JP2013223469A - 果実把持ユニット - Google Patents

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Hideo Ihara
秀雄 伊原
Makoto Matsumura
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Abstract

【課題】果実を傷つけにくいとともに、安定した把持を実現できる果実処理装置の果実把持ユニットを提供する。
【解決手段】果実Fを把持した状態で保持する果実把持ユニット2において、少なくとも2本以上のアーム23と、これらのアーム23の基端部23aが回動可能に軸着されたアーム支持部材22と、アーム23を内側へ回動させる方向に常に付勢して把持力を与える弾性体23cとを具備させ、アーム23の内側に外周部が露出するようローラー24を設け、ローラー24は、少なくとも果実をアーム23間に導入する方向へ回転可能に取り付けられるように構成する。
【選択図】図1

Description

本発明は、果実処理装置を構成する果実把持ユニットに係り、特に、果実の硬度如何に拘わらず表面を傷つけずにスムーズに導入することが可能であり、安定した把持を可能にするための果実把持ユニットの構造に関する。
果実処理装置の果実把持機構としては、果実を載置する果実載置部に、果実を載置した際に果実の荷重を受ける力点部としての荷重受部と、この荷重受部で荷重を受けることで作動して果実周面の上方部位に押圧当接する作用点部としての押圧部とを具備する果実支承体を複数設け、前記押圧部は、前記果実支承体に上下方向に回動自在に設けられる回動体の内面に果実押圧面を設けて構成された機構が一般に知られている。この類のものとして、例えば特許文献1に記載された果実不要部分の除去装置の果実把持機構がある。
特許文献1に記載の果実把持機構は、果実に当接する押圧部に、果実に刺入する先鋭突部を設けている。そして、前記先鋭突部の突出度合いを表皮の厚さと同一若しくは近似に設定し、前記先鋭突部を果実に刺入して果実の支承を堅固にしている。
また、上記果実把持機構を用いた除去装置においては、果実載置部に載置した果実に刃体が相対回動して果実の不要部分を除去する際、押圧機構が果実の上部を押圧し、前記荷重受部に対する荷重を増加させて果実周面における押圧力が増加するように構成されている。
特許第4546951号公報
特許文献1に記載の果実把持機構は、前記押圧部に、果実に刺入する先鋭突部を設けて、前記先鋭突部を刺入して果実の支承を堅固にしているが、果実を果実把持機構に把持させた後にその姿勢を修正する場合、いったんアームを開き直してから果実の姿勢を修正するという過程が必要になり、作業効率が悪くなる。
一方、先鋭突部が果実表皮に刺入されたまま姿勢を修正することもできるが、前記先鋭突部の突出度合いが表皮の厚さと同一若しくは近似に設定されているとはいえ、果実の姿勢を正す際に表皮が引っ掻かれて表皮の厚さよりも深い傷を与える場合も考えられる。特に、扱う果実のうち、軟質のものや軟質に変化したものを把持する場合、突部による食い込みも大きくなり、傷からの細菌の侵入やかびの発生などが懸念される。
そこで、本発明は、上記問題点を解決するものであり、果実を傷つけにくいとともに、安定した把持を実現できる果実処理装置の果実把持ユニットを提供することにある。
斯かる実情に鑑み、果実処理装置を構成する本発明の果実把持ユニットは、果実を把持した状態で保持する果実把持ユニットであって、少なくとも2本以上のアームと、これらのアームの基端部が回動可能に軸着されたアーム支持部材と、前記アームを内側へ回動させる方向に常に付勢して把持力を与える弾性体とを具備し、前記アームの内側に外周部が露出したローラーが設けられ、このローラーは、少なくとも果実を前記アーム間に導入する方向へ回転可能に取り付けられていることを特徴としている。
