JP2013237881A - 無電解銅メッキ方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 非導電性基板に金属銅を触媒付与し、無電解銅メッキを施すに際して、触媒付与の確実性を増し、銅メッキ皮膜をより厚く形成する。
【解決手段】 平均粒径1〜250nmにまで微細化した銅ナノ粒子を用いて前処理して非導電性基板に触媒付与した後、無電解銅メッキを施すのに際して、前処理に先立って複素単環式、縮合複素環式又はチオ尿素系の含窒素化合物、フタロシアニン、界面活性剤、還元剤より選ばれた吸着促進剤に同基板を接触させて吸着促進処理をする。吸着促進剤の作用で銅ナノ粒子の吸着が促進されて基板に触媒核がより確実に付与され、銅皮膜を厚く形成できる。前処理の後に、酸、還元剤から選ばれた活性化剤に同基板を接触させて後処理をしても、同様の増膜効果が得られる。
【選択図】 なし

Description

本発明は無電解銅メッキ方法に関し、前処理により所定粒径以下の銅ナノ粒子を非導電性基板に触媒付与してから無電解銅メッキを行うに際して、前処理の前・後に所定の吸着促進処理或いは活性化処理を複合的に組み合わせることで、基板上への銅皮膜の析出速度を増し、メッキ皮膜を増膜できるものを提供する。
ガラス・エポキシ樹脂、ガラス・ポリイミド樹脂、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂、ポリカーボネート樹脂、ABS樹脂、PET樹脂などの樹脂基板を初め、ガラス基板、セラミックス基板などの非導電性基板上に無電解銅メッキを施すには、先ず、基板上にパラジウム、銀、白金、銅などの特定の金属を吸着させてこれを触媒核とした後、この触媒核を介して無電解銅メッキ液により銅皮膜を基板上に析出させることが必要になる。
この前処理としての触媒付与については、基板上にパラジウム、銀、白金などの貴金属を触媒付与した後、無電解銅メッキを行う従来技術はあるが、コスト面から見れば、上記貴金属ではなく安価な銅を触媒核とするのが好ましい。
樹脂基板などの非導電性基板上に金属銅の触媒核を直接付与することは容易でなく、例えば、銅塩を基板に付着させた後に還元剤により基板上に金属銅微粒子の触媒核を付与してから無電解銅メッキを行うものや、酸化銅コロイドを触媒核として基板に付与した後、銅塩、還元剤及び錯化剤を含む溶液に浸漬する還元反応により、或いは、無機酸を用いた不均化反応で銅皮膜を形成するものなどがある。
しかしながら、これらの技術では基板に触媒付与するのは酸化銅などの銅塩であり、金属銅そのものではない。
そこで、本出願人は、先に、特願2011−248664号で、平均粒径250nm以下にまで微細化した銅ナノ粒子の分散液に非導電性基板を浸漬するという簡便な処理で、基板に金属銅を直接的に触媒付与できるという知見を得るとともに、この触媒付与後の無電解メッキにより銅メッキ皮膜を円滑に形成できる無電解銅メッキ方法を提案した(以下、先行基本技術という)。
一方、触媒付与をした基板に無電解銅メッキを行う場合、当該触媒付与に先立って、或いは触媒付与後に、所定の薬剤処理を施してから無電解銅メッキを行うものがある。
当該従来技術を示すと次の通りである。
(1)特許文献1
非導電性基板への触媒付与後に無電解メッキを行うに際して、無メッキ部分の殆どない良好な無電解メッキ皮膜を形成することを目的として(段落7〜8)、パラジウム化合物、第一スズ化合物及び酸を含む触媒付与液に非導電性基板を接触させた後、過酸化水素、過炭酸塩などの酸化剤を含むpH3〜11の水溶液に接触させ、或いは、その間に所定pHの酸性水溶液かアルカリ性水溶液に接触させる工程を介在させ、その後に、無電解銅メッキを行う無電解メッキ方法が開示されている(請求項1〜4、段落27〜28)。
当該文献1では、基板に触媒付与した後、酸化剤の含有液、又は酸性かアルカリ性の水溶液に接触させてから無電解銅メッキを行っている。
(2)特許文献2
樹脂基板への触媒付与後に無電解メッキを行うに際して、高価な貴金属類を用いることなく、外観が良好で密着性に優れた無電解メッキ皮膜を得ることを目的として(段落5〜7)、樹脂基板をエッチング処理し、銅化合物の含有液に接触させ、ペルオクソ二硫化ナトリウム、過酸化水素、過塩素酸などの酸化剤の含有液に接触させ、ニッケル化合物の含有液に接触させた後、水素化ホウ素化合物、アミンボラン類、次亜リン酸塩などの還元剤の含有液に接触させて活性化処理をすることで触媒付与を行い、その後に無電解銅メッキを行う無電解メッキ方法が開示される(請求項1〜4、段落29、40、45)。
当該文献2では、樹脂基板を銅化合物の含有液、酸化剤の含有液に順番に接触させ、他の処理を経て無電解銅メッキを行っている。
(3)特許文献3
パラジウムなどの高価な金属を用いずに触媒付与をしてから無電解メッキをする方法であって(段落9)、(A)樹脂基板などの被メッキ物にアニオン性界面活性剤などのコンディショニング剤を用いて被メッキ物の表面に付着した汚れを清浄化し(段落28、39)、(B)銅塩と第一スズ塩を含有する触媒溶液を用いて触媒化処理をして被メッキ物表面に均一に銅の吸着層を形成し(段落31)、(C)アミンボラン類、水素化ホウ素、ホルムアルデヒドなどを用いて活性化処理を行って吸着した銅の還元処理を完結した後(段落35)、無電解銅メッキを行う無電解メッキ方法が開示されている(請求項1〜8、段落38)。
当該文献3では、樹脂基板への触媒付与後に、還元剤を用いた活性化処理を経て無電解銅メッキをしている。
(4)特許文献4
非導電性材料部を有する基板に触媒処理を行い、当該触媒処理がアルカリ性触媒金属で処理した後に還元剤液で処理するか、又は酸性触媒金属コロイド溶液で処理した後に酸溶液で処理し、次いで、無電解銅メッキを行うことが開示されている(請求項1〜2、6)。
上記触媒金属はパラジウム、銀、白金、金、ニッケル、コバルトなどであり(段落34)、上記還元剤はジメチルアミンボランや水素化ホウ素化合物などのボラン系化合物、ヒドラジン、ホルムアルデヒドなどが挙げられる(段落41)。この還元剤での処理は、主として付与された触媒の金属化を目的とし、或いは、場合によっては、金属材料に形成された酸化皮膜の除去、基板の銅部分の活性化などを目的とする(段落38)。
また、上記酸溶液は塩酸、硫酸などの溶液である(段落33)。
無電解メッキの種類は、銅、スズ、銀、ニッケル、コバルトなどである(段落42)。
当該文献4では、触媒付与後に還元剤又は酸溶液で処理している。
(5)特許文献5
(i)界面活性剤及び酸を樹脂成形体に接触させてエッチング処理し、貴金属化合物及び第一スズ化合物を含有するコロイド溶液に接触させた後、(ii)パラジウム化合物の含有液に接触させて触媒付与し、(iii)無電解銅メッキを行うことが開示されている(請求項1〜3)。
上記エッチング処理の界面活性剤はカチオン性、ノニオン性、アニオン性、両性などの各種界面活性剤であり(段落27)、その含有量は0.1〜10g/Lである(段落47)。酸は硫酸、塩酸などの無機酸、脂肪族カルボン酸(ラウリン酸、ステアリン酸、オレイン酸など)、オキシカルボン酸(グリコール酸、乳酸、酒石酸、リンゴ酸、クエン酸など)、脂肪族アミノカルボン酸などである(段落50〜51)。
当該文献5では、触媒付与の前に界面活性剤や酸で樹脂成形体を処理している。
(6)特許文献6
被メッキ物の銅部分を確実に活性化して無電解銅メッキ皮膜を均一に析出することを目的として(段落8〜9)、還元剤と界面活性剤を含有し、pH1〜7に調整した活性化溶液に被メッキ物を浸漬した後、無電解銅メッキを行うことが開示されている(請求項5)。
上記還元剤としてはホルマリンが好適であり(段落12)、上記界面活性剤としてはノニオン系界面活性剤、特に、ポリエチレングリコールが好適である(段落14)。
当該文献6では、無電解メッキの前段階の活性化処理に、還元剤と界面活性剤を使用している。
