JP2013216027A - 熱収縮積層フィルム - Google Patents

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Abstract

【課題】低温収縮性、剛性、低温伸び、透明性及び剥離強度に優れる熱収縮積層フィルムを提供すること。
【解決手段】表面層及び中間層を含む、少なくとも一軸方向に延伸された熱収縮積層フィルムであって、前記表面層が、少なくとも1種のポリエステル系樹脂を含み、前記中間層が、1〜60質量%の、ビニル芳香族炭化水素と共役ジエンからなるブロック共重合体(A)と、ビニル芳香族炭化水素と共役ジエンからなるブロック共重合体(B)と、を含むブロック共重合体混合物と、40〜99質量%の、ビニル芳香族炭化水素と共役ジエンからなるブロック共重合体(C)と、を含む、熱収縮積層フィルム。
【選択図】なし

Description

本発明は、熱収縮積層フィルムに関する。
ビニル芳香族炭化水素含有量が比較的高い、ビニル芳香族炭化水素と共役ジエンとからなるブロック共重合体は、透明性、耐衝撃性等の特性を利用して、射出成形用途や、シート、フィルム等の押し出し成形用途等に使用されている。
とりわけビニル芳香族炭化水素と共役ジエンとからなるブロック共重合体を用いた熱収縮性フィルムは、従来使用されている塩化ビニル樹脂における残留モノマーの問題や、可塑剤の残留及び焼却時の塩化水素の発生の問題もないため、食品包装やキャップシール、ラベル等に利用されている。
また、収縮ラベル用の熱収縮フィルムとしては、主にポリエステル系の熱収縮フィルムも用いられている。
ポリエステル系熱収縮フィルムは低温収縮性に優れており、自然収縮率も低く、剛性も良好であるが、収縮ムラ等の収縮仕上がり性が欠点である。
従来から、自然収縮性、低温収縮性、透明性、機械強度、包装機械適性等の特性を満足する熱収縮フィルムを得るために種々の検討がなされている。
特許文献1には、耐熱性、低温収縮性、耐溶剤性に優れると共に、低コストでベースフィルムの層間剥離が発生し難いシュリンクラベルとして、外面層がポリエステル系樹脂からなり、中間層がスチレン系樹脂とポリエステル系樹脂との複合樹脂からなる積層フィルムが開示されている。
特許文献2には、優れた耐破断性、剛性及び収縮仕上がり性を有し、かつ自然収縮及び層間剥離を抑えた熱収縮性積層フィルム(熱収縮積層フィルム)として、ポリエステル樹脂を主成分としてなる表面層(S層)、スチレン系樹脂を主成分としてなる中間層(M層)、接着性樹脂を主成分としてなる接着層(AD層)を有する積層フィルムが開示されている。
特許文献3には、低温収縮性、腰強さ、及び収縮仕上がり性に優れ、かつ再生添加が可能な、収縮ラベル等の用途に適した熱収縮性積層フィルムとして、ポリオレフィン系樹脂と、ポリ乳酸系樹脂と、調整剤とからなる混合樹脂組成物を主成分としてなる(I)層と、ポリ乳酸系樹脂を主成分としてなる(II)層からなる積層フィルムを少なくとも一方向に延伸してなる積層フィルムが開示され、特許文献4には、優れた耐磨耗性を有する熱収縮性多層フィルム及び該フィルムを基材となる熱収縮性多層ラベルとして、耐磨耗層、ポリエステル系樹脂を含有する表面層、ポリスチレン系樹脂を含有する中間層、ポリエステル系樹脂を含有する裏面層をこの順に積層することを特徴とする熱収縮性多層フィルムが開示されている。
特許文献5には、熱収縮特性、透明性、常温における層間接着に優れ、高温で処理しても剥離しにくく、かつ、加工時等にフィルムを折り曲げた際に生じる白化を抑制した熱収縮性積層フィルムとして、表層としてポリエステル系樹脂を含有する樹脂組成物、中間層、接着層としてポリエステル系樹脂とポリスチレン系樹脂の組成比が異なる組成物を用いた熱収縮性多層フィルムが開示されている。
特開2004−170715号公報 特開2006−315416号公報 特開2008−44365号公報 特開2009−154500号公報 特開2010−264657号公報
しかしながら、上述したような従来の熱収縮積層フィルムは、いずれにおいても、低温収縮性、剛性、低温伸び、透明性及び剥離強度において未だ改良の余地があり、収縮包装、収縮結束包装及び収縮ラベル等に用いる熱収縮積層フィルムとして、十分な特性を有していない。
本発明が解決しようとする課題は、低温収縮性、剛性、低温伸び、透明性及び剥離強度に優れる熱収縮積層フィルムを提供することである。
本発明者らは、上述したような熱収縮性フィルムに関する従来技術の課題を解決するために鋭意検討を重ねた結果、熱収縮積層フィルムの中間層として特定のブロック共重合体混合物と特定のブロック共重合体を使用し、かつその表面層としてポリエステル系樹脂を使用した熱収縮積層フィルムが、上記課題を解決し得ることを見出し、本発明を完成した。
すなわち本発明は下記の通りである。
[1]
表面層及び中間層を含む、少なくとも一軸方向に延伸された熱収縮積層フィルムであって、
前記表面層が、少なくとも1種のポリエステル系樹脂を含み、
前記中間層が、1〜60質量%の、ビニル芳香族炭化水素と共役ジエンからなるブロック共重合体(A)と、ビニル芳香族炭化水素と共役ジエンからなるブロック共重合体(B)と、を含むブロック共重合体混合物と、40〜99質量%の、ビニル芳香族炭化水素と共役ジエンからなるブロック共重合体(C)と、を含み、
前記ブロック共重合体混合物は、50〜80質量%の前記ブロック共重合体(A)と20〜50質量%の前記ブロック共重合体(B)と、を含み、
前記ブロック共重合体(A)は、ビニル芳香族炭化水素含有量30〜50質量%と共役ジエン含有量50〜70質量%からなり、GPC測定によるピーク分子量が3万〜7万であり、ビニル芳香族炭化水素重合体ブロックのピーク分子量を1万〜3万の範囲に少なくとも1つ有し、
前記ブロック共重合体(B)は、ビニル芳香族炭化水素含有量30〜50質量%と共役ジエン含有量50〜70質量%からなり、GPC測定によるピーク分子量が7万を超え13万以下であり、ビニル芳香族炭化水素重合体ブロックのピーク分子量を1万〜3万の範囲に少なくとも1つ有し、
前記ブロック共重合体(C)は、ビニル芳香族炭化水素含有量60〜95質量%と共役ジエン5〜40質量%からなり、GPC測定によるピーク分子量が3万〜50万であり、ビニル芳香族炭化水素重合体ブロックのピーク分子量を1万〜10万の範囲に少なくとも1つ有する、熱収縮積層フィルム。
[2]
前記ブロック共重合体混合物が、55〜75質量%の前記ブロック共重合体(A)と、25〜45質量%の前記ブロック共重合体(B)と、を含む、[1]に記載の熱収縮積層フィルム。
[3]
前記ブロック共重合体(B)が、ブロック共重合体(A)から非ハロゲン系カップリング剤を用いて得られるブロック共重合体である、[1]又は[2]に記載に記載の熱収縮積層フィルム。
[4]
前記中間層が、0.1〜80質量%の、下記(a)〜(c)からなる群から選ばれる少なくとも1種のビニル芳香族炭化水素系重合体をさらに含む、[1]乃至[3]のいずれかに記載の熱収縮積層フィルム。
(a)スチレン系重合体
(b)ビニル芳香族炭化水素と、脂肪族不飽和カルボン酸、脂肪族不飽和カルボン酸無水物及び脂肪族不飽和カルボン酸エステルから選ばれる少なくとも1種の脂肪族不飽和カルボン酸又はその誘導体との共重合体
(c)ゴム変性スチレン系重合体
[5]
前記ポリエステル系樹脂が、ジカルボン酸成分とジオール成分とから構成されたものであり、
前記ジカルボン酸成分と、前記ジオール成分とは、各々の総量(各100モル%)に対して60〜100モル%の量で主成分をそれぞれ含み、その他の成分の合計量が、前記ジカルボン酸成分の総量(100モル%)と前記ジオール成分の総量(100モル%)との合計(200モル%)に対して10〜40モル%である、[1]乃至[4]のいずれかに記載の熱収縮積層フィルム。
[6]
前記ジカルボン酸の主成分がテレフタル酸であり、前記ジオール成分の主成分がエチレングリコールであり、前記その他の成分が、1,4−シクロヘキサンジメタノールである、[5]に記載の熱収縮積層フィルム。
[7]
前記1,4−シクロヘキサンジメタノールの量が、前記ジカルボン酸成分総量(100モル%)と前記ジオール成分の総量(100モル%)との合計(200モル%)に対して、10〜40モル%の範囲である、[5]又は[6]に記載の熱収縮積層フィルム。
[8]
前記中間層が、3〜30質量%のポリエステル系樹脂をさらに含む、[1]乃至[7]のいずれかに記載の熱収縮積層フィルム。
本発明によれば、低温収縮性、剛性、低温伸び、透明性及び剥離強度に優れる熱収縮積層フィルムを提供することができる。
以下、本発明を実施するための形態(以下、「本実施形態」と言う。)について、以下詳細に説明する。なお、本発明は、以下の実施形態に限定されるものではなく、その要旨の範囲内で種々変形して実施することができる。
〔熱収縮積層フィルム〕
本実施形態の熱収縮積層フィルムは、表面層及び中間層を含む、少なくとも一軸方向に延伸された熱収縮積層フィルムであって、
前記表面層が、少なくとも1種のポリエステル系樹脂を含み、
前記中間層が、1〜60質量%の、ビニル芳香族炭化水素と共役ジエンからなるブロック共重合体(A)と、ビニル芳香族炭化水素と共役ジエンからなるブロック共重合体(B)と、を含むブロック共重合体混合物と、40〜99質量%の、ビニル芳香族炭化水素と共役ジエンからなるブロック共重合体(C)と、を含み、
