JP2013234324A - 繊維製品用の液体洗浄剤 - Google Patents

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Abstract

【課題】洗浄力に優れ、容器への充填時に泡立つのが抑制された繊維製品用の液体洗浄剤を提供する。
【解決手段】(A)成分:下記一般式(I)で表される化合物と、(B)成分:前記(A)成分を除くノニオン界面活性剤と、(C)成分:アニオン界面活性剤と、(D)成分:プロテアーゼと、を含有することよりなる。
−COO−Y ・・・(I)
[(I)式中、Rは、炭素数5〜21のアルキル基であり、Yは、炭素数3〜16のアルキル基又は−(RO)−Rである。Rは、炭素数2〜4のアルキレン基であり、mは、1〜5の数であり、Rは、炭素数1〜22のアルキル基、フェニル基又はベンジル基である。]
【選択図】なし

Description

本発明は、繊維製品用の液体洗浄剤に関する。
一般に、衣料用等の繊維製品用の洗浄剤としては、主に粒状洗浄剤と液体洗浄剤とがある。液体洗浄剤は、汚れ部分に直接塗布して洗浄(塗布洗浄)できることから、使用性の面で利点がある。
塗布洗浄における洗浄力(塗布洗浄力)を高めた液体洗浄剤として、特定の非イオン性界面活性剤と、20℃で液体の疎水性有機溶剤と、水とを含有する液体洗浄剤組成物が提案されている(例えば、特許文献1)。
近年、環境負荷に対する意識の高まりから、少量の水ですすぐことができ、すすぎ性のよい洗浄剤が求められている。特に、衣料の洗浄には、ドラム式洗濯機等、水使用量の少ない洗濯機が用いられるようになっており、洗浄剤には、水使用量が少ない条件下でも、1回のすすぎで被洗浄物をすすげることが求められている。
従来、洗浄剤には、すすぎ性を高める目的で高級脂肪酸やシリコーン系消泡剤等の泡コントロール剤が配合されている。このような洗浄剤は、泡コントロール剤を含有することで、洗浄剤の泡立ちを抑えたり、生じた泡を消泡したりして、すすぎ性の改善を図っている。
特開2011−168731号公報
ところで、液体洗浄剤は、容器に収納されて流通されるのが通常であるが、製造時に容器に充填される際や、詰替用容器から本容器に移し替えられる際(以下、総じて充填時ということがある)に泡立つ場合がある。液体洗浄剤の洗浄力を高めるためにアニオン界面活性剤を配合すると、泡膜が安定してしまい、泡がより消えにくくなる。加えて、被洗浄物への浸透性を高めて塗布洗浄力の向上を図るために、液体洗浄剤の粘度を低くした場合には、容器への充填時により泡立ちやすい。
ここで、すすぎ性の向上を目的として高級脂肪酸が配合された液体洗浄剤においては、洗浄に用いられる水道水中のカルシウムイオンと高級脂肪酸とがカルシウム塩を形成することで抑泡性や消泡性を発揮する。このため高級脂肪酸を配合することでは、容器への充填時に液体洗浄剤が泡立つのを抑制できない。
加えて、特許文献1の発明は、容器への充填時において液体洗浄剤が泡立つのを抑制することについて、何ら考慮されていない。
さらに、液体洗浄剤には、さらなる洗浄力の向上が求められている。
そこで、本発明は、洗浄力に優れ、容器への充填時に泡立つのが抑制された繊維製品用の液体洗浄剤を目的とする。
本発明者らは、鋭意検討した結果、特定のエステル化合物とノニオン界面活性剤とアニオン界面活性剤とプロテアーゼとを併用することで、洗浄力、特に塗布洗浄力を顕著に高められ、かつ容器への充填時に泡立つのを抑制できることを見出し、本発明に至った。
即ち、本発明の繊維製品用の液体洗浄剤は、(A)成分:下記一般式(I)で表される化合物と、(B)成分:前記(A)成分を除くノニオン界面活性剤と、(C)成分:アニオン界面活性剤と、(D)成分:プロテアーゼと、を含有することを特徴とする。
−COO−Y ・・・(I)
[(I)式中、Rは、炭素数5〜21のアルキル基であり、Yは、炭素数3〜16のアルキル基又は−(RO)−Rである。Rは、炭素数2〜4のアルキレン基であり、mは、1〜5の数であり、Rは、炭素数1〜22のアルキル基、フェニル基又はベンジル基である。]
本発明の繊維製品用の液体洗浄剤によれば、洗浄力に優れ、容器への充填時に泡立つのを抑制できる。
(繊維製品用の液体洗浄剤)
本発明の繊維製品用の液体洗浄剤(以下、単に液体洗浄剤ということがある)は、(A)成分:下記一般式(I)で表される化合物と、(B)成分:前記(A)成分を除くノニオン界面活性剤と、(C)成分:アニオン界面活性剤と、(D)成分:プロテアーゼとを含有するものである。
−COO−Y ・・・(I)
[(I)式中、Rは、炭素数5〜21のアルキル基であり、Yは、炭素数3〜16のアルキル基又は−(RO)−Rである。Rは、炭素数2〜4のアルキレン基であり、mは、1〜5の数であり、Rは、炭素数1〜22のアルキル基、フェニル基又はベンジル基である。]
液体洗浄剤の粘度(25℃)は、特に限定されないが、80mPa・s以下が好ましい。粘度が上記上限値以下であれば、塗布洗浄の際に、被洗浄物である繊維製品への浸透性が高まる。
なお、液体洗浄剤の粘度は、B型粘度計(TOKIMEC社製)により測定される値(測定条件:ロータNo.2、回転数30rpm、10回転後の粘度)である。
液体洗浄剤のpHは4〜9が好ましく、6〜9がより好ましい。pHが上記範囲内であれば、塗布洗浄力がより高まる。pH(25℃)は、pHメーター(HM−30G、東亜ディーケーケー株式会社製)等により測定される値を示す。
<(A)成分:(I)式で表される化合物>
(A)成分は、上記(I)式で表される化合物、即ちエステル化合物である。本発明の液体洗浄剤は、(A)成分を含有することで、容器への充填時に、液体洗浄剤が泡立つのを抑制する(充填時抑泡性)。加えて、(A)成分は、疎水性汚れ(油汚れ、皮脂汚れ等)との親和性が高く、汚れへの浸透性が高いため、(B)成分と併用されることで、疎水性汚れ(油汚れ、皮脂汚れ等)に対する塗布洗浄力を高められる。さらに、(C)成分、(D)成分と併用されることで、油汚れやタンパク汚れが混在する食べこぼし汚れ(ミートソース汚れ等)において、良好な塗布洗浄力を示す。
(I)式中、Rは、炭素数5〜21のアルキル基であり、好ましくは炭素数5〜13のアルキル基であり、より好ましくは炭素数7〜11のアルキル基である。炭素数が上記範囲内であれば、充填時抑泡性が高まり、また、原料を容易に入手できる。
は直鎖であってもよく、分岐鎖であってもよい。
(I)式中、Yは、アルキル基又は−(RO)−Rである。
Yがアルキル基である場合、Yは、炭素数3〜16であり、より好ましくは炭素数6〜10である。炭素数が上記下限値未満では、疎水性が弱く、十分な塗布洗浄力が得られなかったり、十分な充填時抑泡性が得られないおそれがあり、炭素数が上記上限値超では疎水性が強くなりすぎて、液安定性が損なわれるおそれがある。
Yがアルキル基である場合、Yは直鎖であってもよく、分岐鎖であってもよく、中でも、充填時抑泡性、塗布洗浄力を高める観点からは、分岐鎖が好ましい。
Yが分岐鎖である場合、側鎖の数は、1〜4が好ましく、1がより好ましい。側鎖の数が上記範囲内であれば、充填時抑泡性、塗布洗浄力をより高められる。
