JP2013238211A - 蒸発燃料処理装置および蒸発燃料処理方法 - Google Patents

蒸発燃料処理装置および蒸発燃料処理方法 Download PDF

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Abstract

【課題】高濃度パージを実行する機会を多く確保することができる蒸発燃料処理装置および蒸発燃料処理方法を得る。
【解決手段】充電制御部204は、キャニスタ131の蒸発燃料吸着量に基づいて、バッテリ110の充電量の閾値を演算するとともに、バッテリ110の充電量が閾値未満である場合には、バッテリ110の充電を許可し、バッテリ110の充電量が閾値以上である場合には、バッテリ110の充電を禁止する。また、充電制御ステップは、キャニスタの蒸発燃料吸着量に基づいて、バッテリの充電量の閾値を演算するステップと、バッテリの充電量が閾値未満である場合には、バッテリの充電を許可し、バッテリの充電量が閾値以上である場合には、バッテリの充電を禁止するステップとを有する。
【選択図】図2

Description

この発明は、内燃機関の蒸発燃料処理装置および蒸発燃料処理方法に関し、より詳しくは、走行中に内燃機関を一時的に停止させる運転条件を有する車両に適した蒸発燃料処理装置および蒸発燃料処理方法に関するものである。
一般に、車両用の内燃機関には、燃料タンクからの蒸発燃料が大気に放散されることを防止するために、蒸発燃料処理装置が設けられている。蒸発燃料処理装置は、燃料タンクで発生する蒸発燃料をキャニスタに導いて一時的に吸着させ、キャニスタに吸着された蒸発燃料を、新気導入口から導入される新気とともに、パージバルブを介して内燃機関の吸気系に吸入(パージ)させることにより、燃焼処理している。
また、筒内に直接燃料を噴射して燃焼させる内燃機関(直噴エンジン)においては、燃費を向上させるために、空燃比を理論空燃比よりもはるかに大きい状態として燃焼させることが多く、燃焼室に多量の空気を供給する必要がある。そのため、中高負荷域の運転状態においては、吸気通路に設けられたスロットルバルブを大きく開いた状態で内燃機関を運転させることになる。
同様に、「ハイブリッド式駆動システム」を搭載している車両等においても、システム内の内燃機関を、ポンピングロスが少なく、最も高い効率を示す状態で運転させるために、スロットルバルブを大きく開いた状態とすることが多い。
これらの内燃機関においては、中高負荷域の運転状態における吸気管負圧が一般的に低くなるので、通常のパージ方法では、パージが十分に実行されないことにより、蒸発燃料がキャニスタに吸着されず、大気中に放散される恐れがある。
さらに、アイドルストップ車両等、走行中に内燃機関を一時的に停止させる運転条件を有する車両においては、低負荷域であるアイドル時のパージ実行機会までもが減少することになる。そのため、このような内燃機関を搭載する車両においては、低負荷域すなわちアイドル時におけるパージの実行機会を確保することが必要になる。
そこで、アイドル時におけるパージの実行機会を確保するために、内燃機関の停止条件が成立した場合であっても、蒸発燃料の吸着量が多いときには、内燃機関の停止を遅延させて、遅延期間に蒸発燃料をパージさせるハイブリッド自動車のエンジン制御装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。しかしながら、特許文献1に示された制御では、内燃機関の停止機会が損なわれるという問題があった。
そこで、蒸発燃料をパージさせるためだけの内燃機関の運転期間(遅延期間)をできる限り短縮して、特許文献1の問題を解決するために、パージ速度を速くすることができる負圧を発生するトルクを設定し、発生したトルクの上昇分を発電機の負荷として消費させることで、迅速にパージを完了させるハイブリッド電気自動車のアイドル制御方法が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
特開2000−282969号公報 特開2002−221064号公報
しかしながら、従来技術には、以下のような課題がある。
すなわち、特許文献2に示されたトルク制御および発電機制御(以下、この制御を「高濃度パージ」と称する)は、バッテリの充電量が最大値である場合には、実行することができない。そのため、バッテリの充電量が最大値である場合には、パージ速度を速くする(高濃度パージを実行する)ことができず、蒸発燃料をパージさせるためだけの内燃機関の運転期間(遅延期間)を短縮することができないという問題がある。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、高濃度パージを実行する機会を多く確保することができる蒸発燃料処理装置および蒸発燃料処理方法を得ることを目的とする。
この発明に係る蒸発燃料処理装置は、内燃機関に適用され、燃料タンクで発生する蒸発燃料をキャニスタで捕捉する蒸発燃料処理装置であって、内燃機関に設けられたバッテリの充放電電流を検出する電流検出部と、充放電電流に基づいて、バッテリの充電量を演算する充電量演算部と、キャニスタの蒸発燃料吸着量を検出する吸着量検出部と、バッテリの充電量、内燃機関の運転状態および蒸発燃料吸着量に基づいて、通常時よりもパージ速度の速い高濃度パージを実行するか否かを判定するパージ制御部と、高濃度パージの実行時において、内燃機関の運転状態に基づいて、内燃機関に設けられた発電機で消費させるトルクを演算するトルク演算部と、充電量演算部、パージ制御部およびトルク演算部での処理結果に基づいて、バッテリの充電を実行するか否かを判定する充電制御部と、を備え、充電制御部は、キャニスタの蒸発燃料吸着量に基づいて、バッテリの充電量の閾値を演算するとともに、バッテリの充電量が閾値未満である場合には、バッテリの充電を許可し、バッテリの充電量が閾値以上である場合には、バッテリの充電を禁止するものである。
