JP2013216156A - 油圧式ステアリングシステムおよび該システムを備えたフォークリフト - Google Patents

油圧式ステアリングシステムおよび該システムを備えたフォークリフト Download PDF

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Abstract

【課題】配管抵抗を低減することができる油圧式ステアリングシステムおよび該システムを備えたフォークリフトを提供する。
【解決手段】車体の前部に設けられたハンドル2と、ハンドル2とともに回転するようにハンドル2に連結されたハンドル軸3と、後輪11を操舵するために車体の後部に設けられたステアリングシリンダ5と、車体の後部に設けられたポンプ7から吐出されたオイルをハンドル2の回転量に応じてステアリングシリンダ5に供給するステアリングバルブ4とを備えた油圧式ステアリングシステム1Aであって、ステアリングバルブ4は、車体の後部に設けられ、かつ回転量を伝達する機械的な伝達機構9を介してハンドル軸3に連結されていることを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、油圧式ステアリングシステムおよび該システムを備えたフォークリフトに関する。
一般に、フォークリフトには、ハンドル操作に必要な力(トルク)を低減するために油圧式ステアリングシステムが備えられている。このような油圧式ステアリングシステムとしては、図5に示すように、ハンドル2と、ハンドル2に連結されたハンドル軸3と、ハンドル軸3に連結されたステアリングバルブ4と、後輪(操舵輪)11を操舵するためのステアリングシリンダ5と、ステアリングシリンダ5に供給されるオイル(作動油)を貯蔵するオイルタンク6と、オイルタンク6からオイルを吸入して吐出するポンプ7と、ポンプ7を駆動させるモータ8とを備えた油圧式ステアリングシステム1Cが知られている(例えば、特許文献1参照)。
ステアリングバルブ4は、図6に示すように、ハンドル2の回転方向に応じてオイルの経路を変更するロータリー式の制御弁4aと、ステアリングシリンダ5に供給されるオイルがハンドル2の回転量に比例した量になるように調整するメータリングポンプ4bとを備えている。
油圧式ステアリングシステム1Cでは、運転者によってハンドル2が回転操作されると、ハンドル2とともにハンドル軸3が回転する。ハンドル軸3には回転を検出するための不図示のセンサが設けられており、該センサは、ハンドル軸3の回転を検出して、その検出信号をモータ8に出力する。モータ8は、センサからの検出信号を受けてポンプ7を駆動させ、ポンプ7は、配管10aを介してオイルタンク6からオイルを吸入し、配管10bを介してステアリングバルブ4の制御弁4aに吸入したオイルを供給する。
ステアリングバルブ4では、ハンドル2の回転方向に応じて制御弁4aが中立位置cから動作位置r(または動作位置l)に切り替わり、制御弁4aに供給されたオイルはメータリングポンプ4bに供給される。メータリングポンプ4bは、ハンドル軸3の回転に連動して回転することで、供給されたオイルからハンドル2の回転量に比例した量のオイルを計量する。計量されたオイルは、制御弁4aおよび配管10d(または配管10e)を経由してステアリングシリンダ5に供給される。ステアリングシリンダ5は、供給されたオイルの量に応じて後輪11を操舵する。
特開2007−307958号公報
ところで、フォークリフトに備えられた従来の油圧式ステアリングシステム1Cでは、フォークリフトの車体の構造上、図5に示すように、ステアリングシリンダ5およびポンプ7は車体の後部に設けられている一方、ハンドル軸3に連結されたステアリングバルブ4は車体の前部に設けられている。
このため、従来の油圧式ステアリングシステム1Cでは、オイルを車体の前後に行き来させる必要があるので、ポンプ7とステアリングバルブ4とを接続する配管10bや、ステアリングバルブ4とステアリングシリンダ5とを接続する配管10d、10eの配管長が長くなり、配管抵抗が増大してしまうという問題があった。
