JP2013223875A - 砂型鋳造方法、砂型、及び、廃砂処理方法 - Google Patents

砂型鋳造方法、砂型、及び、廃砂処理方法 Download PDF

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【課題】製品の品質を向上するとともに製品の形状自由度を向上した砂型鋳造方法等を提供する。
【解決手段】溶湯が注入される鋳造型1,2の少なくとも一部を砂型2で構成した砂型鋳造方法を、砂型は、砂を熱硬化性樹脂を含むバインダで結合した後に過熱水蒸気に曝してバインダの少なくとも一部を炭化させた構成とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、砂型鋳造方法及び砂型に関し、特に製品の品質を向上しかつ形状の自由度を向上したもの、及び、鋳造後における砂型の崩壊を促進したものに関する。
また、本発明は、砂型を崩壊して得られる廃砂を鋳造砂として再利用する廃砂処理方法に関し、特に再生処理に要する時間を短縮するとともに品質の劣化を防止したものに関する。
例えばアルミニウム合金等の金属の鋳造によって、内部に空洞を有する製品を製造する場合に、SiOを主成分とするケイ砂等の砂を、フェノール樹脂等のバインダによって結合した中子(砂型)を、主型の内部に配置して溶湯の注入を行い、その後溶湯から受けた熱によって脆化した中子を崩壊させて取り出すことが知られている。
このような砂型に用いられるバインダは、溶湯から受ける熱によって燃焼し、ガス、ヤニ、スス等の熱分解生成物を発生する場合がある。
このようなガスが発生し、溶湯内に流出すると、製品に巣が入る等の欠陥の原因となる。
また、ヤニやススが発生すると、鋳造型に設けられるガスベントの詰まり等の原因となって溶湯内へのガスの流出が生じ、やはり製品の欠陥の原因となる。
砂型鋳造における欠陥の発生防止に関する従来技術として、例えば特許文献1には、ケイ砂をフェノール樹脂で結合して中子を形成するとともに、その表面に中子本体から発生するヤニを低減するコーティングを施すことが記載されている。
特開2009−274103号公報
しかし、上述したように、砂型の表面にコーティングを施す場合、砂型の製造工程が複雑となってコストも増加してしまう。
また、従来の砂型鋳造における一般的な課題として、複雑な形状の中子や薄肉の中子等を形成する場合には、砂に対するバインダの分量を増加させて中子を強固に形成する必要があるが、バインダの量を増加すると、ガス等の熱分解生成物の発生量も増加してしまうという問題があった。
上述した問題に鑑み、本発明の課題は、製品の品質を向上するとともに製品の形状自由度を向上した砂型鋳造方法及び砂型を提供することである。
また、鋳造の終了後、中子等の砂型を崩壊して製品を取り出す際に、砂型の崩壊を促進して生産性を向上することが要望されている。砂型の崩壊を促進することができれば、比較的バインダの量を増加し、あるいは、より結合強度の高いバインダを用いる等、強固な砂型を製作することが可能となり、複雑な形状等を鋳造可能として製品の形状自由度を向上することができる。
上述した問題に鑑み、本発明の他の課題は、鋳造後における砂型の崩壊を促進した砂型鋳造方法を提供することである。
また、砂型を崩壊した後の廃砂は、一般的にはバーナ等で加熱することによってバインダを焼却し、鋳造砂として再生(再利用)されるが、このような再生処理に要する時間を短縮することが要望されている。
また、鋳造砂としては、表面が比較的丸いものよりも、鋭利な突出部を持ったもののほうが、砂型の製作時にバインダが入りやすくかつ鋳込み時にガスが排出されやすいために好ましいとされているが、バーナでバインダを焼却する際に、廃砂の表面の鋭利な突出部が丸まってしまい、砂の品質が低下してしまう問題があった。
上述した問題に鑑み、本発明の他の課題は、廃砂の再生処理に要する時間を短縮するとともに品質の劣化を防止した廃砂処理方法を提供することである。
本発明は、以下のような解決手段により、上述した課題を解決する。
請求項1に係る発明は、溶湯が注入される鋳造型の少なくとも一部を砂型で構成した砂型鋳造方法であって、前記砂型は、砂を熱硬化性樹脂を含むバインダで結合した後に過熱水蒸気に曝して前記バインダの少なくとも一部を炭化させたことを特徴とする砂型鋳造方法である。
