JP4189764B2 - プレス機械のスライド駆動装置 - Google Patents

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本発明はプレス機械のスライド駆動装置に係り、特に作動液のエネルギを回転駆動力に変換してプレス機械のスライド駆動機構に加えるようにしたプレス機械のスライド駆動装置に関する。
従来のこの種のプレス機械のスライド駆動装置としては、図10に示すものがある(特許文献1参照)。
このスライド駆動装置は、図10に示すようにスクリュウプレス10のスライド11を駆動するもので、略一定圧又は圧力変動の少ない圧力の圧油を発生する油圧発生装置20と、回転駆動装置30と、押し退け容積制御回路40とから構成されている。上記スクリュウプレス10は、スライド11の駆動機構として駆動ナット12と従動スクリュウ13からなるネジ機構を有しており、駆動ナット12には、回転駆動装置30を構成する可変容量ポンプ/モータ31の駆動軸32から減速ギア機構14を介して回転駆動力が伝達されるようになっている。また、スクリュウプレス10には、スライド位置検出器15と、駆動軸角速度検出器16とが設けられている。
回転駆動装置30は、油圧発生装置20からの圧油が供給される可変容量ポンプ/モータ31と、押し退け容積変更装置33と、押し退け容積検出器34とから構成されている。押し退け容積変更装置33は、上記可変容量ポンプ/モータ31の傾板の傾転量を変更させる油圧シリンダ35と、油圧シリンダ35に供給する油量を制御するサーボ弁36と、サーボ弁36に駆動信号を出力する演算増幅器37とから構成されている。また、油圧シリンダ35には、油圧シリンダ35のピストンロッドの位置を検出することにより、可変容量ポンプ/モータ302の傾転量(即ち、押し退け容積)を検出する押し退け容積検出器38が設けられている。
押し退け容積制御回路40は、スライド位置指令信号発生器41から出力される時々刻々のスライド11の目標位置を示すスライド位置指令信号とスライド位置検出器15から加えられるスライド位置信号との偏差を求め、その偏差信号を第1の補償回路42を介して駆動軸角速度指令信号として決定し、続いてこの駆動軸角速度指令信号と駆動軸角速度検出器16から加えられる駆動軸角速度信号との偏差を求め、その偏差信号を第2の補償回路43を介して押し退け容積指令信号として決定し、押し退け容積変更装置33を構成する演算増幅器37の正入力に出力する。
演算増幅器37の負入力には、押し退け容積検出器38から、可変容量ポンプ/モータ31現在の押し退け容積を示す押し退け容積信号が加えられており、演算増幅器37はこれらの2入力信号の偏差を演算し、その偏差信号を増幅してサーボ弁36の駆動信号として出力する。これにより、サーボ弁36は、入力する駆動信号に応じた油量を油圧シリンダ35に供給し、この油圧シリンダ35を介して可変容量ポンプ/モータ31の押し退け容積が、前記押し退け容積指令信号が示す押し退け容積となるようにサーボ制御する。
可変容量ポンプ/モータ31の駆動軸32には、油圧発生装置20から供給される作動油の圧力Pと、可変容量ポンプ/モータ31の押し退け容積q(cm3 /rad) との積に比例した駆動トルクが加えられる。尚、作動油の圧力Pは略一定であるため、駆動軸32に加えられる駆動トルクTは、可変容量ポンプ/モータ31の押し退け容積qに比例する。
このように可変容量ポンプ/モータ31の押し退け容積が制御されることにより、その駆動軸32に加えられた駆動トルクが制御される。そして、駆動軸32の駆動トルク及び回転は、減速ギア機構14を介してスクリュウプレス10の駆動ナット12に伝達され、駆動ナット12を回転させることによりスライド11を上下動させる。
特開平10−291095号公報
ところで、上記従来のプレス機械のスライド駆動装置は、押し退け容積確定からトルク発生までの遅れがなく、または無視出来る程小さいため、回転角速度の発生までの応答性はほぼ1次遅れ系となり、高い制御性が得られるが、制御系の外乱としてプレス荷重がスライドに作用した場合のスライドの状態変動を防止する策(制御的にロバスト性確保)が考慮されておらず、このプレス荷重の大きさや変動等により位置精度が低下するという問題がある。
また、スライドに対して偏心したプレス荷重がかかる場合には、スライドの平行度を高精度で維持することができないという問題がある。
本発明の目的は、スライドに対して偏心したプレス荷重がかかる場合でもスライドの平行度を高精度で維持することができ、また、プレス荷重などの外力の影響を受けずにスライドの位置や速度を精度よく制御することができるプレス機械のスライド駆動装置を提供することにある。
前記目的を達成するために請求項1に係るプレス機械のスライド駆動装置は、プレス機械における負荷変動にかかわらず略一定圧又は圧力変動の少ない圧力の作動液を発生する1又は複数の液圧発生手段と、前記1又は複数の液圧発生手段から作動液が供給され、該作動液のエネルギを回転駆動力に変換する押し退け容積が変更可能な複数の回転駆動手段と、前記プレス機械の1つのスライドに先端がそれぞれ連結された複数のネジ機構を有し、前記複数の回転駆動手段の各回転運動をそれぞれ前記複数のネジ機構を介して直線運動に変換し前記スライドを駆動するスライド駆動機構と、前記複数の回転駆動手段における押し退け容積をそれぞれ制御することにより前記スライド駆動機構の複数のネジ機構に加える駆動トルクをそれぞれ制御する押し退け容積制御手段と、を備え、前記プレス機械のスライドと前記スライド駆動機構の複数のネジ機構の先端とは、前記スライドの左右方向に傾動自在な回転ジョイントによって連結されていることを特徴としている。
また、請求項2に係るプレス機械のスライド駆動装置は、プレス機械における負荷変動にかかわらず略一定圧又は圧力変動の少ない圧力の作動液を発生する液圧発生手段と、前記液圧発生手段から作動液が供給され、該作動液のエネルギを回転駆動力に変換する押し退け容積が変更可能な1つの回転駆動手段と、前記プレス機械の1つのスライドに先端がそれぞれ連結された複数のネジ機構と、前記1つの回転駆動手段の回転駆動力をそれぞれ前記複数のネジ機構に伝達する動力伝達手段とを有し、前記回転駆動手段の回転運動を前記動力伝達手段及び複数のネジ機構を介して直線運動に変換し前記スライドを駆動するスライド駆動機構と、前記回転駆動手段における押し退け容積を制御することにより前記スライド駆動機構に加える駆動トルクを制御する押し退け容積制御手段と、を備え、前記プレス機械のスライドと前記スライド駆動機構の複数のネジ機構の先端とは、前記スライドの左右方向に傾動自在な回転ジョイントによって連結されているたことを特徴としている。
即ち、請求項1、2に係る発明によれば、複数のネジ機構を有するスライド駆動機構によって1つのスライドを駆動し、特に請求項1に係る発明では、複数の回転駆動手段からそれぞれ対応する複数のネジ機構に加える各駆動トルクを個別に制御するようにしたため、スライドに対して偏心したプレス荷重がかかる場合でも、その偏心したプレス荷重に対応したトルク制御ができ、これによりスライドの平行度を高精度に維持することができる。また、請求項2に係る発明では、1つの回転駆動手段から動力伝達手段を介して前記複数のネジ機構に回転駆動力を伝達するようにしたため、スライドに対して偏心したプレス荷重がかかる場合でも、その偏心したプレス荷重に対応した回転駆動力が各ネジ機構に伝達され、これによりスライドの平行度を高精度に維持することができる。