特開2001−323383号公報 特開2003−041375号公報 特開2008−214706号公報 特開2005−008936号公報 特開2006−299366号公報 特開2001−131760号公報
このように、前記先行基本技術では、250nm以下にまで微細化した銅ナノ粒子を含有する前処理液に非導電性基板を接触させて触媒付与をしてから無電解銅メッキを行っているが、その一方で、上記特許文献1〜6に見るように、メッキの皮膜外観や密着性を改善するなどの見地から触媒付与の前・後に様々な薬剤処理がなされている。
本発明では、上記特許文献1〜6に示されたように、前記先行基本技術の中核をなす特定粒径以下にまで微細化した銅ナノ粒子による触媒付与の前・後に、所定の薬剤処理を複合的に組み合わせることで、銅ナノ粒子の触媒付与の確実性を増し、銅メッキ皮膜をより厚く形成することを技術的課題とする。
本出願人は、銅ナノ粒子による触媒付与の前に、予め所定の含窒素化合物、界面活性剤、還元剤などの含有液で非導電性基板を処理すると、次工程の触媒核の吸着をより促進して触媒付与の密度を増大できること、また、触媒付与処理を経た基板に酸や還元剤の含有液で処理すると、基板の触媒付与の活性度を向上できることにより、触媒付与の前後に薬剤処理せずに無電解メッキする場合に比べて、無電解銅メッキ皮膜の析出速度を増し、当該皮膜を厚く成膜できることを見い出して、本発明を完成した。
即ち、本発明1は、(a)複素単環式、縮合複素環式又はチオ尿素系の含窒素化合物、フタロシアニン、界面活性剤、還元剤よりなる群から選ばれた吸着促進剤の少なくとも一種の含有液に非導電性基板を浸漬する吸着促進工程と、
(b)平均粒径1〜250nmの銅ナノ粒子を分散剤により溶媒中に1〜80重量%の含有量で分散させて前処理液を調製し、吸着促進処理された非導電性基板を当該前処理液に浸漬して、基板表面上に前処理液に含まれる銅ナノ粒子を吸着させる前処理工程と、
(d)前処理された上記基板上に無電解銅メッキ液を用いて銅皮膜を形成する無電解メッキ工程
とからなることを特徴とする無電解銅メッキ方法である。
本発明2は、(b)平均粒径1〜250nmの銅ナノ粒子を分散剤により溶媒中に1〜80重量%の含有量で分散させて前処理液を調製し、非導電性基板を当該前処理液に浸漬して、基板表面上に前処理液に含まれる銅ナノ粒子を吸着させる前処理工程と、
(c)酸、還元剤よりなる群から選ばれた活性化剤の少なくとも一種の含有液に前処理された非導電性基板を浸漬する後処理工程と、
(d)後処理された上記基板上に無電解銅メッキ液を用いて銅皮膜を形成する無電解メッキ工程
とからなることを特徴とする無電解銅メッキ方法である。
本発明3は、(a)複素単環式、縮合複素環式又はチオ尿素系の含窒素化合物、フタロシアニン、界面活性剤、還元剤よりなる群から選ばれた吸着促進剤の少なくとも一種の含有液に非導電性基板を浸漬する吸着促進工程と、
(b)平均粒径1〜250nmの銅ナノ粒子を分散剤により溶媒中に1〜80重量%の含有量で分散させて前処理液を調製し、吸着促進処理された非導電性基板を当該前処理液に浸漬して、基板表面上に前処理液に含まれる銅ナノ粒子を吸着させる前処理工程と、
(c)酸、還元剤よりなる群から選ばれた活性化剤の少なくとも一種の含有液に前処理された非導電性基板を浸漬する後処理工程と、
(d)後処理された上記基板上に無電解銅メッキ液を用いて銅皮膜を形成する無電解メッキ工程
とからなることを特徴とする無電解銅メッキ方法。
本発明4は、上記本発明1〜3のいずれかにおいて、上記分散剤の銅ナノ粒子に対する含有量が3〜70重量%であり、
溶媒が常圧で沸点250℃以下及び引火点10℃以上の有機溶媒、又は水であり、前処理液のpHが3.0〜10.0であることを特徴とする無電解銅メッキ方法である。
本発明5は、上記本発明1〜4のいずれかにおいて、 吸着促進剤が、ノニオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、両性界面活性剤、チアゾール、ベンゾチアゾール、メチルベンゾチアゾール、メルカプトベンゾチアゾール、トリアゾール、トリルトリアゾール、ベンゾトリアゾール、メチルベンゾトリアゾール、イミタゾール、2−ウンデシルイミダゾール、2−ヘプタデシルイミダゾール、ベンゾイミダゾール、グアニジン類、チオ尿素類、フタロシアニン、ホルムアルデヒド、アミンボラン類、次亜リン酸類、アスコルビン酸、グリオキサル酸、ギ酸よりなる群から選ばれた少なくとも一種であることを特徴とする無電解銅メッキ方法である。
本発明6は、上記本発明1〜5のいずれかにおいて、活性化剤が、塩酸、硫酸、カルボン酸、スルホン酸、ホルムアルデヒド、アミンボラン類、水素化ホウ素化合物、次亜リン酸類、アスコルビン酸、グリオキサル酸、ギ酸よりなる群から選ばれた少なくとも一種であることを特徴とする無電解銅メッキ方法である。
本発明の基本技術においては、粒径250nm以下にまで微細化した銅ナノ粒子を用いて分散液を調製するため、非導電性基板を浸漬した後、無電解銅メッキを行うと美麗な銅皮膜を基板全面に形成することができる。
本発明では、所定 粒径以下に微細化した銅ナノ粒子を用いて金属銅の触媒核を付与(即ち、前処理)した後、無電解銅メッキを行うにあたり、さらに加重的に、前処理をする前に予め吸着促進処理を行って、銅ナノ触媒の吸着を促進するため、無電解メッキ時の銅の析出密度が増し、 触媒付与の前に薬剤処理せずに無電解メッキする場合に比べて、無電解銅メッキ皮膜の析出速度を増速し、単位メッキ時間内で得られる皮膜の膜厚を厚くできる。
また、上記前処理の後に活性化処理(後処理)を行って、銅ナノ触媒の表面酸化を除去して触媒付与の活性度を向上するため、やはり無電解メッキ時の銅の析出不良を排除でき、析出速度を増して、 得られる無電解銅メッキ皮膜を増膜できる。
さらには、前処理の前・後に吸着促進処理と活性化処理の両方を複合する場合には、無電解メッキ時の銅の析出皮膜を効率的により厚くできる。
従って、前処理の前・後に吸着促進処理、或いは活性化剤による後処理を組み合わせると、 均質で美麗な銅皮膜を非導電性基板の全面に形成できることに加えて、メッキ皮膜の析出速度を増し、増膜効果が得られる。
本発明は、第一に、適正に微細化した銅ナノ粒子を分散した前処理液を用いて触媒付与(前処理)した後、非導電性基板に無電解銅メッキを行う際に、 前処理に先立って吸着促進剤の含有液に基板を浸漬して吸着促進処理をする無電解銅メッキ方法であり、第二に、当該前処理の後に活性化剤の含有液に基板を浸漬して活性化処理をする(つまり、前処理と無電解メッキ処理の間に活性化処理を介在させる)無電解銅メッキ方法であり、第三に、当該前処理の前・後に吸着促進処理と活性化処理を複合的に組み合わせた無電解銅メッキ方法である。
上記非導電性基板は、ガラス・エポキシ樹脂、ガラス・ポリイミド樹脂、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂、ポリカーボネート樹脂、ABS樹脂、PET樹脂などの樹脂基板を初め、ガラス基板、セラミックス基板などをいう。
本発明1は、(a)吸着促進工程と、(b)前処理工程と、(d)無電解メッキ工程とからなる無電解銅メッキ方法であり、前処理に先立って吸着促進剤を用いた吸着促進処理を非導電性基板に施すことに特徴がある。
上記吸着促進剤は(1)複素単環式、縮合複素環式又はチオ尿素系の含窒素化合物、(2)フタロシアニン、(3)界面活性剤、(4)還元剤から選択したものを単用又は併用する。
上記(1)の含窒素化合物は複素単環式化合物、縮合複素環式化合物、チオ尿素系化合物に分けられる。
複素単環式の含窒素化合物には、チアゾールなどのチアゾール類、トリアゾール、トリルトリアゾールなどのトリアゾール類、イミタゾール、2−ウンデシルイミダゾール、2−ヘプタデシルイミダゾールなどのイミダゾール類等が挙げられる(本発明5参照)。
