JP2013219384A - 単結晶窒化物系半導体基板及びこれを用いた高品質の窒化物系発光素子製造方法 - Google Patents

単結晶窒化物系半導体基板及びこれを用いた高品質の窒化物系発光素子製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】高品質の窒化物系発光素子、及びその製造方法を提供する。
【解決手段】最初の基板100の上面にシード物質層110を積層し、シード物質層110の上面から多機能性基板120を成長させ、窒化物系バッファ層及び窒化物系バッファ層上に積層された単結晶窒化物系薄膜層からなる多層構造体130をMOCVDにより多機能性基板120の上面に形成し、ウェットエッチング又はドライエッチングによりシード物質層110及び最初の基板100を除去し、工程を経て製造された多機能性基板120及び単結晶窒化物系薄膜層の結晶性を向上させるための熱処理を行うこと、を含む単結晶窒化物系半導体基板を成長させる方法。
【選択図】図1A

Description

本発明は単結晶窒化物系半導体基板及びこれを用いた垂直型窒化物系発光素子の製造方法に関し、より具体的には、サファイア、シリコン(Si)、亜鉛酸化物(ZnO)、またはガリウム砒素(GaAs)などを含む最初の基板(First Substrate:FS)の上部から発生する機械的及び熱的変形と分解とを防止するために導入されたシード物質層(Seed Material Layer:SML)と多機能性基板(Multifunctional Substrate:MS)とを用いて高温及び水素雰囲気での良質の単結晶窒化物系半導体基板を成長させる方法及び、このような単結晶窒化物系半導体基板と発光構造体とを用いて製造された高い発光効率、低い作動電圧、及び優れた熱発散を有する大面積の高品質の窒化物系発光素子、そしてその製造方法に関する。
現在青/緑色から近紫外線発光ダイオード、紫外線発光ダイオード、レーザダイオード、及び光センサなどの光電素子に関する多数の研究及び急速な技術進歩により、単結晶窒化物系半導体は光関連産業分野において、もっとも重要な物質のうちの一つとして見られている状況にある。一般的に、窒化物系半導体を用いた実用的な光電素子は主に絶縁性の高いサファイア基板と伝導性のシリコンカーバイド(SiC)基板の上部に1200℃以上の高温とアンモニア(NH)及び水素(H)キャリアガスを用いる水素雰囲気で成長させる。しかし、シリコン(Si)基板に比べて相対的に絶縁性サファイア及び伝導性シリコンカーバイド基板は非常に高価で、今後の経済的な側面において実効性が低下する。さらに、70μm以上の厚い絶縁性サファイア基板の上部に製造された窒化物系光電素子は作動するのときに、多量の熱が発生し、これを円滑に放出させる必要がある。悪い熱伝導性のサファイアは、このような機能面で顕著に低下する決定的な短所を有しているため、次世代白色光の光源としては不適切である。
上記した厚い絶縁性サファイア及びシリコンカーバイド基板とは異なり、透明な伝導性亜鉛酸化物(ZnO)基板は窒化物系半導体に対して小さい格子定数(Lattice Constant)差を示し、優れた電気及び熱伝導性と、光透過性を有し、安価で製造することができるため、次世代の窒化物系発光素子の基板として脚光を浴びている。しかし、このような透明な伝導性亜鉛酸化物系(ZnO−based Oxides)は600℃以上の高温と10−3Torr以上の高真空による表面の不安定性によって物質分解が容易になり、また水素(H)またはアンモニア(NH)のような還元雰囲気(Reducing Ambient)でさらに活発に還元されて、800℃以上の高温と還元雰囲気での単結晶窒化物系半導体の成長は、ほぼ不可能である。
さらに、脚光を浴びている他の伝導性基板としては、シリコン(Si)、シリコンゲルマニウム(SiGe)、またはガリウム砒素(GaAs)を含む基板がある。しかし、これらも500℃以上の高温でこれらの基板の内部に存在している電位スリップ系の移動(Motion of Dislocation Slip System)による物質変形/分解、及び窒化物系半導体との大きい格子定数の差及び熱膨脹係数(Thermal Expansion Coefficient)の差によって良質の窒化物系薄膜の成長も容易でない。
現在の産業の現場において、次世代の高輝度白色光源として最も脚光を浴びている窒化物系発光素子の製造工程技術としては、上記したように、熱伝導率及び電気伝導性が良くないサファイア基板の上部に良質の窒化物系半導体薄膜層及び発光構造体を成長した後、強いエネルギーを有するレーザビームをサファイア基板の後面に照射して窒化物系半導体薄膜層及び発光構造体を分離するレーザリフトオフ(Laser Lift Off:LLO)方法がある。この方法を適用すれば、次世代の白色光源において必須な高輝度及び大面積を有する高い信頼性がある窒化物系発光素子を製造できる。しかし、この方法においては、窒化物系半導体薄膜層及び発光構造体と厚いサファイア基板の分離に用いられる強いレーザビームエネルギーにより、それらの間の界面における900℃以上の高熱が発生し、それによる窒化物系薄膜層の損傷及び変形に起因する低い工程収率、そしてこれにより生じる多くの工程上の困難が相変らず残っている状況にある。
本発明は、単結晶窒化物系半導体基板及びこれを用いた垂直型窒化物系発光素子製造方法に関し、より具体的には、サファイア、シリコン(Si)、亜鉛酸化物(ZnO)、またはガリウム砒素(GaAs)などを含む最初の基板(First Substrate:FS)の上部から発生する機械的及び熱的変形と分解とを防止するめに導入したシード物質層(Seed Material Layer:SML)と多機能性基板(Multifunctional Substrate:MS)を用いて高温及び水素雰囲気で良質の単結晶窒化物系半導体基板を成長させる方法及びこのような単結晶窒化物系半導体基板と発光構造体とを用いて製造される高い発光効率、低い作動電圧、及び優れた熱発散能力(Heat Dissipation)を有する大面積で高品質の窒化物系発光素子、及びその製造方法を提供することにその目的がある。
