JP2013233764A - 印刷画像検品システム、印刷画像検品方法及びプログラム - Google Patents

印刷画像検品システム、印刷画像検品方法及びプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】両面印刷の実施時に、裏写り検品誤判定による検品不良率が増大することを防ぐこと。
【解決手段】画像が第1面に印刷された印刷物の第2面を読み取り、裏写りが発生しているかを判定する。裏写りが発生していると判定された印刷物の第1面の画像と、当該印刷物の第2面に裏写りした画像との濃度差をユーザーの指示に応じて濃度差閾値として記憶する。
【選択図】図15

Description

本発明は、画像形成装置により画像が印刷された印刷物上の画像を読み取り、所定の画像品位であるかどうかを判定する、印刷画像検品システム、印刷画像検品方法及びプログラムに関する。
従来、オンデマンド印刷機などの印刷システムにおいては、印刷物上に形成された画像の品位を認識し、検品判定を行う。所望の品位でないと判定(検品不良判定)された場合には、検品判定不良であると判定された印刷物を通常の出力部とは別の出力部に出力し、画像形成を継続するようなものがある(特許文献1参照)。
特開2005−144797号公報
シートの両面に画像が印刷された印刷物を読み取って検品処理を行う場合に、印刷物上の画像の読み取りのための光の照射により、裏面読み取り時には表面の、表面読み取り時には裏面の画像が透過されて読み取られてしまうことが考えられる。この時、実際の印刷物の品質としては問題ない(すなわち、裏写りは発生していない)ものの、検品部において裏写りが発生していると誤判定されてしまう。そのため、画像形成装置は、必要部数分の印刷物を揃えるために再度印刷処理を行うなどして、無駄にシートを消費してしまう等の問題がある。
本発明に係る印刷画像検品システムは、複数の異なる濃度の画像を第1面に印刷した印刷物の第2面を読み取り、裏写りが発生しているかを判定する判定手段と、ユーザーの指示に応じて、裏写りが発生していると判定された前記印刷物の第1面の画像と、当該印刷物の第2面に裏写りした画像との濃度差を濃度差閾値として記憶する記憶手段とを備えたことを特徴とする。
本発明によれば、両面印刷時の裏写り検品誤判定の増大を抑制することができる。
システム構成を示す図である。 画像形成装置のシステムブロック図である。 画像形成装置のプリンタ部の構成を示す図である。 (a)は検品装置の概略内部構成図である。(b)は印刷物の搬送部の上面視図である。 フィニッシャ部の構成を説明する図である。 フィニッシャ部の制御系統の概略を説明する図である。 検品装置の概略処理を示すブロック図である。 (a)は用紙の斜行を検出するための構成を説明する図である。(b)は用紙の斜行を検出するための方法を説明する図である。 (a)は文字部分における検品NG判定の例を示す図である。(b)は非文字部分に置ける検品NG判定の例を示す図である。 実施例1におけるパッチデータ例を説明する図である。(a)は表面にパッチデータを印刷した印刷物の例を示す図である。(b)は裏面にパッチデータを印刷した印刷物の例を示す図である。(c)は表面にパッチデータ、裏面に一定濃度で印刷した印刷物の例を示す図である。(d)は裏面にパッチデータ、表面に一定濃度で印刷した印刷物の例を示す図である。 実施例1におけるパッチデータ印刷及び検品の処理を示すフローチャートである。 実施例1における裏写りレベル確認の処理を示すフローチャートである。 実施例1における表示部による表示の例を説明する図である。 実施例1における裏写り濃度レベル設定時の表示部による表示の例を説明する図である。 実施例1における印刷ジョブ開始時の裏写り判定の処理を示すフローチャートである。 実施例1における印刷ジョブデータの例を説明する図である。 実施例1における同一用紙の表裏面での座標の考え方を説明する図である。 実施例1における検品センサーでの読み取り画像データを示す図である。 実施例1における用紙種類変更時の表示部による表示の例を説明する図である。 実施例1における用紙種類変更時の処理を示すフローチャートである。 実施例2におけるテストプリント施行時の表示部による表示の例を説明する図である。 実施例2におけるテストプリント施行時の処理を示すフローチャートである。 実施例3における印刷濃度変更処理時の表示部による表示の例を説明する図である。 実施例3における印刷濃度変更処理を示すフローチャートである。
以下、本発明を実施するための形態について図面を用いて説明する。
(実施例1)
図1は、本発明の一実施形態における検品装置を含む印刷画像検品システムの例示的な構成を示している。
符号101は各種の入力データを処理し、印刷処理を行う画像形成装置を示す。また、符号102は上記画像形成装置101からの印刷物を受け取って印刷物を検査する検品装置である。符号103は検品装置102で検査された印刷物を受け取り、所定の出力部(例えばトレイ)に搬送仕分けを行うフィニッシャ部である。画像形成装置101はネットワークを介して外部のプリントサーバーやクライアントPCへと接続されている。検品装置102は通信ケーブルを介して画像形成装置101と1対1で接続されている。またフィニッシャ部103も上記とは別の通信ケーブルを介して画像形成装置101と1対1で接続されている。
本実施例においては、印刷画像検品システムとして、画像形成、画像検品、フィニッシングまでを一貫して行うインライン検品機を示している。
[画像形成装置の構成]
図2のブロック図を用いて画像形成装置101のシステム構成を説明する。
同図において、入力画像処理部201は、紙原稿などをスキャナなどの画像読み取り装置で読み取り、読み取られた画像データに対して画像処理を行う。
NIC部202は、ネットワークを利用して入力された画像データ(主に、PDLデータ)をRIP部208に渡したり、画像形成装置内部の画像データや装置情報をネットワーク経由で外部に送信したりする。RIP部208は、入力されたPDLデータを解読し、ビットマップ展開する部分である。
次に、入力された画像データは、画像形成装置制御部203に送られる。画像形成装置制御部203は、入力されるデータや出力するデータを制御する役割を果たしている。
また、画像形成装置制御部203に入力された画像データは、一旦メモリ部204に記憶される。記憶された画像データは、必要に応じて呼び出されたりする。
出力画像処理部205は、印刷すべき画像データの濃度値を出力濃度LUTによって変更する画像処理を施し、処理後の画像データをプリンタ部206に送る。
プリンタ部206では、出力画像処理部205で作られた画像データに基づいて印刷処理を行い、給紙されたシート上に順次画像を印刷していく。更に、操作部207は、ユーザーが上記の様々なフローや機能を選択したり、操作指示したりするためのものである。なお、本実施例においてシートは、さまざまな用紙やOHPシートなどを含むが、以下では単に用紙と呼ぶ。
図3は上記画像形成装置101のプリンタ部の内部構成を示している。
画像形成装置101は、スキャナ部301、レーザ露光部302、感光ドラム303、作像部304、定着部305、給紙/搬送部306、プリンタ制御部(不図示)を有する。
スキャナ部301は、原稿台に置かれた原稿に対して、照明を当てて原稿画像を光学的に読み取り、その像を電気信号に変換して画像データを作成する工程である。
レーザ露光部302は、画像データに応じて変調されたレーザ光などの光線を等角速度で回転する回転多面鏡(ポリゴンミラー)307に入射させ、反射走査光として感光ドラム303に照射する。
作像部304は、感光ドラム303を回転駆動し、帯電器によって帯電させ、レーザ露光部によって感光ドラム上に形成された潜像をトナーによって現像する。現像は、そのトナー像を用紙に転写し、その際に転写されずに感光ドラム上に残った微小トナーを回収するといった一連の電子写真プロセスの現像ユニット(現像ステーション)を4連持つことで実現している。
シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、ブラック(K)の順に並べられた4連の現像ユニットは、シアンステーションの作像開始から所定時間経過後に、マゼンタ、イエロー、ブラックの作像動作を順次実行していく。このタイミング制御によって、用紙上に色ずれのない、フルカラートナー像が転写される。本実施例はカラープリンタを想定しているが、これに限定されるものではなく、白黒プリンタの場合にはブラックの現像ユニットのみが搭載される。