前記ブロック共重合体混合物は、50〜80質量%の前記ブロック共重合体(A)と20〜50質量%の前記ブロック共重合体(B)と、を含み、
前記ブロック共重合体(A)は、ビニル芳香族炭化水素含有量30〜50質量%と共役ジエン含有量50〜70質量%からなり、GPC測定によるピーク分子量が3万〜7万であり、ビニル芳香族炭化水素重合体ブロックのピーク分子量を1万〜3万の範囲に少なくとも1つ有し、
前記ブロック共重合体(B)は、ビニル芳香族炭化水素含有量30〜50質量%と共役ジエン含有量50〜70質量%からなり、GPC測定によるピーク分子量が7万を超え13万以下であり、ビニル芳香族炭化水素重合体ブロックのピーク分子量を1万〜3万の範囲に少なくとも1つ有し、
前記ブロック共重合体(C)は、ビニル芳香族炭化水素含有量60〜95質量%と共役ジエン5〜40質量%からなり、GPC測定によるピーク分子量が3万〜50万であり、ビニル芳香族炭化水素重合体ブロックのピーク分子量を1万〜10万の範囲に少なくとも1つ有する、熱収縮積層フィルムである。
本実施形態の熱収縮積層フィルムは、低温収縮性、剛性、低温伸び、透明性に優れ、とりわけフィルムの中間層と表面層との剥離強度が大きいことから、外部応力による剥離が起こりにくいフィルムである。そして、本実施形態の熱収縮積層フィルムは、低温収縮性、剛性、低温伸び、透明性及び剥離強度に優れるため、収縮包装、収縮結束包装及び収縮ラベル等として好適に用いることのできる熱収縮積層フィルムである。
本実施形態の熱収縮積層フィルムは、以下に記載するような中間層及び表面層を含むフィルムであって、かつ少なくとも一軸方向に延伸されたフィルムである。
かかるフィルムとしては、主収縮方向における80℃温水中の10秒間における熱収縮率が30%以上であることが好ましく、40%以上であることがより好ましい。
本実施形態において、「主収縮方向」とは、熱収縮積層フィルムの横方向、縦方向のうち、収縮率のうち大きい方向を言うものとする。また、主収縮方向は、少なくとも一軸方向に延伸される延伸倍率の大きい方の方向である。
本実施形態において、熱収縮率は、以下の実施例に記載する方法により測定することができる。
(表面層)
本実施形態の熱収縮積層フィルムを構成する表面層は、少なくとも1種のポリエステル系樹脂を含む。
ポリエステル系樹脂は、フィルムに剛性、低温伸びを付与し、及び、低温収縮を付与しつつ自然収縮を抑える。
表面層に含まれるポリエステル系樹脂としては、ジカルボン酸成分とジオール成分から構成されたものが好ましい。
ジカルボン酸成分としては、例えば、テレフタル酸、イソフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸等が挙げられる。
ジオール成分としては、例えば、エチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、1,4−シクロヘキサンジメタノール等が挙げられる。
ポリエステル系樹脂は、テレフタル酸とエチレングリコールから構成されたものが好ましい。
ポリエステル系樹脂は単体に限られず、2種類以上のポリエステル系樹脂のブレンドであってもよい。
得られるポリエステル系樹脂の結晶性が低くなるため、ジカルボン酸成分及び/又はジオール成分を混合物系にすることが好適である。
ポリエステル系樹脂が混合物系である場合、ジカルボン酸成分とジオール成分とは、各々の総量(各100モル%)に対して60〜100モル%の量で主成分としてジカルボン酸成分とジオール成分とをそれぞれ1種含み、主成分の長所を活かし、また、結晶化度を低くするためには、当該主成分以外のその他の成分の合計量が、ジカルボン酸成分の総量(100モル%)とジオール成分の総量(100モル%)の合計(200モル%)に対して10〜40モル%であることが好ましく、20〜35モル%であることがより好ましい。
中でも、ジカルボン酸成分が混合物系である場合、主成分としてテレフタル酸を使用し、その他の成分として、イソフタル酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、コハク酸、及びアジピン酸からなる群から選ばれる少なくとも1種を使用することが好ましい。
ジオール成分が混合物系である場合、主成分としてエチレングリコールを使用し、その他の成分として、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、ジエチレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、及び1,4−シクロヘキサンジメタノールからなる群から選ばれる少なくとも1種を使用することが好ましく、1,4−シクロヘキサンジメタノールを使用することがより好ましい。
ポリエステル系樹脂としては、ジカルボン酸成分がテレフタル酸であり、かつ、ジオール成分の主成分がエチレングリコールであり、その他の成分が1,4−シクロヘキサンジメタノールであることが好ましい。
この場合、1,4−シクロヘキサンジメタノールの量は、合計200モル%に対して、10〜40モル%であることが好ましく、20〜35モル%であることがより好ましい。
かかる量範囲でエチレングリコールと1,4−シクロヘキサンジメタノールとを使用することにより、得られるポリエステル系樹脂の結晶性がほとんどなくなり、かつ耐破断性も向上される。
このようなポリエステル系樹脂として、例えば、市販されている「PETG6763」(イーストマンケミカル社製)、及び、「SKYREEN PETG」(SKケミカル社製)等が挙げられる。
表面層を構成する組成物を製造する方法については、特に制限されるものではなく、公知の方法を利用できる。
例えば、オープンロール、バンバリーミキサー、単軸スクリュー押出機、2軸スクリュー押出機、コニーダ、多軸スクリュー押出機等の一般的な混和機を用いた溶融混練方法、各成分を溶解又は分散混合後、溶剤を加熱除去する方法等が適用できる。
特に、押出機による溶融混練法が、生産性、良混練性の観点から好ましい。
(中間層)
本実施形態の熱収縮積層フィルムは、中間層、表面層の順に積層されるフィルムである。
本実施形態の熱収縮積層フィルムを構成する中間層は、ビニル芳香族炭化水素と共役ジエンからなるブロック共重合体(A)と、ビニル芳香族炭化水素と共役ジエンからなるブロック共重合体(B)と、を含むブロック共重合体混合物と、ビニル芳香族炭化水素と共役ジエンからなるブロック共重合体(C)と、を含む。
ブロック共重合体混合物を1〜60質量%、ブロック共重合体(C)を40〜99質量%、好ましくはブロック共重合体混合物を3〜55質量%、ブロック共重合体(C)を45〜97質量%、より好ましくはブロック共重合体混合物を5〜50質量%、ブロック共重合体(C)を50〜95質量%含む。
中間層を構成するブロック共重合体混合物とブロック共重合体(C)をかかる含有量で中間層に含むことにより、剛性と低温伸びに優れる熱収縮積層フィルムとすることができる。
ブロック共重合体混合物中において、ブロック共重合体(A)を50〜80質量%、ブロック共重合体(B)を20〜50質量%含む。
好ましくは、ブロック共重合体混合物中において、ブロック共重合体(A)を55〜75質量%、ブロック共重合体(B)を25〜45質量%含む。
ブロック共重合体(A)とブロック共重合体(B)をかかる含有量で中間層に含むことにより、表面層と中間層の層間剥離強度に優れる熱収縮積層フィルムとすることができる。
ブロック共重合体(A)は、ビニル芳香族炭化水素含有量30〜50質量%と、共役ジエン含有量50〜70質量%からなる重合体である。
好ましくはビニル芳香族炭化水素含有量が32〜48質量%、共役ジエン含有量が52〜68質量%であり、ビニル芳香族炭化水素含有量と共役ジエン含有量とがかかる範囲内にあることにより、表面層と中間層の層間剥離強度と低温伸びに優れる熱収縮積層フィルムとすることができる。
ブロック共重合体(A)のGPC測定によるピーク分子量は3万〜7万であり、好ましくは3.5万〜6.5万であり、ビニル芳香族炭化水素重合体ブロックのピーク分子量は1万〜3万、好ましくは1万〜2.7万、より好ましくは1.2万〜2.5万の範囲に少なくとも1つ有する。
ブロック共重合体(B)は、ビニル芳香族炭化水素含有量30〜50質量%と、共役ジエン含有量50〜70質量%からなる重合体である。
好ましくはビニル芳香族炭化水素含有量が32〜48質量%、共役ジエン含有量が52〜68質量%であり、ビニル芳香族炭化水素含有量と共役ジエン含有量とがかかる範囲内にあることにより、表面層と中間層の層間剥離強度と低温伸びに優れる熱収縮積層フィルムとすることができる。
ブロック共重合体(B)のGPC測定によるピーク分子量は7万を超え13万以下であり、好ましくは7.5万〜12.5万であり、ビニル芳香族炭化水素重合体ブロックのピーク分子量は1万〜3万、好ましくは1万〜2.7万、より好ましくは1.2万〜2.5万の範囲に少なくとも1つ有する。