本発明の一実施形態においては、基本的な基板の上部に存在している自然酸化層を含む有機残骸物が除去された最初の基板FS上にシード物質層SMLが形成され、シード物質層から多機能性基板MSが成長する。多機能性基板上には窒化物系バッファ層を含む単結晶窒化物系半導体層が積層される。シード物質層SMLは、良質の単結晶窒化物系半導体基板の成長及び単結晶基板と発光構造体とを用いた高い信頼性の窒化物系発光素子の製造のために絶対的に必要な高品質の多機能性基板MSの成長を優先してアシストし、その成長の後、窒化物系発光素子の工程のときに、生産収率を高めるのに決定的な役割を果たす。高品質の多機能性基板MSは高温及び水素雰囲気で下部のシード物質層SMLの変形と分解を防止するために、アルミニウム酸化物(Al−O)、アルミニウム窒化物(Al−N)、アルミニウム窒素酸化物(Al−N−O)、ガリウム窒化物(Ga−N)、ボロン窒化物(B−N)、シリコンカーバイド(Si−C)、またはシリコンカーボン窒化物(Si−C−N)を含むことを特徴とする。さらに上記した多機能性基板MSは良質の単結晶窒化物系半導体を成長させるのに可能な単結晶または多結晶構造を有する。本発明に基づいて開発した単結晶窒化物系半導体基板と、これを用いた発光素子は大容量、大面積及び高輝度の高性能を有する次世代の白色光源として有効である。
本発明によれば、アルミニウム酸化物(Al−O)、アルミニウム窒化物(Al−N)、アルミニウム窒素酸化物(Al−N−O)、ガリウム窒化物(Ga−N)、ボロン窒化物(B−N)、シリコンカーバイド(Si−C)、またはシリコンカーボン窒化物(Si−C−N)を含む多機能性基板MSの上部に積層された良質の単結晶窒化物系半導体薄膜層は、良質の窒化物系光電子素子の製造及び高品質の窒化物系フリップチップ型発光素子を実現するためのものである。特に、窒化物系発光素子は窒化物系発光構造体を具備し、窒化物系発光構造体はアルミニウム−インジウム−ガリウム−窒素(AlxInyGazN)(x、y、z:定数)で構成された非晶質、多結晶、または単結晶の薄膜層形態の窒化物系バッファ層(Nitride−based Buffer Layer:AlxInyGazN)(x、y、z:定数)、アルミニウム−インジウム−ガリウム−窒素(AlxInyGazN)(x、y、z:定数)で構成されたn型の窒化物系クラッド層、アルミニウム−インジウム−ガリウム−窒素(AlxInyGazN)(x、y、z:定数)で構成されたp型の窒化物系クラッド層、及び二つの窒化物系クラッド層の間に形成され、アルミニウム−インジウム−ガリウム−窒素(AlxInyGazN)(x、y、z:定数)で構成された窒化物系活性層を有する。
本発明の核心的な部分である多機能性基板MSは、アルミニウム酸化物(Al−O)、アルミニウム窒化物(Al−N)、アルミニウム窒素酸化物(Al−N−O)、ガリウム窒化物(Ga−N)、ボロン窒化物(B−N)、シリコンカーバイド(Si−C)、及びシリコンカーボン窒化物(Si−C−N)で構成されたグループより選択される少なくとも一つの要素を含み、1100℃以上の高温とアンモニア(NH)及び水素(H)キャリアガスを用いる還元雰囲気で熱的安全性及び耐還元性を有し、光電素子作動の時に電気的及び光学的特性に悪影響を及ぼす結晶学的欠陷である電位の密度が最小化した良質の単結晶窒化物系薄膜層を成長させる。
好ましくは、アルミニウム酸化物(Al−O)、アルミニウム窒化物(Al−N)、アルミニウム窒素酸化物(Al−N−O)、ガリウム窒化物(Ga−N)、ボロン窒化物(B−N)、シリコンカーバイド(Si−C)、及びシリコンカーボン窒化物(Si−C−N)を含む多機能性基板は、六方晶構造(Hexagonal Structure)を有する単結晶、または多結晶で形成される。しかし、本発明はこのような結晶構造に限定されない。
望ましくは、アルミニウム酸化物(Al−O)、アルミニウム窒化物(Al−N)、アルミニウム窒素酸化物(Al−N−O)、ガリウム窒化物(Ga−N)、ボロン窒化物(B−N)、シリコンカーバイド(Si−C)、及びシリコンカーボン窒化物(Si−C−N)を含む多機能性基板MSは、次のような金属成分たとえば、シリコン(Si)、ゲルマニウム(Ge)、インジウム(In)、リチウム(Li)、ガリウム(Ga)、マグネシウム(Mg)、亜鉛(Zn)、ベリリウム(Be)、モリブデン(Mo)、バナジウム(V)、銅(Cu)、イリジウム(Ir)、ロジウム(Rh)、ルテニウム(Ru)、タングステン(W)、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)、マンガン(Mn)、チタン(Ti)、タンタル(Ta)、クロム(Cr)、ランタン(La)のうちの少なくとも一つの成分を添加して結晶性及び電子濃度を調節すると同時に、多機能性基板MSの上部に積層成長した単結晶窒化物系半導体薄膜層内に存在する電位濃度を最大限減らす。特に、単結晶窒化物系半導体薄膜層内に存在する電位密度を調節するためには、添加される前記の金属、金属酸化物、または金属窒素酸化物はナノ相(Nano−phase)状態で存在することがより望ましい。
また、上記した多機能性基板MSに添加する前記元素の量は重量%(w.t.%)で0.1%乃至49%を有すると限定することが望ましい。
望ましくは、多機能性基板MSは20μm以下の厚さで形成される。
望ましくは、アルミニウム酸化物(Al−O)、アルミニウム窒化物(Al−N)、アルミニウム窒素酸化物(Al−N−O)、ガリウム窒化物(Ga−N)、ボロン窒化物(B−N)、シリコンカーバイド(Si−C)、及びシリコンカーボン窒化物(Si−C−N)を含む多機能性基板MSは金属有機化学蒸気形成法(Metal organic Chemical Vapor Deposition:MOCVD)及びPECVD(Plasma Enhanced Vapor Deposition)をはじめとする化学的反応を通した低温及び高温CVD(Chemical Vapor Deposition)や熱またはEビーム形成法(Thermal or E−beam Deposition)、強いエネルギーを有するレーザビームを利用した蒸着法(Pulsed Laser Deposition)、O2、N2、またはArなどのガスイオンを用いたスパッタリング蒸着法、または二つ以上のスパタガン(Sputtering Gun)を用いたコ・スパッタリング蒸着方法(Co−sputtering Deposition)などの多様な方法の物理的蒸着方法のうちの一つ以上を用いて形成される。
