JP2013235363A - デュアルカード用アンテナシート及びそれを備えたデュアルカード - Google Patents

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Abstract

【課題】デュアルインターフェイスICカードにおいて、ベース樹脂フィルムの内部接続端子形成予定部分に孔を形成したアンテナシートを用いた場合に熱ラミネート後のアンテナシートの反りを低減すること。
【解決手段】ベース樹脂フィルムの面にアンテナコイルのパターンと内部接続端子のパターンの導電層を有し、前記べース樹脂フィルムの両面に熱可塑性樹脂のカード基材が積層され、前記カード基材にデュアルインターフェイスICモジュールを嵌め込む凹部と、前記内部接続端子の表面に達する端子露出穴を有するアンテナシートにおいて、前記凹部に露出した前記パターンの形状がカード短辺方向に配置されたアンテナダミーパターンであることを特徴とするデュアルカード用アンテナシート
【選択図】図3

Description

本発明は、各種証明証や電子決済システム、ドアの開閉システム等に使用される接触式と非接触式の通信手段を有するデュアルインターフェイスICカード(以下デュアルカード)に関し、とくにデュアルカードに用いられる凹部を形成したアンテナシートに関するものである。
ICカードは、外部接続端子を介してデータの通信を行う接触型ICカードと、コイルを通じて電磁誘導により通信を行う非接触型ICカードに分類され、主に、接触型ICカードは、決済用途、非接触型ICカードは、交通システム等のゲートアクセス管理に用いられている。
近年、接触型ICカードの機能と非接触型ICカードの機能とを1つのICチップで併せ持つICモジュール(デュアルインターフェイスICモジュール)を用いた接触型非接触型共用ICカード(デュアルインターフェイスICカード)が開発されている。
デュアルインターフェイスICカード(デュアルカード)はコンビネーションカードとも称され、1個のICチップで接触/非接触の両方の機能を満足できるICカードであるためコスト面でハイブリッドカード(非接触型と接触型とのそれぞれのICチップを持ったICカード)よりも有利である。また、接触用途、非接触用途で共通のサービス(ポイントサービス等)を提供できる独特のメリットがある。
このようなデュアルカードの一例として、特許文献1等では、ICモジュールのRF端子と、アンテナ内蔵カードに形成されたアンテナコイル接続端子とを電気的に接続してなるデュアルカードが提案されている。
このデュアルカードは、ベース樹脂フィルムに金属箔を接着剤で接着してパターニングした配線パターンを有するアンテナシートを、カード基材の表面にデザイン絵柄を形成した2枚の加工シートで挟み込んで積層してアンテナ内蔵カードを製造する。
次に、アンテナ内蔵カードの所定位置に、RF端子が形成されたデュアルインターフェイスICモジュールを装着するための凹部(キャビティー)をエンドミルでザグリ加工(ミリング加工)して形成し、その凹部にアンテナコイルに接続する内部接続端子を露出させたアンテナ内蔵カードを製造する。
そうして露出させた内部接続端子に導電性接着剤もしくはクリームハンダを設置するはんだ付けにより、デュアルインターフェイスICモジュールのRF端子を電気接続させることによりアンテナ内蔵カードにデュアルインターフェイスICモジュールを嵌め込んだデュアルカードを作製していた。
上記の製造方法では、金属箔のベース樹脂フィルムへの貼り合わせに使用する接着剤は、アンテナシートの形成工程(アニール処理、レジスト印刷、エッチング)での接着剤の流動による不具合の出にくい物理特性が必要であり、さらに反り、変形等のない仕上がり特性を始め、貼り合わせ加工の容易さ、アニール硬化特性、非ブロッキング性等を総合的に満足するように選定されている。
