JP2011014281A - 車両用シートの表皮材 - Google Patents

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Abstract

【課題】着座者の近くに導電糸を配設した場合に、その導電糸の配設を密にしなくても、導電糸による線状の発熱箇所の輪郭をぼかして、その周囲との温度差を低減する。
【解決手段】着座者が接する着座表面を構成する車両用シートの表皮材31であって、着座表面を構成する表面31aとは反対側の裏面31bの少なくとも一部が導電性のバッキング材35で被覆されており、当該表皮材31の面方向には、通電により発熱する導電糸23が導電性のバッキング材35に接触するように配設されており、該導電糸23を介して導電性のバッキング材35にも通電され、導電糸23とともに導電性のバッキング材35も発熱することでシートヒータを構成することを特徴とする車両用シートの表皮材31である。
【選択図】図2

Description

本発明は、車両用シートの表皮材に関する。
従来、シートカバーの下に発熱体を装着することによって、着座面を暖めることのできるヒータ機能の付加された車両用シートがあった(例えば、下記特許文献1参照)。かかる車両用シートによれば、着座時の快適性を向上することができる。しかし、シートカバーの多くは、保形性等の観点から表皮材の裏面に薄いウレタンパッドが積層されているため、シートカバーの下に発熱体が配置されると、ウレタンパッドが断熱材のように作用して熱の伝達効率を高めにくかった。
そこで、面状の発熱体に着目してみると、下記特許文献2には、導電性の糸(導電糸)と電気絶縁性の糸とが、それぞれ縦糸、横糸として織成されてなる織物が開示されている。この織物によれば、複数の導電糸の各々に対して両端末に電極を接続して通電することで織物自体が発熱可能となっている。
特開2003−297532号公報 特開平6−295780号公報
上記特許文献2に記載されるような導電糸を含む織物を車両用シートの表皮材に適用できれば、より着座者に近い位置で導電糸を発熱させることができるため着座者への熱の伝達効率を向上させることができる。ところが、導電糸による発熱が直接的に着座者に伝達されることで、着座者が発熱箇所をはっきりと認識しやすくなる。つまり、導電糸による発熱箇所の輪郭を認識しやすくなり、発熱箇所を線形状として捉えられやすくなる。その結果、着座者が導電糸と導電糸の間の発熱していない領域との温度差を感じやすくなり、快適さが低下するおそれがあるという新たな懸念が生じる。そこで、導電糸を密に配設して導電糸による線状の発熱領域を近接させれば、着座者に面状に発熱しているように感じさせることで各導電糸による発熱箇所の輪郭がぼやけるため、前記懸念を解消することができると考えられる。しかし、導電糸の使用量が増加することによりコスト上昇を招く観点では好ましくない。
そこで、本発明の課題は、着座者の近くに導電糸を配設した場合に、その導電糸の配設を密にしなくても、導電糸による線状の発熱箇所の輪郭をぼかして、その周囲との温度差を低減することにある。
上記課題を解決するために本発明は次の手段を採用する。
本発明は、着座者が接する着座表面を構成する車両用シートの表皮材であって、前記着座表面を構成する表面とは反対側の裏面の少なくとも一部が導電性のバッキング材で被覆されており、当該表皮材の面方向には、通電により発熱する導電糸が前記導電性のバッキング材に接触するように配設されており、該導電糸を介して前記導電性のバッキング材にも通電され、前記導電糸とともに前記導電性のバッキング材も発熱することでシートヒータを構成することを特徴とする。
かかる構成の表皮材によれば、導電糸とともにその周囲の導電性のバッキング材も発熱し、発熱箇所が面として展開するため、導電糸の配設を密にしなくても導電糸が配設されている箇所と導電糸が配設されていない箇所との温度差を低減することができる。
この表皮材において、前記導電糸が表皮材の組織内に含まれていると、導電糸による発熱をより効率的に着座者に伝達可能でありながらも、導電糸が配設されている箇所と導電糸が配設されていない箇所との温度差を低減することができ、好ましい。
