JP2013221630A - ヒートポンプ熱源システム - Google Patents

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Abstract

【課題】沸かし上げ運転と暖房運転の実行要求がなされているときに、ヒートポンプの効率の低下を防止して、沸かし上げ運転と暖房運転を実行するヒートポンプ熱源システムを提供する。
【解決手段】優先モード切替部153は、暖房実行条件と沸かし上げ実行条件が共に成立しているときに、暖房運転の実行を禁止して沸かし上げ運転の実行を許可する蓄熱優先モードと、沸かし上げ運転の実行を禁止して暖房運転の実行を許可する暖房優先モードとを、ヒートポンプ51の効率に基づいて切替えて、沸かし上げ運転又は暖房運転の単独運転を実行させる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、ヒートポンプによって、貯湯タンク内の湯水の加熱と、暖房端末が接続された暖房循環路内を循環する熱媒体の加熱を行うヒートポンプ熱源システムに関する。
従来より、ヒートポンプの熱媒体が循環されるヒートポンプ循環路と、貯湯タンク内の湯水が循環されるタンク循環路と、暖房端末が接続されて暖房熱媒体が循環される暖房循環路の途中に接続されて、ヒートポンプの熱媒体とタンク循環路内の湯水及び暖房循環路内の暖房熱媒体との間で熱交換を行なうヒートポンプ熱交換器を備えたヒートポンプ熱源システムが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に記載されたヒートポンプ熱源システムにおいては、貯湯タンクから給湯する給湯運転と、暖房循環路内の暖房熱媒体を循環させてヒートポンプにより加熱する暖房運転とを同時に行っているときに、貯湯タンクの湯切れが生じたときには、暖房循環路からヒートポンプ熱交換器への暖房熱媒体の流量を減少させるか、或いは暖房熱媒体の流通を停止して、タンク循環路に貯湯タンク内の湯水を循環させて貯湯タンク内の湯水を加熱する沸かし上げ運転を行うようにしている。
特開2009−250481号公報
上記特許文献1に記載されたヒートポンプ熱源システムにおいては、貯湯タンクの湯切れが生じたときに、ヒートポンプ熱交換器への暖房熱媒体の流通量を減少させて、沸かし上げ運転と暖房運転の同時運転を行なうか、或いは暖房運転を停止して沸かし上げ運転のみを行なうようにしている。
このように、沸かし上げ運転と暖房運転の同時運転を行なうと、ヒートポンプ熱交換器において暖房熱媒体と湯水との間で熱交換器が行われる場合がある。そして、暖房循環路からヒートポンプ熱交換器に流入する暖房熱媒体の温度(暖房端末からの戻り温度)は、貯湯タンクからタンク循環路に流入する湯水の温度(給水温度)よりも高くなるのが一般的であるため、この場合には、ヒートポンプ熱交換器において、タンク循環路内の湯水が暖房熱媒体からの放熱により加熱されて、湯水の温度が上昇する。
ここで、ヒートポンプ熱交換器への入水温度が高いほど、ヒートポンプの効率が低くなるため、このようにヒートポンプ熱交換器において暖房熱媒体から湯水への放熱が行なわれて湯水の温度が上昇すると、ヒートポンプの効率が低下してしまう。
本発明はかかる背景に鑑みてなされたものであり、沸かし上げ運転と暖房運転の実行要求がなされているときに、ヒートポンプの効率の低下を防止して、沸かし上げ運転と暖房運転を実行することができるヒートポンプ熱源システムを提供することを目的とする。
本発明は上記目的を達成するためになされたものであり、
下部に給水管が接続されると共に上部に給湯管が接続され、該給水管から供給される水が貯められる貯湯タンクと、
前記貯湯タンクの下部と上部を接続したタンク循環路と、
前記貯湯タンクの下部に貯まった水を前記タンク循環路を介して前記貯湯タンクの上部に循環させるタンク循環ポンプと、
暖房端末が接続された暖房循環路と、
前記暖房循環路内に暖房熱媒体を循環させる暖房循環ポンプと、
ヒートポンプ循環路を有し、該ヒートポンプ循環路内を循環するヒートポンプ熱媒体を加熱するヒートポンプと、
前記ヒートポンプ循環路と前記タンク循環路と前記暖房循環路の途中に設けられて、前記ヒートポンプ循環路内を循環するヒートポンプ熱媒体と前記タンク循環路内を循環する湯水との間で熱交換を行うと共に、前記ヒートポンプ循環路内を循環するヒートポンプ熱媒体と前記暖房循環路内を循環する暖房熱媒体との間で熱交換を行うヒートポンプ熱交換器と、
所定の暖房実行条件が成立しているときに、前記暖房循環ポンプと前記ヒートポンプを作動させることにより、前記暖房循環路内を循環する暖房熱媒体を加熱して前記暖房端末による暖房を行なう暖房運転を実行する暖房制御部と、
所定の沸かし上げ実行条件が成立しているときに、前記タンク循環ポンプと前記ヒートポンプを作動させることにより、前記タンク循環路内を循環する前記貯湯タンクからの湯水を所定の沸かし上げ温度まで加熱する沸かし上げ運転を実行するタンク制御部と
を備えたヒートポンプ熱源システムに関する。
そして、本発明のヒートポンプ熱源システムは、
前記暖房実行条件と前記沸かし上げ実行条件が共に成立しているときに、前記暖房運転の実行を禁止して前記沸かし上げ運転の実行を許可する蓄熱優先モードと、前記沸かし上げ運転の実行を禁止して前記暖房運転の実行を許可する暖房優先モードとを、所定のモード切替条件により切替えて、前記沸かし上げ運転又は前記暖房運転の単独運転を実行させる優先モード切替部を備えたことを特徴とする(第1発明)。
