JP2013226591A - レーザビームによる基板加工装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】微小距離離れた2つのレーザスポットを容易に形成することができ、かつ加工時におけるガラス基板のダメージを抑える。
【解決手段】この装置は、基板が載置されるワークテーブル2と、レーザビーム出力部15と、1/4波長板31と、ウォラストンプリズム33と、中空モータ17と、fθレンズ20と、を備えている。1/4波長板31は円偏光を出力する。ウォラストンプリズム33は1/4波長板31から出力される円偏光を2つのレーザビームに分岐する。中空モータ17はウォラストンプリズム33を回転させる。fθレンズ20はウォラストンプリズム33から出力されるレーザビームを基板上に集光させる。
【選択図】図6
【解決手段】この装置は、基板が載置されるワークテーブル2と、レーザビーム出力部15と、1/4波長板31と、ウォラストンプリズム33と、中空モータ17と、fθレンズ20と、を備えている。1/4波長板31は円偏光を出力する。ウォラストンプリズム33は1/4波長板31から出力される円偏光を2つのレーザビームに分岐する。中空モータ17はウォラストンプリズム33を回転させる。fθレンズ20はウォラストンプリズム33から出力されるレーザビームを基板上に集光させる。
【選択図】図6
Description
本発明は、基板加工装置、特に、ガラス基板にレーザビームを照射して加工を行う基板加工装置に関する。
レーザビームによる基板加工装置としては、例えば特許文献1に示された装置が知られている。この種の加工装置では、波長が532nm程度のグリーンレーザがガラス基板等のワークに照射される。グリーンレーザは、一般的にはガラス基板を透過するが、レーザビームを集光し、その強度があるしきい値を越えると、ガラス基板はレーザビームを吸収することになる。このような状態では、レーザビームの集光部にプラズマが発生し、これによりガラス基板は蒸散する。以上のような原理を利用して、ガラス基板に孔を形成する等の加工が可能である。
また、特許文献2には、レーザビームを、ワークの表面上で、円、楕円等の軌跡を描くように回転させたり、左右、上下、斜め等、任意の方向に走査させたりするためのレーザ加工装置が示されている。
さらに、特許文献3には、回折光学素子(DOE)を用いて複数の集光点をガラス基板上に形成し、この複数の集光点を回転しつつ加工ラインに沿って走査することによってガラス基板を加工することが示されている。
特許文献3に示される装置では、ガラス基板上において微小距離離れた複数のレーザスポットが形成され、これらのレーザスポットの中点を回転中心として回転させ、加工が行われる。このため、1つのレーザスポットを加工ラインに沿って走査する場合に比較して、加工時間を短縮することができる。また、特許文献3の装置のように、回折光学素子としてのDOEを用いてレーザビームを分岐することによって分岐角度を小さくできるので、微小距離離れた複数のレーザスポットを容易に形成することができる。
しかし、DOEを用いた場合、加工に寄与する±1次の回折光より高次の回折光が加工ラインの外側に照射される。この照射によってガラス基板がダメージを受けるという問題がある。
本発明の課題は、特に、微小距離離れた2つのレーザスポットを容易に形成することができ、かつ加工時におけるガラス基板のダメージを抑えることにある。
本発明の第1側面に係る基板加工装置は、基板にレーザビームを照射して加工を行う装置であって、加工すべき基板が載置されるワークテーブルと、レーザビームを出力するレーザビーム出力部と、1/4波長板と、ウォラストンプリズムと、回転手段と、集光手段と、を備えている。1/4波長板は、レーザビーム出力部からのレーザビームが入射され、円偏光を出力する。ウォラストンプリズムは1/4波長板から出力される円偏光を2つのレーザビームに分岐する。回転手段はウォラストンプリズムを回転させる。集光手段はウォラストンプリズムから出力されるレーザビームを基板上に集光させる。
本発明では、ウォラストンプリズムの前段に、直線偏光を円偏光に変換する1/4波長板を設け、ウォラストンプリズムを回転させている。1/4波長板を調整することでP偏光とS偏光のエネルギ比を調整することができ、同じエネルギの2つのレーザビームに分岐することが可能となる。また、ウォラストンプリズムで分岐された2つのビームを、その中点を回転中心として回転することになる。
