JP2013236669A - 収納家具装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】前方開口の収納箱体10に対してそれぞれに出し入れ自在とされた上下に複数段の抽斗30,40,50のうちのいずれか一つの第1抽斗30が、収納状態で後方に押し込まれ、その押し込みが解除されれば押出機構36によって前方に押し出される構成とされた収納家具装置1であって、前記収納箱体の木質系材料から形成された両側板11,11の各前端部における前記第1抽斗の前板後方側には、切欠状凹部12,12がそれぞれに設けられ、これら切欠状凹部に沿う形状とされたカバー部材20,20がそれぞれに設けられている。
【選択図】図1
Description
例えば、下記特許文献1では、非プッシュオープン式の第一の収納ユニットと、プッシュオープン式の第二の収納ユニットと、を隣接させて組み合わせた収納家具が提案されている。この収納家具は、上記空間を確保するように、第二の収納ユニットの第二の収納庫の前面を、第一の収納ユニットの第一の収納庫の前面よりも少許奥方に位置させ、これら両ユニットの接合目地に形成された段差部に、目地部材を設けた構造とされている。
また、本発明においては、前記カバー部材の前面に、前記止具の頭部を受け入れる凹所を設けるようにしてもよい。
また、本発明においては、前記カバー部材に、前記側板の一側面に当接される縁カバー部を更に設けるようにしてもよい。
図1〜図5は、本実施形態に係る収納家具装置の一例を模式的に示す図である。
なお、一部の図では、他図に付している詳細な符号の一部を省略している。
また、以下の実施形態では、収納家具装置の抽斗を出し入れする側において該収納家具装置に対面した状態を基準として、手前側を前方、その逆側を後方とし、また、その状態を基準として、上下方向及び左右方向等の方向を原則的に説明する。
本実施形態では、図5に示すように、収納家具装置1を収納家具本体1として厨房家具装置Aに組み込んだ例を示している。
厨房家具装置Aは、この収納家具本体1を含み、横並び状に設けられた複数の収納家具本体1,2,3と、これら収納家具本体1,2,3の上面側を覆う調理台天板(カウンター)としての天板4と、を備えている。この天板4には、加熱機器としてのコンロ5及び水槽(シンク)6が組み込まれている。なお、水槽6を天板4に一体的に形成した態様としてもよい。
また、図例では、厨房家具装置Aは、天板4の後端部から上方に向けて立ち上がるように設けられた立上壁部(バックガード)8を備えている。また、この立上壁部8に、水槽6に臨むように水栓金具7を設けている。また、厨房家具装置Aは、その左右両側に、エンドパネル(サイドパネル)9,9を備えている。
また、この収納家具本体2の前面下端部には、図示は省略しているが、後記する収納家具本体1と同様の蹴込み空間が形成されている(図4も参照)。また、この蹴込み空間を形成するように、収納家具本体2の収納箱体の左右の側板の前端部下端には、蹴込み用切欠状部が形成され、最下段の前板2eは、該蹴込み用切欠状部に対応した構成とされている(図4も参照)。
収納箱体10は、図3及び図4に示すように、左右の側板(両側板)11,11と底板14と背板15とを備えている。これら左右の側板11,11、底板14及び背板15のうちの少なくとも左右の側板11,11は、木質系材料からなる板状の基材に、合成樹脂シートや突板等の表面化粧シートを貼着した構成とされている。このような基材としては、合板やLVL(単板積層材)等の木質積層板や、パーティクルボード等の木質ボード、インシュレーションボードやMDF(中密度繊維板)等の木質繊維板、木質集成板などが挙げられる。
機器操作部18は、図4及び図5に示すように、左右方向に長尺で、比較的に薄型の略直方体状とされ、上面が操作面とされている。また、この機器操作部18は、天板4の直下において、収納家具本体1の左右方向の大半部分に亘って設けられており、他の収納家具本体2,3の最上段の前板2a,3aの把手2b,3bの上下位置と略一致するようにライン状に設けられている。図例では、収納家具本体1の最上段の抽斗30の前板31の左右寸法よりも短い寸法とされた機器操作部18を例示しており、その左右両側の天板4と前板31との間にスペーサー状のカバーを設けた例を示している。
