JP2013220502A - 位置合わせシステム、位置合わせ方法、構造体の製造方法及びアライメントマーク付き金型 - Google Patents

位置合わせシステム、位置合わせ方法、構造体の製造方法及びアライメントマーク付き金型 Download PDF

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Abstract

【課題】回転工具とワークとの相対位置を容易に把握することができ、回転工具とワークとの位置合わせを簡単に行うことが可能な位置合わせシステムを提供する。
【解決手段】位置合わせシステム10は、突起状のアライメントマーク40を含むワーク30を載置する載置台11と、載置台11に載置されたワーク30を切削加工する回転工具12と、回転工具12を保持する工具保持部13と、アライメントマーク40と回転工具12との外形を検出する検出器14とを備えている。検出器14は、ワーク30の少なくとも側方2方向からアライメントマーク40と回転工具12との外形を検出する。検出器14からの検出結果を用いることにより、アライメントマーク40と回転工具12との位置合わせを行う。
【選択図】図1

Description

本発明は、ワークに対して回転工具の位置合わせを行う位置合わせシステム、位置合わせ方法、構造体の製造方法及びアライメントマーク付き金型に関する。
一般に、工作機械等を用いてワークを加工するにあたり、予め工具とワークとを位置合わせすることが行われている。
このようにワークと工具とを位置合わせする場合、従来、予め定義された何らかの座標系に対して工具を精度良く位置合わせすることが行われている。しかしながら、従来、一旦工作機械から取り外して再セットされた加工中のワークや、何らかの寸法誤差や形状誤差を持つ前加工された形状をもつワークに対して、工具を相対的に位置合わせすることは難しい。
また、ワーク上にアライメントマークを設け、アライメントマークを画像観察することによって位置合わせを行う技術が知られている(特許文献1)。特許文献1において、アライメントマークはワーク上に加工される。しかしながら、この場合、画像観察によって工具とワークとを位置合わせするにあたり、工具とワークとの相対位置を把握することは簡単ではない。
実開平3−15054号公報
本発明はこのような点を考慮してなされたものであり、回転工具とワークとの相対位置を容易に把握することができ、回転工具とワークとの位置合わせを簡単に行うことが可能な、位置合わせシステム、位置合わせ方法、構造体の製造方法及びアライメントマーク付き金型を提供することを目的とする。
本発明は、突起状のアライメントマークを含むワークに対して回転工具の位置合わせを行う位置合わせシステムであって、前記突起状のアライメントマークを含む前記ワークを載置する載置台と、前記載置台に載置された前記ワークを切削加工する回転工具と、前記回転工具を保持する工具保持部と、前記アライメントマークと前記回転工具との外形を検出する検出器とを備え、前記検出器は、前記ワークの少なくとも側方2方向から前記アライメントマークと前記回転工具との外形を検出し、前記検出器からの検出結果を用いることにより、前記アライメントマークと前記回転工具との位置合わせを行うことを特徴とする位置合わせシステムである。
本発明は、前記アライメントマークは前記回転工具とは異なる他の回転工具によって形成され、前記他の回転工具は、前記アライメントマークを形成する第1の加工工程で用いられ、前記回転工具は、前記第1の加工工程より後の第2の加工工程で用いられることを特徴とする位置合わせシステムである。
本発明は、前記アライメントマークは円柱形状を有し、かつ前記回転工具の回転径と同一の直径をもつことを特徴とする位置合わせシステムである。
本発明は、前記アライメントマークは、第1の幅をもつ下段部と、前記下段部上に形成され、前記第1の幅と異なる第2の幅を有する上段部とを有することを特徴とする位置合わせシステムである。
本発明は、前記アライメントマークは、第1の幅をもつ第1のアライメントマークと、前記第1のアライメントマークから離間して形成され、前記第1の幅と異なる第2の幅を有する第2のアライメントマークとを含むことを特徴とする位置合わせシステムである。
本発明は、前記アライメントマークは円柱形状、多角柱形状または切頭錐形状を有することを特徴とする位置合わせシステムである。
