JP2013217326A - 補機の駆動装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】カバー(7)は、ボルト(8A〜8D、9A〜9H、10A〜10C)が貫通するボス部(11A〜11D、12A〜12H、13A〜13C)を複数箇所に備える。この複数のボス部のうち少なくとも一つのボス部(12B)は、凹部(30)内に配置される。この凹部(30)内に配置されたボス部(12B)は、クランクプーリ(15)の幅方向全幅(W)を覆う高さ(H)まで突出する突出ボス部(31)として設定されている。
【選択図】図1
Description
この機関本体106には、右方の端部でカバー(チェーンケース)107が複数のボルトによって所定箇所で締結されている。具体的には、カバー107は、前部で下部位から上方に向かって配置された第1〜第4前側ボルト108A〜108Dにより、また、後部で下部位から上方に向かって配置された第1〜第8後側ボルト109A〜109Hにより、さらに、中央且つ上部で前後方向に並んだ第1〜第3中央側ボルト110A〜110Cにより、機関本体106の右端部に締結されている。このカバー107は、第1〜第4前側ボルト108A〜108D・第1〜第8後側ボルト109A〜109H・第1〜第3中央側ボルト110A〜110Cが貫通する第1〜第4前側ボス部111A〜111D・第1〜第8後側ボス部112A〜112H・第1〜第3中央側ボス部113A〜113Cを、所定箇所で備える。
シリンダブロック102の下部の中央部位には、車両幅方向(左右方向)に指向し、端部114Aがカバー107を貫通して右方で且つ外方に突出するクランク軸114が軸支されている。このクランク軸114の突出した端部114Aには、クランクプーリ115が取り付けられている。クランクプーリ115は、図6、図8に示すように、右方からの側面視で、時計方向の回転方向Rに回転する。
空調用コンプレッサプーリ116は、空調用コンプレッサプーリ軸122に支持され、クランクプーリ115と略同じ高さ位置で且つクランクプーリ115よりも車両前方に配置されている。
ウォータポンププーリ118は、ウォータポンププーリ軸123に支持され、クランクプーリ115と空調用コンプレッサプーリ116との間で且つクランクプーリ115及び空調用コンプレッサプーリ116よりも上方に配置されている。
補機プーリ120は、補機プーリ軸124に支持され、クランクプーリ115よりも上方で且つ車両後方に配置されている。
補機121は、下部位が第4後側ボルト109Dによって機関本体106に支持されているとともに、上部位がブラケット125を介して第7〜第8後側ボルト109G〜109Hによって機関本体106に支持されている。
また、機関本体106には、クランクプーリ115と補機プーリ120との間で且つクランクプーリ115の上方で、アイドラプーリ126が配置されている。このアイドラプーリ126は、アイドラプーリ軸127に支持されている。
この駆動装置128にあっては、クランクプーリ115とアイドラプーリ126と補機プーリ120とウォータポンププーリ118と空調用コンプレッサプーリ116とに、ベルト129が巻き掛けられている。この場合、このベルト129は、クランクプーリ115と補機プーリ120とウォータポンププーリ118と空調用コンプレッサプーリ116とに内側面が接するとともに、アイドラプーリ126には外側面(背面)が接して配置される。
クランクプーリ115からベルト129を介して駆動力が伝達される補機プーリ120は、図6、図8に示すように、ベルト129の走行方向でクランクプーリ115からベルト129が送出される側(後方側)に配置される。
このような各部品の配置構造において、機関本体106には、クランクプーリ115と補機プーリ120との間に配置したアイドラプーリ126によってベルト129の走行ラインをクランクプーリ115と補機プーリ120とに接する接線Tよりも内側に湾曲させてベルト129の走行ラインに内側へ窪む凹部130が形成される。
