JP2013224517A - 錠システム - Google Patents

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和明 安藤
Toru Yanai
徹 柳井
Takashi Onishi
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Abstract

【課題】 各引違い戸を一斉に開錠できながら、リモコンでの操作の場合には開錠を希望しない錠装置が作動しないようにできる錠システムを提供する。
【解決手段】 本発明では、各引違い戸1の一方のガラス戸3に錠装置11の本体12を取り付け、各本体12には、他方のガラス戸4の受け金具に係止されるクレセント13と、クレセント13を受け金具から外す開錠手段と、リモコン35からの第1電波信号および開錠操作部46からの第2電波信号を受信するアンテナ部37と、リモコン35に設けた永久磁石52が接近するとオンするリードスイッチ43と、開錠手段を作動させる錠制御部38を有する。錠制御部38は、第2電波信号を受信すると開錠手段を作動させ、またリードスイッチ43のオン状態で第1電波信号を受信すると開錠手段を作動させる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、介護施設、マンション、一般住宅またはビルディングなどの建物の複数の開口部にそれぞれ配置している引違い戸(引違い窓)を施開錠するための錠システムに関するものである。
例えばベランダへの出入り口(開口部)に配置されている引違い窓(引違い戸)では、防犯のために、ベランダ側および室内側のガラス戸を閉じ切ったのち、室内側のガラス戸に取り付けたクレセントのレバーを手で掴んで回転させて、ベランダ側のガラス戸に固定した受け具にクレセントを係止させることにより、前記引違い窓を施錠するようになっている。
ところで、高齢者などの要介護者を個室に収容する介護施設においては、例えば火災が発生したときに、前記要介護者が各個室の引違い窓のクレセントを回転させて引違い窓を開錠したのち、その引違い窓を開いてベランダへ避難することになるが、要介護者にあってはクレセントを迅速に回転させることが困難である。そのため、引違い窓の開錠に時間がかかってしまい、要介護者が早急に避難できないといった問題がある。
それに対して、特許文献1には、集合住宅の管理人が中央監視制御装置にてキー入力することにより、各住戸の電気錠(錠装置)が一斉に開錠する錠システムが開示されている。また、特許文献2には、リモコン(リモートコントローラ)の「開」のタッチボタンを操作することにより、リモコンから電波信号が送信され、その電波信号をアンテナが受信することで、クレセントが自動的に回転して引違い窓を開錠する電気錠(錠装置)が開示されている。
前記要介護者の早急な避難を図るうえで、特許文献1および特許文献2の技術を介護施設に適用することが考えられる。つまり、介護施設の各個室の引違い窓に特許文献2の錠装置をそれぞれ配置するとともに、当該介護施設に特許文献1の錠システムを設置する。そして、火災などの非常事態が発生したときに特許文献1の錠システムの中央監視制御装置から各引違い窓の錠装置へ電波信号を一斉に送信し、その電波信号を各錠装置のアンテナがそれぞれ受信することで各引違い窓のクレセントを回転させて、各引違い窓を一斉に開錠する。
それによると、要介護者がクレセントを手動で回転させる手間が省け、その分だけ高齢者などの要介護者であっても早急に引違い窓を開いて避難することができる。また、要介護者が自己の個室でリモコンを操作することにより、自己の個室の引違い窓のクレセントを回転させて当該引違い窓を開錠することができる。
実開平7−26547号公報 特開2004−250946号公報
ところが、前記介護施設において、いずれかの個室でリモコンを操作した場合、そのリモコンからの電波信号が他の個室まで到達して、当該他の個室の錠装置までも不用意に開錠してしまう虞があるといった問題がある。また、リモコンは、内蔵の電池によって作動するために、消費電力を抑えて前記電池の寿命を延ばすことが必要となる。
本発明は、かかる不都合を解決することを目的とするものであり、各引違い戸を一斉に開錠できながら、リモコンでの操作の場合には開錠を希望しない錠装置が作動しないようにできる錠システムを提供することにある。そのうえで消費電力を抑えることができる錠システムを提供することにある。
本発明は、前記不都合を解決するものである。すなわち本発明は、建物の複数の開口部にそれぞれ配置している引違い戸1に錠装置11をそれぞれ配置する錠システムであって、各引違い戸1の一方の戸3には、錠装置11の本体12をそれぞれ取り付けており、各本体12には、各引違い戸1の他方の戸4に取り付けている受け金具に対して着脱自在に係止されるクレセント13と、クレセント13を強制的に回転させて受け金具から外す開錠手段と、リモコン35からの第1電波信号および開錠操作部46からの第2電波信号を受信するアンテナ部37と、リモコン35に設けている操作手段52が接近するとオンする起動スイッチ43と、開錠手段を作動させる錠制御部38とをそれぞれ有し、錠制御部38は、第2電波信号を受信すると開錠手段を作動させ、また起動スイッチ43がオンしている状態で第1電波信号を受信すると開錠手段を作動させることを特徴とする。
ここでの引違い戸1には、引違い窓や片引き窓や片引き戸なども含まれる。開錠操作部46は、建物に一個だけ配置する場合と複数個配置する場合とが含まれ、建物内の廊下や階段の壁、建物の外壁または管理人室などに配置される。起動スイッチ43には、リードスイッチやキースイッチなどが該当する。操作手段52には、前記リードスイッチをオン操作するための永久磁石や、前記キースイッチをオン操作するためのキーなどが該当する。前記接近には、操作手段52が起動スイッチ43から、例えば10cm以内に近づく場合や、操作手段52が起動スイッチ43に接触する場合などが含まれる。操作手段52は、リモコン35に内蔵されている場合や、リモコン35に紐などで取り付けられている場合などが含まれる。アンテナ部37には、ループアンテナやバーアンテナなどが該当する。