定着部305は、ローラーやベルトの組み合わせによって構成され、ハロゲンヒータなどの熱源を内蔵し、上記作像部によってトナー像が転写された用紙上のトナーを、熱と圧力によって溶解、定着させる。
給紙/搬送部306は、用紙カセットやペーパーデッキに代表される用紙収納庫308を一つ以上持っている。給紙/搬送部306は、画像形成装置制御部の指示に応じて用紙収納庫308に収納された複数の用紙の中から一枚分離し、作像部・定着部へ搬送する。搬送された用紙は、前述の現像ステーションによって、各色のトナー像が転写され、最終的にフルカラートナー像が用紙上に形成される。また、用紙の両面に画像形成する場合は、定着部を通過した用紙を再度作像部へ搬送する搬送経路を通るように制御する。
プリンタ制御部は、画像形成装置全体を制御する画像形成制御部と通信して、その指示に応じて制御を実行する。また、プリンタ制御部は、前述のスキャナ部301、レーザ露光部302、作像部304、定着部305、給紙/搬送部306の各部の状態を管理しながら、全体が調和を保って円滑に動作できるよう指示を行う。
[フィニッシャ部の構成例]
図5は、フィニッシャ部103の構成の一例を断面図で示している。
検品装置102から排出された印刷物は、フィニッシャ部103に搬送される。フィニッシャ部103は、エスケープトレイ501及び出力トレイ502を備える。印刷物の排出先は、検品装置102の結果に応じていずれかのトレイに切り替えられる。
さらに、出力すべきジョブに対してステイプルモードが設定されている場合には、出力トレイ502に印刷物が排出されるよう制御される。その際には、印刷物が出力トレイ502に排出される前に、印刷物をジョブ毎にフィニッシャ部103内部の処理トレイ503に順次蓄えておき、該処理トレイ503上にてステープラ504にて印刷物をバインドする。その上で、出力トレイ502へ、バインドされた印刷物を排出する。
転送パス切り替え部505は検品装置102からの検品判定情報に応じて、印刷物の転送パスを切り替える。転送パスを切り替えることにより、印刷物をエスケープトレイ501もしくは出力トレイ502に転送することが可能である。
図6はフィニッシャ部103の制御系の接続の概略を示す図である。
画像形成装置101内の画像形成装置制御部203とフィニッシャ部103内のフィニッシャ制御部601は専用の通信線で接続されている。フィニッシャ制御部601は、画像形成装置101からジョブに応じたフィニッシャ設定情報を受信する。フィニッシャ制御部601は、受信した設定情報に基づいて、フィニッシャ部103内の各機能を制御する制御部との間で通信を行う。用紙搬送制御部602は、フィニッシャ制御部601から送信されたジョブの制御情報などに基づいて、各種用紙排出先に用紙を導くように搬送パスの切り替え制御を行う。具体的には搬送される用紙をエスケープトレイ501に搬送切り替えするよう搬送パス切り替え部505を制御する。
[検品装置の内部構成]
図4(a)は検品装置102の概略内部構成図を示している。画像形成装置101から出力された印刷物は、給紙ローラー401によって検品装置に引き込まれる。その後、印刷物は搬送ベルト402上を搬送されながら、搬送ベルト402上にある検品センサー403で印刷物の表面の画像が読み取られる。同様に搬送ベルト402の下にある検品センサー404で印刷物の裏面の画像が読み取られる。その後、検品センサー403、404により読み取られた画像を用いて、検品のための判定が行われる。検品及び判定の詳細は後述する。判定結果はフィニッシャ部に送られる。判定が行われた後に、印刷物は排紙ローラー405から出力される。
図4(b)は上記搬送ベルト402の部分を上面視した例を示す図である。ここで、検品センサー403は図示したように搬送されてきた印刷物410の全面の画像をライン毎に読み取るラインセンサーである。符号411は検品センサー403で読み取る際に印刷物を照射する画像読み取り用の照射装置411である。符号412は用紙が搬送ベルト402上を搬送される際に搬送方向に対して斜行しているかどうかを読み取るための斜行検知用の照射装置412である。搬送される印刷物に対して斜め方向から照射することで、印刷物の端部の影の画像(影画像)を読み取り、斜行を検知する。本実施例では印刷物端部の影画像の読み取りは検品センサー403で行う構成であるが、検品センサー403以外の別の読み取りセンサーを使用する構成でもよい。
尚、ここでは表面読み取り用の検品センサー403について説明したが、裏面用の検品センサー404においても同様の構成をとるものとする。
図7は本システムの検品装置102で行われる処理の電気的な流れを表す図である。検品センサー403で読み取った印刷物のスキャン画像(スキャンデータ)は電気信号に変換され、比較前処理部704で斜行補正など比較処理の前の補正処理を行う。斜行補正は以下のような手法で行う。
まず、印刷物が検品装置102内に引き込まれ、搬送ベルト402上を搬送される。検品センサー403は、斜行検知用の照射装置412によってこの印刷物が照射された際に生じる印刷物端部の影を読み取り、印刷物の斜行を検知する。
図8(a)に印刷物の斜行の検知及び判定について説明する。
搬送ベルト402上を搬送される印刷物410は、印刷物の搬送方向(用紙搬送方向)に対して斜め方向、且つ、搬送ベルト402に対して上方向に配置された斜行検知用の照射装置412により、照射される。照射された際に、印刷物410の後端部に印刷物端部の影が発生する。
この影を検品センサー403にて読み取る。読み取られた影画像801は、比較前処理部704にて二値化及びエッジ検出処理等を行い、影画像801の傾きを検出する。この際、傾き検知に用いられる影画像801は用紙搬送方向/用紙搬送方向と直交する方向のいずれかを用いても良いし、両方を求めて平均を取るなどしても良い。傾き検知については、例えば、検品センサー403によって読み取られた画像データに対して二値化及びエッジ検出処理等を行った後の画像が図8(b)のようになっていた場合、まず、基準座標811を決定する。次に影画像801上に所定の始点座標812と始点座標812を決定し、基準座標811と各座標とのそれぞれの相対座標を決定する。
基準座標811の座標が(0,0)、始点座標812の座標が(300,245)、終点座標813の座標が(235,3885)であった場合、始点座標812と終点座標813の傾きθ(deg)は、次のように算出できる。
従って、印刷物410は、用紙搬送方向に対して時計回り方向に1.023度傾斜していると検出される。
ここで検出された傾斜角度及び傾斜回転方向情報をもとに、比較前処理部704にて検品センサーで読み取られた画像データ全体に対して回転処理を施すことで斜行補正を行う。
比較前処理部704で比較前補正処理を行った後、画像データは解像度変換部2(706)に送信される。一方で、比較対象の元データとなるリファレンスデータ(後述)はリファレンスデータ入力部701から入力され、リファレンスデータ格納部1(703)に記憶される。ここでリファレンスデータ入力に関しては、ネットワークを介して画像形成装置101から入力される場合もしくは直接検品装置102に搭載される何らかの取り込み用インターフェースから取り込まれるもののどちらでも構わない。リファレンスデータ及び印刷物のスキャンデータはそれぞれ、解像度変換部1(705)又は解像度変換部2(706)によって、お互いに比較可能な同等の解像度(例えば300dpi)に変換され、画像判定部707に送られる。
画像判定部707では送られた解像度変換部1(705)及び解像度変換部2(706)から受信したリファレンスデータとスキャンデータとを比較し、検品判定の可/不可を判定する。もし検品判定不可と判定された場合には、該当するページのページ順番情報と、検品判定不可となった検品判定内容を確認し、これらを組み合わせた画像判定結果データを作成する。画像判定結果データは判定結果記憶部708に記憶され、さらに検品動作判定部709に送られる。
判定結果記憶部708では、送られた画像判定結果データの内のページ順番情報と検品判定内容の組み合わせの発生回数を更新して検品NG結果DBを更新する。
検品動作判定部709では、画像判定部707から送られた画像判定結果データを用いて、判定結果記憶部708内の上記DB内からその画像判定後のデータの検品不可発生回数を獲得する。さらに獲得した検品不良発生回数が、所定の閾値より大きいか否かを判定し、閾値より大きいと判定した場合には、必要があれば判定結果表部710に表示する。
