JP2013220429A - 機械プレスのスライドモーション制御装置 - Google Patents

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    • B30B15/0029Details of, or accessories for, presses; Auxiliary measures in connection with pressing means for adjusting the space between the press slide and the press table, i.e. the shut height
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Abstract

【課題】 機械プレスにおいて、スライドモーションの変更を簡単に、かつスライドの可変速応答性を格段に向上させることができるようにする。
【解決手段】機械プレスのコンロッドにより駆動される被駆動体に対してスライドを上下動可能に設けるとともに、被駆動体に対してスライドを相対的に移動させる駆動機構を設ける。スライド相対位置指令器51から指令される相対位置指令信号と、スライド相対位置検出器58により検出されるコンロッド先端部を基準にしたスライドの相対位置検出信号とに基づいてサーボモータ3のトルク指令を生成し、前記駆動機構を動作させるサーボモータ3を制御することにより、スライドの位置を制御(コンロッドによるスライドモーションとは異なるスライドモーションに変更)可能にする。
【選択図】 図2

Description

本発明は機械プレスのスライドモーション制御装置に係り、特にクランクやリンク機構で駆動される機械プレスのスライドを、コンロッド先端部に対して制御する技術に関する。
従来、この種の機械プレスとして、特許文献1、2に記載のものがある。
特許文献1に記載のプレス機は、クランク軸とスライドとを連結する連接部材(コンロッド)の先端部とスライドとの間に油圧シリンダ機構を配置し、機械プレスの主軸が上死点位置から180°回転した位置で、主軸を回転させるためのサーボモータを停止させるとともに、圧油を油圧シリンダ機構に供給してスライドを更に押し下げるようにしている。
即ち、特許文献1に記載の発明は、サーボモータにより駆動されるクランク機構等の機械式のメカニズムによるプレス加工と、スライドの下死点近傍における油圧シリンダ機構によるプレス加工とを行う複合型(ハイブリッド型)のプレス機であり、特にプレス機の主軸が上死点位置から180°回転した位置まで機械式のメカニズムによるプレス加工を行い、その後、クランク軸を回転させるためのサーボモータを停止させるとともに、コンロッド先端部とスライドとの間に内蔵された油圧シリンダ機構によりスライドを動作させ、いわゆる“決め押し”、あるいは“胴突き”加工を行うものである。これにより、被加工物の深絞り加工を可能にし、また、油圧シリンダ機構によって被加工物をゆっくりとプレス加工することにより、被加工物に割れ等が生じないようにし、また、スプリングバックが生じるのを防止するようにしている。
特許文献2に記載の加圧装置は、第1の駆動手段(第1のねじ機構又はクランク機構)により第1のスライダを予め設定された位置まで移動させ、第1のスライダに対して相対的に移動する第2の駆動手段(第2のねじ機構)により第2のスライダを所定の位置(定点位置)まで移動させることにより、第2のスライダと基板との間に存在する被加圧体を加圧するようにしている。
特許文献2に記載の発明は、第1のスライダを駆動する第1の駆動手段と第2のスライダを駆動する第2の駆動手段の2つの駆動手段を使用し、第1の駆動手段として第1のスライダを予め設定された位置(定点加工位置の近傍)まで短時間で移動できるもの(ねじ機構の場合には、ピッチの大きいもの)を使用し、第2の駆動手段として第2のスライダを定点位置に精度よく位置決めできるもの(ねじ機構の場合には、ピッチが小さいもの)を使用し、定点加工位置での位置決め精度を向上させるとともに、大きな加圧力を得ることができるようにしている。
特開2011−194466号公報 特開2001−062597号公報
特許文献1に記載のプレス機の制御装置は、サーボモータで駆動されるクランク機構の主軸が、上死点位置から180°回転した位置で該サーボモータを停止させ、この停止中に前記油圧シリンダ装置に圧油を供給して、スライドを最も押し下げた位置まで移動させる制御を行っているが、プレス加工中にスライドの位置を連続的に位置制御していない。
同様に、特許文献2に記載の加圧装置は、第2のスライダの位置を検出する位置検出装置(リニアスケール)を有し、位置検出装置により検出された位置信号に基づいて第1のスライダに対して所定の位置関係に固定された第2のスライダが、初期位置H0から予め設定された位置H1に達するまで第1のスライダを移動させ、続いて、第2の駆動手段により第2のスライダを位置H1から所定の位置H(定点位置)まで移動させているが、位置検出装置は、第2のスライダの位置のみを検出するため、第1、第2の駆動手段により第1、第2のスライダを同時に移動させて、第2のスライダの位置を制御することができない。
また、特許文献1には、サーボモータでクランク機構を駆動するプレス機(サーボプレス)が記載されている。一般に、サーボプレスは、スライドの位置やスピードなどを任意に設定することができるが、スライドの質量、サーボモータの回転軸及びクランク軸のイナーシャが大きいため、スライドの可変速応答性が低いという問題がある。特許文献1に記載の発明は、機械プレスの主軸が上死点位置から180°回転した位置で、主軸の回転(サーボモータ)を停止させ、特許文献2に記載の発明は、スライドが所定の位置に到達すると、第1の駆動手段を停止させているが、これらの停止制御を精度よく、かつ高速応答性が得られるように実現することはできない。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、クランクやリンク駆動式の機械プレスにおいて、スライドモーションの変更を簡単、コンパクト及び安価に実現することができ、かつ従来のクランク軸をサーボモータで駆動するサーボプレスに対してスライドの可変速応答性を格段に向上させることができる機械プレスのスライドモーション制御装置を提供することを目的とする。
前記目的を達成するために本発明の一の態様に係る機械プレスのスライドモーション制御装置は、機械プレスのコンロッドを介して駆動力が伝達される被駆動体に対して相対的に上下動可能に配設されたスライドと、前記被駆動体に対する前記スライドの相対的な位置を示す相対位置指令を出力する相対位置指令手段と、前記被駆動体に対する前記スライドの相対的な位置を検出し、検出した相対的な位置を示す相対位置検出信号を出力する相対位置検出手段と、サーボモータと、前記サーボモータの駆動力により前記被駆動体に対して前記スライドを相対的に移動させる駆動機構と、前記相対位置指令手段から出力された相対位置指令信号と前記相対位置検出手段から出力される相対位置検出信号とに基づいて前記サーボモータを制御する制御手段と、を備えたことを特徴としている。