錠制御部38が、所定の設定時間ごとに動作および動作停止を繰り返す間欠動作を行っていて、その動作期間中に第2電波信号を受信すると開錠手段を作動させ、また動作停止期間中であっても起動スイッチ43がオンすると動作を開始し、起動スイッチ43のオン状態で第1電波信号を受信したときに開錠手段を作動させるものとすることができる。前記設定時間としては、0.1〜0.5秒間程度だけ動作したのちに5〜10秒間程度だけ動作停止する場合などが該当する。ここでは、起動スイッチ43がオンすると、当該起動スイッチ43を介して錠制御部38に電源が供給され、それによって錠制御部38の動作が開始するように構成することなどが該当する。
開錠操作部46に、非常事態を検知する一または複数個の非常感知器47を接続し、開錠操作部46は、少なくとも一つの非常感知器47が非常事態を検知したときに第2電波信号を送信するものとすることができる。非常事態には、火災や地震などが該当し、非常感知器47には、煙感知器や熱感知器や地震感知器などが該当する。
また、開錠操作部46に、手動でオン操作する開錠スイッチ49を有し、開錠操作部46が、開錠スイッチ49がオンしたときに第2電波信号を送信するものとすることができる。開錠スイッチ49には、押ボタンや押切スイッチやタッチスイッチなどが該当する。
開錠操作部46には、第2電波信号を送信する際に報知の動作を行う報知部51を有するものとすることができる。報知部51での報知の動作には、ベルやブザーなどが鳴動する場合や、ランプ(LEDなど)や赤色回転灯などが点灯(点滅)する場合や、前記ベルなどの鳴動とランプなどの点灯とが同時に行われる場合などが該当する。
また、起動スイッチ43がリードスイッチであり、操作手段52が永久磁石であるものとすることができる。
各錠装置11の本体12には、開錠手段によってクレセント13が受け金具から外されたことを検知する検知手段42と、報知の動作を行う報知手段とを有し、各錠装置11の本体12の錠制御部38は、開錠手段を作動させた際に検知手段42が受け金具からクレセント13が外れたことを検知したときには、所定の報知時間だけ報知手段に報知の動作を行わせるものとすることができる。その報知手段での報知の動作には、ブザーなどが鳴動する場合や、ランプ(LEDなど)が点灯(点滅)する場合や、前記ブザーなどの鳴動とランプの点灯とが同時に行われる場合などが該当する。報知時間としては、5〜10分間などの過度に長くならない時間が該当する。
錠装置11の本体12の開錠手段には、動力源としてのモータ17aを有しており、錠制御部38は、モータ17aの作動開始から所定の作動時間が経過するまでに、クレセント13が受け金具から外れたことを検知手段42によって検知されないときには、モータ17aを停止させるとともに、報知手段によって報知の動作を行わせるものとすることができる。前記作動時間としては、5〜10秒間などが該当する。
各錠装置11の本体12の錠制御部38は、アンテナ部37で受信した第2電波信号を増幅して、その増幅した第2電波信号を送信するものとすることができる。ここでは、同一のアンテナ部37で第2電波信号の受信および増幅後の第2電波信号の送信を行う場合や、第2電波信号を受信するアンテナ部37と増幅後の第2電波信号を送信するアンテナ部とを別々に構成する場合などが含まれる。
本発明の錠システムでは、例えば、各錠装置11の本体12のクレセント13をそれぞれ受け金具に係止して各引違い戸1を施錠した状態において、各錠装置11が、アンテナ部37で開錠操作部46からの第2電波信号を受信すると、錠制御部38が開錠手段を作動させてクレセント13を強制的に回転させて受け金具から外す。それによって各引違い戸1が一斉に開錠し、高齢者などの要介護者であっても早急に引違い戸1を開いて避難することができる。
また、前記アンテナ部37がリモコン35からの第1電波信号を受信した場合にも、前記錠制御部38が開錠手段を作動させてクレセント13を受け金具から外して、引違い戸1を開錠する。
そのリモコン35によって引違い戸1の開錠操作を行うときには、当該リモコン35の操作手段52を開錠対象の引違い戸1の錠装置11の本体12の起動スイッチ43に接近させて当該起動スイッチ43をオンさせないと、前記リモコン35からの第1電波信号によって開錠対象の引違い戸1の錠装置11の開錠手段を作動させることができない。つまり、開錠対象以外の引違い戸1の錠装置11は、起動スイッチ43にリモコン35の操作手段52が接近していないので、前記リモコン35からの第1電波信号を受信しても開錠手段が作動しない。それにより、開錠対象以外の引違い戸1が誤って開錠されることがなく、リモコン35の操作者は開錠対象の引違い戸1のみを確実に開錠することができる。
また、錠装置11の錠制御部38が、動作および動作停止を繰り返す間欠動作を行っていると、錠制御部38が常に動作している場合に比べて、錠装置11の消費電力を抑えることができる。しかも錠制御部38が、動作停止期間中であっても起動スイッチ43がオンすると動作を開始することで、リモコン35の消費電力も抑えることができる。
つまり、前記間欠動作を行っている錠制御部38は、その動作期間(動作時間)中のみ電波信号を受け付けて開錠手段を作動させることが可能であるために、例えばリモコン35から第1電波信号を送信するだけで開錠手段が作動するように構成した場合、そのリモコン35は前記動作停止の期間よりも長い期間、第1電波信号を送信しなければ、動作期間中の錠制御部38に第1電波信号を受け付けさせることができない。従って、動作停止の期間よりも長い期間、第1電波信号を送信しなければならない分だけ、リモコン35の消費電力が大きくなってしまう。