本発明は、突起状のアライメントマークを含むワークに対して回転工具の位置合わせを行う位置合わせ方法であって、前記突起状のアライメントマークを含む前記ワークを載置台に載置する載置工程と、前記アライメントマークと前記回転工具との外形を検出器によって検出する検出工程であって、前記検出器は、前記ワークの少なくとも側方2方向から前記アライメントマークと前記回転工具との外形を検出可能である、検出工程と、前記検出器からの検出結果を用いることにより、前記アライメントマークと前記回転工具との位置合わせを行う位置合わせ工程とを備えたことを特徴とする位置合わせ方法である。
本発明は、突起状のアライメントマークを含むワークに対して回転工具の位置合わせを行う位置合わせ方法であって、前記回転工具とは異なる他の回転工具を用いることにより、ワークに対して前記突起状のアライメントマークを加工する第1の加工工程と、前記突起状のアライメントマークを含む前記ワークを載置台に載置する載置工程と、前記回転工具を前記ワーク上方に配置する回転工具配置工程と、前記アライメントマークと前記回転工具との外形を検出器によって検出する検出工程であって、前記検出器は、前記ワークの少なくとも側方2方向から前記アライメントマークと前記回転工具との外形を検出可能である、検出工程と、前記検出器からの検出結果を用いることにより、前記アライメントマークと前記回転工具との位置合わせを行う位置合わせ工程とを備えたことを特徴とする位置合わせ方法である。
本発明は、前記アライメントマークは円柱形状を有し、かつ前記回転工具の回転径と同一の直径をもつことを特徴とする位置合わせ方法である。
本発明は、前記アライメントマークは、第1の幅をもつ下段部と、前記下段部上に形成され、前記第1の幅と異なる第2の幅を有する上段部とを有することを特徴とする位置合わせ方法である。
本発明は、前記アライメントマークは、第1の幅をもつ第1のアライメントマークと、前記第1のアライメントマークから離間して形成され、前記第1の幅と異なる第2の幅を有する第2のアライメントマークとを含むことを特徴とする位置合わせ方法である。
本発明は、前記アライメントマークは円柱形状、多角柱形状または切頭錐形状を有することを特徴とする位置合わせ方法である。
本発明は、構造体の製造方法であって、位置合わせ方法により、前記アライメントマークを含む前記ワークに対して前記回転工具の位置合わせを行う工程と、前記位置合わせ工程の後、前記回転工具を用いて前記ワークを加工する第2の加工工程とを備えたことを特徴とする構造体の製造方法である。
本発明は、アライメントマーク付き金型であって、加工物を賦形するための賦形領域を有する金型本体と、金型本体に設けられ、金型本体上に突出する突起状のアライメントマークとを備えたことを特徴とするアライメントマーク付き金型である。
本発明によれば、回転工具とワークとの位置合わせを簡単に行うことができる。
図1は本発明による位置合わせシステムを示す斜視図。 図2はアライメントマークおよび回転工具を示す拡大図。 図3はワークと検出器の位置関係を示す平面図(図4のIII方向矢視図)。 図4はワークと検出器の位置関係を示す正面図(図3のIV方向矢視図)。 図5はワークを示す平面図。 図6はワークの変形例を示す平面図。 図7は本発明によるアライメントマーク付き金型を示す斜視図。 図8(a)−(c)はアライメントマークの変形例を示す斜視図。 図9(a)、(b)はアライメントマークの変形例を示す斜視図。 図10は本発明による位置合わせ方法を示すフロー図。 図11(a)は第1の加工工程における加工中のワークを示す斜視図、図11(b)は第2の加工工程における加工中のワークを示す斜視図。 図12はアライメントマークと回転工具との外形を検出している状態を示す平面図。 図13(a)、(b)はモニター上に表示されたアライメントマークおよび回転工具を示す図。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。図面は例示であり、説明のために特徴部を誇張することがあり、実物とは異なる場合がある。また、技術思想を逸脱しない範囲において適宜変更して実施することが可能である。なお、以下の各図において、同一部分には同一の符号を付しており、一部詳細な説明を省略する場合がある。
図1乃至図13は本発明による位置合わせシステム、位置合わせ方法およびアライメントマーク付き金型の実施の形態を示す図である。