しかし、これらの特性は、あくまでもアンテナシートの製造工程や仕上がりを考慮して選定されたものであり、アンテナシートをアンテナ内蔵カードに埋設した後の切削加工(露出加工)の際に必要とされる金属箔(内部接続端子)のベース樹脂フィルムとの接着強度については、十分に満足しているとは言いがたい。そのため、アンテナ内蔵カード製造後の内部接続端子の切削露出工程において高速回転するミリングビット(エンドミル)がカード基材とともに内部接続端子の金属箔の表面を切削すると、その切削抵抗によって内部接続端子がベース樹脂フィルムから剥離し、アンテナ内蔵カードから剥ぎ取られてしまう問題があり、デュアルカードの製造歩留まりが低下するという問題が残されていた。
この内部接続端子のベース樹脂フィルムからの剥離を完全に抑え、製造歩留まりを向上させる一つの対策としては、ミリングビット(エンドミル)の刃先を完全な状態に研磨して、切削抵抗を最小にすることが考えられる。しかし、そのためには、カード1枚あたりにミリング加工で形成する内部接続端子の露出部分の面積からすると、カード数百枚を加工する毎にミリングビット(エンドミル)の交換が必要になり、加工効率を低下させるという問題があった。
特許文献2には、上記の問題点すなわちデュアルカードの製造において、ザグリ加工(ミリング加工)により内部接続端子を露出させる際に内部接続端子がベース樹脂フィルムから剥離する問題点を解決し、デュアルカードの製造歩留まりを向上させるために、ベース樹脂フィルムの内部接続端子形成予定部分に孔を形成することにより、ザグリ加工後に内部接続端子が露出してベース樹脂フィルムから剥離することを防ぐことが提案されている。
ここでは、ベース樹脂フィルムの内部接続端子形成予定部分に孔を形成する工程と、ベース樹脂フィルムの面に、前記孔に重なる内部接続端子のパターンと、アンテナコイルのパターンを形成する工程と、前記べース樹脂フィルムの両面に熱可塑性樹脂のカード基材を積層する工程と、前記カード基材にミリング加工で凹部と、前記内部接続端子の表面に達する端子露出穴を形成する工程と、前記凹部にデュアルインターフェイスICモジュールを嵌め込み、前記デュアルインターフェイスICモジュールのRF端子を導電性接合材により前記端子露出穴から露出している前記内部接続端子に接合する工程を有するデュアルカードが提案されている。
しかしながら、特許文献2で提案されている上記のようなデュアルカードにおいても熱ラミネート加工後にアンテナシートの反りが発生することは避けられず、またこの反りが発生することによって左右の内部接続端子の高さが異なってくるため内部接続端子の断線が発生する。この断線が起因してICモジュールとアンテナシートの接触不良が起こる場合がある。
特開2008−71028号公報 特開2010−250467号公報
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、ICモジュールのRF端子と、アンテナ内蔵カードに形成されたアンテナコイル接続端子とを電気的に接続してなるデュアルカードにおいて、ベース樹脂フィルムの内部接続端子形成予定部分に孔を形成したアンテナシートを用いた場合に熱ラミネート後のアンテナシートの反りを低減することが本発明の課題である。
上記課題を解決するための本発明の請求項1に係る発明は、
ベース樹脂フィルムの面にアンテナコイルのパターンと内部接続端子のパターンの導電層を有し、前記べース樹脂フィルムの両面に熱可塑性樹脂のカード基材が積層され、前記カ
ード基材にデュアルインターフェイスICモジュールを嵌め込む凹部と、前記内部接続端子の表面に達する端子露出孔を有するアンテナシートにおいて、前記凹部に露出した前記パターンの形状がカード短辺方向に配置されたアンテナダミーパターンであることを特徴とするデュアルカード用アンテナシートである。
本発明の請求項2に係る発明は、前記内部接続端子の下の前記ベース樹脂フィルムに孔を有し前記カード基材の樹脂が前記孔で前記内部接続端子の面に直接に融着されていることを特徴とする請求項1に記載のデュアルカード用アンテナシートである。
本発明の請求項3に係る発明は、前記ベース樹脂フィルムのアンテナダミーパターンの反対面にこれと同形のアンテナダミーパターンが形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載のデュアルカード用アンテナシートである。