この場合、図8に示すように、クランクプーリ115に掛かるベルト129の部分で巻上げられた下方からの水が補機121に掛りやすい構造であったり、カバー107のボス部として、特に、図7に示すように、クランクプーリ115の後方に位置する第2後側ボス部112Bが、ベルト129の端面より低い位置(シリンダブロック102側)に存在する構造であった。つまり、第2後側ボス部112Bは、カバー107の凹み面部(シリンダブロック102とのシール面部)107Cに形成され、カバー107の突出面部107Aへ達しない高さで配置されている。
図1〜図3において、1は車両に横置きに搭載される内燃機関、2はシリンダブロック、3はシリンダヘッド、4はシリンダヘッドカバー、5はオイルパンである。シリンダブロック2とシリンダヘッド3とは、機関本体6を構成する。
この機関本体6には、右方の端部でカバー(チェーンケース)7が複数のボルトによって所定箇所で締結されている。具体的には、カバー7は、前部で下部位から上方に向かって配置された第1〜第4前側ボルト8A〜8Dにより、また、後部で下部位から上方に向かって配置された第1〜第8後側ボルト9A〜9Hにより、さらに、中央且つ上部で前後方向に並んだ第1〜第3中央側ボルト10A〜10Cにより、機関本体6の右端部に締結されている。このカバー7は、第1〜第4前側ボルト8A〜8D・第1〜第8後側ボルト9A〜9H・第1〜第3中央側ボルト10A〜10Cが貫通する第1〜第4前側ボス部11A〜11D・第1〜第8後側ボス部12A〜12H・第1〜第3中央側ボス部13A〜13Cを、所定箇所で備える。
シリンダブロック2の下部の中央部位には、車両幅方向(左右方向)に指向し、端部14Aがカバー7を貫通して右方で且つ外方に突出するクランク軸14が軸支されている。このクランク軸14の突出した端部14Aには、クランクプーリ15が取り付けられている。クランクプーリ15は、図1、図4に示すように、右方からの側面視で、時計方向の回転方向Rに回転する。
空調用コンプレッサプーリ16は、空調用コンプレッサプーリ軸22に支持され、クランクプーリ15と略同じ高さ位置で且つクランクプーリ15よりも車両前方に配置されている。
ウォータポンププーリ18は、ウォータポンププーリ軸23に支持され、クランクプーリ15と空調用コンプレッサプーリ16との間で且つクランクプーリ15及び空調用コンプレッサプーリ16よりも上方に配置されている。
補機プーリ20は、補機プーリ軸24に支持され、クランクプーリ15よりも上方で且つ車両後方に配置されている。
補機21は、下部位が第4後側ボルト9Dによって機関本体6に支持されているとともに、上部位がブラケット25を介して第7〜第8後側ボルト9G〜9Hによって機関本体6に支持されている。
また、機関本体6には、クランクプーリ15と補機プーリ20との間で且つクランクプーリ15の上方で、アイドラプーリ26が配置されている。このアイドラプーリ26は、アイドラプーリ軸27に支持されている。
この駆動装置28にあっては、クランクプーリ15とアイドラプーリ26と補機プーリ20とウォータポンププーリ18と空調用コンプレッサプーリ16とに、ベルト29が巻き掛けられている。この場合、このベルト29は、クランクプーリ15と補機プーリ20とウォータポンププーリ18と空調用コンプレッサプーリ16とに内側面が接するとともに、アイドラプーリ26には外側面(背面)が接して配置される。
クランクプーリ15からベルト29を介して駆動力が伝達される補機プーリ20は、図1、図4に示すように、ベルト29の走行方向でクランクプーリ15からベルト29が送出される側(後方側)に配置される。
このような各部品の配置構造において、図4に示すように、機関本体6には、右端部で、クランクプーリ15と補機プーリ20との間に配置したアイドラプーリ26によってベルト29の走行ラインをクランクプーリ15と補機プーリ20とに接する接線Tよりも内側に湾曲させてベルト29の走行ラインに内側へ窪む凹部30が形成される。
また、突出ボス部31(第2後側ボス部12B)は、機関本体6の下部位に配置され、クランクプーリ15に掛かるベルト29から跳ね上げられる水を、跳ね上げられた直後で遮断する。これにより、ベルト29から跳ね上げられる水を遮断するために、突出ボス部31を小形にすることができ、突出ボス部31の大形化を回避してカバー7の重量増加を防止できる。