まず図1および図2により位置合わせシステムの一実施の形態について説明する。図1に示すように、位置合わせシステム10は突起状のアライメントマーク40を含むワーク(構造体)30に対して回転工具12の位置合わせを行うものである。
このような位置合わせシステム10は、突起状のアライメントマーク40を含むワーク30を載置する載置台11と、載置台11に載置されたワーク30を切削加工する回転工具12と、回転工具12を保持する工具保持部13とを備えている。
このうち、載置台11は、XY平面に対して水平な載置面11aと、載置面11a上に設けられ、ワーク30を載置面11a上で固定するための固定部材11bとを有している。また、載置台11は、ワーク30をX軸方向、Y軸方向およびZ軸方向に移動調整可能となっている。
また回転工具12は、回転(自転)することによりワーク30を切削加工するものであり、例えばダイアモンドバイト等、従来知られた工具からなっている。回転工具12の工具回転径d(図2)は、これに限定されるものではないが、例えば40μm以上1mm以下としても良い。
また工具保持部13は、回転工具12を保持するとともに回転工具12をZ軸に平行な回転軸A(図2)を中心に回転させるものである。この工具保持部13は、例えばシャンクからなっている。なお、工具保持部13は、回転工具12をX軸方向、Y軸方向およびZ軸方向に移動調整可能となっている。
さらに、ワーク30の周囲には、アライメントマーク40と回転工具12との外形(例えば、アライメントマーク40と回転工具12との相対的な位置関係および距離)を検出するための検出器14が配置されている。このような検出器14としては、例えばCCDカメラ等の撮像手段を挙げることができる。
さらに検出器14には、アライメントマーク40と回転工具12との外形を拡大して表示するモニター15が接続されている。すなわち、検出器14からの検出結果は信号としてモニター15に送られ、モニター15によって画像として表示される。この場合、ユーザーは、モニター15を参照することにより、アライメントマーク40と回転工具12との外形を目視で確認することができる。
この検出器14は、ワーク30の少なくとも側方2方向からアライメントマーク40と回転工具12との外形を検出するものである。
具体的には、図3および図4に示すように、まず検出器14を第1の方向Dに配置し、アライメントマーク40と回転工具12との外形を検出する。この検出結果を用いて、所定の方向(例えばX方向)関してアライメントマーク40と回転工具12との位置合わせを行う。その後、検出器14を第2の方向Dに移動し、アライメントマーク40と回転工具12との外形を検出する。この検出結果を用いて、上記と異なる方向(例えばY方向)に関してアライメントマーク40と回転工具12との位置合わせを行う。
あるいは、検出器14が2つの検出器(第1の検出器および第2の検出器)からなり、第1の検出器および第2の検出器をそれぞれ互いに異なる方向(例えば第1の方向Dおよび第2の方向D)に配置して、アライメントマーク40と回転工具12との外形を検出しても良い。
図3において、検出器14がアライメントマーク40と回転工具12との外形を検出する第1の方向Dおよび第2の方向Dは、XY平面において互いに90°の角度をなしているが、これに限られるものではない。
また、検出器14が側方3つ以上の方向からアライメントマーク40と回転工具12との外形を検出しても良い。
さらに、検出器14はワーク30の表面(XY平面)に対して平行に配置しても良いが、図1に示すように、検出器14がワーク30の表面に対して所定の角θをなしていても良い。なお、角θは、0°〜30°とすることが好ましく、約10°とすることが特に好ましい。
なお、上記において、ユーザーが検出器14によって検出された検出結果をモニター15を介して目視で確認する例を示した。しかしながら、これに限らず、モニター15に代えて(またはモニター15に加えて)、検出器14に接続された信号処理部16を設けても良い。この場合、信号処理部16が検出器14からの信号を信号処理し、これによりアライメントマーク40と回転工具12との相対的な位置関係や距離を求めても良い。
次に、ワーク30の構成について詳細に説明する。
図5に示すように、ワーク30は、ワーク本体31と、ワーク本体31と一体的に形成され、ワーク本体31上に突出する突起状のアライメントマーク40とを備えている。