本発明の一の態様によれば、前記相対位置指令手段から出力される相対位置指令信号と前記相対位置検出手段から出力される相対位置検出信号とに基づいて前記駆動機構のサーボモータを制御し、該サーボモータの駆動力により被駆動体に対してスライドを相対的に移動させるようにしたため、機械プレスのコンロッドを介して駆動力が伝達されて駆動される被駆動体とは独立して、その被駆動体に対するスライドの相対位置を制御することができる。
現在主流のクランク軸をサーボモータで駆動する機械プレス(サーボプレス)の場合には、スライドモーションを変更することができるが、その可変速応答性が低く、一方、クランク軸をフライホイールで駆動する一般的な機械プレスではスライドモーションを変更することができないが、本発明の一の態様では、被駆動体とは独立して、被駆動体に対するスライドの相対位置を制御するようにしたため、被駆動体の位置とスライドの相対位置とからスライドの位置を制御することができる。特に、被駆動体の位置制御の可変速応答性が低く、又は可変制御できない場合であっても、被駆動体に対して相対的に上下動可能に配設されたスライドは、被駆動体に比べて質量が小さく、被駆動体を駆動する回転駆動機構のイナーシャの影響を受けないため、スライドの相対位置(スライドモーション)は、被駆動体の位置の制御に比べて応答性に優れている。
本発明の他の態様に係る機械プレスのスライドモーション制御装置において、前記機械プレスは、前記コンロッドを介して前記被駆動体を、少なくともプレス加工期間連続的に移動させることを特徴としている。即ち、プレス加工期間中に被駆動体を停止させる等の制御は行われず、被駆動体は、通常の機械プレスのスライドと同様に動作するものである。
本発明の更に他の態様に係る機械プレスのスライドモーション制御装置において、前記相対位置指令手段は、前記被駆動体の移動中の所定期間、該被駆動体の移動位置に対応する相対位置指令信号を出力することを特徴としている。これにより、移動中の被駆動体に対してスライドの相対位置を制御し、被駆動体の位置と該被駆動体に対するスライドの相対位置とによりスライドの位置が制御されることになる。
本発明の更に他の態様に係る機械プレスのスライドモーション制御装置において、前記サーボモータの角速度を検出する角速度検出手段を更に備え、前記制御手段は、前記相対位置指令信号と前記相対位置検出信号との偏差に対応する第1の操作量と、前記角速度検出手段により検出された角速度信号との偏差に対応する第2の操作量に基づいて前記サーボモータを制御することを特徴している。これにより、動的安定性を確保する(遅れた位相を戻す)ようにしている。
本発明の更に他の態様に係る機械プレスのスライドモーション制御装置において、前記相対位置指令手段は、前記スライドの目標速度指令信号を出力する目標速度指令手段と、前記被駆動体の速度を検出する速度検出手段と、前記目標速度指令手段により指令された目標速度指令信号と前記速度検出手段により検出された被駆動体の速度信号との差分を算出する減算器と、前記減算器により算出された差分を積分する積分器とを有し、前記積分器により積分された積分信号を前記相対位置指令信号として出力することを特徴としている。これにより、前記スライドの目標速度指令信号から前記相対位置指令信号を簡単に生成することができる。
本発明の更に他の態様に係る機械プレスのスライドモーション制御装置において、前記相対位置指令手段は、前記スライドの目標位置指令信号を出力する目標位置指令手段と、前記被駆動体の位置を検出する位置検出手段と、前記目標位置指令手段により指令された目標位置指令信号と前記位置検出手段により検出された被駆動体の位置信号との差分を算出する減算器とを有し、前記減算器により算出された差分信号を前記相対位置指令信号として出力することを特徴としている。これにより、前記スライドの目標位置指令信号と前記検出された被駆動体の位置信号とから前記相対位置指令信号を簡単に生成することができる。
本発明の更に他の態様に係る機械プレスのスライドモーション制御装置において、前記相対位置指令手段は、前記スライドの第1の目標位置指令信号を出力する第1の目標位置指令手段と、前記被駆動体の第2の目標位置指令信号を出力する第2の目標位置指令手段と、前記第1の目標位置指令手段から出力される第1の目標位置指令信号と前記第2の目標位置指令手段から出力される第2の目標位置指令信号との差分を算出する減算器とを有し、前記減算器により算出された差分信号を前記相対位置指令信号として出力することを特徴としている。前記スライドの第1の目標位置指令信号と前記被駆動体の第2の目標位置指令信号とから前記相対位置指令信号を簡単に生成することができる。
本発明の更に他の態様に係る機械プレスのスライドモーション制御装置において、前記相対位置検出手段は、前記スライドの位置を検出するスライド位置検出手段と、前記被駆動体の位置を検出する被駆動体位置検出手段と、前記スライド位置検出手段から出力されるスライド位置検出信号と、前記被駆動体位置検出手段から出力される被駆動体位置検出信号との差分を算出する減算器とを有し、前記減算器により算出された差分信号を前記相対位置検出信号として出力することを特徴としている。これにより、前記被駆動体に対するスライドの相対位置を直接検出する位置検出手段を設けることなく、前記相対位置を検出することができる。
本発明の更に他の態様に係る機械プレスのスライドモーション制御装置において、前記駆動機構は、前記スライド内に設けられたシリンダ−ピストン機構と、前記サーボモータにより駆動され、前記シリンダ−ピストン機構の液圧室に圧液を供給する液圧ポンプ/モータと、から構成されることを特徴としている。
本発明の更に他の態様に係る機械プレスのスライドモーション制御装置において、前記駆動機構は、前記被駆動体と前記スライドとの間に設けられたねじ部とナット部とからなるねじ機構と、前記ねじ部又はナット部に前記サーボモータの駆動力を伝達する動力伝達手段と、から構成されることを特徴としている。
本発明の更に他の態様に係る機械プレスのスライドモーション制御装置において、前記駆動機構は、前記被駆動体と前記スライドとの間に設けられたラック・アンド・ピニオン機構と、前記ラック・アンド・ピニオン機構のピニオンに前記サーボモータの駆動力を伝達する動力伝達手段と、から構成されることを特徴としている。
本発明の更に他の態様に係る機械プレスのスライドモーション制御装置は、機械プレスのコンロッドを介して駆動力が伝達される被駆動体に対して上下動可能に配設されたスライドと、前記被駆動体に対する前記スライドの相対的な位置を示す相対位置指令を出力する相対位置指令手段と、前記被駆動体に対する前記スライドの複数箇所の相対的な位置をそれぞれ検出し、検出した相対的な位置を示す相対位置検出信号をそれぞれ出力する複数の相対位置検出手段と、複数のサーボモータと、前記複数のサーボモータの駆動力により前記被駆動体に対し、前記スライドを相対的に移動させる複数の駆動機構と、前記相対位置指令手段から出力された相対位置指令信号と前記複数の相対位置検出手段から出力される複数の相対位置検出信号とに基づいて前記複数のサーボモータをそれぞれ制御する制御手段と、を備えたことを特徴としている。これにより、スライドに偏心荷重がかってもスライドが傾かないようにすることができる。
本発明の更に他の態様に係る機械プレスのスライドモーション制御装置において、前記スライドは、前記被駆動体に対してそれぞれ上下動可能に配設された複数のインナースライドであり、前記複数の相対位置検出手段は、それぞれ前記被駆動体に対する前記複数のインナースライドの相対的な位置を検出し、前記複数の駆動手段は、前記複数のインナースライドをそれぞれ独立して相対的に移動させることを特徴としている。