第1発明によれば、前記暖房実行条件と前記沸かし上げ実行条件が共に成立しているときに、前記優先モード切替部により、前記蓄熱優先モードと前記暖房優先モードが切替えられて、前記沸かし上げ運転又は前記暖房運転の単独運転が実行される。そのため、前記沸かし上げ運転と前記暖房運転の同時運転が禁止され、この同時運転により、前記ヒートポンプ熱交換器において、前記暖房循環路内を流通する暖房熱媒体と前記タンク循環路内を流通する湯水との間で熱交換が行われて、前記ヒートポンプの効率が低下することを防止することができる。
また、第1発明において、
前記タンク循環路から前記ヒートポンプ熱交換器に流入する湯水の温度を検出するタンク戻り温度センサと、
前記暖房循環路から前記ヒートポンプ熱交換器に流入する暖房熱媒体の温度を検出する暖房戻り温度センサとを備え、
前記優先モード切替部は、前記ヒートポンプ熱交換器において、前記タンク循環路から流入する前記タンク戻り温度センサによる検出温度の湯水を前記沸かし上げ温度まで加熱するときの前記ヒートポンプの効率である蓄熱ヒートポンプ効率と、前記ヒートポンプ熱交換器において、前記暖房循環路から流入する前記暖房戻り温度センサによる検出温度の暖房熱媒体を、所定の暖房出湯温度まで加熱するときの前記ヒートポンプの効率である暖房ヒートポンプ効率とを求め、前記モード切替条件として、前記蓄熱ヒートポンプ効率が前記暖房ヒートポンプ効率よりも高いときは前記蓄熱優先モードとし、前記暖房ヒートポンプ効率が前記蓄熱ヒートポンプ効率よりも高いときには前記暖房優先モードとすることを特徴とする(第2発明)。
第2発明によれば、前記優先モード切替部により、前記沸かし上げ運転を実行する場合の前記ヒートポンプの効率である前記蓄熱ヒートポンプ効率と、前記暖房運転を実行する場合の前記ヒートポンプの効率である前記暖房ヒートポンプ効率とが求められる。そして、前記蓄熱ヒートポンプ効率が前記暖房ヒートポンプ効率よりも高いときは前記蓄熱優先モードとされ、前記暖房ヒートポンプ効率が前記蓄熱ヒートポンプ効率よりも高いときには前記暖房優先モードとされるため、前記沸かし上げ運転と前記暖房運転のうちで、前記ヒートポンプの効率が高くなる方を優先して実行させることができる。
また、第1発明において、
前記暖房制御部は、前記暖房実行条件と前記沸かし上げ実行条件が共に成立しているときに、前記ヒートポンプを所定能力以上で作動させて、前記暖房運転を断続的に実行し、
前記優先モード切替部は、前記暖房制御部により前記暖房運転が断続的に実行されているときに、前記暖房運転の実行中は前記暖房優先モードとし、前記暖房運転の停止中は前記蓄熱優先モードとすることを特徴とする(第3発明)。
第3発明によれば、前記暖房制御部により、前記ヒートポンプの能力を高めて作動させて、前記暖房運転を断続的に実行することによって、前記暖房運転の停止中に、前記タンク制御部により前記沸かし上げ運転を実行することが可能になる。そのため、前記暖房運転と前記沸かし上げ運転を短時間で切替えて、前記暖房運転による暖房効果を確保しつつ、前記貯湯タンク内の湯水を前記沸かし上げ温度まで加熱することができる。
また、第1発明から第3発明のうちのいずれかにおいて、
前記タンク制御部は、前記暖房実行条件と前記沸かし上げ実行条件が共に成立している場合に、前記沸かし上げ運転の実行により前記沸かし上げ温度まで加熱する前記貯湯タンク内の湯水の総量を、前記暖房実行条件が成立せずに前記沸かし上げ実行条件が成立している場合よりも、減少させることを特徴とする(第4発明)。
第3発明によれば、前記沸かし上げ運転に要する時間を短縮して、前記沸かし上げ運転から前記暖房運転に切替わるまでの待ち時間を減少させることができる。
ヒートポンプ熱源システムの構成図。 暖房運転と沸かし上げ運転の第1のフローチャート。 暖房運転と沸かし上げ運転の第2のフローチャート。 効率/出水温度の対応マップの説明図。 暖房運転を断続的に実行する場合のタイミングチャート。
本発明の実施形態について、図1〜図4を参照して説明する。図1を参照して、本実施形態のヒートポンプ熱源システムは、貯湯ユニット10、ヒートポンプユニット50、ガス熱源ユニット80、及び、ヒートポンプ熱源システムの全体的な作動を制御するコントローラ150を備えている。
貯湯ユニット10は、貯湯タンク11、給水管12、給湯管13等を備えている。貯湯タンク11は内部に湯水を保温して貯め、高さ方向に略等間隔でタンク温度センサ14〜17が設けられている。貯湯タンク11の底部には、作業者の手動操作により開弁される排水弁18が設けられている。
給水管12は、一端が給水口30を介して図示しない水道に接続され、他端が貯湯タンク11の下部に接続されて、貯湯タンク11内の下部に水を供給する。給水管12には、貯湯タンク11の内圧が過大になることを防止するための減圧弁19と、貯湯タンク11から給水管12への湯水の流出を阻止するための逆止弁20が設けられている。
給水管12は、タンク混合弁21を介して給湯管13に連通しており、タンク混合弁21により、貯湯タンク11から給湯管13に供給される湯と給水管12から給湯管に供給される水との混合比が変更される。給水管12には、給水管12内の水の温度を検出する水温度センサ22と、給水管12を流通する水の流量を検出する水流量センサ23と、給湯管13から給水管12への湯水の流出を阻止するための逆止弁24とが設けられている。