本発明の請求項4に係る発明は、請求項1から3のいずれか1項に記載のデュアルカード用アンテナシートを用いたことを特徴とするデュアルカードである。
本発明のデュアルカード用アンテナシートによれば、アンテナシートのミリング箇所のベースフィルムの表面にあるアンテナパターンの領域をダミーパターンの追加によりカードの短辺方向に延ばすことにより、ベース樹脂フィルムの短辺方向のアンテナパターンの面積が増えるため、熱ラミネート加工後のアンテナシートの反りを軽減することができる。
また、ベース樹脂フィルムの裏面にも表面と対称位置にダミーパターンを入れることにより、その領域のカード基材の構成が表裏対称となるために熱ラミネート加工後のアンテナシートの反りを軽減できる。
このようにアンテナダミーパターンを用いることで、熱ラミネート後のアンテナシートの反りを減少させることが可能になり、熱ラミネート後のカードの反りを減少させることが可能になる。
また、アンテナシートとカードの反りが減少することによってミリング時に内部接続端子の表面に達する端子露出孔の形成に当たってミリング終点の深さがばらつくことなくアンテナ接合部の断線や接着不良による剥離等のトラブルを防止することが出来る。
それによってデュアルカードの製造において、ミリング加工により内部接続端子を露出させる際に内部接続端子がベース樹脂フィルムから剥離する問題を解決し、ベース樹脂フィルムの内部接続端子形成予定部分に孔を形成することにより、ミリング加工後に内部接続端子が露出してベース樹脂フィルムから剥離することを防ぐことによってデュアルカードの製造歩留まりを向上させることがより効果的に出来るようになる。
デュアルカードのミリング前のアンテナ内蔵カードの断面略図である。 デュアルカードのミリング前のアンテナ内蔵カードの内部接続端子部分(図1の点線領域)の断面拡大略図である。 デュアルインターフェイスICモジュール(上側の図)とミリング後のアンテナ内蔵カードにそれを嵌めこんだデュアルカード(下側の図)の断面拡大略図である。 本発明のデュアルカード用アンテナシートの平面模式図(ラミネート前)である。 図4の本発明のデュアルカード用アンテナシートのA−A’線での断面模式図(ラミネート前)である。
次に、本発明の一実施形態を、必要に応じて図面を参照して説明する。
図1はデュアルカードのミリング前のアンテナ内蔵カードの断面略図である。図2はデュアルカードのミリング前のアンテナ内蔵カードの内部接続端子部分(点線内の領域)の断面拡大略図である。図3はデュアルインターフェイスICモジュール(上側の図)とミリング後のアンテナ内蔵カードにそれを嵌めこんだデュアルカード(下側の図)の断面拡大略図である。
図4は本発明のデュアルカード用アンテナシートの平面模式図(熱ラミネート前)である。図5は 図4の本発明のデュアルカード用アンテナシートのA−A’線での断面模式図(熱ラミネート前)である。
本発明のデュアルカード用アンテナシートはベース樹脂フィルム(21)の面にアンテナコイル(25)のパターンと内部接続端子(26)のパターンの導電層を有し、前記べース樹脂フィルム(21)の両面に熱可塑性樹脂のカード基材(11)が積層され、前記カード基材(11)にデュアルインターフェイスICモジュールを嵌め込む凹部と、前記内部接続端子(26)の表面に達する端子露出孔(52)を有するアンテナシートにおいて、前記凹部に露出した前記パターンの形状がカード短辺方向に配置されたアンテナダミーパターン(55)であることを特徴とするデュアルカード用アンテナシートである。
ここでアンテナダミーパターンとは図4に示すように内部接続端子(26)のパターンがアンテナコイル(25)と電気的に接続されていないでかつ形状が電気的に接続されている部分のパターンと類似したパターンの繰り返しからなるパターンを指す。
以下、本発明のデュアルカード用アンテナシートとそれを用いたデュアルカードの実施形態の例について工程を追って必要に応じて図を参照して説明する。
まず、PET−G基材もしくは塩化ビニールシート(PVC)等の熱可塑性樹脂からなるカード基材(11)の一方の面にオフセット印刷、スクリーン印刷等にてパターン、絵柄を印刷して、デザイン絵柄(12)を形成した加工シートを作製する。