この装置では、容易に2つの分岐されたビームを得ることができるとともに、その2つのビームを回転中心の周りに回転させて基板の加工を行うことができる。また、この装置では、DOEで発生するような高次の回折光の発生がなく、基板へのダメージを抑えることができる。
本発明の第2側面に係るガラス基板加工装置は、第1側面の装置において、集光手段によって集光されたレーザビームを基板の表面に沿った平面内で任意の方向に走査するためのレーザビーム走査部をさらに備えている。
ここでは、2つのビームが回転されながら加工ラインに沿って走査されるので、加工時間を短縮することができる。
本発明の第3側面に係るガラス基板加工装置は、第1又は第2側面の装置において、ウォラストンプリズムは、水晶、サファイア、カルサイトを含む複屈折材料のいずれかによって形成されている。
ここで、ウォラストンプリズムは、一般的に2つのカルサイトプリズムで構成されている。このような構成のウォラストンプリズムでは、プリズムの頂角の違いが敏感にビーム分離角度に影響を及ぼす。したがって、一般的なウォラストンプリズムでは、ビーム分離角度を小さくすることは困難である。ビーム分離角度を小さくできない場合は、2つの分岐されたビームスポットの間の距離が大きくなり、例えば2つのビームを回転させながら加工ラインに沿って加工する際に好ましくない。
そこでこの第3側面に係る発明では、水晶、サファイア、カルサイトを含む複屈折材料のいずれかによって形成される2つプリズムでウォラストンプリズムを形成している。このようなウォラストンプリズムを用いることによって、プリズムの頂角の違いによってビーム分離角度に与える影響が小さくなる。したがって、ビーム分離角度を小さくするためにプリズムを高い精度で製造する必要がなく、2つのビームスポット間の距離を小さくすることが容易になる。
以上のような本発明では、レーザビームを用いた基板の加工において、特に、微小距離離れた2つのレーザスポットを容易に形成することができ、かつ加工時における基板のダメージを抑えることができる。
[全体構成]
図1に本発明の一実施形態による基板加工装置の全体構成を示す。この基板加工装置は、ガラス基板にレーザビームを照射して孔開け等の加工を行うための装置であり、ベッド1と、ワークとしてのガラス基板が載置されるワークテーブル2と、ガラス基板にレーザビームを照射するためのレーザビーム照射ヘッド3と、を備えている。ここで、図1に示すように、ベッド1の上面に沿った平面において、互いに直交する軸をX軸、Y軸とし、これらの軸に直交する鉛直方向の軸をZ軸と定義する。また、X軸に沿った両方向(+方向及び−方向)をX軸方向、Y軸に沿った両方向をY軸方向、Z軸に沿った両方向をZ軸方向と定義する。
図1に本発明の一実施形態による基板加工装置の全体構成を示す。この基板加工装置は、ガラス基板にレーザビームを照射して孔開け等の加工を行うための装置であり、ベッド1と、ワークとしてのガラス基板が載置されるワークテーブル2と、ガラス基板にレーザビームを照射するためのレーザビーム照射ヘッド3と、を備えている。ここで、図1に示すように、ベッド1の上面に沿った平面において、互いに直交する軸をX軸、Y軸とし、これらの軸に直交する鉛直方向の軸をZ軸と定義する。また、X軸に沿った両方向(+方向及び−方向)をX軸方向、Y軸に沿った両方向をY軸方向、Z軸に沿った両方向をZ軸方向と定義する。
[ワークテーブル及びその移動機構]
<ワークテーブル2>
ワークテーブル2は、矩形状に形成されており、ワークテーブル2の下方には、ワークテーブル2をX軸方向及びY軸方向に移動させるためのテーブル移動機構5が設けられている。
<ワークテーブル2>
ワークテーブル2は、矩形状に形成されており、ワークテーブル2の下方には、ワークテーブル2をX軸方向及びY軸方向に移動させるためのテーブル移動機構5が設けられている。
ワークテーブル2は、図2に拡大して示すように、複数のブロック6を有している。この複数のブロック6は、図中、二点差線で示すガラス基板Gをワークテーブル2の表面から持ち上げて支持するための部材であり、ガラス基板Gの加工ラインL(破線で示す)を避けるために、ワークテーブル2の任意の位置に取り付けることが可能である。また、ワークテーブル2には複数の吸気口2aが格子状に形成されるとともに、各ブロック6には上下方向に貫通する吸気孔6aが形成されている。そして、ブロック6の吸気孔6aとワークテーブル2の吸気口2aとを接続することによって、ブロック6上に配置されるガラス基板Gを吸着固定することが可能である。なお、吸気のための機構は、周知の排気ポンプ等によって構成されており、詳細は省略する。
<テーブル移動機構5>