この発明に係る蒸発燃料処理方法は、内燃機関に適用され、燃料タンクで発生する蒸発燃料をキャニスタで捕捉する蒸発燃料処理装置で実行される蒸発燃料処理方法あって、内燃機関に設けられたバッテリの充放電電流を検出する電流検出ステップと、充放電電流に基づいて、バッテリの充電量を演算する充電量演算ステップと、キャニスタの蒸発燃料吸着量を検出する吸着量検出ステップと、バッテリの充電量、内燃機関の運転状態および蒸発燃料吸着量に基づいて、通常時よりもパージ速度の速い高濃度パージを実行するか否かを判定するパージ制御ステップと、高濃度パージの実行時において、内燃機関の運転状態に基づいて、内燃機関に設けられた発電機で消費させるトルクを演算するトルク演算ステップと、充電量演算ステップ、パージ制御ステップおよびトルク演算ステップでの処理結果に基づいて、バッテリの充電を実行するか否かを判定する充電制御ステップと、を備え、充電制御ステップは、キャニスタの蒸発燃料吸着量に基づいて、バッテリの充電量の閾値を演算するステップと、バッテリの充電量が閾値未満である場合には、バッテリの充電を許可し、バッテリの充電量が閾値以上である場合には、バッテリの充電を禁止するステップと、を有するものである。
この発明に係る蒸発燃料処理装置および蒸発燃料処理方法によれば、充電制御部は、キャニスタの蒸発燃料吸着量に基づいて、バッテリの充電量の閾値を演算するとともに、バッテリの充電量が閾値未満である場合には、バッテリの充電を許可し、バッテリの充電量が閾値以上である場合には、バッテリの充電を禁止する。また、充電制御ステップは、キャニスタの蒸発燃料吸着量に基づいて、バッテリの充電量の閾値を演算するステップと、バッテリの充電量が閾値未満である場合には、バッテリの充電を許可し、バッテリの充電量が閾値以上である場合には、バッテリの充電を禁止するステップとを有する。
そのため、高濃度パージを実行する機会を多く確保することができる。
この発明の実施の形態1に係る蒸発燃料処理装置を含む車両全体を示す構成図である。 図1のECUを詳細に示すブロック構成図である。 図2のパージ制御部を詳細に示すブロック構成図である。 図2の充電制御部を詳細に示すブロック構成図である。 図4の充電制御実行判定部を詳細に示すブロック構成図である。 図2の充電量演算部の処理を示すフローチャートである。 図2のトルク演算部の処理を示すフローチャートである。 図2のトルク演算部に記憶された、アクセル開度および車速とドライバ要求トルクとの関係を示す3次元マップである。 図2のトルク演算部に記憶された、エンジン回転数および充填効率と実出力トルク推定係数との関係を示す3次元マップである。 この発明の実施の形態1に係る蒸発燃料処理装置における静電容量とキャニスタ吸着量との関係を示すマップである。 図3のパージ実行判定部の処理を示すフローチャートである。 図3の高濃度パージ実行判定部の処理を示すフローチャートである。 図4の充電実行基本条件判定部の処理を示すフローチャートである。 図4の充電閾値演算部の処理を示すフローチャートである。 図4の充電閾値演算部に記憶された、キャニスタ吸着量と充電閾値との関係を示すマップである。 図4の充電制御実行判定部の処理を示すフローチャートである。 図4の充電量制御部の処理を示すフローチャートである。 図4の充電量制御部に記憶された、目標発電トルクおよびオルタネータ回転数と界磁電流との関係を示す3次元マップである。 図4の充電量制御部に記憶された、界磁電流とDutyとの関係を示すマップである。 この発明の実施の形態1に係る蒸発燃料処理装置を適用した動作チャートである。
以下、この発明に係る蒸発燃料処理装置および蒸発燃料処理方法の好適な実施の形態につき図面を用いて説明するが、各図において同一、または相当する部分については、同一符号を付して説明する。
実施の形態1.
図1は、この発明の実施の形態1に係る蒸発燃料処理装置を含む車両全体を示す構成図である。図1において、この車両は、エンジン101からの動力を、AT(Automatic Transmission)102を介して車輪103に伝達し、車輪103を駆動することで加速を行う。
また、この車両には、アクセルペダル104、アクセルポジションセンサ105、シフトレバー106、シフトポジションセンサ107、車速センサ108、オルタネータ109、バッテリ110、電流センサ(電流検出部)111およびECU(Electronic Control Unit)112が設けられている。
アクセルポジションセンサ105は、ユーザが車両の加速操作を行うためのアクセルペダル104の踏み込み量(以下、「アクセル開度」と称する)を検出してECU112に出力する。シフトポジションセンサ107は、ユーザが車両のシフト操作を行うためのシフトレバー106の状態を検出してECU112に出力する。車速センサ108は、車両の走行速度を検出してECU112に出力する。
オルタネータ109は、エンジン101の回転を利用して車両の各種電気負荷の駆動に必要な電力を発電する。バッテリ110は、オルタネータ109および車両の各種電気負荷と電気的に接続され、オルタネータ109で発電された電力を蓄えるとともに、各種電気負荷に電力を供給する。電流センサ111は、バッテリ110に接続されている電力経路上でバッテリ110の充放電電流を検出してECU112に出力する。
エンジン101には、エンジン負荷やエンジン状態(運転状態)を検出してECU112に出力するセンサであるクランク角センサ121、カム角センサ122、水温センサ123、エアフローセンサ124、吸気圧センサ125、吸気温センサ126、吸着量センサ(吸着量検出部)127およびLAF(Linear Air Fuel ratio)センサ128が設けられている。
クランク角センサ121は、クランク角度を検出する。カム角センサ122は、カム角度を検出する。水温センサ123は、エンジン冷却水温を検出する。エアフローセンサ124は、吸入空気量を検出する。吸気圧センサ125は、エアフローセンサ124よりも下流側の吸入通路内の圧力を検出する。吸気温センサ126は、吸入空気の温度を検出する。
