JP2013230596A - インクジェットヘッド及びインクジェットヘッドの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】ノズル孔との位置ズレの心配なく容易にチャネル列数を多列化でき、各チャネルへのインク供給構造も簡素化でき、各駆動電極との電気的接続も容易なインクジェットヘッド及びその製造方法を提供する。
【解決手段】駆動壁とチャネル11とが交互に並設されたチャネル列を1又は複数有する複数のヘッドチップ1が、隣接するヘッドチップ1間に隙間をあけて共通のノズルプレート2に位置合わせされて接着され、ヘッドチップ1を個別に挿通させる挿通口31を有する保持枠部材3がノズルプレート2の背面に接して設けられる。インクマニホールドは、複数のヘッドチップ1の外側方に張り出した保持枠部材3の張り出し部32から、ヘッドチップ1の後方側の少なくとも一部を包囲するように設けられ、チャネルの入口11bをその内部に配置しており、駆動電極に電圧を印加する電圧印加手段の少なくとも一部が、ヘッドチップ1毎にインクマニホールド4を貫通している。
【選択図】図2
【解決手段】駆動壁とチャネル11とが交互に並設されたチャネル列を1又は複数有する複数のヘッドチップ1が、隣接するヘッドチップ1間に隙間をあけて共通のノズルプレート2に位置合わせされて接着され、ヘッドチップ1を個別に挿通させる挿通口31を有する保持枠部材3がノズルプレート2の背面に接して設けられる。インクマニホールドは、複数のヘッドチップ1の外側方に張り出した保持枠部材3の張り出し部32から、ヘッドチップ1の後方側の少なくとも一部を包囲するように設けられ、チャネルの入口11bをその内部に配置しており、駆動電極に電圧を印加する電圧印加手段の少なくとも一部が、ヘッドチップ1毎にインクマニホールド4を貫通している。
【選択図】図2
Description
本発明はインクジェットヘッド及びインクジェットヘッドの製造方法に関し、詳しくは、ノズルプレートに形成されたノズル孔との位置ズレの心配なく容易にチャネル列数を多列化することができると共に、各駆動電極との電気的接続も容易に行なえるインクジェットヘッド及びインクジェットヘッドの製造方法に関する。
近年、インクジェットヘッドは高精細な画像を記録可能とするためにノズルの高密度化が要求されている。このためチャネル列数を多列化することが行われており、特に4列以上のチャネル列数を持つインクジェットヘッドが要求されている。
従来、チャネル列数を多列化したインクジェットヘッドとして、特許文献1、2に記載のものが提案されている。これらのインクジェットヘッドは、駆動壁とチャネルとが交互に並設されたチャネル列をそれぞれ有するヘッドチップを複数積層することによってチャネル列が多列となるように構成されたヘッドチップに対して、各チャネルに対応するノズル孔が多列に配列された1枚のノズルプレートを貼着して構成されており、ヘッドチップを複数積層することによって容易にインクジェットヘッドを多列化することができる。
しかし、このような多列のチャネル列を持つヘッドチップを作製する際、積層されるヘッドチップ間でチャネルピッチを精密に一致させる必要があり、積層数が多くなって多列になればなるほど、ヘッドチップ相互間のチャネルピッチのズレが発生し易くなる問題がある。これに対し、ノズルプレートはノズル孔のピッチが高精度に規定されているため、積層された多列のヘッドチップの全体に対して1枚のノズルプレートを貼着すると、ノズル孔とチャネルとの間で位置ズレが発生する場合があり、最悪の場合、ノズル孔とチャネルとが一致せずにノズル詰まりとなって吐出不良を発生させてしまうおそれがある。
また、特にヘッドチップが、前面及び後面と、該前面と該後面との間の4つの側面とを有し、前面と後面にそれぞれチャネルの出口と入口とが配置された六面体からなる構造のヘッドチップである場合、チャネルの長さ方向に長尺な積層物をフルカットすることによって、同一構造の多列のヘッドチップを多数個取りすることができて生産性が良いという利点を有しているが、チャネル列数を多列化していくに従って、積層物の厚みが大きくなるためにフルカットすることが困難となり、特に切断面の平面性が得られにくくなってチャネル列間でチャネルの長さに相違が生じ、射出特性に影響が出るおそれもある。
一方、特許文献3の図15〜18には、1枚のノズルプレートに対し、それぞれ2列のチャネル列を持つ複数のヘッドチップを個別に接合することで、チャネル列数を多列化したインクジェットヘッドが開示されている。このようなインクジェットヘッドによれば、2列のチャネル列を持つヘッドチップ毎にノズルプレートのノズル孔とチャネルとの位置合わせをすることができるため、上述したようにヘッドチップを積層して多列化する場合に見られる位置ズレの問題はなくなり、また、ヘッドチップをフルカットして作製する場合でもフルカットが困難となることはなく、切断面の平面性が問題となることもない。
この特許文献3の図15〜18に開示される従来のインクジェットヘッドは、ノズルプレートに駆動ICを実装し、この駆動ICと各ヘッドチップとをノズルプレート上で配線接続するようにしており、ノズルプレートで各ヘッドチップを支持する必要がある。
しかし、ノズルプレートは、複数のヘッドチップを支持するために大きな面積で形成されており、また薄いために撓み易く、各ヘッドチップを同一平面上に支持することが困難となり、インクの着弾性能に影響が出る問題がある。
また、上記従来のインクジェットヘッドは、ヘッドチップ毎に個別にインクマニホールドを接合しているため、インク供給のための構造が複雑になるといった問題もある。
更に、上記従来のインクジェットヘッドは、各ヘッドチップをノズルプレートに接合する際に、ノズル孔との位置合わせと同時に各駆動電極と駆動ICとの間の電気的接続を行う必要があり、接合作業が極めて煩雑となる問題もある。
このような上記従来のインクジェットヘッドに見られる問題は、インクジェットヘッドのチャネル列数を多列化すればするほど顕著となるものであった。
そこで、本発明は、ノズルプレートに形成されたノズル孔との位置ズレの心配なく容易にチャネル列数を多列化することができ、各チャネルへのインク供給のための構造も簡素化できると共に、各駆動電極との電気的接続も容易に行なえるインクジェットヘッドを提供することを課題とする。
また、本発明は、ノズルプレートに形成されたノズル孔との位置ズレの心配なく容易にチャネル列数を多列化することができ、各チャネルへのインク供給のための構造も簡素化できると共に、各駆動電極との電気的接続も容易に行なえるインクジェットヘッドの製造方法を提供することを課題とする。
本発明の他の課題は、以下の記載により明らかとなる。
上記課題は、以下の各発明によって解決される。
1. 圧電素子からなる駆動壁とチャネルとが交互に並設されたチャネル列を1又は複数有し、前記チャネル内に臨む前記駆動壁の壁面に駆動電極が形成されてなる複数のヘッドチップと、
複数の前記ヘッドチップに亘って共通に接着され、前記チャネル内のインクを吐出させるノズル孔を有するノズルプレートと、
複数の前記ヘッドチップの前記チャネルに対して共通にインクを供給するインクマニホールドとを有し、
前記駆動電極に電圧を印加することにより前記駆動壁を変形させ、前記チャネル内のインクを前記ノズル孔から吐出させるようにしたインクジェットヘッドであって、
前記ヘッドチップは、前記ノズル孔に対応する前記チャネルがそれぞれ位置合わせされると共に隣接する前記ヘッドチップ間に隙間をあけて前記ノズルプレートに接着されており、
前記ヘッドチップを個別に挿通させる挿通口を有する保持枠部材が前記ノズルプレートの背面に接して設けられており、
前記インクマニホールドは、前記保持枠部材において複数の前記ヘッドチップを取り囲むように該ヘッドチップの外側方に張り出した張り出し部から、該ヘッドチップの後方側の少なくとも一部を包囲することにより、前記チャネルの入口を該インクマニホールドの内部に配置しており、
前記駆動電極に対して電圧を印加するための電圧印加手段の少なくとも一部が、前記ヘッドチップ毎に前記インクマニホールドを貫通していることを特徴とするインクジェットヘッド。
複数の前記ヘッドチップに亘って共通に接着され、前記チャネル内のインクを吐出させるノズル孔を有するノズルプレートと、
複数の前記ヘッドチップの前記チャネルに対して共通にインクを供給するインクマニホールドとを有し、