テーブル移動機構5は、図1に示すように、それぞれ1対の第1及び第2ガイドレール8,9と、第1及び第2移動テーブル10,11と、を有している。1対の第1ガイドレール8はベッド1の上面にY軸方向に延びて設けられている。第1移動テーブル10は、第1ガイドレール8の上部に設けられ、第1ガイドレール8に移動自在に係合する複数のガイド部10aを下面に有している。第2ガイドレール9は第1移動テーブル10の上面にX軸方向に延びて設けられている。第2移動テーブル11は、第2ガイドレール9の上部に設けられ、第2ガイドレール9に移動自在に係合する複数のガイド部11aを下面に有している。第2移動テーブル11の上部には、固定部材12を介してワークテーブル2が取り付けられている。
テーブル移動機構5は、図1に示すように、それぞれ1対の第1及び第2ガイドレール8,9と、第1及び第2移動テーブル10,11と、を有している。1対の第1ガイドレール8はベッド1の上面にY軸方向に延びて設けられている。第1移動テーブル10は、第1ガイドレール8の上部に設けられ、第1ガイドレール8に移動自在に係合する複数のガイド部10aを下面に有している。第2ガイドレール9は第1移動テーブル10の上面にX軸方向に延びて設けられている。第2移動テーブル11は、第2ガイドレール9の上部に設けられ、第2ガイドレール9に移動自在に係合する複数のガイド部11aを下面に有している。第2移動テーブル11の上部には、固定部材12を介してワークテーブル2が取り付けられている。
以上のようなテーブル移動機構5によって、ワークテーブル2は、X軸方向及びY軸方向に移動自在である。なお、第1及び第2移動テーブル10,11は、詳細は省略するが、周知のモータ等の駆動手段によって駆動されるようになっている。
[レーザビーム照射ヘッド3]
レーザビーム照射ヘッド3は、図1及び図3に示すように、ベッド1の上面に配置された門型フレーム1aに装着されており、レーザビーム出力部15と、光学系16と、内部にウォラストンプリズム(後述)が組み込まれた中空モータ17と、X方向ガルバノミラー18と、Y方向ガルバノミラー19と、集光レンズとしてのfθレンズ20と、を有している。また、レーザビーム照射ヘッド3をX軸方向に移動させるためのX軸方向移動機構21と、中空モータ17、X方向ガルバノミラー18、Y方向ガルバノミラー19、及びfθレンズ20をZ軸方向に移動させるためのZ軸方向移動機構22と、が設けられている。
レーザビーム照射ヘッド3は、図1及び図3に示すように、ベッド1の上面に配置された門型フレーム1aに装着されており、レーザビーム出力部15と、光学系16と、内部にウォラストンプリズム(後述)が組み込まれた中空モータ17と、X方向ガルバノミラー18と、Y方向ガルバノミラー19と、集光レンズとしてのfθレンズ20と、を有している。また、レーザビーム照射ヘッド3をX軸方向に移動させるためのX軸方向移動機構21と、中空モータ17、X方向ガルバノミラー18、Y方向ガルバノミラー19、及びfθレンズ20をZ軸方向に移動させるためのZ軸方向移動機構22と、が設けられている。
<レーザビーム出力部15>
レーザビーム出力部15は従来と同様のレーザ管により構成されている。このレーザビーム出力部15によって、波長532nmのグリーンレーザビームがY軸に沿ってワークテーブル2とは逆側に出射される。
レーザビーム出力部15は従来と同様のレーザ管により構成されている。このレーザビーム出力部15によって、波長532nmのグリーンレーザビームがY軸に沿ってワークテーブル2とは逆側に出射される。
<光学系16>
光学系16は、レーザビーム出力部15からのレーザビームを中空モータ17の内部に導くものである。この光学系16は、図3に拡大して示すように、第1〜第4ミラー25〜28と、レーザ出力を計測するパワーモニタ29と、ビームエキスパンダ30と、第1の1/4波長板31と、を有している。
光学系16は、レーザビーム出力部15からのレーザビームを中空モータ17の内部に導くものである。この光学系16は、図3に拡大して示すように、第1〜第4ミラー25〜28と、レーザ出力を計測するパワーモニタ29と、ビームエキスパンダ30と、第1の1/4波長板31と、を有している。