本発明では、前述のように起動スイッチ43をオンさせたときには、動作停止期間であっても錠制御部38が動作するので、その起動スイッチ43のオン状態でリモコン35から第1電波信号を送信したときには開錠手段が必ず作動する。従ってリモコン35は、第1電波信号を送信する期間だけ作動すればよく、その分だけリモコン35の消費電力を抑えることができることになる。
また、開錠操作部46が、非常感知器47によって非常事態が検知されたときに第2電波信号を送信すると、火災や地震などの非常事態の際には、各錠装置11のクレセント13が一斉に回転して受け金具から外れ、各引違い戸1が自動的に開錠する。それによって住人などは、非常事態の際に引違い戸1を迅速に開いて早急な避難を行うことができる。
開錠操作部46が、開錠スイッチ49がオンされたときに第2電波信号を送信すると、火災や地震などの非常事態に気付いた建物の管理人などが開錠操作部46の操作スイッチ49を操作することで、各引違い戸1を一斉に開錠することができる。それによって住人などは、非常事態の際に引違い戸1を迅速に開いて早急な避難を行うことができる。
開錠操作部46が第2電波信号を送信する際に報知の動作を行うと、火災や地震などの非常事態が生じたことで各引違い戸1が開錠していることを住人などに知らせることができ、前記住人などの迅速な避難を図ることができる。
起動スイッチ43がリードスイッチであり、操作手段52が永久磁石であると、それらが比較的低コストであるので、その分だけ本発明の錠システムにかかるコストを抑えることができる。また、リードスイッチ43は錠装置11の本体12内に収めることができ、永久磁石はリモコン35内に収めることができるので、その分だけ錠装置11の本体12およびリモコン35の見栄えをよくすることができる。
各錠装置11の錠制御部38が、開錠手段によってクレセント13が受け金具から外された際に報知を行うと、例えば夜間に火災などの非常事態が発生し、その非常事態に伴って停電が生じて建物内が暗くなっても、その非常事態の際には、各錠装置11の開錠手段によってクレセント13が受け金具から外されて各引違い戸1が開錠するのと同時に報知が行われるので、その報知によって住人などが引違い戸1の位置を確認でき、それによって引違い戸1を確実に開いて避難することができる。
錠装置11の開錠手段のモータ17aの作動開始から所定の作動時間が経過するまでに、クレセント13が受け金具から外れたことが検知手段42によって検知されないときには、モータ17aを停止させるとともに報知手段によって報知の動作を行わせると、異常などによってモータ17aが長時間作動し続けて、当該モータ17aが破損することや消費電力が過度に増えることなどを防止することができる。
各錠装置11の錠制御部38が、アンテナ部37で受信した開錠操作部46からの第2電波信号を増幅して送信すると、開錠操作部46から離れた位置の錠装置11であっても第2電波信号を確実に受信することができる。
本発明の錠システムの全体を示すブロック構成図である。 本発明の錠システムのブロック構成図である。 錠システムを配置した引違い窓の正面図である。 錠装置の本体の縦断面図である。 図4のA−A線矢視断面図である。 本発明の錠システムに係るクレセントの縦断面図である。 図6のB−B線矢視断面図である。 クレセント内のカムの作用を説明するための図6の相当図である。 図6のC−C線矢視断面図である。 図6のD−D線矢視断面図である。 クレセントの開錠状態を示す図4の相当図である。
本発明に係る錠システムの一実施例を図1ないし図11に基づいて説明する。本発明の錠システムは、例えば、介護施設などの建物の室内(屋内)とベランダとを仕切る出入り口(開口部)に配置する引違い窓(引違い戸)1を施開錠するものである。その建物には複数の室を有しており、各室に引違い窓1をそれぞれ配置している。そして、各室の住人などがリモコン35を用いて引違い窓1を開錠するようになっている。
また、前記建物には、火災などの非常事態を検知する一または複数個の煙感知器や熱感知器などの非常感知器47を配置しており、少なくとも一つの非常感知器47によって非常事態が検知されると、各室のクレセント13が一斉に回転して各引違い窓1をそれぞれ開錠するようになっている。また、一または複数個の開錠操作部46に設けた操作ボタン(開錠スイッチ)49をオン操作すると、各室のクレセント13が一斉に回転して各引違い窓1をそれぞれ開錠するようになっている。以下、具体的に説明する。
前記引違い窓1は、図3に示すように、前記出入り口に固定しているアルミニウム製の矩形状の枠2と、前記出入り口を開閉する内外二枚のガラス戸(戸)3・4とを有している。前記枠2は、左右の竪枠2a・2aと、それらの竪枠2a・2aの上端間に掛け渡した上枠2bと、竪枠2a・2aの下端間に掛け渡した下枠2cとで構成している。
各ガラス戸3・4は、ガラス5をアルミニウム製の矩形状の框6の中に取り付けている。その框6は、左右の縦框6a・6aと、その縦框6a・6aの上端間に掛け渡した上框6bと、左右の縦框6a・6aの下端間に掛け渡した下框6cとで構成している。各ガラス戸3・4は、枠2の上枠2bおよび下枠2cに配置した上下のレール(不図示)に沿って左右方向にスライド移動可能になっている。
前記ガラス戸3・4のうち、室内側(内側)となる一方のガラス戸3(図3では右側)には、左側の縦框6aの左面に本発明に係る錠装置11の本体12を取り付けており、ベランダ側(外側)となる他方のガラス戸4(図3では左側)には、右側の縦框6aであって錠装置11の本体12のクレセント13に対応する位置に、フック状の受け金具(不図示)を取り付けている。両ガラス戸3・4において前記出入り口の左右の端部に位置する縦框6a・6aには、その内側および外側に取っ手9をそれぞれ取り付けている。