また、検品装置制御部711において各種の制御処理を行うとともに、外部通信部712を介して画像形成装置101に対し画像形成動作の停止要求を通知する。
[検品装置での判定方法]
リファレンスデータとスキャンデータは、それぞれ解像度変換部705、706で所望の同等の解像度に変換され、ビットマップで各画素に対してマッチング処理を行う。本実施例においては、各画素値の差分比較を行うものとして説明する。
画素値の差分比較のために、まず、画像読み取り用の照射装置411によって照射された印刷物410からの反射光を検品センサー403にて読み取る。スキャンデータに対して画素ごとのリファレンスデータとの濃度値の差分が算出され、差分の値に応じて正しく印刷されたかが判定される。スキャンデータは、例えばPDLプリント時の場合はPDLデータをビットマップ展開したものをリファレンスデータとし、このリファレンスデータと比較される。リファレンスデータとスキャンデータはそれぞれ解像度変換部705、706で所望の同等の解像度に変換され、各画像をビットマップでマッチングを行う。
図9に、検品判定において検品不良と判定された例を示す。
図9(a)は検品装置102において、検品センサー403によって読み取られた印刷物のスキャンデータである。図9(b)は図9(a)の内の領域901を拡大したものである。図の円で囲まれた部分903には文字つぶれが発生している。これは元の原稿画像データ内の文字において黒文字で囲まれた部分に対して本来は白く抜けたように画像形成されるはずが、文字内の黒文字で囲まれた部分がつぶれて見える現象である。主に潜像を形成した際に、黒文字部分の閉空間が狭いために潜像を形成する電荷が閉空間内部に浸潤してしまったことが要因である。この場合、検品装置102において画素値の差分比較を行った際に検品NGと判定される。
図9(c)は図9(a)内の領域902を拡大したものである。領域902には、白の領域内に単独のノイズ画像が現れている。これは上記の文字つぶれのような原稿画像データに関連するものではなく、検品センサー403によって読み取られた際に偶然この場所に載っていた微小なゴミが読み取られたものである。この場合も、検品装置102において画素値の差分比較を行った際に検品NGと判定される。
以下に、本実施形態の検品判定処理の制御方法を説明する。
[パッチデータ印刷による裏写り検品事前判定]
図10はパッチデータの例である。これらパッチデータは画像形成装置101によって両面印刷され、パッチデータの印刷された印刷物に対して検品装置102の検品判定が事前に行われることによって、透過光による裏写りの程度が判定される。尚、本実施例におけるフローチャート(図11、12、15、20)に示す処理の制御は、全て画像形成装置制御部203内の図示しないCPU等の制御手段によって行われる。またこれらのフローチャートを実行するプログラムは、画像形成装置制御部203内のメモリ部204内に格納されており、前記CPU等の制御手段によって実行される。また、以下で説明される裏写りとは、第2面(例えば印刷物の裏面)を読み取った際に、第1面(例えば印刷物の表面)の画像も透過光によって読み取られてしまう現象のことをいう。
これらパッチデータは、予めメモリ部204内に画像データとして格納されており、画像形成装置制御部203によって読み出されて出力画像処理部205を介してプリンタ部206に出力される。
図10(a)は、表面には、黒色、シアン色、マゼンタ色、及びイエロー色で、各色について複数の異なる濃度で表した画像からなるパッチデータが印刷され、裏面にはパッチデータが印刷されていない印刷物の様子を表している。
符号1001は前記印刷物の表面である。符号1003は黒色で異なる5種類の濃度で印刷された5つのパッチパターンを示している。符号1004はシアン色で異なる5種類の濃度で印刷された5つのパッチパターンを示している。符号1005はマゼンタ色で異なる5種類の濃度で印刷された5つのパッチパターンを示している。符号1006はイエロー色で異なる5種類の濃度で印刷された5つのパッチパターンを示している。尚、各色1003から1006においては、図の最も上側に印刷されているパッチパターンの濃度は、本実施例で説明する画像形成装置101で印刷できる最大濃度値であるものとする。この用紙では、印刷物の裏面側から画像を読み取った際の表面のパッチデータによる裏写り度合いを確認することができる。
図10(b)は図10(a)とは逆に、表面にはパッチデータが印刷されずに、裏面に黒色、シアン色、マゼンタ色、及びイエロー色で、各色について複数の異なる濃度で表した画像からなるパッチデータが印刷された印刷物の様子を表している。
符号1010は前記印刷物の表面であり、符号1011は前記印刷物の裏面を示す。裏面1011には、表面1001と同じパッチデータが印刷されている。この用紙では、印刷物の表面側から画像を読み取った際の裏面のパッチデータによる裏写り度合いを確認することができる。
図10(c)は表面にパッチデータを印刷し、裏面全体に一定濃度の画像を印刷した印刷物の例を示す図である。表面1020には、表面1001と同じパターンのパッチデータが印刷されている。裏面には、符号1021から1024に示すように、黒色、シアン色、マゼンタ色及びイエロー色の各色で一面同じ濃度で印刷された印刷物を示している。この例では、表面に符号1020に示す1種類のパッチデータが印刷され、裏面全体に符号1021から1024に示すように色及び濃度が異なる16種類の画像が印刷された16枚の印刷物が示されている。符号1021は、図の上側から下側に向かって黒色で濃度の大きい順に4段階の濃度で裏面全体に画像が印刷されていることを示している。符号1022は、図の上側から下側に向かってシアン色で濃度の大きい順に4段階の濃度で裏面全体に画像が印刷されていることを示している。符号1023は、図の上側から下側に向かってマゼンタ色で濃度の大きい順に4段階の濃度で裏面全体に画像が印刷されていることを示している。符号1024は図の上側から下側に向かってイエロー色で濃度の大きい順に4段階の濃度で裏面全体に画像が印刷されていることを示している。この印刷物では、印刷物の裏面側から読み取った際の、表面のパッチデータが裏面の濃度に対する裏写り度合いを確認することができる。
図10(d)は、図10(c)とは逆に、表面に符号1030から1033に示すように黒色、シアン色、マゼンタ色及びイエロー色の各色で一面に同じ濃度で画像が印刷され、裏面に符号1034に示すパッチデータが印刷された16枚の印刷物を示している。この用紙では、印刷物の表面側から読み取った際の、裏面のパッチデータが表面の濃度に対する裏写り度合いを確認することができる。
図11のフローチャートを参照して、パッチデータの印刷による裏写り検品事前判定動作について説明する。裏写り検品事前判定動作とは、印刷物の第1面(例えば表面)の画像が、第2面(例えば裏面)を読み取った際にどの程度裏写りしているかを判定する処理のことである。
パッチデータ印刷による裏写り検品事前判定動作は、操作部207にてユーザーによって動作開始が指示されたことを画像形成装置制御部203が確認した際に開始される。この時フローチャートはステップS1101に遷移する。
ステップS1101では、画像形成装置101は、図10(a)から(d)で説明した各種パッチデータを印刷する。
次にステップS1102では、上記印刷された印刷物は、検品装置102に順次入力され、検品装置102は、入力された各印刷物に対して両面検品判定処理を行う。ここでは、両面検品判定処理として、印刷物を読み取ったスキャンデータと予め用意したリファレンスデータとを用いて、裏写りが発生しているかが判定される。すなわち、図10(a)から(d)に示されているような複数の異なる濃度の画像を第1面に印刷した印刷物の第2面が読み取られ、裏写りが発生しているかが判定される。また、この判定は、図10(a)から(d)に示されているような複数の異なる色の画像のそれぞれについて行われる。さらに、この判定は、複数の異なる用紙種(複数の異なる厚さの用紙)のそれぞれについて行われる。
ステップS1103において、検品装置102は、検品判定結果がNGであるか否かを判定する。ステップS1103にて検品NGであると判定された場合(すなわち、裏写りが発生していると検品装置102が判定する場合)、ステップS1104で検品装置102は、検品NGと判定された印刷物のスキャンデータを含む用紙情報をメモリ部204に格納する。印刷物の読み取りは検品装置内102の検品センサー403及び404で読み取られ、スキャンデータは検品装置102と画像形成装置101データ転送手段によって、メモリ部204内に格納される。