また、前記導電性のバッキング材の電気抵抗値が当該表皮材の面方向に漸次変化していることも好ましい。この場合、バッキング材の電気抵抗値を調整することで、発熱箇所とその周囲との温度差を小さくしつつも、着座者が暖房効果を感じやすい位置の発熱温度を相対的に高めるなど、発熱箇所とその周囲との温度差を小さくし、且つ、特定の位置の発熱温度を相対的に高めることを、容易に達成することができる。
本発明の車両用シートの表皮材によれば、導電糸の配設を密にしなくても、導電糸による線状の発熱箇所の輪郭をぼかして、その周囲との温度差を低減する効果を奏する。
更に、導電糸が表皮材の組織内に含まれていると、導電糸による発熱をより効率的に着座者に伝達可能でありながらも、上記効果を得ることができる。
また、導電性のバッキング材の電気抵抗値が表皮材の面方向に漸次変化する構成とすれば、発熱箇所とその周囲との温度差を小さくし、且つ、特定の位置の発熱温度を相対的に高めることが容易に達成可能となる。
本発明の実施形態1に係る車両用シートの斜視図である。 図1に示される表皮材のII−II線断面図である。 実施形態1の表皮材の製造方法Aを模式的に示す図である。 実施形態1の表皮材の製造方法Bを模式的に示す図である。 図4に示される表皮材のV−V線断面図である。 本発明の実施形態2に係る車両用シートの斜視図である。 図6に示される表皮材のVII−VII線断面図である。
[実施形態1]
以下、図1〜5を参照しながら、本発明の一実施形態である実施形態1について説明する。本実施形態の表皮材31は、その表面31aが、自動車等の車両に装備される車両用シート11において、着座者が接する着座表面を構成する。すなわち、図1に示されるように、車両用シート11は、座面となるシートクッション13、背凭れとなるシートバック15、および、ヘッドレスト17を備えている。車両用シート11の着座者が接する着座表面とは、シートクッション13の座面13a及びシートバック15の背凭れ面15aの外表面のことである。本実施形態の表皮材31は、座面13a又は背凭れ面15aを形作るパッドを表装し、その表面31aが着座表面の全体ないし一部を構成する。図1には、背凭れ面15aにおける着座者の腰部が凭れ掛かる部分を本実施形態の表皮材31で構成した車両用シート11を例示した。表皮材31は、シートヒータ21を付帯しており、腰部が凭れ掛かる箇所を暖めることが可能となっている。図1には、シートヒータ21によって発熱する箇所に斜線を付して示した。
図2に示されるように、表皮材31は織物33からなる。織物33は、その織組織を構成する繊維として導電糸23を含む。導電糸23は、通電により発熱する糸であって、シートヒータ21の発熱部位を構成する。導電糸23としては、例えば、抵抗値が5〜10Ω/cmのカーボンファイバー(φ7μm×1000本)を用いることができる。導電糸23は、外表面が絶縁被覆されておらず、その外表面が導電性の材料と接触することで、該材料と電気的に接続可能となっている。表皮材31においては、この導電糸23が、例えばポリエステル繊維などの導電性を有しない繊維37とともにタテ糸またはヨコ糸として織物33の織組織を構成している。図1に示されるように、導電糸23は、複数本が相互に間隔を置いて並行して配置されている。図2に模式的に示すように、導電糸23の両端部に通電部材27が接続され、該通電部材27に電源供給装置25が接続されることで並列回路が形成されて通電可能となる。
図2に模式的に示すように、導電糸23の両端部に通電部材27が接続され、該通電部材27に電源供給装置25が接続されることで通電可能とされる。通電部材27は、導電性を有するが、電気抵抗値が小さく、通電によりほとんど発熱しないものであるのが好ましい。通電部材27としては、例えば、抵抗値が約1mΩ/cmの軟銅線(φ0.05mm×22本)を用いることができる。このような通電部材27は、例えば、導電糸23と交差するように織物33に縫い込むことによって導電糸23と電気的に接続することができる。
