JP2013217627A - グリル - Google Patents

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Abstract

【課題】簡素な構成でかつエネルギの消費を抑制する形態で、油煙が外部に排出されることを抑制することが可能なグリルを提供する。
【解決手段】グリルバーナ9の燃焼を制御する運転制御手段Fが、グリルバーナ9の火力を火力設定手段にて設定された目標火力に対応する大きさに調節すべく、火力調節手段16U、16Sを作動させる火力調節制御を実行し、かつ、減煙運転モードが指令された場合には、火力調節制御に代えて、目標火力の変更範囲における少なくとも火力大側範囲においては目標火力の大きさが同じであるときの火力を火力調節制御にて調節する火力よりも小さな火力とする形態で、火力設定手段にて設定される目標火力の大きさに応じてグリルバーナの火力を調節すべく、火力調節手段16U、16Sを作動させる減煙火力調節制御を実行するように構成されている。
【選択図】図5

Description

本発明は、グリル庫内の載置部に載置された被調理物を加熱するグリルバーナと、前記グリルバーナの火力を調節する火力調節手段と、目標火力を変更設定する火力設定手段と、前記グリルバーナの燃焼を制御する運転制御手段とが設けられ、
前記運転制御手段が、前記グリルバーナの火力を前記火力設定手段にて設定された前記目標火力に対応する大きさに調節すべく、前記火力調節手段を作動させる火力調節制御を実行するように構成されたグリルに関する。
かかるグリルは、魚類やピザ等の被調理物を加熱調理するものであり、被調理物を加熱調理する際には、油煙が発生する場合がある。特に、秋刀魚等の油脂分の多い被調理物を加熱調理する際には、多量の油煙が発生する虞がある。
尚、一般に、グリル庫の後部には、上方に向かう排気ダクトが連設されて、グリルバーナの燃焼ガスや被調理物を加熱調理した際に発生する油煙が、排気ダクトを通してグリルの外部に排出されることになる。
かかるグリルの第1の従来例として、排気ダクトの底部に、排気ダクトを通過する油煙を燃焼させるためのアフターバーナを設け、かつ、排気ダクトの中間部に、油煙を無煙、無臭化処理するための触媒フィルタを設けたものがある(例えば、特許文献1参照。)。
この特許文献1は、グリル庫内に油煙が発生しても、アフターバーナが油煙を燃焼させる作用、及び、触媒フィルタが油煙を無煙、無臭化処理する作用によって、外部に排出される油煙量を減少させることができるものである。
通常、ガスコンロに内蔵されるグリルの場合には、排気ダクトから外部に排出された燃焼ガスや油煙が、台所に装備した換気扇にて屋外に排出されることになる等、一般に、グリルから排出される燃焼ガスや油煙は、換気扇にて屋外に排出されることになるため、被調理物を加熱調理する際に、グリルから多少の油煙が排出されても、大きな不都合はない。
しかしながら、秋刀魚等の油脂分の多い被調理物を加熱調理する際に、多量の油煙がグリルから排出されると、排出される油煙の全てを換気扇にて的確に屋外に排出し難いことに起因して、油煙のために屋内が汚損される虞があるが、特許文献1は、グリルの外部に排出される油煙量を減少させることができるものである。
ちなみに、この特許文献1には、アフターバーナの燃焼制御についての詳細な説明はないが、発明の詳細な説明の欄の全体の記載からは、グリルバーナの燃焼が開始されると、アフターバーナの燃焼が開始されるものであると考えることができる。
また、グリルの第2の従来例として、第1の従来例と同様に、アフターバーナ及び触媒フィルタが設けられ、そして、アフターバーナやグリルバーナの燃焼を制御する制御手段が、グリル庫内の油煙発生量を検出する煙検知手段にて検出される油煙発生量が所定基準値に達した場合に、アフターバーナを燃焼させ且つグリルバーナの火力を「弱火」に調整するように構成されたものがある(例えば、特許文献2参照。)。
つまり、この特許文献2は、グリル庫内に所定基準値に達する多量の油煙が発生する状態になると、アフターバーナにて油煙を燃焼する作用、触媒フィルタにて油煙を無煙、無臭化処理する作用、及び、グリルバーナの火力を「弱火」に調整して、油煙の発生量を減少させる作用によって、グリルの外部に排出される油煙量を減少させるようにしたものである。
特許第4722882号公報 特開2011−110237号公報
上述した第1の従来例においては、グリルの外部に排出される油煙量を減少させるために、アフターバーナ及び触媒フィルタを装備するものであるため、全体構成が複雑になる不都合があり、また、アフターバーナの燃焼のために、余分なエネルギを消費する不都合があり、改善が望まれるものである。
ちなみに、多量の油煙がグリル庫の内部に発生した場合には、アフターバーナ及び触媒フィルタが装備されていても、必ずしも、グリルの外部に排出される油煙量を的確に減少できない虞があり、この点からも、改善が望まれるものであった。
上述した第2の従来例は、第1の従来例と同様に、グリルの外部に排出される油煙量を減少させるために、アフターバーナ及び触媒フィルタを装備し、しかも、煙検知手段を装備するものであるため、全体構成が複雑になる不都合ある。
そして、この第2の従来例は、グリル庫内の油煙発生量が所定基準値に達した場合において、アフターバーナを燃焼させるものであるから、グリルバーナが燃焼しているときには、アフターバーナを常に燃焼させるように構成する場合に較べて、アフターバーナの燃焼のために必要となるエネルギ消費量を減少できるものではあるが、やはり、アフターバーナの燃焼のために、余分なエネルギを消費する不都合がある。
尚、この第2の従来例においては、グリル庫内の油煙発生量が所定基準値に達した場合には、アフターバーナの燃焼を開始することに加えて、グリルバーナの火力を「弱火」に調整して、油煙発生量を減少させるものであるから、第1の従来例に較べて、グリルの外部に排出される油煙量を適切に減少させることができる。
ちなみに、秋刀魚等の油脂分の多い被調理物を加熱調理する際においても、グリルバーナの火力を最大火力よりも小さな火力に調節するようにすれば、油煙の発生量を減少させることができるものであるが、従来のグリルにおいては、グリルバーナの火力が、常に、最大火力に調節できるものであるため、秋刀魚等の油脂分の多い被調理物を加熱調理する際にも、グリルバーナの火力を最大火力に調節して、加熱調理が行われる虞がある。
尚、グリルバーナの最大火力を、秋刀魚等の油脂分の多い被調理物を加熱調理する際においても、グリル庫内に多量の油煙が発生しない火力に設定する形態で、グリルを構成することが考えられるが、この場合、例えば、油煙の発生量が少ない被調理物を大きな火力にて調理する際等、十分に大きな火力を必要とする際において、十分に大きな火力を得ることができなくなる不都合がある。
本発明は、上記実情に鑑みて為されたものであって、その目的は、簡素な構成でかつエネルギの消費を抑制する形態で、外部に排出される油煙量を減少させることが可能なグリルを提供する点にある。
本発明のグリルは、グリル庫内の載置部に載置された被調理物を加熱するグリルバーナと、前記グリルバーナの火力を調節する火力調節手段と、目標火力を変更設定する火力設定手段と、前記グリルバーナの燃焼を制御する運転制御手段とが設けられ、
前記運転制御手段が、前記グリルバーナの火力を前記火力設定手段にて設定された前記目標火力に対応する大きさに調節すべく、前記火力調節手段を作動させる火力調節制御を実行するように構成されたものであって、その第1特徴構成は、
減煙運転モードを指令する減煙モード指令手段が設けられ、
前記運転制御手段が、前記減煙運転モードが指令された場合には、前記火力調節制御に代えて、前記目標火力の変更範囲における少なくとも火力大側範囲においては前記目標火力の大きさが同じであるときの火力を前記火力調節制御にて調節する火力よりも小さな火力とする形態で、前記火力設定手段にて設定される前記目標火力の大きさに応じて前記グリルバーナの火力を調節すべく、前記火力調節手段を作動させる減煙火力調節制御を実行するように構成されている点を特徴とする。
すなわち、減煙モード指令手段にて減煙運転モードを指令しない場合には、運転制御手段によって、グリルバーナの火力を火力設定手段にて設定された目標火力に対応する大きさに調節する火力調節制御が実行され、減煙モード指令手段にて減煙運転モードを指令した場合には、運転制御手段によって、目標火力の変更範囲における少なくとも火力大側範囲においては目標火力の大きさが同じであるときの火力を火力調節制御にて調節する火力よりも小さな火力とする形態で、火力設定手段にて設定される目標火力の大きさに応じてグリルバーナの火力を調節する減煙火力調節制御が実行されることになる。