この発明によれば、前記弾性体によって果実を挟み込む方向に回動するように付勢されている前記アームに、前記ローラーが前記アームの内側に外周部を露出させる態様で設けられ、前記ローラーは果実を前記アーム間に導入する方向に回転可能に構成されている。したがって、果実を複数の前記アーム間に導入するときに、果実の表面が前記ローラーの外周部に接触して前記ローラーが回動することになり、果実はスムーズに導入されて表面に対する摩擦が軽減されるとともに損傷が少なくなる。また、導入過程における果実の姿勢調整も容易になるという効果を奏する。
また、本発明において、前記ローラーの回転抵抗は、果実を前記アームの間に導入する方向に比べて、前記アームの間から取り出す方向に大きいことがのぞましい。
この発明によれば、果実をアーム間から取り出そうとする方向に対してはローラーが回転しにくいので、果実の把持状態が確実に維持される。
また、本発明において、前記ローラーの外周部には複数の歯が設けられ、前記歯は、果実の導入側の回転方向に対する傾斜角が小さい第1の斜縁を有し、逆側の回転方向に対する傾斜角が大きい第2の斜縁を有し、前記アームには、内部から前記ローラーに向けて付勢されて前記歯に圧接されたローラー位置決めピンが設けられていることが好ましい。
この構造によって、前述のローラーが果実をアーム間に導入する方向に対しては回転しやすく、アームの間から取り出す方向に対しては回転しにくくするための回転抵抗を付与する手段を簡易に構成できる。
また、本発明において、前記アーム間に導入された果実を受ける面を備えるとともに前記アーム支持部材に対して前記アーム間に導入される方向に移動可能に構成された果実受部材と、この果実受部材が前記アーム間に導入される方向に移動したときに前記アームが開くように、前記果実受部材と前記アームとの間に連結されたリンク部材とをさらに具備することがのぞましい。
この発明によれば、アーム間に保持された果実を皮剥き加工部などに押し付けることにより、果実受部材が移動してリンク部材を介してアームが開くように構成することができる。また、複数の前記アームが前記果実受部材を中心としてリンク機構で連結されていることによって、それぞれのアームのうちいずれかが回動を開始すれば他のアームも同時に回動を始める。これにより、果実の形状がいびつである等により各アームに対する当接のタイミングや圧力にばらつきが生じても、また、果実の当初の挿入位置が中心からずれていても、果実を前記ローラーで誘導しながら常に前記果実受部材の前記果実受面の中央に導くことができるという効果を奏する。
以上、説明したように、本発明によれば、果実に対する充分な保持力を確保しながらも、果実の損傷を低減させることが可能な果実把持ユニットを提供することができる。
本発明の第一の実施形態の全体斜視図。 本発明の第一の実施形態の縦断面図。 第一の実施形態に果実が取り込まれる過程の説明図。 第一の実施形態に果実が取り込まれたときの説明図。 第一の実施形態において、果実のヘタ部が削られるときの説明図。 第一の実施形態において、果実把持ユニットのアームが開くときの説明図 本発明の第一の実施形態を含む果実処理装置の斜視図。 果実のヘタ部が、果実皮剥きユニットのヘタ取り機構よって削られるときの説明図。 削られた果実のヘタ部が果実皮剥きユニットのヘタ吸引機構によって吸引されたときの説明図。 本発明の第二の実施形態の平面図。 第一の実施形態の変形例。
次に、添付図面を参照して本発明の実施形態について詳細に説明する。本実施形態の果実把持ユニット2は、果実処理装置1を構成する装置の一つであり、例えば柿のようなヘタ部Faからその逆側の先端部Fbにかけての果実軸と直交する円形近似の横断面を有する果実Fを把持し、果実表皮が効率よく剥かれるよう、果実処理装置1を構成するまた一つの装置である果実皮剥きユニット3に引き渡すまで果実Fの把持を維持する装置である。