請求項3に示すように請求項1又は2のプレス機械のスライド駆動装置において、前記スライド駆動機構のネジ機構は、前記回転駆動手段からの回転駆動力によって回転する回転部材と、該回転部材と螺合するとともに先端が前記スライドに連結され、かつ回転不能に支持された従動部材とからなり、前記従動部材は、前記スライド部材及びプレス機械のクラウンのうちの一方に対して回転不能に支持されていることを特徴している。
請求項に示すように請求項1又は2のプレス機械のスライド駆動装置において、前記プレス機械のスライドと前記スライド駆動機構の複数のネジ機構の先端とは、前記スライドの左右方向に移動自在なスライド機構を介して連結されていることを特徴としている。
請求項5に係るプレス機械のスライド駆動装置は、プレス機械における負荷変動にかかわらず略一定圧又は圧力変動の少ない圧力の作動液を発生する1又は複数の液圧発生手段と、前記1又は複数の液圧発生手段から作動液が供給され、該作動液のエネルギを回転駆動力に変換する押し退け容積が変更可能な複数の回転駆動手段と、前記プレス機械の1つのスライドに先端がそれぞれ連結された複数のネジ機構を有し、前記複数の回転駆動手段の各回転運動をそれぞれ前記複数のネジ機構を介して直線運動に変換し前記スライドを駆動するスライド駆動機構と、前記複数の回転駆動手段における押し退け容積をそれぞれ制御することにより前記スライド駆動機構の複数のネジ機構に加える駆動トルクをそれぞれ制御する押し退け容積制御手段と、を備え、前記プレス機械のスライドと前記スライド駆動機構の複数のネジ機構の先端とは、前記スライドの前後左右方向に傾動自在な球面ジョイントによって連結されていることを特徴としている。
請求項6に係るプレス機械のスライド駆動装置は、プレス機械における負荷変動にかかわらず略一定圧又は圧力変動の少ない圧力の作動液を発生する液圧発生手段と、前記液圧発生手段から作動液が供給され、該作動液のエネルギを回転駆動力に変換する押し退け容積が変更可能な1つの回転駆動手段と、前記プレス機械の1つのスライドに先端がそれぞれ連結された複数のネジ機構と、前記1つの回転駆動手段の回転駆動力をそれぞれ前記複数のネジ機構に伝達する動力伝達手段とを有し、前記回転駆動手段の回転運動を前記動力伝達手段及び複数のネジ機構を介して直線運動に変換し前記スライドを駆動するスライド駆動機構と、前記回転駆動手段における押し退け容積を制御することにより前記スライド駆動機構に加える駆動トルクを制御する押し退け容積制御手段と、を備え、前記プレス機械のスライドと前記スライド駆動機構の複数のネジ機構の先端とは、前記スライドの前後左右方向に傾動自在な球面ジョイントによって連結されていることを特徴としている。
請求項7に示すように請求項5又は6のプレス機械のスライド駆動装置において、前記プレス機械のスライドと前記スライド駆動機構の複数のネジ機構の先端とは、前記スライドの前後左右方向に移動自在なスライド機構を介して連結されていることを特徴としている。
請求項8に示すように請求項1又は5のプレス機械のスライド駆動装置において、前記プレス機械のスライドの左右又は前後左右の複数のスライド位置、もしくは前記複数のスライド駆動機構における駆動軸の各角度をそれぞれ検出する複数の第1の検出手段と、前記複数の回転駆動手段における押し退け容積をそれぞれ検出する複数の押し退け容積検出手段とを有し、前記押し退け容積制御手段は、前記プレス機械のスライドの1つの目標位置又は駆動軸の1つの目標角度を指令する指令手段と、該指令手段によって指令した1つの目標位置又は目標角度と前記複数の第1の検出手段によって検出した複数のスライド位置又は駆動軸角度との複数の偏差に基づいて複数の押し退け容積指令を生成する複数の第1の補償手段と、前記複数の押し退け容積指令と前記複数の押し退け容積検出手段によって検出した複数の押し退け容積との偏差に基づいて複数の押し退け容積操作量を生成し、該複数の押し退け容積操作量を前記複数の回転駆動手段の押し退け容積変更手段にそれぞれ出力する複数の第2の補償手段とを有することを特徴としている。
請求項9に示すように請求項1又は5のプレス機械のスライド駆動装置において、前記プレス機械のスライドの左右又は前後左右の位置における複数のスライド速度又は前記複数のスライド駆動機構における駆動軸の各角速度をそれぞれ検出する複数の第2の検出手段と、前記複数の回転駆動手段における押し退け容積をそれぞれ検出する複数の押し退け容積検出手段とを有し、前記押し退け容積制御手段は、前記プレス機械のスライドの1つの目標速度又は各駆動軸の1つの目標角速度を指令する指令手段と、該指令手段によって指令した1つのスライド目標速度又は駆動軸目標角速度と前記第2の検出手段によって検出した複数のスライド速度又は駆動軸角速度との複数の偏差に基づいて複数の押し退け容積指令を生成する複数の第1の補償手段と、前記複数の押し退け容積指令と前記複数の押し退け容積検出手段によって検出した複数の押し退け容積との偏差に基づいて複数の押し退け容積操作量を生成し、該複数の押し退け容積操作量を前記複数の回転駆動手段の押し退け容積変更手段にそれぞれ出力する複数の第2の補償手段とを有することを特徴としている。
請求項10に示すように請求項1又は5のプレス機械のスライド駆動装置において、前記プレス機械のスライドの左右又は前後左右の複数のスライド位置、もしくは前記複数のスライド駆動機構における駆動軸の各角度をそれぞれ検出する複数の第1の検出手段と、前記スライドの左右又は前後左右の位置における複数のスライド速度又は複数の駆動軸の各角速度をそれぞれ検出する複数の第2の検出手段と、前記複数の回転駆動手段における押し退け容積をそれぞれ検出する複数の押し退け容積検出手段とを有し、前記押し退け容積制御手段は、前記プレス機械のスライドの1つの目標位置又は駆動軸の1つの目標角度を指令する指令手段と、該指令手段によって指令した1つの目標位置又は目標角度と前記複数の第1の検出手段によって検出した複数のスライド位置又は駆動軸角度との複数の第1の偏差に基づいて複数のスライド速度指令又は駆動軸角速度指令を生成する複数の第1の補償手段と、前記複数のスライド速度指令又は駆動軸角速度指令と前記複数の第2の検出手段によって検出した複数のスライド速度又は駆動軸角速度との複数の第2の偏差に基づいて複数の押し退け容積指令を生成する複数の第2の補償手段と、前記複数の押し退け容積指令と前記複数の押し退け容積検出手段によって検出した複数の押し退け容積との第3の偏差に基づいて複数の押し退け容積操作量を生成し、該複数の押し退け容積操作量を前記複数の回転駆動手段の押し退け容積変更手段にそれぞれ出力する複数の第3の補償手段とを有することを特徴としている。
請求項11に示すように請求項8、9又は10のプレス機械のスライド駆動装置において、前記押し退け容積制御手段は、プレス動作時に前記複数の回転駆動手段にそれぞれ加わるプレス荷重に相当する外力を推定し、該外力に相当する指令を前記複数の押し退け容積指令に付加してプレス荷重による前記スライドの状態変動を防止する複数のプレス荷重推定補償手段を有することを特徴としている。
請求項12に示すように請求項11のプレス機械のスライド駆動装置において、前記プレス荷重推定補償手段は、前記スライドの左右又は前後左右の位置における複数のスライド速度又は複数の駆動軸の各角速度から前記複数の回転駆動手段に加わる操作トルクとプレス動作時のプレス荷重に対応する外力との差を求める複数の第4の補償手段と、該複数の第4の補償手段によって求めた差と前記操作トルクに相当する前記複数の押し退け容積検出手段によって検出された押し退け容積とに基づいて前記外力を求める複数の第1の演算手段と、前記複数の押し退け容積指令に前記外力に相当する指令を付加する複数の第2の演算手段とを有することを特徴としている。