前記駆動電極に電圧を印加することにより前記駆動壁を変形させ、前記チャネル内のインクを前記ノズル孔から吐出させるようにしたインクジェットヘッドであって、
前記ヘッドチップは、前記ノズル孔に対応する前記チャネルがそれぞれ位置合わせされると共に隣接する前記ヘッドチップ間に隙間をあけて前記ノズルプレートに接着されており、
前記ヘッドチップを個別に挿通させる挿通口を有する保持枠部材が前記ノズルプレートの背面に接して設けられており、
前記インクマニホールドは、前記保持枠部材において複数の前記ヘッドチップを取り囲むように該ヘッドチップの外側方に張り出した張り出し部から、該ヘッドチップの後方側の少なくとも一部を包囲することにより、前記チャネルの入口を該インクマニホールドの内部に配置しており、
前記駆動電極に対して電圧を印加するための電圧印加手段の少なくとも一部が、前記ヘッドチップ毎に前記インクマニホールドを貫通していることを特徴とするインクジェットヘッド。
2. 前記ヘッドチップの各々は、前面に前記チャネルの出口が配置されると共に後面に前記チャネルの入口が配置され、前記後面に、一端が前記チャネル内の前記駆動電極と電気的に接続された引き出し電極が形成されており、
前記引き出し電極に対して前記電圧印加手段の一部を構成する外部配線部材が電気的に接続されており、該外部配線部材が前記インクマニホールドを貫通していることを特徴とする前記1記載のインクジェットヘッド。
前記引き出し電極に対して前記電圧印加手段の一部を構成する外部配線部材が電気的に接続されており、該外部配線部材が前記インクマニホールドを貫通していることを特徴とする前記1記載のインクジェットヘッド。
3. 前記ヘッドチップの各々は、前面に前記チャネルの出口が配置されると共に後面に前記チャネルの入口が配置され、前記後面に、一端が前記チャネル内の前記駆動電極と電気的に接続された引き出し電極が形成されており、
前記ヘッドチップの後面に、前記電圧印加手段の一部を構成すると共に前記引き出し電極と電気的に接続される配線が形成された配線引き出し部材が接合され、該配線引き出し部材が前記後面から後方に延びて前記インクマニホールドを貫通していることを特徴とする前記1記載のインクジェットヘッド。
前記ヘッドチップの後面に、前記電圧印加手段の一部を構成すると共に前記引き出し電極と電気的に接続される配線が形成された配線引き出し部材が接合され、該配線引き出し部材が前記後面から後方に延びて前記インクマニホールドを貫通していることを特徴とする前記1記載のインクジェットヘッド。
4. 前記ヘッドチップの各々は、前面に前記チャネルの出口が配置されると共に前記チャネルの入口が該チャネルの長さ方向と交差する側方に向けて開口し、一端が前記チャネル内の前記駆動電極と電気的に接続されて前記電圧印加手段の一部を構成する引き出し電極が、該ヘッドチップにおける前記チャネルの入口よりも後方に向けて延びるように形成されており、
前記ヘッドチップおける前記チャネルの入口よりも後方側の少なくとも一部が前記インクマニホールドを貫通することにより、前記引き出し電極が該インクマニホールドを貫通していることを特徴とする前記1記載のインクジェットヘッド。
前記ヘッドチップおける前記チャネルの入口よりも後方側の少なくとも一部が前記インクマニホールドを貫通することにより、前記引き出し電極が該インクマニホールドを貫通していることを特徴とする前記1記載のインクジェットヘッド。
5. 前記保持枠部材は、前記チャネルの入口を閉塞することなく前記ノズルプレートの背面と前記チャネルの入口との間の段差を埋める厚みを有することを特徴とする前記1〜4のいずれかに記載のインクジェットヘッド。
6. 前記保持枠部材は、複数枚に分かれており、該複数枚が積層されることによって前記厚みが形成されていることを特徴とする前記5記載のインクジェットヘッド。
7. 前記保持枠部材は前記ヘッドチップの前面と面一状に配置されており、
前記ノズルプレートは、前記保持枠部材と前記ヘッドチップの前面とに亘って接着されていることを特徴とする前記1〜6のいずれかに記載のインクジェットヘッド。
前記ノズルプレートは、前記保持枠部材と前記ヘッドチップの前面とに亘って接着されていることを特徴とする前記1〜6のいずれかに記載のインクジェットヘッド。
8. 前記保持枠部材の前面側に、前記ノズルプレートよりも前方に突出することによって該ノズルプレートを保護するための天板が設けられていることを特徴とする前記1〜7のいずれかに記載のインクジェットヘッド。
9. 前記ヘッドチップのチャネル列数は、1列又は2列であることを特徴とする前記1〜8のいずれかに記載のインクジェットヘッド。
10. 圧電素子からなる駆動壁とチャネルとが交互に並設されたチャネル列を1又は複数有し、前記チャネル内に臨む前記駆動壁の壁面に駆動電極が形成されてなる複数のヘッドチップと、
複数の前記ヘッドチップに亘って共通に接着され、前記チャネル内のインクを吐出させるノズル孔を有するノズルプレートと、
複数の前記ヘッドチップの前記チャネルに対して共通にインクを供給するインクマニホールドとを有し、
前記駆動電極に電圧を印加することにより前記駆動壁を変形させ、前記チャネル内のインクを前記ノズル孔から吐出させるようにしたインクジェットヘッドの製造方法であって、
前記ヘッドチップに、前記駆動電極に対して電圧を印加するための電圧印加手段の少なくとも一部を、該ヘッドチップの後方に向けて延びるように設ける工程と、
次いで、予め前記ノズル孔が形成された前記ノズルプレートに、複数の前記ヘッドチップをそれぞれ位置合わせして接着する工程と、
次いで、前記ノズルプレートの背面側に、前記ヘッドチップを個別に挿通させる挿通口を有すると共に複数の前記ヘッドチップを取り囲む大きさを有する保持枠部材を、前記挿通口に前記ヘッドチップをそれぞれ挿通させて装着する工程と、
次いで、前記保持枠部材に対して、前記ヘッドチップの後方側の少なくとも一部を包囲するようにインクマニホールドを取り付けることにより、前記チャネルの入口を該インクマニホールドの内部に配置すると共に前記電圧印加手段の少なくとも一部を前記ヘッドチップ毎に該インクマニホールドを貫通させる工程とを備えることを特徴とするインクジェットヘッドの製造方法。
複数の前記ヘッドチップに亘って共通に接着され、前記チャネル内のインクを吐出させるノズル孔を有するノズルプレートと、
複数の前記ヘッドチップの前記チャネルに対して共通にインクを供給するインクマニホールドとを有し、
前記駆動電極に電圧を印加することにより前記駆動壁を変形させ、前記チャネル内のインクを前記ノズル孔から吐出させるようにしたインクジェットヘッドの製造方法であって、
前記ヘッドチップに、前記駆動電極に対して電圧を印加するための電圧印加手段の少なくとも一部を、該ヘッドチップの後方に向けて延びるように設ける工程と、
次いで、予め前記ノズル孔が形成された前記ノズルプレートに、複数の前記ヘッドチップをそれぞれ位置合わせして接着する工程と、
次いで、前記ノズルプレートの背面側に、前記ヘッドチップを個別に挿通させる挿通口を有すると共に複数の前記ヘッドチップを取り囲む大きさを有する保持枠部材を、前記挿通口に前記ヘッドチップをそれぞれ挿通させて装着する工程と、
次いで、前記保持枠部材に対して、前記ヘッドチップの後方側の少なくとも一部を包囲するようにインクマニホールドを取り付けることにより、前記チャネルの入口を該インクマニホールドの内部に配置すると共に前記電圧印加手段の少なくとも一部を前記ヘッドチップ毎に該インクマニホールドを貫通させる工程とを備えることを特徴とするインクジェットヘッドの製造方法。
11. 圧電素子からなる駆動壁とチャネルとが交互に並設されたチャネル列を1又は複数有し、前記チャネル内に臨む前記駆動壁の壁面に駆動電極が形成されてなる複数のヘッドチップと、
複数の前記ヘッドチップに亘って共通に接着され、前記チャネル内のインクを吐出させるノズル孔を有するノズルプレートと、
複数の前記ヘッドチップの前記チャネルに対して共通にインクを供給するインクマニホールドとを有し、
前記駆動電極に電圧を印加することにより前記駆動壁を変形させ、前記チャネル内のインクを前記ノズル孔から吐出させるようにしたインクジェットヘッドの製造方法であって、
予め前記ノズル孔が形成された前記ノズルプレートに、前記ヘッドチップを個別に挿通させる挿通口を有すると共に複数の前記ヘッドチップを取り囲む大きさを有する保持枠部材を装着する工程と、