次に、図4、図5のように、絶縁樹脂フィルムからなるベース樹脂フィルム(21)の片面の所定位置に金属箔によるアンテナコイル(25)及びアンテナコイルに接続する内部接続端子(26)とそれに隣接するダミーパターン(55)を形成したアンテナシート(20)を作製する。
また、同時にベース樹脂フィルム(21)の反対面の対称位置に金属箔によるアンテナコイル及びアンテナコイルに接続する内部接続端子とそれに隣接するダミーパターンを形成してもよい。以下、簡略化のために片面のみに金属箔によるダミーパターンが形成されている場合について説明する。
連続した樹脂フィルムのベース樹脂フィルム(21)を用意する。ベース樹脂フィルム(21)には、絶縁性と可撓性を有し、かつ、強靭な樹脂フィルムを用い、例えば、厚さが15μmから200μmのポリイミド(PI)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)等の材料を使用する。
そのベース樹脂フィルム(21)に孔(22)を形成する。この孔(22)は、ベース樹脂フィルム(21)の、内部接続端子(26)を形成する位置には必ず形成する。
孔(22)は例えば、約1mmから2mm角、あるいは直径約1mmから2mmの円形の孔を、ピッチが約1mmから2mmの格子状に形成する。
上記の孔を形成したベース樹脂フィルム(21)に厚さ5μmから10μmのポリエステル−ポリウレタン系等の接着剤(23)をコーティングしながら厚さ15μmから50μmの銅箔などの金属箔(24)を連続ラミネートしてアニール処理することで接着剤(23)を硬化させてアンテナシートを製造する。
フォトエッチングプロセスでアンテナシートの両面にエッチングレジストを印刷し、そのエッチングレジストのパターンで保護しつつ金属箔(24)をエッチングする等のパターニング処理を行い、孔(22)の上に内部接続端子(26)のパターンとビアホール端子部(27)のパターンを形成し、アンテナコイル(25)のパターンを形成する。次に、エッチングレジストを剥離する。
さらにアンテナコイル(25)が交差する部分のビアホール端子部(27)のその孔(22)に導電ペーストを充填させ、ビアホール端子部(27)の下面からベース樹脂フィルム(21)の裏面まで配線を引き出す。そして、両ビアホール端子部(27)から引き出した導電ペースト間を接続するベース樹脂フィルム(21)の裏面の配線を形成する。こうしてアンテナコイル(25)が短絡することを防ぎアンテナシート(20)を製造する。
次に、以上の処理で製造したアンテナシートから必要量の単位を切り出し、切り出したアンテナシートの両面に、熱可塑性樹脂のカード基材(11)の一方の面にデザイン絵柄(12)が形成された加工シートを積層し、所定の温度、圧力で熱プレス加工する。これにより熱可塑性樹脂のカード基材(11)が熱成形されてアンテナシート(20)を挟み込み、アンテナコイル(25)が多面付けされてカード基材(11)に挟み込まれたアンテナ内蔵ブロックシートが得られる。
次に、このアンテナ内蔵ブロックシートを所定のカード寸法にパンチャーで打ち抜き加工し、図1のようなアンテナ内蔵カード(40)を作製する。このアンテナ内蔵カード(40)の図1の断面図のうち、デュアルインターフェイスICモジュール(30)を装着する部分を拡大した断面図をデュアルインターフェイスICモジュール(30)とともに図2に示す。
図2のように、内部接続端子(26)は、そのベース樹脂フィルム(21)側の面が、ベース樹脂フィルム(21)に接着剤(23)を介して貼りあわされた内部接続端子面と、カード基材(11)が直接に融着している内部接続端子面とを有する。後者の接着強度は前者よりも強くなる効果がある。
次に、図3のように、アンテナ内蔵カード(40)のカード基材(11)をミリング加工して凹部(キャビティー)を形成してアンテナ内蔵カード(50)を作製する。この凹部は、図3下側のように上側に示したデュアルインターフェイスICモジュール(30)を装着する形状に形成する。
