JP2013219678A - カーナビゲーションシステムの操作制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明の課題は、カーナビゲーション操作をする携帯端末の位置を精度よく判定して携帯端末によるカーナビゲーション操作を規制することにある。
【解決手段】携帯電話4にスマートキー5をかざす等により両者の間で至近距離通信を行うことができ、スマートエントリーシステムでは、スマートキー5の位置を特定できるため、スマートキー5と携帯電話4との間で至近距離通信が行われることを条件に携帯電話4の位置をスマートキー5の位置と同視してスマートキー5の位置を特定することで携帯電話4の位置の特定することで、携帯電話4の位置に基づき携帯電話4によるカーナビゲーション操作を規制することができる。
【選択図】図4

Description

本発明は、携帯端末によりカーナビゲーション操作が可能なカーナビゲーションシステムのための操作制御装置に関する。
携帯端末による運転者のカーナビゲーション操作を制限する装置が知られている(特許文献1)。
特開2010−239283号公報
しかし、かかる装置は、携帯端末から送信される電界強度により携帯端末の位置(運転席か否か)を判定するため、専用のシステムが必要であり、また、判定した位置と実際の位置とに大きな誤差が生じる場合がある。
本発明の課題は、カーナビゲーション操作をする携帯端末の位置を精度よく判定して携帯端末によるカーナビゲーション操作を規制するカーナビゲーションシステムの操作制御装置を提供することにある。
課題を解決するための手段および発明の効果
上記課題を解決するために本発明のカーナビゲーションシステムの操作制御装置は、
通信機であるスマートキーと車両間との無線通信により車両ドアの開錠を許可するスマートエントリーシステムを備え、そのスマートキーが車内に存在することを条件に車両の起動を許可する車両において、携帯電話等の携帯端末によりカーナビゲーション操作が可能なカーナビゲーションシステムの操作制御装置であって、
車内に設けられたアンテナとスマートキーとの通信によりスマートキーが運転席にあるか運転席以外の位置にあるかを判定するスマートキー位置判定手段と、
携帯端末とスマートキーとの接触までには至らない至近距離の非接触通信により携帯端末の位置をスマートキーの位置と同視して取り込む携帯端末位置取り込み手段と、
車両が走行中であるかどうかを判定する車両状態判定手段と、
スマートキー位置判定手段によりスマートキーが運転席の位置にあると判定されたときは車両状態判定手段により車両が走行中でないと判定された場合を除き携帯端末によるカーナビゲーション操作を禁止し、スマートキーが運転席以外にあると判定されたときは車両状態判定手段により車両が走行中であると判定された場合でも携帯端末によるカーナビゲーション操作を許可する操作規制手段と、
を含むことを特徴とする。
本発明のカーナビゲーションシステムの操作制御装置によれば、スマートエントリーシステムにより車両内のスマートキーが運転席に位置するか否かを判定でき、そのスマートキーと至近距離の非接触通信を携帯端末が行うことで携帯端末の位置をスマートキーの位置と同視できる。そのため、カーナビゲーション操作を携帯端末によって行うときに、至近距離の非接触通信で、携帯端末の位置をスマートキーの位置によって(運転席か否かを)精度よく判定でき、携帯端末の位置に応じて携帯端末の操作を規制できる。
つまり、スマートエントリーシステムを前提にすればスマートキーが車室内のどこにあるかを車内のアンテナで把握することができ、そのスマートキーが運転席にあるか、それ以外の位置にあるかが分かる。このことを利用し、かつ、スマートキーと携帯端末との間で至近距離の無線通信をすることにより、携帯端末の位置をスマートキーの位置とほぼ同じであるとみなして(同視して)、携帯端末の位置をスマートキーの位置で擬似的に把握し、それが運転席にあると判定される場合にカーナビゲーションシステムへの携帯端末からの操作を規制する。このようにスマートエントリーシステムのスマートキーを利用することにより、携帯端末の位置を判別する専用のシステムを必要としないで、精度の高い操作規制制御システムを安価に構築できる。