果実把持ユニット2は、図1に示すように、ガイドブロック21、アーム支持部材22、複数のアーム23、果実受部材25、リンク部材28、弾性体23c、等を具備している。また、図7に示すように、果実把持ユニット2の下方部分は、回転するインデックステーブル9(後述)の外縁部に設けられた切欠部91の下部において固定され、通常はアーム23の先端を上方へ向けて軸線を垂直にした姿勢とされるが、果実Fが処理される段階においては、果実把持ユニット2全体が切欠部91を通過して倒伏し、軸線を水平にした姿勢で果実皮剥きユニット3に向かって接近する構成となっている。
図2を参照して果実把持ユニット2を説明すると、ガイドブロック21は、樹脂等からなる円筒形状の部材であって、上部には円形凹部21aが形成される。この円形凹部21aにはアーム支持部材22が嵌合している。
アーム支持部材22は、樹脂等からなる部材であって、ガイドブロック21の円形凹部21aの径と深さに適合する形状をした円板部22a、及び、その上方に円板部22aよりも小径の円筒部22bを形成している。円筒部22bの中心には軸孔22fが形成されている。
また、円筒部22bは外周面に等角度間隔で開口する複数の凹部22cを有し、ここにアーム23の基端部23aが収容されるようになっている。ここで、必要とされるアーム23の数は2本以上であるが、果実Fをさらに安定的に把持するためには、図10の平面図で示すように少なくとも3本以上であることが好ましく、図1に示すように4本であることがのぞましい。そして、凹部22cの数も用意されるアーム23と同数が必要となる。本実施形態においては4本のアーム23及び4つの凹部22cが設けられる場合について説明してゆく。
アーム23は、樹脂等からなる部材であって、果実Fが把持されたときの果実ヘタ部Fa近傍から果実先端部Fbにかけての周面に沿うような、内側に湾曲した曲線形状に形成されている。アーム基端部23aはアーム支持部材22の凹部22c内で軸着され、図3、図4、及び、図6に示すように、アーム基端部軸着部23bを中心として内外に回動可能となっている。
アーム23の外側下方には、下方に開口する弾性体受容穴23dが設けられ、ここにコイルばね等の弾性体23cの一端が受容されている。また、円板部22aの上面に弾性体受容穴22iを設けて弾性体受容穴23dと対面する位置関係に設定し、ここに弾性体23cの他端を収容すれば、弾性体23cは圧縮状態で安定的に収まり、アーム23を、果実Fを挟み込んで把持する方向に常に付勢することになる。
なお、凹部22c内の中央には、円筒部22bの上縁から縦方向に切り込まれるスリット22dが設けられている。また、アーム23の凹部22c内における軸着部23bよりもわずかに上方(アームの先端側)の内側には、基端部スリット23eが設けられている。スリット22dと基端部スリット23eは、円筒部22bの径方向に延びる直線上に並ぶように形成され、ここには後述するリンク部材28が通される。スリット22dは、リンク部材28を通すのに必要な幅を有していればよく、ここでリンク部材28の中間域がガイドされる。
アーム23の先端部には、図1及び図2に示すように、アーム23の回動方向と同方向に開通する溝部23fが形成され、この溝部23fに一部が配置されたローラー24が回転可能に取り付けられている。ローラー24の外周部は少なくともアーム23の先端から内側に向けた範囲においてアーム23自体から突出するように露出している。ローラー24の取付構造においては、果実Fを前記アーム23の間に導入する方向の回転抵抗が相対的に小さく、複数のアーム23の間から取り出す方向の回転抵抗が相対的に大きくなるように、ローラー24に回転抵抗を付与する手段が設けられている。
上記のローラー24に回転抵抗を付与する手段の一例として、本実施形態における具体的な構造を以下に述べる。この構造において、ローラー24の外周部には複数の歯が形成されており、各歯は、アーム23の先端内側において果実Fの導入側に形成された回転方向に対して小さな傾斜角を有する第1の斜縁24aと、逆側に形成された回転方向に対して大きな傾斜角を有する第2の斜縁24bを具備している(図1及び図2参照)。