つまり、例えば、火力設定手段にて目標火力として最大火力を設定した際に得られるグリルバーナの火力が、減煙火力調節制御においては、火力調節制御における火力よりも小さな火力となる等、目標火力の変更範囲における少なくとも火力大側範囲においては、火力設定手段にて目標火力として同じ大きさの火力を設定しても、減煙火力調節制御によって得られるグリルバーナの火力が、火力調節制御によって得られるグリルバーナの火力よりも小さな火力となる。
したがって、グリルから排出される油煙量を減少させた状態で被調理物を加熱調理することを望む場合には、減煙運転モードを指令すれば、グリルバーナの最大火力が、減煙運転モードでないときの最大火力よりも小さな火力となる等、目標火力の変更範囲における少なくとも火力大側範囲においては、グリルバーナの火力を減煙運転モードでないときよりも小さく設定できるため、秋刀魚等の油脂分の多い被調理物を加熱調理する際にも、グリル庫内にて多量の油煙が発生することを抑制できることになり、グリルから外部に排出される油煙量を減少させることができる。
説明を加えると、油煙は、加熱される被調理物からしみ出る油脂分が不完全燃焼して生じるものであるから、グリルバーナの火力が弱ければ、グリル庫内の温度が高温になることを抑制でき、かつ、被調理物が高温になることを抑制できるため、被調理物からしみ出る油脂分の燃焼を抑制できることになり、油煙の発生量を減少させて、グリルから外部に排出される油煙量を減少させることができるのである。
ちなみに、グリルバーナの火力として、十分に大きな火力を必要とする場合には、減煙運転モードを指令しないことによって、グリルバーナの最大火力が、減煙運転モードが指令されたときよりも大きな火力になる等、グリルバーナの火力を減煙運転モードのときよりも大きく設定できるため、十分に大きな火力にて被調理物を加熱することができる。
このように、減煙運転モードを指令することによって、目標火力の変更範囲における少なくとも火力大側範囲においては、グリルバーナの火力を、減煙運転モードが指令されないときよりも小さくすることにより、グリルから外部に排出される油煙量を減少させるものであるから、グリルから排出される油煙を減少させるための特別な装置を必要としない簡単な構成で、かつ、グリルから排出される油煙を減少させるためにエネルギを必要としない形態で、外部に排出される油煙量を減少させることが可能となる。
要するに、本発明の第1特徴構成によれば、簡素な構成でかつエネルギの消費を抑制する形態で、外部に排出される油煙量を減少させることが可能なグリルを提供できる。
本発明のグリルの第2特徴構成は、上記した第1特徴構成に加えて、
前記グリルバーナとして、前記被調理物を上方から加熱する上バーナと、前記被調理物を下方から加熱する下バーナとが設けられ、
前記運転制御手段が、前記上バーナの火力に対する前記下バーナの火力の比率を、前記火力調節制御よりも前記減煙火力調節制御において小さくする形態で、前記火力調節手段を作動させるように構成されている点を特徴とする。
すなわち、グリルバーナとして、被調理物を上方から加熱する上バーナと、被調理物を下方から加熱する下バーナとが設けられているから、魚類等の被調理物を上下に反転させる等の面倒な作業を行うことなく、魚類等の被調理物を上下両側から適切に加熱することができる。
そして、上バーナの火力に対する下バーナの火力の比率が、火力調節制御よりも減煙火力調節制御において小さくなるものであるから、減煙モード指令手段にて減煙運転モードが指令されて、減煙火力調節制御が実行される際には、減煙運転モードが指令されないで、火力調節制御が実行される場合よりも、下バーナの火力が小さくなるため、減煙運転モードにおいては、油煙の発生量を一層減少させ易いものとなる。
説明を加えると、上述の如く、グリル庫内の温度が高温になることや被調理物が高温になることを抑制すれば、被調理物からしみ出る油脂分の燃焼を抑制できるものあるが、例えば、グリル庫内の温度が高温ではなく、かつ、被調理物が高温になっていなくても、被調理物からしみ出た油脂分が、被調理物の下方に位置することになる下バーナの火炎内に落下した際には、油脂分が下バーナの火炎にて直接加熱されることによって、油煙が生成される場合がある。
本第2特徴構成によれば、減煙運転モードにおいては、下バーナの火力を小さくして、下バーナの火炎の長さを小さくするものであるから、被調理物からしみ出た油脂分が下バーナの火炎内に落下することが少なくなり、油煙の発生量を減少させることができるのである。
要するに、本発明の第2特徴構成によれば、上記第1特徴構成による作用効果に加えて、油煙の発生量を一層減少させることが可能となるグリルを提供できる。
本発明のグリルの第3特徴構成は、上記した第1又は2第特徴構成に加えて、
前記被調理物の加熱を開始してから加熱を停止するまでの加熱調理時間を変更設定する加熱調理時間設定手段が設けられ、
前記運転制御手段が、前記加熱調理時間設定手段の設定情報に基づいて前記加熱調理時間を設定し、かつ、前記グリルバーナの燃焼を開始してからの経過時間が前記加熱調理時間に達すると、前記グリルバーナの燃焼を停止させる加熱停止処理を実行するように構成され、且つ、前記加熱調理時間として設定可能な最大値を、前記減煙運転モードが指令されたときには、前記減煙運転モードが指令されないときよりも、大きくするように構成されている点を特徴とする。
すなわち、加熱調理時間設定手段によって加熱調理時間を設定すれば、グリルバーナの燃焼を開始してからの経過時間が加熱調理時間に達すると、グリルバーナの燃焼を停止させる加熱停止処理が実行されるため、被調理物に応じて、加熱調理時間を設定することにより、被調理物に応じた加熱調理時間を越えて、被調理物が加熱されることを回避して、被調理物を適切に加熱することができる。
そして、加熱調理時間として設定可能な最大値を、減煙運転モードが指令されたときには、減煙運転モードが指令されないときよりも、大きくするように構成されているから、減煙運転モードが指令されていないときに、必要以上に長い加熱調理時間を設定する誤設定を回避しながらも、減煙運転モードが指令されたときには、被調理物を適切に加熱するのに必要な十分に長い加熱調理時間を設定することができる。
つまり、減煙運転モードにおいては、火力設定手段にて目標火力として同じ大きさの火力を設定しても、目標火力の変更範囲における少なくとも火力大側範囲においては、減煙運転モードを指令しない場合における火力調節制御によって得られるグリルバーナの火力よりも小さな火力となるものであるから、目標火力として、その変更範囲における火力大側範囲の火力が設定された場合においては、被調理物の加熱調理時間としては、減煙運転モードを指令しない場合よりも長い時間を必要とする。
したがって、減煙運転モードが指令されたときには、加熱調理時間として設定可能な最大値を十分大きくする必要があるが、加熱調理時間として設定可能な最大値を、減煙運転モードが指令されたときに必要とする最大値に対応して定めるようにすると、減煙運転モードが指令されていないときには、加熱調理時間として設定可能な最大値が、必要以上に長い時間となるため、減煙運転モードが指令されていない場合において、必要以上に長い加熱調理時間を誤設定する虞がある。
本第3特徴構成によれば、加熱調理時間として設定可能な最大値を、減煙運転モードが指令されたときには、減煙運転モードが指令されないときよりも、大きくするもの、換言すれば、加熱調理時間として設定可能な最大値を、減煙運転モードが指令されないときには、減煙運転モードが指令されたときよりも、小さくするものであるから、減煙運転モードが指令されないときに、加熱調理時間として、必要以上に長い時間を誤設定することを回避させながらも、減煙運転モードが指令されたときには、加熱調理時間として、被調理物を適切に加熱するのに必要な十分に長い時間を設定することができる。
要するに、本発明の第3特徴構成によれば、上記第1又は第2特徴構成による作用効果に加えて、被調理物に応じた加熱調理時間を越えて、被調理物が加熱されることを回避して、被調理物を適切に加熱することができ、しかも、減煙運転モードが指令されていないときに、必要以上に長い加熱調理時間を誤設定することを回避しながらも、減煙運転モードが指令されたときには、被調理物を適切に加熱するのに必要な十分に長い加熱調理時間を設定することができるグリルを提供できる。
本発明のグリルの第4特徴構成は、上記第3特徴構成に加えて、
前記グリル庫の温度を検出する温度検出手段が設けられ、