表皮材31において、織物33の裏面は、導電性のバッキング材35で被覆されている。導電性のバッキング材35としては、例えば、ウレタン系樹脂やアクリル系樹脂等のバインダ樹脂に導電材料を混合したものを用いることができる。導電材料としては、例えば、導電性のカーボン粒子を用いることができ、導電性のカーボンに替えて、あるいは、導電性のカーボンに加えて導電性の繊維や金属粒子、高分子導電材等を用いることができる。導電性のカーボン粒子に加えて導電性の繊維や金属粒子を用いれば、導電性を確保しやすいため好ましい。導電性のバッキング材35の電気抵抗値を調整することで、導電性のバッキング材35の発熱温度を調整することができる。すなわち、導電性のバッキング材35の電気抵抗値を小さくすれば発熱温度が高くなり、電気抵抗値を大きくすれば発熱温度を低くすることができる。導電性のバッキング材35の電気抵抗値は、導電性のバッキング材35中の導電材料の種類、形態、濃度、又は導電性のバッキング材35の織物33に対する塗布量などにより調整される。例えば、導電性のバッキング材35は、電気抵抗値は、0.5〜5×103Ω・cmの範囲で調整される。導電材料としてのカーボンを用いる場合、導電性のバッキング材35中のカーボン濃度は概ね3〜30wt%の範囲内で調整される。
導電性のバッキング材35は、織物33の組織にくい込むことにより、導電糸23の外表面に接触している。これにより、導電糸23に通電することで、該導電糸23を介して導電性のバッキング材35にも通電可能となっている。そのため、この表皮材31に付帯されたシートヒータ21によれば、通電部材27が電極として機能して、導電糸23に通電されることで導電糸23が発熱し、同時に、導電糸23を介して導電性のバッキング材35にも通電されて導電性のバッキング材35も発熱することで表皮材31全体が暖房作用を奏する。
表皮材31の好ましい製造方法について、大別して2形態を例示する。
[製造方法A]
先ず、表皮材31の一製造方法である製造方法Aについて、図3を参照しながら説明する。製造方法Aは、表皮材31を、裁断される前の原反として製造する方法である。
製造方法Aでは、導電糸23を含む織物33の裏面を導電性のバッキング材35で被覆することにより表皮材31を製造する。図3に示されるように、繰り出した織物33の原反にノズル41から導電性のバッキング材35を垂らし、織物33に押し当てた、あるいは近接させた刃43で余分な導電性のバッキング材35を取り除くことで表面が平滑な導電性のバッキング材35の皮膜を形成することができる。この場合、導電性のバッキング材35に含まれる導電材料の種類、濃度、導電性のバッキング材35の粘度、織物33の送り速度、又は、刃43を織物33に押し当てる圧力のうち少なくとも一条件を制御することで導電性のバッキング材35の皮膜が所望の電気抵抗値となるように制御するのが好ましい。このように製造された表皮材31は、車両用シート11の背凭れ面15aに設けるのに適当な形状として裁断して用いられる。
製造方法Aでは、導電糸23への通電部材27の接続は、表皮材31を裁断した後ないし前、あるいは織物33に導電性のバッキング材35を塗布する前に行うことができる。
また、製造方法Aにおいて、導電性のバッキング材35で織物33を被覆する方法を変更することができる。例えば、導電性のバッキング材35を吹き付けて被覆することもできる。
[製造方法B]
次に、表皮材31の一製造方法である製造方法Bについて、図4,5を参照しながら説明する。製造方法Bは、表皮材31を、車両用シート11の背凭れ面15aに設けるのに適当な形状として製造する方法である。
製造方法Bでは、図4に示されるように、導電糸23を含む織物33を、予め背凭れ面15aに設けるのに適当な形状に裁断する。そして、その裏面を導電性のバッキング材35で被覆することで表皮材31を製造することができる。このとき、好ましくは、導電糸23の両端部が導電性のバッキング材35で被覆されないようにする。例えば、図4に二点鎖線で示されるように、織物33を導電性のバッキング材35で被覆する際に導電糸23の両端部位置をマスキング部材45で覆い隠しておけば、容易に導電糸23の両端部が導電性のバッキング材35で被覆されるのを避けることができる。図4には、導電性のバッキング材35で被覆された部分に斜線を付して示した。マスキング部材45を取り除けば、導電糸23の端部を含む織物33の端部34(図5参照)が剥き出しとなる。この織物33の端部34において通電部材27を導電糸23に接続すれば、容易に接続することができる。