そして、アーム23の溝部23fには穴が開口し、この穴内にローラー位置決めピン23gが挿嵌されている。ローラー位置決めピン23gは、先端がノミ形状となっており、後端から内部にかけて形成された穴にはコイルばね等の弾性体23hが設置されている。これにより、ローラー位置決めピン23g全体はアーム23の先端方向に付勢され、ノミ形状先端がローラー24の歯に当接する。前記ノミ形状先端は、回転方向に対する傾斜角が小さい第1の斜縁24aの部分は乗り越えやすいが、逆側の傾斜角が大きい第2の斜縁24bの部分は越えにくい。これにより、ローラー位置決めピン23gの先端とローラー24とはラチェット機構を構成し、図3に示すように、アーム23の先端内側において、ローラー24は、矢印イで示すように、果実Fをアーム23の間に導入(図示下方)するための回転はしやすく、また、アーム23に把持された状態の果実Fを取り出す方向(図示上方)のための回転はしにくくなる。
なお、本実施形態において、ローラー24はアーム23の先端部に設けられる形態をとっているが、ローラー24は必ずしもアーム23の先端部に設けられている必要は無い。要は、導入時に果実Fが最初に複数のアーム23を押し広げるための圧力をかける部分にローラー24が果実をアーム23間に導入する方向に回転可能に設けられていればよい。例えば図11に示す第一の実施形態の変形例のように、アーム23がS字型形状となっている場合、導入時に果実Fが最初に複数のアーム23を押し広げるための圧力をかける部分は各アーム23の一番内側の部分である。その部分にローラー24を設ければ、果実Fを複数のアーム23間に導入するときに、果実Fの表面がローラー24の外周部に接触してローラー24が回動することになり、果実Fはスムーズに導入される。この場合は、ローラー位置決めピン23gもアームの23の内部からローラー24に向けて付勢できる適宜な位置に設けられる。
なお、ローラー24に回転抵抗を付与する手段としては、上記のようなラチェット機構に限らず、果実表皮に当接する外輪、内輪、コロ、スプリングを用意し、外輪の内側又は内輪の外側にカム面を持ったポケットを設けて当該ポケット内にコロを配置し、スプリングによってコロをカム面と内輪或いは外輪に接触するように構成するカム式ワンウェイクラッチ機構を採用することもできる。また、内輪と外輪との間にスプラグカムを置き、一方向に回転するときにはスプラグカムが立って内輪と外輪とをつなぎ、逆方向に回るときにはスプラグカムが寝て空転するスプラグ式ワンウェイクラッチ機構を採用することもできる。その他、ローラー24における果実Fを前記アーム23の間に導入する方向に回転しやすく逆方向の回転に対して抵抗を付与する構造は、各種の形態をとることができ、その場合のローラーの表面は複数の歯の代わりに、ゴム等の滑りにくいものを採用することもできる。
果実受部材25は、図2に示すように、複数のアーム23の内側の下方に配置されるものであり、円筒部22bの軸孔22fの径と深さに適合する形状をした円柱部25aと、この円柱部25aの上方に拡径して軸孔22f内から周囲に張り出した傘部25bとを具備している。傘部25bは平面視で円形であり、その上面は中央部に向かうほど窪むすり鉢形状となっている。これによって果実の先端部Fbは安定して支持されるようになる。傘部25bの上面に、突起が複数設けられると、果実の先端部Fbの滑りがさらに低減される。
果実受部材25の円柱部25aはアーム支持部材22の軸孔22f内で軸線方向に摺動可能となっており、これによって、果実受部材25がアーム支持部材22に対して軸線方向に移動可能に設置される。また、円柱部25aの外周には、スリット25cが円柱部軸線周りに90°の等角度間隔で4つ設けられる。そして、各スリット25cは、スリット22d及び基端部スリット23eと共に円筒部22bの径方向に延びる直線上に並ぶように形成される。