多機能性基板MSは、最初の基板FSの上部に積層されたシード物質層SMLの上部に常温乃至1500℃の間の温度範囲内で成長させることがより望ましい。
本発明の核心的な技術として、高い結晶性を有する多機能性基板MSが適切に成長するために、最初の基板(First Substrate:FS)の上部に多機能性基板MSが成長する前にシード物質層(Seed Material Layer:SML)を形成する。
シード物質層SMLは、最初の基板FSの上部に積層され、このシード物質層の上部に成長した多機能性基板MS層が高い結晶性を有し、さらに望ましくは、六方晶結構造を有するようにする。
望ましくは、シード物質層SMLは、下記のような金属、酸化物、窒化物、カーバイド、ホウ酸化物、オキシナイトライド(Oxynitride)、カーボンナイトライド(Carbonnitride)、またはシリサイド(Silicide)を含み、少なくとも一層以上で形成され、10ミクロン以下の厚さを有する。
金属: Ti、Si、W、Co、Ni、Mo、Sc、Mg、Ge、Cu、Be、Zr、Fe、Al、Cr、Nb、Re、Rh、Ru、Hf、Ir、Os、V、Pd、Y、Ta、Tc、La、または希土類金属
酸化物: BeO、CeO、Cr、HfO、La、MgO、Nb、SiO、Ta、ThO、TiO、Y、ZrO、ZrSiO
窒化物: AlN、GaN、InN、BN、Be、CrN、HfN、MoN、NbN、Si、TaN、TaN、Th、TiN、WN、WN、VN、ZrN、ka−baidoCarbide:BC、Cr、HfC、LaC、MoC、NbC、SiC、TaC、ThC、TiC、WC、WC、VC、ZrC、
ホウ酸化物: AlB、BeB、CrB、HfB、LaB、MoB、MoB、NbB、SiB、TaB、ThB、TiB、WB、VB、ZrB
オキシナイトライド: AlON、SiON、
カーボンナイトライド: SiCN、
シリサイド: CrSi、CrSi、HfSi、MoSi、NbSi、TaSi、TaSi、ThSi、TiSi、WSi、WSi、VSi、ZrSi
シード物質層SMLは、MOCVD及びPECVD(Plasma Enhanced Vapor Deposition)をはじめとする化学的反応を通した低温及び高温CVDや熱またはEビーム蒸着法、強いエネルギーを有するレーザビームを用いた蒸着法、酸素、窒素、またはアルゴンなどのガスイオンを用いたスパッタリング蒸着法、または二つ以上のスパタガンを用いたコ・スパッタリング蒸着法などの多様な方法の物理的蒸着方法のうちの少なくとも一つを用いて形成されることが望ましい。
シード物質層SMLは、最初の基板FSの上部に常温乃至1500℃の間の温度範囲内で形成されることがより望ましい。
また良質の単結晶窒化物系半導体基板を成長させる方法においては、サファイア、Si、SiGe、ZnO、またはGaAsを含む最初の基板FSの上部にシード物質層SMLを形成し、シード物質層上で多機能性基板MSを成長させ、多層構造体を熱処理し、多層構造体をMOCVD装置に装着して、多機能性基板MSの上部に窒化物系バッファ層と厚い単結晶窒化物系薄膜層が順次に積層された多層構造体を形成し、多機能性基板MSの上部に成長した単結晶窒化物系薄膜層を含んでいる多層構造体をウェットエッチングまたはドライエッチング工程を用いて、シード物質層SML、亜鉛酸化物系薄膜層、及び最初の基板FSを除去し、前記段階を経て製造された薄い多機能性基板MS/単結晶窒化物系薄膜層から構成された二重層の結晶性を向上させるための熱処理を行うことを特徴とする。
望ましくは、最初の基板FSの上部にシード物質層SML及び多機能性基板MSを積層する前に、亜鉛酸化物系層を形成してもよい。
また、良質の単結晶窒化物系半導体基板を用いて窒化物系発光素子を製造する方法においては、サファイア、Si、SiGe、ZnO、またはGaAsを含む最初の基板FSの上部にシード物質層SMLを形成し、シード物質層上で多機能性基板MSを成長させ、多層構造体を熱処理し、多層構造体をMOCVD装置に装着して、多機能性基板MSの上部に窒化物系バッファ層、n型の窒化物系クラッド層、窒化物系活性層、p型の窒化物系クラッド層が順次に積層された多層構造体を形成し、多機能性基板MSの上部に成長した単結晶窒化物系半導体薄膜層を含んでいる多層発光構造体に対してウェットエッチングまたはドライエッチング工程を実行してシード物質層SML、亜鉛酸化物系薄膜層、及び最初の基板FSを除去し、前記段階を経て製造された薄い多機能性基板MS/単結晶窒化物系半導体から構成された二重層の結晶性を向上させるために熱処理を行い、薄い多機能性基板MSを有している単結晶窒化物系発光構造体に良質の反射及び透明電極物質を選択的に形成し、オーミック熱処理工程を行うことを特徴とする。
望ましくは、最初の基板FSの上部にシード物質層SML及び多機能性基板MSを積層する前に、亜鉛酸化物系層を形成してもよい。
本発明は単結晶窒化物系薄膜基板及びこれを用いた垂直型窒化物系発光素子製造方法を提供する。より具体的には、高温及び水素雰囲気で単結晶窒化物系半導体の成長のときに、サファイア、Si、ZnO、またはGaAsを含む最初の基板FSの上部から発生する機械的及び熱的変形と分解とを防止するために導入した亜鉛酸化物系薄膜層、シード物質層SML、及び多機能性基板MSを用いてホモエピタキシャル成長のための基板用単結晶窒化物系薄膜層または発光素子用発光構造体を提供することであり、高い発光効率、低い作動電圧、及び優れた熱発散能力を有する新概念の高品質の窒化物系発光素子の製造が期待される。
