JP2013238134A - 内燃機関の排気ガス浄化方法及び装置 - Google Patents

内燃機関の排気ガス浄化方法及び装置 Download PDF

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Abstract

【課題】低温時でも酸化触媒による酸化作用を行えるようにする。
【解決手段】エンジン1の排気通路5に、酸化触媒6が配設される。酸化触媒6の上流側の排気通路5に、エアポンプに連なる装置通路9が接続される。例えば、アイドルストップ時に、エアポンプ8が作動されて酸化触媒6の上流側に空気が供給されることで酸化触媒内の貴金属が掃気され、酸化触媒6の貴金属の酸素吸着量が豊富化されて、低温状態でも酸化能力が発揮される。走行中に、燃料カットによって酸化触媒6に空気を供給してもよい。燃料カットに伴うエンジントルク低下を、駆動輪を駆動するモータ15のトルク増大補正によって補うことができる。
【選択図】 図7

Description

本発明は、内燃機関の排気ガス浄化方法及び装置に関するものである。
内燃機関、特に自動車用ディーゼルエンジンでは、排気系に酸化触媒が配設されて、排気ガス中のHC、COを低減することが行われている。酸化触媒は、貴金属を含むのが一般的であり、ある所定温度以上の高温状態で十分な浄化能力を発揮するものである。一方、近年環境問題より、高い浄化性能が求められるとともに、走行燃費の改善対応から熱源となる排気ガスの温度低下が避けられない状況も出てきている。特許文献1には、酸化触媒を早期に活性化温度にまで上昇させるため、酸化触媒に電気ヒータを設けることが提案されている。
特開平11−294152号公報
特許文献1に記載のように、酸化触媒を電気ヒータによって加熱してその温度上昇を図る場合は、電気ヒータが別途必要になると共に、加熱分だけ燃費が悪化することになる。
本発明は以上のような事情を勘案してなされたもので、その目的は、加熱手段を別途設けなくてもすむか、あるいは加熱手段を別途設けたとしてもその作動時間を十分に短縮できるようにした内燃機関の排気ガス浄化方法及び装置を提供することにある。
前記目的を達成するため、本発明にあっては基本的に酸化触媒は、低温状態でも貴金属上に十分な量の酸素が吸着していれば、酸化能力を発揮させることができる、という知見に基づいている。
具体的には、本発明方法にあっては、次のような解決手法を採択してある。すなわち、請求項1に記載のように、
排気系に酸化触媒を有する内燃機関の排気ガス浄化方法であって、
酸化触媒の貴金属への酸素の吸着量を予測する第1ステップと、
前記第1ステップで予測された酸素吸着量があらかじめ設定された所定の下限値以下であるときに、酸化触媒の貴金属を掃気し、貴金属への酸素吸着量を増加させる増加制御を実行する第2ステップと、
を備えているようにしてある。上記解決手法によれば、酸化触媒の貴金属の掃気による、貴金属への酸素吸着量の増加制御の実行により、貴金属に吸着されている酸素量を十分に高めて、活性化温度よりも低い低温状態でも排気ガス中の未燃ガスを酸化することができる。これにより、酸化触媒を加熱するための加熱手段を別途設けなくてもすむか、あるいは加熱手段を設けたとしてもその作動時間を短縮することができる。
上記解決手法を前提とした好ましい態様は、特許請求の範囲における請求項2以下に記載のとおりである。すなわち、
前記第1ステップでの貴金属への酸素吸着量の予測が、運転履歴、酸化触媒前後のガス温度、酸化触媒の温度、酸化触媒前後での酸素センサ出力の少なくとも1つに基づいて行われる、ようにしてある(請求項2対応)。この場合、酸素吸着量の予測を行う具体的な手段が提供される。
運転履歴に基づく貴金属の酸素吸着量の予測が、燃料カットからの経過状態とされる、ようにしてある(請求項3対応)。この場合、燃料カットによって酸化触媒の貴金属への酸素吸着量を最大の状態まで増加させることができ、燃料カット後の経過の状態から吸着量の低下を精度良く予測することができる。