好ましいYとしては、例えば、イソトリデシル基、エチルヘキシル基、ヘキシルデシル基、イソブチル基、イソプロピル基等が挙げられ、中でも、充填時抑泡性、塗布洗浄力を高めたり、液安定性を高める観点からは、エチルヘキシル基がより好ましい。
Yがアルキル基である場合、Rのアルキル基は、炭素数5〜21であり、炭素数5〜13が好ましく、7〜11がより好ましく、7〜9が特に好ましい。Rの炭素数が上記範囲内であれば、親水性と疎水性とのバランスが良好となり、塗布洗浄力をより高められる。
Yが−(RO)−Rである場合、Rは、炭素数2〜4のアルキレン基であり、好ましくは炭素数2〜3のアルキレン基であり、より好ましくは炭素数3のアルキレン基である。炭素数が上記範囲内であれば、親水性と疎水性とのバランスが良好となり、塗布洗浄力をより高められる。
mは1〜5の数であり、2〜5が好ましく、3がより好ましい。上記下限値未満では、疎水性が強くなり、液安定性が損なわれるおそれがあり、上記上限値超では、親水性が強くなりすぎて、塗布洗浄力を低下させるおそれがある。
は、炭素数1〜22のアルキル基、フェニル基又はベンジル基であり、中でもアルキル基が好ましい。Rがアルキル基の場合、Rの炭素数は、1〜16が好ましく、1〜12がより好ましく、1〜6がさらに好ましく、1(即ち、メチル基)が特に好ましい。上記範囲内であれば、液安定性が良好になる。
Yが−(RO)−Rである場合、Rのアルキル基は、炭素数5〜21であり、炭素数5〜13が好ましく、炭素数9がより好ましい。Rの炭素数が上記範囲内であれば、親水性と疎水性とのバランスがより良好となり、塗布洗浄力をより高められる。
(A)成分は、従来公知の方法により製造することができる。例えば、Yがアルキル基である(A)成分の製造方法としては、例えば、油脂と1価アルコールとのエステル交換による方法、廃食用油と1価アルコールとのエステル交換による方法、脂肪酸を1価アルコールでエステル化する方法、脂肪酸アルキルエステルと1価アルコールとのエステル交換による方法等が挙げられる。(A)成分を構成する脂肪酸残基の炭素数は、例えば、(A)成分を蒸留することにより炭素留分をカットしたり、所望の炭素数を有する脂肪酸アルキルエステルの炭素留分を2種以上配合した原料を用いることにより調整できる。
(A)成分の製造方法に用いられる油脂としては、特に限定されないが、植物油及び動物油が好ましく、植物油がより好ましい。植物油としては、ナタネ油、ひまわり油、大豆油、綿実油、サンフラワー油、ヒマシ油、オリーブ油、とうもろこし油、ヤシ油、パーム油、パーム核油等が挙げられるが、特にこれらに限定されるものではない。中でも、炭素数6〜14の脂肪酸の含有量が多い点でパーム核油、ヤシ油が好ましい。動物油としては、牛脂、豚脂、魚油等が挙げられるが、特にこれらに限定されるものではない。
また、(A)成分の製造方法に用いられるアルコールとしては、特に限定されないが、プロクター・アンド・ギャンブル社製のCO−1214(商品名)又はCO−1270(商品名)等の天然アルコールや、三菱化学株式会社製のDiadol(商品名、C13、Cは炭素数を示す。以下同様。)、Shell社製のNeodol(商品名、C12とC13との混合物)、Sasol社製のSafol23(商品名、C12とC13との混合物)等のアルコール等が好ましい。
このような(A)成分としては、例えば、カプリル酸2−エチルヘキシル、ミリスチン酸イソトリデシル、ドデカン酸2−ヘキシルデシル、カプリル酸プロピレングリコールメチルエーテル、カプリル酸ジプロピレングリコールメチルエーテル、カプリル酸トリプロピレングリコールメチルエーテル、カプリン酸プロピレングリコールメチルエーテル、カプリン酸ジプロピレングリコールメチルエーテル、カプリン酸トリプロピレングリコールメチルエーテル、ラウリン酸プロピレングリコールメチルエーテル、ラウリン酸ジプロピレングリコールメチルエーテル、ラウリン酸トリプロピレングリコールメチルエーテル、カプリル酸エチレングリコールメチルエーテル、カプリル酸ジエチレングリコールメチルエーテル、カプリル酸トリエチレングリコールメチルエーテル、カプリン酸エチレングリコールメチルエーテル、カプリン酸ジエチレングリコールメチルエーテル、カプリン酸トリエチレングリコールメチルエーテル、ラウリン酸エチレングリコールメチルエーテル、ラウリン酸ジエチレングリコールメチルエーテル、ラウリン酸トリエチレングリコールメチルエーテル、カプリル酸プロピレングリコールエチルエーテル、カプリル酸ジプロピレングリコールエチルエーテル、カプリル酸トリプロピレングリコールエチルエーテル、カプリン酸プロピレングリコールエチルエーテル、カプリン酸ジプロピレングリコールエチルエーテル、カプリン酸トリプロピレングリコールエチルエーテル、ラウリン酸プロピレングリコールエチルエーテル、ラウリン酸ジプロピレングリコールエチルエーテル、ラウリン酸トリプロピレングリコールエチルエーテル、カプリル酸エチレングリコールエチルエーテル、カプリル酸ジエチレングリコールエチルエーテル、カプリル酸トリエチレングリコールエチルエーテル、カプリン酸エチレングリコールエチルエーテル、カプリン酸ジエチレングリコールエチルエーテル、カプリン酸トリエチレングリコールエチルエーテル、ラウリン酸エチレングリコールエチルエーテル、ラウリン酸ジエチレングリコールエチルエーテル、ラウリン酸トリエチレングリコールエチルエーテル等が挙げられる。中でも、カプリル酸2−エチルヘキシル、カプリン酸トリプロピレングリコールメチルエーテルが好ましく、カプリル酸2−エチルヘキシルがより好ましい。このような(A)成分を用いることで、充填時抑泡性や塗布洗浄力をさらに高められる。これらの(A)成分は、1種単独で用いられてもよいし、2種以上が組み合わされて用いられてもよい。
液体洗浄剤中の(A)成分の含有量は、0.1〜10質量%が好ましく、0.5〜5質量%がより好ましく、1〜3質量%がさらに好ましい。上記範囲内であれば、充填時抑泡性、塗布洗浄力をより高められる。
<(B)成分:(A)成分を除くノニオン界面活性剤>
(B)成分は、(A)成分を除くノニオン界面活性剤である。(B)成分は、液体洗浄剤の洗浄力を発揮する主成分であり、かつ(A)成分を水に可溶化する作用を有する。(B)成分は特に疎水性汚れ(油汚れ、皮脂汚れ等)の洗浄力に優れ、(A)成分と併用されることで、塗布洗浄力がより高まる。
(B)成分としては、(A)成分を除くものであれば特に限定されず、例えば、以下のものが挙げられる。
(1)炭素数6〜22、好ましくは8〜18の脂肪族アルコールに炭素数2〜4のアルキレンオキシドを平均3〜30モル、好ましくは3〜20モル、さらに好ましくは5〜20モル付加したポリオキシアルキレンアルキル(又はアルケニル)エーテル。この中でも、ポリオキシエチレンアルキル(又はアルケニル)エーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキル(又はアルケニル)エーテルが好適である。ここで使用される脂肪族アルコールとしては、第1級アルコールや、第2級アルコールが挙げられる。また、そのアルキル基は、分岐鎖であってもよい。脂肪族アルコールとしては、第1級アルコールが好ましい。
(2)ポリオキシエチレンアルキル(又はアルケニル)フェニルエーテル。