過熱水蒸気を照射することによって、例えば400〜450℃程度の比較的低温であってもフェノール樹脂等の樹脂材料を炭化処理可能であることを発明者らは見出しており、本発明によれば、バインダとして用いられる樹脂の少なくとも一部を炭化処理することによって、溶湯の注入時にガス、ヤニ、スス等の熱分解生成物の発生を抑制することが可能となる。また、バインダを昇華させることによっても、ガス等の発生を抑制することができる。
これによって、製品に巣が入る等の欠陥の発生を抑制することができる。
また、このような熱分解生成物の発生を抑制したことによって、従来に対してバインダの使用量を増加することが可能となり、砂型の強度を向上し、複雑な形状や薄肉化された形状の砂型を利用可能とすることによって、製品の形状自由度を向上することができる。
請求項2に係る発明は、前記バインダがフェノール樹脂を主成分とするとともに、700℃以下の過熱水蒸気によって前記フェノール樹脂の少なくとも一部を炭化させたことを特徴とする請求項1に記載の砂型鋳造方法である。
これによれば、砂型が過度に脆化することなく、適切にバインダを炭化処理することができる。
請求項3に係る発明は、溶湯の冷却後、前記砂型を過熱水蒸気に曝して該砂型を崩壊させることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の砂型鋳造方法である。
請求項4に係る発明は、溶湯が注入される鋳造型の少なくとも一部を砂型で構成した砂型鋳造方法であって、前記砂型は、砂を熱硬化性樹脂を含むバインダで結合して形成され、溶湯の冷却後、前記砂型を過熱水蒸気に曝して該砂型を崩壊することを特徴とする砂型鋳造方法である。
これらの各発明によれば、バインダの炭化を促進して砂型を脆化させ、崩壊を促進することができる。
これによって、砂型の除去を容易化して生産性を向上することができ、また、複雑な形状の砂型を形成するため、バインダを増量したり、より強度の高いバインダを用いた場合であっても、砂型を良好に崩壊させることができる。
請求項5に係る発明は、溶湯の冷却後に前記砂型に過熱水蒸気を照射する際に、該過熱水蒸気を熱源として製品の熱処理を行うことを特徴とする請求項3又は請求項4に記載の砂型鋳造方法である。
これによれば、砂型の脆化及び製品の溶体化処理、人工時効硬化等の熱処理を共通の熱源を用いて行なうことによって、プロセス全体としての省工程化、省エネルギ化を図ることができる。
請求項6に係る発明は、前記砂型は、主型の内部に配置され製品内部の空間部を形成する中子であることを特徴とする請求項1から請求項5までのいずれか1項に記載の砂型鋳造方法である。
請求項7に係る発明は、溶湯が注入される鋳造型の少なくとも一部を構成する砂型であって、砂を熱硬化性樹脂を含むバインダで結合した後に過熱水蒸気に曝して前記バインダの少なくとも一部を炭化させたことを特徴とする砂型である。
請求項8に係る発明は、前記バインダがフェノール樹脂を主成分とするとともに、700℃以下の過熱水蒸気によって前記フェノール樹脂の少なくとも一部を炭化させたことを特徴とする請求項7に記載の砂型である。
請求項9に係る発明は、前記砂型は、主型の内部に配置され製品内部の空間部を形成する中子であることを特徴とする請求項7又は請求項8に記載の砂型である。
これらの各発明においても、上述した砂型鋳造方法に関する発明と実質的に同様の効果を得ることができる。
請求項10に係る発明は、溶湯が注入される鋳造型の少なくとも一部を構成するとともに、砂を熱硬化性樹脂を含むバインダで結合して形成された砂型を、溶湯の冷却後に崩壊させて得られる廃砂を再生する廃砂再生方法であって、前記廃砂を過熱水蒸気に曝して前記砂から前記バインダの残渣を分離することを特徴とする廃砂再生方法である。
これによれば、廃砂の再生処理を短時間で行なうことが可能となり、生産性が向上する。
従来の一般的な廃砂の再生処理においては、廃砂をバーナで炙っていたが、このように廃砂を火炎に曝して加熱した場合、砂の表面に形成された鋭利な凸部が崩壊し、砂粒が丸まってしまい、再利用した際にバインダが入りにくくなったり、溶湯の注入時にガスが排出されにくくなる等、鋳造砂としての性状が劣化する場合があった。
この点、本発明のように過熱水蒸気によって廃砂の再生処理を行った場合には、砂の損傷が抑制され、鋳造砂としての性状劣化を防止することができる。