最初の基板(FS)の上部に形成された単層のシード物質層(SML)及び多機能性基板、及び前記多機能性基板の成長の後、その上部に形成されるホモエピタキシャル成長(Homoepitaxial Growth)のための単結晶窒化物系薄膜層または発光素子用発光構造体を示す断面図である。 最初の基板(FS)の上部に形成された二重層のシード物質層(SML)及び多機能性基板、及び前記多機能性基板の成長の後、その上部に形成されるホモエピタキシャル成長(Homoepitaxial Growth)のための単結晶窒化物系薄膜層または発光素子用発光構造体を示す断面図である。 最初の基板(FS)の上部に亜鉛酸化物系薄膜層、単層のシード物質層(SML)、及び多機能性基板を順次に成長した後、ホモエピタキシャル成長のための単結晶窒化物系薄膜層または発光素子用発光構造体を成長させた構造を示す断面図である。 最初基板(FS)の上部に亜鉛酸化物系薄膜層、二重層のシード物質層(SML)、及び多機能性基板を順次に成長させた後、ホモエピタキシャル成長のための単結晶窒化物系薄膜層または発光素子用発光構造体を成長させた構造を示す断面図である。 亜鉛酸化物系薄膜層及びシード物質層(SML)を完全に除去した後の積層構造を示す断面図である。 本発明の一実施形態に係る亜鉛酸化物系薄膜層、シード物質層(SML)及び多機能性基板(MS)を利用して製造された垂直型上部発光窒化物系発光素子を示す断面図である。 本発明の一実施形態に係る亜鉛酸化物系薄膜層、シード物質層(SML)及び多機能性基板(MS)を用いて製造された垂直型上部発光窒化物系発光素子を示す製作工程のフローチャートである。 本発明の一実施形態に係る亜鉛酸化物系薄膜層、シード物質層(SML)及び多機能性基板(MS)を用いて製造された垂直型フリップチップ型発光窒化物系発光素子を示す断面図である。 本発明の一実施形態に係る亜鉛酸化物系薄膜層、シード物質層(SML)及び多機能性基板MSを利用して製造された垂直型フリップチップ型発光窒化物系発光素子を示す製造工程のフローチャートである。 本発明の他の実施形態に係る亜鉛酸化物系薄膜層、シード物質層(SML)及び多機能性基板(MS)を用いて製造された垂直型上部発光窒化物系発光素子を示す断面図である。 本発明の他の実施形態に係る亜鉛酸化物系薄膜層、シード物質層(SML)及び多機能性基板(MS)を用いて製造された垂直型上部発光窒化物系発光素子を示す製造工程のフローチャートである。
以下、添付の図面を参照して本発明にかかる亜鉛酸化物系薄膜層、シード物質層SML、及び多機能性基板MSをサファイア、Si、SiGe、ZnO、またはGaAsを含む最初の基板FSの上部に形成して良質の単結晶窒化物系半導体基板を製造する方法及びこれを用いた高品質の窒化物系光電素子製造方法をより詳細に説明する。
図1A及び1Bは、本発明の一実施形態に係る最初の基板(First Substrate:FS)の上部に形成された単層または二重層のシード物質層(Seed Material Layer:SML)、多機能性基板、及び多機能性基板の成長の後、その上部に形成されるホモエピタキシャル成長(Homoepitaxial Growth)のための単結晶窒化物系薄膜層または発光素子用発光構造体を示す断面図である。
図1Aを参照すれば、サファイア、シリコン(Si)、シリコンゲルマニウム(SiGe)、亜鉛酸化物(ZnO)、またはガリウム砒素(GaAs)を含む最初の基板100の上部に単層構造のシード物質層110及び多機能性基板120薄膜層を成長させた後、MOCVDチャンバ内で1000℃以上の高温と水素(H)及びアンモニア(NH)ガス雰囲気で単結晶窒化物系薄膜層または発光構造体130が成長して積層される。
多機能性基板120は、本発明の核心的な部分として、1000℃以上の高温、アンモニア(NH)及び水素(H)キャリアガスを用いた還元雰囲気で熱的安全性及び耐還元性を有するアルミニウム酸化物(Al−O)、アルミニウム窒化物(Al−N)、アルミニウム窒素酸化物(Al−N−O)、ガリウム窒化物(Ga−N)、ボロン窒化物(B−N)、シリコンカーバイド(Si−C)、またはシリコンカーボン窒化物(Si−C−N)を用いて形成される。
Al−O、Al−N、Al−N−O、Ga−N、B−N、Si−C、またはSi−C−Nを含む多機能性基板120は六方晶構造(Hexagonal Structure)を有する単結晶、または多結晶体構造で形成されることが望ましい。しかし、本発明は前記の結晶構造に限定されない。
Al−O、Al−N、Al−N−O、Ga−N、B−N、Si−C、またはSi−C−Nを含む多機能性基板MSは次のような金属成分たとえば、シリコン(Si)、ゲルマニウム(Ge)、インジウム(In)、リチウム(Li)、ガリウム(Ga)、マグネシウム(Mg)、亜鉛(Zn)、ベリリウム(Be)、モリブデン(Mo)、バナジウム(V)、銅(Cu)、イリジウム(Ir)、ロジウム(Rh)、ルテニウム(Ru)、タングステン(W)、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)、マンガン(Mn)、チタン(Ti)、タンタル(Ta)、クロム(Cr)、ランタン(La)のうちの少なくとも一つの成分を添加して結晶性及び電子濃度を調節すると同時に、多機能性基板MSの上部に積層成長した単結晶窒化物系半導体薄膜層内に存在する電位濃度を最大限減らすことが望ましい。特に、単結晶窒化物系半導体薄膜層内に存在する電位濃度を調節するためには、添加される前記の金属、金属酸化物、または金属窒素酸化物がナノ相(Nano−phase)状態で在するのがより望ましい。
また、多機能性基板120に添加させる前記元素の量は重量%(w.t.%)で0.1%乃至49%を有すると限定することが望ましい。
多機能性基板120は、20μm以下の厚さで形成されることが望ましい。