縮合複素環式の含窒素化合物には、ベンゾチアゾール、メチルベンゾチアゾール、メルカプトベンゾチアゾールなどのベンゾチアゾール類、ベンゾトリアゾール、メチルベンゾトリアゾールなどのベンゾトリアゾール類、ベンゾイミダゾール等が挙げられる(本発明5参照)。
上記複素単環式化合物系の含窒素化合物については、例えば、ピリミジンやトリアジンの6員複素単環式化合物などがあるが、チアゾール、トリアゾール、イミタゾールなどの5員複素単環式化合物が好ましい。
同じく、上記縮合複素環式化合物系の含窒素化合物については、例えば、キノキサリンの6員縮合複素環式化合物などがあるが、ヘンゾチアゾール、ベンゾトリアゾール、ベンゾイミタゾールなどの5員縮合複素環式化合物(5員複素単環とベンゼン環が縮合した環式化合物)が好ましい。
また、チオ尿素系の含窒素化合物にはグアニジン類、チオ尿素類がある(本発明5参照)。グアニジン類には、グアニジン、グアニジンにアリル基が多数結合したポリアリルグアニジン塩酸塩などが挙げられる。チオ尿素類には、チオ尿素、或いは、ジメチルチオ尿素、トリメチルチオ尿素、ジエチルチオ尿素、アリルチオ尿素、アセチルチオ尿素、エチレンチオ尿素、ジフェニルチオ尿素、二酸化チオ尿素、チオセミカルバジドなどのチオ尿素誘導体が挙げられる。
一方、上記(2)のフタロシアニンは、基本的に金属が配位した金属フタロシアニンではなく、金属が配位してしない状態の化合物をいう。
上記(3)の界面活性剤は概ね、分子量2000〜100万の高分子界面活性剤、分子量2000未満の低分子界面活性剤、無機界面活性剤に大別される。
上記界面活性剤はノニオン性、アニオン性、カチオン性、両性に分類でき。また、これらを異なる面から分類すると、高分子又は低分子界面活性剤、無機界面活性剤となる。
例えば、高分子界面活性剤のうち、アニオン性にはポリカルボン酸系、ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合系などの水系用、ポリカルボン酸部分アルキルエステル系などの有機溶媒用の高分子界面活性剤がある。
カチオン性にはカチオン性ジアリルアミン系ポリマー、ポリアルキレンポリアミン系などの有機溶媒系の高分子界面活性剤がある。
ノニオン性にはポリエチレングリコールなどの水系用、ポリエーテル系などの有機溶媒用の高分子界面活性剤がある。
両性界面活性剤には、両性ジアリルアミン系ポリマーなどがある。
また、低分子界面活性剤のうち、アニオン性にはアルキルスルホン酸系などの水系用低分子界面活性剤がある。
カチオン性には四級アンモニウム塩系などの水系用、アルキルポリアミン系などの有機溶媒用の低分子界面活性剤がある。
ノニオン性には高級アルコールアルキレンオキシド系などの水系用、多価アルコールエステル系などの有機溶媒用の低分子界面活性剤がある。
両性界面活性剤にはカルボキシベタイン、スルホベタイン、イミダゾリンベタイン、アミノカルボン酸などがある。
上記無機界面活性剤にはトリポリリン酸塩などの水系用界面活性剤がある。
界面活性剤(3)としては、カチオン性ジアリルアミン系ポリマー、両性ジアリルアミン系ポリマー、ジオクチルスルホコハク酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩、ジアルキルジメチルアンモニウムクロライド、ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ポリオキシエチレンスチレン化フェニルエーテルなどが好ましい。
上記(4)の還元剤には、ホルムアルデヒド、アミンボラン類、次亜リン酸類、水素化ホウ素類、ヒドラジン誘導体、アスコルビン酸、グリオキサル酸、ギ酸などが挙げられる(本発明5参照)。
上記アミンボラン類には、ジメチルアミンボラン、トリメチルアミンボラン、イソプロピルアミンボラン、モルホリンボランなどが挙げられる。
上記次亜リン酸類には、次亜リン酸、そのアンモニウム、リチウム、ナトリウム、カリウム、カルシウムなどの塩が挙げられる。
上記水素化ホウ素類には、水素化ホウ素ナトリウムなどが挙げられる。
上記ヒドラジン誘導体には、ヒドラジン水和物、フェニルヒドラジンなどが挙げられる。
また、ハイドロキノン、カテコール、レゾルシン、フロログルシン、クレゾールスルホン酸、フェノールスルホン酸、カテコールスルホン酸、ハイドロキノンスルホン酸又はこれらの塩なども有効性が期待できる。
本発明1の吸着促進工程(a)では、上記吸着促進剤の含有液に非導電性基板を浸漬する。
吸着促進剤の含有液に対する濃度は0.01〜300g/L、好ましくは0.01〜200g/L、より好ましくは0.01〜100g/Lである。
吸着促進剤が0.01g/Lより少ないと銅ナノ粒子を吸着促進する機能が発揮できず、300g/Lより増量しても吸着促進機能にあまり変化はない。
次いで、本発明1の前記前処理工程(b)では、平均粒径1〜250nmの銅ナノ粒子を分散剤により溶媒中に1〜80重量%の含有量で分散させて前処理液を調製し、吸着促進処理された非導電性基板を当該前処理液に浸漬して、基板表面上に前処理液に含まれる銅ナノ粒子を吸着させる。
上記前処理液は、銅ナノ粒子と分散剤と溶媒からなる。
前処理液に含有する本発明の銅ナノ粒子は平均粒径1〜250nm、好ましくは平均粒径1〜150nm、より好ましくは平均粒径1〜120nmの微細粒子である。
粒径250nm以下の銅ナノ粒子では、それより粒径の大きい銅粒子に比して溶媒に混合した場合に分散剤の共存下で分散系が真に安定化し、この分散系(つまり前処理液)に基板を浸漬した場合、上記アンカー効果により非導電性基板の表面上への銅の触媒核の付与が促進されるものと推定できる。
逆に、平均粒径が250nmより大きいと、凝集、沈殿或いは分離などが生じて安定な分散系が得られないか、或いは、外観上の安定な分散系にとどまるとともに、アンカー効果も期待できないため、非導電性基板を前処理液に浸漬しても銅の触媒付与はできないか、部分的にしか付与できない。
本発明の要件を満たす銅ナノ粒子は市販品により容易に入手できる。
前処理液に混合する分散剤は、銅ナノ粒子をばらばらに解膠し、ほぐれた粒子を凝集させずに安定に分散させるためのもので、前記吸着促進剤の成分として説明した界面活性剤と同じものが使用できる。
即ち、分散剤は概ね、分子量2000〜100万の高分子分散剤、分子量2000未満の低分子分散剤、無機分散剤に大別される。
上記高分子分散剤は少量で分散作用が高く、立体障害による反発効果が期待でき、アニオン性、カチオン性、ノニオン性に分類できる。
上記低分子分散剤は銅ナノ粒子表面に吸着して濡れ易くする湿潤作用に優れるが、分散安定化作用は高分子分散剤には及ばず、やはりアニオン性、カチオン性、ノニオン性に分類できる。
上記無機分散剤は水系での粒子表面への吸着や、静電反発による安定化作用は強く、トリポリリン酸塩などの水系用分散剤がある。
従って、上記分散剤の上位概念的な具体例としては、アミン、ポリエステル、カルボン酸、カルボン酸エステル、リン酸、リン酸エステル及びこれらの塩、アルキロールアンモニウム塩、アルキルアンモニウム塩、直鎖アルキルエーテル、ポリエーテル、ポリウレタン、ポリアクリレート、ポリシロキサンよりなる群から選択できる(本発明2参照)。
この場合、アミンはアルキルアミン、モノアミン、ポリアミンなどを含み、リン酸類はリン酸及びその塩であり、リン酸にはポリリン酸を含む。
また、中位概念的な具体例としては、酸基を含むブロック共重合物のアルキルアンモニウム塩、高分子量酸性ポリマーのアルキロールアンモニウム塩、多官能ポリマーのアルキロールアンモニウム塩、星型構造変性ポリアルコキシレート、長鎖ポリアミノアマイドと酸ポリマーの塩、ポリアミノアマイドのポリカルボン酸塩、長鎖ポリアミノアマイドと極性酸エステルの塩、水酸基含有カルボン酸エステル、アルキロールアミノアマイド、不飽和ポリカルボン酸ポリアミノアマイド、酸性ポリマーのアルキルアンモニウム塩、変性アクリル系ブロック共重合物、極性酸エステルと高分子アルコールの組み合わせ、不飽和ポリカルボン酸ポリマー、不飽和酸性ポリカルボン酸ポリエステルとポリシロキサンの組み合わせなどが好ましい。
