JP2013233976A - 歯間ブラシの包装容器 - Google Patents

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Abstract

【課題】 開封時に歯間ブラシを散乱させずに1本だけ取り出すことが容易であり、未使用の歯間ブラシを整然と衛生的に収容し得る歯間ブラシの包装容器を提供を提供する。
【解決手段】 透明樹脂製のブリスターシート4と、その背面側に重ねられる背面側シート(台紙)5とを具備し、ブリスターシート4には歯間ブラシ2を並列状態で収容し得るブリスタードーム45が形成される。歯間ブラシ2のハンドル21の後端位置に沿って窓孔47が形成されるとともに、窓孔47を開閉自在に覆う蓋部6が、ブリスターシート4の一辺縁部42に沿って設けられる。蓋部6を開き、窓孔47から歯間ブラシ2のハンドル21を摘んで抜き出し、抜き出した後に蓋部6を閉じて、未使用の歯間ブラシ2を衛生的に保管しておくことができる。
【選択図】 図3

Description

本発明は、複数本の歯間ブラシを並べて収容した状態で販売に供される歯間ブラシ用の包装容器に関する。
歯間ブラシは通常、数本ないし十数本程度まとめて包装され、薬局やスーパー等の店頭で陳列販売されている。その種の包装容器としては、ブラシの大きさや毛先形状がわかりやすく、衛生的で、フック什器に吊り下げて陳列するにも都合のよいブリスター容器が広く利用されている。
一般的なブリスター容器は、内容物の形状に合致するブリスタードームを正面側に膨出させた透明樹脂製のシート(ブリスターシート)と、その背面側に重ねられてブリスタードームの開口を塞ぐ台紙とから構成される。ブリスターシートは、例えばPET(ポリエチレンテレフタレート)、あるいはPVC(ポリ塩化ビニル)やPS(ポリスチレン)等の透明樹脂からなるシート材料を、通常は真空成形することによって製造される。ブリスターシートと台紙とを重ね合わせる形態については、
(1)別々に形成したブリスターシートと台紙とを熱圧着させてブリスタードームを密閉する一般的なブリスターパック
(2)ブリスターシートの周縁二方ないし四方に数ミリ幅の折り曲げ加工を施し、その折曲部分に沿って台紙を挿し込む、いわゆるスライドブリスター
(3)ブリスターシートと、台紙に相当する背面側シートとを同じ透明樹脂材料によって一体的に成形し、それらを二つ折りにして重ね合わせるシェルパック(クラムシェル)
等の形態がある。
特許文献1には、複数本の歯間ブラシを前記(1)のブリスターパックに並列的に収容した形態が例示されている。
特開2002−2788公報
前記(1)〜(3)のいずれの形態においても、ブリスター容器を開封して収容物を取り出すには、ブリスターシートと台紙とを分離する必要がある。歯間ブラシ用のブリスター容器の多くは、歯間ブラシを収容するためのブリスタードームが1本分ずつ完全に区画されてはおらず、複数本分の収容空間が一体的に連通するように成形されている。そのため、ブリスタードーム内に並べて収容された歯間ブラシが開封時のはずみでブリスタードームから飛び出し、周囲に散乱してしまうことがしばしばある。
さらに、前記(1)の形態に係るブリスターパックでは、ブリスターシートから台紙を剥がすときに、台紙が層状に剥がれながら不規則な形状に破れてしまうことが多い。このため、歯間ブラシの取り出しが困難になるとともに、歯間ブラシを1本しか使用しない場合でも複数本分の範囲まで破れて、残りの歯間ブラシを衛生的に保管したり携帯したりできなくなってしまう。ブリスタードームが1本分ずつ区画されるように成形された特許文献1記載のブリスターパックであっても、台紙全体が不規則に破れることによる不便は同様に発生する。
本発明は前述のような事情に鑑みてなされたものであって、開封時に歯間ブラシを散乱させることなく、1本だけを容易に取り出すことができるとともに、未使用の歯間ブラシを整然と、かつ衛生的に収容しておくことのできる歯間ブラシの包装容器を提供するものである。