Al−O、Al−N、Al−N−O、Ga−N、B−N、Si−C、またはSi−C−Nを含む多機能性基板120は金属有機化学蒸気蒸着法(Metal organic Chemical Vapor Deposition:MOCVD)及びPECVD(Plasma Enhanced Vapor Deposition)をはじめとして化学的反応を通した低温及び高温CVD(Chemical Vapor Deposition)や熱またはEビーム蒸着法(Thermal or E−beam Deposition)、強いエネルギーを有するレーザビームを用いた蒸着法(Pulsed Laser Deposition)、O2、N2、またはArなどのガスイオンを用いたスパッタリング蒸着法、または二つ以上のスパタガン(Sputtering Gun)を用いたコ・スパッタリング蒸着法(Co−sputtering Deposition)などの多様な方法の物理的蒸着方法のうちの少なくとも一つを用いて形成されることが望ましい。
より望ましくは、多機能性基板120は、最初の基板FSの上部に積層されたシード物質層S110の上部に常温乃至1500℃の間の温度範囲内で成長する。
本発明の核心的な技術である高い結晶性を有する多機能性基板120を適切に成長させるために、最初の基板100の上部に多機能性基板120が成長する前にシード物質層110を形成する。
シード物質層110は、最初の基板100の上部に積層され、このシード物質層110の上部に成長した多機能性基板120層が高い結晶性を有し、さらに望ましくは、六方晶結構造を有するようにする。
望ましくは、前記シード物質層110は、下記のような金属、酸化物、窒化物、カーバイド、ホウ酸化物、オキシナイトライド(Oxynitride)、カーボンナイトライド(Carbonnitride)、またはシリサイド(Silicide)を含み、少なくとも一層で形成され、10ミクロン以下の厚さを有する。
金属: Ti、Si、W、Co、Ni、Mo、Sc、Mg、Ge、Cu、Be、Zr、Fe、Al、Cr、Nb、Re、Rh、Ru、Hf、Ir、Os、V、Pd、Y、Ta、Tc、La、または希土類金属
酸化物: BeO、CeO、Cr、HfO、La、MgO、Nb、SiO、Ta、ThO、TiO、Y、ZrO、ZrSiO
窒化物: AlN、GaN、InN、BN、Be、CrN、HfN、MoN、NbN、Si、TaN、TaN、Th、TiN、WN、WN、VN、ZrN、ka−baidoCarbide:BC、Cr、HfC、LaC、MoC、NbC、SiC、TaC、ThC、TiC、WC、WC、VC、ZrC、
ホウ酸化物: AlB、BeB、CrB、HfB、LaB、MoB、MoB、NbB、SiB、TaB、ThB、TiB、WB、VB、ZrB
オキシナイトライド:AlON、SiON、
カーボンナイトライド:SiCN、
シリサイド: CrSi、CrSi、HfSi、MoSi、NbSi、TaSi、TaSi、ThSi、TiSi、WSi、WSi、VSi、ZrSi
望ましくは、シード物質層110は、MOCVD及びPECVDをはじめとする化学的反応を通した低温及び高温CVDや熱またはEビーム蒸着法、強いエネルギーを有するレーザビームを用した蒸着法、酸素、窒素、またはアルゴンなどのガスイオンを用いたスパッタリング蒸着法、または二つ以上のスパッタガンを用いたコ・スパッタリング蒸着法などの多様な方法の物理的蒸着方法のうちの少なくとも一つを用いて形成される。
より望ましくは、シード物質層110は最初基板100の上部に常温乃至1500℃の間の温度範囲内で形成される。
本発明の他の実施形態によれば、図1Bに示したように、サファイア、Si、SiGe、ZnO、またはGaAsを含む最初の基板100の上部に単層構造のシード物質層110を有する図1Aとは異なり、二重層(Bi−layer)構造で形成されたシード物質層110a、110bが形成され、シード物質層110bの上面で多機能性基板120が成長する。また、多機能性基板120の上面に単結晶窒化物系薄膜層または発光構造体130がMOCVDチャンバ内で1000℃以上の高温と水素(H)及びアンモニア(NH)ガス雰囲気で成長して積層される。
図1Bのように、二重層構造のシード物質層110a、110bを適用する場合、良質の多機能性基板120を形成することができるだけでなく、高品質の単結晶窒化物系薄膜層または発光構造体を成長させてもよい。
二重層構造のシード物質層110a、110bは互いに異なる物質を積層して形成させることが望ましい。
図2A及び2Bは、本発明の実施形態として最初の基板FSの上部に亜鉛酸化物系薄膜層(ZnO−based Layer)、単層(Single Layer)または二重層(Bi−layer)のシード物質層(Seed Material Layer:SML)、及び多機能性基板MSを順次に成長した後、多機能性基板の上部にホモエピタキシャル成長(Homoepitaxial Growth)のための基板用単結晶窒化物系薄膜層または発光素子用発光構造体を成長させた積層構造を示す断面図である。
図2A及び2Bを参照すれば、単層または二重層構造のシード物質層210と良質の多機能性基板220を用いて高品質な単結晶窒化物系薄膜層または発光構造体230を成長した後、ウェットまたはドライエッチング工程を通して単結晶窒化物系薄膜層または発光構造体にエッチング損傷なしに厚い最初の基板200を比較的容易に除去するために、最初の基板200の上部にシード物質層210を形成する前に酸と塩基性溶液に容易にとけて消える亜鉛酸化物系薄膜層240を導入した。
亜鉛酸化物系薄膜層240は、亜鉛酸化物(ZnO)を含む薄膜層に次のような元素たとえば、シリコン(Si)、ゲルマニウム(Ge)、インジウム(In)、リチウム(Li)、ガリウム(Ga)、マグネシウム(Mg)、亜鉛(Zn)、ベリリウム(Be)、モリブデン(Mo)、バナジウム(V)、銅(Cu)、イリジウム(Ir)、ロジウム(Rh)、ルテニウム(Ru)、タングステン(W)、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)、マンガン(Mn)、チタン(Ti)、タンタル(Ta)、クロム(Cr)、ランタン(La))のうちの少なくとも一つを含んで形成する。
亜鉛酸化物系薄膜層240に添加する前記元素の量は重量%(w.t.%)で0.1%乃至49%を有すると限定することが望ましい。