さらに、分散剤の下位概念的な具体例としては、ポリオキシエチレンドデシルエーテルリン酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸エステル・モノエタノールアミン塩、ポリオキシエチレンアルキルスルホコハク酸二ナトリウム、ポリビニルピロリドン、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリビニルアルコール、4級化アルキルイミダゾリン、ポリリン酸よりなる群から選択することが好ましい(本発明3参照)。
上記高分子分散剤の市販品としては、ソルスパース3000、ソルスパース5000、ソルスパース9000、ソルスパース12000、ソルスパース13240、ソルスパース17000、ソルスパース20000、ソルスパース24000、ソルスパース26000、ソルスパース27000、ソルスパース28000、ソルスパース41090(以上、日本ルーブリゾール(株)社製)、ディスパービック(DISPERBYK)101、ディスパービック102、ディスパービック103、ディスパービック106、ディスパービック108、ディスパービック109、ディスパービック110、ディスパービック111、ディスパービック112、ディスパービック116、ディスパービック130、ディスパービック140、ディスパービック142、ディスパービック145、ディスパービック161、ディスパービック162、ディスパービック163、ディスパービック166、ディスパービック167、ディスパービック168、ディスパービック170、ディスパービック171、ディスパービック174、ディスパービック180、ディスパービック182、ディスパービック−183、ディスパービック184、ディスパービック185、ディスパービック187、ディスパービック190、ディスパービック191、ディスパービック192、ディスパービック193、ディスパービック194、ディスパービック198、ディスパービック199、ディスパービック2000、ディスパービック−2001、ディスパービック2008、ディスパービック2009、ディスパービック2010、ディスパービック2012、ディスパービック2022、ディスパービック2025、ディスパービック2050、ディスパービック2070、ディスパービック2090、ディスパービック2091、ディスパービック2095、ディスパービック2096、ディスパービック2150、ディスパービック2155、ANTI−TERRA−U(以上、ビックケミー・ジャパン社製)、ポリマー100、ポリマー120、ポリマー150、ポリマー400、ポリマー401、ポリマー402、ポリマー403、ポリマー450、ポリマー451、ポリマー452、ポリマー453、EFKA−46、EFKA−47、EFKA−48、EFKA−49、EFKA−1501、EFKA−1502、EFKA−4540、EFKA−4550(以上、EFKAケミカル社製)、フローレンDOPA−158、フローレンDOPA−22、フローレンDOPA−17、フローレンG−700、フローレンTG−720W 、フローレン−730W 、フローレン−740W、フローレン−745W、(以上、共栄社化学社製) 、アジスパーPAー111、アジスパーPN411、アジスパーPB821、アジスパーPB822、アジスパーPB881(以上、味の素社製)、ディスパロン1210、ディスパロン2150、ディスパロンKSー860、ディスパロンKSー873N、ディスパロン7004、ディスパロン1831、ディスパロン1850、ディスパロン1860、ディスパロンDAー1401、ディスパロンPWー36、ディスパロンDNー900、ディスパロンDAー1200、ディスパロンDAー550、ディスパロンDAー7301、ディスパロンDAー325、ディスパロンDAー375、ディスパロンDAー234(以上、楠本化成社製)、SNディスパーサント5020、SNディスパーサント5027、SNディスパーサント5029、SNディスパーサント5034、SNディスパーサント5040、SNディスパーサント5045、SNディスパーサント5468、SNディスパーサント9228、SNスパース70、SNスパース2190、SNウェットL、SNウェット366、ノプコスパース44−C、ノプコウェット50、ノプコサントRFA(以上、サンノプコ社製)、プライサーフA215C、プライサーフA212C、プライサーフM208F(第一工業製薬社製)などが挙げられる。
例えば、上記ANTI−TERRA−250はアルキロールアンモニウム塩系、ディスパービック180はリン酸エステル系、ディスパービック182〜185、198はポリウレタン系、ディスパービック187、190〜191、194、199、2010、2012、2015はポリアクリレート系である。
前処理液に用いる溶媒は、安全面などの見地から、水、又は常圧で沸点250℃以下及び引火点10℃以上の有機溶媒であることが好ましく(本発明4参照)、具体例としては水、アルコール類(グリコール類を含む)、エーテル類(グリコールエーテル類を含む)、エステル類(環状エステルを含む)、極性脂環式炭化水素類、アミド類、スルホキシド類などから選択される。前述したように、本発明の銅ナノ粒子を用いることで分散系は真に安定するが、この安定化を促進する見地から、本発明の溶媒は極性溶媒が好ましく、さらには酸素含有化合物、或いは酸性基含有化合物からなる極性溶媒がより好ましい。
有機溶媒の下位概念的な具体例としては、イソプロピルアルコール、イソブチルアルコール、3−メトキシ−3−メチル−1−ブタノール、1−オクタノール、テルピネオール、シクロヘキサノール、エチレングリコール、プロピレングリコール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、2−ブトキシエチルアセテート、エチレングリコールブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、2−エトキシエチルアセテート、エチレングリコールジアセテート、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、N−メチル−2−ピロリドン、プロピレンカーボネートよりなる群から選択するのが好ましい。
また、メトキシプロピルアセテート、酢酸ブチル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル、ブチロセロソルブなども有効である。
本発明の前処理液は、溶媒に分散剤を混合した後、銅ナノ粒子を混合・撹拌して調製されるが、分散安定性の見地からpH3.0〜10.0が好ましい(本発明4参照)。
上記撹拌では、特段に強く撹拌、或いは長く撹拌する必要はない。混合・撹拌時の液温は常温で良い。
また、上記前処理液には銅粒子の表面酸化を防止するための酸化防止剤、塩酸、硫酸、酢酸、シュウ酸などの各種酸、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、アンモニア水、アミンなどの各種塩基よりなるpH調整剤、或いは、アニオン性、カチオン性、ノニオン性界面活性剤などの各種添加剤を含有できることはいうまでもない。
本発明の前処理液においては、液全量に対する銅ナノ粒子の含有量は1〜80重量%であり、5〜70重量%が好ましい。1重量%より少ないと銅ナノ粒子を基板に均一吸着することは困難であり、80重量%を越えると分散剤を用いても、安定な分散系を形成することが容易でなくなる。
また、本発明の前処理液では、銅ナノ粒子に対する分散剤の含有量は、分散剤の種類にもよるが、3〜70重量%が好ましく(本発明4参照)、3〜50重量%がより好ましい。3重量%より少ないと安定な分散系を形成することが容易でなく、70重量%より多いと触媒付与後の無電解銅皮膜に不純物が混入する恐れがある。