請求項13に示すように請求項12のプレス機械のスライド駆動装置において、前記第1の演算手段によって求められた外力からノイズ成分を除去する第5の補償手段を有することを特徴としている。
請求項14に示すように請求項2又は6のプレス機械のスライド駆動装置において、前記プレス機械のスライドの位置又は前記スライド駆動機構における駆動軸の角度を検出する第1の検出手段と、前記回転駆動手段における押し退け容積を検出する押し退け容積検出手段とを有し、前記押し退け容積制御手段は、前記プレス機械のスライドの目標位置又は駆動軸の目標角度を指令する指令手段と、該指令手段によって指令した目標位置又は目標角度と前記第1の検出手段によって検出したスライド位置又は駆動軸角度との第1の偏差に基づいて押し退け容積指令を生成する第1の補償手段と、前記押し退け容積指令と前記押し退け容積検出手段によって検出した押し退け容積との第2の偏差に基づいて押し退け容積操作量を生成し、該押し退け容積操作量を前記回転駆動手段の押し退け容積変更手段に出力する第2の補償手段とを有することを特徴としている。
請求項15に示すように請求項2又は6のプレス機械のスライド駆動装置において、前記プレス機械のスライドの速度又は前記スライド駆動機構における駆動軸の角速度を検出する第2の検出手段と、前記回転駆動手段における押し退け容積を検出する押し退け容積検出手段とを有し、前記押し退け容積制御手段は、前記プレス機械のスライドの目標速度又は駆動軸の目標角速度を指令する指令手段と、該指令手段によって指令したスライド目標速度又は駆動軸目標角速度と前記第2の検出手段によって検出したスライド速度又は駆動軸角速度との第1の偏差に基づいて押し退け容積指令を生成する第1の補償手段と、前記押し退け容積指令と前記押し退け容積検出手段によって検出した押し退け容積との第2の偏差に基づいて押し退け容積操作量を生成し、該押し退け容積操作量を前記回転駆動手段の押し退け容積変更手段に出力する第2の補償手段とを有することを特徴としている。
請求項16に示すように請求項2又は6のプレス機械のスライド駆動装置において、前記プレス機械のスライドの位置又は前記スライド駆動機構における駆動軸の角度を検出する第1の検出手段と、前記スライドの速度又は駆動軸の角速度を検出する第2の検出手段と、前記回転駆動手段における押し退け容積を検出する押し退け容積検出手段とを有し、前記押し退け容積制御手段は、前記プレス機械のスライドの目標位置又は駆動軸の目標角度を指令する指令手段と、該指令手段によって指令した目標位置又は目標角度と前記第1の検出手段によって検出したスライド位置又は駆動軸角度との第1の偏差に基づいてスライド速度指令又は駆動軸角速度指令を生成する第1の補償手段と、前記スライド速度指令又は駆動軸角速度指令と前記第2の検出手段によって検出したスライド速度又は駆動軸角速度との第2の偏差に基づいて押し退け容積指令を生成する第2の補償手段と、前記押し退け容積指令と前記押し退け容積検出手段によって検出した押し退け容積との第3の偏差に基づいて押し退け容積操作量を生成し、該押し退け容積操作量を前記回転駆動手段の押し退け容積変更手段に出力する第3の補償手段とを有することを特徴としている。
請求項17に示すように請求項14、15又は16のプレス機械のスライド駆動装置において、前記押し退け容積制御手段は、プレス動作時に前記回転駆動手段に加わるプレス荷重に相当する外力を推定し、該外力に相当する指令を前記押し退け容積指令に付加してプレス荷重による前記スライドの状態変動を防止するプレス荷重推定補償手段を有することを特徴としている。
請求項18に示すように請求項17のプレス機械のスライド駆動装置において、前記プレス荷重推定補償手段は、前記スライドの速度又は駆動軸の角速度から前記回転駆動手段に加わる操作トルクとプレス動作時のプレス荷重に対応する外力との差を求める第4の補償手段と、該第4の補償手段によって求めた差と前記操作トルクに相当する前記押し退け容積検出手段によって検出された押し退け容積とに基づいて前記外力を求める第1の演算手段と、前記押し退け容積指令に前記外力に相当する指令を付加する第2の演算手段と、を有することを特徴としている。
請求項19に示すように請求項18のプレス機械のスライド駆動装置において、前記第1の演算手段によって求められた外力からノイズ成分を除去する第5の補償手段を有することを特徴としている。
請求項20に示すように請求項8、10、14、又は16のプレス機械のスライド駆動装置において、前記プレス機械のスライド位置を検出する第1の検出手段は、前記プレス機械のベッド、金型、クラウン及びコラムのうちのいずれかに装着されていることを特徴としている。
即ち、請求項11、12、17、18に示すように、新規にプレス荷重推定補償手段を設け、プレス荷重に相当するトルク指令だけ補償手段を介して生成された押し退け容積指令(トルク指令)をかさ上げし、これによりプレス荷重によるスライドの状態変動を防止し、プレス荷重の影響を受けない高精度の位置制御や速度制御を可能にしている。
本発明によれば、複数のネジ機構を有するスライド駆動機構によって1つのスライドを駆動するようにしたため、スライドに対して偏心したプレス荷重がかかる場合でもスライドの平行度を高精度で維持することができる。また、新規にプレス荷重推定補償手段を設け、プレス荷重に相当するトルク指令だけ、押し退け容積指令(トルク指令)をかさ上げするようにしたため、プレス荷重の影響を受けない又は影響の少ない高精度の位置制御や速度制御を行うことができる。
以下添付図面に従って本発明に係るプレス機械のスライド駆動装置の好ましい実施の形態について詳説する。
図1は本発明に係るプレス機械のスライド駆動装置の第1の実施の形態を示す図である。同図に示すように、このスライド駆動装置は、スクリュウプレス100のスライド102を駆動するもので、主として油圧発生装置200と、回転駆動装置300と、押し退け容積制御回路400とから構成されている。
先ず、本発明が適用されるスクリュウプレス100について説明する。
このスクリュウプレス100は、スライド102の駆動機構として駆動ナット104と従動スクリュウ106からなるネジ機構を有している。駆動ナット104は、それぞれ締結されているクラウン108、ベッド110及びコラム112のいずれかに直接的又は間接的に回転自在に支持され、下端にスライド102が連結された従動スクリュウ106は、駆動ナット104と螺合している。
上記駆動ナット104にはリングギア114が一体的に設けられており、このリングギア114と、回転駆動装置300を構成する可変容量ポンプ/モータ302の駆動軸304とは、減速ギア機構120を介して回転駆動力が伝達されるようになっている。この減速ギア機構120は、駆動軸304と一体的に回転する小ギア122と、この小ギア122と噛合する大ギア124と、リングギア114と噛合するとともに大ギア124と一体的に回転する小ギア126とから構成されている。尚、この減速ギア機構120は1段減速であるが、本発明では減速方法及び減速段数は問わない。
尚、130は上型、132は下型、134はダイクッション、136はダイクッションシリンダである。
また、上記構成のスクリュウプレス100には、スライド位置検出器140と、駆動軸角速度検出器142とが設けられている。スライド位置検出器140は、具体的にはスライド102とベッド110との距離を測定することにより、スライド102の位置を検出するマグネスケールであり、スライド102の位置を示すスライド位置信号を押し退け容積制御回路400に出力する。尚、スライド位置検出器は、ベッド110、金型、クラウン108、又はコラム112に装着される。また、マグネスケールに限らず、エンコーダ、ポテンショメータ等の種々のセンサを使用することができる。