また、配管抵抗が増大するとオイルが流れにくくなるので、従来の油圧式ステアリングシステム1Cでは、ステアリングバルブ4やステアリングシリンダ5に供給されるオイルの量を確保すべく、大出力(大容量)のポンプ7を設ける必要があった。
さらに、配管抵抗が増大すると摩擦による圧力損失も増大するので、従来の油圧式ステアリングシステム1Cでは、ステアリングシリンダ5が後輪11を操舵するために必要な推力を確保すべく、配管10d、10eの配管抵抗に応じてシリンダ径を大きくしたステアリングシリンダ5を設ける必要があった。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであって、その課題とするところは、配管抵抗を低減することができる油圧式ステアリングシステムおよび該システムを備えたフォークリフトを提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明に係る油圧式ステアリングシステムは、(1)車体の前部に設けられたハンドルと、ハンドルとともに回転するようにハンドルに連結されたハンドル軸と、後輪を操舵するために車体の後部に設けられたステアリングシリンダと、車体の後部に設けられたポンプから吐出されたオイルをハンドルの回転量に応じてステアリングシリンダに供給するステアリングバルブとを備えた油圧式ステアリングシステムであって、ステアリングバルブは、車体の後部に設けられ、かつ回転量を伝達する機械的な伝達機構を介してハンドル軸に連結されていることを特徴とする。
この構成によれば、ステアリングシリンダおよびポンプに加えて、ステアリングバルブも車体の後部に設けられているので、ポンプとステアリングバルブとを接続する配管や、ステアリングバルブとステアリングシリンダとを接続する配管の配管長を短くすることができ、配管抵抗を低減することができる。
また、この構成によれば、配管抵抗が低減されることにより、従来よりも出力の小さい小型のポンプやモータを使用したり、従来よりもシリンダ径の小さいステアリングシリンダを使用したりすることができる。
上記(1)の油圧式ステアリングシステムにおける伝達機構は、(2)所定の変速比に設定された変速手段を有し、変速手段により回転量を変速比倍してステアリングバルブに伝達することが好ましい。上記変速比は、例えば、(3)回転量を増やすように設定することができる。
ところで、ハンドルが一回転した際にステアリングシリンダに供給されるオイルの量は、ハンドルの最大回転量(例えば、ロックトゥロックで4〜5回転)およびステアリングシリンダのシリンダ径に応じて一義的に決められている。また、従来の油圧式ステアリングシステム1Cのようにステアリングバルブがハンドル軸に連結されている場合、ハンドルの回転量とメータリングポンプの回転量とが等しくなる。このため、従来の油圧式ステアリングシステム1Cでは、メータリングポンプ一回転当たりのオイルの計測量が、ハンドルが一回転した際にステアリングシリンダに供給されるオイルの量と一致するステアリングバルブしか使用することができなかった。
この点、上記の構成によれば、変速手段により回転量を変速比倍してステアリングバルブに伝達することができるので、変速比を変えることで、ハンドル一回転当たりのメータリングポンプの回転量を任意に変更することができる。すなわち、上記の構成によれば、メータリングポンプ一回転当たりのオイルの計測量とハンドルが一回転した際にステアリングシリンダに供給されるオイルの量とを一致させる必要がなくなるので、ステアリングバルブの選定の幅を広げることができる。
上記(2)または(3)の油圧式ステアリングシステムにおける伝達機構は、例えば、(4)チェーンおよび上記変速手段としてのスプロケットを含むよう構成できる。
上記(1)〜(4)のいずれかの油圧式ステアリングシステムは、(5)車体の後部に、ステアリングシリンダに供給されるオイルを貯蔵するオイルタンクが設けられていることが好ましい。