また、吸着量センサ127は、燃料タンクで発生する蒸発燃料を捕捉するキャニスタ131の蒸発燃料吸着量(以下、「キャニスタ吸着量」と称する)を検出する。LAFセンサ128は、燃焼した混合気の空燃比を検出する。
ECU112は、上述した各センサからの入力に基づいて、エンジン101の各種アクチュエータを制御するための制御量を演算し、この制御量に応じて各種アクチュエータを動作させることにより、状況に応じた最適なエンジン101の運転を実行する。また、ECU112は、上述した各センサからの入力に基づいて、オルタネータ109の動作を制御する。
ここで、各種アクチュエータとしては、例えば吸入空気量を調整する電子スロットル132、エンジン101の各気筒に燃料を噴射するインジェクタ133、高電圧を発生させる点火コイル134、各気筒内に火花を発生する点火プラグ135、キャニスタ131に吸着した蒸発燃料をエンジン101の吸入通路内に流入させるパージバルブ136等が挙げられる。
図2は、図1のECU112を詳細に示すブロック構成図である。なお、図2には、この発明の実施の形態1に係る蒸発燃料処理装置に係る構成のみを示している。図2において、ECU112は、充電量演算部201、パージ制御部202、トルク演算部203および充電制御部204を有している。また、ECU112は、CPUとプログラムを格納したメモリとを有するマイクロプロセッサ(図示せず)で構成されている。
充電量演算部201は、電流センサ111からの入力に基づいて、バッテリ110の充電量(以下、「バッテリ充電量」と称する)を演算する。パージ制御部202は、アクセルポジションセンサ105、シフトポジションセンサ107、車速センサ108、クランク角センサ121、カム角センサ122、水温センサ123、エアフローセンサ124、吸気圧センサ125、吸気温センサ126およびLAFセンサ128(以下、「各種センサ」と称する)からの入力、吸着量センサ127からの入力並びに充電量演算部201で演算されたバッテリ充電量に基づいて、パージ制御を実行するか否かを決定する。
トルク演算部203は、各種センサからの入力に基づいて、オルタネータ109の発電により消費させるトルクの目標値(以下、「目標発電トルク」と称する)を演算する。充電制御部204は、各種センサからの入力、充電量演算部201で演算されたバッテリ充電量、パージ制御部202からの入力、およびトルク演算部203で演算された目標発電トルクに基づいて、オルタネータ109の発電制御を実行するか否かを決定し、オルタネータ109に制御信号を出力する。
図3は、図2のパージ制御部202を詳細に示すブロック構成図である。図3において、パージ制御部202は、キャニスタ吸着量演算部301、パージ実行判定部302および高濃度パージ実行判定部303を有している。
キャニスタ吸着量演算部301は、吸着量センサ127からの入力に基づいて、キャニスタ吸着量を演算する。パージ実行判定部302は、各種センサからの入力に基づいて、パージを実行するか否かを判定する。
高濃度パージ実行判定部303は、キャニスタ吸着量演算部301で演算されたキャニスタ吸着量、パージ実行判定部302で判定されたパージを実行するか否かの判定結果、および充電量演算部201で演算されたバッテリ充電量に基づいて、高濃度パージを実行するか否かを判定する。
また、パージ制御部202は、キャニスタ吸着量演算部301で演算されたキャニスタ吸着量、および高濃度パージ実行判定部303で判定された高濃度パージを実行するか否かの判定結果を、充電制御部204に出力する。また、パージ制御部202は、パージ実行判定部302で判定されたパージを実行するか否かの判定結果に基づいて、パージバルブ136に対して、バルブのオン(バルブ開)またはオフ(バルブ閉)を制御する信号を出力する。
図4は、図2の充電制御部204を詳細に示すブロック構成図である。図4において、充電制御部204は、充電実行基本条件判定部401、充電閾値演算部402、充電制御実行判定部403および充電量制御部404を有している。
充電実行基本条件判定部401は、各種センサからの入力および充電量演算部201で演算されたバッテリ充電量に基づいて、キャニスタ吸着量以外の車両状態から充電制御を実行するか否かの条件を判定する。充電閾値演算部402は、パージ制御部202からの入力に基づいて、バッテリ充電の許可または禁止を判定するためのバッテリ充電量の閾値(以下、「充電閾値」と称する)を演算する。
充電制御実行判定部403は、充電量演算部201で演算されたバッテリ充電量、パージ制御部202からの入力、充電実行基本条件判定部401からの入力、および充電閾値演算部402で演算された充電閾値に基づいて、最終的に充電制御を実行するか否かを判定する。
充電量制御部404は、トルク演算部203で演算された目標発電トルク、および充電制御実行判定部403からの入力に基づいて、オルタネータ109に対する制御信号を生成するとともに、制御信号をオルタネータ109に出力する。
ここで、充電量制御部404からオルタネータ109に出力される制御信号は、オルタネータ109の界磁コイル(図示せず)に流す電流(以下、「界磁電流」と称する)の大きさを表す信号であり、この発明の実施の形態1においては、充電量制御部404からオルタネータ109に対して、Duty比の大きさで界磁電流の大きさを表すPWM信号が出力される。
オルタネータ109は、入力された制御信号で表される界磁電流値と実際の界磁電流値とを一致させるように動作する。このようなオルタネータ109の動作によって発電された電力がバッテリ110に供給されることにより、バッテリ110が充電される。
図5は、図4の充電制御実行判定部403を詳細に示すブロック構成図である。図5において、充電制御実行判定部403は、充電禁止フラグ制御部501および充電制御実行判定フラグ制御部502を有している。
充電禁止フラグ制御部501は、充電量演算部201で演算されたバッテリ充電量、高濃度パージ実行判定部303で判定された高濃度パージを実行するか否かを表す高濃度パージ実行判定フラグ、および充電閾値演算部402で演算された充電閾値に基づいて、以下のロジックを用いてバッテリ110への充電を禁止するか否かを判定し、判定結果を表す充電禁止フラグをセットまたはリセットする。