ブロック共重合体(A)のGPC測定によるピーク分子量が3万〜7万であり、ビニル芳香族炭化水素重合体ブロックのピーク分子量が1万〜3万の範囲に少なくとも1つ有し、ブロック共重合体(B)のGPC測定によるピーク分子量が7万を超え13万以下であり、ビニル芳香族炭化水素重合体ブロックのピーク分子量が1万〜3万の範囲に少なくとも1つ有するブロック共重合体混合物とすることによってフィルムの製膜性及び表面層と中間層の層間剥離強度に優れる熱収縮積層フィルムとすることができる。
ブロック共重合体(A)及びブロック共重合体(B)のピーク分子量はGPC測定により求めることができる。
具体的には、ブロック共重合体(A)又はブロック共重合体(B)をGPCにかけてGPC曲線を得た後、単分散ポリスチレンをGPCにかけてそのピークカウント数と分子量から作成した検量線を用いて、常法(「ゲルパーミエーションクロマトグラフィー」、81〜85頁(1976年、日本国丸善株式会社発行)に従って算出することによって、ピーク分子量を求めることができる。
ピーク分子量とは、分子量分布曲線における横軸を分子量とした時の縦軸の高さの変化量の第1次微分値が零となる分子量を意味する。
ブロック共重合体(A)及びブロック共重合体(B)のビニル芳香族炭化水素重合体ブロックのピーク分子量は、四酸化オスミウムを触媒として、ジ・ターシャリーブチルハイドロパーオキサイドによりブロック共重合体を酸化分解する方法〔I.M.KOLTHOFF,et al.,J.Polym.Sci.1,429(1946)に記載の方法〕により得たビニル芳香族炭化水素重合体ブロック成分を試料とする以外は前述と同様にゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)で分析することにより求めることができる。
ブロック共重合体(A)及びブロック共重合体(B)は、それぞれ、例えば、炭化水素溶媒中で、有機リチウム化合物をアニオン重合開始剤としてビニル芳香族炭化水素を重合させ、次いで、得られた重合体とブタジエンを重合させ、更に場合によりこれらの操作を繰り返す方法により製造することができる。
ブロック共重合体のピーク分子量は、有機リチウム化合物量を制御することにより調整することができる。
ブロック共重合体混合物は、2種類のブロック共重合体(A)及びブロック共重合体(B)を混合させることにより得ることができる。
かかる混合方法としては、それぞれの重合反応終了後、反応溶液を混合して、水、アルコール、酸等を添加して活性種を失活させ、又は、それぞれの重合反応終了後、反応溶液を別々に失活させ、混合して、得られた混合溶液を、例えばスチームストリッピング等を行って重合溶媒を分離し、乾燥する方法が挙げられる。
ブロック共重合体(A)及びブロック共重合体(B)をそれぞれの反応溶液から個別に重合溶媒を分離、乾燥して得られたブロック共重合体をロール等でブレンドして得る方法も挙げられる。
ブロック共重合体混合物は以下の方法によっても得ることができる。
ブロック共重合体(A)を重合した後、重合系内に適当なカップリング剤を有機リチウム化合物に対して、所定量添加することにより得られる共重合体生成物をブロック共重合体(B)とし、得られたブロック共重合体(B)をブロック共重合体(A)と混合することにより得ることができる。
かかる方法により得られるブロック共重合体混合物は、ビニル芳香族炭化水素を主体とする重合体ブロック部分の分子量及び分子量分布がブロック共重合体(A)とブロック共重合体(B)でまったく同じになるため、表面層と中間層の層間剥離強度に優れる熱収縮積層フィルムとすることができる。
ブロック共重合体(A)及びブロック共重合体(B)は、後述するブロック共重合体(C)と同様に従来公知の方法により製造でき、ビニル芳香族炭化水素の種類、共役ジエンの種類、炭化水素溶媒の種類、有機リチウム化合物の種類並びに極性化合物及びランダム化剤の種類等についてもブロック共重合体(C)と同様のものが使用できる。
ブロック共重合体(B)がブロック共重合体(A)をカップリング反応することによって得られる場合、カップリング剤としては、例えば2官能性の、ジグリシジルエーテル、ジ(グリシジルオキシ)(メチル)フェニルシランのようなエポキシ化合物、ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、トリメトキシメチルシラン、トリエトキシシラン、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシランのようなアルコキシケイ素化合物、安息香酸メチル、安息香酸エチルのようなエステル化合物、ジビニルベンゼン等のようなビニルアレン類、ジクロルジメチルシラン、フェニルメチルジクロロシランのようなハロゲン化ケイ素化合物、ジクロロジメチルスズ、テトラクロロスズのようなスズ化合物、テトラクロロシランのようなケイ素化合物、等が挙げられる。
中でも、2官能カップリング剤が好適に用いられ、また、加工時の加熱変色性の観点から、非ハロゲン系カップリング剤を用いることが好ましい。
カップリング剤は、1種のみを用いてもよく、2種以上を混合して使用してもよい。
ブロック共重合体(C)は、ビニル芳香族炭化水素含有量60〜95質量%と、共役ジエン含有量5〜40質量%からなる重合体である。
好ましくはビニル芳香族炭化水素含有量63〜95質量%、共役ジエン含有量5〜37質量%であり、ビニル芳香族炭化水素含有量と共役ジエン含有量とがかかる範囲内にあることにより、低温伸びと剛性のバランス性能が良好で、透明性に優れる熱収縮積層フィルムとすることができる。
ブロック共重合体(C)のGPC測定によるピーク分子量は3万〜50万であり、好ましくは5万〜40万であり、ビニル芳香族炭化水素重合体ブロックのピーク分子量は1万〜10万、好ましくは1.3万〜8万の範囲に少なくとも1つ有する。
ブロック共重合体(C)のピーク分子量がかかる範囲内にあることにより、機械的強度に優れた構成材料とすることができ、ビニル芳香族炭化水素重合体ブロックのピーク分子量がかかる範囲内であることにより、剛性と低温伸びに優れる熱収縮積層フィルムとすることができ、成形加工性と透明性も良好なものとなる。
ブロック共重合体(C)中に組み込まれているビニル芳香族炭化水素重合体ブロックのブロック率は、10〜98質量%が好ましく、15〜95質量%がより好ましく、20〜90質量%がさらに好ましい。
ブロック率が10〜98質量%であることにより、本実施形態の熱収縮積層フィルムの剛性と低温伸びのバランスが優れたものとなる。
ビニル芳香族炭化水素ブロックのブロック率は、ブロック共重合体の製造時において、少なくとも一部のビニル芳香族炭化水素と共役ジエンとが共重合する工程におけるビニル芳香族炭化水素と共役ジエンの質量比、重合反応性比等を調整することにより制御できる。
具体的な方法としては、(イ)ビニル芳香族炭化水素と共役ジエンとの混合物を連続的に重合系に供給して重合する、及び/又は、(ロ)極性化合物及び/又はランダム化剤を使用してビニル芳香族炭化水素と共役ジエンとを共重合する、等の方法が挙げられる。
極性化合物及びランダム化剤としては、例えば、テトラヒドロフラン、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル等のエーテル類、トリエチルアミン、テトラメチルエチレンジアミン等のアミン類;チオエーテル類;ホスフィン類;ホスホルアミド類;アルキルベンゼンスルホン酸塩;カリウムやナトリウムのアルコキシド等が挙げられる。
ブロック共重合体(C)のビニル芳香族炭化水素重合体ブロックのブロック率は、四酸化オスミウムを触媒として、ジ・ターシャリーブチルハイドロパーオキサイドによりブロック共重合体を酸化分解する方法〔I.M.KOLTHOFF,et al.,J.Polym.Sci.1,429(1946)に記載の方法〕により得たビニル芳香族炭化水素重合体ブロック成分(但し平均重合度が約30以下のビニル芳香族炭化水素重合体成分は除かれている)を定量し、下記の式により算出することができる。
ブロック共重合体中のビニル芳香族
炭化水素重合体ブロックの質量
ブロック率(%)= ―――――――――――――――――――――― ×100
ブロック共重合体中の全ビニル
芳香族炭化水素の質量
ブロック共重合体(C)として、ビニル芳香族炭化水素含有量60〜95質量%と共役ジエン5〜40質量%からなり、GPC測定によるピーク分子量が3万〜50万であり、ビニル芳香族炭化水素重合体ブロックのピーク分子量を1万〜10万の範囲に少なくとも1つ有し、ブロック共重合体であれば特に限定されるものではないが、以下のようなブロック共重合体であることが好ましい。
ブロック共重合体(C)は、ビニル芳香族炭化水素を主体とする重合体ブロックAの少なくとも1個と、共役ジエンの重合体ブロックBの少なくとも1個と、からなるブロック共重合体を含んでいてもよい。
ビニル芳香族炭化水素を主体とする重合体ブロックAとして、「主体とする」とは、ビニル芳香族炭化水素を90質量%を超えて含むことを意味し、かかる重合体ブロックAとしては、ビニル芳香族炭化水素単独重合体ブロック、又はビニル芳香族炭化水素を90質量%を超えて含有する、ビニル芳香族炭化水素と共役ジエンとの共重合体ブロックが挙げられる。