(3)長鎖脂肪酸アルキルエステルのエステル結合間にアルキレンオキシドが付加した脂肪酸アルキルエステルアルコキシレート。
(4)ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル。
(5)ポリオキシエチレンソルビット脂肪酸エステル。
(6)ポリオキシエチレン脂肪酸エステル。
(7)ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油。
(8)グリセリン脂肪酸エステル。
(B)成分としては、上記(1)又は(3)のものが好ましく、中でも、下記一般式(b1)で表されるポリオキシアルキレン型ノニオン界面活性剤(以下、(b1)成分ということがある)、下記一般式(b2)で表されるポリオキシアルキレン型ノニオン界面活性剤(以下、(b2)成分ということがある)がより好ましい。
11−X−[(EO)/(PO)]−R12 ・・・(b1)
[(b1)式中、R11は炭素数8〜18のアルキル基又はアルケニル基である。XはO、COO又はCONHである。R12は水素原子、炭素数1〜6のアルキル基、又は炭素数2〜6のアルケニル基である。sはEOの平均繰返し数を表し、3〜20の数である。tはPOの平均繰返し数を表し、0〜6の数である。EOはオキシエチレン基、POはオキシプロピレン基を表し、EOとPOとは混在して配列してもよい。]
(b1)式中、R11は、洗浄力の観点から、炭素数10〜18のアルキル基又はアルケニル基が好ましく、直鎖であっても分岐鎖であってもよい。R11としては、1級又は2級の高級アルコール、高級脂肪酸、高級脂肪酸アミド等の原料に由来するアルキル基又はアルケニル基が挙げられる。
12がアルキル基である場合、R12は、炭素数1〜3のアルキル基が好ましい。R12がアルケニル基である場合、R12は、炭素数2〜3のアルケニル基が好ましい。
としては、O又はCOOが好ましい。
がOの場合、(b1)成分は、アルキルエーテル型ノニオン界面活性剤である。XがOの場合、洗浄力の観点から、R11の炭素数は10〜18が好ましい。また、R11は不飽和結合を有していてもよい。また、XがOの場合、R12は、水素原子が好ましい。
がCOOの場合、(b1)成分は脂肪酸エステル型ノニオン界面活性剤である。XがCOOの場合、洗浄力の観点から、R11の炭素数は9〜17が好ましく、11〜17がより好ましい。また、R11は不飽和結合を有していてもよい。XがCOOの場合、R12は、炭素数1〜3のアルキル基が好ましい。
(b1)式中、sは、好ましくは5〜18の数である。sが20を超えると、HLB値が高くなりすぎて、洗浄力が低下する傾向にある。一方、sが3未満であると、(b1)成分自体の原料臭気が劣化しやすくなる傾向にある。
tは、好ましくは0〜3の数である。tが6を超えると、液体洗浄剤の高温下での液安定性が低下する傾向にある。
(EO)/(PO)におけるEOとPOとは混在して配列してもよく、EOとPOとがランダム状に付加していてもよく、ブロック状に付加していてもよい。
(b1)成分において、EO又はPOの付加モル数分布は特に限定されず、(b1)成分を製造する際の反応方法によって変動しやすい。例えば、EO又はPOの付加モル数分布は、一般的な水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ触媒を用いて、エチレンオキシド又はプロピレンオキシドを疎水基原料(1級又は2級の高級アルコール、高級脂肪酸、高級脂肪酸アミド等)に付加させた際には、比較的広い分布となる傾向にある。また、特公平6−15038号公報に記載のAl3+、Ga3+、In3+、Tl3+、Co3+、Sc3+、La3+、Mn2+等の金属イオンを添加した酸化マグネシウム等の特定のアルコキシル化触媒を用いて、エチレンオキシド又はプロピレンオキシドを該疎水基原料に付加させた場合には、比較的狭い分布となる傾向にある。
(b1)成分としては、例えば、三菱化学株式会社製のDiadol(商品名、C13)、Shell社製のNeodol(商品名、C12とC13との混合物)、Sasol社製のSafol23(商品名、C12とC13との混合物)等のアルコールに対して、12モル相当又は15モル相当のエチレンオキシドを付加したもの;プロクター・アンド・ギャンブル社製のCO−1214(商品名)又はCO−1270(商品名)等の天然アルコールに対して、12モル相当又は15モル相当のエチレンオキシドを付加したもの;ブテンを3量化して得られるC12アルケンをオキソ法に供して得られるC13アルコールに対して、7モル相当のエチレンオキシドを付加したもの(商品名:Lutensol
TO7、BASF社製);ペンタノールをガーベット反応に供して得られるC10アルコールに対して、9モル相当のエチレンオキシドを付加したもの(商品名:Lutensol XP90、BASF社製);ペンタノールをガーベット反応に供して得られるC10アルコールに対して、7モル相当のエチレンオキシドを付加したもの(商品名:Lutensol XL70、BASF社製の);ペンタノールをガーベット反応に供して得られるC10アルコールに対して、6モル相当のエチレンオキシドを付加したもの(商品名:Lutensol XA60、BASF社製);炭素数12〜14の第2級アルコールに対して、9モル相当又は15モル相当のエチレンオキシドを付加したもの(商品名:ソフタノール90、ソフタノール150、株式会社日本触媒製)、椰子脂肪酸メチル(ラウリン酸/ミリスチン酸(質量比)=8/2)に対して、アルコキシル化触媒を用いて、15モル相当のエチレンオキシドを付加したもの(ポリオキシエチレン椰子脂肪酸メチルエステル(EO15モル))等が挙げられる。
13−O−[(EO)/(PO)]−(EO)−H ・・・(b2)
[(b2)式中、R13は炭素数8〜18のアルキル基又はアルケニル基である。pはEOの平均繰返し数を表し、qはPOの平均繰返し数を表し、rはEOの平均繰返し数を表し、p、q、rはp>1、r>1、0<q≦3、p+r=10〜20を満たす数である。EOはオキシエチレン基、POはオキシプロピレン基を表し、(EO)/(PO)におけるEOとPOとは混在していてもよい。]
(b2)式中、R13は、直鎖であっても分岐鎖であってもよい。
(b2)式中、EOとPOとの比率は、q/(p+r)で表される比で0.1〜0.5であることが好ましく、より好ましくは0.1〜0.3である。上記下限値以上であると、充填時抑泡性がより高まる。上記上限値以下であると、適度な粘度が得られやすくなり、ゲル化が抑制されやすい。
(EO)/(PO)におけるEOとPOとは、いずれか一方のみが存在していてもよく、混在していてもよく、EOとPOとがランダム状に付加していてもよく、ブロック状に付加していてもよい。
(b2)成分は、従来公知の方法で製造することができる。例えば、天然油脂から誘導されたR13を有するアルコールに対して、エチレンオキシド、プロピレンオキシドの順に付加反応した後、又はエチレンオキシドとプロピレンオキシドとを混合付加(ランダム付加)した後、再度、エチレンオキシドを付加して製造できる。
(b2)成分を用いると、液体洗浄剤は適度な粘度が得られやすくなり、ゲル化も抑制される。また、充填時抑泡性がより高まり、生分解性もより良好になる。