次いで、予め前記駆動電極に対して電圧を印加するための電圧印加手段の少なくとも一部を後方に向けて延びるように設けられた複数の前記ヘッドチップを、前記保持枠部材の前記挿通口を通して前記ノズルプレートの背面に対してそれぞれ位置合わせして接着する工程と、
次いで、前記保持枠部材に対して、前記ヘッドチップの後方側の少なくとも一部を包囲するようにインクマニホールドを取り付けることにより、前記チャネルの入口を該インクマニホールドの内部に配置すると共に前記電圧印加手段の少なくとも一部を前記ヘッドチップ毎に該インクマニホールドを貫通させる工程とを備えることを特徴とするインクジェットヘッドの製造方法。
複数の前記ヘッドチップに亘って共通に接着され、前記チャネル内のインクを吐出させるノズル孔を有するノズルプレートと、
複数の前記ヘッドチップの前記チャネルに対して共通にインクを供給するインクマニホールドとを有し、
前記駆動電極に電圧を印加することにより前記駆動壁を変形させ、前記チャネル内のインクを前記ノズル孔から吐出させるようにしたインクジェットヘッドの製造方法であって、
予め前記ノズル孔が形成された前記ノズルプレートに、前記ヘッドチップを個別に挿通させる挿通口を有すると共に複数の前記ヘッドチップを取り囲む大きさを有する保持枠部材を装着する工程と、
次いで、予め前記駆動電極に対して電圧を印加するための電圧印加手段の少なくとも一部を後方に向けて延びるように設けられた複数の前記ヘッドチップを、前記保持枠部材の前記挿通口を通して前記ノズルプレートの背面に対してそれぞれ位置合わせして接着する工程と、
次いで、前記保持枠部材に対して、前記ヘッドチップの後方側の少なくとも一部を包囲するようにインクマニホールドを取り付けることにより、前記チャネルの入口を該インクマニホールドの内部に配置すると共に前記電圧印加手段の少なくとも一部を前記ヘッドチップ毎に該インクマニホールドを貫通させる工程とを備えることを特徴とするインクジェットヘッドの製造方法。
本発明によれば、ノズルプレートに形成されたノズル孔との位置ズレの心配なく容易にチャネル列数を多列化することができ、各チャネルへのインク供給のための構造も簡素化できると共に、各駆動電極との電気的接続も容易に行なえるインクジェットヘッドを提供することができる。
また、本発明によれば、ノズルプレートに形成されたノズル孔との位置ズレの心配なく容易にチャネル列数を多列化することができ、各チャネルへのインク供給のための構造も簡素化できると共に、各駆動電極との電気的接続も容易に行なえるインクジェットヘッドの製造方法を提供することができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を用いて説明する。
(第1の実施形態)
図1は第1の実施形態に係るインクジェットヘッドの斜視図、図2はその断面図、図3は1つのヘッドチップを後面側からみた斜視図、図4は図2の(iv)−(iv)線断面図である。
図1は第1の実施形態に係るインクジェットヘッドの斜視図、図2はその断面図、図3は1つのヘッドチップを後面側からみた斜視図、図4は図2の(iv)−(iv)線断面図である。
本実施形態に示すインクジェットヘッドH1は、1枚のノズルプレート2にヘッドチップ1が2つ並設されている。2つのヘッドチップ1は相互間に隙間をあけて、それぞれ独立してノズルプレート2に対して接着されている。
各ヘッドチップ1は同一構造であり、前面1Bにチャネル11の出口11aが配置されると共に、該前面1Bと相反する後面1Aにチャネル11の入口11bが配置された六面体を呈している。
なお、本明細書において前面とはインクがチャネル11内から吐出される方向に面している面であり、後面とはその反対面である。また、チャネルの出口とはインクがチャネル11内から吐出される側の開口部のことであり、チャネルの入口とはチャネル11内にインクが導入される側の開口部のことである。
ノズルプレート2は、例えばポリイミド等の合成樹脂シートによって2つのヘッドチップ1の前面1Bと2つのヘッドチップ1間とを含み、これら前面1B及びヘッドチップ1間よりも更に周囲にはみ出す程度の大判な矩形状に形成されており、各ヘッドチップ1においてインク吐出を行う各チャネル11にそれぞれ対応するようにノズル孔21が開設されている。各ヘッドチップ1は、これらノズル孔21と各チャネル11の出口11aとがそれぞれ位置合わせされて接着されている。
なお、本実施形態では、ヘッドチップ1における隣接するチャネル11同士がいずれもインクを吐出するチャネルとされており、ノズルプレート2のノズル孔21も隣接するチャネル11にそれぞれ対応するように開設されているが、ヘッドチップ1のチャネル11が、インク吐出を行うインクチャネルとインク吐出を行わないダミーチャネルとからなり、これらが交互に配置されてなる独立駆動タイプのヘッドチップ1である場合は、図示しないが、ノズルプレート21にはインク吐出を行うインクチャネルのみに対応するようにノズル孔21が開設される。
各ヘッドチップ1には、図3に示すように、圧電素子からなる駆動壁12とチャネル11とが交互に並設されて同図の左右方向に延びる1列のチャネル列10が形成されている。ここでは1つのヘッドチップ1につきそれぞれ2列のチャネル列10が並設されている。
各チャネル11内に臨む両駆動壁12の表面には、それぞれ駆動電極13が形成されている。ヘッドチップ1は、圧電素子からなる駆動壁12を挟むように配置される駆動電極13、13に対して後述する電圧印加手段を介して外部から所定の電圧を印加すると、この駆動壁12が変形してチャネル11内のインクに吐出のための圧力が付与される。
各チャネル11内において互いに対向している駆動電極13、13同士は、チャネル11内の壁面のうちの隣接するチャネル列10側に配置された壁面において、駆動電極13と同時に形成された金属膜からなる連結部13aによって電気的に繋がっている。ヘッドチップ1の後面1Aには、一端がこの連結部13aと電気的に接続された引き出し電極14が、チャネル11と同一ピッチで該チャネル11毎に形成されている。引き出し電極14の他端は、それぞれ隣接するチャネル列10側に向けて延び、2列のチャネル列10の間の非チャネル形成領域10aに互いに短絡しないように配置されている。この引き出し電極14は、本発明において駆動電極13に対して電圧を印加するための電圧印加手段の一部を構成している。
ノズルプレート2の背面側(ヘッドチップ1が接着されている面側)には、各ヘッドチップ1をノズルプレート2上で保持するための保持枠部材3が設けられている。
保持枠部材3は、ノズルプレート2上で各ヘッドチップ1を保持し得る剛性を有する材料、好ましくは、アルミニウム、ステンレス等の金属材や、ガラス、セラミックス、エンジニアリングプラスチック等の硬質材料によって、外形形状がノズルプレート2とほぼ同一となる枠板状に形成されている。この保持枠部材3には、ノズルプレート2に接着された各ヘッドチップ1に対応する位置に、それぞれヘッドチップ1を挿通させるための2つの矩形状の挿通口31が形成されている。各ヘッドチップはノズルプレート2に対して位置合わせされて接着されるので、各挿通口31は、ヘッドチップ1の取付け位置の微調整に対応可能とするために、ヘッドチップ1の外形形状よりも若干大きく形成されている。
この保持枠部材3の外形形状はノズルプレート2とほぼ同一形状であるため、保持枠部材3の外周側は、ノズルプレート2上の2つのヘッドチップ1を取り囲むように該ヘッドチップ1の外側方に向けて張り出した張り出し部32とされ、2つの挿通口31の間は、隣接するヘッドチップ1間に露出するノズルプレート2の背面を被覆するチップ間被覆部33とされている。従って、ノズルプレート2を背面側から見た場合、ヘッドチップ1からはみ出して露出する部分は、保持枠部材3の張り出し部32及びチップ間被覆部33によって全て被覆されている。
この保持枠部材3は、各挿通口31にそれぞれヘッドチップ1を挿通させてノズルプレート2の背面に装着される。また、保持枠部材3をノズルプレート2の後面に装着した後に、各挿通口31を通して該ノズルプレート2の背面に各ヘッドチップ1を位置合わせして接着してもよい。いずれにしても、保持枠部材3の張り出し部32と各ヘッドチップ1のノズルプレート接着面である前面1Bとは面一状に配置されており、ノズルプレート2は、この保持枠部材3の張り出し部32及びチップ間被覆部33と各ヘッドチップ1の前面1Bとに亘って接着剤を用いて接着されている。
