JP2013215992A - 画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】インクジェット式の画像形成装置におけるヘッド駆動回路の出力先である圧電素子に短絡が発生した場合に、より確実にヘッド駆動回路を保護すること。
【解決手段】圧電素子の破損等によりヘッド駆動回路の出力先に短絡が発生した場合、短絡検知回路が上記短絡を検知して、電流制限回路に電流制限信号を伝達する。そして、電流制限信号が電流制限回路に伝達されると直ちに、電流制限回路は電流増幅回路に流れる電流を制限する。
【選択図】図3

Description

本発明は、画像形成装置に関し、特に、画像形成装置におけるヘッド駆動回路の保護に関する。
近年、情報の電子化が推進される傾向にあり、電子化された情報の出力に用いられるプリンタやファクシミリ及び書類の電子化に用いるスキャナ等の画像処理装置は欠かせない機器となっている。このような画像処理装置は、撮像機能、画像形成機能及び通信機能等を備えることにより、プリンタ、ファクシミリ、スキャナ、複写機として利用可能な複合機として構成されることが多い。
上述したプリンタや複写機においては、インクを記録媒体に噴射させるインクジェットプリンタが広く用いられている。このインクジェットプリンタは、キャリッジと、同キャリッジに搭載された記録ヘッドとを備え、同キャリッジを記録媒体に対して一定の方向に移動させながら、記録ヘッドに形成されたノズルからインク滴を吐出し、記録媒体上において主走査方向と垂直な方向に順に画像形成を行うことにより印刷が行われるようになっている。
このようなインクジェットプリンタは、その記録ヘッドのノズル毎に、インク滴を吐出するための運動エネルギーを発生させる圧電素子を備え、その圧電素子をアクチュエータとしているものがある。そして、このようなインクジェットプリンタは、画像形成を行う際にはその圧電素子に選択的に電圧を印加することによりその圧電素子を機械的に変形させて、各ノズルに通じる夫々のインク室に圧力を発生させ、各ノズルからインク滴を吐出するようになっている。ここで、各圧電素子にはドライバ回路により構成されるヘッド駆動回路が接続されており、そのヘッド駆動回路から駆動信号としての電圧が印加されることにより、各圧電素子が駆動するようになっている。
このような各圧電素子に駆動信号を供給することにより画像形成を行うインクジェットプリンタにおいては、圧電素子の破損等により、ヘッド駆動回路の出力先である圧電素子において電気的な短絡が発生することがある。そして、圧電素子は本来、電気的に容量として機能するため、このような短絡が発生すると上記ヘッド駆動回路には過大電流が流れ、ヘッド駆動回路が破壊されてしまうといった問題がある。
そこで、このような問題を解決するために、ヘッド駆動回路を保護するための保護回路を備えたインクジェットプリンタが既に知られている(例えば、特許文献1)。
特許文献1に記載されているインクジェットプリンタは、各圧電素子のグランド側の電極にバイアス電圧を印加する充電手段の充電電圧が所定電圧以上である時とそうでない時とで異なる信号を出力する異常電圧検出回路を備えている。その上で、特許文献1に記載されているインクジェットプリンタにおいては、プリンタ本体の制御部が、上記信号のレベルに基づいて圧電素子に短絡が発生しているか否かを判断するようになっている。そして、特許文献1に記載されているインクジェットプリンタにおいては、プリンタ本体の制御部が圧電素子に短絡が発生していると判断した場合には、その制御部がヘッド駆動装置を制御することにより、印刷動作を一時停止させたり、印刷動作を強制終了させたりすることにより、過大電流によるヘッド駆動回路の破壊を防止することができるようになっている。
しかしながら、特許文献1に記載されているインクジェットプリンタにおいては、圧電素子に短絡が発生しているか否かの判断、及び、その後の過大電流の遮断制御(印刷動作の一時停止や強制終了)は、CPU(Central Processing Unit)等により構成されているプリンタ本体の制御部を介して行われるため、その過大電流が遮断されるまでに時間がかかってしまうといった問題がある。
従って、特許文献1に記載されているインクジェットプリンタにおいては、圧電素子に短絡が発生してから過大電流が遮断されるまでの間、その過大電流がヘッド駆動回路を流れることになり、過大電流によりヘッド駆動回路が破壊されてしまうといった問題が完全に解決されるには至っていない。
本発明は、このような課題を解決するためになされたものであり、インクジェット式の画像形成装置におけるヘッド駆動回路の出力先である圧電素子に短絡が発生した場合に、より確実にヘッド駆動回路を保護することを目的とする。
上記課題を解決するために、インクを吐出するインクジェット記録ヘッドを含む画像形成装置であって、前記インクジェット記録ヘッドに配置されたノズルからインクを吐出させるためのアクチュエータである圧電素子に駆動電圧を印加するための電流を出力する出力素子を含むヘッド駆動回路と、電気的に容量として機能する前記圧電素子の高電位側の電位が所定値以下となった場合に、前記圧電素子に短絡が発生したことを検知する短絡検知回路と、前記圧電素子に短絡が発生したことが検知された場合に、前記出力素子を制御するための電流を制限する電流制限回路と、を備えることを特徴とする。
本発明によれば、インクジェット式の画像形成装置におけるヘッド駆動回路の出力先である圧電素子に短絡が発生した場合に、より確実にヘッド駆動回路を保護することができる。