以上説明したように、本発明によれば、製品の品質を向上するとともに製品の形状自由度を向上した砂型鋳造方法及び砂型を提供することができる。
また、鋳造後における砂型の崩壊を促進した砂型鋳造方法を提供することができる。
さらに、廃砂の再生処理に要する時間を短縮するとともに品質の劣化を防止した廃砂処理方法を提供することができる。
本発明を適用した砂型鋳造方法の実施形態の概略を示す模式図である。 実施形態の砂型鋳造方法において中子のバインダの炭化処理を行う連続処理式の炭化処理装置の構成を示す模式図である。 実施形態の砂型鋳造方法において中子のバインダの炭化処理を行うバッチ処理式の炭化処理装置の構成を示す模式図である。
以下、本発明を適用した砂型鋳造方法、砂型、及び、廃砂再生方法の実施形態について説明する。
実施形態は、例えばアルミニウム系合金部品の鋳造に用いられるものであって、製品内部の空洞部を形成する中子として砂型を用いるものである。
図1は、実施形態の砂型鋳造方法の概略を示す模式図である。
実施形態においては、例えば、金属製の鋳型である主型1の内部に、砂型である中子2を配置し、溶湯を注入する。
冷却後、主型1から製品Wを取り出し、中子2を崩壊させて製品Wから廃砂として取り出す。
主型1は、例えば、上型1a、下型1bに二分割構成とされた金型であるが、主型の分割方法、分割ピース数などは限定されず、適宜変更することが可能である。
また、主型1として、中子2と同様に砂型を用いることも可能である。
中子2は、主型1の内部に配置され製品Wの内部に設けられた空洞部分を成型するものである。
中子2は、例えばケイ素(SiO)を主成分とするケイ砂を鋳造砂とし、例えばフェノール樹脂等の熱硬化性樹脂を主成分とする有機バインダを、一例として1.2〜2.5重量%程度混合して、金型等に入れて形成したものである。
本実施形態においては、金型から取り出した未使用の中子2に、過熱水蒸気を噴射してフェノール樹脂を硬化させ、中子2の強度を高めるとともに、フェノール樹脂を少なくとも部分的に炭化させ、溶湯注入時におけるガス等の熱分解生成物の発生を抑制したことを特徴とする。
図2は、中子の炭化処理を行う炭化処理装置の構成を示す図である。
炭化処理装置3は、ボイラ10、過熱水蒸気発生装置20、加熱容器30、コンベア40、ノズル50等を備えて構成されている。
ボイラ10は、給水手段から供給される水を加熱して飽和水蒸気を発生するものである。
過熱水蒸気発生装置20は、ボイラ1から供給される飽和水蒸気を再加熱して過熱水蒸気を発生するものである。
過熱水蒸気発生装置20として、飽和水蒸気が通される流路内にシーズヒータ等の熱源を設置したものを用いることができる。
加熱容器30は、未炭化処理の中子2が搬入されるとともに、過熱水蒸気発生装置20が発生した過熱水蒸気が導入されるボックス状の容器である。
加熱容器30の水平方向における両端部には、中子2が搬入される入口31、及び、中子2が搬出される出口32がそれぞれ形成されている。
入口31及び出口32には、例えばエアカーテン等の過熱水蒸気の漏出を低減する手段が設けられている。
また、入口31及び出口32には、加熱容器30内に噴出された過熱水蒸気の排気Eを排出する排気手段31a、32aがそれぞれ設けられている。
コンベア40は、加熱容器30を貫通して配置された例えばベルトコンベア等の搬送手段であって、中子2が載せられ搬送されるものである。コンベア40は、中子2を入口31から加熱容器30内に搬入し、所定の炭化処理時間にわたって加熱容器30内に滞留させ、その後出口32から搬出する。
ノズル50は、加熱容器30内に設けられ、過熱水蒸気発生装置20が発生した過熱水蒸気を、コンベア40によって搬送される中子2に対して噴出させるものである。
ノズル50は、例えばコンベア30の上部に設けられ、下向きに過熱水蒸気を噴出させる。
ノズル50は、例えば、複数の噴出孔をコンベア40の搬送方向及び幅方向に配列することによって、いわゆるシャワーヘッド状に構成されている。
本実施形態においては、加熱容器30内に噴出される過熱水蒸気の温度は例えば700℃以下であるが、高温とした場合に中子2の脆化が問題となる場合には例えば400〜450℃であって、処理時間(中子2が加熱容器30内に滞留する時間)は、例えば、1分30秒程度である。