前記第2ステップでの貴金属の酸素吸着量の増加制御が、アイドル停止中にエアポンプを作動させることによって、酸化触媒を空気で掃気させることにより行われる、ようにしてある(請求項4対応)。この場合、エアポンプを利用して、酸化触媒へ十分な酸素を吸着させることができる。
前記第2ステップでの、貴金属への酸素吸着量の増加制御が、アイドル停止中に、空気を貯溜したエアタンクを開放することによって、酸化触媒を空気で掃気させることにより行われる、ようにしてある(請求項5対応)。この場合、あらかじめエアタンクに貯溜された空気を当初から十分に酸化触媒に供給することができる。
前記第2ステップでの貴金属への酸素吸着量の増加制御が、走行中での燃料カットにより行われる、ようにしてある(請求項6対応)。この場合、燃料カットという簡単な手法で吸入空気(中の酸素)を酸化触媒に供給し、貴金属を掃気することができる。また、掃気用の特別な装置を別途用いることが不要になる。
エンジンおよびモータの両方によって駆動輪が駆動され、
貴金属への酸素吸着量の増加制御のために走行中に燃料カットされたとき、燃料カットに伴うエンジントルクの低減分を補うようにモータのトルクが増大補正される、
ようにしてある(請求項7対応)。この場合、走行中に燃料カットを行なって酸化触媒に掃気のための十分な空気を供給することができる。また、燃料カットに伴うエンジントルクの低減を、モータトルクの増大補正によって補って、良好な運転性を確保することができる。
酸化触媒の温度を検出する第3ステップを有し、
前記第3ステップで検出された酸化触媒の温度があらかじめ設定された所定温度以下のときに、前記第2ステップでの、貴金属への酸素吸着量の増加制御が実行される、
ようにしてある(請求項8対応)。この場合、掃気をしなくても酸化触媒が活性化する高温状態では、貴金属への酸素吸着量の増加制御を行わないようにして、酸素吸着量の増加制御の実行時間を極力短くする上で好ましいものとなる。
前記目的を達成するため、本発明装置にあっては次のような解決手法を採択してある。すなわち、請求項9に記載のように、
排気系に酸化触媒を有する内燃機関の排気ガス浄化装置であって、
酸化触媒の貴金属への酸素の吸着量を予測する酸素吸着量予測手段と、
前記酸素吸着量予測手段で予測された酸素吸着量があらかじめ設定された所定の下限値以下であるときに、酸化触媒の貴金属を掃気し、貴金属への酸素吸着量を増加させる増加制御を実行する貴金属への酸素吸着量の増加制御手段と、
を備えているようにしてある。上記解決手法によれば、請求項1に対応した内燃機関の排気ガス浄化方法を実行する装置が提供される。
本発明によれば、加熱手段を別途設けなくてもすむか、あるいは加熱手段を別途設けたとしてもその作動時間を十分に短縮できる。
本発明が適用された制御系統例を示す図。 貴金属への酸素吸着量が十分であれば酸化触媒が活性化することを示す説明図。 排気ガス量が高い状態において、温度と酸素吸着量に応じた酸化触媒の浄化率の変化を示す図。 排気ガス量が低い状態において、温度と酸素吸着量に応じた酸化触媒の浄化率の変化を示す図。 本発明の制御例を示すタイムチャート。 図5のような制御を行うためのフローチャート。 エンジンとモータとによって駆動輪を駆動する場合の駆動系統例を示す図。 燃料カットにより酸化触媒の貴金属を掃気し、貴金属への酸素吸着量を増加させる増加制御を行う一例を示すタイムチャート。 図8のような制御を行うためのフローチャート。
図1において、1は内燃機関つまりエンジンであり、実施形態では、自動車用ディーゼルエンジンとされている。吸入空気は、吸気通路2から吸気マニホールド3を介してエンジン1に供給される。また、エンジン1からの排気ガスは、排気マニホールド4、排気通路5を経て、大気に開放される。排気通路5の途中には、酸化触媒6が配設されると共に、酸化触媒6の下流側においてDPF(ディーゼルパティキュレートフィルタ)7が配設されている。そして、排気通路5のうち、酸化触媒6の上流側には、エアポンプ8に連なる掃気通路9が接続されている。