給湯管13は、一端が給湯口31に接続され、他端が貯湯タンク11の上部に接続されている。貯湯タンク11の上部に貯められた湯水は、給湯口31を介して図示しない給湯栓(台所、洗面所、浴室のカランやシャワー等)に供給される。給湯管13には、給湯管13から貯湯タンク11への湯水の流入を阻止する逆止弁25と、給湯管13内の湯水の温度を検出する湯温度センサ26と、給湯管13を流通する湯水の流量を検出する湯流量センサ27とが設けられている。
さらに、給湯管13には、給水管12の分岐管との接続部よりも下流側で、ガス熱源ユニット80に接続されたバイパス管33(バイパス往管33a、バイパス戻管33b)が介設されている。給湯管13のバイパス往管33aとの接続部とタンク混合弁21の間には、湯温度センサ28が設けられ、給湯管13のバイパス戻管33bとの接続部と給湯口31の間に、混合湯温度センサ32が設けられている。
また、給湯管13のバイパス往管33aとの接続部とバイパス戻管33bとの接続部の間に、バイパス往管33aに供給される湯水の流量を調整するためのバイパス制御弁29が設けられている。ヒートポンプユニット50及びガス熱源ユニット80と接続された暖房循環路40には、暖房循環路40からヒートポンプユニット50に戻る温水の温度を検出する暖房ヒートポンプ戻り温度センサ45と、ヒートポンプユニット50により加熱されて暖房循環路40に出湯される温水の温度を検出する暖房ヒートポンプ往き温度センサ46と、ヒートポンプユニット50をバイパスするヒートポンプバイパス路42と暖房循環路40の下流側の接続箇所の直下流部に設けられて、暖房循環路40からの温水とヒートポンプバイパス路42からの温水とが混合された温水の温度を検出する暖房混合温度センサ47とが設けられている。
さらに、暖房循環路40側に流通する温水とヒートポンプバイパス路42側に流通する湯水の割合を調節するための暖房側混合弁48が設けられている。また、ヒートポンプユニット50と接続されたタンク循環路41には、貯湯タンク11からタンク循環路41に供給される湯水の温度を検出するタンク下温度センサ34が設けられている。
貯湯ユニット10に備えられた各センサの検出信号は、コントローラ150に入力される。また、コントローラ150から出力される制御信号によって、タンク混合弁21、バイパス制御弁29、及び暖房側混合弁48の作動が制御される。
次に、ヒートポンプユニット50は、貯湯タンク11内の湯水をタンク循環路41を介して循環させて加熱すると共に、暖房循環路40内を流通する温水(本発明の暖房熱媒体に相当する)を加熱するものである。ヒートポンプユニット50は、ヒートポンプ循環路52により接続された蒸発器53、圧縮機54、ヒートポンプ熱交換器55(凝縮機)、及び膨張弁56により構成されたヒートポンプ51を有している。
蒸発器53は、ファン60の回転により供給される空気とヒートポンプ循環路52内を流通する熱媒体(ハイドロフルオロカーボン(HFC)等の代替フロン、二酸化炭素等、本発明のヒートポンプ熱媒体に相当する)との間で熱交換を行う。圧縮機54は、蒸発器53から吐出された熱媒体を圧縮して高圧・高温とし、ヒートポンプ熱交換器55に送出する。膨張弁56は、圧縮機54で加圧された熱媒体の圧力を開放する。
除霜弁61は膨張弁56をバイパスして設けられており、圧縮機54から送出される熱媒体により蒸発器53を除霜する。ヒートポンプ循環路52の膨張弁56の上流側及び下流側、圧縮機54の上流側及び下流側には、ヒートポンプ循環路52内を流通する熱媒体の温度を検出する熱媒体温度センサ62,63,64,65が、それぞれ設けられている。また、蒸発器53には、蒸発器53に吸入される空気の温度(外気温度)を検出する外気温度センサ67が設けられている。
ヒートポンプ熱交換器55はタンク循環路41と接続され、圧縮機54により高圧・高温とされた熱媒体と、タンク循環路41内を流通する湯水との熱交換により、タンク循環路41内を流通する湯水を加熱する。タンク循環路41には、貯湯タンク11内の湯水をタンク循環路41を介して循環させるためのタンク循環ポンプ66が設けられている。
貯湯タンク11内の下部に貯まった湯水は、タンク循環ポンプ66によりタンク循環路41に導かれ、ヒートポンプ熱交換器55で加熱されて貯湯タンク11の上部に戻される。なお、タンク循環路41のヒートポンプ熱交換器55の上流側及び下流側には、タンク循環路41内を流通する湯水の温度を検出する湯温度センサ68,69が設けられている。また、ヒートポンプ熱交換器55には、その内部の雰囲気温度を検出する雰囲気温度センサ57が設けられている。
また、ヒートポンプ熱交換器55は暖房循環路40と接続され、圧縮機54により高圧・高温とされた熱媒体と、暖房循環路40内を流通する温水との熱交換により、暖房循環路40内を流通する温水を加熱する。
ヒートポンプユニット50に備えられた各センサの検出信号は、コントローラ150に入力される。また、コントローラ150から出力される制御信号によって、圧縮機54、タンク循環ポンプ66、ファン60の作動が制御される。
次に、ガス熱源ユニット80は、バイパス管33から供給される湯水と、暖房循環路40内を流通する温水を加熱するものであり、給湯用の第1バーナ71と第1バーナ71により加熱される第1熱交換器72を有する給湯補助熱源機70、暖房・追焚き用の第2バーナ76と第2バーナ76により加熱される第2熱交換器77を有する暖房補助熱源機75、給水管85、給湯管86、及び追焚き熱交換器87等を備えている。