共役ジエンの重合体ブロックBとしては、ビニル芳香族炭化水素を10〜90質量%含有する、ビニル芳香族炭化水素と共役ジエンとの共重合体ブロック、又は共役ジエン単独重合体ブロックが挙げられる。
ビニル芳香族炭化水素を主体とする重合体ブロックA及び共役ジエンの重合体ブロックB中に、ビニル芳香族炭化水素と共役ジエンとのランダム共重合体部分が存在する場合、共重合されているビニル芳香族炭化水素は、重合体ブロックA又は重合体ブロックB中に均一に分布していても、テーパー(漸減)状に分布していてもよい。
ビニル芳香族炭化水素と共役ジエンとのランダム共重合体部分は、ビニル芳香族炭化水素が均一に分布している部分及び/又はテーパー状に分布している部分が複数個共存してもよい。
ブロック共重合体(C)が、重合体ブロックA及び重合体ブロックBの一方又は双方において複数個からなる場合には、複数個の重合体ブロック同士は分子量、組成、種類等が互いに異なるものであってもよい。
ブロック共重合体(C)は、従来公知の方法により合成することができるが、例えば、特公昭36−19286号公報、特公昭43−17979号公報、特公昭48−2423号公報、特公昭49−36957号公報、特公昭57−49567号公報、特公昭58−11446号公報等に開示されている、炭化水素溶剤中で有機リチウム化合物等のアニオン重合開始剤を用いてビニル芳香族炭化水素と共役ジエンをブロック共重合する方法により合成することができる。
ブロック共重合体(C)のポリマー構造としては、例えば、下記(i)〜(iii)のような線状ブロック共重合体が挙げられる。
A−(B−A)n・・・(i)
A−(B−A)n−B・・・(ii)
B−(A−B)n+1・・・(iii)
ここで、Aはビニル芳香族炭化水素を主体とする重合体ブロックAであり、Bは共役ジエンの重合体ブロックBである。
重合体ブロックAと重合体ブロックBとの境界は、必ずしも明瞭に区別される必要はない。
nは1以上の整数であり、一般的には1〜5である。
また、ブロック共重合体(C)のポリマー構造は、上記線状ブロック共重合体のほか、下記(iv)〜(vii)のような構造のものも挙げられる。
[(A−B)km−X・・・(iv)
[(A−B)k−A]m−X・・・(v)
[(B−A)km−X・・・(vi)
[(B−A)k−B]m−X・・・(vii)
ここで、A、Bは、式(i)〜(iii)と同様であり、k及びmは1以上の整数であり、一般的には1〜5である。
Xは、例えば、四塩化ケイ素、四塩化スズ等のカップリング剤の残基、又は多官能有機リチウム化合物等のアニオン重合開始剤の残基を示し、ブロック共重合体としては、ラジアルブロック共重合体又はこれらのブロック共重合体の任意のポリマー構造の混合物が使用できる。
ビニル芳香族炭化水素としては、例えば、スチレン、o−メチルスチレン、p−メチルスチレン、p−tert−ブチルスチレン、1,3−ジメチルスチレン、α−メチルスチレン、ビニルナフタレン、ビニルアントラセン、1,1−ジフェニルエチレン等が挙げられ、スチレンが好ましい。
ビニル芳香族炭化水素は、1種のみを用いてもよく、2種以上を混合して使用してもよい。
共役ジエンとしては、1対の共役二重結合を有するジオレフィンであり、例えば、1,3−ブタジエン、2−メチル−1,3−ブタジエン(イソプレン)、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン、1,3−ペンタジエン、1,3−ヘキサジエン等が挙げられ、1,3−ブタジエン、イソプレンが好ましい。
共役ジエンは、1種のみを用いてもよく、2種以上を混合して使用してもよい。
共役ジエンとして、1,3−ブタジエンとイソプレンとを併用する場合、1,3−ブタジエンとイソプレンとの全質量に対してイソプレンは10質量%以上であることが好ましく、25質量%以上であることがより好ましく、40質量%以上であることがさらに好ましい。
イソプレンが10質量%以上であると、高温での成形加工時等に熱分解を起こさず分子量が低下しないため外観特性や機械的強度のバランス性能の良好なブロック共重合体とすることができる。
ブロック共重合体(C)を製造する際には、炭化水素溶媒中で、アニオン重合開始剤を用いて反応させることが好ましい。
アニオン重合開始剤としては、有機リチウム化合物を用いることができ、例えば、有機モノリチウム化合物、有機ジリチウム化合物、有機ポリリチウム化合物等が挙げられ、具体的には、エチルリチウム、n−プロピルリチウム、イソプロピルリチウム、n−ブチルリチウム、sec−ブチルリチウム、tert−ブチルリチウム、ヘキサメチレンジリチウム、ブタジエニルジリチウム、イソプレニルジリチウム等が挙げられる。
アニオン重合開始剤は、1種のみを用いてもよく、2種以上を混合して使用してもよい。
炭化水素溶媒としては、例えば、ブタン、ペンタン、ヘキサン、イソペンタン、ヘプタン、オクタン等の脂肪族炭化水素;シクロペンタン、メチルシクロペンタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、エチルシクロヘキサン等の脂環式炭化水素;ベンゼン、トルエン、エチルベンゼン、キシレン等の芳香族炭化水素等が挙げられる。
炭化水素溶媒としては、1種のみを用いてもよく、2種以上を混合して使用してもよい。
ブロック共重合体(C)を製造する際には、重合速度の調整、重合した共役ジエン部のミクロ構造(シス、トランス、ビニルの比率)の変更、ビニル芳香族炭化水素と共役ジエンとの反応比の調整等の目的で、極性化合物及び/又はランダム化剤を使用することができる。
ブロック共重合体(C)の重合温度は、一般的には−10℃〜150℃であり、好ましくは40℃〜120℃である。
重合に要する時間は、条件によって異なるが、一般的には48時間以内で行うことができ、特に良好な条件を選定することにより1〜10時間で重合を行うことができる。
また、重合を行う際の系の雰囲気は、窒素ガス等の不活性ガスをもって置換した状態とすることが好ましい。
重合を行う際の圧力は、上記重合温度において、モノマーとしてのビニル芳香族炭化水素及び共役ジエン、並びに反応溶媒としての炭化水素溶媒を液層に維持するのに充分な圧力であれば特に制限されるものではない。
重合系内に触媒及びリビングポリマーを不活性化させるような不純物、例えば水、酸素、炭酸ガス等が混入しないよう留意することが必要である。
ブロック共重合体(C)は、合成工程において溶液として得られるが、必要に応じて触媒残渣を除去して溶液から分離する。
溶媒の分離方法としては、例えば重合を行った後、又は従来公知の方法により水添を行った後の溶液に、アセトン又はアルコール等の、ブロック共重合体に対する貧溶媒となる極性溶媒を加えて、ブロック共重合体を沈澱させて回収する方法や、ブロック共重合体の溶液を撹拌下で熱湯中に投入し、スチームストリッピングにより溶媒を除去して回収する方法、さらには直接溶液を加熱して溶媒を留去する方法等が挙げられる。
ブロック共重合体(C)には、必要に応じて、各種フェノール系安定剤、リン系安定剤、イオウ系安定剤、アミン系安定剤等の安定剤を添加してもよい。
本実施形態の熱収縮積層フィルムを構成する中間層は、ブロック共重合体混合物とブロック共重合体(C)に加え、ビニル芳香族炭化水素系重合体をさらに含んでもよい。
ビニル芳香族炭化水素系重合体をさらに組み合わせることにより、剛性に優れる熱収縮積層フィルムを得ることができる。
ビニル芳香族炭化水素系重合体の含有量は、中間層を構成する樹脂成分として、0.1〜80質量%であることが好ましく、0.3〜75質量%であることがより好ましく、1〜70質量%であることがさらに好ましい。
ビニル芳香族炭化水素系重合体としては、下記(a)〜(c)からなる群から選ばれる少なくとも1種を使用することが好ましい。
(a)スチレン系重合体
(b)ビニル芳香族炭化水素と、脂肪族不飽和カルボン酸、脂肪族不飽和カルボン酸無水物、脂肪族不飽和カルボン酸エステルから選ばれる少なくとも1種の脂肪族不飽和カルボン酸又はその誘導体との共重合体
(c)ゴム変性スチレン系重合体
(a)スチレン系重合体は、共重合可能なモノマーとスチレンとを重合して得られる重合体(但し、(b)を除く)であって、スチレンと共重合可能なモノマーとしては、α−メチルスチレン、アクリロニトリル等が挙げられる。
スチレン系重合体としては、例えば、ポリスチレン、スチレン−α−メチルスチレン共重合体、アクリロニトリル−スチレン共重合体等が挙げられ、中でも、ポリスチレンが好ましい。
(a)スチレン系重合体の製造方法としては、スチレン系樹脂を製造する公知の方法、例えば、塊状重合法、溶液重合法、懸濁重合法、乳化重合法等を用いることができる。
スチレン系重合体の重量平均分子量は、一般に5万〜50万である。
スチレン系重合体は、1種のみを用いてもよく、2種以上を混合して使用してもよく、剛性改良剤として利用できる。
(b)ビニル芳香族炭化水素と、脂肪族不飽和カルボン酸、脂肪族不飽和カルボン酸無水物、脂肪族不飽和カルボン酸エステルから選ばれる少なくとも1種の脂肪族不飽和カルボン酸又はその誘導体との共重合体において、脂肪族不飽和カルボン酸の誘導体とは、脂肪族不飽和カルボン酸無水物及び脂肪族不飽和カルボン酸エステルが挙げられる。
脂肪族不飽和カルボン酸としては、アクリル酸、メタアクリル酸、フマル酸、イタコン酸、マレイン酸等が挙げられる。