まず、充電禁止フラグ制御部501は、高濃度パージ実行判定フラグがセット(以下、「SET」と称する)されているか否かを判定し、SETされている場合には、充電禁止フラグをリセット(以下、「RST」と称する)し、バッテリ110への充電を許可する。
一方、充電禁止フラグ制御部501は、高濃度パージ実行判定フラグがSETされていない場合には、バッテリ充電量が充電閾値以上になっているか否かを判定し、充電閾値以上になっている場合には、充電禁止フラグをSETして、バッテリ110への充電を禁止する。
なお、充電禁止フラグ制御部501は、バッテリ充電量が充電閾値未満である場合には、充電禁止フラグをRSTし、バッテリ110への充電を許可する。以上のロジックで演算された充電禁止フラグの情報は、充電制御実行判定フラグ制御部502に出力される。
充電制御実行判定フラグ制御部502は、高濃度パージ実行判定部303で判定された高濃度パージを実行するか否かを表す高濃度パージ実行判定フラグ、充電実行基本条件判定部401で判定されたキャニスタ吸着量以外の車両状態から充電制御を実行するか否かを表す充電実行基本条件フラグ、および充電禁止フラグ制御部501からの充電禁止フラグに基づいて、以下のロジックを用いて最終的に充電制御を実行するか否かを判定し、充電制御実行判定フラグをセットまたはリセットする。
まず、充電制御実行判定フラグ制御部502は、充電禁止フラグがSETされているか否かを判定し、SETされている場合には、充電制御実行判定フラグをRSTし、バッテリ110への充電を禁止する。
一方、充電制御実行判定フラグ制御部502は、充電禁止フラグがSETされていない場合には、高濃度パージ実行判定フラグがSETされているか否かを判定し、SETされている場合には、充電制御実行判定フラグをSETして、バッテリ110への充電を許可する。
なお、充電制御実行判定フラグ制御部502は、高濃度パージ実行判定フラグがSETされていない場合には、充電実行基本条件フラグがSETされているか否かを判定し、SETされている場合には、充電制御実行判定フラグをSETして、バッテリ110への充電を許可する。
また、充電制御実行判定フラグ制御部502は、充電実行基本条件フラグがSETされていない場合には、充電制御実行判定フラグをRSTし、バッテリ110への充電を禁止する。以上のロジックで演算された充電制御実行判定フラグの情報は、充電量制御部404に出力される。
以下、フローチャート等を参照しながら、この発明の実施の形態1に係る蒸発燃料処理装置の制御内容について詳細に説明する。
図6は、図2の充電量演算部201の処理を示すフローチャートである。
図6において、まず、充電量演算部201は、電流センサ111で検出された充放電電流の電流値を読み込む(ステップS601)。
ここで、電流値は、電流の流れる向きによって符号の正負が変化するが、この発明の実施の形態1では、バッテリ110を充電する向き、すなわちオルタネータ109からバッテリ110に向かって流れる向きを正とする。
続いて、充電量演算部201は、ステップS601で読み込んだ電流値を用いて、前回の処理タイミングから今回の処理タイミングまでの間のバッテリ充電量の増減値(以下、「充電量増減」と称する)を、次式(1)のとおり演算する(ステップS602)。なお、充電量増減は、バッテリ定格容量に対する%で表した量である。
充電量増減=電流値×処理間隔÷バッテリ定格容量×100 ・・・(1)
ここで、式(1)における処理間隔とは、図6の前回の処理時刻から今回の処理時刻までの時間を示している。この発明の実施の形態1において、図6の処理は、一定の時間間隔(例えば、100ms間隔)で繰り返し実行される。
次に、充電量演算部201は、ステップS602で演算した充電量増減を用いて、バッテリ充電量を次式(2)のとおり演算して(ステップS603)、図6の処理を終了する。なお、バッテリ充電量は、充電量増減と同様に、バッテリ定格容量に対する%で表した量である。
バッテリ充電量=バッテリ充電量前回値+充電量増減 ・・・(2)
図7は、図2のトルク演算部203の処理を示すフローチャートである。
図7において、まず、トルク演算部203は、各種センサで検出されたエンジン負荷やエンジン状態を読み込む(ステップS701)。具体的には、トルク演算部203は、アクセル開度、車速、エンジン回転数、充填効率および点火時期をそれぞれ読み込む。
続いて、トルク演算部203は、アクセル開度および車速に基づいて、ドライバが要求するエンジン101の出力トルク(以下、「ドライバ要求トルク」と称する)を演算する(ステップS702)。具体的には、トルク演算部203は、図8に示すような、アクセル開度および車速とドライバ要求トルクとの関係が記された3次元マップを用いて、ドライバ要求トルクを演算する。
ここで、ドライバ要求トルクは、車両を加速させる場合と減速させる場合とで符号の正負が変化するが、図8では、加速させる場合を正として表しており、マップ値は、アクセル開度が大きく、かつ車速が小さくなるに従って、値が大きくなる(すなわち、加速方向のトルクとなる)ように設定されている。
次に、トルク演算部203は、エンジン回転数、充填効率および点火時期に基づいて、実際のエンジン101の出力トルクを推定する(ステップS703)。例えば、あるエンジン回転数および充填効率の運転条件下において、エンジン101の出力トルクyは、シリンダの上死点を基準にとった点火時期xに対して、次式(3)で表される2次関数で近似することができる。
y=ax+bx+c ・・・(3)
また、あるエンジン回転数および充填効率の運転条件下における、点火時期xに対するエンジン101の出力トルクyの特性は、実験的に求めることができる。そのため、求められたエンジン101の出力トルクyの特性を、式(3)で近似したときの係数a、b、cを求めることにより、式(3)の係数(以下、「実出力トルク推定係数」と称する)は、それぞれエンジン回転数および充填効率に対する3次元マップとして値が設定される。