第1バーナ71及び第2バーナ76は、図示しないガス供給管から燃料ガスが供給されると共に、図示しない燃焼ファンにより燃焼用空気が供給される。コントローラ150は、第1バーナ71及び第2バーナ76に供給する燃料ガスと燃焼用空気の流量を調節して、第1バーナ71及び第2バーナ76の燃焼量を制御する。
第1熱交換器72は、給水管85及び給湯管86に連通しており、第1バーナ71の燃焼熱によって、給水管85から供給される水を加熱して給湯管86に出湯する。給水管85は、一端が貯湯ユニット10のバイパス往管33aに接続され、バイパス往管33aを介して水が供給される。給湯管86は、一端が貯湯ユニット10のバイパス戻管33bに接続されており、バイパス戻管33bを介して給湯口31から湯を供給する。
給水管85には、上流側から順に、止水弁93と水量センサ88が設けられている。給水管85と給湯管86は、バイパス管89により連通しており、バイパス管89にはバイパス管89の開度を調節するための水量調節弁90が設けられている。給湯管86の給湯熱交換器82の下流側、及びバイパス管89との接続部分の下流側には、給湯管86内を流通する湯の温度を検出する給湯温度センサ91,92が、それぞれ設けられている。
この構成により、貯湯タンク11から給湯管13に供給される湯の温度が設定給湯温度よりも低いとき(湯切れ状態)に、バイパス往管33aを介して給水管85に供給される水が第1熱交換器72により加熱されて湯となり、バイパス管89からの水と混合されて、給湯管86及びバイパス戻管33bを介して給湯口31から供給されるようになっている。
また、給湯管86は、湯張り管100により、浴槽101に接続された風呂循環路102に連通している。湯張り管100には、湯張り管100を開閉する湯張り弁103と、風呂循環路102から給湯管86への湯の流入を阻止する逆止弁104が設けられている。湯張り弁103を開弁することにより、給湯管86から湯張り管100及び風呂循環路102を介して浴槽101に湯を供給することができる。
風呂循環路102には、浴槽101内の湯水を風呂循環路102を介して循環させる風呂循環ポンプ105と、追焚き熱交換器87とが設けられている。追焚き熱交換器87は、追焚き往管107及び追焚き戻管108を介して暖房循環路40に接続されている。追焚き往管107には、追焚き往管107を開閉する追焚き弁109が設けられている。
コントローラ150は、風呂循環ポンプ105を作動させて、浴槽101内の湯水を風呂循環路102を介して循環させた状態で、追焚き弁109を開弁し、後述する暖房循環ポンプ111を作動させて暖房循環路40から追焚き往管107及び追焚き戻管108を介して追焚き熱交換器87に温水を循環供給することによって、浴槽101内の湯水を追焚きする。
第2熱交換器77は、暖房循環路40の途中に設けられており、第2バーナ76の燃焼熱によって、暖房循環路40内を流通する温水を加熱する。暖房循環路40は、第2熱交換器77の他に、床暖房機200(本発明の暖房端末に相当する)及び温風暖房機210と接続されて温水による熱を供給する。
暖房循環路40には、上述したヒートポンプ熱交換器55及び暖房補助熱源機75の第2熱交換器77と、シスターン110と、暖房循環ポンプ111とが設けられている。また、暖房循環路40は、暖房循環ポンプ111と第2熱交換器77の間の箇所で低温暖房路112と高温暖房路130とに分岐している。
高温暖房路130には温風暖房機210が接続され、低温暖房路112には床暖房機200が接続されている。高温暖房路130と低温暖房路112は、温風暖房機210及び床暖房機200の下流側で合流している。高温暖房路130と温風暖房機210の接続部と第2熱交換器77の間の箇所で高温暖房路130から分岐してシスターン110に連通する暖房バイパス路113が設けられ、暖房バイパス路113には、暖房バイパス路113の開度を調節する暖房バイパス調節弁114が設けられている。
暖房循環路40の暖房循環ポンプ111の出口付近には、暖房循環ポンプ111から送出される温水の温度を検出する戻り温水温度センサ115が設けられている。また、暖房循環路40の第2熱交換器77の出口付近には、第2熱交換器77から送出される温水の温度を検出する往き温水温度センサ116が設けられている。
低温暖房路112は、熱動弁120を介して床暖房機200に接続されており、熱動弁120の開閉によって、低温暖房路112から床暖房機200への温水の供給と停止が切替えられる。また、高温暖房路130から温風暖房機210への温水の供給と停止は、温風暖房機210に備えられた熱動弁211の開閉により行われる。床暖房機200を操作するための床暖房リモコン201には、床暖房機200が設置された室内の温度を検出する室温センサ202が接続されている。
床暖房リモコン201とコントローラ150は、通信可能に接続され、床暖房リモコン201により設定された目標暖房温度のデータと、室温センサ202による検出温度のデータが、コントローラ150に送信される。
熱源リモコン160は、コントローラ150と通信可能に接続されている。熱源リモコン160には、ヒートポンプ熱源システムの運転状態や運転条件の設定状態等を表示する表示器161と、ヒートポンプ熱源システムの運転条件等を設定する操作部162とが備えられている。
ヒートポンプ熱源システムの使用者は、熱源リモコン160の操作部162を操作することによって、貯湯タンク11内の湯水の沸き上げ指示、給湯口31からの給湯温度(設定給湯温度)、浴槽101への給湯温度(設定湯張り温度)等を設定することができる。
