JP2013234799A - 空気調和装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】どのような環境に空気調和装置が設置されたとしても、その環境に応じた適切なフィルタ清掃運転が少なくとも行われるようにする。
【解決手段】空気調和装置10は、フィルタ47と、清掃ユニット60と、記憶部73と、選択部80bとして機能する制御部80とを備える。フィルタ47は、透過する空気から塵埃を除去する。清掃ユニット60は、フィルタ47を清掃する。記憶部73は、複数の清掃パターンを記憶している。複数の清掃パターンとは、清掃ユニット60によるフィルタ47の単位面積あたりに掛けられる清掃時間74eの長さが、互いに異なるパターンである。選択部80bとして機能する制御部80は、記憶部73が記憶している複数の清掃パターンのうちいずれかを選択する。そして、清掃ユニット60は、フィルタ清掃運転を1回実行する際、選択された清掃パターンに示される清掃時間74eに基づいて、フィルタ47を清掃する。
【選択図】図7

Description

本発明は、空気調和装置に関する。
空気調和装置には、例えば特許文献1(特開2007−192449号公報)に開示されていように、フィルタを自動的に清掃するフィルタ清掃運転機能を備えているものがある。特許文献1に係るフィルタ清掃運転では、吸引ファンによってフィルタに付着した塵埃を吹き飛ばすことで、フィルタから塵埃が除去される。
また、他の空気調和装置としては、例えば特許文献2(特開2012−052761号公報)に開示されているように、フィルタ清掃運転がブラシによってなされるタイプのものがある。更に、特許文献2に係る空気調和装置には、櫛部によってブラシを梳くことでブラシに付着した塵埃をブラシから除去するブラシ清掃運転機能が、更に備えている。
ところで、特許文献1及び特許文献2に係る空気調和装置は、様々な環境に設置される。しかしながら、設置される環境によっては、実際にフィルタに付着した塵埃の量が、予め想定していた塵埃の量よりもはるかに多い場合がある。そのため、空気調和装置は、各環境に応じた適切なフィルタ清掃運転を行うことが望ましい。
特に、特許文献2の空気調和装置では、フィルタ清掃運転のみならずブラシ清掃運転も行われるが、フィルタに付着する塵埃の量が多い程、ブラシに付着する塵埃の量も多くなる。そのため、ブラシ清掃運転も、空気調和装置が設置される環境に応じて、適宜行われることが望ましい。
そこで、本発明の課題は、どのような環境に空気調和装置が設置されたとしても、その環境に応じた適切なフィルタ清掃運転が少なくとも行われるようにすることである。
本発明の第1観点に係る空気調和装置は、フィルタと、清掃部と、記憶部と、選択部とを備える。フィルタは、透過する空気から塵埃を除去する。清掃部は、フィルタを清掃する。記憶部は、複数の清掃パターンを記憶している。複数の清掃パターンとは、清掃部によるフィルタの単位面積あたりに掛けられる清掃時間の長さが、互いに異なるパターンである。選択部は、記憶部が記憶している複数の清掃パターンのうちいずれかを選択する。そして、清掃部は、フィルタ清掃運転を1回実行する際、選択部によって選択された清掃パターンに示される清掃時間に基づいて、フィルタを清掃する。
この空気調和装置によると、例えばフィルタがひどく汚れている場合には、フィルタの単位面積あたりに掛けられる清掃時間を長くし、フィルタが比較的汚れていない場合には、フィルタの単位面積あたりに掛けられる清掃時間を短くすることができる。即ち、フィルタ清掃運転を1回実行するにあたり、フィルタの汚れ度合いに応じて、フィルタの単位面積あたりの清掃時間の長さ、つまりはフィルタの清掃度合いを可変させることができる。従って、この空気調和装置は、例えば環境に応じた適切な清掃パターンに応じて、フィルタを清掃することができる。
本発明の第2観点に係る空気調和装置は、第1観点に係る空気調和装置において、フィルタ移動部を更に備える。フィルタ移動部は、フィルタを移動させることができる。清掃部は、ブラシと、ブラシ用清掃部とを有する。ブラシは、フィルタに接触して、フィルタに付着している塵埃を除去する。ブラシ用清掃部は、ブラシに付着している塵埃を除去する。フィルタ清掃運転には、フィルタ清掃動作と、ブラシ清掃動作とが含まれている。フィルタ清掃動作とは、フィルタ移動部がフィルタを移動させつつ、ブラシがそのフィルタから塵埃を除去する動作である。ブラシ清掃動作とは、フィルタ清掃動作の後に、ブラシ用清掃部がブラシから塵埃を除去する動作である。そして、複数の清掃パターンは、フィルタ清掃動作時におけるフィルタの移動量が互いに異なることで、清掃時間の長さが互いに異なっている。
この空気調和装置によると、フィルタの単位面積あたりに掛けられる清掃時間には、フィルタが清掃されている時間と、その後に行われるブラシが清掃されている時間とが関係してくる。例えば、フィルタ清掃動作時のフィルタの移動量が小さくなると、その分フィルタの移動及び清掃(即ち、フィルタ清掃動作)とブラシ清掃動作とを交互に繰り返す必要が生じ、必然的にブラシ清掃動作の実行回数が増加する。すると、フィルタの単位面積あたりに掛けられる清掃時間は、ブラシ清掃動作の実行回数の増加に伴い長くなる。
本発明の第3観点に係る空気調和装置は、第2観点に係る空気調和装置において、フィルタ清掃運転においては、フィルタ清掃動作とブラシ清掃動作とが交互に行われる。フィルタ清掃動作それぞれにおいて、フィルタ移動部は、複数の領域に分割されたフィルタの各領域分を移動させる。そして、複数の清掃パターンは、フィルタの分割数が互いに異なることで、フィルタ清掃動作それぞれにおいてフィルタが移動する移動量が互いに異なっている。
この空気調和装置では、各清掃パターンにおけるフィルタの分割数が2分割や4分割等のように異なっており、各フィルタ清掃動作では、分割数に応じて分割されたフィルタの領域分だけ、フィルタは移動する。これにより、各フィルタ清掃動作におけるフィルタの移動量は、フィルタの分割数に応じて増減されるため、結果的にフィルタの単位面積あたりに掛けられる清掃時間を増減させることが可能となる。
本発明の第4観点に係る空気調和装置は、第3観点に係る空気調和装置において、ブラシ清掃動作それぞれに要する所要時間は、ほぼ一定時間である。
この空気調和装置では、各ブラシ清掃動作における所要時間がほぼ一定であるため、フィルタの分割数が多くその分ブラシ清掃動作の実行回数も多くなる程、フィルタの単位面積あたりに掛けられる清掃時間も長くなっていく。
本発明の第5観点に係る空気調和装置は、第2観点から4観点のいずれかに係る空気調和装置において、ブラシ駆動部を更に備える。ブラシ駆動部は、ブラシを回転させることができる。ブラシ清掃動作中、フィルタ移動部はフィルタの移動を停止させると共に、ブラシ駆動部はブラシを回転させている。フィルタ清掃動作中、ブラシ駆動部はブラシの回転を停止させる。
この空気調和装置によると、フィルタ清掃中は、フィルタが移動しているがブラシの回転は停止している。そのため、フィルタ上の塵埃がブラシによって掻き出される。逆に、ブラシ清掃中は、ブラシは回転しているがフィルタの移動が停止している。そのため、掻き出されてブラシ表面に付着した塵埃同士がかたまりやすくなり、塵埃がブラシの周囲に飛散してしまうのを防止できる。
本発明の第6観点に係る空気調和装置は、第1観点から第5観点のいずれかに係る空気調和装置において、フィルタ移動部は、フィルタを移動させることができる。そして、複数の清掃パターンは、フィルタの移動速度が互いに異なることで、清掃時間の長さが異なっている。
この空気調和装置では、フィルタの移動速度が遅くなることで、フィルタの単位面積あたりに掛けられる清掃時間の長さは長くなり、逆にフィルタの移動速度が速くなることで、フィルタの単位面積あたりに掛けられる清掃時間の長さは短くなる。即ち、フィルタの汚れ度合いに応じてフィルタの移動速度を可変させることで、フィルタの単位面積あたりに掛けられる清掃時間の長さを可変させることができる。
本発明の第7観点に係る空気調和装置は、第1観点に係る空気調和装置において、フィルタ移動部及びブラシ駆動部を更に備える。フィルタ移動部は、フィルタを移動させることができ、ブラシ駆動部は、ブラシを回転させることができる。清掃部は、ブラシとブラシ用清掃部とを有する。ブラシは、フィルタに接触して、フィルタに付着している塵埃を除去する。ブラシ用清掃部は、ブラシに付着している塵埃を除去する。フィルタ清掃運転には、フィルタ清掃動作と、ブラシ清掃動作とが含まれている。フィルタ清掃動作とは、フィルタが移動しつつブラシが回転することで、ブラシがそのフィルタから塵埃を除去する動作である。ブラシ清掃動作とは、フィルタ清掃動作の後に、ブラシが回転しつつブラシ用清掃部がそのブラシから塵埃を除去する動作である。そして、複数の清掃パターンは、フィルタ清掃動作時におけるフィルタの移動速度が互いに異なることで、清掃時間の長さが互いに異なっている。
この空気調和装置では、フィルタの移動速度を変化させることで、フィルタの単位面積あたりの清掃時間の長さを可変させることができる。これにより、フィルタの汚れ度合いに応じて、フィルタの清掃度合いを変更することが簡単にできるようになる。
本発明の第8観点に係る空気調和装置は、第1観点から第7観点のいずれかに係る空気調和装置において、受付部を更に備える。受付部は、清掃パターンの入力を受け付ける。そして、選択部は、記憶部に記憶されている複数の清掃パターンから、入力された清掃パターンを選択する。
この空気調和装置により、ユーザの好みの清掃パターンによって、フィルタ清掃運転が行われるようになる。
本発明の第9観点に係る空気調和装置は、第1観点から第7観点のいずれかに係る空気調和装置において、検知部を更に備える。検知部は、フィルタにおける塵埃の付着度合いを検知する。そして、選択部は、検知部による検知結果に応じて、清掃パターンを選択する。
この空気調和装置により、実際にフィルタに付着している塵埃の状況に応じて、フィルタ清掃運転が行われる。
本発明の第1観点に係る空気調和装置によると、例えば環境に応じた適切な清掃パターンに応じて、フィルタを清掃することができる。