駆動軸角速度検出器142は、可変容量ポンプ/モータ302の駆動軸304の角速度を検出するもので、駆動軸304の角速度を示す駆動軸角速度信号を押し退け容積制御回路400に出力する。尚、駆動軸角速度検出器142は、インクリメンタル型又はアブソリュート型のロータリエンコーダや、タコジェネレータによって構成することができる。
更に、回転駆動装置300には、押し退け容積検出器320が設けられている。この押し退け容積検出器320は、後述する油圧シリンダ312のピストンロッドの位置を検出することにより、可変容量ポンプ/モータ302の傾転量(即ち、押し退け容積)を検出し、その検出した押し退け容積を示す押し退け容積信号を押し退け容積制御回路400に出力する。
次に、油圧発生装置200について説明する。
この油圧発生装置200は、可変容量ポンプ/モータ302と接続される高圧側の配管202と低圧側の配管204とを有しており、高圧側の配管202には、電動モータ206によって駆動される固定容量の油圧ポンプ208と、高圧用リリーフ弁210と、2ポート2位置電磁切換弁212と、パイロット操作チェック弁214と、アキュムレータ216と、圧力検出器218とが接続され、低圧側の配管204には、アキュムレータ220と、バネ付きのチェック弁222、224とが接続されている。また、油圧発生装置200は、上記2ポート2位置電磁切換弁212及びパイロット操作チェック弁214を制御する圧力制御装置226を有している。
油圧ポンプ208から吐出される圧油は、高圧用リリーフ弁210及び2ポート2位置電磁切換弁212が閉じている場合には、パイロット操作チェック弁214を介して負荷(可変容量ポンプ/モータ302)に接続された高圧側の配管202及びアキュムレータ216に流入し、高圧側の回路圧を上昇させる。
圧力制御装置226は、アキュムレータ216の圧力(高圧側の圧力)が、例えば180(Kg/cm2 ) 〜260(Kg/cm2 ) となるように2ポート2位置電磁切換弁212及びパイロット操作チェック弁214を制御するもので、圧力検出器218によって検出されたアキュムレータ216の圧力が260(Kg/cm2 ) に達すると、2ポート2位置電磁切換弁212を開く。これにより、油圧ポンプ208からの圧油は、低圧で油タンク228に戻り、油圧ポンプ208は無負荷運転される。パイロット操作チェック弁214は、油圧ポンプ208が無負荷運転中に高圧側の回路圧が低下しないように保持する働きをする。また、このパイロット操作チェック弁214は、アキュムレータ216の圧力が260(Kg/cm2 ) を越える場合には、前記圧力制御装置226によって開かれる。
一方、上記油圧ポンプ208の無負荷運転中に、高圧側の回路圧が低下し、圧力検出器218によって検出されたアキュムレータ216の圧力が180(Kg/cm2 ) に達すると、圧力制御装置226は、2ポート2位置電磁切換弁212を閉じる。これにより、油圧ポンプ208からの圧油は、パイロット操作チェック弁214を介して可変容量ポンプ/モータ302に接続された高圧側の配管202及びアキュムレータ216に流入し、高圧側の回路圧を上昇させる。
尚、アキュムレータ216と可変容量ポンプ/モータ302との間の高圧側の配管202には、スクリュウプレス100の未使用時に回転駆動装置300の可変容量ポンプ/モータ302に供給する圧油を遮断するための遮断弁229が設けられている。また、低圧側の配管204に接続されたアキュムレータ220の圧力(低圧側の回路圧)は、バネ付きのチェック弁222、224により、例えば5(Kg/cm2 ) に保持されている。
また、上記構成の油圧発生装置200は、固定容量の油圧ポンプ208を用いているが、これに限らず、可変容量ポンプを使用することもでき、この場合には、可変容量ポンプの傾転量を制御することにより、アキュムレータ220の圧力を略一定に保持することができる。更に、固定容量ポンプを電動モータで回転数制御することにより、アキュムレータ220の圧力を略一定に保持することができる。
次に、回転駆動装置300について説明する。
この回転駆動装置300は、主として前記油圧発生装置200からの圧油が供給され、又は油圧発生装置200に圧油を供給する可変容量ポンプ/モータ302と、押し退け容積変更装置310と、押し退け容積検出器320とから構成されている。可変容量ポンプ/モータ302としては、駆動軸304の1回転当たりに必要な圧油の流量(押し退け容積)が変更可能な両傾転型の斜板式又は斜軸式アキシャルピストンポンプ/モータを適用することができ、両傾転型の斜板式又は斜軸式アキシャルピストンポンプ/モータは、斜板又は斜軸の傾転量が変更されると、押し退け容積が正逆にわたって変化する。また、可変容量ポンプとしては、可変容量式のラジアルピストンポンプも適用できる。
押し退け容積変更装置310は、上記可変容量ポンプ/モータ302の傾転量を変更させる油圧シリンダ312と、油圧シリンダ312に供給する油量を制御するサーボ弁314とから構成されている。
上記サーボ弁314には、押し退け容積制御回路400から押し退け容積操作信号が加えられるようになっており、サーボ弁314は、入力する押し退け容積操作信号に応じた油量を油圧シリンダ312に供給し、油圧シリンダ312を介して可変容量ポンプ/モータ302の傾転量、即ち押し退け容積を制御する。
上記回転駆動装置300を構成する可変容量ポンプ/モータ302の駆動軸304には、油圧発生装置200から供給される作動油の圧力Pと、可変容量ポンプ/モータ302の押し退け容積q(cm3 /rad) との積に比例した駆動トルクが加えられる。尚、作動油の圧力Pは略一定であるため、駆動軸304に加えられる駆動トルクTは、可変容量ポンプ/モータ302の押し退け容積qに比例する。 このようにして可変容量ポンプ/モータ302の駆動軸304に加えられた駆動トルク及び回転は、減速ギア機構120及びリングギア114を介してスクリュウプレス100の駆動ナット104に伝達され、駆動ナット104を回転させる。この駆動ナット104の回転により、従動スクリュウ106とともにスライド102が上下動する。
次に、押し退け容積制御回路400について図2を参照しながら説明する。
この押し退け容積制御回路400は、図2に示すようにスライド位置指令信号発生器402と、加算器404、408、412と、第1の補償回路406と、第2の補償回路410と、第3の補償回路414と、プレス荷重推定補償器420とから構成されており、スライド位置検出器140、駆動軸角速度検出器142及び押し退け検出器320からそれぞれスライド位置信号、駆動軸角速度信号及び押し退け容積信号が加えられている。
スライド位置指令信号発生器402は、時々刻々のスライド102の目標位置を示すスライド位置指令信号を発生し、これを加算器404の正入力に加える。加算器404の負入力には、スライド位置検出器140からスライド102の現在位置を示すスライド位置信号が加えられており、加算器404はこれらの2入力信号の偏差を求め、その偏差信号を第1の補償回路406に出力する。この第1の補償回路406は、図3に示すように比例補償回路406Aと、積分補償回路406Bと、スライド位置に応じてON/OFFされるスイッチ406Cと、比例補償回路406Aの出力と積分補償回路406Bの出力とを加算する加算器406Dとから構成されている。