また、各ヘッドチップ1と挿通口31との隙間も、接着剤が塗布されることによって封止されている。これにより、撓み易い薄板状のノズルプレート2でありながらも、該ノズルプレート2上の各ヘッドチップ1は、保持枠部材3によってノズルプレート2に負担をかけることなく、互いの位置関係が保持される。また、特に保持枠部材3にアルミニウムのような放熱効果の高い材質を使用することで、ヘッドチップ1の放熱を図ることもできる。
この保持枠部材3に対して1つのインクマニホールド4が接着されている。インクマニホールド4は、内部が2つのヘッドチップ1の各チャネル11に対して共通にインクを供給するための共通インク室41とされた箱型形状に形成され、2つのヘッドチップ1の外側を覆うように、保持枠部材3の張り出し部32に対して接着されている。インクマニホールド4内の共通インク室41の高さ(図2における上下方向の内寸)は、保持枠部材3に接着された状態で各ヘッドチップ1の後面1Aの位置よりも高い。このため、各ヘッドチップ1の各チャネル11の入口11bは、インクマニホールド4内に配置され、インクマニホールド4に設けられた不図示のインク供給口から共通インク室41内のインクを導入可能としている。
このインクマニホールド4が保持枠部材3に接着されることで、ノズルプレート2の背面側が共通インク室41と対面するが、保持枠部材3は共通インク室41内に臨み、ノズルプレート2の背面側における各ヘッドチップ1との接着面以外の部分を全て被覆しており、インクと直に接する流路部材としても機能しているため、インクがノズルプレート2と直接接触することはない。これによりノズルプレート2がインク中の成分によって侵されることが防止され、ノズルプレート2をインクによる汚損から保護することができる。つまり、保持枠部材3はノズル保護部材としても機能している。
各ヘッドチップ1の後面1Aには、各チャネル11内の駆動電極13に対して電圧を印加するための配線をヘッドチップ1毎にインクマニホールド4の外部に取り出すための配線引き出し部材5がそれぞれ接着されている。本実施形態における配線引き出し部材5は、ヘッドチップ1の後面1Aの2列のチャネル列10間に形成された非チャネル形成領域10aにそれぞれ一つずつ、後面1Aから後方に向けて延びるように突設されている。
なお、本明細書において後方とは、チャネル11(ノズル孔21)からインクが吐出される方向(前方)と反対方向のことであり、ヘッドチップ1の後面1Aに対して垂直方向に離反する方向のことである。
配線引き出し部材5は、例えばガラス、セラミックス、エンジニアリングプラスチック等の硬質な絶縁材からなる直方体からなり、図5に示すように、チャネル列方向に沿う幅L1は、チャネル列10の長さ以上、且つ、ヘッドチップ1の後面1Aにおけるチャネル列方向の長さ以下であり、その厚みL2は、非チャネル形成領域10aの幅L4(図3参照)以下となっている。
配線引き出し部材5は、前端面5Aがヘッドチップ1の後面1Aとの接合面であり、前端面5Aと該前端面5Aに隣接する相反する2つの側面5B、5Cとに亘って、当該配線引き出し部材5を挟むように配置されている各チャネル11からそれぞれ引き出された各引き出し電極14にそれぞれ対応するピッチで、配線51がパターン形成されている。
これら配線引き出し部材5は、前端面5Aがヘッドチップ1の後面1Aの非チャネル形成領域10aにおいて、各引き出し電極14と各配線51とが位置合わせされ、例えば異方性導電フィルム(ACF)等を用いて、ヘッドチップ1毎にそれぞれ接着されることで、引き出し電極14と配線51とを電気的に接続している。これにより、各チャネル11内の駆動電極13は、引き出し電極14及び配線引き出し部材5上の配線51によって、ヘッドチップ1の後面1Aに対して垂直方向に方向転換され、ヘッドチップ1毎に後方に向けて引き出されている。従って、この配線引き出し部材5の表面に形成される配線51は、本発明において駆動電極13に対して電圧を印加するための電圧印加手段の一部を構成している。
配線引き出し部材5のチャネル11の長さ方向に沿う長さL3は、ヘッドチップ1の後面1Aからインクマニホールド4の外面までの距離よりも長い。このため、インクマニホールド4には、これら配線引き出し部材5を挿通させるための挿通口42が個別に形成されており、各配線引き出し部材5は各挿通口42からインクマニホールド4の後方に向けてそれぞれ突出して延びている。従って、各配線引き出し部材5の表面の配線5も、各挿通口42からインクマニホールド4の後方に向けてそれぞれ突出して延びている。
各ヘッドチップ1は、通常、インクマニホールド4を保持枠部材3に対して接着する前に、予め配線引き出し部材5及び後述する外部配線部材6を後面1Aに接着しておいた後、ノズルプレート2に対して接着され、その後、ヘッドチップ1を内側に収容するように、インクマニホールド4が保持枠部材3に対して接着される。
このとき、配線引き出し部材5とインクマニホールド4の挿通口42との相対位置は、ヘッドチップ1とノズルプレート2との位置合わせ状態によって異なることとなるため、配線引き出し部材5を挿通させている挿通口42も、保持枠部材3の挿通口31と同様に、各ヘッドチップ1の位置合わせ状態にそれぞれ対応可能とするために、外部配線部材6が接合された配線引き出し部材5の外形形状よりも若干大きく形成されている。各挿通口42と各配線引き出し部材5との隙間はそれぞれ接着剤によって封止される。
各配線引き出し部材5がインクマニホールド4から突出した部分には、各配線51が形成された面に、それぞれ外部配線部材6が例えば異方性導電フィルム(ACF)等を用いて接合されている。これにより、配線引き出し部材5上の配線51とこれに対応する外部配線部材6上の配線とがそれぞれ電気的に接続され、図示しない駆動ICからの電圧(駆動信号)を、外部配線部材6上の配線、配線引き出し部材5上の配線51及び引き出し電極14を介して、各チャネル11内の駆動電極13に印加することができるようになっている。外部配線部材6には例えばFPC(フレキシブルプリント配線基板)を用いることができる。この外部配線部材6は、本発明において駆動電極13に対して電圧を印加するための電圧印加手段の一部を構成している。
各外部配線部材6は、配線引き出し部材5におけるヘッドチップ1の後方に沿って延びる側面に接合されるため、該配線引き出し部材5にそのまま沿わせてヘッドチップ1の後方に向けて延ばされている。このため、隣接するチャネル列10の外部配線部材6同士及び隣接するヘッドチップ1の外部配線部材6同士が干渉して邪魔になるようなことはない。
また、各配線引き出し部材5は、ヘッドチップ1の後面1Aと接着されることに加え、インクマニホールド4の挿通口42の部位においても接着剤によって接着されるため、各配線引き出し部材5の固定は、ヘッドチップ1の後面1Aと挿通口42との2箇所においてなされることになり、ヘッドチップ1の後面1Aに対して安定且つ確実な固定状態を得ることができる。
このインクジェットヘッドH1は、それぞれ2列のチャネル列10を有するヘッドチップ1を2つ並設することで合計4列のチャネル列10を有しているが、更にヘッドチップ1をもう1つ、2つと並設数を増加していくことで、合計6列、8列といったチャネル列10を持つことになることは容易に理解できるであろう。すなわち、本発明によれば、それぞれ少ないチャネル列を持つヘッドチップ1を使用し、そのヘッドチップ1の並設数を適宜設定することで、容易に4列以上の多列のチャネル列10を持つインクジェットヘッドを構成することができる。各ヘッドチップ1は、少ないチャネル列数で済むため、多列のチャネル列を有する積層体をフルカットする困難さや、切断面の平面性が問題となることはない。
また、ヘッドチップ1をそれぞれ個別にノズルプレート2に接着すればよいため、少ないチャネル列数でノズル孔21との位置合わせを行うことができ、ノズル孔21との位置ズレが発生するおそれを低減できる。
更に、複数のヘッドチップ1に対して1つのインクマニホールド4を設けているため、各ヘッドチップ1に個別にインク供給するための手段を講ずる必要がなく、インク供給のための構造も極めて簡素化できる。このインクマニホールド4は、各ヘッドチップ1よりも側方に張り出した保持枠部材3の張り出し部32に接着されるため、内部に大きな共通インク室41を形成することができ、ヘッドチップ1のサイズに対して大容量のインクを貯留することができる。