第1ミラー25は、レーザビーム出力部15の出力側の近傍に配置されており、Y軸方向に出射されたレーザビームをX軸方向に反射する。第2ミラー26は、Y軸方向において第1ミラー25と並べて配置されており、X軸方向に進行するレーザビームをY軸方向に反射して、ワークテーブル2側に導く。第3ミラー27は、中空モータ17の上方に配置されており、第2ミラー26によって反射されてきたレーザビームを下方(Z軸方向)に導く。第4ミラー28は偏向分岐機構31の横方向に近接して配置されており、第3ミラー27によって反射されてきたレーザビームを、偏向分岐機構31を介して中空モータ17に導く。ビームエキスパンダ30は第2ミラー26と第3ミラー27との間に配置され、第2ミラー26によって反射されてきたレーザビームを一定の倍率の平行光束に拡げるために設けられている。このビームエキスパンダ30によって、レーザビームをより小さなスポットに集光させることが可能となる。
1/4波長板31は、図4に示すように、中空モータ17の前段(レーザビームの進行方向の上流側)に配置されている。この第1の1/4波長板31は、直線偏光を円偏光に変換するために設けられている。
<中空モータ17>
中空モータ17は、図4、図6及び図7の模式図で示すように、中心にX軸方向に延びる回転軸C0を有し、この回転軸C0を含む中央部が中空になっている。そして、この中空部にウォラストンプリズム33が配置されている。
中空モータ17は、図4、図6及び図7の模式図で示すように、中心にX軸方向に延びる回転軸C0を有し、この回転軸C0を含む中央部が中空になっている。そして、この中空部にウォラストンプリズム33が配置されている。
ウォラストンプリズム33は、図5に示すように、2つの水晶プリズム33a,33bで構成されている。2つの水晶プリズム33a,33bは互いに直交する光学軸を有している。このウォラストンプリズム33は、入射したレーザビームを互いに直交する2つの直線偏光ビーム(異常光と常光)に分岐する機能を有している。なお、図5において、光軸上に付した直線と●は偏光の振動方向を示している。
ここで、ウォラストンプリズム33は入射されるレーザビームに対して所定の角度に配置しないと2つのビームに分岐させることはできない。すなわち、ウォラストンプリズムを回転させると、ある角度位置では入射されるレーザビームは2つのビームに分岐されるが、他の角度位置では分岐させることができない。
そこで、ウォラストンプリズム33の前段に、直線偏光を円偏光に変換する1/4波長板31を設けている。これにより、回転する中空モータ17に入射するレーザビームは円偏光になる。
以上のような構成によって、ウォラストンプリズム33を回転させても、どの角度位置においてもレーザビームを2つのビームに分岐することが可能になる。
また、ウォラストンプリズム33から出射される2つのビームの分岐角度θは、常光に対する屈折率No、異常光に対する屈折率Ne、プリズムの頂角αによって決定される。具体的には、常光に対する屈折率Noと異常光に対する屈折率Neとの差が小さければ、プリズムの頂角αが同じであっても分岐角度θは小さくなる。
例えば、ウォラストンプリズムは一般的にカルサイト(方解石)によって形成されるが、この場合の波長550nmにおける各諸元値は以下の通りである。
常光に対する屈折率No:1.66132
異常光に対する屈折率Ne:1.48775
プリズムの頂角α=0.83度で、分岐角度θ=0.288度(全角)
一方、本実施形態のウォラストンプリズム33はサファイアで形成されており、この場合の波長532nmにおける各諸元値は以下の通りである。
異常光に対する屈折率Ne:1.48775
プリズムの頂角α=0.83度で、分岐角度θ=0.288度(全角)
一方、本実施形態のウォラストンプリズム33はサファイアで形成されており、この場合の波長532nmにおける各諸元値は以下の通りである。
常光に対する屈折率No:1.77170
異常光に対する屈折率Ne:1.76355
プリズムの頂角α=17.05度で、分岐角度θ=0.287度(全角)
以上から明らかなように、本実施形態のウォラストンプリズム33では、同じ分岐角度θを得るためには、プリズムの頂角αをより大きく設定することができる。このことは、本実施形態のウォラストンプリズム33の場合、従来の一般的なウォラストンプリズムに比較して頂角αをラフに仕上げても、非常に小さい分岐角度の2つのビームが得られることを意味している。
異常光に対する屈折率Ne:1.76355
プリズムの頂角α=17.05度で、分岐角度θ=0.287度(全角)
以上から明らかなように、本実施形態のウォラストンプリズム33では、同じ分岐角度θを得るためには、プリズムの頂角αをより大きく設定することができる。このことは、本実施形態のウォラストンプリズム33の場合、従来の一般的なウォラストンプリズムに比較して頂角αをラフに仕上げても、非常に小さい分岐角度の2つのビームが得られることを意味している。
