JP2013228030A - トロイダル型無段変速機 - Google Patents

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Abstract

【課題】円滑な変速動作を確保し易く、しかも低コストで造れる構造を実現する。
【解決手段】各傾転軸24a、24bの軸方向に関するトラニオン11a、11aの両端面の一部に、それぞれ突条43、43を、これら各トラニオン11a、11aと一体に形成する。これら各突条43、43を形成する位置は、前記各傾転軸24a、24bからそれぞれ支持梁部22aの側に外方に外れた肩部40、40の外側面とする。又、前記各突条43、43の形状を、前記各傾転軸24a、24aを中心とする部分円弧状とする。そして、これら各突条43、43の先端縁を、前記各トラニオン11a、11aの両端部を支持する為の各支持板12a、12bの互いに対向する側面に当接させる。
【選択図】図3

Description

この発明は、自動車用変速装置として、或いはポンプ等の各種産業用機械の運転速度を調節する為の変速装置として利用する、トロイダル型無段変速機の改良に関する。具体的には、円滑な変速動作を確保し易く、しかも低コストで造れる構造の実現を図るものである。
自動車用変速機を構成する変速機の一種としてトロイダル型無段変速機が、多くの刊行物に記載される等により広く知られており、一部で実施されている。又、トロイダル型無段変速機と遊星歯車機構とを組み合わせて無段変速装置を構成し、このうちのトロイダル型無段変速機単体としての変速比(減速比)に比べて、無段変速装置全体としての速度比(増速比)の調節範囲を大きくする構造も、例えば特許文献1に記載される等により、従来から知られている。図19〜22は、この特許文献1に記載された、無段変速装置の従来構造の1例を示している。尚、以下の説明では、明りょう化の為、トロイダル型無段変速機単体に関しては変速比の語を使用し、無段変速装置に関しては速度比の語を使用する。
前記特許文献1に記載された無段変速装置は、トロイダル型無段変速機1と、前段、中段、後段の3段階のユニットを備えた遊星歯車式変速機2とを、低速用クラッチ3と高速用クラッチ4とを介して組み合わせて成る。そして、これら両クラッチ3、4の断接状態を切り換えると共に、前記トロイダル型無段変速機1の変速比を調節する事により、入力軸5と出力軸6との間の速度比を無限大に調節可能としている。即ち、前記低速用クラッチ3を接続すると共に前記高速用クラッチ4の接続を断った低速モード状態で、前記トロイダル型無段変速機1の変速比を調節する事により、前記入力軸5を一方向に回転させた状態のまま、前記出力軸6を、停止状態を挟んで、両方向に回転させられる様にしている。これに対して、前記高速用クラッチ4を接続すると共に前記低速用クラッチ3の接続を断った高速モード状態で、前記トロイダル型無段変速機1の変速比を増速側に変化させる程、前記無段変速装置全体としての速度比も増速側に変化させる様にしている。
上述の様なトロイダル型無段変速機1は、1対の入力側ディスク7a、7bと、一体型の出力側ディスク8と、複数のパワーローラ9、9とを備える。そして、これら両入力側ディスク7a、7bは、前記入力軸5を介して互いに同心に、且つ、同期した回転を自在として結合されている。又、前記出力側ディスク8は、前記両入力側ディスク7a、7b同士の間に、これら両入力側ディスク7a、7bと同心に、且つ、これら両入力側ディスク7a、7bに対する相対回転を自在として支持されている。更に、前記各パワーローラ9、9は、これら各ディスク7a、7b、8の軸方向に関して、この出力側ディスク8の軸方向両側面とこれら両入力側ディスク7a、7bの軸方向片側面との間に、それぞれ複数個ずつ挟持されている。そして、これら両入力側ディスク7a、7bの回転に伴って回転しつつ、これら両入力側ディスク7a、7bから前記出力側ディスク8に動力を伝達する。
前記出力側ディスク8はその軸方向両端部を、それぞれがスラストアンギュラである1対の玉軸受10、10等の転がり軸受により、回転自在に支持している。又、前記各パワーローラ9、9はそれぞれ、トラニオン11、11の内側面に、回転自在に支持している。又、これら各トラニオン11、11の両端部を支持する為に1対の支持板12a、12bをケーシング13の内側に、互いに平行に且つ上下方向に間隔を空けて配置されたアクチュエータボディー14及び連結板15と、1対の支柱16、16とを介して設けている。これら両支柱16、16はそれぞれ、前記入力軸5を挟んで径方向反対側に互いに同心に設けられた1対の支持ポスト部17a、17bを、環状乃至は枠状の支持部18により連結して成る。前記入力軸5は、この支持部18の内側を挿通している。
