JP2013234259A - 孔版印刷用w/oエマルションインク - Google Patents
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Abstract
【課題】孔版印刷用W/Oエマルションインクを、定着性、耐候性が良好で、紫外線照射時の発色性がよく、目詰まりを起こすことが少ないものとする。
【解決手段】油相および水相からなる孔版印刷用エマルションインクにおいて、油相に水および有機溶剤に難溶または不溶の有機紫外蛍光色素と、この有機紫外蛍光色素を分散してなる樹脂を含むものとする。
【選択図】 なし
【解決手段】油相および水相からなる孔版印刷用エマルションインクにおいて、油相に水および有機溶剤に難溶または不溶の有機紫外蛍光色素と、この有機紫外蛍光色素を分散してなる樹脂を含むものとする。
【選択図】 なし
Description
本発明は、孔版印刷用W/Oエマルションインクに関し、詳細には紫外線(ブラックライト等)の光を当てて簡易的に発光を検出することが可能な孔版印刷用W/Oエマルションインクに関するものである。
孔版印刷は、孔版印刷用原紙を用いて製版を行い、製版により形成された原紙の穿孔部にインクを通過させて紙などの被印刷体に印刷を行うものであり、その操作性の良さ・簡便性によって、幅広い分野で利用されている。孔版印刷用インクとしては、油中水型(W/O型)のエマルションインクが一般的に用いられている。エマルションインクは、印刷物裏側にインクが浸透することが少なく、印刷物の印刷濃度を高くすることができるものである。
ところで、従来より、紙幣、有価証券、小切手などの書類の偽造や改鼠を防止するための手段の一つとして特殊インクを使用する方法が知られている。これは、不正を防止したい文字や数字情報などを着色剤および蛍光顔料または染料を使用したインクを用いて印刷し、特定の波長の光を照射し、蛍光を検出することによって印刷物の真偽を判定するものである。
例えば、特許文献1には、YVO4 :Nd、Y2O2S:Ndなどの紫外線励起赤外発光蛍光体を含む蛍光発光インクが記載されている。また、特許文献2には、トリフェニルホスフィンオキサイドとユーロピウムの化合物を含む蛍光発光インクが記載されている。
一般的に、蛍光染料をそのまま使用した場合は耐候性に問題があるため、顔料化されることが多い。顔料化としては、固体樹脂の表面に染料を染着させるものや、樹脂に染料を混練し、粉砕したものなどがある。例えば特許文献3には、合成樹脂固溶体タイプの塊状樹脂粉砕法によって得られた蛍光顔料を使用した孔版印刷用エマルションインクが記載されている。
上記特許文献1や2に記載されている蛍光発光インクは、ユーロピウム等のランタノイド系金属が含まれており、そもそも安定性がそれほど高くない。これと相俟って、エマルションインクにランタノイド系金属のような金属を含有させると油相と水相との界面のバランスが崩れ、インクが分離する等、インクの貯蔵安定性を確保することが困難であると考えられる。また、孔版印刷の乾燥は、主に浸透乾燥と蒸発乾燥によるため印刷物が擦れやすいが、蛍光発光インクという特殊性に鑑みれば、定着性や耐候性は通常のインク以上に重要である。耐候性を確保するために、特許文献3のような合成樹脂固溶体タイプの塊状樹脂粉砕法によって顔料化された染料を使用することも考えられるが、この場合には、粒子が大きくなってドラムやスクリーンの目詰まりが発生しやすい。また、粒子が大きいと、擦れによって印刷品質が落ちることがある。
本発明は上記事情に鑑みなされたものであり、定着性、耐候性が良好で、紫外線照射時の発色性がよく、目詰まりを起こすことが少ない孔版印刷用W/Oエマルションインクを提供することを目的とするものである。
本発明の孔版印刷用W/Oエマルションインクは、油相および水相からなる孔版印刷用エマルションインクにおいて、前記油相に水および有機溶剤に難溶または不溶の有機紫外蛍光色素と、該有機紫外蛍光色素を分散してなる樹脂とを含むことを特徴とするものである。
ここで、水および有機溶剤に難溶または不溶とは、20℃における水および20℃における酢酸エチルのそれぞれに対して≦0.5g/100g(100gに0.5g以下)の溶解度であることを意味する。