前記運転制御手段が、前記グリルバーナの燃焼を開始したときの前記温度検出手段の検出温度に基づいて、前記加熱調理時間の初期値を、前記検出温度が高いほど低く設定する初期設定処理を実行し、かつ、前記加熱調理時間設定手段の設定情報に基づいて、前記初期設定処理によって設定した前記初期値を変更するように構成され、且つ、
前記温度検出手段の検出温度が同じであるときの前記初期値を、前記減煙運転モードが指令されたときには、前記減煙運転モードが指令されないときよりも、大きな値を設定する形態で、前記初期設定処理を実行するように構成されている点を特徴とする。
すなわち、運転制御手段が、グリルバーナの燃焼を開始したときの温度検出手段の検出温度に基づいて、加熱調理時間の初期値を、検出温度が高いほど低く設定する初期設定処理を実行することになり、そして、加熱調理時間設定手段の設定情報に基づいて、初期設定処理によって設定した初期値が変更されることになる。
このように、加熱調理時間の初期値が、グリル庫の温度に基づいて、自動的に設定されるものであるから、加熱調理時間の設定操作の簡略化を図ることができるものとなる。
そして、使用者は、加熱調理時間の初期値が、被調理物の加熱時間としては過不足していると判断するときには、加熱調理時間を必要な長さの時間に変更設定できることになるから、加熱調理時間を、被調理物に応じた時間に適切に設定できる。
つまり、加熱調理時間の初期値を、グリル庫の温度に基づいて、自動的に設定することにより、加熱調理時間の設定操作の簡略化を図りながらも、加熱調理時間を被調理物に応じた必要な長さの時間に、適切に変更設定できるものとなる。
しかも、温度検出手段の検出温度が同じであるときの初期値が、減煙運転モードが指令されたときには、減煙運転モードが指令されないときよりも、大きな値に設定される形態で初期設定処理が行われるものであるから、減煙運転モードが指令されたとき、及び、減煙運転モードが指令されていないときの夫々において、加熱調理時間の初期値を、適正な値に設定することが可能となる。
つまり、減煙運転モードにおいては、火力設定手段にて目標火力として同じ大きさの火力を設定しても、目標火力の変更範囲における少なくとも火力大側範囲においては、減煙運転モードを指令しない場合の火力調節制御によって得られるグリルバーナの火力よりも小さな火力となるものであるから、目標火力として、目標火力の変更範囲における火力大側範囲の火力が設定された場合においては、被調理物の加熱調理時間としては、減煙運転モードを指令しない場合よりも長い時間を必要とするものである。
このように、減煙運転モードにおいては、被調理物の加熱調理時間として、減煙運転モードを指令しない場合よりも長い時間を必要とすることに鑑みて、温度検出手段の検出温度が同じであるときの初期値を、減煙運転モードが指令されたときには、減煙運転モードが指令されないときよりも、大きな値に設定するものであるから、減煙運転モードが指令されたとき、及び、減煙運転モードが指令されていないときの夫々において、加熱調理時間の初期値を、適正な値に設定することが可能となるのである。
要するに、本発明の第4特徴構成によれば、上記第3特徴構成による作用効果に加えて、加熱調理時間の初期値を、グリル庫の温度に基づいて、自動的に設定することによって、加熱調理時間の設定操作の簡略化を図りながらも、加熱調理時間を被調理物に応じた必要な長さの時間に、適切に変更設定でき、しかも、加熱調理時間の初期値を、減煙運転モードが指令されたとき、及び、減煙運転モードが指令されていないときの夫々において、適正な値に設定することが可能となるグリルを提供できる。
本発明のグリルの第5特徴構成は、上記第1〜第4特徴構成のいずれかに加えて、
前記グリル庫の温度を検出する温度検出手段が設けられ、
前記運転制御手段が、前記減煙火力調節制御を実行しているときに、前記温度検出手段の検出温度が火力低減用設定温度に達した場合には、前記グリルバーナの火力を前記火力設定手段にて設定された前記目標火力に対応する大きさから低下させる火力低下処理を実行するように構成されている点を特徴とする。
すなわち、減煙運転モードが指令されて、減煙火力調節制御が実行されているときに、グリル庫の温度を検出する温度検出手段の検出温度が火力低減用設定温度に達した場合には、運転制御手段が、グリルバーナの火力を火力設定手段にて設定された前記目標火力に対応する大きさから低下させる火力低下処理を実行するものであるから、グリル庫の温度が火力低減用設定温度よりも上昇することが抑制されることになる。
このように、グリル庫の温度が火力低減用設定温度よりも上昇することが抑制されるものであるから、火力低減用設定温度として、油煙の発生を抑制できる温度に設定しておくことにより、油煙の発生を適切に抑制できることになる。
つまり、上述の如く、油煙は、被調理物からしみ出る油脂分が不完全燃焼して生じるものであるが、グリル庫の温度が低温であれば、被調理物からしみ出る油脂分は燃焼し難いものの、グリル庫の温度が高温になると、被調理物からしみ出る油脂分が燃焼し易いものとなる。
そこで、火力低減用設定温度として、被調理物からしみ出る油脂分の燃焼を抑制できる温度に設定して、グリル庫の温度が火力低減用設定温度に達した場合には、グリルバーナの火力を火力設定手段にて設定された目標火力に対応する大きさから低下させて、グリル庫の温度が火力低減用設定温度よりも上昇することを抑制することにより、油煙の発生を適切に抑制できることになる。
要するに、本発明の第5特徴構成によれば、上記第1〜第4特徴構成のいずれかに加えて、グリル庫の温度が火力低減用設定温度よりも上昇することを抑制することにより、油煙の発生を適切に抑制できるグリルを提供できる。
組付式グリル付コンロの斜視図 グリル部の縦断側面図 グリル部の横断正面図 グリル用設定操作部の平面図 制御ブロック図 メニュー表を示す図 制御作動を示すフローチャート 制御作動を示すフローチャート グリルバーナの火力変更パターンを示す表 別実施形態の火力変更パターンを示す表 別実施形態の火力変更パターンを示す表
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1に示すように、組付式グリル付コンロCが、機器本体Hの横幅方向の中央部にグリルGを備え、機器本体Hの上部に、コンロバーナ1として、標準バーナ1a、小火力バーナ1b及び高火力バーナ1cを備え、かつ、機器本体Hの上部を覆う天板2を備える形態に構成されている。
尚、組付式グリル付コンロCは、例示はしないが、システムキッチン等に対して上方から嵌め込んだ状態に装着されることになる。
天板2には、標準バーナ1a、小火力バーナ1b及び高火力バーナ1cの夫々にて加熱される加熱対象物を載置する五徳3が設けられている。
また、天板2の後部側箇所には、グリルGからの燃焼排ガスや油煙を排出する排気口4が形成され、排気口4には、網状の排気口カバー体5が上方に取り外し自在に載置された状態で装着されている。
図2に示すように、グリルGには、グリル庫6の前部を開閉する扉A(図1参照)が装備され、グリル庫6の内部には、魚類等の被調理物Nを載置する載置部としての焼き網7、及び、汁受け皿8が装備されている。
そして、焼き網7、汁受け皿8及び扉Aが、グリル庫6に対して一体的に出退自在に支持されている。
図2及び図3に示すように、グリル庫6の上壁部には、焼き網7に載置された被調理物Nを上方から加熱する平板状の輻射式の上バーナ9Uが装備され、グリル庫6の左右の側壁部の夫々には、焼き網7に載置された被調理物を下方から加熱するための円筒状の下バーナ9Sが設けられている。
つまり、本実施形態のグリル庫6には、グリルバーナ9として、被調理物を上方から加熱する上バーナ9Uと、被調理物を下方から加熱する左右一対の下バーナ9Sとが設けられている。
図2に示すように、グリル庫6の後部には、後方上方に向けて延びる姿勢でグリル用排気筒6Aが接続され、このグリル用排気筒6Aの上端部が、天板2に形成した上述の排気口4に臨むように構成されている。
ちなみに、グリル用排気筒6Aの内部には、消炎用多孔状体Pが、グリル用排気筒6Aの上壁部における排気流動方向の中間部から焼き網7の存在側に向けて斜め下方に伸びる傾斜姿勢で設置されている。
また、消炎用多孔状体Pの下部には、グリル庫6からの排ガスを消炎用多孔状体Pに向けて案内する排気案内部材Paが装備されている。
つまり、消炎用多孔状体Pと、それに対向するグリル用排気筒6Aの後壁部との間には、グリル用排気筒6Aの上端部から侵入して落下する落下物をグリル庫6の底部に導くための落下通路Rが存在するため、グリル庫6からの排ガスが落下通路Rを通して流動することを抑制すべく、排気案内部材Paが装備されている。