ガス熱源ユニット80に備えられた各センサの検出信号はコントローラ150に入力される。また、コントローラ150から出力される制御信号によって、第1バーナ71、第2バーナ76、水量調節弁90、止水弁93、湯張り弁103、風呂循環ポンプ105、追焚き弁109、暖房循環ポンプ111、暖房バイパス調節弁114、及び熱動弁120の作動が制御される。
コントローラ150は、図示しないCPU,メモリ等により構成された電子回路ユニットであり、メモリに保持されたヒートポンプ熱源システムの制御用プログラムを、CPUで実行することによって、暖房制御部151、タンク制御部152、及び優先モード切替部153として機能し、ヒートポンプ熱源システムの作動を制御する。
暖房制御部151は、床暖房機200の暖房運転を実行する。タンク制御部152は、貯湯タンク11内の湯水を、熱源リモコン160により設定されている給湯温度(設定給湯温度又は設定湯張り温度)に応じた沸かし上げ温度まで加熱する沸かし上げ運転を実行する。優先モード切替部153は、暖房運転の実行条件(暖房実行条件)と沸かし上げ運転の実行条件(沸かし上げ実行条件)が共に成立しているときに、暖房運転の実行を禁止して沸かし上げ運転の実行を許可する蓄熱優先モードと、沸かし上げ運転の実行を禁止して暖房運転の実行を許可する暖房優先モードを切替えて、暖房運転又は沸かし上げ運転の単独運転を実行させる。
次に、図2〜図3に示したフローチャートに従って、コントローラ150による床暖房機200の暖房運転と貯湯タンク11内の湯水の沸かし上げ運転の実行処理について説明する。
図2のSTEP1〜STEP4及びSTEP21〜STEP22は、暖房制御部151による処理である。STEP1で、暖房制御部151は、暖房実行条件が成立しているか否かを判断する。暖房実行条件としては、例えば、(1)使用者により床暖房リモコン201の暖房開始操作がなされたこと、(2)床暖房リモコン201により設定されているタイマ運転の開始時刻になったこと、が設定されている。
STEP1で暖房実行条件が成立しているときはSTEP2に進み、暖房制御部151は、暖房側混合弁48により、暖房側混合弁48からヒートポンプバイパス路42側への温水の流通を停止して、ヒートポンプ熱交換器55側に温水を流通させる第1暖房循環状態とする。
続くSTEP3で、暖房制御部151は、暖房循環ポンプ111をON(起動)し、STEP4でヒートポンプ51をONする。これにより、ヒートポンプ熱交換器55において、暖房循環路40内を循環する温水が、ヒートポンプ循環路52内を循環する熱媒体により加熱されて床暖房機200に供給され、床暖房機200による暖房が行なわれる。
次のSTEP5〜STEP7は、優先モード切替部153による処理である。優先モード切替部153は、STEP5で暖房ヒートポンプ戻り温度センサ45(本発明の暖房戻り温度センサに相当する)の検出温度を測定し、STEP6でこの検出温度を図4に示した「効率/出水温度-対応マップ」に適用して、暖房ヒートポンプ効率(暖房運転を実行するときのヒートポンプ51の効率)を求める。
図4の「効率/出水温度-対応マップ」は、縦軸をヒートポンプ51の効率(%)に設定し、横軸をヒートポンプ熱交換器55からの出水温度(℃)に設定して、ヒートポンプ熱交換器55への入水温度が10℃である場合(図中a)と35℃である場合(図中b)の、ヒートポンプ51の効率とヒートポンプ熱交換器55からの出水温度との対応を示したものである。
なお、図4の「効率/出水温度-対応マップ」は、外気温度が5℃であるときのものでる。コントローラ150のメモリには、異なる外気温度に対応した複数の「効率/出水温度-対応マップ」のデータが保持されており、優先モード切替部153は、外気温度センサ67により検出した外気温度に応じて、使用する「効率/出水温度-対応マップ」を選択する。
図4では、暖房運転における暖房循環路40からヒートポンプ熱交換器55に流入する温水の温度が35℃であって、ヒートポンプ熱交換器55から暖房循環路40に流出する温水の温度(本発明の暖房出湯温度に相当する)が40℃である場合の暖房ヒートポンプ効率を求めている。すなわち、優先モード切替部153は、入水温度35℃のbのラインについて、出水温度40℃に対応する効率300%を、暖房ヒートポンプ効率として求めている。
次のSTEP7で、優先モード切替部153は、貯湯タンク11内の湯水の沸かし上げ実行条件が成立しているか否かを判断する。ここで、沸かし上げ実行条件としては、貯湯タンク11が湯切れ状態となっていることが設定されている。貯湯タンク11の湯切れは、(1)給湯補助熱源機70の作動、(2)タンク温度センサ17の検出温度が湯切れ判定温度(例えば、沸かし上げ温度−5℃)以下まで低下、(3)湯温度センサ26の検出温度が湯切れ判定温度以下まで低下、等により判断される。
沸かし上げ実行条件が成立していないときはSTEP1に戻り、暖房制御部151による暖房運転が継続される。そして、STEP1で暖房実行条件が成立しなくなったとき(使用者により床暖房リモコン201の暖房停止操作がなされたとき、タイマ運転が終了したとき等)にSTEP21に分岐し、暖房制御部151は、暖房循環ポンプ111をOFF(停止)し、STEP22でヒートポンプ51をOFFして暖房運転を終了し、STEP1に戻る。