そこで、トルク演算部203は、図9に示すような、エンジン回転数および充填効率と実出力トルク推定係数との関係が記された3次元マップを用いて、式(3)の3つの実出力トルク推定係数(a、b、c)を演算する。
また、トルク演算部203は、演算された3つの実出力トルク推定係数と、ステップS701で読み込んだ点火時期とに基づいて、式(3)を演算してエンジン101の出力トルクyを求める。すなわち、トルク演算部203は、点火時期xから推定したエンジン101の実出力トルク(以下、「実出力トルク推定値」と称する)を演算する。
続いて、トルク演算部203は、ステップS703で演算した実出力トルク推定値を用いて、目標発電トルクを次式(4)のとおり演算して(ステップS704)、図7の処理を終了する。
目標発電トルク=実出力トルク推定値−ドライバ要求トルク ・・・(4)
次に、図3のキャニスタ吸着量演算部301におけるキャニスタ吸着量の演算方法について説明する。
この発明の実施の形態1において、吸着量センサ127は、互いに対向する第1電極部137と第2電極部138とから構成されており、第1電極部137および第2電極部138は、それぞれ活性炭である吸着剤内に離間して埋設されている。
このような吸着量センサ127において、キャニスタ131内の吸着剤に蒸発燃料が吸着されると、第1電極部137と第2電極部138との間の誘電率が変化し、静電容量が変化する。
具体的には、静電容量をC、誘電体の誘電率をΣ、第1電極部137と第2電極部138との対向面積をA、第1電極部137と第2電極部138との間隔をtとすると、静電容量Cは、次式(5)で表される。
C=0.0885ΣA/t ・・・(5)
また、キャニスタ131内の吸着剤に蒸発燃料が吸着した際に、吸着剤内部の空気が燃料に置き換えられるので、誘電率Σは、空気1に対して液体2〜9位の値に置き換わる。そのため、図10に示されるように、静電容量Cに比例して、キャニスタ吸着量は大きくなる。
式(5)によって演算された静電容量Cは、アンプ(AMP)を介してECU112に出力され、キャニスタ吸着量演算部301は、図10に示した関係を用いて、キャニスタ吸着量を演算する。
図11は、図3のパージ実行判定部302の処理を示すフローチャートである。
図11において、まず、パージ実行判定部302は、パージ実行条件で参照するための、各種センサで検出されたエンジン負荷やエンジン状態を読み込む(ステップS801)。
続いて、パージ実行判定部302は、ステップS801で読み込んだエンジン負荷やエンジン状態に基づいて、パージ実行条件が成立しているか否かを判定する(ステップS802)。
ここで、パージ実行判定部302は、エンジン回転数の変化量が所定範囲内である、吸気量の変化量が所定範囲内である、アクセル開度の変化量が所定範囲内である、かつ燃料フィードバック制御中である、という4つの条件が全て満たされている場合に、パージ実行条件が成立していると判定する。
ステップS802において、パージ実行条件が成立している(すなわち、Yes)と判定された場合には、パージ実行判定部302は、パージ実行判定フラグをSETし(ステップS803)、パージバルブ136をオンして(ステップS804)、図11の処理を終了する。
一方、ステップS802において、パージ実行条件が成立していない(すなわち、No)と判定された場合には、パージ実行判定部302は、パージ実行判定フラグをRSTし(ステップS805)、パージバルブ136をオフして(ステップS806)、図11の処理を終了する。
図12は、図3の高濃度パージ実行判定部303の処理を示すフローチャートである。
図12において、まず、高濃度パージ実行判定部303は、バッテリ充電量が所定値以下であるか否かを判定する(ステップS901)。この所定値は、バッテリ110が過充電されることがない範囲において、最大のバッテリ充電量を設定する(例えば、95%)。
ステップS901において、バッテリ充電量が所定値以下である(すなわち、Yes)と判定された場合には、高濃度パージ実行判定部303は、キャニスタ吸着量演算部301で演算されたキャニスタ吸着量が所定値以上であるか否かを判定する(ステップS902)。この所定値は、キャニスタ吸着量が多いか否かを判定するための任意の値を設定すればよい。
ステップS902において、キャニスタ吸着量が所定値以上である(すなわち、Yes)と判定された場合には、高濃度パージ実行判定部303は、図11に示したパージ実行判定部302で判定したパージ実行判定フラグがSETされているか否かを判定する(ステップS903)。
ステップS903において、パージ実行判定フラグがSETされている(すなわち、Yes)と判定された場合には、高濃度パージ実行判定部303は、高濃度パージ実行判定フラグをSETして(ステップS904)、図12の処理を終了する。
一方、ステップS901において、バッテリ充電量が所定値以下でない(すなわち、No)と判定された場合、ステップS902において、キャニスタ吸着量が所定値以上でない(すなわち、No)と判定された場合、およびステップS903において、パージ実行判定フラグがSETされていない(すなわち、No)と判定された場合には、高濃度パージ実行判定部303は、高濃度パージ実行判定フラグをRSTして(ステップS905)、図12の処理を終了する。
図13は、図4の充電実行基本条件判定部401の処理を示すフローチャートである。
図13において、まず、充電実行基本条件判定部401は、各種センサで検出されたエンジン負荷やエンジン状態を読み込む(ステップS1001)。
続いて、充電実行基本条件判定部401は、充電量演算部201で演算されたバッテリ充電量を読み込む(ステップS1002)。
次に、充電実行基本条件判定部401は、ステップS1001で読み込んだエンジン負荷やエンジン状態、およびステップS1002で読み込んだバッテリ充電量に基づいて、充電実行基本条件が成立しているか否かを判定する(ステップS1003)。