これらのスリット内に4本のリンク部材28がそれぞれ通過し、このリンク部材28の一端は基端部スリット23e内において回動可能に軸着され(軸着部28a)、他端はスリット25c内において回動可能に軸着されている(軸着部28b)。これにより、アーム23と果実受部材25とはリンク部材28によってリンク機構によって連結される。なお、リンク部材28は、軸着部28aと軸着部28bの取付によって十分な強度を確保された状態で動作し得るが、これに加えてリンク部材28の中間域はスリット22dにガイドされるようになっているので、リンク部材28の横ブレ等が軽減され、アーム23の回動動作が安定する。
以上のように構成された果実把持ユニット2に果実Fが把持されるまでの一連の動きを以下に説明する。まず、果実は手作業で果実把持ユニット2に導入されるが、このとき、図3に示すように果実Fはアーム23の先端に設置されているローラー24に最初に触れる。果実Fがさらにアーム23の間の下方側に押し込まれると、アーム23が弾性体23cによって内側に付勢されていることによってローラー24は果実Fに対して適度な圧力をもって当接する。ローラー24は、矢印イで示すように果実Fを果実受部材25側に導く方向に回転してゆき、同時に、果実Fは、その周面で各アーム23を二点鎖線で示す原位置から矢印ロで示すように外側に押し広げてゆく。
このとき、果実の周面に押し広げられて各アーム23が軸着部23bを支点として外側に回動すると、軸着部28aが外側に移動し、リンク部材28は二点鎖線で示す原位置から矢印ハに示すように動き、他端において連結している果実受部材25を二点鎖線で示す原位置から矢印ニに示すようにガイドブロック21側に摺動させる。すると、果実受部材25とローラー24との距離がわずかに拡がり、果実Fのヘタ部Fa近傍から先端部Fbまでの全体に対する収容深さもわずかに増大する。
図4に示すように、果実の先端部Fbが傘部25bに当接して、ローラー24が果実の最大径部分を過ぎてヘタ部Fa側の表面部分に当接するようになると、アーム23は果実の最大径部分を通過した際に開いていた状態(二点鎖線)よりも矢印ホで示すように内側方向に戻る。ローラー24は上述のように果実Fをアーム23の間から取り出す方向には回転しにくく構成されているので、果実は果実把持ユニット2内でしっかりと保持される。
上記のように果実Fが導入されると、果実把持ユニット2は、果実Fを把持した状態で、図7に示すインデックステーブル9の回転とともに果実皮剥きユニット3側へ搬送されていく。そして、果実皮剥きユニット3に近接した所定位置に到達すると、ガイドブロック21を保持する図示しないユニット保持機構により、果実把持ユニット2は保持している果実Fとともに軸線が水平になる姿勢に倒伏する。このとき、果実把持ユニット2は把持する果実Fのヘタ部Faを果実皮剥きユニット3のヘタ取り機構5に向けた姿勢となるが、そのままの姿勢で上記ユニット保持機構により果実把持ユニット2はヘタ取り機構5に接近する。ヘタ取り機構5は、果実Fを把持した果実把持ユニット2が図5の矢印トに示すように接近し始めたときにヘタ取り刃を回転させ、ヘタ部Faを所定の形状に加工する機構である。果実Fが充分に接近するとヘタ取り機構5の中心に設けられた円筒状のヘタストッパにヘタ部Faの中心部が支持された状態となり、この状態でヘタ部Faの外周部分は上記ヘタストッパの周囲を回転するヘタ取り刃によって除去される。この工程により、果実ヘタ部Faの外周部分が除去されて残った端面が平坦に加工される。その後、果実把持ユニット2は果実Fを把持した状態で矢印チに示す方向に素早く後退し、果実皮剥きユニット3から一旦離間する。