図1中、Uは、マイクロコンピュータを利用して構成されたコントローラ(制御ユニット)である。このコントローラUは、エアポンプ8を制御するものであり、このため、各種センサS1〜S8からの信号が入力される。センサS1は、酸化触媒6上流側の酸素量(酸素濃度)を検出する上流側酸素センサである。センサS2は、酸化触媒6下流側の酸素量を検出する下流側酸素センサである。センサS3は、酸化触媒6の温度を検出する温度センサである。 センサS4、センサS5は、それぞれ酸化触媒前後のガス温度を検出する温度センサである。センサS6は、エンジン回転数を検出する回転数センサである。センサS7は、車速を検出する車速センサである。センサS8は、ブレーキ(フットブレーキあるいはパーキングブレーキ)が操作されていることを検出するブレーキセンサである。
コントローラUは、停車中でブレーキ操作されているときは、エンジン1を停止するアイドルストップの制御を行うようになっている。そして、酸化触媒6が所定の活性化温度よりも低いときで、酸素吸着量が少ないときは、エアポンプ8を作動させて、掃気通路9から空気を供給して(掃気実行)、酸化触媒6の貴金属での酸素吸着量を増加させる。
酸化触媒6は、既知のように、白金やパラジウム等の貴金属を用いているが、貴金属への吸着性が高くなる低温時では吸着性の高いCOなどが寡占的に吸着し、酸素の吸着可能な空領域が不足する。結果、図2(a)に示すように、貴金属への酸素吸着量が少ない状態になり、酸化作用が十分に発揮できない状態となる)。一方、貴金属での酸素吸着量が多い状態では、図2(b)に示すように、低温であっても、吸着酸素が無くなるまでCO等の未燃成分を酸化させる機能を発揮することになる。なお、図2中、PGMで示すのは貴金属を示す。
図3は、排気ガス量が高い(多い)状態で、酸化触媒6の貴金属での酸素吸着量に応じた浄化率の変化を示す。図中実線で示すのは、通常の浄化特性で、加熱や増加制御をしないときの浄化率を示す。酸化触媒6の貴金属での酸素吸着量が増大すると、図中一点鎖線、二点鎖線で示すように、低温でも浄化率が増大され、酸素吸着量が多いほど浄化率が高まることになる。図4は、排気ガス量が低い(少ない)状態において、図3に対応した図である。この場合も、酸化触媒6の貴金属での酸素吸着量が多くなるほど、浄化率が増大される。
図3、図4との比較により、排気ガス量が少ない方が、酸化触媒6の貴金属での酸素吸着量増大による浄化率増大効果の高いものとなる。つまり、排気ガス量が少なくて、排気ガス温度によって酸化触媒6を活性化温度にまで上昇させにくい状況下においては、酸化触媒6の貴金属での酸素吸着量を増大させることが浄化率向上の上で極めて好適である、ということが理解される。
図5は、走行状態とアイドルストップとを繰り返すような運転を行ったときに、酸化触媒6の貴金属での酸素吸着量増加制御をアイドルストップのタイミングで行うようにした制御例を示す。すなわち、t1時点が、アイドルストップが開始される時点であり、その前の時点では走行が行われていた状況となっている。このt1時点前での走行に伴って、酸化触媒6の貴金属での酸素吸着量が徐々に低下し、t1時点では酸素吸着量が極端に低下した状態となっている。
t1時点でアイドルストップが開始されると、エアポンプ8が作動されて、掃気通路9からの空気が、排気通路5から酸化触媒6の上流側に供給され、掃気される。これにより、貴金属上のCO、NOx、HCなどが脱離し、代わりに酸素が吸着するため、酸化触媒6の貴金属での酸素吸着量が急激に増加される。酸化触媒6の貴金属での酸素吸着量が上限値にまで達したt2時点では、エアポンプ8の作動が停止される。t2後のt3時点から、再び走行が開始され、これに伴って酸化触媒6の貴金属での酸素吸着量が徐々に低下される。t3時点後のt4時点で、再びアイドルストップが行われる。ただし、t4時点では、酸化触媒6の貴金属での酸素吸着量がまだ大きいことから、エアポンプ8は作動されないことになる。
