JP2013217247A - Egrガス導入構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】 吸気通路内での吸気乱流の発生等を抑制したEGRガス導入構造を提供する。
【解決手段】 マニホールド側屈曲管部54は、嵌入孔41から吸気導入管32内に嵌挿され(すなわち、吸気通路の内壁側から吸気通路内に立ちがり)、サージチャンバ33側に向けて(すなわち、吸気流れ方向の下流に向けて)屈曲した後にEGRガス放出開口58で開口する。EGRブロック23にはマニホールド側屈曲管部54とマニホールド側フランジ52とを結ぶ縦壁部61が設けられ、この縦壁部61によってマニホールド側屈曲管部54と吸気導入管32の内壁との間が埋められている。マニホールド側屈曲管部54と縦壁部61とは、EGRガス導入部60を構成している。
【選択図】 図2

Description

本発明は、自動車用エンジン等における吸気通路へのEGRガス導入構造に係り、詳しくは吸気通路内での吸気乱流の発生等を抑制する技術に関する。
ガソリンエンジンやディーゼルエンジンでは、燃費の向上や有害排出ガス成分の低減を図るべく、EGRガス(排気ガスの一部)を燃焼室に再循環させる排気ガス再循環(Exhaust Gas Recirculation:以下、EGRと記す)装置が広く採用されている。EGRガスは吸気マニホールド等の吸気通路に導入されるが、EGRガス導入管の屈曲管部(アール部)を吸気通路構成部材(吸気マニホールドのコレクタ)内に設置し、屈曲管部の先端に設けられた開放端から吸気の流れ方向に沿うかたちで(すなわち、上流側から下流側に向けて)EGRガスを導入する技術が公知となっている(特許文献1参照)。
特許3992813号公報
特許文献1の構造では、図6,図7に示すように、屈曲管部54が吸気通路構成部材32の内壁から立ち上がった後に下流側に曲げられたL字形状を呈しているが、特にEGRガスの非導入時に開放端58における吸気通路構成部材32の内壁に面した部位(L字の内側)54aに回り込んだ吸気流によって吸気乱流(渦流)70が発生し、燃焼室に導入される吸気流量が減少してエンジン出力の低下等がもたらされる問題があった。また、図7に示すように、吸気乱流が発生する部位において吸気流の流速が高くなることで外側(図7中、下方)の吸気流が弱くなり、内側(図7中、上方)に吸気流が偏ることで圧損による吸気流量の低下ももたらされていた。なお、上述した吸気乱流は、EGRガスの非導入時だけでなく、EGRガスの導入時にもある程度発生する。
本発明は、このような背景に鑑みなされたもので、吸気通路内での吸気乱流の発生等を抑制したEGRガス導入構造を提供することを目的とする。
本発明の第1の側面は、内燃機関の吸気通路にEGRガスを導入する構造であって、前記吸気通路を構成する吸気通路構成部材(32)と、当該吸気通路構成部材の外部から当該吸気通路内にEGRガスを導くEGRガス導入部(60)とを備え、前記EGRガス導入部は、前記吸気通路の内壁側から当該吸気通路内に立ち上がり、吸気流れ方向の下流に向けて屈曲した後に開口する屈曲管部(54)と、前記屈曲管部と前記吸気通路の内壁側との間を埋める縦壁部(61)とを有する。
また、本発明の第2の側面は、前記EGRガス導入部は、前記吸気通路構成部材に締結されるEGRブロック(23)に形成された。
本発明によれば、屈曲管部と吸気通路の内壁との間が縦壁部によって埋められるため、吸気通路内の吸気流に渦流が発生し難くなり、燃焼室に導入される吸気流量の減少によるエンジン出力の低下等が生じなくなる。また、EGRガス導入管がEGRブロックに形成されたものでは、吸気通路構成部材やEGRガス導入管の製造が容易になる。
実施形態に係るエンジンの吸気側要部の分解斜視図である。 実施形態に係るEGRブロックを内側から見た斜視図である。 実施形態に係るEGRブロックを外側から見た斜視図である。 実施形態における吸気導入管内での吸気の流れを示す横断面図である。 実施形態における吸気導入管内での吸気の流れを示す縦断面図である。 従来装置における吸気導入管内での吸気の流れを示す横断面図である。 従来装置における吸気導入管内での吸気の流れを示す縦断面図である。