図2に示すように加算器404からの偏差信号は、上記第1の補償回路406を介して駆動軸角速度指令信号として決定され、加算器408の正入力に加えられる。加算器408の負入力には、駆動軸角速度検出器142から駆動軸304の現在の角速度を示す駆動軸角速度信号が加えられており、加算器408はこれらの2入力信号の偏差を求め、その偏差信号を第2の補償回路410に出力する。この第2の補償回路410は、図4に示すように低域補償回路410A、高域補償回路410B、比例補償回路410Cとが直列接続されて構成されており、制御系の速応性を向上させるとともに、定常偏差を減少させて制御の精度を高めるように作用する。尚、図3及び図4に示した補償回路は一例に過ぎず、本発明はこの補償回路には限定されず、種々のものが適用できる。
図2に示すように加算器408からの偏差信号は、上記第2の補償回路410を介して押し退け容積指令信号として決定され、この押し退け容積指令信号に対してプレス荷重推定補償器420によりプレス荷重に相当する外力を示す信号が付加される。尚、このプレス荷重推定補償器420の詳細については後述する。 プレス荷重推定補償器420によりプレス荷重相当だけかさ上げされた押し退け容積指令信号は、加算器412の正入力に加えられる。加算器412の負入力には、押し退け容積検出器320から可変容量ポンプ/モータ302の現在の押し退け容積を示す押し退け容積信号が加えられており、加算器412はこれらの2入力信号の偏差を求める。この加算器412からの偏差信号は、第3の補償回路414を介して押し退け容積操作信号として押し退け容積変更装置310のサーボ弁314(図1参照)に加えられ、前述したように油圧シリンダ312を介して可変容量ポンプ/モータ302の押し退け容積を制御する。
このようにして可変容量ポンプ/モータ302の押し退け容積を制御することにより、その駆動軸304に加えられる駆動トルクが制御される。そして、駆動軸304の駆動トルク及び回転は、減速ギア機構120及びリングギア114を介してスクリュウプレス100の駆動ナット104に伝達され、駆動ナット104を回転させることにより、スライド102をスライド位置指令信号発生器402によって指令された時々刻々のスライド目標位置となるように上下動させる。 次に、上記押し退け容積制御回路400におけるプレス荷重推定補償器420について説明する。
まず、プレス荷重推定補償器420を原理的に説明する。
上記押し退け容積制御回路400から出力される押し退け容積操作信号により制御される可変容量ポンプ/モータ302の押し退け容積は、略一定圧力の作動油のもとではトルクを意味するから、位置あるいは速度の指令量(第1の補償回路404、第2の補償回路410)に見合う駆動トルクが1つ決まる。換言すると、押し退け容積操作信号(即ち、トルク操作量)に対して、駆動軸304の状態(速度)が1つ決定する。トルクから速度に至る伝達要素には、軸の慣性モーメント、粘性抵抗力、外力(摩擦力やプレス荷重)があり、運動方程式は、次式で表すことができる。
[数1]
T=I・dv/dt+D・v+f …(1)
但し、T:トルク操作量
I:慣性モーメント
v:駆動軸角速度
D:粘性抵抗係数
f:外力
通常、外力fが小さな摩擦程度で無視できる場合は、トルクから慣性、粘性の影響だけを受けて状態が決定するが、プレス荷重等の大きな外力fが作用した場合は、その影響を受けて状態が決定する。
先に示した式(1) は、次式に書き換えることができる。
[数2]
T−f=I・dv/dt+D・v …(2)
この式(2) に示すようにトルクTと外力fの差(T−f)で、1つの状態(速度)が決定する。
式(2) をラプラス変換して伝達関数として表現すると、次式、
[数3]
(T−f)*ω/(S+ω)*K=v …(3)
となる。式(3) からも明らかなように(T−f)で速度が一意に決定する。尚、式(3) において、ω/(S+ω)*Kは、慣性、粘性から決まる遅れ要素である。
逆に、vにω/(S+ω)*Kの逆特性inv(ω/(S+ω)*K) を乗じてやれば、次式に示すように(T−f)が求まる。
[数4]
v・inv(ω/(S+ω)*K) =T−f …(4)
従って、トルク操作量Tから式(4) で求まる右辺(T−f)を引くことにより(T−(T−f)=f)、外力(=プレス荷重)fを求めることができる。このようにして求めた外力fを示す指令を、押し退け容積指令信号(トルク指令信号)に加算することにより、プレス荷重が作用した場合に、それに相当するトルク指令がかさ上げされ、プレス荷重によるスライド102の状態変動を防止することができる。これを本発明ではプレス荷重推定補償と称している。
さて、図2に示すようにプレス荷重推定補償器420は、第4の補償回路422と、第5の補償回路426と、加算器424、428とから構成されており、駆動軸角速度検出器142及び押し退け検出器320からそれぞれ駆動軸角速度信号及び押し退け容積信号が加えられている。
前記第4の補償回路422は微分要素に相当し、駆動軸角速度検出器142から入力する駆動軸角速度信号から式(4) の右辺に示した(T−f)を求め、(T−f)を示す信号を加算器424の負入力に出力する。加算器424の正入力には、押し退け容積検出器320から押し退け容積(トルク操作量T)を示す押し退け容積信号が加えられており、加算器412はこれらの2入力信号の差(外力fを示す信号)を求め、その差信号を第5の補償回路426に出力する。
上記のようにして求めた外力fを示す信号には、第4の補償回路422での逆特性演算等によるノイズが含まれるため、フィルタ的な要素である第5の補償回路426を通すことでノイズが除去された外力fを示す信号が抽出される。この第5の補償回路426を経た外力fを示す信号は、加算器428に加えられる。加算器428の他の入力には、前述した第2の補償回路410から押し退け容積指令信号が加えられており、加算器410はこれらの2入力信号を加算する。
これにより、加算器410から出力される押し退け容積指令信号には、上記プレス荷重に相当する外力を示す信号が付加され、プレス荷重が作用した場合に、それに相当するトルク指令がかさ上げされ、プレス荷重によるスライド102の状態変動を防止することができる。
図5は本発明に係るプレス機械のスライド駆動装置の第2の実施の形態を示す図である。
同図に示すスクリュウプレス500は、1つのスライド502に対して左右一対のネジ機構(駆動ナット104Aと従動スクリュウ106Aとからなる左側のネジ機構と、駆動ナット104Bと従動スクリュウ106Bからなる右側のネジ機構)が連結されている。ここで、従動スクリュウ106Aの下端は、スライド502の左右方向に傾動自在な回転ジョイント504A及びスライド502の左右方向に移動自在なスライド機構506Aを介してスライド502に連結され、同様に従動スクリュウ106Bの下端は、スライド502の左右方向に傾動自在な回転ジョイント504B及びスライド502の左右方向に移動自在なスライド機構506Bを介してスライド502に連結されている。
また、スクリュウプレス500には、左右一対のスライド位置検出器140A、140Bが設けられている。左側のスライド位置検出器140Aは、スライド502の左側の位置を検出し、左側の位置を示す左スライド位置信号を押し退け容積制御回路550に出力し、右側のスライド位置検出器140Bは、スライド502の右側の位置を検出し、右側の位置を示す右スライド位置信号を押し退け容積制御回路550に出力する。