本発明の第2観点に係る空気調和装置によると、フィルタの単位面積あたりに掛けられる清掃時間は、ブラシ清掃動作の実行回数の増加に伴い長くなる。
本発明の第3観点に係る空気調和装置によると、各フィルタ清掃動作におけるフィルタの移動量は、フィルタの分割数に応じて増減されるため、結果的にフィルタの単位面積あたりに掛けられる清掃時間を増減させることが可能となる。
本発明の第4観点に係る空気調和装置によると、フィルタの分割数が多くその分ブラシ清掃動作の実行回数も多くなる程、フィルタの単位面積あたりに掛けられる清掃時間も長くなっていく。
本発明の第5観点に係る空気調和装置によると、フィルタ清掃中は、フィルタ上の塵埃がブラシによって掻き出される。ブラシ清掃中は、掻き出されてブラシ表面に付着した塵埃同士がかたまりやすくなり、塵埃がブラシの周囲に飛散してしまうのを防止できる。
本発明の第6観点に係る空気調和装置によると、フィルタの汚れ度合いに応じてフィルタの移動速度を可変させることで、フィルタの単位面積あたりに掛けられる清掃時間の長さを可変させることができる。
本発明の第7観点に係る空気調和装置によると、フィルタの汚れ度合いに応じて、フィルタの清掃度合いを変更することが簡単にできるようになる。
本発明の第8観点に係る空気調和装置によると、ユーザの好みの清掃パターンによって、フィルタ清掃運転が行われるようになる。
本発明の第9観点に係る空気調和装置によると、実際にフィルタに付着している塵埃の状況に応じて、フィルタ清掃運転が行われる。
第1実施形態に係る空気調和装置10の外観図。 室内機30の縦断面図であって、フィルタ47が通常位置に位置しており、フィルタ47の上流側部分47aにおける上側先端部分が初期位置P1に位置している場合を示す図。 フィルタユニット46の斜視図。 図3におけるIV−IV線での、フィルタユニット46の縦断面図。 清掃ユニット60の縦断面図。 清掃ユニット60の概観図。 室内機30の構成を模式的に示すブロック図。 第1実施形態に係る清掃パターンの概念を表す図。 第1実施形態において、制御部80における各機能部が出力する各種信号と、フィルタ47における上流側部分47aの上側先端部分の位置とを経時的に示すタイミングチャート。 清掃ユニット60において、フィルタ47とブラシ62との接触部分に付着する塵埃d1,d2の位置を説明するための図。 第1実施形態に係る空気調和装置10の全体的な動作の流れを示すフローチャート。 第1実施形態に係るフィルタ清掃運転の動作の流れを示すフローチャート。 第1実施形態の変形例Fに係る室内機30の構成を模式的に示すブロック図。 第2実施形態に係る室内機230の構成を模式的に示すブロック図。 第2実施形態に係る清掃パターンの概念を表す図。 第2実施形態において、制御部280における各機能部が出力する各種信号と、フィルタ247における上流側部分の上側先端部分の位置とを経時的に示すタイミングチャート。 第2実施形態に係るフィルタ清掃運転の動作の流れを示すフローチャート。
以下、本発明に係る空気調和装置について、図面を参照しつつ詳述する。なお、以下の実施形態は、本発明の具体例であって、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
<第1実施形態>
(1)概要
図1は、本発明の第1実施形態に係る空気調和装置10の外観図である。この空気調和装置10は、屋外に設置されている室外機20と、室内の壁面等に取り付けられている室内機30とに分かれて構成されている。室外機20と室内機30とは、冷媒配管L1等を介して接続されている。空気調和装置10は、室内に供給する空気を冷却する冷房運転及び該空気を暖める暖房運転を含む空気調和運転に加え、室内機30内のフィルタ47(後述)等を自動的に清掃するフィルタ清掃運転を行うことができる。
特に、本実施形態に係るフィルタ清掃運転には、フィルタ47を清掃するフィルタ清掃動作のみならず、フィルタ47を清掃するためのブラシ62(後述)から該ブラシ62に付着している塵埃を除去するブラシ清掃動作が含まれている。フィルタ47に付着していた塵埃がかえってブラシ62に付着してしまい、その結果、ブラシ62の清掃能力が低下してしまうのを防ぐためである。
ところで、室外機20の内部には、室外熱交換器(図示せず)や圧縮機等が設けられている。室外機20は、冷媒配管L1を通る冷媒を圧縮させたり、室外熱交換器にて当該冷媒と外気との間で熱交換を行わせることで、ガス状態または液状態となった冷媒を室内機30へ送ったりする。
室内機30は、空気調和運転時には、室外機20と冷媒のやり取りを行い、空気調和後の空気(即ち、冷却された空気または暖められた空気)を室内に供給する。
(2)室内機の構成
ここで、本実施形態に係る室内機30の構成について詳述する。室内機30は、図1〜7に示すように、主として、本体ユニット40と、フィルタユニット46と、清掃ユニット60(清掃部に相当)と、受信部71(受付部に相当)と、表示部72と、記憶部73と、制御部80とを備える。
尚、以下の説明においては、「上」「下」「右」、「左」等の方向を示す表現を適宜用いているが、これらは、室内機30が図1の状態で設置された状態での各方向を表す。
(2−1)本体ユニット
本体ユニット40は、図2に示すように、主として、ケーシング41と、本体ユニット用フレーム42と、室内熱交換器43と、室内ファン44とを有する。
ケーシング41は、本体ユニット40の外郭を構成する要素として、グリル41a、前面パネル41b及び背面板41cを含む。グリル41aは、ケーシング41の天面、正面及び下面を構成し、前面パネル41bは、グリル41aの正面に対応するようにして位置している。グリル41aの天面及び正面上側付近それぞれには、室内の空気をケーシング41内部へと取り込むための吸い込み口41d,41eが設けられている。そして、ケーシング41の内部には、本体ユニット用フレーム42、室内熱交換器43、及び室内ファン44等が配置されている。
なお、室内熱交換器43は、複数のフィンと複数の伝熱管とで構成されている。室内熱交換器43は、伝熱管内を流れる冷媒と、通過する空気との間で熱交換を行う。室内ファン44は、例えばクロスフローファンで構成されており、室内ファンモータM44(図7)によって回転駆動される。室内ファン44は、室内からケーシング41内に取り込まれた空気を室内熱交換器43に当てて通過させた後、室内に吹き出すといった、空気流を形成する。
本体ユニット用フレーム42には、室内熱交換器43及び室内ファン44が取り付けられている。具体的に、本体ユニット用フレーム42は、室内ファン44の下方以外の部分において該ファン44を取り囲むと共に、室内ファン44の下方を開放したような形状に構成されている。このような本体ユニット用フレーム42の形状により、本体ユニット用フレーム42の下部には、吹き出し口42aが形成されている。更に、吹き出し口42aには、水平フラップ45が形成されている。水平フラップ45は、吹き出し口42aから吹き出される空気を所望の方向に案内する。水平フラップ45は、フラップモータM45(図7)によって回転駆動され、空気の案内方向を変更したり、吹き出し口42aを閉じたりすることができる。
(2−2)フィルタユニット
フィルタユニット46は、図2に示すように、ケーシング41内において、グリル41aと室内熱交換器43との間、つまりは室内熱交換器43に対して空気の流れ方向の上流側に配置されている。フィルタユニット46は、室内熱交換器43の表面が空気中の塵埃によって汚染されるのをなるべく防ぐために設けられており、図3に示すように、主として、フィルタ47、支持枠48及びフィルタ駆動部55(フィルタ移動部に相当)を有する。
(2−2−1)フィルタ
フィルタ47には、ケーシング41の外部から吸い込み口41d,41eを介して室内熱交換器43に向かって流入する室内の空気が透過する。フィルタ47は、この空気に含まれる塵埃を除去するためのものであって、例えば、樹脂製の糸で平織りまたは綾織された網である。特に、本実施形態に係るフィルタ47は、図2,4に示すように、環形状に成形されており、図3に示すように、フィルタユニット46の正面視において右側と左側とに、並ぶようにして2つ設けられている。
ここで、これらのフィルタ47には、一般のフィルタに見られるような補強用の縁やリブが設けられていないため、フィルタ47は、自身で安定した形状を維持することができない。そのため、フィルタ47は、支持枠48によって支持され、環形状の形状を保っている。
なお、以下では、説明の便宜上、図2,4に示すようにフィルタ47が取り付けられた状態で空気調和運転が行われるとして、当該フィルタ47のうち、折り返し部分を除いて、空気の流れ方向上流側に位置する部分を「上流側部分47a」、上流側部分47aよりも空気の流れ方向下流側に位置する部分を「下流側部分47b」と言う。図4では、上流側部分47aを斜線で表し、下流側部分47bを塗りつぶしにて表している。
(2−2−2)支持枠
支持枠48は、図2〜4に示すように、室内熱交換器43の前方及び上方を覆うように屈曲した形状を有しており、図3に示すように、主にフィルタユニット46の正面視において右側に位置する第1支持部材49と、左側に位置する第2支持部材50とを有する。第1支持部材49及び第2支持部材50には、いずれも室内熱交換器43に対向する部分において、格子状の開口が設けられている。
そして、第1支持部材49及び第2支持部材50それぞれの正面における左右端部49a,49b,50a,50bそれぞれには、複数の突起un1が所定間隔を空けて並んで形成されている。第1支持部材49における左端部49aと右端部49bとの間の最短距離、並びに、第2支持部材50における左端部50aと右端部50bとの間の最短距離は、共にフィルタ47の幅よりも少し大きい。従って、環形状のフィルタ47が支持枠48に掛け渡された時、フィルタ47の端面は、各突起un1と対峙する。この突起un1により、フィルタ47の両端が第1支持部材49及び第2支持部材50に沿って案内されるため、フィルタ47の蛇行が防止される。