本発明の更に他の態様に係る機械プレスのスライドモーション制御装置において、前記相対位置指令手段は、前記被駆動体に対する前記複数のインナースライドの相対的な位置を示す相対位置指令をそれぞれ出力し、前記制御手段は、前記相対位置指令手段から出力される前記複数のインナースライドに対応する複数の相対位置指令信号と前記複数の相対位置検出手段から出力される複数の相対位置検出信号とに基づいて前記複数のサーボモータをそれぞれ制御することを特徴としている。これにより、複数のインナースライドの位置を個別に制御することができ、プレス加工される材料の厚みが部分的に異なる場合でも機械プレスに大きな偏心荷重が作用しないようにすることができる。
本発明によれば、機械プレスのコンロッドを介して駆動力が伝達される被駆動体に対して相対的に上下動可能に配設されたスライドを、前記被駆動体に対するスライドの相対位置を示す相対位置指令信号と、相対位置検出手段により検出される相対位置検出信号とに基づいて、前記被駆動体に対して前記スライドを相対的に移動させる駆動機構のサーボモータを制御するようにしたため、機械プレスのコンロッドを介して駆動力が伝達されて駆動される被駆動体とは独立して、その被駆動体に対するスライドの相対位置を制御することができる。特に、被駆動体に対して相対的に上下動可能に配設されたスライドは、被駆動体に比べて質量が小さく、被駆動体を駆動する回転駆動機構等のイナーシャの影響を受けないため、スライドの可変速応答性を格段に向上させることができる。
本発明に係る機械プレスのスライドモーション制御装置の第1の実施形態が適用される機械プレス及びスライドモーション制御装置の油圧回路を含む駆動機構を示す構成図 図1に示した機械プレスのスライドモーション制御装置の制御部の第1の実施形態を示すブロック図 スライド相対位置指令器の実施形態を示すブロック図 ボルスタ基準スライド速度及び位置、コンロッド基準スライド速度及び位置、及びコンロッド先端部の速度及び位置を示す波形図 ボルスタ基準スライド位置、コンロッド基準スライド位置、及びコンロッド先端部の位置を示す波形図 スライド相対位置指令器の他の実施形態を示すブロック図 本発明に係る機械プレスのスライドモーション制御装置の第2の実施形態が適用される機械プレス及びスライドモーション制御装置の油圧回路を含む駆動機構を示す構成図 図7に示した機械プレスのスライドモーション制御装置の制御部の第2の実施形態を示すブロック図 本発明に係る機械プレスのスライドモーション制御装置の第3の実施形態が適用される機械プレス及びスライドモーション制御装置の駆動機構(ねじ機構)を示す構成図 図9に示した機械プレスのスライドモーション制御装置の制御部の第3の実施形態を示すブロック図 本発明に係る機械プレスのスライドモーション制御装置の第4の実施形態が適用される機械プレス及びスライドモーション制御装置の駆動機構(ラック・アンド・ピニオン機構)を示す構成図 本発明に係る機械プレスのスライドモーション制御装置の第5の実施形態が適用される機械プレス及びスライドモーション制御装置の油圧回路を含む駆動機構を示す構成図 図12に示した機械プレスのスライドモーション制御装置の制御部の実施形態を示すブロック図 従来の機械プレスにおいて、偏心荷重が作用した場合の問題点を説明するために用いた図 第5の実施形態の機械プレスのスライドモーション制御装置において、機械プレスに偏心荷重が作用しない様子を示す図 成形性を優先して左右それぞれの成形過程に応じた成形荷重を生じさせるべく、左右それぞれのインナースライド動作を制御する例を示す図
以下添付図面に従って本発明に係る機械プレスのスライドモーション制御装置の好ましい実施形態について詳説する。
[機械プレスのスライドモーション制御装置の構成(第1の実施形態)]
<機械プレスの構造>
図1は本発明に係る機械プレスのスライドモーション制御装置の第1の実施形態が適用される機械プレス及びスライドモーション制御装置の油圧回路を含む駆動機構を示す構成図である。
図1に示す機械プレス10−1は、コラム(フレーム)20、スライド26、ベッド28上のボルスタ27等を有し、スライド26は、コラム20に設けられたガイド部により鉛直方向に移動自在に案内されている。
スライド26内には、スライド内蔵シリンダ25及びスライド内蔵ピストン23からなるシリンダ−ピストン機構が設けられており、クランク軸21に設けられたコンロッド22の先端部は、スライド内蔵ピストン23と連結されている。クランク軸21には、サーボモータ33、ギア34及びメインギア35を介して回転駆動力が伝達されるようになっており、サーボモータ33によりクランク軸21が回転すると、スライド26は、クランク軸21及びコンロッド22を介して加えられる駆動力によりスライド内蔵ピストン23(被駆動体)とともに、図1上で上下方向に移動させられる。
また、スライド26は、スライド内蔵シリンダ25と一体化されており、スライド内蔵ピストン23(被駆動体)に対して、相対的に上下方向に移動可能になっている。シリンダ−ピストン機構のスライド内・下降側油圧室24には、油圧回路9から圧油が供給できるようになっており、油圧回路9から供給される圧油は、スライド26をコンロッド先端(スライド内蔵ピストン23)に対して、相対的に下降させる動力源になる。また、スライド26をコンロッド先端に対して、相対的に上昇させる動力源は、上昇側油圧室29にエアタンク7から空気圧を供給することで発生する力で賄ったり、バランサシリンダ8の推力で賄ったりする。
機械プレス10−1のボルスタ27側には、スライド26の位置を検出するスライド位置検出器15が設けられ、クランク軸21には、クランク軸21の角速度及び角度を検出する角速度検出器14及び角度検出器16が設けられている。尚、角速度検出器14は、角度検出器16から出力される角度信号を微分することにより角度速度信号を取得するものでもよい。
スライド26には上型31aが装着され、ボルスタ27上には下型31bが装着されている。本例における金型31(上型31a、下型31b)は、上に閉じた中空カップ状(絞り形状)の製品の成形用途のものである。
<スライドモーション制御装置の油圧回路>
本発明に係るスライドモーション制御装置の油圧回路9は、主としてアキュムレータ1と、油圧ポンプ/モータ2と、油圧ポンプ/モータ2の回転軸に接続されたサーボモータ3と、パイロット操作チェック弁4と、電磁弁5と、リリーフ弁6とから構成されている。
アキュムレータ1は、1〜5kg/cm程度のガス圧がセットされ、10kg/cm以下程度の低圧状態(略一定低圧)の作動油を蓄積し、タンクの役割を果たす。
油圧ポンプ/モータ2の一方のポートは、パイロット操作チェック弁4を介してスライド内・下降側油圧室24に接続され、他方のポートはアキュムレータ1に接続され、油圧ポンプ/モータ2は、サーボモータ3から加えられるトルクと、両ポートに作用する油圧力に応じて、正方向(下降側油圧室24を加圧する側)、逆方向(下降側油圧室24から除圧する側)に回転動作する。