脂肪族不飽和カルボン酸無水物としては、無水フマル酸、無水イタコン酸、無水マレイン酸等が挙げられる。
脂肪族不飽和カルボン酸エステルとしては、脂肪族不飽和カルボン酸と炭素数C1〜C12、好ましくはC2〜C12のアルコールとのモノ又はジエステル等が挙げられる。
脂肪族不飽和カルボン酸エステルとしては、例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸ペンチル、(メタ)アクリル酸ヘキシル等のアクリル酸エステルやメタアクリル酸エステル、フマル酸、イタコン酸、マレイン酸等と炭素数C1〜C12のアルコールとのα,β不飽和ジカルボン酸モノエステル又はジエステル等が挙げられる。
脂肪族不飽和カルボン酸及び/又は脂肪族不飽和カルボン酸誘導体の含有量は、一般に5〜50質量%であり、好ましくは8〜30質量%、より好ましくは10〜25質量%である。
(b)共重合体の製造方法としては、スチレン系樹脂を製造する公知の方法、例えば、塊状重合法、溶液重合法、懸濁重合法、乳化重合法等を用いることができる。
(b)共重合体の重量平均分子量は、一般に5万〜50万である。
(b)共重合体は、1種のみを用いてもよく、2種以上を混合して使用してもよい。
(b)共重合体としては、ビニル芳香族炭化水素と脂肪族不飽和カルボン酸エステルとの共重合体のうち、スチレン−脂肪族不飽和カルボン酸エステル共重合体が低温収縮性を改良できるため好ましい。
脂肪族不飽和カルボン酸エステル−スチレン共重合体の中でも特に好ましいものとしては、スチレンとアクリル酸n−ブチルとを主体とする共重合体が挙げられ、スチレンとアクリル酸n−ブチルとの合計量が50質量%以上であることが好ましく、スチレンとアクリル酸n−ブチルとの合計量が60質量%以上からなるスチレン−脂肪族不飽和カルボン酸エステル共重合体がより好ましい。
スチレンとアクリル酸n−ブチルとを主体とする芳香族炭化水素−脂肪族不飽和カルボン酸エステル共重合体を中間層にさらに用いた熱収縮積層フィルムは、収縮性が良好である。
(c)ゴム変性スチレン系重合体としては、例えば、ビニル芳香族炭化水素と共重合可能なモノマーとエラストマーとの混合物を重合することによって得られるもの等が挙げられる。
重合方法としては、懸濁重合、乳化重合、塊状重合、塊状−懸濁重合等が一般的に行われている。
ビニル芳香族炭化水素と共重合可能なモノマーとしては、α−メチルスチレン、アクリロニトリル、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、無水マレイン酸等が挙げられる。
共重合可能なエラストマーとしては、天然ゴム、合成イソプレンゴム、ブタジエンゴム、スチレン−ブタジエンゴム、ハイスチレンゴム等が挙げられる。
かかるエラストマーは、ビニル芳香族炭化水素及び共重合可能なモノマー100質量部に対して一般に3〜50質量部で、このモノマーに溶解して、又はラテックス状となって乳化重合、塊状重合、塊状−懸濁重合等に供される。
好ましい(c)ゴム変性スチレン系重合体としては、耐衝撃性ゴム変性スチレン系重合体(HIPS)が挙げられる。
(c)ゴム変性スチレン系重合体は、剛性、低温伸びの改良剤として利用できる。
(c)ゴム変性スチレン系重合体の重量平均分子量は、一般に5万〜50万である。
(c)ゴム変性スチレン系重合体は、1種のみを用いてもよく、2種以上を混合して使用してもよい。
ゴム変性スチレン系重合体の含有量は、透明性維持を考慮すると、ブロック共重合体100質量部に対して、0.1〜10質量部が好ましい。
ビニル芳香族炭化水素系重合体は、そのメルトフローレート(MFR、G条件で温度200℃、荷重5Kg)が、成形加工の点から0.1〜100g/10minであることが好ましく、より好ましくは0.5〜50g/10min、さらに好ましくは1〜30g/10minである。
ブロック共重合体と、ビニル芳香族炭化水素系重合体とを含む中間層の場合、必要に応じてその他の樹脂及び/又は添加剤を配合してもよい。
中間層にはポリエステル系樹脂を、剛性の向上の観点から、中間層を構成する樹脂成分として、好ましくは3〜30質量%含んでもよく、より好ましくは3〜20質量%含んでもよい。
ポリエステル系樹脂としては、表面層に含まれるポリエステル系樹脂同一であってもよく、異なったポリエステル系樹脂を用いてもよい。
中間層に含まれるポリエステル系樹脂としては、中間層に始めから配合してフィルムを製造してもよく、結晶化を進行し難くすることができるので、フィルムの製造工程で表面層から混入する場合も含まれる。
この場合、最終含有量として、中間層を構成する樹脂成分として、3〜30質量%のポリエステル系樹脂が中間層に含まれていてもよい。
また、中間層に30質量%以内で、ポリエステル系樹脂を含み、フィルムの製造工程において表面層に用いたポリエステル系樹脂が混入することにより、中間層に含まれるポリエステル系樹脂の含有量が30質量%以上となった場合であっても、本発明の要旨の範囲内であれば問題ない。
ブロック共重合体と、ポリエステル系樹脂とを含む中間層の場合、必要に応じてその他の樹脂及び/又は添加剤を配合してもよい。
中間層を構成する組成物を製造する方法については、特に制限されるものではなく、公知の方法を利用できる。
例えば、オープンロール、バンバリーミキサー、単軸スクリュー押出機、2軸スクリュー押出機、コニーダ、多軸スクリュー押出機等の一般的な混和機を用いた溶融混練方法、各成分を溶解又は分散混合後、溶剤を加熱除去する方法等が適用できる。
特に、押出機による溶融混練法が、生産性、良混練性の観点から好ましい。
溶融混練温度は、必要に応じて使用するビニル芳香族炭化水素系重合体の軟化温度、溶融粘度、ブロック共重合体(A)、ブロック共重合体(B)及びブロック共重合体(C)の熱劣化等を考慮して、100〜350℃が好ましく、150〜350℃がより好ましく、180〜330℃がさらに好ましい。
溶融混練時間(又は溶融混練工程の平均滞留時間)は、混練度合い(分散性)や生産性、前記ブロック共重合体(A)、ブロック共重合体(B)及びブロック共重合体(C)、ビニル芳香族炭化水素系重合体等の劣化等を考慮して、0.2〜60分が好ましく、0.5〜30分がより好ましく、1〜20分がさらに好ましい。
本実施形態においては、表面層及び中間層に、必要に応じてその他の樹脂及び/又は添加剤を配合してもよい。
本実施形態におけるその他の樹脂としては、例えば、ポリオレフィン系樹脂、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂等が挙げられる。
本実施形態における添加剤としては、熱可塑性樹脂組成物に配合する一般的なものが挙げられ、例えば、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、水酸化マグネシウム、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、シリカ、クレー、タルク、マイカ、ウォラストナイト、モンモリロナイト、ゼオライト、アルミナ、酸化チタン、酸化マグネシウム、酸化亜鉛、スラッグウール、ガラス繊維等の無機充填剤;カーボンブラック、酸化鉄等の顔料;ステアリン酸、ベヘニン酸、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、エチレンビスステアロアミド等の滑剤;離型剤;パラフィン系プロセスオイル、ナフテン系プロセスオイル、芳香族系プロセスオイル、パラフィンが挙げられる。
添加剤としては、有機ポリシロキサン、ミネラルオイル等の軟化剤・可塑剤、ヒンダードフェノール系酸化防止剤、リン系熱安定剤等の酸化防止剤、ヒンダードアミン系光安定剤、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、難燃剤、帯電防止剤、有機繊維、ガラス繊維、炭素繊維、金属ウィスカ等の補強剤、着色剤等も用いられ、「ゴム・プラスチック配合薬品」(ラバーダイジェスト社編)等に開示されているものも用いられる。
(熱収縮積層フィルムの構成)
本実施形態の熱収縮積層フィルムは、表面層と中間層を有する少なくとも2層構成のものであれば、層構成は特に限定されるものではない。
本発明における積層構成は、表面層/中間層からなる2種構成である。熱収縮積層フィルムを構成する表面層と中間層の厚さ比は、接着効果及び透明性の点で、中間層/表面層として、2/1〜12/1であることが好ましく、4/1〜8/1であることより好ましい。
好ましい層構成は表面層/中間層/表面層の2種3層であり、この場合の厚さ比は、表面層/中間層/表面層として、1/2/1〜1/12/1であることが好ましく、1/4/1〜1/8/1であることがより好ましい。
〔熱収縮積層フィルムの製造方法〕
本実施形態の熱収縮積層フィルムは、中間層及び表面層を構成する材料を、Tダイを備えた押出機を用いて、共押出しすることによって製造することができる。押出に際しては、Tダイ法、チューブラ法等の既存の方法を採用してもよい。
また、中間層を構成する材料、表面層を構成する材料を、別々にシート化し、その後にプレス法やロールニップ法等を用いて積層しても本実施形態の熱収縮積層フィルムを製造することができる。
