JP3148048U - 包装用ケース - Google Patents
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Description
かかる包装用ケースは、消費者が購入した後、通常、廃棄される。このため、包装用ケースは、比較的安価であることが好ましい。
かかる包装用ケースは、所定の平面形状に切り抜かれた1枚の合成樹脂シートを、貼着片を利用して組み立てることによって、箱状に形成されている。
具体的には、合成樹脂シートは、紙に比して、原料コストが高い。また、合成樹脂シートに所望の意匠を印刷する場合の印刷コストは、紙に印刷する場合に比して高い。
上記従来の包装用ケースは、その全体が1枚の合成樹脂シートから形成されているので、材料コスト及び印刷コストが高いという問題点がある。
なお、全体が紙で形成されている包装用ケースの場合には、ケースを通じて収納した物品が見えないが、本考案の包装用ケースであれば、カバー体が合成樹脂シートで形成されているので、カバー体を通じて物品を見ることも可能である。
さらに、上記包装用ケースは、カバー体が収納体に係止されているので、保管・運搬時に、両者が分離して、ケース内の物品が脱落するおそれがない。
上記好ましい包装用ケースは、取っ手部を利用してカバー体を把持することにより、手でぶら下げて持ち運びできる。
また、孔部から差込片部を抜けば、カバー体の収納体に対する係止を解除して、カバー体を収納体から取り外すことができる。カバー体を外すことにより、物品を収納体から取り出すことができる。
また、差込片部が孔部の上方領域における収納体の内面側に折り曲げられているので、取っ手部を利用して包装用ケースをぶら下げたときに、差込片部が収納体の孔部の上方縁に食い込むように引掛かる。このため、包装用ケースを持ち運びしている途中で、収納体がカバー体から離脱するおそれがない。
なお、上記幅広の差込片部は、孔部から抜けにくいため、カバー体の収納体に対する係止を解除しにくいが、収納体は紙で形成されているので、手で破くことができる。このため、差込片部が折り曲げられている領域(孔部の上方領域)において、収納体を破ることによって、カバー体の係止を解除できる。
なお、各部の用語の接頭語として、第1、第2などを付す場合があるが、該接頭語は、用語を区別するために付加されるものであり、各部の順序や優劣などを意味しない。また、方向を示す用語として「上下」や「前後」は、収納体を下に向け、本考案の包装用ケースを自立させた状態を基準にしている。
なお、収納体2を構成する展開シートを、図6に示し、カバー体3を構成する展開シートを、図7に示す。この展開シートをそれぞれ組み立てることにより、収納体2及びカバー体3が得られる。図6及び図7の展開シートに付された符号は、収納体2及びカバー体3の各部にそれぞれ対応している。なお、図6及び図7において、各折り罫線を一点鎖線で表す。
収納体2を形成する紙は、余りに薄いものを用いると物品Aを載せたときに大きく変形し、一方、余りに厚いものを用いるとコスト的に不利となる。この点から、紙は、米坪190g/m2〜1500g/m2のもの(所謂厚紙)が好ましく、更に、米坪260g/m2〜370g/m2のものがより好ましい。
底面部21の前辺及び後辺は、周壁部22の前辺及び後辺に、第1折り罫線41及び第2折り罫線42を介して連設されている。底面部21の両側辺は、平面視山型状に形成され、この両側辺は、周壁部22に連設されていない自由辺とされている。
底面部21は、第1折り罫線41及び第2折り罫線42において、周壁部22に対して略直交状に折り曲げられている。
この第2底面片212の面内には、第2底面片212を2等分するような位置に、上記第3折り罫線43が形成されている。
上記第2底面片212上に第1底面片211が重ねられ、その重ね合わせ部分のうち、第3折り罫線43から第1折り罫線41で囲われた領域内が接着されることによって(図3において、接着部分を黒塗りで示す)、上記底面部21が形成されている。
なお、この底面部21は、第3折り罫線43において山折りする(周壁部22の内側方向へ折る)ことにより、2つに折り畳むことができる。
なお、本実施形態では、周壁部22は、後面222の一側辺から延設された糊代片223を前面221の一側辺に接着することにより、前面221と後面222が連設されている。
なお、この周壁部22は、前記一対の折り罫線44,45において山折りすることにより、前面221及び後面222が重なり、略扁平状に折り畳むことができる。
従って、収納体2は、物品Aを収納しない時(不使用時)、2つ折りにした底面部21を周壁部22の前面221及び後面222の間に介在させた状態で、略扁平状に折り畳むことができる。
後面222の高さは、物品Aの高さと略同一又はそれ以上であることが好ましい。
かかる後面222を有する収納体2は、それに物品Aを収納したとき、物品Aの背後に比較的大面積の後面222を配置できる。このため、物品Aの背景面が大きくなり、物品Aを見栄え良く収納できる。