次にステップS1105において、フィニッシャ部103は、検品NGと判定された用紙の転送先の切り替えを行う。詳細には、検品装置102内の検品動作判定部709は外部通信部712を介してフィニッシャ部103内のフィニッシャ制御部601に対して該当する印刷物の搬送先変更要求情報を送信する。この時フィニッシャ部103において、フィニッシャ制御部601は用紙搬送制御部602に対して転送パス切り替え部505を動作させ、検品NGと判定された印刷物がエスケープトレイ501に排出されるように制御する。
次にステップS1106において、検品装置102は、パッチデータが印刷された全ての印刷物の検品判定が完了したか否かを判定する。ここでは、図10で説明した34枚のパッチデータが印刷された印刷物の検品判定が終了したどうかを判定する。全て完了している場合、処理はステップS1107に遷移する。完了していない場合には、処理はステップS1102に遷移して次の印刷物の検品判定を行う。
ステップS1107では、画像形成装置101は、全ての用紙種に対して検品判定が完了したか否かを判定する。すなわち、用紙種によって裏写りし易さが異なるため、図3に示すように用紙収納庫308に複数の異なる用紙種が収納されている場合(例えば、普通紙と厚紙が格納されている場合)には、用紙種毎にパッチデータを印刷し、検品判定する必要がある。複数の異なる用紙種のうち、検品判定が終了していない用紙種がある場合、処理はステップS1107からステップS1101に遷移して、再度両面パッチデータの印刷及び検品判定を行う。用紙種が1種類である場合には、このフローチャートに示す処理は終了する。
尚、用紙種については、操作部207から予め設定しておくものとする。例えば用紙収納庫308の上段には普通紙が、下段には薄紙が格納されている場合には、その通りに設定しておくものとする。
このように、本実施形態において、用紙の紙種(紙の厚さ)ごとに検品事前判定を行う。そのため、図15を参照して後述する裏写り検品において、用紙の紙種ごとに裏写りのし易さが異なることに起因する検品精度の低下を解消することができる。
[裏写りレベル確認]
図12に裏写りレベル確認処理のフローチャートを示す。裏写りレベル確認処理は、上記で説明したパッチデータ印刷による裏写り検品事前判定において、検品NGと判定された印刷物に対して裏写り状態の確認を行うためのものである。尚、この裏写りレベル確認処理の制御は、全て画像形成装置制御部203内の図示しないCPU等の制御手段によって行われる。
パッチデータの印刷による裏写り検品事前判定後に、操作部207により検品NG判定用紙の確認が指示された場合に、図12に示す処理が開始される。
まず、ステップS1201では、前述の裏写り検品事前判定で検品NGと判定された用紙情報(ステップS1104において格納された印刷物の用紙情報)をメモリ部204から取得して操作部207に表示する。
図13に、操作部207に表示される用紙情報の表示内容の一例を示す。符号1301は操作部207の情報表示部であり、例えば液晶ディスプレー等で構成されるものである。符号1302は上記パッチデータ印刷による裏写り検品事前判定において、検品NGと判定された印刷物の番号(印刷物番号)のリストを表示する番号表示領域である。符号1303は検品NGと判定された印刷物が多数存在する場合に、任意の印刷物の番号を番号表示領域1302に表示させるための選択用スライダー部である。番号表示領域1302及び選択用スライダー部1303によって、検品NGと判定された印刷物番号の中から任意の印刷物番号を選択した後、選択完了部1304によってその印刷物を決定することが可能である。尚、情報表示部1301はタッチパネルによる選択が可能となっており、番号表示領域1302の該当する箇所を選択することで、任意の印刷物番号を選択することが可能である。図13の例では、印刷物番号9が選択されている。
次にステップS1202において、画像形成装置制御部203は、ステップS1201で選択された印刷物の用紙情報を取得する。
次にステップS1203において、画像形成装置制御部203は、取得した用紙情報に含まれるスキャンデータを操作部207の情報表示部に表示する。この時、画像形成装置制御部203は操作部207から取得した印刷物番号9の用紙情報から、メモリ部204に格納されている印刷物番号9の用紙情報に含まれるスキャンデータを読み出し、所定の解像度に変換する等の処理を行った後に操作部207に表示する。
図14に、この時に操作部207に表示される内容の一例を示す。符号1401は該当する印刷物のスキャンデータの表示部である。符号1402には該印刷物の表面の画像データが表示されている。さらに符号1403には該印刷物の裏面の画像データが表示されている。裏面の画像データにおいて、符号1404、1405及び1406は裏写り画像である。この例では、黒色の最も濃度値の高いパッチ画像(1404)及び、2番目に濃度値の高いパッチ画像(1405)が裏写りしている。またマゼンタ色においては、最も濃度値の高いパッチ画像(1406)が裏写りしている。
次にステップS1204において、画像形成装置制御部203は、裏写り濃度レベル情報を取得する。ここで裏写り濃度レベルは、図14の符号1407に示すように各色の濃度パッチに対して、裏写りしているパッチ画像と裏写りしていないパッチ画像の境界(1)から(6)を指す。
符号1408は裏写り濃度レベルであり、この例の場合、6段階に分かれている。
符号1409から1412は、黒色、シアン色、マゼンタ色、イエロー色のそれぞれについて、5段階の濃度でパッチパターンを表している。図14の例では、黒色ではパッチパターン1404及び1405が裏写りしていることが画像表示から判定できるため、裏写り濃度レベルはレベル3である。同様にマゼンタ色ではパッチパターン1406が裏写りしていることが画像表示から判定できるため、裏写り濃度レベルはレベル2である。シアン色及びイエロー色においては全ての濃度パッチが裏写りしていないことが画像表示から判定できるため、裏写り濃度レベルはレベル1である。
以上の判定方法から、ユーザーは操作部207の情報表示部に対して上記各色の裏写り濃度レベルを入力することが可能となる。この場合ユーザーは、各色の濃度レベル入力手段によって裏写り濃度レベルを入力する。符号1413は黒色の裏写り濃度レベルの入力手段であり、図の例ではすでにレベル3が入力されていることを表している。符号1414はシアン色の裏写り濃度レベルの入力手段であり、図の例ではすでに濃度レベル1が入力されている。符号1415はマゼンタ色の裏写り濃度レベルの入力手段であり、図のように濃度レベルの選択中であることを示す。マゼンタ色用裏写り濃度レベルの入力手段を選択すると、図のように6つの濃度レベルから選択できるようになっている。符号1416はイエロー色の裏写り濃度レベルの入力手段であり、シアン色と同様にレベル1が入力されている。最後に裏写り濃度レベル情報決定手段1417を選択することによって、上記各色の裏写り濃度レベル情報が確定する。確定した各色の裏写り濃度レベル情報は画像形成装置制御部203に送信される。
すなわち、ステップS1204において、画像形成装置制御部203は、ユーザーからの入力に応じて、各色についての裏写り濃度レベル情報を取得する。また、裏写り濃度レベル情報は、図11で説明した裏写り検品事前判定で検品NGと判定された全ての用紙情報について取得される。
次にステップS1205において、画像形成装置制御部203は、ステップS1204で取得した裏写り濃度レベル情報を元に、後述する印刷ジョブ時の裏写り検品の際に検品OKと判定される濃度差情報(検品OK濃度差情報ともいう)の計算し、これを記憶する。すなわち、まず、ステップS1204でのユーザーからの入力に基づいて取得された裏写り濃度レベル情報に応じて(つまりはユーザーの指示に応じて)、裏写りが発生していると判定された印刷物の第1面の画像の元となった印刷画像データの濃度値が取得される。同様に、当該印刷物の第2面に裏写りした画像の元となった印刷画像データの濃度値が取得される。取得された2つの濃度値の差が濃度差情報(濃度差閾値)として記憶される。また、この濃度差情報は、複数の異なる色のそれぞれについて記憶される。さらに、この濃度差情報は、複数の異なる厚さの用紙のそれぞれについて記憶される。