また、支持枠48は、図3,4に示すように、外側桟52を有している。外側桟52は、フィルタ47下部の折り返し部分の近傍に位置するように、第1支持部材49及び第2支持部材50の下端部に取り付けられている。具体的には、外側桟52は、フィルタ47を挟んで駆動ローラ56(後述)と対峙するように配置されている。この外側桟52により、フィルタ47が波打ったとしても、このフィルタ47は、他の部材と接触する前に外側桟52に接触することとなる。そのため、仮に駆動ローラ56の近傍に別の可動部材(例えば、図2に示すブラシ62)が存在している場合でも、フィルタ47は、該可動部材に噛み込まれることなく、スムーズに移動することが可能となる。
更に、支持枠48は、図4に示すように、曲面支持部材53を有する。曲面支持部材53は、フィルタ47を支持しつつ、フィルタ47の移動方向をフィルタ47の上部にて反転させる部材であり、駆動ローラ56よりも小さい曲率半径を有している。
(2−2−3)フィルタ駆動部
フィルタ駆動部55は、フィルタ47を移動、つまりは周回させるものであって、駆動ローラ56及びローラ用モータM56(図7)等によって構成される。フィルタ駆動部55による動作は、後述する制御部80のフィルタ駆動制御部80c(図7)により制御される。
駆動ローラ56の回転軸の端部には、ローラギア(図示せず)が固定されている。そして、駆動ローラ56の周面には、いわゆるパイル織りされた織物基布が貼り付けられている。駆動ローラ56の周面における織物基布はフィルタ47の網目に入り込んでおり、駆動ローラ56とフィルタ47との間には滑りが生じ難くなっている。ローラ用モータM56は、その出力軸が駆動ローラ56の回転軸に接続されている。これにより、ローラ用モータM56の出力は、駆動ローラ56に伝達されるため、ローラ用モータM56は、駆動ローラ56の回転駆動源としての役割を担う。ローラ用モータM56の駆動により駆動ローラ56を回転させることで、フィルタ47が支持枠48に沿って周回することができるようになる。
また、ローラ用モータM56は、ステッピングモータであって、CW(Clock Wise)またはCCW(Counter Clock Wise)の方向へと回転することができる。これにより、駆動ローラ56は、図4に示すように正方向Aまたは逆回転Bに回転することができる。駆動ローラ56が正方向Aへと回転することで、フィルタ47は第1方向へと周回する。逆に、駆動ローラ56が逆方向Bへと回転することで、フィルタ47は第2方向へと周回する。また、ローラ用モータM56はステッピングモータであるため、パルス数の制御がなされることにより、フィルタ47がどの程度周回するか(つまり、フィルタ47の移動距離)を可変させることができる。
なお、フィルタ駆動部55が行う動作の詳細については、“(2−6−3)フィルタ駆動制御部”にて説明する。
(2−3)清掃ユニット
清掃ユニット60は、図2,5に示すように、ケーシング41内部において、フィルタ47の下部の折り返し部分近傍に配置されると共に、ケーシング41から着脱可能に設けられている。このような清掃ユニット60は、フィルタ47及びブラシ62を清掃するためのものであって、図5〜7に示すように、清掃ユニット用フレーム61、ブラシ62、ブラシ駆動部63、ブラシ清掃部64、塵埃受け部65及び圧縮ローラ68を有している。
(2−3−1)清掃ユニット用フレーム
清掃ユニット用フレーム61は、図6に示すように、室内機30の長手方向に沿った細長い形状を有しており、その内部にはブラシ62が着脱可能に取り付けられている。また、図5に示すように、清掃ユニット用フレーム61の上面には開口部61aが形成されており、この開口部61aを介してブラシ62の一部が清掃ユニット用フレーム61の上方の空間に露出している。
特に、清掃ユニット用フレーム61は、フィルタ47下部の折り返し部分の更に下方に位置しており、清掃ユニット用フレーム61内のブラシ62がフィルタ47の折り返し部分に接触するように構成されている。また、清掃ユニット用フレーム61の下面は解放されており、塵埃受け部65によって閉じられている。
(2−3−2)ブラシ
ブラシ62は、図6に示すように、室内機30の長手方向に沿って細長い形状を有しており、長手方向に直交する断面が略円形の形状を有している。ブラシ62は、フィルタ47と接触することにより、フィルタ47から塵埃を除去する。具体的には、ブラシ62は、図5に示すように、芯材66と、芯材66の周面に設けられた複数の線材67とを有し、線材67がフィルタ47に接触することよってフィルタ47に付着した塵埃を除去することができる。
また、ブラシ62は、清掃ユニット用フレーム61に対して回転可能に設けられている。そして、本実施形態に係るブラシ62は、空気調和運転及びフィルタ清掃運転のいずれの運転の場合においても、常にフィルタ47に接触した状態にある。
(2−3−3)ブラシ駆動部
ブラシ駆動部63は、ブラシ62を回転させるためのものであって、例えばステッピングモータで構成される。つまり、モータであるブラシ駆動部63の出力軸は、ブラシ62の回転軸に接続されており、ブラシ駆動部63が駆動することで、ブラシ62を回転させることができる。このブラシ駆動部63の動作は、後述する制御部80のブラシ駆動制御部80d(図7)により制御される。
特に、本実施形態に係るブラシ駆動部63は、図5の矢印の方向のみにブラシ62を回転させるか、またはブラシ62の回転を停止させる動作を行う。即ち、本実施形態に係るブラシ62は、回転する際には、フィルタ47の第2方向への移動に追従する方向へのみ回転することができる。
(2−3−4)ブラシ清掃部
ブラシ清掃部64は、清掃ユニット用フレーム61に取り付けられている。ブラシ清掃部64は、図6に示すように、ブラシ62の回転軸方向に沿って配置され、ブラシ62に接触する櫛状の形状を有する。特に、ブラシ清掃部64は、図5に示すように、清掃ユニット用フレーム61の背面からブラシ62に向けて突出しており、かつブラシ62の回転方向(つまり、図5の矢印の方向)に逆らうようにして傾斜している。これにより、ブラシ清掃部64は、ブラシ62が図5の矢印の方向に回転する場合、ブラシ62の線材67の間に付着している塵埃を掻き落とすことができる。
(2−3−5)塵埃受け部
塵埃受け部65は、図5に示すように、清掃ユニット用フレーム61に取り付けられた状態でブラシ62及びブラシ清掃部64の下方向に配置される。塵埃受け部65内には、ブラシ清掃部64によってブラシ62から掻き落とされた塵埃が貯められる。
また、塵埃受け部65は、清掃ユニット用フレーム61に対し着脱可能に取り付けられている。そのため、ユーザは、塵埃受け部65を清掃ユニット用フレーム61及びケーシング41から取り出して、塵埃受け部65内にたまった塵埃を容易に廃棄することができる。
(2−3−6)圧縮ローラ
圧縮ローラ68は、円柱状の棒状部材であって、清掃ユニット用フレーム61に回転可能に支持されている。ここでは、圧縮ローラ68は、ブラシ清掃部64の付近において、ブラシ62に接触するようにして位置している。これにより、ブラシ62が図5の矢印の方向へと回転した際、ブラシ62の回転に追従して、ブラシ62の回転方向とは逆の方向に回転する。従って、圧縮ローラ68は、ブラシ62が回転している時には共に回転するが、ブラシ62が回転していない時には、回転しない。
この圧縮ローラ68により、塵埃受け部65内に溜まった塵埃は圧縮される。そのため、塵埃受け部65内には、塵埃が比較的多く入るようになる。また、圧縮ローラ68の回転により、比較的粘度の高い塵埃は、塵埃受け部65へと確実に送られる。
(2−4)受信部及び表示部
受信部71及び表示部72は、図1に示すように、室内機30の正面に露出されて配置されている。
受信部71は、リモートコントローラから出力される各種情報を受信する。各種情報には、例えば冷房運転や暖房運転等の空気調和運転の開始指示、フィルタ清掃運転の開始指示の他、空気調和運転の際には、室内に供給するべき空気の設定温度等が挙げられる。
特に、本実施形態に係る空気調和装置10には、ユーザが、フィルタ清掃運転時にフィルタ47をどの程度清掃するかを表す清掃パターンを入力できる機能が搭載されている。そのため、各種情報には、リモートコントローラを用いてユーザにより入力された清掃パターンが更に挙げられる。なお、清掃パターンについては、「(2−5)記憶部」にて詳述する。
表示部72は、空気調和装置10が現在どのような運転を行っているのかを表示するためのものであって、例えば複数のLEDで構成される。複数のLEDは、点灯の有無により空気調和装置10の運転状況を知らせることができる。例えば、表示部72は、空気調和装置10が空気調和運転を行っている際には緑色に点灯し、フィルタ清掃運転を行っている際には赤色に点灯する。
(2−5)記憶部
記憶部73は、例えばフラッシュメモリやHDD等の不揮発性メモリで構成されており、図7に示すように、制御部80に接続されている。記憶部73には、上記清掃パターンが、予め複数記憶されている。
ここで、本実施形態に係る清掃パターンについて説明する。本実施形態では、説明の便宜上、複数の清掃パターンが、図8に示す清掃パターン一覧表74内に含まれており、記憶部73は、この清掃パターン一覧表74を記憶しているとして説明する。図8に係る清掃パターン一覧表74には、パターン番号74aと、動作パターン74bと、ブラシ回転合計74cと、所要時間74dと、清掃時間74eと、清掃時間の長短74fとが、1レコードとして対応付けられており、1レコード上の各種情報74a〜74fが、1つの清掃パターンを構成していると言える。従って、図8では、3レコードを含む清掃パターン一覧表74を例示しているが、この場合、記憶部73は、3つの清掃パターンを記憶していると言える。
パターン番号74aは、個々の清掃パターンの識別番号である。動作パターン74bは、フィルタ47及びブラシ62がそれぞれどのような動作を行うかを具体的に表した情報であって、清掃パターン毎に異なった内容となっている。ブラシ回転合計74cは、1回のフィルタ清掃運転時においてブラシ62が合計して何回転するのかを表している。所要時間74dは、フィルタ清掃運転が1回行われた場合の、フィルタ清掃運転が開始されてから終了するまでにかかる時間を表す。
