JP2013216620A - 毛髪化粧料組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】毛髪に対して、なめらかさやまとまりといったコンディショナー効果を持続させつつも、毛髪を揃いやすくし、更にひんやり感を付与して、心地よい感触が翌日の洗髪まで持続的に得られる毛髪化粧料組成物を提供する。
【解決手段】本発明は、成分(A)カチオンポリマー、(B)脂肪酸、(C)カチオン性又はアニオン性界面活性剤を含む毛髪化粧料組成物である。成分(A)のカチオン密度は4meq/g以上であり、成分(B)は(B−1)特定の分岐脂肪酸、及び、(B−2)炭素数14〜22の直鎖脂肪酸とイソステアリン酸との混合脂肪酸であって、該混合脂肪酸中の炭素数14〜22の直鎖脂肪酸とイソステアリン酸との質量比(直鎖脂肪酸/イソステアリン酸)が0.25〜4.0であるものから選択されるものである。
【選択図】なし

Description

本発明は、毛髪化粧料組成物に関する。
特許文献1には、ポリアミン、酸、非水溶性成分、膜形成剤、及び溶剤を含有するスタイリング処理組成物が記載されている。このスタイリング処理組成物は、耐水性であり、防湿バリアを毛髪表面に付与するため、容易に髪型を整えたり、スタイリングしたりできるとされている。
欧州特許出願公開第2067467号明細書
近年、毛髪化粧料には、毛髪になめらかさやまとまりといった感触を付与できるコンディショニング効果が期待されている。しかしながら、特許文献1記載の技術は、このような観点からの検討はなされていない。
また、ポリカチオンのみ、または脂肪酸のみによって毛髪になめらかさやまとまりなどを付与する技術はすでに報告されているが、それらは持続性に乏しく、翌日の洗髪までには、なめらかさやまとまりといった感触が消失してしまうものだった。また、コンディショニング効果の持続を高めるため配合量を増加させると、毛髪にべたつき感が生じ、毛髪が揃いにくくなり、重たい感触が残るという問題があった。
本発明者らは、特定のカチオンポリマーと特定の脂肪酸とを組み合わせた毛髪化粧料を用いることで、毛髪に対して、なめらかさやまとまりといったコンディショニング効果を持続させつつも、毛髪を揃いやすくし、更にひんやり感を付与して、心地よい感触が翌日の洗髪まで持続的に得られることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は、下記成分:
(A)カチオンポリマー
(B)脂肪酸
(C)カチオン性又はアニオン性界面活性剤
を含む、毛髪化粧料組成物を提供するものである。
かかる毛髪化粧料組成物において、前記成分(A)のカチオン密度は、4meq/g以上であり、前記成分(B)は、(B−1)下記一般式(1)で示される分岐脂肪酸、及び、(B−2)炭素数14〜22の直鎖脂肪酸とイソステアリン酸との混合脂肪酸であって、該混合脂肪酸中の炭素数14〜22の直鎖脂肪酸とイソステアリン酸との質量比(直鎖脂肪酸/イソステアリン酸)が0.25〜4である混合脂肪酸から選択されるものである。
〔式中、Rはメチル基またはエチル基を示し、nは9〜17の整数を示す。〕
また、本発明は、上記の毛髪化粧料組成物を毛髪に付与する工程と、
前記工程の後、水を用いて該毛髪をすすぐ工程と、
を含む、毛髪の処理方法を提供するものである。
また、本発明は、上記成分をアルカリ性条件化で加熱混合する毛髪化粧料組成物の製造方法を提供するものである。
本発明によれば、毛髪に対して、なめらかさやまとまりといったコンディショニング効果を持続させつつも、毛髪を揃いやすくし、更にひんやり感を付与して、心地よい感触が翌日の洗髪まで持続的に得られる毛髪化粧料組成物、及びこれを用いた毛髪の処理方法が提供される。
実施例の毛髪化粧料組成物の赤外吸収スペクトルを示す図である。
以下、本発明の実施の形態について説明する。
成分(A)は、カチオン密度が4meq/g以上のカチオンポリマーである。そして、カチオンとして4級アンモニウム塩を含むものが挙げられる。本発明においてカチオン密度とは、カチオンポリマーの窒素原子を1つ含む繰り返し単位の分子量の逆数であり、毛髪上へ強く吸着し、持続性を発現する観点から5meq/g以上が好ましく、6meq/g以上がより好ましく、7meq/g以上が更に好ましい。成分(A)のカチオン密度に上限は特にないが、10meq/g以下であると、入手が容易であるため実用的である。
成分(A)は、毛髪になめらかさ、まとまりを付与する効果の持続性と、べたつき感を与えない観点から、重量平均分子量で1千〜100万であることが好ましく、より好ましくは1万〜50万であり、更に好ましくは10万〜40万である。なお、本発明において重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)等の公知の測定方法により測定され、測定装置の例としては、東ソー製HLC−8220シリーズ等が挙げられる。