錠装置11の本体12には、図4および図5に示すように、前記受け金具に対して着脱自在に係止される前記クレセント13と、そのクレセント13を回転自在に支持しているとともに本体12のベース20に回転自在に支持されている円筒形状のギヤ14と、クレセント13が前記受け金具から外れる開錠方向(図4では時計回り方向)にギヤ14を付勢する付勢部15と、ギヤ14を回転不能にロックするギヤロック部16と、そのギヤロック部16によるロックを解除する解除部17とを有している。本体12のベース20は、一方のガラス戸3の左側の縦框6aにビスなどで取り付けている。本体12のベース20および各部は、外装カバー21で覆われている。
クレセント13は、図6および図7に示すように、円筒形状の軸部13aと、その軸部13aから外方へ延びているレバー13bと、軸部13aの外周面から突出していて前記受け金具に係止される扇形状の係止部13cと、レバー13bに配置しているクレセントロック部19とを有している。ギヤ14は、クレセント13の軸部13aに内嵌する円筒形状の筒部14aと、付勢部15のラック15a(図4)が噛合するギヤ体14b(図10参照)とを有している。ギヤ14の筒部14aは、錠装置11の本体12のベース20に固定している円柱形状の軸32に対して回転自在に外嵌している。ギヤ体14bは、筒部14aよりもベース20側に位置している。
付勢部15は、図4および図5に示すように、上下方向に延びる角棒形状の前記ラック15aと、そのラック15aに一端(図4では上側)を接続しているコイルバネ15bとを有している。前記ラック15aは、ギヤ14のギヤ体14bに噛合する歯15cをラック15aの長さ方向(上下方向)に並べている。コイルバネ15bの他端(図4では下側)は本体12のベース20に取り付けている。ギヤロック部16は、付勢部15のラック15aの上端部に形成している切り欠き15dに噛合する位置(図4の位置)とラック15aから離れる所定の解除位置(図4では左側)との間でスライド移動(図4では左右方向)する爪16aと、その爪16aをラック15a側へ付勢するコイルバネ16bとを有している。ギヤロック部16の爪16aの先端面は、ギヤ14側(下側)へ向かうに従って後方(図4では左方向)となるように傾斜している。
解除部17は、後述する錠制御部38によって制御される動力源としてのモータ17aと、そのモータ17aの出力軸に減速装置を介して連結しているカム17bと、そのカム17bに一端部(図4では上側)が当接して当該カム17bによって揺動駆動されるアーム17cとを有している。アーム17cは、その上下中間を揺動軸10によってベース20に揺動自在に支持されている。そのアーム17cの他端部(図4では下側)は、ギヤロック部16の爪16aに設けているピン16cに当接しており、ギヤロック部16のコイルバネ16bの付勢力によって付勢部15のラック15a側へ押されている。それによってアーム17cの一端部が解除部17のカム17bに押し付けられる。
クレセントロック部19は、図6および図7に示すように、クレセント13のレバー13b内に配置していて、レバー13bの長さ方向(図6では上下方向)へスライド移動可能なロッド19aと、ロッド19aのスライド移動を規制する規制部23と、ロッド19aをギヤ14の筒部14a側へ付勢するコイルバネ24とを有している。クレセントロック部19のロッド19aの端部(図6では下側)は、ギヤ14の筒部14aの外周面に形成している溝状の係留部14cに係留(嵌合)可能になっている。
クレセントロック部19の規制部23は、クレセントロック部19のロッド19aに形成している切り欠き27内に位置しているカム25と、そのカム25に連結していてカム25を回転させるための頭部26とを有している。カム25は、クレセント13のレバー13bの内面に回転自在に支持されている。頭部26は、レバー13b外(図7では左側)に露出しており、その露出面に、例えば十円硬貨の厚み寸法より0.5mm程度だけ大きい幅の溝26aを形成している。その溝26aに十円硬貨やマイナスドライバなどを差し込んで頭部26を回転させることができる。頭部26とカム25とは、円柱形状のピン26bで連結している。
規制部23のカム25は、図6に示すように、カム山25aをロッド19aのスライド移動方向と直交する方向(図6では左右方向)に向けると、ロッド19aがコイルバネ24の付勢力によってレバー13bの基端側(図6では下側)に押される。その状態で、例えばクレセント13が回転されて、ロッド19aの前記端部がギヤ14の筒部14aの係留部14cに臨むと、当該ロッド19aの端部がギヤ14の係留部14cに嵌まり込んで係留される。その係留状態でクレセント13とギヤ14とが一体化して回転可能になっている。
また、規制部23のカム25は、図8に示すように、カム山25aをレバー13bの先端側(図8では上側)に向けると、そのカム山25aによってロッド19aの切り欠き27のレバー13bの先端側の縁27aがレバー13bの先端側へ押される。それにより、前記レバー13bがコイルバネ24の付勢力に抗してギヤ14の係留部14cから外れ、その結果、クレセント13を手動で自由に回転させることができる。その手動での回転の際には、ギヤ14や付勢部15の付勢力などが抵抗にならず、クレセント13を軽い力で回転させることができる。
このように錠装置11の本体12には、クレセント13を強制的に回転させて受け金具から外す開錠手段を有している。なお、クレセント13のロッド19aのスライド移動可能な範囲は、クレセント13のレバー13bに設けている突起29がロッド19aに形成している切り欠き28内に位置することによって規制される。
ギヤ14の筒部14aの外周の端部(図6では右側)には、図9に示すように、周方向に延びる扇形状の突起14dを形成している。その突起14dは、クレセント13の軸部13aの端面(図6では右側)からベース20側へ突出していて周方向に延びる扇形状の突起13eに当接可能になっている。クレセント13の突起13eの周方向の寸法は、ギヤ14の突起14dの周方向の寸法よりも大きくなっている。クレセント13の回転に伴ってクレセント13の突起13eがギヤ14の突起14dに当接したときには、クレセント13の回転にギヤ14が同行回転し、またギヤ14の回転に伴ってギヤ14の突起14dがクレセント13の突起13eに当接したときには、ギヤ14の回転にクレセント13が同行回転するようになっている。