清掃時間74eは、清掃ユニット60によるフィルタ47の清掃において、フィルタ47の単位面積あたりに掛けられる時間を言う。つまり、清掃時間74eは、所要時間74dをフィルタ47の単位面積あたりに換算した値であって、清掃ユニット60がどの程度の時間をフィルタ47の単位面積を清掃するのに費やしているのかを表す情報であると言える。本実施形態では、一例として、フィルタ47の“単位面積”を、フィルタ47の1周分を10分割した場合の一つの領域、つまりはフィルタ47全体の1/10の領域とし、清掃時間74eは、この1/10の領域あたりを清掃するのに要する時間を表している。従って、本実施形態に係る清掃時間74eは、所要時間74dの1/10の時間に相当している。清掃時間の長短74fは、説明の便宜上、各清掃パターンに対する清掃時間74eの長さを容易に確認できるようにするために、清掃時間74eが短い傾向にあるか長い傾向にあるかを、矢印を用いて表した情報である。
ブラシ回転合計74c、所要時間74d及び清掃時間74eの各値は、対応する動作パターン74bが変われば変化する。そのため、ブラシ回転合計74c、所要時間74d及び清掃時間74eは、対応する動作パターン74bに基づき値が決定される情報であると言え、清掃パターン毎に互いに異なった値となっている。
特に、本実施形態に係るフィルタ清掃運転においては、図8に係る動作パターン74b及び図9に示すように、フィルタ47が所定領域移動している間にブラシ62が回転停止の状態を採ることで、フィルタ47の清掃が行われる(つまり、フィルタ清掃動作A)。次いで、このフィルタ清掃動作Aの後に、フィルタ47の移動が停止されその間にブラシ62が所定回数回転することで、ブラシ清掃部64によってブラシ62の清掃が行われる(つまり、ブラシ清掃動作B)。そして、本実施形態に係るフィルタ清掃運転においては、フィルタ清掃動作Aとブラシ清掃動作Bとが交互に行われており、フィルタ47の単位面積あたりに掛けられる清掃時間74eは、フィルタ清掃動作Aに要する時間のみならずブラシ清掃動作Bに要する時間をも含んだ時間となっている。フィルタ清掃動作A時のフィルタ47の移動距離である“所定領域”は、フィルタ47全体が複数の領域に分割された際の、フィルタ47の各領域分が該当する。具体的には、フィルタ清掃運転Aにおいて、フィルタ47は往復動作するが、そのうちの往路においては、フィルタ47が分割された領域分だけ移動して停止し、ブラシ清掃動作Bが行われた後には分割された領域だけ更に移動して停止するといった、フィルタ清掃動作Aが繰り返される。例えば、図8に係るパターン番号74a“002”の場合には、フィルタ47の1周分が4つの領域に分割されるため、1回のフィルタ清掃運転時の往路においては、フィルタ47は1/4周ずつ間欠的に周回することとなる。パターン番号74a“003”の場合には、フィルタ47の1周分が6つの領域に分割されるため、1回のフィルタ清掃運転時の往路においては、フィルタ47は1/6周ずつ間欠的に周回することとなる。
このように、本実施形態では、清掃パターン毎にフィルタ47の分割数が異なっている。これにより、清掃パターン毎に、特にフィルタ清掃動作A時におけるフィルタ47の移動量が異なることとなり、フィルタ47の単位面積(例えば、フィルタ47の1/10の領域)あたりに掛けえられる清掃時間74eが異なっていると言える。
更に、本実施形態においては、ブラシ清掃動作Bにおいてブラシ62が回転する回転速度は、清掃パターンに関係なく一定であって、ブラシ清掃動作Bが1回行われる際にブラシ62が回転する“所定回数”は、毎回同じ回数である。つまり、フィルタ47が2分割される場合(パターン番号74a“001”)、フィルタ47が6分割される場合(パターン番号74a“003”)のいずれの場合においても、ブラシ清掃動作Bでは、ブラシ62は毎回例えば2回転する。従って、各清掃パターンにおける動作パターン74bそれぞれが互いに異なっていても、フィルタ清掃動作Aと交互に行われるブラシ清掃動作Bに要する時間である所要時間は、毎回一定であると言える。
なお、本実施形態では、フィルタ清掃動作Aにおけるフィルタ47の移動速度も、清掃パターンに関係なく一定であるとする。
従って、本実施形態では、清掃ユニット60によって実行されるべき清掃パターンが変更されると、ブラシ回転合計74cもが変更されるが故に、その分所要時間74dも変更されることとなる。そのため、フィルタ47の単位面積あたりの清掃時間74eも、清掃パターン毎に異なってくる。具体的には、図8に示されるように、ブラシ回転合計74cが少ないと、その分所要時間74dが短くなるため、フィルタ47の単位面積あたりに掛けられる清掃時間74eも短くなる。逆に、ブラシ回転合計74cが多くなるのに伴い、その分所要時間74dも長くなるため、フィルタ47の単位面積あたりに掛けられる清掃時間74eも長くなる(清掃時間の長短74f参照)。
なお、図9では、図8のパターン番号“002”に該当するレコードに示される清掃パターンの具体例を表している。つまり、図9では、フィルタ47の領域が4分割されており、フィルタ47が1/4周ずつ周回する場合を表している。
また、フィルタ47の往路及び往路時の詳細動作については、後述する。
(2−6)制御部
制御部80は、CPU及びメモリからなるマイクロコンピュータであって、室内機30を構成する様々な構成要素と接続されている。具体的には、制御部80は、図7に示すように、受信部71、表示部72、記憶部73、室内ファンモータM44、フラップモータM45、フィルタ駆動部55及びブラシ駆動部63と接続されている。制御部80は、受信部71が冷房運転または暖房運転での運転指示を受信した場合には、吹き出し口42aからは冷却された空気または暖められた空気が室内の所望の位置に供給されるように、接続された各種機器の動作を制御する。
特に、本実施形態に係る制御部80は、フィルタ清掃運転を行う条件が満たされた場合には、ユーザにより入力された清掃パターンに基づいてフィルタ清掃運転が行われるように、フィルタ47の往復動作及びブラシ62の回転動作を制御する。フィルタ47の往復動作とは、図5に示すように、フィルタ47が第1方向に周回して上流側部分47aの塵埃を除去した後、第2方向に周回する動作を言う。
このような動作を行うため、制御部80は、運転制御部80a、選択部80b、フィルタ駆動制御部80c及びブラシ駆動制御部80dとして機能する。これらの機能を実現するためのプログラムは、メモリ内に組み込まれており、CPUが該プログラムを読み出して実行することで、制御部80は、各機能部80a〜80dを実現できる。
(2−6−1)運転制御部
運転制御部80aは、受信部71がリモートコントローラ等から各種運転の開始指示を受信すると、受信した開始指示に基づく運転指示信号を室内機30内の各機器に出力する。例えば、受信部71が空気調和運転の運転指示を受信した場合には、運転制御部80aは、その旨を示す運転指示信号を、各種モータM44,M45等に出力する。
また、運転制御部80aは、フィルタ清掃運転を実行する際の条件が満たされた場合には、フィルタ清掃運転の開始を知らせる運転指示信号を、各種モータM44,M45等に出力する。ここで、フィルタ清掃運転を実行する際の条件としては、以下が挙げられる。
(条件A)受信部71がフィルタ清掃運転の開始指示を受信した場合。
(条件B)空気調和運転が連続して第1所定時間以上行われた場合。
(条件C)空気調和運転を行った累積時間が、第2所定時間を越えた場合。
運転制御部80aは、上記条件A〜Cのいずれか1つが満たされた場合に、フィルタ清掃運転を実行させることができる。なお、条件B,Cに係る空気調和装置が行われた時間のカウントは、運転制御部80aが行うものとする。そして、空気調和運転が行われた場合、条件Cに係る累積時間はリセットされる。
なお、上記第1所定時間及び第2所定時間は、フィルタ47の性能、ブラシ62の性能、室内ファン44の性能等から、適宜設定される。例えば、第1所定時間は10時間、第2所定時間は18時間と設定されている。
(2−6−2)選択部
選択部80bは、清掃パターンがリモートコントローラを介してユーザにより入力されたことを受信部71が受信した場合、記憶部73が記憶している図8の清掃パターン一覧表74の中から、受信した清掃パターンに対応するレコードを選択し、選択したレコード(特に、レコード中の動作パターン74b)を保持しておく。これにより、以後からのフィルタ清掃運転においては、選択されたレコードにて示される清掃パターン(特に、動作パターン74b)に応じたフィルタ清掃運転が行われるようになる。
例えば、フィルタ47の汚れが目立つため、ユーザが、清掃時間74eの比較的長い、フィルタ47が6分割されるタイプの清掃パターンを、リモートコントローラ上で入力したとする。この場合、選択部80bは、図8の清掃パターン一覧表74内のパターン番号74a“003”に該当するレコードを保持する。なお、選択部80bは、現時点において既に保持している清掃パターンの上に、今回選択した清掃パターン(パターン番号74a“003”のレコードにて示される清掃パターン)を上書きする。これにより、次回行われるフィルタ清掃運転においては、清掃ユニット60は、フィルタ47全体の1/10の程度の領域あたり約48秒掛けて、フィルタ47を清掃することとなる。
なお、ユーザによる清掃パターンの入力を受信部71が未だ受信していない場合には、選択部80bは、図8の清掃パターン一覧表74におけるパターン番号74a“001”が示す清掃パターンを、デフォルト設定として予め保持しておく。
(2−6−3)フィルタ駆動制御部
フィルタ駆動制御部80cは、空気調和運転時には、フィルタ47を移動させることなく、図2,4に示すようにフィルタ47が取り付けられた状態が保たれるように、フィルタ駆動部55を制御する。そして、フィルタ駆動制御部80cは、フィルタ清掃運転時には、選択部80bにより選択された清掃パターン(特に、清掃パターンに含まれる動作パターン74b)に示された通りにフィルタ47を移動させるべく、フィルタ駆動部55を制御する。
具体的には、フィルタ清掃運転においては、フィルタ駆動制御部80cは、フィルタ47の往路時、フィルタ47が間欠的に第1方向に周回するように、フィルタ駆動部55を制御する。更に詳細には、フィルタ駆動制御部80cは、フィルタ47の往路時、ブラシ62が回転している時にはフィルタ47は周回を停止し、逆にブラシ62が回転していないときにはフィルタ47が所定領域分だけ周回するように、フィルタ駆動部55を制御する。このような動作を行うため、フィルタ駆動制御部80cは、フィルタ駆動信号を生成してフィルタ駆動部55に出力する。