本発明のカーナビゲーションシステムの操作制御装置のイメージを示す図。 スマートキーの位置の特定方法を説明する説明図。 スマートキーと携帯端末との間の至近距離通信を示す模式図。 カーナビゲーションシステムの操作制御装置のブロック図。 実施例1のシステム構成図。 車両内のLF電波エリアの一例を示す図。 実施例1のフローチャート。 図7に続くフローチャート。 実施例2のシステム構成図。 実施例2のフローチャート。 図10に続くフローチャート。 実施例3のシステム構成図。 実施例3のフローチャート。 図13に続くフローチャート。
図1に示すように、本発明のカーナビゲーションシステムの操作制御装置1は、車両2に備わるカーナビゲーションシステム3(以下、「カーナビ3」と省略する)を携帯端末としての携帯電話4により遠隔操作する際に、その操作を規制する制御装置である。
例えば、携帯電話4が運転席にあると判定されると、運転者が運転中にカーナビ3を操作しようとするのを防止し、運転席以外の位置に携帯電話4があるとすれば運転者とは関係ないとみてカーナビ3の操作を許可する。図2に示すように、車両2は、通信機であるスマートキー5と車両2との間の無線通信により車両ドア6の開錠、車両2の起動を許可するスマートエントリーシステムを備える。このスマートエントリーシステムは、図2の(1)に示すように、スマートキー5が車両2の外に位置する場合、車両ドア6の開錠を許可し、図2(2)〜(5)に示すようにスマートキー5が車両2の内に位置する場合、車両2の起動を許可する。スマートキー5が車両2の内に位置するか否かは、車両2内に配置された複数(例えば6つ)のアンテナ(A1〜A6)の各検出領域における受信電波の強弱からスマートキー5の位置を特定する。
具体的には、例えばアンテナA1が送信する電波により車両2の助手席を含むようにスマートキー5を検知する検知エリア8aを形成し、アンテナA2から送信される電波により車両2の助手席及び運転席を含むようにスマートキー5を検知する検知エリア8bを形成し、アンテナA3から送信される電波により車両2の運転席を含むようにスマートキー5を検知する検知エリア8cを形成する。よって、車内の検知エリア8a〜8cにスマートキー5が位置すると、スマートキー5が所定のアンテナA1〜A3からの電波に応答し、スマートキー5の応答信号によりスマートキー5の位置を特定できる。
例えば、車両2の前席の運転席にスマートキー5が位置する場合、2つの検知エリア8b、8c内にスマートキー5が含まれ、スマートキー5がアンテナA2、A3の電波に対して応答することでスマートキー5の位置を特定できる。また、車両2の後部座席でも、同様にアンテナA4〜A6が検知エリア8d〜8fを形成することでスマートキー5の位置を特定できる。
このようなスマートエントリーシステムで用いられるスマートキー5は、図3に示すように、携帯電話4との間で接触までには至らない至近距離での非接触通信を行うことができる。具体的には、携帯電話4にスマートキー5をかざす等により両者の間で至近距離通信を行うことができる。ここで、スマートエントリーシステムでは、スマートキー5の位置を特定できるため、スマートキー5と携帯電話4との間で至近距離通信が行われることを条件にスマートキー5の位置を特定することで、携帯電話4の位置をスマートキー5の位置と同視して特定することが可能となり、この携帯電話4の位置に基づき携帯電話4によるカーナビ操作を規制する。
図4に示すように車両2に搭載されるECUは実際には複数有り、この図では説明上必要なものだけ示している。スマートキーエントリーシステムで制御の主体をなすのは照合ECU(スマートECU)2aであり、照合ECU2aは、CPU9、ROM10、RAM11、I/Oポート12(入出力インターフェース)を備え、これらがバス13で接続される。照合ECU2aのI/Oポート12には、通信機であるスマートキー5と車両2との間の無線通信により施錠・開錠される車両ドアロック装置14、スマートキー5と無線通信を行う送受信機(送信機15及び受信機15´)が接続される。