例えば、図14の例では、黒色のパッチパターンにおいては、裏写り濃度レベルがレベル3であったことから黒色パッチ1405に対応する黒色パッチ1418の印刷画像データの濃度値を裏面側の最小裏写り濃度値であると決定する。同様に、マゼンタ色においては裏写りレベルが2であったことからマゼンタ色パッチ1406に対応するマゼンタ色パッチ1419の印刷画像データの濃度値を裏面側の最小裏写り濃度値であると決定する。また、シアン色及びイエロー色については裏写りレベルが1であったため、図14の例においては、シアン色及びイエロー色では裏写りが発生しないことになる。
上記のようにして決定された最小裏写り濃度値をそれぞれKmin、Cmin、Mmin、Yminとする。この時の裏面の濃度値をKback、Cback、Mback、Ybackとした場合に、この用紙における各色の濃度差はそれぞれ、(Kmin−Kback)、(Cmin−Cback)、(Mmin−Mback)、(Ymin−Yback)となる。これらの値は、図14と同じ条件、即ち同じ用紙種で同じ裏面濃度値である場合においては、K色においては表裏面の濃度差が(Kmin−Kback)以上である場合には、黒色画像が裏写りすることになる。同様にマゼンタ色においては、(Mmin−Mback)以上である場合には、マゼンタ色画像が裏写りすることになる。またシアン色及びイエロー色においては、表面の最大濃度値(各色の最も上側のパッチの濃度)をCmax及びYmaxとすると、(Cmax −Cback)及び(Ymax−Yback)が濃度差値となる。しかしこの例の場合は上述のように裏写りしないので裏写りについては考慮する必要がない。
次にステップS1206において、前述の裏写り検品事前判定で検品NGと判定された全てのパッチデータの印刷物について、S1201からS1205の裏写りレベル確認処理が行われたかが判定される。全ての用紙について行われた場合は、処理を終了し、他の場合は、処理はS1201へ進む。
尚、上述のように用紙種によって裏写りし易さは異なるため、画像形成装置101で使用する全ての用紙種に対してそれぞれ裏写りレベルの確認操作(濃度差情報の計算)を行う必要がある。
以上のように、ステップS1204でのユーザーからの入力に基づいて取得された裏写り濃度レベル情報に応じて、裏写りが発生していると判定された印刷物の第1面の画像と、当該印刷物の第2面に裏写りした画像との濃度差が濃度差閾値として記憶される。そして、後述するように、この濃度差閾値は、検品の際に、裏写りが発生しているか否かを判定するための閾値として用いられる。
このような閾値を後述の印刷ジョブ時の検品に用いることによって、検品時の印刷物の読み取りのための光の照射により、反対の面の画像が透過されて読み取られてしまうことによる裏写りの誤判定を回避することができる。また、多少の裏写りは品質的に問題ないこととして検品不良率を低下させることができるため、印刷の生産性を向上させることができる。
[印刷ジョブ時の裏写り検品]
図15に印刷ジョブ時の裏写り検品処理についてのフローチャートを示す。ここでは、上記で説明した裏写りレベル確認処理を予め行った後に、印刷ジョブを実行する際の裏写り検品を行う場合について説明する。尚、本説明におけるフローチャートに示す処理の制御は、全て画像形成装置制御部203内の図示しないCPU等の制御手段によって行われる。
本実施例では、図1に示すクライアントPCからプリントサーバーを介して画像形成装置101に印刷ジョブを実行するものとする。この時の印刷設定として両面印刷で普通紙に印刷を行うものとする。また、印刷ジョブとして投入されるデータは印刷画像データとしてのPDLデータを含み、ページ数が19ページであるものとする。
画像形成装置101が印刷ジョブ要求を受信した場合に、この処理は開始する。
まず、ステップS1501において、画像形成装置制御部203はRIP部において、受信した印刷ジョブ(PDLデータ)をページ単位でビットマップに展開し、一旦メモリ部204に格納する。全19ページ分の展開及び格納処理が完了した後、ステップS1502において、画像形成装置制御部203は、レイアウト情報(両面印刷や縮小印刷などの情報)から同一用紙に印刷する表裏面の印刷画像データの組み合わせを決定する。
図16に本実施例で説明する印刷画像データの例を示す。図16(a)の符号1601は、本実施例で印刷される印刷画像データを示す。この印刷画像データは19ページのデータで成り立っている。印刷画像データ1601は、図16(b)に示すように、メモリ部204内にページごとに展開され格納される。上述のように、本実施例では上記の19ページの印刷画像データを両面印刷するため、格納されたデータは図16(c)に示すように2ページの印刷画像データが1枚の用紙の表裏面に印刷されるデータの組み合わせとなる。符号1602は印刷画像データの1ページ目及び2ページ目が先頭の用紙の表裏面になることを示している。1ページ目の印刷画像データ1603は先頭の用紙の表面となり、2ページ目の印刷画像データ1604は先頭の用紙の裏面の組み合わせとなる。同様に符号1605は、2枚目の用紙の表裏面に印刷される印刷画像データの組み合わせとなり、符号1606は6枚目の用紙に印刷される組み合わせとなる。符号1607は、10枚目の用紙であるが、全体の用紙枚数が19枚であるため、19枚目の画像データ1608は10枚目の用紙の表面に配置され裏面は空白となる。
次にステップS1503において、画像形成装置制御部203は、上記で決定された同一用紙の表裏面に印刷される第1面および第2面の印刷画像データにおける表裏面で重なる位置の座標の画素について、濃度差を算出する。
図17を参照して、同一用紙の表裏面で重なる位置の座標について説明する。
符号1701は用紙の表面の領域を示す。符号1703は表面の用紙の原点(0, 0)を示す。符号1705は任意の座標(m, n)である。符号1702は、同一用紙の裏面の領域を示す。裏面の領域1702の座標は、表面の領域1701の座標と比較して左右対称となる。そのため、表面の座標(m, n)の点1705と裏面で重なる位置の点1706の座標(m', n')は、領域1701のx方向サイズをwとすると、次の式により求められる。
m' = w-m
n' = n
以上から、任意の表面の座標(m, n)に位置する画素の値は、裏面の座標(w−m, n)と1対1で対応し、これらの画素の印刷画像データの濃度値から濃度差値を算出することになる。尚、表面の濃度値をD(m, n)、裏面の濃度値をD(m', n')とした場合に、上記濃度差分値は絶対値
|D(m,n)-D(m',n')|
で表される。これは裏面の濃度値が表面の濃度値より大きい場合には差分値はマイナスになるためである。但し後述する処理で、表裏面の濃度のどちらが大きいかによって処理を切り替えるため、(表面の画素濃度値)−(裏面の画素濃度値)がプラスかマイナスかを示す情報も同時に作成する。
次にステップS1504において、画像形成装置制御部203は、ステップS1503で算出された濃度差分値と図12で説明した濃度差情報(濃度差閾値)とを比較する。この時、表面用の検品センサー403と裏面用検品センサー404とで読み取り精度が異なる可能性があるため、ステップS1503において求めたプラス/マイナス情報を用いて判定する。プラス/マイナス情報がプラスの場合、(表面の画素濃度値)≧(裏面の画素濃度値)であるため、比較に用いる濃度差レベル情報は図10(a)及び図10(c)から得られたものを使用する。同様に、プラス/マイナス情報がマイナスの場合、(表面の画素濃度値)<(裏面の画素濃度値) であるため、比較に用いる濃度差レベル情報は図10(b)及び図10(d)から得られたものを使用する。
ここで、図12で説明した濃度差情報は、裏写り検品事前判定で検品NGと判定された印刷物が複数存在する場合は、複数のパッチデータについて計算されている。そのため、1種類の色について、複数の濃度差情報が算出されている場合がある。その場合、印刷画像データの表面(又は裏面)と濃度値が一致するパッチデータについての濃度差情報を比較のために用いても良い。もしくは、1種類の色についての複数の濃度差情報の平均値を用いて比較を行っても良い。
ステップS1504の比較の結果、ステップS1503で算出された濃度差分値が濃度差情報(濃度差閾値)より大きい場合、処理はステップS1505に遷移する。
ステップS1505では、該当する画素においては裏写り検品NGとなると判定されたため、その座標情報と、その座標における濃度値を格納する。また、ステップS1505の処理は印刷ジョブ内の全用紙で行われるため、どの用紙において裏写り検品NGが生じたかについても格納する。即ち、用紙番号とその用紙の座標情報とその座標における濃度値をひも付けして裏写りNG情報としてメモリ部204に格納する。