以下、フィルタ駆動制御部80cの詳細について、図9を用いて説明する。
−往路−
運転制御部80aがフィルタ清掃運転の開始指示を示す運転指示信号を出力すると、フィルタ駆動制御部80cは、選択部80bによって予め保持されている清掃パターン(具体的には、図8のパターン番号74a“002”における清掃パターン)に基づいて、フィルタ47を移動させる。具体的には、フィルタ駆動制御部80cは、フィルタ47の1周分を4つの領域に分割し、その1つの領域である1/4周分を各フィルタ清掃動作A時に移動させる。
詳細には、フィルタ駆動制御部80cは、フィルタ47が図4の第1方向に1/4周分だけ周回するためのパルス数を含むフィルタ駆動信号を、フィルタ駆動部55のローラ用モータM56に出力する。これにより、駆動ローラ56は、フィルタ47が第1方向に1/4周だけ周回する分駆動し、フィルタ47の上流側部分47aの上側先端部分は、初期位置P1から支持枠48に沿って中間位置P2まで移動し、その状態で停止する。なお、フィルタ47の上流側部分47aの上側先端部分が初期位置P1から中間位置P2へと移動する間、ブラシ62は停止し続けている。
ここで、“上流側部分47aの上側先端部分”とは、図2,4に示すようにフィルタ47が取り付けられた状態で空気調和運転が行われるとした場合に、初期位置P1に位置する上流側部分47a上の端部のことを言う。初期位置P1とは、図4の支持枠48の上側先端付近、即ち曲面支持部材53付近を言う。そして、中間位置P2とは、図4の支持枠48のちょうど中間位置付近を言う。
次いで、ブラシ駆動制御部80dによりブラシ62が回転するべき旨のブラシ駆動信号が出力され、ブラシ62は回転を行うが、その後ブラシ62が回転を停止するべき旨のブラシ駆動信号が出力されてブラシ62の回転が停止すると、フィルタ駆動制御部80cは、再度、フィルタ47が第1方向に1/4周分だけ周回するためのパルス数を含むフィルタ駆動信号を、フィルタ駆動部55のローラ用モータM56に出力する。これにより、駆動ローラ56は、先ほどと同様にフィルタ47が第1方向に1/4周だけ周回する分駆動する。そのため、フィルタ47の上流側部分47aの上側先端部分は、中間位置P2から支持枠48に沿って更に下方へと移動し、下端位置P3に達したところで移動を停止する。なお、フィルタ47の上流側部分47aの上側先端部分が中間位置P2から下端位置P3へと移動する間、ブラシ62は回転停止の状態を保っている。
ここで、下端位置P3とは、図4の支持枠48の下側先端付近、即ち駆動ローラ56付近を言う。
上述した動作により、フィルタ47は、間欠的に第1方向に1/4周ずつ周回し、よってフィルタ47の上流側部分47aの上側先端部分は、間欠的に初期位置P1から下端位置P3へと移動する。このようなフィルタ47の第1方向へ周回を、“往路”という。そして、上述した動作により、フィルタ47の往路においては、フィルタ47がブラシ62と接触する部分は、常にフィルタ47の上流側部分47aとなり、フィルタ47の下流側部分47bのほとんどの部分は、ブラシ62と接触することはない。
また、上述したように、フィルタ47が第1方向へと移動している間、ブラシ62は停止し続けている。そのため、フィルタ47の上流側部分47aのうち、フィルタ47の周回によってブラシ62と徐々に接触していく部分においては、停止しているブラシ62の線材67によって塵埃が掻き落とされていく。
以上では、フィルタ47の分割数が4分割の場合について説明したが、この分割数は、既に述べているように、記憶部73が記憶している複数の清掃パターン毎に異なっている。そのため、選択部80bにより保持されている清掃パターンに応じて、フィルタ駆動制御部80cがフィルタ47を間欠的に周回させる1回あたりの移動量は、異なる。例えば、フィルタ47を6分割する清掃パターンが選択部80bにより保持されている場合には(図8のパターン番号74a“003”)、フィルタ駆動制御部80cは、往路において1/6ずつフィルタ47を間欠的に周回させる。この場合、フィルタ47は、往路時は3回に分けて周回する。
−復路−
フィルタ47の往路が終了すると、ブラシ駆動制御部80dからはブラシ62が回転するべき旨のブラシ駆動信号が出力され、ブラシ62は回転を行う。ブラシ62が所定回転数(ここでは、2回)回転すると、フィルタ駆動制御部80cは、今度はフィルタ47が第2方向に1/2周分だけ周回するためのパルス数を含むフィルタ駆動信号を、フィルタ駆動部55のローラ用モータM56に出力する。即ち、フィルタ駆動制御部80cは、往路にてフィルタ47が周回した分だけ、往路とは逆の方向に周回させることで、フィルタ47をフィルタ清掃運転開始前の状態に戻す制御を行う。これにより、駆動ローラ56は、フィルタ47が第2方向に1/2周だけ周回する分駆動する。そのため、フィルタ47の上流側部分47aの上側先端部分は、下端位置P3から支持枠48に沿って上方へと移動し、初期位置P1に達したところで移動を停止する。即ち、上流側部分47aの上側先端部分は、往路にて移動してきた経路を伝って、フィルタ清掃運転開始前の位置に戻る。このような第2方向への周回動作を、“復路”と言う。
上述した動作により、フィルタ47の復路の際、フィルタ47の上流側部分47aの上側先端部分は、間欠的ではなく連続的に下端位置P3から初期位置P1へと移動したこととなる。そして、フィルタ47の往路においても、フィルタ47がブラシ62と接触する部分は、常にフィルタ47の上流側部分47aであり、フィルタ47における下流側部分47bのほとんどの部分は、ブラシ62と接触することはない。
なお、本実施形態に係る複数の清掃パターンでは、往路時の動作パターン74bが互いに異なっている。しかし、復路時のフィルタ47の動作は、選択部80bが保持している清掃パターンがどのようなパターンであるかに関わらず、図9で示した復路時の上記動作にて統一されている。
(2−6−4)ブラシ駆動制御部
ブラシ駆動制御部80dは、フィルタ47の往路時にはブラシ62が間欠的に回転し、フィルタ47の復路時にはブラシ62が回転し続けるように、ブラシ駆動部63を制御する。特に、ブラシ駆動制御部80dは、フィルタ47の往路において、フィルタ47が周回していない時にはブラシ62が回転し(図9のブラシ清掃動作B)、フィルタ47が周回している時にはブラシ62の回転が停止するように(図9のフィルタ清掃動作A)、ブラシ駆動部63を制御する。このような動作を行うため、ブラシ駆動制御部80dは、ブラシ駆動信号を生成してブラシ駆動部63に出力する。以下に、ブラシ駆動制御部80dの詳細について、図9を用いて説明する。
まず、運転制御部80aがフィルタ清掃運転の開始指示を示す運転指示信号を出力すると、ブラシ駆動制御部80dは、選択部80bによって予め保持されている清掃パターン(具体的には、図8のパターン番号74a“002”における清掃パターン)に基づいて、ブラシ62を所定タイミング毎に所定回数だけ回転させる。具体的に、ブラシ駆動制御部80dは、フィルタ47の周回が終了した旨のフィルタ駆動信号が出力されるまでは、ブラシ62が回転停止状態となるように、ブラシ駆動部63を制御する。つまり、ブラシ駆動制御部80dは、フィルタ47が第1方向へと周回している間は、ブラシ62を回転停止状態にする(図9のフィルタ清掃動作A)。
この間、回転していない状態のブラシ62に接触するフィルタ47の部分は、刻々と変化していく。ブラシ62は、移動しているフィルタ47の1/4の領域に押圧接触され、この領域に付着した塵埃を除去することができる。塵埃の大きさは、例えば30μm〜100μm前後と比較的小さいが、この動作により、塵埃同士がブラシ62の表面上にてかたまりとなる。従って、ブラシ62を回転させた際、ブラシ清掃部64は、かたまりとなった塵埃を掻き出し易くなり、塵埃が周囲に舞ってしまうことなく塵埃受け部65内に入れ易くなる。
次いで、フィルタ47は更に1/4周分だけ周回するが、その後フィルタ47の周回を停止するべき旨のフィルタ駆動信号が出力されてフィルタ47の回転が停止する。すると、ブラシ駆動制御部80dは、ブラシ62を所定回数(ここでは、2回)回転させるためのパルス数を含むブラシ駆動信号を、ブラシ駆動部63に出力する。これにより、フィルタ47が停止した状態で、ブラシ62は2回転する。このとき、フィルタ47は、上流側部分47aの同じ部分にてブラシ62と接触し続けるが、ブラシ62の表面の塵埃は、ブラシ清掃部64にて掻き落とされる(図9のブラシ清掃動作B)。
特に、フィルタ清掃動作A時、ブラシ62がフィルタ47と接触する部分付近のうちブラシ62の回転方向下流側には、図10に示すように塵埃d1がかたまって付着してしまうことがある。しかし、ブラシ清掃動作B時、フィルタ47が周回を停止している状態でブラシ62が図10の矢印方向へと回転するため、このかたまりとなった塵埃d1を、塵埃受け部65内へと送ることができる。
次いで、ブラシ62が2回転した後は、ブラシ62は回転を停止する。ブラシ62が回転を停止している間、フィルタ47は第1方向に更に1/4周分だけ周回するため、ブラシ62は、フィルタ47の上流側部分47aのうち新たに接する領域から塵埃を除去することができる。
フィルタ47の往路が終わった後は、ブラシ駆動制御部80dは、ブラシ62が所定時間t回転し続けるように、ブラシ駆動部63を制御する。ここで、所定時間tは、図9に示すように、ブラシ清掃動作Bに要する時間t1,t3と、フィルタ47の復路に要する時間t2との合計時間に等しい。
また、フィルタ47の復路時も、ブラシ62は、フィルタ47の第2方向への移動に追従する方向に回転する。これは、フィルタ47の清掃をしている間、場合によっては、ブラシ62がフィルタ47と接触する部分付近のうちブラシ62の回転方向上流側にも、塵埃のかたまりが付着してしまうことがあり(図10の塵埃d2)、この塵埃d2を回転方向下流側に移動させるために行う。図10の塵埃d2のように、ブラシ62の回転方向上流側にも塵埃のかたまりが付着する場合としては、フィルタ47から除去した塵埃の量が多い場合等が挙げられる。