本発明の実施形態に係るインクジェットプリンタを主走査方向から見たときの断面図である。 本発明の実施形態に係るインクジェットプリンタをその上方から見たときの透過図である。 本発明の実施形態に係る記録ヘッドを駆動させるための電気的信号の流れを模式的に示すためのブロック図である。 本発明の実施形態に係る電流増幅回路、電流制限回路及び短絡検知回路を構成する回路図に、画像形成が正常に行われる場合の信号の出力及び各トランジスタとスイッチの状態を記した図である。 本発明の実施形態に係る電流増幅回路、電流制限回路及び短絡検知回路を構成する回路図に、画像形成時に短絡が発生した場合の信号の出力及び各トランジスタとスイッチの状態を記した図である。 本発明の実施形態に係るインクジェットプリンタ1による画像形成時に圧電素子に短絡が発生した際の、ヘッド駆動波形の変化、短絡検知信号線における電圧波形の変化、電流制限信号伝達線における電圧波形の変化及びベース電流の変化を示す図である。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態を詳細に説明する。本実施形態においては、記録ヘッドに備えられている圧電素子に短絡が発生した場合に、その圧電素子に駆動電圧を出力するヘッド駆動回路に流れる過大電流を制限することが可能なインクジェットプリンタを例として説明する。また、本実施形態に係るインクジェットプリンタは、上記記録ヘッドを搭載したキャリッジを記録媒体に対して移動させながら、その記録ヘッドから記録液を吐出することにより上記記録媒体に対して印刷を行う。尚、本実施形態において、上記インクジェットプリンタは、入力された印刷データに基づいてCMYK(Cyan Mgenta Yellow Key Plate)の描画情報を生成し、生成された描画情報に基づいて画像形成出力を実行する。
このようなインクジェットプリンタにおいて、本実施形態に係る要旨の一つは、圧電素子の破損等によりヘッド駆動回路の出力先に短絡が発生した場合に、CPU(Central Processing Unit)等の制御用マイコンを介さずにその短絡を検知して、ヘッド駆動回路に流れる過大電流を瞬時に制限することにある。
従って、本実施形態に係るインクジェットプリンタによれば、ヘッド駆動回路の出力先に短絡が発生した場合であっても、ヘッド駆動回路に流れる過大電流を瞬時に制限することができるので、ヘッド駆動回路が破損してしまうといったことを防ぐことができる。以下、図面を参照して詳細に説明する。
まず、図1及び図2を参照して、本実施形態に係るインクジェットプリンタ1の内部構成及び機構部について説明する。図1は、本実施形態に係るインクジェットプリンタ1を用紙搬送方向に対する垂直方向から見たときの側面断面図である。尚、図1においては、図1に向かって左右方向が用紙搬送方向である。図2は、本実施形態に係るインクジェットプリンタ1をその上方から見たときの透過図である。尚、図1、図2において、お互いに同様の符号を付す構成については、同一または相当部を示すものとする。以下では、用紙搬送方向を副走査方向とし、その副走査方向に対して垂直であって用紙の紙面に対して水平な方向を主走査方向とする。
図1に示すように、本実施形態に係るインクジェットプリンタ1は、給紙トレイ2、排紙トレイ3、キャリッジ支持棒31、キャリッジ33、用紙積載部41、用紙42、給紙コロ43、分離パッド44、ガイド部材45、カウンタローラ46、搬送ガイド部材47、押さえ部材48、先端加圧コロ49、搬送ベルト51、搬送ローラ52、テンションローラ53、帯電ローラ56、記録時ガイド部材57、分離爪61、排紙ローラ62、排紙コロ63、両面ユニット71、手差しトレイ72により構成されている。
また、図2に示すように、本実施形態に係るインクジェットプリンタ1は、カートリッジ装填部4、インクカートリッジ10、フレーム21、ワイヤハーネス22、供給ポンプユニット24、係止部材25、インク供給チューブ36、待機時維持回復機構81、記録時維持回復機構88により構成されている。
インクカートリッジ10は、インクカートリッジ10k、インクカートリッジ10c、インクカートリッジ10m、インクカートリッジ10yにより構成され、フレーム21は、左フレーム21A、右フレーム21B、背面フレーム21Cにより構成され、キャリッジ33は、記録ヘッド34、サブタンク35により構成され、待機時維持回復機構81は、キャップ82、ワイパーブレード83、空吐出受け84により構成されている。また、記録時維持回復機構88は、空吐出受け89を含む。
さらに、記録ヘッド34は、液滴吐出34k、液滴吐出34c、液滴吐出34m、液滴吐出34yにより構成され、サブタンク35は、サブタンク35k、サブタンク35c、サブタンク35m、サブタンク35yにより構成され、キャップ82は、キャップ82k、キャップ82c、キャップ82m、キャップ82yにより構成され、記録時維持回復機構88は、空吐出受け89k、空吐出受け89c、空吐出受け89m、空吐出受け89yにより構成されている。
以下では、図1及び図2を参照して、用紙に対する記録動作に関する部分と、用紙の搬送動作に関する部分とに分けて、本実施形態に係るインクジェットプリンタ1の内部構成及び機構部について説明する。