又、前記両支柱16、16の下端部は、前記アクチュエータボディー14の上面に凹凸嵌合により、取付位置並びに取付方向を規制した状態で、それぞれボルト19、19により結合固定している。これに対して前記両支柱16、16の上端部は前記連結板15の下面に、それぞれボルト20、20により、やはり凹凸嵌合に基づいて取付位置を規制した状態で結合固定している。この様にして前記アクチュエータボディー14の上面と前記連結板15の下面との間に掛け渡した前記1対の支柱16、16に設けた、前記各支持ポスト部17a、17bのうち、下側の支持ポスト部17a、17aを、前記1対の支持板12a、12bのうちの下側の支持板12aに形成した支持孔21a、21aに、がたつきなく内嵌している。又、上側の支持ポスト部17b、17bを、前記1対の支持板12a、12bのうちの上側の支持板12bに形成した支持孔21b、21bに、がたつきなく内嵌している。
前記各トラニオン11、11は、それぞれ、支持梁部22と、1対ずつの折れ曲がり部23a、23b及び傾転軸24a、24bとを備える。このうちの支持梁部22は、前記各パワーローラ9、9を支持する為の部分で、これら各パワーローラ9、9はこの支持梁部22の内側面に、偏心軸25と、複数の転がり軸受26a、26b、26c、26dとにより支持されている。この状態で前記各パワーローラ9、9は、前記偏心軸25の先半部を中心とする回転を自在に、且つ、この偏心軸25の基半部を中心とする、前記各ディスク7a、7b、8の軸方向の揺動変位を可能に支持される。又、前記両折れ曲がり部23a、23bは、前記支持梁部22の両端部から前記各ディスク7a、7b、8の径方向に関して内側に折れ曲がっている。そして、前記両折れ曲がり部23a、23bの互いに反対側の側面である外側面に前記両傾転軸24a、24bを、互いに同心に設けている。
それぞれが上述の様に構成され、それぞれの支持梁部22の内側面に前記各パワーローラ9、9を支持した、前記各トラニオン11、11は、前記両支持板12a、12b同士の間に掛け渡す状態で、前記各傾転軸24a、24bを中心とする揺動及びこれら各傾転軸24a、24bの軸方向の変位を可能に支持している。この為に、前記両支持板12a、12bの四隅部分に、それぞれ円形の保持孔27a、27bを、これら両支持板12a、12bを貫通する状態で形成している。そして、これら各保持孔27a、27bの内周面と前記各傾転軸24a、24bの外周面との間に、それぞれラジアルニードル軸受28、28を設けている。これら各ラジアルニードル軸受28、28は、外周面が部分球面状の凸曲面である外輪29、29を備え、これら各外輪29、29を前記各保持孔27a、27bに、がたつきなく、且つ、これら各保持孔27a、27bの軸方向に関する変位及び若干の揺動変位を可能に内嵌している。前記各ラジアルニードル軸受28、28を構成するニードル30、30は、前記各傾転軸22a、22bの外周面に設けた内輪軌道と前記各外輪29、29の内周面に設けた外輪軌道との間に、転動自在に設けている。
尚、前記アクチュエータボディー14と前記連結板15とのうち、アクチュエータボディー14は、前記ケーシング13の下部に固定している。又、前記連結板15は前記ケーシング13内に、長さ方向(図19〜20の左右方向、図21の表裏方向)及び幅方向の位置を規制した状態で設置している。この位置規制を行う為に、前記連結板15の上面と、前記ケーシング13の天板部31の下面との間に位置決めスリーブ32、32を掛け渡している。前記出力側ディスク8の軸方向両端部は、この様にして前記ケーシング13内の所定位置に固定した1対の支柱16、16の中間部に設けられた前記両支持部18、18に、前記両玉軸受10、10により、回転自在に支持している。
上述の様なトロイダル型無段変速機1の変速比を調節するには、前記アクチュエータボディー14内に収納したアクチュエータ33a、33bにより、前記各トラニオン11、11を前記各傾転軸24a、24bの軸方向に変位させる。言い換えれば、これら各傾転軸24a、24bに関する前記各トラニオン11、11の位置を、中立位置から、変速比を調節すべき方向に応じた方向に変位させる。この変位により、前記各ディスク7a、7b、8の軸方向側面と前記各パワーローラ9、9の周面との転がり接触部(トラクション部)に作用する力の方向が変化する。具体的には、前記各ディスク7a、7b、8の回転方向に関する接線方向に対し傾斜した方向の分力が発生する。そして、この分力に基づいて前記各トラニオン11、11が前記各パワーローラ9、9と共に、前記各傾転軸24a、24bを中心として傾斜し、その結果、前記各ディスク7a、7b、8の径方向に関する前記各トラクション部の位置が変化し、前記変速比の調節が行われる。この変速比が所望値になった状態で、前記各トラニオン11、11の位置を前記中立位置に戻せば、前記変速比が調節後の値に保持される。