一方、STEP7で沸かし上げ実行条件が成立しているときには図3のSTEP8に進む。STEP8〜STEP9は暖房制御部151による処理である。暖房制御部151は、STEP8で、ヒートポンプ51の加熱能力が、暖房要求能力(床暖房リモコン201による設定温度と、室温センサ202の検出温度との差により決定される)よりも高いか否かを判断する。
そして、ヒートポンプ51の加熱能力が暖房要求能力よりも高いときはSTEP9に進み、暖房制御部151は、ヒートポンプ51の加熱量を、暖房要求能力(室温を設定暖房温度に維持するために必要な床暖房機200の暖房能力、本発明の所定能力に相当する)を超える固定値(例えば、最大加熱量)にして暖房運転を実行する。
この場合、暖房制御部151は、室温センサ202の検出温度が設定暖房温度+5℃以上になったときに、暖房側混合弁48により、暖房側混合弁48からヒートポンプ熱交換器55への温水の流通を停止して、暖房側混合弁48からヒートポンプバイパス路42に温水を流通させる第2暖房循環状態とする(暖房停止)。
また、暖房制御部151は、室温センサ202の検出温度が設定暖房温度−5℃以下になったときに、暖房側混合弁48により、暖房側混合弁48からヒートポンプバイパス路42への温水の流通を停止して、暖房側混合弁48からヒートポンプ熱交換器55に温水を流通させる第1暖房循環状態とする(暖房実行)。
優先モード切替部153は、暖房制御部151により暖房運転が実行されているときは「暖房優先モード」とし、暖房制御部151により暖房運転が実行されていないときには「蓄熱優先モード」とする。なお、暖房制御部151により暖房運転(ヒートポンプ熱交換器55を熱源とする暖房運転)が実行中であることと停止中であることは、本発明のモード切替条件に相当する。
ここで、図5(a)は、縦軸を温度(℃)及び流量(リットル/min)に設定し、横軸を時間に設定して、暖房運転を実行したときの暖房混合温度センサ47の検出温度(暖房混合温度)と、暖房循環ポンプ111により暖房循環路40内を循環する温水の流量を示したものである。
図5(a)のt10以前は、貯湯タンク11の湯切れが生じていない状態で暖房運転が実行されており、暖房混合温度は、ヒートポンプ51の比例制御により、室温を設定暖房温度に維持するために必要なほぼ一定温度となる。
また、図5(a)のt10〜t14は、貯湯タンク11の湯切れが生じている状態で、暖房運転が断続的に実行されている。t10〜t11及びt12〜t13の期間(暖房実行期間)では、ヒートポンプ51の加熱量を固定値として作動させており(図3のSTEP9に対応)、暖房混合温度が上昇して床暖房機200の放熱量が増加し、室温が上昇する。
そして、室温が設定暖房温度+5℃以上になってから設定暖房温度−5℃以下になるまでの期間であるt11〜t12とt13〜t14の期間(暖房停止期間)では、暖房側混合弁48により第2暖房循環状態とされて、暖房循環路40からヒートポンプ熱交換器55への温水の流通が停止するため、暖房混合温度が徐々に低下している。
ここで、暖房停止期間においては第2暖房循環状態とされ、暖房循環路40内の温水はヒートポンプ熱交換器55側には流通しない。そのため、タンク循環ポンプ66を作動させて、ヒートポンプ熱交換器55によりタンク循環路41内を流通する湯水を加熱することができる。
そこで、STEP10で暖房停止期間であるときにはSTEP11に進む。STEP11〜STEP14はタンク制御部152による処理である。タンク制御部152は、STEP11でタンク循環ポンプ66をONし、STEP12で暖房側混合弁48により第2暖房循環状態とし、ヒートポンプ熱交換器55からタンク循環路41への湯水の出水温度が沸かし上げ温度となるように、ヒートポンプ51の加熱量を制御して、沸かし上げ運転を実行する。
ここで、貯湯タンク11内の湯水の沸かし上げ温度は、熱源リモコン160により設定されている給湯温度(設定給湯温度又は設定湯張り温度)に応じて、以下の表1に従って設定される。
Figure 2013221630
STEP11とSTEP12の処理により、貯湯タンク11の下部に貯まっている湯水が沸かし上げ温度まで加熱されて、貯湯タンク11の上部に戻される。そして、続くSTEP13で、タンク制御部152は、タンク温度センサ14の検出温度が設定されている沸かし上げ温度である40℃以上になったか否かを判断する。
タンク温度センサ14の検出温度が40℃よりも低いときはSTEP8に戻る。一方、タンク温度センサ14の検出温度が40℃以上になったときにはSTEP14に進み、タンク制御部152はタンク循環ポンプ66をOFFして、沸かし上げ運転を終了する。続くSTEP15〜STEP16は暖房制御部151による処理である。
暖房制御部151は、STEP15で、暖房側混合弁48により第1暖房循環状態として、暖房循環路40からヒートポンプ熱交換器55に温水が供給される状態とする。また、続くSTEP16で、暖房制御部151は、設定暖房温度と室温センサ202の検出温度との温度差を減少させるように、ヒートポンプ51の加熱量を制御(温調制御)して、図2のSTEP1に戻る。
また、STEP8で、ヒートポンプ51の加熱能力が暖房要求能力以下であるときには、ヒートポンプ51の加熱能力に余裕がないため、上述したSTEP9の処理により、暖房運転の実行と停止を切替えることができない。そのため、この場合はSTEP30に分岐する。
STEP30〜STEP32は優先モード切替部153による処理である。優先モード切替部153は、STEP30で、湯温度センサ68(本発明のタンク戻り温度センサに相当する)の検出温度を測定し、この検出温度を図4に示した「効率/出水温度」の対応マップに適用して、蓄熱ヒートポンプ効率(沸かし上げ運転を実行するときのヒートポンプ51の効率)を求める。