錠装置11の本体12のベース20には、図10に示すように、前記軸32の外周面に沿って扇形状に延びる突起30を形成しており、その突起30は、ギヤ14のギヤ体14bの端面(図6では右端)に形成していてギヤ体14bの周方向に延びる扇形状の凹部31に入り込んでいる。そして、ギヤ14の凹部31の周方向の縁がベース20の突起30に当接することで、ギヤ14の回転範囲が規制される。ギヤ体14bの凹部31の周方向の寸法は、ベース20の突起30の周方向の寸法よりも大きくなっている。
錠装置11の本体12には、クレセント13が過度の速度で回転しないように減速手段を有している。その減速手段は、図4に示すように、付勢部15のラック15aから横方向(図4では左方向)へ延びる延出部33と、その延出部33の下方に位置するショックアブソーバー34とを有している。そして、コイルバネ15bの引っ張り力(付勢力)によってラック15aが下方向にスライド移動する際に、ラック15aの延出部33がショックアブソーバー34に受け止められることによって、当該ラック15aの移動速度が減速される。それに伴ってギヤ14の回転が減速し、そのギヤ14に同行回転するクレセント13の回転も減速する。
錠装置11の本体12には、クレセント13を受け金具から強制的に外すための手段を有している。すなわち、本体12には、図2に示すように、リモコン35からの第1電波信号および開錠操作部46からの第2電波信号を受信するアンテナ部37と、リモコン35に設けている永久磁石(操作手段)52が接近するとオンするリードスイッチ(起動スイッチ)43と、アンテナ部37で前記第1電波信号や前記第2電波信号を受信したときに解除部17のモータ17aを作動させてクレセント13を強制的に回転させる錠制御部38とを有している。
前記第1電波信号と前記第2電波信号とには、それぞれを識別するためのコード信号を有している。開錠操作部46は、建物内の廊下や階段やロビーまたは建物内の特定の室(例えば管理人室)や建物の外壁などに配置されている(図1では一個)。前記永久磁石52は、リモコン35の内部や、リモコン35の外表面などに配置されている。前記リードスイッチ43は、錠装置11の本体12の内部の適所などに配置されている。アンテナ部37は、バーアンテナやループアンテナなどからなる。
また、本体12には、ギヤロック部16の爪16aが付勢部15のラック15aから離れる解除位置になる回転角度まで解除部17のカム17bが回転したことを検知する第1リミットスイッチ39(図4参照)と、解除部17のモータ17aが作動したことでクレセント13が回転して受け金具から外れて、レバー13bが横向きとなる開錠姿勢(図11の姿勢)になったことを検知する第2リミットスイッチ(検知手段)42と、開錠動作の際などに点滅するLED(報知手段)54と、開錠動作の際などに作動(鳴動)する内蔵ブザー(報知手段)55とを有している。
また、前記本体12には、一次電池や二次電池などからなる電源用の電池40(図4)を内蔵している。錠制御部38は、第1リミットスイッチ39によって前記回転角度までカム17bが回転したことを検知すると前記モータ17aを停止する。
前記リモコン35には、図2に示すように、前記第1電波信号を送信するためのアンテナ部41と、第1電波信号を送信させるための押ボタン44と、その押ボタン44の操作に応じて第1電波信号を送信させるリモコン制御部45と、前記永久磁石52とを有している。リモコン35には、電源供給用の電池(一次電池や二次電池)を内蔵している。アンテナ部41は、ループアンテナなどからなる。
前記開錠操作部46には、図1に示すように、非常感知器47(図1では複数個)を有線式または無線式によって接続している。開錠操作部46には、前記第2電波信号を各錠装置11の本体12に送信するためのアンテナ部48と、前記第2電波信号を送信させるための操作ボタン(開錠スイッチ)49と、その操作ボタン49での操作(例えば操作ボタン49を押す)などに応じて第2電波信号を送信させる操作制御部50と、ブザーやベルや赤色回転灯などからなっていて、操作ボタン49が操作されたときなどに前記ブザーや赤色回転灯などを作動させて報知の動作を行う報知部51とを有している。開錠操作部46は、商用電源(例えばAC100V)や内蔵の電池(一次電池や二次電池)などを電源にしている。
そして、開錠操作部46は、非常感知器47からの非常信号を受信したとき、または操作ボタン49が操作されたときに、前記第2電波信号を送信する。アンテナ部48は、ループアンテナやバーアンテナなどからなる。操作ボタン49は、押すごとにオンとオフとを切り替えるオルタネイト型のスイッチなどからなる。
前記開錠操作部46の操作制御部50や電池などは外装カバー(不図示)内に収容される。なお、開錠操作部46の操作ボタン49や報知部51は、開錠操作部46の外装カバーに配置してもよく、また開錠操作部46の外装カバーとは別の位置に配置してもよい。例えば報知部51は、建物外に配置してもよい。
錠装置11の本体12の錠制御部38は、所定の設定時間ごとに動作および動作停止を繰り返す間欠動作(例えば0.1〜0.5秒間程度だけ動作したのちに5〜10秒間程度だけ動作停止する)を行っている。開錠操作部46は、前記錠制御部38の前記間欠動作の繰り返し周期よりも長い期間、前記第2電波信号を送信するようになっている。例えば、前記繰返し周期が10秒の場合には、開錠操作部46は第2電波信号を15〜20秒間送信する。錠装置11の本体12の錠制御部38を前記間欠動作にしたことで本体12の消費電力が抑えられる。なお、錠制御部38は、動作期間中のみ第2電波信号を受け付ける。