ここで、充電実行基本条件判定部401は、バッテリ充電量が所定値以下である、アクセル開度が所定値以下である、ギア締結中である、かつ燃料カット中である、という4つの条件が全て満たされている場合に、充電実行基本条件が成立していると判定する。
なお、バッテリ充電量の判定を行う所定値は、図12に示したステップS901の判定で用いられる所定値と同じ値を用いる。また、アクセル開度の判定を行う所定値は、ドライバが加速を要求していないと見なすことが出来るアクセル開度(例えば、0%)に設定する。
ステップS1003において、充電実行基本条件が成立している(すなわち、Yes)と判定された場合には、充電実行基本条件判定部401は、充電実行基本条件フラグをSETして(ステップS1004)、図13の処理を終了する。
一方、ステップS1003において、充電実行基本条件が成立していない(すなわち、No)と判定された場合には、充電実行基本条件判定部401は、充電実行基本条件フラグをRSTして(ステップS1005)、図13の処理を終了する。
図14は、図4の充電閾値演算部402の処理を示すフローチャートである。
図14において、まず、充電閾値演算部402は、キャニスタ吸着量演算部301で演算されたキャニスタ吸着量を読み込む(ステップS1101)。
続いて、充電閾値演算部402は、図12に示した高濃度パージ実行判定部303で判定した高濃度パージ実行判定フラグがSETされているか否かを判定する(ステップS1102)。
ステップS1102において、高濃度パージ実行判定フラグがSETされている(すなわち、Yes)と判定された場合には、充電閾値演算部402は、充電閾値を最大値にSETして(ステップS1103)、図14の処理を終了する。
なお、ここで設定する最大値とは、バッテリ110が過充電にならない範囲の最大値を表しているので、この発明の実施の形態1では、図12に示したステップS901の判定で用いられる所定値と同じ値を用いる。
一方、ステップS1102において、高濃度パージ実行判定フラグがSETされていない(すなわち、No)と判定された場合には、充電閾値演算部402は、図13に示した充電実行基本条件判定部401で判定した充電実行基本条件フラグがSETされているか否かを判定する(ステップS1104)。
ステップS1104において、充電実行基本条件フラグがSETされている(すなわち、Yes)と判定された場合には、充電閾値演算部402は、充電閾値をキャニスタ吸着量に応じた値に設定し(ステップS1105)、図14の処理を終了する。
なお、キャニスタ吸着量から充電閾値を求める場合には、図15に示すような、キャニスタ吸着量と充電閾値との関係を示すマップを用いる。キャニスタ吸着量が大きくなるに従って、高濃度パージを実行する時間を長くする必要があるので、図15の充電閾値のマップの設定値は、キャニスタ吸着量が大きくなるに従って充電閾値が小さくなり、キャニスタ吸着量が小さくなるに従って充電閾値が大きくなるように設定されている。
すなわち、バッテリ充電量が充電閾値以上になっている場合には、充電制御実行判定部403によって充電が禁止される。一方、バッテリ充電量が充電閾値を下回っている場合には、充電制御実行判定部403によって充電が許可される。そのため、キャニスタ吸着量に応じた充電閾値を設定することにより、高濃度パージを実行することによって発生するエンジン101の出力トルクの増加分を、オルタネータ109の発電によって吸収することが可能なので、高濃度パージの機会を確実に確保することができる。
一方、ステップS1104において、充電実行基本条件フラグがSETされていない(すなわち、No)と判定された場合には、充電閾値演算部402は、ステップS1103と同様に充電閾値を最大値にSETして(ステップS1106)、図14の処理を終了する。
図16は、図4の充電制御実行判定部403の処理を示すフローチャートである。
図16において、まず、充電制御実行判定部403は、図12に示した高濃度パージ実行判定部303で判定した高濃度パージ実行判定フラグがSETされているか否かを判定する(ステップS1201)。
ステップS1201において、高濃度パージ実行判定フラグがSETされている(すなわち、Yes)と判定された場合には、充電制御実行判定部403は、充電禁止フラグをRSTする(ステップS1202)。
一方、ステップS1201において、高濃度パージ実行判定フラグがSETされていない(すなわち、No)と判定された場合には、充電制御実行判定部403は、バッテリ充電量が充電閾値以上になっているか否かを判定する(ステップS1203)。
ステップS1203において、バッテリ充電量が充電閾値以上になっている(すなわち、Yes)と判定された場合には、充電制御実行判定部403は、充電禁止フラグをSETする(ステップS1204)。
一方、ステップS1203において、バッテリ充電量が充電閾値以上になっていない(すなわち、No)と判定された場合には、充電制御実行判定部403は、ステップS1202と同様に充電禁止フラグをRSTする(ステップS1205)。
続いて、充電制御実行判定部403は、充電禁止フラグがSETされているか否かを判定する(ステップS1206)。
ステップS1206において、充電禁止フラグがSETされている(すなわち、Yes)と判定された場合には、充電制御実行判定部403は、充電制御実行判定フラグをRSTして(ステップS1207)、図16の処理を終了する。
一方、ステップS1206において、充電禁止フラグがSETされていない(すなわち、No)と判定された場合には、充電制御実行判定部403は、図13に示した充電実行基本条件判定部401で判定した充電実行基本条件フラグがSETされているか否か、または高濃度パージ実行判定フラグがSETされているか否かを判定する(ステップS1208)。
ステップS1208において、充電実行基本条件フラグまたは高濃度パージ実行判定フラグがSETされている(すなわち、Yes)と判定された場合には、充電制御実行判定部403は、充電制御実行判定フラグをSETして(ステップS1209)、図16の処理を終了する。