この構成によれば、ステアリングに関する油圧機構を車体の後部にまとめて配置することができるので、配管作業等のメンテナンスにかかる負担を減らすことができる。
また、上記課題を解決するために、本発明の一実施形態に係るフォークリフトは、(6)上記(1)〜(5)のいずれかの油圧式ステアリングシステムを備えたことを特徴とする。
さらに、上記課題を解決するために、本発明の他の実施形態に係るフォークリフトは、(7)上記(1)〜(4)のいずれかの油圧式ステアリングシステムと、フォークを昇降させるために車体の前部に設けられたリフトシリンダと、マストを傾動させるために車体の前部に設けられたティルトシリンダと、ステアリングシリンダ、リフトシリンダおよびティルトシリンダに供給されるオイルを貯蔵するオイルタンクと、を備えたフォークリフトであって、オイルタンクは、ステアリングシリンダに供給されるオイルを貯蔵するステアリング用オイルタンクと、リフトシリンダおよびティルトシリンダに供給されるオイルを貯蔵する荷役用オイルタンクとに分けられており、ステアリング用オイルタンクは車体の後部に設けられ、かつ荷役用オイルタンクは車体の前部に設けられていることを特徴とする。
この構成によれば、オイルタンクを荷役用オイルタンクとステアリング用オイルタンクとに分けて、それぞれ車体の前部と後部に設けることにより、荷役に関する油圧機構を車体の前部にまとめて配置することができ、かつステアリングに関する油圧機構を車体の後部にまとめて配置することができるので、配管作業等のメンテナンスにかかる負担を減らすことができる。
なお、本明細書では、車体に設けられた運転席(シート)の前方を「車体の前部」といい、運転席の後方を「車体の後部」という。
本発明によれば、配管抵抗を低減することができる油圧式ステアリングシステムおよび該システムを備えたフォークリフトを提供することができる。
本発明の一実施形態に係る油圧式ステアリングシステムの模式図である。 本発明の一実施形態に係るフォークリフトの側面図である。 本発明の一実施形態に係るフォークリフトの油圧回路図である。 本発明の他の実施形態に係る油圧式ステアリングシステムの模式図である。 従来の油圧式ステアリングシステムの模式図である。 従来の油圧式ステアリングシステムの油圧回路図である。
以下、添付図面を参照して、本発明に係る油圧式ステアリングシステムおよび該システムを備えたフォークリフトの好ましい実施形態について説明する。
[第1実施形態]
(油圧式ステアリングシステム)
図1に、本発明の第1実施形態に係る油圧式ステアリングシステム1Aを示す。同図に示すように、本実施形態に係る油圧式ステアリングシステム1Aは、ハンドル2と、ハンドル2に連結されたハンドル軸3と、ステアリングバルブ4と、後輪(操舵輪)11を操舵するためのステアリングシリンダ5と、ステアリングシリンダ5に供給されるオイル(作動油)を貯蔵するオイルタンク6と、オイルタンク6からオイルを吸入して吐出するポンプ7と、ポンプ7を駆動させるモータ8とに加えて、ハンドル軸3とステアリングバルブ4の間に設けられた伝達機構9とを備えている。
本実施形態に係る油圧式ステアリングシステム1Aでは、伝達機構9を介してハンドル2の回転量が車体の後部に設けられたステアリングバルブ4に伝達される。
オイルタンク6とポンプ7は配管10aにより接続され、ポンプ7とステアリングバルブ4(Pポート)は配管10bにより接続され、ステアリングバルブ4(Tポート)とオイルタンク6は配管10cにより接続され、ステアリングバルブ4(LポートおよびRポート)とステアリングシリンダ5は配管10d、10eにより接続されている。
ステアリングバルブ4は、ハンドル2の回転方向に応じてオイルの経路を変更するロータリー式の制御弁4aと、ステアリングシリンダ5に供給されるオイルがハンドル2の回転量に比例した量になるように調整するメータリングポンプ4bとを備えている(図3参照)。メータリングポンプ4bは、後述する伝達機構9の伝達軸9dに連動して回転しながら所定量のオイルを計量した後に、該所定量のオイルをステアリングシリンダ5に供給する。