前述の目的を達成するため、本発明の歯間ブラシの包装容器は、複数本の歯間ブラシを収容し得るブリスタードームが正面側に膨出されてなるブリスターシートと、前記ブリスターシートの背面側に重ね合わせられる台紙と、を具備する歯間ブラシの包装容器において、前記ブリスターシートには歯間ブラシを並列状態で収容し得る形状のブリスタードームが形成されて、該ブリスタードームに並列される歯間ブラシのハンドルの後端位置に沿って窓孔が形成されるとともに、該窓孔を開閉自在に覆う蓋部が設けられた、との基本的構成を採用する。
この基本的構成によれば、開閉自在の蓋部を開き、窓孔から歯間ブラシのハンドルを摘んで抜き出し、抜き出した後に蓋部を閉じて、未使用の歯間ブラシを衛生的に保管しておく、という使い方が可能になる。ここで「並列状態」とは、複数本の歯間ブラシが、向きを揃え、ブラシの先端及びハンドルの後端を一列に並べて、互いに平行に、かつ近接して配置された状態を意味する。そのような並列状態でブリスタードーム内に収容される歯間ブラシのハンドルの後端位置に沿って窓孔が形成されることにより、その窓孔から、ハンドルの後端を摘んで歯間ブラシを1本ずつ容易に抜き出すことができる。
前記蓋部は、前記ブリスターシートと同質の材料によって前記ブリスターシートと一辺縁部を共有するように一体成形され、該一辺縁部を折曲させることにより前記蓋部が前記窓孔の正面側に重ね合わせられるように構成することができる。かかる構成によれば、ブリスターシートと蓋部とを経済的に、かつ意匠的にすっきりと美しく成形することができるとともに、蓋部の開閉に伴う形状や寸法精度も安定する。
さらに、前記蓋部と前記ブリスターシートとの重ね合わせ部分の両端にアンダーカット嵌合部が設けられる構成を採用すれば、該アンダーカット嵌合部を相互に嵌合させることにより、蓋部を閉じた状態が適度な強度をもって好適に保持されることとなるので、未使用の歯間ブラシの散乱や汚損も防ぎやすくなる。
また、蓋部と同様に前記台紙も、前記ブリスターシートと同質の材料によって前記ブリスターシートと他辺縁部を共有するように一体成形され、該他辺縁部を折曲させることにより前記台紙が前記ブリスターシートの背面側に重ね合わせられるように構成されるのが好ましい。かかる構成によれば、ブリスターシートと台紙とを経済的に、かつ意匠的にすっきりと美しく成形することができる。
さらに、前記台紙と前記ブリスターシートとの重ね合わせ部分の隅部にアンダーカット嵌合部が設けられる構成を採用すれば、ブリスターシートと台紙との間に歯間ブラシを並べて該アンダーカット嵌合部を相互に嵌合させることにより、歯間ブラシを効率的に、かつ適度な強度をもたせて包装することができる。
前記包装容器全体は正面視縦長形状をなし、その上部近傍に吊下孔が形成されるのが好ましい。この構成によれば。包装容器をフック什器に吊り下げて効率的に陳列することができる。
そして、正面視縦長形状をなす該包装容器にあっては、その正面視右辺縁部に沿って前記蓋部が設けられるとともに、前記ブリスタードーム及び前記窓孔が、前記蓋部を右側に開いて歯間ブラシを右斜め上向きに抜き出すことができるように成形されるのが好ましい。この構成によれば、歯間ブラシがハンドルの後端を右上に向けた姿勢で収容されるので、歯間ブラシのハンドルの後端を右手で摘んで1本ずつ抜き出すのが容易になるとともに、蓋部が開いた状態でも、歯間ブラシが窓孔から脱落するおそれが少ない。また、ブリスタードーム内に並列された歯間ブラシのうち何本かを抜き出しても、残りの歯間ブラシが整然と並んだ状態に保持される。さらに、歯間ブラシを戻すときにも、歯間ブラシの先端をブリスタードーム内にある程度差し入れると、後は自然にブリスタードーム内に滑り込ませることができるので扱いやすい。
また、前記蓋部が、前記ブリスターシートの一辺縁部に沿って複数の部分に分割され、該分割された各部分が個々に開閉自在となるように形成されてもよい。この構成によれば、歯間ブラシを抜き出す際の開口面積が限定されるので、未使用の歯間ブラシを、より衛生的に保管することができる。