本発明の孔版印刷用W/OエマルションインクはJIS K 5600−2−5に準じて測定される有機紫外蛍光色素の粒径が15μm未満であることが好ましい。
ここで、水および有機溶剤に難溶または不溶とは、20℃における水および20℃における酢酸エチルのそれぞれに対して≦0.5g/100g(100gに0.5g以下)の溶解度であることを意味する。
本発明の孔版印刷用W/OエマルションインクはJIS K 5600−2−5に準じて測定される有機紫外蛍光色素の粒径が15μm未満であることが好ましい。
前記樹脂はアルキド樹脂またはロジン変性フェノール樹脂であることが好ましい。
前記有機紫外蛍光色素はベンゾオキサジノン構造を有する化合物であることが好ましい。
前記有機紫外蛍光色素は下記式(1)で表される化合物であることがより好ましい。
前記有機紫外蛍光色素はベンゾオキサジノン構造を有する化合物であることが好ましい。
前記有機紫外蛍光色素は下記式(1)で表される化合物であることがより好ましい。
本発明の孔版印刷用W/Oエマルションインクの油相に含まれる有機紫外蛍光色素は、金属を含まないので、エマルションインクの油相と水相との界面のバランスを崩すことがないためインクの分離を起こすことがなく、インクの貯蔵安定性を確保することができる。加えて、本発明の孔版印刷用W/Oエマルションインクは、有機紫外蛍光色素が樹脂により分散されているので、ドラムやスクリーンの目詰まりの発生をも抑制することができる。
以下、本発明の孔版印刷用W/Oエマルションインクを詳細に説明する。本発明の孔版印刷用W/Oエマルションインクは、油相および水相からなる孔版印刷用エマルションインク(以下、単にインクともいう)において、油相に水および有機溶剤に難溶または不溶の有機紫外蛍光色素と、この有機紫外蛍光色素を分散してなる樹脂とを含むことを特徴とする。
有機紫外蛍光色素は下記式(2)で表されるベンゾオキサジノン構造を有する化合物であることが好ましい。
有機紫外蛍光色素は下記式(1)で表される化合物(N-[2-(4-Oxo-4H-3,1-benzoxazin-2-yl)phenyl]-2-naphthalenesulfonamide:CAS No.10128-55-9)であることがより好ましい。
インクに含まれる有機紫外蛍光色素は用いる有機紫外蛍光色素によっても異なるが、含有量が少なくても蛍光発色性が高いため、例えば上記ベンゾオキサジノン構造を有する化合物の場合、インク全量に対して1〜7質量%であることが好ましく、2〜7質量%がより好ましい。
本発明のインクに含まれる有機紫外蛍光色素は金属を含まないので、エマルションインクの油相と水相との界面のバランスを崩すことがないためインクの分離を起こすことがなく、インクの貯蔵安定性を確保することができる。とりわけ、ベンゾオキサジノン構造を有する化合物は安定性が高く、高発色を得ることができる。また、ユーロピウム等のランタノイド系金属を含むものは経済的には汎用性に乏しい側面があるが、ベンゾオキサジノン構造を有する化合物は比較的安価であって、含有量が少なくても蛍光発色性が高いため汎用性が高く、紙幣、有価証券、小切手などの書類の偽造防止や改鼠防止に限らず、例えば、バーコード、ロット管理、偽造防止用のタグ印刷、グラフィック、ポスター、写真等、さまざまな用途に使用することが可能である。
樹脂は20℃で流動性をもつことが好ましい。固体樹脂を溶剤に溶解したものが20℃で流動性をもつ場合も好ましい形態に相当する。具体的には、アルキド樹脂、フェノール樹脂、ロジン樹脂、ギルソナイト樹脂、ロジンエステル樹脂、マレイン酸樹脂、石油樹脂、アクリル樹脂、アミノ樹脂、ウレタン樹脂、セルロース樹脂、天然ゴム誘導体樹脂等を好ましく用いることができ、有機紫外蛍光色素の分散のしやすさ、取扱いやすさの観点からすればアルキド樹脂、フェノール樹脂がより好ましい。
樹脂を溶解する溶剤は、樹脂を溶解することができるものであれば特に限定されるものではなく、芳香族炭化水素類、脂肪族炭化水素類、アルコール類、エステル類、エーテル類、ケトン類、脂環式炭化水素類、脂肪族炭化水素類等、一般的に有機溶剤と呼ばれるものや、大豆油、亜麻仁油、桐油、ヤシ油、パーム油等植物由来の油や、植物油を原料としたエステル等を用いることができる。
