JP2005248452A - 施錠システム - Google Patents
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Abstract
【課題】ピッキング、サムターン回しによる不正開錠だけでなくカム送り開錠やドア錠破りなどの監視を行うことができ、且つ老人等の無断外出等を安全に防止することができる施錠システムを得る。
【解決手段】 この施錠システム1は、建物の出入り口のドアdの位置に基いて出入り口の開閉状態を検知する検知手段2と、ドアdを開放できないように施錠する施錠手段6と、警報を発する警報手段11,12,13と、これらの機器を動作の監視および制御を行う制御手段5と、遠隔操作手段15とを有する。施錠手段6が施錠されたとき、施錠を知らせる警報を発し、同時にドアdの開閉の監視を開始する。開錠の指示が発されていない状態でドアdの開放を検知したとき、警報を発す。遠隔操作手段15から開錠指示が発されてドアdが開錠されたとき、警報手段を停止して監視を停止する。
【選択図】図1
【解決手段】 この施錠システム1は、建物の出入り口のドアdの位置に基いて出入り口の開閉状態を検知する検知手段2と、ドアdを開放できないように施錠する施錠手段6と、警報を発する警報手段11,12,13と、これらの機器を動作の監視および制御を行う制御手段5と、遠隔操作手段15とを有する。施錠手段6が施錠されたとき、施錠を知らせる警報を発し、同時にドアdの開閉の監視を開始する。開錠の指示が発されていない状態でドアdの開放を検知したとき、警報を発す。遠隔操作手段15から開錠指示が発されてドアdが開錠されたとき、警報手段を停止して監視を停止する。
【選択図】図1
Description
この発明は、施錠システムに関し、特にたとえば、ピッキング,カム送り開錠等による不正開錠を検出することができ、痴呆症の老人や幼児などの徘徊行為を防止することができる施錠システムに関する。
近年、住居のドアの錠を特殊な工具を使って不正に開錠するピッキングや、ドアの一部に穴を開けその穴から開錠動作を行うサムターン回しなどによる空き巣狙いが多発している。しかも、近年は被害が金品だけにとどまらず、侵入者が居住者と鉢合せとなった場合に、侵入者が居住者に危害を加えるケースも増加している。このような問題に対処するために、錠を回動する手動切替レバーの位置を検知する錠動作検知手段と警報発生手段とにより、開錠動作時の手動切替レバーの動きを監視して、予め決められた動き以外の開錠動作が行われた場合に、屋内外に警報を発し、不正開錠を監視するシステムが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2002−190070号公報
しかしながら、最近は不正開錠の手口がピッキングやサムターン回しに留まらず、特殊な道具を用いて錠シリンダーを迂回し直接錠ケース内部に働きかけて解錠するカム送り解錠や、ドアの隙間などにバール等を差し込み、施錠部を強引にこじ開けるドア錠破りなども行われている。特許文献1に開示されているシステムでは、ドアを施錠している閂の位置により不正開錠の有無を検出しているため、ピッキングやサムターン回しには対しては効果を発揮するが、このような手口の開錠には全く効果がない。また、このシステムを取付けるには、ドアに穴あけ加工を施さなければならず、賃貸住宅など勝手に加工が行えない場合には、取付けが困難であった。
また近年、痴呆症の老人の徘徊行動や幼児などが保護者に無断で外出するような行為を防止することができる装置の発明が、監視する側の負担を軽減させるために期待されている。しかし、特許文献1の発明は、屋外からの不正な侵入に対して警報を発するものであるために、このような目的に使用することができなかった。そのため、老人等の無断外出を防止するためには、玄関のドアを施錠することで対処するしかなかった。しかしながら、ドアの施錠をする場合、家族全員に鍵を携帯させて出入りの際にその者が施開錠するか、在宅の者が施開錠しなければならず煩雑であった。また、施錠していても、痴呆症の老人等は勝手に開錠して外出してしまうケースも多い。さらに、施錠した状態で屋内で火災やガス漏れなどの災害が発生した場合には、屋内にいる老人等が迅速に逃げ出すことができないため、生命の危険を伴う大事故に発展する恐れがある。そのため、防災面からも、また人道的な面から見ても施錠により常時拘束しないことが望ましい。