前述のように構成される本発明の歯間ブラシの包装容器によれば、開閉自在の蓋部を開いて、ブリスターシートに形成された窓孔から歯間ブラシを1本ずつ、ハンドルの後端を摘んで容易に抜き出すことができ、その際に歯間ブラシが散乱するのも防止することができる。また、不使用時には蓋部を閉じて、未使用の歯間ブラシを整然と衛生的に保管しておくことができ、その携帯も容易になる。
本発明の第1の実施の形態に係る歯間ブラシの包装容器の正面図である。 前記包装容器の蓋部を閉じた状態を示す斜視図である。 前記包装容器の蓋部を開いて、歯間ブラシを抜き出す状態を示す斜視図である。 前記包装容器の展開図である。 本発明の第2の実施の形態に係る歯間ブラシの包装容器の正面図である。
以下、本発明の実施の形態について、図を参照しつつ説明する。
[第1の実施の形態]
図1〜図4は本発明の第1の実施の形態を示す。この包装容器1は、容器全体の正面形状が縦長の角丸長方形状をなし、15本の歯間ブラシ2と1本の付替ホルダ3とを収容し得るように構成されている。
歯間ブラシ2は、ポリプロピレン樹脂等からなるハンドル21と、その先端に突設されたブラシ部22とを有する。ブラシ部22は、二つ折りにした金属線材の撚り合わせ部分にナイロン等からなるブラシ毛を挟み込んだ撚り線ブラシであって、撚り線ブラシの基部が、ハンドル21と一直線状になるようにして、略円錐状のハンドルネック23に埋め込み成形されている。ハンドル21の中間部分には、やや細径の可撓変形部24が設けられている。
付替ホルダ3は、歯間ブラシ2のハンドル21よりも僅かに太径の片底円筒状部材で、ハンドル21の後端側に嵌装してハンドル21を持ちやすくしたり、あるいはハンドルネック23側に被せてブラシ部22を保護したりする際に利用される。
ただし、本発明において、歯間ブラシ2や付替ホルダ3の詳細な形状はとくに限定されない。例えば、歯間ブラシ2は、ブラシ部22とハンドル21とが軟質樹脂によって一体成形されているタイプのものでもよいし、ハンドルネック23が屈折してブラシ部22がハンドル21に対し横向きに突設されているタイプのものでもよい。
(包装容器の全体的構成)
包装容器1は、その正面部分を構成するブリスターシート4と、台紙に相当する背面側シート5と、ブリスターシート4に設けられた蓋部6とを具備する。この実施の形態は、それらブリスターシート4、背面側シート5及び蓋部6が、同一の透明樹脂製シート材料により一体的に成形されて重ね合わせられる、いわゆるシェルパックである。
すなわち、成形時の展開形態を図4に示すように、ほぼ同じ外形を有するブリスターシート4と背面側シート5とが、それぞれのひとつの短辺縁部41を共有して連続し、また、ブリスターシート4とそれよりも細幅の蓋部6とが、それぞれのひとつの長辺縁部42を共有して連続し、全体で一枚となるように成形される。そして、背面側シート5が、短辺縁部41を折曲してブリスターシート4の裏側に重ねられ、蓋部6が、長辺縁部42を折曲してブリスターシート4の表側に重ねられる。
また、ブリスターシート4と背面側シート5との間には、それらよりもひと回り小さい平坦な中紙7が挟み込まれる。中紙7の表裏両面には商品説明等が適宜、印刷される。
(ブリスターシート)
ブリスターシート4には、その周縁部を囲む平坦なフランジ43と、フランジ43の内側から略一様の高さで膨出する段部44と、段部44の内側からさらに膨出するブリスタードーム45とが形成されている。段部44は、数ミリ程度の高さでフランジ43の正面側に膨出しており、その四隅は正面視略半円形状に形成されて、該半円形部分の側面はフランジ43側よりも段部44の表面側が僅かに外方に張り出すアンダーカット(逆抜き勾配)になっている。正面視上側(短辺縁部41の反対側)のフランジ43は、その幅がやや広くなっていて、該広幅部分の中央付近に円形の吊下孔431が形成されている。この吊下孔431はフック什器(図示せず)への陳列等に利用される。