亜鉛酸化物系薄膜層240は、金属有機化学蒸気形成法(Metaorganic Chemical Vapor DepoSition:MOCVD)及びPECVD(Plasma Enhanced Vapor Deposition:MOCVD)をはじめとする化学的反応を通した低温及び高温CVDや熱またはEビーム形成法(Thermal or E−beam Evaporation)、強いエネルギーを有するレーザビームを用いた形成法、酸素、窒素、またはアルゴンなどのガスイオンを用いたスパッタリング形成法、または二つ以上のスパッタガンを用いたコ・スパッタリング形成法(Co−sputtering Deposition)などの多様な方法の物理的形成方法のうちの少なくとも一つを用いて形成されることが望ましい。
より望ましくは、前記亜鉛酸化物系薄膜層240は最初の基板200の上部に常温乃至1500℃の間の温度範囲内で形成される。
図3は、本発明の他の実施形態として亜鉛酸化物系薄膜層及びシード物質層を完全に除去した後の積層構造を示す断面図である。
図3を参照すれば、図1及び2の多層構造において、酸または塩基溶液を用いたウェットエッチングまたは水素(H)ガス及び多様なガスイオンをいたウェットエッチングによって厚い最初の基板100または200、亜鉛酸化物系薄膜層240、及びシード物質層110または210を完全に除去し、多機能性基板320の上部にホモエピタキシャル成長のための単結晶窒化物系薄膜層または発光素子用発光構造体330が積層されている。
望ましくは、多機能性基板320の上部に成長したホモエピタキシャル成長のための単結晶窒化物系薄膜層または発光素子用発光構造体の結晶学的または電気的特性を向上させるために、常温乃至1500℃の温度範囲内で酸素(O)、窒素(N)、水素(H)、アルゴン(Ar)、真空、または空気雰囲気で熱処理を行う。
図4A及び4Bは、本発明の一実施形態に係る亜鉛酸化物系(ZnO−based Layer)、シード物質層SML及び多機能性基板MSを用いて製造された垂直型上部窒化物系発光素子を示す断面図と製造工程フローチャートである。
図4A及び4Bを参照すれば、前記図3A及び3Bとほぼ同様に、多機能性基板410の上部に窒化物系バッファ層420と良質の窒化物系発光構造体、すなわちn型の窒化物系クラッド層430、窒化物系活性層440、及びp型の窒化物系クラッド層450を順次に積層した後、窒化物系発光素子製作の中に発光構造体の分解を防止するためにp型の窒化物系半導体の上部に第2の支持基板を付着させた後、リソグラフィ及びエッチング工程を通して多機能性基板410を多様な間隔と大きさでパターニング作業を行った後、高反射性n型のオーミックコンタクト層480を形成した後、厚い金属反射膜490を形成する。また、次の工程として、p型の窒化物系半導体の上部に付着させた第2の支持基板を除去し、高透明のp型のオーミック接触電極460を形成して垂直型上部発光窒化物系発光素子を製造する。
本発明に係る良質の単結晶窒化物系半導体基板を用いた高品質な発光素子製造のための工程フローは図4Aに示したものに限定する必要はない。すなわち、次世代の白色光源として必要な高い信頼性の発光素子を製造するために必要な技術の融合のために工程フローは変更されてもよい。
本発明の望ましい実施形態によれば、サファイア、シリコン(Si)、シリコンゲルマニウム(SiGe)、亜鉛酸化物(ZnO)、またはガリウム砒素(GaAs)を含む最初の基板FSの上部にクロム酸化物(Cr)のようなシード物質層SMLを形成し、シード物質層の上部に単結晶アルミニウム酸化物(Al)のような多機能性基板MSを成長させ、多機能性基板上に窒化物系バッファ層420と、n型の窒化物系クラッド層430、窒化物系活性層440、及びp型の窒化物系クラッド層450で構成された良質の単結晶窒化物系発光構造体を積層することで、本発明による高品質な垂直型の上部発光窒化物系発光素子を製造する。一般的に、窒化物系バッファ層420からp型の窒化物系クラッド層450までの各層はIII族窒化物系化合物の一般式であるAlxInyGazN(x、y、z:定数)として表現される化合物のうちより選択された、いずれかの化合物を基本として形成され、n型の窒化物系クラッド層430及びp型の窒化物系クラッド層450には当該ドーパントが添加される。
また窒化物系活性層440は、単層またはMQW(multiple−quantum
wellantumWell)層、すなわちAlxInyGazN/AlxInyGazN(x、y、z:定数)層のような二重層で構成してもよい。
上記した窒化物系発光素子を構成する一例として、窒化ガリウム(GaN)係化合物を適用する場合、窒化物系バッファ層420はGaNで形成され、n型の窒化物系クラッド層430はGaNにn型のドーパントとしてSi、Ge、Se、Teなどが添加されて形成され、窒化物系活性層440はInGaN/GaN MQWまたはAlGaN/GaN MQWで形成され、p型の窒化物系クラッド層450はGaNにp型のドーパントとしてMg、Zn、Ca、Sr、Baなどが添加されて形成される。
n型の窒化物系クラッド層430と金属反射膜490との間には高反射性のn型のオーミックコンタクト層480が介在してもよく、高反射性n型のオーミックコンタクト層480はアルミニウム/チタンAl/Tiが順次に積層された層構造などの公知の厚い多様な構造を適用してしてもよい。また、金属反射膜490を構成する物質では厚いアルミニウム(Al)、銀(Ag)、及びロジウム(Rh)などの厚い反射金属を適用することが望ましい。
高透明性p型のオーミックコンタクト層460は、ITO、ZnO、SnO、Inを母体とする酸化物合成体である透明伝導性酸化物(Transparent Conducting Oxides)、TiNなどの伝導性遷移金属窒化物、または酸化されたニッケル−金(Ni−Au)、銀(Ag)などの公知のp型のオーミックコンタクトの形成に有利な電極物質を用いて形成し、かつp型の電極パッド470はニッケル(Ni)/金(Au)または銀(Ag)/金(Au)が順次に積層された層構造を適用してもよい。
