JP2013235794A - シートヒータが配置されたシート - Google Patents
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Abstract
【課題】立ち上がり時の即暖性に優れるとともに、その後には温度の安定性を満たし快適性を向上することが可能なシートヒータが配置されたシートを提供すること。
【解決手段】表皮カバー13とパット17とを有し、表皮カバー13とパット17との間にシートヒータ1,2が配置され、シートヒータ1,2が少なくとも第一のシートヒータ1と第二のシートヒータ2からなり、第一のシートヒータ1と第二のシートヒータ2の加熱範囲が重複しているシート11。第一のシートヒータ1の発熱量が第二のシートヒータ2の発熱量より大きく、且つ、第一のシートヒータ1が表皮カバー側13に配置され、第二のシートヒータ2がパット17側に配置されているシート11。第一のシートヒータ1が、通電開始から所定の時間を経過した後に発熱停止をするシート11。
【選択図】 図5
【解決手段】表皮カバー13とパット17とを有し、表皮カバー13とパット17との間にシートヒータ1,2が配置され、シートヒータ1,2が少なくとも第一のシートヒータ1と第二のシートヒータ2からなり、第一のシートヒータ1と第二のシートヒータ2の加熱範囲が重複しているシート11。第一のシートヒータ1の発熱量が第二のシートヒータ2の発熱量より大きく、且つ、第一のシートヒータ1が表皮カバー側13に配置され、第二のシートヒータ2がパット17側に配置されているシート11。第一のシートヒータ1が、通電開始から所定の時間を経過した後に発熱停止をするシート11。
【選択図】 図5
Description
本発明は、例えば車両用などに好適に使用可能なシートヒータが配置されたシートに係り、立ち上がり時の即暖性に優れるとともに、その後には温度の安定性を満たし快適性を向上することが可能なものに関する。
従来より、車両用シートに装着されシートヒータとして供されるヒータユニットとしては、例えば、基材上にヒータ素子として熱融着層を備えたコード状ヒータを蛇行配線し、加熱加圧による熱融着により基材と熱融着層を接着固定した構成のもの(例えば、特許文献1、2参照)等が知られている。
特に車両用に使用されるシートの場合、立ち上がり時の即暖性が最も重要視されており、且つ、その後の温度平衡時には安定した温度を保持できるものが求められている。これを解決するものとして、温度制御装置の回路配置を工夫し、立ち上がり時の即暖性を得つつ、その後の平衡時には温度の安定性を両立し、快適性を向上させたシートヒータが知られている(例えば、特許文献3〜5参照)。例えば、特許文献3のシートヒータは、電源と直列に接続された第一のヒータと、該第一のヒータと直列に接続された第二のヒータと、上記第一のヒータと直列に接続されるとともに上記第二のヒータと並列に接続された温度制御用サーモスタットと、を有しているものである。また、特許文献4のシートヒータは、ヒータと、温度制御用サーモスタットと、前記ヒータの温度を検知する温度検知素子と、前記温度検知素子からの出力により前記ヒータの温度を制御する温度制御回路とからなり、前記温度制御用サーモスタットと前記温度制御回路とが並列接続されたものである。また、特許文献5のシートヒータは、ヒータと、前記ヒータの温度を検知する第一の温度検知素子と、前記ヒータの温度を検知する第二の温度検知素子と、前記第一の温度検知素子及び前記第二の温度検知素子から出力される信号により前記ヒータの温度を制御する温度制御回路とからなり、前記第二の温度検知素子は、前記温度制御回路に内蔵されているとともに、前記採暖物の温度を制御する信号は、前記第一の温度検知素子の温度信号電圧と第一の基準電圧とを比較してなる信号と、前記第二の温度検知素子の温度信号電圧と第二の基準電圧とを比較してなる信号と、の論理和となるように構成されたものである。
また、関連する技術として、例えば、特許文献6,7が知られている。
上記特許文献3〜5は、1つのシートヒータの通電を適宜制御することで、立ち上がり時の強加熱と平衡時の弱加熱を切り替えるものである。これらのようなものは、結局のところ1つのシートヒータであることから、強加熱と弱加熱の差を大きくすることに限界がある。そのため、立ち上がりの即暖性を更に向上させようとすると平衡時の安定性が損なわれ、平衡時の安定性を重視すると立ち上がりの即暖性をこれ以上向上させることができないという状況になっていた。