また、前処理工程(b)では、一般に、非導電性基板を前処理液に浸漬する際の液温は5〜70℃、好ましくは10〜50℃、浸漬時間は1〜20分である。非導電性基板はガラス・エポキシ樹脂基板を初め、上述した通りである。
前処理液に浸漬した非導電性基板は洗浄した後、乾燥し、或いは乾燥することなく、次の無電解銅メッキ工程(d)に移行する。
本発明1の無電解メッキ工程(d)では、前処理された上記基板上に無電解銅メッキ液を用いて銅皮膜を形成する。
この無電解銅メッキ工程では、従来と同様に処理すれば良く、特段の制約はない。無電解銅メッキ液の液温は一般に15〜70℃、好ましくは20〜60℃である。
銅メッキ液の撹拌では、空気撹拌、急速液流撹拌、撹拌羽根等による機械撹拌等を使用することができる。
無電解銅メッキ液の組成に特段の制限はなく、公知の銅メッキ液を使用できる。
無電解銅メッキ液は、基本的に可溶性銅塩と、還元剤と、錯化剤を含有し、或いは、さらに界面活性剤やpH調整剤などの各種添加剤、又は酸を含有できる。
上記可溶性塩(A)は、水溶液中で第一又は第二銅イオンを発生させる可溶性の塩であれば任意のものが使用でき、特段の制限はなく、難溶性塩をも排除しない。具体的には、硫酸銅、酸化銅、塩化銅、炭酸銅、酢酸銅、ピロリン酸銅、シュウ酸銅などが挙げられ、硫酸銅、酸化銅が好ましい。
無電解銅メッキ液に含有される還元剤は、ホルムアルデヒド(ホルマリン水)を初め、次亜リン酸類、亜リン酸類、アミンボラン類、水素化ホウ素類、グリオキシル酸などであり、ホルマリン水が好ましい。
無電解銅メッキ液に含有される錯化剤は、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、ジエチレントリアミン五酢酸(DTPA)、トリエチレンテトラミン六酢酸(TTHA)、ヒドロキシエチルエチレンジアミン三酢酸(HEDTA)、ニトリロ三酢酸(NTA)、イミノジ酢酸(IDA)などのアミノカルボン酸類、エチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ジエチレントリアミン、テトラエチレンペンタミン、ペンタエチレンヘキサミンなどのポリアミン類、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミンなどのアミノアルコール類、クエン酸、酒石酸、乳酸、リンゴ酸などのオキシカルボン酸類、チオグリコール酸、グリシンなどである。
上述の通り、界面活性剤などの添加剤を無電解銅メッキ液に含有しても良く、この場合、界面活性剤には、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレンランダムコポリマー、ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレンブロックコポリマーなどが挙げられる。
上記ポリマーの分子量は一般に500〜100万、好ましくは1000〜10万の範囲内である。
また、pH調整剤は前記前処理液で述べた通りである。
無電解銅メッキ液には、液のベース成分として有機酸及び無機酸、或いはその塩を含有しても良い。
上記無機酸には、硫酸、ピロリン酸、ホウフッ酸などが挙げられる。また、有機酸には、グリコール酸や酒石酸等のオキシカルボン酸、メタンスルホン酸や2―ヒドロキシエタンスルホン酸等の有機スルホン酸などが挙げられる。
一方、本発明2は、(b)前処理工程と、(c)活性化剤による後処理工程と、(d)無電解メッキ工程とからなる無電解銅メッキ方法であり、前処理の後に活性化剤を用いた後処理を経て無電解銅メッキに施すことに特徴がある。
上記活性化剤は(1)酸、(2)還元剤から選択したものを単用又は併用する。
上記(1)の酸には、塩酸、硫酸、硝酸、シュウ酸、カルボン酸、有機スルホン酸、スルホコハク酸、スルファミン酸などが挙げられる(本発明6参照)。
上記(2)の還元剤は、基本的に前記吸着促進剤で使用した還元剤を使用でき、ホルムアルデヒド、アミンボラン類、水素化ホウ素化合物、次亜リン酸類、アスコルビン酸、グリオキサル酸、ギ酸などが好ましい(本発明6参照)。
この後処理工程(c)では、前処理された非導電性基板を上記活性化剤の含有液に浸漬する。
活性化剤の液に対する含有量は0.01〜300g/L、好ましくは0.01〜200g/L、より好ましくは0.01〜100g/Lである。
活性化剤が0.01g/Lより少ないと銅ナノ粒子の触媒核の表面酸化を除去する機能が低下し、300g/Lより多いと次の無電解メッキで得られる皮膜に不純物が混入する恐れがある。
そして、後処理された上記基板は次の無電解メッキ工程(d)に移行する。
無電解メッキ工程(d)は本発明1の同工程で説明した通りである。
次いで、本発明3は、(a)吸着促進工程と、(b)前処理工程と、(c)活性化剤による後処理工程と、(d)無電解メッキ工程とからなる無電解銅メッキ方法であり、前処理に先立って吸着促進剤を用いた吸着促進処理を非導電性基板に施すとともに、前処理の後に活性化剤を用いた後処理を同基板に施すことに特徴がある。
吸着促進工程(a)は本発明1の同工程で説明した通りであり、後処理工程(c)は本発明2の同工程で説明した通りである。
本発明3では、前処理の前・後に吸着促進処理と後処理を組み合わせるため、吸着促進処理と後処理のいずれか一方を前処理の前・後に組み合わせる本発明1や本発明2に比べて、銅ナノ粒子の触媒付与の確実性が増す(触媒付与の密度が増す)とともに、メッキ前の触媒核の活性機能の低下を排除できるため、無電解メッキでの銅皮膜の析出速度がより速まり、増膜効果をより期待できる。
本発明1〜3の各工程の間では所定の処理を終えた基板を洗浄することを基本とするが、洗浄を省略することもできる。洗浄は水(温水から冷水まで選択可能)を用いても良いし、アルコール類やアセトン、或いは前処理液用に列挙した各種溶媒を用いることもできる。また、洗浄(特に水で洗浄)した場合、乾燥しないで次の工程に移行することが基本であるが、乾燥処理を施すことも可能である。乾燥には冷風、熱風を問わないが、例えば、樹脂基板の樹脂に対するダメージの抑制を考慮すると、冷風を用いるか、熱風の場合には、その温度は150℃以下、好ましくは80℃以下、より好ましくは60℃以下である。
以下、前処理工程の前・後に吸着促進工程及び/又は後処理工程を複合的に組み合わせて無電解メッキを行う本発明の無電解銅メッキ方法の実施例、樹脂基板に無電解メッキを施して得られた銅皮膜の外観評価と膜厚の試験例を順次説明する。実施例の「%」は重量基準である。
尚、本発明は上記実施例、試験例に拘束されるものではなく、本発明の技術的思想の範囲内で任意の変形をなし得ることは勿論である。
《無電解銅メッキ方法の実施例》
下記の実施例1〜23のうち、実施例1〜14は吸着促進処理→前処理→無電解銅メッキの例であり、実施例1と3は吸着促進剤にアニオン性界面活性剤を用いた例、実施例2は同じくノニオン性界面活性剤を用いた例、実施例4と6はカチオン性界面活性剤を用いた例、実施例5と7は両性界面活性剤を用いた例、実施例8〜9は還元剤を用いた例、実施例10〜11は5員縮合複素環式含窒素化合物を用いた例、実施例12はフタロシアニンを用いた例、実施例13〜14はチオ尿素系の含窒素化合物を用いた例である。
実施例15〜20は前処理→後処理→無電解銅メッキの例であり、実施例15は活性化剤に酸を用いた例、実施例16〜20は同じく還元剤を用いた例である。
実施例21〜23は吸着促進処理→前処理→後処理→無電解銅メッキの例であり、実施例21は吸着促進剤にノニオン性界面活性剤を用いて活性化剤に還元剤を用いた例、実施例22は吸着促進剤にアニオン性界面活性剤を用いて活性化剤に還元剤を用いた例、実施例23は吸着促進剤に5員縮合複素環式含窒素化合物を用いて活性化剤に還元剤を用いた例である。
一方、基準例1は冒述の先行基本技術の通り、前処理液を樹脂基板に適用した前処理工程の前・後には特段の薬剤処理はせず、前処理の後に無電解銅メッキを直ちに行った例(即ち、前処理→無電解銅メッキの例)である。