図1に示すように、機器本体Hの前面部におけるグリルGの左側箇所には、標準バーナ1aに対する標準火力用操作具10A、及び、グリルバーナ9に対するグリル用設定操作部Dが配設され、機器本体Hの前面部におけるグリルGの右側箇所には、小火力バーナ1bに対する小火力用操作具10B、高火力バーナ1cに対する高火力用操作具10C、及び、3つのコンロバーナ1に対するコンロ用設定操作部Eが配設されている。
尚、高火力用操作具10Cの上部に相当する箇所には、電源スイッチQが設けられている。
標準火力用操作具10A、小火力用操作具10B、及び、高火力用操作具10Cの夫々は、対応するコンロバーナ1についての燃焼開始指令及び燃焼停止指令を指令し、且つ、対応するコンロバーナ1について火力調節指令を指令するものであって、具体的には、後方側に押し込み操作されるごとに、燃焼開始指令と燃焼停止指令とを交互に指令し、また、前後方向軸心周りで正逆に回動操作されることにより、火力調節指令を指令するように構成されている。
ちなみに、標準火力用操作具10A、小火力用操作具10B、及び、高火力用操作具10Cの夫々には、後方側に押し込み操作されたことを検出する操作検出スイッチ、及び、正逆に回転された回動量を検出する回動量検出センサが装備されることになるが、その構成は周知であるので、本実施形態においては詳細な説明を省略する。
そして、図5に示すように、標準火力用操作具10A、小火力用操作具10B、及び、高火力用操作具10Cの夫々からの指令情報が、運転制御手段としての運転制御部Fに入力されて、運転制御部Fが、標準バーナ1a、小火力バーナ1b及び高火力バーナ1cの燃焼を制御するように構成されている。
コンロ用設定操作部Eは、湯沸し運転、炊飯運転、揚げもの運転、タイマー運転等、コンロバーナ1に対する調理メニューを設定するものであるが、本実施形態では、詳細な説明は省略する。
尚、コンロ用設定操作部Eの設定情報は、運転制御部Fに入力されて、運転制御部Fが設定された調理メニューに対応する運転を行うべく、標準バーナ1a、小火力バーナ1b及び高火力バーナ1cの燃焼を制御することになる。
グリル用設定操作部Dは、グリルバーナ9についての燃焼開始指令や燃焼停止指令、及び、グリルバーナ9についての火力変更指令等の各種の情報を指令するものであり、その詳細は後述する。
そして、グリル用設定操作部Dの指令情報が、運転制御部Fに入力されて、運転制御部Fが、グリルバーナ9の燃焼を制御することになるが、その詳細は後述する。
ちなみに、運転制御部Fは、上述した電源スイッチQが入り操作されるに伴って、制御作動を実行するように構成されている。
図5に示すように、都市ガス等のガス燃料が供給される元ガス供給路11に、3つのコンロバーナ1に対する3つのコンロ用分岐路12A、12B、12C、及び、グリルバーナ9に対するグリル用分岐路13が接続されている。
グリル用分岐路13は、上バーナ9Uに対する第1分岐路13Uと下バーナ9Sに対する第2分岐路13Sとに分岐されている。
そして、元ガス供給路11には、閉じ付勢された電磁式の元ガス弁14が配設され、3つのコンロ用分岐路12A〜12Cの夫々には、3つのコンロバーナ1に供給するガス燃料の供給量を調節するコンロ用流量調節弁15A、15B、15Cが配設されている。
また、上バーナ9Uに対する第1分岐路13Uには、上バーナ9Uに供給するガス燃料の供給量を調節する上バーナ用流量調節弁16Uが配設され、下バーナ9Sに対する第2分岐路13Sには、下バーナ9Sに供給するガス燃料の供給量を調節する下バーナ用流量調節弁16Sが配設されている。
コンロ用流量調節弁15A〜15Cは、コンロ用のステッピングモータ17A、17B、17Cにて操作されるように構成され、同様に、上バーナ用流量調節弁16U及び下バーナ用流量調節弁16Sが、グリル用のステッピングモータ18U、18Sにて操作されるように構成されている。
ちなみに、本実施形態においては、上バーナ用流量調節弁16U及び下バーナ用流量調節弁16Sが、グリルバーナ9の火力を調節する火力調節手段として機能する。
尚、コンロ用流量調節弁15A、15B、15C、上バーナ用流量調節弁16U及び下バーナ用流量調節弁16Sには、弁開度を検出するための開度検出センサ(図示せず)が装備されて、運転制御部Fが、運転開始時等において、開度検出センサの検出情報に基づいて、各弁の開度を確認することになる。
ちなみに、図5に示すように、グリル用分岐路13には、燃料ガスの供給圧力を設定圧力に維持するためのガバナ20が装備されている。
また、3つのコンロバーナ1及び3つのグリルバーナ9の夫々に対して、点火用の点火プラグ21、及び、熱電対等を用いて構成される着火状態検出用の着火センサ22が装備されている。
図2に示すように、グリル庫6の温度を検出する温度検出手段として、上下一対の上部側温度センサ23及び下部側温度センサ24が設けられている。
具体的に説明すると、上部側温度センサ23が、グリル庫6内における焼き網7の高さよりも少し高い位置であって、排気案内部材Paの上部側の横幅方向の中央位置に相当する位置に設けられ、下部側温度センサ24が、グリル庫6内における焼き網7よりも少し低位置であって、上述した落下通路R内に相当する位置に設けられている。
上部側温度センサ23が設けられる位置は、上バーナ9Uの燃焼排ガスが流動し、かつ、左右一対の下バーナ9Sの燃焼排ガスのうち焼き網7を通過して上方に流動した燃焼排ガスが流動することになる位置であって、グリルバーナ9による加熱を開始してから設定時間(例えば、100秒)が経過した計測開始時点から計測終了時点までの計測用経過時間が経過する間における温度上昇量が被調理物Nの熱容量の大きさに応じて異なる位置である。
尚、上述の計測用経過時間は、後述する調理メニュー及び焼き加減に応じて変更設定されることになる。
下部側温度センサ24が設けられる位置は、主に下バーナ9Sの燃焼排ガスが流動することになる位置であって、グリルバーナ9による加熱を開始してから設定時間(例えば、100秒)が経過した後の計測開始時点から計測終了時点までの計測用経過時間が経過する間における温度上昇量が被調理物Nの熱容量の大きさに応じて異なる位置である。
尚、この下部側温度センサ24に関する計測用経過時間は、上述した上部側温度センサ23に関して設定される計測用経過時間と同じ値に設定される。
さらに、上部側温度センサ23と下部側温度センサ24とが設置される位置は、上述の如く、グリルバーナ9による加熱を開始してから設定時間(例えば、100秒)が経過した後の計測開始時点から計測終了時点までの計測用経過時間が経過する間における温度上昇量が、被調理物Nの熱容量の大きさに応じて異なる位置であるが、加えて、被調理物Nの熱容量が同じであっても、計測用経過時間が経過する間における温度上昇量が、異なる位置である。
つまり、上部側温度センサ23と下部側温度センサ24とが設置される位置は、被調理物Nの熱容量の変動範囲のうちで熱容量が小さい小熱容量範囲においては、被調理物Nの熱容量の変化に対する温度上昇量の変化率が互いに同じ又は略同じ状態で被調理物Nの熱容量が大きいほど温度上昇量が小さくなり、熱容量が大きい大熱容量範囲においては、被調理物Nの熱容量の変化に対する温度上昇量の変化率が互いに異なる状態で被調理物Nの熱容量が大きいほど温度上昇量が小さくなる位置である。
そして、運転制御部Fが、後述する自動調理運転において、上部側温度センサ23及び下部側温度センサ24の検出温度の夫々について、グリルバーナ9による加熱を開始してから設定時間(例えば、100秒)経過した後の計測開始時点から計測終了時点までの計測用経過時間が経過する間における温度上昇量を求めて、その一対の前記温度上昇量に基づいて、自動調理運転における加熱調理時間を求めるように構成されている。
具体的には、運転制御部Fは、一対の温度上昇量のうちのいずれか一方の温度上昇量から、他方の温度上昇量に予め設定されている係数を掛けた修正温度上昇量を減算することにより、小熱容量範囲並びに大熱容量範囲のいずれにおいても熱容量が大きいほど温度上昇量が小さくなる補正温度上昇量を求め、その補正温度上昇量と、後述する調理メニュー及び焼き加減に応じて設定される演算条件に基づいて、自動調理運転における加熱調理時間を求めるように構成されているが、本実施形態においては、詳細な説明を省略する。
