JP5982981B2 - 空調室内機 - Google Patents
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Description
図1は、本発明の一実施形態に係る空調室内機10を備える空気調和機90の正面図である。この空調室内機10は、室内の壁面に取り付けられる壁掛け型の室内機である。また、空調室内機10は、室外に配置される室外機91と冷媒配管92を介して接続されて空気調和機90を構成しており、室内の冷房運転及び暖房運転を含む通常運転に加えて、フィルタ81を自動で清掃するフィルタ清掃運転を行うことができる。
(2−1)本体ケーシング
本体ケーシング11は、天面部11a、前面パネル11b、背面板11c及び下部水平板11dを有している。
室内熱交換器13は、複数のフィン13aと、複数の伝熱管13bとで構成されている。室内熱交換器13は、冷房運転時には蒸発器として機能し、暖房運転時には凝縮器として機能する。
フィルタ81は、樹脂製の糸で平織り又は綾織りされた網であって、環形状に成形されている。なお、フィルタ81には、一般のフィルタにみられるような補強用の縁やリブが設けられていないため、フィルタ81は、自身で安定した形状を維持することができない。このため、フィルタ81は、後述する支持枠41に掛け渡されることで、環形状の形状を保っている。
フィルタ清掃機構80は、メインフレーム30と、ブラシカバー50と、フィルタ移動機構40と、ブラシ72と、圧縮ローラ73と、ダストボックス70と、を備えている。
メインフレーム30は、空調室内機10の長手方向に長い部材であって、本体ケーシング11に固定されている(図4参照)。また、メインフレーム30は、左保持部31、中央保持部33、右保持部32、補強枠34、及び、抵抗部材35を有している。
フィルタ移動機構40は、フィルタ81をフィルタ81の移動経路に沿って周回させる機構であって、支持枠41と、ローラ42と、ローラ42を回転させるためのローラ駆動モータ(図示せず)と、回転棒49と、を有している。
ブラシカバー50は、図3に示すように、フィルタ81の前側端部の折返し部81a近傍に配置されている。また、ブラシカバー50は、第1カバー部51と、第2カバー部52とを有する。第1カバー部51は、フィルタ81の折返し部81aと対向するように配置されている部分である。また、第1カバー部51は、正面視において、左右方向に延びており、側面視において、前後方向に延びている。さらに、第1カバー部51には、フィルタ81の折返し部81aと、ブラシ72とを接触させるための左右方向(長手方向)に長い開口51aが形成されている。第2カバー部52は、図3に示すように、第1カバー部51の開口51aの周縁部のうち後側の縁部から下方に延びている。また、第2カバー部52の上部は、ブラシ72の周面に沿って湾曲した形状を呈しており、ブラシ72の後側(背面側)を覆うように配置されている。
ブラシ72は、メインフレーム30やフィルタ移動機構40と同様に、空調室内機10の長手方向に沿って細長い形状を有しており、図2及び図3に示すように、長手方向に直交する断面が略円形の形状を呈している。
圧縮ローラ73は、円柱状の棒状部材であって、ダストボックス70の両端部70a,70aに回転可能に支持されている。また、圧縮ローラ73の表面には、螺旋状の突起が形成されている。さらに、圧縮ローラ73の回転軸には、ブラシ72の回転軸に設けられたギア72cと噛み合う位置にギア73aが設けられており、圧縮ローラ73は、ブラシ72の回転に連動して回転する。したがって、圧縮ローラ73は、ブラシ72の回転方向とは反対方向に回転する。なお、圧縮ローラ73は、後述する櫛部74の歯74aの下側に配置されている(図3参照)。そして、ブラシ72及び圧縮ローラ73が回転することで、櫛部74の歯74aによってブラシ72から除去された塵埃が圧縮されながら、ダストボックス70へ内へと搬送される。
ダストボックス70は、ブラシ72から除去された塵埃を溜めるための部材であって、上部が開口した略直方体形状の箱状の部材である。また、ダストボックス70は、図9に示すように、前部75と後部76とから構成されており、前部75と後部76とが組み合わされることで箱状になる。さらに、ダストボックス70は、図2に示すように、フィルタ81の前側の折返し部81a近傍に配置されており、上述のように、本体ケーシング11から着脱可能に構成されている。このため、ユーザは、ダストボックス70を本体ケーシング11から取り出して、ダストボックス70内に溜まった塵埃を容易に処理することができる。
フィルタ清掃運転時には、ローラ駆動モータが駆動することで、フィルタ81がブラシ72の毛72bに接触した状態でフィルタ81が移動する。このとき、フィルタ81に付着している塵埃が、ブラシ72の毛72bによって掻き取られる。また、ブラシ駆動モータが駆動することでブラシ72が回転し、櫛部74の歯74aがブラシ72の毛72bを梳くことで、ブラシ72の毛72bに付着した塵埃がブラシ72から取り除かれる。そして、ブラシ72から取り除かれた塵埃は、圧縮ローラ73によって圧縮されながら、ダストボックス70内へと搬送され、ダストボックス70内に溜められる。このようにして、このフィルタ清掃機構80は、フィルタ81に付着した塵埃を、フィルタ81から除去している。なお、フィルタ清掃運転時には、室内ファン14の回転は停止されており、吹出口15は水平羽根23によって閉じられている。
(3−1)
図10は、抵抗部材35の抵抗部37が設けられていない以外は本実施形態の空調室内機10と同様の構成の空調室内機のフィルタ981とブラシ972との接触部989近傍を示す部分断面図である。