樹脂の含有量(樹脂を溶剤に溶解した場合には溶剤に溶解した状態での含有量)は、有機紫外蛍光色素1に対して質量比で1〜5であることが好ましく、1.5〜5であることがより好ましい。樹脂の含有量が有機紫外蛍光色素に対して質量比で1より少なくなると、有機紫外蛍光色素の分散性が悪くなる。また、インクの油相粘度が低くなってしまい、インクの転写量が過剰になってしまうため好ましくない。樹脂の含有量が有機紫外蛍光色素に対して質量比で5より多くなると、インクの油相粘度が高くなってしまい、被印刷体への浸透が遅くなってしまうため好ましくない。
本発明のインクは、油相と水相とからなり、油相は、上記有機紫外蛍光色素、樹脂以外に、溶剤、界面活性剤から主として構成されるが、必要に応じて、ゲル化剤、酸化防止剤等の公知の成分を適宜含ませることができる。油相の割合はインク全量に対して20質量%〜60質量%であることが好ましく、30質量%〜50質量%であることがより好ましい。
溶剤としては、非極性溶剤及び極性溶剤の何れも使用できる。これらは、単独で使用してもよく、単一の相を形成する限り、2種以上を組み合わせて使用できる。非極性溶剤としては、ナフテン系、パラフィン系、イソパラフィン系等の石油系炭化水素溶剤を使用でき、具体的には、ドデカンなどの脂肪族飽和炭化水素類、エクソンモービル社製「アイソパー、エクソール」(いずれも商品名)、JX日鉱日石社製「AFソルベント」(商品名)、サン石油社製「サンセン、サンパー」(いずれも商品名)等が挙げられる。極性溶剤としては、エステル系溶剤、アルコール系溶剤、高級脂肪酸系溶剤、エーテル系溶剤などが挙げられる。植物油も使用でき、植物油としてはヤシ油、パーム油等の植物脂、大豆油、オリーブ油、ヒマシ油、アマニ油等が挙げられる。溶剤及び植物油の含有量は、インク全量に対して1〜50質量%であることが好ましく、3〜20質量%であることがより好ましい。
界面活性剤はW/Oエマルションを構成するために用いられ、アニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、両性界面活性剤、非イオン界面活性剤のいずれを用いてもよい。このうち、油中水型エマルションの乳化性や保存安定性の観点から、非イオン界面活性剤を用いることが好ましい。
具体的には、ソルビタンモノラウレート、ソルビタンモノパルミテート、ソルビタンモノオレエート、ソルビタンセスキオレエート、ソルビタンモノイソステアレート等のソルビタン脂肪酸エステル、グリセリルモノステアレート、ヘキサグリセリルテトラオレエート、デカグリセリルデカオレエート、ヘキサグリセリルペンタオレエート等の(ポリ)グリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビット脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、(ポリ)エチレングリコール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレン(硬化)ヒマシ油等を好ましく挙げることができる。上記界面活性剤は、単独で用いてもよいし、二種類以上を適宜組み合わせて用いることもできる。
水相中には、水の他、必要に応じて水蒸発抑制剤(または凍結防止剤)、電解質、pH調整剤、酸化防止剤等を含ませることができる。
水蒸発抑制剤(または凍結防止剤)としては、具体的には、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、ポリエチレングリコール、グリセリン等の多価アルコール類等の、水溶性有機溶剤等を挙げることができ、その含有量は、水相全量に対して1〜20質量%であることが好ましく、3〜15質量%であることがより好ましい。
水蒸発抑制剤(または凍結防止剤)としては、具体的には、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、ポリエチレングリコール、グリセリン等の多価アルコール類等の、水溶性有機溶剤等を挙げることができ、その含有量は、水相全量に対して1〜20質量%であることが好ましく、3〜15質量%であることがより好ましい。
電解質としては、硫酸ナトリウム、硫酸マグネシウム、リン酸水素カリウム、クエン酸ナトリウム、酒石酸カリウム、ホウ酸ナトリウム等が挙げられ、その含有量は、水相全量に対して0.1〜5.0質量%であることが好ましく、0.5〜2.0質量%であることがより好ましい。