パイロット操作チェック弁4は、プレス(スライド)1サイクル動作の中で、非加工工程(少なくともスライドストロークの上半分)の領域では、サーボモータ3(+油圧ポンプ/モータ2)の負荷を低減させるために、サーボモータ3が無負荷状態(トルク0状態)でも下降側油圧室24の圧力を一定に保持可能にし、スライド26をスライド内蔵ピストン23に対して下降端(限)に保持している。パイロット操作用には、一例として、油圧ポンプ/モータ2の下降側油圧室24のポートに作用する圧力を用いている。
電磁弁5は、下降側油圧室24に作用する圧力を強制的に脱圧する役割を果たす。通常時(機能時)には使用せず、保守時(機械解体時前)等に使用する。
リリーフ弁6は、下降側油圧室24に、モーションを制御することに伴い正常に発生する圧力とは別に、予期せぬ異常圧力が作用した場合に、圧油を略一定低圧(アキュムレータ1)側に逃がす役割を果たす。
尚、油圧ポンプ/モータ2の下降側油圧室24のポートに作用する圧力(パイロット操作チェック弁4が開いているときの下降側油圧室24の圧力)、及び油圧ポンプ/モータ2のアキュムレータ側のポートに作用する圧力は、それぞれ圧力検出器11及び12により検出され、また、サーボモータ3の角速度は角速度検出器13により検出される。
<スライドモーション制御装置の制御部(第1の実施形態)>
図2は、図1に示した機械プレスのスライドモーション制御装置の制御部の第1の実施形態を示すブロック図である。
図2に示すように、第1の実施形態の制御部(スライドモーション制御器)100−1は、主としてスライド相対位置指令器(相対位置指令手段)51、比例制御器52、53、位置制御補償器54、55、56、57、スライド相対位置検出器(相対位置検出手段)58、減算器80、加減算器81、加算器82、83、84から構成されている。
スライドモーション制御器100−1による制御は、コンロッド先端部に対するスライド26の相対位置指令信号に対して相対位置検出信号を追従させるべく、両者の偏差量(第1の偏差量)に比例制御器52を介して増幅した第1の操作量信号と、サーボモータ3の角速度信号との偏差量(第2の偏差量)に比例制御器53を介して増幅した第2の操作量信号(サーボモータ3のトルク指令基本信号)に基づいて、サーボモータ3を駆動する形を基本とする。比例制御器52は、相対位置制御を司り、比例制御器53は、動的安定性を確保する(遅れた位相を戻す)作用を司る。
位置制御補償器54、55、56、57は、本発明を実現する為に絶対必要なものでは無く、制御性を向上させる為に、装着することが望ましいものである。位置制御補償器54は、油圧シリンダ(スライド内蔵シリンダ25、スライド内蔵ピストン23)に作用する油圧による力や重力によるアンバランスな力を補正するもの、位置制御補償器55は、制御系に外部から作用した力(例えば、成形力)による影響を軽減させるもの、位置制御補償器56や57は、相対位置指令信号に対する相対位置検出信号の定常的な偏差を低減させる(いわゆるフィードフォワード作用を担う)ものである。
以下、スライドモーション制御器100−1について具体的に説明する。
スライド相対位置指令器51は、コンロッド22を介して駆動されるスライド内蔵ピストン23(被駆動体)に対するスライド26の相対的な位置を示す相対位置指令を出力するもので、角速度検出器14及び角度検出器16からクランク軸21の角速度及び角度を示す角度信号及び角速度信号が加えられている。また、この実施形態の機械プレスは、クランク軸21をサーボモータ33で駆動するサーボプレスであり、コンロッド先端部(又はスライド)の位置及び速度を制御する制御装置71を備えている。この制御装置71から、コンロッド先端部の位置及び速度を指令するベース位置指令信号及びベース速度指令信号が、スライド相対位置指令器51に加えられるようになっている。
図3はスライド相対位置指令器51の実施形態を示すブロック図である。
図3に示すスライド相対位置指令器51は、目標速度指令器51a、演算器51b、減算器51c、及び積分器51dから構成されている。
目標速度指令器51aは、プレス周期内の所定の期間、スライド26の目標速度指令信号を出力するもので、本例の図4(a)の一点鎖線で示す波形上では、プレスの1サイクルが0〜3秒の場合に、およそ0.85秒〜1.9秒の期間、−50mm/秒の目標速度指令信号(ボルスタ基準スライド速度)を出力している。尚、本例では、スライド26の下降方向の速度を負にしている。
演算器51bには、クランク角度信号とクランク角速度信号とが加えられており、演算器51bは、これらの2入力によりベース速度信号(コンロッド先端部速度信号)を算出(換算)する。
減算器51cには、目標速度指令器51a及び演算器51bからそれぞれ目標速度指令信号及びベース速度信号が加えられており、減算器51cは、目標速度指令信号からベース速度信号を減算した差信号(コンロッド基準スライド速度信号)を出力する(図4(a)の破線で示す波形参照)。尚、減算器51cは、プレスの1周期内の所定の加工領域(本例では、およそ0.85秒〜1.9秒の期間のみ上記の減算を行い、それ以外の期間は、コンロッド基準スライド速度信号としてゼロを出力する。
積分器51dは、減算器51cから出力されるコンロッド基準スライド速度信号を積分し、その積分値を、コンロッド基準スライド位置信号(相対位置指令信号)として出力する(図4(b)の破線で示す波形参照)。
尚、演算器51bにより算出されるベース速度信号の替わりに、コンロッド先端部制御装置71から加えられるベース速度指令信号を使用してもよい。また、スライド相対位置指令器51は、減算器51cからコンロッド基準スライド速度信号(相対速度指令信号)を別途出力できるようになっている。
図2に戻って、スライド相対位置指令器51は、相対位置指令信号を減算器80、位置制御補償器56、57に出力する。
スライド相対位置検出器58には、スライド位置検出器15及び角度検出器16からそれぞれボルスタ基準のスライド位置信号及びクランク角度信号が加えられており、スライド相対位置検出器58は、クランク角度信号から換算したコンロッド先端部位置とボルスタ基準のスライド位置とに基づいてコンロッド基準スライド位置(相対位置)を検出し、この相対位置を示す相対位置検出信号を減算器80に出力する。
減算器80は、2入力の偏差(相対位置指令信号から相対位置検出信号を減算した偏差信号)を求め、この偏差信号を比例制御器52に出力する。比例制御器52は入力する偏差信号を増幅し、第1の操作量信号として加減算器81に出力する。
加減算器81の他の入力には、角速度検出器13からサーボモータ3の角速度を示す角速度信号と、位置制御補償器56から相対速度指令信号に対応する第1の操作量を修正するフィードフォワード信号とが加えられており、加減算器81は、第1の操作量信号と角速度信号との偏差を求め、この偏差信号にフィードフォワード信号を加算して比例制御器53に出力する。比例制御器53は入力信号を増幅し、第2の操作量信号として加算器82に出力する。
加算器82の他の入力には、位置制御補償器57から相対速度指令信号に対応する第2の操作量を修正するフィードフォワード信号が加えられており、加算器82は、第2の操作量信号にフィードフォワード信号を加算し、加算した信号を加算器83に出力する。加算器83の他の入力には、位置制御補償器55からサーボモータ3の角速度信号と第2の操作量信号とに基づいて生成されたフィードフォワード信号が加えられており、加算器83は、2入力信号を加算した信号を加算器84に出力する。加算器84の他の入力には、位置制御補償器54から圧力検出器11により検出された下降側油圧室24の圧力に対応するフィードフォワード信号が加えられており、加算器83は、2入力信号を加算した信号をサーボモータ3のトルク指令信号としてサーボアンプ61に出力する。