まず、本実施形態に係るインクジェットプリンタ1の用紙に対する記録動作に関する部分について説明する。カートリッジ装填部4には、イエローのインクカートリッジ10y、シアンのインクカートリッジ10c、マゼンタのインクカートリッジ10m、ブラックのインクカートリッジ10kの4色のインクカートリッジが装着されており、各色のインクが補充供給される。
尚、カートリッジ装填部4には4色のインクカートリッジが装着されていることを説明したが、この他に、処理液用カートリッジが装着されることもある。ここで、処理液とは、記録媒体に対するインクの密着性や接着性、透明性、乾燥性、記録画像のにじみ抑制性、保存安定性を備えるインクジェット処理液であって、インク吐出直後に画像形成部に吐出されることにより上記性能を発揮する。
キャリッジ33は、記録ヘッド34、サブタンク35により構成されている。さらに、記録ヘッド34は、液滴吐出34k、液滴吐出34c、液滴吐出34m、液滴吐出34yにより構成され、サブタンク35は、サブタンク35k、サブタンク35c、サブタンク35m、サブタンク35yにより構成されている。
キャリッジ支持棒31は、左フレーム21Aと右フレーム21Bに水平に横架したガイド部材であり、キャリッジ33を図2に示す主走査方向に摺動自在に保持する。
キャリッジ33は、キャリッジ支持棒31とステー32により図2に示す主走査方向に摺動自在に保持され、図示しない主走査モータにより図示しない主走査ベルトを介して移動走査する。また、キャリッジ33は、イエロー(Y)、シアン(C)、マゼンタ(M)、ブラック(K)の各色のインク滴を吐出するための記録ヘッド34を備えている。さらに、記録ヘッド34は、各色独立に液滴吐出ヘッド34y、34c、34m、34kの4個の液滴吐出ヘッドからなる。尚、記録ヘッド34は、各色の液滴を吐出する4個のノズル列を有する1個の液滴吐出ヘッドを備えるように構成されていても良い。
これら4個の液滴吐出ヘッドは、それぞれ、図2に示す副走査方向に配置されている。また、これら4個の液滴吐出ヘッドは、図2に示す主走査方向に配列され、液滴吐出方向を記録媒体の記録面に向けてキャリッジ33に装着されている。
本実施形態に係る記録ヘッド34を構成する液滴吐出ヘッドはインクジェットヘッドであり、圧電素子等の圧電アクチュエータにより液滴を吐出するための圧力を発生する圧力発生手段を備えたものが使用される。
この記録ヘッド34は、図示しないドライバICを備え、図示しない制御部との間でワイヤハーネス22を介して接続されている。また、キャリッジ33は、記録ヘッド34の各液滴吐出ヘッドにインクを供給するためのサブタンク35を搭載している。尚、サブタンク35は、記録ヘッド34の各液滴吐出ヘッドの色に対応するように、サブタンク35k、サブタンク35c、サブタンク35m、サブタンク35yの4個のサブタンクからなる。
各色のサブタンク35には、インク供給チューブ36を介して、カートリッジ装填部4に装着された各色のインクカートリッジ10からインクが補充供給される。尚、このカートリッジ装填部4には、インクカートリッジ10内のインクを、インク供給チューブ36を介してサブタンク35に送液するための供給ポンプユニット24が設けられている。また、インク供給チューブ36は、インクジェットプリンタ1の内部における這い回しの途中で、背面フレーム21Cに固定されている係止部材25にて保持されている。
待機時維持回復機構81は、非記録中、若しくは待機中に、記録ヘッド34の各液滴吐出ヘッドのノズルの状態を維持し、若しくは回復する。待機時維持回復機構81は、本実施形態においては、図2に示すように向かって右側の非印字領域に備えられている。この待機時維持回復機構81は、記録ヘッド34の各液滴吐出ヘッドのノズル面をキャピングするためのキャップ82と、ノズル面をワイピングするためのブレード部材であるワイパーブレード83と、乾燥等により増粘した余計な記録液を排出するための空吐出受け84とを備えている。
尚、キャップ82は、記録ヘッド34の各液滴吐出ヘッドに対応するように、キャップ82c、82m、82y、82kの4個のキャップからなり、これら4個のキャップは、記録ヘッド34の各液滴吐出ヘッドと同じ幅で同じ方向に配列されている。
また、待機時維持回復機構81には、キャップ82で記録ヘッド34の各ノズル面をキャッピングした状態で、各ノズル内から増粘した記録液や気泡を吸い取るための図示しない吸引ポンプが備えられている。つまり、キャップ82c、82m、82y、82kは、吸引キャップ又は保湿用キャップとして機能する。
記録時維持回復機構88は、記録開始時や記録中に、記録ヘッド34の各液滴吐出ヘッドのノズルの状態を維持し、若しくは回復する。記録時維持回復機構88は、本実施形態においては、図2に示すように向かって左側の非印字領域に備えられている。この記録時維持回復機構88は、乾燥等により増粘した余計な記録液を排出するための空吐出受け89からなる。尚、空吐出受け89は、記録ヘッド34の各液滴吐出ヘッドに対応するように、空吐出受け89c、89m、89y、89kの4個の空吐出受けからなり、これら4個の空吐出受けは、記録ヘッド34の各液滴吐出ヘッドと同じ幅で同じ方向に配列されている。
このような構成とすることにより、本実施形態に係るインクジェットプリンタ1の記録開始時や記録中において、キャリッジ33が記録時維持回復機構88に適宜移動して、記録ヘッド34の各液滴吐出ヘッドが空吐出受け89に気泡や余計な記録液を排出することができる。従って、本実施形態に係るインクジェットプリンタ1によれば、記録中においても、記録ヘッド34の各液滴吐出ヘッドの安定した吐出性能を維持することができる。