なお、このような温度範囲及び処理時間は、一例であって、砂型の形状、大きさや、砂、バインダの種類、配合等に応じて、適宜変更が可能である。例えば、温度範囲として100〜700℃程度、処理時間にして10秒〜10分程度の範囲内で適宜変更することが可能である。
フェノール樹脂に過熱水蒸気を照射することによって、例えば450℃以下の比較的低温であっても、短時間で高い炭化度が得られることが、発明者らが行なった実験によってわかっている。
また、図2に示す連続処理式の炭化処理装置に代えて、以下説明するバッチ処理式の炭化処理装置を用いることもできる。
図3は、バッチ処理式の炭化処理装置の構成を示す図である。
図3に示す炭化処理装置3Aは、図2の炭化処理装置3における加熱容器30に代えて、以下説明する加熱容器30Aを備えている。また、炭化処理装置3Aにおいては、コンベア40は設けられていない。
加熱容器30Aは、図示しない開閉扉から中子2の出し入れを行なう。
炭化処理装置3Aにおいては、開閉扉から加熱容器30Aに中子2を入れ、開閉扉を閉じた状態でノズル50に過熱水蒸気を供給して炭化処理を行ない、その後過熱水蒸気の供給を停止して開閉扉から処理済の中子2を取り出すバッチ式処理を行なう。
本実施形態の砂型鋳造方法においては、先ず、図1(a)に示すように、上下に分割した主型1の内部に、炭化処理後の中子2を配置し、図1(b)に示すように主型1を閉じる。
その後、主型1の上型1aに設けた湯路から、溶融したアルミニウム系合金などの溶湯を注入し、図1(c)に示すような製品Wを成型する。
本実施形態においては、中子2のバインダであるフェノール樹脂を炭化処理していることから、中子2が溶湯によって熱せられて発するガス、スス、ヤニ等の熱分解生成物の発生が既存の砂型鋳造技術に対して低減され、製品Wに巣が入る等の欠陥の発生を抑制することが可能である。
溶湯の冷却後、図1(d)に示すように、主型1を分割して、製品Wを取り出す。
このとき、製品Wの内部には、未崩壊あるいは部分的に崩壊した中子2が残留した状態となっている。
その後、製品W及び中子2を、図2及び図3に示した炭化処理装置と実質的に同様の過熱水蒸気加熱庫に搬入し、過熱水蒸気に曝して加熱し、エアハンマー等の加振手段によって振動を与えることによって、中子2を完全に崩壊させ、廃砂として製品Wの内部から取り出し、図1(e)に示すように製品Wを得る。
このときの過熱水蒸気の温度は、例えば100〜700℃程度であり、処理時間は例えば10秒〜10分程度である。
このような処理を行うことによって、本実施形態においては、従来技術に対してバインダの量を増量したり、強度の高いバインダを用いた場合であっても中子2を良好に崩壊させることが可能となり、使用前における中子2の強度を高めて製品の形状自由度を向上することができる。具体的には、例えば、中子2を複雑な形状としたり、薄肉化することが可能となる。
なお、このような過熱水蒸気の噴射を、製品Wの熱処理と同時に行なうことによって、過熱水蒸気を熱処理用の熱源としても利用することが可能となる。
例えば、2000、6000、7000系等のアルミニウム系熱処理合金における溶体化処理や、人工時効硬化処理を、過熱水蒸気を熱源として行なうことが可能である。
この場合、処理温度や処理時間は、各合金の性状等に依存する。
回収された廃砂は、図2、図3に示す炭化処理装置と実質的に同様の過熱水蒸気加熱庫に搬入して過熱水蒸気を噴射することによって、砂の表面に付着したバインダの残渣を分離して、鋳造砂として再利用可能とする再生処理が行なわれる。
このときの過熱水蒸気の温度は、例えば300〜700℃程度であり、処理時間は例えば10秒〜10分程度である。
これによれば、廃砂の再生処理を短時間で行なうことが可能となり、生産性が向上する。
また、従来の一般的な廃砂の再生処理においては、廃砂をバーナで炙っていたが、このように廃砂を火炎に曝して加熱した場合、砂の表面に形成された鋭利な凸部が崩壊し、砂粒が丸まってしまい、再利用した際にバインダが入りにくくなったり、溶湯の注入時にガスが排出されにくくなる等、鋳造砂としての性状が劣化する場合があった。
この点、本実施形態のように過熱水蒸気によって廃砂の再生処理を行った場合には、砂の損傷が抑制され、鋳造砂としての性状劣化を防止することができる。
以上説明したように、本実施形態によれば、製品の品質を向上するとともに製品の形状自由度を向上した砂型鋳造方法及び砂型を提供することができる。
また、鋳造後における砂型の崩壊を促進した砂型鋳造方法を提供することができる。