本実施形態ではそれぞれ2列のチャネル列10を持つヘッドチップ1を使用しており、各ヘッドチップ1に配線引き出し部材5が1つずつ接合されるため、ヘッドチップ1と配線引き出し部材5との接合時に他の配線引き出し部材5が邪魔になるようなことがなく楽に行うことができ、各駆動電極13との電気的接続が容易となるという利点がある。
なお、本発明では、各ヘッドチップ1のチャネル列数は2列に限定されるものではなく、図6に示すように、1列のチャネル列のみを持つヘッドチップ1であってもよいことはもちろんである。この場合、ヘッドチップ1の引き出し電極14と配線引き出し部材5の配線51との位置合わせは1列同士の位置合わせで済むため、2列の場合に比べて容易に行なえると共に、各チャネル11とノズル孔21との位置合わせも1列同士の位置合わせとなって容易に行えるようになる。
(第2の実施形態)
図7は第2の実施形態に係るインクジェットヘッドの斜視図、図8はその断面図である。図1、図2と同一符号の部位は同一構成の部位であるため説明を省略する。
図7は第2の実施形態に係るインクジェットヘッドの斜視図、図8はその断面図である。図1、図2と同一符号の部位は同一構成の部位であるため説明を省略する。
本実施形態では、保持枠部材3は、張り出し部32と各ヘッドチップ1の前面1Bとが面一状に配置されている点では第1の実施形態と同一であるが、保持枠部材3の前面側に、ノズルプレート2よりも前方に突出する天板7が設けられている。
図7、図8に示す態様では、ノズルプレート2の外形形状は、2つのヘッドチップ1の前面1Bの全面に亘って被覆する面積(各ヘッドチップ1の前面1Bの面積とチップ間被覆部33の面積とを足し合わせた面積)よりもやや小さく形成されている。これにより、ノズルプレート2の外側に、ノズルプレート2が存在しないことによりヘッドチップ1の前面1Bから保持枠部材3の張り出し部32に面一状に連続するノズルプレート非接着面22が形成されている。そして、天板7は、このノズルプレート非接着面22に、ノズルプレート2の外周を取り囲むように接着されている。
天板7は、例えばアルミニウム、ステンレス等の金属材や、ガラス、セラミックス、エンジニアリングプラスチック等の硬質材によって矩形の枠状に形成されている。天板7はノズルプレート非接着面22の形状に合致するように形成され、中央の開口71にノズルプレート2の全体が臨んでいる。
この第2実施形態に係るインクジェットヘッドH2によれば、第1の実施形態と同一の効果が得られることに加え、天板7がノズルプレート2よりも前方に突出することで、ノズルプレート2が記録媒体と接触することを防止する保護機能を果たすと同時に、一部が各ヘッドチップ1の前面1Bに対して接着されることで、保持枠部材3と共に各ヘッドチップ1を固定保持する機能をも果たしている。これによって各ヘッドチップ1をより安定且つ強固に保持することができる。
この天板7を設ける場合、図9に示すように、ノズルプレート2の外形形状は保持枠部材3の外形形状と同一形状であってもよい。この場合も、開口71の周縁が各ヘッドチップ1の前面1Bに一部かかるように形成することで、各ヘッドチップ1を安定且つ強固に保持することができる。
また、ノズルプレート2の外形形状を保持枠部材3の外形形状と同一形状に形成した場合、天板7には、図10に示すように、ヘッドチップ1毎にそれぞれ独立した開口71を形成してもよい。各開口71は、ヘッドチップ1の前面1Bの面積よりもやや小さく形成されている。これにより、開口71の周縁でヘッドチップ1の前面1B側を支持することができるため、図8、図9の場合と同様に、各ヘッドチップ1を安定且つ強固に保持することができる。
この第2の実施形態に係るインクジェットヘッドH2も、図6と同様に1列のチャネル列を持つヘッドチップ1を用いるようにしてもよい。
(第3の実施形態)
図11は第3の実施形態に係るインクジェットヘッドの断面図である。図1、図2と同一符号の部位は同一構成の部位であるため説明を省略する。
図11は第3の実施形態に係るインクジェットヘッドの断面図である。図1、図2と同一符号の部位は同一構成の部位であるため説明を省略する。
以上説明した各実施形態における保持枠部材3は、ヘッドチップ1のチャネル長よりも薄く形成されているが、本実施形態に示すインクジェットヘッドH3では、保持枠部材3は、図示するように、各ヘッドチップ1のチャネル11の入口11bを閉塞することなく、ノズルプレート2の背面とチャネル11の入口11bとの間に形成される段差を埋める厚みを有している。これによりヘッドチップ1間にインクの淀みが生ずる部位をなくすことができ、共通インク室41のインクを各チャネル11の入口11bに円滑に導入することができるようになる。
また、図12(a)、(b)に示すように、ヘッドチップ1のチャネル長(L長)が異なるインクジェットヘッドHaとHbとをそれぞれ製造する場合、保持枠部材3の厚みをチャネル長と一致する厚みとなるように形成しておけば、両者で同一のインクマニホールド4及び配線引き出し部材5を使用しても、配線引き出し部材5のインクマニホールド4からの突出量Pを同一に揃えることができる。また、両者で、インクマニホールド4内の共通インク室41の容積を同じにすることもできる。
なお、この保持枠部材3は、天板7を有する第2の実施形態に係るインクジェットヘッドH2にも同様に適用することができる。
また、この第3の実施形態に係るインクジェットヘッドH3も、図6と同様に1列のチャネル列を持つヘッドチップ1を用いるようにしてもよい。
(第4の実施形態)
図13は第4の実施形態に係るインクジェットヘッドの断面図である。図1、図2と同一符号の部位は同一構成の部位であるため説明を省略する。
図13は第4の実施形態に係るインクジェットヘッドの断面図である。図1、図2と同一符号の部位は同一構成の部位であるため説明を省略する。
本実施形態に示すインクジェットヘッドH4は、保持枠部材3が第3の実施形態と同様に厚みが厚く形成されているが、保持枠部材3は複数枚に分かれており、厚みが、その複数枚の保持枠部材3a〜3cを積層することによって形成されている。保持枠部材3a〜3cの枚数を適宜調整することで、様々なチャネル長(L長)を持つヘッドチップ1に容易に対応して、第3の実施形態と同様に各ヘッドチップ1間の段差をなくすようにすることができる。
ここに示す保持枠部材3は、図面上最も上段の保持枠部材3cが、ヘッドチップ1の後面1Aよりも若干高く位置する厚みに形成されており、その挿通口31の内周縁側が面取りされて傾斜面31aとなっている。これにより、保持枠部材3は、共通インク室41のインクをヘッドチップ1の各チャネル11に流れ込み易くしている。
このような傾斜面31aは、第3の実施形態のような1枚からなる保持枠部材3にも同様に適用することができる。この場合は、1枚からなる保持枠部材3をヘッドチップ1の後面1Aの高さ位置よりも若干高くなる厚みに形成し、その挿通口31の内周縁側を面取りすることで傾斜面を形成すればよい。
なお、この積層構造の保持枠部材3も天板7を有する第2の実施形態に係るインクジェットヘッドH2に同様に適用することができる。
また、この第4の実施形態に係るインクジェットヘッドH4も、図6と同様に1列のチャネル列を持つヘッドチップ1を用いるようにしてもよい。
(第5の実施形態)
図14は第5の実施形態に係るインクジェットヘッドの断面図である。ここでは複数のヘッドチップ1のうちの1つのヘッドチップ1の部分のみを示している。図1、図2と同一符号の部位は同一構成の部位であるため説明を省略する。
図14は第5の実施形態に係るインクジェットヘッドの断面図である。ここでは複数のヘッドチップ1のうちの1つのヘッドチップ1の部分のみを示している。図1、図2と同一符号の部位は同一構成の部位であるため説明を省略する。
この第5の実施形態に示すインクジェットヘッドH5は、配線引き出し部材の部分が異なっている。この配線引き出し部材50には上述した配線引き出し部材5のような配線51が形成されておらず、単なる直方体状の部材として使用されている。配線引き出し部材50の相反する側面50Bには、それぞれフレキシブルな外部配線部材6(FPC)が、配線の形成面が表面となるように接合されている。外部配線部材6は、その端部が配線引き出し部材50の前端面50Aにそれぞれ折り曲げられ、該外部配線部材6上の配線が、各ヘッドチップ1の引き出し電極14と電気的に接続されている。