(B)成分の中でも、洗浄力の点から(b1)成分が好ましく、(b1)式中、XがOで炭素数12〜14の第2級アルコールに対して、9モル相当又は15モル相当のエチレンオキシドを付加したもの(例えば、ソフタノール90、ソフタノール150(商品名、株式会社日本触媒製)、(b1)式中、XがCOOの脂肪酸エステル型ノニオン界面活性剤が好ましく、より好ましくは脂肪酸エステル型ノニオン界面活性剤である。
これらの(B)成分は、1種単独で用いられてもよいし、2種以上が組み合わされて用いられてもよい。
液体洗浄剤中の(B)成分の含有量は、10〜30質量%が好ましく、15〜25質量%がより好ましく、20〜25質量%がさらに好ましい。上記下限値以上であれば(A)成分を十分に可溶化することができ、十分な塗布洗浄力を発揮できる。上記上限値以下であれば、低温下での液安定性を高められる。
液体洗浄剤中、(A)成分/(B)成分で表される質量比(以下、A/B比ということがある)は、0.01〜2.5が好ましく、0.04〜0.15がより好ましい。上記下限値以上であれば、充填時抑泡性がより高まり、上記上限値以下であれば、塗布洗浄力がより高まる。
<(C)成分:アニオン界面活性剤>
(C)成分は、アニオン界面活性剤である。液体洗浄剤は、(C)成分を含有することで、塗布洗浄力、特にタンパク汚れに対する塗布洗浄力を高められる。
(C)成分としては、特に限定されず、例えば、(1)高級脂肪酸塩、アルキルエーテルカルボン酸塩、ポリオキシアルキレンエーテルカルボン酸塩、アルキル(又はアルケニル)アミドエーテルカルボン酸塩、アシルアミノカルボン酸塩等のカルボン酸型;(2)高級アルコール硫酸エステル塩、ポリオキシアルキレン高級アルコール硫酸エステル塩、アルキルフェニルエーテル硫酸エステル塩、ポリオキシアルキレンアルキルフェニルエーテル硫酸エステル塩、グリセリン脂肪酸エステルモノ硫酸エステル塩等の硫酸エステル型;(3)アルカンスルホン酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩、直鎖アルキルベンゼンスルホン酸塩、α−スルホ脂肪酸エステル塩、ジアルキルスルホコハク酸塩等のスルホン酸型;(4)アルキルリン酸エステル塩、ポリオキシアルキレンアルキルリン酸エステル塩、ポリオキシアルキレンアルキルフェニルリン酸エステル塩、グリセリン脂肪酸エステルモノリン酸エステル塩等のリン酸エステル型アニオン界面活性剤;(C)成分における塩は、ナトリウム、カリウム等のアルカリ金属塩、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン等のアルカノールアミン塩等が挙げられ、中でも、アルカンスルホン酸塩、直鎖アルキルベンゼンスルホン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩が好ましく、アルカンスルホン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩がより好ましい。
アルカンスルホン酸塩は、2級アルカンスルホン酸塩であることがより好ましい。また、アルカンスルホン酸塩が有するアルキル基の炭素数は、10〜20であることが好ましく、10〜14であることがより好ましい。
直鎖アルキルベンゼンスルホン酸塩は、アルキル基の炭素数が8〜16であることが好ましく、10〜14であることがより好ましい。
ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩は、アルキル基の炭素数が10〜20であることが好ましい。加えて、EOの平均付加モル数が0.5〜8モルであることが好ましい。特に良好な洗浄力を示す上記ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、2級アルカンスルホン酸塩は安定な泡膜を形成してしまうため充填時に泡立ちやすいが、本発明においては、十分な充填時抑泡性が得られることから、当該界面活性剤を使用することができる。
これらの(C)成分は、1種単独で用いられてもよいし、2種以上が組み合わされて用いられてもよい。
液体洗浄剤中の(C)成分の含有量は、1〜10質量%が好ましく、2〜8質量%がより好ましく、4〜6質量%がさらに好ましい。上記範囲内であれば液体洗浄剤の低温安定性が向上し、良好な塗布洗浄力が得られる。
液体洗浄剤中、(A)成分/(C)成分で表される質量比(以下、A/C比ということがある)は、0.06〜2.5が好ましく、0.16〜0.75がより好ましい。上記下限値以上であれば、充填時抑泡性がより高まり、上記上限値以下であれば、塗布洗浄力がより高まる。
液体洗浄剤中、(B)成分/(C)成分で表される質量比(以下、B/C比ということがある)は、3〜20が好ましく、6〜10がより好ましい。上記下限値以上であれば、低温安定性が向上し、上記上限値以下であれば、塗布洗浄力がより高まる。
<(D)成分:プロテアーゼ>
(D)成分は、プロテアーゼである。(D)成分を(A)〜(C)成分と併用することで、油汚れとタンパク汚れが混在する食べこぼし汚れのような汚れに対する塗布洗浄力が向上すると共に、繊維製品への再汚染を防止できる。
(D)成分は、従来の液体洗浄剤に用いられているものであれば特に限定されず、例えば、ペプシン、トリプシン、キモトリプシン、コラーゲナーゼ、ケラチナーゼ、エラスターゼ、ズブチリシンBPN’、パパイン、プロメリン、カルボキシペプチターゼA、カルボキシペプチターゼB、アミノペプチターゼ、アスパーギロペプチターゼA、アスパーギロペプチターゼB等が挙げられる。
また、例えば、特開昭51−8401号公報、特開昭46−43551号公報、特開昭46−42956号公報、特開昭59−59189号公報、特開昭54−62386号公報、特開昭48−2794号公報、特開昭50−16435号公報、特開昭53−18594号公報、特開昭55−46711号公報、特開昭57−42310号公報、特開昭58−16200号公報、特開昭56−24512号公報、特開昭47−1832号公報、特開昭52−35758号公報、特開昭50−34633号公報、特公昭46−41596号公報、特開昭58−134990号公報、特開昭55−14086号公報、特開昭51−82783号公報、特開昭51−125407号公報、特開昭55−39794号公報、特開昭46−1840号公報、特開昭46−23989号公報、特開昭58−15282号公報、特開昭61−280278号公報、特開平4−197182号公報、特公平3−79987号公報、特開平5−25492号公報等に記載されているものを用いることもできる。また、これらの精製分画物はもちろん、粗酵素及びそれらの造粒物を使用することもできる。