伝達機構9は、所定の変速比Nに設定されたスプロケット9a、9b(本発明の「変速手段」に相当)と、スプロケット9a、9bに巻回されたチェーン9cと、スプロケット9bに連動して回転する伝達軸9dとを含んでいる。ハンドル2の回転量は、ハンドル軸3からスプロケット9a、9bおよびチェーン9cを経て伝達軸9dに伝達され、伝達軸9dからステアリングバルブ4に伝達される。
伝達機構9では、所定の変速比Nを実現するために、スプロケット9aの径がスプロケット9bの径のN倍の大きさに設定されている。これにより、スプロケット9aが一回転する間にスプロケット9bはN回転する。換言すれば、ハンドル2が一回転する間に伝達軸9dがN回転するので、ハンドル2の回転量がN倍されてステアリングバルブ4に伝達される。ステアリングバルブ4では、メータリングポンプ4bが伝達軸9dに連動してN回転する。
変速比Nが1よりも大きい場合は、ステアリングバルブ4に伝達されるハンドル2の回転量が増える反面、ポンプ7またはモータ8が故障した際に運転者がハンドル2を回転操作するのに必要なトルクも増える。一方、変速比Nが1よりも小さい場合は、ポンプ7またはモータ8が故障した際に運転者がハンドル2を回転操作するのに必要なトルクが減る反面、ステアリングバルブ4に伝達されるハンドル2の回転量も減る。本実施形態では、ステアリングバルブ4に伝達されるハンドル2の回転量を増やすために、変速比Nを1よりも大きな値(例えば、N=1.1〜2.0)に設定している。
本実施形態に係る油圧式ステアリングシステム1Aでは、ステアリングバルブ4を車体の後部に設けているので、図1と図5の比較から明らかなように、ポンプ7とステアリングバルブ4とを接続する配管10bや、ステアリングバルブ4とステアリングシリンダ5とを接続する配管10d、10eの配管長を短くすることができ、配管抵抗を低減することができる。
配管10bの配管抵抗が低減されることにより、本実施形態に係る油圧式ステアリングシステム1Aでは、従来よりも出力の小さい小型のポンプ7やモータ8を使用することができる。なお、小型のポンプ7やモータ8を使用しても、回転数を上げてモータ8を使用することができるので、従来の大型のポンプを使用した場合と比べてステアリングバルブ4へのオイルの供給量が減ってしまうということはない。
また、配管10d、10eの配管抵抗が低減されることにより、配管10d、10eを流れるオイルの圧力損失が低減されるので、ステアリングシリンダ5にかかる圧力は上昇する。このため、本実施形態に係る油圧式ステアリングシステム1Aでは、従来よりもシリンダ径の小さいステアリングシリンダ5を使用したり、ステアリングシリンダ5のシリンダ径を維持したままステアリングバルブ4から供給されるオイルの量を減らしたりしても、ステアリングシリンダ5が後輪11を操舵するために必要な推力を確保することができる。
本実施形態に係る油圧式ステアリングシステム1Aでは、上述したように、シリンダ径の小さいステアリングシリンダ5を使用したり、小型のポンプ7やモータ8を使用したりすることができるので、車体の後部にスペースを確保することができる。
さらに、伝達機構9を構成するチェーン9cには通常遊びが存在するので、ハンドル2の回転開始時とステアリングバルブ4(メータリングポンプ4b)の計量開始時との間にわずかなズレが生じる。一方、ハンドル2の回転開始時とステアリングバルブ4へのオイル到達時との間にもわずかなズレが生じる。ここで、後者のズレが前者のズレよりも大きい場合、すなわち、ステアリングバルブ4にオイルが到達する前にメータリングポンプ4bによる計量が始まった場合には、ステアリングバルブ4にオイルが到達するまでの間、運転者はハンドル操作に引っかかり感を感じてしまう。この点、本実施形態に係る油圧式ステアリングシステム1Aでは、両者のズレが同程度に(または前者のズレの方がわずかに大きく)なるようにチェーン9cに遊びをもたせることで、運転者がハンドル操作に引っかかり感を感じてしまうのを防ぐことができる。