前述の配線引き出し部材5では、配線51によって各ヘッドチップ1の引き出し電極14と外部配線部材6上の配線とを電気的に接続していたため、外部配線部材6の配線は間接的に引き出し電極14と電気的に接続される構成であったが、本実施形態では、外部配線部材6上の配線は直接的に引き出し電極14と電気的に接続される構成となっている。従って、外部配線部材6がインクマニホールド4を貫通して該インクマニホールド4の外部において後方に向けて延びている。これにより電気的接続部位の数を削減でき、電気的接続の信頼性を向上させることができる。
また、本実施形態では、外部配線部材6を配線引き出し部材50に対して電気的に接続する必要がないため、配線引き出し部材50はインクマニホールド4から突出させる必要はなく、図示するようにインクマニホールド4の外面と面一状に形成することもできる。
なお、この配線引き出し部材50は天板7を有する第2の実施形態に係るインクジェットヘッドH2にも同様に適用することができる。
また、この第5の実施形態に係るインクジェットヘッドH5も、図6と同様に1列のチャネル列を持つヘッドチップ1を用いるようにしてもよい。
(第6の実施形態)
図15は第6の実施形態に係るインクジェットヘッドの断面図、図16は図15中の要部拡大断面図であり、ここでは1つのヘッドチップ1の部分のみを示している。図1、図2と同一符号の部位は同一構成の部位であるため説明を省略する。
図15は第6の実施形態に係るインクジェットヘッドの断面図、図16は図15中の要部拡大断面図であり、ここでは1つのヘッドチップ1の部分のみを示している。図1、図2と同一符号の部位は同一構成の部位であるため説明を省略する。
このインクジェットヘッドH6では、配線引き出し部材5、50を用いる代わりに、ヘッドチップ1の後面1Aにおける非チャネル形成領域10aに、チャネル列方向に沿う1本の溝15が形成されており、この溝15内に電圧印加手段の一部を構成する外部配線部材60が挿入されている。
溝15は、例えばダイシングブレード等によって長さ方向に一定幅、一定深さで形成されており、各チャネル11に対応する引き出し電極14の他端が、この溝15内部の相対する内壁面15aにかけて互いに短絡しないように形成され、各チャネル11と同一ピッチで配列されている。
外部配線部材60は、この溝15内に一端が挿入されることで、他端側がそれぞれヘッドチップ1の後面1Aから後方に向けて延び、インクマニホールド4を貫通して更に後方に延びている。
外部配線部材60は、絶縁材料からなる基板61の表面に、溝15内に配列された引き出し電極14と同ピッチで配線62が配列形成されている。このヘッドチップ1は2列のチャネル列を有するため、溝15の内壁面15aに配列された各引き出し電極14に対応するべく、1枚の基板61が2つ折りにされ、その外側のそれぞれの表面に配線62が配列され、その2つ折りされた側の端部が、溝15内に挿入されている。この挿入時、各引き出し電極14と、これに対応する各配線62とが一致するように位置合わせされている。
2つ折りされた基板61の間には発泡樹脂材料63が充填されており、この発泡樹脂材料63が加熱されて発泡した際の膨張による押圧力を利用することによって、2つ折りされた基板61が互いに離反する方向に押しやられ、その表面の各配線62を対応する引き出し電極14に圧接している。これにより各引き出し電極14と各配線62との確実な電気的接続が図られている。発泡樹脂材料63は、発泡による膨張力を利用して配線62と引き出し電極14とを圧接させるため、適度な圧接力を生み出し、ヘッドチップ1に破損を生じさせるおそれはない。この電気的接続をさらに確実にする目的で、各引き出し電極14と各配線62との間に導電性接着剤を介在させてもよい。
なお、この外部配線部材60を用いた構造は、天板7を有する第2の実施形態に係るインクジェットヘッドH2にも同様に適用することができる。
また、この第6の実施形態に係るインクジェットヘッドH6も、図6と同様に1列のチャネル列を持つヘッドチップ1を用いるようにしてもよい。
(第7の実施形態)
図17は第7の実施形態に係るインクジェットヘッドの断面図である。図1、図2及び図8と同一符号の部位は同一構成の部位であるため説明を省略する。
図17は第7の実施形態に係るインクジェットヘッドの断面図である。図1、図2及び図8と同一符号の部位は同一構成の部位であるため説明を省略する。
このインクジェットヘッドH7は、ヘッドチップ構造が上述のインクジェットヘッドH1〜H6と異なっている。このヘッドチップ100は、圧電素子基板101の一面に、溝状のチャネル102と該チャネル102間の駆動壁とが交互となるように並設されてチャネル列を形成しており、チャネル102のインクの入口103aが、チャネル102を塞ぐように設けられたカバー基板103に形成されることで、チャネル102の長さ方向と交差する側方に向けて開口するタイプのヘッドチップである。
圧電素子基板101の表面には、各チャネル102内の駆動電極と電気的に接続された引き出し電極104がパターン形成されており、圧電素子基板101の後端(図17における上側の端部)まで延びてカバー基板103からはみ出すことでヘッドチップ100の表面に露出しており、その端部に外部配線部材6が接合されている。なお、この引き出し電極104は電圧印加手段の一部を構成している。
各ヘッドチップ100は、圧電素子基板101とカバー基板103の一体物を、互いの圧電素子基板101同士が背中合わせとなるように貼り合わせて接着することで、2列のチャネル列を持つヘッドチップとされている。
各ヘッドチップ100は、各チャネル102がノズル孔21に位置合わせされて個別に接着され、チャネル102の入口103aよりも後方側のカバー基板103の部分がインクマニホールド4に形成された各挿通口42を貫通して接着剤によって封止されている。これによって各ヘッドチップ100のチャネル102の入口103aはインクマニホールド4の内部に配置されていると共に、カバー基板103から後方に向けて延びている引き出し電極104もインクマニホールド4の挿通口42を貫通して更に後方に向けて延びている。外部配線部材6は、このインクマニホールド4を貫通して外部に突出した引き出し電極104に対して接合されている。
このようなヘッドチップ100の構造でも、1枚のノズルプレート2に対して複数並設していくことで、多列のインクジェットヘッドH7を容易に作製することができる。また、各チャネルへのインク供給のための構造も簡素化できると共に、各駆動電極との電気的接続も容易に行なえる効果を有する。
なお、ノズルプレート2は、図9のように、保持枠部材3の外形形状と同一形状としてもよく、また、天板7は、図10のように、ヘッドチップ100毎に開口71を形成してもよい。更に、本実施形態は天板7がないインクジェットヘッドにも同様に適用することができる。
また、この第7の実施形態に係るインクジェットヘッドH7も、圧電素子基板101を張り合わせて2列にすることなく、1列のチャネル列を持つヘッドチップのままとしてもよい。
(インクジェットヘッドの製造方法)
図18、図19は本発明に係るインクジェットヘッドの製造方法の一例を示す説明図である。
図18、図19は本発明に係るインクジェットヘッドの製造方法の一例を示す説明図である。
まず、予め、図2に示されるようなヘッドチップ1、配線51(図示せず)を有する配線引き出し部材5及び外部配線部材6を有するヘッドチップ一体物を複数用意しておく。
予めノズル孔(図示せず)が形成されたノズルプレート2に、予め形成しておいた複数のヘッドチップ一体物を、ノズル孔とこれに対応するチャネルとをそれぞれ位置合わせして接着剤を用いて接着する(図18(a))。ここでは、ノズルプレート2は、図8と同様に2つのヘッドチップ1の前面1B及びヘッドチップ1間の全面に亘って被覆する面積よりも小さく形成されている。
次いで、このノズルプレート2の外周を取り囲む大きさの開口71を有する天板7を、ノズルプレート2の外周からはみ出した各ヘッドチップ1の前面1Bに対して接着する(図18(b))。
次いで、ノズルプレート2の背面側に保持枠部材3を、各挿通口31にヘッドチップ1をそれぞれ挿通させて装着し、天板7の背面に対して接着剤を用いて接着する(図19(a))。ここでは、保持枠部材3は、3a〜3dの複数枚に分かれており、各保持枠部材3a〜2dを積層することで、ヘッドチップ1間の段差を埋めるようにしている。また、保持枠部材3の各挿通口31と各ヘッドチップ1との間は接着剤によって封止しておく。