本実施形態では、抵抗部37の面37aは、ローラ42の回転中心よりも高い位置まで延びている。このため、抵抗部の面がローラの回転中心よりも低い位置までしか延びていない場合と比較して、室内ファン14によって空気流れが形成されたときに、フィルタ81とブラシ72との接触部89に形成される隙間を流れる空気の抵抗が大きくなる。このため、フィルタ81とブラシ72との接触部89に形成される隙間がブラシ72に付着した塵埃を室内熱交換器13に向かって流す塵埃のバイパス経路となるおそれを低減することができている。
本実施形態では、抵抗部37の面37aと、背面側フィルタ部82の面82aと、の間の寸法が2mm以下になるように設計されている。このため、フィルタ81とブラシ72との接触部89に形成される隙間を空気が流れる際の抵抗が生じやすい構成となっている。
本実施形態では、抵抗部37の面37aは、背面側フィルタ部82の面82aと重なるように配置されている。このため、フィルタ81とブラシ72との接触部89に形成される隙間を空気が流れる際の抵抗が生じやすい構成となっている。また、この空調室内機10では、フィルタ清掃運転時には、室内ファン14の回転は停止されている。このため、室内ファン14が回転するフィルタ清掃運転以外の運転時、例えば、通常運転時に、室内ファン14によって吸込流路20内を室内熱交換器13に向かって流れる空気流れが形成されても、抵抗部37の面37aによって通風抵抗が生じるため、ブラシ72に付着した塵埃が室内熱交換器13に向かって流れるおそれを低減することができている。
本実施形態では、ブラシ72の植毛密度は、約73%であるため、ブラシ72の毛72bとフィルタ81との接触部89には隙間ができるようになっている。したがって、ブラシ72とフィルタ81との接触部89に形成される隙間を空気が流通可能であれば、この隙間が塵埃のバイパス経路となってしまう。しかしながら、本実施形態では、通風抵抗が生じるように抵抗部37が設けられていることで、仮に、ブラシ72に塵埃が付着した状態で室内ファン14によって空気流れが形成されたとしても、フィルタ81とブラシ72との接触部89に形成される隙間が塵埃のバイパス経路となるおそれを低減することができる。
本実施形態では、抵抗部材35の面37aは、フィルタ81の幅方向に沿って配置されている。このため、フィルタ81の幅方向の全域に渡って通風抵抗を生じさせることができる。これによって、ブラシ72に付着した塵埃が室内熱交換器13に向かって流れるおそれを低減することができている。
(4−1)変形例A
上記実施形態では、フィルタ81が環形状に成形されている。このため、吸込口19から吸い込まれた空気は、フィルタ81の折返し部81aを挟んでフィルタ81の空気流れ上流側に位置する前面側フィルタ部と、前面側フィルタ部よりも空気流れ下流側に位置する背面側フィルタ部82とを介して室内熱交換器13へと導かれることになる。
13 室内熱交換器(熱交換器)
14 室内ファン(ファン)
19 吸込口
72 ブラシ
10,110 空調室内機
35,135 抵抗部材
37a,137a 面
42,142 ローラ
80,180 フィルタ清掃機構
81,181 フィルタ
Claims (6)
- 吸込口(19)が形成されているケーシング(11)と、
前記吸込口を介して前記ケーシング内に室内空気を吸い込むためのファン(14)と、
前記ファンによって前記ケーシング内に吸い込まれた前記室内空気中の塵埃を捕集するためのフィルタ(81)と、
前記フィルタよりも空気流れ下流側に配置されており、前記室内空気と熱交換を行う熱交換器(13)と、
前記フィルタの下端部に配置されるブラシ(72)を有し、前記フィルタに前記ブラシを接触させた状態で前記フィルタを移動させることで前記フィルタに付着した塵埃を除去するフィルタ清掃運転を行うためのフィルタ清掃機構(80)と、
前記フィルタと前記ブラシとの接触部のうち前記熱交換器側の近傍から前記フィルタの移動経路に概ね沿って延びかつ前記フィルタよりも空気流れ上流側には延びない面(37a)を有する抵抗部材(35)と、
を備え、
前記フィルタ清掃機構は、前記ケーシングに配置され、前記フィルタを所定の環形状に形成するように支持する支持枠(41)と、前記フィルタの折返し部に配置されているローラ(42)とを持ち、前記フィルタを前記フィルタの移動経路に沿って周回させるフィルタ移動機構(40)をさらに有し、
前記フィルタは、前記支持枠及び前記ローラと共に、前記抵抗部材と分離して前記フィルタの空気流れ上流側に前記ケーシングから引き出すことができるように構成されている、空調室内機(10)。 - 前記ローラは、前記ブラシの上方に前記フィルタを挟んで配置されており、回転することで前記フィルタを移動させ、
前記面は、前記ローラの回転中心よりも高い位置まで延びている、
請求項1に記載の空調室内機。 - 前記抵抗部材は、前記フィルタを前記支持枠側に向かって付勢するアシストローラ(38)をさらに有し、
前記フィルタにおいて前記面と対向するように位置するフィルタ面と、前記面との間の寸法は、2mm以下である、
請求項1又は2に記載の空調室内機。 - 前記フィルタ清掃運転以外の運転時には、前記面は、前記フィルタにおいて前記フィルタの折返し部を挟んで空気流れ下流側に位置する背面側フィルタ部のフィルタ面と重なるように配置されている、
請求項1から3のいずれか1項に記載の空調室内機。 - 前記ブラシの植毛密度は、80%以下である、
請求項1から4のいずれか1項に記載の空調室内機。 - 前記面は、前記フィルタの幅方向に沿って配置されている、
請求項1から5のいずれか1項に記載の空調室内機。
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