スライドモーション制御器100−1は、上記のようにしてサーボモータ3のトルクを制御するためのトルク指令信号を演算し、この演算したトルク指令信号をサーボアンプ61を介してサーボモータ3に出力し、サーボモータ3により駆動される油圧ポンプ/モータ2を介して油圧シリンダ機構(スライド内蔵シリンダ25、スライド内蔵ピストン23)を駆動し、スライド26の相対位置が相対位置指令に追従するように制御する。
尚、プレス加工後に油圧シリンダ機構の下降側油圧室24の圧力を減圧する場合、油圧ポンプ/モータ2に発生する回転軸トルクがサーボモータ3の駆動トルクを上回り、油圧ポンプ/モータ2は、油圧モータとして作用し、サーボモータ3を回転(回生作用)させる。このサーボモータ3の回生作用によって発電された電力は、サーボアンプ61、及び電力回生機能付き直流電源63を介して交流電源62に回生される。
[プレスの1サイクル動作の説明]
次に、プレスの1サイクル動作内におけるスライドモーションについて、図4に示した波形図に沿って説明する。
図1に示した機械プレスは、クランク軸21をサーボモータ33の駆動力で駆動するサーボプレスであるが、図4に示す波形は、クランク軸21をフライホイールで等角速度20spm(ストローク数/分)で駆動する、ストローク250mmの一般的な機械プレスに、本発明に係るスライドモーション制御装置を適用した場合のスライドモーション等を示している。
<A:非加工工程>
コンロッド先端位置(クランク角度換算スライド位置)が上死点を含む非加工領域(本例の場合は、波形上およそ0〜0.8秒及び2〜3秒)では、スライド26は、コンロッド22の先端部に対して、最も下がった(突き出した)位置に制御されている(相対スライド位置は0である)。この時、エアタンク7の空気圧が、油圧シリンダ・上昇側油圧室29に作用することにより生じるスライド26を上昇させる力に抗するように、サーボモータ3のトルクに比例して油圧ポンプ/モータ2の片側ポートに生じる油圧が、油圧シリンダ機構の下降側油圧室24に作用している。パイロット操作チェック弁4は、その油圧により開いている。
<B:加工工程>
加工領域(本例の場合は、波形上およそ0.8秒〜2秒)において、コンロッド位置(クランク角度換算スライド位置)が110mmになると、スライド相対位置指令器51は、スライド26が、ボルスタ基準の目標速度指令(−50mm/秒)になるように相対位置指令信号(図4(b)の破線で示す波形)、相対速度指令信号(図4(a)の破線で示す波形)を演算・出力する。
スライドモーション制御器100−1は、スライド相対位置指令器51から出力される相対位置指令信号、相対速度指令信号と、それぞれ検出されるスライド相対位置検出信号、サーボモータ3の角速度信号等に基づいて、スライド26の相対位置を制御すべく、サーボモータ3のトルク指令信号を生成し、サーボアンプ61を介してサーボモータ3を駆動制御する。
油圧シリンダ機構の下降側油圧室24に作用する(油圧モータの片側ポートに生じる)油圧は、加工に伴う負荷に応じて作用し、位置制御補償器54、55、56、57の作用により、負荷の大小(油圧の大小)を問わず、安定して、かつ精度の良い(位置偏差(相対位置指令信号−相対位置検出信号)の少ない)制御が行われる。
結局、加工領域では、クランク軸21は一定の20spmで回転しながら、ボルスタ27を基準としたスライド26は、およそ0.8秒〜2秒(より詳しくは、0.85秒〜1.9秒)の期間、−50mm/秒の一定速度で制御され(図4(a)の一点鎖線で示す波形参照)、上下金型接触時のショックを低減させたり、成形性を安定させたりすることが可能になる。本例では、結果として、スライドの下死点は、クランク軸角度換算・下死点上60mmになる。
次に、プレスの1サイクル動作内における他のスライドモーションについて、図5に示した波形図に沿って説明する。
図5に示す波形は、図1に示したようにクランク軸21をサーボモータ33で駆動する、ストローク250mmの一般的なサーボ(モータ駆動の)プレスに、本発明に係るスライドモーション制御装置を適用した場合のスライドモーションを示している。
<A:非加工工程>
コンロッド先端位置(クランク軸角度換算スライド位置)が上死点を含む非加工領域(本例の場合は、波形上およそ0〜1.6秒及び4.5秒以降)では、スライド26は、コンロッド22の先端部に対して、最も下がった(突き出した)位置に制御されている(相対スライド位置は0である)。この時、バランサシリンダ8によりスライド26を上昇させる力に抗するように、サーボモータ3のトルクに比例して油圧ポンプ/モータ2の片側ポートに生じる油圧が、油圧シリンダ機構の下降側油圧室24に作用している。パイロット操作チェック弁4は、その油圧により開いている。
<B:加工工程>
加工領域(本例の場合は、波形上およそ1.6秒〜4.2秒)において、コンロッド位置(クランク角度換算スライド位置)が90mmになると、スライド相対位置指令器51’は、サーボプレスの制御装置71により制御されるコンロッド先端部(又はスライド)に、振幅1mm周波数10Hzの振動(sin(2π・10(Hz)・t(s))が付与されるように、相対位置指令信号、相対速度指令信号を演算・出力する。
ここで、サーボプレスの制御装置71(図2)は、ベース位置指令信号及びベース速度指令信号に基づいてコンロッド先端部(又はスライド)の位置及び速度を制御することにより、図5の実線で示すように所望のスライドモーションとなるように制御している。但し、スライド26の質量、サーボモータ33の回転軸、メインギア35及びクランク軸21のイナーシャが大きいため、スライドモーションの周波数応答は1Hz程度である。
スライド相対位置指令器51’は、図6に示すように目標位置指令器51a’、及び減算器51b’から構成されている。
目標位置指令器51a’は、プレス周期内の所定の期間、スライド26の目標位置指令信号を出力するもので、図5の一点鎖線で示す波形で示すように、加工領域(本例の場合は、波形上およそ1.6秒〜4.2秒)において、ベース位置(クランク角度換算スライド位置)に振幅1mm周波数10Hzの振動を加算した値の目標位置指令信号を減算器51b’に出力する。
減算器51b’の他の入力には、サーボプレスの制御装置71から、ベース位置指令信号が加えられており(図2参照)、減算器51b’は、入力する目標位置指令信号とベース位置指令信号との偏差を求め、この偏差信号を相対位置指令信号として出力する(図5の破線)。
スライドモーション制御器100−1は、スライド相対位置指令器51’から出力される相対位置指令信号、スライド相対位置検出信号、サーボモータ3の角速度信号等に基づいて、スライド26の相対位置を制御すべく、サーボモータ3のトルク指令信号を生成し、サーボアンプ61を介してサーボモータ3を駆動制御する。
油圧シリンダ機構の下降側油圧室24に作用する(油圧モータの片側ポートに生じる)油圧は、加工に伴う負荷に応じて作用し、位置制御補償器54、55、56、57の作用により、負荷の大小(油圧の大小)を問わず、安定して、かつ精度の良い(位置偏差(相対位置指令信号−相対位置検出信号)の少ない)制御が行われる。