次いで、この保持枠部材3に対してインクマニホールド4を取り付ける(図19(b))。
次いで、インクマニホールド4の各挿通口42と各配線引き出し部材5との間を接着剤によって封止することで、電圧印加手段である配線が形成された配線引き出し部材5がヘッドチップ1毎にインクマニホールド4を貫通したインクジェットヘッドが得られる(図19(c))。
図20、図21は本発明に係るインクジェットヘッドの製造方法の他の一例を示す説明図である。
予めノズル孔(図示せず)が形成されたノズルプレート2に、ヘッドチップを個別に挿通させる挿通口31を有する保持枠部材3aを接着することで、ノズルプレート2と保持枠部材3aの一体物を作製する(図20(a))。
次いで、このノズルプレート2と保持枠部材3の一体物に、ノズルプレート2の側から、図10に示されるように予めヘッドチップ毎の開口71がそれぞれ形成された天板7を接着することで、ノズルプレート2と保持枠部材3aと天板7の一体物を作製する(図20(b))。
次いで、別途予め複数用意しておいた、図2に示されるようなヘッドチップ1、配線51(図示せず)を有する配線引き出し部材5及び外部配線部材6を有するヘッドチップ一体物のヘッドチップ1の部分を、保持枠部材3aの側から、該保持枠部材3aの挿通口31を通してノズルプレート2の背面に対してそれぞれ位置合わせして接着する(図20(c))。このとき、保持枠部材3aの各挿通口31と各ヘッドチップ1との間は接着剤によって封止しておく。
ここでは複数枚の保持枠部材3a〜3dを積層することによって保持枠部材3を構成することで、ヘッドチップ1間の段差を埋める場合を示しており、次いで、保持枠部材3aに順次保持枠部材3b〜3dを同様にして積層していく(図21(a))。
次いで、この保持枠部材3に対してインクマニホールド4を取り付ける(図21(b))。
次いで、インクマニホールド4の各挿通口42と各配線引き出し部材5との間を接着剤によって封止することで、電圧印加手段である配線が形成された配線引き出し部材5がヘッドチップ1毎にインクマニホールド4を貫通したインクジェットヘッドが得られる(図21(c))。
なお、図18、図19に示した製造方法において、天板7を設けない場合は、ノズルプレート2を保持枠部材3の外形形状と同一形状となるように大判に形成し、このノズルプレート2の背面に対して保持枠部材3を接着すればよい。また、いずれの製造方法においても、ヘッドチップは図17に示したヘッドチップ100であってもよい。
(インクジェットヘッドのその他の態様)
本発明に係るインクジェットヘッドは、複数のヘッドチップ1をノズル列と直交する方向に並設するものに限らず、ノズル列に沿う方向に直列に設けることにより、長尺なインクジェットヘッドとしてもよい。
本発明に係るインクジェットヘッドは、複数のヘッドチップ1をノズル列と直交する方向に並設するものに限らず、ノズル列に沿う方向に直列に設けることにより、長尺なインクジェットヘッドとしてもよい。
また、図22に示すように、複数のヘッドチップ1を、ノズル列と直交する方向に並設すると共にノズル列に沿う方向にも複数設けることによって、長尺なインクジェットヘッドとすることもできる。図22では、図10と同様にヘッドチップ1毎の開口71を有する天板7を設けたものを示しているが、天板7はなくてもよい。
更に、本発明に係るインクジェットヘッドは、複数のヘッドチップ1に対して共通に保持枠部材3及びインクマニホールド4を有していればよいため、図23に示すように、例えば4つのヘッドチップ1を有する場合、この4つのヘッドチップ1に対して1枚のノズルプレート2及び保持枠部材3を設ける一方、インクマニホールド4については、2つずつのヘッドチップ1に対して共通にインクを供給するための2つのインクマニホールド4を設けるようにしてもよい。この場合、2つずつのヘッドチップ1に対して異なるインクを供給することができるため、1つのインクジェットヘッドにおいてインク種やインク色を異ならせることもできる。
また、図24に示すように、例えば4つのヘッドチップ1に対して1枚の保持枠部材3及び1つのインクマニホールド4を設ける一方、ノズルプレート2については、2つずつのヘッドチップ1に対して共通となる2枚のノズルプレート2に分けるようにしてもよい。
本発明において、ノズルプレート2と保持枠部材3とが直接接する態様では、これらノズルプレート2と保持枠部材3は、例えば合成樹脂、ガラス、シリコン等によって一体成形されたものであってもよい。
また、本発明において、保持枠部材3とインクマニホールド4とは、例えば合成樹脂、ガラス、シリコン等によって一体成形されたものであってもよい。
更に、インクマニホールド4は、複数部材に分割されていてもよく、例えば挿通口42が形成された後壁部分と各ヘッドチップ1を取り囲む側壁部分とは別部材とし接着等によって一体化することによって内部の共通インク室41が形成される構造であってもよい。
H1〜H7:インクジェットヘッド
1、100:ヘッドチップ
1A:後面
1B:前面
10:チャネル列
10a:非チャネル形成領域
11:チャネル
11a:出口
11b:入口
12:駆動壁
13:駆動電極
13a:連結部
14:引き出し電極
15:溝
15a:内壁面
101:圧電素子基板
102:チャネル
103:カバー基板
103a:入口
2:ノズルプレート
21:ノズル孔
22:ノズルプレート非接着面
3、3a〜3c:保持枠部材
31:挿通口
31a:傾斜面
32:張り出し部
33:チップ間被覆部
4:インクマニホールド
41:共通インク室
42:挿通口
5、50:配線引き出し部材
5A、50A:前端面
5B、50B:側面
51:配線
6、60:外部配線部材
61:基板
62:配線
63:発泡樹脂材料
7:天板
71:開口
1、100:ヘッドチップ
1A:後面
1B:前面
10:チャネル列
10a:非チャネル形成領域
11:チャネル
11a:出口
11b:入口
12:駆動壁
13:駆動電極
13a:連結部
14:引き出し電極
15:溝
15a:内壁面
101:圧電素子基板
102:チャネル
103:カバー基板
103a:入口
2:ノズルプレート
21:ノズル孔
22:ノズルプレート非接着面
3、3a〜3c:保持枠部材
31:挿通口
31a:傾斜面
32:張り出し部
33:チップ間被覆部
4:インクマニホールド
41:共通インク室
42:挿通口
5、50:配線引き出し部材
5A、50A:前端面
5B、50B:側面
51:配線
6、60:外部配線部材
61:基板
62:配線
63:発泡樹脂材料
7:天板
71:開口
Claims (11)
- 圧電素子からなる駆動壁とチャネルとが交互に並設されたチャネル列を1又は複数有し、前記チャネル内に臨む前記駆動壁の壁面に駆動電極が形成されてなる複数のヘッドチップと、
複数の前記ヘッドチップに亘って共通に接着され、前記チャネル内のインクを吐出させるノズル孔を有するノズルプレートと、
複数の前記ヘッドチップの前記チャネルに対して共通にインクを供給するインクマニホールドとを有し、
前記駆動電極に電圧を印加することにより前記駆動壁を変形させ、前記チャネル内のインクを前記ノズル孔から吐出させるようにしたインクジェットヘッドであって、
前記ヘッドチップは、前記ノズル孔に対応する前記チャネルがそれぞれ位置合わせされると共に隣接する前記ヘッドチップ間に隙間をあけて前記ノズルプレートに接着されており、
前記ヘッドチップを個別に挿通させる挿通口を有する保持枠部材が前記ノズルプレートの背面に接して設けられており、
前記インクマニホールドは、前記保持枠部材において複数の前記ヘッドチップを取り囲むように該ヘッドチップの外側方に張り出した張り出し部から、該ヘッドチップの後方側の少なくとも一部を包囲することにより、前記チャネルの入口を該インクマニホールドの内部に配置しており、
前記駆動電極に対して電圧を印加するための電圧印加手段の少なくとも一部が、前記ヘッドチップ毎に前記インクマニホールドを貫通していることを特徴とするインクジェットヘッド。 - 前記ヘッドチップの各々は、前面に前記チャネルの出口が配置されると共に後面に前記チャネルの入口が配置され、前記後面に、一端が前記チャネル内の前記駆動電極と電気的に接続された引き出し電極が形成されており、