それゆえに、この発明の主たる目的は、ピッキングやサムターン回しに限らずカム送り開錠やドア錠破り等の不正開錠も検出することができ、且つ、老人等の無断外出等を安全に防止することができる施錠システムを提供することを課題とする。
請求項1に記載の発明は、建物の出入り口のドアの開閉状態を検知する検知手段と、ドアを開放できないように施錠する施錠手段と、警報を発する警報手段と、検知手段、前記施錠手段および前記警報手段の動作の監視および制御を行う制御手段と、制御手段を遠隔操作するための遠隔操作手段とを備え、遠隔操作手段から施錠指示が発されられたとき、検知手段によるドアの開閉状態の監視を開始して、ドアが開状態である場合には警報装置により警報を発し、ドアが閉状態である場合には施錠手段により施錠を行い、施錠指示が発された後に開錠の指示が発されていない状態において前記ドアの開放を検知したとき、前記警報装置により不正開錠を知らせる警報を発し、遠隔操作手段から開錠指示が発されて前記施錠手段が開錠されたとき、前記警報手段に警報を停止する指示を行うとともにドアの開閉の監視を停止することを特徴とする、施錠システムである。この発明では、ドアの位置に基づき、閉鎖物の開放を検出して、警報を発する。
請求項2に記載の発明は、建物の内側に単数または複数の火災検知手段および/またはガス漏れ検知手段を有し、火災検知手段および/またはガス漏れ検知手段が火災および/またはガス漏れを検知したときに、警報手段から警報を発するとともに、施錠手段に開錠の指示を発する、請求項1に記載の施錠システムである。この発明では、火災やガス漏れを検知したときに、施錠手段が開錠される。
請求項3に記載の発明は、前記ドアの内側近傍に、人を検知するための人検知手段を有し、人検知手段が屋内から屋外に出ようとしている人を検知したとき、警報手段が警報を発する、請求項1または請求項2に記載の施錠システムである。この発明では、人が建物の外部に出ようとする行動をとると警報が発せられる。
請求項4に記載の発明は、警報手段が警報を発するとともに、施錠手段が施錠を行う、請求項3に記載の施錠システムである。この発明では、人が建物の外部に出ようとする行動をとると警報が発せられるとともにドアが閉鎖される。
請求項4に記載の発明は、警報手段が警報を発するとともに、施錠手段が施錠を行う、請求項3に記載の施錠システムである。この発明では、人が建物の外部に出ようとする行動をとると警報が発せられるとともにドアが閉鎖される。
請求項5に記載の発明は、火災検知手段および/またはガス漏れ検知手段が火災および/またはガス漏れを検知したときに、前記警報手段から警報を発するとともに、人検知手段の駆動を停止し、施錠手段に開錠の指示を発する、請求項3または請求項4に記載の施錠システムである。この発明では、人が外部に出ようと行動したことにより、施錠されたドアが火災を検知すると同時に開錠される。
請求項6に記載の発明は、人検知手段が、屋外から屋内に入ってきた人を検知したとき、前記警報手段および/または前記施錠装置が作動しない、請求項3ないし請求項5のいれかに記載の施錠システムである。この発明では、帰宅した者など屋外から屋内に入ってきたものについて、警報は発さず、施錠を行わない。
請求項7に記載の発明は、遠隔操作手段は特定の信号を発信する機能を有し、受信装置が、特定の信号を受信したとき、制御手段は、施錠手段および人検知手段の動作状態を記憶し、人検知手段の動作を停止させて施錠装置に開錠指示を行い、特定の信号を受信した後に特定の信号を受信できなくなったとき、施錠手段および人検知手段の動作状態を記憶した状態で作動させる、請求項1ないし請求項6のいずれかに記載の施錠システムである。この発明では、遠隔操作手段を特定の信号を発する状態にして、遠隔操作手段を携行している者がドア近傍に近づくと、一時的に施錠システムによる施錠および監視が停止される。
請求項8に記載の発明は、ドアの開放端側上端に掛止可能な取付具を有し、施錠手段は前記取付具を介してドアの内側に固定される、請求項1ないし請求項7のいずれかに記載の施錠システムである。この発明では、ドアに穴あけ加工などを施すことなく施錠装置がドアに取付けられる。
請求項7に記載の発明は、遠隔操作手段は特定の信号を発信する機能を有し、受信装置が、特定の信号を受信したとき、制御手段は、施錠手段および人検知手段の動作状態を記憶し、人検知手段の動作を停止させて施錠装置に開錠指示を行い、特定の信号を受信した後に特定の信号を受信できなくなったとき、施錠手段および人検知手段の動作状態を記憶した状態で作動させる、請求項1ないし請求項6のいずれかに記載の施錠システムである。この発明では、遠隔操作手段を特定の信号を発する状態にして、遠隔操作手段を携行している者がドア近傍に近づくと、一時的に施錠システムによる施錠および監視が停止される。