市販酵素(プロテアーゼ製剤)としては、例えば、サビナーゼ(Savinase)、アルカラーゼ(Alcalase)、エバラーゼ(Everlase)、カンナーゼ(Kannase)、エスペラーゼ(Esperaze)(以上、商品名;Novozymes(ノボザイムズ)社製);API21(昭和電工株式会社製);マクサターゼ(Maxtaze)、マクサカル(Maxacal)、ピュラフェクト(Purafect)、マクサぺム、プロペラーゼ(Properase)(以上、商品名;GENENCOR(ジェネンコア)社製);KAP(商品名、花王株式会社製);特開平5−25492号公報に記載のプロテアーゼK−14、K−16(以上、商品名)等を挙げることができる。これらは、1種を単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。プロテアーゼ製剤としては、Savinase16L、Everlase16L(以上、商品名;Novozymes社製);Purafect L、Purafect OX、Properase L(以上、商品名;GENENCOR社製)が好ましく、Savinase16L、Everlase16Lが特に好ましい。
液体洗浄剤中の(D)成分の含有量は、0.1〜3質量%が好ましく、0.1〜1質量%がより好ましい。上記下限値以上であれば、各種汚れに対する塗布洗浄力がより高まり、上記上限値以下であれば、経済的に有利となる。
液体洗浄剤中、(A)成分/(D)成分で表される質量比(以下、A/D比ということがある)は、0.16〜50が好ましく、0.16〜30がより好ましい。上記下限値以上であれば、充填時抑泡性がより高まり、上記上限値以下であれば、塗布洗浄力がより高まる。
<任意成分>
液体洗浄剤は、(A)〜(D)成分に加え、本発明の効果を阻害しない範囲で、必要に応じて、水混和性有機溶媒、カチオン界面活性剤、両性界面活性剤、減粘剤又は可溶化剤、アルカリ剤、金属イオン捕捉剤、酸化防止剤、風合向上剤、蛍光増白剤、再汚染防止剤、パール剤、ソイルリリース剤、(D)成分以外の酵素、着香剤、着色剤、乳濁化剤、エキス類、pH調整剤等の任意成分を含有してもよい。
水混和性有機溶媒は、25℃の水1Lに50g以上溶解する有機溶媒である。水混和性有機溶媒としては、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ヘキシレングリコール、エチレングリコールとプロピレングリコールとの共重合体等の炭素数2〜6のアルキレングリコール類;エタノール、メタノール、プロパノール、ブタノール等のアルコール類;ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノヘキシルエーテル、ジエチレングリコール−モノ2−エチルへキシルエーテル、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、オキシエチレン・ジオキシプロピレングリコールモノブチルエーテル等の(ポリ)アルキレングリコール(モノ又はジ)アルキルエーテル;エチレングリコールモノフェニルエーテル、ジエチレングリコールモノフェニルエーテル、トリエチレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコールモノベンジルエーテル、ジエチレングリコールモノベンジルエーテル等の芳香族エーテル類等が挙げられる。中でも、溶解性、低温保管時の液安定性の向上の点からから、エタノール、プロピレングリコール、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノヘキシルエーテル、ジエチレングリコール−モノ2−エチルへキシルエーテル、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、オキシエチレン・ジオキシプロピレングリコールモノブチルエーテルがより好ましい。
これらの水混和性有機溶媒は、1種単独で用いられてもよいし、2種以上が組み合わされて用いられてもよい。
液体洗浄剤中の水混和性有機溶媒の含有量は、3〜30質量%が好ましく、5〜20質量%がより好ましく、7〜15%がさらに好ましい。上記範囲内あれば、溶解性、液安定性のさらなる向上が図れる。
カチオン界面活性剤としては、従来公知のカチオン界面活性剤を用いることができ、例えば、(1)ジ長鎖アルキルジ短鎖アルキル型4級アンモニウム塩;(2)モノ長鎖アルキルトリ短鎖アルキル型4級アンモニウム塩;(3)トリ長鎖アルキルモノ短鎖アルキル型4級アンモニウム塩等が挙げられる。
これら(1)〜(3)における「長鎖アルキル」は、炭素数10〜26のアルキル基を示す。該アルキル基の炭素数は12〜18が好ましい。
「短鎖アルキル」は、置換基を有していてもよい炭素数1〜4のアルキル基を示す。該アルキル基の炭素数は1又は2が好ましい。該アルキル基が有していてもよい置換基としては、フェニル基、ベンジル基、水酸基、ヒドロキシアルキル基、ポリオキシアルキレン基等が挙げられる。ヒドロキシアルキル基の炭素数は2〜4が好ましく、2又は3がより好ましい。ポリオキシアルキレン基におけるアルキレン基の炭素数は2〜4が好ましく、2又は3がより好ましい。
液体洗浄剤中のカチオン界面活性剤の含有量は、特に限定されないが、0.01〜30質量%が好ましく、0.1〜20質量%がより好ましい。上記範囲内であれば、衣類を洗浄した際に、衣類に良好な柔軟性を与えられる。
両性界面活性剤としては、従来公知の両性界面活性剤を用いることができ、例えば、アルキルベタイン型、アルキルアミドベタイン型、イミダゾリン型、アルキルアミノスルホン型、アルキルアミノカルボン酸型、アルキルアミドカルボン酸型、アミドアミノ酸型、リン酸型両性界面活性剤等が挙げられる。
液体洗浄剤中の両性界面活性剤の含有量は、例えば、0.1〜15質量%が好ましい。
減粘剤又は可溶化剤は、液体洗浄剤がゲル化して、液表面に皮膜が形成されるのを抑制する。減粘剤又は可溶化剤としては、例えば、トルエンスルホン酸、キシレンスルホン酸、クメンスルホン酸、置換もしくは非置換ナフタレンスルホン酸等の芳香族スルホン酸及びその塩等が挙げられる。芳香族スルホン酸塩としては、ナトリウム塩、カリウム塩、カルシウム塩、マグネシウム塩、アンモニウム塩又はアルカノールアミン塩等が挙げられる。
減粘剤又は可溶化剤は、1種単独で用いられてもよいし、2種以上が組み合わされて用いられてもよい。
液体洗浄剤中の減粘剤又は可溶化剤の含有量は、0.01〜15質量%が好ましい。上記範囲内であれば、液体洗浄剤の液表面における皮膜形成を良好に抑制できる。
アルカリ剤としては、例えば、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等のアルカノールアミンが挙げられる。
アルカリ剤は、1種単独で用いられてもよいし、2種以上が組み合わされて用いられてもよい。
液体洗浄剤中のアルカリ剤の含有量は0.5〜5質量%が好ましい。
金属イオン捕捉剤としては、例えば、マロン酸、コハク酸、リンゴ酸、ジグリコール酸、酒石酸、クエン酸等が挙げられる。
金属イオン捕捉剤は、1種単独で用いられてもよいし、2種以上が組み合わされて用いられてもよい。
液体洗浄剤中の金属イオン捕捉剤の含有量は、0.1〜20質量%が好ましい。
酸化防止剤としては、特に限定はされないが、洗浄力と液安定性とが良好であることから、フェノール系酸化防止剤が好ましい。フェノール系酸化防止剤としては、ジブチルヒドロキシトルエン、ブチルヒドロキシアニソール、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール、dl−α−トコフェロールが好ましく、ジブチルヒドロキシトルエン、dl−α−トコフェロールがより好ましい。