前記トロイダル型無段変速機1によるトルク伝達時には、このトルク伝達に寄与する部材である、前記各ディスク7a、7b、8や前記各パワーローラ9、9、並びに、これら各パワーローラ9、9を支持している前記各トラニオン11、11が弾性変形する。そして、これら各部材7a、7b、8、9、11の弾性変形量は伝達するトルクの大きさに応じて変動し、その結果、これら各ディスク7a、7b、8の軸方向に関する、前記各パワーローラ9、9の位置が変動する。図19〜22に示した従来構造の第1例の場合には、前記各偏心軸25、25の先半部の周囲に回転自在に支持された前記各パワーローラ9、9が、これら各偏心軸25、25の基半部を中心として、前記各ディスク7a、7b、8の軸方向の揺動変位する事で補償する。
尚、トロイダル型無段変速機の構成各部材の弾性変形に拘らず、各ディスクの軸方向に関する各パワーローラの位置を適正に維持する為の構造として、特許文献2に記載された構造も、従来から知られている。後述する本発明の実施の形態の構造は、この引用文献2に記載された構造を利用するものであるから、この引用文献2に記載された構造に就いて、図23〜26により説明する。この特許文献2に記載されたトロイダル型無段変速機を構成するトラニオン11aは、両端部に互いに同心に設けられた1対の傾転軸24a、24b同士の間に、少なくとも入力、出力各ディスク7a、7b、8(図19〜20参照)の径方向(図24〜26の上下方向)に関する内側(図24〜26の上側)の側面を円筒状凸面34とした、支持梁部22aを設けている。
この円筒状凸面34の中心軸イは、図24〜26に示す様に、前記両傾転軸24a、24bの中心軸ロと平行で、これら両傾転軸24a、24bの中心軸ロよりも、前記各ディスク7a、7b、8の径方向に関して外側(図24〜26の下側)に存在する。又、前記支持梁部22aとパワーローラ9の外側面との間に設けるスラスト玉軸受35を構成する外輪36の外側面に、部分円筒面状の凹部37を、この外側面を径方向に横切る状態で設けている。そして、この凹部37と、前記支持梁部22aの円筒状凸面34とを係合させ、前記トラニオン11aに対して前記外輪36を、前記各ディスク7a、7b、8の軸方向に関する揺動変位を可能に支持している。
又、前記外輪36の内側面中央部に支持軸38を、この外輪36と一体に固設して、前記パワーローラ9をこの支持軸38の周囲に回転自在に支持している。更に、前記トラニオン11aの内側面のうち、前記支持梁部22aの両端部と1対の傾転軸24a、24bとの連続部に、互いに対向する1対の段差面39、39を設けている。そして、これら両段差面39、39と、前記スラスト玉軸受35を構成する外輪36の外周面とを、当接若しくは近接対向させて、前記パワーローラ9からこの外輪36に加わるトラクション力を、何れかの段差面39、39で支承可能としている。
上述の図23〜26に示した構造によれば、特許文献2に記載されている様に、前記パワーローラ9を前記各ディスク7a、7b、8の軸方向に変位させて、構成各部材の弾性変形量の変化に拘らず、前記パワーローラ9の周面と前記各ディスク7a、7b、8との接触状態を適正に維持できる構造を、簡単で低コストに構成できる。
即ち、前記パワーローラ9を前記各ディスク7a、7b、8の軸方向に変位させる必要が生じると、前記外輪36が前記円筒状凸面34の中心軸イを中心として揺動変位する。この揺動変位に基づき、前記パワーローラ9の周面のうちで、前記各ディスク7a、7b、8の軸方向片側面と転がり接触する部分が、これら各ディスク7a、7b、8の軸方向に変位し、前記接触状態を適正に維持する。
前記各ディスク7a、7b、8の軸方向に関する各パワーローラ9、9の変位を許容する構造の如何に拘らず、トロイダル型無段変速機1を構成する、前記各トラニオン11、11aと前記両支持板12a、12bとの位置関係は頻繁に変化する。先ず、前記変速比調節の開始時には、前記各保持孔27a、27bの内周面と前記各外輪29、29の外周面との摩擦により前記両支持板12a、12bに、前記各傾転軸24a、24bの軸方向の力が加わる。この力の作用方向は、図21の左右両側で、上下逆方向になるので、前記両支持板12a、12bが傾斜する傾向になる。又、実際に変速比が変化し始めると、前記各傾転軸24a、24bを中心として前記各トラニオン11、11aが、前記両支持板12a、12bに対し揺動変位する。更に、大きなトルク伝達時には、前記各トラニオン11、11aが前記各パワーローラ9、9から加わる大きなスラスト荷重により弾性変形し、これに伴って、前記各トラニオン11、11aの両端部に設けた1対ずつの傾転軸24a、24bの同心性が損なわれる(これら両傾転軸24a、24bの中心軸同士が僅かに傾斜する)。この傾斜は、それぞれの外周面を部分球面状とした前記各外輪29、29の揺動変位により補償するが、この補償に伴って、前記各トラニオン11、11aと前記両支持板12a、12bとの位置関係が僅かにずれる。