ちなみに、本実施形態においては、上部側温度センサ23の検出情報は、後述するマニュアル調理運転における加熱調理時間の初期値を設定する情報、後述する減煙運転モードが指令されている場合において、自動調理運転及びマニュアル調理運転の実行中においてグリル庫6の温度が火力低減用設定温度に達した際に、グリルバーナ9の火力を低下させる火力低下処理を行うための情報、及び、自動調理運転及びマニュアル調理運転において、グリル庫6内の温度が消火用設定温度に上昇すると、グリルバーナ9を消火する強制消火処理を行う情報としても利用されることになる。
図4に示すように、グリル用設定操作部Dの左方側部分には、押し操作されるごとに、グリルバーナ9に対する燃焼開始指令(以下、点火指令と略称)及び燃焼停止指令(以下、消火指令と略称)を交互に指令する点消火スイッチ25、グリルバーナ9が燃焼すると点灯し、消火すると消灯する燃焼状態表示用の燃焼ランプ26、加熱調理時間を増減設定する加熱調理時間設定手段としてのタイマー設定スイッチ27、及び、設定された加熱調理時間を表示するタイマー表示部28が設けられている。
また、グリル用設定操作部Dの中央部分には、グリルバーナ9の目標火力を4段階変更設定する火力設定スイッチ29、及び、グリルバーナ9の火力を表示する火力表示部30が設けられている。
火力表示部30は、上バーナ9U及び下バーナ9Sの夫々について、火力が弱火力であることを示す弱表示部30aと火力が強火力であることを示す強表示部30bとを、上下に並ぶ状態で備えている。
ちなみに、本実施形態においては、火力設定スイッチ29が、グリルバーナ9の目標火力を変更設定する火力設定手段として機能することになる。
ちなみに、火力設定スイッチ29は、グリルバーナ9の4段階の目標火力として、上バーナ9U及び下バーナ9Sの火力を、「上火:強/下火:強」とする最大火力、「上火:強/下火:弱」とする強め火力、「上火:弱/下火:強」とする弱め火力、及び、「上火:弱/下火:弱」とする最小火力の夫々に設定するものである。
具体的には、運転制御部Fが、火力設定スイッチ29が押し操作されるごとに、4段階の目標火力が順次変更設定されたものであると判断して、グリルバーナ9の火力を目標火力に順次切換るように構成されている。
尚、グリルバーナ9の全体としての火力は、最大火力、強め火力、弱め火力、最小火力の順に小さくなることはもちろんであり、また、例えば、強め火力においては、「上火:強/下火:弱」と記載するものの、設定される4段階の火力の夫々は、後述の如く、いずれの段階においても、下バーナ9Sの火力の方が、上バーナ9Uの火力よりも大きいものである。
また、グリル用設定操作部Dの右方側部分には、加熱調理される被調理物Nについての調理メニューを選択するメニュースイッチ31、焼き加減を設定する焼き加減設定スイッチ32、後述する自動加熱運転の取り消しを指令する取消スイッチ33等が設けられている。
メニュースイッチ31により選択される調理メニューは、「姿焼き」「切身」「干物」であり、それらの調理メニューうちの選択されたものをLEDランプの点灯にて示すメニュー表示部31aが設けられている。
焼き加減設定スイッチ32にて設定される焼き加減は、「強め」「標準」「弱め」の3段階であり、それらの焼き加減のうちの設定されたものをLEDランプにて示す焼き加減表示部32aが設けられている。
そして、図6に示すように、被調理物Nを加熱調理するときに用いるメニュー表が別途用意されており、使用者はこのメニュー表の記載内容を目安として、調理メニュー及び焼き加減を設定することになる。
また、グリル用設定操作部Dの左方側端部には、減煙運転モードを指令する減煙運転モード指令手段として、減煙運転モード指令スイッチ34、及び、減煙運転モード状態であることを表示する減煙運転モード表示ランプ35が設けられている。
つまり、減煙運転モード指令スイッチ34を押し操作すると、減煙運転モードが指令されて、減煙運転モード表示ランプ35が点灯し、再度、減煙運転モード指令スイッチ34を押し操作すると、減煙運転モードが解除されて、減煙運転モード表示ランプ35が消灯するように構成されている。
以下、運転制御部Fによるグリルバーナ9に対する燃焼制御について説明する。
運転制御部Fが実行する運転形態としては、マニュアル運転と自動調理運転とがある。
すなわち、本実施形態においては、メニュースイッチ31による調理メニューの選択及び焼き加減設定スイッチ32による焼き加減の設定を行うことなく、点消火スイッチ25にて点火指令が指令されると、マニュアル運転が実行され、これとは逆に、メニュースイッチ31による調理メニューの選択及び焼き加減設定スイッチ32による焼き加減の設定が行われた状態で、点消火スイッチ25にて点火指令が指令されると、自動調理運転が実行される。
マニュアル運転は、グリルバーナ9を、「上火:強/下火:強」とする最大火力にて点火し、その後、グリルバーナ9の火力を、火力設定スイッチ29にて変更設定される目標火力に切換え、且つ、グリルバーナ9の燃焼を開始してからの経過時間がタイマー設定スイッチ27にて設定された加熱調理時間に達すると、グリルバーナ9の燃焼を停止させる加熱停止処理を実行する運転形態である。
そして、このマニュアル運転においては、運転制御部Fが、グリルバーナ9の燃焼を開始したときの上部側温度センサ23の検出温度に基づいて、加熱調理時間の初期値を、検出温度が高いほど低く設定する初期設定処理を実行し、かつ、タイマー設定スイッチ27の設定情報に基づいて、初期設定処理によって設定した加熱調理時間を変更するように構成されている。
また、運転制御部Fが、上部側温度センサ23の検出温度が同じときの初期値を、減煙運転モードが指令されたとき(以下、減煙運転モードと略称する)には、減煙運転モードが指令されていないとき(以下、通常調理モードと略称する)よりも、大きな値を設定する形態で、初期設定処理を実行するように構成されている。
説明を加えると、加熱調理時間の初期値は、グリルバーナ9の燃焼を開始したときの上部側温度センサ23の検出温度に対して初期温度係数を乗算した値を、初期時間値から減算して求められることになる。
そして、初期時間値として、通常調理モードよりも減煙運転モードにおいて、大きな値を用いて、加熱調理時間の初期値を求めるように構成されている。
例えば、通常調理モードにおいては、上部側温度センサ23の検出温度が20℃の場合には、加熱調理時間の初期値として、480秒が設定され、上部側温度センサ23の検出温度が80℃の場合には、加熱調理時間の初期値として、360秒が設定される。
また、減煙運転モードにおいては、上部側温度センサ23の検出温度が20℃の場合には、加熱調理時間の初期値として、600秒が設定され、上部側温度センサ23の検出温度が80℃の場合には、加熱調理時間の初期値として、480秒が設定される。
また、運転制御部Fは、マニュアル運転においては、タイマー設定スイッチ27の設定情報に基づいて設定可能な加熱調理時間の最大値を、減煙運転モードが指令された減煙運転モードにおいては、減煙運転モードが指令されていない通常調理モードよりも、大きくするように構成されている。
具体的には、通常調理モードにおいては、加熱調理時間の最大値を18分とし、減煙運転モードにおいては、25分とするように構成されている。
グリルバーナ9の火力の4段階の切換について説明すると、運転制御部Fが、火力設定スイッチ29が押されるごとに、上バーナ9U及び下バーナ9Sの火力を、「上火:強/下火:強」とする最大火力、「上火:強/下火:弱」とする強め火力、「上火:弱/下火:強」とする弱め火力、及び、「上火:弱/下火:弱」とする最小火力の順に順次切換えるべく、上バーナ用流量調節弁16U及び下バーナ用流量調節弁16Sの作動を制御することになる。
そして、運転制御部Fが、減煙運転モードが指令されていない通常調理モードにおいては、グリルバーナ9の火力を火力設定スイッチ29にて設定された目標火力に対応する大きさに調節すべく、上バーナ用流量調節弁16U及び下バーナ用流量調節弁16Sの作動を制御する火力調節制御を実行するように構成されている。
また、運転制御部Fが、減煙運転モードが指令されている減煙運転モードにおいては、火力調節制御に代えて、火力設定スイッチ29にて設定される目標火力の大きさが同じであるときの火力を火力調節制御にて調節する火力よりも小さな火力とする形態で、火力設定スイッチ29にて設定される目標火力の大きさに応じてグリルバーナ9の火力を調節すべく、上バーナ用流量調節弁16U及び下バーナ用流量調節弁16Sを作動させる減煙火力調節制御を実行するように構成されている。
さらに、運転制御部Fが、上バーナ9Uの火力に対する下バーナ9Sの火力の比率を、火力調節制御よりも減煙火力調節制御おいて小さくする形態で、減煙火力調節制御を実行するように構成されている。