図4では、沸かし上げ運転におけるタンク循環路41からヒートポンプ熱交換器55に流入する湯水の温度(湯温度センサ68により検出される)が10℃であって、ヒートポンプ熱交換器55により45℃まで湯水を加熱する場合の蓄熱ヒートポンプ効率を求めている。すなわち、入水温度10℃のaのラインについて、出水温度45℃に対応する効率350%を、蓄熱ヒートポンプ効率として求めている。
次のSTEP32で、優先モード切替部153は、STEP31で求めた蓄熱ヒートポンプ効率が、STEP6で求めた暖房ヒートポンプ効率よりも高いか否かを判断する。そして、蓄熱ヒートポンプ効率が暖房ヒートポンプ効率よりも高いときは、STEP11に進む。なお、蓄熱ヒートポンプ効率が暖房ヒートポンプ効率よりも高いことは、本発明のモード切替条件に相当する。
この場合は、ヒートポンプ熱交換器を熱源とした暖房運転の実行が禁止されて、沸かし上げ運転が許可された「蓄熱優先モード」となる。なお、「蓄熱優先モード」においては、暖房制御部151は、暖房補助熱源機75を作動させることにより、暖房補助熱源機75を熱源とした暖房運転を実行することができる。
一方、STEP32で、蓄熱ヒートポンプ熱効率が暖房ヒートポンプ熱効率よりも低いときにはSTEP8に分岐する。この場合は、タンク制御部152による沸かし上げ運転の実行が禁止されて、暖房制御部151によるヒートポンプ熱交換器55を熱源とした暖房運転の実行が許可された「暖房優先モード」となる。
なお、「暖房優先モード」においては、貯湯タンク11が湯切れ状態であるため、給湯口31から出湯する場合には、コントローラ150は、給湯補助熱源機70を作動させ、給湯温度センサ92の検出温度が設定温度(設定給湯温度又は設定湯張り温度)となるように第1バーナ71の燃焼量が制御される。
また、「蓄熱優先モード」において、室温が設定暖房温度−5℃よりも低くなったときには、暖房制御部151は、暖房補助熱源機75を作動させ、暖房循環路40内の湯水を暖房補助熱源機75により加熱して床暖房機200による暖房を行なう。
なお、本実施形態においては、図5(a)に示したように、室温センサ202の検出温度が設定暖房温度+5℃以上になったときに、暖房側混合弁48により第1暖房循環状態から第2暖房循環状態に切替えて、暖房循環路40からヒートポンプ熱交換器55への温水の流通を停止し、室温センサ202の検出温度が設定暖房温度−5℃以下になったときに、暖房側混合弁48により第2暖房循環状態から第1暖房循環状態に切替えて、暖房循環40からヒートポンプ熱交換器55に温水を流通させることにより、暖房運転を断続的に実行した。
しかし、暖房運転を断続的に実行する処理として、図5(b)に示したように、PWM(Pulse Width Modulation)制御により、所定の制御周期において暖房循環ポンプ111を作動させる期間(オン期間)の割合を、室温センサ202の検出温度と設定暖房温度との差に応じて変更する処理を行うことで、暖房運転を断続的に実行するようにしてもよい。
ここで、図5(b)は、縦軸を温度(℃)及び流量(リットル/min)に設定し、横軸を時間に設定して、PWM制御により暖房運転を実行したときの暖房混合温度センサ47の検出温度(暖房混合温度)と、暖房循環ポンプ111の作動により暖房循環路40内を循環する温水の流量を示したものである。
図5(b)のt20〜t24は、貯湯タンク11の湯切れが生じていない状態で暖房運転が実行されており、PWMデューティに従って暖房循環ポンプ111がON/OFFし、暖房温水流量がゼロのオフ期間(t21〜t22,t23〜t24)と一定流量のオン期間(t20〜t21,t22〜t23)が切替わっている。
また、図5(b)のt24〜t28は、貯湯タンク11の湯切れが生じている状態であり、ヒートポンプ51の加熱量を暖房要求能力よりも多い固定値(例えば、最大加熱量)として、PWM制御を行う。これにより、湯切れが生じていない場合よりもオフ期間(t25〜t26,t27〜t28)を長くして、沸かし上げ運転の実行可能時間を長くしている。貯湯タンク11内の湯水の沸かし上げが完了したt28以降は、ヒートポンプ51の加熱量を比例制御に戻してPWM制御を行う。
また、本実施形態では、図3のSTEP13で、タンク制御部152は、タンク温度センサ14の検出温度が40℃以上になったときに沸かし上げ運転を終了したが、沸かし上げ運転の実行により沸かし上げる湯水の総量(沸かし上げ量)を、タンク温度センサ14による検出レベル(貯湯タンク11の下部まで)よりも少なくしてもよい。沸かし上げ量を少なくすることにより、沸かし上げ運転の実行時間を短くして、「暖房優先モード」に切替わるまでの時間を短縮し、ヒートポンプ51を熱源とした暖房運転を速やかに再開することができる。
また、本実施形態では、図3のSTEP32で蓄熱ヒートポンプ効率と暖房ヒートポンプ効率を比較して、「蓄熱優先モード」と「暖房優先モード」を切替えたが、他の条件(所定時間以内に湯が使用される可能性等)によって、「蓄熱優先モード」と「暖房優先モード」を切替えるようにしてもよい。
また、本実施形態では、図3のSTEP10で暖房運転が停止しているときに、STEP11〜STEP13で沸かし上げ運転を実行する処理を行ったが、この処理を行わない場合であっても本発明の効果を得ることができる。