前記引き出し電極に対して前記電圧印加手段の一部を構成する外部配線部材が電気的に接続されており、該外部配線部材が前記インクマニホールドを貫通していることを特徴とする請求項1記載のインクジェットヘッド。 - 前記ヘッドチップの各々は、前面に前記チャネルの出口が配置されると共に後面に前記チャネルの入口が配置され、前記後面に、一端が前記チャネル内の前記駆動電極と電気的に接続された引き出し電極が形成されており、
前記ヘッドチップの後面に、前記電圧印加手段の一部を構成すると共に前記引き出し電極と電気的に接続される配線が形成された配線引き出し部材が接合され、該配線引き出し部材が前記後面から後方に延びて前記インクマニホールドを貫通していることを特徴とする請求項1記載のインクジェットヘッド。 - 前記ヘッドチップの各々は、前面に前記チャネルの出口が配置されると共に前記チャネルの入口が該チャネルの長さ方向と交差する側方に向けて開口し、一端が前記チャネル内の前記駆動電極と電気的に接続されて前記電圧印加手段の一部を構成する引き出し電極が、該ヘッドチップにおける前記チャネルの入口よりも後方に向けて延びるように形成されており、
前記ヘッドチップおける前記チャネルの入口よりも後方側の少なくとも一部が前記インクマニホールドを貫通することにより、前記引き出し電極が該インクマニホールドを貫通していることを特徴とする請求項1記載のインクジェットヘッド。 - 前記保持枠部材は、前記チャネルの入口を閉塞することなく前記ノズルプレートの背面と前記チャネルの入口との間の段差を埋める厚みを有することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のインクジェットヘッド。
- 前記保持枠部材は、複数枚に分かれており、該複数枚が積層されることによって前記厚みが形成されていることを特徴とする請求項5記載のインクジェットヘッド。
- 前記保持枠部材は前記ヘッドチップの前面と面一状に配置されており、
前記ノズルプレートは、前記保持枠部材と前記ヘッドチップの前面とに亘って接着されていることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載のインクジェットヘッド。 - 前記保持枠部材の前面側に、前記ノズルプレートよりも前方に突出することによって該ノズルプレートを保護するための天板が設けられていることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載のインクジェットヘッド。
- 前記ヘッドチップのチャネル列数は、1列又は2列であることを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載のインクジェットヘッド。
- 圧電素子からなる駆動壁とチャネルとが交互に並設されたチャネル列を1又は複数有し、前記チャネル内に臨む前記駆動壁の壁面に駆動電極が形成されてなる複数のヘッドチップと、
複数の前記ヘッドチップに亘って共通に接着され、前記チャネル内のインクを吐出させるノズル孔を有するノズルプレートと、
複数の前記ヘッドチップの前記チャネルに対して共通にインクを供給するインクマニホールドとを有し、
前記駆動電極に電圧を印加することにより前記駆動壁を変形させ、前記チャネル内のインクを前記ノズル孔から吐出させるようにしたインクジェットヘッドの製造方法であって、
前記ヘッドチップに、前記駆動電極に対して電圧を印加するための電圧印加手段の少なくとも一部を、該ヘッドチップの後方に向けて延びるように設ける工程と、
次いで、予め前記ノズル孔が形成された前記ノズルプレートに、複数の前記ヘッドチップをそれぞれ位置合わせして接着する工程と、
次いで、前記ノズルプレートの背面側に、前記ヘッドチップを個別に挿通させる挿通口を有すると共に複数の前記ヘッドチップを取り囲む大きさを有する保持枠部材を、前記挿通口に前記ヘッドチップをそれぞれ挿通させて装着する工程と、
次いで、前記保持枠部材に対して、前記ヘッドチップの後方側の少なくとも一部を包囲するようにインクマニホールドを取り付けることにより、前記チャネルの入口を該インクマニホールドの内部に配置すると共に前記電圧印加手段の少なくとも一部を前記ヘッドチップ毎に該インクマニホールドを貫通させる工程とを備えることを特徴とするインクジェットヘッドの製造方法。 - 圧電素子からなる駆動壁とチャネルとが交互に並設されたチャネル列を1又は複数有し、前記チャネル内に臨む前記駆動壁の壁面に駆動電極が形成されてなる複数のヘッドチップと、
複数の前記ヘッドチップに亘って共通に接着され、前記チャネル内のインクを吐出させるノズル孔を有するノズルプレートと、
複数の前記ヘッドチップの前記チャネルに対して共通にインクを供給するインクマニホールドとを有し、
前記駆動電極に電圧を印加することにより前記駆動壁を変形させ、前記チャネル内のインクを前記ノズル孔から吐出させるようにしたインクジェットヘッドの製造方法であって、
予め前記ノズル孔が形成された前記ノズルプレートに、前記ヘッドチップを個別に挿通させる挿通口を有すると共に複数の前記ヘッドチップを取り囲む大きさを有する保持枠部材を装着する工程と、
次いで、予め前記駆動電極に対して電圧を印加するための電圧印加手段の少なくとも一部を後方に向けて延びるように設けられた複数の前記ヘッドチップを、前記保持枠部材の前記挿通口を通して前記ノズルプレートの背面に対してそれぞれ位置合わせして接着する工程と、
次いで、前記保持枠部材に対して、前記ヘッドチップの後方側の少なくとも一部を包囲するようにインクマニホールドを取り付けることにより、前記チャネルの入口を該インクマニホールドの内部に配置すると共に前記電圧印加手段の少なくとも一部を前記ヘッドチップ毎に該インクマニホールドを貫通させる工程とを備えることを特徴とするインクジェットヘッドの製造方法。
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---|---|---|---|
JP2012103371A JP2013230596A (ja) | 2012-04-27 | 2012-04-27 | インクジェットヘッド及びインクジェットヘッドの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
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Publications (1)
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ID=49677516
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JP2012103371A Pending JP2013230596A (ja) | 2012-04-27 | 2012-04-27 | インクジェットヘッド及びインクジェットヘッドの製造方法 |
Country Status (1)
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JP (1) | JP2013230596A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP3919275A4 (en) * | 2019-01-31 | 2022-10-19 | Kyocera Corporation | LIQUID EJECTION HEAD AND RECORDING DEVICE |
-
2012
- 2012-04-27 JP JP2012103371A patent/JP2013230596A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP3919275A4 (en) * | 2019-01-31 | 2022-10-19 | Kyocera Corporation | LIQUID EJECTION HEAD AND RECORDING DEVICE |
US11780254B2 (en) | 2019-01-31 | 2023-10-10 | Kyocera Corporation | Liquid discharge head and recording device |
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