一方、上記構成のスクリュウプレス500に対して左右一対の回転駆動装置300A、300Bが設けられている。左側の回転駆動装置300Aは、主として可変容量ポンプ/モータ302Aと、押し退け容積変更装置としての油圧シリンダ312A及びサーボ弁314Aと、駆動軸角速度検出器142Aと、押し退け容積検出器320Aとから構成されており、同様に右側の回転駆動装置300Bは、主として可変容量ポンプ/モータ302Bと、押し退け容積変更装置としての油圧シリンダ312B及びサーボ弁314Bと、駆動軸角速度検出器142Bと、押し退け容積検出器320Bとから構成されている。
尚、これらの左右一対の回転駆動装置300A、300Bの作用は、図1に示した回転駆動装置300と同様なため、その詳細な説明は省略する。また、図5に示す実施の形態では、図示しない単一の油圧発生装置から可変容量ポンプ/モータ302A及び302Bに共通の圧油供給ラインに略一定圧の圧油が供給されるようになっているが、2つの油圧発生装置からそれぞれ可変容量ポンプ/モータ302A及び302Bに別々に略一定圧の圧油を供給するようにしてもよい。 押し退け容積制御回路550には、左右一対のスライド位置検出器140A、140Bから左スライド位置信号及び右スライド位置信号が加えられ、左右一対の駆動軸角速度検出器142A、142Bから左駆動軸角速度信号及び右駆動軸角速度信号が加えられ、左右一対の押し退け容積検出器320A、320Bから左押し退け容積信号及び右押し退け容積信号が加えられており、押し退け容積制御回路550はこれらの入力信号に基づいてそれぞれ左押し退け容積操作信号及び右押し退け容積操作信号を生成し、左右一対のサーボ弁314A、314Bにそれぞれ出力する。
この押し退け容積制御回路550は、図6に示すように1つのスライド位置指令信号発生器402と、左押し退け容積操作信号を生成するための回路(即ち、加算器404A、408A、412Aと、第1の補償回路406Aと、第2の補償回路410Aと、第3の補償回路414Aと、プレス荷重推定補償器420Aとからなる回路)と、右押し退け容積操作信号を生成するための回路(即ち、加算器404B、408B、412Bと、第1の補償回路406Bと、第2の補償回路410Bと、第3の補償回路414Bと、プレス荷重推定補償器420Bとからなる回路)とから構成されている。
尚、上記左押し退け容積操作信号及び左押し退け容積操作信号をそれぞれ生成するための回路は、図2に示した回路と同じためその詳細な説明は省略する。
上記構成のプレス機械のスライド駆動装置によれば、1つのスライド目標位置とスライド502の左右の位置が一致するように、スライド502に連結された左右一対のネジ機構に加える各駆動トルクを個別に制御するため、スライド502に対して偏心したプレス荷重がかかる場合でも、その偏心したプレス荷重に対応したトルク制御ができ、これによりスライド502の平行度を高精度に維持することができる。
図7及び図8は本発明に係るプレス機械のスライド駆動装置の第3の実施の形態を示す図であり、図7はスライド602の平面図である。
図8に示すスクリュウプレス600は、1つのスライド602に対して前後左右の4つのネジ機構(4つの駆動スクリュウ604と4つの従動ナット606とからなる4つのネジ機構)が連結されている。ここで、従動ナット606の下端は、スライド602の前後左右方向に傾動自在な球面ジョイント608及びスライド602の前後左右方向に移動自在なスライド機構610を介してスライド602に連結されている。
4つの駆動スクリュウ604は、それぞれクラウン612に回転自在に支持され、4つの従動ナット606は、それぞれクラウン612に回転不能にかつ上下方向に移動自在に支持されている。このスクリュウプレス600は、回転支持反力構造がスライドを仲介しないため、図8に示すように構造がやや複雑になるが、スライドに反力(ねじりトルク)が作用しない分、成形精度が向上する。
一方、上記構成のスクリュウプレス600に対して4つの回転駆動装置(図示せず)が設けられており、4つの回転駆動装置の各可変容量ポンプ/モータ614からは駆動軸616及びギア618、620を介して4つの駆動スクリュウ604にそれぞれ回転駆動力が伝達されるようになっている。
尚、4つの可変容量ポンプ/モータ614を含む4つの回転駆動装置は、1つのスライド位置指令信号発生器と、前後左右の4つの押し退け容積操作信号をそれぞれ生成するための回路とを有する押し退け容積制御回路(図示せず)によってそれぞれ制御される。即ち、図6に示した押し退け容積制御回路550は、左右の2軸制御の場合に関して示しているが、上記4つの回転駆動装置を制御する押し退け容積制御回路は、押し退け容積制御回路550を前後左右の4軸制御に拡張した構成となる。
上記構成のプレス機械のスライド駆動装置によれば、1つのスライド目標位置とスライド602の前後左右の位置が一致するように、スライド602に連結された前後左右の4つのネジ機構に加える各駆動トルクを個別に制御するため、スライド602に対して前後左右に偏心したプレス荷重がかかる場合でも、その偏心したプレス荷重に対応したトルク制御ができ、これによりスライド602の平行度を高精度に維持することができる。
図9は本発明に係るプレス機械のスライド駆動装置の第4の実施の形態を示す図である。尚、図8と共通する部分には同一の符号を付し、その詳細な説明は省略する。
第4の実施の形態のプレス機械のスライド駆動装置は、スクリュウプレス700に対して1つの回転駆動装置(図示せず)が設けられており、1つの回転駆動装置の可変容量ポンプ/モータ702から駆動軸704及びギア706を介して複数のネジ機構を駆動するための複数のギア620にそれぞれ回転駆動力を伝達するように構成されている。尚、上記1つの回転駆動装置は、図2に示した押し退け容積制御回路400と同じ構成の押し退け容積制御回路によって制御される。
上記構成のプレス機械のスライド駆動装置によれば、スライド602に対して偏心したプレス荷重がかかる場合でも、その偏心したプレス荷重に対応した回転駆動力が各ネジ機構に分配され、これによりスライド602の平行度を高精度に維持することができる。
尚、この実施の形態では、位置信号としてスライド位置信号を使用しているが、駆動軸角度信号を使用してもよく、また、速度信号として駆動軸角速度を使用しているが、スライド速度を使用してもよい。また、速度マイナーループフィードバック付き位置フィードバックによる制御を行っているが、位置フィードバックのみ又は速度フィードバックのみによる制御でもよい。更に、第2乃至4の実施の形態のプレス機械では、プレス荷重推定補償器を押し退け容積制御回路に設けない場合も含み、この場合でも1つのネジ機構によってスライドを駆動する従来のものよりもスライドの平行度を高精度に維持することができる。また、この実施の形態では、作用液として油を使用した場合について説明したが、これに限らず、水やその他の液体を使用してもよい。
本発明に係るプレス機械のスライド駆動装置の第1の実施の形態を示す図 図1に示した押し退け容積制御回路の内部構成を示す図 図2に示した押し退け容積制御回路の第1の補償回路の一例を示す図 図2に示した押し退け容積制御回路の第2の補償回路の一例を示す図 本発明に係るプレス機械のスライド駆動装置の第2の実施の形態を示す図 図1に示した押し退け容積制御回路の内部構成を示す図 本発明に係るプレス機械のスライド駆動装置の第3の実施の形態を示す図 本発明に係るプレス機械のスライド駆動装置の第3の実施の形態のスライドの平面図 本発明に係るプレス機械のスライド駆動装置の第4の実施の形態を示す図 従来のプレス機械のスライド駆動装置の一例を示す図
符号の説明