なお、低温状態であっても、貴金属の十分な酸素吸着量のある酸化触媒6での酸化反応熱によって、酸化触媒6の温度がすみやかに上昇されることになる。また、高効率とされたエンジンにあっては、ディーゼルエンジン、ガソリンエンジン(特に理論空燃比よりもリーンなリーン燃焼されるもの)共に、排気ガス温度が低いために、酸化触媒6の温度が活性化温度以下になることが多く、軽負荷時に、この傾向が顕著になる。したがって、このような高効率エンジンに本発明を適用すると特に好適となる。
図6は、図5に示すような制御を行うためのフローチャートを示し、以下このフローチャートについて説明する。なお、以下の説明でQはステップを示す。まず、Q1において、各センサS1〜S8からの信号が読み込まれる。Q1の後、Q2において、センサS3で検出される酸化触媒6の温度が所定温度(活性化温度で、実施形態では150℃)以下であるか否かが判別される。このQ2の判別でNOのときは、エアポンプ8を利用した貴金属の掃気による酸素吸着量増加の制御は不要なときであるとして、Q1に戻る。
Q2の判別でYESのときは、Q3において、アイドルストップ中であるか否かが判別される。こQ3の判別でNOのときも、エアポンプ8を利用した掃気による貴金属の酸素吸着量増加の制御は不要なときであるとして、Q1に戻る。
Q3の判別でYESのときは、Q4において、酸化触媒6の貴金属での酸素吸着量が推定(予測)される。酸素吸着量の推定は、実施形態では、酸化触媒6の上流側と下流側の2つの酸素センサS1,S2の出力を比較することにより行われる(S1とS2との出力差が小さいほど酸化反応が進行しておらず、酸素吸着量が少ないときであると判断できる)。
Q4の後、Q5において、Q4で推定された貴金属の酸素吸着量が、あらかじめ設定された所定の下限値以下であるか否かが判別される。このQ5の判別でNOのときは、酸化触媒6の貴金属での酸素吸着量が大きいときなので、このときもQ1に戻る。
Q5の判別でYESのときは、Q6において、エアポンプ8を作動させて、掃気による酸化触媒6の貴金属での酸素吸着量の増加制御が実行される。なお、この酸素吸着量の増加制御は、ある一定の所定時間実行してもよく、またQ4で推定された酸素吸着量に応じた時間だけ実行してもよく(酸素吸着量が少なくなるほど実行時間を長くする)、さらに酸素センサS1とS2との出力差が所定値以上になるまで行う等、適宜設定できる。
図7〜図9は、本発明の第2の実施形態を示すものであり、エンジンとモータとの両方によって駆動輪を駆動可能な車両であることを前提としている。そして、本実施形態では、エンジンによる走行中に、燃料カットを行って酸化触媒の貴金属での酸素吸着量を増加させると共に、燃料カットに伴うトルク低下を、モータのトルク増大によって補うようにしてある。
まず、図7について説明すると、エンジン1の出力が、例えば遊星歯車機構を利用して構成された動力分割機構11から、ギア12、デファレンシャルギア13を経て、左右の駆動駆動輪14L、14Rに伝達される。また、モータ15の出力が、上記ギア12に伝達される。これにより、エンジン1のみによる駆動と、モータ15のみによる駆動と、エンジン1とモータ15との両方による駆動とが適宜選択可能とされている。
動力分割機構11には、エンジン1からのトルクとモータ15からのトルクとの両方が入力可能であり、動力分割機構11で分割された動力によって、ジェネレータ16が駆動される(発電される)。ジェネレータ16で発電された電力は、インバータ17を介して高圧バッテリ18に充電される。また、高圧バッテリ18で蓄電されている電力が、インバータ17を介してモータ15に供給される。
図8は、エンジン1とモータ15との両方によって駆動輪14L、14Rを駆動している走行中(実施形態ではエンジン回転一定かつ車速一定の定常運転での走行となっている)において、燃料カットとモータトルク増大補正とを行う場合のタイムチャートを示す。まず、t11時点までは、走行にともなって酸化触媒6の貴金属での酸素吸着量が徐々に低下され、t11時点で、酸素吸着量が所定の下限値に達した状態とされる。