なお、製造方法Bでは、導電性のバッキング材35で織物33を被覆する前に導電糸23の端部に通電部材27を接続しておいて、該接続箇所を避けて導電性のバッキング材35を塗布してもよい。
製造方法Bによれば、織物33を使用する大きさに裁断してから導電性のバッキング材35で被覆するため、必要な部分にのみ導電性のバッキング材35を塗布することができ、導電性のバッキング材35の使用量を必要最低限に抑えることができる。それにより、環境への影響を低減することもできる。
以上の構成の表皮材31によれば、以下の作用効果を奏する。
表皮材31は、導電糸23を介して裏面31bの導電性のバッキング材35にも通電されて発熱するため、その発熱領域を、導電糸23の周囲に広がる面状の領域として確保することができる。つまり、導電糸23が互いに間隔を置いて配置されていても、各導電糸23のみによる線状の発熱領域だけでなく、導電性のバッキング材35によってその周囲までもが発熱することによって発熱領域を面状に展開することが可能となっている。そのため、導電糸23が配設された箇所と導電糸23が配設されていない箇所との温度差を小さくすることができる。すなわち、表皮材31において、導電糸23の配設された箇所とその周囲の導電糸23が配設されていない箇所との温度上の境界がぼかされ、着座者に温度のむらを感じさせにくくなっている。
なお、導電性のバッキング材35は、導電材料を含むことで、従前の導電材料を含まないバッキング材に比べて熱伝導率が高く、それ自体が発熱することに加えて、導電糸23による発熱を伝達しやすいことによっても、上記温度上の境界をぼかす効果を発揮しやすい。特に、導電性のバッキング材35が導電繊維や金属粒子等を含んでいる場合は、熱伝導率が高く、この効果をより大きくすることができる。
また、表皮材31は、導電糸23の疎密を変更させなくても、導電性のバッキング材35の面方向の電気抵抗値を漸次変化させることにより、面方向の発熱温度を漸次変化させて、敢えて温度のグラデーションを付けることも容易である。すなわち、発熱箇所とその周囲との温度差を小さくしつつも、例えば、着座者が冷えを感じやすい腰部の位置の発熱温度を相対的に高めることで、着座者に暖房効果を感じさせやすくすることが可能である。
なお、この実施形態1は、本発明の要旨を逸脱しない範囲内でその他種々の実施の形態が考えられるものである。
例えば、表皮材31は、織物に限らず、編組織中に構成繊維として導電糸23を含む編物で構成してもよい。
[実施形態2]
以下、図6,7を参照しながら、本発明の一実施形態である実施形態2について説明する。本実施形態の表皮材51は、その表面51aが車両用シート11の着座表面(座面13a、背凭れ面15a)の全体ないし一部を構成することができる。この点、上記実施形態1と同様である。図6には、表皮材31での背凭れ面15aの着座者の腰部が凭れ掛かる部分を構成した車両用シート11を例示した。表皮材51は、シートヒータ21を付帯しており、腰部が凭れ掛かる箇所を暖めることが可能となっている。図6には、シートヒータ21によって発熱する箇所に斜線を付して示した。本実施形態の説明において、上記実施形態1から変更を要しない部材については図中に同じ符号で示し、詳細な説明は省略する。
図7に示されるように、表皮材51は基材53の裏面が導電性のバッキング材35で被覆されてなる。基材53には、織物や編物を含むファブリック等、従前の表皮材を構成する各種の布状材料を適用することができ、その材質は特に限定されない。導電性のバッキング材35による基材53の被覆方法としては、上記実施形態1の製造方法A,Bとして例示した織物33の被覆方法を適用することができる。