また、本実施形態に係る油圧式ステアリングシステム1Aでは、スプロケット9a、9bによりハンドル2の回転量を変速比倍(N倍)してステアリングバルブ4に伝達することができるので、変速比Nに応じてメータリングポンプ4b一回転当たりの計測量を変更することができる。例えば、ハンドル2一回転当たりのメータリングポンプ4bの計測量(ステアリングバルブ4のオイル吐出量)が120ccで、変速比NがN=2の場合は、ハンドル2が一回転する間にメータリングポンプ4bが2回転して120cc計量すればよいので、メータリングポンプ4b一回転当たりの計測量を60ccにすることができる。すなわち、本実施形態に係る油圧式ステアリングシステム1Aでは、変速比Nを変えることにより、メータリングポンプ4b一回転当たりのオイルの計測量とハンドル2が一回転した際にステアリングシリンダ5に供給されるオイルの量とを一致させる必要がなくなるので、ステアリングバルブ4の選定の幅を広げることができる。
さらに、本実施形態に係る油圧式ステアリングシステム1Aでは、変速比Nを1よりも大きな値に設定しているので、上述したようにメータリングポンプ4b一回転当たりの計測量を減らすことができ、メータリングポンプ4bによる計量時間を短縮することができる。このため、本実施形態に係る油圧式ステアリングシステム1Aでは、ポンプ7から吐出されたオイルがステアリングシリンダ5に供給されるまでの時間を短縮することができるので、例えば、急旋回時に運転者がハンドル操作に引っかかり感を感じてしまうのを防ぐことができる。
なお、厳密に言えば、ステアリングバルブ4では、メータリングポンプ4bによるオイル計量時にわずかにオイル損失が発生する。このオイル損失は、メータリングポンプ4b一回転当たりの計測量が大きいほど大きくなる。この点、本実施形態に係る油圧式ステアリングシステム1Aでは、メータリングポンプ4b一回転当たりの計測量を減らすことができるので、計量時に発生するオイル損失を低減することができる。
(フォークリフト)
図2に、油圧式ステアリングシステム1Aを備えた本発明の第1実施形態に係るフォークリフト100を示す。同図に示すように、本実施形態に係るフォークリフト100は、車体101の前部に駆動輪としての前輪12を備えており、車体101の中央部にバッテリー13を備えている。バッテリー13を覆うカバーの上には運転者が座るためのシート14が設けられている。
また、車体101の前部には、フォーク15と、フォーク15を昇降可能に支持するマスト16と、フォーク15を昇降させるためのリフトシリンダ17と、マスト16を傾動させるためのティルトシリンダ18とが設けられている。
油圧式ステアリングシステム1Aを構成するハンドル2およびハンドル軸3は車体101の前部に設けられており、ステアリングバルブ4、ステアリングシリンダ5、ポンプ7およびモータ8はバッテリー13を挟んで車体101の後部に設けられている。
伝達機構9は、バッテリー13の下方に設けられ、ハンドル軸3とステアリングバルブ4とを連結している。伝達機構9は、複数のスプロケット9a、9bと、複数のチェーン9cと、スプロケット9bに連動して回転する伝達軸9dとを含んでいる。なお、本実施形態に係るフォークリフト100では、伝達軸9dに直接連結されたスプロケットをスプロケット9bとし、それ以外のスプロケットをスプロケット9aとしている。
さらに、車体101の前部には、ステアリングシリンダ5、リフトシリンダ17およびティルトシリンダ18に供給されるオイルを貯蔵するオイルタンク6が設けられている。
図3に、本実施形態に係るフォークリフト100の油圧回路を示す。同図に示すように、本実施形態に係るフォークリフト100の油圧回路は、ステアリング系油圧回路19と荷役系油圧回路20とから構成されている。ただし、本実施形態では、オイルタンク6をステアリング系油圧回路19と荷役系油圧回路20とで共用している。