すなわち、本実施形態においては、グリルバーナ9の4段階の火力として、通常調理モード用の火力変更パターンと、減煙運転モード用の火力変更パターンとが予め設定されており、運転制御部Fが、減煙運転モード指令スイッチ34の指令情報に基づいて、通常調理モード用の火力変更パターンと減煙運転モード用の火力変更パターンとのいずれかを選択して、選択した火力変更パターンに対応させる状態で、火力設定スイッチ29の指令に基づいて、グリルバーナ9の火力を4段階に調節するように構成されている。
図9に基づいて説明を加えると、通常調理モードの火力変更パターンにおいては、グリルバーナ9の全体としての火力は、1900Kcal/H〜1500Kcal/Hの間で4段階に切換えられるのに対して、減煙運転モードの火力変更パターンにおいては、グリルバーナ9の全体としての火力は、1650Kcal/H〜1300Kcal/Hの間で4段階に切換えられることになる。
そして、通常調理モードの火力変更パターンにおいては、上バーナ9Uの火力は、700Kcal/H〜550Kcal/Hの間で4段階に切換えられ、下バーナ9Sの火力は、1200Kcal/H〜950Kcal/Hの間で4段階に切換えられることになる。
この通常調理モードの火力変更パターンにおいては、上バーナ9Uの火力に対する下バーナ9Sの火力の比率、つまり、上下比率は、1.71〜1.76の範囲であり、その平均値は、1.74である。
また、減煙運転モードの火力変更パターンにおいては、上バーナ9Uの火力は、630Kcal/H〜495Kcal/Hの間で4段階に切換えられ、下バーナ9Sの火力は、1020Kcal/H〜805Kcal/Hの間で4段階に切換えられることになる。
この減煙運転モードの火力変更パターンにおいては、上バーナ9Uの火力に対する下バーナ9Sの火力の比率、つまり、上下比率は、1.62〜1.67の範囲であり、その平均値は、1.64である。
ちなみに、通常調理モードから減煙運転モードに変更した際の上バーナ9Uについての火力の下げ率は、約10%であるのに対して、通常調理モードから減煙運転モードに変更した際の下バーナ9Sについての火力の下げ率は、約15%である。
尚、図9においては、数値を分かり易くするために、熱量の単位をKcalとして記載したが、SI単位とする場合には、1Kcal=4.18605KJの関係で演算すればよい。
また、運転制御部Fは、減煙運転モードが指令された減煙運転モードにて、マニュアル運転を実行しているときに、上部側温度センサ23の検出温度が火力低減用設定温度(例えば、300℃)に達した場合には、グリルバーナ9の火力を火力設定スイッチ29にて設定された目標火力に対応する大きさから低下させる火力低下処理を実行するように構成されている。
つまり、本実施形態においては、上部側温度センサ23の検出温度が火力低減用設定温度(例えば、300℃)に達した場合には、火力低下処理として、グリルバーナ9の火力を、最小火力(「上火:弱/下火:弱」)に低下させる処理を実行するように構成されている。
さらに、運転制御部Fは、マニュアル運転を実行しているときに、上部側温度センサ23の検出温度が消火用設定温度に達した場合には、グリルバーナ9を強制的に消火する強制消火処理を実行するように構成されている。
消火用設定温度は、グリルバーナ9の燃焼を開始したときの上部側温度センサ23の検出温度に対して、初期温度係数(例えば、0.2)を乗算して求めた値を、初期温度値(例えば、295℃)に加えた値として設定されるものである。
例えば、グリルバーナ9の燃焼を開始したときの上部側温度センサ23の検出温度が、100℃のときには、消火用設定温度は、315℃となる。
自動調理運転は、グリルバーナ9を、「上火:強/下火:強」とする最大火力にて点火し、引き続き、グリルバーナ9の火力を、選択された調理メニュー及び設定された焼き加減に応じて定めた火力に変更する。
その後、上部側温度センサ23及び下部側温度センサ24の検出温度、及び、選択された調理メニュー及び設定された焼き加減に応じて設定された演算条件に基づいて、自動調理運転における加熱調理時間を求め、その加熱調理時間が経過すると、グリルバーナ9の燃焼を停止させる加熱停止処理を実行する運転形態である。
尚、自動調理運転においては、上述した通常調理モード用の火力変更パターンにて、グリルバーナの火力が変更される。
また、運転制御部Fは、減煙運転モードが指令された減煙運転モードにて、自動調理運転を実行しているときに、上部側温度センサ23の検出温度が火力低減用設定温度(例えば、300℃)に達した場合には、グリルバーナ9の火力を、最小火力(「上火:弱/下火:弱」)に低下させる火力低下処理を実行するように構成されている。
さらに、運転制御部Fは、自動調理運転を実行しているときに、上部側温度センサ23の検出温度が消火用設定温度に達した場合には、グリルバーナ9を強制的に消火する強制消火処理を実行するように構成されている。
消火用設定温度は、マニュアル運転の場合と同様に設定されることになる。
以下、運転制御部Fの制御作動を、図7及び図8に示すフローチャートに基づいて説明する。
運転制御部Fは、電源スイッチQが入り操作されると制御作動を開始する。
先ず、点消火スイッチ25にて点火指令が指令されたか否かを判別し(#1)、点火指令が指令されていない場合には、メニュースイッチ31による調理メニューの選択及び焼き加減設定スイッチ32による焼き加減の設定があったか否かを判別する(#2)。
そして、#2の処理にて、調理メニューの選択及び焼き加減の設定がないと判別したときには、#1の処理に戻ることになる。
#2の処理にて、調理メニューの選択及び焼き加減の設定があったと判別すると、引き続き、点消火スイッチ25にて点火指令が指令されたか否かを判別し(#3)、点火指令が指令されたと判別すると、自動調理運転を実行する(#4)。
尚、自動調理運転の運転内容は上述した通りであるので、ここでの説明は省略する。
#3の処理にて、点火指令が指令されていないと判別したときには、#2の処理にて、調理メニューの選択及び焼き加減の設定があったと判別したときからの経過時間が、設定時間(例えば、3分)に達したか否かを判別し(#5)、設定時間を経過していると判別した場合には、#1の処理に移行することになる。
つまり、調理メニューの選択及び焼き加減の設定を行った後、何らかの都合により自動調理運転を実行しないような場合には、調理メニューの選択及び焼き加減の設定が解除されることになる。
#1の処理にて、点火指令が指令されたと判別したときには、減煙運転モード指令スイッチ34にて減煙運転モードが指令された減煙運転モードであるか否かを判別する(#6)。
減煙運転モードでないと判別した場合には、グリルバーナ9の火力変更パターンとして、通常調理モード用の火力変更パターンを設定し(#7)、引き続き、設定可能な加熱調理時間の最大値として、18分を設定する(#8)。
#6の処理にて、減煙運転モードであると判別した場合には、グリルバーナ9の火力変更パターンとして、減煙運転モード用の火力変更パターンを設定し(#9)、引き続き、設定可能な加熱調理時間の最大値として、25分を設定する(#10)。
#8の処理や#10の処理を実行した後は、グリルバーナ9を点火させる点火処理を実行する(#11)。
この点火処理は、元ガス弁14を開き、上バーナ用流量調節弁16U及び下バーナ用流量調節弁16Sを、グリルバーナ9の最大火力(「上火:強/下火:強」)に対応する状態に作動させ、点火プラグ21を設定時間(例えば、10秒)作動させる処理である。
尚、この点火処理におけるグリルバーナ9の最大火力(「上火:強/下火:強」)は、通常調理モードの場合には、#7の処理にて設定した通常調理モード用の火力変更パターンにおける最大火力(「上火:強/下火:強」)であり、減煙運転モードの場合には、#9の処理にて設定した減煙運転モード用の火力変更パターンにおける最大火力(「上火:強/下火:強」)である。
点火処理を開始した後は、グリルバーナ9の上バーナ9Uや下バーナ9Sが着火したか否かを着火センサ22の検出情報に基づいて判別する点火確認の処理を実行することになる(#12)。
そして、点火処理の実行を開始してからの経過時間が設定時間(例えば、10秒)に達しても、グリルバーナ9の上バーナ9Uや下バーナ9Sの着火を検出できないときには、元ガス弁14を閉じ、上バーナ用流量調節弁16U及び下バーナ用流量調節弁16Sを全閉状態にする消火処理を実行する(#13)。
尚、この消火処理を実行する際には、併せて、点火異常であることを報知すべく、例えば、警報ブザーB(図5参照)を作動させる点火異常報知処理を実行する。