請求項8に記載の発明は、ドアの開放端側上端に掛止可能な取付具を有し、施錠手段は前記取付具を介してドアの内側に固定される、請求項1ないし請求項7のいずれかに記載の施錠システムである。この発明では、ドアに穴あけ加工などを施すことなく施錠装置がドアに取付けられる。
本発明にかかる施錠システムによれば、ピッキングやサムターン回しに限らずカム送り開錠やドア錠破り等の不正開錠も検出することができ、且つ老人等の無断外出等を安全に防止することができる施錠システムを得る。
本発明にかかる施錠システムの一実施の形態を以下図面を参照して説明する。図1は、本発明にかかる施錠システムの一実施の形態を示す全体概略図である。図2は、図1に示す施錠システムの概略ブロック図である。なお、図1等に示す施錠システム1は、建物の出入り口を閉鎖する閉鎖物である玄関のドアdや、ドアdを収納する戸枠tなどに後付けされ適用された一例である。
施錠システム1は、ドア開閉検知手段2を有する。ドア開閉検知手段2は、ドアdの位置に基づいてドアdの開閉状態を検知する機能を有する。ドア開閉検知手段2は、磁石3と磁気センサ4とから構成されている。磁石3は、戸枠tと干渉しないようにドアdの上端面に取付けられている。磁気センサ4は、戸枠tの屋内側表面上に固定するように設けられている。磁石3と磁気センサ4とは、ドアdが戸枠tに収容された状態において、垂直方向に略直列に固定されている。これにより、磁気センサ4は、ドアdが戸枠tに収容されているとき磁石3を検知できる。磁石3と磁気センサ4とは、蝶番cにより戸枠tに取付けられている側と反対側の揺動する端部寄りに固定されている。これは、蝶番cで固定されたドアdの端より他方の端の方がドア開閉時の位置の変位が大きく、ドアdが開かれたときに、ドア開閉検知手段2がドアdの開放を瞬時に検知できるようにするためである。
磁気センサ4は、ドアdが開いた状態にあるとき、磁石3が磁気センサ4の検知範囲外にあるため、ドアdが開いた状態であることを示す信号、たとえば1を発する。反対に、磁気センサ4は、ドアdが閉じた状態にあるとき、磁石3が検知範囲内にあり、磁気センサ4はドアdが閉じた状態を示す信号、たとえば0を発する。
磁気センサ4には、中央制御部5が接続されている。中央制御部5には、磁気センサ4から前述した信号が伝達されている。中央制御部5は、磁気センサ4の信号に基いて、ドアdの開閉を検出する。また、中央制御部5は、ドアdの開閉を検出するだけでなく、後述する電気錠6の施錠・開錠、各種警報器の発停など施錠システム1全体の動作の監視・制御を行う機能を有する。なお、これら中央制御部5が有する機能については、本システムの動作説明時において、詳述する。
中央制御部5には、電気錠6が接続されている。電気錠6は、鍵で手動により施錠・開錠が行われる錠ではなく、電気的または電子的な信号に基いて施錠・開錠動作が行われる錠である。電気錠6は、ドアdの屋内側表面に固定されている。電気錠6は、出し入れ可能な閂6aを有する。電気錠6は、中央制御部5から施錠を指示する信号(以下、単に施錠信号と称す)と開錠を指示する信号(以下、単に開錠信号と称す)とを受信し、その信号に基いて閂6aを出入れする。閂6aは、電気錠6が水平に設置したときに、垂直方向に出し入れされるように構成されている。
電気錠6の上方の戸枠tには、閂受け部7が固定されている。閂受け部7は、電気錠6の閂6aを嵌合させることでドアdを施錠するために使用されるものである。閂受け部7の下面には閂収納部7aが形成されている。閂収納部7aは、電気錠6の閂6aを収容可能な大きさに形成された凹みである。閂受け部7は、ドアdが戸枠tに収容された状態において、閂6aと閂収納部7aの開口部分が対向するように設置される。閂収納部7aには、ドアdが戸枠tに収容された状態で、電気錠6に施錠信号が送られることで、突き出された閂6aが嵌め入れられる。これにより、ドアdは開放方向への動きが拘束され施錠される。
中央制御部5には、人を検知するための人検知手段8が接続されている。人検知手段8は、建物内の一定の場所に設置され、その場所に人が存在しているか否かを検知する機能を有するものである。この実施の形態においては、人検知手段8として赤外線センサを使用している。設置場所としては、ドアdの屋内側近傍の通路の天井に設置されている。人検知手段8は、検知した結果を、適宜、電気的または電子的な信号として中央制御部5に伝達する。