なお、ブラシ62は、図9に示すように、フィルタ47がフィルタ清掃運転開始前の状態に戻り、フィルタ47の復路が完了した後も、ブラシ62は所定回数(ここでは、2回転)回転する。次回のフィルタ清掃運転の際には、リフレッシュされたブラシ62によってフィルタ47を清掃できるようにするためである。
以上では、フィルタ47の分割数が4分割であるため、ブラシ清掃動作Bが計3回であり、ブラシ回転合計74cが6回である場合について説明した。しかし、1回のフィルタ清掃運転における、ブラシ清掃動作Bが行われる回数は、選択部80bにより保持されている清掃パターンに応じて、異なる。例えば、フィルタ47を6分割する清掃パターンの場合には(図8のパターン番号74a“003”)、ブラシ駆動制御部80dは、1回のフィルタ清掃運転において、ブラシ清掃動作Bを計4回行う。
なお、フィルタ47の往路完了後のブラシ62の動作は、選択部80bが保持している清掃パターンがどのようなパターンであるかに関わらず、図9で示した動作にて統一されている。
(3)空気調和装置の動作
(3−1)全体動作
図11は、空気調和装置10の全体的な動作の流れを示すフローチャートである。
ステップS1:空気調和装置10がブレーカ操作やコンセント操作などにより電源オンし(S1)、次いで室内機30における受信部71が、リモートコントローラ等から各種情報を受信したとする。
ステップS2〜3:受信部71が受信した情報が、ユーザによりリモートコントローラを介して入力された清掃パターンである場合(S2のYes)、選択部80bとして機能する制御部80は、記憶部73が記憶している図8の清掃パターン一覧表74の中から、受信された清掃パターンに対応するレコードを選択して、これを保持する(S3)。ステップS3にて保持された清掃パターンは、次回のフィルタ清掃運転の際に用いられる。
なお、選択部80bは、デフォルト設定された清掃パターンを保持しているため、ユーザによる清掃パターンの入力がない限りは、空気調和装置10は、デフォルト設定された清掃パターンに基づいてフィルタ清掃運転を行うこととなる。
ステップS4〜5:受信部71が受信した情報がフィルタ清掃運転の開始指示である場合等を含め、フィルタ清掃運転を開始するための条件A〜Cのいずれかが満たされた場合(S4のYes)、運転制御部80aとして機能する制御部80からは、フィルタ清掃運転の開始指示を示す運転指示信号が出力され、空気調和装置10は、フィルタ清掃運転を行う(S5)。尚、フィルタ清掃運転の動作の流れについては、後述する。
ステップS6〜7:受信部71が受信した情報が、暖房や冷房等の空気調和運転の開始指示である場合(S6のYes)、運転制御部80aとして機能する制御部80からは、空気調和運転の開始指示を示す運転指示信号が出力され、空気調和装置10は、指示された空気調和運転を行う(S7)。
ステップS8:受信部71がリモートコントローラ等から運転終了指示を受信した場合、または空気調和装置10がブレーカ操作やコンセント操作などにより電源オフした場合(S8のYes)、空気調和装置10は一連の動作を終了する。尚、空気調和装置10は、電源オフするまでステップS2以降の動作を繰り返す。
(3−2)フィルタ清掃運転における動作
図12は、フィルタ清掃運転の動作の流れを説明するためのフローチャートである。ここで、フィルタ47の上流側部分47aの上側先端部分は、先ずは初期位置P1に位置しているとする。
ステップS11:フィルタ駆動制御部80cは、選択部80bが保持している清掃パターンからフィルタ47の分割数を確認すると、フィルタ清掃動作Aを行う回数と、1回のフィルタ清掃動作Aにてフィルタ47をどの程度周回させるか(即ち、フィルタ47の移動量)を決定する。
ステップS12:上記ステップS11にて決定したフィルタ47の移動量に基づき、フィルタ駆動部55は、フィルタ47を第1方向に“1/分割数”だけ周回させる(往路)。この時、ブラシ駆動部63は、ブラシ62を回転停止状態に保つ。即ち、フィルタ清掃動作Aが1回分行われる。
ステップS13:フィルタ47が“1/分割数”だけ周回したところで、フィルタ駆動部55は、フィルタ47の周回を停止する。
ステップS14:ブラシ駆動部63は、ブラシ62を図5の矢印の方向に2回転させる。この時、フィルタ47は、周回を停止した状態を保っている。即ち、ブラシ清掃動作Bが1回分行われる。
ステップS15:ブラシ62が2回転した後、ブラシ駆動部63は、ブラシ62の回転を停止させる。
ステップS16:フィルタ47の上流側部分47aの上側先端部分が下端位置P3に到達していない場合には(ステップS16のNo)、ステップS12以降の動作が繰り返される。つまり、フィルタ47の移動量が未だフィルタ47全体の1/2の領域に達していなければ、ステップS12以降のフィルタ清掃動作A及びブラシ清掃動作Bが交互に繰り返される。
逆に、フィルタ47の上流側部分47aの上側先端部分が下端位置P3に到達している場合には(ステップS16のYes)、フィルタ駆動部55は、フィルタ47の第1方向への移動を停止する。これにより、フィルタ47は停止し、フィルタ47の往路は終了する。
ステップS17:ブラシ駆動部63は、ブラシ62の図5の矢印の方向への回転開始をさせる。
ステップS18:フィルタ駆動部55は、フィルタ47の上流側部分47aの上側先端部分が下端位置P3から初期位置P1に達するまで、フィルタ47を第1方向とは逆の第2方向に周回させる(復路)。これにより、フィルタ47の上流側部分47a及び下流側部分47bの各位置は、フィルタ清掃運転開始前の位置に戻る。
ステップS19:フィルタ47の復路完了後、更にブラシ62が2周すると(S19のYes)、空気調和装置10は、フィルタ清掃運転での一連の動作を終了する。
(4)特徴
(4−1)
本実施形態に係る空気調和装置10によると、例えばフィルタ47がひどく汚れている場合には、フィルタ47の単位面積あたりに掛けられる清掃時間74eを長くし、フィルタ47が比較的汚れていない場合には、フィルタ47の単位面積あたりに掛けられる清掃時間74eを短くすることができる。即ち、この空気調和装置10は、フィルタ清掃運転を1回実行するにあたり、フィルタ47の汚れ度合いに応じて、フィルタ47の単位面積あたりの清掃時間74eの長さ、つまりはフィルタ47の清掃度合いを可変させることができる。これにより、例えば環境に応じた適切な清掃パターンに応じて、フィルタ47を清掃することができる。
特に、選択部80bは、デフォルト設定された清掃パターンを予め保持している。デフォルト設定された清掃パターンは、例えば空気調和装置10を1年間使用した際に、フィルタ47に付着する塵埃の量が平均して2g程度であると想定した情報に基づき、決定されている。しかし、実際にフィルタ47に付着する塵埃の量が、想定していた平均値より多いと、デフォルト設定されている清掃パターンでは、ブラシ62がフィルタ47に付着している塵埃を除去しきれないといった問題が生じてくる。逆に、実際にフィルタ47に付着する塵埃の量が、想定していた平均値よりも低いと、デフォルト設定されている清掃パターンでは、フィルタ47を過剰に清掃してしまうことなり、フィルタ47を通過して室内熱交換器43の表面に付着してしまう塵埃がかえって増加してしまうといった問題が生じてくる。
しかし、本実施形態に係る空気調和装置10では、清掃パターンを適宜変更することができるため、上述したような問題が生じることがない。
(4−2)
また、フィルタ47の単位面積あたりに掛けられる清掃時間74eには、フィルタ47が清掃されている時間と、その後に行われるブラシ62が清掃されている時間とが関係してくる。例えば、フィルタ清掃動作A時のフィルタ47の移動量が小さくなると、その分フィルタ47の移動及び清掃(即ち、フィルタ清掃動作A)とブラシ62の清掃(即ち、ブラシ清掃動作B)とを交互に繰り返す必要が生じ、必然的にブラシ清掃動作Bの実行回数が増加する。すると、フィルタ47の単位面積あたりに掛けられる清掃時間74eは、ブラシ清掃動作Bの実行回数の増加に伴い長くなる。
(4−3)
また、本実施形態に係る空気調和装置10では、各清掃パターンにおけるフィルタ47の分割数が2分割や4分割等のように異なっており、各フィルタ清掃動作Aでは、分割数に応じて分割されたフィルタ47の領域分だけ、フィルタ47は移動する。これにより、各フィルタ清掃動作Aにおけるフィルタ47の移動量は、フィルタ47の分割数に応じて増減されるため、結果的にフィルタ47の単位面積あたりに掛けられる清掃時間74eを増減させることが可能となる。
(4−4)
また、本実施形態に係る空気調和装置10では、各ブラシ清掃動作Bに要する時間が毎回ほぼ一定である。そのため、フィルタ47の分割数が多くその分ブラシ清掃動作の実行回数も多くなる程、フィルタ47の単位面積あたりに掛けられる清掃時間74eも長くなっていく。
(4−5)
また、本実施形態に係る空気調和装置10によると、フィルタ47の清掃中は、フィルタ47は移動しているがブラシ62の回転は停止している。そのため、フィルタ47上の塵埃がブラシ62によって掻き出される。逆に、ブラシ62の清掃中は、ブラシ62は回転しているがフィルタ47の移動が停止している。そのため、掻き出されてブラシ62表面に付着した塵埃同士がかたまりやすくなり、塵埃がブラシ62の周囲に飛散してしまうのを防止できる。
(4−6)
また、本実施形態では、受信部71は、清掃パターンのユーザによる入力をリモートコントローラを介して受け付けることができる。そして、選択部80bとして機能する制御部80は、記憶部73に記憶されている複数の清掃パターンから、入力された清掃パターンを選択する。これにより、ユーザの好みの清掃パターンによって、フィルタ清掃運転が行われるようになる。
(5)変形例
(5−1)変形例A
本実施形態では、フィルタ47の移動速度が一定であると説明した。しかし、フィルタ47の移動速度は、複数の清掃パターン毎に互いに異なっていてもよい。即ち、フィルタ47の移動量が互いに異なることに加え、更にフィルタ47の移動速度が互いに異なることで、フィルタ47の単位面積あたりの清掃時間74eが異なるようにしてもよい。この場合の一例としては、フィルタ47の分割数が増えるのに伴い、フィルタ47の移動速度が遅くなる場合が挙げられる。