この時、上記プラス/マイナス情報に応じて、プラスの場合は表面の濃度値を、マイナスの場合は裏面の濃度値をそれぞれ格納する。ステップS1503、S1504及びS1505の各処理は、座標ごとに行うために、ステップS1506においては同一用紙に対して全ての座標で裏写り検品が完了したかどうかを判定する。同一用紙の全ての座標において裏写り検品が完了していないと判定された場合は、処理はステップS1503に遷移し同一用紙内の裏写り検品を繰り返す。また、同一用紙の全ての座標において裏写り検品が完了したと判定された場合は、処理はステップS1507に遷移する。
ステップS1507では、画像形成装置制御部203は、全印刷ジョブでの裏写り検品が完了したかどうかを判定する。本実施例では、全10枚の用紙に対して裏写り検品が完了したかどうかを判定することとなる。全印刷ジョブの全用紙において裏写り検品が完了していないと判定された場合は、処理はステップS1503に遷移し裏写り検品を繰り返す。また全印刷ジョブの全用紙において裏写り検品が完了したと判定された場合、処理はステップS1508に遷移する。
ステップS1508では、画像形成装置制御部203は、裏写り検品NGと判定された用紙及び画素が存在したかどうかを判定する。すなわち、画像形成装置制御部203はステップS1505にて裏写りNG情報がメモリ部204に格納されたかどうかを確認して、全く裏写り情報が格納されていない場合、処理は終了する。また、ステップS1508において、1つ以上裏写り情報が格納されている場合、処理はステップS1509に遷移する。
ステップS1509では、画像形成装置制御部203は、この印刷ジョブを開始するに先立って、ステップS1505において用紙番号、座標情報、濃度値をひも付けて格納した裏写りNG情報を参照して、裏写り回避のための対策処理情報を表示する。すなわち、両面印刷において用紙の第1面に印刷される画像と第2面に印刷される画像との濃度差が図12のステップS1205で算出された濃度差(濃度差閾値)を超える場合、当該両面印刷の実行に先立って、裏写りの回避のための対策処理情報が表示される。
例えば、本実施例では6枚目の用紙1606に対して裏写り検品NGであると判定されたものとする。この時、画像形成装置制御部203は、6枚目の用紙1606において最も高い濃度差値を有する座標に対して、用紙種を普通紙ではなく厚紙では裏写り検品NGとなるかを図12の処理で計算された濃度差情報等を用いて判定する。
図18(a)は検品センサーで普通紙を読み取った場合の読み取り画像データである。又図18(b)は検品センサーで厚紙を読み取った場合の読み取り画像データである。図18(b)に示すように、符号1801で示す黒色の最も濃度の大きいパッチでのみ、裏写りが発生している。厚紙に印刷されたこのパッチについての表面と裏面の濃度差情報は、図12で説明した処理によりでパッチ1802における濃度差情報として記憶されている。この記憶された濃度差情報と上記6枚目の用紙で最も高い濃度差値とが比較される。記憶された濃度差情報の方が大きいと判定された場合に、普通紙の代わりに厚紙に置き換えた場合に裏写り検品NGと判定されないと考えられる。
この時、画像形成装置制御部203は、操作部207上に図19に示すような表示を行い、ユーザーに対して使用する用紙種を厚紙に変更するか否かを提示する。符号1901は裏写り検品NGと判定された用紙情報を表示する裏写り検品NG用紙表示部である。符号1902は裏写り検品NGを回避するために変更する用紙種類を表示する変更用紙種類表示部である。本実施例では普通紙から厚紙への変更を提案しているため、厚紙が表示されている。符号1903は変更用紙種類を格納する用紙収納庫308の位置を表示する用紙格納位置表示部である。普通紙は用紙収納庫308の上段に格納され、厚紙は用紙収納庫308の下段に格納されているため、用紙収納庫308の下段が強調表示されている。符号1904は裏写り検品NGを回避するために裏写り検品NG用紙表示部1901に表示された用紙のみ変更用紙種類表示部1902に表示された用紙種類を変更する場合に選択される選択部1である。符号1905は裏写り検品NGを回避するために裏写り検品NG用紙表示部1901に表示された用紙情報とは関係なく全ての用紙を変更用紙種類表示部1902に表示された用紙種類に変更する場合に選択される選択部2である。符号1906は上記で設定された内容を確定する際に選択される設定内容決定手段である。すなわち、図15のステップS1509で表示される裏写り回避のための対策処理情報とは、少なくとも印刷時に裏写りが発生する用紙に対して、印刷時に使用される用紙種類の変更をユーザーに促すような情報である。裏写り回避のための対策処理情報の例は、図19の選択部1(1904)に示されているとおりである。なお、この対策処理情報は操作部207を介してユーザーによって指示され、指示された対策処理情報に対応する処理が実行される。選択部1(1904)に示される情報に対応する処理は以下の用紙種類変更処理である。
図20を参照して、上記の用紙種類変更処理について説明する。尚、本説明におけるフローチャートが示す処理の制御は、特に明示しない限り全て画像形成装置制御部203内の図示しないCPU等の制御手段によって行われる。
ステップS2001では、画像形成装置制御部203は、図19に示す用紙種類の変更画面を操作部207の表示部1301に表示する。ステップS2002では、画像形成装置制御部203は、表示部1301において設定された設定内容を記憶する。ステップS2003では、画像形成装置制御部203は、設定内容決定手段1906が選択されたかどうかを判定する。設定内容決定手段1906が選択されていないと判定された場合、処理はステップS2002に遷移する。ステップS2003にて設定内容決定手段1906が選択されたと判定された場合、処理はステップS2004に遷移する。
ステップS2004では、画像形成装置制御部203は、選択部1(1904)が選択されたか否かを判定する。選択部1(1904)が選択されていた場合には、処理はステップS2005に遷移する。
ステップS2005では、裏写り検品NGと判定された用紙のみ用紙種類を厚紙に変更する処理を行う。本実施際では6枚目の用紙のみ厚紙に変更して印刷するため、6枚目の用紙に該当する画像データの場合、即ち11ページ及び12ページの画像に対してのみステップS2006に遷移する。それ以外のページデータに対してはステップS2007に遷移する。このためステップS2005ではページデータ数がカウントされ、該当する用紙用の画像データか否かが判定される。
ステップS2006では、用紙種類が厚紙に変更されて用紙収納庫から給紙する動作が行われる。またステップS2007では、用紙種類を元の用紙種類(すなわち、普通紙)に変更して用紙収納庫から給紙動作が行われる。次にステップS2009では、印刷ジョブが完了したかどうかが判定される。本実施例では全10枚の印刷を行うため10枚目の印刷処理が完了していないと判定された場合、処理はステップS2004に遷移し、引き続き印刷処理を継続する。ステップS2009にて印刷ジョブを完了したと判定された場合、本フローチャートの処理は終了する。
ステップS2004にて、選択部2(1905)が選択されたと判定された場合、処理はステップS2008に遷移する。ステップS2008では、変更した種類の用紙で給紙動作を行う。ステップS2004からステップS2008に遷移する場合は、全ての印刷について、変更後の種類の用紙で給紙動作を行う。そのため、ステップS2008では、厚紙を給紙するため用紙収納庫308の下段から常に用紙を給紙する。
以上のようにして、少なくとも6枚目の用紙について裏写りが発生しないように用紙種類を変更して印刷を行うことで、裏写りが原因による検品NG判定が発生することを抑えることが可能となる。
(実施例2)
実施例1において、図15のフローチャートのステップS1509で裏写り回避のための対策処理情報を表示し、その対策処理の内容として、裏写り検品でNGとなる用紙について、裏写りが発生しない用紙種類に変更する方法について説明した。本実施例では、対策処理の内容として、裏写り検品でNGとなる用紙に対してのみテストプリントを行う方法について説明する。なお本実施例における処理のうち、ここで特に説明がない部分については、実施例1と同様である。