以下、図面を参照して、本発明を自動車用エンジンのEGRガス導入部に適用した一実施形態を詳細に説明する。なお、各部材の説明にあたっては、図1中に上下・左右・前後を矢印で示し、位置や方向をこれらに沿って表記する。
≪実施形態の構成≫
図1に示すように、本実施形態のエンジン1は、自動車のエンジンルームに横置きに搭載される直列4気筒エンジンであり、図示しないシリンダブロックの上面に締結されるシリンダヘッド2、シリンダヘッド2の上面を覆うヘッドカバー3、シリンダヘッド2に取り付けられた燃料噴射弁4、燃料噴射弁4に燃料を分配するデリバリパイプ5、デリバリパイプ5に燃料を供給する燃料配管6等を備えている。シリンダヘッド2の前面(吸気サイド)には、4つの吸気ポート7が左右方向に所定の間隔をもって開口する吸気フランジ8と、吸気フランジ8の左方にあってEGRガス供給孔10が開口するEGRガス供給フランジ11とが設けられている。なお、吸気ポート7は図示しない燃焼室に連通し、EGRガス供給孔10は図示しないEGRガス導入路やEGRバルブを介して排気マニホールドに連通している。なお、EGRガス供給フランジ11には、EGRガス供給孔10の左右側方にねじ孔12(図2参照)がそれぞれ設けられている。
シリンダヘッド2の吸気サイドには、吸気ポート7(すなわち、燃焼室)に新気を導入するための吸気装置20が装着される。吸気装置20は、樹脂射出成型品の吸気マニホールド21と、吸気マニホールド21と吸気ポート7との間に介装されるアルミ合金ダイキャスト成型品の吸気プレート22(間座)と、吸気マニホールド21とEGRガス供給フランジ11との間に介装されるアルミ合金ダイキャスト成型品のEGRブロック23とを備えている。
吸気マニホールド21は、図示しないスロットルバルブが締結されるスロットル締結フランジ31が左端に形成された略L字形状の吸気導入管32と、吸気導入管32の上端に接続するサージチャンバ33と、サージチャンバ33の下部と吸気プレート22とを接続する略U字形状の分岐管34〜37とを有している。図3にも示すように、吸気導入管32には、シリンダヘッド2に面する側の上流側(スロットル締結フランジ31の近傍)に、EGRブロック23が締結されるEGRガス導入フランジ40が形成されている。図3に示すように、EGRガス導入フランジ40には、EGRブロック23のEGRガス導入部60(後述)が嵌入する嵌入孔41(貫通孔)と、上下一対のボルト孔42とが設けられており、嵌入孔41の周囲にはEGRブロック23のマニホールド側フランジ52(後述)に密着するゴム製のシールリング43が嵌め込まれている。
<EGRブロック>
図2,図3に示すように、EGRブロック23は、EGRガス供給フランジ11(すなわち、シリンダヘッド2)にガスケット45を介して締結されるエンジン側フランジ51と、EGRガス導入フランジ40(すなわち、吸気マニホールド21の吸気導入管32)に締結されるマニホールド側フランジ52と、マニホールド側フランジ52のシリンダヘッド2側に突設されたエンジン側屈曲管部53と、マニホールド側フランジ52の吸気マニホールド21側に突設されたマニホールド側屈曲管部54とから構成されている。エンジン側フランジ51は、EGRガス供給フランジ11に対応する形状を呈しており、EGRガス供給孔10に連通するEGRガス導入開口55と、締結用のボルト47が挿通される左右一対のボルト孔56とを有している。一方、マニホールド側フランジ52は、EGRガス導入フランジ40に対応する形状を呈しており、締結用のボルト47がねじ込まれる上下一対のねじ孔57を有している。また、マニホールド側屈曲管部54の前端には、吸気導入管32内にEGRガスを放出するためのEGRガス放出開口58が設けられている。
エンジン側屈曲管部53およびマニホールド側屈曲管部54の内部には、EGRガス導入開口55とEGRガス放出開口58とを連絡するEGRガス通路59が形成されている。マニホールド側屈曲管部54は、嵌入孔41から吸気導入管32内に嵌挿され(すなわち、吸気通路の内壁側から吸気通路内に突出し)、サージチャンバ33側に向けて(すなわち、吸気流れ方向の下流に向けて)屈曲した後にEGRガス放出開口58で吸気流れ方向の下流に向けて開口する。