照合ECU2aのROM10には、スマートキー5と通信を行う通信プログラム10a、スマートキー5との通信により車両ドア6の開錠・施錠、車両2の起動を許可するスマートエントリープログラム10b、車内に設けられたアンテナA1〜A7とスマートキー5との通信によりスマートキー5が運転席にあるか運転席以外の位置にあるかを判定するスマートキー位置判定プログラム10c等が格納される。
その他のECUとしては、例えば車両ECU2bが車速センサー16、携帯電話4によりカーナビ操作ができるカーナビ3等と必要に応じて接続される。図示していないが、車両ECU2bに車速センサー16の信号を検出することで車両が走行中であるか否かを判定する車両状態判定プログラム等が格納される。
カーナビ3には、携帯電話4と無線通信(携帯電話4の操作者が車両の前席や後部座席からカーナビ3を遠隔操作できる近距離無線通信、具体的には、携帯電話4とのBluetooth(登録商標)通信、車両2の位置を特定するためのGPS信号の受信、更に地図データを外部から通信で取得する場合には、そのための通信等)を行う通信部3aが備わる。また、公知の機能部(表示部、操作部等)3b、地図データを格納する地図データメモリ3c(通信で地図データを取得する場合は不要)、更に制御部3dを備える。
制御部3dは、CPU3e、ROM3f、RAM3g、I/Oポート3hを備え、ROM3fにはカーナビ3の通常の機能を担わせるカーナビ機能プログラム3iの他、本発明にかかわる操作(規制)プログラム3j、通信プログラム3kが格納されている。なお、カーナビ3の制御部3dにそのカーナビ3の操作プログラム3jを格納する代わりに照合ECU2a、又は他の車両ECU2bにカーナビの操作(規制)プログラム3jを格納し、カーナビ3が車両内の優先通信でそのプログラムを読み出して実行することも可能である。
スマートキー5は、車両ドア6の施錠・開錠を操作する操作部17、車両の送信機15・受信機15´と無線通信を行う受信機18及び送信機19、携帯電話4との接触までには至らない至近距離の非接触通信を行う至近距離通信部20を備え、これらが通信制御部5aに接続される。通信制御部5aは例えばCPU21、ROM22、RAM23、I/Oポート24(入出力インターフェース)がバス25で接続されたマイコンとして構成される。
スマートキー5のROM22には、車両2と通信を行う通信プログラム22a、携帯電話4と至近距離での非接触通信を行う至近距離通信プログラム22b等が格納される。
携帯電話4には、公知の各種携帯電話4が含まれるが、これに代えて電話機能を有しない他の公知の汎用情報端末を用いることもできる。携帯電話4は、CPU26、ROM27、RAM28、I/Oポート29(入出力インターフェース)がバス30で接続される。I/Oポート29には、カーナビ3の通信部3aと無線通信を行う通信部31、カーナビ3を遠隔操作する操作部32、携帯電話4との接触までには至らない至近距離の非接触通信を行う至近距離通信部33を備え、公知の無線電話機能部34(電話機能を有しない携帯端末の場合は不要)を含む。
携帯電話4のROM27には、カーナビ3と通信を行う通信プログラム27a、スマートキー5と至近距離での非接触通信を行う至近距離通信プログラム27b、カーナビ3を操作する操作プログラム27cが格納される。
次にカーナビ3の操作を規制する制御のシステム構成並びにプログラムの流れを説明する。図5に示す実施例1のシステム構成及びプログラムの流れは次の通りである。
なお、携帯電話4とスマートキー5との間では、至近距離通信(NFC:Near Field Communication)を行う。NFCは例えば13.56MHzの電波を用い、10cm程度の極近距離で、例えば100〜400kbpsの双方向通信が可能である。携帯電話4にもスマートキー5にもNFC(至近距離通信)の通信部20、33及び至近距離通信プログラム22b、27bを備えることが前提となる。
また、スマートエントリーシステムにおけるアンテナA1〜A6(以下では、アンテナ1〜6という)から低周波(30〜300kHz)のLF信号が発信され、スマートキー5がそれらアンテナ1ないしアンテナ6の例えば2つの電波を受信して、これに反応し、高周波(例えば300kHz以上)の電波であるRF信号を車両側の受信機15´(RF受信機)に送信する。