本発明はこのような従来技術の問題点を解決するためになされたもので、その目的とするところは、立ち上がり時の即暖性に優れるとともに、その後には温度の安定性を満たし快適性を向上することが可能なシートヒータが配置されたシートを提供することにある。
上記目的を達成するべく、本発明によるシートは、表皮カバーとパットとを有し、上記表皮カバーと上記パットとの間にシートヒータが配置されたシートにおいて、上記シートヒータが少なくとも第一のシートヒータと第二のシートヒータからなり、上記第一のシートヒータと上記第二のシートヒータの加熱範囲が重複していることを特徴とするものである。
また、上記第一のシートヒータの発熱量が上記第二のシートヒータの発熱量より大きく、且つ、上記第一のシートヒータが表皮カバー側に配置され、上記第二のシートヒータがパット側に配置されていることが考えられる。
また、上記表皮カバーと上記パットの間にワディングが介在されるとともに、上記表皮カバーと上記ワディングの間に上記第一のシートヒータが配置され、上記ワディングと上記パットの間に上記第二のシートヒータが配置されることが考えられる。
また、上記第一のシートヒータが、通電開始から所定の時間を経過した後に発熱停止をすることが考えられる。
また、上記第一のシートヒータの加熱範囲と上記第二のシートヒータの加熱範囲が、実質的に同一であることが考えられる。
また、上記第一のシートヒータ及び上記第二のシートヒータが、基材と該基材上に配設されたヒータ素子とからなるものであることが考えられる。
また、上記第一のシートヒータの基材が、突出した延長部を有し、該基材の延長部上にて上記ヒータ素子がリード線と接続されているとともに、上記基材の延長部が、上記パットに形成された孔部に挿通されていることが考えられる。
また、上記第一のシートヒータの発熱量が上記第二のシートヒータの発熱量より大きく、且つ、上記第一のシートヒータが表皮カバー側に配置され、上記第二のシートヒータがパット側に配置されていることが考えられる。
また、上記表皮カバーと上記パットの間にワディングが介在されるとともに、上記表皮カバーと上記ワディングの間に上記第一のシートヒータが配置され、上記ワディングと上記パットの間に上記第二のシートヒータが配置されることが考えられる。
また、上記第一のシートヒータが、通電開始から所定の時間を経過した後に発熱停止をすることが考えられる。
また、上記第一のシートヒータの加熱範囲と上記第二のシートヒータの加熱範囲が、実質的に同一であることが考えられる。
また、上記第一のシートヒータ及び上記第二のシートヒータが、基材と該基材上に配設されたヒータ素子とからなるものであることが考えられる。
また、上記第一のシートヒータの基材が、突出した延長部を有し、該基材の延長部上にて上記ヒータ素子がリード線と接続されているとともに、上記基材の延長部が、上記パットに形成された孔部に挿通されていることが考えられる。
本発明によれば、複数のシートヒータにより、立ち上がり時の即暖用シートヒータと平衡時の温度安定用シートヒータを使い分けることができる。その際、各シートヒータは加熱範囲が重複しているので、各シートヒータを切り替えたとしても大きな非加熱部が生じて加熱ムラが生じ、着座者が不快となることはない。特に発熱量が大きいシートヒータを表皮側にすることで即暖性をより向上させることができ、発熱量が小さいシートヒータをパット側にすることで安定した温度を保持することができる。
以下、図1〜図3を参照して本発明の実施の形態を説明する。これらの実施の形態は、本発明を車両用シートに適用することを想定した例を示すものである。
図1に示すように、本実施の形態で使用するシートヒータは構成される。不織布等からなる基材5の上に、ヒータ素子として銅線、銅合金線、Ni−Cr線等の抵抗線を有するコード状ヒータ3が所定のパターン形状で配設される。コード状ヒータ3を基材5上に固定保持する方法としては、コード状ヒータ3の外周に形成された熱融着層により接着する方法、縫製による方法、接着性を有する基材5により挟持保持する方法など種々の方法が公知である。また、基材5におけるコード状ヒータ3を配設した側の面には接着層の形成、或いは、両面テープの貼り付けがなされている。これは、座席に取り付ける際、シートヒータをシート11の表皮カバー13、ワディング15又はパット17に固定するためのものである。
また、上記コード状ヒータ3と直列になるように、温度検知素子としてサーモスタット7がリード線9を介して接続される。このサーモスタット7は、基材5に固定保持されており、このサーモスタット7の近傍には、サーモスタットを擬似的に加熱して温度調節をするための補助ヒータ(図示しない)が配設されている。なお、サーモスタット7はこのような構成に限定されることはなく、例えば、被加熱部により近い部分やパット17の内部等に配置して、温度検知を行うことも考えられる。