次に、本実施形態に係るインクジェットプリンタ1の用紙の搬送動作に関する部分について説明する。給紙トレイ2は、インクジェットプリンタ1が記録対象とする用紙42を用紙積載部41の上に積載することにより格納する。
インクジェットプリンタ1は、用紙積載部41に積載されている用紙42から1枚ずつ用紙を分離して給紙するために、給紙コロ43及び分離パッド44から構成される図示しない給紙部を備える。そして、図1に示すように、給紙コロ43は用紙積載部41の略先端上部に配置され、分離パッド44は給紙コロ43に対向する位置に配置されている。尚、分離パッド44は摩擦係数の大きな材質からなる。
インクジェットプリンタ1は、分離された用紙42を記録ヘッド34の下方側に送り込むために、用紙42を案内するガイド部材45と、カウンタローラ46と、搬送ガイド部材47と、先端加圧コロ49を有する押さえ部材48と、搬送ベルト51とを図1に示す位置に備える。
搬送ベルト51は、無端状ベルトであり、搬送ローラ52とテンションローラ53との間に掛け渡されて構成されている。搬送ベルト51は、図示しない副走査モータにより図示しない副走査ベルトを介して搬送ローラ52が回転駆動することにより、図2に示す副走査方向に周回移動する。
そして、インクジェットプリンタ1は、この搬送ベルト51の表面を帯電させるための帯電手段である帯電ローラ56を図2に示す位置に備えている。帯電ローラ56は、搬送ベルト51の表層に接触し、搬送ベルト51の回動に従動して回転するように配置されている。尚、搬送ローラ52はアースの役割を果たすアースローラとしても機能し、搬送ベルト51の裏層と接触するように配置されている。
このような構成により、インクジェットプリンタ1は、給紙部で分離された用紙42を搬送ベルト51に静電吸着して記録ヘッド34に対向する位置まで搬送することができる。
また、図1に示すように、搬送ベルト51の上部裏側には、記録ヘッド34による記録領域に対応するように記録時ガイド部材57が配置されている。この記録時ガイド部材57は、記録ヘッド34による記録面に対して平行に配置されており、さらに、搬送ベルト51を支持する2つのローラ(搬送ローラ52とテンションローラ53)の接線よりも記録ヘッド34側に突出するように配置されている。このような構成により、搬送ベルト51は、記録ヘッド34による記録領域に対応する領域において、高精度な平面性を維持するようになっている。
さらに、インクジェットプリンタ1は、記録ヘッド34により記録された用紙42を排紙するために、搬送ベルト51から用紙42を分離するための分離爪61と、排紙ローラ62と、排紙コロ63と、排紙トレイ3とからなる図示しない排紙部を備える。そして、インクジェットプリンタ1は、図1に示す位置に、分離爪61、排紙ローラ62、排紙コロ63、排紙トレイ3が配置されている。また、排紙ローラ62と排紙コロ63との間から、排紙トレイ3までの高さは、排紙トレイ3にストックできる用紙の枚数を多くするためにある程度高くなっている。
両面ユニット71は、インクジェットプリンタ1の背面部に脱着自在に装着されている。両面ユニット71は、搬送ベルト51の逆方向回転により用紙42を取り込んで表裏を反転させて、再度カウンタローラ46と搬送ベルト51との間に給紙する。尚、本実施形態において、両面ユニット71の上面は手差しトレイ72として構成されている。
上記の内部構成及び機構部の他、本実施形態に係るインクジェットプリンタ1は、インクジェットプリンタ1の状態を視覚的に表示する出力インタフェースや、ユーザがインクジェットプリンタ1を直接操作し、若しくはインクジェットプリンタ1に対して情報を入力する際の入力インタフェースを備える。
また、本実施形態に係るインクジェットプリンタ1は、SD(Secure Digital)メモリーカード等の外部記憶媒体から情報を受け取るためのインタフェースや、ホスト装置との間でデータを送受信するためのUSB(Universal Serial Bus)などの通信回路部、ネットワーク経由で外部から情報を受け取るためのネットワークインタフェースを備える。さらに、インクジェットプリンタ1の内部後方側にはインクジェットプリンタ1全体の制御を司る図示しないコントローラを構成する制御回路基板が設けられている。
このように構成されたインクジェットプリンタ1において、上記給紙部により給紙トレイ2から1枚ずつ分離された用紙42は、ガイド45により略鉛直上方に案内され、搬送ベルト51とカウンタローラ46との間に挟まれて搬送され、更に先端を搬送ガイド部材47で案内されて先端加圧コロ49で搬送ベルト51に押し付けられ、略90°搬送方向が転換されて給紙される。
そして、インクジェットプリンタ1は、記録時ガイド部材57が配置されている位置において、給紙された用紙42を停止させ、描画情報に基づいてキャリッジ33キャリッジ支持棒31に沿って走査させながら記録ヘッド34の各液滴吐出ヘッドを駆動させることにより給紙された用紙42にインク滴を吐出して1行分を記録する。インクジェットプリンタ1は、1行分の記録が終了したら、給紙された用紙42を所定量搬送して、次の行の記録を行う。そして、インクジェットプリンタ1は、記録を終えたら用紙42を排紙トレイ3に排紙する。そして、インクジェットプリンタ1は、図示しないコントローラにおいて記録終了信号を受信するか、給紙された用紙42の後端が記録領域を通過したことを知らせる信号を受信することにより、記録動作を終了して用紙42を排紙トレイ3に排紙する。