また、収納箱体10の左右の側板11,11の互いに向き合う各内側面11b,11bには、各抽斗30,40,50を収納箱体10に対して出し入れ自在に支持するレール部材35,35,45,45,55,55がそれぞれに設けられている(図3も参照)。
各抽斗30,40,50は、それぞれが収納状態で、収納箱体10の前方開口を覆う前板31,41,51を備えている。また、各抽斗30,40,50は、物品等が載置される底板部32,42,52と、背板部33,43,53と、左右の側板部34,34,44,44,54,54と、をそれぞれに備えた上方開口の箱状とされている。各抽斗30,40,50のそれぞれの左右の側板部34,34,44,44,54,54に、レール部材35,35,45,45,55,55がそれぞれスライド自在に係合し、各抽斗30,40,50が収納箱体10に対して出し入れ自在とされている。なお、各抽斗30,40,50の背板部33,43,53や左右の側板部34,34,44,44,54,54は、板状とされたものに限られず、棒状部材や線材等によって構成されたものとしてもよい。
下段抽斗50の前板51は、収納家具本体1の前面下端部に設けられた蹴込み空間に応じた形状とされ、その下端側に後方側に後退した後退前板部51aを備えている。なお、この下段抽斗50は、後退前板部51aの上方側の前板51の後方側に手掛けスペースが設けられたものとしてもよい。または、この下段抽斗50の前板51を含み、他の収納家具本体2,3の最下段の各前板2e,3eのそれぞれの上端部に、上記同様のライン状の把手を設けるようにしてもよい。
この押出機構36は、図1に示すように、収納箱体10の適所に固定される押出本体37と、この押出本体37に対して前後に出没自在(進退自在)とされ、上段抽斗30の背板部33に係合するロッド状またはアーム状の押出部38と、を備えている。また、押出機構36は、この押出部38を前方に付勢する圧縮コイルばね等のばね39を備えている。また、押出機構36には、ばね39の付勢に抗して押出部38を没入位置(後退位置、ロック位置)で規制(ロック)し、該ロック位置から後方に押し込まれてロック解除位置とされた押出部38の押し込みが解除されれば、ロックを解除するラッチ等のロック手段が設けられている。このロック手段は、ロックとその解除とを、押出部38が後方に押し込まれる毎に交互に繰り返す構成とされたものとしてもよい。また、押出部38は、図1(b)に示すように、そのロックが解除されれば、ばね39の付勢によって前方に押し出されて突出位置(前進位置)とされる。
本実施形態では、これら切欠状凹部12,12を、前板31の後方側に加えて、機器操作部18が設けられた部位を含み、前板31の下端後方側部位から各側板11,11のそれぞれの上端に至るように設けている(図4参照)。
これらカバー部材20,20の前端カバー部21,21及び段壁カバー部24,24の幅寸法(左右方向に沿う寸法)は、各側板11,11の厚さ寸法(左右方向に沿う寸法)と略同寸法とされている。
これらカバー部材20,20の前端カバー部21,21は、各側板11,11の切欠状凹部12,12に固定された状態で、各前面が、切欠状凹部12,12が設けられていない部位の前端面11a,11aよりも後方位置となるように形成されている。
また、これらカバー部材20,20の段壁カバー部24,24は、各側板11,11の切欠状凹部12,12に固定された状態で、各前端面が、切欠状凹部12,12が設けられていない部位の前端面11a,11aと略同一平面状となるように形成されている。
また、本実施形態では、これらカバー部材20,20の前面に、止具29,29の頭部を受け入れる凹所22,22をそれぞれに設けている。
本実施形態では、図2に示すように、各カバー部材20,20の前端カバー部21,21の上下方向に沿って複数箇所に凹所22,22,22,22をそれぞれに設けている。図例では、各前端カバー部21,21の上端部及び下端部近傍部位の前面に、前方に開口する凹所22,22,22,22をそれぞれに設けた例を示している。