これにより、フィルタ47の単位面積あたりの清掃時間74eがより長くなり、フィルタ47に付着した塵埃をより確実に除去することが可能となる。特に、フィルタ47の分割数を増やす場合としては、フィルタ47に付着する塵埃の量が比較的多い場合が挙げられる。そのため、フィルタ47の移動速度を遅くすることで、フィルタ47の単位面積がブラシ62と接触する時間が長くなり、フィルタ47からは、塵埃がより確実に除去されるようになる。
(5−2)変形例B
本実施形態では、清掃パターンに関係なく、ブラシ62の回転速度が一定であると説明した。しかし、ブラシ62の回転速度は、清掃パターン毎に互いに異なっていても良い。一例としては、フィルタ47の分割数が増えるのに伴い、ブラシ62の回転速度が遅くなる場合が挙げられる。
これにより、ブラシ62をより確実に清掃することができるため、ブラシ62の清掃能力が向上する。特に、変形例Aにて述べているように、フィルタ47の分割数を増やす場合としては、即ちフィルタ47に付着する塵埃の量が比較的多い場合が挙げられる。そのため、ブラシ62に付着する塵埃の量も多くなる。しかし、ブラシ62の回転速度を遅くすることで、ブラシ62に付着した塵埃は、ブラシ清掃部64によって掻き落とされ、フィルタ47は、よりきれいなブラシ62によって清掃されるようになる。
(5−3)変形例C
本実施形態では、ブラシ清掃動作Bにおいてブラシ62が回転する所定回数が2回転であると説明した。しかし、ブラシ清掃動作Bにおいては、ブラシ62の表面から塵埃が除去され、ブラシ62の表面がフィルタ47の清掃をできる程度にリフレッシュされればよい。そのため、ブラシ62の所定回数は、2回転に限定されず、1回や3回等であってもよい。
また、本実施形態では、ブラシ清掃動作Bにおいては、ブラシ62が毎回2回転すると説明した。しかし、ブラシ62の所定回数は、ブラシ清掃動作B毎に異なっていても良い。
また、同じ清掃パターンが行われるとしても、ブラシ62の使用時間が長くなるのに伴い、ブラシ清掃動作B時におけるブラシ62の所定回数が徐々に増加してもよい。ブラシ62は、フィルタ47の清掃に用いられる回数を重ねる毎に、次第にブラシ62表面には固着してしまった塵埃の量が多くなっていくためである。
(5−4)変形例D
本実施形態では、フィルタ47を清掃する部材として、回転タイプのブラシ62が採用された場合について説明した。
しかし、ブラシの種類は、回転タイプに限定されない。ブラシのその他の例としては、フィルタ47に接触した状態で左右方向に移動することで、フィルタ47から塵埃を除去するタイプや、所定角度だけ往復回動することで、フィルタ47から塵埃を掃うタイプ等が挙げられる。
また、フィルタ47を清掃する部材は、ブラシではなく、フィルタ47から塵埃を吸引するタイプの部材が採用されてもよい。
(5−5)変形例E
本実施形態では、清掃パターンの入力がリモートコントローラを介してユーザによりなされた場合に、選択部80bとして機能する制御部80が、記憶部73内の複数の清掃パターンの中から入力された清掃パターンを選択すると説明した。
しかし、フィルタ47に付着している塵埃の量を自動検知した上で、その検知結果に基づき適切な清掃パターンが選択されてもよい。図13は、本変形例Fに係る空気調和装置100の室内機130の構成を、模式的に示している。
即ち、図13に示すように、室内機130は、更に塵埃検知部175(検知部に相当)を備える。塵埃検知部175は、フィルタ47における塵埃の付着度合いを検知する。具体的に、塵埃検知部175としては、例えばフィルタに光を透過させる発光素子と、この光を受光する受光素子と、フィルタを透過してきた光量から塵埃の量を把握するマイクロコンピュータとで構成されていてもよい。または、塵埃検知部175は、フィルタ47を挟むようにして設けられた圧力センサと、該センサが検知した圧力値から塵埃の量を把握するマイクロコンピュータとで構成されてもよい。更には、塵埃検知部175は、フィルタ47自体を撮像するCCDカメラと、該カメラによって撮像された画像からフィルタ47に付着している塵埃の量を把握する画像解析用マイクロコンピュータとによって構成されていてもよい。
これにより、選択部80bとして機能する制御部80は、記憶部73内の複数の清掃パターンの中から、塵埃検知部175による検知結果に応じて適切な清掃パターンを選択することができる。従って、実際にフィルタ47に付着している塵埃の状況に応じて、適切な清掃パターンが選択され、フィルタ清掃運転が行われるようになる。
なお、図13は、図7に対し、塵埃検知部175が空気調和装置100の構成要素である点では異なるものの、他の構成要素は、図7で示した上記実施形態に係る空気調和装置10と同様である。従って、空気調和装置100、室内機130及び塵埃検知部175を除き、上記実施形態と共通している構成要素については、上記実施形態と同様の符号を付している。
(5−6)変形例F
本実施形態では、フィルタ47が環形状のフィルタである場合について説明した。しかし、フィルタ47は、環形状のタイプに限定されず、矩形状のタイプのものであってもよい。
<第2実施形態>
以下では、本発明に係る他の実施形態として、フィルタ247の往路時、フィルタ247が複数の領域に分割されずに周回し続ける場合について説明する。
(1)構成
図14は、第2実施形態に係る空気調和装置200の室内機230の構成を模式的示すブロック図である。図14に示すように、室内機230は、上記第1実施形態に係る室内機30と同様、本体ユニット240と、フィルタユニット246と、清掃ユニット260(清掃部に相当)と、受信部271(受付部に相当)と、表示部272と、記憶部273と、制御部280とを備える。
本体ユニット240は、室内ファン244及び水平フラップ245と、これらの駆動源となるモータM244,M245等を含む。フィルタユニット246は、主として、フィルタ247と、駆動ローラ256及びローラ用モータM256で構成されるフィルタ駆動部255とを含む。清掃ユニット260は、主として、ブラシ262と、ブラシ駆動部263と、ブラシ清掃部264とを含む。記憶部273は、複数の清掃パターンを含む清掃パターン一覧表274を記憶しており、制御部280は、運転制御部280a、選択部280b、フィルタ駆動制御部280c及びブラシ駆動制御部280dとして機能する。
なお、本実施形態は、清掃パターン一覧表274の詳細内容とこれに伴うフィルタ清掃運転の動作とが上記第1実施形態に対して異なっているが、上記第1実施形態と同様の構成を有している。従って、以下では、清掃パターン一覧表274の内容と、空気調和装置200が行うフィルタ清掃運転の動作の流れとについて説明する。
(2)清掃パターン
図15は、記憶部273が記憶する清掃パターンの概念を、一覧表274として表している。図15に係る清掃パターン一覧表274には、パターン番号274aと、フィルタの移動速度274bと、所要時間274cと、清掃時間274dと、清掃時間の長短274eとが、1レコードとして対応付けられており、1レコード上の各種情報274a〜274eが、1つの清掃パターンを構成していると言える。従って、図15では、3レコードを含む清掃パターン一覧表274を例示しているが、この場合、記憶部273は、3つの清掃パターンを記憶していると言える。
パターン番号274aは、図8のパターン番号74aと同様、個々の清掃パターンの識別番号である。フィルタの移動速度274bは、フィルタ274の主に往路時、フィルタ247がどのような速度で周回するかを示す情報であって、清掃パターン毎に異なった値となっている。所要時間274cは、対応するフィルタ移動速度274bにしたがってフィルタ清掃運転が1回行われた場合の、フィルタ清掃運転が開始されてから終了するまでにかかる時間を表す。清掃時間274dは、上記第1実施形態と同様、清掃ユニット260によるフィルタ247の単位面積あたりに掛けられる時間を言う。本実施形態においても、上記実施形態と同様、一例として、フィルタ247の“単位面積”を、フィルタ247全体の1/10の領域とし、清掃時間274dは、この1/10の領域あたりを清掃するのに要する時間を表している。従って、清掃時間274dは、所要時間274cの1/10の時間に相当している。清掃時間の長短274eは、上記第1実施形態と同様、説明の便宜上、各清掃パターンに対する清掃時間274dが短い傾向にあるか長い傾向にあるかを表した情報である。
なお、本実施形態に係るフィルタ清掃運転のフィルタ清掃動作Aでは、図16に示すように、フィルタ247の往路時及び復路時のいずれの場合も、フィルタ247は、清掃パターンに示されたフィルタ移動速度274bにて一定に周回し続け、且つブラシ262も、回転し続ける。そして、ブラシ清掃動作Bは、フィルタ清掃動作Aの後に行われており、ブラシ262は回転しているがフィルタ247は移動を停止することで、ブラシ清掃部264によってブラシ262から塵埃が除去される。
このように、本実施形態に係る複数の清掃パターンでは、フィルタ清掃動作A時におけるフィルタ247の移動速度247bが互いに異なることで、フィルタ247の単位面積あたりに掛けられる清掃時間247dの長さが、互いに異なっていると言える。具体的には、図15に示すように、フィルタ247の移動速度247bが遅いほど、1回のフィルタ清掃運転の所要時間247cも長くなっている(図15の清掃時間の長短274e参照)。これにより、フィルタ247の単位面積あたりに掛けられる清掃時間274dも、フィルタ247の移動速度247bが遅い程長くなっている。逆に、フィルタ247の移動速度247bが速い程、1回のフィルタ清掃運転の所要時間247cも短くなっている。これにより、フィルタ247の単位面積あたりに掛けられる清掃時間274dも、フィルタ247の移動速度247bが早い程短くなっている。
(3)フィルタ清掃動作
本実施形態に係る空気調和装置200が行う全体動作の流れは、上記第1実施形態にて説明した図11に係る動作と同様であるため、ここでは、フィルタ清掃運転の動作の流れについてのみ説明する。図17は、空気調和装置200が行うフィルタ清掃運転の動作の流れを説明するためのフローチャートである。
ここで、上記第1実施形態と同様、フィルタ247の上流側部分の上側先端部分は、先ずは初期位置P1に位置しているとする。