100、500、600、700…スクリュウプレス、102、502、602…スライド、104、104A、104B…駆動ナット、106、106A、106B…従動スクリュウ、140、140A、140B…スライド位置検出器142、142A、142B…駆動軸角速度検出器、200…油圧発生装置、302、302A、302B、614、702…可変容量ポンプ/モータ、300300A、300B…回転駆動装置、310…押し退け容積変更装置、400、550…押し退け容積制御回路、402…スライド位置指令信号発生器、404、404A、404B、408、408A、408B、412、412A、412B、424、428…加算器、406、406A、406B…第1の補償回路、410、410A、410B…第2の補償回路、414、414A、414B…第3の補償回路、420、420A、420B…プレス荷重推定補償器、422…第4の補償回路、426…第5の補償回路

Claims (20)

  1. プレス機械における負荷変動にかかわらず略一定圧又は圧力変動の少ない圧力の作動液を発生する1又は複数の液圧発生手段と、
    前記1又は複数の液圧発生手段から作動液が供給され、該作動液のエネルギを回転駆動力に変換する押し退け容積が変更可能な複数の回転駆動手段と、
    前記プレス機械の1つのスライドに先端がそれぞれ連結された複数のネジ機構を有し、前記複数の回転駆動手段の各回転運動をそれぞれ前記複数のネジ機構を介して直線運動に変換し前記スライドを駆動するスライド駆動機構と、
    前記複数の回転駆動手段における押し退け容積をそれぞれ制御することにより前記スライド駆動機構の複数のネジ機構に加える駆動トルクをそれぞれ制御する押し退け容積制御手段と、を備え、
    前記プレス機械のスライドと前記スライド駆動機構の複数のネジ機構の先端とは、前記スライドの左右方向に傾動自在な回転ジョイントによって連結されていることを特徴とするプレス機械のスライド駆動装置。
  2. プレス機械における負荷変動にかかわらず略一定圧又は圧力変動の少ない圧力の作動液を発生する液圧発生手段と、
    前記液圧発生手段から作動液が供給され、該作動液のエネルギを回転駆動力に変換する押し退け容積が変更可能な1つの回転駆動手段と、
    前記プレス機械の1つのスライドに先端がそれぞれ連結された複数のネジ機構と、前記1つの回転駆動手段の回転駆動力をそれぞれ前記複数のネジ機構に伝達する動力伝達手段とを有し、前記回転駆動手段の回転運動を前記動力伝達手段及び複数のネジ機構を介して直線運動に変換し前記スライドを駆動するスライド駆動機構と、
    前記回転駆動手段における押し退け容積を制御することにより前記スライド駆動機構に加える駆動トルクを制御する押し退け容積制御手段と、を備え、
    前記プレス機械のスライドと前記スライド駆動機構の複数のネジ機構の先端とは、前記スライドの左右方向に傾動自在な回転ジョイントによって連結されていることを特徴とするプレス機械のスライド駆動装置。
  3. 前記スライド駆動機構のネジ機構は、前記回転駆動手段からの回転駆動力によって回転する回転部材と、該回転部材と螺合するとともに先端が前記スライドに連結され、かつ回転不能に支持された従動部材とからなり、前記従動部材は、前記スライド部材及びプレス機械のクラウンのうちの一方に対して回転不能に支持されていることを特徴とする請求項1又は2のプレス機械のスライド駆動装置。
  4. 前記プレス機械のスライドと前記スライド駆動機構の複数のネジ機構の先端とは、前記スライドの左右方向に移動自在なスライド機構を介して連結されていることを特徴とする請求項1又は2のプレス機械のスライド駆動装置。
  5. プレス機械における負荷変動にかかわらず略一定圧又は圧力変動の少ない圧力の作動液を発生する1又は複数の液圧発生手段と、
    前記1又は複数の液圧発生手段から作動液が供給され、該作動液のエネルギを回転駆動力に変換する押し退け容積が変更可能な複数の回転駆動手段と、
    前記プレス機械の1つのスライドに先端がそれぞれ連結された複数のネジ機構を有し、前記複数の回転駆動手段の各回転運動をそれぞれ前記複数のネジ機構を介して直線運動に変換し前記スライドを駆動するスライド駆動機構と、
    前記複数の回転駆動手段における押し退け容積をそれぞれ制御することにより前記スライド駆動機構の複数のネジ機構に加える駆動トルクをそれぞれ制御する押し退け容積制御手段と、を備え、
    前記プレス機械のスライドと前記スライド駆動機構の複数のネジ機構の先端とは、前記スライドの前後左右方向に傾動自在な球面ジョイントによって連結されていることを特徴とするプレス機械のスライド駆動装置。
  6. プレス機械における負荷変動にかかわらず略一定圧又は圧力変動の少ない圧力の作動液を発生する液圧発生手段と、
    前記液圧発生手段から作動液が供給され、該作動液のエネルギを回転駆動力に変換する押し退け容積が変更可能な1つの回転駆動手段と、
    前記プレス機械の1つのスライドに先端がそれぞれ連結された複数のネジ機構と、前記1つの回転駆動手段の回転駆動力をそれぞれ前記複数のネジ機構に伝達する動力伝達手段とを有し、前記回転駆動手段の回転運動を前記動力伝達手段及び複数のネジ機構を介して直線運動に変換し前記スライドを駆動するスライド駆動機構と、
    前記回転駆動手段における押し退け容積を制御することにより前記スライド駆動機構に加える駆動トルクを制御する押し退け容積制御手段と、を備え、
    前記プレス機械のスライドと前記スライド駆動機構の複数のネジ機構の先端とは、前記スライドの前後左右方向に傾動自在な球面ジョイントによって連結されていることを特徴とするプレス機械のスライド駆動装置。
  7. 前記プレス機械のスライドと前記スライド駆動機構の複数のネジ機構の先端とは、前記スライドの前後左右方向に移動自在なスライド機構を介して連結されていることを特徴とする請求項5又は6のプレス機械のスライド駆動装置。
  8. 前記プレス機械のスライドの左右又は前後左右の複数のスライド位置、もしくは前記複数のスライド駆動機構における駆動軸の各角度をそれぞれ検出する複数の第1の検出手段と、前記複数の回転駆動手段における押し退け容積をそれぞれ検出する複数の押し退け容積検出手段とを有し、
    前記押し退け容積制御手段は、前記プレス機械のスライドの1つの目標位置又は駆動軸の1つの目標角度を指令する指令手段と、該指令手段によって指令した1つの目標位置又は目標角度と前記複数の第1の検出手段によって検出した複数のスライド位置又は駆動軸角度との複数の偏差に基づいて複数の押し退け容積指令を生成する複数の第1の補償手段と、前記複数の押し退け容積指令と前記複数の押し退け容積検出手段によって検出した複数の押し退け容積との偏差に基づいて複数の押し退け容積操作量を生成し、該複数の押し退け容積操作量を前記複数の回転駆動手段の押し退け容積変更手段にそれぞれ出力する複数の第2の補償手段とを有することを特徴とする請求項1又は5のプレス機械のスライド駆動装置。
  9. 前記プレス機械のスライドの左右又は前後左右の位置における複数のスライド速度又は前記複数のスライド駆動機構における駆動軸の各角速度をそれぞれ検出する複数の第2の検出手段と、前記複数の回転駆動手段における押し退け容積をそれぞれ検出する複数の押し退け容積検出手段とを有し、