なお、荷役系油圧回路20は、従来のフォークリフトにおける荷役系油圧回路と同様の構成であるため、ここでは説明を省略する。
ステアリング系油圧回路19では、運転者によってハンドル2が回転操作されると、モータ8が、ハンドル軸3の回転を検出するセンサから出力された検出信号を受けてポンプ7を駆動させ、ポンプ7が、配管10aを介してオイルタンク6からオイルを吸入し、配管10bを介してステアリングバルブ4の制御弁4aに吸入したオイルを供給する。
制御弁4aに供給されたオイルは、制御弁4aを経由してメータリングポンプ4bに供給され、メータリングポンプ4bによりハンドル2の回転量に比例した量になるように調整(計量)される。調整されたオイルは、制御弁4aおよび配管10d(または配管10e)を経由してステアリングシリンダ5の一方の油室に供給される。また、ステアリングシリンダ5の他方の油室内のオイルは、配管10e(または配管10d)、制御弁4aおよび配管10cを経由してオイルタンク6に回収される。
[第2実施形態]
(油圧式ステアリングシステム)
図4に、本発明の第2実施形態に係る油圧式ステアリングシステム1Bを示す。同図に示すように、本実施形態に係る油圧式ステアリングシステム1Bは、リフトシリンダ17およびティルトシリンダ18に供給されるオイルを貯蔵する荷役用オイルタンク6aと、ステアリングシリンダ5にのみ供給されるオイルを貯蔵するステアリング用オイルタンク6bとが独立して設けられていること以外の点について、第1実施形態に係る油圧式ステアリングシステム1Aと共通している。
荷役用オイルタンク6aは、第1実施形態におけるオイルタンク6と同様に車体101の前部に設けられている。一方、ステアリング用オイルタンク6bは、車体101の後部に設けられている。より具体的には、ステアリング用オイルタンク6bは、シリンダ径の小さいステアリングシリンダ5を使用したり、小型のポンプ7やモータ8を使用したりしたことにより空いたスペースに設けられている。
ステアリングシリンダ5に供給されるオイルは、リフトシリンダ17およびティルトシリンダ18に供給されるオイルよりも少ないので、ステアリング用オイルタンク6bは、荷役用オイルタンク6aよりも小型にすることができる。
本実施形態に係る油圧式ステアリングシステム1Bでは、ステアリング用オイルタンク6bを車体101の後部に設けているので、ステアリング用オイルタンク6bとポンプ7とを接続する配管10aや、ステアリングバルブ4(Tポート)とオイルタンク6とを接続する配管10cの配管長を短くすることができ、配管抵抗を低減することができる。
さらに、本実施形態に係る油圧式ステアリングシステム1Bでは、荷役に関する油圧機構を車体101の前部にまとめて配置することができ、かつステアリングに関する油圧機構を車体101の後部にまとめて配置することができるので、配管作業等のメンテナンスにかかる負担を大幅に減らすことができる。
以上、本発明に係る油圧式ステアリングシステムおよび該システムを備えたフォークリフトの好ましい実施形態について説明したが、本発明は上記各実施形態に限定されるものではない。
例えば、上記各実施形態では、スプロケット9a、9b、チェーン9cおよび伝達軸9dからなる伝達機構9を用いたが、ハンドル2の回転量をステアリングバルブ4に伝達することができる機械的な伝達機構であれば、任意に構成できる。例えば、ユニバーサルジョイントやケーブル等で伝達機構を構成することもできる。
また、上記各実施形態では、バッテリー13の下方を通るように伝達機構9を設けているが、バッテリー13の側面を通るように伝達機構9を設けてもよい。
さらに、上記各実施形態では、ステアリングバルブ4に伝達されるハンドル2の回転量を増やすために、変速比Nを1よりも大きな値に設定しているが、ポンプ7またはモータ8が故障した際に運転者がハンドル2を回転操作するのに必要なトルクが減るように、変速比Nを1よりも小さな値に設定してもよいし、変速比Nを1に設定してもよい。