このうちワーク本体31には、回転工具12によって加工された加工領域32が設けられている。この場合、アライメントマーク40は加工領域32の外方に設けられているが、これに限られるものではなく、加工領域32内に設けられていても良い。
また、本実施の形態において、アライメントマーク40は円柱形状からなり、所定の直径d(図2)を有している。このようにアライメントマーク40が円柱形状からなる場合、側方のどの方向から観察した場合であっても、アライメントマーク40の形状が一定になるので、検出器14を配置する方向が限定されない。
なお、アライメントマーク40と回転工具12との位置合わせを行いやすくするため、回転工具12の工具回転径dとアライメントマーク40の直径dとを互いに同一にすることが好ましい。しかしながら、これに限定されるものではなく、工具回転径dおよび直径dは、モニター15に表示される画像中で回転工具12とアライメントマーク40とを認識できる程度の比率であればよい。
なお、図6に示すように、ワーク本体31が複数の加工領域32を有していても良い(多面付け)。この場合、アライメントマーク40は、加工領域32内又は加工領域32外の少なくとも1箇所に設けられていればよい。
このようなワーク30は、回転工具12によって加工可能なものであれば、その形状、材料、構成について特に限定はない。ワーク30の材料としては、例えば金属材料や樹脂材料を挙げることができる。
また、図7に示すように、ワーク30は、アライメントマーク付き金型50からなっていてもよい。本実施の形態において、このようなアライメントマーク付き金型50も提供する。
この金型50は、加工物を賦形するための賦形領域52を有する金型本体51と、金型本体51に設けられ、金型本体51上に突出する突起状のアライメントマーク40とを備えている。なお、図7において、金型本体51、賦形領域52及びアライメントマーク40が、それぞれ上述したワーク本体31、加工領域32及びアライメントマーク40に対応する。
図7に示す金型50において、金型50の使用中に、その形状を適宜再加工する必要が生じる場合がある。このとき、金型50のアライメントマーク40を用いることにより、再加工する都度、金型50と回転工具12とを簡単に位置合わせすることができる。
次に、アライメントマーク40の各種変形例について、図8および図9を用いて説明する。
図2において、アライメントマーク40の形状は円柱形状を有しているが、これに限られるものではない。例えば、図8(a)−(c)に示すように、四角柱等の多角柱形状(図8(a))、または切頭円錐(図8(b))もしくは切頭四角錐(図8(c))等の切頭錐形状を有していても良い。なお、アライメントマーク40の平面形状は、検出器14の位置の自由度を高めるために回転対称性をもつ図形からなることが好ましい。このような平面形状としては、円のほか、例えば正多角形を挙げることができる。
なお、アライメントマーク40は、アライメントマーク40と位置合わせされる回転工具12によって形成されても良いが、後述するように、回転工具12とは異なる他の回転工具12Aによって形成されても良い。この場合、他の回転工具12Aはアライメントマーク40を形成する第1の加工工程で用いられ、回転工具12は第1の加工工程より後の第2の加工工程で用いられても良い。
以下、第1の加工工程で用いられる他の回転工具12Aを第1の回転工具12Aともいい、第2の加工工程で用いられる回転工具12を第2の回転工具12ともいう。
さらに、上述した第1の回転工具12Aおよび第2の回転工具12に加え、第1の回転工具12Aおよび第2の回転工具12とは回転径の異なる更に別の回転工具(第3の回転工具)を用いても良い(すなわち3種類以上の回転工具を用いても良い)。この場合、アライメントマーク40を複数設けることが好ましい。
具体的には、図9(a)に示すように、アライメントマーク40が、互いに離間して形成された第1のアライメントマーク41と第2のアライメントマーク42とから構成されていても良い。この場合、第1のアライメントマーク41は、一の回転工具12に対応する(例えばその回転径と同一の)第1の幅wをもっており、第2のアライメントマーク42は、第1の幅wと異なる、他の回転工具12に対応する(例えばその回転径と同一の)第2の幅wを有している。
あるいは、図9(b)に示すように、アライメントマーク40は、下段部43と、下段部43上に形成された上段部44とを有していてもよい。この場合、下段部43は、一の回転工具12に対応する(例えばその回転径と同一の)第1の幅wをもっており、上段部44は、第1の幅wと異なる、他の回転工具12に対応する(例えばその回転径と同一の)第2の幅wを有している。