<X,Y方向ガルバノミラー>
X方向ガルバノミラー18及びY方向ガルバノミラー19は、周知のように、ガルバノスキャナーで使用されるミラーである。X方向ガルバノミラー18は、レーザビームのガラス基板G上における集光点を、X軸方向に走査させるためのミラーである。また、Y方向ガルバノミラー19は、レーザビームのガラス基板G上における集光点を、Y軸方向に走査させるためのミラーである。これらのミラー18,19を駆動することによって、集光点をガラス基板Gの表面に沿った平面内で任意の方向に走査することができる。
X方向ガルバノミラー18及びY方向ガルバノミラー19は、周知のように、ガルバノスキャナーで使用されるミラーである。X方向ガルバノミラー18は、レーザビームのガラス基板G上における集光点を、X軸方向に走査させるためのミラーである。また、Y方向ガルバノミラー19は、レーザビームのガラス基板G上における集光点を、Y軸方向に走査させるためのミラーである。これらのミラー18,19を駆動することによって、集光点をガラス基板Gの表面に沿った平面内で任意の方向に走査することができる。
<fθレンズ>
fθレンズ20は中空モータ17から出射された2つのビームをガラス基板G上あるいはガラス基板G中のZ軸方向の任意の位置に集光させるためのレンズである。ただ、Z軸方向の集光位置は、X軸方向及びY軸方向ともに例えば30mm程度の限られた範囲内でのみ制御可能である。
fθレンズ20は中空モータ17から出射された2つのビームをガラス基板G上あるいはガラス基板G中のZ軸方向の任意の位置に集光させるためのレンズである。ただ、Z軸方向の集光位置は、X軸方向及びY軸方向ともに例えば30mm程度の限られた範囲内でのみ制御可能である。
<レーザビーム照射ヘッドの支持及び搬送系>
以上のようなレーザビーム照射ヘッド3は、前述のように、ベッド1の門型フレーム1aに支持されている。より詳細には、図3に示すように、門型フレーム1aの上面にはX軸方向に延びる1対の第3ガイドレール36が設けられており、この1対の第3ガイドレール36及び図示しない駆動機構がX軸方向移動機構21を構成している。そして、1対の第3ガイドレール36には、支持部材37が移動自在に支持されている。支持部材37は、第3ガイドレール36に支持された横支持部材38と、横支持部材38のワークテーブル2側の一端から下方に延びる縦支持部材39と、を有している。縦支持部材39の側面には、Z軸方向に延びる1対の第4ガイドレール40が設けられており、この1対の第4ガイドレール40及び図示しない駆動機構がZ軸方向移動機構22を構成している。第4ガイドレール40には、Z軸方向に移動自在に第3移動テーブル41が支持されている。
以上のようなレーザビーム照射ヘッド3は、前述のように、ベッド1の門型フレーム1aに支持されている。より詳細には、図3に示すように、門型フレーム1aの上面にはX軸方向に延びる1対の第3ガイドレール36が設けられており、この1対の第3ガイドレール36及び図示しない駆動機構がX軸方向移動機構21を構成している。そして、1対の第3ガイドレール36には、支持部材37が移動自在に支持されている。支持部材37は、第3ガイドレール36に支持された横支持部材38と、横支持部材38のワークテーブル2側の一端から下方に延びる縦支持部材39と、を有している。縦支持部材39の側面には、Z軸方向に延びる1対の第4ガイドレール40が設けられており、この1対の第4ガイドレール40及び図示しない駆動機構がZ軸方向移動機構22を構成している。第4ガイドレール40には、Z軸方向に移動自在に第3移動テーブル41が支持されている。
そして、レーザ出力部15、第1〜第3ミラー25〜27、パワーモニタ29、及びビームエキスパンダ30が、横支持部材38に支持されている。また、第4ミラー28、第1の1/4波長板31、中空モータ17、X及びY方向ガルバノミラー18,19、及びfθレンズ20が、第3移動テーブル41に支持されている。
[動作]
次に、レーザビームによるガラス基板の加工動作について説明する。
次に、レーザビームによるガラス基板の加工動作について説明する。
まず、ワークテーブル2の表面に複数のブロック6を設置する。このとき、複数のブロック6は、図2に示すように、ガラス基板Gの加工ラインLを避けるように配置する。以上のようにして設置された複数のブロック6上に、加工すべきガラス基板Gを載置する。
次に、X軸方向移動機構21によってレーザビーム照射ヘッド3をX軸方向に移動し、またテーブル移動機構5によってワークテーブル2をY軸方向に移動し、レーザビーム照射ヘッド3によるレーザビームの集光点が加工ラインLのスタート位置にくるように位置させる。
