ下がってしまう。
ここで、上記第1実施形態と同様(図2参照)、コレット40でシリコンチップ30を接着剤20上に搭載し、さらにコレット40でシリコンチップ30を保持した状態でレーザ加熱工程を行えば、シリコンチップ30の傾きを適切に防止できる。
また、この片持ち支持の場合、図13に示されるように、シリコンチップ30の下面における接着剤20のはみ出し部21が問題となることが多い。これは、シリコンチップ30への応力低下の目的で、接着長さを均一に抑える必要があるためである。
そこで、本実施形態においても、上記第4実施形態と同様、レーザ加熱工程にて、硬化完了後の接着剤20における上記はみ出し部21に対して、さらにシリコンチップ30を透過したレーザ光Lを照射し続け、このはみ出し部21を焼失させる。これにより、はみ出し部21が除去された接着剤20形状となり、上記応力低下が実現できる。
ここで、本第7実施形態は、接着剤20によるシリコンチップ30の支持形態を片持ち支持としただけのものであるから、上記第1実施形態や第4実施形態だけでなく、それ以外の各実施形態とも組み合わせることが可能であることは言うまでもない。
(他の実施形態)
なお、上記各実施形態では、シリコンチップ30を保持するコレット40として、レーザ光Lが透過するものを用い、レーザ加熱工程では、コレット40およびシリコンチップ30上から、レーザ光Lを照射して、コレット40およびシリコンチップ30を透過させることにより、接着剤20をレーザ光Lで直接加熱して硬化するようにしていた。
それに対して、上記各実施形態におけるレーザ加熱工程では、シリコンチップ30からコレット40を取り外し、レーザ光Lをシリコンチップ30のみに透過させるようにしてもよい。この場合も、上記各実施形態と同様の作用効果が発揮されることはもちろんである。また、この場合、コレット40は、レーザ光Lを透過するものであってもよいが、透過しないものであってもよいことは言うまでもない。
また、レーザ光Lが透過するコレット40としては、レーザ光Lが透過する材質よりなるもの以外にも、たとえば、図15に示されるように、レーザ光Lが透過する貫通孔41を有するものであってもよい。この図15の例では、コレット40の貫通孔41は、シリコンチップ30を吸着するための吸引孔であるとともに、レーザ光Lが透過する孔として兼用される。
また、上記した各実施形態同士の組み合わせ以外にも、上記各実施形態は、可能な範囲で適宜組み合わせてもよく、また、上記各実施形態は、上記の図示例に限定されるものではない。
10 基材
20 接着剤
30 シリコンチップ
40 コレット
L レーザ光

Claims (5)

  1. 基材(10)と、前記基板上に接着剤(20)を介して搭載されて固定されたシリコン半導体よりなるシリコンチップ(30)と、を備える半導体装置の製造方法であって、
    前記基材、前記シリコンチップ、および前記接着剤を用意する用意工程と、
    前記基材上に、前記接着剤を介して前記シリコンチップを搭載するチップ搭載工程と、
    前記シリコンチップを透過する赤外波長を有するレーザ光(L)を、前記シリコンチップ上から照射して前記シリコンチップを透過させることにより、前記接着剤を前記レーザ光で直接加熱して硬化するレーザ加熱工程と、を有することを特徴とする半導体装置の製造方法。
  2. 前記レーザ加熱工程では、前記硬化した前記接着剤に、さらに前記レーザ光を照射して当該接着剤の一部を焼失させることにより、前記接着剤の形状を整形することを特徴とする請求項1に記載の半導体装置の製造方法。
  3. 前記チップ搭載工程では、前記シリコンチップを保持するコレット(40)として、前記レーザ光が透過するものを用い、前記コレットにより前記シリコンチップを前記基材上に搭載し、
    前記レーザ加熱工程では、前記コレットおよび前記シリコンチップ上から、前記レーザ光を照射して、前記コレットおよび前記シリコンチップを透過させることにより、前記接着剤を前記レーザ光で直接加熱して硬化することを特徴とする請求項1または2に記載の半導体装置の製造方法。
  4. 前記コレットは前記レーザ光が透過する材質よりなることを特徴とする請求項3に記載の半導体装置の製造方法。
  5. 前記コレットは前記レーザ光が透過する貫通孔(41)を有するものよりなることを特徴とする請求項3に記載の半導体装置の製造方法。
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