EGRブロック23にはマニホールド側屈曲管部54とマニホールド側フランジ52とを結ぶ縦壁部61がマニホールド側屈曲管部54と一体に設けられ、この縦壁部61によってマニホールド側屈曲管部54と吸気導入管32の内壁との間が埋められている。すなわち、本実施形態の場合、マニホールド側屈曲管部54と縦壁部61とがEGRガス導入部60を構成している。
≪実施形態の作用≫
エンジンが運転を開始すると、図示しないピストンのレシプロ運動に伴ってエアクリーナから新気が負圧吸引され、この新気がスロットルバルブを介して吸気マニホールド21に流入する。吸気マニホールド21に流入した新気は、吸気導入管32からサージチャンバ33に導入された後、分岐管34〜37および吸気プレート22を介してシリンダヘッド2の吸気ポート7に供給され、吸気弁が開放することによって燃焼室に供給される。
一方、エンジン1を制御するエンジンECU(図示せず)は、エンジン回転速度や冷却水温、吸気温、エンジン負荷等の各種運転情報に基づいてEGRガスの環流量を設定し、EGRバルブ等を駆動制御してEGRガス供給孔10からEGRブロック23にEGRガスを供給する。EGRガスは、EGRブロック23内のEGRガス通路59を通過してEGRガス放出開口58から吸気導入管32内に放出され、サージチャンバ33、分岐管34〜37、吸気プレート22を経て吸気ポート7に導入される。
本実施形態では、縦壁部61によってマニホールド側屈曲管部54と吸気導入管32の内壁との間が埋められているため、図4,図5に示すように、吸気導入管32を通過する吸気流がマニホールド側屈曲管部54と吸気導入管32の内壁との間に回り込まず、前述した従来装置で発生していた吸気乱流(渦流)が殆ど生じなくなる。そして、EGRブロック23の下流に位置する吸気導入管32の曲がり部32aにおいても吸気流の流速が比較的低く抑えられることで、吸気流が分散して前述した圧損による吸気流量の低下も生じにくくなる。これらにより、燃焼室に導入される吸気流量が十分に確保され、エンジン出力の低下等が効果的に抑制されるようになる。
以上で具体的実施形態の説明を終えるが、本発明の態様はこの実施形態に限られるものではない。例えば、上記実施形態は屈曲管部や縦壁部を吸気導入管内に設置したが、サージチャンバ等に設けるようにしてもよい。また、屈曲管部や縦壁部は、必ずしもEGRブロックに形成する必要はなく、例えば射出成形等によって吸気通路構成部材と一体に形成するようにしてもよい。更に、屈曲管部を金属配管とし、吸気通路構成部材側に縦壁部を形成するようにしてもよい。その他、吸気装置の具体的構成や屈曲管部や縦壁部の具体的形状等についても本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
1 エンジン
2 シリンダヘッド
21 吸気マニホールド
23 EGRブロック
32 吸気導入管(吸気通路構成部材)
54 マニホールド側屈曲管部(屈曲管部)
58 EGRガス放出開口
59 EGRガス通路
61 縦壁部

Claims (2)

  1. 内燃機関の吸気通路にEGRガスを導入する構造であって、
    前記吸気通路を構成する吸気通路構成部材と、当該吸気通路構成部材の外部から当該吸気通路内にEGRガスを導くEGRガス導入部とを備え、
    前記EGRガス導入部は、
    前記吸気通路の内壁側から当該吸気通路内に立ち上がり、吸気流れ方向の下流に向けて屈曲した後に開口する屈曲管部と、
    前記屈曲管部と前記吸気通路の内壁側との間を埋める縦壁部と
    を有することを特徴とするEGRガス導入構造。
  2. 前記EGRガス導入部は、前記吸気通路構成部材に締結されるEGRブロックに形成されたことを特徴とする、請求項1または請求項2に記載されたEGRガス導入構造。
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