また、携帯電話4からカーナビ3へは、Bluetooth(登録商標)と称される近距離通信、例えば2.45MHzの電波を用い24Mbpsの速度で10m以内程度の通信を行うことが前提となる。そのため、携帯電話4とカーナビ3には、それぞれBluetooth(登録商標)等による近距離通信の通信部3a、31及び通信プログラム3k、27aを備えている。
アンテナ1ないしアンテナ6からのLF信号のどれを受信したか(反応したか)により、例えば図6においてアンテナ1からアンテナ6で形成される通信エリアが設定され、アンテナ1とアンテナ5の電波をスマートキー5が受信したとすれば、その位置はD席(運転席)と判断され、それ以外のアンテナの電波を受信する場合は、スマートキー5はD席(運転席)にはないことになる。例えばアンテナ3及び5との通信が成立すればP席、アンテナ2及び6との通信が成立すればDR席、アンテナ4及び6との通信が成立すればPR席となる。以上からスマートキー5がD席(運転席)にあるか、それ以外にあるかの判定では、アンテナ1〜6のどれに反応したかどうかで決定すればよいことになる。
図5の実施例1では携帯電話4によりカーナビ3を操作する際には、その都度携帯電話4にスマートキー5をかざし(又はその逆に)、両者間で10cm以内の至近距離通信(NFC)を行い、◇1としてキー位置要求コマンドをスマートキー5へ送る→スマートキー5はこれに対応し、◇2としてキー位置測定開始コマンドのRF信号を車両側のRF受信機(受信機15´)へ送る。◇3として、照合ECU2aはこれを受けて、アンテナ1〜6からそれぞれLF信号を発信し、スマートキー5が、このどのLF信号を受信したかで、スマートキー5のキー位置が特定され、更に、◇4としてスマートキー5から自身のキー位置信号が携帯電話4との至近距離通信(NFC)により携帯電話4に送信される。
この◇1から◇4の処理は、携帯電話4にスマートキー5をかざす短時間内に終る。そして、◇5として、携帯電話4からスマートキー5のキー位置情報と操作情報をカーナビ3へ、例えばBluetooth(登録商標)の近距離通信で送られ、カーナビ3はキー位置情報が運転席でなければ(図6のアンテナ1及び5に反応していなければ)カーナビ3の操作が許容され、それ以外では禁止される。
図5の◇1から◇5の流れをフローチャートとして示したのが、図7及び図8である。なお、それらの図で◇1から◇5は、図5の◇1から◇5(数字の順番が通信データの送信順序を示す)に対応する。図7及び図8において、携帯電話4に着目したフローの流れがA1〜A6、スマートキー5に着目した流れがB1〜B4、照合ECU2aに着目した流れがC1〜C7、カーナビ3に着目した流れがD1〜D3となるが、これらの相互間で通信データのやり取りが行われ、相互に横断的な処理の流れが実行される。
携帯電話4において、A1でユーザー入力(ナビ操作)ありとされると、A2で「キーをかざして下さい」と画面に表示され、スマートキー5を携帯電話4にかざすと両者間で10cm程度以内の至近距離通信(NFC)によりスマートキー5のキー位置要求コマンドが携帯電話4からスマートキー5へ送信される(◇1)。スマートキー5がB1でそれを受信すると、B2で自身のキー位置測定開始コマンドを車両2の照合ECU2aへ送信する(◇2)。照合ECU2aでは、C1でそのコマンドを受信すると、以下のC2〜C7のステップとしてアンテナ1〜6から例えばLF電波が車両内に送信され(◇3)、スマートキー5がB3において、アンテナ6まで受信するとB4で自身のキー位置判定をする。
B3の処理例として、各アンテナからの電波を受信するために必要なタイミングをタイムスロットで設けておき(例えばアンテナ1に対して時間t1、その後アンテナ2に対してt2・・・アンテナ6に対してt6のタイムスロット(各アンテナに対応する割り当て時間)を設けておき)、それらのタイムスロット(t1+t2+・・・t6)が例えばアンテナ6本分で完了になったかどうかで判定する。