成分(A)としては、例えば、ジアリル4級アンモニウム塩重合物、ジアリル4級アンモニウム塩/アクリル酸共重合物、ジメチルジアリルアンモニウム塩/アクリルアミド共重合体、ビニルイミダゾリニウム塩/ビニルピロリドン共重合体、アイオネンポリマー等が挙げられる。成分(A)カチオンポリマーにおける対イオンには、本組成物中で成分(A)と成分(B)との複合体を形成させるという観点から、ハロゲンイオンが好ましく、塩化物イオン、臭化物イオンがより好ましく、塩化物イオンが更に好ましい。
好ましくは、成分(A)として、ジメチルジアリルアンモニウムクロリド重合物(ポリクオタニウム−6)、ジメチルジアリルアンモニウムクロリド/アクリルアミド共重合体(ポリクオタニウム−7)、ビニルイミダゾリニウムトリクロリド/ビニルピロリドン共重合体(ポリクオタニウム−16)、ジメチルジアリルアンモニウムクロリド/アクリル酸共重合体(ポリクオタニウム−22)が挙げられ、より好ましくは、ジメチルジアリルアンモニウムクロリド重合物(ポリクオタニウム−6)、ジメチルジアリルアンモニウムクロリド/アクリル酸共重合体(ポリクオタニウム−22)、アイオネンポリマーが挙げられる。
成分(A)は、市販品を用いることができ、例えば、ポリクオタニウム−6には、マーコート100(NALCO社製)が挙げられ、ポリクオタニウム−7にはマーコート740(NALCO社製)及びマーコート2200(NALCO社製)が挙げられ、ポリクオタニウム−22には、マーコート280(NALCO社製)及びマーコート295(NALCO社製)が挙げられ、アイオネンポリマーには、臭化ヘキサジメトリン(ナカライタスク社製)及びioneneG(Chimex社製)等が挙げられる。
成分(A)は、これらカチオンポリマーを2種以上併用してもよい。また成分(A)の含有量は、毛髪に対してなめらかさ及びまとまりを付与するコンディショニング効果の持続性を高めつつ、べたつき感を与えないで毛髪を揃いやすくする観点から、本発明の毛髪化粧料組成物全体に対して、0.001〜10.0質量%含まれることが好ましく、0.01〜5.0質量%含まれることがより好ましく、0.1〜2.5質量%で含まれることがさらに好ましい。
成分(B)の脂肪酸は、上記成分(B−1)及び上記成分(B−2)から選択されるものである。
成分(B−1)は、前述のとおり、上記一般式(1)で示される分岐脂肪酸であり、毛髪になめらかさやまとまりを提供する観点から炭素数が14〜24のものが好ましく、20〜22のものがより好ましい。具体例としては、20−メチルヘンエイコサン酸、19−メチルヘンエイコサン酸、19−メチルエイコサン酸、18−メチルエイコサン酸、18−メチルノナデカン酸、17−メチルノナデカン酸、17−メチルオクタデカン酸、16−メチルオクタデカン酸、16−メチルヘプタデカン酸、15−メチルヘプタデカン酸、15−メチルヘキサデカン酸、14−メチルヘキサデカン酸、14−メチルペンタデカン酸、13−メチルペンタデカン酸、13−メチルテトラデカン酸、12−メチルテトラデカン酸、12−メチルトリデカン酸、11−メチルトリデカン酸が挙げられる。また、ラノリンからの抽出物、すなわちラノリン脂肪酸も用いることができる。いずれも2種以上の混合物を用いることもできる。
成分(B−2)は、前述のとおり、炭素数14〜22の直鎖脂肪酸とイソステアリン酸との混合脂肪酸である。成分(B−2)の混合脂肪酸を構成する炭素数14〜22の直鎖脂肪酸としては、飽和又は不飽和脂肪酸が挙げられ、毛髪の揃いやすさという観点から飽和脂肪酸が好ましい。毛髪の乾燥後の摩擦、まとまりの観点から炭素数は14以上、さらに16以上が好ましく、炭素数22以下、さらに20以下が好ましく、中でも炭素数18のステアリン酸がより好ましい。
成分(B−2)の混合脂肪酸を構成するイソステアリン酸としては、多分岐型イソステアリン酸及び下記一般式(2)で示されるエメリー型のイソステアリン酸が挙げられる。
一般式(2)で示されるイソステアリン酸は、式(2)中、a、b、cの総和はa+b+c=15であり、aは2以上であり、bは1である分岐の飽和脂肪酸である。
イソステアリン酸は、例えば「化粧品原料基準 第二版注解I(1984)薬事日報社」P.87(C)イソステアリン酸に記載されている分岐脂肪酸であり、メチル基が側鎖であり、位置は特定されていないが、オレイン酸からダイマー酸を合成する際に副生される不飽和側鎖脂肪酸に水素添加して得られるC18の脂肪酸であると記載されている。本発明においてもそのような脂肪酸を用いることができる。
多分岐型イソステアリン酸としては、例えば日油製のイソステアリン酸、イソステアリン酸N、イソステアリン酸Tが挙げられ、式(2)に示すエメリー型のイソステアリン酸としては、例えば高級アルコール工業製のイソステアリン酸EXが挙げられる。
成分(B−2)の混合脂肪酸中の炭素数14〜22の直鎖脂肪酸とイソステアリン酸との質量比(直鎖脂肪酸/イソステアリン酸)は、毛髪になめらかさを付与する観点から0.25〜4であるが、0.67〜1.5であることが好ましい。
成分(B)の含有量は、毛髪化粧料組成物全体に対して、毛髪に揃いの良さ、ひんやり感を提供する観点から0.001〜10質量%であることが好ましく、0.01〜5質量%であることがより好ましく、0.02〜5質量%で含まれることが更に好ましい。また、成分(B−1)と(B−2)とを併用することも可能である。