本発明のインクは、有機紫外蛍光色素を公知の分散機で樹脂に分散した後、溶剤で希釈し、その他の油相成分を添加して調製することができる。希釈には、それ自体公知の撹拌機を使用することができる。水相は、水相の成分を、撹拌機により水に混合・溶解することにより調製することができる。そして、公知の乳化機を使用し、攪拌下の油相中に水相を滴下することにより、本発明のインクを得ることができる。これらの分散、稀釈、乳化等を行うにあたって採用される条件等は、適宜選択することができる。このように調整することにより、本発明のインクを、JIS K 5600−2−5に準じて測定される有機紫外蛍光色素の粒径を15μm未満とすることができる。
以下に本発明のインクの実施例を示す。
以下に本発明のインクの実施例を示す。
(インクの調製)
下記表1に示す配合(表に示す数値は質量部である)により、以下の手順に従い、各実施例、比較例のインクを調製した。有機紫外蛍光色素と樹脂の混合体を三本ロールで分散した後、油相に示す他の材料を混合し、攪拌機により充分に攪拌した。この油相中に、水相に示す材料を混合した水相混合溶液を徐々に滴下し、ホモジナイザーを用いて乳化を行いエマルションインクを得た。なお、比較例1は有機紫外蛍光色素と樹脂に分散させずに油相に示す他の材料と一緒に混合し、攪拌機により充分に攪拌して油相を調製し、上記と同様の手順で水相と乳化を行いエマルションインクを得た。
下記表1に示す配合(表に示す数値は質量部である)により、以下の手順に従い、各実施例、比較例のインクを調製した。有機紫外蛍光色素と樹脂の混合体を三本ロールで分散した後、油相に示す他の材料を混合し、攪拌機により充分に攪拌した。この油相中に、水相に示す材料を混合した水相混合溶液を徐々に滴下し、ホモジナイザーを用いて乳化を行いエマルションインクを得た。なお、比較例1は有機紫外蛍光色素と樹脂に分散させずに油相に示す他の材料と一緒に混合し、攪拌機により充分に攪拌して油相を調製し、上記と同様の手順で水相と乳化を行いエマルションインクを得た。
(粒径)
実施例1および比較例1のインクの粒径をJIS K 5600−2−5に準じて測定した。実施例1は粒径が10μm、比較例1は25μmであった。
実施例1および比較例1のインクの粒径をJIS K 5600−2−5に準じて測定した。実施例1は粒径が10μm、比較例1は25μmであった。
(評価)
実施例および比較例で得られたエマルションインクを用いて孔版印刷機(リソグラフRZ970:理想科学工業株式会社製)により孔版印刷を行ない、得られた印刷物により、印刷時の目詰まり、定着性、発色、耐候性評価を行なった。
実施例および比較例で得られたエマルションインクを用いて孔版印刷機(リソグラフRZ970:理想科学工業株式会社製)により孔版印刷を行ない、得られた印刷物により、印刷時の目詰まり、定着性、発色、耐候性評価を行なった。
(印刷時目詰まり)
1000枚印刷を行ない、10枚目と1000枚目の画像を観察し、1000枚目の画像と10枚目の画像とを比較して以下の基準で評価した。
A:変化は見られない
C:画像部に白点等の画像の欠落が生じている
1000枚印刷を行ない、10枚目と1000枚目の画像を観察し、1000枚目の画像と10枚目の画像とを比較して以下の基準で評価した。
A:変化は見られない
C:画像部に白点等の画像の欠落が生じている
(定着性)
印刷後24時間経った印刷物のベタ部をクロックメーターで5回摩擦し、紫外線を照射して印面の擦れ具合を目視で観察し、以下の基準で評価した。
A:印面以外への汚れがない
B:印面以外への汚れがあるが目立たないレベル
C:印面以外への汚れと印面の明るさがほぼ同じに見えるレベル
印刷後24時間経った印刷物のベタ部をクロックメーターで5回摩擦し、紫外線を照射して印面の擦れ具合を目視で観察し、以下の基準で評価した。
A:印面以外への汚れがない
B:印面以外への汚れがあるが目立たないレベル
C:印面以外への汚れと印面の明るさがほぼ同じに見えるレベル
(発色)
印刷物に、365nmの紫外線(0.7mW/cm2)を照射して、印字部の輝度を輝度計で測定し、以下の基準で評価した。
A:150cd/m2以上
B:130cd/m2以上150cd/m2未満