錠装置11の本体12の錠制御部38は、開錠操作部46からの第2電波信号の受信に伴って解除部17のモータ17aを作動させたときには、第2リミットスイッチ42によってクレセント13が回転して受け金具から外されたことが検知されると、例えば0.1〜0.2秒間点灯したのちに1〜2秒間消灯するLED54の点滅を5〜10分間(所定の報知時間)繰り返す。
このように、クレセント13が受け金具から外されると、本体12のLED54の点滅を5〜10分間繰り返すので、例えば夜間に火災や地震などの非常事態が発生し、その非常事態に伴って停電が生じて室内が暗くなっていても、前記LED54の点滅によって住人などが引違い戸1の位置を確認して、その引違い戸1を開いてベランダへ避難することができる。なお、錠制御部38は、前記モータ17aが作動しているときには、0.1〜0.2秒間点灯したのちに0.1〜0.2秒間消灯する点滅を繰り返す。それにより、前記モータ17aの作動を確認することができる。
また、前記モータ17aの作動開始の際に、本体12の内蔵ブザー55を、例えば0.1〜0.5秒間だけ作動させてもよい。また、前記LED54の点滅に代えて、前記報知時間だけ内蔵ブザー55を間欠的に作動(例えば1〜2秒間の作動および1〜2秒間の停止を繰り返す)させてもよい。また、前記報知時間が経過する前に、住人がベランダから室内に戻ってクレセント13を受け金具に係止したときには、LED54の点滅(または内蔵ブザー55の作動)が停止するようにしてもよい。それにより、必要以上のLED54の点滅(または内蔵ブザー55の作動)を防いで、本体12の消費電力を抑えることができる。
本体12の錠制御部38は、リモコン35の永久磁石52が接近したことで本体12のリードスイッチ43がオンしたときには、リードスイッチ43を介して電源が供給され、それによって動作停止期間中であっても作動が開始する。そして、前記錠制御部38は、リードスイッチ43がオンしている状態でリモコン35からの第1電波信号を受信すると、解除部17のモータ17a(開錠手段)を作動させてクレセント13を回転させる。
このように、前記錠制御部38が動作停止期間中であってもリードスイッチ43がオンすると動作を開始するようにしたことで、リモコン35の永久磁石52を本体12のリードスイッチ43に接近させて当該リードスイッチ43をオンさせた状態で、直ちにリモコン35の操作ボタン49を操作して第1電波信号を送信しても、錠制御部38は、本体12の解除部17のモータ17aを確実に作動させる。それにより、リモコン35は、第1電波信号を送信する期間だけ作動すればよいことになり、その分だけリモコン35の消費電力を抑えることができる。
本発明の錠システムの動作を説明する。まず、施錠された引違い窓1を、リモコン35を用いて開錠する場合について説明する。その場合の引違い窓1は、以下のようにして施錠している。すなわち、クレセント13の規制部23の頭部26を回して、規制部23のカム25のカム山25aをロッド19aのスライド移動方向と直交する方向に向け(図6の状態)、次いでクレセント13のレバー13bを手で掴んで施錠方向へ回転(図11では反時計方向)させる。
すると、そのクレセント13の回転により、クレセント13のクレセントロック部19のロッド19aがギヤ14の筒部14aの係留部14cに嵌まり込んで係留され、それによってギヤ14がクレセント13と同方向(施錠方向)へ回転(同行回転)する。そのギヤ14の回転によって付勢部15のラック15aが上方へスライド移動し、それに伴ってコイルバネ15bが上方へ引っ張られる。そして、レバー13bが上下方向に沿う姿勢(図5の姿勢)までクレセント13を回転させることで、クレセント13の係止部13cが受け金具に係止されるとともに(施錠状態)、ラック15aの切り欠き15dにギヤロック部16の爪16aが係合する(図4の状態)。それによってラック15aが移動不能になって、そのラック15aに噛合するギヤ14がロックされる(回転不能になる)。
前記施錠状態で、錠装置11の本体12のリードスイッチ43の近傍にリモコン35の永久磁石52を接近させる(例えば、本体12のリードスイッチ43とリモコン35の永久磁石52との距離が5cmよりも短くなるように接近させる)と、リモコン35の永久磁石52の磁力によって本体12のリードスイッチ43がオンし、本体12の錠制御部38は、動作停止期間中であっても動作を開始する。そのリードスイッチ43のオン状態でリモコン35の押ボタン44を押したときには、錠制御部38が、リモコン35からの第1電波信号を受信して、本体12の解除部17のモータ17aを作動させる(開錠手段を作動させる)。
そのモータ17aの作動によってカム17bが回転し、そのカム17bの回転によってアーム17cの一端部が時計方向(図4では右方向)へ押され、アーム17cの他端部が、ギヤロック部16の爪16aのピン16cをコイルバネ16bの付勢力に抗して付勢部15のラック15aから離れる方向(図4では左方向)へ押す。
それにより、ギヤロック部16の爪16aが、付勢部15のラック15aから離れる解除位置にスライド移動してラック15aの切り欠き15dから外れ、ギヤロック部16によるギヤ14のロックが解除されて、コイルバネ15bの付勢力によってラック15aが下方へ引っ張られる。すると、ギヤ14がクレセント13を受け金具から外れる開錠方向(図4の時計方向)へ回転し、そのギヤ14にクレセント13が同行回転する。その結果、クレセント13の係止部13cが受け金具から外れ、引違い窓1が開錠される(図11の状態)。なお、錠装置11の本体12のリードスイッチ43から5cm以上、リモコン35の永久磁石52を離している状態では、当該リードスイッチ43がオンしないため、その状態でリモコン35の押ボタン44を押しても前記解除部17のモータ17aは作動しない。