結局、加工領域では、クランク軸21は一定の10spmで回転しながら、ボルスタ27を基準としたスライド26は、サーボプレスの制御装置71により制御されるスライド位置(ベース位置)に振幅1mm・10Hzの振動が付与されるように制御される。
このような振動をスライド26に付与することにより、材料表面の油膜切れを防止することができ、加工後の表面を良好にすることができる。
尚、図6に示したスライド相対位置指令器51’は、目標位置指令信号とベース位置指令信号との偏差を求めて、振動を付与するための相対位置指令信号を生成したが、これに限らず、ベース位置指令信号に替えて、ベース位置(クランク角度換算スライド位置)を検出し、この検出したベース位置検出信号を用いてもよい。更に、直接、振動を付与するための相対位置指令信号を出力するものでもよい。
[機械プレスのスライドモーション制御装置の構成(第2の実施形態)]
図7は本発明に係る機械プレスのスライドモーション制御装置の第2の実施形態が適用される機械プレス及びスライドモーション制御装置の油圧回路を含む駆動機構を示す構成図である。尚、図1に示した第1の実施形態と共通する部分には同一の符号を付し、その詳細な説明は省略する。
第2の実施形態の機械プレス10−2は、主として油圧シリンダ機構(スライド内蔵シリンダ25、スライド内蔵ピストン23)にスライド相対位置検出器17を組み込むようにした点で、第1の実施形態の機械プレス10−1と相違する。このスライド相対位置検出器17は、コンロッド基準スライド位置(相対位置)を直接検出し、スライド相対位置検出信号を出力することができる。
図8は、機械プレスのスライドモーション制御装置の制御部の第2の実施形態を示すブロック図であり、図7に示した機械プレス10−2に対応している。
図8に示すように、第2の実施形態の制御部(スライドモーション制御器)100−2は、図2に示したスライドモーション制御器100−1と比較して、スライド相対位置検出器58が省略され、前述したスライド相対位置検出器17により検出されるスライド相対位置検出信号を直接入力し、減算器80に加えられるようになっている点で、相違している。尚、その他の構成は、図2に示したスライドモーション制御器100−1と共通するため、その詳細な説明は省略する。
[機械プレスのスライドモーション制御装置の構成(第3の実施形態)]
図9は本発明に係る機械プレスのスライドモーション制御装置の第3の実施形態が適用される機械プレス及びスライドモーション制御装置の駆動機構(ねじ機構)を示す構成図である。尚、図1に示した第1の実施形態と共通する部分には同一の符号を付し、その詳細な説明は省略する。
第3の実施形態の機械プレス10−3は、主として第1の実施形態の機械プレス10−1が、コンロッド22により駆動されるスライド内蔵ピストン23(被駆動体)に対してスライド26を上下動に駆動する駆動機構として、スライド内に設けられたシリンダ−ピストン機構(スライド内蔵シリンダ25、スライド内蔵ピストン23)及び油圧回路9を適用しているのに対し、それぞれサーボモータ41a、41bにより駆動される一対のねじ機構(ねじ42a,42b,ナット43a,43b)を適用している点で相違する。
即ち、第3の実施形態の機械プレス10−3は、コンロッド22により駆動されるスライド26(被駆動体)に対してスライドプレート44(スライド)が上下動可能に配設され、スライド26には、サーボモータ41a、41bと、サーボモータ41a、41bにより駆動されるねじ42a,42bが配設され、スライドプレート44には、ねじ42a,42bと螺合するナット43a,43bが配設されている。
従って、サーボモータ41a、41bにより上記構成のねじ機構を駆動とすると、スライド26(被駆動体)に対して相対的に上下動可能になっているスライドプレート44(スライド)を移動させることができる。
図10は、機械プレスのスライドモーション制御装置の制御部の第3の実施形態を示すブロック図であり、図9に示した機械プレス10−3に対応している。
図10に示すように、第3の実施形態の制御部(スライドモーション制御器)100−3は、図2に示したスライドモーション制御器100−1と比較して、ねじ機構(ねじ42a,42b)をそれぞれ駆動するサーボモータ41a、41bに対して、それぞれサーボモータトルク指令を演算して出力する点で相違する。
従って、スライドモーション制御器100−3への入力信号として、2つの角速度検出器13a、13bからサーボモータ3a,3bの角速度を示す角速度信号をそれぞれ入力している。また、比例制御器52から出力される第1の操作量信号を生成するまでの処理部は共通しているが、その後の信号生成の処理部は、2系統に分岐し、それぞれ角速度検出器13a、13bにより検出される角速度信号を使用している。
第3の実施形態によれば、ねじ機構(ねじ42a,42b)をそれぞれ駆動するサーボモータ41a、41bのトルクを個別に制御することにより、左右方向の偏心荷重にかかわらずスライドプレート44の左右方向の下降速度を同じにすることができる。
尚、第3の実施形態では、サーボモータによりねじを回転させてスライドプレート44を相対的に移動させるようにしたが、これに限らず、ナットを回転させてスライドプレート44を相対的に移動させるようにしてもよい。
[機械プレスのスライドモーション制御装置の構成(第4の実施形態)]
図11は本発明に係る機械プレスのスライドモーション制御装置の第4の実施形態が適用される機械プレス及びスライドモーション制御装置の駆動機構(ラック・アンド・ピニオン機構)を示す構成図である。尚、図9に示した第3の実施形態と共通する部分には同一の符号を付し、その詳細な説明は省略する。
第4の実施形態の機械プレス10−4は、主として第3の実施形態の機械プレス10−3が、コンロッド22により駆動されるスライド26(被駆動体)に対してスライドプレート44(スライド)をねじ機構により相対的に上下動させるのに対し、ラック付きスライドプレート46をラック・アンド・ピニオン機構により上下動させる点で相違する。
即ち、第4の実施形態の機械プレス10−4は、コンロッド22により駆動されるスライド26(被駆動体)に対してラック付きスライドプレート46(スライド)が上下動可能に配設され、スライド26には、サーボモータ41a、41bと、サーボモータ41a,41bから回転伝達軸42a,42bを介して回転駆動力が伝達されるピニオン45a,45bが配設され、ラック付きスライドプレート46には、ピニオン45a,45bと噛合するラックが設けられている。
従って、サーボモータ41a、41bにより上記構成のラック・アンド・ピニオン機構を駆動とすると、スライド26(被駆動体)に対して相対的に上下動可能になっているラック付きスライドプレート46(スライド)を移動させることができる。
尚、サーボモータ41a、41bを制御するスライドモーション制御装置の制御部の構成は、図10に示した第3の実施形態のスライドモーション制御器100−3と共通するため、その詳細な説明は省略する。
[機械プレスのスライドモーション制御装置の構成(第5の実施形態)]
図12は本発明に係る機械プレスのスライドモーション制御装置の第5の実施形態が適用される機械プレス及びスライドモーション制御装置の油圧回路を含む駆動機構を示す構成図である。尚、図1に示した第1の実施形態と共通する部分には同一の符号を付し、その詳細な説明は省略する。