さらに、廃砂の再生処理に要する時間を短縮するとともに品質の劣化を防止した廃砂処理方法を提供することができる。
(変形例)
本発明は、以上説明した実施形態に限定されることなく、種々の変形や変更が可能であって、それらも本発明の技術的範囲内である。
(1)実施形態においては、例えば、バインダとしてフェノール樹脂を用いているが、フェノール樹脂以外の熱硬化性樹脂をバインダとして用いることができる。例えばベンゼン核にH基、OH基を有するものであれば、フェノールに限らず他の樹脂材料であっても同様の炭化処理が可能であり、耐熱強度の高いポリイミド樹脂等を用いることができる。
発明者らが行なった実験によって、ポリイミド樹脂は、過熱水蒸気によって炭化できることが確認されている。
(2)実施形態においては、中子を砂型としているが、本発明はこれに限定されず、製品の外形を成型する主型を砂型としてもよい。
(3)実施形態は、一例として溶湯を自重あるいは比較的低圧に加圧して注入する低圧鋳造に関するものであるが、本発明は、溶湯を比較的高圧に加圧して注入する高圧鋳造にも適用することが可能である。
このような高圧鋳造として一般的なダイキャストにおいては、主型、中子とも通常は金属製のものを用いているが、この場合中子を製品から引き抜き可能な形状とする必要があり、製品の形状自由度が低いという問題点があった。
この点、本発明は、バインダを炭化することによって砂型中子の強度を高圧鋳造に耐えうるように向上することが可能であり、製品の形状自由度をダイキャストに対して向上することが可能である。
1 主型 1a 上型
1b 下型 2 中子
3,3A 炭化処理装置 10 ボイラ
20 過熱水蒸気発生装置 30,30A 加熱容器
31 入口 32 出口
31a,32a 排気手段
40 コンベア 50 ノズル
W 製品

Claims (10)

  1. 溶湯が注入される鋳造型の少なくとも一部を砂型で構成した砂型鋳造方法であって、
    前記砂型は、砂を熱硬化性樹脂を含むバインダで結合した後に過熱水蒸気に曝して前記バインダの少なくとも一部を炭化させたこと
    を特徴とする砂型鋳造方法。
  2. 前記バインダがフェノール樹脂を主成分とするとともに、700℃以下の過熱水蒸気によって前記フェノール樹脂の少なくとも一部を炭化させたこと
    を特徴とする請求項1に記載の砂型鋳造方法。
  3. 溶湯の冷却後、前記砂型を過熱水蒸気に曝して該砂型を崩壊させること
    を特徴とする請求項1又は請求項2に記載の砂型鋳造方法。
  4. 溶湯が注入される鋳造型の少なくとも一部を砂型で構成した砂型鋳造方法であって、
    前記砂型は、砂を熱硬化性樹脂を含むバインダで結合して形成され、
    溶湯の冷却後、前記砂型を過熱水蒸気に曝して該砂型を崩壊すること
    を特徴とする砂型鋳造方法。
  5. 溶湯の冷却後に前記砂型に過熱水蒸気を照射する際に、該過熱水蒸気を熱源として製品の熱処理を行うこと
    を特徴とする請求項3又は請求項4に記載の砂型鋳造方法。
  6. 前記砂型は、主型の内部に配置され製品内部の空間部を形成する中子であること
    を特徴とする請求項1から請求項5までのいずれか1項に記載の砂型鋳造方法。
  7. 溶湯が注入される鋳造型の少なくとも一部を構成する砂型であって、
    砂を熱硬化性樹脂を含むバインダで結合した後に過熱水蒸気に曝して前記バインダの少なくとも一部を炭化させたこと
    を特徴とする砂型。
  8. 前記バインダがフェノール樹脂を主成分とするとともに、700℃以下の過熱水蒸気によって前記フェノール樹脂の少なくとも一部を炭化させたこと
    を特徴とする請求項7に記載の砂型。
  9. 前記砂型は、主型の内部に配置され製品内部の空間部を形成する中子であること
    を特徴とする請求項7又は請求項8に記載の砂型。
  10. 溶湯が注入される鋳造型の少なくとも一部を構成するとともに、砂を熱硬化性樹脂を含むバインダで結合して形成された砂型を、溶湯の冷却後に崩壊させて得られる廃砂を再生する廃砂再生方法であって、
    前記廃砂を過熱水蒸気に曝して前記砂から前記バインダの残渣を分離すること
    を特徴とする廃砂再生方法。
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