また、中央制御部5には、火災検知器9が接続されている。火災検知器9は、建物内の温度や煙を計測することにより、火災を検知する機能を有するものである。具体的に、火災検知器9としては、温度センサ、煙センサやまたはこれらを組合せたセンサ類が用いられる。火災検知器9は、検知した結果を、適宜、電気的または電子的な信号として中央制御部5に伝達する。なお、この実施の形態において、火災検知器9は、施錠システム1が取付けられる住居等の各部屋に取付けられ住居内全ての火災の監視を行う。
さらに、中央制御部5には、ガス漏れ検知器10が接続されている。ガス漏れ検知器10は、都市ガスやプロパンガスなどのガスの大気中濃度を計測して、ガスの漏れが発生していないか検知するものである。ガス漏れ検知器10は、施錠システム1が取付けられる住居等の台所等ガス漏れが発生する可能性のある箇所に単数または複数設置される。ガス洩れ検知器10は、検知した結果を適宜、電気的または電子的な信号として中央制御部5に伝達する。
中央制御部5には、不正開錠警報器11が接続されている。不正開錠警報器11は、中央制御部5がドア開閉検知手段2の信号に基いて不正開錠を検出したときに、居住者や建物管理者等に音響的および/または視覚的な警報を発するものである。不正開錠警報器11としては、ブザー、サイレンなどの警告音を発する音響機器、フラッシュランプなどの発光器またはこれらを組合せたものが使用される。
また、中央制御部5には、徘徊警報器12が接続されている。徘徊警報器12は、人検知手段8の検知結果に基いて、幼児や老人が建物から外出しそうになっていると中央制御部5が判断したときに、音響的、視覚的な警報を発するものである。徘徊警報器12としては、不正開錠警報器11と同様な構成の機器が使用される。さらに、中央制御部5には、ドア開放警報器13が接続されている。ドア開放警報器13は、ドアdの開放を中央制御部5が検出した時に、音響的、視覚的な警報を発するものである。なお、不正開錠警報器11と徘徊警報器12とドア開放警報器13とには、警報の音色が異なるものにしたり、発する音の長さ・間隔を異なるものにしたり、または発光する光の色や明るさを異なるものにして、居住者等に警報が不正開錠、徘徊、ドア開放いずれに対する警報であるのかがすぐに判断できるように、構成の異なる警報器が使用される。この実施の形態においては、不正開錠警報器11は、警報が外部にも伝わるものを使用し、徘徊警報器12およびドア開放警報器13には内部にしか警報が伝わらないものを使用した。
中央制御部5には、受信部14が接続されている。受信部14は、後述するリモコン部15から発信される各種の信号を受信するためのものである。受信部14は、受信した信号を逐次中央制御部5に伝達する。
各種機器から中央制御部5に伝達・入力された信号は、中央制御部5により、どのような動作指示または検出結果を示す信号であるかが判断される。中央制御部5は、信号の内容に基いて、接続された複数の機器の制御を行う。
なお、中央制御部5、不正開錠警報器11、徘徊警報器12およびドア開放警報器13は、上述した電気錠6の筐体中に収納されている。また、上述した各機器は、図示しない電源に接続されており、その電源を利用して駆動している。
施錠システム1は、リモコン部15を含む。リモコン部15は、施錠システム1を制御する信号を遠隔により送信するためのものである。リモコン部15は、携帯可能な大きさの筐体16を含み、その内部に施錠システム1を遠隔で制御するための各種機能部を収納している。以下、図3を参照しながらリモコン部の各部について説明を行う。なお、図3は、リモコン部の構成を示す概略ブロック図である。
リモコン部15は、発振部17を有する。発振部17は、任意の周波数の信号を発振するためのものである。発振部17が発信した信号は、後述する制御部18が生成した識別信号とともに、受信部14に送信する信号の生成に利用される。
リモコン部15は、制御部18を含む。制御部18は、後述するリモコン部15のどのスイッチが押圧されたのかに応じて、予め決められた識別信号を発し指示を与えるものである。この実施形態において、制御部18にはマイコンなどの制御機器が用いられる。