成分(A)と成分(B)との質量比(A)/(B)は、毛髪に持続的になめらかさ、まとまりを付与し、ひんやりとした心地よい感触を与える観点から好ましくは0.1〜9であるが、より好ましくは0.3〜3、更に好ましくは0.5〜2である。
また、効率よく毛髪に持続的になめらかさ、まとまりを付与し、ひんやりとした心地よい感触を与える観点から、成分(A)のアミノ基のモル数Mと成分Bのカルボキシル基のモル数Mとの比M/Mは0.25〜4が好ましく、0.5〜2がより好ましい。ここでMとは、高分子ポリマーの分子量をアミノ基単位あたりの分子量で割った値であり、Mとは、モノカルボン酸化合物の場合は成分Bのモル数に等しい。
成分(C)としては、カチオン性又はアニオン性界面活性剤を用いることができる。本発明の毛髪化粧料組成物をコンディショナーとして用いる場合には、成分(C)としてカチオン性界面活性剤を含有することが好ましく、本発明の毛髪化粧料組成物をシャンプーとして用いる場合には、成分(C)としてアニオン性界面活性剤を含有することが好ましい。
成分(C)として用いられるカチオン性界面活性剤としては、下記一般式(3)のアミン、一般式(4)又は(5)で表される4級アンモニウム塩等が挙げられる。
式(3)中、R11は、−OCO−若しくは−COO−で表される官能基で分断されていてもよく、及び/又は−OHで置換されていてもよい、炭素数8〜35の直鎖若しくは分岐鎖のアルキル基、アルケニル基、又は脂肪族アシルオキシ(ポリエトキシ)エチル基を示し、R12及びR13は炭素数1〜22のアルキル基、若しくはヒドロキシアルキル基、又は合計付加モル数10以下のポリオキシエチレン基を示す。
式(4)中、R31及びR32は、水素原子、炭素数1〜28のアルキル基又はベンジル基を示すが、同時に水素原子又はベンジル基となることはなく、少なくとも1つは炭素数8以上のアルキル基である。R33及びR34は、炭素数1〜5のアルキル基若しくはヒドロキシアルキル基、又は付加モル数10以下のポリオキシエチレンを有する(ヒドロキシ)アルキル基を示し、Anは、陰イオンを示す。
式(5)中、R41は、炭素数6〜24の直鎖又は分岐鎖のアルキル基又はアルケニル基を示し、R42〜R44は、炭素数1〜6のアルキル基、ベンジル基又は−(DO)H(Dは炭素数2〜4のアルキレン基を示し、fは1〜6の平均付加モル数を示し、f個のDは同一でも異なってもよく、その配列は任意である。)を示し、Anは、陰イオンを示す。
成分(C)として用いられるカチオン性界面活性剤としては、上記(i)〜(iii)の3級アミン化合物を1種又は2種以上含むことが好ましい。
(i)ヒドロキシエーテルアルキルアミン
(i)ヒドロキシエーテルアルキルアミンとして、例えば下記一般式(6)で表されるヒドロキシエーテルアルキルアミンが用いられる。
式(6)中、R17は、炭素数6〜24の直鎖若しくは分岐鎖のアルキル基又はアルケニル基を示し、R18及びR19は炭素数1〜6のアルキル基又は−(AO)H(AOは炭素数2〜4のアルキレンオキシ基、fは1〜6の数を示し、f個のAOは同一でも異なってもよく、その配列は任意である)を示し、eは1〜5の整数を示す。
(i)ヒドロキシエーテルアルキルアミンとして、具体的には、ヘキサデシルオキシ(2−ヒドロキシプロピル)ジメチルアミン、オクタデシルオキシ(2−ヒドロキシプロピル)ジメチルアミンを用いることができる。
(ii)エーテルアミン
(ii)エーテルアミンとして、例えば下記一般式(7)で表されるエーテルアミンが用いられる。
式(7)中、R20は、炭素数6〜24の直鎖若しくは分岐鎖のアルキル基又はアルケニル基を示し、R21及びR22は炭素数1〜6のアルキル基又は−(AO)H(AOは炭素数2〜4のアルキレンオキシ基を示し、gは1〜6の整数を示し、g個のAOは同一でも異なってもよく、その配列は任意である)を示す。
(ii)エーテルアミンとして、具体的にはN,N−ジメチル−3−ヘキサデシルオキシプロピルアミン、N,N−ジメチル−3−オクタデシルオキシプロピルアミンを用いることができる。
(iii)アルキルアミドアミン
(iii)アルキルアミドアミンとしては、例えば下記一般式(8)で表されるアルキルアミドアミンが用いられる。
式(8)中、R23は炭素数11〜23の直鎖若しくは分岐鎖のアルキル基又はアルケニル基を示し、R24及びR25は水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基を示し、mは2〜4の整数を示す。
(iii)アルキルアミドアミンとして、具体的には、(3−(ジメチルアミノ)プロピル)ドコサナミド、(3−(ジメチルアミノ)プロピル)ステアラミドを用いることができる。
上記一般式(4)で表される4級アンモニウム塩において、式(4)中、R31又はR32がアルキル基である場合は、炭素数16〜24のものが好ましく、より好ましくは炭素数22のものであり、また直鎖アルキル基が好ましい。Anとしては、塩化物イオン、臭化物イオン等のハロゲン化物イオン、エチル硫酸イオン、炭酸メチルイオン等の有機アニオン等が挙げられ、ハロゲン化物イオンが好ましく、塩化物イオンがより好ましい。