一方、ステップS1208において、充電実行基本条件フラグおよび高濃度パージ実行判定フラグが何れもSETされていない(すなわち、No)と判定された場合には、充電制御実行判定フラグをRSTして(ステップS1210)、図16の処理を終了する。
図17は、図4の充電量制御部404の処理を示すフローチャートである。
図17において、まず、充電量制御部404は、トルク演算部203で演算された目標発電トルク、およびエンジン回転数を読み込む(ステップS1301)。
続いて、充電量制御部404は、ステップS1301で読み込んだエンジン回転数、およびオルタネータ109のプーリとエンジン101のクランクプーリとの円周比、すなわちプーリ比を用いて、オルタネータ回転数を、次式(6)のとおり演算する(ステップS1302)。
オルタネータ回転数=エンジン回転数×プーリ比 ・・・(6)
次に、充電量制御部404は、図16に示した充電制御実行判定部403で判定した充電制御実行判定フラグがSETされているか否かを判定する(ステップS1303)。
ステップS1303において、充電制御実行判定フラグがSETされている(すなわち、Yes)と判定された場合には、充電量制御部404は、ステップS1301で読み込んだ目標発電トルクおよびステップS1302で演算されたオルタネータ回転数に基づいて、界磁電流を演算する(ステップS1304)。
なお、界磁電流は、図18に示すような、目標発電トルクおよびオルタネータ回転数と界磁電流との関係を示す3次元マップを用いて演算される。図18の界磁電流のマップの設定値は、オルタネータ回転数が低く、かつ目標発電トルクが大きくなるに従って界磁電流が大きくなるように設定されている。
一方、ステップS1303において、充電制御実行判定フラグがSETされていない(すなわち、No)と判定された場合には、充電制御を実行しないと判定されているので、充電量制御部404は、界磁電流を充電が行われない値(例えば、0A)に設定する(ステップS1305)。
続いて、充電量制御部404は、ステップS1304またはステップS1305で演算された界磁電流に応じて、オルタネータ109に出力するPWM信号のDutyを演算するとともに、演算したDutyで駆動するPWM信号をオルタネータ109に出力して(ステップS1306)、図17の処理を終了する。なお、Dutyは、図19に示すような、界磁電流とDutyとの関係を示すマップを用いて演算される。
図20は、この発明の実施の形態1に係る蒸発燃料処理装置を適用した動作チャートである。この発明の実施の形態1に係る蒸発燃料処理装置を適用した場合の動作チャートは実線で示され、適用していない場合の動作チャートは点線で示されている。なお、充電禁止フラグは、この発明の実施の形態1に係る蒸発燃料処理装置を適用していない場合には、存在しないものとする。
図20において、アクセル開度は、アクセルポジションセンサ105で検出されるアクセル位置である。また、車速は、車速センサ108で検出される車両の速度である。また、エンジン回転数は、クランク角センサ121およびカム角センサ122で検出されるエンジン101の回転数である。
また、燃料カットフラグは、インジェクタ133からの燃料噴射を停止するか否かを示し、この発明の実施の形態1では、アクセル開度0%、かつ車速およびエンジン回転数が所定値(例えば、車速10km/h、エンジン回転数1000rpm)以上である場合に、燃料カットされるものとする。また、燃料カットフラグは、SETまたはRSTの2値で表され、SETで燃料カット状態を表している。
また、燃料フィードバック実行フラグは、LAFセンサ128で検出される排気ガス中の空燃比を、燃料噴射制御にフィードバックするか否かを示す。また、燃料フィードバック実行フラグは、SETまたはRSTの2値で表され、SETでフィードバックの実行を表している。なお、燃料フィードバック実行フラグは、通常、運転時にSETされるが、車両の停止時、加速時、燃料カット時にはRSTされる。
また、パージ実行条件は、パージ実行判定部302での判定結果を示し、SETまたはRSTの2値で表され、SETのときにパージバルブ136のオンを行い、RSTのときにオフを行う。
また、キャニスタ吸着量は、キャニスタ吸着量演算部301で演算されるキャニスタ吸着量を表している。また、バッテリ充電量は、充電量演算部201で演算されるバッテリ充電量を、バッテリ定格容量に対する%で表している。なお、図中の太実線は、充電閾値演算部402演算される充電閾値を表している。
また、充電制御実行判定フラグは、充電制御実行判定フラグ制御部502で判定されるフラグであり、SETまたはRSTの2値で表される。また、充電基本条件判定フラグは、充電実行基本条件判定部401で判定されるフラグであり、SETまたはRSTの2値で表される。
また、高濃度パージ実行判定フラグは、高濃度パージ実行判定部303で判定されるフラグであり、SETまたはRSTの2値で表される。また、充電禁止フラグは、充電禁止フラグ制御部501で判定されるフラグであり、SETまたはRSTの2値で表される。
また、図20において、この発明の実施の形態1に係る蒸発燃料処理装置を適用した場合、時刻t1で運転状態の変化(アクセル開度、エンジン回転数および車速の条件により、燃料カットフラグがSETされる)により、充電基本条件判定フラグがSETされ、充電閾値が、キャニスタ吸着量から演算された値にSETされる。
このとき、バッテリ充電量<充電閾値なので、充電禁止フラグはSETされず、充電制御実行判定フラグがSETされ、時刻t2までの間、バッテリ110が充電される。
続いて、時刻t2でバッテリ充電量≧充電閾値の条件が成立するので、充電禁止フラグがSETされ、充電制御実行判定フラグがRSTされて、バッテリ110の充電が停止する。
次に、時刻t4で運転状態の変化(エンジン回転数および車速の低下により、燃料カットが解除され、燃料フィードバックが実行される)により、パージ実行条件が成立し、キャニスタ吸着量が所定値以上なので、高濃度パージ実行判定フラグがSETされる。