ブリスタードーム45は、歯間ブラシ収容ドーム451と、付替ホルダ収容ドーム456とを有している。歯間ブラシ収容ドーム451は、15本の歯間ブラシ2を、正面から見てブラシ部22が左下になる姿勢で上下方向に並列させ得るように形成されている。歯間ブラシ収容ドーム451内の空間は、浅い凹凸によって歯間ブラシ21本分ずつの収容スペースに分割されてはいるが、凹凸の高さは歯間ブラシ2のハンドル21の太さの半分程度で、歯間ブラシ1本分ずつの収容スペースは完全には区画されておらず、15本分の歯間ブラシ2の収容スペースが一体的に連通している。歯間ブラシ1本分ずつの収容スペースは、略半筒状のブラシ収容部452と、略半円錐状のテーパを有するハンドルネック収容部453と、略半筒状のハンドル収容部454とを組み合わせて形成されている。
また、付替ホルダ収容ドーム456は、1本の付替ホルダ3を、歯間ブラシ2と平行に収容し得るように形成されている。付替ホルダ収容ドーム456と歯間ブラシ収容ドーム451とは、段部の細幅部分441を隔てて互いに区画されている。
ハンドル収容部454及び付替ホルダ収容ドーム456の正面から見て右側には、それらよりもさらに高く膨出する窓枠部46が形成されている。窓枠部46の高さは一様で、その平坦な天面が縦方向に一定幅で真っ直ぐに延びており、該天面の右端が窓孔47によって切断されている。
窓孔47は、ブリスターシート4の段部44における正面から見て右寄りの部分を、一定幅の縦長形状に切り抜いた開口部である。窓孔47の縦方向の長さは、15本の歯間ブラシ2及び1本の付替ホルダ3を並列させた全体の縦方向の長さよりも大きい。この窓孔47がブリスタードーム45の窓枠部46の右端を切断するように形成されて、ブリスタードーム45の内部空間が窓孔47側に開放されている。この窓孔47の位置は、ブリスタードーム45内に収容される歯間ブラシ2及び付替ホルダ3の右端(ハンドル21の後端)に沿う位置である。
(蓋部)
この窓孔47を開閉するための蓋部6が、ブリスターシート4の正面から見て右側に延設され、ブリスターシート4の右側の長辺縁部42を折曲させることにより、蓋部6が窓孔47の正面側に重ね合わせられる。ブリスターシート4と同様に蓋部6にも、平坦なフランジ61と、フランジ61の内側から略一様の高さで膨出する段部62と、段部62の内側からさらに膨出するブリスタードーム63とが形成されている。ただし、ブリスターシート4とは異なり、蓋部6のフランジ61、段部62及びブリスタードーム63は、蓋部6の縁端で真っ直ぐ縦方向に切断されている。
蓋部6の段部62は、ブリスターシート4の段部44とほぼ同じ高さでフランジ61の正面側に膨出しており、その上部及び下部は正面視略半円形状に形成されて、該半円形部分の側面はフランジ61側よりも段部62の表面側が僅かに外方に張り出すアンダーカット(逆抜き勾配)になっている。そして、蓋部6をブリスターシート4に重ねると、それらのアンダーカット部分同士が互いに嵌合して、その重なり合った状態が保持される。
蓋部6に形成されるブリスタードーム63は、歯間ブラシのハンドル後端収容ドーム631と、付替ホルダの後端収容ドーム632と、窓枠押え部64とを有している。歯間ブラシ2のハンドル後端収容ドーム631は、その天面が平坦で、右端が歯間ブラシ2の後端を並列状態で位置決めし得るように階段状に形成されている。窓枠押え部64は、歯間ブラシのハンドル後端収容ドーム631及び付替ホルダの後端収容ドーム632部よりもさらに高く、窓枠部46とほぼ同じ高さまで膨出して、一定幅の平坦な天面を縦方向に真っ直ぐ延ばしており、その天面が窓枠部46の天面に重ねられる。これにより、窓孔47が縦方向全体にわたって閉じられる。
(背面側シート)
背面側シート5は、ブリスターシート4の正面から見て下側に延設される。ブリスターシート4と同様に背面側シート5にも、その周縁部を囲む平坦なフランジ51と、フランジ51の内側から略一様の高さで膨出する段部52とが形成されている。背面側シート5の段部52は、ブリスターシート4の段部44と同じ外形をなすように正面側に膨出し、その四隅が正面視略半円形状に形成されて、該半円形部分の側面はアンダーカット(逆抜き勾配)になっている。そして、背面側シート5とブリスターシート4とを重ね合わせると、それらのアンダーカット部分同士が互いに嵌合して、その重なり合った状態が保持される。
背面側シート5の段部52には、背面側に浅く膨出する横長矩形の凹部53が、段部の細幅部分54を間に挟んで複数箇所に形成されている。各凹部53の間に設けられる段部の細幅部分54は、包装容器1全体の剛性を高める補強リブの役割をなす。