酸化防止剤は、1種単独で用いられてもよいし、2種以上が組み合わされて用いられてもよい。
液体洗浄剤中の酸化防止剤の含有量は、0.01〜2質量%が好ましい。
風合向上剤としては、例えば、ジメチルシリコーン、ポリエーテル変性シリコーン、アミノ変性シリコーン等のシリコーンが挙げられる。
液体洗浄剤中の風合向上剤の含有量は、0〜5質量%が好ましい。
白色衣類の白度向上を目的とする蛍光増白剤としては、ジスチリルビフェニル型等が挙げられる。
液体洗浄剤中の蛍光増白剤の含有量は、0〜1質量%が好ましい。
移染防止剤又は再汚染防止剤としては、例えば、ポリビニルピロリドン、カルボキシメチルセルロース等が挙げられる。
液体洗浄剤中の移染防止剤又は再汚染防止剤の配合量は、0〜2質量%が好ましい。
(D)成分以外の酵素としては、例えば、リパーゼ、セルラーゼ等が挙げられる。
着香剤としては、特に限定されず、例えば、特開2002−146399号公報の表11〜18に記載の香料組成物A〜D等が挙げられる。
液体洗浄剤中の着香剤の含有量は、0.1〜1質量%が好ましい。
着色剤としては、アシッドレッド138、Polar Red RLS、アシッドイエロー203、アシッドブルー9、青色1号、青色205号、緑色3号、ターコイズP−GR(いずれも商品名)等の汎用の色素や顔料が挙げられる。
液体洗浄剤中の着色剤の含有量は、0.00005〜0.005質量%が好ましい。
乳濁化剤としては、ポリスチレンエマルション、ポリ酢酸ビニルエマルジョン等が挙げられ、通常、固形分30〜50質量%のエマルションが好適に用いられる。このようなエマルション型の乳濁化剤としては、ポリスチレンエマルション(商品名:サイビノールRPX−196 PE−3、固形分40質量%、サイデン化学株式会社製)等が挙げられる。
液体洗浄剤中の乳濁化剤の含有量は、0.01〜0.5質量%が好ましい。
エキス類としては、例えば、イヌエンジュ、ウワウルシ、エキナセア、コガネバナ、キハダ、オウレン、オールスパイス、オレガノ、エンジュ、カミツレ、スイカズラ、クララ、ケイガイ、ケイ、ゲッケイジュ、ホオノキ、ゴボウ、コンフリー、ジャショウ、ワレモコウ、シャクヤク、ショウガ、セイタカアワダチソウ、セイヨウニワトコ、セージ、ヤドリギ、ホソバオケラ、タイム、ハナスゲ、チョウジ、ウンシュウミカン、ティーツリー、バーベリー、ドクダミ、ナンテン、ニュウコウ、ヨロイグサ、シロガヤ、ボウフウ、オランダヒユ、ホップ、ホンシタン、マウンテングレープ、ムラサキタガヤサン、セイヨウヤマハッカ、ヒオウギ、ヤマジソ、ユーカリ、ラベンダー、ローズ、ローズマリー、バラン、スギ、ギレアドバルサムノキ、ハクセン、ホウキギ、ミチヤナギ、ジンギョウ、フウ、ツリガネニンジン、ヤマビシ、ヤブガラシ、カンゾウ、セイヨウオトギリソウ等の植物エキス等が挙げられる。
液体洗浄剤中のエキス類の含有量は、0〜0.5質量%が好ましい。
pH調整剤としては、例えば、硫酸、塩酸等の酸性化合物;モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等のアルカノールアミン、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ性化合物が挙げられ、中でも、液安定性の面から、硫酸、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、アルカノールアミンが好ましく、硫酸、水酸化ナトリウムがより好ましい。これらのpH調整剤は、1種単独で用いられてもよいし、2種以上が組み合わされて用いられてもよい。
ただし、pH調整剤を除く成分のみで所望のpHの液体洗浄剤が得られる場合は、必ずしもpH調整剤を用いる必要はない。
(液体洗浄剤の製造方法)
本発明の液体洗浄剤の製造方法としては、(A)〜(D)成分を水等の分散媒に分散するものが挙げられ、例えば、(B)成分、(C)成分及び必要に応じて任意成分を分散媒に分散し、pH7に調整後(A)成分を分散し、(D)成分を分散した後、さらに任意のpHに調整する方法が好ましい。
(液体洗浄剤の使用方法)
本発明の液体洗浄剤の使用方法(洗浄方法)は、一般的な液体洗浄剤の使用方法と同様である。例えば、液体洗浄剤を被洗浄物と共に水に入れ、洗濯機で洗浄する方法、液体洗浄剤を被洗浄物に直接塗布する方法、洗浄剤を水に溶解して洗浄液とし、この洗浄液に被洗浄物を浸漬する方法等が挙げられる。また、液体洗浄剤を被洗浄物に塗布し、適宜放置した後、洗濯液機等を用いて洗浄してもよい。
被洗浄物である繊維製品としては、例えば、衣料、布巾、シーツ、カーテン等の繊維製品が挙げられ、中でも、衣料が好ましい。
上述したように、本発明の液体洗浄剤によれば、(B)〜(D)成分を含有するために、洗浄力に優れる。加えて、(A)成分を含有するために、充填時抑泡性に優れ、かつ塗布洗浄力を相乗的に高められる。
(A)成分を含有することで充填時抑泡性や塗布洗浄力が高まる理由は明らかではないが、以下のように推測できる。
(A)成分は、(B)成分や(C)成分により形成された泡膜に作用し、消泡するものと考えられる。加えて、(A)成分は、(B)〜(D)成分を伴って疎水性汚れに速やかに浸透し、(B)〜(D)成分の疎水性汚れに対する作用を促進するためと考えられる。
以下、実施例を示して本発明を詳細に説明するが、本発明は以下の記載によって限定されるものではない。
(使用原料)
以下の各例で用いた測定方法及び原料を以下に示す。
<(A)成分:(I)式で表される化合物>
A−1:カプリル酸2−エチルヘキシル、パステル2H−08(商品名)、ライオン株式会社製。
A−2:カプリン酸2−エチルヘキシル(2H−10、下記合成方法により合成したもの)。
≪A−2の合成方法≫
5Lの四つ口フラスコに、カプリン酸メチルエステル(ライオン株式会社製、商品名;パステルM10)1700gと、2エチルヘキサノール1425gと、触媒としてp−トルエンスルホン酸(関東化学株式会社製)17gとを仕込み、窒素置換を行った。その後、窒素を1mL/秒の流量で流通させながら、液温が140℃になるまで昇温してエステル化反応を行い、反応により生成した水を蒸留により除去した。水を除去した後、0.6kPaまで徐々に減圧しながら200℃になるまで昇温して粗製物を得た。次いで、粗製物1500gに対し、濾過助剤としてハイフロスーパーセル(商品名、ナカライテスク株式会社製)を22.5g(粗製物100質量部に対し1.5質量部)添加し、10分攪拌して均一に分散させた後、80℃で加圧濾過して、カプリン酸2−エチルヘキシルを得た。
A−3:ラウリン酸イソトリデシル(M12−TD、下記合成方法により合成したもの)。
≪A−3の合成方法≫
5Lの四つ口フラスコに、ラウリン酸2114gと、イソトリデカノール(協和発酵ケミカル株式会社製)1470gと、触媒としてp−トルエンスルホン酸(関東化学株式会社製)17gとを仕込み、窒素置換を行った。その後、窒素を1mL/秒の流量で流通させながら、液温が140℃になるまで昇温してエステル化反応を行い、反応により生成した水を蒸留により除去した。水を除去した後、0.6kPaまで徐々に減圧しながら200℃になるまで昇温し粗製物を得た。次いで、粗製物1500gに対し、濾過助剤としてハイフロスーパーセル(商品名、ナカライテスク株式会社製)を22.5g(粗製物100質量部に対し1.5質量部)添加し、10分攪拌して均一に分散させた後、80℃で加圧濾過して、ラウリン酸イソトリデシルを得た。