インクジェットプリンタ1が記録動作を終了すると、キャリッジ33はホームポジションに移動する。そして、記録ヘッド34の各液滴吐出ヘッドは、空吐出受け84に余計な記録液を排出し、キャップ82でキャッピングされ、キャッピングされた状態で吸引ポンプによって吸引されることにより、各液滴吐出ヘッドのノズル内から余計な記録液や気泡が排出される。
次に、本実施形態に係る記録ヘッド34を駆動させるための電気的信号の流れについて図3を参照して説明する。図3は、本実施形態に係る記録ヘッド34を駆動させるための電気的信号の流れを模式的に示すためのブロック図である。図3に示すように、本実施形態に係るインクジェットプリンタ1は、デジタル信号生成部90、制御用マイコン91、ヘッド駆動回路100、記録ヘッド34を備えている。さらに、ヘッド駆動回路100は、D/A変換回路101、電圧増幅回路102、電流増幅回路103、電流制限回路104、短絡検知回路105から構成されている。また、本実施形態に係る記録ヘッド34は、圧電素子選択回路111、圧電素子112、ノズル113を備えている。
尚、本実施形態に係るインクジェットプリンタ1は、ノズル113毎に、インク滴を吐出するための運動エネルギーを発生させる圧電素子112を備えている。そして、本実施形態に係るインクジェットプリンタ1は、画像形成を行う際にはその圧電素子112に電圧を印加することによりその圧電素子112を機械的に変形させて、各ノズル113に通じる夫々のインク室に圧力を発生させ、インク滴を吐出する。
このように構成されたインクジェットプリンタ1は、画像形成を行う際には、デジタル信号生成部90により生成されたデジタル信号がD/A変換回路101に伝達されて、アナログ信号に変換されて電圧増幅回路102で電圧増幅される。そして、電圧増幅されたアナログ信号は電流増幅回路103で電流増幅されてヘッド駆動波形として圧電素子選択回路111に伝送される。このようにしてデジタル信号がアナログ信号に変換されて電圧増幅・電流増幅されて生成されたヘッド駆動波形は、圧電素子112を駆動するための駆動電圧であり、特定の駆動波形を有する。
そして、ヘッド駆動波形が圧電素子選択回路111に伝送されると、圧電素子選択回路111は、駆動させるべき圧電素子112を選択して、その圧電素子112にヘッド駆動波形を駆動電圧として印加する。そして、圧電素子112に駆動電圧(ヘッド駆動波形)が印加されると、各圧電素子112が印加された駆動電圧(ヘッド駆動波形)に応じて収縮動作することにより、その圧電素子112の夫々に対応するノズルからインク滴が吐出される。
短絡検知回路105は、圧電素子112の破損等によりヘッド駆動回路100の出力先に短絡が発生した場合、その短絡を検知して、電流制限回路104に電流制限信号を伝達すると同時に、制御用マイコン91に短絡検知信号を伝達する。電流制限回路104は、電流制限信号を検知すると電流増幅回路103の出力電流を制限する。制御用マイコン91は、短絡検知信号を検知すると、短絡が発生したことを図示しない不揮発性の記録媒体へ記録し、図示しない操作パネルにエラー表示を行ったり、図示しないアプリケーションプログラムの画面上にエラー表示を行ったりする。
このように構成されたインクジェットプリンタ1において、本実施形態に係る要旨の一つは、圧電素子112の破損等によりヘッド駆動回路100の出力先に短絡が発生した場合に、電流増幅回路103に流れる過大電流を瞬時に制限することにある。
即ち、本実施形態に係るインクジェットプリンタ1においては、圧電素子112の破損等によりヘッド駆動回路100の出力先に短絡が発生した場合、短絡検知回路105が上記短絡を検知して、電流制限回路104に電流制限信号を伝達する。そして、電流制限信号が電流制限回路104に伝達されると直ちに、電流制限回路104は電流増幅回路103に流れる電流を制限することになる。
従って、本実施形態に係るインクジェットプリンタ1によれば、圧電素子112の破損等によりヘッド駆動回路100の出力先に短絡が発生した場合であっても、短絡発生の検知や、電流増幅回路103に流れる電流の制限をCPU等の制御用マイコンを介さずに行うので、電流増幅回路103に流れる過大電流を瞬時に制限することができ、電流増幅回路103が破損してしまうといったことを防ぐことができる。
次に、本実施形態に係るインクジェットプリンタ1が画像形成を行う際の、正常時における電圧信号の出力について図4を参照して説明する。図4は、本実施形態に係る電流増幅回路103、電流制限回路104及び短絡検知回路105を構成する回路図に、画像形成が正常に行われる場合の信号の出力及び各トランジスタとスイッチの状態を記した図である。尚、図4においては、Trはトランジスタを、Rは抵抗を、SWはスイッチを表す。また、本実施形態においては、SWをFET(Field Effect Transisteor:電解効果トランジスタ)として表しているが、機械接点リレー、アナログスイッチ等でも代用可能である。
また、図4では、電流増幅回路103において、圧電素子選択回路111に入力する信号を制御するためのトランジスタTr3のベース電流を電流Ibとし、電流増幅回路103から圧電素子選択回路111への出力電流を電流Icとする。