上記一般式(4)で表される4級アンモニウム塩としては、モノ長鎖(R31の炭素数が8〜28、R32の炭素数が1〜6)四級アンモニウム塩が好ましく、具体的には、塩化ベヘニルトリメチルアンモニウム、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、塩化セチルトリメチルアンモニウム、塩化アラキルトリメチルアンモニウム等が挙げられ、中でも塩化ベヘニルトリメチルアンモニウム、塩化ステアリルトリメチルアンモニウムが好ましい。
上記一般式(5)で表されるエーテル型4級アンモニウム塩において、R41は炭素数12〜22のものが好ましく、炭素数16〜18のものがより好ましく、また直鎖のアルキル基が好ましい。R42〜R44は炭素数1〜6のアルキル基及び−(CHCHO)Hが好ましく、炭素数1〜6のアルキル基としてはメチル基及びエチル基が好ましく、メチル基がより好ましく、−(CHCHO)Hとしてはkが1〜3が好ましく、1がより好ましい。R42〜R44のいずれか1つは、メチル基及びエチル基が好ましく、メチル基がより好ましい。Anとしては、一般式(4)で挙げたものと同様のものが好ましい。
上記一般式(5)で表されるエーテル型4級アンモニウム塩としては、例えば塩化ステアロキシプロピルトリメチルアンモニウムが挙げられる。
成分(C)として用いられるカチオン性界面活性剤は、3級アミン化合物が好ましく、本発明の毛髪化粧料組成物の毛髪への塗布時及びすすぎ時の滑らかさの観点から(ii)エーテルアミン、又は、(iii)アルキルアミドアミンが好ましく、(ii)エーテルアミンがより好ましく、N,N−ジメチル−3−ヘキサデシルオキシプロピルアミン、N,N−ジメチル−3−オクタデシルオキシプロピルアミンが更に好ましく、中でも、N,N−ジメチル−3−オクタデシルオキシプロピルアミンが好ましい。
成分(C)として用いられるカチオン性界面活性剤は、単独で又は2種類以上を組み合わせて使用することができ、本発明の毛髪化粧料組成物中に0.01〜20質量%、更に0.1〜10質量%、より更に0.5〜5質量%配合すると、使用感が良好であり好ましい。
成分(C)として用いられるアニオン性界面活性剤には、硫酸系、スルホン酸系、カルボン酸系のものが挙げられる。
硫酸系のアニオン性界面活性剤として、例えばアルキル硫酸塩、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル硫酸塩、ポリオキシアルキレンアルケニルエーテル硫酸塩が挙げられる。
スルホン酸系のアニオン性界面活性剤として、スルホコハク酸アルキルエステル塩、ポリオキシアルキレンスルホコハク酸アルキルエステル塩、アルカンスルホン酸塩等が挙げられる。
また、カルボン酸系のアニオン性界面活性剤として、高級脂肪酸塩、アルキルエーテルカルボン酸塩等が挙げられる。ポリオキシアルキレンアルキルエーテル硫酸塩、アルキル硫酸塩がより好ましく、下記一般式(9)又は(10)で表されるものが更に好ましい。
10O(CHCHO)SOM (9)
10OSOM (10)
上記式(9)及び式(10)中、R10は平均炭素数10〜18のアルキル基又はアルケニル基を示し、Mはアルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニウム、アルカノールアミン又は塩基性アミノ酸由来のカチオンを示し、pは1〜5の数を示す。
この中でも、毛髪洗浄時のすばやい泡立ちと良好な泡の感触を両立する観点から、上記一般式(9)中のR10が平均炭素数12〜14のアルキル基、pが0.5〜2.0であり、Mがアンモニウム又はナトリウムであるポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩が好ましい。
成分(C)のアニオン性界面活性剤は、単独で又は2種類以上を組み合わせて使用することができ、またその含有量は、毛髪洗浄時の泡立ち、使用時の液性、洗浄性の点から、本発明の毛髪化粧料組成物中に1〜30質量%が好ましく、より好ましくは5〜25質量%であり、8〜20質量%が更に好ましい。
本発明の毛髪化粧料組成物には、上述した成分以外に、毛髪化粧料で通常用いられる成分を、目的に応じて加えることができる。このような任意の成分としては、例えば可溶化剤、他の界面活性剤、希釈剤、有機溶剤、感触向上剤、毛髪補修剤、キレート剤、増粘剤、防腐剤、酸化防止剤、保湿剤、紫外線吸収剤、pH調整剤、香料などが挙げられる。
本発明の毛髪化粧料組成物は、例えば、次のような方法で製造することができる。水相として水、成分(A)のカチオンポリマー及び成分(C)のカチオン性又はアニオン性界面活性剤を入れ、必要に応じて酸類を添加してpHを調整した後、攪袢しながら加熱する。その後、成分(B)の脂肪酸を溶剤に溶解して油相を調製した後、この油相を上記水相中に添加し、攪拌して乳化させる。引き続き攪拌しながら放冷することでヘアコンディショナー基材またはシャンプー基材となる、毛髪化粧料組成物を製造する。