図6においてD席(運転席)がアンテナ1のエリアとアンテナ5のエリアのアンド条件であるから、図7のB4でスマートキー5がアンテナ1とアンテナ5の電波を受信すれば、スマートキー5が運転席にあるとB4で判定される。それ以外は運転席以外に位置すると判定することになる。このキー位置判定は、◇4として、携帯電話4に前述のNFC信号として送信される。なお、前述のように◇1から◇4までの処理は、スマートキー5を携帯電話4にかざしている単時間に完了する。そして、携帯電話4におけるA5でスマートキー5のキー位置情報がD席(運転席)であるかどうかが判断され、D席(運転席)にあると判断されるとA4で「運転席からは操作できません」と表示されA2に戻り、D席以外と判断されれば、A6で携帯電話4からカーナビ3へ、◇5として操作情報及びスマートキー5のキー位置情報が送信される。
図8において、カーナビ3がD1で携帯電話4からの通信があったことを感知すると、D2、D3において、携帯電話4から送られた操作情報を受信し、その操作内容を実行し、次の操作情報の受信に備える。この例(図7)のA6でカーナビ3に対し、操作情報だけ送信し、スマートキー5のキー位置情報は送信しなくても図8のD2、D3の処理が可能である。カーナビ3がスマートキー5のキー位置情報を取得してそれを記憶し、一定の時間内に携帯電話4からカーナビ3へ操作情報が送信された際に、カーナビ3でその記憶しているキー位置情報がD席以外であると判定できれば、図7のA1〜A6(キー位置情報は不要)へ移行し、操作情報をカーナビ3へ送信することによりD2、D3で携帯電話4の操作内容をそのまま実行することもできる。
図7のC2〜C7において、照合(スマート)EUC2aからアンテナ1、アンテナ2・・・アンテナ6の全てから電波が送信されるが、これはスマートキーシステムにおける処理の流れ(つまり、スマートキー5が車内のどこかにあれば車両の始動ができるシステム)をそのまま利用したものである。携帯電話4によるカーナビ操作の規制においてアンテナ1とアンテナ5の電波をスマートキー5が受信するかどうかでスマートキー位置が運転席にあるか、それ以外にあるかが判定できるから、図6においてD席(運転席)をカバーするアンテナ1とアンテナ5のみから電波を送信し、スマートキー5がそれらの電波を受信しなければ、スマートキー5は運転席以外に位置すると判定することもできる。これは図10のC2〜C7及び図13のC2〜C7についても同様である。
図9は実施例2のシステム構成とその全体的な処理の流れ(■1〜■6)を示している。この例の特徴は、携帯電話4によってカーナビ3を操作しようとするときスマートキー5からそのキー位置情報を照合ECU2aに要求するのではなく、カーナビ3から所定の周期でスマートキー5のキー位置を測定させるようにしている。
■1として、携帯電話4からカーナビ3へ、スマートキー5のキー位置測定開始のコマンドを送信する。これは、携帯電話4において、カーナビ3を操作するための入力がされたことをトリガに送信することも、所定の周期で送信することもいずれも可能である。そのコマンドを■2として、カーナビ3が照合ECU2aに送り、照合ECU2aは、■3としてアンテナ1〜6からLF信号を送信し、スマートキー5はそれらのどの信号を受信するかで、自己のキー位置情報を取得する。
携帯電話4でカーナビ操作する際は、スマートキー5を携帯電話4にかざすことによりスマートキー5のキー位置情報を至近距離通信(NFC)により携帯電話4が取得し(■4、■5)、更に、■6として、携帯電話4の操作情報とスマートキー5のキー位置情報とがカーナビ3へ、例えばBluetooth(登録商標)の通信で送られ、カーナビ3はキー位置情報が運転席以外であれば、その操作を許容する。
図9の■1〜■6をフローチャートで示したのが、図10及び図11である。携帯電話4において、A1でユーザー入力(ナビ操作)があった場合は、A1aでカーナビ3にキー位置測定開始コマンドを送信する(■1)。図11のカーナビ3は、D1において携帯電話4からキー位置測定開始コマンドのBT(Bluetooth(登録商標))信号を受信すると、D1aで照合ECUへキー位置測定開始コマンドを車両内の有線を経由して照合ECU2aへ送信する(■2)。