また、比較例1〜2は上記基準例1を基本として、粒径が本発明の適正範囲より大きい銅ナノ粒子を用いて前処理した例であり、比較例1は粒径が500nmの例、比較例2は粒径が300nmの例である。
(1)実施例1
樹脂基板に粗面化処理(デスミア処理)を予備的に施してから、下記の条件(a)で吸着促進処理を行い、次いで条件(b)で前処理を行った後、条件(d)で無電解銅メッキを行った。
(a)吸着促進工程
先ず、両面銅張りガラス・エポキシ樹脂基板(パナソニック電工(株)製のFR−4、板厚:1.0mm)において、35μmの銅箔を溶解除去したものを試料基板とした。
次の組成で吸着促進剤の含有液を調製した。
[吸着促進剤の含有液]
ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム 10g/L
(b)前処理工程
次の組成で溶媒(純水と有機溶媒の混合)中に銅ナノ粒子と分散剤を混合・撹拌して、前処理液を調製した。
[前処理液]
銅ナノ粒子 5.0g
DISPERBYK−180 1.0g
純水 2.6g
イソプロピルアルコール 2.5g
上記銅ナノ粒子の粒径は80nmであり、DISPERBYK−180はビックケミー・ジャパン社製の分散剤であり、酸基を含むブロック共重合物のアルキルアンモニウム塩を主成分とする。
この場合、銅ナノ粒子の液全量に対する含有量は45%、分散剤の銅ナノ粒子に対する含有量は20%である。pHは6.5であった。
(d)無電解銅メッキ工程
次の組成で無電解銅メッキ液を建浴した。また、当該メッキ液は下記の水酸化ナトリウムでpH調整した。
[無電解銅メッキ液]
硫酸銅五水和物(Cu2+として) 2.0g
ホルムアルデヒド 5.0g
EDTA 30.0g
水酸化ナトリウム 9.6g
残余 純水
pH(20℃) 12.8
前記(a)の吸着促進剤の含有液に試料基板を25℃、5分の条件で浸漬し、純水で洗浄した後、吸着促進した基板を30℃、5分の条件で上記(b)の前処理液に浸漬し、純水で洗浄した後、上記(d)の無電解銅メッキ液中にて50℃、5分の条件で無電解メッキを施して、試料基板上に銅皮膜を形成した後、純水で洗浄し、乾燥した。
得られた銅メッキ皮膜の膜厚は0.30μmであった。
(2)実施例2
上記実施例1を基本として、吸着促進剤の含有液を次の組成で調製した外は、実施例1と同様の条件で処理した。
[吸着促進剤の含有液]
ポリオキシエチレンスチレン化フェニルエーテル(EO23モル) 7g/L
得られた銅メッキ皮膜の膜厚は0.27μmであった。
(3)実施例3
上記実施例1を基本として、吸着促進剤の含有液を次の組成で調製した外は、実施例1と同様の条件で処理した。
[吸着促進剤の含有液]
アルキルナフタレンスルホン酸ナトリウム 5g/L
得られた銅メッキ皮膜の膜厚は0.32μmであった。
(4)実施例4
上記実施例1を基本として、吸着促進剤の含有液を次の組成で調製した外は、実施例1と同様の条件で処理した。
[吸着促進剤の含有液]
ジステアリルジメチルアンモニウムクロライド 5g/L
得られた銅メッキ皮膜の膜厚は0.28μmであった。
(5)実施例5
上記実施例1を基本として、吸着促進剤の含有液を次の組成で調製した外は、実施例1と同様の条件で処理した。
[吸着促進剤の含有液]
ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン 10g/L
得られた銅メッキ皮膜の膜厚は0.26μmであった。
(6)実施例6
上記実施例1を基本として、吸着促進剤の含有液を次の組成で調製した外は、実施例1と同様の条件で処理した。
[吸着促進剤の含有液]
ジアリルジメチルアンモニウムクロライド重合体 5g/L
尚、当該重合体は下記の構造式で表される。
Figure 2013237881
得られた銅メッキ皮膜の膜厚は0.28μmであった。
(7)実施例7
上記実施例1を基本として、吸着促進剤の含有液を次の組成で調製した外は、実施例1と同様の条件で処理した。
[吸着促進剤の含有液]
ジアリルアミン塩酸塩・マレイン酸共重合体 3g/L
尚、当該共重合体は下記の構造式で表される。
Figure 2013237881
得られた銅メッキ皮膜の膜厚は0.30μmであった。
(8)実施例8
上記実施例1を基本として、吸着促進剤の含有液を次の組成で調製した外は、実施例1と同様の条件で処理した。
[吸着促進剤の含有液]
ジメチルアミンボラン 10g/L
得られた銅メッキ皮膜の膜厚は0.26μmであった。
(9)実施例9
上記実施例1を基本として、吸着促進剤の含有液を次の組成で調製した外は、実施例1と同様の条件で処理した。
[吸着促進剤の含有液]
ホルムアルデヒド 10g/L
得られた銅メッキ皮膜の膜厚は0.26μmであった。
(10)実施例10
上記実施例1を基本として、吸着促進剤の含有液を次の組成で調製した外は、実施例1と同様の条件で処理した。
[吸着促進剤の含有液]
ベンゾトリアゾール 5g/L
得られた銅メッキ皮膜の膜厚は0.30μmであった。
(11)実施例11
上記実施例1を基本として、吸着促進剤の含有液を次の組成で調製した外は、実施例1と同様の条件で処理した。
[吸着促進剤の含有液]
ベンゾイミダゾール 3g/L
得られた銅メッキ皮膜の膜厚は0.29μmであった。
(12)実施例12
上記実施例1を基本として、吸着促進剤の含有液を次の組成で調製した外は、実施例1と同様の条件で処理した。
[吸着促進剤の含有液]
フタロシアニン(溶媒:ジメチルスルホキシド) 1g/L
得られた銅メッキ皮膜の膜厚は0.26μmであった。
(13)実施例13
上記実施例1を基本として、吸着促進剤の含有液を次の組成で調製した外は、実施例1と同様の条件で処理した。
[吸着促進剤の含有液]
ポリアリルグアニジン塩酸塩(溶媒:ジメチルスルホキシド) 1g/L
得られた銅メッキ皮膜の膜厚は0.27μmであった。
(14)実施例14
上記実施例1を基本として、吸着促進剤の含有液を次の組成で調製した外は、実施例1と同様の条件で処理した。
[吸着促進剤の含有液]
チオ尿素 15g/L
得られた銅メッキ皮膜の膜厚は0.26μmであった。
(15)実施例15
樹脂基板に粗面化処理(デスミア処理)を予備的に施してから、下記の条件(b)で前処理を行い、次いで条件(c)で後処理を行った後、条件(d)で無電解銅メッキを行った。
(b)前処理工程
先ず、両面銅張りガラス・エポキシ樹脂基板(パナソニック電工(株)製のFR−4、板厚:1.0mm)において、35μmの銅箔を溶解除去したものを試料基板とした。
一方、次の組成で溶媒(純水)中に銅ナノ粒子と分散剤を混合・撹拌して、前処理液を調製した。
[前処理液]
銅ナノ粒子 5.0g
DISPERBYK−180 1.0g
純水 2.6g
イソプロピルアルコール 2.5g
上記銅ナノ粒子の粒径は80nmであり、DISPERBYK−180はビックケミー・ジャパン社製の分散剤であり、酸基を含むブロック共重合物のアルキルアンモニウム塩を主成分とする。
この場合、銅ナノ粒子の液全量に対する含有量は45%、分散剤の銅ナノ粒子に対する含有量は20%である。pHは6.5であった。
(c)後処理工程
次の組成で活性化剤の含有液を調製した。
[活性化剤の含有液]
硫酸 70g/L
(d)無電解銅メッキ工程
次の組成で無電解銅メッキ液を建浴した。また、当該メッキ液は下記の水酸化ナトリウムでpH調整した。
[無電解銅メッキ液]
硫酸銅五水和物(Cu2+として) 2.0g
ホルムアルデヒド 5.0g
EDTA 30.0g
水酸化ナトリウム 9.6g
残余 純水
pH(20℃) 12.8
吸着促進した基板を30℃、5分の条件で上記(b)の前処理液に浸漬し、純水で洗浄した後、前処理をした基板を上記(c)の活性化剤の含有液に25℃、5分の条件で浸漬し、純水で洗浄した後、上記(d)の無電解銅メッキ液中にて50℃、5分の条件で無電解メッキを施して、試料基板上に銅皮膜を形成した後、純水で洗浄し、乾燥した。