#12の処理にて、点火処理の実行を開始してからの経過時間が設定時間(例えば、10秒)に達するまでに、グリルバーナ9の上バーナ9Uや下バーナ9Sが着火したことを判別した場合には、加熱調理時間をカウントするタイマーのカウントを開始するタイマースタート処理を実行する(#14)。
このタイマースタート処理においては、併せて、上部側温度センサ23の検出温度に基づいて、加熱調理時間の初期値を設定する初期設定処理を実行する。
初期設定処理は、上述の如く、グリルバーナ9の燃焼を開始したときの上部側温度センサ23の検出温度に基づいて、加熱調理時間の初期値を、検出温度が高いほど低く設定する処理であり、かつ、上部側温度検出センサ23の検出温度が同じときの初期値を、減煙運転モードの方が通常調理モードよりも大きな値に設定する形態で、加熱調理時間の初期値を設定することになる。
尚、この初期設定処理によって設定された加熱調理時間の初期値は、コンロ用設定操作部Eのタイマー表示部28に表示されることになる。
次に、タイマー設定スイッチ27にて、加熱調理時間の変更が指令されたか否かを判別し(#15)、加熱調理時間の変更が指令されている場合には、加熱調理時間を変更する処理を実行する(#16)。
タイマー設定スイッチ27にて変更できる加熱調理時間の最大値は、上述の如く、通常調理モードの場合には、18分であり、減煙運転モードの場合には、25分である。
尚、変更された加熱調理時間が、コンロ用設定操作部Eのタイマー表示部28に表示されることになる。
引き続き、火力設定スイッチ29にて、グリルバーナ9の火力変更が指令された否かを判別し(#17)、火力変更が指令された場合には、グリルバーナ9の火力を調節する火力調節処理を実行する(#18)。
この火力調節処理は、通常調理モードの場合には、#7の処理にて設定された通常調理モード用の火力変更パターンにて、グリルバーナ9の火力を調節し、減煙運転モードの場合には、#9の処理にて設定された減煙運転モード用の火力変更パターンにて、グリルバーナ9の火力を調節する処理を実行することになる。
尚、この火力調節処理は、通常調理モードの火力調節制御や減煙運転モードの減煙火力調節制御に相当する。
次に、点消火スイッチ25にて消火指令が指令されたか否かを判別し(#19)、消火指令が指令されたと判別した場合には、グリルバーナ9を消火する消火処理の実行する(#20)。
この消火処理は、元ガス弁14を閉じ、上バーナ用流量調節弁16U及び下バーナ用流量調節弁16Sを全閉状態にする処理であり、この処理を実行した後は、#1の処理に移行することになる。
#19の処理にて、消火指令が指令されていないと判別した場合には、加熱調理時間をカウントするタイマーがタイムアップしたか否かを判別し(#21)、タイムアップしていると判別したときには、グリルバーナ9を消火する消火処理の実行する(#22)。
この消火処理は、元ガス弁14を閉じ、上バーナ用流量調節弁16U及び下バーナ用流量調節弁16Sを全閉状態にする処理であって、上述した加熱停止処理に対応する処理である。
そして、この処理を実行した後は、#1の処理に移行することになる。
また、#22の消火処理を実行する際には、併せて、加熱調理時間をカウントするタイマーがタイムアップしたことを報知すべく、例えば、警報ブザーB(図5参照)を作動させるタイムアップ報知処理を実行する。
#21の処理にて、加熱調理時間をカウントするタイマーがタイムアップしていないと判別したときは、減煙運転モードであるか否かを判別する(#23)。
#23にて、減煙運転モードであると判別した場合には、上部側温度センサ23の検出温度が火力低減用設定温度(例えば、300℃)以上であるか否かを判別し(#24)、検出温度が火力低減用設定温度(例えば、300℃)以上である場合には、グリルバーナ9の火力を最小火力(「上火:弱/下火:弱」)に低下させる火力低下処理を実行する(#25)。
#23にて、減煙運転モードでないと判別したとき、#24にて、上部側温度センサ23の検出温度が火力低減用設定温度(例えば、300℃)よりも低いと判別したとき、及び、#25の火力低下処理を実行したときは、次に、上部側温度センサ23の検出温度が消火用設定温度以上であるか否かを判別し(#26)、上部側温度センサ23の検出温度が消火用設定温度以上でない場合には、#15の処理に移行することになる。
#26の処理にて、上部側温度センサ23の検出温度が消火用設定温度以上であると判別した場合には、グリルバーナ9を消火する強制消火処理を実行する(#27)。
この強制消火処理は、元ガス弁14を閉じ、上バーナ用流量調節弁16U及び下バーナ用流量調節弁16Sを全閉状態にする処理であり、この処理を実行した後は、インターロック処理に移行することになる(#28)。
また、#27の強制消火処理を実行する際には、併せて、グリル庫6内の温度が異常に高温であることを報知すべく、例えば、警報ブザーB(図5参照)を作動させる温度異常報知処理を実行する。
#28のインターロック処理は、点消火スイッチ25の指令に拘わらず、グリルバーナ9を消火状態に維持する処理である。
尚、インターロック処理の解除は、電源スイッチQを切操作したのち、再度入り操作する、いわゆる電源リセットにより行えるように構成されている。
以上の通り、本実施形態によれば、減煙運転モードを設定してマニュアル運転を実行すれば、火力設定スイッチ29にて設定される目標火力の大きさが同じであるときの火力を通常調理モードの火力よりも小さな火力とする形態で、グリルバーナ9の火力を火力設定スイッチ29にて設定される目標火力の大きさに応じて調節できることになるから、秋刀魚等の油脂分が多い被調理物Nを加熱調理する際には減煙運転モードを設定することによって、グリル庫6内に多量の油煙が発生することを抑制して、グリルGから排出される油煙量を減少させることができる。
また、マニュアル運転や自動調理運転を実行する際に、減煙運転モードを設定しておけば、上部側温度センサ23の検出温度が火力低減用設定温度(例えば、300℃)以上になると、グリルバーナ9の火力を最小火力(「上火:弱/下火:弱」)に低下させる火力低下処理が実行されるから、この点からも、グリル庫6内に多量の油煙が発生することを抑制して、グリルGから排出される油煙量を減少させることができる。
〔別実施形態〕
次に、別の実施形態を説明する。
(1)上記実施形態では、グリルバーナ9の火力を4段階に調節する場合を例示したが、グリルバーナ9の火力を無段階に調節する等、グリルバーナ9の火力を変更する形態は種々変更できるものである。
(2)上記実施形態では、グリルバーナ9の火力を4段階に調節する場合において、上バーナ9Uの火力に対する下バーナ9Sの火力の比率を、通常調理モードにおける火力調節制御よりも減煙運転モードにおける減煙火力調節において小さくする場合を例示したが、上バーナ9Uの火力に対する下バーナ9Sの火力の比率を、通常調理モードにおける火力調節制御及び減煙運転モードにおける減煙火力調節の夫々において、図10に示すように、同じ比率にする形態で実施してもよい。
図10に基づいて説明を加えると、通常調理モードの火力変更パターンにおいては、グリルバーナ9の全体としての火力は、1900Kcal/H〜1500Kcal/Hの間で4段階に切換えられる点は、上記実施形態と同様であるのに対して、減煙運転モードの火力変更パターンにおいては、グリルバーナ9の全体としての火力は、1710Kcal/H〜1350Kcal/Hの間で4段階に切換えられることになる。
そして、通常調理モードの火力変更パターンにおいては、上バーナ9Uの火力は、700Kcal/H〜550Kcal/Hの間で4段階に切換えられ、下バーナ9Sの火力は、1200Kcal/H〜950Kcal/Hの間で4段階に切換えられることになる点も、上記実施形態と同様である。
ちなみに、この通常調理モードの火力変更パターンにおいては、上バーナ9Uの火力に対する下バーナ9Sの火力の比率、つまり、上下比率は、1.71〜1.76の範囲であり、その平均値は、1.74である。
そして、減煙運転モードの火力変更パターンにおいては、上バーナ9Uの火力は、625Kcal/H〜490Kcal/Hの間で4段階に切換えられ、下バーナ9Sの火力は、1085Kcal/H〜860Kcal/Hの間で4段階に切換えられることになる。
この減煙運転モードの火力変更パターンにおいては、上バーナ9Uの火力に対する下バーナ9Sの火力の比率、つまり、上下比率は、1.74〜1.76の範囲であり、その平均値は、1.75となり、通常調理モードにおける上下比率と略同一である。