前面221の高さが余りに高いと、収納された物品Aの多くが前面221によって遮蔽されるため、消費者が物品Aを視認し難く、又、収納体2内に物品Aを出し入れし難くなる。一方、前面221の高さが余りに低いと、物品Aが不用意に収納体2から離脱するおそれがある。
前記孔部5は、周壁部22の前面221又は後面222に形成される。孔部5は、図示したように1箇所でもよいし、複数箇所形成されていてもよい。例えば、孔部5は、前面221及び後面222にそれぞれ1箇所又は複数箇所形成されていてもよい。
後面222に孔部5を形成することにより、包装用ケース1の前面側から孔部5が消費者に見えにくくなる。
例えば、本実施形態の包装用ケース1は、ケース1内に2つの物品A(例えば、シャンプー容器、リンス容器などの円筒状容器)を並べて収納できる。この場合、隣接する2つの物品A,Aの間に、上記間隙が存在する。このため、前記孔部5は、後面222(又は前面221)の幅方向中央部に形成される。
なお、孔部5の上下位置は、特に限定されないが、好ましくは収納体2の下方側である。
本実施形態では、孔部5は後面222に形成されているので、前記切り目61,62は、後面222に形成されている。
右方の切り目62の下端部62aは、孔部5の右上方縁(略四角形状の孔部5の右上角)の近傍に位置している。該右方の切り目62は、その下端部62aから右斜め上方(孔部5の中心を基準とする放射方向)に延びて形成されている。
従って、上記左右一対の切り目61,62は、孔部5の縁に繋がっておらず、両下端部61a,62aから上方へ向かうに従って次第に離反するように、傾斜状に形成されている。
好ましくは、上記一対の切り目61,62は、左右対称に形成される。
カバー体3を構成する合成樹脂シートは、余りに軟らかいものを用いると剛性が十分でなく、一方、余りに硬いものを用いると剛性が強すぎて、収納体2に被せることが困難となる。これを考慮すると、合成樹脂シートの厚みは、0.18mm〜1.0mmであり、好ましくは0.20mm〜0.60mmである。
合成樹脂シートの材質としては、例えば、ポリプロピレン、ポリエチレンなどのポリオレフィン系、ポリエチレンテレフタレートなどのポリエステル系、ポリスチレン系、ポリアミド系などが挙げられる。中でも、曲げ特性に優れているので、ポリプロピレン系の合成樹脂シートが好ましい。
本考案の包装用ケース1は、印刷コストが安価な紙製の収納体2を有するので、該収納体2に印刷を施しておけば、カバー体3には、必ずしも印刷を施す必要性はない。このため、より安価な包装用ケース1を提供できる。
もっとも、カバー体3に所望の意匠を印刷してもよい。
天面部31は、第6折り罫線46及び第7折り罫線47において、カバー壁部32に対して略直交状に折り曲げられている。
天面部31は、第8折り罫線48において山折りすることにより、2つに折り畳むことができる。
なお、本実施形態では、カバー壁部32は、前面321の両側辺から延設された糊代片323を後面322の両側辺に接着することにより、前面321と後面322が連設されている。
なお、このカバー壁部32は、前記一対の折り罫線49,410において山折りすることにより、前面321及び後面322が重なり、略扁平状に折り畳むことができる。
従って、カバー体3は、不使用時、天面部31及びカバー壁部32を折り畳むことによって、略扁平状に折り畳むことができる。
カバー壁部32の高さは、カバー体3を収納体2に被したときに、天面部31が収納された物品Aに当たらず、且つ、カバー壁部32の下辺が収納体2の底面部21と略同じ又は底面部21よりも少し上方に位置することが好ましい。
この切除部分は、カバー部材3を収納体2に被せたときに、カバー部材3のカバー壁部32と収納体2の周壁部22の上端部の間に隙間が生じない大きさとされる。
すなわち、カバー体3を収納体2に被せたときに、傾斜線Xの上端部(第9折り罫線49及び第10折り罫線410の中途部)が収納体2の周壁部22の上端部よりも下方に位置するように、カバー壁部32の前面321及び後面322が切除されている。
なお、本実施形態では、周壁部22の前面221の高さが低いので、傾斜線Xの上端部が周壁部22の前面221の上端部よりも下方に位置するように、カバー壁部32の前面321及び後面322の下方両隅部が切除されている。
この差込片部7は、カバー壁部32から延設された部分であり、孔部5に対応して設けられている。
例えば、孔部5が2箇所形成されている場合、差込片部7は、カバー体3を収納体2に被せたときにそれぞれの孔部5に対応する位置に、2箇所形成される。
この切り目81の両端部は、離反しており、切り目81で囲われた領域(差込片部7)は、切り目81の両端部間において後面322に連設されている。切り目81は、その両端部を基準にして下方側に形成されている。
従って、差込片部7の延出向きは、下方である(差込片部7の連設部分が上側に位置し、且つ差込片部7の先端が下側に位置する)。
なお、上記差込片部7は、第3延設片部73が延設されているので、孔部5の開口上下長さよりも長い。このため、該差込片部7は、孔部5から更に抜け難くなるので、より好ましい態様である。