得られた銅メッキ皮膜の膜厚は0.26μmであった。
(16)実施例16
上記実施例15を基本として、活性化剤の含有液を次の組成で調製した外は、実施例15と同様の条件で処理した。
[活性化剤の含有液]
ジメチルアミンボラン 20g/L
得られた銅メッキ皮膜の膜厚は0.34μmであった。
(17)実施例17
上記実施例15を基本として、活性化剤の含有液を次の組成で調製した外は、実施例15と同様の条件で処理した。
[活性化剤の含有液]
ホルムアルデヒド 30g/L
得られた銅メッキ皮膜の膜厚は0.35μmであった。
(18)実施例18
上記実施例15を基本として、活性化剤の含有液を次の組成で調製した外は、実施例15と同様の条件で処理した。
[活性化剤の含有液]
アスコルビン酸 50g/L
得られた銅メッキ皮膜の膜厚は0.30μmであった。
(19)実施例19
上記実施例15を基本として、活性化剤の含有液を次の組成で調製した外は、実施例15と同様の条件で処理した。
[活性化剤の含有液]
ギ酸 20g/L
得られた銅メッキ皮膜の膜厚は0.28μmであった。
(20)実施例20
上記実施例15を基本として、活性化剤の含有液を次の組成で調製した外は、実施例15と同様の条件で処理した。
[活性化剤の含有液]
次亜リン酸 15g/L
得られた銅メッキ皮膜の膜厚は0.27μmであった。
(21)実施例21
樹脂基板に粗面化処理(デスミア処理)を予備的に施してから、下記の条件(a)で吸着促進処理を行い、次いで条件(b)で前処理を行い、さらに続けて条件(c)で後処理を行った後、条件(d)で無電解銅メッキを行った。
(a)吸着促進工程
先ず、両面銅張りガラス・エポキシ樹脂基板(パナソニック電工(株)製のFR−4、板厚:1.0mm)において、35μmの銅箔を溶解除去したものを試料基板とした。
次の組成で吸着促進剤の含有液を調製した。
[吸着促進剤の含有液]
ポリオキシエチレンスチレン化フェニルエーテル(EO23モル) 7g/L
(b)前処理工程
次の組成で溶媒(純水)中に銅ナノ粒子と分散剤を混合・撹拌して、前処理液を調製した。
[前処理液]
銅ナノ粒子 5.0g
DISPERBYK−180 1.0g
純水 2.6g
イソプロピルアルコール 2.5g
上記銅ナノ粒子の粒径は80nmであり、DISPERBYK−180はビックケミー・ジャパン社製の分散剤であり、酸基を含むブロック共重合物のアルキルアンモニウム塩を主成分とする。
この場合、銅ナノ粒子の液全量に対する含有量は45%、分散剤の銅ナノ粒子に対する含有量は20%である。pHは6.5であった。
(c)後処理工程
次の組成で活性化剤の含有液を調製した。
[活性化剤の含有液]
ホルムアルデヒド 10g/L
(d)無電解銅メッキ工程
次の組成で無電解銅メッキ液を建浴した。また、当該メッキ液は下記の水酸化ナトリウムでpH調整した。
[無電解銅メッキ液]
硫酸銅五水和物(Cu2+として) 2.0g
ホルムアルデヒド 5.0g
EDTA 30.0g
水酸化ナトリウム 9.6g
残余 純水
pH(20℃) 12.8
前記(a)の吸着促進剤の含有液に試料基板を25℃、5分の条件で浸漬し、純水で洗浄した後、吸着促進した基板を30℃、5分の条件で上記(b)の前処理液に浸漬し、純水で洗浄し、次いで、前処理をした基板を上記(c)の活性化剤の含有液に25℃、5分の条件で浸漬し、純水で洗浄した後、上記(d)の無電解銅メッキ液中にて50℃、5分の条件で無電解メッキを施して、試料基板上に銅皮膜を形成した後、純水で洗浄し、乾燥した。
得られた銅メッキ皮膜の膜厚は0.30μmであった。
(22)実施例22
上記実施例21を基本として、吸着促進剤の含有液、並びに活性化剤の含有液を次の組成で調製した外は、実施例21と同様の条件で処理した。
[吸着促進剤の含有液]
アルキルナフタレンスルホン酸ナトリウム 5g/L
[活性化剤の含有液]
次亜リン酸 10g/L
得られた銅メッキ皮膜の膜厚は0.28μmであった。
(23)実施例23
上記実施例21を基本として、吸着促進剤の含有液、並びに活性化剤の含有液を次の組成で調製した外は、実施例21と同様の条件で処理した。
[吸着促進剤の含有液]
ベンゾトリアゾール 1g/L
[活性化剤の含有液]
ジメチルアミンボラン 10g/L
得られた銅メッキ皮膜の膜厚は0.38μmであった。
(24)基準例1
樹脂基板に粗面化処理(デスミア処理)を予備的に施してから、下記の条件(b)で前処理を行った後、条件(d)で無電解銅メッキを行った。
(b)前処理工程
先ず、両面銅張りガラス・エポキシ樹脂基板(パナソニック電工(株)製のFR−4、板厚:1.0mm)において、35μmの銅箔を溶解除去したものを試料基板とした。
一方、次の組成で溶媒(純水)中に銅ナノ粒子と分散剤を混合・撹拌して、前処理液を調製した。
[前処理液]
銅ナノ粒子 5.0g
DISPERBYK−180 1.0g
純水 2.6g
イソプロピルアルコール 2.5g
上記銅ナノ粒子の粒径は80nmであり、DISPERBYK−180はビックケミー・ジャパン社製の分散剤であり、酸基を含むブロック共重合物のアルキルアンモニウム塩を主成分とする。
この場合、銅ナノ粒子の液全量に対する含有量は45%、分散剤の銅ナノ粒子に対する含有量は20%である。pHは6.5であった。
(d)無電解銅メッキ工程
次の組成で無電解銅メッキ液を建浴した。また、当該メッキ液は下記の水酸化ナトリウムでpH調整した。
[無電解銅メッキ液]
硫酸銅五水和物(Cu2+として) 2.0g
ホルムアルデヒド 5.0g
EDTA 30.0g
水酸化ナトリウム 9.6g
残余 純水
pH(20℃) 12.8
前記前処理液に試料基板を30℃、5分の条件で浸漬し、純水で洗浄した後、上記無電解銅メッキ液中に50℃、5分の条件で無電解メッキを施して、試料基板上に銅皮膜を形成した後、純水で洗浄し、乾燥した。
得られた銅メッキ皮膜の膜厚は0.25μmであった。
(25)比較例1
上記基準例1を基本として、前処理液を次の組成で調製した外は、基準例1と同様の条件で処理した。
[前処理液]
銅ナノ粒子 5.0g
DISPERBYK−111 0.2g
3−メトキシ−3−メチル−1−ブタノール 5.9g
上記銅ナノ粒子として平均粒径500nmの粒子を使用した。また、DISPERBYK−111はビックケミー・ジャパン社製の分散剤であり、酸基を含む共重合物を主成分とする。
但し、本比較例1では、無電解メッキに際して銅皮膜の析出はなかった。
(26)比較例2
上記基準例1を基本として、前処理液を次の組成で調製した外は、基準例1と同様の条件で処理した。
[前処理液]
銅ナノ粒子 5.0g
DISPERBYK−111 0.2g
3−メトキシ−3−メチル−1−ブタノール 5.9g
上記銅ナノ粒子として平均粒径300nmの粒子を使用した。
但し、本比較例2では、無電解メッキの結果、銅皮膜は基板上に部分的にしか析出しなかった。
《樹脂基板上の銅皮膜の外観評価試験例》
次いで、上記実施例1〜23、基準例1並びに比較例1〜2について、前処理の前・後に吸着促進処理及び/又は活性化処理をした樹脂基板に対する無電解メッキで得られた銅皮膜の外観を目視観察し、次の基準でその優劣を評価した。
〇:無電解メッキにより均質、平滑で美麗な銅皮膜が得られた。
△:銅皮膜が部分析出した。
×:銅皮膜が析出しなかった。
《銅皮膜の外観評価並びに膜厚の試験結果》
上記銅皮膜の外観評価試験の結果は下表Aの通りである。尚、下表Aには無電解メッキで得られた銅皮膜の膜厚(μm)を併記した。当該膜厚については、上記実施例1〜23並びに基準例1の各末尾に記載したものを転記した。
尚、前述したように、比較例1では銅皮膜が析出せず、もって膜厚は測定不能であった。また、比較例2では銅皮膜は部分析出にとどまり、実用的な皮膜を得るという見地から不充分であったので、膜厚の測定は実施しなかった。比較例1〜2について、膜厚の欄の「−−」はこれらのことを示す。