以上のようにしてレーザビーム照射ヘッド3及びガラス基板Gを加工位置に移動させた後、レーザビームをガラス基板Gに照射して加工を行う。ここでは、レーザビーム出力部15から出射されたレーザビームは、第1ミラー25によって反射されて第2ミラー26に導かれる。なお、第1ミラー25に入射したレーザビームはパワーモニタ29によってレーザ出力が計測される。第2ミラー26に入射したレーザビームはY軸方向に反射され、ビームエキスパンダ30によって光束が拡げられて第3ミラー27に導かれる。そして、第3ミラー27で反射されたレーザビームは、さらに第4ミラー28で反射され、1/4波長板31に入力される。1/4波長板31からは円偏光に変換されたレーザビームが出力される。
この円偏光に変換されたレーザビームは中空モータ17の内部に設けられた第2の1/4波長板32に入力される。そして、ウォラストンプリズム33を通過したレーザビームは、分岐角度θで2つのビームに分岐されて出力される。
そして、2つのビームは、X方向及びY方向ガルバノミラー18,19と、fθレンズ20と、によって、ガラス基板Gの任意の位置に集光される。この様子を図7に示している。2つの集光されたビーム(集光点)は、中空モータ17によってウォラストンプリズム33を回転させることによって、光軸C0の周りに回転させることができる。
そして、2つのガルバノミラー18,19を制御することによって、回転する2つの集光点を、加工ラインL(図2では矩形、図6では円形)に沿って走査させる。すなわち、2つの集光点はそれらの中心軸C0を中心に回転しながら加工ラインに沿って走査されることになる。
ここで、レーザビームによる1回の加工でガラスが除去される高さは数十μmである。したがって、ガラス基板Gに孔開け加工を行う場合、集光点を加工ラインに沿って一度だけ走査しても孔を形成すること、すなわち加工ラインの内側の部分を抜き落とすことは、一般的に困難である。
そこで通常は、まず、集光点(加工部位)がガラス基板Gの下面に形成されるように、fθレンズ20を制御する(図8(a)参照)。この状態で集光点を加工ラインに沿って1周した後、fθレンズ20を制御することにより、図8(b)に示すように、集光点を上昇させる。そして、同様に集光点を加工ラインに沿って1周した後、さらに集光点を上昇させる。以上の動作を繰り返し実行することにより、加工ラインの内側部分を抜き落として孔を形成することができる。
なお、加工ラインが広範囲にわたり、X方向ガルバノミラー18及びY方向ガルバノミラー19による走査範囲を越える場合がある。このような場合は、前述のような加工を行った後に、テーブル移動機構5によってワークテーブル2をX軸方向及びY軸方向に移動させて、ガラス基板Gの位置を変更する。そして、前述と同様にして、両ガルバノミラー18,19によってレーザビームを走査して加工すればよい。
[特徴]
ウォラストンプリズム33によってレーザビームを分岐しているので、DOEを用いたときのような高次の回折光の発生がなく、ガラス基板へのダメージを抑えることができる。
ウォラストンプリズム33によってレーザビームを分岐しているので、DOEを用いたときのような高次の回折光の発生がなく、ガラス基板へのダメージを抑えることができる。
ウォラストンプリズム33を2つの水晶プリズムで構成しているので、2つのビームの分岐角度を小さくすることが容易になる。したがって、2つのビームスポットの間を容易に微小な距離にすることができ、加工品質を向上することができる。
[他の実施形態]
本発明は以上のような実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲を逸脱することなく種々の変形又は修正が可能である。
本発明は以上のような実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲を逸脱することなく種々の変形又は修正が可能である。
(a)ウォラストンプリズムを水晶で形成することができる。この場合の波長532nmにおける各諸元値は以下の通りである。
常光に対する屈折率No:1.54690
異常光に対する屈折率Ne:1.55610
プリズムの頂角α=15.21度で、分岐角度θ=0.287度(全角)
(b)前記実施形態では、レーザ走査部として2つのガルバノミラーを用いたが、加工ラインが円の場合は、ガルバノミラーに代えてウォラストンプリズムを中空モータで回転させるようにしてもよい。