図4に示すように、本実施形態に係るインクジェットプリンタ1による画像形成が正常に行われる場合には、圧電素子に短絡が発生しておらず、圧電素子の高電位側から低電位側に電流は流れないため、電流増幅回路103から圧電素子の高電位側への出力、即ち、短絡検知回路105への出力はHiとなる。その結果、短絡検知回路105のトランジスタTr5において、ベース−エミッタ間に電流が流れ、コレクタ−エミッタ間にも電流が流れる。即ち、トランジスタTr5がONとなり、トランジスタTr5のコレクタと共通に接続された電流制限信号伝達線107が接地されるため、電流制限回路104に含まれる抵抗R7とスイッチSW1との接続部分の電位がLowとなる。
その結果、電流制限回路104におけるスイッチSW1のゲート電圧がLowとなってスイッチSW1は導通状態、即ち、ONとなり、スイッチSW1と電流増幅回路における抵抗R3との接続が並列となる。従って、トランジスタTr3のベース電流Ibは、抵抗R3よりも電流制限回路104(スイッチSW1)に優先的に流れることになる。尚、ベース電流Ibの一部は抵抗R3に流れるが、その電流値は電流制限回路104へ流れる電流値に比べて無視できるほどに小さいため、説明を簡略化するために、図4においては電流制限回路104へ流れる電流をベース電流Ibとしている。そして、電流増幅回路103は、トランジスタTr3から圧電素子の高電位側へ、即ち、電流増幅回路103と圧電素子選択回路111との接続線と、短絡検知回路105の抵抗R8との接続部分へ出力電流Icを出力する。
尚、図4に示すトランジスタTr3をバイポーラトランジスタとして構成した場合、その増幅率をhfeとすると、電流増幅回路103は、トランジスタTr3から出力電流Ic=Ib×hfeを出力することになる。また、このとき、上述したように、トランジスタTr5において、コレクタ−エミッタ間に電流が流れているため、トランジスタTr6において、ベース−エミッタ間には電流が流れず、コレクタ−エミッタ間にも電流が流れない。即ち、このとき、トランジスタTr6がOFFとなり、トランジスタTr6のコレクタと共通に接続された短絡検知信号伝達線106と抵抗R10との接続部分の電位がHiとなる。
次に、本実施形態に係る短絡検知回路105が短絡を検知した際に、電流制限回路104が電流増幅回路103に流れる電流を制限する仕組みについて図5を参照して説明する。図5は、本実施形態に係る電流増幅回路103、電流制限回路104及び短絡検知回路105を構成する回路図に、画像形成時に短絡が発生した場合の信号の出力及び各トランジスタとスイッチの状態を記した図である。尚、図4と同様の符号を付す構成については、同一または相当部を示すものとする。
図5に示すように、本実施形態に係るインクジェットプリンタ1による画像形成時にヘッド駆動回路100の出力先(圧電素子112)に短絡が発生した場合には、圧電素子の高電位側から低電位側に電流が流れる、即ち、電流増幅回路103と圧電素子選択回路111との接続線が接地される。そのため、電流増幅回路103から圧電素子の高電位側への出力、即ち、短絡検知回路105への出力はLowとなる。その結果、短絡検知回路105のトランジスタTr5において、ベース−エミッタ間に電流が流れず、コレクタ−エミッタ間にも電流が流れない。即ち、トランジスタTr5がOFFとなり、トランジスタTr5のコレクタと共通に接続された電流制限信号伝達線107は、接地されていた状態が解除されるため、定電圧電源VCC_Aから供給される電圧により、電流制限回路104に含まれる抵抗R7とスイッチSW1との接続部分の電位がHiとなる。
その結果、電流制限回路104におけるスイッチSW1のゲート電圧がHiとなってスイッチSW1は非導通状態、即ち、OFFとなる。従って、トランジスタTr3のベース電流Ibは、抵抗R3を流れることになる。尚、スイッチSW1が理想スイッチであれば、OFF状態においてトランジスタTr3のベース電流は抵抗R3のみを流れるが、実際には、漏れ電流により、スイッチSW1にもわずかに電流が流れる。しかしながら、その電流値は、スイッチSW1の導通状態に比べて無視できるほどに小さいため、説明を簡略化するために、図5においては抵抗R3を流れる電流をベース電流Ibとしている。そして、電流増幅回路103は、トランジスタTr3から圧電素子選択回路111へ出力電流Icを出力する。
尚、図5に示すトランジスタTr3をバイポーラトランジスタとして構成した場合、その増幅率をhfeとすると、電流増幅回路103は、トランジスタTr3から出力電流Ic=Ib×hfeを出力することになる。ここで、ベース電流Ibは、上述したように、抵抗R3を流れる電流であり、その値は、スイッチSW1の導通状態においてスイッチSW1を流れる電流よりもはるかに小さい。そのため、出力電流Icは、スイッチSW1の導通状態に比べて、はるかに小さくなる。
尚、上述したように、スイッチSW1のOFF状態においても、スイッチSW1にわずかな漏れ電流が流れる場合がある。しかしながら、この電流値は、上述したように、スイッチSW1の導通状態においてスイッチSW1を流れる電流値よりもはるかに小さい。仮に、この漏れ電流を抵抗R3を流れる電流Ibと同程度の値としても、出力電流Icは、2×Ib×hfeであり、スイッチSW1の導通状態よりもはるかに小さい値であることに変わりはない。
また、このとき、上述したように、トランジスタTr5において、コレクタ−エミッタ間に電流が流れないため、Hiとなった電流制限信号伝達線107の電圧が、トランジスタTr6のベースに印加される。その結果、トランジスタTr6において、ベース−エミッタ間に電流が流れ、コレクタ−エミッタ間にも電流が流れる。即ち、このとき、トランジスタTr6がONとなり、トランジスタTr6のコレクタと共通に接続された短絡検知信号伝達線106が接地されるため、抵抗R10とトランジスタTr6のコレクタとの接続部分の電位がLowとなる。