また、本実施形態では、各カバー部材20,20の前端カバー部21,21の内方側(収納家具本体1の左右方向中心側)縁部に連なるように、前端縁カバー部23,23を縁カバー部として設けている。また、各カバー部材20,20の段壁カバー部24,24の内方側縁部に連なるように、段壁縁カバー部25,25を縁カバー部として設けている。
また、これらカバー部材20,20は、合成樹脂系材料または金属系材料等の非木質系材料から上記形状に一体的に形成されたものとしてもよい。合成樹脂系材料としては、PP(ポリプロピレン)樹脂や、ABS(アクリロニトリルブタジエンスチレン)樹脂、PE(ポリエチレン)樹脂、PET(ポリエチレンテレフタレート)樹脂、PC(ポリカーボネート)樹脂、PPS(ポリフェニレンサルファイド)樹脂等としてもよい。金属系材料としては、アルミニウムやアルミニウム合金、ステンレス、炭素鋼等としてもよい。
これらパッキン26,26は、各カバー部材20,20の前端カバー部21,21の前面側に固定されている。なお、これらパッキン26,26と各カバー部材20,20とは、粘着テープ等の粘着材や接着剤等によって固定するようにしてもよい。
また、これらパッキン26,26の上下寸法は、各カバー部材20,20の前端カバー部21,21の上下寸法と略同寸法とされ、各前端カバー部21,21の上下の略全長に亘って固定されている。なお、このような態様に代えて、各パッキン26,26を、上段抽斗30の前板31の上下寸法に応じた上下寸法とし、各前端カバー部21,21の前板31の後方側に対応する部位に固定されるものとしてもよい。
また、これらパッキン26,26の幅寸法(左右方向に沿う寸法)は、各カバー部材20,20の前端カバー部21,21の幅寸法よりも小さい寸法とされている。図例では、パッキン26,26の幅寸法(左右方向に沿う寸法)を、各カバー部材20,20の前端カバー部21,21の幅寸法の概ね1/2の幅寸法とした例を示している。
本実施形態では、これらパッキン26,26の弾性片部28,28を、薄平板状で、前方側に凸の凸湾曲形状としている。また、本実施形態では、これらパッキン26,26の弾性片部28,28を、各幅方向一端部(図例では内方側端部)のみが、各固定片部27,27の幅方向一端部(図例では内方側端部)に連なるように接合された片持ち状のものとしている。このような構成とすることで、これら弾性片部28,28を、比較的に小さい外力でこれらの弾性変形を伴い、前後方向に圧縮させることができる。
また、これらパッキン26,26は、図1(a)に示すように、収納状態とされた上段抽斗30の押し込みに伴う押出機構36の押出部38のロック位置からロック解除位置への変位が可能なように、前後方向に圧縮可能な構成とされている(図3の二点鎖線も参照)。
上記した各カバー部材20,20の各前端カバー部21,21の前面と各側板11,11の切欠状凹部12,12が設けられていない部位の前端面11a,11aとの前後方向に沿う寸法(段差寸法)は、収納状態とされた各抽斗30,40,50の前面が略同一平面状となるように、また、圧縮変形されたパッキン26,26の厚さ寸法(前後寸法)等を加味し、上記のように変位する押出部38のロック位置からロック解除位置への変位が少なくとも可能な寸法とされている。
これらパッキン13,13は、各側板11,11の切欠状凹部12,12が設けられていない部位の各前端面11a,11aに固定される固定片部と、該固定片部に連なるように設けられ、前後方向に圧縮変形される弾性片部と、を備えている。
また、これらパッキン13,13の各弾性片部が弾性変形していない状態(自然状態)における前後寸法は、上記した各カバー部材20,20の前面側に固定されたパッキン26,26の自然状態における前後寸法よりも小さい寸法とされている。これらパッキン13,13は、各弾性片部が自然状態または僅かに弾性変形した状態で、各弾性片部が収納状態とされた中段抽斗40及び下段抽斗50の各前板41,51の両側端部後面に当接するように形成されている。また、各パッキン13,13,26,26は、収納状態とされた各抽斗30,40,50に当接された状態で、各抽斗30,40,50の前面が略同一平面状となるように形成されている。