水相に添加される酸類としては、例えば、アルキルリン酸、アルキルスルホン酸、アルキル硫酸等の短鎖アルキル基を有する酸;L−グルタミン酸、L−アスパラギン酸等の酸性アミノ酸;ピログルタミン酸;安息香酸、p−トルエンスルホン酸等の芳香族酸;グリコール酸、乳酸、グリセリン酸、グルコン酸、パントテン酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸等のヒドロキシ酸;その他リン酸、塩酸、酢酸、コハク酸などが挙げられる。中でも毛髪に対する保湿及び柔軟化効果をもたらす点から、有機酸が好ましく、酸性アミノ酸、ピログルタミン酸、ヒドロキシ酸が好ましく、ヒドロキシ酸がより好ましい。
溶剤としては、高級アルコールや多価アルコールが用いられる。高級アルコールとしては、頭皮や毛髪への塗布時やその後のすすぎ時において、毛髪を滑らかにすることができるという観点から、炭素数12〜26の脂肪族アルコールを用いることができ、直鎖又は分岐鎖のアルキル基又はアルケニル基を有するものが好ましい。具体的には、セチルアルコール、ステアリルアルコールが好ましい。
また、多価アルコールとしては、例えば、1,3−ブチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、1,3−プロパンジオール、ソルビット及びポリオキシアルキレンアルキルグルコシド等を使用することができる。
本発明では、成分(A)である特定のカチオンポリマーと、成分(B)である特定の脂肪酸とを組み合わせて用いることで、アニオン基の密度が高いダメージ毛に、成分(A)のポリマーのカチオン基の一部が結合し、成分(A)のポリマーのカチオン基の残部に成分(B)がイオン結合することで、成分(A)のポリマーが土台となってダメージ毛の表面に成分(B)の長鎖のアルキル基を露出させることができる。これにより、ダメージ毛の表面を改質させることができ、毛髪になめらかさ、まとまりを付与しているものと推察される。さらに、こうした成分(A)と成分(B)との相乗作用によりその効果を翌日の洗髪まで持続させることができ、かつ、コンディショニング処理後の毛髪にべたつき感を与えず、ひんやり感が付与され、心地よい感触を得ることができる。
成分(A)と成分(B)とを含有する組成物は、前述した製造条件下で形成させることができるが、あらかじめ成分(A)と成分(B)とを均一に混合させた状態で、アルカリ性条件下で加熱混合して、混合することが好ましい。アルカリ性条件としては、pHが7より大きければよいが、pH8〜13であることが好ましく、pH10〜12の範囲がより好ましい。こうすることで、より効率よく成分(A)と成分(B)との複合体を形成させることができる。成分(A)と成分(B)との複合体の形成は、例えば以下の方法で確認することができる。
毛髪化粧料組成物をろ紙上に少量とり、水洗、乾燥させて、得られた残留物について赤外吸収スペクトルを測定する。成分(A)と成分(B)との混合物が形成されているときは、成分(A)と成分(B)とは異なるピークが、例えば1500〜1600cm−1の位置に検出される。
成分(A)と成分(B)とを含有する毛髪化粧料組成物の製造方法の具体例としては、例えば、次のような方法が挙げられる。水相として水、成分(A)のカチオンポリマー及び成分(B)の脂肪酸を加熱攪拌して均一に混合した後、水酸化ナトリウムなどの塩基性化合物を添加し、アルカリ性条件下で加熱混合する。不溶物が出現するので、必要に応じて酸類を添加してpHを調整した後、カチオン性又はアニオン性界面活性剤及び溶剤を含む油相を調製した後、この油相を上記水相中に添加し、攪拌して乳化させる。引き続き攪拌しながら放冷することで製造することができる。出来た組成物はヘアコンディショナー基材またはシャンプー基材に用いることが出来る。
つづいて、本発明の毛髪の処理を行う方法について説明する。この方法は、前述した本発明の毛髪化粧料組成物を毛髪に付与する工程と、その後、水を用いて該毛髪をすすぐ工程を含むものである。
なお、本発明の毛髪化粧料組成物を毛髪に付与する工程では、本発明の毛髪化粧料組成物を乾いた或いは湿った毛髪に付与する。このとき、手で毛髪化粧料組成物を毛髪に付与してもよいし、ブラシ等の道具を介して毛髪化粧料組成物を毛髪に付与してもよい。その後、組成物を頭髪の内部あるいは表面に浸透させる為に手や道具を用いて揉み込む。その時間は15分以内が好ましく、30秒〜5分がより好ましい。次に、水を用いて毛髪化粧料組成物が付与された毛髪をすすぐ。水温は身体に負担にならない温度であればよく、15℃〜50℃が好ましく、25〜45℃がより好ましい。すすぐ時間は5秒〜3分が好ましい。
以上、本発明の実施形態について述べたが、これらは本発明の例示であり、上記以外の様々な構成を採用することもできる。
実施例1〜18及び比較例1〜9の毛髪化粧料組成物を下記の方法で調製及び評価した。実施例1〜18及び比較例1〜9の毛髪化粧料組成物の組成及び評価結果は、表1〜3に示した。表中の各成分は質量%を示す。
実施例1