リモコン部15は、第1のスイッチ19、第2のスイッチ20、第3のスイッチ21、第4のスイッチ22、第5のスイッチ23、第6のスイッチ24および第7のスイッチ25を有する。第1〜第6のスイッチ19〜24は、押しボタンスイッチからなり、操作部分が筐体16上に設置されている。第7のスイッチ25は、スライドスイッチからなり、筐体16の側面に操作するための突起が設置されている。第1〜第7のスイッチ19〜25は、施錠システム1を遠隔により操作するときに、押圧またはスライドさせて制御部18に指示内容を入力するためのものである。なお、制御部18は、第1〜第7スイッチ19〜25のいずれのスイッチが押圧またはスライドされたかに応じて、予め設定された識別信号を発するように設定されている。この実施の形態においては、第1のスイッチ19は、施錠、第2のスイッチ20は、開錠、ドア開閉監視の停止、警報の停止及び徘徊監視の停止、第3のスイッチ21は、徘徊検出時に警報のみ発する徘徊監視、第4のスイッチ22は、徘徊検出時に警報及び施錠を行う徘徊監視、第5のスイッチ23は、開錠時のドア開錠監視、第6のスイッチ24は、非常警報の発停、第7のスイッチ25は、全ての監視の一時停止を指示するために用いられる。
リモコン部15は、送信部26を有する。送信部26は、第1、〜第7のスイッチ19〜25により行われた押圧又はスライド動作に基いて制御部18が生成した識別信号と、発振部17により発振した信号とを変調して、受信部14に制御信号を送信するためのものである。
以下に、本発明にかかる一実施の形態の動作について説明を行う。
まず、建物の居住者が外出する場合について説明を行う。居住者が外出する際には、ドアdを閉じた状態で建物外側からドアdに取付けられている手動錠jを鍵により手動で施錠する。そして、携行しているリモコン部15の第1のスイッチ19を押す。第1のスイッチ19の押圧を検知した制御部18は、送信部26に施錠信号Aを送信するように制御を行う。送信部26からは、制御内容に基いて施錠信号Aが送信される。送信部26から送信された施錠信号Aを受信した中央制御部5は、磁気センサ4を作動させ、磁気センサから入力される信号に基づいてドアdの開閉状態を判別する。このときドアdが閉状態であれば、施錠信号を電気錠6に送り、電気錠6と閂受け部7とが嵌合されドアdを施錠する。
中央制御部5は、電気錠6により施錠するとともに、磁気センサ4から入力される信号に基いてドアdの開放を監視する警備モードに移行する。警備モード中において、ピッキング,サムターン回し,カム送り開錠およびドア錠破りが行われたとき、ドアdが戸枠tに収容されていない状態となり磁気センサ4が磁石3を検知不能となる。このとき磁気センサ4から、中央制御部5にドアdが開放されたことを示す信号が送られる。中央制御部5は、この信号によりドアdが開放されたことを検出し、不正開錠警報器11を作動させて侵入警報を発する。
なお、警備モード下で、火災検知器9またはガス漏れ検知器10が火災またはガス漏れを検知した場合には、中央制御部5が、不正開錠警報器11を始動し、電気錠6に開錠信号を送る。これにより、無人の屋内で火災等の災害が発生した場合にも、管理人や隣人に火災の発生を迅速に伝えることができ、消火活動のためにマスターキーを用いて屋内に入ることが可能となる。
このように、この実施の形態では、ドアdを施錠する閂の状態に基づいてドアdの開閉を判断するのではなく、ドア開閉検知手段2により実際にドアdが開けられたのかが判断される。これにより、ピッキングやサムターン回しだけでなく、カム送り開錠やドア錠破りなどでドアが開けられた場合でも、ドアが不正に開けられたことを検知することができ、警報を発することができる。また、侵入時に発する警報は、リモコン部15で警報停止の操作を行う以外、機器自体を破壊するしか停止するができないので、警報により不法侵入を確実に知らせることができ、また、侵入者を威嚇してさらなる屋内への侵入を防止することができる。
また、居住者が施錠していなかったために、警備モード下にないドアdを開けられ、不法侵入されたときや、屋内にした老人の体調が急に悪くなったときなど、居住者が任意で警報を発したい場合には、リモコン部15の第6のスイッチを押す。第6のスイッチの押圧を検知した制御部18は、送信部26から非常警報発生信号Fを送信する。非常警報発生信号Fを受信部14で受信した中央制御部5は、不正開錠警報器11を作動させ警報を発生させる。