各層の形成方法においは、電子ビーム蒸着器、PVD(physical vapor deposition)、CVD(chemical vapor deposition)、PLD(plasma laser deposition)、二重型の熱蒸着器(dual−type thermal evaporator)、スパッタリングなどの公知の蒸着方式を用いて形成すれば良い。
図5A及び5Bは,本発明の一実施形態に係る亜鉛酸化物系薄膜層、シード物質層SML及び多機能性基板MSを用いて製造された垂直型フリップチップ型の発光窒化物系発光素子を示す断面図と製造工程フローチャートである。
図5A及び5Bを参照すれば、図A及び図3Bのように、多機能性基板510の上部に窒化物系バッファ層520と良質の窒化物系発光構造体、すなわちn型の窒化物系クラッド層530、窒化物系活性層540、及びp型の窒化物系クラッド層550を順次に積層した後、窒化物系発光素子の製造の中で発光構造体の分解を防止するためにp型の窒化物系半導体の上部に第2の支持基板を付着させた後、リソグラフィ及びエッチング工程を通して多機能性基板510を多様な間隔と大きさでパターニング作業を行った後、高透明性n型のオーミックコンタクト層580を形成した後、厚い高透明性の伝導層590を形成する。次の工程として、p型の窒化物系半導体の上部に付着させた第2の支持基板を除去し、高反射性p型のオーミック接触電極560を形成して垂直型フリップチップ型の窒化物系発光素子を製造する。
本発明に係る良質の単結晶窒化物系半導体基板を用いた高品質の発光素子製造のための工程フローは図5に示したものに限定される必要はない。すなわち、次世代の白色光源として必要な高信頼性発光素子を製造するために必要な技術の融合のためにこれら工程フローチャートは変更してもよい。
本発明の望ましい実施形態によれば、サファイア、シリコン(Si)、シリコンゲルマニウム(SiGe)、亜鉛酸化物(ZnO)またはガリウム砒素(GaAs)を含む最初基板FSの上部に亜鉛酸化物薄膜層(ZnO)及びモリブデン(Mo)金属のようなシード物質層SMLを形成し、シード物質層上に単結晶アルミニウム酸化物(Al2O3)のような多機能性基板MSを成長させ、多機能性基板上に窒化物系バッファ層520、n型の窒化物系クラッド層530、窒化物系活性層540、及びp型の窒化物系クラッド層550で構成された良質の単結晶窒化物系発光構造体を積層することで、本発明に係る高品質の垂直型上部発光窒化物系発光素子が完成する。
一般的に、窒化物系バッファ層520からp型の窒化物系クラッド層550までの各層はIII族窒化物系化合物の一般式であるAlxInyGazN(x、y、z:定数)として表現される化合物のうちより選択された,いずれかの化合物を基本として形成され、n型の窒化物系クラッド層530及びp型の窒化物系クラッド層550には当該ドーパントが添加される。
また、窒化物系活性層540は、単層またはMQW(Multiple Quantum Well)層、すなわちAlxInyGazN/AlxInyGazN(x、y、z:定数)層のような二重層で構成してもよい。
窒化物系半導体発光素子を構成する一例として、窒化ガリウム(GaN)係化合物を適用する場合、窒化物系バッファ層520は、GaNで形成され、n型の窒化物系クラッド層530はGaNにn型のドーパントとしてSi、Ge、Se、Teなどが添加されて形成され、窒化物系活性層540はInGaN/GaN MQWまたはAlGaN/GaN MQWによって形成され、p型の窒化物系クラッド層550はGaNにp型のドーパントとしてMg、Zn、Ca、Sr、Baなどが添加されて形成される。
n型の窒化物系クラッド層530と高透明性の伝導層590との間には高透明性n型のオーミックコンタクト層580が介在させてもよく、高透明性n型のオーミックコンタクト層580はITO、ZnO、SnO、Inを母体とする酸化物合成体である透明伝導性酸化物及びTiNなどの伝導性遷移金属窒化物などの公知のn型のオーミックコンタクトの形成に有利な電極物質で優先して形成し、また高透明性の伝導層590物質については厚いITO、ZnO、SnO、Inを母体とする酸化物合成体である透明伝導性酸化物及びTiNなどの伝導性遷移金属窒化物を優先して適用することが望ましい。
高反射性p型のオーミックコンタクト層560は銀(Ag)、ロジウム(Rh)、アルミニウム(Al)などの公知の高反射性p型のオーミックコンタクトの形成に有利な電極物質で優先して形成し、かつp型の電極パッド570はニッケル(Ni)/金(Au)または銀(Ag)/金(Au)が順次に積層された構造が適用されてもよい。
各層の形成方法においては、電子ビーム蒸着器、PVD、CVD、PLD、二重型の熱蒸着器、スパッタリングなどの公知された蒸着方式によって形成しても良い。
図6A及び6Bは、本発明の他の実施形態に係る亜鉛酸化物系薄膜層、シード物質層SML及び多機能性基板MSを用いて製造された垂直型上部発光窒化物系発光素子を示す断面図と製造工程フローチャートである。
図6A及び6Bを参照すれば、図3A及び3Bのように、多機能性基板MSの上部に窒化物系バッファ層と良質の窒化物系発光構造体、すなわちn型の窒化物系クラッド層650、窒化物系活性層640、及びp型の窒化物系クラッド層630を順次に積層した後に、窒化物系発光素子の製造の中で発光構造体の分解を防止するめにp型の窒化物系半導体の上部に第2の支持基板を付着させた後、ウェットまたドライエッチング工程を通して多機能性基板MSを完全に除去した後、高反射性ボンディングp型のオーミックコンタクト層620をボンディング物質を用いて支持基板610に接着させる。また、次の工程として、n型の窒化物系半導体の上部に付着させている第2の支持基板を除去し、高透明のn型のオーミック接触電極660を形成して垂直型上部発光窒化物系発光素子を製造する。
本発明に係る良質の単結晶窒化物系半導体基板を用いた高品質の発光素子製造の工程フローは図6に示したものに限定されない。すなわち、次世代の白色光源として必要な高信頼性発光素子を製造するために必要な技術の融合のためにこれら工程フローチャートは変更してもよい。