図21には、本実施例において図15のステップS1509で操作部207の情報表示部に表示される対策処理情報として、裏写り検品NGが発生すると判定された用紙に対してテストプリントを行うための情報の一例が示されている。符号2101は裏写り検品NGと判定された用紙情報を表示する裏写り検品NG用紙表示部である。ユーザーは、裏写り検品NG用紙表示部2101で表示されている用紙についてテストプリントを行うかどうかを判定する。ユーザーは、テストプリントを実行する場合はテストプリント許可選択手段2102を介してその旨を指示し、行わない場合はその旨をテストプリント不許可選択手段2103を介して指示することが可能である。テストプリント許可選択手段2102が選択された場合、画像形成装置101は裏写り検品NG用紙表示部2101に表示された用紙のみテストプリントを行う。すなわち、本実施例において図15のステップS1509で表示される対策情報とは、少なくとも印刷時に裏写りが発生すると判定された両面印刷されるページに対して、確認用のテスト印刷を促すような情報である。
図22は本実施例におけるテストプリント実行のための処理を示すフローチャートである。尚、この処理の制御は、特に明示しない限り全て画像形成装置制御部203内の図示しないCPU等の制御手段によって行われる。
ステップS2201では図21に示すテストプリント試行画面が操作部207の表示部に表示される。次にS2202では、ユーザーにより操作部207を介してテストプリント実行が指示されたかどうかが判定される。テストプリント許可選択手段2102を介してテストプリント実行が指示された場合、処理はステップS2203に遷移する。
ステップS2203ではテストプリントを行う用紙に対応付けられたページの印刷画像データを読み出す。本実施例では6枚目の用紙に対してテストプリントを行うため、この用紙に該当する11ページ及び12ページに対応する印刷画像データを格納しているメモリ部204から読み出す。
ステップS2204では読み出された11ページ及び12ページの印刷画像データを両面印刷すべく、出力画像処理部205を介してプリンタ部206に出力することで、6枚目の用紙に対してテストプリントを行う。そして、このフローチャートの処理は終了する。
また、ステップS2202において、ユーザーによりテストプリント不許可選択手段2103を介してテストプリントを実行しないことが指示された場合、このフローチャートの処理は終了する。
以上のようにして、裏写り検品でNGと判定された用紙に対して印刷ジョブを実行する前に予めテストプリントを行うことで実際の印刷時に裏写りが発生するかどうかを確認することが可能となる。またこれにより、本実施例で説明した19ページ10枚の印刷物を複数部印刷するような印刷ジョブを行う際でも、裏写り検品NGによって生じる用紙の無駄を避けることが可能となる。
(実施例3)
実施例1において、図15のフローチャートのステップS1509で裏写り回避のための対策処理情報を表示し、その対策処理の内容として、裏写り検品でNGとなる用紙について、裏写りが発生しない用紙種類に変更する方法について説明した。本実施例では、対策処理の内容として、画像データの濃度値を減少させて印刷する方法ついて説明する。なお本実施例における処理のうち、ここで特に説明がない部分については、実施例1と同様である。
図23(a)には、本実施例において図15のステップS1509で操作部207の情報表示部に表示される対策処理情報として、裏写り検品NGが発生すると判定された用紙に対して、印刷濃度変更を行うための情報の一例が示されている。符号2301は裏写り検品NGと判定された用紙情報を表示する裏写り検品NG用紙表示部である。符号2302は印刷画像データの濃度値を減少させた場合の画像データの確認をするために選択される画像濃度確認選択手段である。符号2303は画像濃度変更を行って印刷する場合に選択される濃度変更許可選択手段である。符号2304は画像濃度変更を行わない場合に選択される濃度変更不許可選択手段である。
図23(b)は上記画像濃度確認選択手段2302が選択された場合に、操作部207の情報表示部上に重ねて表示される画像濃度確認画面が表示された状態を示すものである。
符号2310は画像濃度確認画面表示領域である。符号2311は濃度変更を行う前の濃度を表示する濃度変換前画像表示領域である。符号2312は濃度変更を行った後の濃度を表示する濃度変換後画像表示領域である。濃度変換前画像表示領域2311及び濃度変換後画像表示領域2312に表示される画像データは、実際に裏写り検品NGが発生すると判定された用紙に該当する画像データをメモリ部204から読み出して解像度変換・濃度変換等を行った後に表示する構成でもよい。しかし本実施例では説明を簡単にするために、予め決められた所定の画像データを表示するものとする。この場合、実施例1で説明したフローチャートのステップS1505で格納した濃度値の情報から、現状の用紙種類を考慮してどの程度濃度を減少させれば裏写り検品NGが発生しないかを求める。すなわち、印刷画像データの濃度値を減少させるための印刷濃度減少率を求める。そして、求められた印刷濃度減少率を元に印刷画像データの濃度値を減少させて表示している。またこの情報表示部上に表示する濃度変換処理後の画像データは操作部207内の図示しないCPU等の処理手段によって行われる。符号2313は、画像濃度確認画面表示領域非表示選択手段であり、画像濃度確認画面表示領域2310の表示を閉じる際にユーザーにより選択される。すなわち、本実施例において図15のステップS1509で表示される対策情報とは、少なくとも印刷時に裏写りを発生させる画像の濃度値を変更して印刷することを促すような情報である。
図24は本実施例における印刷濃度変更処理を示すフローチャートである。尚、この処理の制御は、特に明示しない限り全て画像形成装置制御部203内の図示しないCPU等の制御手段によって行われる。
ステップS2401では、図23に示す印刷濃度変更画面が操作部207の情報表示部に表示される。次にステップS2402では印刷濃度変更処理を行わないかどうかが判定される。ここでは、濃度変更不許可選択手段2304が選択されたかどうかが判定される。濃度変更不許可選択手段2304が選択された場合には、印刷濃度変更処理は行われずに、処理はステップS2414へ進む。そうでない場合、処理はステップS2402へ進む。
ステップS2402にて濃度変更不許可選択手段2304が選択されなかった場合に、ステップS2403において印刷濃度変更処理を行うかどうかが判定される。ここでは濃度変更許可選択手段2303が選択されたかどうかが判定される。濃度変更許可選択手段2303が選択された場合には、次にステップS2404において印刷濃度減少率を求める。印刷濃度減少率の求め方の一例は次のとおりである。実施例1のステップS1505で裏写り検品NG情報として格納された印刷画像データの濃度値の内の最大の濃度値Dmaxと、ステップS1205で記憶された検品OKとされる濃度差閾値Dthから印刷濃度減少率Drateが求められる。すなわち、Drate=1−Dth/Dmaxである。
次にステップS2405において印刷濃度変更を行う用紙かどうかを確認する。本実施例では6枚目の用紙の時のみ処理はステップS2406に遷移する。また6枚目以外の用紙の場合には処理はステップS2407に遷移する。
ステップS2406では、所定の印刷画像データに対して印刷濃度変更処理が実行される。ここでは出力画像処理部205において、例えば出力濃度LUTのテーブル設定値を、元のテーブル設定値にステップS2404で取得した印刷濃度減少率Drateを乗じた値に変更する等の手法で印刷濃度変更処理が実行される。次にステップS2407では上記のように画像処理が実行された印刷画像データをプリンタ部206に出力し印刷処理を行う。
次にステップS2408において、印刷ジョブが完了したかどうかが判定される。ステップS2408において、印刷ジョブが完了したと判定された場合には、このフローチャートの処理は終了する。また、ステップS2408において、印刷ジョブが完了していないと判定された場合には、処理はステップS2405に遷移し、印刷ジョブの残りの印刷画像データの印刷処理を行う。
ステップS2402にて濃度変更不許可選択手段2304が選択されなかった場合に、処理はステップS2414に進む。ステップS2414では上記のステップS2406のように印刷濃度を変更するような画像処理は実行されず、印刷画像データはプリンタ部206に出力されて印刷処理が行われる。
次にステップS2415において、印刷ジョブが完了したかどうかが判定される。ステップS2415において、印刷ジョブが完了したと判定された場合には、このフローチャートの処理は終了する。また、ステップS2415において、印刷ジョブが完了していないと判定された場合には、処理はステップS2414に遷移し、印刷ジョブの残りの印刷画像データの印刷処理を行う。