次に、図6に示す矢印リのように、果実把持ユニット2は、果実Fを把持した状態で吸着機構6に接近する。そして、上述の加工によりヘタ部Faの外周部分が除去された後に形成された平坦な端面部が吸着機構6の円環状開口縁に当接するように、上記ユニット保持機構により果実把持ユニット2及び果実Fが押し付けられる。この状態で吸着機構6は果実Fを吸着する。このとき、果実把持ユニット2は果実Fを解放する動作を行う。この過程を以下に説明する。
果実把持ユニット2に把持された果実Fが吸着機構6に押し付けられると、吸着機構6の吸引が開始されるが、このとき、果実把持ユニット2の吸着機構6に対する圧力により、果実受部材25は果実の先端部Fbによって押圧されて図6の矢印ヌで示すようにガイドブロック21側に摺動する。そして、果実受部材25の摺動はリンク部材28を媒介としてアーム23を二点鎖線で示した状態から矢印ルの方向に開かせるように作用し、ローラー24の果実Fに対する把持力が低下するか、或いは、ローラー24が果実Fからわずかに離間する。そして、この直後に、果実把持ユニット2は矢印ヲに示す方向に素早く後退する。そうすれば、果実把持ユニット2は、ローラー24が果実Fを傷つけることなく果実皮剥きユニット3から離れることができる。なお、吸着機構6の吸引が開始された後に果実把持ユニット2が後退する直前において、果実把持ユニット2の吸着機構6に対する押圧力を一瞬増加させることにより、果実受部材25とリンク部材28を介してアーム23をさらに開くように動作させれば、果実把持ユニット2の後退時における果実Fの損傷をさらに低減することができる。
次に、果実把持ユニット2の取り付け態様について説明をする。図7に示すように、果実処理装置1は、作業者が立って作業する手前方面に、水平方向に回転する略円形板状体のインデックステーブル9を備えている。インデックステーブル9は制御されたモータの駆動によって間欠的に回転するようになっている。
インデックステーブル9の外縁には、果実把持ユニット2が通過(倒伏)可能な開口幅を有する切欠部91が回転軸周りの等角度間隔で複数箇所(例えば3箇所)に設けられる。インデックステーブル9が間欠的な回転をして一旦停止したときに最も果実皮剥きユニット3側に配置される切欠部91の開口方向は、果実皮剥きユニット3のヘタ取り機構5又は吸着機構6に向かうように設定される。
それぞれの切欠部91の下方において、果実把持ユニット2の下部分が図示しないユニット保持機構に固定される。果実把持ユニット2は、果実Fの導入前および果実皮剥きユニット3へ向けて搬送されていく過程においては直立しているが、果実皮剥きユニット3に近接した所定位置に到達すると、上記ユニット保持機構の動作によりユニット2の全体がインデックステーブル9の切欠部91の開口側に倒伏して水平姿勢になる。倒伏した果実把持ユニット2は、上記既定位置に停止しているヘタ取り機構5又は吸着機構6に対して上記ユニット保持機構により前進、又は、後退するよう制御される。
図7に示すように、果実皮剥きユニット3は、果実処理装置1の内部に組み込まれている。果実皮剥きユニット3は、水平方向に間欠的に回転する間欠回転部4を備え、間欠回転部4の外側面上には、水平方向に突出するヘタ取り機構5と吸着機構6とを軸線周りに交互に備えている。ヘタ取り機構5と吸着機構6は、間欠回転部4が水平方向に間欠的に回転したときに、上記切欠部91が開口する先に設定され、果実把持ユニット2及び把持された果実Fに向き合う既定位置で一旦停止するように制御される。
ヘタ取り機構5は、果実Fを把持した果実把持ユニット2が接近し始めると、図5及び図8に示すように、ヘタ取り刃を回転させてヘタ部Faの外周部分を除去してヘタ部Faを円柱形状に加工し、周囲に平坦な端面を形成する。この加工が終了すると果実把持ユニット2は倒伏姿勢で果実Fを把持したまま素早く後退する。