上記のようにして図1に示すようなシートヒータを得ることができる。本実施の形態ではこのようなシートヒータを2つ用意し、それぞれ第一のシートヒータ1、第二のシートヒータ2とする。尚、この第一のシートヒータ1及び第二のシートヒータ2には、適宜、コード、コネクタ等が接続され、このコネクタを介して車両の電気系統に接続されることになる。
そして、上記構成をなす第一のシートヒータ1及び第二のシートヒータ2は、図2及び図3に示すような状態で、車両用のシート11内に埋め込まれて配置されることになる。まず、シート11の構成は、座面側から、布材や皮革材等からなる表皮カバー13、発泡ウレタン樹脂等のシートからなるワディング15、発泡ウレタン樹脂等を射出成形などして形成するパット17となっている。第一のシートヒータ1は、表皮カバー13とワディング15との間に配置され、第二のシートヒータ2は、ワディング15とパット17の間に配置される。この際、第一のシートヒータ1の加熱範囲と第二のシートヒータ2の加熱範囲が、実質的に同一となるよう積層される。尚、第一のシートヒータ1の加熱範囲と第二のシートヒータ2の加熱範囲が、完全に同一となる必要はないが、充分に重複していることが必要である。第一のシートヒータ1の加熱範囲と第二のシートヒータ2の加熱範囲が完全に異なっていると、加熱ムラの原因となるためである。
また、表皮カバー13側に配置された第一のシートヒータ1の発熱量が、パット17側に配置された第二のシートヒータ2の発熱量より大きいことが好ましい。これは、表皮カバー側のヒータの加熱を強くすることができれば、立ち上がり時の即暖性をより効果的に向上させることができるためである。また、パット17側のヒータは、発熱量を大きくすると、過熱状態になってしまうか、或いは、サーモスタット7のON−OFFの間隔が短くなり温度の波が顕著となってしまい温度の安定性が損なわれてしまう。発熱量を大きくする手段としては、コード状ヒータ3の配設の間隔(ピッチ)を密にする、コード状ヒータ3の抵抗線の抵抗値を小さくする、回路構成を変更してコード状ヒータ3に掛かる電圧を大きくする等が考えられる。
上記の実施の形態では、シート11としてワディング15を有するものを使用したが、このワディング15を省略したシート11も考えられる。その場合は、第一のヒータ1と第二のヒータ2を重ね合わせ、第一のヒータ1を表皮カバー13側に、第二のヒータ2をパット17側に配置すればよい。また、例えば、第二のヒータ2をパット17中に埋め込むことも考えられる。また、ワディング15を有するシート11であっても、第一のヒータ1と第二のヒータ2を重ね合わせて配置しても構わない。この重ね合わせた第一のヒータ1と第二のヒータ2を表皮カバー13とワディング15の間に配置しても良いし、ワディング15とパット17の間に配置しても良い。また、例えば、第二のヒータ2をパット17中に埋め込むことも考えられる。
第一のシートヒータ1と第二のシートヒータ2の発熱制御として、通電開始の立ち上がり時の所定時間は第一のシートヒータ1が発熱し、所定時間経過後に第一のシートヒータ1の発熱が停止するように構成することが考えられる。また、併せて、通電開始の立ち上がり時の所定時間は第二のシートヒータ2の発熱が停止し、所定時間経過後に第二のシートヒータ2が発熱するように構成しても良い。これにより、第一のシートヒータ1を即暖性に優れたものに特化し、第二のシートヒータ2を平衡時の温度安定性に優れたものに特化することができる。所定時間経過時に発熱を切り替える手段としては、例えば、タイマーによる切り替えを行うことが簡便である。また、所定温度を設定しておき、サーモスタットやサーミスタ等の温度検知素子を用いて、最初に所定温度を検知した際に第一のシートヒータ1及び/又は第二のシートヒータ2の発熱を切り替えるように構成することも考えられる。
本発明は上記実施の形態に限定されるものではない。例えば、ヒータ素子として、上記のコード状ヒータ3の他に、例えば、エッチングヒータ、カーボンヒータ、箔状ヒータ等、種々のヒータを使用することができる。第一のシートヒータ1に使用されるヒータ素子は、着座者の近傍に位置することになるため、着座者が違和感を受けないように、シート状や箔状のものであれば薄く、コード状のものであれば細いものであることが好ましい。