フランジ51のうち、ブリスターシート4の背面側に重ねたときに上側になる部分は、その幅がやや広くなっていて、該広幅部分の中央付近には、吊下孔431との干渉を避けるためのU字状切欠部55が形成されている。
(包装手順)
このような形状の包装容器1によって歯間ブラシ2を包装する手順は、概ね次のようになる。まず、ブリスターシート4の正面側に蓋部6を重ね合わせ、蓋部6とブリスターシート4のアンダーカット部分同士を嵌合させて、窓孔47を閉じた状態にする。このとき、必要に応じて、蓋部6の窓枠押え部64とブリスターシート4の窓枠部46との合わせ目に、正面側からテープやシールなどを貼着してもよい。
蓋部6を閉じたらブリスターシート4を伏せ、ブリスタードーム45を上向きにした姿勢で、歯間ブラシ収容ドーム451及び付替ホルダ収容ドーム456にそれぞれ、歯間ブラシ2及び付替ホルダ3を並べる。それらが並べられたら、その上に中紙7を重ねて押える。
さらに、背面側シート5を重ね合わせ、ブリスターシート4と背面側シート5のアンダーカット部分同士を嵌合させる。必要に応じ、ブリスターシート4のフランジ43と背面側シート5のフランジ51との重なり部分を接着、溶着、あるいはステープル留めするなどして、包装容器1を確実に封止する。
(使用方法)
こうして包装された歯間ブラシ2を使用する際には、蓋部6を開いて窓孔47から歯間ブラシ2や付替ホルダ3を抜き出す。窓孔47は包装容器1を正面から見て右側に開口するように設けられており、また歯間ブラシ2はハンドル21の端部を右上にして収容されているので、右手の指先で歯間ブラシ2のハンドル21の後端を摘んで右斜め上向きに抜き出すのが容易であり、蓋部6が開いた状態でも歯間ブラシ2の脱落を防ぎやすい。
通常は上段から順番に1本ずつ抜き出すが、歯間ブラシ収容ドーム451内が好適に区切られていれば、中段以下の任意の1本を抜き出しても差し支えない。歯間ブラシ2を包装容器内1に戻す場合でも、歯間ブラシ2の先端をブリスタードーム45内にある程度差し入れると、後は自然にブリスタードーム45内に滑り込ませることができるので扱いやすい。このような使い勝手により、歯間ブラシ2を散乱させずに整然と、かつ衛生的に使用することができる。
全ての歯間ブラシ2を使用した後には、ブリスターシート4と背面側シート5との重なり部分を剥がし、中紙7の材質が異なる場合はそれだけ分別して、包装容器1を廃棄、あるいはリサイクル処分する。
[第2の実施の形態]
図5は本発明の第2の実施の形態を示す。この包装容器10は、前記第1の実施の形態と同様に、正面部分を構成するブリスターシート4と、台紙に相当する背面側シート5と、ブリスターシート4の長辺縁部42に沿って設けられた蓋部6とを具備し、それらが同一の透明樹脂製シート材料により一体的に成形されたシェルパックである。
ただし、第2の実施の形態では、ブリスターシート4に形成されるブリスタードーム45が、歯間ブラシ2を正面から見て横向きの姿勢で並列させる形状に成形されている。窓孔47は、歯間ブラシ2のハンドル21の後端に沿うように、ブリスターシート4の正面から見て右寄りの部分に、一定幅の縦長形状に形成されている。
蓋部6は、第1の実施の形態と同様にブリスターシート4の正面から見て右側に延設され、ブリスターシート4の右側の長辺縁部42を折曲させて窓孔47の正面側に重ね合わせられる。ただし、第2の実施の形態では、蓋部6が縦方向にわたって3つの部分(6a、6b、6c)に分割され、分割された各部分が個々に開閉自在となるように形成されている。分割された各部分(6a、6b、6c)を閉じた状態で固定するための手段としては、例えばシール、テープ、あるいは爪片や溝孔等を利用する適宜の掛着構造を利用することができる。
このような構成を採用すれば、歯間ブラシ2を抜き出す際の窓孔47の開口面積が限定されるので、未使用の歯間ブラシ2を、より衛生的に保管することができる。
[他の実施の形態]