また、前記施錠状態で、火災などの非常事態が発生し、その非常事態を少なくとも一つの非常感知器47が検知したときには、当該非常感知器47から開錠操作部46へ非常信号が送信され、それによって開錠操作部46の操作制御部50は、アンテナ部48から各錠装置11の本体12へ前記第2電波信号を送信するとともに報知部51によって報知の動作を行わせる。例えば、報知部51がブザーやベルの場合には、そのブザーやベルが鳴動する。報知部51がランプ(LEDなど)や赤色回転灯の場合には、そのランプや赤色回転灯が点灯(点滅)する。なお、報知部51は、ブザーやベルと、ランプや赤色回転灯とからなるものであってもよい。その場合、ブザーやベルの鳴動とランプや赤色回転灯の点灯(点滅)とが同時に行われる。
そして、前記第2電波信号を各錠装置11の本体12のアンテナ部37が受信することで、本体12の解除部17のモータ17aが作動して、ギヤ14が前記開錠方向へ回転し、クレセント13の係止部13cが受け金具から外れて、各室の引違い窓1が一斉に開錠される。なお、本体12の錠制御部38は、アンテナ部37が第2電波信号を受信したときには、リードスイッチ43がオンまたはオフのいずれであっても解除部17のモータ17aを作動させる。
開錠操作部46の操作ボタン49が操作されたときにも、操作制御部50はアンテナ部48から各錠装置11の本体12へ前記第2電波信号を送信するとともに報知部51によって前記報知の動作を行わせる。なお、開錠操作部46の操作ボタン49が操作されたときには、報知部51による報知の動作を行わなくてもよい。
各錠装置11の本体12は、開錠操作部46からの第2電波信号をアンテナ部37で受信したときには、その第2電波信号を増幅してアンテナ部37から送信するようにしてもよい。それにより、開錠操作部46から離れた室の錠装置11であっても確実に第2電波信号を受信することができる。
引違い窓1を手動で施開錠する場合には、クレセント13の規制部23の頭部26を回して、規制部23のカム25をクレセント13のレバー13bの先端側に向ける(図8の状態)。それによってクレセント13のレバー13bがギヤ14の係留部14cから外れ、クレセント13を手動で回転させて引違い窓1を施錠または開錠することができる。
なお、クレセント13のカム25のカム山25aをロッド19aのスライド移動方向と直交する方向に向けた状態で、クレセント13を回転させてクレセント13の係止部13cを受け金具に係止させたときには、クレセント13のロッド19aがギヤ14の係留部14cに係留されるとともにギヤ14がロックされるので、例えば侵入者が外部からガラス戸の一部を破壊したのち、その破壊部分から手を室内に差し込んでもクレセント13を回転させることができず、その分だけ防犯性が高まる。
このように、リモコン35の操作によって引違い窓1を開錠する場合には、そのリモコン35の永久磁石52を当該開錠対象の引違い窓1の錠装置11の本体12のリードスイッチ43に接近させて、当該リードスイッチ43をオンさせた状態で、リモコン35の押ボタン44を押さなければ、本体12の解除部17のモータ17aを作動させることができないので、開錠対象以外の引違い窓1の錠装置11の本体12が、リモコン35から送信される第1電波信号を受信しても、その開錠対象以外の引違い窓1が開錠することがない。つまり、開錠を希望しない引違い窓1が誤って開錠することを防止できる。
錠装置11の本体12の錠制御部38は、本体12内の電池が容量不足になったときに前記LED54の点滅や内蔵ブザー55の作動などによってその旨を報知することができる。例えば錠制御部38は、本体12の電池の電圧が本体12の動作を正常に行い難くなる所定の電圧(例えば3V)よりも低くなると、0.1〜0.2秒間点灯したのちに1〜2秒間消灯するLED54の点滅を繰り返させる。そのLED54の点滅に代えて、またはLED54の点滅と共に内蔵ブザー55を作動させてもよい。
開錠操作部46は、複数の開錠操作部46を建物内と建物外とに分けて配置してもよい。前記説明では、モータ17aや電池40などをクレセント13の上側に配置したが、モータ17aや電池40などをクレセント13の下側に配置してもよい。また、クレセント13を回転させて受け金具から外す開錠手段としては、前記説明のもの以外の構成であってもよい。すなわち、例えばクレセント13をモータなどで直接、回転駆動するものであってもよい。
前記説明では、第1電波信号と第2電波信号とはコード信号で識別しているために、第1電波信号と第2電波信号とを同一の周波数の電波で送信(搬送)できるが、第1電波信号と第2電波信号とを異なる周波数の電波で送信してもよい。その場合、第1電波信号と第2電波信号とに識別用のコード信号を含ませなくてもよい。
前記永久磁石52を有しているリモコン35とは別に、押ボタンでの操作などに応じて第2電波信号を送信するリモコンを配置し、そのリモコンから第2電波信号が送信されたときに、各室のクレセント13が一斉に回転して各引違い窓1をそれぞれ開錠するようにしてもよい。
錠装置11の本体12のモータ17aの作動開始から所定の作動時間が経過するまでに、第2リミットスイッチ42によってクレセント13が受け金具から外されたことが検知されないときには、本体12の錠制御部38は、前記モータ17aを停止させるとともに、当該モータ17aの停止を報知すべく、例えば0.1〜0.2秒間点灯したのちに1〜2秒間消灯するLED54の点滅を繰り返させる。それにより、モータ17aの過剰な回転を防ぐことができる。なお、モータ17aの停止の際のLED54の点滅に代えて、またはLED54の点滅と共に内蔵ブザー55を作動させてもよい。
錠装置11の本体12の錠制御部38は、開錠操作部46からの第2電波信号を受信して解除部17のモータ17aを作動させたのち、第2リミットスイッチ42によってクレセント13が受け金具から外されたことが検知されると、LED54を前記報知時間(例えば5〜10分間)だけ点滅させたが、そのLED54の報知時間の点滅を省略してもよい。その場合、第2リミットスイッチ42の配置を省略できる。