基材5としては、上記の不織布の他に、例えば、織布、発泡樹脂シート、発泡ゴムシート、ゴムシート、アルミ箔、樹脂フィルム等、種々のものを使用することができる。また、基材5を使用せず、表皮カバー13の裏面、ワディング15の表面や裏面、パット17の表面や内面等に直接コード状ヒータ3等のヒータ素子を貼り付けたり埋め込んだりすることも考えられる。また、基材5の表裏両面にヒータ素子を配設し、表面のヒータ素子を第一のシートヒータ、裏面のヒータ素子を第二のシートヒータとすることも考えられる。
上記のサーモスタット7の他に、温度検知素子として、サーミスタ、熱電対など、種々のものを使用することができる。また、安価な仕様ではサーモスタット等の温度検知素子を省略することもありえる。
また、第一のシートヒータ1及び第二のシートヒータ2は、座席の座面側に配置しても良いし、背面側に配置しても良いし、両方に配置しても良い。本発明で言う「シートの着座面」とは、着座者が通常に着座した際に接する側の面のことを示す。
また、上記の実施の形態では、第一のシートヒータ1及び第二のシートヒータ2の2つシートヒータを使用したが、3つ以上のシートヒータを使用することも考えられる。
また、第一のシートヒータ1について、図4に示すように、突出した延長部5aを有する基材5とし、該基材5の延長部5a上にてコード状ヒータ3のようなヒータ素子がリード線9と接続されているものにすることも考えられる。このような第一のシートヒータ1をシート11に配置する際には、図5に示すように、パット17に形成された孔部17aに基材5の延長部5aを挿通し、パットの裏側(表皮カバー13と反対の側)に導出して固定することができる。シート11の形態によっては、表皮カバー13とパット17を接続する吊り込み部19が形成されており、シートヒータはこの吊り込み部19を避けて配設する必要がある。図1に示すようなシートヒータも、基材5の略中央部に開口部(図示しない)が設けられており、この開口部を通じて表皮カバー13とパット17が接続される。ここで、吊り込みの十分な強度を得るために、吊り込み部19はなるべく大きく取られるため、開口部もそれに伴って大きくなる。それにより、開口部を連結する部分は狭くなるが、この連結部分にもヒータ素子は配設されることから、図1に示すようなシートヒータをそのまま重ねて配置すると、この狭い部分にヒータ素子が重なることになるため、吊り込み部19周囲の温度管理に気を遣う必要がある。上記の図4、図5に示すような構成であれば、吊り込み部19を完全に避けた状態で、第一のシートヒータ1をシート11に配設することができ、吊り込み部19周囲でヒータ素子が重なることがないため、吊り込み部19周囲の温度管理が容易となる。また、図3に示すような、通常のシートヒータの配設においては、シート11の座面と背面の接合部を通じて、シートヒータの端部がパット17の裏側に導出されることになる。その場合、座面と背面にそれぞれ2つのヒータを配設すると、座面と背面の接合部という放熱されにくい箇所に4つのシートヒータが重なることになるため、この部分の温度管理に気を遣う必要がある。上記の図4、図5に示すように、第一のシートヒータ1における基材5の延長部5aをパット17の孔部17aに挿通させた構成なら、座面と背面の接合部にシートヒータが多数重なることはなく、温度管理が容易となる。尚、図4に示すような形態の第一のヒータ1にサーモスタット等の温度検知素子を接続する場合は、基材5の延長部5a上に設置することが好ましい。
以下、実施例の構成を説明する。第一のシートヒータ1として、図4に示すようにして、不織布からなる基材5上に直径0.66mmの銅線を絶縁被覆してなるコード状ヒータ3のヒータ素子を配設した。第一のシートヒータ1の定格出力は30W−13.5Vとなるようにコード状ヒータ3を配設した。第二のシートヒータ2として、図1に示すようにして、不織布からなる基材5上に直径0.66mmの銅線を絶縁被覆してなるコード状ヒータ3のヒータ素子を配設した。第二のシートヒータ2の定格出力は35W−13.5Vとなるようにコード状ヒータ3を配設した。次いで、図5に示すように、第二のシートヒータ2を座面のパット17上に配置し、その上に、表皮カバー13とワディング15の間に第一のシートヒータ1を2つ挟持したものを配置した。この際、パット17には予め孔部17aが形成されており、第一のシートヒータ1における基材5の延長部5aがこの孔部17に挿通され、パット17の裏側に導出される。シート11の背面側にも、座面と同様に、第一のシートヒータ1と第二のシートヒータ2を配置した。