本発明の実施形態によれば、サファイア、シリコン(Si)、シリコンゲルマニウム(SiGe)、亜鉛酸化物(ZnO)、またはガリウム砒素(GaAs)を含む最初基板FSの上部に亜鉛酸化物薄膜層(ZnO)及びチタン(Ti)金属のようなシード物質層SMLを形成し、シード物質層上に単結晶アルミニウム酸化物(Al)のような多機能性基板MSを成長させ、多機能性基板上に窒化物系バッファ層とともに、n型の窒化物系クラッド層650、窒化物系活性層640、及びp型の窒化物系クラッド層630を含む良質の単結晶窒化物系発光構造体を積層することで、本発明に係る高品質な垂直型上部発光窒化物系発光素子を製造する。一般的に窒化物系バッファ層からp型の窒化物系クラッド層630までの各層はIII族窒化物系化合物の一般式であるAlxInyGazN(x、y、z:定数)として表現される化合物のうちより選択された、いずれかの化合物を基本として形成され、n型の窒化物系クラッド層650及びp型の窒化物系クラッド層630には当該ドーパントが添加される。
また、窒化物系活性層640は単層またはMQW(Multiple QuantumWell)層、すなわちAlxInyGazN/AlxInyGazN(x、y、z:定数)層のような二重層で構成してもよい。
窒化物系半導体発光素子を構成する一例として、窒化ガリウム(GaN)係化合物を適用する場合、窒化物系バッファ層はGaNで形成され、n型の窒化物系クラッド層650はGaNにn型のドーパントとしてSi、Ge、Se、Teなどが添加されて形成され、窒化物系活性層640はInGaN/GaN MQWまたはAlGaN/GaN MQWで形成され、p型の窒化物系クラッド層630はGaNにp型のドーパントとしてMg、Zn、Ca、Sr、Baなどが添加されて形成される。
n型の窒化物系クラッド層650と高反射性n型の電極パッド670との間には高透明性n型オーミックコンタクト層660が介在させてもよく、高透明性n型のオーミックコンタクト層660はITO、ZnO、SnO、Inを母体とする酸化物合成体である透明伝導性酸化物及びTiNなどの伝導性遷移金属窒化物などの公知のn型のオーミックコンタクトの形成に有利な電極物質を優先して形成し、かつn型の電極パッド670はニッケル(Ni)/金(Au)または銀(Ag)/金(Au)が順次に積層された層構造を適用してもよい。高反射性p型のオーミックコンタクト層620は銀(Ag)及びロジウム(Rh)反射性金属を母体とする合金または固溶体を用いた層構造などの公知の厚い多様な構造を適用してもよい。
各層の形成方法は電子ビーム蒸着器、PVD、CVD、PLD、二重型の熱蒸着器、スパッタリングなどの公知された蒸着方式によって形成してもよい。
100 最初の基板
110,110a, 110b シード物質層
120 多機能性基板
130 発光構造体

Claims (10)

  1. 最初の基板の上面にシード物質層を積層し、前記シード物質層の上面から多機能性基板を成長させ、
    窒化物系バッファ層及び前記窒化物系バッファ層上に積層された単結晶窒化物系薄膜層からなる多層構造体をMOCVDにより前記多機能性基板の上面に形成し、
    ウェットエッチング又はドライエッチングにより前記シード物質層及び前記最初の基板を除去し、
    前記工程を経て製造された前記多機能性基板及び前記単結晶窒化物系薄膜層の結晶性を向上させるための熱処理を行うこと、
    を含む単結晶窒化物系半導体基板を成長させる方法。
  2. 前記最初の基板は、サファイア、シリコン、亜鉛酸化物またはガリウム砒素であることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  3. 前記最初の基板と前記シード物質層との間に亜鉛酸化物系層を形成すること、をさらに含み、
    前記亜鉛酸化物系層は、前シード物質層及び前記最初の基板とともに除去されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  4. 前記熱処理は、1500℃以下の温度範囲内で酸素(O)、窒素(N)、水素(H)、アルゴン(Ar)、または空気雰囲気で行われること特徴とする請求項1に記載の方法。
  5. 前記窒化物系発光素子を製造するための手順の順序は変更可能であることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  6. 最初の基板の上面にシード物質層を積層し、前記シード物質層の上面から多機能性基板を成長させ、
    窒化物系バッファ層と、前記多機能性基板上に順に積層されたn型の窒化物系クラッド層、窒化物系活性層及びp型の窒化物系クラッド層を含む単結晶窒化物系薄膜層とからなる多層構造体をMOCVDにより前記多機能性基板の上面に形成し、
    ウェットエッチング又はドライエッチングにより前記シード物質層及び前記最初の基板を除去し、
    前記工程を経て製造された前記多機能性基板及び前記多増構造体の結晶性を向上させるための熱処理を行い、
    前記多機能性基板を有している前記多層構造体上に反射電極物質または透明電極物質を選択的に形成し、オーミック熱処理工程を行うこと、
    を含む窒化物系発光素子の製造方法。
  7. 前記最初の基板は、サファイア、シリコン、亜鉛酸化物またはガリウム砒素であることを特徴とする請求項6に記載の方法。
  8. 前記最初の基板と前記シード物質層との間に亜鉛酸化物系層を形成すること、をさらに含み、
    前記亜鉛酸化物系層は、前シード物質層及び前記最初の基板とともに除去されることを特徴とする請求項6に記載の方法。
  9. 前記熱処理は、1500℃以下の温度範囲内で酸素(O)、窒素(N)、水素(H)、アルゴン(Ar)、または空気雰囲気で行われること特徴とする請求項6に記載の方法。
  10. 前記窒化物系発光素子を製造するための手順の順序は変更可能であることを特徴とする請求項6に記載の方法。
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