次に老人等の徘徊を監視・警備する場合について説明する。徘徊警備を行う場合には、リモコン部15の第3のスイッチ20または第4のスイッチ21を押す。第3のスイッチ20の押圧を検知した制御部18は、送信部26に徘徊警備信号Dを発信するように制御を行う。送信部26からは、徘徊警備信号Dが発信される。送信部26から発信された徘徊警備信号Dを受信した中央制御部5は、人検知手段8を作動させ、徘徊監視モードに移行する。徘徊監視モード中において、中央制御部5は、人検知手段8の信号に基づいて、老人等が徘徊していないか監視を行う。老人や幼児が外出しようと建物内を移動して、玄関付近にさしかかったとき、人検知手段8はその人を検知する。人検知手段8から検知信号を受信した中央制御部5は、磁気センサを作動させる。中央制御部5は、磁気センサが磁石を検知している状態、すなわち、ドアdが閉状態ならば、徘徊警報器12を作動して徘徊警報を発生させる。これは、検知した人が屋内から屋外に出ようとしているのか、屋外から屋内に入ろうとしているのかを判別するためである。なお、ドアdが開状態にあるならば、屋外から屋内に人が入ってきたと判断して、警報を発さない。
第4のスイッチ21の押圧を検知した制御部18は、送信部26に徘徊警備信号Dを発振するように制御を行う。送信部26からは徘徊信号Dが発振される、送信部26からは発信された徘徊警備信号Dを受信した中央制御部5は、人検知手段8を作動させ、徘徊監視モードに移行する。老人や幼児が外出しようとすると建物内を移動して玄関付近にさしかかったとき、人検知手段8はその人を検知する。人検知手段から検知信号を受信した中央制御部5は、第3のスイッチのときと同じ条件で、その人が屋外から屋内へ入った人なのか、または反対であるのかを判断して、屋内から屋外に出ようとしていると判断した場合、徘徊警報器12を作動して徘徊警報を発生させる。それと同時に、中央制御部5は、電気錠6に施錠信号を送り、電気錠6と閂受け部7とを嵌合させドアdを施錠する。また、外出していた子供の帰宅時などにおいてドアdの開放後の一定時間内に人を検知した場合においては、人検知手段8から検知信号を受信しても中央制御部5は徘徊警報器12や電気錠6を作動させない。
なお、徘徊監視モード下で、火災検知器9またはガス漏れ検知器10が火災またはガス漏れを検知した場合には、中央制御部5が人検知手段8を停止するとともに、電気錠6が開錠・施錠の如何に関わらず電気錠6に開錠信号を送る。これにより、屋内で火災等の災害が発生した場合にも、老人等が屋内に取り残されることなく、迅速に退去することができる。また、管理人や隣人などが消火活動のために屋内に入ることも可能となる。
開錠時において、来訪者や家族の帰宅や第三者の侵入に対するドアの開閉監視には第5のスイッチ22を押す。第5のスイッチ22の押圧を検知した制御部18は、送信部26にドア開閉監視信号Eを発信するように制御を行う。送信部26からは、ドア開閉監視信号Eが発信される。送信部26から発信されたドア開閉監視信号Eを受信した中央制御部5は、磁気センサ4を作動させ、ドア開閉監視モードに移行する。ドア開閉監視モードにおいて、中央制御部5は、磁気センサ4から入力される信号に基いて、ドア開閉の監視を行う。開錠時に屋内外からのドアを開放したときに磁気センサ4はドアの開放を検知する。磁気センサ4からの検知信号を受信した中央制御部5は、ドア開放警報器13を作動してドア開閉警報を発生する。
開錠および侵入警報,ドア開閉警報,徘徊警報の停止と徘徊監視モードやドア開閉モードの解除を行いたい場合は、第2スイッチ19を押す。第2スイッチ19の押圧を検知した制御部18は、送信部26に停止信号Bを発信するように制御を行う。送信部26からは、停止信号Bが発信される。停止信号Bを受信した中央制御部5は、電気錠6に開錠信号を伝達して開錠を行う。そして磁気センサ4と人検知手段8と徘徊警報器12と不正開錠警報器11とドア開放警報器13とを停止して、侵入警報とドア開閉警報と徘徊警報の停止と徘徊監視モードやドア開閉モードの解除を行う。
完全に施錠システム1による監視を停止するのではなく、施錠システム1の作動を一時的に解除して玄関からの出入りを行いたい場合には、第7のスイッチ24をスライドさせてスイッチをONにした状態にする。第7のスイッチ24のONを検知した制御部18は、送信部26に一時解除信号Gを発信するように制御を行う。第7のスイッチがON状態の間は、送信部26から一時解除信号Gが発信される。リモコン部15を携行している者が、玄関付近にさしかかり、一時解除信号Gを受信した中央制御部5は、電気錠6と磁気センサ4と人検知手段8と徘徊警報器12と、不正開錠警報器11と不正開錠警報器11とドア開放警報器13の停止を行う。リモコン部15を保持する者が玄関付近から離れて一時解除信号Gを受信しなくなった中央制御部5は、電気錠6と磁気センサ4と人検知手段8と徘徊警報器12と不正開錠警報器11とドア開放警報器13を記憶している状態の作動状態に復旧する。