開錠操作部46は、内蔵の電池の電圧が当該開錠操作部46の動作を正常に行い難くなる所定の電圧(例えば3V)よりも低くなると、その旨を報知すべく、例えば開錠操作部46に配置したLED(不図示)を0.1〜0.2秒間点灯したのちに1〜2秒間消灯する点滅を繰り返してもよい。
前記引違い窓1に錠装置11を配置することに加えて、前記建物の各室の出入り口や建物の玄関などに配置する引き戸や扉などに電気錠を配置し、その電気錠が前記第2電波信号を受信したときに自動的に開錠するように構成してもよい。それによって建物の住人などは、火災などの際に前記引き戸や扉などを自ら開錠しなくても当該引き戸や扉などを開いて、建物外へ迅速に避難することができる。
錠装置11の本体12の錠制御部38は、例えば、前述の錠装置11の本体12のモータ17aの作動開始から所定の作動時間が経過するまでに、第2リミットスイッチ42によってクレセント13が受け金具から外されたことが検知されないときには、その旨の電波信号を建物内の特定の室(例えば管理人室)に配置した管理盤(不図示)などに送信し、その管理盤に設けている表示部に、クレセント13が受け金具から外されたことが検知されない錠装置11の本体12の番号などを表示してもよい。
それにより、前記表示に気付いた建物の管理人などが、当該クレセント13が受け金具から外されてない錠装置11の室に出向いて、クレセント13が受け金具から外されたか否かの確認などを行うことができる。
1 引違い窓
3 一方のガラス戸
4 他方のガラス戸
11 錠装置
12 本体
35 リモコン
37 アンテナ部
38 錠制御部
42 第2リミットスイッチ
43 リードスイッチ
46 開錠操作部
47 非常感知器
48 アンテナ部
49 操作ボタン
51 報知部
52 永久磁石
54 LED
55 内蔵ブザー

Claims (9)

  1. 建物の複数の開口部にそれぞれ配置している引違い戸(1)に錠装置(11)をそれぞれ配置する錠システムであって、
    前記各引違い戸(1)の一方の戸(3)には、錠装置(11)の本体(12)をそれぞれ取り付けており、
    各本体(12)には、各引違い戸(1)の他方の戸(4)に取り付けている受け金具に対して着脱自在に係止されるクレセント(13)と、そのクレセント(13)を強制的に回転させて前記受け金具から外す開錠手段と、リモコン(35)からの第1電波信号および開錠操作部(46)からの第2電波信号を受信するアンテナ部(37)と、リモコン(35)に設けている操作手段(52)が接近するとオンする起動スイッチ(43)と、前記開錠手段を作動させる錠制御部(38)とをそれぞれ有しており、
    前記錠制御部(38)は、前記第2電波信号を受信すると前記開錠手段を作動させ、また起動スイッチ(43)がオンしている状態で前記第1電波信号を受信すると前記開錠手段を作動させることを特徴とする錠システム。
  2. 前記錠制御部(38)は、所定の設定時間ごとに動作および動作停止を繰り返す間欠動作を行っていて、その動作期間中に前記第2電波信号を受信すると前記開錠手段を作動させ、また動作停止期間中であっても前記起動スイッチ(43)がオンすると動作を開始し、その起動スイッチ(43)のオン状態で前記第1電波信号を受信したときに前記開錠手段を作動させることを特徴とする請求項1記載の錠システム。
  3. 前記開錠操作部(46)には、非常事態を検知する一または複数個の非常感知器(47)を接続しており、
    前記開錠操作部(46)は、少なくとも一つの非常感知器(47)が非常事態を検知したときに前記第2電波信号を送信することを特徴とする請求項1または2記載の錠システム。
  4. 前記開錠操作部(46)には、手動でオン操作する開錠スイッチ(49)を有しており、
    開錠操作部(46)は、開錠スイッチ(49)がオンしたときに前記第2電波信号を送信することを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の錠システム。
  5. 前記開錠操作部(46)には、前記第2電波信号を送信する際に報知の動作を行う報知部(51)を有することを特徴とする請求項3または4記載の錠システム。
  6. 前記起動スイッチ(43)がリードスイッチであり、
    前記操作手段(52)が永久磁石であることを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載の錠システム。
  7. 前記錠装置(11)の本体(12)には、前記開錠手段によってクレセント(13)が前記受け金具から外されたことを検知する検知手段(42)と、報知の動作を行う報知手段とを有しており、
    前記錠制御部(38)は、前記開錠手段を作動させた際に、検知手段(42)が前記受け金具からクレセント(13)が外れたことを検知したときには、所定の報知時間だけ前記報知手段に前記報知の動作を行わせることを特徴とする請求項1ないし6のいずれかに記載の錠システム。
  8. 前記錠装置(11)の本体(12)の開錠手段には、動力源としてのモータ(17a)を有しており、
    前記錠制御部(38)は、前記モータ(17a)の作動開始から所定の作動時間が経過するまでに、クレセント(13)が前記受け金具から外れたことを前記検知手段(42)によって検知されないときには、当該モータ(17a)を停止させるとともに、前記報知手段によって報知の動作を行わせることを特徴とする請求項7記載の錠システム。
  9. 前記各錠装置(11)の本体(12)の錠制御部(38)は、アンテナ部(37)で受信した前記第2電波信号を増幅して、その増幅した第2電波信号を送信することを特徴とする請求項1ないし8のいずれかに記載の錠システム。
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