C:130cd/m2未満
印刷物に、365nmの紫外線(0.7mW/cm2)を照射して、印字部の輝度を輝度計で測定し、以下の基準で評価した。
A:150cd/m2以上
B:130cd/m2以上150cd/m2未満
C:130cd/m2未満
(耐候性)
耐候性試験機(Ci4000:ATRAS社製)を使用し、室外光を50時間照射した場合の照射前後において、360nmの紫外線を照射した場合の耐候性を以下の基準で評価した。
A:耐候性試験前後での輝度(上記)の減少率が3%未満
B:耐候性試験前後での輝度の減少率が3%以上7%未満
C:耐候性試験前後での輝度の減少率が7%以上
インクの処方とともに、評価結果を表1に示す。
耐候性試験機(Ci4000:ATRAS社製)を使用し、室外光を50時間照射した場合の照射前後において、360nmの紫外線を照射した場合の耐候性を以下の基準で評価した。
A:耐候性試験前後での輝度(上記)の減少率が3%未満
B:耐候性試験前後での輝度の減少率が3%以上7%未満
C:耐候性試験前後での輝度の減少率が7%以上
インクの処方とともに、評価結果を表1に示す。
表1に示すように、実施例のインクは有機紫外蛍光色素(クラリアントジャパン製・CARTAX CXDP:CAS No.10128-55-9)が樹脂に分散されており粒径が小さいために目詰まりを起こすことがなく、粒子が小さいために定着性がよく、発色性が高かった。また、耐候性も良好であった。一方で、比較例1は有機紫外蛍光色素が塊状のまま樹脂と混ざっている状態であるため、目詰まりが発生し、発色性が充分でないのに加え、粒子が大きいために、定着性が充分でなかった。
比較例2は特許文献3に記載されている手法による合成樹脂固溶体タイプの塊状樹脂粉砕法によって得られた蛍光顔料であるが、この場合には、粒子が分散の機械力によって潰れにくいため目詰まりが発生し、さらに粒子が大きいために、定着性が充分でなかった。比較例3は無機蛍光顔料として硫化亜鉛を用いたものあるが、金属を含有するため油相と水相との界面のバランスが崩れ、インクが分離するため目詰まりが発生した。また、分散の機械力によって潰れにくいため目詰まりが発生し、さらに粒子が大きいために定着性が悪く、硫化亜鉛では発色が充分ではなかった。
以上の実施例からも明らかなように、本発明のインクの油相に含まれる有機紫外蛍光色素は安定性が高く、紫外線照射時の発色性や耐候性がよく、有機紫外蛍光色素は樹脂に分散されているので詰まりを起こすことがなく、分散によって有機紫外蛍光色素粒子は小さくなっているので定着性が良好なものとすることができる。
Claims (4)
- 油相および水相からなる孔版印刷用エマルションインクにおいて、前記油相に水および有機溶剤に難溶または不溶の有機紫外蛍光色素と、該有機紫外蛍光色素を分散してなる樹脂とを含むことを特徴とする孔版印刷用W/Oエマルションインク。
- JIS K 5600−2−5に準じて測定される有機紫外蛍光色素の粒径が15μm未満であることを特徴とする請求項1記載の孔版印刷用W/Oエマルションインク。
- 前記有機紫外蛍光色素がベンゾオキサジノン構造を有する化合物であることを特徴とする請求項1または2記載の孔版印刷用W/Oエマルションインク。
- 前記有機紫外蛍光色素が下記式(1)で表される化合物であることを特徴とする請求項3記載の孔版印刷用W/Oエマルションインク。
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JP2012107207A JP2013234259A (ja) | 2012-05-09 | 2012-05-09 | 孔版印刷用w/oエマルションインク |
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---|---|---|---|---|
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-
2012
- 2012-05-09 JP JP2012107207A patent/JP2013234259A/ja active Pending
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