図9(b)において、下段部43および上段部44は、それぞれ円柱形状を有しているが、これに限られるものではなく、多角柱形状または切頭錐形状を有していても良い。
このように、アライメントマーク40を複数段から構成したことにより、アライメントマーク40を設けるスペースを節約することができる。
なお、図9(a)および(b)において、4種類以上の回転工具を用いる場合についても同様である。
次に本実施の形態による位置合わせ方法について、図10乃至図13を用いて説明する。
まず、ワーク30を載置台11に載置する(第1の載置工程S1)。
この際、ワーク30を載置台11の載置面11a上に配置し、固定部材11bを用いてワーク30を所定位置に固定する。なお、この時点でワーク30は未加工であり、ワーク30の表面は平坦な面からなっている。
次に、第1の回転工具12Aをワーク30の上方に配置する(第1の回転工具配置工程S2)。この場合、第1の回転工具12Aを工具保持部13に取り付けて保持させる。
続いて、第1の回転工具12Aを用いてワーク30の表面を切削加工する(第1の加工工程S3)。
例えば、図11(a)に示すように、第1の回転工具12Aをワーク30の表面に沿って、X方向およびY方向に複数回平行移動させてワーク30を切削加工する。これにより、ワーク30の表面に複数の切頭四角錐状の突起部35がマトリックス状に形成される。
また、この第1の加工工程S3において、第1の回転工具12Aにより、ワーク30表面が外周切削され、ワーク30に突起状のアライメントマーク40が形成される。アライメントマーク40は、第1の回転工具12Aとは別の研削工具を用いてワーク30表面を外周研削して形成してもよい。このように、アライメントマーク40を研削工具により外周を削り取られて形成される突起状の構造とすることで、加工時の工具の形状如何によらず所望のサイズのものとすることができる。
次に、このようにしてアライメントマーク40が形成されたワーク30を載置台11に載置する(第2の載置工程S4)。ワーク30を載置台11に載置する方法は、上述した第1の載置工程S1と略同様である。
なお、第2の載置工程S4としては、第1の加工工程S3の後、ワーク30を一旦載置台11から取外し、その後、再びワーク30を載置台11に載置する場合に限られない。第2の載置工程S4としては、第1の加工工程S3の後、ワーク30を載置台11から取外すことなく、引き続き載置台11に載置したままの状態とする場合も含む。
次に、第2の回転工具12をワーク30の上方に配置する(第2の回転工具配置工程S5)。この場合、第1の回転工具12Aを取外し、第2の回転工具12を工具保持部13に取り付けて保持させる。
続いて、検出器14を第1の方向Dに配置し、アライメントマーク40と第2の回転工具12との外形を検出器14によって検出する(第1の検出工程S6)。検出器14が撮像手段からなる場合、検出結果として、例えばアライメントマーク40および第2の回転工具12の拡大画像が得られる。この検出結果はモニター15に送られ、モニター15上に表示される。
次に、検出器14からの検出結果を用いることにより、アライメントマーク40と第2の回転工具12との位置合わせを行う(第1の位置合わせ工程S7)。この場合、ユーザーは、検出器14によって検出された検出結果をモニター15上で視認する。その後、ユーザーは、モニター15を見ながら、アライメントマーク40と第2の回転工具12との相対位置が一致するように、第2の回転工具12またはワーク30の位置を調整する。
例えば、図12に示すように、アライメントマーク40と第2の回転工具12との位置がX方向にずれている場合、モニター15上に表示される画像は図13(a)のようになる。この場合、第2の回転工具12をX軸マイナス方向(またはワーク30をX軸プラス方向)に移動することにより、アライメントマーク40と第2の回転工具12とのX方向の位置を一致させる(図13(b))。
なお、第2の回転工具12またはワーク30の位置を調整する場合、例えば位置合わせシステム10の図示しないスイッチを操作することにより、第2の回転工具12またはワーク30を所定の方向に移動させても良い。
次いで、検出器14を第2の方向Dに配置し、アライメントマーク40と第2の回転工具12との外形を検出器14によって検出する(第2の検出工程S8)。
