JP6687972B2 - ワークの加工方法 - Google Patents
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Description
まず、直接の加工対象となる複数のワークを位置決め用ワークに位置決めを伴って取付ける。図2はその一例に係る位置決め用ワーク10の平面図である。この位置決め用ワーク10は、複数の溝11,12が形成されている位置決め用ワーク本体13と、位置決め用ワーク本体13に形成された溝11,12に嵌まり合う嵌合部品14,15とで構成される。
次に、複数のワーク1が位置決めを伴って取付けられた位置決め用ワーク10を、加工装置25のテーブル26に載置し、取付ける(図9を参照)。この際、例えばテーブル26の長手方向に沿って伸びる溝などの位置決め部(図示は省略)を利用して位置決め用ワーク10を取付けることで、複数のワーク1及び位置決め用ワーク10がテーブル26の一方向に対して位置決めされた状態となる。
上述のようにして位置決め用ワーク10をテーブル26に取付けた後、所定の位置検出部を利用して、位置決め用ワーク10の位置出しを行う。具体的には、例えば図9に示すように、加工装置25が有する位置検出用プローブなどの位置検出部27を移動させて、位置決め用ワーク本体13の一方の側面13aと他方の側面13b(上述のように位置決め用ワーク10がテーブル26の一方向に対して位置決めされている場合には、この一方向と直交する向きの側面)に位置検出部27を接触させることで、加工装置25の座標系における位置決め用ワーク10の位置を取得する。これにより、予め位置決め用ワーク10の所定位置に位置決めを伴って取り付けられている各ワーク1の加工装置25の座標系における位置を同時に取得することが可能となる。
なお、位置決め用ワーク10の位置出しを完了した後、続けて、位置決め用ワーク10上に取付けられた各ワーク1の取付け位置が適切か否かを確認することもできる。第一の取付け工程S1において、位置決め用ワーク10に対する各ワーク1の取付け位置は予め決まっているが、作業者が手作業で各ワーク1を指示通りに位置決め用ワーク10上に取付ける際、誤って本来取付けるべきワーク1とは異なる種類のワーク1を取付けることが考えられる。この場合、例えば上述した位置検出部27を移動させて、各ワーク1の所定表面、例えば各ワーク1が切刃の場合、当該切刃の互いに直交する向きの基準面1a,1b(切刃を使用する金型に対する基準面)の位置をそれぞれ検出することで、本来取付けられるべき位置に、取付けられるべき種類のワーク1が取付けられているか否かを判定することができる。この場合、全てのワーク1に対して取付けミスがないか、予め図示しない制御部に記憶させてある各基準面1a,1bの位置データと、検出して得た位置検出データとを比較し、全てのワーク1に対して取付けミスがないものと判定した上で、次の工程(機械加工工程S4)に進む。取付けミスがあると判定した場合には、該当箇所のワーク1の種類を確認し、適切な位置にワーク1を取付け直した後、次工程に進む。
このようにして加工装置25に対する位置決め用ワーク10及び複数のワーク1の位置を取得した状態で、各ワーク1に対して所定の機械加工を施す。一例として、ワーク1がプレス金型の切刃である場合には、その基準面1a,1b、切刃プロファイル1cを含むワーク1の全側面に研削加工を施して、所定の形状及び寸法に仕上げると共に、上記金型に対する取付け穴となるノック穴(図示は省略)を穿孔形成する。この加工は、例えば同一種類の加工を全てのワーク1に対して行った後、加工装置25の加工部28として使用する工具を変更して、異なる種類の加工を全てのワーク1に対して行うようにしてもよいし、一個のワーク1に対して必要な二以上の加工を施した後、すなわちワーク1を一つずつ所定形状及び寸法に仕上げるようにしてもよい。
この場合、第一の取付け工程S1では、図11に示すように、位置決め用ワーク本体31の四つの表面32それぞれに、対応する一又は複数のワーク1を位置決めを伴って取付ける。個々のワーク1の取付け態様は、上記実施形態と同じであるので、ここでは省略する。
次に、複数のワーク1を取付けた状態の位置決め用ワーク30を、加工装置36のテーブル37に載置し、取付ける。図12に示す態様では、位置決め用ワーク30の下方に連結した取付け部35をテーブル37に載置し、固定することで、位置決め用ワーク30がテーブル37に取付けられる。
上述のようにして位置決め用ワーク30をテーブル37に取付けた後、所定の位置検出部を利用して、位置決め用ワーク30の位置出しを行う。具体的には、例えば図9に示す如き位置検出部(図示は省略)を移動させて、位置決め用ワーク本体31の表面32のうち、少なくとも互いに隣接して直交する表面32,32に位置検出部を接触させることで、加工装置36の座標系における位置決め用ワーク30の位置を取得する。これにより、予め位置決め用ワーク30の所定位置に位置決めを伴って取り付けられている各ワーク1の加工装置36の座標系における位置を同時に取得することが可能となる。なお、この場合も、上記実施形態と同様に、位置決め用ワーク30の位置出しを完了した後、続けて、位置決め用ワーク30上に取付けられた各ワーク1の取付け位置が適切か否かを確認してもよい。
このようにして加工装置36に対する位置決め用ワーク30及び複数のワーク1の位置を取得した状態で、加工装置36に適切な加工部38を装着して、各ワーク1に対して所定の機械加工を施す。一例として、テーブル37が回転及び傾動可能に構成されている場合、テーブル37と共に位置決め用ワーク30を回転(自転)させて、各表面32に取付けたワーク1に順次加工を施す。また、この際、適宜テーブル37を傾動させることで、例えば負角となる箇所についてもワーク1に対して所定の加工を施すことができる。
1a,1b 基準面
1c 切刃プロファイル
2,3 ボルト穴
10,30 位置決め用ワーク
11,12,33,34 溝
13,31 位置決め用ワーク本体
13a,13b 側面
14 第一の嵌合部品
15 第二の嵌合部品
16,32 表面
17 ナット
18 締結用部材
19,20 ボルト穴
21,22 ボルト
23 雌ねじ部
24 交差部
25,36 加工装置
26,37 テーブル
27 位置検出部
28,38 加工部
Claims (1)
- 複数のワークに対して機械加工を施すための方法であって、
前記複数のワークを位置決め用ワークに位置決めを伴って取付ける工程と、
前記複数のワークが前記位置決めを伴って取付けられた状態の前記位置決め用ワークを、前記機械加工に用いる加工装置のテーブル上に固定する工程と、
前記位置決め用ワークの前記テーブルに対する少なくとも一方向の位置出しを行う工程と、
前記複数のワークに対して前記機械加工を施す工程とを備え、
前記位置決め用ワークは、複数のワークを取付け可能なワーク取付け用の平坦な表面を一つ以上有しかつ一つの前記平坦な表面には互いに交差する複数の溝が前記表面に形成されている位置決め用ワーク本体と、
前記溝に嵌合可能とされ、前記平坦な表面に載置した状態の前記ワークをボルト締めにより前記位置決め用ワーク本体に固定可能とするための嵌合部品とで構成され、
前記複数の溝は、平面視した状態で格子状の交差部を形成すると共に、前記嵌合部品は十字状をなしており、
前記交差部に前記十字状の嵌合部品を嵌合した状態で、前記平坦な表面に載置した状態の前記ワークを前記十字状の嵌合部品と共に前記ボルト締めにより前記位置決め用ワーク本体に固定する、ワークの加工方法。
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