この凹部には、更にミリング加工で、内部接続端子(26)の上に端子露出穴(52)を形成して、内部接続端子(26)の一部の上面を露出させる。
また、この凹部と端子露出孔(52)が形成されたアンテナ内蔵カード(50)は、内部接続端子(26)の下面を孔(22)の位置の内部接続端子面でカード基材(11)に直接に融着させて支える構成を有するので、耐熱性の高いカード基材(11)を用いることで、デュアルインターフェイスICモジュール(30)のRF端子(31)を接続用パッドにはんだ付けする際の加熱によってもカード基材(11)により支えられる内部接続端子(26)の支持強度が劣化しない耐熱性の高い接続用パッドを有するアンテナ内蔵カード(50)が得られる効果がある。
本発明のデュアルカードの作成にあたっては、以上のアンテナシートの作成と並行して、図3上側に示したようなデュアルインターフェイスICモジュール(30)を用意することが必要である。
デュアルインターフェイスICモジュールの作成は通常の方法で行うことが出来るのでここでは図3を参照しながらその一例を簡単に紹介する。
ガラスエポキシ、ポリイミド等の絶縁基材(32)の両面に銅箔が積層された両面銅貼り積層板の銅箔に貫通孔を形成して、電解めっきしてフィルドビアホールを形成する。
次に、両面の銅箔をフォトエッチングプロセス等でパターニング処理して配線パターンを形成し、絶縁基材(32)の一方の面に外部接続端子(33)を、他方の面にICチップ接続バンプ及びRF端子(31)のパターンを形成する。外部接続端子(33)及びICチップ接続バンプ、RF端子(31)には、ニッケル、金メッキを施す。
さらに、ICチップ(34)を、絶縁基材(32)のICチップ接続バンプにフェースダウンボンディングで実装して、ICチップ(34)が実装されたデュアルインターフェイスICモジュール(30)を作成する。
外部接続端子(33)とICチップ接続バンプとRF端子(31)とはフィルドビアホール及び配線パターンによりICチップ(34)とそれぞれ電気的に接続されている。
さらに、必要に応じてICチップ(34)周辺部をエポキシ系樹脂等にて樹脂封止する。また、デュアルインターフェイスICモジュール(30)のアンテナ内蔵カード(50)の凹部に接する面には予めホットメルトタイプの接着テープを仮接着させておく。
次に、凹部を形成したアンテナ内蔵カード(50)の端子露出孔(52)から露出した内部接続端子(26)上にクリームハンダあるいは導電性樹脂等の導電性接合材(53)を塗布する。
次に、図3の下側の図のように、アンテナ内蔵カード(50)の凹部にデュアルインターフェイスICモジュール(30)を埋め込む。
そして、アンテナ内蔵カード(50)の端子露出孔(52)にデュアルインターフェイスICモジュール(30)のRF端子(31)を位置合わせして装着し、端子露出孔(52)から露出した内部接続端子に導電性接合材(53)によりRF端子(31)を接合させることで、デュアルインターフェイスICモジュール(30)とアンテナコイル(25)とが電気的に接続したデュアルカードを作成する。デュアルインターフェイスICモジュール(30)の面とアンテナ内蔵カード(50)の凹部の面とはホットメルトタイプの接着テープで接着させる。
上記のような構成の本発明のデュアルカード用アンテナシートとそれを備えたデュアルカードにおいては図4と図5に示すように内部接続端子(26)が内部接続に用いるアンテナ接続パターン以外に隣接領域に類似のパターンを追加した形状で、本来電気的に必要なパターンよりも面積が拡大されて形成されており、それによって製造時の加熱や摩擦に対してアンテナシートやカードの剥離や変形が低減されている。
また図5に示したように、上記の内部接続端子の同一または類似したパターンがアンテナシート基材の反対面にも形成されていることによってカードの反りの発生がさらに抑制される。