上述の様に、トロイダル型無段変速機1の運転時には、前記各トラニオン11、11aと前記両支持板12a、12bとの位置関係が頻繁に変化する。この変化を許容して、前記トロイダル型無段変速機1の変速動作を安定して行わせる為に、従来から、特許文献3〜8には、支持板とトラニオンとのうちの一方の部材に、他方の部材に対して突出する部分を設けた構造が記載されている。図27〜30は、前記特許文献3〜8に記載された発明の構造そのものではないが、このうちの特許文献8に記載された構造と類似した構造を示している。
前記図27〜30に記載した構造の場合には、トラニオン11aの両端面の一部で、各傾転軸24a、24bからそれぞれ支持梁部22aの側に外方に外れた肩部40、40の外側面の2箇所位置ずつに、それぞれ有底の円孔41、41を形成している。又、これら各円孔41、41に鋼球42、42を圧入固定し、これら各鋼球42、42の一部を、前記各肩部40、40の外側面から突出させている。そして、図30に示す様にトロイダル型無段変速機1を組み立てた状態で、前記各鋼球42、42を、1対の支持板12a、12bの互いに対向する側面の一部で、前記各傾転軸24a、24bを支持している保持孔27a、27bの近傍部分に当接させている。この様な構造により、前記トラニオン11aと前記両支持板12a、12bとの位置関係の変化を許容して、前記トロイダル型無段変速機の変速動作を安定して行わせる事ができる。
但し、上述の図27〜30に示した様な構造は、前記各円孔41、41を高精度に加工する必要があるだけでなく、部品管理及び組立作業が何れも面倒であり、更には、異物混入に就いても十分な注意を払う必要がある為、製造コストが嵩む事が避けられない。先ず、前記各円孔41、41の深さ寸法は、そのまま前記各肩部40、40の外側面からの前記各鋼球42、42の突出量に影響するので、高精度に規制する必要がある。従って、前記各円孔41、41の加工コストが嵩む。又、小さくて転がり易い前記各鋼球42、42を用意し、これら各円孔41、41に適正量圧入する事は面倒で、組立コストを増大させる原因となる。更に、これら各円孔41、41を切削加工し、更にこれら各円孔41、41内に前記各鋼球42、42を圧入する過程で、微小な切削屑が生じる可能性がある。この様な切削屑がトラクションオイル中に混入すると、前記トロイダル型無段変速機1の構成各部材に微小傷等の損傷を発生し、このトロイダル型無段変速機1の耐久性を損なう可能性がある。この為、前記各円孔41、41の加工後、並びに、これら各円孔41、41内への前記各鋼球42、42の圧入後に、これら各円孔41、41や各鋼球42、42の設置部分を十分に洗浄する必要があり、やはりトロイダル型無段変速機1の製造コストを高くする原因となる。
他の特許文献に記載された構造にしても、同様の問題を生じたり、加工コストが嵩む、球面座の如き高価な部品を使用するので、製造コストが嵩む等の問題を生じる。又、特許文献3に記載された如く、支持板の側に凸部を形成する構造の場合には、この支持板の強度を確保しつつ、製造コストを低く抑える事が難しい。即ち、この支持板は、必要な強度を確保する為、硬度の高い金属板により作る必要があるが、この様な金属板に、形状精度を十分に確保しつつ凸部を形成する作業は面倒で、製造コストを高くする原因となる。
特開2004−84712号公報 特開2008−25821号公報 特開平7−174201号公報 特開2001−323982号公報 特開2007−170592号公報 特開2010−31883号公報 特開2011−112087号公報 特開2011−127631号公報
本発明は、上述の様な事情に鑑みて、円滑な変速動作を確保し易く、しかも低コストで造れるトロイダル型無段変速機の構造を実現すべく発明したものである。
本発明のトロイダル型無段変速機は、少なくとも1対のディスクと、複数のトラニオンと、これら各トラニオンと同数のパワーローラと、複数の支持板とを備える。
このうちの各ディスクは、それぞれが断面円弧形のトロイド曲面である互いの軸方向片側面同士を対向させた状態で、互いに同心に、相対回転を可能に支持されている。
又、前記各トラニオンは、前記各パワーローラを支持する為の支持梁部と、この支持梁部の両端部から前記各ディスクの径方向に関して内側に折れ曲がった、前記各トラニオン毎に1対ずつの折れ曲がり部と、これら両折れ曲がり部の互いに反対側の側面である外側面に互いに同心に設けられた1対の傾転軸とを備える。
又、前記各支持板は、前記各トラニオンの支持梁部を前記各傾転軸の軸方向に関して両側から挟む位置に支持されていて、これら各傾転軸に整合する部分にそれぞれ円形の保持孔を設けている。