なお、上記した各パッキン13,13,26,26は、比較的に軟質で弾性を有したゴムや軟質合成樹脂等のエラストマー系樹脂材料から上記形状に一体的に形成されたものとしてもよい。
つまり、収納箱体10の両側板11,11のそれぞれに設けられた切欠状凹部12,12に沿う形状とされたカバー部材20,20をそれぞれに設けている。従って、これら両側板11,11のカバー部材20,20の前面側において第1抽斗(上段抽斗)30の押し込み幅を確保することができる。これにより、収納状態における上段抽斗30の前板31と収納状態における他の抽斗40,50の前板41,51との間に段差を設けるような必要がなく、各前板31,41,51を前後方向で略一致するように配置することができ、見栄えを向上させることができる。また、収納箱体10を上下に分割して積み重ねるような必要がなく、構造の簡略化を図ることができる。また、木質系材料から形成された両側板11,11に、上段抽斗30の押し込み幅を確保するために単に切欠を設けることも考えられるが、この場合には、木口面が露出するため、見栄えが悪くなる。また、このような木口面を覆うシート状のエッジ材を貼着することも考えられるが、このようなエッジ材は段差面(段壁面)等に貼着し難く、生産性が悪くなることも考えられる。本実施形態によれば、両側板11,11に設けられた切欠状凹部12,12に沿う形状とされたカバー部材20,20を設けているので、上段抽斗30の押し込み幅を確保しながらも簡易な構造で見栄えを向上させることができる。
また、両側板11,11のカバー部材20,20の前面側に設けられたパッキン26,26によって上段抽斗30の前板31との衝撃を緩和することができ、また、塵埃や虫等の侵入を抑制することができる。
また、縁カバー部23,23,25,25を、各側板11,11の内側面11b,11bに当接させて各カバー部材20,20を、それぞれの側板11,11に固定することもでき、カバー部材20,20を固定する際における位置決め作業性を向上させることができる。なお、各カバー部材20,20に、このような縁カバー部23,23,25,25を設けない態様としてもよい。
また、本実施形態では、収納家具本体1を、コンロ付調理台を構成するものとした例を示しているが、他の流し台や作業台を構成するものとしてもよい。
また、本実施形態では、収納家具装置1を収納家具本体1として厨房家具装置Aに組み込んだ例を示しているが、このような態様に限られない。本実施形態に係る収納家具装置1を、例えば、住居等の建物のリビングやダイニング等の居室空間や、収納空間、洗面室、玄関等に設置されるものとしてもよい。
10 収納箱体
11 側板
11b 内側面(一側面)
12 切欠状凹部
20 カバー部材
22 凹所
23 前端縁カバー部
25 段壁縁カバー部
26 パッキン
29 止具
30 上段抽斗(第1抽斗)
31 前板
36 押出機構
40 中段抽斗(抽斗)
50 下段抽斗(抽斗)
Claims (4)
- 前方開口の収納箱体に対してそれぞれに出し入れ自在とされた上下に複数段の抽斗のうちのいずれか一つの第1抽斗が、収納状態で後方に押し込まれ、その押し込みが解除されれば押出機構によって前方に押し出される構成とされた収納家具装置であって、
前記収納箱体の木質系材料から形成された両側板の各前端部における前記第1抽斗の前板後方側には、切欠状凹部がそれぞれに設けられ、これら切欠状凹部に沿う形状とされたカバー部材がそれぞれに設けられていることを特徴とする収納家具装置。 - 請求項1において、
前記カバー部材は、止具によって前記側板の切欠状凹部に固定されており、該止具を覆うように上下に延びるパッキンが前記カバー部材の前面側に更に固定されていることを特徴とする収納家具装置。 - 請求項2において、
前記カバー部材の前面には、前記止具の頭部を受け入れる凹所が設けられていることを特徴とする収納家具装置。 - 請求項1乃至3のいずれか1項において、
前記カバー部材には、前記側板の一側面に当接される縁カバー部が更に設けられていることを特徴とする収納家具装置。
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