次に、間欠回転部4の間欠的な回転で上記既定位置に吸着機構6が配置される。この吸着機構6の先端には円環状開口縁が形成されている。この円環状開口縁に対し、果実把持ユニット2が果実Fを把持したまま接近してヘタ部Faの除去された外周部分に形成された平坦な環状の端面が押し当てられる。その後、吸着機構6は果実Fの吸引を開始する。このとき、図6に示したように果実把持ユニット2が吸着機構6に押し付けられることにより果実Fを介して果実受部材25が圧力を受けるため、果実受部材25から伝達されるリンク部材28の働きによってアーム23が開き、ローラー24は果実Fから離間している。この直後に、図9中の矢印ヲに示すように、果実把持ユニット2は果実Fを残して素早く後退し、吸着機構6から離れる。
その後、吸着機構6は果実Fを吸着保持したまま、間欠回転部4の間欠的な水平方向の回転によって果実Fを皮剥き処理のゾーンにまで移送する。そして、皮剥き処理のゾーンで吸着機構6は軸線を中心として果実Fとともに回転し、この状態で果実Fに対して図示しない皮剥き刃による皮剥き処理が行われる。
以上のように構成された果実把持ユニット2の作用効果について以下に説明をする。弾性体23cによって果実Fを挟み込む方向に回動するように付勢されているアーム23の先端には、ローラー24が少なくとも果実Fをアーム23間に導入する方向へ回転可能に取り付けられているので、図3に示すように果実Fを複数のアーム23の間に導入するときにローラー24が矢印イに示すように回転することができ、これによって果実Fの表皮に対する摩擦が軽減され、表皮が傷つけられにくくなる。したがって、果実Fが軟質と硬質のどちらであってもスムーズにアーム23の間に導入することが可能となる。
また、作業者は大量の果実Fを迅速に次々と果実把持ユニット2に導入していく必要があるため、果実把持ユニット2の軸線に対して斜めに果実Fを挿入してしまう場合も考えられるが、本実施形態ではアーム23の先端にローラー24が取り付けられていることにより、当初は果実を斜めに挿入してしまっても導入作業の過程で果実の姿勢を修正することが容易になる。また、このように果実の導入過程で果実の姿勢を修正しても、ローラー23iが回転することで果実表面を傷つけることがない。
また、例えば、アーム23を付勢する弾性体23cの弾性力が果実F全体を把持するために必要な弾性力に比べて過剰に強い場合であっても、導入過程において果実Fに当接するローラー24が回転することにより果実に対する押圧作用が軽減されるので、果実表皮の損傷も低減される。また、果実把持ユニット2の連続使用によって各弾性体23cの弾性力が経時変化をきたしても、その影響は小さい。したがって、弾性体23cの弾性力の許容範囲が大きくなるため、弾性力の調整作業が容易になるか、或いは、調整そのものを不要とすることができる。
また、ローラー位置決めピン23gと歯付のローラー24からなるラチェット機構は、ローラー24を果実Fの導入方向には回転しやすく、逆方向には回転しにくいように設定されているので、アーム23は果実Fに対する把持状態を確実に保つことができる。特に、装置の運転時の振動などによって果実の把持姿勢が変化したり果実把持ユニット2の倒伏時において果実が転がり落ちたりするのを防ぐことができる。
さらに、本実施形態では、果実受部材25を中心として4本のアーム23のすべてがリンク機構で相互に連結されている。したがって、それぞれのアーム23のうちいずれかが回動を開始すれば他のアーム23も同時に回動を始める。このとき、例えばアーム23の間に導入させようとする果実Fの形状がいびつで各アーム23に対する当接のタイミングや圧力にばらつきが生じても、或いは、果実Fの当初の挿入位置が中心からずれていても、4本のアーム23は同時かつ同様に回動する。したがって、果実把持ユニット2は果実Fの形状による影響や当初の果実の挿入位置による影響をさほど受けず常に果実を果実把持ユニット2の果実受部材25の中央に導くことができる。その際にローラー24の動きによって果実Fはよりスムーズに導かれる。