又、前記各トラニオンは、前記各ディスクの軸方向に関してこれら各ディスクの軸方向側面同士の間位置の周方向に関して複数箇所に配置されていて、それぞれの両端部に設けた前記各傾転軸を前記各支持板に設けた前記各保持孔の内側に、ラジアル軸受により揺動変位を可能に支持されている。
更に、前記各パワーローラは、前記各トラニオンを構成する前記支持梁部の内側面に、それぞれ転がり軸受を介して回転自在に、且つ、前記各ディスクの軸方向の変位を可能に支持された状態で、球状凸面としたそれぞれの周面を、前記各ディスクの軸方向片側面にそれぞれ転がり接触させている。
特に、本発明のトロイダル型無段変速機に於いては、前記各傾転軸の軸方向に関する前記各トラニオンの両端面の一部で、これら各傾転軸からそれぞれ前記支持梁部の側に外方に外れた肩部の外側面に、これら各傾転軸を中心とする部分円弧状の突条を、前記各トラニオンと一体に設けている。そして、これら各突条の先端縁を、前記各支持板の互いに対向する側面に当接させている。
この様な本発明を実施する場合に、例えば請求項2に記載した発明の様に、前記各傾転軸を前記各保持孔の内側に支持するラジアル軸受をラジアルニードル軸受とし、前記各傾転軸の外周面自体を、このラジアルニードル軸受の内輪軌道とする。又、前記各突条を、前記各トラニオンの両端面を構成する肩部の外側面のうちで、前記各傾転軸から最も離れた部分に設ける。更に、この肩部の外側面のうち、これら各傾転軸の径方向に関して、前記各突条寄り部分よりも前記各傾転軸寄り部分を、前記各トラニオンの長さ方向中央側に向けて凹ませる。
或いは、請求項3に記載した発明の様に、前記各突条を、前記各トラニオンの両端面を構成する肩部の外側面のうちで、前記各傾転軸の径方向に関して中間部に設ける。そして、この肩部の外側面のうち、前記各突条の両側部分を、同一平面上に存在させる。
又、上述の様な本発明を実施する場合に、例えば請求項4に記載した発明の様に、前記各トラニオンの両端部に設けた前記各傾転軸の中心を含む仮想平面に関する、前記各突条の断面形状を、部分凸円弧状とする。
或いは、請求項5に記載した発明の様に、前記仮想平面に関する、前記各突条の断面形状を台形とする。そして、これら各突条の頂部を、中立状態で前記各支持板の側面と平行な平面とする。
或いは、請求項6に記載した発明の様に、前記仮想平面に関する、前記各突条の断面形状を傾斜台形とする。そして、これら各突条の頂部を、前記各傾転軸から離れるに従って前記各肩部の外側面からの突出量が少なくなる方向に傾斜した傾斜面とする。
上述の様に構成する本発明のトロイダル型無段変速機によれば、円滑な変速動作を確保し易く、しかも低コストで造れる。
即ち、各傾転軸を中心とする部分円弧状の各突条を、各トラニオンと一体に造るが、元々高い形状精度及び寸法精度を要求されるこれら各トラニオンと一体に造る事で、前記各突条に関しても、特に余分なコストを要する事なく(これら各トラニオンの製造コストを大幅に高くする事なく)、十分な形状精度及び寸法精度を確保できる。この為、前記各トラニオンと各支持板との位置関係が不適切になる事を防止できる。又、前記各突条が、前記各傾転軸を中心とする部分円弧状であるから、変速比の調節時に前記各トラニオンがこれら各傾転軸を中心として揺動変位する際に、前記各突条はこれら各傾転軸の周囲で回転方向に往復移動するのみで、径方向に変位する事はない。従って、前記各突条の頂部と各支持板の側面との擦れ合い部に作用する摩擦抵抗を低く抑えられる。これらにより、コストを抑えつつ、前記変速動作の円滑化を図れる。
又、請求項2に記載した発明によれば、ラジアルニードル軸受の内輪軌道として機能する、前記各傾転軸の外周面の仕上加工を容易に行える。
これに対して、請求項3に記載した発明の場合には、前記各傾転軸の外周面の仕上加工が多少面倒にはなるが、これら各傾転軸の中心から、前記各突条の先端と前記各支持板の側面との摺接部までの距離を短くできる。この距離を短くできる事で、前記各傾転軸を中心として前記各トラニオンが揺動変位する際の抵抗(モーメント)をより低く抑えられて、前記変速動作をより円滑化できる。
本発明の実施の形態の第1例を示す、トラニオンの斜視図。 図1の上方から見た状態で示す端面図。 他の構成部材と組み合わせて、トロイダル型無段変速機のユニットを構成した状態を、図21と同方向から見た状態で示す断面図。 図3のA部拡大図。 本発明の実施の形態の第2例を示す、トラニオンの斜視図。 図5の上方から見た状態で示す端面図。 他の構成部材と組み合わせた状態を示す、図4と同様の図。 本発明の実施の形態の第3例を示す、トラニオンの斜視図。 図8の上方から見た状態で示す端面図。 他の構成部材と組み合わせた状態を示す、図4と同様の図。 本発明の実施の形態の第4例を示す、トラニオンの斜視図。 図11の上方から見た状態で示す端面図。 他の構成部材と組み合わせた状態を示す、図4と同様の図。 