このように、この実施の形態では、人検知手段8により老人等の徘徊行動を監視しているので、勝手に建物から外出しようとするときに、ドアを施錠し屋外への徘徊を防止することができる。また、屋内で火災等の災害が発生したときには、屋外への退去を妨げることがないので迅速に退去を行うことができる。
なお、この実施の形態においては、ドア開閉検知手段として、磁石と磁気センサとを組合せてドアの開閉検知手段としたが、これに限らず、近接センサ,近接スイッチやレーザ検知器等のドアの開放を検出することが可能な機器が用いられればよい。
また、この実施の形態においては、第1〜第7のスイッチと7つのスイッチを設けて、施錠、開錠及び各警報と各モードの停止、徘徊、ドア開閉監視、非常警報発生、システムの一時停止に関する指示を分けて使うように構成したが、これに限らず、これ以上、反対にこれ以下に数のスイッチをリモコンに配備して、全ての指示ができるように構成されてもよい。
なお、この実施の形態においては、警報手段として、警報器と徘徊警報との2種と用いて、警報を発するように構成したが、これに限らず、複数種の警報を発することが可能な警報器を用いて、徘徊と不正開錠を区別できるように警報を発することができるのであれば、1つの警報器のみで不正開錠と徘徊の警報を発するように構成されてもよい。
また、この実施の形態においては、人検知手段として赤外線センサを用いたが、これに限られることはなく、例えば、レーザ検知器のように物体の有無を検知することができるセンサ機器類が適用されればよい。また、人検知手段8と取付け位置についても、ドアの建物内側近傍の通路の天井に設置したが、これに限らず、壁やドアに取付けている電気錠内部等、人が通過する場所が人検知手段の検知範囲内であればよい。
さらに、この実施の形態においては、磁気センサを戸枠、磁石をドア上部に設置したが、これに限らず、両者の設置場所を逆にして構成してもよく、また、それぞれが閂受け部や電気錠の内部に設置されてもよい。
さらに、この実施の形態においては、人検知手段として赤外線センサを用い監視の対象を特定せずに徘徊行為の監視を行ったが、これに限らず、万引き防止に使用されている特定の周波数で応答する商品管理タグや磁気を有する商品管理タグを監視の対象者の衣服等に取付けて、人検知手段にこの商品管理タグを検知する機器を使用し、監視する対象を特定して監視するように構成されてもよい。
また、この実施の形態では、開き戸に本発明にかかる施錠システムを適用したが、これに限らず、電気錠と閂受け部とにより施錠可能であれば、引き戸にも適用されてもよい。
この実施の形態では、ドアに直接、施錠装置である電気錠を取付けたが、これに限らず、取付具などを介してドアに固定するようにされてもよい。その具体的な例として図4に本発明にかかる別の実施の形態を示す。図4は、本発明にかかる施錠システムの別の実施の形態を示す全体概略図である。この実施の形態では、磁気センサ4,中央制御部5,人検知手段8,不正開錠警報器11,徘徊警報器12,ドア開放警報器13が電気錠6の筐体に内部に全て収容されている。磁石3は閂受け部7に取付けられている。電気錠6のドアへの固定は、図5に示すような取付具27を介して行われる。取付具27は、外形形状が略L字状の薄い金属板の両突端をドアの厚みにあわせてコの字状に屈曲させたものである。取付具27は、ドアdの開放端と上端を屈曲している部分で掛止し固定される。なお、使用される金属板の厚みは、ドアと戸枠との隙間を考慮し、また十分な強度で電気錠6を固定できる厚みを有しておれば、どのような厚みでもよい。なお、この実施の形態では、ドアと戸枠との隙間が3mmであったので、厚さ2mmの金属板で取付具27を作製した。電気錠6は、取付具27の屈曲され、ドア内側に掛止されている部分に螺着され固定されている。これにより、電気錠6を取付るためにドアに穴を開けるような加工を施すことなく容易に取付けることができる。
1 施錠システム
2 ドア開閉検知手段
3 磁石
4 磁気センサ
5 中央制御部
6 電気錠
6a 閂
7 閂受け部
7a 閂収納部
8 人検知手段
9 火災検知器
10 ガス漏れ検知器
11 不正開錠警報器
12 徘徊警報器
13 ドア開放警報器
14 受信部
15 リモコン部
16 筐体
17 発振部
18 制御部
19 第1のスイッチ
20 第2のスイッチ
21 第3のスイッチ
22 第4のスイッチ
23 第5のスイッチ
24 第6のスイッチ
25 第7のスイッチ
26 送信部
27 取付具
2 ドア開閉検知手段
3 磁石
4 磁気センサ
5 中央制御部
6 電気錠
6a 閂
7 閂受け部
7a 閂収納部