ちなみに、通常調理モードから減煙運転モードに変更した際の上バーナ9Uについての火力の下げ率は、約10%であり、同様に、通常調理モードから減煙運転モードに変更した際の下バーナ9Sについての火力の下げ率も、約10%である。
尚、図10においては、熱量の単位をKcalとして記載したが、SI単位とする場合には、1Kcal=4.18605KJの関係で演算すればよい。
(3)上記実施形態では、グリルバーナ9の火力を4段階に調節する場合において、そ の4段階の火力のいずれにおいても、グリルバーナ9の火力が減煙運転モードの方が通常調理モードよりも小さくなる場合、つまり、目標火力の変更範囲における全範囲において目標火力の大きさが同じであるときのグリルバーナ9火力を、減煙運転モードの方が通常調理モードよりも小さくなる場合を例示した。
本発明を実施するに、このような形態に代えて、目標火力の変更範囲における火力大側範囲において目標火力の大きさが同じであるときのグリルバーナ9の火力を、減煙運転モードの方が通常調理モードよりも小さくなる形態で実施してもよい。
グリルバーナ9の火力を4段階に調節する場合を例に挙げて、図11に基づいて説明すると、通常調理モードの火力変更パターンにおいては、グリルバーナ9の全体としての火力は、1900Kcal/H〜1500Kcal/Hの間で4段階に切換えられるのに対して、減煙運転モードの火力変更パターンにおいては、グリルバーナ9の全体としての火力は、1500Kcal/Hに維持されることになるため、減煙運転モードにおけるグリルバーナ9の全体の火力は、通常調理モードにおけるグリルバーナ9の全体としての火力の最小火力と同じ火力である。
そして、通常調理モードの火力変更パターンにおいては、上バーナ9Uの火力は、700Kcal/H〜550Kcal/Hの間で4段階に切換えられ、下バーナ9Sの火力は、1200Kcal/H〜950Kcal/Hの間で4段階に切換えられることになる点は、上記実施形態と同様である。
ちなみに、この通常調理モードの火力変更パターンにおいては、上バーナ9Uの火力に対する下バーナ9Sの火力の比率、つまり、上下比率は、1.71〜1.76の範囲であり、その平均値は、1.74である。
そして、減煙運転モードの火力変更パターンにおいては、上バーナ9Uの火力は、550Kcal/Hに維持され、下バーナ9Sの火力は、950Kcal/Hに維持されることになる。
この減煙運転モードの火力変更パターンにおいては、上バーナ9Uの火力に対する下バーナ9Sの火力の比率、つまり、上下比率は、1.73であり、通常調理モードにおける上下比率と略同一である。
ちなみに、通常調理モードから減煙運転モードに変更した際の上バーナ9Uについての火力の下げ率は、最大火力で21.4%、強め火力で8.3%、弱め火力で17.9%、最小火力で0%であり、また、通常調理モードから減煙運転モードに変更した際の下バーナ9Sについての火力の下げ率は、最大火力で20.8%、強め火力で9.5%、弱め火力で19.5%、最小火力で0%である。
尚、図11においては、熱量の単位をKcalとして記載したが、SI単位とする場合には、1Kcal=4.18605KJの関係で演算すればよい。
(4)上記実施形態では、グリルバーナ9として、上バーナ9Uと、左右一対の下バーナ9Sとが装備される場合を例示したが、例えば、グリルバーナ9として、左右一対の下バーナ9Sのみを備えるグリルGにおいても、本発明は実施できるものである。
(5)上記実施形態では、火力設定手段として、火力設定スイッチ29を例示し、火力調節手段として、ステッピングモータ18Uにて操作される上バーナ用流量調節弁16U及びステッピングモータ18Sにて操作される下バーナ用流量調節弁16Sを例示したが、このような構成に代えて、種々の構成を採用することができる。
例えば、グリルバーナ9として、上バーナ9Uと、下バーナ9Sとが装備される場合において、火力調節手段として、火力設定手段としての手動操作式の操作レバーにて弁開度が操作されて、上バーナ9Uに対するガス燃料の供給量を調節する上バーナ用流量調節弁と、手動操作式の操作レバーにて弁開度が操作されて、下バーナ9Sに対するガス燃料の供給量を調節する下バーナ用流量調節弁と、上バーナ用流量調節弁及び下バーナ用流量調節弁へのガス燃料の供給量を一括して変更する電磁操作式の供給量制御弁を設ける。
そして、運転制御部Fが、供給量制御弁の開度を、減煙運転モードが指令されたときには、減煙運転モードが指令されないときよりも小さくなるように操作する形態で実施してもよい。
(6)上記実施形態では、マニュアル運転における加熱調理時間の設定可能な最大値を、通常調理モード及び減煙運転モードの夫々について、単一の時間を設定する場合を例示したが、グリルバーナ9の火力の大きさ夫々に合わせて、加熱調理時間の設定可能な最大値を複数設定する形態で実施してもよい。
(7)上記実施形態では、グリルGが、グリル付ガスコンロCに装備される場合を例示したが、本発明のグリルGは、グリル専用機を構成する場合にも適用できるものである。
6 グリル庫
7 載置部
9 グリルバーナ
9U 上バーナ
9S 下バーナ
16U 火力調節手段
16S 火力調節手段
23 温度検出手段
27 加熱調理時間設定手段
29 火力設定手段
34 減煙モード指令手段
F 運転制御手段

Claims (5)

  1. グリル庫内の載置部に載置された被調理物を加熱するグリルバーナと、前記グリルバーナの火力を調節する火力調節手段と、目標火力を変更設定する火力設定手段と、前記グリルバーナの燃焼を制御する運転制御手段とが設けられ、
    前記運転制御手段が、前記グリルバーナの火力を前記火力設定手段にて設定された前記目標火力に対応する大きさに調節すべく、前記火力調節手段を作動させる火力調節制御を実行するように構成されたグリルであって、
    減煙運転モードを指令する減煙モード指令手段が設けられ、
    前記運転制御手段が、前記減煙運転モードが指令された場合には、前記火力調節制御に代えて、前記目標火力の変更範囲における少なくとも火力大側範囲においては前記目標火力の大きさが同じであるときの火力を前記火力調節制御にて調節する火力よりも小さな火力とする形態で、前記火力設定手段にて設定される前記目標火力の大きさに応じて前記グリルバーナの火力を調節すべく、前記火力調節手段を作動させる減煙火力調節制御を実行するように構成されているグリル。
  2. 前記グリルバーナとして、前記被調理物を上方から加熱する上バーナと、前記被調理物を下方から加熱する下バーナとが設けられ、
    前記運転制御手段が、前記上バーナの火力に対する前記下バーナの火力の比率を、前記火力調節制御よりも前記減煙火力調節制御において小さくする形態で、前記火力調節手段を作動させるように構成されている請求項1記載のグリル。
  3. 前記被調理物の加熱を開始してから加熱を停止するまでの加熱調理時間を変更設定する加熱調理時間設定手段が設けられ、
    前記運転制御手段が、前記加熱調理時間設定手段の設定情報に基づいて前記加熱調理時間を設定し、かつ、前記グリルバーナの燃焼を開始してからの経過時間が前記加熱調理時間に達すると、前記グリルバーナの燃焼を停止させる加熱停止処理を実行するように構成され、且つ、前記加熱調理時間として設定可能な最大値を、前記減煙運転モードが指令されたときには、前記減煙運転モードが指令されないときよりも、大きくするように構成されている請求項1又は2記載のグリル。
  4. 前記グリル庫の温度を検出する温度検出手段が設けられ、
    前記運転制御手段が、前記グリルバーナの燃焼を開始したときの前記温度検出手段の検出温度に基づいて、前記加熱調理時間の初期値を、前記検出温度が高いほど低く設定する初期設定処理を実行し、かつ、前記加熱調理時間設定手段の設定情報に基づいて、前記初期設定処理によって設定した前記初期値を変更するように構成され、且つ、
    前記温度検出手段の検出温度が同じであるときの前記初期値を、前記減煙運転モードが指令されたときには、前記減煙運転モードが指令されないときよりも、大きな値を設定する形態で、前記初期設定処理を実行するように構成されている請求項3記載のグリル。
  5. 前記グリル庫の温度を検出する温度検出手段が設けられ、
    前記運転制御手段が、前記減煙火力調節制御を実行しているときに、前記温度検出手段の検出温度が火力低減用設定温度に達した場合には、前記グリルバーナの火力を前記火力設定手段にて設定された前記目標火力に対応する大きさから低下させる火力低下処理を実行するように構成されている請求項1〜4のいずれか1項に記載のグリル。
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