これに加えて、ベース樹脂フィルム(21)の孔(22)上に貼り合せた内部接続端子(26)を、アンテナ内蔵カードにミリング加工で凹部と端子露出穴(52)を形成することで端子露出穴(52)から露出した接続用パッドを形成し、その接続用パッドをデュアルインターフェイスICモジュール(30)のRF端子(31)に導電性接合材(53)により接合させることで電気接続させて作成したデュアルインターフェイスICカードは内部接続端子(26)の下面の孔(22)で下側の加工シートのカード基材(11)が直接に融着することで強く接着しているため、その端子露出穴(52)をミリング加工で形成する際に内部接続端子(26)が剥離することが少なく、デュアルカードの製造歩留まりを向上させることができる効果がある。
また、内部接続端子(26)のベース樹脂フィルム(21)側の接着強度が強いため、端子露出穴(52)から露出させた接続用パッドも良く研磨して露出の品質を安定して良くできるため、その接続用パッドとデュアルインターフェイスICモジュールのRF端子(31)との接続品質も安定させることができ、デュアルインターフェイスICカードの品質を向上させることができる効果がある。
また、内部接続端子(26)の剥離の影響によるミリングビットの劣化も防止できる効果があり、ミリングビットの交換頻度を低減できる効果があり、更に、ミリングビットの作業時間も短縮できるので、製造効率を良くし製造コストを低減できる効果がある。
以下、実施例により本発明のデュアルカード用アンテナシートとデュアルカードを説明する。
<実施例1>
0.305mm厚のPET−G基材からなる熱可塑性樹脂のカード基材(11)の一方の面にオフセット印刷とスクリーン印刷にてパターンと絵柄を印刷して、デザイン絵柄(12)を形成した加工シートを作製した。
次に、0.038mm厚のポリエチレンナフタレート(PEN)の樹脂フィルムからなるベース樹脂フィルム(21)に直径2mmの孔(22)を約2mmピッチで形成した。
次に、そのベース樹脂フィルム(21)にポリエステルポリウレタン系の接着剤(23)を厚さ8μmにコーティングし、その接着剤に金属箔として厚さ35μmの銅箔を重ねて接着させ、アニール処理して接着剤を硬化させたシートを製造した。
この加工シートの銅箔をフォトエッチングプロセスによりパターニングを行いアンテナパターンとしてアンテナコイル(25)内部接続端子(26)アンテナダミーパターン(52)を形成した。
すなわち、図4、図5のように、絶縁樹脂フィルムからなるベース樹脂フィルム(21)の片面の所定位置に金属箔によるアンテナコイル(25)及びアンテナコイルに接続する内部接続端子(26)とそれに隣接するダミーパターン(55)を形成したアンテナシート(20)を作成した。
配線パターンとしては図4に示したような内部接続端子近辺が電気的な接続が予定されている領域とダミーパターンの領域を含むパターンの形状に形成されているパターンを用い、基材樹脂フィルム(21)の片面に対称形状のパターンを形成した。
次に、以上の処理で製造したアンテナシート(20)の両面に、先に製造した表面にデザイン絵柄(12)を施したカード基材を積層し、20kPaの圧力で、140℃で15分間加熱プレスし、その後7分間の冷却ラミネートを行いアンテナ内蔵カード(40)を作成した。
このアンテナ内蔵カードの内部接続端子の接着強度の試験のため、試験サンプルのアンテナ内蔵カードを幅10mm、長さ100mmの短冊状に断裁し、内部接続端子の180度剥離試験を行った。その結果、内部接続端子がカード基材に直接に融着している内部接続端子面の剥離荷重は、それ以外の内部接続端子面の剥離荷重の1.6倍であった。
つまり、内部接続端子を形成する金属箔を接着剤でベース樹脂フィルムに貼り合せた部分の内部接続端子面の接着強度よりも、内部接続端子の内部接続端子面とカード基材との接着強度の方が強いという結果が得られた。
別に、絶縁基材(32)の両面に銅箔が積層された両面銅貼り積層板の銅箔に貫通孔を形成して、電解めっきしてフィルドビアホールを形成して、次に、両面の銅箔をフォトエッチングプロセス等でパターニング処理して配線パターンを形成し、絶縁基材の一方の面に外部接続端子(33)を、他方の面にICチップ接続バンプ及びRF端子(31)のパターンを形成してデュアルインターフェースICモジュール(30)を作成した。