異常光に対する屈折率Ne:1.55610
プリズムの頂角α=15.21度で、分岐角度θ=0.287度(全角)
(b)前記実施形態では、レーザ走査部として2つのガルバノミラーを用いたが、加工ラインが円の場合は、ガルバノミラーに代えてウォラストンプリズムを中空モータで回転させるようにしてもよい。
(c)集光手段としてfθレンズを用いたが、集光手段は、レーザビームを集光できるレンズであればよく、fθレンズに限定されない。
2 ワークテーブル
3 レーザ照射ヘッド
5 テーブル移動機構
15 レーザ出力部
16 光学系
17 中空モータ
18 X方向ガルバノミラー
19 Y方向ガルバノミラー
20 fθレンズ
31 1/4波長板
33 ウォラストンプリズム
3 レーザ照射ヘッド
5 テーブル移動機構
15 レーザ出力部
16 光学系
17 中空モータ
18 X方向ガルバノミラー
19 Y方向ガルバノミラー
20 fθレンズ
31 1/4波長板
33 ウォラストンプリズム
Claims (3)
- 基板にレーザビームを照射して加工を行う加工装置であって、
加工すべき基板が載置されるワークテーブルと、
レーザビームを出力するレーザビーム出力部と、
前記レーザビーム出力部からのレーザビームが入射され、円偏光を出力する1/4波長板と、
前記1/4波長板から出力される円偏光を2つのレーザビームに分岐するウォラストンプリズムと、
前記ウォラストンプリズムを回転させる回転手段と、
前記ウォラストンプリズムから出力される2つのレーザビームを前記基板上に集光させるための集光手段と、
を備えた基板加工装置。 - 前記集光手段によって集光されたレーザビームを前記基板の表面に沿った平面内で任意の方向に走査するためのレーザ走査部をさらに備えた、請求項1に記載の基板加工装置。
- 前記ウォラストンプリズムは、水晶、サファイア、カルサイトを含む複屈折材料のいずれかによって形成されている、請求項1又は2に記載の基板加工装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012102096A JP2013226591A (ja) | 2012-04-27 | 2012-04-27 | レーザビームによる基板加工装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012102096A JP2013226591A (ja) | 2012-04-27 | 2012-04-27 | レーザビームによる基板加工装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2013226591A true JP2013226591A (ja) | 2013-11-07 |
Family
ID=49674835
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2012102096A Pending JP2013226591A (ja) | 2012-04-27 | 2012-04-27 | レーザビームによる基板加工装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2013226591A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2015123499A (ja) * | 2013-12-27 | 2015-07-06 | 三星ダイヤモンド工業株式会社 | レーザ加工装置 |
JP2017186240A (ja) * | 2016-03-31 | 2017-10-12 | 旭硝子株式会社 | ガラス基板の製造方法、ガラス基板に孔を形成する方法、およびガラス基板に孔を形成する装置 |
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2012
- 2012-04-27 JP JP2012102096A patent/JP2013226591A/ja active Pending
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JP2017186240A (ja) * | 2016-03-31 | 2017-10-12 | 旭硝子株式会社 | ガラス基板の製造方法、ガラス基板に孔を形成する方法、およびガラス基板に孔を形成する装置 |
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