第3延設片部73の延出長さ(上下長さ)は、1mm〜10mmが好ましく、3mm〜7mmがより好ましい。
また、差込片部7は、その折り曲げ部分が孔部5の上方縁に接している。
このように差込片部7を孔部5内に差し込むことによって、カバー体3が収納体2に係止される。
この取っ手部33は、例えば、カバー壁部32の後面322の上方中央部に有端状の切り目82を形成することにより、後面322の面内に形成されている。
この切り目82で囲われた領域を内側へ押し込むことにより、後面322の上方に手を挿入可能な開口(取っ手部33)が形成される。
また、全体が合成樹脂シートから形成された従来の包装用ケースは、ケースの形状を保持するため比較的剛性の高い(分厚い)合成樹脂シートを用いる必要がある。この点、本考案の包装用ケース1は、紙製の収納体2が、合成樹脂シート製のカバー体3を補強してその形状を保持するため、比較的薄い合成樹脂シートを用いることも可能である。このため、本考案によれば、より安価な包装用ケース1を提供できる。
また、上記包装用ケース1は、カバー体3を通じて、収納された物品Aが見えるので、展示販売用のケースとして優れている。
包装用ケース1をぶら下げた際、孔部5に差し込まれ且つ折り曲げられた差込片部7の折り曲げ部分が、孔部5の上方縁に食い込むように引掛かる。このため、包装用ケース1を運搬中に、収納体2がカバー体3から離脱するおそれがない。
例えば、収納体2の孔部5に差し込まれたカバー体3の差込片部7を該孔部5から抜くことによって、カバー体3の収納体2に対する係止を解除できる。
また、収納体2は、紙で形成されているので、収納体2の一部分(差込片部7が折り曲げられている領域)を破ることによって、差込片部7を収納体2から抜き、カバー体3の係止を解除できる。
このため、図8及び図9に示すように、孔部5から指を入れて差込片部7の表面に当て、その指を外側に引くことにより、切り目61,62と孔部5の縁の間が容易に破れ、左右の切り目61,62の下端部と孔部5の左右上方縁とが繋がり、収納体2に大きな破断開口が生じる。かかる大きな破断開口が生じるので、該開口から幅広の差込片部7を容易に抜き出すことができる。
上記実施形態では、差込片部7は孔部5の開口幅よりも幅広に形成されているが、例えば、図10(a)及び(b)に示すように、差込片部7の幅が、孔部5の開口幅と略同一又はそれよりも短く形成されていてもよい。かかる差込片部7も上記実施形態と同様に、孔部5に差し入れた後、上側に折り曲げることによって、孔部5の上方縁に係止される。
Claims (5)
- シート材を組み立てることにより形成された包装用ケースであって、
物品を収納する紙製の収納体と、前記収納体に被せられた合成樹脂シート製のカバー体と、を備え、
前記収納体が、物品を載せる底面部と、前記底面部の周囲から上方に延設された周壁部と、前記周壁部の上方に開口された上方開口部と、を有し、
前記カバー体が、前記収納体の上方開口部を覆う天面部と、前記天面部の周囲から下方に延設され且つ前記収納体の周壁部を覆うカバー壁部と、を有し、
前記カバー体が前記収納体に係止されていることを特徴とする包装用ケース。 - 前記カバー体の上方に、取っ手部が形成されている請求項1に記載の包装用ケース。
- 前記収納体の周壁部に孔部が設けられ、前記カバー体のカバー壁部に、前記孔部に差し込み可能な差込片部が延設されており、前記差込片部を前記孔部に差し込むことによって、前記カバー体が前記収納体に係止されている請求項2に記載の包装用ケース。
- 前記差込片部の幅が、前記孔部の開口幅よりも長く、前記孔部に差し込まれた前記差込片部が、前記収納体の内面側であって前記孔部の上方領域側に折り曲げられている請求項3に記載の包装用ケース。
- 前記収納体には、左右の切り目が形成されており、前記左方の切り目の下端部が、孔部の左上方縁の近傍に位置し、前記右方の切り目の下端部が、孔部の右上方縁の近傍に位置し、前記左右の切り目は、前記下端部から上方へ向かうほど離反するように形成されている請求項4に記載の包装用ケース。
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JP2008007992U JP3148048U (ja) | 2008-11-14 | 2008-11-14 | 包装用ケース |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2010254360A (ja) * | 2009-04-27 | 2010-11-11 | Sogo Insatsu Shiki Kk | 樹脂と紙との複合ケース |
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2008
- 2008-11-14 JP JP2008007992U patent/JP3148048U/ja not_active Expired - Fee Related
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