なお、前述した包装容器1、10の実施の形態は一例であって、包装容器の細部の形状や蓋部の構造等については、収容される歯間ブラシの形状や本数等に応じ、あるいは陳列や販売上の事情に応じて、適宜改変されてもよい。具体的には、背面側シート(台紙)が、ブリスターシートとは別体に形成されて、ブリスターシートに接着、溶着、ステープル留め、あるいは適宜の掛着手段や嵌合手段等によって接合されてもよい。
蓋部を閉止状態に保持する手段についても、第1の実施の形態に示したようなアンダーカット嵌合部に限らず、例えば爪片や溝孔、ボタン、フック、粘着シート等を利用する適宜の掛着手段等を採用することができる。さらには、蓋部がブリスターシートとは別体に形成され、例えば差込式のスライド係合手段等を利用して、ブリスターシートに着脱自在に取り付けられてもよい。また、窓部の形状や位置についても、使い勝手を考慮して適宜変形されてよいし、窓部が複数箇所に分割されていてもよい。本発明は、これらの実施の形態も包含するものである。
1 包装容器
10 包装容器
2 歯間ブラシ
21 ハンドル
22 ブラシ部
23 ハンドルネック
24 可撓変形部
3 付替ホルダ
4 ブリスターシート
43 フランジ
431 吊下孔
44 段部
45 ブリスタードーム
46 窓枠部
47 窓孔
5 背面側シート(台紙)
51 フランジ
52 段部
6 蓋部
61 フランジ
62 段部
63 ブリスタードーム
64 窓枠押え部
7 中紙

Claims (8)

  1. 複数本の歯間ブラシを収容し得るブリスタードームが正面側に膨出されてなるブリスターシートと、前記ブリスターシートの背面側に重ね合わせられる台紙と、を具備する歯間ブラシの包装容器において、
    前記ブリスターシートには歯間ブラシを並列状態で収容し得る形状のブリスタードームが形成されて、該ブリスタードームに並列される歯間ブラシのハンドルの後端位置に沿って窓孔が形成されるとともに、
    該窓孔を開閉自在に覆う蓋部が設けられたことを特徴とする歯間ブラシの包装容器。
  2. 請求項1に記載の歯間ブラシの包装容器において、
    前記蓋部は、前記ブリスターシートと同質の材料によって前記ブリスターシートと一辺縁部を共有するように一体成形され、該一辺縁部を折曲させることにより前記蓋部が前記窓孔の正面側に重ね合わせられることを特徴とする歯間ブラシの包装容器。
  3. 請求項2に記載の歯間ブラシの包装容器において、
    前記蓋部と前記ブリスターシートとの重ね合わせ部分の両端にアンダーカット嵌合部が設けられたことを特徴とする歯間ブラシの包装容器。
  4. 請求項1、2または3に記載の歯間ブラシの包装容器において、
    前記台紙が、前記ブリスターシートと同質の材料によって前記ブリスターシートと他辺縁部を共有するように一体成形され、該他辺縁部を折曲させることにより前記台紙が前記ブリスターシートの背面側に重ね合わせられることを特徴とする歯間ブラシの包装容器。
  5. 請求項4に記載の歯間ブラシの包装容器において、
    前記台紙と前記ブリスターシートとの重ね合わせ部分の隅部にアンダーカット嵌合部が設けられたことを特徴とする歯間ブラシの包装容器。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の歯間ブラシの包装容器において、
    該包装容器全体が正面視縦長形状をなし、その上部近傍に吊下孔が形成されたことを特徴とする歯間ブラシの包装容器。
  7. 請求項6に記載の歯間ブラシの包装容器において、
    該包装容器の正面視右辺縁部に沿って前記蓋部が設けられるとともに、
    前記ブリスタードーム及び前記窓孔は、前記蓋部を右側に開いて歯間ブラシを右斜め上向きに抜き出すことができるように成形されたことを特徴とする歯間ブラシの包装容器。
  8. 請求項1〜7のいずれか一項に記載の歯間ブラシの包装容器において、
    前記蓋部が、前記ブリスターシートの一辺縁部に沿って複数の部分に分割され、該分割された各部分が個々に開閉自在となるように形成されたことを特徴とする歯間ブラシの包装容器。
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