第5の実施形態の機械プレス10−5は、主としてスライド内蔵シリンダ23aと、スライド内蔵ピストン23b,23cとからなるインナースライド23dにより、2つのシリンダ−ピストン機構が構成され、コンロッド22の先端部にスライド26(被駆動体)が連結され、このスライド26に対してインナースライド23dが上下動可能に設けられている点で、第1の実施形態と相違する。
また、スライド内蔵シリンダ23aとスライド内蔵ピストン23b,23cとからなる2つのシリンダ−ピストン機構の2つの下降側油圧室には、それぞれ油圧回路90、90’から圧油が供給できるようになっており、油圧回路90、90’から供給される圧油は、スライド内蔵ピストン23b,23cをコンロッド先端(スライド内蔵シリンダ23a)に対して、相対的に下降させる動力源になる。また、スライド内蔵ピストン23b,23cをコンロッド先端に対して、相対的に上昇させる動力源は、上昇側油圧室にエアタンク7,7’から空気圧を供給することで発生する力で賄ったり、バランサシリンダ8の推力で賄ったりする。
油圧回路90、90’は、図1に示した油圧回路9とほぼ同様に構成されており、主として第1の実施形態の1組の油圧ポンプ/モータ2とサーボモータ3の替わりに、2組の油圧ポンプ/モータとサーボモータ(油圧ポンプ/モータ2aとサーボモータ3a、及び油圧ポンプ/モータ2bとサーボモータ3b(図13参照))が設けられている点で相違する。尚、2つの油圧回路90、90’は同様に構成されている。
また、第5の実施形態の機械プレス10−5のボルスタ27側には、スライド内蔵ピストン23b,23c(スライド)の位置を検出するスライド位置検出器15、15’が設けられている。
図13は、図12に示した機械プレスのスライドモーション制御装置の制御部の実施形態を示すブロック図である。
図13に示すように、2つのスライドモーション制御器100−5、100−5’から構成されており、スライドモーション制御器100−5は、油圧回路90の2つのサーボモータ3a、3bにそれぞれトルク指令を出力し、スライドモーション制御器100−5’は、油圧回路90’の2つのサーボモータ3a’、3b’にそれぞれトルク指令を出力する。尚、スライドモーション制御器100−5、100−5’は、それぞれ図10に示したスライドモーション制御器100−3と同様に構成されているが、スライド位置検出器15、15’からそれぞれスライド内蔵ピストン23b,23c(スライド)の位置検出信号を入力している点で相違する。
これにより、スライドモーション制御器100−5、100−5’は、上記サーボモータ3a、3b、及びサーボモータ3a’、3b’のトルクをそれぞれ制御し、スライド内蔵ピストン23b,23c(スライド)を、それぞれスライド26(被駆動体)に対して指令された相対位置になるように制御することができる。
尚、2組の油圧ポンプ/モータとサーボモータに限らず、3組以上の油圧ポンプ/モータとサーボモータを使用するようにしてもよい。
[第5の実施形態の機械プレスのスライドモーション制御装置の作用説明]
<従来技術の問題>
板厚や材質の違う複数枚(本例では2枚)の平板を(本例では左右に)並べ、溶接等により接合し、1枚の材料とした、いわゆるテーラードブランク材料を使用してプレス成形を行う場合に、板厚の違いや材質の違いによる剛性差や硬度差により、従来の機械プレスを使用した場合には、部分的(本例では左右毎)に成形荷重の作用に強、弱が生じる。これにより機械プレスには偏心荷重が作用する。
このことと、本発明により得られる効果を、図14に示す簡単な模式図を用いて説明する。
図14(a)のように、左右に剛性の異なる材料をプレス成形する場合、図14(b)のように剛性が強い右側に、より大きな成形荷重が作用する。その時、プレス機械は左右の偏心荷重により、フレームの左側に比べ右側が余計に伸張する。
仮に、左側材料に成形上(金型に材料を正確に転写する為に)必要なプレス荷重が作用するように、ダイハイト(上下金型間距離に相当する)量を調整すると、右側にはそれ以上の大きな荷重が作用し、それが、右側の材料の成形上、相応しく無い状況が生じ易い。またその時、プレス機械には、その強度を上回る偏心荷重が作用し易い。これらは成形性を阻害し、かつ、プレス機械性能をも阻害する問題点である。
以上のような問題を解決する為に、第5の実施形態では、スライドの中にそれぞれ独立に動作可能な複数の(本例では2個の)インナースライド(スライド内蔵ピストン)を、(本例では左右に)設ける。
図15(a)のように、スライドの中にそれぞれ独立して動作する2個のインナースライドを設け、左右それぞれの材料剛性に合わせて、左右のインナースライドの位置を、成形過程に応じて調整する。図15(b)は、左右の材料剛性に応じて、左右の成形荷重が均一になるように、左右の下死点位置を(左インナースライド位置<右インナースライド位置になるように)制御した状態を示す。こうすることで、プレス機械には偏心荷重が作用しない。しかし、金型は左右で傾きを生じることになる。そこで、図15(c)のように、金型を本発明に合わせて、左右でそれぞれ独立して上下方向に動作可能な構造を用いれば、金型の傾斜の問題も解決する。
更に、主目的である成形性を優先して、左右それぞれの成形過程に応じた成形荷重を生じさせるべく、左右それぞれのインナースライド動作(成形工程中の位置)を、図16(a)の破線及び一点鎖線で示す波形のように制御する。下死点では、図16(b)のように、左右それぞれで下死点位置が異なり、成形荷重が異なる。この荷重差は、成形上必要最小限のものであり、成形性を助長する。また、結果として、プレス機械の強度上、許容できる偏荷重範囲に収められる場合が増し、プレス機械の性能を阻害し難くなる。このように、本発明を適用することで、プレス機械の性能を阻害せずに、テーラ−ドブランク材のプレス成形性を向上させる利点が得られる。
[その他]
本発明に係るスライドモーション制御装置は、機械プレスとしてクランクプレスに限らず、リンク機構で駆動されるリンクプレスにも適用することができる。
また、本発明は複数のコンロッドにより1つ、又は複数の被駆動体を駆動する機械プレスにも適用することができる。
更に、本発明は上述した実施の形態に限定されず、本発明の精神を逸脱しない範囲で種々の変形が可能であることは言うまでもない。
2、2’、2a、2b、2a’、2b’…油圧ポンプ/モータ、3、3’、3a、3b、3a’、3b’、33、41a、41b、…サーボモータ、9、9’、90、90’…油圧回路、10−1、10−2、10−3、10−4、10−5…機械プレス、11、12…圧力検出器、13、13’、13a、13b、14…角速度検出器、15、15’…スライド位置検出器、16…角度検出器、17、58…スライド相対位置検出器、20…コラム、22…コンロッド、23、23b、23c…スライド内蔵ピストン、23d…インナースライド、24…下降側油圧室、23a、25…スライド内蔵シリンダ、26…スライド、27…ボルスタ、28…ベッド、31…金型、42a、42b…ねじ、43a、43b…ナット、44…スライドプレート、51、51’…スライド相対位置指令器、51a…目標速度指令器、51b…演算器、51c、51b’、80…減算器、51d…積分器、51a’…目標位置指令器、52、53…比例制御器、54、55、56、57…位置制御補償器、61、61a、61b、61a’、61b’…サーボアンプ、62、62a、62b、62a’、62b’…交流電源、63、63a、63b、63a’、63b’…電力回生機能付き直流電源、81…加減算器、82、83、84…加算器、100−1、100−2、100−3、100−5…スライドモーション制御器