アンテナ内蔵カードに、図3の下側の図に示すようなミリング加工を行い、デュアルインターフェイスICモジュール(30)装着用の凹部を形成し、更に、デュアルインターフェイスICモジュール(30)のRF端子(31)を接続する内部接続端子(26)の部分に端子露出孔(52)を掘り込んだアンテナ内蔵カード(50)を製造した。
このときに内部接続端子近辺の配線パターンがダミーパターン領域によってカードの短辺方向に拡大されているためにアンテナシートが反る程度が僅かであるので、凹部左右の内部接続端子の端子露出孔の先端の深さが同じ位置でミリングビットが停止した場合に左右の内部接続端子表面のどちらかのみが過剰に削られたり、その切削抵抗によってベース樹脂フィルムから剥離するということは起こらなかった。このようにして所定の寸法と位置に正常な凹部を形成したアンテナ内蔵カードを作成することが出来た。
さらに、このミリング加工で凹部と端子露出孔を形成したアンテナ内蔵カードに端子露出孔から露出した接続用パッドを形成し、その接続用パッドをデュアルインターフェイスICモジュールのRF端子に導電性接合材により接合させることで電気接続させてデュアルカードを作成した。
このように作成したデュアルカードは内部接続端子の下面の孔で下側の加工シートのカード基材が直接に融着することで強く接着しているため、その端子露出孔をミリング加工で形成する際に内部接続端子が剥離することが少なく、デュアルカードの製造歩留まりを向上させることができる効果があった。
<実施例2>
アンテナシート(20)の基材樹脂フィルム上に形成する配線パターンとして図4に示したような内部接続端子(26)近辺が電気的な接続が予定されている領域とダミーパターンの領域を含むパターンの形状に形成されているパターンを用い、図5に示すような基材樹脂フィルム(21)の両面に対称形状のパターンを形成したこと以外は実施例1と同様にしてデュアルカードを作成した。
実施例2で作成したデュアルカードは、さらにベース樹脂フィルム(21)の表面と裏面に対称形状のパターンが形成されているためにアンテナシートが反る程度が実施例1で作成したデュアルカードより僅かであった。
<比較例1>
0.305mm厚のPET−G基材からなる熱可塑性樹脂のカード基材(11)の一方の面にオフセット印刷とスクリーン印刷にてパターンと絵柄を印刷して、デザイン絵柄(12)を形成した加工シートを作製した。
次に、0.038mm厚のポリエチレンナフタレート(PEN)の樹脂フィルムからなるベース樹脂フィルム(21)にポリエステルポリウレタン系の接着剤(23)を厚さ8μmにコーティングし、その接着剤に金属箔として厚さ35μmの銅箔を重ねて接着させ、アニール処理して接着剤を硬化させたシートを製造した。
この加工シートの銅箔をフォトエッチングプロセスによりパターニングを行いアンテナパターンとしてアンテナコイル(25)内部接続端子(26)を形成したアンテナシートを作成した。
次に、以上の処理で製造したアンテナシートの両面に、先に製造した表面にデザイン絵柄(12)を施したカード基材を積層し、20kPaの圧力で、140℃で15分間加熱プレスし、その後7分間の冷却ラミネートを行いアンテナ内蔵カードを作成した。
このアンテナ内蔵カードの内部接続端子の接着強度の試験のため、試験サンプルのアンテナ内蔵カードを幅10mm、長さ100mmの短冊状に断裁し、内部接続端子の180度剥離試験を行った。その結果、内部接続端子面の剥離荷重は、それ以外の内部接続端子面の剥離荷重とほぼ同等であった。
別に、絶縁基材(32)の両面に銅箔が積層された両面銅貼り積層板の銅箔に貫通孔を形成して、電解めっきしてフィルドビアホールを形成して、次に、両面の銅箔をフォトエッチングプロセス等でパターニング処理して配線パターンを形成し、絶縁基材の一方の面に外部接続端子(33)を、他方の面にICチップ接続バンプ及びRF端子(31)のパターンを形成してデュアルインターフェースICモジュールを作成した。
アンテナ内蔵カードに、ミリング加工を行い、デュアルインターフェイスICモジュール装着用の凹部を形成し、更に、デュアルインターフェイスICモジュールのRF端子(31)を接続する内部接続端子(26)の部分に端子露出孔(52)を掘り込んだアンテナ内蔵カードを製造した。