本実施形態の熱収縮積層フィルムは、具体的には、中間層を構成する材料、表面層を構成する材料を溶融押出し、溶融押出された樹脂は、冷却ロール、空気、水等で冷却し、その後、熱風、温水、赤外線等の適当な方法で再加熱し、ロール法、テンター法、チューブラ法等により、少なくとも1軸方向に、又は2軸方向に延伸することにより製造することができる。
延伸温度は、熱収縮積層フィルムを構成している樹脂の軟化温度や熱収縮積層フィルムに要求される用途によって変える必要があるが、一般的には60〜130℃であり、好ましくは70〜120℃である。
主収縮方向の延伸倍率は、フィルム構成組成、延伸手段、延伸温度、目的の製品形態に応じて2〜7倍の範囲で適宜決定する。
また、1軸延伸にするか2軸延伸にするかは目的の製品の用途によって決定する。
PETボトル用ラベルのように、ほぼ一方向の収縮特性を必要とする用途の場合でもその垂直方向に収縮特性を阻害しない範囲で延伸をすることも、仕上がり性が良好になるという点で効果的である。
PETボトル用ラベルに用いる場合には、延伸温度は、典型的には60〜90℃である。延伸倍率については、大きくなるほど耐破断性は向上するものの、それに伴い収縮率が上がってしまうため、良好な収縮仕上がりを得るために、1.03〜1.5倍であることが好ましい。
本実施形態においては、主収縮方向の70℃温水中での10秒間の熱収縮率が5%以上あることが好ましい。
また、PETラベル用の非主収縮方向の収縮率については、80℃温水10秒において10%以下であることが好ましく、より好ましくは5%、さらに好ましくは3%以下である。
収縮率が前記上限値を越えると、ラベル用途において収縮後に縦方向の収縮が顕著となり、寸法ずれや外観上不具合を生じる結果となるため好ましくない。
また、延伸した後、フィルムの分子配向が緩和しない時間内に速やかに、フィルムの冷却を行うことにより、収縮性を付与して保持することができる。
熱収縮積層フィルムの主収縮方向の温水中における収縮率の測定方法については、後述する実施例に記載した方法を適用できる。
本実施形態の熱収縮積層フィルムは、ASTM D1003に準拠して測定されたヘーズ値が、10%以下であることが好ましく、より好ましくは7%以下、さらに好ましくは5%以下である。
以下、本発明を実施例及び比較例によりさらに詳細に説明する。本発明は、後述する実施例により制限されるものではない。なお、本実施例において用いられる測定方法及び評価方法は以下のとおりである。
(1)スチレン含量
紫外線分光光度計(日立UV200)を用いて、262nmの吸収強度より算出した。
(2)ブロック共重合体のGPC測定によるピーク分子量
ブロック共重合体10mgをテトラヒドロフラン(THF)10mLに溶解し、得られ
た溶液をゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)測定により、単分散ポリスチレンについて作成した検量線から、ピーク分子量を求めた。なお、GPCの測定条件を下記に示す。
単分散ポリスチレン:TSKスタンダードポリスチレン(東ソー(株)製)
カラム:TSKゲルスーパーマルチポアHZ−M(東ソー(株)製)
カラム温度:42℃
溶媒:THF
流量:2mL/min
測定装置:HLC−8220(東ソー(株)製)
検出器:RI
(3)ブロック率
四酸化オスミウムを触媒としてジ・ターシャリーブチルハイドロパーオキサイドにより
ブロック共重合体を酸化分解する方法〔I.M.KOLTHOFF,etal.,J.Polym.Sci.1,429(1946)に記載の方法〕により得たスチレンブロック成分を定量し、下記の式から求めた。
スチレンブロックの質量
ブロック率(%)= ――――――――――――――――――― ×100
全スチレンの質量
(4)スチレンブロックのピーク分子量
前記(3)と同様の方法で得たスチレンブロック成分を前記(2)と同様の方法で測定して求めた。
(5)メルトフローレート
ASTM D1238に準拠し、200℃、荷重5kgの条件で測定した。
(6)80℃収縮率
延伸フィルムを80℃の温水中に10秒間浸漬し、次式により算出した。
80℃熱収縮率(%)=(L−L1)/L×100
ここで、TD方向(主収縮方向)における、Lは収縮前の長さを示し、L1は収縮後の長さを示す。
(7)引張弾性率(剛性の目安)
試験片としては、延伸フィルムからMD及びTD方向に幅を10mm、標線間を100mmとする長さに短冊状に切り出したものを用いた。
測定温度は23℃とし、引張速度は10mm/minで行い、JIS K−6732に準拠して測定した。MD及びTD方向の平均値を引張弾性率(MPa)とした。
(8)−5℃伸び(低温伸びの目安)
試験片としては、延伸フィルムからMD方向に幅を15mm、標線間を40mmとする
長さに短冊状に切り出したものを用いた。
測定温度は−5℃、引張速度は100mm/minで行い、JIS K−6732に準拠して測定した。−5℃伸びは、値が大きい方が好ましい。
(9)ヘーズ値(透明性の目安)
延伸フィルム表面に流動パラフィンを塗布し、ASTM D1003に準拠して測定し
た。
(10)剥離強度
延伸フィルムの表面層を含む層を剥離層として、中間層を含む層を被剥離層としてMD方向に幅1cmで180度方向に剥離速度150mm/minで剥離させた強度を測定した。 値が大きいほど剥離強度が強く望ましい。
<ブロック共重合体の製造>
(ブロック共重合体A−1)
攪拌機を備えたオートクレーブを用い、窒素ガス雰囲気下で、スチレン37質量部を含むシクロヘキサン溶液に、n−ブチルリチウムを0.145質量部、テトラメチルエチレンジアミンをn−ブチルリチウムに対して0.3倍モル添加し、65℃で45分間連続供給して重合を行った。
次に、1,3−ブタジエン63質量部を含むシクロヘキサン溶液を、65℃で75分間連続供給して重合を行った。
反応終了後、重合器にメタノールをn−ブチルリチウムに対して等モル添加した後、安定剤として2−〔1−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ペンチルフェニル)エチル〕−4,6−ジ−t−ペンチルフェニルアクリレートを、ブロック共重合体100質量部に対して、0.5質量部を加えて、ブロック共重合体A−1を得た。
(ブロック共重合体A−2)
攪拌機を備えたオートクレーブを用い、窒素ガス雰囲気下で、スチレン45質量部を含むシクロヘキサン溶液に、n−ブチルリチウムを0.125質量部、テトラメチルエチレンジアミンをn−ブチルリチウムに対して0.3倍モル添加し、65℃で50分間連続供給して重合を行った。
次に、1,3−ブタジエン55質量部を含むシクロヘキサン溶液を、65℃で65分間連続供給して重合を行った。
反応終了後、重合器にメタノールをn−ブチルリチウムに対して等モル添加した後、安定剤として2−〔1−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ペンチルフェニル)エチル〕−4,6−ジ−t−ペンチルフェニルアクリレートを、ブロック共重合体100質量部に対して、0.5質量部を加えて、ブロック共重合体A−2を得た。
(ブロック共重合体A−3)
攪拌機を備えたオートクレーブを用い、窒素ガス雰囲気下で、スチレン20質量部を含むシクロヘキサン溶液に、n−ブチルリチウムを0.107質量部、テトラメチルエチレンジアミンをn−ブチルリチウムに対して0.3倍モル添加し、65℃で25分間連続供給して重合を行った。
次に、1,3−ブタジエン80質量部を含むシクロヘキサン溶液を、65℃で95分間連続供給して重合を行った。
反応終了後、重合器にメタノールをn−ブチルリチウムに対して等モル添加した後、安定剤として2−〔1−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ペンチルフェニル)エチル〕−4,6−ジ−t−ペンチルフェニルアクリレートを、ブロック共重合体100質量部に対して、0.5質量部を加えて、ブロック共重合体A−3を得た。
(ブロック共重合体A−4)
攪拌機を備えたオートクレーブを用い、窒素ガス雰囲気下で、スチレン58質量部を含むシクロヘキサン溶液に、n−ブチルリチウムを0.155質量部、テトラメチルエチレンジアミンをn−ブチルリチウムに対して0.3倍モル添加し、65℃で65分間連続供給して重合を行った。
次に、1,3−ブタジエン42質量部を含むシクロヘキサン溶液を、65℃で55分間連続供給して重合を行った。
反応終了後、重合器にメタノールをn−ブチルリチウムに対して等モル添加した後、安定剤として2−〔1−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ペンチルフェニル)エチル〕−4,6−ジ−t−ペンチルフェニルアクリレートを、ブロック共重合体100質量部に対して、0.5質量部を加えて、ブロック共重合体A−4を得た。
(ブロック共重合体A−5)
攪拌機を備えたオートクレーブを用い、窒素ガス雰囲気下で、スチレン38質量部を含むシクロヘキサン溶液に、n−ブチルリチウムを0.243質量部、テトラメチルエチレンジアミンをn−ブチルリチウムに対して0.3倍モル添加し、65℃で45分間連続供給して重合を行った。