ステップS31:フィルタ駆動制御部280cは、選択部280bが保持している清掃パターンを確認して、フィルタ247の移動速度247bを決定する。
ステップS32:上記ステップS31で決定したフィルタ247の移動速度247bにより、フィルタ駆動部255は、フィルタ247を第1方向に周回させる(往路)。この時、ブラシ駆動部263は、ブラシ262を回転させた状態にする。
ステップS33:フィルタ247の上流側部分の上側先端部分が図4の下端位置P3に到達していない場合には(ステップS33のNo)、ステップS32が繰り返される。つまり、フィルタ247の移動量が未だフィルタ247全体の1/2の領域に達していなければ、フィルタ247をステップS31の移動速度247bにて周回させつつ、ブラシ262を回転状態にすることで、フィルタ清掃動作Aが継続して行われる。
逆に、フィルタ247の上流側部分の上側先端部分が図4の下端位置P3に到達した場合には(ステップS33のYes)、フィルタ駆動部255は、フィルタ247の第1方向への移動を停止する。これにより、フィルタ247は停止し、フィルタ247の往路は終了する。なお、ブラシ駆動部263は、ブラシ262を回転させたままにする。
ステップS34:次いで、フィルタ駆動部255は、フィルタ247の上流側部分の上側先端部分が図4の下端位置P3から初期位置P1に達するまで、フィルタ247を第1方向とは逆の第2方向に周回させる(復路)。これにより、フィルタ247の上流側部分及び下流側部分の各位置は、フィルタ清掃運転開始前の位置に戻る。
ステップS35:フィルタ247の復路完了後、更にブラシ62が2周すると(S35のYes)、空気調和装置200は、フィルタ清掃運転での一連の動作を終了する。
(4)効果
本実施形態に係る空気調和装置200では、フィルタ247の移動速度274bを変化させることで、フィルタ247の単位面積あたりの清掃時間247dの長さを可変させることができる。これにより、フィルタ247の実際の汚れ度合いに応じて、フィルタ247の清掃度合いを変更することが簡単にでき、環境に応じた適切な清掃パターンに応じてフィルタ247を清掃することができる。
(5)変形例
(5−1)変形例A
本実施形態において、ブラシ262の回転速度は、清掃パターン毎に互いに異なっていても良い。一例としては、フィルタ247の移動速度247bが遅くなるのに伴い、ブラシ262の回転速度が遅くなる場合が挙げられる。
これにより。ブラシ262をより確実に清掃することができる。
(5−2)変形例B
図17のステップS35におけるブラシ清掃動作Bにおいては、ブラシ262が回転する回数は、2回転に限定されず、1回や3回等であってもよい。また、このブラシ清掃動作Bにおいてブラシ262が回転する回数は、清掃パターン毎に異なっていても良い。例えば、フィルタ247の移動速度247bが遅くなるのに伴い、ブラシ262が回転する回数が徐々に増加してもよい。
(5−3)変形例C
上記第1実施形態に係る変形例Eと同様、本実施形態に係る空気調和装置200は、図13に係る塵埃検知部175を備えていても良い。つまり、空気調和装置200は、フィルタ247に付着している塵埃の量を自動検知した上で、その検知結果に基づき適切な清掃パターンを選択してもよい。
これにより、選択部280bとして機能する制御部280は、記憶部273内の複数の清掃パターンの中から、塵埃検知部175による検知結果に応じて適切な清掃パターンを選択することができる。従って、実際にフィルタ247に付着している塵埃の状況に応じて、適切なフィルタ247の移動速度247bが選択され、フィルタ清掃運転が行われるようになる。
(5−4)変形例D
上記第1実施形態に係る変形例Fと同様、本実施形態に係るフィルタ247は、環形状のタイプに限定されず、矩形状のタイプのものであってもよい。
本発明は、環境に応じた適切な清掃パターンに応じてフィルタを清掃することができるという効果を有する。本発明に係る空気調和装置は、フィルタを自動的に清掃する機能、及びフィルタを清掃するブラシを清掃する機能を備えた空気調和装置に適用することができる。
10,100,200 空気調和装置
20 室外機
30,130,230 室内機
40,240 本体ユニット
41 ケーシング
41a グリル
41b 前面パネル
41c 背面板
41d,41e 吸い込み口
42 本体ユニット用フレーム
42a 吹き出し口
43 室内熱交換器
44,244 室内ファン
45,245 水平フラップ
46,246 フィルタユニット
47,247 フィルタ
47a フィルタの上流側部分
47b フィルタの下流側部分
48 支持枠
49 第1支持部材
50 第2支持部材
52 外側桟
53 曲面支持部材
55,255 フィルタ駆動部
56,256 駆動ローラ
60,260 清掃ユニット
61 清掃ユニット用フレーム
62,262 ブラシ
63、263 ブラシ駆動部
64,264 ブラシ清掃部
65 塵埃受け部
66 芯材
67 線材
68 圧縮ローラ
71,271 受信部
72,272 表示部
73,273 記憶部
74,274 清掃パターン一覧表
74a,274a パターン番号
74b 動作パターン
74c ブラシ回転合計
74d,274c 所要時間
74e,274d フィルタの単位面積あたりに掛けられる清掃時間
74f,274e 上記清掃時間の長短
80,280 制御部
80a,280a 運転制御部
80b,280b 選択部
80c,280c フィルタ駆動制御部
80d,280d ブラシ駆動制御部
175 塵埃検知部
274b フィルタの移動速度
特開2007−192449号公報 特開2012−052761号公報

Claims (9)

  1. 透過する空気から塵埃を除去するフィルタ(47,247)と、
    前記フィルタを清掃する清掃部(60,260)と、
    前記清掃部による前記フィルタの単位面積あたりに掛けられる清掃時間の長さが互いに異なる複数の清掃パターンを記憶している記憶部(73,273)と、
    前記記憶部が記憶している複数の前記清掃パターンのうちいずれかを選択する選択部(80b,280b)と、
    を備え、
    前記清掃部は、フィルタ清掃運転を1回実行する際、前記選択部によって選択された前記清掃パターンに示される前記清掃時間に基づいて、前記フィルタを清掃する、
    空気調和装置(10,100,200)。
  2. 前記フィルタを移動させることが可能なフィルタ移動部(55)、
    を更に備え、
    前記清掃部は、前記フィルタに接触して前記フィルタに付着している塵埃を除去するブラシ(62)と、前記ブラシに付着している塵埃を除去するブラシ用清掃部(64)と、を有し、
    前記フィルタ清掃運転には、前記フィルタ移動部が前記フィルタを移動させつつ前記ブラシがそのフィルタから塵埃を除去するフィルタ清掃動作と、前記フィルタ清掃動作の後に前記ブラシ用清掃部が前記ブラシから塵埃を除去するブラシ清掃動作と、が含まれており、
    複数の前記清掃パターンは、前記フィルタ清掃動作時における前記フィルタの移動量が互いに異なることで、前記清掃時間の長さが互いに異なっている、
    請求項1に記載の空気調和装置(10)。
  3. 前記フィルタ清掃運転においては、前記フィルタ清掃動作と前記ブラシ清掃動作とが交互に行われ、
    前記フィルタ清掃動作それぞれにおいて、前記フィルタ移動部は、複数の領域に分割された前記フィルタの各前記領域分を移動させ、
    複数の前記清掃パターンは、前記フィルタの分割数が互いに異なることで、前記フィルタ清掃動作それぞれにおいて前記フィルタが移動する前記移動量が互いに異なっている、
    請求項2に記載の空気調和装置(10)。
  4. 前記ブラシ清掃動作それぞれに要する所要時間は、ほぼ一定時間である、
    請求項3に記載の空気調和装置(10)。
  5. 前記ブラシを回転させることが可能なブラシ駆動部(63)、
    を更に備え、
    前記ブラシ清掃動作中、前記フィルタ移動部は前記フィルタの移動を停止させると共に、前記ブラシ駆動部は前記ブラシを回転させており、
    前記フィルタ清掃動作中、前記ブラシ駆動部は前記ブラシの回転を停止させる、
    請求項2から4のいずれか1項に記載の空気調和装置(10)。
  6. 前記フィルタを移動させることが可能なフィルタ移動部(55)、
    を更に備え、
    複数の前記清掃パターンは、前記フィルタの移動速度が互いに異なることで前記清掃時間の長さが異なっている、
    請求項1から5のいずれかに記載の空気調和装置(10)。
  7. 前記フィルタを移動させることが可能なフィルタ移動部(255)、
    前記ブラシを回転させることが可能なブラシ駆動部(263)、
    を更に備え、
    前記清掃部(260)は、前記フィルタに接触して前記フィルタに付着している塵埃を除去するブラシ(262)と、前記ブラシに付着している塵埃を除去するブラシ用清掃部(264)と、を有し、
    前記フィルタ清掃運転には、前記フィルタが移動しつつ前記ブラシが回転することで前記ブラシがそのフィルタから塵埃を除去するフィルタ清掃動作と、前記フィルタ清掃動作の後に前記ブラシが回転しつつ前記ブラシ用清掃部がそのブラシから塵埃を除去するブラシ清掃動作と、が含まれており、
    複数の前記清掃パターンは、前記フィルタ清掃動作時における前記フィルタの移動速度が互いに異なることで前記清掃時間の長さが互いに異なっている、
    請求項1に記載の空気調和装置(200)。
  8. 前記清掃パターンの入力を受け付ける受付部(71,271)、
    を更に備え、
    前記選択部は、前記記憶部に記憶されている複数の前記清掃パターンから、入力された前記清掃パターンを選択する、
    請求項1から7のいずれか1項に記載の空気調和装置(10,200)。
  9. 前記フィルタにおける塵埃の付着度合いを検知する検知部(175)、
    を更に備え、
    前記選択部は、前記検知部による検知結果に応じて、前記清掃パターンを選択する、
    請求項1から7のいずれか1項に記載の空気調和装置(100)。
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