300mlビーカーに水相としてイオン交換水171.1g(85.55%)、ポリジアリルジメチルアンモニウムクロライド(マーコート100、分子量15万、カチオン密度7.9meq/g、ナルコ社製)2.00g(1.00%)、18−メチルエイコサン酸2.00g(1.00%)を入れ55℃までプロペラで攪袢下加熱した。その後、不溶物が存在しない事を確認し、水酸化ナトリウムを0.10g(0.05%)加え攪拌を続けた。水に不溶の白色不溶物の形成を確認後、乳酸(ムサシノ乳酸90、武蔵野化学研究所製)を4.00g(2.00%)入れた。その後、N,N−ジメチル−3−オクタデシルオキシプロミルアミン(ファーミンDM E−80、花王社製)を3.50g(1.75%)、ステアリルアルコール(カルコール8098:花王社製)10.70g(5.35%)、ジプロピレングリコール(DPG−RF、ADEKA社製)6.0g(3.0%)から成る油相を80℃で均―溶解した後、水相中に添加し、10分間300rpmで攪拌して乳化した。300rpmで攪拌しながら35℃以下まで放冷し、香料を0.60g(0.3%)加えて得られた流動体をヘアコンディショナーとした。
なお、実施例1で得られた流動体をろ紙上で水洗し乾燥させ、ろ紙上の残留物について、赤外分光光度計(装置名Spectrum400 FT−IR and FT−NIR Spectrometer;Perkin Elmer社製)を用いて赤外吸収スペクトルを測定したところ、図1で示すように、ポリジアリルジメチルアンモニウムクロライド及び18−メチルエイコサン酸のいずれにも検出されないピークが1560cm−1の位置に検出された。なお、図1中、「成分(A)のみ」は、ポリジアリルジメチルアンモニウムクロライドのみの赤外吸収スペクトルを示し、「成分(B)のみ」は、18−メチルエイコサン酸のみの赤外吸収スペクトルを示し、「実施例1」が実施例1について上述の処理をした残留物の赤外吸収スペクトルを示し、「単純混合」は、ポリジアリルジメチルアンモニウムクロライドと18−メチルエイコサン酸とを1:1で室温混合させた固体の赤外吸収スペクトルを示す。図1(b)は、図1(a)で示す赤外吸収スペクトルについて、1400〜1800cm−1の範囲を拡大したものである。
実施例2
18−メチルエイコサン酸1.00%にかえて19−メチルエイコサン酸1.00%を用いた以外は、実施例1と同様にした。
実施例3
18−メチルエイコサン酸1.00%にかえて16−メチルオクタデカン酸1.00%を用いた以外は、実施例1と同様にした。
実施例4
18−メチルエイコサン酸1.00%にかえてラノリン脂肪酸(18−MEA、酸価:154、クローダジャパン社製)1.00%を用いた以外は、実施例1と同様にした。
実施例5
ポリジメチルジアリルアンモニウムクロライド1.00%にかえてポリジアリルジメチルアンモニウムクロライド(マーコート106、分子量1万5千、カチオン密度7.9meq/g、ナルコ社製)1.00%を用いた以外は、実施例1と同様にした。
実施例6
ポリジアリルジメチルアンモニウムクロライド1.00%にかえてジアリルジメチルアンモニウムクロリド・アクリル酸共重合体(マーコート280、分子量45万、カチオン密度6.1meq/g、ナルコ社製)2.00%を用い、イオン交換水を84.55%用いた以外は、実施例1と同様にした。
実施例7
ポリジアリルジメチルアンモニウムクロライド1.00%にかえてジアリルジメチルアンモニウムクロリド・アクリル酸共重合体(マーコート295、分子量19万、カチオン密度7.7meq/g、ナルコ社製)1.00%を用いた以外は、実施例1と同様にした。
実施例8
ポリジアリルジメチルアンモニウムクロライド1.00%にかえて臭化ヘキサジメトリン(分子量5千〜1万、カチオン密度5.3meq/g、ナカライテスク社製)1.00%を用いた以外は、実施例1と同様にした。
実施例9
18−メチルエイコサン酸1.00%にかえて、パルチミン酸0.8%、イソステアリン酸(イソステアリン酸EX、酸価:193.8、高級アルコール工業社製)0.2%を用いた以外は実施例1と同様にした。
実施例10
パルチミン酸0.8%にかえてステアリン酸(ルナックS98、花王社製)0.8%を用いた以外は、実施例9と同様にした。
実施例11
パルチミン酸0.8%にかえてベヘニン酸0.5%を用い、イソステアリン酸EXを0.5%用いた以外は、実施例9と同様にした。
実施例12
ステアリン酸を0.6%を用い、イソステアリン酸EXを0.4%用いた以外は、実施例10と同様にした。
実施例13
イソステアリン酸EX0.2%にかえてイソステアリン酸(イソステアリン酸T、酸価:196.5、日油社製)を用いた以外は、実施例10と同様にした。
実施例14
ポリジメチルジアリルアンモニウムクロライド1.00%にかえてポリジアリルジメチルアンモニウムクロライド(マーコート106、分子量1万5千、カチオン密度7.9meq/g、ナルコ社製)1.00%を用いた以外は、実施例10と同様にした。
実施例15
ポリジアリルジメチルアンモニウムクロライド1.00%にかえてジアリルジメチルアンモニウムクロリド・アクリル酸共重合体(マーコート280、分子量45万、カチオン密度6.1meq/g、ナルコ社製)2.00%を用い、イオン交換水を84.55%用いた以外は、実施例10と同様にした。