第1接線T1と第2接線T2とに囲まれた領域M(水巻上げライン)は、図2〜図4に示すように、ベルト29の幅方向全幅(W)と同じ幅であって、クランクプーリ15のベルト29が巻き付けられた箇所から末広がり状で補機プーリ20側へ向かって形成される。また、上記の領域Mの仕切られる所定位置は、突出ボス部31の位置・大きさ・形状等によってクランクプーリ15側又は補機プーリ20側へ変更されるものである。
また、変形例として、図5(A)に示すように、突出ボス部31は、第1接線T1と第2接線T2とに囲まれた領域M(水巻上げライン)内で、径方向の一側の外周面が第1接線T1に接するとともに、径方向の他側の外周面が第2接線T2を距離L1だけ超えてこの第2接線T2に交差し、領域Mをクランクプーリ15側と補機プーリ20側とに仕切るように、上記の図4における位置よりも下方で且つクランクプーリ15側に近づいた位置に配置され、上記の図4における直径D1と同じ直径D1に設定されている。
更に、他の変形例として、図5(B)に示すように、突出ボス部31は、第1接線T1と第2接線T2とに囲まれた領域M(水巻上げライン)内で、径方向の一側の外周面が第1接線T1に接するとともに、径方向の他側の外周面が第2接線T2を距離L2だけ超えてこの第2接線T2に交差し、領域Mをクランクプーリ15側と補機プーリ20側とに仕切るように、上記の図4、図5(A)における直径D1よりも大きな直径D2に設定され、上記の図4における位置と同じ位置に配置されている。
2 シリンダブロック
3 シリンダヘッド
4 シリンダヘッドカバー
5 オイルパン
6 機関本体
7 カバー(チェーンケース)
8A〜8D 第1〜第4前側ボルト
9A〜9H 第1〜第8後側ボルト
10A〜10C 第1〜第3中央側ボルト
11A〜11D 第1〜第4前側ボス部
12A〜12H 第1〜第8後側ボス部
13A〜13C 第1〜第3中央側ボス部
14 クランク軸
14A クランク軸の端部
15 クランクプーリ
16 空調用コンプレッサプーリ
17 空調用コンプレッサ
18 ウォータポンププーリ
19 ウォータポンプ
20 補機プーリ
21 補機(オルタネータ)
22 空調用コンプレッサプーリ軸
23 ウォータポンププーリ軸
24 補機プーリ軸
25 ブラケット
26 アイドラプーリ
27 アイドラプーリ軸
28 駆動装置
29 ベルト
30 凹部
31 突出ボス部(第2後側ボス部12B)
T1 第1接線
T2 第2接線
M 第1接線と第2接線とに囲まれる領域(水巻上げライン)
Claims (2)
- 内燃機関の機関本体の端部に複数のボルトによって締結されるカバーを配置し、前記カバーを貫通して外方へ突出するクランク軸の端部にクランクプーリを取り付け、前記クランクプーリからベルトを介して駆動力が伝達される補機プーリを前記ベルトの走行方向で前記クランクプーリから前記ベルトが送出される側に配置し、前記クランクプーリと前記補機プーリとの間に配置したアイドラプーリによって前記ベルトの走行ラインを前記クランクプーリと前記補機プーリとに接する接線よりも内側に湾曲させて前記ベルトの走行ラインに内側へ窪む凹部を形成した補機の駆動装置において、前記カバーは前記ボルトが貫通するボス部を複数箇所で備え、前記複数のボス部のうち少なくとも一つのボス部を前記凹部内に配置するとともに前記凹部内に配置されたボス部を前記クランクプーリの幅方向全幅を覆う高さまで突出する突出ボス部として設定したことを特徴とする補機の駆動装置。
- 前記クランクプーリの前記ベルトが巻き付けられた区間と前記補機プーリの前記ベルトが巻き付けられた区間とに接する接線を第1接線とし、前記クランクプーリの前記ベルトが巻き付けられた区間と前記補機プーリの前記ベルトが巻き付けられていない区間とに接する接線を第2接線とした場合に、前記突出ボス部は、前記第1接線と前記第2接線とに囲まれた領域内に配置され、外周面が前記第1接線又は前記第2接線の少なくとも一方に接して前記領域を前記クランクプーリ側と前記補機プーリ側とに仕切るような直径に設定されたことを特徴とする請求項1に記載の補機の駆動装置。
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