ステップS2403において、印刷濃度変更処理を行わないと判定された場合、処理はステップS2409に遷移する。
ステップS2409では、印刷濃度確認画面を表示するかどうかが判定される。ここでは、図23(a)に示す画像濃度確認選択手段2302が選択されたかどうかが判定される。画像濃度確認選択手段2302が選択されていないと判定された場合には、処理はステップS2402に遷移する。そして、再度画像濃度確認選択手段2302か、濃度変更許可選択手段2303か濃度変更不許可選択手段2304のいずれかが選択されるまで、処理はステップS2409、ステップS2403及びステップS2402を遷移する。
ステップS2409において印刷濃度確認選択手段2302が選択されたと判定された場合には、次にステップS2410にて印刷濃度減少率が取得される。ここでの処理内容はステップS2404で説明したものと同一であるため説明は省略する。
次にステップS2411では操作部207の情報表示部に表示する画像データが取得される。ここでは、図23(b)に示すように濃度変更前画像2311と濃度変更後画像2312が取得される。濃度変更前画像2311については、メモリ部204に予め用意された表示用画像データを読み出して取得される。濃度変更後画像2312については、上記取得した表示用画像データに対してステップS2410で取得した印刷濃度減少率を元に濃度変更処理を行って取得する。
次にステップS2412において、図23(b)に示す表示内容を操作部207の情報表示部に対して行う。次にステップS2413において印刷濃度確認画面を消去するかどうかが確認される。ここでは、図23(b)の画像濃度確認画面表示領域非表示選択手段2313が選択されたかどうかが判定される。画像濃度確認画面表示領域非表示選択手段2313が選択されていないと判定された場合には、処理は再びステップS2413に遷移して画像濃度確認画面表示領域非表示選択手段2313が選択されるまで待機する。画像濃度確認画面表示領域非表示選択手段2313が選択されたと判定された場合には、処理は再びS2402に遷移する。そして、再度画像濃度確認選択手段2302か、濃度変更許可選択手段2303か、濃度変更不許可選択手段2304のいずれかが選択されるまで、処理はステップS2409、ステップS2403及びステップS2402に遷移する。
以上のようにして、裏写り検品でNGと判定された用紙に対して印刷濃度を変更して印刷することで実際の印刷時に裏写りの発生を防ぐことが可能となる。またこれにより、本実施例で説明した19ページ10枚の印刷物を複数部印刷するような印刷ジョブを行う際でも、裏写り検品NGによって生じる用紙の無駄を避けることが可能となる。
(その他の実施例)
また、本発明は、以下の処理を実行することによっても実現される。即ち、上述した実施形態の機能を実現するソフトウェア(プログラム)を、ネットワーク又は各種記憶媒体を介してシステム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU等)がプログラムを読み出して実行する処理である。
101 画像形成装置
102 検品装置
103 フィニッシャ部
201 入力画像処理部
202 NIC部
203 画像形成装置制御部
204 メモリ部
205 出力画像処理部
206 プリンタ部
207 操作部
208 RIP部
301 スキャナ部
302 レーザ露光部
303 感光ドラム
304 作像部
305 定着部
306 給紙/搬送部
307 回転多面鏡
308 用紙収納庫
401 給紙ローラー
402 搬送ベルト
403、404 検品センサー
405 排紙ローラー
410 印刷物
411、412 照射装置
501 エスケープトレイ
502 出力トレイ
503 処理トレイ
504 ステープラ
505 転送パス切り替え部
601 フィニッシャ制御部
602 用紙搬送制御部
701 リファレンスデータ入力部
703 リファレンスデータ格納部
704 比較前処理部
705 解像度変換部1
706 解像度変換部2
707 画像判定部
708 判定結果記憶部
709 検品動作判定部
710 判定結果表部
711 検品装置制御部
712 外部通信部
801 影画像
810 読み取り画像
811 基準座標
812 始点座標
813 終点座標
901、902 領域
1001、1010、1020、1030〜1033 印刷物の表面
1002、1011、1021〜1024、1034 印刷物の裏面
1003〜1006 パッチパターン
S1101〜S1107、S1201〜S1206、S1501〜S1509、
S2001〜S2009、S2201〜S2204、S2401〜S2415 ステップ
1301 情報表示部
1302 番号表示領域
1303 選択用スライダー部
1304 選択完了部
1401 印刷物のスキャンデータの表示部
1402 印刷物の表面
1403 印刷物の裏面
1404〜1406、1801 裏写り画像
1407 裏写り濃度レベル
1408 パッチ画像の境界
1409〜1412 パッチパターン
1413〜1416 裏写り濃度レベルの入力手段
1417 裏写り濃度レベル情報決定手段
1418、1419、1802 パッチ
1601、1603、1604、1608 印刷画像データ
1602、1605〜1607 印刷画像データの組み合わせ
1701 用紙の表面の領域
1702 用紙の裏面の領域
1703〜1706 座標
1901、2101、2301 裏写り検品NG用紙表示部
1902 変更用紙種類表示部
1903 用紙格納位置表示部
1904 選択部1
1905 選択部2
1906 設定内容決定手段
2102 テストプリント許可選択手段
2103 テストプリント不許可選択手段
2302 画像濃度確認選択手段
2303 濃度変更許可選択手段
2304 濃度変更不許可選択手段
2310 画像濃度確認画面表示領域
2311 濃度変換前画像表示領域
2312 濃度変換後画像表示領域
2313 画像濃度確認画面表示領域非表示選択手段

Claims (9)

  1. 複数の異なる濃度の画像を第1面に印刷した印刷物の第2面を読み取り、裏写りが発生しているかを判定する判定手段と、
    ユーザーの指示に応じて、裏写りが発生していると判定された前記印刷物の第1面の画像と、当該印刷物の第2面に裏写りした画像との濃度差を濃度差閾値として記憶する記憶手段と
    を備えたことを特徴とする印刷画像検品システム。
  2. 両面印刷において用紙の第1面に印刷される画像と第2面に印刷される画像との濃度差が前記濃度差閾値を超える場合、当該両面印刷の実行に先立って、裏写りの回避のための対策情報を表示する表示手段を備えたことを特徴とする請求項1に記載の印刷画像検品システム。
  3. 前記対策情報とは、少なくとも印刷時に裏写りが発生する用紙に対して印刷時に使用される用紙種類の変更を促すような情報であることを特徴とする請求項2に記載の印刷画像検品システム。
  4. 前記対策情報とは、少なくとも印刷時に裏写りが発生する用紙に対して、確認用のテスト印刷を促すような情報であることを特徴とする請求項2に記載の印刷画像検品システム。
  5. 前記対策情報とは、少なくとも印刷時に裏写りを発生させる画像の濃度値を変更して印刷することを促すような情報であることを特徴とする請求項2に記載の印刷画像検品システム。
  6. 前記判定手段は、複数の異なる色のそれぞれについて前記判定を行い、
    前記記憶手段は、複数の異なる色のそれぞれについて前記濃度差閾値を記憶することを特徴とする請求項1から5のいずれか1つに記載の印刷画像検品システム。
  7. 前記判定手段は、複数の異なる厚さの用紙のそれぞれについて前記判定を行い、
    前記記憶手段は、複数の異なる厚さの用紙のそれぞれについて前記濃度差閾値を記憶することを特徴とする請求項1から6のいずれか1つに記載の印刷画像検品システム。
  8. 複数の異なる濃度の画像を第1面に印刷した印刷物の第2面を読み取り、裏写りが発生しているかを判定する判定ステップと、
    ユーザーの指示に応じて、裏写りが発生していると判定された前記印刷物の第1面の画像と、当該印刷物の第2面に裏写りした画像との濃度差を濃度差閾値として記憶する記憶ステップと
    を備えたことを特徴とする印刷画像検品方法。
  9. コンピュータを請求項1から7のいずれか1つに記載の印刷画像検品システムとして機能させるためのプログラム。
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