次に、検出器14からの検出結果を用いることにより、アライメントマーク40と第2の回転工具12との位置合わせを行う(第2の位置合わせ工程S9)。例えば、第1の位置合わせ工程S7と同様、第2の回転工具12(またはワーク30)をY方向に移動させることにより、アライメントマーク40と第2の回転工具12とのY方向の位置を一致させる。
なお、第2の検出工程S8および第2の位置合わせ工程S9は、それぞれ上述した第1の検出工程S6および第1の位置合わせ工程S7と略同様にして行うことができる。
また、第1の位置合わせ工程S7および第2の位置合わせ工程S9において、アライメントマーク40と第2の回転工具12とをXY平面方向に位置合わせしているが、これに加えて、Z方向にも位置合わせしても良い。例えば、第2の回転工具12の先端(下端)が、アライメントマーク40の上面に一致するように、アライメントマーク40と第2の回転工具12とのZ方向の位置を調整しても良い。
このようにしてアライメントマーク40と第2の回転工具12との位置合わせが完了した後、第2の回転工具12を用いてワーク30の表面を切削加工する(第2の加工工程S10)。
例えば、図11(b)に示すように、第2の回転工具12を各突起部35上に移動し、第2の回転工具12をZ方向に移動させて各突起部35を切削加工する。これにより、各突起部35にそれぞれ複数の孔36が形成される。このようにして、ワーク30の切削加工が完了し、構造体(例えばアライメントマーク付き金型50)が作製される。
なお、この第2の加工工程S10において、アライメントマーク40を除去しても良い。
ところで、上記では、第1の回転工具12Aを用いてワーク30に対してアライメントマーク40を加工し、このアライメントマーク40と第2の回転工具12とを位置合わせする例を示した。しかしながら、これに限らず、アライメントマーク40を加工するための回転工具12と、アライメントマーク40を用いて位置合わせを行う回転工具12とが同一のものであっても良い。
例えば、回転工具12によりワーク30を加工している途中で一時的にワーク30を取り外さなければならない場合、回転工具12によってアライメントマーク40を予め加工し、その後、再びワーク30を加工する際、アライメントマーク40と回転工具12とを位置合わせすることができる。
以上のように本実施の形態によれば、検出器14がワーク30の少なくとも側方2方向からアライメントマーク40と回転工具12との外形を検出し、この検出結果を用いることにより、アライメントマーク40と回転工具12との位置合わせを行う。このことにより、回転工具12とワーク30との相対位置を容易に把握することができ、回転工具12とワーク30との位置合わせを簡単に行うことができる。また、画像観察によってアライメントマーク40と回転工具12とを位置合わせするための構成を簡単なものとすることができる。したがって、簡単に構造体を作製することが可能となる。構造体は、例えば、別の物品を加工するための金型として用いることができる。
とりわけ、本実施の形態によれば、1つのワーク30に対して複数の回転工具12(例えば第1の回転工具12Aおよび第2の回転工具12)を使用する場合や、加工途中で一時的にワーク30を取り外す場合においても、回転工具12とワーク30との空間的相対位置を正確に一致させることができる。
10 位置合わせシステム
11 載置台
12A 第1の回転工具
12 第2の回転工具
13 工具保持部
14 検出器
15 モニター
16 信号処理部
30 ワーク
31 ワーク本体
32 加工領域
40 アラインメントマーク
41 第1のアラインメントマーク
42 第2のアラインメントマーク
43 下段部
44 上段部
50 金型
51 金型本体
52 賦形領域

Claims (14)

  1. 突起状のアライメントマークを含むワークに対して回転工具の位置合わせを行う位置合わせシステムであって、
    前記突起状のアライメントマークを含む前記ワークを載置する載置台と、
    前記載置台に載置された前記ワークを切削加工する回転工具と、
    前記回転工具を保持する工具保持部と、
    前記アライメントマークと前記回転工具との外形を検出する検出器とを備え、
    前記検出器は、前記ワークの少なくとも側方2方向から前記アライメントマークと前記回転工具との外形を検出し、