さらに、上記各実施形態では、ロータリー式の制御弁4aとメータリングポンプ4bとで構成されたステアリングバルブ4を使用しているが、ハンドル2の回転量に応じた量のオイルをステアリングシリンダ5に供給できるステアリングバルブであれば、任意に構成できる。
また、本発明では、ハンドル2の回転量が伝達機構9により変速比倍(N倍)されてステアリングバルブ4に伝達されるので、変速比Nを変更することで吐出量(メータリングポンプ4b一回転当たりの吐出量)の異なる任意のステアリングバルブ4を使用することができる。例えば、高効率となる回転数やトルクでモータ8を使用できるように、ステアリングバルブ4を選定してもよい。この場合、まずモータ8の効率からステアリングバルブ4の吐出量が決定され、次いで伝達機構9の変速比Nが決定される。
1A、1B 油圧式ステアリングシステム
2 ハンドル
3 ハンドル軸
4 ステアリングバルブ
4a 制御弁
4b メータリングポンプ
5 ステアリングシリンダ
6 オイルタンク
6a 荷役用オイルタンク
6b ステアリング用オイルタンク
7 ポンプ
8 モータ
9 伝達機構
9a、9b スプロケット(変速手段)
9c チェーン
9d 伝達軸
10a〜10e 配管
11 後輪
12 前輪
13 バッテリー
14 シート
15 フォーク
16 マスト
17 リフトシリンダ
18 ティルトシリンダ
19 ステアリング系油圧回路
20 荷役系油圧回路
100 フォークリフト
101 車体

Claims (7)

  1. 車体の前部に設けられたハンドルと、前記ハンドルとともに回転するように前記ハンドルに連結されたハンドル軸と、後輪を操舵するために前記車体の後部に設けられたステアリングシリンダと、前記車体の後部に設けられたポンプから吐出されたオイルを前記ハンドルの回転量に応じて前記ステアリングシリンダに供給するステアリングバルブとを備えた油圧式ステアリングシステムであって、
    前記ステアリングバルブは、前記車体の後部に設けられ、かつ前記回転量を伝達する機械的な伝達機構を介して前記ハンドル軸に連結されていることを特徴とする油圧式ステアリングシステム。
  2. 前記伝達機構は、所定の変速比に設定された変速手段を有し、前記変速手段により前記回転量を変速比倍して前記ステアリングバルブに伝達することを特徴とする請求項1に記載の油圧式ステアリングシステム。
  3. 前記変速比は、前記回転量を増やすように設定されていることを特徴とする請求項2に記載の油圧式ステアリングシステム。
  4. 前記伝達機構は、チェーンおよび前記変速手段としてのスプロケットを含むことを特徴とする請求項2または3に記載の油圧式ステアリングシステム。
  5. 前記車体の後部に、前記ステアリングシリンダに供給されるオイルを貯蔵するオイルタンクが設けられていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の油圧式ステアリングシステム。
  6. 請求項1〜5のいずれかの油圧式ステアリングシステムを備えたことを特徴とするフォークリフト。
  7. 請求項1〜4のいずれかの油圧式ステアリングシステムと、
    フォークを昇降させるために前記車体の前部に設けられたリフトシリンダと、
    マストを傾動させるために前記車体の前部に設けられたティルトシリンダと、
    前記ステアリングシリンダ、前記リフトシリンダおよび前記ティルトシリンダに供給されるオイルを貯蔵するオイルタンクと、
    を備えたフォークリフトであって、
    前記オイルタンクは、前記ステアリングシリンダに供給されるオイルを貯蔵するステアリング用オイルタンクと、前記リフトシリンダおよび前記ティルトシリンダに供給されるオイルを貯蔵する荷役用オイルタンクとに分けられており、
    前記ステアリング用オイルタンクは前記車体の後部に設けられ、かつ前記荷役用オイルタンクは前記車体の前部に設けられていることを特徴とするフォークリフト。
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