実施例16
ポリジアリルジメチルアンモニウムクロライド1.00%にかえてジアリルジメチルアンモニウムクロリド・アクリル酸共重合体(マーコート295、分子量19万、カチオン密度7.7meq/g、ナルコ社製)1.00%を用いた以外は、実施例10と同様にした。
実施例17
ポリジアリルジメチルアンモニウムクロライド1.00%にかえて臭化ヘキサジメトリン(分子量5千〜1万、カチオン密度5.3meq/g、ナカライテスク社製)1.00%を用いた以外は、実施例10と同様にした。
実施例18
300mlビーカーに水相としてイオン交換水171.2g(85.6%)、ポリジメチルジアリルアンモニウムクロライド2.00g(1.00%)(マーコート100、ナルコ社製)、乳酸(ムサシノ乳酸90、武蔵野化学研究所製)を4.00g(2.00%)入れ、55℃までプロペラで攪袢下加熱した。その後、N,N−ジメチル−3−オクタデシルオキシプロミルアミン(ファーミンDM E−80、花王社製)を3.50g(1.75%)、ステアリルアルコール(カルコール8098、花王社製)10.70g(5.35%)、ジプロピレングリコール(DPG−RF、ADEKA社製))6.0g(3.0%)、ステアリン酸1.60g(0.80%)(ルナックS98、花王社製)、イソステアリン酸0.40g(0.20%)(イソステアリン酸EX、高級アルコール工業社製)から成る油相を80℃で均一溶解した後、水相中に添加し、10分間300rpmで攪拌して乳化した。300rpmで攪拌しながら35℃以下まで放冷し、香料を0.60g(0.3%)加えてヘアコンディショナーとした。
比較例1
18−メチルエイコサン酸を用いない以外は、実施例1と同様にした。
比較例2
ポリジアリルジメチルアンモニウムクロライドを用いない以外は、実施例1と同様にした。
比較例3
ポリジアリルジメチルアンモニウムクロライドを用いない以外は、実施例10と同様にした。
比較例4
ステアリン酸を1.0%用い、イソステアリン酸EXを用いない以外は、実施例10と同様にした。
比較例5
ステアリン酸を0.9%用い、イソステアリン酸EXを0.1%用いた以外は、実施例10と同様にした。
比較例6
ステアリン酸を0.1%用い、イソステアリン酸EXを0.9%用いた以外は、実施例10と同様にした。
比較例7
ポリジアリルジメチルアンモニウムクロライド1.0%にかえてジアリルジメチルアンモニウムクロリド・アクリルアミド共重合体(マーコート550、分子量160万、カチオン密度3.4meq/g、ナルコ社製)3.0%を用い、イオン交換水を83.55%用いた以外は、実施例1と同様にした。
比較例8
ポリジアリルジメチルアンモニウムクロライド1.0%にかえてメタクリルアミドプロピルトリモニウムクロリド・アクリル酸・アクリルアミド共重合体(マーコート2003、分子量120万、カチオン密度3.6meq/g、ナルコ社製)2.0%を用い、イオン交換水を83.55%用いた以外は、実施例1と同様にした。
比較例9
ジアリルジメチルアンモニウムクロリド・アクリル酸共重合体を3.0%を用い、18−メチルエイコサン酸にかえてラウリン酸を1.0%用い、イオン交換水を83.55%用いた以外は、実施例1と同様にした。
評価方法1
ストレートパーマ1回、ブリーチ2回処理を施した日本人女性の毛髪をダメージ毛髪とし、20g(長さ15〜20cm、平均直径80μm)の毛髪束を、それぞれのパネラー5名が次の方法で処理しながら官能評価を行った。
下記の処方の標準シャンプー2gを用いて洗浄した毛髪束に、表1〜3のそれぞれに示すコンディショナー2gを塗布し、毛髪全体に十分に馴染ませた後(約30秒後)、およそ30秒間約40℃の流水下で濯ぎ、ついで、タオルドライを行い、ドライヤーで十分に乾燥させた後、1日(24時間)後に4段階で評価を行った。評価は5人のパネラーで行い、評価ポイントの積算値を求めた。
・標準シャンプーの処方(pH7.0)
25%ポリオキシエチレン(2.5)ラウリルエーテル硫酸ナトリウム塩
62.0質量%
ラウリン酸ジエタノールアミド 2.3質量%
エデト酸二ナトリウム 0.15質量%
安息香酸ナトリウム 0.5質量%
塩化ナトリウム 0.8質量%
75%リン酸 適量
香料、メチルパラベン 適量
精製水 残量
評価基準
(1)1日経過後のなめらかさ
4:非常になめらか
3:なめらか
2:あまりなめらかでない
1:なめらかでない
(2)1日経過後の髪のまとまりやすさ
4:非常にまとまりやすい
3:まとまりやすい
2:あまりまとまりやすくない
1:まとまりやすくない
(3)1日経過後、毛髪に手で触れた時のひんやり感
4:非常にひんやりする
3:ひんやりする
2:あまりひんやりしない
1:ひんやりしない
(4)1日経過後の髪の揃い易さ
4:非常に髪が揃い易い
3:髪が揃い易い
2:あまり髪が揃い易くない
1:髪が揃い易くない
評価方法2