    前記検出器からの検出結果を用いることにより、前記アライメントマークと前記回転工具との位置合わせを行うことを特徴とする位置合わせシステム。
  2. 前記アライメントマークは前記回転工具とは異なる他の回転工具によって形成され、前記他の回転工具は、前記アライメントマークを形成する第1の加工工程で用いられ、前記回転工具は、前記第1の加工工程より後の第2の加工工程で用いられることを特徴とする請求項1記載の位置合わせシステム。
  3. 前記アライメントマークは円柱形状を有し、かつ前記回転工具の回転径と同一の直径をもつことを特徴とする請求項1または2記載の位置合わせシステム。
  4. 前記アライメントマークは、第1の幅をもつ下段部と、前記下段部上に形成され、前記第1の幅と異なる第2の幅を有する上段部とを有することを特徴とする請求項1または2記載の位置合わせシステム。
  5. 前記アライメントマークは、第1の幅をもつ第1のアライメントマークと、前記第1のアライメントマークから離間して形成され、前記第1の幅と異なる第2の幅を有する第2のアライメントマークとを含むことを特徴とする請求項1または2記載の位置合わせシステム。
  6. 前記アライメントマークは円柱形状、多角柱形状または切頭錐形状を有することを特徴とする請求項1または2記載の位置合わせシステム。
  7. 突起状のアライメントマークを含むワークに対して回転工具の位置合わせを行う位置合わせ方法であって、
    前記突起状のアライメントマークを含む前記ワークを載置台に載置する載置工程と、
    前記アライメントマークと前記回転工具との外形を検出器によって検出する検出工程であって、前記検出器は、前記ワークの少なくとも側方2方向から前記アライメントマークと前記回転工具との外形を検出可能である、検出工程と、
    前記検出器からの検出結果を用いることにより、前記アライメントマークと前記回転工具との位置合わせを行う位置合わせ工程とを備えたことを特徴とする位置合わせ方法。
  8. 突起状のアライメントマークを含むワークに対して回転工具の位置合わせを行う位置合わせ方法であって、
    前記回転工具とは異なる他の回転工具を用いることにより、ワークに対して前記突起状のアライメントマークを加工する第1の加工工程と、
    前記突起状のアライメントマークを含む前記ワークを載置台に載置する載置工程と、
    前記回転工具を前記ワーク上方に配置する回転工具配置工程と、
    前記アライメントマークと前記回転工具との外形を検出器によって検出する検出工程であって、前記検出器は、前記ワークの少なくとも側方2方向から前記アライメントマークと前記回転工具との外形を検出可能である、検出工程と、
    前記検出器からの検出結果を用いることにより、前記アライメントマークと前記回転工具との位置合わせを行う位置合わせ工程とを備えたことを特徴とする位置合わせ方法。
  9. 前記アライメントマークは円柱形状を有し、かつ前記回転工具の回転径と同一の直径をもつことを特徴とする請求項7または8記載の位置合わせ方法。
  10. 前記アライメントマークは、第1の幅をもつ下段部と、前記下段部上に形成され、前記第1の幅と異なる第2の幅を有する上段部とを有することを特徴とする請求項7または8記載の位置合わせ方法。
  11. 前記アライメントマークは、第1の幅をもつ第1のアライメントマークと、前記第1のアライメントマークから離間して形成され、前記第1の幅と異なる第2の幅を有する第2のアライメントマークとを含むことを特徴とする請求項7または8記載の位置合わせ方法。
  12. 前記アライメントマークは円柱形状、多角柱形状または切頭錐形状を有することを特徴とする請求項7または8記載の位置合わせ方法。
  13. 構造体の製造方法であって、
    請求項7乃至12の何れか1項記載の位置合わせ方法により、前記アライメントマークを含む前記ワークに対して前記回転工具の位置合わせを行う工程と、
    前記位置合わせ工程の後、前記回転工具を用いて前記ワークを加工する第2の加工工程とを備えたことを特徴とする構造体の製造方法。
  14. アライメントマーク付き金型であって、
    加工物を賦形するための賦形領域を有する金型本体と、
    金型本体に設けられ、金型本体上に突出する突起状のアライメントマークとを備えたことを特徴とするアライメントマーク付き金型。
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