本発明の実施の形態の第5例を示す、トラニオンの斜視図。 図14の上方から見た状態で示す端面図。 他の構成部材と組み合わせた状態を示す、図4と同様の図。 本発明の実施の形態の第6例を示す、トラニオンの斜視図。 他の構成部材と組み合わせた状態を示す、図4と同様の図。 本発明の対象となるトロイダル型無段変速機を組み込んだ、従来から知られている無段変速装置の1例を示す縦断側面図。 図19のB部拡大図。 図19のC−C断面図。 トロイダル型無段変速機のユニット部分を取り出して示す斜視図。 従来から知られている、トロイダル型無段変速機に組み込まれる、トラニオンとパワーローラとを組み合わせて成るパワーローラユニットの斜視図。 同じく周方向から見た状態で示す正投影図。 同じく図24と同方向から見た状態で示す断面図。 図24のD−D断面図。 本発明に先立って考えた、支持板との位置決めを図る為の鋼球を組み込んだパワーローラユニットを示す斜視図。 図27の上方から見た状態で示す端面図。 図28のE−E断面図。 他の構成部材と組み合わせてトロイダル型無段変速機のユニットを構成した状態を示す、図3と同様の図。
[実施の形態の第1例]
図1〜4は、請求項1、2、4に対応する、本発明の実施の形態の第1例を示している。尚、本発明の特徴は、円滑な変速動作を確保し易い構造を低コストで造るべく、各トラニオン11a、11aの両端部に設けた肩部40、40の外側面に突条43、43を、これら各トラニオン11a、11aと一体に設ける点にある。その他の部分の構成及び作用は、前述の図19〜26に記載した構造を含めて、従来から知られているトロイダル型無段変速機と同様であるから、同等部分に関する図示並びに説明は、省略若しくは簡略にし、以下、本例の特徴部分を中心に説明する。
各傾転軸24a、24bの軸方向に関する前記各トラニオン11a、11aの両端面に前記各突条43、43を、これら各トラニオン11a、11aと一体に設けている。これら各突条43、43を形成する位置は、前記両端面の一部で、前記各傾転軸24a、24bからそれぞれ支持梁部22aの側に外方に外れた肩部40、40の外側面のうちで、これら各傾転軸24a、24bから最も離れた部分としている。又、前記各突条43、43の形状は、これら各傾転軸24a、24bの軸方向から見た形状に関しては、これら各傾転軸24a、24bを中心とする部分円弧状としている。又、これら各傾転軸24a、24bの中心を含む仮想平面に関する断面形状に関しては、部分凸円弧状としている。
更に、前記各肩部40、40の外側面のうち、前記各傾転軸24a、24bの径方向に関して、前記各突条43、43寄り部分(図4の左寄り部分)よりも、これら各傾転軸24a、24b寄り部分(図4の右寄り部分)を、前記各トラニオン11a、11aの長さ方向中央側(図4の下側)に向け凹ませて、当該部分に、部分円弧状の凹溝44、44を形成している。前記各傾転軸24a、24bの外周面は、ラジアルニードル軸受28、28の内輪軌道として機能させるべく、超仕上等の仕上加工を施している。前記各凹溝44、44は、この仕上加工時に、砥石等の工具が余分な部分に擦れ合う事を防止して、この仕上加工の能率化に寄与する。
上述の様な前記各突条43、43を設けた、前記各トラニオン11a、11aを組み込んだ本例の構造によれば、円滑な変速動作を確保し易いトロイダル型無段変速機を、低コストで造れる。
即ち、前記各傾転軸24a、24bを中心とする部分円弧状である、前記各突条43、43を、前記各トラニオン11a、11aと一体に造る。これら各トラニオン11a、11aは、僅かな形状誤差や寸法誤差も、トラクション部の位置や面圧に無視できない程の影響を及ぼす為、元々高い形状精度及び寸法精度を要求される。即ち、前記各トラニオン11a、11aは、金属製の素材に、冷間鍛造等の塑性加工と、仕上の為の切削加工及び研削加工を施して造るが、これら各加工に就いては、元々高い精度を要求されている。従って、前記各突条43、43を前記各トラニオン11a、11aと一体に造れば、特に余分なコストを要する事なく、十分な形状精度及び寸法精度を確保した状態で、前記各突条43、43を造れる。言い換えれば、前記各トラニオン11a、11aの製造コストを大幅に高くする事なく、十分な精度を有する前記各突条43、43を得られる。この為、トロイダル型無段変速機の製造コストの上昇を抑えつつ、前記各トラニオン11a、11aと各支持板12a、12bとの位置関係が不適切になる事を防止できる。
又、前記各突条43、43が、前記各傾転軸24a、24bを中心とする部分円弧状であるから、変速比の調節時に前記各トラニオン11a、11aが前記各傾転軸24a、24bを中心として揺動変位する際に、前記各突条43、43はこれら各傾転軸24a、24bの周囲で回転方向に往復移動するのみで、径方向に変位する事はない。従って、前記各突条43、43の頂部と前記各支持板12a、12bの側面との擦れ合い部に作用する摩擦抵抗を低く抑えられる。これらにより、コストを抑えつつ、前記変速動作の円滑化を図れる。