[表A] メッキ外観 膜厚(μm) メッキ外観 膜厚(μm)
実施例1 〇 0.30 実施例14 〇 0.26
実施例2 〇 0.27 実施例15 〇 0.26
実施例3 〇 0.32 実施例16 〇 0.34
実施例4 〇 0.28 実施例17 〇 0.35
実施例5 〇 0.26 実施例18 〇 0.30
実施例6 〇 0.28 実施例19 〇 0.28
実施例7 〇 0.30 実施例20 〇 0.27
実施例8 〇 0.26 実施例21 〇 0.30
実施例9 〇 0.26 実施例22 〇 0.28
実施例10 〇 0.30 実施例23 〇 0.38
実施例11 〇 0.29 基準例1 〇 0.25
実施例12 〇 0.26 比較例1 × −−
実施例13 〇 0.27 比較例2 △ −−
《試験結果の総合評価》
(1)本発明の適正範囲より大きい粒径の銅ナノ粒子を用いて樹脂基板を前処理した比較例1〜2では、銅皮膜がまったく析出しないか、部分的にしか析出しなかった。
一方、250μm以下にまで適正に微細化された銅ナノ粒子を用いて樹脂基板を前処理し、無電解銅メッキを施した基準例1では、基板全体に均一な皮膜が得られ、その膜厚は0.25μmであった。
これに対して、前処理と無電解メッキ処理を前提に、当該前処理に先立って吸着促進処理を組み合わせた実施例1〜14では、基板全体に均一な皮膜が得られるとともに、銅皮膜は全てに亘り基準例1より厚く形成された。
同じく、前処理の後に活性化剤による後処理を組み合わせた実施例15〜20では、やはり銅皮膜は基板全体に均一に析出し、基準例1より厚く形成された。
次いで、前処理の前・後に吸着促進処理と後処理の両工程を組み合わせた実施例21〜23でも、当然に銅皮膜は基板全体に均一に析出し、基準例1より厚く形成された。
これにより、前処理の前・後に吸着促進処理及び/又は後処理を複合的に組み合わせると、これらの処理なしで前処理と無電解銅メッキ処理のみを行った場合(つまり基準例1)よりも、皮膜の析出速度を増速でき、もって得られた銅皮膜の膜厚が増したことが確認された。
(2)そこで、先ず、吸着促進処理を組み合わせた実施例1〜14を詳細に見ると、実施例1〜7は吸着促進剤として各種の界面活性剤を用いた例であるが、界面活性剤の種類を問わず、同様な増膜効果が得られたことが分かる。吸着促進剤として還元剤を用いた実施例8〜9では、基準例1に比べて一応の増膜効果が確認できた。吸着促進剤として所定の含窒素化合物、並びにフタロシアニンを用いた実施例10〜14では界面活性剤の使用例と同程度の増膜効果が確認できた。
これにより、縮合複素環式やチオ尿素系の所定の含窒素化合物、フタロシアニン、還元剤、界面活性剤という特性の異なるように見える化合物を前処理に先立って基板に接触させると、共通の吸着促進作用があることが確認できた。例えば、基板に付着した縮合複素環式やチオ尿素系の所定の含窒素化合物は、各分子が有する複数個の窒素原子のローンペアに起因した、次工程で用いる銅ナノ粒子への配位機能により、基板に銅ナノ粒子を吸着促進することが期待できる。
上表Aの膜厚に鑑みると、縮合複素環式の含窒素化合物、チオ尿素系の含窒素化合物、或いはフタロシアニンの中では、縮合複素環式の含窒素化合物が相対的に増膜効果に優れることがうかがわれる。
次いで、後処理を組み合わせた実施例15〜20では、活性化剤に酸を用いるより、還元剤を用いた方が増膜効果に優れることがうかがわれ、ジメチルアミンボランやホルムアルデヒドを還元剤に用いた場合に相対的に良好な結果が得られた。従って、酸と還元剤という一見異なる作用をするように見える化合物に、共通の活性化作用があることが確認できた。
また、吸着促進処理と後処理の両方を前処理の前・後に組み合わせた実施例21〜23では、当然ながら増膜効果に優れ、特に、縮合複素環式含窒素化合物による吸着促進処理と、還元剤による後処理を組み合わせると、相対的により良好な増膜効果が得られることが推定される。
尚、上記実施例で注目すべきは、還元剤は吸着促進と活性化のいずれの作用をも奏する点である。

Claims (6)

  1. (a)複素単環式、縮合複素環式又はチオ尿素系の含窒素化合物、フタロシアニン、界面活性剤、還元剤よりなる群から選ばれた吸着促進剤の少なくとも一種の含有液に非導電性基板を浸漬する吸着促進工程と、
    (b)平均粒径1〜250nmの銅ナノ粒子を分散剤により溶媒中に1〜80重量%の含有量で分散させて前処理液を調製し、吸着促進処理された非導電性基板を当該前処理液に浸漬して、基板表面上に前処理液に含まれる銅ナノ粒子を吸着させる前処理工程と、
    (d)前処理された上記基板上に無電解銅メッキ液を用いて銅皮膜を形成する無電解メッキ工程
    とからなることを特徴とする無電解銅メッキ方法。
  2. (b)平均粒径1〜250nmの銅ナノ粒子を分散剤により溶媒中に1〜80重量%の含有量で分散させて前処理液を調製し、非導電性基板を当該前処理液に浸漬して、基板表面上に前処理液に含まれる銅ナノ粒子を吸着させる前処理工程と、
    (c)酸、還元剤よりなる群から選ばれた活性化剤の少なくとも一種の含有液に前処理された非導電性基板を浸漬する後処理工程と、
    (d)後処理された上記基板上に無電解銅メッキ液を用いて銅皮膜を形成する無電解メッキ工程
    とからなることを特徴とする無電解銅メッキ方法。
  3. (a)複素単環式、縮合複素環式又はチオ尿素系の含窒素化合物、フタロシアニン、界面活性剤、還元剤よりなる群から選ばれた吸着促進剤の少なくとも一種の含有液に非導電性基板を浸漬する吸着促進工程と、
    (b)平均粒径1〜250nmの銅ナノ粒子を分散剤により溶媒中に1〜80重量%の含有量で分散させて前処理液を調製し、吸着促進処理された非導電性基板を当該前処理液に浸漬して、基板表面上に前処理液に含まれる銅ナノ粒子を吸着させる前処理工程と、
    (c)酸、還元剤よりなる群から選ばれた活性化剤の少なくとも一種の含有液に前処理された非導電性基板を浸漬する後処理工程と、
    (d)後処理された上記基板上に無電解銅メッキ液を用いて銅皮膜を形成する無電解メッキ工程
    とからなることを特徴とする無電解銅メッキ方法。
  4. 上記分散剤の銅ナノ粒子に対する含有量が3〜70重量%であり、
    溶媒が常圧で沸点250℃以下及び引火点10℃以上の有機溶媒、又は水であり、前処理液のpHが3.0〜10.0であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の無電解銅メッキ方法。
  5. 吸着促進剤が、ノニオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、両性界面活性剤、チアゾール、ベンゾチアゾール、メチルベンゾチアゾール、メルカプトベンゾチアゾール、トリアゾール、トリルトリアゾール、ベンゾトリアゾール、メチルベンゾトリアゾール、イミタゾール、2−ウンデシルイミダゾール、2−ヘプタデシルイミダゾール、ベンゾイミダゾール、グアニジン類、チオ尿素類、フタロシアニン、ホルムアルデヒド、アミンボラン類、次亜リン酸類、アスコルビン酸、グリオキサル酸、ギ酸よりなる群から選ばれた少なくとも一種であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の無電解銅メッキ方法。
  6. 活性化剤が、塩酸、硫酸、カルボン酸、スルホン酸、ホルムアルデヒド、アミンボラン類、水素化ホウ素化合物、次亜リン酸類、アスコルビン酸、グリオキサル酸、ギ酸よりなる群から選ばれた少なくとも一種であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の無電解銅メッキ方法。
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