以上、図5において説明したように、電流増幅回路103から短絡検知回路105への出力がHiからLowへと切り替わることにより、短絡検知部105は、圧電素子112に短絡が発生したことを検知することができる。また、短絡検知部105が圧電素子112に短絡が発生したことを検知すると直ちに、電流制限信号伝達線107の電位がLowからHiへと切り替わるので、電流制限回路104はベース電流Ibを制限させるための電流制限信号を瞬時に伝達することができる。
即ち、トランジスタTr3のベース電流Ibは、正常時には電流制限回路104(スイッチSW1)を経由して流れるが、圧電素子112に短絡が発生すると、スイッチSW1はOFFとなるので、そのベース電流Ibは瞬時に電流増幅回路103の抵抗R3を流れることになる。その結果、圧電素子112に短絡が発生すると、ベース電流Ibの大きさは、正常に画像形成が行われているときよりも、抵抗R3を流れる分小さくなるので、出力電流Icの大きさは制限されることになる。このような構成が本実施形態に係る要旨の一つである。
従って、本実施形態に係るインクジェットプリンタ1は、画像形成時に圧電素子112に短絡が発生した場合であっても、トランジスタTr3から出力される過大電流を瞬時に制限することができる。
また、図5においては、短絡検知信号伝達線106の電位がHiからLowへと切り替わることにより、短絡検知回路105は制御用マイコン91へ圧電素子112に短絡が発生したことを通知するための短絡検知信号を伝達することができる。従って、制御用マイコン91は、上記短絡検知信号を検知することにより、圧電素子112に短絡が発生したことを検知することができる。
尚、本実施形態に係るインクジェットプリンタ1は、制御用マイコン91が短絡検知信号を検知すると、短絡が発生したことを図示しない不揮発性の記録媒体へ記録し、図示しない操作パネルにエラー表示を行ったり、図示しないアプリケーションプログラムの画面上にエラー表示を行ったりする。
次に、本実施形態に係るインクジェットプリンタ1が上記のように構成された結果、画像形成時に圧電素子112に短絡が発生した際、ヘッド駆動波形、短絡検知信号線106における電圧波形、電流制限信号伝達線107における電圧波形、ベース電流Ibの電流がどのように変化するかを、図6(a)〜図6(d)を参照して説明する。図6(a)〜図6(d)はそれぞれ、本実施形態に係るインクジェットプリンタ1による画像形成時に圧電素子112に短絡が発生した際の、ヘッド駆動波形の変化、短絡検知信号線106における電圧波形の変化、電流制限信号伝達線107における電圧波形の変化、ベース電流Ibの変化を示す図である。
ヘッド駆動波形は、図6(a)に示すように、正常に画像形成が行なわれている時には、オフセット電圧Vof(V)と電流増幅回路103における定電圧電源からの出力電圧VCC_A(V)との間で振幅しているが、圧電素子112に短絡が発生すると、0(V)と検知電圧Vth(V)との間で振幅することになる。尚、検知電圧Vth(V)は、オフセット電圧Vof(V)を超えないように設定されている。また、検知電圧Vth(V)は、図4、図5に示すR8又はR9の抵抗値により設定される。即ち、検知電圧Vth(V)は、図4、図5に示すR8又はR9の抵抗値を調整することによりそれらの分圧として任意に設定される。
短絡検知信号線106における電圧波形は、図6(b)に示すように、正常に画像形成を行なわれている時には、短絡検知回路105における定電圧電源からの出力電圧VCC_B(V)に近い電圧値において恒常的に推移しているが、圧電素子112に短絡が発生すると、0(V)に近い電圧値へと変化する。即ち、本実施形態に係るインクジェットプリンタ1による画像形成時に圧電素子112に短絡が発生すると、短絡検知信号伝達106線における電位はHiからLowへと切り替わる。このように、短絡検知信号伝達線106における電圧波形が変化することにより、短絡検知回路105は、短絡検知信号伝達線106を介して制御用マイコン91へ圧電素子に短絡が発生したことを伝達することができる。尚、制御用マイコン91には短絡検知回路105における定電圧電源から最大でVCC_B(V)の電圧が出力されることになるが、その定電圧電源の出力電圧VCC_B(V)を調整することにより、制御用マイコン91の規格に適した電圧を出力することができる。
電流制限信号伝達線107における電圧波形は、図6(c)に示すように、正常に画像形成が行なわれている時には、0(V)に近い電圧値において恒常的に推移しているが、短絡が発生すると、電流制限回路104における定電圧電源からの出力電圧VCC_A(V)に近い電圧値へと変化する。即ち、本実施形態に係るインクジェットプリンタ1による画像形成時に圧電素子112に短絡が発生すると、電流制限信号伝達線107の電位はLowからHiへと切り替わる。このように、電流制限信号伝達線107における電圧波形が変化することにより、短絡検知回路105は、電流制限信号伝達線107を介して電流制限回路104に電流を制限させることができる。