A−4:カプリン酸トリプロピレングリコールメチルエーテル(M10−3PO、下記合成方法により合成したもの)。
≪A−4の合成方法≫
5Lの四つ口フラスコに、カプリン酸メチルエステル(ライオン株式会社製、商品名、パステルM10)1400gと、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル(日本乳化剤株式会社製)1860gと、触媒としてp−トルエンスルホン酸(関東化学株式会社製)17gとを仕込み、窒素置換を行った。その後、窒素を1mL/秒の流量で流通させながら、液温が140℃になるまで昇温してエステル化反応を行い、反応により生成した水を蒸留により除去した。水を除去した後、0.6kPaまで徐々に減圧しながら200℃になるまで昇温し粗製物を得た。次いで、粗製物1500gに対し、濾過助剤としてハイフロスーパーセル(商品名、ナカライテスク株式会社製)を22.5g(粗製物100質量部に対し1.5質量部)添加し、10分攪拌して均一に分散させた後、80℃で加圧濾過して、カプリン酸トリプロピレングリコールモノメチルエーテルを得た。
<(B)成分:(A)成分を除くノニオン界面活性剤>
B−1:下記合成方法により合成したもの。天然アルコール(商品名:CO−1214、プロクター・アンド・ギャンブル社製)に15モル相当のエチレンオキシドが付加したもの(LMAO(C12/14−15EO))。
≪B−1の合成≫
CO−1214(商品名)861.2gと、30質量%NaOH水溶液2.0gとを耐圧型反応容器中に採取し、容器内を窒素置換した。次に、温度100℃、圧力2.0kPa以下で30分間脱水した後、温度を160℃まで昇温した。次いで、反応液を撹拌しながら、エチレンオキシド(ガス状)760.6gを反応液中に徐々に加えた。この時、吹き込み管を使って、反応温度が180℃を超えないように添加速度を調節しながら加えた。エチレンオキシドの添加終了後、温度180℃、圧力0.3MPa以下で30分間熟成した後、温度180℃、圧力6.0kPa以下で10分間、未反応のエチレンオキシドを留去した。次に、温度を100℃以下まで冷却した後、反応物の1質量%水溶液のpHが約7になるように、70質量%p−トルエンスルホン酸を加えて中和し、LMAO(C12/14−15EO)を得た。
B−2:ヤシ脂肪酸メチル(質量比でラウリン酸メチル/ミリスチン酸メチル=8/2の混合物)に対して、アルコキシル化触媒を用いて、15モル相当のエチレンオキシドを付加したもの[MEE(C12/14−15EO)]、合成品。以下のようにして合成した。
≪B−2の合成方法≫
特開2000−144179号公報に記載の合成方法(サンプルDに対応するもの)に準じて合成した。
組成が2.5MgO・Al・nHOである水酸化アルミナ・マグネシウム(商品名:キョーワード330、協和化学工業株式会社製)を600℃で1時間、窒素雰囲気下で焼成して得られた焼成水酸化アルミナ・マグネシウム(未改質)触媒2.2gと、0.5N水酸化カリウムエタノール溶液2.9mLと、ラウリン酸メチルエステル280gと、ミリスチン酸メチルエステル70gとを4Lオートクレーブに仕込み、オートクレーブ内で触媒の改質を行った。次いで、オートクレーブ内を窒素で置換した後、昇温を行い、温度を180℃、圧力を3×10Paに維持しつつ、エチレンオキシド1052gを導入し、撹拌しながら反応させた。さらに、反応液を80℃に冷却し、水159gと、濾別助剤として活性白土及び珪藻土をそれぞれ5gとを添加した後、触媒を濾別し、MEE(C12/14−15EO)を得た。
B−3:炭素数12〜14の第2級アルコールに、9モル相当のエチレンオキシドを付加したもの、ソフタノール90(商品名)、株式会社日本触媒製。
B−4:ペンタノールをガーベット反応に供して得られる炭素数10のアルコールに9モル相当のエチレンオキシドを付加したもの、Lutensol(ルテンゾール) XP90(商品名)、BASF社製。
≪(C)成分:アニオン界面活性剤≫
C−1:直鎖アルキルベンゼンスルホン酸(LAS)、ライポンLH−200(商品名)、炭素数10〜14、平均分子量322、ライオン株式会社製。
C−2:ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸ナトリウム(AES)、合成品、炭素数12〜13、EOの平均付加モル数2モル、原料アルコール:ネオドール23(商品名、シェル社製)。
C−3:2級アルカンスルホン酸ナトリウム(SAS)、SAS30(商品名)、クラリアント・ジャパン株式会社製。
≪(D)成分:プロテアーゼ≫
D−1:コロナーゼ48L(商品名)、プロテアーゼ、ノボザイムズ社製。
D−2:リカナーゼ ウルトラ2.5XL(商品名)、プロテアーゼ、ノボザイムズ社製。
≪pH調整剤≫
水酸化ナトリウム:鶴見曹達株式会社製。
硫酸:東邦亜鉛株式会社製。
≪共通成分≫
以下、共通成分の末尾に記載した「質量%」は、各例の液体洗浄剤中の含有量である。
安息香酸ナトリウム:東亜合成株式会社製・・・0.5質量%。
クエン酸ナトリウム:クエン酸ソーダ(商品名)、マイルス社製・・・0.1質量%。
ヤシ脂肪酸:NAA−415TC(商品名)、日油株式会社製・・・1.0質量%。
モノエタノールアミン:株式会社日本触媒製・・・1.0質量%。
ポリエチレングリコール:PEG#1000(商品名)、ライオン株式会社製・・・2.0質量%。
ジブチルヒドロキシトルエン:SUMILZER BHT−R、住友化学株式会社製・・・0.05質量%。
色素:緑色3号、癸巳化成株式会社製・・・0.0001質量%
香料:特開2002−146399号公報の表11〜18に記載の香料組成物A・・・0.4質量%
精製水:バランス(液体洗浄剤が100質量%となる量)。
(評価方法)
<充填時抑泡性>
各例の液体洗浄剤900gが収納されたパウチを20℃で一時間静置後、空のボトル(1000mL容量)に注ぎ入れた。この際、注ぎ口の状態を被検者10人が下記評価基準に従って評価した。被験者10人の評価点の平均点を算出し、3点以上を「○」、2点以上3点未満を「△」、2点未満を「×」とした。
≪評価基準≫
4点:全く、泡立っていない。
3点:やや、泡立っている。
2点:かなり、泡立っている。
1点:非常に泡立っている。
<塗布洗浄力>
≪ミートソース汚れに対する塗布洗浄力≫
ステンレスバットに、ママーミートソース(商品名、日清フーズ株式会社製)をガーゼでろ過したものを入れ、その中に、100番手の綿平織り布(原布)を約1時間浸漬した。その後、ブラッシングして過剰に付着したミートソース汚れを落とし、一夜風乾し、10cm×10cmに裁断したもの6枚をミートソース汚れ布(汚染布)とした。
25℃で24時間保存後の各例の液体洗浄剤0.1gを6枚の汚染布に塗布し、5分間放置後、Terg−O−Tometer(UNITED STATES TESTING社製)に、該汚染布、清浄メリヤス布及び15℃水道水(硬度3°DH)900mL(浴比15倍)を入れ、120rpmで10分間撹拌した。その後、二槽式洗濯機(三菱電機株式会社製、CW−C30A1型)に移し、1分間脱水した。次いで、1分間流水ですすぎ、1分間脱水をした後、風乾した。