[実施の形態の第2例]
図5〜7は、請求項1、2、5に対応する、本発明の実施の形態の第2例を示している。本例の場合には、各傾転軸24bの中心を含む仮想平面に関する、各突条43a、43aの断面形状を、台形としている。そして、これら各突条43a、43aの頂部を、中立状態で、各支持板12bの側面と平行な平面としている。尚、この中立状態とは、トロイダル型無段変速機の変速比を一定とした(変速動作を行っていない)状態で、各トラニオン11aの位置が、前述した中立位置に存在する状態を言う。
この様な本例の構造によれば、トロイダル型無段変速機の運転時の多くの割合を占める、前記中立状態時に、前記各突条43a、43aの頂部と各支持板12aの側面との当接部の面圧を低く抑えて、この当接部の摩耗を抑えられる。従って、本例の構造は、大きなトルクを伝達する必要があるトロイダル型無段変速機に好適である。
その他の部分の構成及び作用は、上述した実施の形態の第1例と同様であるから、重複する図示並びに説明は省略する。
[実施の形態の第3例]
図8〜10は、請求項1、2、6に対応する、本発明の実施の形態の第3例を示している。本例の場合には、各傾転軸24bの中心を含む仮想平面に関する、各突条43b、43bの断面形状を、傾斜台形としている。そして、これら各突条43b、43bの頂部を、各傾転軸24bから離れるに従って各肩部40、40の外側面からの突出量が少なくなる方向に傾斜した傾斜面としている。
この様な本例の構造によれば、前記各突条43b、43bの頂部と各支持板12aの側面との当接部の面圧が中立状態で高くなる代わりに、変速動作時に、各トラニオン11aの弾性変形に伴い前記各支持板12aの側面と前記各突条43b、43bの側面との成す角度が小さくなって(これら両側面がほぼ平行になって)、前記各トラニオン11aと前記各支持板12aとの相対変位を円滑に行わせる事ができる。従って、本例の構造は、伝達するトルクが小さくて済むトロイダル型無段変速機に好適である。
その他の部分の構成及び作用は、前述した実施の形態の第1例及び上述した実施の形態の第2例と同様であるから、重複する図示並びに説明は省略する。
[実施の形態の第4〜6例]
図11〜13は請求項1、3、4に対応する、図14〜16は請求項1、3、5に対応する、図17〜18は請求項1、3、6に対応する、それぞれ本発明の実施の形態の第4〜6例を示している。これら各例の構造の場合には、それぞれ、各トラニオン11aの両端面に形成した突条43、43a、43bの位置を、肩部40、40の外側面のうちで、各傾転軸24bの径方向に関して中間部に設けている。又、前記各肩部40、40の外側面のうち、前記各突条43、43a、43bの両側部分を、同一平面上に存在させている。
それぞれが、上述の様に、前記各突条43、43a、43bを前記各傾転軸24bに近い側に設けた、実施の形態の第4〜6例の構造の場合、先に説明した実施の形態の第1〜3例の様な凹溝44を設け難く、その分、前記各傾転軸24bの外周面の仕上加工を行い難い代わりに、変速動作の円滑化を図り易い。即ち、これら各傾転軸24bの中心から、前記各突条43、43a、43bの先端と各支持板12aの側面との摺接部までの距離を短くできる。この距離を短くできる事で、前記各傾転軸24bを中心として前記各トラニオン11aが揺動変位する際の抵抗(モーメント)をより低く抑えられて、前記変速動作の円滑化を図り易くできる。
その他の部分の構成及び作用は、前述した実施の形態の第1〜3例と同様であるから、重複する図示並びに説明は省略する。
本発明のトロイダル型無段変速機は、前述の図19〜22に示した様な、遊星歯車式変速機と組み合わせて大きな速度比を得られる無段変速装置を構成するトロイダル型無段変速機として利用するだけでなく、遊星歯車式変速機と組み合わせる事なく、単独で自動車用自動変速機等を構成するトロイダル型無段変速機として利用する事もできる。
又、トラニオンとパワーローラとの係合部の構造に関しても、図1〜18に示した実施の形態の各例の様に、スラスト玉軸受の外輪をトラニオンの支持梁部に対し、部分円筒面同士の係合により揺動変位可能に支持する構造に限らずに実施できる。即ち、前述の図19〜22に示した従来構造の様に、それぞれが平面である、スラスト玉軸受の外輪の外側面とトラニオンの支持梁部の内側面との間にスラスト軸受を設けて、各ディスクの軸方向に関するパワーローラの変位を可能にする構造に関して、本発明を実施する事もできる。
更には、図19〜22に示した様な、1対の入力側ディスクを設けた、所謂ダブルキャビティ型の構造に限らず、入力ディスクと出力ディスクとを1個ずつ設けた、所謂シングルキャビティ型のトロイダル型無段変速機に関して本発明を実施する事もできる。