次に、1,3−ブタジエン62質量部を含むシクロヘキサン溶液を、65℃で75分間連続供給して重合を行った。
反応終了後、重合器にメタノールをn−ブチルリチウムに対して等モル添加した後、安定剤として2−〔1−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ペンチルフェニル)エチル〕−4,6−ジ−t−ペンチルフェニルアクリレートを、ブロック共重合体100質量部に対して、0.5質量部を加えて、ブロック共重合体A−5を得た。
(ブロック共重合体A−6)
攪拌機を備えたオートクレーブを用い、窒素ガス雰囲気下で、スチレン48質量部を含むシクロヘキサン溶液に、n−ブチルリチウムを0.099質量部、テトラメチルエチレンジアミンをn−ブチルリチウムに対して0.3倍モル添加し、65℃で55分間連続供給して重合を行った。
次に、1,3−ブタジエン52質量部を含むシクロヘキサン溶液を、65℃で70分間連続供給して重合を行った。
反応終了後、重合器にメタノールをn−ブチルリチウムに対して等モル添加した後、安定剤として2−〔1−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ペンチルフェニル)エチル〕−4,6−ジ−t−ペンチルフェニルアクリレートを、ブロック共重合体100質量部に対して、0.5質量部を加えて、ブロック共重合体A−6を得た。
(ブロック共重合体A−7)
攪拌機を備えたオートクレーブを用い、窒素ガス雰囲気下で、スチレン31質量部を含むシクロヘキサン溶液に、n−ブチルリチウムを0.284質量部、テトラメチルエチレンジアミンをn−ブチルリチウムに対して0.3倍モル添加し、65℃で40分間連続供給して重合を行った。
次に、1,3−ブタジエン69質量部を含むシクロヘキサン溶液を、65℃で80分間連続供給して重合を行った。
反応終了後、重合器にメタノールをn−ブチルリチウムに対して等モル添加した後、安定剤として2−〔1−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ペンチルフェニル)エチル〕−4,6−ジ−t−ペンチルフェニルアクリレートを、ブロック共重合体100質量部に対して、0.5質量部を加えて、ブロック共重合体A−7を得た。
ブロック共重合体A−1〜A−7のスチレン含量(質量%)、ブロック共重合体のピーク分子量(万)、スチレンブロックのピーク分子量(万)を表1に示した。
(ブロック共重合体B−1)
A−1と同様の重合反応終了後、重合器にカップリング剤としてジメトキシシランをn−ブチルリチウムに対し、当量添加し、カップリング反応させた後、安定剤として2−〔1−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ペンチルフェニル)エチル〕−4,6−ジ−t−ペンチルフェニルアクリレートを、ブロック共重合体100質量部に対して、0.5質量部を加えて、ブロック共重合体B−1を得た。
(ブロック共重合体B−2)
A−2と同様の重合反応終了後、重合器にカップリング剤としてジメトキシシランをn−ブチルリチウムに対し、当量添加し、カップリング反応させた後、安定剤として2−〔1−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ペンチルフェニル)エチル〕−4,6−ジ−t−ペンチルフェニルアクリレートを、ブロック共重合体100質量部に対して、0.5質量部を加えて、ブロック共重合体B−2を得た。
(ブロック共重合体B−3)
A−3と同様の重合反応終了後、重合器にカップリング剤としてジメトキシシランをn−ブチルリチウムに対し、当量添加し、カップリング反応させた後、安定剤として2−〔1−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ペンチルフェニル)エチル〕−4,6−ジ−t−ペンチルフェニルアクリレートを、ブロック共重合体100質量部に対して、0.5質量部を加えて、ブロック共重合体B−3を得た。
(ブロック共重合体B−4)
A−4と同様の重合反応終了後、重合器にカップリング剤としてジメトキシシランをn−ブチルリチウムに対し、当量添加し、カップリング反応させた後、安定剤として2−〔1−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ペンチルフェニル)エチル〕−4,6−ジ−t−ペンチルフェニルアクリレートを、ブロック共重合体100質量部に対して、0.5質量部を加えて、ブロック共重合体B−4を得た。
(ブロック共重合体B−5)
攪拌機を備えたオートクレーブを用い、窒素ガス雰囲気下で、スチレン19質量部を含むシクロヘキサン溶液に、n−ブチルリチウムを0.049質量部、テトラメチルエチレンジアミンをn−ブチルリチウムに対して0.3倍モル添加し、65℃で25分間連続供給して重合を行った。
次に、1,3−ブタジエン62質量部を含むシクロヘキサン溶液を、65℃で75分間連続供給して重合を行った。
次に、スチレン19質量部を含むシクロヘキサン溶液を、65℃で25分間連続供給して重合を行った。
反応終了後、重合器にメタノールをn−ブチルリチウムに対して等モル添加した後、安定剤として2−〔1−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ペンチルフェニル)エチル〕−4,6−ジ−t−ペンチルフェニルアクリレートを、ブロック共重合体100質量部に対して、0.5質量部を加えて、ブロック共重合体B−5を得た。
(ブロック共重合体B−6)
攪拌機を備えたオートクレーブを用い、窒素ガス雰囲気下で、スチレン48質量部を含むシクロヘキサン溶液に、n−ブチルリチウムを0.07質量部、テトラメチルエチレンジアミンをn−ブチルリチウムに対して0.3倍モル添加し、65℃で60分間連続供給して重合を行った。
次に、1,3−ブタジエン52質量部を含むシクロヘキサン溶液を、65℃で65分間連続供給して重合を行った。
反応終了後、重合器にメタノールをn−ブチルリチウムに対して等モル添加した後、安定剤として2−〔1−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ペンチルフェニル)エチル〕−4,6−ジ−t−ペンチルフェニルアクリレートを、ブロック共重合体100質量部に対して、0.5質量部を加えて、ブロック共重合体B−6を得た。
(ブロック共重合体B−7)
攪拌機を備えたオートクレーブを用い、窒素ガス雰囲気下で、スチレン11質量部を含むシクロヘキサン溶液に、n−ブチルリチウムを0.08質量部、テトラメチルエチレンジアミンをn−ブチルリチウムに対して0.3倍モル添加し、65℃で15分間連続供給して重合を行った。
次に、1,3−ブタジエン35質量部を含むシクロヘキサン溶液を、65℃で45分間連続供給して重合を行った。
次に、スチレン10質量部を含むシクロヘキサン溶液を、65℃で15分間連続供給して重合を行った。
次に、1,3−ブタジエン34質量部を含むシクロヘキサン溶液を、65℃で45分間連続供給して重合を行った。
次に、スチレン10質量部を含むシクロヘキサン溶液を、65℃で15分間連続供給して重合を行った。
反応終了後、重合器にメタノールをn−ブチルリチウムに対して等モル添加した後、安定剤として2−〔1−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ペンチルフェニル)エチル〕−4,6−ジ−t−ペンチルフェニルアクリレートを、ブロック共重合体100質量部に対して、0.5質量部を加えて、ブロック共重合体B−7を得た。
ブロック共重合体B−1〜B−7のスチレン含量(質量%)、ブロック共重合体のピーク分子量(万)、スチレンブロックのピーク分子量(万)を表2に示した。
(ブロック共重合体C−1)
攪拌機を備えたオートクレーブを用い、窒素ガス雰囲気下で、スチレン25質量部を含むシクロヘキサン溶液に、n−ブチルリチウムを0.067質量部、テトラメチルエチレンジアミンをn−ブチルリチウムに対して0.3倍モル添加し、65℃で30分間連続供給して重合を行った。
次に、1,3−ブタジエン36質量部とスチレン14質量部とを含むシクロヘキサン溶液を、65℃で65分間連続供給して重合を行った。
次に、スチレン25質量部を含むシクロヘキサン溶液を、65℃で30分間連続供給して重合を行った。
反応終了後、重合器にメタノールをn−ブチルリチウムに対して等モル添加した後、安定剤として2−〔1−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ペンチルフェニル)エチル〕−4,6−ジ−t−ペンチルフェニルアクリレートを、ブロック共重合体100質量部に対して、0.5質量部を加えた。その後、脱溶剤の後、ペレット化し、ブロック共重合体C−1を得た。
(ブロック共重合体C−2)
攪拌機を備えたオートクレーブを用い、窒素ガス雰囲気下で、スチレン29質量部を含むシクロヘキサン溶液に、n−ブチルリチウムを0.058質量部、テトラメチルエチレンジアミンをn−ブチルリチウムに対して0.3倍モル添加し、65℃で35分間連続供給して重合を行った。