8 人検知手段
9 火災検知器
10 ガス漏れ検知器
11 不正開錠警報器
12 徘徊警報器
13 ドア開放警報器
14 受信部
15 リモコン部
16 筐体
17 発振部
18 制御部
19 第1のスイッチ
20 第2のスイッチ
21 第3のスイッチ
22 第4のスイッチ
23 第5のスイッチ
24 第6のスイッチ
25 第7のスイッチ
26 送信部
27 取付具
Claims (8)
- 建物の出入り口のドアの開閉状態を検知する検知手段と、
前記ドアを開放できないように施錠する施錠手段と、
警報を発する警報手段と、
前記検知手段、前記施錠手段および前記警報手段の動作の監視および制御を行う制御手段と、
前記制御手段を遠隔操作するための遠隔操作手段とを備え、
前記遠隔操作手段から施錠指示が発されられたとき、前記検知手段によるドアの開閉状態の監視を開始して、前記ドアが開状態である場合には前記警報装置により警報を発し、前記ドアが閉状態である場合には前記施錠手段により施錠を行い、
前記施錠指示が発された後に開錠の指示が発されていない状態において前記ドアの開放を検知したとき、前記警報装置により不正開錠を知らせる警報を発し、
前記遠隔操作手段から開錠指示が発されて前記施錠手段が開錠されたとき、前記警報手段に警報を停止する指示を行うとともに前記ドアの開閉の監視を停止することを特徴とする、施錠システム。 - 前記建物の内側に単数または複数の火災検知手段および/またはガス漏れ検知手段を有し、
前記火災検知手段および/またはガス漏れ検知手段が火災および/またはガス漏れを検知したときに、前記警報手段から警報を発するとともに、前記施錠手段に開錠の指示を発する、請求項1に記載の施錠システム。 - 前記ドアの内側近傍に、人を検知するための人検知手段を有し、
前記人検知手段が屋内から屋外に出ようとしている人を検知したとき、前記警報手段が警報を発する、請求項1または請求項2に記載の施錠システム。 - 前記警報手段が警報を発するとともに、前記施錠手段が施錠を行う、請求項3に記載の施錠システム。
- 前記火災検知手段および/またはガス漏れ検知手段が火災および/またはガス漏れを検知したときに、前記警報手段から警報を発するとともに、前記人検知手段の駆動を停止し、前記施錠手段に開錠の指示を発する、請求項3または請求項4に記載の施錠システム。
- 前記人検知手段が、屋外から屋内に入ってきた人を検知したとき、前記警報手段および/または前記施錠装置が作動しない、請求項3ないし請求項5のいずれかに記載の施錠システム。
- 前記遠隔操作手段は特定の信号を発信する機能を有し、
前記受信装置が、前記特定の信号を受信したとき、前記制御手段は、前記施錠手段および前記人検知手段の動作状態を記憶し、前記人検知手段の動作を停止させて前記施錠装置に開錠指示を行い、
前記特定の信号を受信した後に前記特定の信号を受信できなくなったとき、前記施錠手段および前記人検知手段の動作状態を記憶した状態で作動させる、請求項1ないし請求項6のいずれかに記載の施錠システム。 - 前記ドアの開放端側上端に掛止可能な取付具を有し、
前記施錠手段は前記取付具を介してドアの内側に固定される、請求項1ないし請求項7のいずれかに記載の施錠システム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004056996A JP2005248452A (ja) | 2004-03-02 | 2004-03-02 | 施錠システム |
Applications Claiming Priority (1)
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Publication Number | Publication Date |
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JP2005248452A true JP2005248452A (ja) | 2005-09-15 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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- 2004-03-02 JP JP2004056996A patent/JP2005248452A/ja active Pending
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