照合ECU2aは、C1でカーナビからキー位置計測開始コマンドを受信すると、C2〜C7において、アンテナ1〜6からスマートキー5の位置を測定する電波を送信し(■3)、スマートキー5はB3で、それらのアンテナ1ないし6の選択的な受信により、B4でキー位置判定を行い、このキー位置情報を保持する。
携帯電話4のA1でユーザー入力があった場合、A2で「キーをかざして下さい」と画面に表示され、A3でスマートキー5に対し、キー位置要求コマンドをNFC信号として送信する(■4)。スマートキー5はB4において、判定済みのキー位置情報を携帯電話4へNFC信号により送信する。携帯電話4は、A5においてこの信号を受け、そのキー位置情報がD席であれば、A4において、「運転席からは操作できません」と表示し、携帯電話4によるカーナビ操作を受けつけない。A5でキー位置情報がD席以外と判断されれば、A6で携帯電話4から操作情報がカーナビ3へ送信され(■6)、図11のカーナビ3では、D2において、その操作情報を受信し、D3でその操作内容を実行する。
図7及び図8の実施例1でも、図10及び図11の実施例2でも、ユーザーが例えばスマートキー5を助手席で携帯電話4にかざし、この携帯電話4を助手席から運転席に移して運転席で操作することが予想されるため、携帯電話4の操作行為(操作イベント)が発生したら必ずスマートキー5が車内のどこに位置するかを判定し(スマートエリア判定し)、携帯電話4とスマートキー5とのNFC通信を行い、運転席以外に携帯電話4が位置していることを確認するシステムである。
一方、同様にユーザーが助手席でかざして携帯電話4を運転席に持ち込み、運転席で操作することを防止するために定期的にキーの位置情報を探索し、運転席以外にキーが存在することを所定のサイクルで確認するシステムとしてもよい。図12はそのための実施例3のシステム概略と、その大まかな流れ(■1〜■7)を示している。図9との違いは■7の処理が追加されたことで、あとは同じである。
つまり、携帯電話4からカーナビ3へ操作情報等が送信された後、一定時間ユーザーの入力がなければタイマーがこれを監視していて、■7によりキー位置測定開始コマンドを再度照合ECU2aに送ることになる。つまり、あるカーナビ操作から一定時間経過すればスマートキー5と携帯電話4との位置関係が変更され、携帯電話4が運転席に移行することも考えられるので、■7の処理を加えることが有効となる。
図13及び図14は、その流れを示すフローチャートであり、図10及び図11との違いは図13において、A7の処理とその後の流れが、加わったことである。その他は同じであるが、念のため大まかな流れを繰り返せば、A1でユーザー入力→■1でカーナビ3にキー位置測定開始コマンドを送信→カーナビ3から照合ECU2aにキー位置測定開始コマンドを送信(■2)→照合ECU2aでスマートキー5のキー位置探索→■3でスマートキー5がキー位置判定→■4で携帯電話4からスマートキー5へキー位置要求コマンドを送信→■5でスマートキー5から携帯電話4へキー位置情報を送信→キー位置がD席(運転席)か否かを判断→■6で携帯電話4からカーナビ3へ操作情報を送信、の流れとされる。その後、前述のタイマーで携帯電話4に一定時間ユーザーの入力(主にカーナビ操作の入力)があるかどうかが判断され、一定時間以上ユーザー入力がなければ、A1に戻ってユーザー入力待ちの状態となり、ユーザー入力があれば■6の流れとなる。
つまり、携帯電話4によるカーナビ操作から一定時間以上経過すると、前回のキー位置情報(D席(運転席)以外にあったという情報)がリセットされ、再度キー位置の測定が行われることになる。一方、A7で携帯電話4によるカーナビ操作の後、一定時間経過する前に再度ユーザー入力(カーナビ操作)があった場合は、カーナビ操作がいわば継続されているものとみなし、その場合は、スマートキー5と携帯電話4との位置関係は保持されていると見ることができるから、A7からA6へ移行し、ユーザーのカーナビ操作の情報がA6でカーナビ3へ送信され、カーナビ3の処理のD3で操作内容が実行される。