また、本実施形態では、図2のSTEP7で沸かし上げ条件が成立したときに、図3のSTEP8に進み、ヒートポンプ51の加熱能力が暖房要求能力以下であるか否かを判断した。しかし、図2のSTEP7で沸かし上げ条件が成立したときに、STEP8の判断を行わずに図3のSTEP30に分岐し、STEP30〜STEP32の処理により、蓄熱ヒートポンプ効率と暖房ヒートポンプ効率とを比較して、蓄熱ヒートポンプ効率の方が高いときは蓄熱優先モードとし、暖房ヒードポンプ効率の方が高いときには暖房優先もモードとするようにしてもよい。
なお、本実施形態では、本発明の暖房端末として床暖房機200を例に説明したが、温風暖房機210を本発明の暖房端末として、本発明を適用してもよい。
10…貯湯ユニット、11…貯湯タンク、40…暖房循環路、41…タンク循環路、42…ヒートポンプバイパス路、48…暖房側混合弁、50…ヒートポンプユニット、51…ヒートポンプ、52…ヒートポンプ循環路、55…ヒートポンプ熱交換器、70…給湯補助熱源機、75…暖房補助熱源機、80…ガス熱源ユニット、150…コントローラ、151…暖房制御部、152…タンク制御部、153…優先モード切替部、200…床暖房機。

Claims (4)

  1. 下部に給水管が接続されると共に上部に給湯管が接続され、該給水管から供給される水が貯められる貯湯タンクと、
    前記貯湯タンクの下部と上部を接続したタンク循環路と、
    前記貯湯タンクの下部に貯まった水を前記タンク循環路を介して前記貯湯タンクの上部に循環させるタンク循環ポンプと、
    暖房端末が接続された暖房循環路と、
    前記暖房循環路内に暖房熱媒体を循環させる暖房循環ポンプと、
    ヒートポンプ循環路を有し、該ヒートポンプ循環路内を循環するヒートポンプ熱媒体を加熱するヒートポンプと、
    前記ヒートポンプ循環路と前記タンク循環路と前記暖房循環路の途中に設けられて、前記ヒートポンプ循環路内を循環するヒートポンプ熱媒体と前記タンク循環路内を循環する湯水との間で熱交換を行うと共に、前記ヒートポンプ循環路内を循環するヒートポンプ熱媒体と前記暖房循環路内を循環する暖房熱媒体との間で熱交換を行うヒートポンプ熱交換器と、
    所定の暖房実行条件が成立しているときに、前記暖房循環ポンプと前記ヒートポンプを作動させることにより、前記暖房循環路内を循環する暖房熱媒体を加熱して前記暖房端末による暖房を行なう暖房運転を実行する暖房制御部と、
    所定の沸かし上げ実行条件が成立しているときに、前記タンク循環ポンプと前記ヒートポンプを作動させることにより、前記タンク循環路内を循環する前記貯湯タンクからの湯水を所定の沸かし上げ温度まで加熱する沸かし上げ運転を実行するタンク制御部と
    を備えたヒートポンプ熱源システムにおいて、
    前記暖房実行条件と前記沸かし上げ実行条件が共に成立しているときに、前記暖房運転の実行を禁止して前記沸かし上げ運転の実行を許可する蓄熱優先モードと、前記沸かし上げ運転の実行を禁止して前記暖房運転の実行を許可する暖房優先モードとを、所定のモード切替条件により切替えて、前記沸かし上げ運転又は前記暖房運転の単独運転を実行させる優先モード切替部を備えたことを特徴とするヒートポンプ熱源システム。
  2. 請求項1に記載のヒートポンプ熱源システムにおいて、
    前記タンク循環路から前記ヒートポンプ熱交換器に流入する湯水の温度を検出するタンク戻り温度センサと、
    前記暖房循環路から前記ヒートポンプ熱交換器に流入する暖房熱媒体の温度を検出する暖房戻り温度センサとを備え、
    前記優先モード切替部は、前記ヒートポンプ熱交換器において、前記タンク循環路から流入する前記タンク戻り温度センサによる検出温度の湯水を前記沸かし上げ温度まで加熱するときの前記ヒートポンプの効率である蓄熱ヒートポンプ効率と、前記ヒートポンプ熱交換器において、前記暖房循環路から流入する前記暖房戻り温度センサによる検出温度の暖房熱媒体を、所定の暖房出湯温度まで加熱するときの前記ヒートポンプの効率である暖房ヒートポンプ効率とを求め、前記モード切替条件として、前記蓄熱ヒートポンプ効率が前記暖房ヒートポンプ効率よりも高いときは前記蓄熱優先モードとし、前記暖房ヒートポンプ効率が前記蓄熱ヒートポンプ効率よりも高いときには前記暖房優先モードとすることを特徴とするヒートポンプ熱源システム。
  3. 請求項1に記載のヒートポンプ熱源システムにおいて、
    前記暖房制御部は、前記暖房実行条件と前記沸かし上げ実行条件が共に成立しているときに、前記ヒートポンプを所定能力以上で作動させて、前記暖房運転を断続的に実行し、
    前記優先モード切替部は、前記暖房制御部により前記暖房運転が断続的に実行されているときに、前記暖房運転の実行中は前記暖房優先モードとし、前記暖房運転の停止中は前記蓄熱優先モードとすることを特徴とするヒートポンプ熱源システム。
  4. 請求項1から請求項3のうちいずれか1項に記載のヒートポンプ熱源システムにおいて、
    前記タンク制御部は、前記暖房実行条件と前記沸かし上げ実行条件が共に成立している場合に、前記沸かし上げ運転の実行により前記沸かし上げ温度まで加熱する前記貯湯タンク内の湯水の総量を、前記暖房実行条件が成立せずに前記沸かし上げ実行条件が成立している場合よりも、減少させることを特徴とするヒートポンプ熱源システム。
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