ベース電流Ibの電流は、図6(d)に示すように、正常に画像形成が行なわれている時には、恒常的に電流制限値(A)より高い電流値となっているが、圧電素子112に短絡が発生すると、電流制限値(A)よりも小さい値に変化する。尚、ここで、電流制限値とは、ベース電流Ibが図5に示す抵抗R3を流れるときの電流値のことである。即ち、本実施形態に係るインクジェットプリンタ1による画像形成時に圧電素子112に短絡が発生すると、図5に示すスイッチSW1がONからOFFへと切り替わるので、電流増幅回路103から電流制限回路104へ流れていたベース電流Ibは、電流増幅回路103における抵抗R3を流れることになる。その結果、圧電素子112に短絡が発生すると、ベース電流Ibの大きさは、正常に画像形成が行われているときよりも、抵抗R3を流れる分小さくなるので、出力電流Icの大きさは制限されることになる。
以上、説明したように、本実施形態に係るインクジェットプリンタ1においては、画像形成時に圧電素子112に短絡が発生した場合、短絡検知回路105が圧電素子112に短絡が発生したことを検知して、電流制限回路104に電流制限信号を伝達する。そして、電流制限信号が電流制限回路104に伝達されると直ちに、電流制限回路104のSW1がONからOFFへと切り替えられることにより、電流増幅回路103に流れる電流が瞬時に制限されることになる。
即ち、本実施形態に係るインクジェットプリンタ1においては、画像形成時に短絡が発生した場合であっても、短絡発生後直ちにベース電流Ibは制限されることになるため、その結果、出力電流Icも同時に制限されることになるので、電流増幅回路103に流れる過大電流が瞬時に制限されることになる。
従って、本実施形態に係るインクジェットプリンタ1によれば、画像形成時に短絡が発生した場合であっても、電流増幅回路103に流れる電流の制限をCPU等の制御用マイコンを介さずに行うので、電流増幅回路103に流れる過大電流を瞬時に制限することができ、電流増幅回路103が破損してしまうといったことを防ぐことができる。
尚、上記で説明したように、本実施形態においては、インクジェットプリンタについて説明しているが、特にこれに限られることは無く、インクジェット式のコピーやファクシミリ、スキャナ、複写機として利用可能なMFP(MultiFunction Peripheral:複合機)であっても適用可能である。
1 インクジェットプリンタ
2 給紙トレイ
3 排紙トレイ
4 カートリッジ装填部
10 インクカートリッジ
21 フレーム
22 ハーネス
24 供給ポンプユニット
25 係止部材
31 キャリッジ支持棒
33 キャリッジ
34 記録ヘッド
35 サブタンク
36 インク供給チューブ
41 用紙積載部
42 用紙
43 給紙コロ
44 分離パッド
45 ガイド部材
46 カウンタローラ
47 搬送ガイド部材
48 押さえ部材
49 加圧コロ
51 搬送ベルト
52 搬送ローラ
53 テンションローラ
57 記録時ガイド部材
61 分離爪
62 排紙ローラ
63 排紙コロ
71 両面ユニット
72 手差しトレイ
81 待機時維持回復機構
82 キャップ
83 ワイパーブレード
84 空吐出受け
88 記録時回復機構
89 空吐出受け
90 デジタル信号生成部
91 制御用マイコン
100 ヘッド駆動回路
101 D/A変換回路
102 電圧増幅回路
103 電流増幅回路
104 電流制限回路
105 短絡検知回路
106 短絡検知信号伝達線
107 電流制限信号伝達線
111 圧電素子選択回路
112 圧電素子
113 ノズル
特開2003−211665号公報

Claims (4)

  1. インクを吐出するインクジェット記録ヘッドを含む画像形成装置であって、
    前記インクジェット記録ヘッドに配置されたノズルからインクを吐出させるためのアクチュエータである圧電素子に駆動電圧を印加するための電流を出力する出力素子を含むヘッド駆動回路と、
    電気的に容量として機能する前記圧電素子の高電位側の電位が所定値以下となった場合に、前記圧電素子に短絡が発生したことを検知する短絡検知回路と、
    前記圧電素子に短絡が発生したことが検知された場合に、前記出力素子を制御するための電流を制限する電流制限回路と、
    を備えることを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記電流制限回路は、導通状態を切り換え可能な導通回路を含み、
    前記圧電素子に短絡が発生したことが検知されていない場合には、導通状態となった前記導通回路を介して前記出力素子を制御するための電流が流れ、
    前記圧電素子に短絡が発生したことが検知された場合には、前記導通回路の導通状態が変化することによって前記出力素子を制御するための電流が制限されることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記ヘッド駆動回路は、前記出力素子を制御するための電流の経路に接続された抵抗を含み、
    前記導通回路が、前記抵抗と並列に接続されていることを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。
  4. 前記短絡検知回路は、前記圧電素子の高電位側の電位に基づいて、前記導通回路の導通状態を切り替える切り替え回路を含むことを特徴とする請求項2又は3に記載の画像形成装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN105048864A (zh) * 2015-08-24 2015-11-11 哈尔滨工业大学 新型误差放大式压电陶瓷驱动电路

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