高濃度パージ実行判定フラグがSETされることにより、充電閾値が最大値にSETされるので、バッテリ充電量<充電閾値となって充電禁止フラグがRSTされ、充電制御実行判定フラグがSETされる。そのため、時刻t4から時刻t5までの間、高濃度パージが実行され、同時にバッテリ110が充電されることとなる。
続いて、時刻t5でキャニスタ吸着量が所定値以下(この発明の実施の形態1では、0)となり、アイドルストップ車両であれば、パージのための運転を停止することができる。
これに対して、この発明の実施の形態1に係る蒸発燃料処理装置を適用していない場合(点線参照)には、時刻t1でバッテリの充電が開始された後、時刻t3までの間、充電が実行される。また、時刻t3で、バッテリ充電量<所定値(図12に示したステップS901の判定で用いられる所定値と同じ値を用いる)となり、充電基本条件判定フラグがRSTされる。
また、時刻t4でパージ実行条件が成立するものの、バッテリ充電量が所定値以上なので、高濃度パージ実行判定フラグはRSTされ、時刻t4から時刻t6までの区間において、通常のパージ制御が行われる。
ここで、高濃度パージを実行した場合と実行しない場合とにおけるキャニスタ吸着量の減少量は、時刻t4から時刻t6までの間に示されており、この発明の実施の形態1に係る蒸発燃料処理装置を適用した場合には、高濃度パージを実行した分、キャニスタ吸着量が所定値に到達する時間が、dt分早くなることがわかる。
このように、アイドルストップ車がアイドル時にパージのための運転を継続する必要がある場合、すなわち高濃度パージを必要とする場合においても、あらかじめバッテリ充電量を、キャニスタ吸着量に応じて定められた充電閾値以上の値にならないよう制限しているので、高濃度パージの実行機会を確実に確保することができる。
以上のように、実施の形態1によれば、充電制御部は、キャニスタの蒸発燃料吸着量に基づいて、バッテリの充電量の閾値を演算するとともに、バッテリの充電量が閾値未満である場合には、バッテリの充電を許可し、バッテリの充電量が閾値以上である場合には、バッテリの充電を禁止する。
そのため、高濃度パージを実行する機会を多く確保することができる。
101 エンジン、102 AT、103 車輪、104 アクセルペダル、105 アクセルポジションセンサ、106 シフトレバー、107 シフトポジションセンサ、108 車速センサ、109 オルタネータ、110 バッテリ、111 電流センサ、112 ECU、121 クランク角センサ、122 カム角センサ、123 水温センサ、124 エアフローセンサ、125 吸気圧センサ、126 吸気温センサ、127 吸着量センサ、128 LAFセンサ、131 キャニスタ、132 電子スロットル、133 インジェクタ、134 点火コイル、135 点火プラグ、136 パージバルブ、137 第1電極部、138 第2電極部、201 充電量演算部、202 パージ制御部、203 トルク演算部、204 充電制御部、301 キャニスタ吸着量演算部、302 パージ実行判定部、303 高濃度パージ実行判定部、401 充電実行基本条件判定部、402 充電閾値演算部、403 充電制御実行判定部、404 充電量制御部、501 充電禁止フラグ制御部、502 充電制御実行判定フラグ制御部。

Claims (2)

  1. 内燃機関に適用され、燃料タンクで発生する蒸発燃料をキャニスタで捕捉する蒸発燃料処理装置であって、
    前記内燃機関に設けられたバッテリの充放電電流を検出する電流検出部と、
    前記充放電電流に基づいて、前記バッテリの充電量を演算する充電量演算部と、
    前記キャニスタの蒸発燃料吸着量を検出する吸着量検出部と、
    前記バッテリの充電量、前記内燃機関の運転状態および前記蒸発燃料吸着量に基づいて、通常時よりもパージ速度の速い高濃度パージを実行するか否かを判定するパージ制御部と、
    前記高濃度パージの実行時において、前記内燃機関の運転状態に基づいて、前記内燃機関に設けられた発電機で消費させるトルクを演算するトルク演算部と、
    前記充電量演算部、前記パージ制御部および前記トルク演算部での処理結果に基づいて、前記バッテリの充電を実行するか否かを判定する充電制御部と、を備え、
    前記充電制御部は、前記キャニスタの蒸発燃料吸着量に基づいて、前記バッテリの充電量の閾値を演算するとともに、前記バッテリの充電量が前記閾値未満である場合には、前記バッテリの充電を許可し、前記バッテリの充電量が前記閾値以上である場合には、前記バッテリの充電を禁止する
    ことを特徴とする蒸発燃料処理装置。
  2. 内燃機関に適用され、燃料タンクで発生する蒸発燃料をキャニスタで捕捉する蒸発燃料処理装置で実行される蒸発燃料処理方法あって、
    前記内燃機関に設けられたバッテリの充放電電流を検出する電流検出ステップと、
    前記充放電電流に基づいて、前記バッテリの充電量を演算する充電量演算ステップと、
    前記キャニスタの蒸発燃料吸着量を検出する吸着量検出ステップと、
    前記バッテリの充電量、前記内燃機関の運転状態および前記蒸発燃料吸着量に基づいて、通常時よりもパージ速度の速い高濃度パージを実行するか否かを判定するパージ制御ステップと、
    前記高濃度パージの実行時において、前記内燃機関の運転状態に基づいて、前記内燃機関に設けられた発電機で消費させるトルクを演算するトルク演算ステップと、
    前記充電量演算ステップ、前記パージ制御ステップおよび前記トルク演算ステップでの処理結果に基づいて、前記バッテリの充電を実行するか否かを判定する充電制御ステップと、を備え、
    前記充電制御ステップは、
    前記キャニスタの蒸発燃料吸着量に基づいて、前記バッテリの充電量の閾値を演算するステップと、
    前記バッテリの充電量が前記閾値未満である場合には、前記バッテリの充電を許可し、前記バッテリの充電量が前記閾値以上である場合には、前記バッテリの充電を禁止するステップと、を有する
    ことを特徴とする蒸発燃料処理方法。
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