ストレートパーマ1回、ブリーチ2回処理を施した日本人女性の毛髪をダメージ毛髪とし、それぞれ20g(長さ15〜20cm、平均直径80μm)の毛髪束を、上記の組成の標準シャンプー2gを用いて洗浄した毛髪束に、表2に示すコンディショナーを2g塗布し、毛髪全体に十分に馴染ませた後、およそ30秒間約40℃の流水下で濯ぎ、ついで、タオルドライを行い、ドライヤーで十分に乾燥させた。乾燥した毛髪について以下に示す熱移動量(qmax)を10回繰り返し測定し、それらの平均値をひんやり感の評価とした。
KEF−F7 フィンガーロボットサーモラボ(カトーテック社製)を測定機として使用し、測定部位(センサー)を上記毛束に接触させ、その時の熱移動量qmax(mW/cm)を測定した。
熱移動量は、以下のようにして測定した。
H.Tanamachi, Temperature as a moisture cue in haptics on hair, Int.J.Cos.Sci.,2011. 33. 25−36に記載した方法に従い、20℃、40%RH環境下において、約20gの毛束にKEF−F7 フィンガーロボットサーモラボ(カトーテック株式会社製)のシリコーンゴムで覆われた温度センサー部を体温と同じ36℃に暖め、接触させた。接触時に温度センサーの熱が毛束に移動するが、その時の熱信号変化から熱移動速度qを計測し、ピーク値qmaxを算出した。その値が大きいほど、熱移動速度が高いことを表し、ひんやり感が得られやすいことを示す。
参考例として、上記評価方法2にて準備したダメージ毛髪20gの毛髪束を、上記の標準シャンプー2gを用いて洗浄した毛髪束に対して、タオルドライを行い、ドライヤーで十分に乾燥させて、熱移動量qmaxを上述したように測定した。
実施例1〜18の結果から、本発明の毛髪化粧料組成物が、翌日の洗髪まで、毛髪になめらかでまとまりのある効果を持続させることができ、更にひんやりとした感触を与えつつ、毛髪を揃えやすくする効果も持続させること、熱移動速度の最大値Qmaxが大きくなりひんやり感を与える事が示された。また、こうした効果は、実施例1〜17で顕著にみられた。また、実施例1、2、5で示すように、成分(A)がポリクオタニウム−6と、成分(B−1)の分岐脂肪酸との組み合わせで更に高めることができ、中でも炭素数20〜22の分岐脂肪酸との組み合わせが特に優れていた。また、実施例10〜12で示すように、成分(A)としてポリクオタニウム−6を用い、成分(B−2)のイソステアリン酸として、イソステアリンEXを用いた組み合わせも、同様に優れた効果を示した。こうした効果は、比較例1〜3との比較から、成分(A)と成分(B)とを併用することにより得られることが示され、特に、成分(B−2)については、直鎖脂肪酸とイソステアリン酸とを特定範囲で含むことにより得られることが示された。また、比較例7、8との比較から、所定のカチオン密度を有するカチオンポリマーを用いることで得られる効果であることも示された。

Claims (6)

  1. 下記成分:
    (A)カチオンポリマー
    (B)脂肪酸
    (C)カチオン性又はアニオン性界面活性剤
    を含み、
    前記成分(A)のカチオン密度が4meq/g以上であり、
    前記成分(B)が下記成分(B−1)及び(B−2)から選択されるものである、毛髪化粧料組成物;
    (B−1)下記一般式(1)で示される分岐脂肪酸、
    〔式中、Rはメチル基またはエチル基を示し、nは9〜17の整数を示す。〕
    (B−2)炭素数14〜22の直鎖脂肪酸とイソステアリン酸との混合脂肪酸であって、該混合脂肪酸中の炭素数14〜22の直鎖脂肪酸とイソステアリン酸との質量比(直鎖脂肪酸/イソステアリン酸)が0.25〜4である。
  2. 前記成分(A)の重量平均分子量(Mw)が1千〜100万である、請求項1に記載の毛髪化粧料組成物。
  3. 前記成分(A)のカチオンモル数Mと、前記成分(B)のカルボキシル基モル数Mとのモル比率M/Mが、0.25〜4.0である、請求項1又は2に記載の毛髪化粧料組成物。
  4. 前記成分(A)と前記成分(B)との複合体を含む、請求項1乃至3いずれか一項に記載の毛髪化粧料組成物。
  5. 請求項1乃至4のいずれか一項に記載の毛髪化粧料組成物を毛髪に付与する工程と、
    前記工程の後、水を用いて該毛髪をすすぐ工程と、
    を含む、毛髪の処理方法。
  6. 成分(A)カチオンポリマーと、成分(B)脂肪酸とをアルカリ性条件下で加熱混合した後、成分(C)カチオン性又はアニオン性界面活性剤を更に混合する工程を含み、
    前記成分(A)のカチオン密度が4meq/g以上であり、
    前記成分(B)が下記成分(B−1)及び(B−2)から選択されるものである毛髪化粧料組成物の製造方法。;
    (B−1)下記一般式(1)で示される分岐脂肪酸、
    〔式中、Rはメチル基またはエチル基を示し、nは9〜17の整数を示す。〕
    (B−2)炭素数14〜22の直鎖脂肪酸とイソステアリン酸との混合脂肪酸であって、該混合脂肪酸中の炭素数14〜22の直鎖脂肪酸とイソステアリン酸との質量比(直鎖脂肪酸/イソステアリン酸)が0.25〜4である。
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