表皮材51には、その裏面51bに沿って、導電糸23が配設されている。導電糸23は、導電性のバッキング材35に接触可能に配設されている。図6に示されるように、導電糸23は、波形を描くように複数本が間隔を置いて配置されている。導電糸23は、外表面が絶縁被覆されておらず、その外表面が導電性のバッキング材35と接触することで、導電性のバッキング材35と電気的に接続されている。導電糸23は、両端部に通電部材(図示省略)が接続され、該通電部材に電源供給装置(図示省略)が接続されることで並列回路が形成されて通電可能となる。そして、導電糸23に通電することで、該導電糸23を介して導電性のバッキング材35にも通電可能となっている。そのため、導電糸23に通電されることで導電糸23が発熱し、同時に、導電糸23を介して導電性のバッキング材35にも通電されて導電性のバッキング材35も発熱して表皮材31全体が発熱可能となっている。
このように導電性のバッキング材35を発熱させるために、導電糸23を表皮材51の裏面51bに沿わせて導電性のバッキング材35に接触可能に保持する構成について説明する。本実施形態では、表皮材51の裏面51b側に積層されたカバーパッド55と表皮材51との間に保持されている。カバーパッド55は、表皮材51の保形等の目的で設けられており、例えば、薄いウレタンパッドからなる。カバーパッド55は、接着やフレームラミなど公知の方法により表皮材51の裏面51bに固着されている。その固着力でもって、導電糸23が表皮材51とカバーパッド55との間に保持されている。すなわち、表皮材51とカバーパッド55との間に導電糸23が挿入された状態で表皮材51にカバーパッド55が固着されることで、導電糸23が表皮材51の裏面51bの導電性のバッキング材35に接触可能な状態として保持されている。
以上の構成の表皮材51によれば、以下の作用効果を奏する。
表皮材51は、導電糸23のみならず導電糸23を介して導電性のバッキング材35にも通電されて発熱するため、導電糸23の配設された箇所とその周囲の導電糸23が配設されていない箇所との温度上の境界がぼかされ、着座者に温度のむらを感じさせにくくなっている。
また、上記実施形態1の表皮材31と同様に、導電性のバッキング材35の面方向の電気抵抗値を漸次変化させることで面方向の発熱温度にグラデーションを付けて暖房効果を高めることも可能である。
なお、この実施形態2は、本発明の要旨を逸脱しない範囲内でその他種々の実施の形態が考えられるものである。
例えば、導電糸23を表皮材51の裏面51bに沿わせて導電性のバッキング材35に接触可能に保持する手段は、上記例示の構成に限定されない。例えば、導電糸23は、表皮材51の裏面51bないし、カバーパッド55の表皮材51に対向する面に縫着することにより導電性のバッキング材35に接触した状態として配置することもできる。
また、上記実施形態1,2では、表皮材の裏面の略全体を導電性のバッキング材35で被覆することにより、該表皮材全体が発熱する構成を例示したが、導電糸23による発熱箇所の輪郭をぼかしたい一部の領域を導電性のバッキング材35で被覆して、表皮材の一部において面状に発熱させることも可能である。
11 車両用シート
15a 背凭れ面(着座表面)
21 シートヒータ
23 導電糸
31 表皮材
31b (表皮材の)裏面
33 織物
35 導電性のバッキング材
51 表皮材
51b (表皮材の)裏面

Claims (3)

  1. 着座者が接する着座表面を構成する車両用シートの表皮材であって、
    前記着座表面を構成する表面とは反対側の裏面の少なくとも一部が導電性のバッキング材で被覆されており、当該表皮材の面方向には、通電により発熱する導電糸が前記導電性のバッキング材に接触するように配設されており、該導電糸を介して前記導電性のバッキング材にも通電され、前記導電糸とともに前記導電性のバッキング材も発熱することでシートヒータを構成することを特徴とする車両用シートの表皮材。
  2. 請求項1に記載の車両用シートの表皮材であって、
    前記導電糸は表皮材の組織内に含まれていることを特徴とする車両用シートの表皮材。
  3. 請求項1または請求項2に記載の車両用シートの表皮材であって、
    前記導電性のバッキング材は、その電気抵抗値が当該表皮材の面方向に漸次変化していることを特徴とする車両用シートの表皮材。
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