この状態で、第一のシートヒータ1と第二のシートヒータ2に通電をし、シート11における、座面側の着座面中央部の温度と、背面側の着座面中央部の温度を経時的に測定した。この際、通電開始から4minは第一のシートヒータ1のみに通電し、それ以降は第二のシートヒータ2のみに通電する設定とした。試験条件は、0℃雰囲気一定とし、試験電圧はDC13.5Vとした。また、比較例として、第一のシートヒータ1を使用せず、第二のシートヒータの定格出力を60W−13.5Vとしたものについて、実施例と同様に温度を経時的に測定した。座面側の測定結果を図6に、背面側の測定結果を図7に示す。
図6に示すように、座面側において、実施例のシートは、通常の着座者が暖かいと感じる温度である30℃に到達する時間が120sであったのに対し、比較例のシートは、30℃に到達するのに239sと、2倍近くの時間を必要とした。また、図7に示すように、背面側においても、実施例のシートは、30℃に到達する時間が177sであったのに対し、比較例のシートは、30℃に到達するのに383sと、2倍以上の時間を必要とした。また、座面側、背面側のいずれにおいても、実施例のシートは、平衡時の温度の波が小さく、第一のシートヒータ1と第二のシートヒータ2の通電が切り替わる際にも極端な温度低下はなく、着座者が違和感を受けるようなことはなかった。このように、本実施例のシートは、立ち上がり時の即暖性に優れるとともに、その後には温度の安定性を満たすものであることが確認された。
以上詳述したように本発明によれば、立ち上がり時の即暖性に優れるとともに、その後には温度の安定性を満たし快適性を向上することが可能なシートを得ることができる。このシートは、例えば、自動車,自動二輪車,鉄道車両等の車両用シート、船舶や航空機などのシート、遊園地の観覧車のシート、各種競技場の観覧用シート、劇場や映画館等の鑑賞用シート、家庭内やオフィスで使用されるイスやソファー、理髪店のシート、各種医療機関で使用されている医療用シートなど、種々の用途で好適に使用可能である。
1 シートヒータ
3 コード状ヒータ
5 基材
7 サーモスタット
11 シート
13 表皮カバー
15 ワディング
17 パット
3 コード状ヒータ
5 基材
7 サーモスタット
11 シート
13 表皮カバー
15 ワディング
17 パット
Claims (7)
- 表皮カバーとパットとを有し、上記表皮カバーと上記パットとの間にシートヒータが配置されたシートにおいて、
上記シートヒータが少なくとも第一のシートヒータと第二のシートヒータからなり、上記第一のシートヒータと上記第二のシートヒータの加熱範囲が重複していることを特徴とするシート。 - 上記第一のシートヒータの発熱量が上記第二のシートヒータの発熱量より大きく、且つ、上記第一のシートヒータが表皮カバー側に配置され、上記第二のシートヒータがパット側に配置されていることを特徴とする請求項1記載のシート。
- 上記表皮カバーと上記パットの間にワディングが介在されるとともに、上記表皮カバーと上記ワディングの間に上記第一のシートヒータが配置され、上記ワディングと上記パットの間に上記第二のシートヒータが配置されることを特徴とする請求項2記載のシート。
- 上記第一のシートヒータが、通電開始から所定の時間を経過した後に発熱停止をすること特徴とする請求項2又は請求項3記載のシート。
- 上記第一のシートヒータの加熱範囲と上記第二のシートヒータの加熱範囲が、実質的に同一であることを特徴とする請求項2〜請求項4何れか1項に記載のシート。
- 上記第一のシートヒータ及び上記第二のシートヒータが、基材と該基材上に配設されたヒータ素子とからなるものであることを特徴とする請求項1〜請求項5何れか1項に記載のシート。
- 上記第一のシートヒータの基材が、突出した延長部を有し、該基材の延長部上にて上記ヒータ素子がリード線と接続されているとともに、上記基材の延長部が、上記パットに形成された孔部に挿通されていることを特徴とする請求項6記載のシート。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
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---|---|---|---|---|
CN103744319A (zh) * | 2014-01-23 | 2014-04-23 | 中国电影器材有限责任公司 | 用于单个动感座椅的控制方法 |
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2012
- 2012-05-11 JP JP2012109155A patent/JP2013235794A/ja active Pending
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