以上の実施例において、例えば図7、図10、図13では、携帯電話4においてスマートキー5のキー情報がD席にあるか否かを判断し、D席にあると判断されれば、カーナビに対する操作情報の送信をしない(携帯電話4によるカーナビ操作の規制を携帯電話4のプログラムで実行してしまう)例を示したが、これに代えて携帯電話4ではスマートキー5のキー位置が運転席にあるか運転席以外にあるかの判定を行わず、携帯電話4からはスマートキー5のキー位置情報と操作情報をカーナビ3に送り、カーナビ3でその送信されたキー位置情報がD席の情報であれば、受信した操作情報を実行せず(無効とする)、必要に応じてカーナビ3から携帯電話4に対し、図7、図10及び図13の表示「運転席以外からは操作できません」とのメッセージが携帯画面に表示されるように送信することもできる。
また、図5等において照合EUC2a、スマートキー5、携帯電話4及びカーナビ3の相互の通信方式をLF、RF、NFC、BT等で具体的に説明したが、本発明はこれらの通信方式に限定されるものでなく、これ以外の通信方式の採用も可能である。携帯電話4とスマートキー5との間の通信は携帯電話4の位置をスマートキー5の位置と同視して把握する観点から、両者が接触するまでに至らない至近距離通信が必要となる。
なお、以上の実施例において、スマートキー5の位置が運転席にあると判断された場合に携帯電話4によるカーナビ操作を禁止したが、その場合でも車両2が走行中でなければ、カーナビ操作が許容されてもよい。例えば、図7でC1〜C7のスマートキー探索のステップに併せ、照合ECU2aが車両ECU2bから車速センサー16の情報を取得し(照合ECU2aが車速センサー16と接続されていれば直接取得し)、この車速情報(車両2が走行中かどうかの情報)をスマートキー5を介して携帯電話4へ位置情報と併せて送信し(◇4)、携帯電話4のA5でキー位置情報がD席(運転席)かどうかと、車両2が走行中かどうかを併せて判断し、車両2停止中と判断される場合は、キー位置がD席であっても、A5からA6に移行して、カーナビ操作を許容することができる。
以上、本発明の実施の態様を説明したが、本発明はその具体的な記載に限定されることなく、例示した構成、処理等を技術的に矛盾のない範囲で適宜組み合わせて実施することも可能であるし、またある要素、処理を周知の形態に置き換えて実施することもできる。
1 カーナビゲーションシステムの操作制御装置
2 車両 3 カーナビゲーションシステム
4 携帯電話 5 スマートキー

Claims (2)

  1. 通信機であるスマートキーと車両間との無線通信により車両ドアの開錠を許可するスマートエントリーシステムを備え、そのスマートキーが車内に存在することを条件に車両の起動を許可する車両において、携帯電話等の携帯端末によりカーナビゲーション操作が可能なカーナビゲーションシステムの操作制御装置であって、
    車内に設けられたアンテナと前記スマートキーとの通信により前記スマートキーが運転席にあるか運転席以外の位置にあるかを判定するスマートキー位置判定手段と、
    前記携帯端末と前記スマートキーとの接触までには至らない至近距離の非接触通信により前記携帯端末の位置を前記スマートキーの位置と同視して取り込む携帯端末位置取り込み手段と、
    前記車両が走行中であるかどうかを判定する車両状態判定手段と、
    前記スマートキー位置判定手段により前記スマートキーが運転席の位置にあると判定されたときは前記車両状態判定手段により前記車両が走行中でないと判定された場合を除き前記携帯端末によるカーナビゲーション操作を禁止し、前記スマートキーが運転席以外にあると判定されたときは前記車両状態判定手段により前記車両が走行中であると判定された場合でも前記携帯端末によるカーナビゲーション操作を許可する操作規制手段と、
    を含むことを特徴とするカーナビゲーションシステムの操作制御装置。
  2. 前記携帯端末によるカーナビゲーション操作がされる毎に、前記スマートキー位置判定手段による前記スマートキーの位置判定、前記携帯端末位置取り込み手段による前記携帯端末の位置読み取り、及び前記操作規制手段による処理を実行する請求項1に記載のカーナビゲーションシステムの操作制御装置。
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