ミートソース汚れ付着前の原布と、洗浄前後の汚染布のZ値(反射率)を測色色差計(日本電色株式会社製、製品名:SE2000)を用いて測定し、下記(1)式によりミートソース汚れに対する洗浄率(%)を算出した。
ミートソース汚れに対する洗浄率(%)=(洗浄後の汚染布のZ値−洗浄前の汚染布のZ値)÷(原布のZ値−洗浄前の汚染布のZ値)×100 ・・・(1)
ミートソース汚れに対する洗浄率(%)の平均値を下記評価基準に分類し、「△」、「○」、「◎」であれば塗布洗浄力が良好であると判定した。
[評価基準]
◎:洗浄率が20%以上。
○:洗浄率が15%以上20%未満。
△:洗浄率が10%以上15%未満。
×:洗浄率が10%未満。
≪皮脂汚れに対する塗布洗浄力≫
10cm角に裁断した100番手の綿平織り布(原布)を顔面の皮脂汚れに擦り付けて、皮脂汚れ布(汚垢布)6枚を作製した。
25℃で24時間保存後の各例の液体洗浄剤0.1gを6枚の汚垢布に塗布し、5分放置後、該汚垢布をTerg−O−Tometer(UNITED STATES TESTING社製)に入れ、15℃水道水(硬度3°DH)900mLを入れ、120rpmで10分間撹拌した。その後、二槽式洗濯機(三菱電機株式会社製、品番:CW−C30A1−H1)に移し、1分間脱水した。次いで、1分間流水ですすぎ、1分間脱水をした後、風乾した。
皮脂汚れ付着前の原布と、洗浄前後の汚垢布のZ値(反射率)を測色色差計(日本電色株式会社製、製品名:SE2000)を用いて測定し、下式(2)により皮脂汚れに対する洗浄率(%)を算出した。
皮脂汚れに対する洗浄率(%)=(洗浄後の汚垢布のZ値−洗浄前の汚垢布のZ値)÷(原布のZ値−洗浄前の汚垢布のZ値)×100 ・・・(2)
皮脂汚れに対する洗浄率(%)の平均値を下記評価基準に分類し、「△」、「○」、「◎」であれば塗布洗浄力が良好であると判定した。
[評価基準]
◎:洗浄率が50%以上。
○:洗浄率が40%以上50%未満。
△:洗浄率が30%以上40%未満。
×:洗浄率が30%未満。
≪再汚染防止性能≫
25℃で1ヶ月保存した各例の液体洗浄剤2.5gを15℃水道水(硬度3°DH)900mLに入れて洗浄液とした。Terg−O−tometer(UNITED STATES TESTING社製)に、洗浄液と、綿再汚染判定布として綿メリヤス(谷頭商店製)5×5cmを5枚と、PE再汚染判定布としてポリエステルトロピカル(谷頭商店製)5×5cmを5枚と、湿式人工汚染布(財団法人洗濯科学協会製、オレイン酸28.3質量%、トリオレイン15.6質量%、コレステロールオレート12.2質量%、流動パラフィン2.5質量%、スクアレン2.5質量%、コレステロール1.6質量%、ゼラチン7.0質量%、泥29.8質量%、カーボンブラック0.5質量%の混合物を付着させたもの)を20枚と、肌シャツ(LLサイズ、DVD社製)1枚を細かく(3×3cm程度)裁断したものとを入れた。3°DH硬水を加えて浴比20倍とし、120rpm、25℃で10分間洗浄した(以上、洗浄処理)。
洗浄処理を施した布を1分脱水した後、25℃の3°DH硬水900mLで、120rpm、25℃で3分間すすいだ。このすすぎを2回繰り返した。2回目には柔軟剤を所定量添加して行った(以上、すすぎ処理)。柔軟剤は、部屋干しソフラン(ライオン株式会社製)を用いた。
すすぎ処理を施した布を1分間脱水した後、綿再汚染判定布とPE再汚染判定布と(総じて、単に再汚染判定布ということがある)を取り出し、濾紙に挟んでアイロンで乾燥した(乾燥処理)。
上記の洗浄処理、すすぎ処理、乾燥処理を行う洗浄操作を3回繰り返した。
洗浄前後の再汚染判定布のZ値を測色色差計(日本電色株式会社製、製品名:SE2000)を用いて測定し、下記(3)式によりΔZを求めた。
ΔZ=洗浄前の再汚染判定布のZ値−洗浄後の再汚染判定布のZ値 ・・・(3)
5枚の再汚染判定布のΔZの平均値を下記評価基準に分類し、「△」、「○」、「◎」であれば塗布洗浄力が良好であると判定した。
[綿再汚染判定布に対する評価基準]
◎:△Zが5未満。
○:△Zが5以上7未満。
△:△Zが7以上9未満。
×:△Zが9以上。
[PE再汚染判定布に対する評価基準]
◎:△Zが3未満。
○:△Zが3以上4未満。
△:△Zが4以上5未満。
×:△Zが5以上。
(実施例1〜19、比較例1〜4)
表1〜3の組成に従い、500mLビーカーに(B)成分、(C)成分及び精製水の一部を入れ、適宜マグネットスターラー(MITAMURA KOGYO INC.製)で攪拌した。続いて、共通成分を加えた後、25℃でのpHが7になるようにpH調整剤(水酸化ナトリウム又は塩酸)を添加した後、(A)成分を加えて攪拌しながら、全体量が95質量%になるように精製水を入れ、さらによく攪拌した。(D)成分を加え、さらに表中のpHになるようpH調整剤(水酸化ナトリウム又は塩酸)を添加し、全体量が100質量%になるように精製水を加えて、各例の液体洗浄剤を得た。なお、pH調整に用いたpH調整剤の総量は、0〜2質量%であった。
Figure 2013234324
Figure 2013234324
Figure 2013234324
表1〜3に示すように、本発明を適用した実施例1〜19は、充填時抑泡性が「△」以上であり、ミートソース汚れに対する塗布洗浄力及び皮脂汚れに対する塗布洗浄力が「△」〜「◎」であった。
一方、(C)成分を含有しない比較例2、(D)成分を含有しない比較例4は、充填時抑泡性が「○」であったものの、ミートソースに対する塗布洗浄力が「×」であった。また、(A)成分を含有しない比較例3は、充填時抑泡性及び皮脂汚れに対する塗布洗浄力が「×」であった。
なお、(B)成分を含有しない比較例1については、(A)成分を精製水に分散できなかったため、各評価を行わなかった。
これらの結果から、本発明を適用することで、あらゆる汚れに対する塗布洗浄力と充填時抑泡性とを高められることが判った。

Claims (1)

  1. (A)成分:下記一般式(I)で表される化合物と、
    (B)成分:前記(A)成分を除くノニオン界面活性剤と、
    (C)成分:アニオン界面活性剤と、
    (D)成分:プロテアーゼと、
    を含有する繊維製品用の液体洗浄剤。
    −COO−Y ・・・(I)
    [(I)式中、Rは、炭素数5〜21のアルキル基であり、Yは、炭素数3〜16のアルキル基又は−(RO)−Rである。Rは、炭素数2〜4のアルキレン基であり、mは、1〜5の数であり、Rは、炭素数1〜22のアルキル基、フェニル基又はベンジル基である。]
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JP2000136399A (ja) * 1998-10-31 2000-05-16 Clariant Internatl Ltd アルコキシル化された脂肪酸アルキルエステルを含む洗剤及び清浄剤

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