1 トロイダル型無段変速機
2 遊星歯車式変速機
3 低速用クラッチ
4 高速用クラッチ
5 入力軸
6 出力軸
7a、7b 入力側ディスク
8 出力側ディスク
9 パワーローラ
10 玉軸受
11、11a トラニオン
12a、12b 支持板
13 ケーシング
14、14a、14b アクチュエータボディー
15 連結板
16 支柱
17a、17b 支持ポスト部
18 支持部
19 ボルト
20 ボルト
21a、21b 支持孔
22、22a 支持梁部
23a、23b 折れ曲がり部
24a、24b 傾転軸
25 偏心軸
26a、26b、26c、26d 転がり軸受
27a、27b 保持孔
28 ラジアルニードル軸受
29 外輪
30 ニードル
31 天板部
32 位置決めスリーブ
33a、33b アクチュエータ
34 円筒状凸面
35 スラスト玉軸受
36 外輪
37 凹部
38 支持軸
39 段差面
40 肩部
41 円孔
42 鋼球
43、43a、43b 突条
44 凹溝

Claims (6)

  1. 少なくとも1対のディスクと、複数のトラニオンと、これら各トラニオンと同数のパワーローラと、複数の支持板とを備え、
    このうちの各ディスクは、それぞれが断面円弧形のトロイド曲面である互いの軸方向片側面同士を対向させた状態で、互いに同心に、相対回転を可能に支持されたものであり、
    前記各トラニオンは、前記各パワーローラを支持する為の支持梁部と、この支持梁部の両端部から前記各ディスクの径方向に関して内側に折れ曲がった、前記各トラニオン毎に1対ずつの折れ曲がり部と、これら両折れ曲がり部の互いに反対側の側面である外側面に互いに同心に設けられた1対の傾転軸とを備えたものであり、
    前記各支持板は、前記各トラニオンの支持梁部を前記各傾転軸の軸方向に関して両側から挟む位置に支持されていて、これら各傾転軸に整合する部分にそれぞれ円形の保持孔を設けたものであり、
    前記各トラニオンは、前記各ディスクの軸方向に関してこれら各ディスクの軸方向側面同士の間位置の周方向に関して複数箇所に配置されていて、それぞれの両端部に設けた前記各傾転軸を前記各支持板に設けた前記各保持孔の内側に、ラジアル軸受により揺動変位を可能に支持されており、
    前記各パワーローラは、前記各トラニオンを構成する前記支持梁部の内側面に、それぞれ転がり軸受を介して回転自在に、且つ、前記各ディスクの軸方向の変位を可能に支持された状態で、球状凸面としたそれぞれの周面を、前記各ディスクの軸方向片側面にそれぞれ転がり接触させているトロイダル型無段変速機に於いて、
    前記各傾転軸の軸方向に関する前記各トラニオンの両端面の一部で、これら各傾転軸からそれぞれ前記支持梁部の側に外方に外れた肩部の外側面に、これら各傾転軸を中心とする部分円弧状の突条を、前記各トラニオンと一体に設け、これら各突条の先端縁を前記各支持板の互いに対向する側面に当接させた事を特徴とするトロイダル型無段変速機。
  2. 前記各傾転軸を前記各保持孔の内側に支持するラジアル軸受がラジアルニードル軸受であり、前記各傾転軸の外周面自体がこのラジアルニードル軸受の内輪軌道であり、前記各突条が、前記各トラニオンの両端面を構成する肩部の外側面のうちで、前記各傾転軸から最も離れた部分に設けられており、この肩部の外側面のうち、これら各傾転軸の径方向に関して、前記各突条寄り部分よりも前記各傾転軸寄り部分が、前記各トラニオンの長さ方向中央側に向けて凹んでいる、請求項1に記載したトロイダル型無段変速機。
  3. 前記各突条が、前記各トラニオンの両端面を構成する肩部の外側面のうちで、前記各傾転軸の径方向に関して中間部に設けられており、この肩部の外側面のうち、前記各突条の両側部分が、同一平面上に存在する、請求項1に記載したトロイダル型無段変速機。
  4. 前記各トラニオンの両端部に設けた前記各傾転軸の中心を含む仮想平面に関する、前記各突条の断面形状が、部分凸円弧状である、請求項1〜3のうちの何れか1項に記載したトロイダル型無段変速機。
  5. 前記各トラニオンの両端部に設けた前記各傾転軸の中心を含む仮想平面に関する、前記各突条の断面形状が台形であり、これら各突条の頂部が、中立状態で前記各支持板の側面と平行な平面である、請求項1〜3のうちの何れか1項に記載したトロイダル型無段変速機。
  6. 前記各トラニオンの両端部に設けた前記各傾転軸の中心を含む仮想平面に関する、前記各突条の断面形状が傾斜台形であり、これら各突条の頂部が、前記各傾転軸から離れるに従って前記各肩部の外側面からの突出量が少なくなる方向に傾斜した傾斜面である、請求項1〜3のうちの何れか1項に記載したトロイダル型無段変速機。
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