以上のように本実施形態による果実把持ユニット2によれば、果実Fを確実に保持することができるとともに、表面の硬さの程度に拘わらず果実Fの損傷を軽減させることができる。また、果実Fの形状、挿入位置、挿入姿勢の影響を受けず常に果実受部材25の中央に果実をスムーズに導入することができる。さらに、果実把持ユニット2の耐久性や、果実Fを果実把持ユニット2に導入するときの作業効率も向上させることができる。特に、本実施形態は、果実Fの把持動作に起因する果実Fの商品価値の低下を確実に防止することができる点で極めて顕著な効果を奏する。
本発明の各部の具体的な構成は、全て本発明の意図する範囲内で種々変更を加え得ることは勿論である。これまで述べてきた実施形態においてアーム23は4本であることを前提にして説明をしているが、アーム23の本数は2以上であれば特に限定されない。例えば、第二の実施形態として、図10の平面図で示すように、3本のアーム23による果実把持ユニット2を構成することも可能である。この場合には、各アーム23に対応する凹部22cやリンク部材28等も3つずつ用意される。アーム23を3本とする場合、果実全体に対する把持力を確保するためには、弾性体23cの弾性を第一実施形態における弾性体23cより強いものとするか、又は、弾性は同じままでローラー24の幅を第一実施形態におけるものよりも広く設定して果実表皮に当接する面積を広くする等の方法を採り得る。後者による方が果実Fの表皮に対する食い込みも浅くすることができる。その他の果実把持ユニット2の全体構造や作用は、第一実施形態のそれと同じである。
1…果実処理装置、2…果実把持ユニット、21…ガイドブロック、21a…円形凹部、22…アーム支持部材、22a…円板部、22b…円筒部、22c…凹部、22d…スリット、22f…軸孔、22i…弾性体受容穴、23…アーム、23a…アーム基端部、23b…基端部軸着部、23c…アーム弾性体、23d…弾性体受容穴、23e…基端部スリット、23f…溝部、23g…ローラー位置決めピン、23h…弾性体、24…ローラー、24a…第1の斜縁、24b…第2の斜縁、25…果実受部材、25a…円柱部、25b…傘部、25c…スリット、28…リンク部材、28a…軸着部、28b…軸着部、3…果実皮剥きユニット、4…間欠回転部、5…ヘタ取り機構、6…吸着機構、9…インデックステーブル、91…切欠部、F…果実、Fa…ヘタ部、Fb…先端部、Fc…削り片

Claims (4)

  1. 果実を把持した状態で保持する果実把持ユニットであって、少なくとも2本以上のアームと、これらのアームの基端部が回動可能に軸着されたアーム支持部材と、前記アームを内側へ回動させる方向に常に付勢して把持力を与える弾性体とを具備し、前記アームの内側に外周部が露出したローラーが設けられ、前記ローラーは、少なくとも果実を前記アーム間に導入する方向へ回転可能に取り付けられていることを特徴とする果実把持ユニット。
  2. 前記ローラーの回転抵抗は、果実を前記アームの間に導入する方向に比べて、前記アームの間から取り出す方向に大きいことを特徴とする請求項1に記載の果実把持ユニット。
  3. 前記ローラーの外周部には複数の歯が設けられ、前記歯は、果実の導入側の回転方向に対する傾斜角が小さい第1の斜縁を有し、逆側の回転方向に対する傾斜角が大きい第2の斜縁を有し、前記アームには、内部から前記ローラーに向けて付勢されて前記歯に圧接されたローラー位置決めピンが設けられていることを特徴とする請求項2に記載の果実把持ユニット
  4. 前記アーム間に導入された果実を受ける面を備えるとともに前記アーム支持部材に対して前記アーム間に導入される方向に移動可能に構成された果実受部材と、この果実受部材が前記アーム間に導入される方向に移動したときに前記アームが開くように、前記果実受部材と前記アームとの間に連結されたリンク部材とをさらに具備することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の果実把持ユニット。
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