    前記押し退け容積制御手段は、前記プレス機械のスライドの1つの目標速度又は各駆動軸の1つの目標角速度を指令する指令手段と、該指令手段によって指令した1つのスライド目標速度又は駆動軸目標角速度と前記第2の検出手段によって検出した複数のスライド速度又は駆動軸角速度との複数の偏差に基づいて複数の押し退け容積指令を生成する複数の第1の補償手段と、前記複数の押し退け容積指令と前記複数の押し退け容積検出手段によって検出した複数の押し退け容積との偏差に基づいて複数の押し退け容積操作量を生成し、該複数の押し退け容積操作量を前記複数の回転駆動手段の押し退け容積変更手段にそれぞれ出力する複数の第2の補償手段とを有することを特徴とする請求項1又は5のプレス機械のスライド駆動装置。
  10. 前記プレス機械のスライドの左右又は前後左右の複数のスライド位置、もしくは前記複数のスライド駆動機構における駆動軸の各角度をそれぞれ検出する複数の第1の検出手段と、前記スライドの左右又は前後左右の位置における複数のスライド速度又は複数の駆動軸の各角速度をそれぞれ検出する複数の第2の検出手段と、前記複数の回転駆動手段における押し退け容積をそれぞれ検出する複数の押し退け容積検出手段とを有し、
    前記押し退け容積制御手段は、前記プレス機械のスライドの1つの目標位置又は駆動軸の1つの目標角度を指令する指令手段と、該指令手段によって指令した1つの目標位置又は目標角度と前記複数の第1の検出手段によって検出した複数のスライド位置又は駆動軸角度との複数の第1の偏差に基づいて複数のスライド速度指令又は駆動軸角速度指令を生成する複数の第1の補償手段と、前記複数のスライド速度指令又は駆動軸角速度指令と前記複数の第2の検出手段によって検出した複数のスライド速度又は駆動軸角速度との複数の第2の偏差に基づいて複数の押し退け容積指令を生成する複数の第2の補償手段と、前記複数の押し退け容積指令と前記複数の押し退け容積検出手段によって検出した複数の押し退け容積との第3の偏差に基づいて複数の押し退け容積操作量を生成し、該複数の押し退け容積操作量を前記複数の回転駆動手段の押し退け容積変更手段にそれぞれ出力する複数の第3の補償手段とを有することを特徴とする請求項1又は5のプレス機械のスライド駆動装置。
  11. 前記押し退け容積制御手段は、プレス動作時に前記複数の回転駆動手段にそれぞれ加わるプレス荷重に相当する外力を推定し、該外力に相当する指令を前記複数の押し退け容積指令に付加してプレス荷重による前記スライドの状態変動を防止する複数のプレス荷重推定補償手段を有することを特徴とする請求項8、9又は10のプレス機械のスライド駆動装置。
  12. 前記プレス荷重推定補償手段は、前記スライドの左右又は前後左右の位置における複数のスライド速度又は複数の駆動軸の各角速度から前記複数の回転駆動手段に加わる操作トルクとプレス動作時のプレス荷重に対応する外力との差を求める複数の第4の補償手段と、該複数の第4の補償手段によって求めた差と前記操作トルクに相当する前記複数の押し退け容積検出手段によって検出された押し退け容積とに基づいて前記外力を求める複数の第1の演算手段と、前記複数の押し退け容積指令に前記外力に相当する指令を付加する複数の第2の演算手段とを有することを特徴とする請求項11のプレス機械のスライド駆動装置。
  13. 前記第1の演算手段によって求められた外力からノイズ成分を除去する第5の補償手段を有することを特徴とする請求項12のプレス機械のスライド駆動装置。
  14. 前記プレス機械のスライドの位置又は前記スライド駆動機構における駆動軸の角度を検出する第1の検出手段と、前記回転駆動手段における押し退け容積を検出する押し退け容積検出手段とを有し、
    前記押し退け容積制御手段は、前記プレス機械のスライドの目標位置又は駆動軸の目標角度を指令する指令手段と、該指令手段によって指令した目標位置又は目標角度と前記第1の検出手段によって検出したスライド位置又は駆動軸角度との第1の偏差に基づいて押し退け容積指令を生成する第1の補償手段と、前記押し退け容積指令と前記押し退け容積検出手段によって検出した押し退け容積との第2の偏差に基づいて押し退け容積操作量を生成し、該押し退け容積操作量を前記回転駆動手段の押し退け容積変更手段に出力する第2の補償手段とを有することを特徴とする請求項2又は6のプレス機械のスライド駆動装置。
  15. 前記プレス機械のスライドの速度又は前記スライド駆動機構における駆動軸の角速度を検出する第2の検出手段と、前記回転駆動手段における押し退け容積を検出する押し退け容積検出手段とを有し、
    前記押し退け容積制御手段は、前記プレス機械のスライドの目標速度又は駆動軸の目標角速度を指令する指令手段と、該指令手段によって指令したスライド目標速度又は駆動軸目標角速度と前記第2の検出手段によって検出したスライド速度又は駆動軸角速度との第1の偏差に基づいて押し退け容積指令を生成する第1の補償手段と、前記押し退け容積指令と前記押し退け容積検出手段によって検出した押し退け容積との第2の偏差に基づいて押し退け容積操作量を生成し、該押し退け容積操作量を前記回転駆動手段の押し退け容積変更手段に出力する第2の補償手段とを有することを特徴とする請求項2又は6のプレス機械のスライド駆動装置。
  16. 前記プレス機械のスライドの位置又は前記スライド駆動機構における駆動軸の角度を検出する第1の検出手段と、前記スライドの速度又は駆動軸の角速度を検出する第2の検出手段と、前記回転駆動手段における押し退け容積を検出する押し退け容積検出手段とを有し、
    前記押し退け容積制御手段は、前記プレス機械のスライドの目標位置又は駆動軸の目標角度を指令する指令手段と、該指令手段によって指令した目標位置又は目標角度と前記第1の検出手段によって検出したスライド位置又は駆動軸角度との第1の偏差に基づいてスライド速度指令又は駆動軸角速度指令を生成する第1の補償手段と、前記スライド速度指令又は駆動軸角速度指令と前記第2の検出手段によって検出したスライド速度又は駆動軸角速度との第2の偏差に基づいて押し退け容積指令を生成する第2の補償手段と、前記押し退け容積指令と前記押し退け容積検出手段によって検出した押し退け容積との第3の偏差に基づいて押し退け容積操作量を生成し、該押し退け容積操作量を前記回転駆動手段の押し退け容積変更手段に出力する第3の補償手段とを有することを特徴とする請求項2又は6のプレス機械のスライド駆動装置。
  17. 前記押し退け容積制御手段は、プレス動作時に前記回転駆動手段に加わるプレス荷重に相当する外力を推定し、該外力に相当する指令を前記押し退け容積指令に付加してプレス荷重による前記スライドの状態変動を防止するプレス荷重推定補償手段を有することを特徴とする請求項14、15又は16のプレス機械のスライド駆動装置。
  18. 前記プレス荷重推定補償手段は、前記スライドの速度又は駆動軸の角速度から前記回転駆動手段に加わる操作トルクとプレス動作時のプレス荷重に対応する外力との差を求める第4の補償手段と、該第4の補償手段によって求めた差と前記操作トルクに相当する前記押し退け容積検出手段によって検出された押し退け容積とに基づいて前記外力を求める第1の演算手段と、前記押し退け容積指令に前記外力に相当する指令を付加する第2の演算手段と、を有することを特徴とする請求項17のプレス機械のスライド駆動装置。
  19. 前記第1の演算手段によって求められた外力からノイズ成分を除去する第5の補償手段を有することを特徴とする請求項18のプレス機械のスライド駆動装置。
  20. 前記プレス機械のスライド位置を検出する第1の検出手段は、前記プレス機械のベッド、金型、クラウン及びコラムのうちのいずれかに装着されていることを特徴とする請求項8、10、14、又は16のプレス機械のスライド駆動装置。
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