次に、1,3−ブタジエン27質量部とスチレン16質量部とを含むシクロヘキサン溶液を、65℃で55分間連続供給して重合を行った。
次に、スチレン28質量部を含むシクロヘキサン溶液を、65℃で35分間連続供給して重合を行った。
反応終了後、重合器にメタノールをn−ブチルリチウムに対して等モル添加した後、安定剤として2−〔1−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ペンチルフェニル)エチル〕−4,6−ジ−t−ペンチルフェニルアクリレートを、ブロック共重合体100質量部に対して、0.5質量部を加えた。その後、脱溶剤の後、ペレット化し、ブロック共重合体C−2を得た。
(ブロック共重合体C−3)
攪拌機を備えたオートクレーブを用い、窒素ガス雰囲気下で、スチレン10質量部を含むシクロヘキサン溶液に、n−ブチルリチウムを0.052質量部、テトラメチルエチレンジアミンをn−ブチルリチウムに対して0.3倍モル添加し、65℃で15分間連続供給して重合を行った。
次に、1,3−ブタジエン13質量部とスチレン52質量部とを含むシクロヘキサン溶液を、65℃で80分間連続供給して重合を行った。
次に、スチレン25質量部を含むシクロヘキサン溶液を、65℃で35分間連続供給して重合を行った。
反応終了後、重合器にメタノールをn−ブチルリチウムに対して等モル添加した後、安定剤として2−〔1−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ペンチルフェニル)エチル〕−4,6−ジ−t−ペンチルフェニルアクリレートを、ブロック共重合体100質量部に対して、0.5質量部を加えた。その後、脱溶剤の後、ペレット化し、ブロック共重合体C−3を得た。
(ブロック共重合体C−4)
攪拌機を備えたオートクレーブを用い、窒素ガス雰囲気下で、スチレン12質量部を含むシクロヘキサン溶液に、n−ブチルリチウムを0.047質量部、テトラメチルエチレンジアミンをn−ブチルリチウムに対して0.3倍モル添加し、65℃で18分間連続供給して重合を行った。
次に、1,3−ブタジエン9質量部とスチレン66質量部とを含むシクロヘキサン溶液を、65℃で85分間連続供給して重合を行った。
次に、スチレン13質量部を含むシクロヘキサン溶液を、65℃で20分間連続供給して重合を行った。
反応終了後、重合器にメタノールをn−ブチルリチウムに対して等モル添加した後、安定剤として2−〔1−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ペンチルフェニル)エチル〕−4,6−ジ−t−ペンチルフェニルアクリレートを、ブロック共重合体100質量部に対して、0.5質量部を加えた。その後、脱溶剤の後、ペレット化し、ブロック共重合体C−4を得た。
ブロック共重合体C−1〜C−4のスチレン含量(質量%)、ブロック共重合体のピーク分子量、スチレンブロックのピーク分子量及びブロック率を表3に示した。
<ビニル芳香族炭化水素系共重合体の製造例>
ビニル芳香族炭化水素系共重合体D−1及びD−2を作製した。
撹拌器付き10Lオートクレーブに、スチレンとアクリル酸n−ブチルとを、下記表4に示す比率で5kg添加し、同時にエチルベンゼン0.3kgと、MFRを調整するため1,1ビス(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサンを所定量仕込み、110〜150℃で2〜10時間重合した後、ベント押出機で未反応スチレン、アクリル酸n−ブチル、エチルベンゼンを回収して製造した。
得られたD−1のMFRは、3.0g/10minであった。D−2のMFRは、2.6g/10minであった。
ビニル芳香族炭化水素系重合体D−1、D―2のスチレン含量(質量%)を表4に示した。
〔実施例1〜8、比較例1〜9〕
中間層として表5、6のブロック共重合体(A)、(B)、(C)を使用し、表面層としてポリエステル系樹脂(ジカルボン酸成分がテレフタル酸100モル%、グリコール成分がエチレングリコール70モル%、1,4−シクロヘキサンジメタノール30モル%よりなる共重合ポリエステル、屈折率1.568、商品名PETG6763、イーストマンケミカル社製)を使用した。
押出量を、中間層:表面層=8:2の割合にて、210℃〜230℃の範囲で設定された押出機で溶融し、口金にて合流させ、2種3層(積層比(表面層:中間層:表面層)=1:8:1)にて押出し、キャストロールで冷却し、厚さ0.3mmの未延伸フィルムを得た。
この未延伸フィルムを、機械方向(MD)に70℃で1.3倍延伸後、その直角方向(TD)に90℃で4.5倍延伸し、厚さ約50μmのフィルムを作製した。
なお、中間層に使用したブロック共重合体(A)及び(B)は溶液の状態で混合した後、脱溶剤後にペレット化したものを用いた。
得られたフィルムの物性結果を表7及び表8に示した。表7及び表8示す結果から明らかなように、本実施形態の熱収縮積層フィルム(実施例1〜8)は、低温収縮性、剛性、低温伸び、透明性及び剥離強度に優れ、収縮包装、収縮結束包装及び収縮ラベル等に好適であることが分かった。
本発明の熱収縮積層フィルムは、収縮包装、収縮結束包装及び収縮ラベル等として、産業上の利用可能性を有する。

Claims (8)

  1. 表面層及び中間層を含む、少なくとも一軸方向に延伸された熱収縮積層フィルムであって、
    前記表面層が、少なくとも1種のポリエステル系樹脂を含み、
    前記中間層が、1〜60質量%の、ビニル芳香族炭化水素と共役ジエンからなるブロック共重合体(A)と、ビニル芳香族炭化水素と共役ジエンからなるブロック共重合体(B)と、を含むブロック共重合体混合物と、40〜99質量%の、ビニル芳香族炭化水素と共役ジエンからなるブロック共重合体(C)と、を含み、
    前記ブロック共重合体混合物は、50〜80質量%の前記ブロック共重合体(A)と20〜50質量%の前記ブロック共重合体(B)と、を含み、
    前記ブロック共重合体(A)は、ビニル芳香族炭化水素含有量30〜50質量%と共役ジエン含有量50〜70質量%からなり、GPC測定によるピーク分子量が3万〜7万であり、ビニル芳香族炭化水素重合体ブロックのピーク分子量を1万〜3万の範囲に少なくとも1つ有し、
    前記ブロック共重合体(B)は、ビニル芳香族炭化水素含有量30〜50質量%と共役ジエン含有量50〜70質量%からなり、GPC測定によるピーク分子量が7万を超え13万以下であり、ビニル芳香族炭化水素重合体ブロックのピーク分子量を1万〜3万の範囲に少なくとも1つ有し、
    前記ブロック共重合体(C)は、ビニル芳香族炭化水素含有量60〜95質量%と共役ジエン5〜40質量%からなり、GPC測定によるピーク分子量が3万〜50万であり、ビニル芳香族炭化水素重合体ブロックのピーク分子量を1万〜10万の範囲に少なくとも1つ有する、熱収縮積層フィルム。
  2. 前記ブロック共重合体混合物が、55〜75質量%の前記ブロック共重合体(A)と、25〜45質量%の前記ブロック共重合体(B)と、を含む、請求項1に記載の熱収縮積層フィルム。
  3. 前記ブロック共重合体(B)が、ブロック共重合体(A)から非ハロゲン系カップリング剤を用いて得られるブロック共重合体である、請求項1又は2に記載に記載の熱収縮積層フィルム。
  4. 前記中間層が、0.1〜80質量%の、下記(a)〜(c)からなる群から選ばれる少なくとも1種のビニル芳香族炭化水素系重合体をさらに含む、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の熱収縮積層フィルム。
    (a)スチレン系重合体
    (b)ビニル芳香族炭化水素と、脂肪族不飽和カルボン酸、脂肪族不飽和カルボン酸無水物及び脂肪族不飽和カルボン酸エステルから選ばれる少なくとも1種の脂肪族不飽和カルボン酸又はその誘導体との共重合体
    (c)ゴム変性スチレン系重合体
  5. 前記ポリエステル系樹脂が、ジカルボン酸成分とジオール成分とから構成されたものであり、
    前記ジカルボン酸成分と、前記ジオール成分とは、各々の総量(各100モル%)に対して60〜100モル%の量で主成分をそれぞれ含み、その他の成分の合計量が、前記ジカルボン酸成分の総量(100モル%)と前記ジオール成分の総量(100モル%)との合計(200モル%)に対して10〜40モル%である、請求項1乃至4のいずれか一項に記載の熱収縮積層フィルム。
  6. 前記ジカルボン酸の主成分がテレフタル酸であり、前記ジオール成分の主成分がエチレングリコールであり、前記その他の成分が、1,4−シクロヘキサンジメタノールである、請求項5に記載の熱収縮積層フィルム。
  7. 前記1,4−シクロヘキサンジメタノールの量が、前記ジカルボン酸成分総量(100モル%)と前記ジオール成分の総量(100モル%)との合計(200モル%)に対して、10〜40モル%の範囲である、請求項5又は6に記載の熱収縮積層フィルム。
  8. 前記中間層が、3〜30質量%のポリエステル系樹脂をさらに含む、請求項1乃至7のいずれか一項に記載の熱収縮積層フィルム。
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