t11時点で、酸化触媒6の貴金属の掃気を実行させるべく燃料カットが実行されると共に、燃料カットに伴うエンジントルク低下分を補うように、モータ15のトルクが増大補正される。燃料カットにより酸化触媒を気筒内で燃焼することなく排気系に排出された空気で掃気することで、貴金属上に寡占的に吸着しているCO等が脱離して、代わりに空気中の酸素が吸着して、酸化触媒6の貴金属の酸素吸着量が増加されていく。なお、燃料カットに伴う酸化触媒6への空気の供給(掃気)は、制御判定など制御遅れの後実施され、燃料カットに同期してモータトルクの増大補正を開始するようにしてある。
燃料カットにより、酸化触媒6の貴金属での酸素吸着量が徐々に増加し、t12時点で、所定の上限値に達する。このt12時点で、燃料カットが中止されると共に、モータ15のトルク増大補正も中止される。
t12時点からさらに走行を続けることにより、酸化触媒6の貴金属の酸素吸着量が徐々に減少し、t13時点になると酸化触媒6の貴金属での酸素吸着量が再び所定の下限値になる。これにより燃料カットとモータトルク増大補正とが再び行われる。そして、酸化触媒6の貴金属での酸素吸着量が所定の上限値になったt14時点で、燃料カット中止とモータトルク増大補正とが共に中止される。
図8に示すような制御を行うためのフローチャートが図9に示され、以下この図9について説明する。まず、Q11において、各センサS1〜S8からの信号が読み込まれる。Q11の後、Q12において、センサS3で検出される酸化触媒6の温度が所定温度(活性化温度で、実施形態では125℃)以下であるか否かが判別される。このQ12の判別でNOのときは、Q11に戻る。
Q12の判別でYESのときは、Q13において、酸化触媒6の貴金属での酸素吸着量が推定(予測)される(図6のQ4対応)。Q13の後、Q14において、Q13で推定された酸素吸着量が、あらかじめ設定された下限値以下であるか否かが判別される。このQ14の判別でNOのときは、Q11に戻る。
Q15の判別でYESのときは、Q15において、少なくともエンジン1の駆動力を利用した走行中であるか否かが判別される。なお、モータ15による駆動走行は、行われていてもよく、あるいは行われていなくてもよい。このQ15の判別でYESのときは、Q16において燃料カットが実行され、引き続きQ17において、燃料カットに伴うエンジントルクの低下分を補うようにモータ15のトルクが増大補正される。
Q17の後、Q18において、酸化触媒6の貴金属への酸素吸着量(酸素センサS1、S2の出力に基づく新たな推定値)が、所定の上限値以上であるか否かが判別される。このQ18の判別でNOのときは、Q16に戻る。また、Q18の判別でYESのときは、Q19において、燃料カットが中止されると共に、モータトルク増大補正が中止される。
前記Q15の判別でNOのときは、Q20において、前記実施形態の場合と同様に、エアポンプ8を作動させることによる酸化触媒6の貴金属の酸素吸着量増加の制御が実行される。
以上実施形態について説明したが、本発明は、実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲の記載された範囲において適宜の変更が可能であり、例えば次のような場合をも含むものである。ディーゼルエンジンに限らず、ガソリンエンジン等、排気ガス中にHC、COを排出するものであれば、適宜のエンジンを本発明の適用対象とすることができる。駆動輪の駆動用モータを有しない車両の走行中において、燃料カットによる酸素吸着量増加の制御を実行するようにしてもよい。酸化触媒6の貴金属での酸素吸着量の予測(推定)は、種々の手法により行うことができ、例えば運転履歴(特に燃料カット等の掃気を実行してからの経過状態)に基づいて、あるいは酸化触媒6の温度に基づいて行うことができ、複数の予測手段を組み合わせて予測を行うこともできる。