Claims (14)

  1. 機械プレスのコンロッドを介して駆動力が伝達される被駆動体に対して相対的に上下動可能に配設されたスライドと、
    前記被駆動体に対する前記スライドの相対的な位置を示す相対位置指令を出力する相対位置指令手段と、
    前記被駆動体に対する前記スライドの相対的な位置を検出し、検出した相対的な位置を示す相対位置検出信号を出力する相対位置検出手段と、
    サーボモータと、
    前記サーボモータの駆動力により前記被駆動体に対して前記スライドを相対的に移動させる駆動機構と、
    前記相対位置指令手段から出力された相対位置指令信号と前記相対位置検出手段から出力される相対位置検出信号とに基づいて前記サーボモータを制御する制御手段と、
    を備えたことを特徴とする機械プレスのスライドモーション制御装置。
  2. 前記機械プレスは、前記コンロッドを介して前記被駆動体を、少なくともプレス加工期間連続的に移動させることを特徴とする請求項1に記載の機械プレスのスライドモーション制御装置。
  3. 前記相対位置指令手段は、前記被駆動体の移動中の所定期間、該被駆動体の移動位置に対応する相対位置指令信号を出力することを特徴とする請求項2に記載の機械プレスのスライドモーション制御装置。
  4. 前記サーボモータの角速度を検出する角速度検出手段を更に備え、
    前記制御手段は、前記相対位置指令信号と前記相対位置検出信号との偏差に対応する第1の操作量と、前記角速度検出手段により検出された角速度信号との偏差に対応する第2の操作量に基づいて前記サーボモータを制御することを特徴する請求項1から3のいずれか1項に記載の機械プレスのスライドモーション制御装置。
  5. 前記相対位置指令手段は、前記スライドの目標速度指令信号を出力する目標速度指令手段と、前記被駆動体の速度を検出する速度検出手段と、前記目標速度指令手段により指令された目標速度指令信号と前記速度検出手段により検出された被駆動体の速度信号との差分を算出する減算器と、前記減算器により算出された差分を積分する積分器とを有し、前記積分器により積分された積分信号を前記相対位置指令信号として出力することを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の機械プレスのスライドモーション制御装置。
  6. 前記相対位置指令手段は、前記スライドの目標位置指令信号を出力する目標位置指令手段と、前記被駆動体の位置を検出する位置検出手段と、前記目標位置指令手段により指令された目標位置指令信号と前記位置検出手段により検出された被駆動体の位置信号との差分を算出する減算器とを有し、前記減算器により算出された差分信号を前記相対位置指令信号として出力することを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の機械プレスのスライドモーション制御装置。
  7. 前記相対位置指令手段は、前記スライドの第1の目標位置指令信号を出力する第1の目標位置指令手段と、前記被駆動体の第2の目標位置指令信号を出力する第2の目標位置指令手段と、前記第1の目標位置指令手段から出力される第1の目標位置指令信号と前記第2の目標位置指令手段から出力される第2の目標位置指令信号との差分を算出する減算器とを有し、前記減算器により算出された差分信号を前記相対位置指令信号として出力することを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の機械プレスのスライドモーション制御装置。
  8. 前記相対位置検出手段は、前記スライドの位置を検出するスライド位置検出手段と、前記被駆動体の位置を検出する被駆動体位置検出手段と、前記スライド位置検出手段から出力されるスライド位置検出信号と、前記被駆動体位置検出手段から出力される被駆動体位置検出信号との差分を算出する減算器とを有し、前記減算器により算出された差分信号を前記相対位置検出信号として出力することを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載の機械プレスのスライドモーション制御装置。
  9. 前記駆動機構は、前記スライド内に設けられたシリンダ−ピストン機構と、前記サーボモータにより駆動され、前記シリンダ−ピストン機構の液圧室に圧液を供給する液圧ポンプ/モータと、から構成されることを特徴とする請求項1から8のいずれか1項に記載の機械プレスのスライドモーション制御装置。
  10. 前記駆動機構は、前記被駆動体と前記スライドとの間に設けられたねじ部とナット部とからなるねじ機構と、前記ねじ部又はナット部に前記サーボモータの駆動力を伝達する動力伝達手段と、から構成されることを特徴とする請求項1から8のいずれか1項に記載の機械プレスのスライドモーション制御装置。
  11. 前記駆動機構は、前記被駆動体と前記スライドとの間に設けられたラック・アンド・ピニオン機構と、前記ラック・アンド・ピニオン機構のピニオンに前記サーボモータの駆動力を伝達する動力伝達手段と、から構成されることを特徴とする請求項1から8のいずれか1項に記載の機械プレスのスライドモーション制御装置。
  12. 機械プレスのコンロッドを介して駆動力が伝達される被駆動体に対して上下動可能に配設されたスライドと、
    前記被駆動体に対する前記スライドの相対的な位置を示す相対位置指令を出力する相対位置指令手段と、
    前記被駆動体に対する前記スライドの複数箇所の相対的な位置をそれぞれ検出し、検出した相対的な位置を示す相対位置検出信号をそれぞれ出力する複数の相対位置検出手段と、
    複数のサーボモータと、
    前記複数のサーボモータの駆動力により前記被駆動体に対し、前記スライドを相対的に移動させる複数の駆動機構と、
    前記相対位置指令手段から出力された相対位置指令信号と前記複数の相対位置検出手段から出力される複数の相対位置検出信号とに基づいて前記複数のサーボモータをそれぞれ制御する制御手段と、
    を備えたことを特徴とする機械プレスのスライドモーション制御装置。
  13. 前記スライドは、前記被駆動体に対してそれぞれ上下動可能に配設された複数のインナースライドであり、
    前記複数の相対位置検出手段は、それぞれ前記被駆動体に対する前記複数のインナースライドの相対的な位置を検出し、
    前記複数の駆動手段は、前記複数のインナースライドをそれぞれ独立して相対的に移動させることを特徴とする請求項12に記載の機械プレスのスライドモーション制御装置。
  14. 前記相対位置指令手段は、前記被駆動体に対する前記複数のインナースライドの相対的な位置を示す相対位置指令をそれぞれ出力し、
    前記制御手段は、前記相対位置指令手段から出力される前記複数のインナースライドに対応する複数の相対位置指令信号と前記複数の相対位置検出手段から出力される複数の相対位置検出信号とに基づいて前記複数のサーボモータをそれぞれ制御することを特徴とする請求項13に記載の機械プレスのスライドモーション制御装置。
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