このときにアンテナシートが反る程度によって、凹部左右の内部接続端子の端子露出孔の先端の深さが同じ位置でミリングビットが停止した場合に左右の内部接続端子表面のどちらかのみが過剰に削られることがあり、その切削抵抗によってベース樹脂フィルムから剥離することも起こった。このようにして所定の寸法と位置に正常な凹部を形成したアンテナ内蔵カードを高収率で作成することは困難であった。
さらに、このミリング加工で凹部と端子露出孔を形成したアンテナ内蔵カードに端子露出孔から露出した接続用パッドを形成し、その接続用パッドをデュアルインターフェイスICモジュールのRF端子に導電性接合材により接合させることで電気接続させてデュアルカードを作成した。
内部接続端子の表面をミリングビット(エンドミル)が切削する切削抵抗によって、内部接続端子をアンテナ内蔵カードから引き剥がす力が働くことによる剥離はさらに、内部接続端子の下面の、穴の部分の内部接続端子面に直接カード基材が融着するので、内部接続端子の金属箔との密着性が良く接着力の強いカード基材の材料を選定して、内部接続端子のアンテナ内蔵カードからの剥離を防止できる製品設計の自由度がある効果も期待できる。
特に、ベース樹脂フィルムがポリイミド、PET、PENのときに、金属箔を銅箔にし、カード基材にはPVCまたはPET−Gを選定することで、銅箔とカード基材の接着強度を強めて内部接続端子の金属箔の剥離を有効に防止できる効果がある。
これによっても、デュアルカードの製造歩留まりを向上させることができる効果があった。
このようにして本発明によればベース樹脂フィルムの内部接続端子形成予定部分に孔を形成したデュアルインターフェイスICカード用アンテナシートの、反りが発生することによって左右の内部接続端子の高さが異なってくるため内部接続端子の断線が発生する問題と、この断線が起因してICモジュールとアンテナシートの接触不良が起こる問題とを低減し、反りの問題と反りによる加工上の問題を解決することが出来た。
本発明の利用できる分野はICカード全般であるが、特に接触型と非接触型が一緒になったデュアルインターフェイスカードに好適に利用できる。
11……カード基材
12……デザイン絵柄
20……アンテナシート
21……ベース樹脂フィルム
22……孔
23……接着剤
24……金属箔
25……アンテナコイル
26……内部接続端子
27……ビアホール端子部
30……デュアルインターフェイスICモジュール
31……RF端子
32……絶縁基材
33……外部接続端子
34……ICチップ
40……アンテナ内蔵カード
50……凹部が形成されたアンテナ内蔵カード
51……凹部(キャビティー)
52……端子露出穴
53……導電性接合材

Claims (4)

  1. ベース樹脂フィルムの面にアンテナコイルのパターンと内部接続端子のパターンの導電層を有し、前記べース樹脂フィルムの両面に熱可塑性樹脂のカード基材が積層され、前記カード基材にデュアルインターフェイスICモジュールを嵌め込む凹部と、前記内部接続端子の表面に達する端子露出穴を有するアンテナシートにおいて、前記凹部に露出した前記パターンの形状がカード短辺方向に配置されたアンテナダミーパターンであることを特徴とするデュアルカード用アンテナシート。
  2. 前記内部接続端子の下の前記ベース樹脂フィルムに孔を有し前記カード基材の樹脂が前記孔で前記内部接続端子の面に直接に融着されていることを特徴とする請求項1に記載のデュアルカード用アンテナシート。
  3. 前記ベース樹脂フィルムのアンテナダミーパターンの反対面にこれと同形のアンテナダミーパターンが形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載のデュアルカード用アンテナシート。
  4. 請求項1から3のいずれか1項に記載のデュアルカード用アンテナシートを用いたことを特徴とするデュアルカード。
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