掃気通路9にエアタンクを接続して、エアタンク内に常時所定圧力範囲の空気を貯溜しておき(エアポンプによる空気貯溜)、酸化触媒6の貴金属の酸素吸着量が低下したときに、エアタンクを開放して、エアタンク内の空気を酸化触媒6へ供給するようにしてもよい。また、掃気通路5にバイパス経路および開閉弁を設けて、掃気を行う際に酸化触媒を通過する排気ガスをバイパスするようにしてもよい。本発明による制御は、酸化触媒6が活性化温度以下のときに実行するようにしてあるが、酸化触媒6の温度にかかわらず本発明制御を実行するようにしてもよい。勿論、本発明の目的は、明記されたものに限らず、実質的に好ましいあるいは利点として表現されたものを提供することをも暗黙的に含むものである。
本発明は、酸化触媒を利用した排気ガス浄化の上で好ましいものとなる。
1:エンジン
2:吸気通路
5:排気通路
6:酸化触媒
7:DPF
8:エアポンプ
15:モータ
16:ジェネレータ
17:インバータ
18:高電圧バッテリ
14L:14R:駆動輪

Claims (9)

  1. 排気系に酸化触媒を有する内燃機関の排気ガス浄化方法であって、
    酸化触媒の貴金属への酸素の吸着量を予測する第1ステップと、
    前記第1ステップで予測された酸素吸着量があらかじめ設定された所定の下限値以下であるときに、酸化触媒の貴金属を掃気し、貴金属への酸素吸着量を増加させる増加制御を実行する第2ステップと、
    を備えていることを特徴とする内燃機関の排気ガス浄化方法。
  2. 請求項1において、
    前記第1ステップでの貴金属への酸素吸着量の予測が、運転履歴、酸化触媒前後のガス温度、酸化触媒の温度、酸化触媒前後での酸素センサ出力の少なくとも1つに基づいて行われる、ことを特徴とする内燃機関の排気ガス浄化方法。
  3. 請求項2において、
    運転履歴に基づく貴金属の酸素吸着量の予測が、燃料カットからの経過状態とされる、ことを特徴とする内燃機関の排気ガス浄化方法。
  4. 請求項1において、
    前記第2ステップでの貴金属の酸素吸着量の増加制御が、アイドル停止中にエアポンプを作動させることによって、酸化触媒を空気で掃気させることにより行われる、ことを特徴とする内燃機関の排気ガス浄化方法。
  5. 請求項1において、
    前記第2ステップでの貴金属への酸素吸着量の増加制御が、アイドル停止中に、空気を貯溜したエアタンクを開放することによって、酸化触媒を空気で掃気させることにより行われる、ことを特徴とする内燃機関の排気ガス浄化方法。
  6. 請求項1において、
    前記第2ステップでの貴金属への酸素吸着量の増加制御が、走行中での燃料カットにより行われる、ことを特徴とする内燃機関の排気ガス浄化方法。
  7. 請求項6において、
    エンジンおよびモータの両方によって駆動輪が駆動され、
    貴金属への酸素吸着量の増加制御のために走行中に燃料カットされたとき、燃料カットに伴うエンジントルクの低減分を補うようにモータのトルクが増大補正される、
    ことを特徴とする内燃機関の排気ガス浄化方法。
  8. 請求項1ないし請求項7のいずれか1項において、
    酸化触媒の温度を検出する第3ステップを有し、
    前記第3ステップで検出された酸化触媒の温度があらかじめ設定された所定温度以下のときに、前記第2ステップでの貴金属への酸素吸着量の増加制御が実行される、
    ことを特徴とする内燃機関の排気ガス浄化方法。
  9. 排気系に酸化触媒を有する内燃機関の排気ガス浄化装置であって、
    酸化触媒の貴金属への酸素の吸着量を予測する酸素吸着量予測手段と、
    前記酸素吸着量予測手段で予測された酸素吸着量があらかじめ設定された所定の下限値以下であるときに、酸化触媒の貴金属を掃気し、貴金属への酸素吸着量を増加させる増加制御を実行する貴金属への酸素吸着量の増加制御手段と、
    を備えていることを特徴とする内燃機関の排気ガス浄化装置。
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